説明

ハンドヘルド測地デバイスによるグラフィック支援遠隔位置測定

【課題】ハンドヘルド測地デバイスによるグラフィック支援遠隔位置測定の提供。
【解決手段】関心地点の位置を決定するための装置であって、装置は、複数の衛星から位置データを受信するための少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナに結合された少なくとも1つの受信器と、配向データを取得するための配向回路網であって、配向データは、地平線に対して平行な平面に対する装置の配向を表す、配向回路網と、少なくとも位置データと配向データとに基づいて関心地点の位置を決定するための測位回路網とを含む、装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(分野)
本開示は、概して、測地学と、ハンドヘルド測地デバイスの精密な位置付けに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2010年11月24日に出願された米国仮出願第61/417,191号に対して利益を主張し、先の出願は、本明細書において参照によって援用される。
【背景技術】
【0003】
(関連技術)
測地技師は、一般的に、地球上、または地球の近隣の任意の場所の関心地点の位置を決定するために、全地球的航法衛星システム(GNSS)デバイスのような衛星測位デバイスを使用する。頻繁に、これらの関心地点は、アクセスが困難な離れた目的地に位置する。従って、コンパクトで持ち運びが容易な測位デバイスが望まれる。
【0004】
典型的に、GNSSベースのデバイスを使用して所与の地点の位置を正確に測定するために、アンテナのグランド平面が地面に対して平行な状態で、GNSSアンテナが関心地点上に直接位置付けされなければならない。このような態様においてGNSSデバイスを位置付けするために、外部ハードウェアが一般的に使用される。例えば、関心地点上に直接GNSSアンテナを正確に位置付けするために、三脚が使用され得る。別の例において、関心地点上にGNSSアンテナを掛けるために、ポールが使用され得、アンテナグランド平面が地面に対して平行な位置に落ち着くまでアンテナが揺れ動くことを可能にする。両外部ハードウェアデバイスは、ユーザがアンテナを「水平化」することを可能にするが、このようなデバイスは、かさ高く、持ち運びが困難である。従って、測位デバイスがさらにコンパクトになっても、これらのデバイスは全てさらなるかさ高い測位機器を必要とする欠点を有する。
【0005】
昨今、さらなる測定技術が組み込まれるにつれGNSSベースのデバイスはますます複雑になっている(例えば、特許文献1「Construction machine control system」および特許文献2「Integrated terrestrial survey and satellite positioning system」参照)。例えば、アンテナおよび受信器に加えて、多くのGNSSデバイスは、距離計、電子コンパス、またはビデオカメラを含み得る。しかし、現在のGNSSベースのデバイスは、このようなセンサを含むが、外部ハードウェアの使用なしにデバイスを位置付けすることを可能にするものがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第6,947,820B2号明細書
【特許文献2】米国特許第5,471,218号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、さらなる測位機器の使用なしに位置を測定することが可能な測地デバイスが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の実施形態は、グラフィック支援測地デバイスに向けられる。グラフィック支援測地デバイスが提供される。デバイスは、複数の衛星から位置データを受信するためのアンテナと、アンテナに結合された受信器とを含む。デバイスは、配向データを取得するための配向回路網をさらに含む。配向データは、地平線に対して平行な平面に対する装置の配向を表す。デバイスは、少なくとも位置データおよび配向データに基づいて、関心地点の位置を決定するための測位回路網をさらに含む。
【0009】
別の実施形態において、複数の位置から取られた画像、配向データ、および位置データが、関心地点の位置を決定するために使用され得る。
【0010】
本発明は例えば以下を提供する。
(項目1) 関心地点の位置を決定するための装置であって、該装置は、
複数の衛星から位置データを受信するための少なくとも1つのアンテナと、
該少なくとも1つのアンテナに結合された少なくとも1つの受信器と、
配向データを取得するための配向回路網であって、該配向データは、地平線に対して平行な平面に対する該装置の配向を表す、配向回路網と、
少なくとも該位置データと該配向データとに基づいて該関心地点の位置を決定するための測位回路網と
を含む、装置。
(項目2) 上記測位回路網は、上記装置が所定の配向の範囲内にあることを示す上記配向データに応答して上記関心地点の位置を決定するように動作可能である、上記項目に記載の装置。
(項目3) 画像データを取得するための画像回路網であって、該画像回路網は、光学センサと光軸とを含む、画像回路網と、
上記装置を位置付けすることにおいてユーザを補助するために、該画像データおよび上記配向データの表現を表示するためのディスプレイであって、上記測位回路網は、該画像データに基づいて上記関心地点の位置を決定する、ディスプレイと
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の装置。
(項目4) 上記配向回路網は、2軸傾斜計または2軸加速度計のうちの少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載の装置。
(項目5) 上記位置データは、上記装置の地理上の位置を表す、上記項目のいずれか一項に記載の装置。
(項目6) 上記画像データは少なくとも1つの画像を含み、該画像データは、上記装置から見られた上記関心地点の視野を表す、上記項目のいずれか一項に記載の装置。
(項目7) 関心地点の位置を決定するためのコンピュータ実装された方法であって、該方法は、
複数の衛星から位置データを受信することと、
配向データを少なくとも1つの配向センサから受信することであって、該配向データは、地平線に対して平行な平面に対するデバイスの配向を表す、ことと、
少なくとも該位置データおよび該配向データに基づいて該関心地点の位置を決定することと
を含む、方法。
(項目8) 上記関心地点の位置を決定することは、上記装置が所定の配向の範囲にあることを示す上記配向データに応答してなされる、上記項目に記載の方法。
(項目9) 少なくとも1つの画像センサから画像データを受信することと、
少なくとも1つの距離センサから距離データを受信することと、
デバイスの位置付けにおいてユーザを補助するために、該画像データおよび上記配向データの表現の表示を該デバイス上にもたらすことであって、上記関心地点の位置を決定することは、少なくとも該画像データおよび該距離データにさらに基づく、ことと
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目10) 上記位置データは、上記デバイスの地理上の位置を表す、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目11) 上記画像データは少なくとも1つの画像を含み、該画像データは、上記デバイスから見られた関心地点の視野を表す、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目12) 上記関心地点の位置を決定することは、測定コマンドを受信することに応答してなされる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目13) 上記測定コマンドは、所定の範囲における配向を示す上記配向データのみに応答して受信される、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目14) 上記方法は、上記画像データを使用してディスプレイにおいて上記関心地点の位置を追跡することをさらに含み、上記関心地点の位置を決定することは、
該ディスプレイにおける関心地点の位置が該ディスプレイにおける既定の地点から既定の距離内にあることと、
上記配向データが所定の範囲内にあることと
に応答してなされる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15) プロセッサ実行可能命令によって符号化された非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、該命令は、
複数の衛星から位置データを受信することと、
配向データを少なくとも1つの配向センサから受信することであって、該配向データは、地平線に対して平行な平面に対するデバイスの配向を表す、ことと、
少なくとも該位置データおよび該配向データに基づいて関心地点の位置を決定することと
のためのものである、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
(項目16) 上記関心地点の位置を決定することは、上記装置またはデバイスが規定の配向の範囲にあることを示す配向データに応答してなされる、上記項目に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
(項目17) 少なくとも1つの画像センサから画像データを受信することと、
少なくとも1つの距離センサから距離データを受信することと、
上記デバイスの位置付けにおいてユーザを補助するために該画像データおよび上記配向データの表現の表示を該デバイスにもたらすことであって、上記関心地点の位置を決定することは、少なくとも該画像データおよび該距離データにさらに基づく、ことと
をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
(項目18) 上記位置データは、上記デバイスの地理上の位置を表す、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
(項目19) 上記画像データは少なくとも1つの画像を含み、該画像データは、上記デバイスから見られた関心地点の視野を表す、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
(項目20) 上記関心地点の位置を決定することは、測定コマンドを受信することに応答してなされる、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
(項目21) 上記測定コマンドは、所定の範囲における配向を示す上記配向データのみに応答して受信される、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
(項目22) 上記命令は、さらに、上記画像データを使用してディスプレイにおいて上記関心地点の位置を追跡するためのものであり、上記関心地点の位置を決定することは、
該ディスプレイにおける関心地点の位置が該ディスプレイにおける所定の地点から所定の距離内にあることと、
上記配向データが所定の範囲内にあることと
に応答してなされる、上記項目のいずれか一項に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【0011】
(摘要)
グラフィック支援測地デバイスが提供される。デバイスは、複数の衛星から位置データを受信するためのアンテナと、アンテナに結合された受信器とを含む。デバイスは、配向データを取得するための配向回路網をさらに含む。配向データは、地平線に対して平行な平面に対する装置の配向を表す。デバイスは、少なくとも位置データおよび配向データに基づいて、関心地点の位置を決定するための測位回路網をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、様々な角度から見られた例示的なグラフィック支援測地デバイスを描写する。
【図2A】図2Aは、グラフィック支援測地デバイスのコンポーネントの配向の例示的な図を描写する。
【図2B】図2Bは、グラフィック支援測地デバイスのコンポーネントの配向の別の例示的な図を描写する。
【図2C】図2Cは、グラフィック支援測地デバイスのコンポーネントの配向のさらに別の例示的な図を描写する。
【図3】図3は、グラフィック支援測地デバイスの様々なコンポーネント間の関係を示す例示的な論理図を描写する。
【図4】図4は、デバイスを位置付けするために使用される要素を含む、グラフィック支援測地デバイスのディスプレイスクリーンの例示的な図を描写する。
【図5】図5は、水平に、かつ、関心地点上に配向されたグラフィック支援測地デバイスのディスプレイスクリーンの別の例示的な図を描写する。
【図6A】図6Aは、グラフィック支援測地デバイスを使用して位置を測定するための例示的なプロセスを描写する。
【図6B】図6Bは、グラフィック支援測地デバイスを使用して位置を測定するための別の例示的なプロセスを描写する。
【図7】図7は、4つの円錐の交差と、それらの円錐間の共通の交差地点を描写する。
【図8A】図8Aは、グラフィック支援測地デバイスを使用して位置を測定するための例示的なプロセスを描写する。
【図8B】図8Bは、グラフィック支援測地デバイスを使用して位置を測定するための別の例示的なプロセスを描写する。
【図9】図9は、特定の実施形態において、一部の、または全ての処理機能を実装するために使用され得る典型的なコンピューティングシステムを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の記述は、当業者が様々な実施形態を生成し使用することを可能にするために提供されている。特定のデバイス、技法、および用途の記述は、例としてのみ提供されている。本明細書において記述されている例への様々な改変は、当業者に明白になり、本明細書において規定される一般的な原理は、実施形態の精神および範囲から逸脱することなく他の例および用途に適用され得る。従って、様々な実施形態は、本明細書において記述され、示される例に限定されることが意図されず、特許請求の範囲と一貫した範囲が与えられる。
【0014】
ハンドヘルドグラフィック支援測地デバイスに関する様々な実施形態が以下に記述される。デバイスは、カメラ、距離センサ、および地平線センサのような様々なセンサを含み得る。また、外部測位機器(例えば、三脚またはポール)の支援なしにデバイスを位置付けするために、ディスプレイ要素がユーザを補助するために含まれ得る。
【0015】
図1は、様々な角度から見られた例示的なグラフィック支援測地デバイス100を描写する。グラフィック支援測地デバイス100がカメラ筐体105内に含まれて示されている。カメラ筐体105は、ユーザが典型的なカメラを保持するようにグラフィック支援測地デバイス100を保持することを可能にする。1つの例において、デバイスは、GNSSアンテナ110を含み得、GNSSアンテナ110は、複数のGNSS衛星によって送信され、グラフィック支援測地デバイス100によって位置を決定するために使用される信号を受信し得る。1つの例において、GNSSアンテナは、少なくとも4つのGNSS衛星によって送信された信号を受信し得る。図1によって示される例において、GNSSアンテナ110は、グラフィック支援測地デバイス100の上面に位置する。
【0016】
グラフィック支援測地デバイス100は、GNSSアンテナ110によって受信された信号を地球ベースの座標(例えば、世界測地系84(WSG84)、地球中心地球固定座標系(ECEF)、局地座標系(ENU)など)に変換するためのGNSS受信器(図示なし)をさらに含み得る。このような受信器は当業者に周知であり、任意のこのようなデバイスが使用され得る。
【0017】
グラフィック支援測地デバイス100は、デバイスが位置測定を実行することをもたらすために、「測定」ボタン120をさらに含み得る。1つの例において、このボタンは、従来のカメラのボタンと同様であり得る。しかし、写真を撮る代わりに、「測定」ボタン120は、グラフィック支援測地デバイス100が、以下にさらに詳細に記述されるように、位置測定を実行することをもたらし得る。図1によって示される例において、「測定」ボタン120は、グラフィック支援測地デバイス100の上面に位置する。
【0018】
グラフィック支援測地デバイス100は、デバイスの位置付けにおいてユーザを補助するために情報を表示するためのディスプレイ130をさらに含み得る。ディスプレイ130は、プロジェクションディスプレイ、液晶(LCD)ディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどのような任意の電子ディスプレイであり得る。このようなディスプレイデバイスは当業者に周知であり、任意のこのようなデバイスが使用され得る。図1によって示される例において、ディスプレイ130は、グラフィック支援測地デバイス100の背面に位置する。
【0019】
グラフィック支援測地デバイス100は、スチル画像またはビデオを記録するためのカメラ140をさらに含み得る。このような記録デバイスは当業者に周知であり、任意のこのようなデバイスが使用され得る。図1によって描写される例において、カメラ140は、グラフィック支援測地デバイス100の底面に位置する。カメラ140の位置付けのさらに詳細な記述が以下に図2A−Cに関して提供される。1つの例において、ディスプレイ130は、カメラ140の出力を表示するために使用され得る。従って、垂直に保持された場合、ディスプレイ130は、グラフィック支援測地デバイス100の下に位置する地面の視野を表示する。
【0020】
グラフィック支援測地デバイス100は、デバイスの配向を決定するための地平線センサ(図示なし)をさらに含み得る。地平線センサは、傾斜計、加速度計などのような任意のタイプの地平線センサであり得る。このような地平線センサは当業者に周知であり、任意のこのようなデバイスが使用され得る。1つの例において、地平線センサの出力の表現がディスプレイ130を使用して表示され得る。ディスプレイ130のさらに詳細な記述が以下に提供される。地平線センサ215および216が図2A−2Cおよび図3に描写される。
【0021】
測地デバイス100の傾斜を決定することによって、地平線センサ215および216は、CPUが測地デバイス100の誤った水平化によってもたらされる誤差を補正することを可能にする。位置測定を行っているユーザが、測地デバイス100を地平線に対して平行な平面に対して水平でないように位置付けし得る。しかし、地平線センサ215および216から配向データを受信する測地デバイス100のCPU360(図3)は、測地デバイス100の傾斜が傾斜閾値以下である限り、位置決定を補正し得る。このように、GNSSアンテナ110の配向を示す配向データは、GNSSアンテナ360によって受信された位置データにおける誤差を修正するためにCPU360によって使用され得る。(CPU360による位置決定および補正は、概ね以下に論じられる)。例えば、測地デバイス100は、15度の傾斜誤差を有するように構成され得る。このため、測地デバイス100の傾斜が地平線に対して平行な平面に対して0と15度の間である場合、CPU360は、関心地点の位置を決定する。
【0022】
さらに、地平線に対して平行な平面に対する測地デバイス100の傾斜を決定する地平線センサ215および216は、測地デバイス100のCPU360がいつ関心地点の位置を決定するかを決定するために使用され得る。地平線センサ215および216は、地平線に対して平行な平面に対する測地デバイス100の傾斜を測定する。CPU360は、測地デバイス100の傾斜が規定の傾斜範囲に入ったときに自動的に関心地点の位置を決定することを開始する。CPU360は、測地デバイス100の傾斜が規定の傾斜範囲内である限り、関心地点の位置を決定し続ける。傾斜が規定の傾斜範囲の外にあると測定された場合、CPU360は、関心地点の位置の決定を中断する。例えば、測地デバイス100のユーザは、地平線に対して平行な平面から0から15度の傾斜で位置測定がなされるべきであると示し得る。測地デバイス100を保持するユーザが測地デバイスを5度の傾斜で位置付けすると、CPU360による位置測定が自動的に開始する。同様に、ユーザが、傾斜が0から15度の範囲内にもうないように測地デバイス100を傾けると、CPU360は位置測定を中断する。言い換えれば、ユーザはCPU360が位置測定を始動させる規定の傾斜範囲を設定し得る。従って、ユーザによる位置付け中に測地デバイス100の傾斜を測定することによって、CPU360による位置測定が、測地デバイス100の位置付けおよび配向に依存して開始し、停止する。このように、ユーザは、例えば開始および停止キーを押すことによって位置決定をアクティブにする必要がない。さらに、ユーザは、まぶしい太陽光および暗闇のような環境状態が特定のソフトキーまたはハードボタンをユーザが探すことを困難にし得る場合、位置測定を行うために開始または停止ボタンを捜索する必要がない。
【0023】
さらに、地平線センサ215および216が、傾斜が規定の傾斜閾値より大きいと決定した場合、CPU360は、ボタンおよびタッチスクリーンを非アクティブ化し、この結果これらのボタンおよびタッチスクリーンは、ユーザの作動入力に応答しない(または不意に作動されない)。CPU360は、地平線センサ215および216が、測地デバイス100が規定傾斜閾値より傾斜させられていると決定した場合、ボタンおよびタッチスクリーンの機能を非アクティブ化またはロックする。1つの例において、測地デバイス100のボタンおよびディスプレイスクリーンは、地平線センサ215および216が、測地デバイス100の傾斜が30度より大きいと決定した場合にロックする。
【0024】
グラフィック支援測地デバイス100は、直線距離を測定するために距離センサ150をさらに含み得る。距離センサ150は、ソナー、レーザー、レーダーなどのような任意の距離発見技術を使用し得る。このような距離センサは当業者に周知であり、任意のこのようなデバイスが使用され得る。図1によって描写されている例において、距離センサ150は、グラフィック支援測地デバイス100の底面に位置する。
【0025】
図2A−Cは、グラフィック支援測地デバイス100の例示的な図と、様々な角度からのグラフィック支援測地デバイス100のコンポーネントの配向を描写する。図2Aは、グラフィック支援測地デバイス100の側面図を示し、矢印201および202は、それぞれ、デバイスの上部/下部と、前部/後部とを表す。図2Bは、背面から見られたグラフィック支援測地デバイス100を示し、矢印203および204は、それぞれ、デバイスの上部/下部と、左側/右側とを表す。図2Cは,グラフィック支援測地デバイス100の底面図を示し、矢印205および206は、それぞれ、デバイスの右側/左側と、前部/後部とを表す。
【0026】
図2A−Cによって描写されている例において、カメラ筐体105は、アンテナ110と、地平線センサ215および216と、距離センサ150と、カメラ140とを含む。コンポーネントの配向は、ベクトルの使用と共に本明細書において記述され、ベクトルは、空間における方向を表す。例えば、アンテナ110は、アンテナ位相中心211と、2つのグランド平面ベクトル212および213とによって規定されたアンテナグランド平面を有する。1つの例において、グランド平面ベクトル212および213は、局所地平線に対して平行であるか、または実質的に平行である。カメラ140は、カメラ光軸242に沿って位置する光学中心241を有する。カメラ光軸242は、アンテナ位相中心211を通り抜け、グランド平面ベクトル212および213に対して直交するか、または実質的に直交する。距離センサ150は、距離センサ主軸(測定方向)251を有し、距離センサ主軸は、カメラ光軸242に対して平行であるか、または実質的に並行である。地平線センサ215および216は、直交する、または実質的に直交する測定ベクトル217および218を有し、測定ベクトル217および218は、グランド平面ベクトル212および213によって規定されたアンテナグランド平面に対して平行、または実質的に平行な平面を画定する。現実世界での用途において、グラフィック支援測地デバイス100のコンポーネントは、上述される状態と全く同じように位置付けされない場合があることが認識される。例えば、製造の欠陥により、特定コンポーネントの配向が設計されたように他のコンポーネントに対して平行でない、または直交しない場合がある。様々なコンポーネントの配向に対する許容誤差は、結果として生じる位置測定の望まれる精度に依存する。
【0027】
図3は、グラフィック支援測地デバイス100の様々なコンポーネント間の関係を示す例示的な論理図を描写する。1つの例において、GNSSアンテナ110は、GNSS衛星から受信された位置データをGNSS受信器315に送り得る。GNSS受信器315は、受信されたGNSS衛星信号をWGS84、ECEF、ENUなどのような地球ベースの座標に変換し得る。GNSS受信器315は、座標をCPU360にさらに送り得、座標は、距離センサ150からの距離データ、ピッチ地平線センサ215からのピッチデータ、ロール地平線センサ216からのロールデータ、「測定」ボタン120からの測定コマンド、およびビデオカメラ140からの画像データと共に処理され得る。CPU360は、以下にさらに詳細に記述されるようにデータを処理し、ディスプレイ130上に表示されるディスプレイデータを提供する。
【0028】
図4は、グラフィック支援測地デバイス100を位置付けするためのディスプレイ130の例示的な図400を描写する。1つの例において、ディスプレイ130は、カメラ140の出力を表示し得る。この例において、カメラ140の出力の表示は、関心地点マーカー440を含む。図4に示されるように、関心地点マーカー440は、地面の特定の位置を識別する小さな円形の物体である。本明細書において提供される例において、測定される位置が地面に位置し、関心地点が可視のマーカー(例えば、関心地点マーカー440)によって識別可能であることが仮定される。マーカーは、わずかな高さを有する任意の物体であり得る。例えば、地面上に塗装された「X」、または関心地点上に配置された円形の色付けされた紙が関心地点440の役割を果たし得る。
【0029】
別の例において、ディスプレイ130は、グラフィック支援測地デバイス100のロールとピッチに対応する、それぞれ、仮想直線気泡水準器410および420をさらに含み得る。仮想直線気泡水準器410および420は、グラフィック支援測地デバイス100のロールおよびピッチの量と方向とを識別する仮想気泡411および421を含み得る。仮想直線気泡水準器410および420と、仮想気泡411および421とがCPU360によって生成され得、カメラ140の実際の画像出力に上重ねされ得る。1つの例において、仮想直線気泡水準器410および420の中心における仮想気泡411および421の位置付けは、デバイスが「水平に」位置付けされていることを表す。本明細書において使用される場合、「水平に」とは、アンテナグランド平面が局所地平線に対して平行である配向を指す。
【0030】
1つの例において、地平線センサ215および216からのデータは、直線気泡水準器410および420を生成するために使用され得る。例えば、地平線センサ215および216からのセンサデータは、CPU360に送られ得、CPU360は、調整されたセンサ測定値を仮想直線気泡水準器410および420内の気泡座標に変換し得る。CPU360は、次に、仮想直線気泡水準器410および420内に適切に配置された仮想気泡411および421のディスプレイ130上の表示をもたらし得る。従って、仮想直線気泡水準器410および420は、従来の気泡水準器のように動作し得、仮想気泡411および421は、グラフィック支援測地デバイス400の傾きおよびローリングに応答して移動する。例えば、グラフィック支援測地デバイス100が前方に傾けられた場合、気泡421は、仮想直線気泡水準器420内を下方向に移動し得る。その上、グラフィック支援測地デバイス100が左にロールさせられた場合、仮想気泡411は、仮想直線気泡水準器410内を右に移動し得る。しかし、仮想直線気泡水準器410および420がCPU360によって生成されるため、仮想気泡411および421の動きは、グラフィック支援測地デバイス100の移動に応答して任意の方向に移動するようにプログラムされ得る。
【0031】
別の例において、ディスプレイ130は、平面気泡水準器425をさらに含み得る。平面気泡水準器425は、仮想直線気泡水準器410および420の組み合わせを表し(例えば、直線水準器内の気泡の交差に配置される)、2つの直交地平線センサ(例えば、地平線センサ215および216)の測定値を組み合わせることによって生成され得る。例えば、地平線センサ215および216の調整された測定値は、CPU360によってディスプレイ130上のXおよびY座標に変換され得る。1つの例において、地平線センサ215からの測定値がX座標を生成するために使用され得、地平線センサ216からの測定値が平面気泡水準器425のY座標を生成するために使用され得る。
【0032】
図4に示されるように、ディスプレイ130は、中央十字マーク450をさらに含み得る。1つの例において、中央十字マーク450は、ディスプレイ130の中央に配置され得る。別の例において、中央十字マーク450の位置は、光軸242に沿った、カメラ140の視野に対応するディスプレイ130における点を表し得る。さらに別の例において、中央十字マーク450内の平面気泡水準器425の配置は、グラフィック支援測地デバイス100が水平に位置付けされていることに対応し得る。中央十字マーク450は、ディスプレイ130のスクリーン上に描かれ得るか、ディスプレイ130上に電子的に表示され得る。
【0033】
ディスプレイ130は、デバイスの配置および配向に関するフィードバックを提供することによって関心地点上にグラフィック支援測地デバイス100を位置付けすることにおいてユーザを補助するために使用され得る。例えば、ディスプレイ130のカメラ出力部分は、地面上の物体に対するグラフィック支援測地デバイス100の配置に関する情報をユーザに提供する。その上、仮想直線気泡水準器410および420は、地平線に対するグラフィック支援測地デバイス100の配向に関する情報をユーザに提供する。ディスプレイ130上に表示された出力の2つのタイプのうちの少なくとも1つを使用して、ユーザは、外部測位機器の使用なしにグラフィック支援測地デバイス100を正確に位置付けし得る。
【0034】
図4によって描写されている例において、関心地点マーカー440および平面気泡水準器425の双方が中央十字マーク450から中心が外れているように示される。これは、カメラ140の光軸242が関心地点に直接向けられておらず、かつ、デバイスが水平に位置付けされていないことを表す。ユーザが地面上の特定の地点上にデバイスを水平に位置付けすることを望む場合、ユーザは、図5に示されるように平面気泡水準器425および関心地点マーカー440の双方のそれぞれの中心を十字マーク450内に置かなければならない。
【0035】
図5は、ディスプレイ130の別の例示的な図500を描写する。この例において、仮想直線気泡水準器410および420は、それぞれの気泡が中央に置かれている状態で示され、デバイスが水平であることを表す。このため、平面気泡水準器425の中心も中央十字マーク450内に置かれている。その上、この例において、関心地点マーカー440が中央十字マーク450内で中央に置かれているように示され、カメラ140の光軸242が関心地点マーカー440に方向に向いていることを示す。従って、図5によって示される例において、グラフィック支援測地デバイス100は、関心地点マーカー440上に水平に位置付けされている。
【0036】
図2に関して前に論じられたように、アンテナ位相中心211は、光軸242に沿って位置し得る。これは、図5によって示される例において、アンテナ位相中心211はまた、関心地点マーカー440上に直接位置することを意味する。従って、アンテナ位相中心211と関心地点マーカー440との間の位置の相違は、関心地点マーカー440とアンテナ位相中心211との間の垂直距離に等しい垂直コンポーネントのみである。この例において、関心地点マーカー440の位置は、以下の式を使用して算定され得る。
【0037】
【数1】

式中
【0038】
【数2】

は、関心地点の算定された位置を表し、
【0039】
【数3】

は、デバイスアンテナ位相中心の測定されたGNSS位置を表し、
【0040】
【数4】

は、地面に対して直交する単位ベクトルを表し、
in は、アンテナ位相中心211と距離センサ150のゼロ測定点との間の垂直距離を表し、
out は、距離センサ主軸251に沿ったセンサのゼロ測定点から物体までの、距離センサ150によって測定された距離を表す。
【0041】
上記されるように、式(1)の
【0042】
【数5】

は、関心地点の算定された位置を表す。
【0043】
【数6】

は、グラフィック支援測地デバイス100によって決定されたアンテナ位相中心211の位置を表す。
【0044】
【数7】

は、地面に対して直交する方向に向いている単位ベクトルを表す。Dinは、アンテナ位相中心211と距離センサ150のゼロ測定点との間の垂直の距離を表す。距離センサ150のゼロ測定地点は、距離センサ150がゼロの値を返すように構成され、グラフィック支援測地デバイス100の内側または外側のいずれかに位置し得る空間における点である。従って、Dinは、各グラフィック支援測地デバイス100に特有の定数値である。最後に、Doutは、距離センサ主軸251に沿ったセンサのゼロ測定点から物体までの、距離センサ150によって測定された距離を表す。従って、
【0045】
【数8】

は、グラフィック支援測地デバイス100によって測定された位置から、距離センサ150によって測定された距離に等しい垂直の距離と、アンテナ位相中心211と距離センサ150のゼロ測定地点との間の距離との和を引くことによって算定される。
【0046】
式(1)において使用される座標は、任意の座標系において表現され得ることが認識される。例えば、上記の式は、任意のデカルト座標系に適用可能であり得、測定結果は、WGS84、ECEF、ENUなどのような任意の地球ベースの座標に変換され得る。このような変換方法は当業者に周知である。
【0047】
図6Aは、グラフィック支援測地デバイス100を使用して位置を測定するための例示的なプロセス600を描写する。ブロック610において、ユーザは、図5に関して記述されたように、関心地点上に水平にグラフィック支援測地デバイス100を位置付けする。ブロック620において、ユーザは、グラフィック支援測地デバイス100が関心地点上に水平に位置付けされている状態で「測定」ボタン120を押す。ブロック630において、グラフィック支援測地デバイス100は、受信器315からの位置データと、距離センサ150によって測定された距離とを記録する。ブロック640において、グラフィック支援測地デバイス100のCPU360は、式(1)と、ブロック630において記録された値とを使用して関心地点の位置を算定する。
【0048】
図6Bは、グラフィック支援測地デバイス100を使用して位置を測定するための、例示的なプロセス600と同様な別の例示的なプロセス601を描写する。例示的なプロセス600と601との主要な相違は、例示的プロセス601において、ユーザは「測定」ボタン120を押すことが必要とされないことである。プロセスは、ブロック650において始まり、ブロック650は、ブロック610と同様である。ブロック660において、グラフィック支援測地デバイス100は、関心地点上にデバイスが水平に位置付けされていることを検出する。1つの例において、これは、平面気泡425および関心地点マーカー440の双方のそれぞれの中心が中央十字マーク450内に置かれていることを検出することによって達成され得る。
【0049】
1つの特定の例において、グラフィック支援測地デバイス100は、X−Y座標に変換された地平線センサデータと中央十字マーク450に位置する表示座標とを比較することによって平面気泡425の中心が中央十字マーク450に置かれていることを決定し得る。その上、グラフィック支援測地デバイス100は、関心地点マーカー440を識別し、かつ、ディスプレイ130内での関心地点マーカー440の位置を決定するための画像認識プログラムを使用することによって、関心地点マーカー440の中心が中央十字マーク450に置かれていることを決定し得る。これは、関心地点マーカー440がある所定の標準に対応することを必要とし得る。例えば、関心地点マーカー440は、グラフィック支援測地デバイス100の画像認識プログラムによって識別されるために特定の色または形状であることが必要とされ得る。このような認識アルゴリズムは当業者に周知であり、任意のこのようなアルゴリズムがグラフィック支援測地デバイス100において使用され得る。
【0050】
従って、1つの例において、グラフィック支援測地デバイス100が、平面気泡425および関心地点マーカー440の中心が中央十字マーク450内に置かれていることを決定した場合、デバイスは、ブロック670に進み得る。別の例において、ブロック660は、ブロック670に進む前に、中央十字マーク450と平面気泡425との間の距離、および中央十字マーク450と関心地点マーカー440との間の距離が、所定の距離閾値を下回ることのみを必要とし得る。ブロック670および680は、図6Aの部ブロック630および640と同様である。
【0051】
(複数の円錐の交差の算定)
図6Aおよび6Bにおいて提供される例は、デバイスが少なくとも実質的に水平に、かつ、実質的に関心地点の上に位置付けされていることを必要とする。ユーザがデバイスを完璧に配向することが期待されていないため、グラフィック支援測地デバイス100は、角度および位置に対する偏差を許容し得る。例えば、1つの例において、水平線から2度、および関心地点から4mmの偏差は、容認可能であり得る。しかし、望まれる用途次第で他の許容誤差が使用され得ることが認識される。以下に記述される変形は、図6Aおよび6Bに提供される例において必要とされるように位置付けされる必要なくグラフィック支援測地デバイス100が位置測定を実行することを可能にする。以下の変形は、2つの補足技法(カメラポインティングベクトル偏差の算定、複数円錐の交差の算定)に基づく。
【0052】
後者の技法は、2つの円錐表面の交差領域が楕円形であり、3つの円錐の交差領域が一対の点であり、4つの円錐の交差領域が単点であるという原理に基づく。従って、グラフィック支援測地デバイス100が4つの異なる円錐を生成し、各円錐が円錐の表面の任意の地点に関心地点マーカー440を含む場合、関心地点マーカー440の位置が決定され得る。図7は、4つの円錐の交差、およびそれらの円錐によって共有される点710を描写する。各円錐を生成するプロセスは、以下により詳細に記述される。共通点を識別するために必要とされる円錐の最低限の数は4つの円錐であることが認識される。さらなる円錐が交差技法の精度を上げるために使用され得る。
【0053】
(カメラポインティングベクトル偏差の算定)
上述された円錐を生成するために、以下のパラメータ、(すなわち、円錐頂点の位置、円錐軸の配向、および円錐軸と円錐表面との間の角度)が決定され得る。円錐の数学的表現を生成するためにこれらのパラメータを使用することは当業者に周知であり、理解されている。例えば、円錐の数学的具現は、付録Cにおいて記述される方法を使用して生成され得る。1つの例において、円錐軸と円錐表面との間の角度を決定することは、カメラポインティングベクトル偏差を算定することによって達成され得る。
【0054】
カメラポインティングベクトル偏差を算定することは、カメラ140によって撮られ、ディスプレイ130上に表示された画像の各ピクセルが、カメラ光軸242からの角度を表すという原理に基づく。例えば、ディスプレイ130の中央におけるピクセルは、光軸242を表し得、中央から右に5ピクセルにおけるピクセルは、光軸242の右への特定の角度を表し得る。カメラ140の画像上の物体のピクセル座標を知ることによって、カメラ光軸242からのこの物体の方向が以下の式(2)を使用して算定され得る。グラフィック支援測地デバイス100との使用に対しては、ポインティングベクトルとカメラ光軸242との間の角度を知ることで充分であり、ポインティングベクトルは、カメラ光心241から関心地点へのベクトルを表す。完璧な中央プロジェクションカメラに対して、この角度値は、ディスプレイの中央からのピクセル距離の線形関数として近似され得、以下の式を使用してモデル化され得る。
【0055】
αpnt=kd (式2)
式中
αpnt は、ポインティングベクトルとカメラ光軸242との間の角度を表す。
【0056】
k は、カメラの有効焦点距離によって決定された較正係数を表す。
【0057】
d は、フレームの中央と関心地点との間のピクセル距離を表す。
【0058】
前に示されたように、式(2)のαpntは、ポインティングベクトルと光軸242との間の角度を表す。kは、カメラの有効焦点距離によって決定された較正係数を表す。この値は、各カメラモデルに特有の定数値である。dは、ディスプレイ130の中央(中央十字マーク450)と関心地点マーカー440との間のピクセル距離をピクセル単位で表す。従って、ポインティングベクトルと光軸242との間の角度は、カメラ較正係数と、中央十字マーク450と関心地点マーカー440との間のピクセルの数との積に等しい。
【0059】
式(2)は、完璧な中央プロジェクションカメラにのみ適用される。しかし、実際のカメラには、樽型歪曲が考慮されることが必要である。ほとんどの実用的な状況において、歪曲を接平面に対する球状表面のプロジェクションとみなすことで充分である。従って修正されたピクセル距離が算定され、式(2)においてdの代わりに使用されなければならない。以下の式は、修正されたピクセル距離を得るために使用され得る。
【0060】
【数9】

式中
corr は、スクリーンの中央と関心地点との間の修正されたピクセル距離を表す。この値が式(2)におけるdを置換する。
【0061】
d は、フレームの中央と関心地点との間のピクセル距離を表す。(式(2)において同じ)
r は、相対的なピクセルユニットにおける投影された球体半径を表す較正パラメータである。
【0062】
上記のように、式(3)のdcorr は、スクリーンの中央と関心地点との間の、カメラの樽型歪曲を考慮した、修正されたピクセル距離を表す。dは、フレームの中央(中央十字マーク450)と関心地点440との間のピクセル距離をピクセル単位で表す。rは、相対的なピクセルユニットにおける投影された球体半径を表す較正パラメータを表す。この値は、全ての内部レンズ歪曲を考慮し、各カメラに特有の定数値である。従って、樽型歪曲を考慮するために、式(3)において算定された修正されたピクセル距離(dcorr )が式(2)におけるdの代わりに使用されるべきである。
【0063】
式(2)および(3)を使用して、円錐軸と円錐表面との間の角度が算定され得る。前に論じられたように、円錐軸と円錐表面との間の角度は、円錐を生成するために使用されるパラメータの1つである。特に、円錐頂点の位置と、円錐軸の配向と、円錐軸と円錐表面との間の角度とが与えられた場合、当業者は円錐を表す式をどのように生成するかを理解している。他の記載されたパラメータを決定するためのプロセスが以下にさらに詳細に記述される。
【0064】
図8Aは、グラフィック支援測地デバイス100と複数の円錐の交差技法とを使用して位置を測定するための例示的なプロセス800を描写する。ブロック810において、プロセスは、ユーザが関心地点マーカー440がディスプレイ130の視野にある状態でグラフィック支援測地デバイス100を水平に位置付けすることから始まる。ブロック815において、グラフィック支援測地デバイス100は、測定条件を検出する。1つの例において、測定条件は、ユーザが「測定」ボタン120を押すことに応答して「測定」コマンドを受信することであり得る。これは図6Aのブロック620と同様である。別の例において、測定条件は、中央十字マーク450と平面気泡425との間の距離が規定の距離閾値を下回ることであり得る。これは図6Bのブロック660と同様である。測定条件の検出に際して、プロセスはブロック820に移動する。ブロック820において、グラフィック支援測地デバイス100は、センサからのデータを記録する。例えば、位置データがGNSS受信器315から記録され得、ピッチおよびロールデータが地平線センサ215および216から記録され得、画像データがビデオカメラ140から記録され得る。ブロック825において、CPU360は、円錐を生成するために、位置データと、ピッチおよびロールデータと、画像データとを使用する。デバイスが水平に、または少なくとも実質的に水平に位置付けされているため、円錐頂点は、カメラ光心241の位置であり、円錐軸は、地面に直交する光軸242であり、円錐軸と円錐表面との間の角度は、式(2)および(3)を使用して算定された関心地点マーカー440へのポインティングベクトルと、光軸242との間の角度である。ブロック830において、CPU360は、4つの交差する円錐が生成されたかどうかを決定する。交差する円錐が4つより少ない場合、プロセスはブロック810に戻る。しかし、少なくとも4つの交差する円錐がある場合、プロセスはブロック835に進む。ブロック835において、グラフィック支援測地デバイス100のCPU360は、複数の円錐の交差を算定する。複数の円錐の交差の算定は、ニュートン法、準ニュートン法、ガウスニュートン方のような様々な数値解法をもって解かれ得る非線形方程式のセットをもたらす。このような方法は、当業者に周知であり、理解されている。例えば、式は、付録AおよびBにおいて記述される方法を使用して解かれ得る。
【0065】
図8Bは、グラフィック支援測地デバイス100と複数の円錐の交差技法を使用して位置を測定するための別の例示的なプロセス801を描写する。このプロセスは、デバイスが水平に位置付けされる必要がないことにおいて図8Aのプロセスと異なる。しかし、関心地点マーカー440の中心は、中央十字マーク450からの所定の閾値距離内に置かれなければならない。ブロック840において、プロセスは、ユーザがグラフィック支援測地デバイス100の光軸242を関心地点マーカー440の方向に向けることから始まる。ブロック845において、グラフィック支援測地デバイス100は、測定条件を検出する。1つの例において、測定条件は、ユーザが「測定」ボタン120を押すことに応答して「測定」コマンドを受信することであり得る。これは図6Aのブロック620と同様である。別の例において、測定条件は、関心地点マーカー440と中央十字マーク450との間の距離が所定の距離閾値を下回ることであり得る。これは図6Bブロック660と同様である。測定条件の検出に際して、プロセスはブロック850に移動する。ブロック850において、グラフィック支援測地デバイス100は、センサからのデータを記録する。例えば、位置データがGNSS受信器315から記録され得、ピッチおよびロールデータが地平線センサ215および216から記録され得、画像データがビデオカメラ140から記録され得る。ブロック855において、CPU360は、上述されたように円錐を生成するために、位置データと、ピッチおよびロールデータと、画像データとを使用する。デバイスが水平に位置付けされていない場合があるため、円錐頂点は、GNSSアンテナ位相中心211と一致し、円錐軸は、GNSSアンテナ位相中心211を通り抜け、地面と直交する線であり、円錐軸と円錐表面との間の角度は、地平線センサ215および216によって与えられた合計の垂直偏差角度である。ブロック860において、CPU360は、4つの交差する円錐が生成されたかどうかを決定する。交差する円錐が4つより少ない場合、プロセスはブロック840に戻る。しかし、少なくとも4つの交差する円錐が存在する場合、プロセスはブロック865に移動する。ブロック865において、グラフィック支援測地デバイス100のCPU360は、上述された方法を使用して複数の円錐の交差を算定する。
【0066】
図8Aおよび8Bによって描写されている例示的なプロセスに対して、生成された円錐は、図7に描写されている円錐と同様である。各円錐頂点は、カメラ光心241かアンテナ位相中心211のいずれかに位置し、円錐の基部は、グラフィック支援測地デバイス100から離れて地面の方向に投影する。
【0067】
1つの例において、図8Aおよび8Bによって描写されているプロセスを使用して関心地点の位置を算定する場合、4つの円錐頂点間の距離が大きければ大きいほど、結果として生じる算定された位置の精度が高い。
【0068】
図9は、本発明の技術の様々な局面(例えば、測地デバイス、受信器、CPU360、活動データロジック/データベース、これらの組み合わせなどとして)に対する処理機能を実装するために使用され得る例示的なコンピューティングシステム900を描写する。当業者はまた、他のコンピューティングシステムまたはアーキテクチャを使用して本発明の技術をどのように実装するかを認識する。コンピューティングシステム900は、例えばデスクトップ、モバイル電話、測地デバイスなどのような、所与の用途または環境に対して望ましい、または適切であり得るユーザデバイスを表し得る。コンピューティングシステム900は、プロセッサ904のような1つ以上のプロセッサを含み得る。プロセッサ904は、例えばマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または他の制御ロジックのような汎用または特定用途向け処理エンジンを使用して実装され得る。この例において、プロセッサ904は、バス902または他の通信媒体に接続されている。
【0069】
コンピューティングシステム900はまた、情報と、プロセッサ904によって実行される命令とを記憶するための、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的メモリのような主要メモリ908を含み得る。主要メモリ908はまた、プロセッサ904によって実行される命令を実行中に、一時変数または他の中間情報を記憶するために使用され得る。コンピューティングシステム900は、同様に、プロセッサ904のための静的情報および命令を記憶するための、バス902に結合されたリードオンリーメモリ(「ROM」)または他の静的記憶デバイスを含み得る。
【0070】
コンピューティングシステム900はまた、例えばメディアドライブ912および取り外し可能記憶インターフェイス920を含み得る情報記憶メカニズム910を含み得る。メディアドライブ912は、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、光学ディスクドライブ、CDもしくはDVDドライブ(RもしくはRW)、または他の取り外し可能メディアドライブもしくは固定メディアドライブのような固定もしくは取り外し可能記憶メディアをサポートするためにドライブもしくは他のメカニズムを含み得る。記憶メディア918は、メディアドライブ912によって読み取られ、書き込まれる、例えばハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、光学ディスク、CDもしくはDVD、または他の固定もしくは取り外し可能メディアを含み得る。これらの例が描写するように、記憶メディア918は、コンピュータ読み取り可能記憶メディアを含み得、コンピュータ読み取り可能記憶メディアは、コンピュータ読み取り可能記憶メディア内に特定のコンピュータソフトウェアまたはデータを記憶している。
【0071】
代替の実施形態において、情報記憶メカニズム910は、コンピュータプログラム、または他の命令もしくはデータがコンピューティングシステム900にロードされることを可能にするための他の同様な機器類を含み得る。このような機器類は、例えばプログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェイスと、取り外し可能メモリ(例えば、フラッシュメモリまたは他の取り外し可能メモリモジュール)およびメモリスロットと、ソフトウェアおよびデータが取り外し可能記憶ユニット918からコンピューティングシステム900に転送されることを可能にする他の取り外し可能記憶ユニット922およびインターフェイス920とのような取り外し可能記憶ユニット922およびインターフェイス920を含み得る。
【0072】
コンピューティングシステム900はまた、通信インターフェイス924を含み得る。通信インターフェイス924は、ソフトウェアおよびデータがコンピューティングシステム900と外部デバイスとの間で転送されることを可能にするために使用され得る。通信インターフェイス924の例として、モデム、(イーサネット(登録商標)または他のNICカードのような)ネットワークインターフェイス、(例えば、USBポートのような)通信ポート、PCMCIAスロットおよびカードなどが挙げられる。通信インターフェイス924を介して転送されるソフトウェアおよびデータは、電子信号、電磁信号、光学信号、または通信インターフェイス924によって受信されることが可能な他の信号であり得る。信号の形式にあるこれらの信号は、チャネル928を介して通信インターフェイス924に提供される。チャネルの一部の例として、電話線、セルラー式電話リンク、RFリンク、ネットワークインターフェイス、構内通信網もしくは広域通信網、および他の通信チャネルが挙げられる。
【0073】
本明細書において、「コンピュータプログラム製品」および「コンピュータ読み取り可能記憶メディア」という用語は、概して、例えばメモリ908、記憶デバイス918、または記憶ユニット922のようなメディアを指すために使用され得る。コンピュータ読み取り可能メディアのこれらまたは他の形態は、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行のためにプロセッサ904に提供することに関わり得る。概して「コンピュータプログラム符号」と呼ばれるこのような命令(これらはコンピュータプログラムの形式、または他のグループに分類され得る)は、実行されたとき、コンピューティングシステム900が本発明の技術の実施形態の特徴または機能を実行することを可能にする。
【0074】
要素がソフトウェアを使用して実装される実施形態において、ソフトウェアは、例えば取り外し可能記憶ドライブ914、ドライブ912、または通信インターフェイス924を使用してコンピュータ読み取り可能媒体に記憶され得、コンピュータシステム900にロードされ得る。制御ロジック(この例において、ソフトウェアコマンドまたはコンピュータプログラム符号)は、プロセッサ904によって実行された場合、プロセッサ904が本明細書において記述される技術の機能を実行することをもたらす。
【0075】
上記の説明が、明瞭性のために、実施形態を異なる機能ユニットおよびプロセッサへの参照と共に記述したことが認識される。しかし、異なる機能ユニット、プロセッサ、またはドメイン間の任意の適切な機能の分配が使用され得ることが明白である。例えば、別個のプロセッサまたはコントローラによって実行されるように描写されている機能は、同じプロセッサまたはコントローラによって実行され得る。従って、特定の機能ユニットへの参照は、厳密な、論理的(もしくは物理的)構造(もしくは構成)を示すものではなく、記述された機能を提供するための単なる適切な手段への参照として理解される。
【0076】
さらに、個別に列挙されているが、複数の手段、要素、または方法ステップが、例えば単一のユニットまたはプロセッサによって実装され得る。その上、個別の特徴が異なる請求項において含まれ得るが、これらの個別の特徴は、有益的に組み合されることが可能であり得、異なる請求項における包含は、特徴の組み合わせが可能でない、または有益的でないことを暗示しない。また、1つのカテゴリの請求項における特徴の包含は、このカテゴリへの限定を暗示するのではなく、むしろ、特徴は適切に他の請求項カテゴリに等しく適用可能であり得る。
【0077】
特徴が特定の実施形態に関連して記述されているように思えるが、当業者は、記述された実施形態の様々な特徴が組み合され得ることを認識する。さらに、実施形態に関連して記述された局面は、独立して機能し得る。
【0078】
(付録A)
(非拘束最小化法)
以下のように定義する。
は、n次元ユークリッド空間であり、x=(x、x、・・・、x∈Rであり、ベクトルは、列ベクトルであり、記号は、転置を示す。
【0079】
【数10】

は、ベクトルx=(x、x、・・・、x∈Rのユークリッドノルムである。
〈x、y〉=xy=yxは、2つのベクトルのスカラー積である。
【0080】
【数11】

は、連続微分可能関数f(x)の一次偏導関数のベクトル、または勾配ベクトルである。
【0081】
【数12】

は、二回連続微分可能関数f(x)の二次偏導関数の行列、またはヘッセ行列である。
n×nは、n×nの正方行列の空間である。
Iは、恒等行列である。
数列{x(k)}、k=0、1、・・・、は、初期近似値x(0)から開始し、以下の式
【0082】
【数13】

によって生成され、式(A1)は、行列B(k)∈Rn×nが正値であり、刻み長さλ(k)が特別に選択された場合、最小化条件f(x(k))<f(x(k−1))<・・・<f(x(0))(A2)を満たす。刻み長さの算定方法は、例えばP.E.Gill,W.Murray,M.H.Wright,(1980),Practical Optimization,Academic Press,1981 pp.100−102に記述され、先の文献は、参照によって本明細書に援用される。ロバストであり、実践的に証明された方法は、数列
【0083】
【数14】

における第一の数値を算定することを含み、第一の数値は、不等式
【0084】
【数15】

は、捜索(または、降下)方向ベクトルであり、μは、0<μ≦0.5の範囲における任意の数値である。1つの例において、値μ=0.01が使用され得る。
式(A1)に従って生成された数列{x(k)}は、不等式(A2)において示される関数f(x)を最小化する。従って、式(A1)は、選択された任意の正値行列に対して最小化数列を帰納的に生成する。数列の収束条件は、正値行列B(k)の選択に依存する。以下は、正値行列B(k)を選択し、式(A1)を算定するために使用され得る方法である。
1)B(k)=Iである場合、式(A1)は、勾配または最大傾斜法を使用して算定され得る。方法は、線形的に収束することが周知である。
2)
【0085】
【数16】

である場合、式(A1)は、ニュートン法を使用して算定され得る。方法は、局所最小点の近傍において、二次的に収束し、ヘッセ行列は正値である。
3)反復的に算定される行列B(k)は、例えばP.E.Gill,W.Murray,M.H.Wright,(1980),Practical Optimization,Academic Press,1981 pp.116−127において記述されるBroyden−Fletcher−Goldfarb−Shanno(BFGS)法またはDavidon−Fletcher−Powell(DFP)法に従って更新され得、これらの文献は参照によって本明細書に援用される。BGFS法およびDFP法は、準ニュートン系の方法を形成し、これらの方法は、超線形的に収束することが周知である。これらの方法は、実用的にニュートン法と同様の速さを有するが、ヘッセ行列の算定を必要としない。ヘッセ行列が容易に算定される用途においては、ニュートン法が好ましい。
【0086】
(付録B)
(平方和最小化方法)
最小化の対象である関数f(x)の特定の件を考慮する。関数f(x)は、m個の関数ψ(i)(x)の平方和であると定義する。
【0087】
【数17】

非線形方程式の(m≧nである場合)冗長なセットの解(A6)
ψ(x)=0
ψ(x)=0
・・・
ψ(x)=0
は、しばしば最小化問題f(x)→min(A7)となる。
任意の上述された方法1)−3)が問題(A7)に適用され得る。ニュートン法を適用するために、勾配ベクトルおよびヘッセ行列に対する式が必要とされる。以下の式は、方法1)−3)を関数ψ(x)の勾配ベクトルおよびヘッセ行列を介して表現する。
【0088】
【数18】

システム(A6)が適切である場合、値ψ(x)は、最小化数列{x(k)}が解に収束するにつれ消滅する。システム(A6)が「ほぼ」可能である場合でも値ψ(x)は、ヘッセ行列に対する式(A9)において無視され得る。第4の方法の公式化に到達する。
【0089】
4)
【0090】
【数19】

である場合、式(A1)は、例えばP.E.Gill,W.Murray,M.H.Wright,(1980),Practical Optimization,Academic Press,1981 pp.134−136において記述されるようにガウスニュートン法を使用して算定され得、この文献は、参照によって本明細書に援用される。
【0091】
(付録C)
3次元空間における円錐Cが、m個の円錐すべてに共通して、円錐頂点a∈R、中心軸h∈R、および軸と生成線との間の角度δによって定義される。ベクトルhは、重力ベクトルと整列した単位ベクトルである。円錐Cの式は、
【0092】
【数20】

の形式を取る。α=cosδとする。次に、ベクトルhが単位ベクトルであることを考慮し、以下の式に到達する。
【0093】
【数21】

点x∈Rは、式(A11)を満たす場合、または満たす場合にのみ、円錐Cの表面に属する。円錐の交差を決定する問題は、
【0094】
【数22】

を伴う問題(A6)の解となる。次に、問題は、問題(A5)および(A7)となり、この結果上述された任意の方法1)−4)によって解かれ得る。例えばニュートン法を適用するために、勾配行列(A8)およびヘッセ行列(A9)をそれぞれ算定する必要がある。記述を完了するために、(A8)および(A9)の算定に必要とされる
【0095】
【数23】

に対する式を導く。
【0096】
【数24】

【符号の説明】
【0097】
110 GNSSアンテナ
120 「測定」ボタン
130 ディスプレイ
140 カメラ
150 距離センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心地点の位置を決定するための装置であって、該装置は、
複数の衛星から位置データを受信するための少なくとも1つのアンテナと、
該少なくとも1つのアンテナに結合された少なくとも1つの受信器と、
配向データを取得するための配向回路網であって、該配向データは、地平線に対して平行な平面に対する該装置の配向を表す、配向回路網と、
少なくとも該位置データと該配向データとに基づいて該関心地点の位置を決定するための測位回路網と
を含む、装置。
【請求項2】
前記測位回路網は、前記装置が所定の配向の範囲内にあることを示す前記配向データに応答して前記関心地点の位置を決定するように動作可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
画像データを取得するための画像回路網であって、該画像回路網は、光学センサと光軸とを含む、画像回路網と、
前記装置を位置付けすることにおいてユーザを補助するために、該画像データおよび前記配向データの表現を表示するためのディスプレイであって、前記測位回路網は、該画像データに基づいて前記関心地点の位置を決定する、ディスプレイと
をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記配向回路網は、2軸傾斜計または2軸加速度計のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記位置データは、前記装置の地理上の位置を表す、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記画像データは少なくとも1つの画像を含み、該画像データは、前記装置から見られた前記関心地点の視野を表す、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
関心地点の位置を決定するためのコンピュータ実装された方法であって、該方法は、
複数の衛星から位置データを受信することと、
配向データを少なくとも1つの配向センサから受信することであって、該配向データは、地平線に対して平行な平面に対するデバイスの配向を表す、ことと、
少なくとも該位置データおよび該配向データに基づいて該関心地点の位置を決定することと
を含む、方法。
【請求項8】
前記関心地点の位置を決定することは、前記装置が所定の配向の範囲にあることを示す前記配向データに応答してなされる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの画像センサから画像データを受信することと、
少なくとも1つの距離センサから距離データを受信することと、
デバイスの位置付けにおいてユーザを補助するために、該画像データおよび前記配向データの表現の表示を該デバイス上にもたらすことであって、前記関心地点の位置を決定することは、少なくとも該画像データおよび該距離データにさらに基づく、ことと
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記位置データは、前記デバイスの地理上の位置を表す、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記画像データは少なくとも1つの画像を含み、該画像データは、前記デバイスから見られた関心地点の視野を表す、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記関心地点の位置を決定することは、測定コマンドを受信することに応答してなされる、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記測定コマンドは、所定の範囲における配向を示す前記配向データのみに応答して受信される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、前記画像データを使用してディスプレイにおいて前記関心地点の位置を追跡することをさらに含み、前記関心地点の位置を決定することは、
該ディスプレイにおける関心地点の位置が該ディスプレイにおける既定の地点から既定の距離内にあることと、
前記配向データが所定の範囲内にあることと
に応答してなされる、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
プロセッサ実行可能命令によって符号化された非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、該命令は、
複数の衛星から位置データを受信することと、
配向データを少なくとも1つの配向センサから受信することであって、該配向データは、地平線に対して平行な平面に対するデバイスの配向を表す、ことと、
少なくとも該位置データおよび該配向データに基づいて関心地点の位置を決定することと
のためのものである、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【請求項16】
前記関心地点の位置を決定することは、前記デバイスが規定の配向の範囲にあることを示す配向データに応答してなされる、請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項17】
少なくとも1つの画像センサから画像データを受信することと、
少なくとも1つの距離センサから距離データを受信することと、
前記デバイスの位置付けにおいてユーザを補助するために該画像データおよび前記配向データの表現の表示を該デバイスにもたらすことであって、前記関心地点の位置を決定することは、少なくとも該画像データおよび該距離データにさらに基づく、ことと
をさらに含む、請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項18】
前記位置データは、前記デバイスの地理上の位置を表す、請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項19】
前記画像データは少なくとも1つの画像を含み、該画像データは、前記デバイスから見られた関心地点の視野を表す、請求項17に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項20】
前記関心地点の位置を決定することは、測定コマンドを受信することに応答してなされる、請求項15に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項21】
前記測定コマンドは、所定の範囲における配向を示す前記配向データのみに応答して受信される、請求項20に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項22】
前記命令は、さらに、前記画像データを使用してディスプレイにおいて前記関心地点の位置を追跡するためのものであり、前記関心地点の位置を決定することは、
該ディスプレイにおける関心地点の位置が該ディスプレイにおける所定の地点から所定の距離内にあることと、
前記配向データが所定の範囲内にあることと
に応答してなされる、請求項17に記載のコンピュータ読み取り可能媒体。

【図6A】
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【図6B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−112958(P2012−112958A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255018(P2011−255018)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(510001320)ジャバド ジーエヌエスエス, インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】