説明

バイオマスを処理する装置及び方法

本発明の一実施例によれば、バイオマスを処理する装置は、チャンバ、バイオマス投入器、流体投入器、及び回収器を有する。チャンバは、少なくとも下部、少なくとも1つの壁、及び少なくとも1つの壁によって支持されるカバーによって定義付けられる。バイオマス投入器は、バイオマス堆積を形成するようチャンバへとバイオマスを送るよう作動可能である。流体投入器は、バイオマス堆積に対してチャンバへと流体を送るよう作動可能である。回収器は、チャンバからの流体を受けるよう作動可能である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にバイオマス処理(biomass processing)に係り、より特には、バイオマスの保存、前処置、及び発酵に対する装置及び方法に係る。
【背景技術】
【0002】
バイオマス、特には廃バイオマス(waste biomass)を有用な物質に再生するよう処理することは、多くの試行の焦点となっている。かかる処置は、所望される再生物質(recovery substance)に依存して、多種の処置方法及び化学物質を使用してきている。石灰を有する処置は、通常、数週間乃至1ヶ月のみの期間に60℃を上回る温度において、試みられてきた。例えば、前に発行されたHoltzapple及びDavisonに対する特許は、酵素分解率を高めるよう高温石灰処置を使用する。1つの特許は、高温石灰のみを使用し、他の特許は、高温石灰及び高圧酸素を使用する。
【0003】
紙又はボール紙に対するパルプを作る最も一般的な方法は、クラフト及びソーダパルプである。しかしながら、かかる方法はいずれも、高価な化学物質及び高価な処置容器を使用する。更には、前の方法及び処置装置はしばしば、前処置及び再生を有する全体的な処置工程中に複数回、バイオマスを動かすことを求める。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例によれば、バイオマスを処理する装置は、チャンバ、バイオマス投入器、流体投入器、及び回収器を有する。チャンバは、少なくとも下部、少なくとも1つの壁、及び少なくとも1つの壁によって支持されるカバーによって定義付けられる。バイオマス投入器は、バイオマス堆積を形成するようチャンバへとバイオマスを送るよう作動可能である。流体投入器は、チャンバへとバイオマス堆積まで流体を送るよう作動可能である。回収器は、チャンバから流体を受けるよう作動可能である。
【0005】
本発明の特定の実施例は、複数の技術的利点を与え得る。例えば、一実施例の技術的利点は、前処置器/発酵器(pretreators/fermentors)を低コストに抑える可能性を有し得る。他の実施例の他の技術的利点は、前処置及び発酵を同一の容器において発生させ得る可能性を有し得る。他の実施例の更に他の技術的利点は、使用済みの固形物を取り除く可能性を有し得る。
【0006】
特定の有利点が上述されてきたが、多種の実施例は、列挙された有利点の全て、又は複数を有し得るか、あるいは有し得ない。更に、他の技術的利点は、当業者にとって、以下の図面及び説明を検討後に容易に明らかとなり得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
最初に、本発明の事例的である実施例が以下に記載されるが、本発明は現在既知であるかあるいは既存であるかに関わらず、複数の技術を使用して実行され得る、ことは理解されるべきである。本発明は、本願中に図示及び説明される実施例及び実行を有する、以下に記載される事例的な実施例、図面、及び技術に対して、決して制限されるべきではない。加えて、図面は、必ずしも一定の縮尺率で製図されてはいない。
【0008】
概略的に前述された通り、特には廃バイオマスであるバイオマスを有用な物質に再生するよう処理することは、多くの試行の焦点となってきている。したがって、複数の実施例の教示は、微生物の混合培養を使用してバイオマスをカルボン酸に転換する装置及び方法を認識する。更に、本発明の複数の実施例の教示は、バイオマス処理装置の経済的な構造を認識する。また更には、本発明の複数の実施例の教示は、前処置及び発酵を単一のチャンバ又は容器へと統合する装置及び方法を認識する。加えて、本発明の複数の実施例の教示は、使用済みの固形物を発酵チャンバから取り除く装置及び方法を認識する。
【0009】
特定の実施例は、例えばリグノセルロースバイオマス及び他の種類のバイオマスであるバイオマスを、有用な再生産物をもたらすよう石灰又は他のアルカリを有して処理するよう利用され得る。他の実施例は、他の処置方法を利用し得る。加えて、複数の実施例において、本願中に記載される技術は、本願に参照として組み込まれる、2003年10月31日出願の米国特許出願番号10/698,199中に記載される技術と連結して利用され得る。
【0010】
図1は、本発明の一実施例に従った、バイオマス105を処理する装置100の概略図である。図1中の装置100は、かかるバイオマスの処理において利用され得る構成要素の例を示す。簡潔にするよう、装置100の多種の構成要素の構造上の詳細は、図示又は説明されない。例えば、装置は、図1中には示されないカバーを有し得る。加えて、特定の構成要素は、図1中の装置100に関連して図示されるが、他の装置は、より多い、より少ない、又は異なる構成要素部分を利用し得る。
【0011】
図1中の実施例では、装置100は、不透水性下部ライナー102、砂礫層104、排水器106、多孔管107、バイオマス投入器108、石灰投入器110、炭酸カルシウム投入器112、分配器114、多孔管115、ポンプ116、給水118、接種材料供給120、空気分配器122、多孔導管123、送風器124、石灰水スラリー容器126、及び熱交換器128を有する。特定の実施例では、装置100は、未処置のバイオマスを受けいれて保存し、該バイオマスを前処置し、該バイオマスを発酵させる、多目的設備として利用され得る。かかる特定の実施例における多目的設備は、バイオマスの取扱い(handling)の低減をもたらし得る。
【0012】
特定の実施例におけるライナー102は、不透水性材料を有して形成され得る。作動時には、ライナー102は、砂礫層104を支持し、水又は他の物質が地面から入ることを防ぐ。図1中の実施例では、ライナー102は、地面において掘られた又は土手状にされた壁(a pit or bermed wall)において示される。ライナー102は、いかなる適切な形状及び深さも有し得る。特定の実施例では、ライナー102は、砂礫層1042対して所望の量の砂礫を扱うよう設計され得る。砂礫層104に対する一例の深さは、約3フィートであるが、他の適切な深さも、砂礫層104に対して利用され得る。砂礫層104は、水が比較的自由に流れるようにする、丸い小石、敷石、玉石、又は他の適切な石状の材料を有する、適切な弛緩又は非固結堆積物を有し得る。
【0013】
この実施例における砂礫層104の上部上には、バイオマス105の堆積が図示される。該堆積は、バイオマス投入器108を介して砂礫層104にわたって送られ得る。バイオマス投入器108は、適切なコンベヤー装置等であるバイオマス105の堆積を作り出す適切な機器、フロントエンドローダ、あるいは他の適切な送り装置又は機器を示す。上述された通り、一実施例におけるバイオマスは、リグノセルロースバイオマスであり、例えばバガス、トウモロコシのまぐさ、又は他の適切なバイオマスである。
【0014】
石灰投入器110及び炭酸カルシウム投入器112は、石灰及び炭酸カルシウムを夫々バイオマス105の堆積に送るよう作動可能である適切な機器である。特定の実施例では、石灰及び/又は炭酸カルシウムが送られ得る一方で、バイオマス105の堆積は、材料が均等に完全に分配されるよう形成される。他の実施例では、石灰及び/又は炭酸カルシウムは、バイオマスを前処置するよう利用され得る。バイオマス105の堆積に対して加えられる石灰の量はバイオマス105の種類に依存して変化し得るが、一実施例では、バイオマス105の堆積に対して送られる石灰の量は、バイオマスの約10重量%乃至30重量%である。
【0015】
給水118からの水は、分配器114を介して水を送ることでポンプ116によってバイオマス堆積105を介して循環され得る。該分配器は、水をバイオマス堆積105に対して分配するよう作動可能である適切な機器であり得る。特定の実施例では、分配器114は、多孔管115を有し得る一方、他の実施例では、分配器114は、スプレーヘッド、又は他の適切な装置であり得る。水がバイオマス堆積105及び砂礫層104を介して移動した後、水は、多孔管107を有し得る排水器106を介して再生される。かかる作動時には、水の循環は、比較的低い流速を有して連続的であり得るか、あるいは比較的高い流速を有して断続的であり得るかのいずかである。
【0016】
連続的な循環及び低い流速を有して、チャネリング(channeling)が発生し得、これは、バイオマス堆積105に湿らされ得ない部分があるため、望ましくない。バイオマス堆積105の不均等な湿潤は、バイオマス105の堆積の不完全な前処置、不十分な温度制御、及びバイオマス105の堆積の乾燥した部分の自然燃焼、という問題のうち1つ又はそれより多くを引き起こし得る。断続的な循環及び高い流速は、定期的にバイオマス105の堆積に注水するため、全ての又は大部分が確実に湿らされ、したがって低い流速を有する連続的な循環の潜在的な問題を克服する。
【0017】
バイオマス105の堆積を介して循環される水の温度は、熱交換器128を有して調整され得る。熱交換器128は、バイオマス堆積105を介して循環される水の温度を制御するよう使用される適切な装置であり得る。例えば、熱交換器128は、熱エネルギーを解放する(offload)よう設計される管状(shell−and−tube)熱交換器であり得る。
【0018】
バイオマス105が前処理される一方、空気は、アルカリ酸化によってリグニン除去を強化するよう、バイオマス堆積105を介して上方向に吹かれ得る。これは、空気分配器122を介して空気を押し出す送風機124によって促進され得る。該空気分配器は、特定の実施例において、砂礫層104内に配置される多孔導管123を有し得る。空気が二酸化炭素を有するため、非生産的反応である、炭酸カルシウムを形成するよう石灰と反応し得る。これがバイオマス堆積105において発生することを防ぐよう、空気は、適切にパックされた列(column)又はタンクであり得る容器126における石灰水スラリーを介して通ることによって二酸化炭素を落とされ得る(scrubbed of carbon dioxide)。酸素を濃縮された空気流もまた使用され得る。
【0019】
バイオマス105の堆積は、発酵の工程を受け得る一方、砂礫層104にわたって配置され得る。前処置の完了後の発酵を促進するよう、水は、接種材料供給120から得られる酸発生微生物の接種材料を有するバイオマス堆積105を介して循環され得る。酸発生微生物は、バイオマス105の堆積を分解し始め、カルシウムカルボン酸塩を形成するよう炭酸カルシウムと反応するカルボン酸を形成する。続いて水は、カルボン酸塩を取り除くようバイオマス105の堆積を介して循環され得る。
【0020】
バイオマスの保存、前処置、及び発酵はまた、他の適切な保存設備又は装置を使用して達成され得る。かかる装置の多種の実施例は、図2A−2Dと併せて以下に説明される。図1と関連して説明される構成要素は、図2A−2Dを参照して説明される装置と併せて利用され得る。
【0021】
図2A−2Dは、本発明の他の実施例に従った、バイオマス205を処理する装置200を示す。図2Aは、装置200の一部の等角投影図である。装置200は、装置200がジオメンブレン203、カバー232、支持リブ233、壁230、及びコンベヤー209を有することを除いて、図1中の装置100と同様である。以下に更に詳細に説明される通り、装置200の多種の構成要素は、未処置のバイオマスを保存し、該バイオマスを処置し、該バイオマスを発酵するよう使用され得る、チャンバ250を形成し得る。
【0022】
ジオメンブレン203は、適切な材料を有して形成され得、図1中のライナー102に対して同様の機能を実行し得る。特定の実施例において、ジオメンブレン203は、チャンバ250の大部分の内側を覆い得る(line)。この実施例におけるジオメンブレン203は、装置200の下部上の砂礫層204の下方に配置される。ジオメンブレン203は、壁230の内側を覆い、カバー232を形成するよう支持リブ233からの支持を有してチャンバ250にわたって延在する。
【0023】
この実施例における壁230は、コンクリートを有して作られ得る。他の実施例では、壁230は、他の適切な材料を有して作られ得る。特定の実施例では、壁230は、地表面の上方に延在し得る。他の実施例では、壁は、地面へと延在し得る。
【0024】
支持リブ233は、カバー232を形成する支援をするよう、ジオメンブレン203に対して支持を与え得る適切な構造であり得る。例えば、図2Cを参照すると、支持リブ233は、I形梁として図示される。しかしながら、支持リブ233はまた、軽量トラス等の他の適切な構造部材であり得る。
【0025】
ジオメンブレン203は、支持リブ233に対して適切に結合され得る。図2Bは、(この実施例においてはI形梁として図示される)支持リブ233のジオメンブレン203に対する結合の一実施例を示す。図2Bを参照すると、1つ又はそれより多いボルト234は、支持リブ233に対してジオメンブレン203を結合するよう利用される。ボルト以外の他の適切な締め具はまた、支持リブ233に対してジオメンブレン203を結合するよう利用され得る。一組の補強板235は、ジオメンブレン203に対して剛性を与え得る。ジオメンブレン203は、補強板235と支持リブ233との間に配置され、ボルト234によってその間において結合される。ボルト234及び補強板235の腐食を防ぐよう、ジオメンブレン203と同様の又はそれとは異なる材料を有して形成されるブート(boot)236は、ボルト234及び補強板235を覆うよう利用され得る。
【0026】
コンベヤー209は、チャンバ250における砂礫層204の上部上にバイオマス205(図2D参照)を配置するよう、作動し得る。コンベヤー209は、支持リブ233によって支持され得、装置200の全長にわたる。
【0027】
図2Dは、図2A中の装置200の断面図であり、本発明の一実施例に従った装置200の追加的な詳細を図示する。バイオマス205は、装置200の下部上の砂礫層204の上部上に配置されて図示される。空気分配器222の多孔管223は、砂礫層204へと埋め込まれ、送風器224からの圧縮された空気がバイオマス205の堆積を介して吹き上げられるようにする。また、排水器206の多孔管207は、砂礫層204へと埋め込まれ、バイオマス205の堆積の上部を湿らせるよう、液体が砂礫層204からポンプ216を介して分配装置214の吹付け器(splayer)215へとポンプされるようにする。図1を参照して上述されたものと同様に、前処置段階中、空気は、バイオマス205の堆積を介して吹き上げられ得る一方、水は、バイオマス205の堆積を介して同時に流れ落ちる。(バイオマス堆積へと事前に混合され得る)石灰と空気の作用は、バイオマスからリグニンを取り除き、より分解しやすいもの(digestible)とする。石灰が使い果たされる際、pHは、中性近くに落ちる。この時点において、混合された酸発生微生物の接種材料は、(例えば、図1中に示されるような接種材料供給120を使用して)加えられ得、バイオマス205を分解し、それを混合されたカルボン酸に変換する。酸は、カルボン酸塩を形成するよう(バイオマス堆積205へと事前に混合され得る)、炭酸カルシウムと反応する。ポンプ216は、形成される際にカルボン酸塩を抽出する支援をするよう、バイオマス205の堆積を介して水を循環させる。上述された作動中、循環する液体は、温度を調整するよう熱交換器228を通り得る。加えて、循環する液体の一部は、より高いカルボン酸塩濃度において作動し、発酵器として作動する近接したチャンバ250に通され得る。循環する流体は更に、可溶性生成物を再生するよう、取り入れられ、処理され得る。
【0028】
図3は、本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置200Bを示す。装置200Bは、8個のセル又はチャンバ250Bを有する。簡潔にするよう、装置200Bは、図示される特定の構成要素(例えば壁230B)及びゴーストにされる(ghosted)複数の構成要素を有して部分的に図示される。しかしながら、セル又はチャンバ250Bの各々は、上述された装置200のチャンバ250と同様に作動し得る。例えば、チャンバ250Bの各々は、未処置のバイオマスを保存し、該バイオマスを前処置し、該バイオマスを発酵させるよう作動し得る。加えて、図3中の装置200Bの各チャンバ250Bは、装置200と同様の又は異なる構成要素を有し得る。更には、チャンバ250Bの各々は、互いと連絡する独立した装置として作動し得る。セル又はチャンバ250Bは、「ラウンドロビン(round robin)」に作動され得る。即ち、セル又はチャンバ250Bのうち1つは、新しいバイオマス(fresh biomass)で満たす工程にある一方、他のセル又はチャンバ250Bは、使用済みの固形物を取り除く工程にある。他の6つのセル又はチャンバ250Bは、発酵し、各々が分解の連続的な段階にある。
【0029】
図4は、本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置200Cの断面図である。図4中の装置200Cは、本発明の実施例において使用済みの固形物を取り除くよう、土木機材(earth−moving equipment)がどのようにチャンバ250Cに入り得るかを示す。図3中の装置200Bと同様にして、図4中の装置200Cは、図示される特定の構成要素及びゴーストにされる複数の構成要素を有する部分図である。特定の実施例における装置200Cは、上昇する傾斜(elevated slop)297C、壁230C、ドア298C、及び傾斜パッセージ299Cを有し得る。
【0030】
図5は、本発明の他の実施例に従った、バイオマス305を処理する装置300を示す。装置300は、図2A−2D中の装置200と同様であり、ジオメンブレン303、砂礫層304、バイオマスの堆積305、チャンバ350、送風器324、多孔管323を有する空気分配器322、コンベヤー309、排水器306、ポンプ316、吹付け器315を有する分配装置314、カバー332、及び熱交換器328を有する。装置300は、装置300が壁を有さず、カバー332が剛性なカバーである、という点において異なる。この実施例における剛性なカバー332は、内側層337と外側層339との間に内側コア337を有して図示される。内側コア338は、多種の材料を有して作られ得、「ペーパークリート(papercrete)」に制限されず、セメント、砂、及び紙パルプの混合物を有し得る。ペーパークリートの各構成要素の部分は、変わり得るが、特定の実施例では、セメント20%、砂20%、及び紙60%の混合物を有する。他の実施例では、内側コア338は、張り子(papier mache)、紙パルプ及び接着剤の混合物、又は他の適切な材料を有して作られ得る。ペーパークリート及び張り子の利点は、古紙を有し得ることであり、内側コア338を安価にする。また、紙は、断熱材として作用史得、バイオマス堆積の温度を調整する支援をする。紙の構成要素は、湿らされる際に損傷し得るため、複数の実施例における剛性なカバー332の外側層339及び内側層337は、タール等である防水性材料を有してコーティングされ得る。
【0031】
図6は、本発明の他の実施例に従った、バイオマス405を処理する装置440を示す。装置400は、図5中の装置300に類似し、ジオメンブレン403、砂礫層404、バイオマスの堆積405、チャンバ450、送風器424、多孔管423を有する空気分配器422、コンベヤー409、排水器406、ポンプ416、吹付け器415を有する分配装置414、熱交換器428、及び、内側層437と外側層439との間に挟まれる内側コア438を有する剛性なカバー432、を有する。図6中の装置400は、加えて、装置400の基部を取り囲むコンクリート壁430を有する。
【0032】
図7A及び7Bは、本発明の実施例に従った、剛性なカバー432A,432Bを示す。図7Aは、円形のチャンバ450を有して使用され得るドーム形の剛性なカバー432Aの断面図であり、図7Bは、矩形のチャンバを有して使用され得るアーチ形の剛性なカバー432Bの断面図である。構造材料が大変軽く、風によって吹き倒され得るため、剛性なカバー432A,432Bは、ケーブル440を使用して地面に対して固定され得る。図7A及び7Bを参照して示される剛性なカバー432A,432Bは、本発明の多種の実施例を有して利用され得る。
【0033】
図8A,8B及び8Cは、本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置500を示す。図8Aは、装置500に対するテントポール542を示す。テントポール542は、砂礫層504から突出して図示される。この実施例では、テントポール542は、I形梁546を有して中心において管544を有し、該I形梁は、管544の外側に対して溶接される。輪548は、ポール544を取り囲み、ケーブル547上で引かれ得るウィンチ装置(図8B参照)を使用して上下に動かされ得る。管544は、多種のレベルにおいて穿孔545を有し得る。穿孔545は、管544を介してバイオマスの水性スラリーをポンプすることによってバイオマス堆積が構成され得るようにする。かかる作動において、水は、バイオマスを堆積まで運び、続いて砂礫基部からはける。穿孔545はまた、前処置又は発酵中に、堆積を介して水を循環させるよう使用され得る。また穿孔545は、前処置が完了される際、堆積に対して接種材料を送るよう使用され得る。
【0034】
図8Bは、低い位置にある可撓性のカバー555を支持するテントポール542を示す。可撓性のカバー555は、多種の材料を有して作られ得る。支持体553から延在するベローズ552は、可撓性のカバー555が上下に動かされる際に可撓性を与える。特定の実施例では、ベローズ552は、チャンバ550の実質的なエンクロージャを促進し得る。発酵中、可撓性のカバー555は、バイオマス堆積上へと下げられ得る。僅かな真空は、発酵ガスを吸引することによってチャンバ550に対して適用され得る。これによって、可撓性のカバー555は確実に堆積に対してきつく吸引され、風によって損傷されることを防ぐ。
【0035】
図8Cは、持ち上げられた位置における可撓性のカバー555を示す。可撓性のカバー555は、堆積が作られると同時に、あるいは固形物の残留物が取り除かれる際に、持ち上げられ得る。かかる可撓性のカバー555の持上げにおいて、ウィンチ554は、可撓性のカバー555に対して取り付けられるリング548に対して取り付けられるケーブル547を引っ張り得る。
【0036】
図9は、本発明の他の実施例に従った、バイオマス605Aを処理する装置600Aを示す。装置600Aは、図6中の装置400と同様であり得る。しかしながら、図9中の装置600Aにおいては、新しい水は、分配装置を通って下部においてポンプ617Aを介して加えられ、水線695Aの下方に沈められるバイオマス605Aを通って上昇浸透する。新しいバイオマス605Aは、例えばコンベヤー609A又は他の適切なメカニズムを介して、チャンバ650Aの上部において常に加えられ得、使用済みバイオマスは、本願に記載される実施例又は適切なメカニズムを使用して、下部から取り除かれ得る。カルボン酸塩を有する生成物は、適切な機器を使用して、矢印658Aによって示される範囲において上部から取り除かれ得る。特定の実施例では、スクリーン656Aは、固形物が液体生成物の流れに入ることを防ぐよう用いられ得る。装置600Aに対するカバー632Aは、剛性なカバー、可撓性のカバー及び他のものを有する、適切なカバーであり得る。壁630A及び床面631Aは、制限的ではないがコンクリートを有する適切な材料を有して作られ得る。
【0037】
図10は、本発明の他の実施例に従った、バイオマス605Bを処理する装置600Bを示す。装置600Bは、装置600Bが第1の水線695Bの上方に位置決めされるバイオマス605Bの大部分を有することを除いて、図9中の装置600Aと同様である。液体は、第1の水線695Bのすぐ下方の第2の水線694Bから取り除かれ得、温度を調整するよう熱交換器628Bを有して熱交換され得、アーチ形又はドーム形カバー632Bの分配装置614Bにおいて位置決めされる吹付け器615B上へとポンプ616Bを介してポンプされ得る。スプレーは、第1の水線695Bの上方でバイオマス605Bを通って浸透する。カルボン酸塩を有する生成物は、適切な機器を使用して、矢印658Bによって示される範囲において上部から取り除かれ得る。スクリーン656B,693Bは、固形物の通過を防ぐ一方で液体の除去を可能にし得る。装置600Bに対するカバー632Bは、剛性なカバー、可撓性のカバー、及び他のものを有する適切なカバーであり得る。壁630B及び床面631Bは、制限的ではないがコンクリートを有する適切な材料を有して作られ得る。
【0038】
図11は、本発明の一実施例に従った、チャンバ650の下部の斜視図である。チャンバ650の下部は、例えば、図9及び図10中のチャンバ650A,650Bの下部であり得る。上述された通り発酵器として使用され得るチャンバ650の下部は、スクリューコンベヤー662を有する一連のV字型部分650として図示され、該スクリューコンベヤーは、V字型部分の先端において位置決めされる。一実施例では、「V」の傾斜は、安息角より大きく、固形物がV字の上部に向かって流れるようにする。
【0039】
図12は、本発明の一実施例に従った、チャンバ650Cの下部の斜視図である。表面を潤滑にし、V字型部分660Cの先端に向かって下方向に固形物を押すことを支援するよう、部分660Cは、液体を下方向に噴射するノズル666Cを用いる水分配器664Cを有し得、固形物を下方向に押す。
【0040】
図13は、本発明の一実施例に従った、チャンバ650Dの下部における複数のスクリューコンベヤー662Dを示す。図13中の実施例のスクリューコンベヤー662は、使用済みの固形物を側部に運搬し、該側部においては、他のコンベヤー663Dが最終処分に対してそれらを取り除く。
【0041】
図14は、本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置700を示す。図14中の装置700は、図9中の装置600Aと同様であり、壁730B、床面731B、水線795B、ポンプ717、スクリーン756、バイオマス750、矢印758によって示される生成物除去、カバー732、及び水線795を有する。しかしながら、装置700は、側部よりチャンバ750の中心において位置決めされる最終書部に対して固形物を取り除くコンベヤー763を有する。コンベヤー763は、図15及び図16中において容易に見られる通り、両側上のスクリューコンベヤー760によって使用可能にされる(serviced)。
【0042】
図15及び16は、本発明の一実施例に従った、コンベヤー763に向かって材料を動かすよう作動可能である、V字型部分760におけるスクリューコンベヤーを示す。
【0043】
図17は、本発明の一実施例に従った、バイオマス805Aを処理する装置800Aを示す。図17中の装置800Aは、図10中の装置600Bと同様であり、壁830A、床面831A、第1の水線895A、第2の水線894A、熱交換器828A、ポンプ816A、ポンプ817A、第1のスクリーン856A、第2のスクリーン893A、分配装置814Aにおいて位置決めされる吹付け器815A、矢印858によって示される生成物除去、及びカバー832A等である構成要素を有する。しかしながら、装置800Aは、全ての使用済み固形物を収集するチャンバ850Aの下部における単一の大きな円錐892Aを有する。更には、ポンプ817Aは、分配器888Aへとポンプする。バイオマス805Aは、多種のバイオマス投入器808Aのいずれかを使用して装置へともたらされ得る。また、コンベヤー867Aは、円錐892Aの先端から使用済みの固形物を取り除き、それをカバー832Aの上部から外へ運搬する。万が一漏れが発生した場合、チャンバ850Aの内容物の地下水(groundwater)への漏れを防ぐ後援障壁を与えるよう、チャンバ850Aを定義付けるよう支援する床面831A及び/又は壁830Aは、砂礫層804Aを有して満たされ且つジオメンブレン803Aを有して内側を覆われるホール890Aにおいて位置決めされ得る。チャンバ850Aを定義付けるよう支援する床面831A及び/又は壁830Aとジオメンブレン803との間の空間は、水891Aを有して満たされ得る。該水は、水頭(hydraulic head)を与え、チャンバ850A内の液体の圧力のバランスをとる支援をする。かかる構成は、例えば床面831A及び/又は壁830Aにおいて、より薄いコンクリート構造を可能にし得る。加えて、かかる構成は、コンクリートが最も強い圧縮状態においてコンクリートを維持するスチールケーブルを有してコンクリートに圧縮応力を加える必要性を排除し得る。
【0044】
図18は、本発明の他の実施例に従った、バイオマス805Bを処理する装置800Bを示す。図18中の装置800Bは、図17中の装置800Aと同様であり、壁830B、床面831B、第1の水線895B、第2の水線894B、ポンプ816B、熱交換器828B、分配器888Bへと水をポンプするポンプ817B、第1のスクリーン856B、第2のスクリーン893B、分配装置814Bにおいて位置決めされる吹付け器815B、バイオマス805B、矢印858Bによって示される生成物除去、カバー832B、チャンバ850Bの下部における円錐892B、バイオマス投入器808B、ホール890B、砂礫層804B、ジオメンブレン803B、及び水891B等である構成要素を有する。しかしながら、コンベイヤー865Bは、円錐892Bの先端から使用済みの固形物を取り除き、装置800Bの側部からそれを取り除く。
【0045】
図19は、本発明の他の実施例に従った、バイオマス905を処理する装置900を示す。図19中の装置900は、図17中の装置800Aと同様であり、壁930、床面931、第1の水線995、第2の水線994、ポンプ916、熱交換器928、分配器988へとポンプするポンプ917、第1のスクリーン956、第2のスクリーン993、分配装置914において位置決めされる吹付け器915、矢印958によって示される生成物除去、コンベイヤー932、ホール990、砂礫層904、ジオメンブレン903、及び水991等である構成要素を有する。バイオマス905は、コンベイヤー909又は他の適切な機器を使用してチャンバ950に対して送られ得る。装置900は、使用済み固形物を取り除くよう複数の円錐970を有する。円錐970の各々は、先端においてパッセージ971を有し、床面931から延在するコンクリートのリブ972によって支持される。特定の実施例では、コンクリートリブ972によって作られる空間973は、人が円錐970の下方でメンテナンスを行い得るよう十分に大きくあり得る。特定の実施例では、リブ972間の空間973は水循環を有し得るため、固形物が円錐970を介して流れる際、該固形物は、容易にポンプされる希釈されたスラリーへと分散される。希釈されたスラリーが表面へもたらされる際、希釈されたスラリーは、沈殿タンク(図示せず)に送られ得、該タンクにおいて、固形物は沈殿し、液体は空間973へと戻って再利用されるよう再生される。固形物が円錐970の上部から円錐の下方の空間973まで流れるよう支援するため、空間973を循環する液体の圧力は、円錐970の上方の圧力より低いよう調整され得る。この圧力差異は、圧力が加えられる際、固形物が円錐970を介して流れるように強いる。空間973における圧力の調整を支援するよう、ガス空間は、円錐970の下方に存在し得、何らかの圧縮性を与える。
【0046】
図20は、本発明の一実施例に従った、円錐970を示す。図20中の円錐970は、固形物がパッセージ971を介して1つの方向においてのみ流れるようにする逆止め弁976を有する。特定の実施例では、逆止め弁976は、例えば高圧液体又は同等のものである圧力の適用時に固形物が空間973に対して流されるようにし得る。他の実施例では、逆止め弁976は、適切なアクチュエータを使用して作動され得る。逆止め弁976が開く際、固形物は、矢印977の方向においてパッセージ971を通って流れ得る。
【0047】
図21は、本発明の一実施例に従った、円錐970を示す。図21中の円錐970は、パッセージ971に隣接するピンチ弁を有する。ピンチ弁978の中心980は、可撓性のゴムであり、外側は、剛性な筐体975である。例えば開口979を通ってゴムの中心980と剛性な筐体975との間の空間に対して圧力が加えられる際、ゴムの中心980は閉鎖する。ゴムの中心980と剛性な筐体975との間の空間から圧力が取り除かれる際、ピンチ弁978は開き、矢印977の方向におけるパッセージ971を通る流れを可能にする。
【0048】
図22及び23は、本発明の実施例に従った、円錐970と連結するジェット部981の使用を示す。図22及び23中の実施例では、ジェット部981は、円錐970の上方の空間に対して加えられる。ジェット部から出る高圧流体(例えば水)は、固形物が円錐970のパッセージ971を通って流れるよう強いて、矢印977によって示される流れを可能にし、且つ閉塞を防ぐ。図22中に示される通り、特定の実施例では、ジェット部981は、逆止め弁976と連結して使用され得る。図23中に示される通り、特定の実施例では、ジェット部981は、逆止め弁976無しで使用され得る。図23中、円錐970の上方及び下方(例えば、パッセージ971の各側部上)の圧力は、実質的に同一である。したがって、ノズル981から出る高速の流体(例えば水)は、固形物が円錐970の下方の空間973に対してパッセージ971を通って流れるよう強い、固形物は、希釈されたスラリーにおいて流れ出され得る。
【0049】
図24は、本発明の一実施例に従った、床面931において形成される円錐970を示す。円錐970は、上述された通り、制限的ではないがコンクリートを有する多種の材料を有して作られ得る床面931へと形成される。かかる一実施例では、空間973は、円錐970の先端の下方で床面931において管として形成され得、希釈されたスラリーにおける固形物の除去を可能にする。空間973に対する流れを促進するよう、特定の実施例は、円錐970の先端においてパッセージ971を通って固形物を押し出すようジェット部981を使用し得る。
【0050】
図25は、本発明の実施例に従った、格子982を示す。特定の実施例における格子982は、他の実施例の円錐と同様の場所に置かれ、同様に作動し得る。芝生用スプリンクラーと同様に噴霧し得るノズル984の回転セット983は、格子982からの固形物を噴射し(blasts solids)、下方において固形物が希釈された循環スラリーへと混合され得るところの空間973に固形物を落下させ、最終処分に対して固形物を表面にもたらす。
【0051】
図26は、本発明の実施例に従った、断面円錐970の等角投影図を示す。円錐の先端には、パッセージ971がある。
【0052】
図27、28、及び29は、本発明の実施例に従った、円錐のパターンを示す。図27は、本発明の一実施例に従った、パターン1001を示し、該パターンによって、円錐1070は、矩形の基部を有するチャンバの下部上に置かれ得る。
【0053】
図28は、本発明の一実施例に従った、パターン1101を示し、該パターンによって、円錐1170は、環状の基部を有するチャンバの下部上に置かれ得る。
【0054】
図29は、本発明の一実施例に従った、パターン1201を示し、該パターンによって、円錐1270は、環状の基部を有するチャンバの下部上に置かれ得る。パターン1201は、一連の同心円錐1270として示される。他の実施例では、パターンは、螺旋状の円錐であり得る。
【0055】
本発明は、複数の実施例を有して説明されてきたが、複数の変更、変形、代替案、変換、及び修正は、当業者に対して提案され得る。また、本発明は、かかる複数の変更、変形、代替案、変換、及び修正を添付の請求項の範囲内にあるものとして包含する、ことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施例に従った、バイオマスを処理する装置の概略図である。
【図2】図2A−2Dは、本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図3】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図4】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置の断面図である。
【図5】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図6】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図7】図7A及び7Bは、本発明の実施例に従った、剛性なカバーを図示する。
【図8】図8A,8B及び8Cは、本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図9】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図10】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図11】本発明の他の実施例に従った、チャンバの下部の斜視図である。
【図12】本発明の一実施例に従った、チャンバの下部の斜視図である。
【図13】本発明の一実施例に従った、チャンバの下部における複数のスクリューコンベヤーを図示する。
【図14】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図15】本発明の一実施例に従った、コンベヤーに向かって材料を動かすよう作動可能である、V字型部分におけるスクリューコンベヤーを図示する。
【図16】本発明の一実施例に従った、コンベヤーに向かって材料を動かすよう作動可能である、V字型部分におけるスクリューコンベヤーを図示する。
【図17】本発明の一実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図18】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図19】本発明の他の実施例に従った、バイオマスを処理する装置を図示する。
【図20】本発明の他の実施例に従った、円錐を図示する。
【図21】本発明の他の実施例に従った、円錐を図示する。
【図22】本発明の実施例に従った、円錐と連結するジェット部の使用を図示する。
【図23】本発明の実施例に従った、円錐と連結するジェット部の使用を図示する。
【図24】本発明の一実施例に従った、床面において形成される円錐を図示する。
【図25】本発明の実施例に従った、格子を図示する。
【図26】本発明の実施例に従った、断面円錐の等角投影図である。
【図27】本発明の実施例に従った、円錐に対するパターンを図示する。
【図28】本発明の実施例に従った、円錐に対するパターンを図示する。
【図29】本発明の実施例に従った、円錐に対するパターンを図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオマスを処理する装置であって、
少なくとも下部と、少なくとも1つの壁と、前記少なくとも1つの壁によって支持されるカバーとによって定義付けられるチャンバと、
バイオマス堆積を形成するよう前記チャンバへとバイオマスを送るよう作動可能であるバイオマス投入器と、
前記チャンバへと前記バイオマス堆積まで流体を送るよう作動可能である流体投入器と、
前記チャンバから流体を受けるよう作動可能である回収器と、
を有する、
装置。
【請求項2】
前記回収器は、排水器であり、
前記装置は更に、
前記流体投入器に対して流体を送ることによって前記バイオマス堆積を介して流体を循環させるよう、並びに、前記流体投入器からの前記流体が前記バイオマス堆積を介して移動した後に前記排水器から流体を受けるよう、作動可能であるポンプと、
空気を前記バイオマス堆積に対して送るよう作動可能である空気分配器と、
を有する、
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記カバーは、剛性なカバーである、
請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記剛性なカバーは、ドーム形である、
請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記剛性なカバーは、アーチ形である、
請求項3記載の装置。
【請求項6】
前記剛性なカバーは、2つの外側層の間に挟まれる内側コアを有する、
請求項3記載の装置。
【請求項7】
前記内側コアは、ペーパークリートを有して作られ、前記外側層は、防水性材料を有して作られる、
請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記内側コアは、少なくとも50%の紙及び30%より少ないセメントを有する、
請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記防水性材料は、タールを有する、
請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記内側コアは、張り子を有して作られ、前記外側層は、防水性材料を有して作られる、
請求項6記載の装置。
【請求項11】
前記防水性材料は、タールを有する、
請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記剛性なカバーは、前記剛性なカバーを押さえるよう作動可能であるケーブルを有する、
請求項10記載の装置。
【請求項13】
前記カバーは、構造部材によって支持されるジオメンブレンを有する、
請求項2記載の装置。
【請求項14】
前記チャンバにおける第1の水線、
を更に有し、
前記バイオマスは、前記第1の水線の下方に少なくとも部分的に沈められる、
請求項1記載の装置。
【請求項15】
前記第1の水線の一部分は、前記チャンバの外側に延在する、
請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記回収器は、前記チャンバの外側に延在する前記第1の水線の前記一部分から流体生成物を回収するよう作動可能である、
請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記流体生成物は、カルボン酸塩である、
請求項16記載の装置。
【請求項18】
前記バイオマスが前記チャンバの外側に延在する前記第1の水線の前記部分に入ることを防ぐよう作動可能であるスクリーン、
を更に有する、
請求項16記載の装置。
【請求項19】
前記バイオマスは、前記第1の水線の下方に完全に沈められ、
前記流体投入器は、前記チャンバの下部へと流体を運ぶ、
請求項14記載の装置。
【請求項20】
第2の流体投入器、
を更に有し、
前記バイオマスの一部分は、前記第1の水線の上方に延在し、
前記流体投入器は、前記チャンバの下部へと流体を運び、
前記第2の流体投入器は、前記第1の水線の上方に延在する前記バイオマスの前記部分に対して流体を送る、
請求項14記載の装置。
【請求項21】
前記チャンバにおける第2の水線、
を更に有し、
前記バイオマスは、前記第2の水線の下方に少なくとも部分的に沈められる、
請求項14記載の装置。
【請求項22】
前記バイオマスの一部分は、前記第1の水線の上方に延在し、
前記第1の水線の一部分は、前記チャンバの外側に延在し、
前記第2の水線の一部分は、前記チャンバの外側に延在し、
前記回収器は、前記チャンバの外側に延在する前記第1の水線の前記部分から流体生成物を回収するよう作動可能である、
請求項20記載の装置。
【請求項23】
前記流体投入器は、前記チャンバの下部へと流体を送り、
前記装置は更に、
第2の流体投入器と、
前記第2の流体投入器に対して流体を送るよう、並びに、前記チャンバの外側に延在する前記第2の水線の前記部分から流体を得けるよう作動可能であるポンプと、
を有する、
請求項22記載の装置。
【請求項24】
前記バイオマスが前記チャンバの外側に延在する前記第1の水線の前記部分に入ることを防ぐよう作動可能である第1のスクリーンと、
前記バイオマスが前記チャンバの外側に延在する前記第2の水線の前記部分に入ることを防ぐよう作動可能である第2のスクリーンと、
を更に有する、
請求項23記載の装置。
【請求項25】
前記下部は、固形物を前記チャンバから運び出すよう作動可能である少なくとも1つのスクリューコンベヤーを有する、
請求項1記載の装置。
【請求項26】
前記下部は、少なくとも1つのV字型部分を有し、前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記少なくとも1つのV字型部分の先端において配置される、
請求項25記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つのV字型部分は、前記スクリューコンベヤーに向かって固形物を噴霧するよう作動可能である複数の流体ジェット部を有する、
請求項26記載の装置。
【請求項28】
前記スクリューコンベヤーは、複数のスクリューコンベヤーであり、
前記複数のスクリューコンベヤーの各々は、固形物を他のコンベヤーに対して運び、他のコンベヤーは固形物を前記チャンバから運び出す、
請求項25記載の装置。
【請求項29】
前記複数のスクリューコンベヤーは、少なくとも2セットのスクリューコンベヤーを有し、
前記他のスクリューコンベヤーは、前記少なくとも2セットのスクリューコンベヤーの間に位置決めされる、
請求項28記載の装置。
【請求項30】
前記下部は、先端を有する少なくとも1つの円錐を有し、
前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記先端において始まる、
請求項25記載の装置。
【請求項31】
前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記カバーを介して前記固形物を運び出す、
請求項30記載の装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記チャンバの側部を介して前記固形物を運び出す、
請求項30記載の装置。
【請求項33】
前記下部を取り囲むよう作動可能であるホール、
を更に有し、
前記ホールは、ジオメンブレンを有して内側を覆われ、砂礫層及び水を有して満たされる、
請求項1記載の装置。
【請求項34】
前記下部は、パッセージを有する少なくとも1つの円錐を有し、
前記パッセージは、前記下部の下方の空間に対して固形物を運ぶよう作動可能である、
請求項1記載の装置。
【請求項35】
前記空間は、スラリーとして前記固形物を取りさるよう作動可能である循環する流体を有する、
請求項34記載の装置。
【請求項36】
前記パッセージを覆う逆止め弁、
を更に有し、
前記逆止め弁は、前記空間に対する前記パッセージを介する固形物の流れを選択的に可能にするよう作動可能である、
請求項34記載の装置。
【請求項37】
前記パッセージを覆うピンチ弁、
を更に有し、
前記ピンチ弁は、前記空間に対する前記パッセージを介する固形物の流れを選択的に可能にするよう作動可能である、
請求項34記載の装置。
【請求項38】
前記パッセージに近接して配置されるスプレーノズル、
を更に有し、
前記スプレーノズルは、噴霧される流体を有して前記パッセージを介して固形物を押すよう作動可能である、
請求項34記載の装置。
【請求項39】
前記パッセージを覆う逆止め弁、
を更に有し、
前記逆止め弁は、前記空間に対する前記パッセージを介する前記固形物の流れを選択的に可能にするよう作動可能である、
請求項38記載の装置。
【請求項40】
バイオマスを処理する装置であって、
少なくとも下部と、下げられた位置及び上げられた位置を有する調整可能なカバーと、によって定義付けられるチャンバと、
バイオマス堆積を形成するよう前記チャンバへとバイオマスを送るよう作動可能であるバイオマス投入器と、
前記チャンバへと前記バイオマス堆積まで流体を送るよう作動可能である流体投入器と、
を有する、
装置。
【請求項41】
前記調整可能なカバーを支持するよう作動可能である少なくとも1つのポール、
を更に有する、
請求項40記載の装置。
【請求項42】
前記少なくとも1つのポールの上部上に配置されるウィンチ装置、
を更に有し、
前記ウィンチ装置は、前記下げられた位置から前記上げられた位置まで前記調整可能なカバーを上昇させるよう作動可能である、
請求項41記載の装置。
【請求項43】
前記ウィンチ装置を取り囲むベローズ、
を更に有する、
請求項42記載の装置。
【請求項44】
前記ポールは、穿孔を有し、
前記ポールは、
前記穿孔を介して流体及びバイオマスを送ることによって、前記バイオマス投入器及び前記流体投入器の両方としての機能を果たす、
請求項41記載の装置。
【請求項45】
バイオマスを処理する装置であって、
少なくとも下部と剛性なカバーとによって定義付けられるチャンバと、
バイオマス堆積を形成するよう前記チャンバへとバイオマスを送るよう作動可能であるバイオマス投入器と、
前記チャンバへと前記バイオマス堆積まで流体を送るよう作動可能である流体投入器と、
前記流体投入器に対して流体を運ぶことによって前記バイオマス堆積を介して流体を循環させるよう、並びに、前記流体投入器からの流体が前記バイオマス堆積を介して移動した後に排水器からの流体を受けるよう作動可能であるポンプと、
前記バイオマス堆積に対して空気を送るよう作動可能である空気分配器と、
を有する、
装置。
【請求項46】
前記剛性なカバーは、球形である、
請求項45記載の装置。
【請求項47】
前記剛性なカバーは、アーチ形である、
請求項45記載の装置。
【請求項48】
前記剛性なカバーは、2つの外側層の間に挟まれる内側コアを有する、
請求項45記載の装置。
【請求項49】
前記内側コアは、ペーパークリートを有して作られ、前記外側層は、防水性材料を有して作られる、
請求項48記載の装置。
【請求項50】
前記内側コアは、少なくとも50%の紙及び30%より少ないセメントを有する、
請求項49記載の装置。
【請求項51】
前記防水性材料は、タールを有する、
請求項49記載の装置。
【請求項52】
前記内側コアは、張り子を有して作られ、前記外側層は、防水性材料を有して作られる、
請求項48記載の装置。
【請求項53】
前記防水性材料は、タールを有する、
請求項52記載の装置。
【請求項54】
前記剛性なカバーは、前記剛性なカバーを押さえるよう作動可能であるケーブルを有する、
請求項45記載の装置。
【請求項55】
バイオマスを処理する装置であって、
少なくとも下部と、少なくとも1つの壁と、前記少なくとも1つの壁によって支持されるカバーとによって定義付けられるチャンバと、
バイオマス堆積を形成するよう前記チャンバへとバイオマスを送るよう作動可能であるバイオマス投入器と、
前記チャンバへと流体を送るよう作動可能である流体投入器と、
前記バイオマスを少なくとも部分的に覆う、一部分が前記チャンバの外側に延在する、第1の水線と、
前記チャンバの外側に延在する前記第1の水線の前記部分から流体生成物を回収するよう作動可能である回収器と、
前記チャンバの外側に延在する前記水線の前記部分に前記バイオマスが入ることを防ぐよう作動可能であるスクリーンと、
を有する、
装置。
【請求項56】
第2の流体投入器、
を更に有し、
前記バイオマスの一部分は、前記第1の水線の上方に延在し、
前記流体投入器は、前記チャンバの下部へと流体を運び、
前記第2の流体投入器は、前記第1の水線の上方に延在する前記バイオマスの前記部分に対して流体を運ぶ、
請求項55記載の装置。
【請求項57】
前記下部は、前記チャンバから固形物を運び出すよう作動可能である少なくとも1つのスクリューコンベヤーを有する、
請求項55記載の装置。
【請求項58】
前記下部は、少なくとも1つのV字型部分を有し、前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記少なくとも1つのV字型部分の先端において配置される、
請求項57記載の装置。
【請求項59】
前記少なくとも1つのV字型部分は、前記スクリューコンベヤーに向かって固形物を噴霧するよう作動可能である複数の流体ジェット部を有する、
請求項58記載の装置。
【請求項60】
前記スクリューコンベヤーは、複数のスクリューコンベヤーであり、
前記複数のスクリューコンベヤーの各々は、固形物を他のコンベヤーに対して運び、他のコンベヤーは固形物を前記チャンバから運び出す、
請求項57記載の装置。
【請求項61】
前記複数のスクリューコンベヤーは、少なくとも2セットのスクリューコンベヤーを有し、
前記他のスクリューコンベヤーは、前記少なくとも2セットのスクリューコンベヤーの間に位置決めされる、
請求項60記載の装置。
【請求項62】
前記下部は、先端を有する少なくとも1つの円錐を有し、
前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記先端において始まる、
請求項57記載の装置。
【請求項63】
前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記カバーを介して前記固形物を運び出す、
請求項62記載の装置。
【請求項64】
前記少なくとも1つのスクリューコンベヤーは、前記チャンバの側部を介して前記固形物を運び出す、
請求項62記載の装置。
【請求項65】
前記下部を取り囲むよう作動可能であるホール、
を更に有し、
前記ホールは、ジオメンブレンを有して内側を覆われ、砂礫層及び水を有して満たされる、
請求項55記載の装置。
【請求項66】
前記下部は、パッセージを有する少なくとも1つの円錐を有し、
前記パッセージは、前記下部の下方の空間に対して固形物を運ぶよう作動可能である、
請求項55記載の装置。
【請求項67】
前記空間は、スラリーとして前記固形物を取りさるよう作動可能である循環する流体を有する、
請求項66記載の装置。
【請求項68】
前記パッセージを覆う逆止め弁、
を更に有し、
前記逆止め弁は、前記空間に対する前記パッセージを介する前記固形物の流れを選択的に可能にするよう作動可能である、
請求項67記載の装置。
【請求項69】
前記パッセージを覆うピンチ弁、
を更に有し、
前記ピンチ弁は、前記空間に対する前記パッセージを介する前記固形物の流れを選択的に可能にするよう作動可能である、
請求項67記載の装置。
【請求項70】
前記パッセージに近接して配置されるスプレーノズル、
を更に有し、
前記スプレーノズルは、噴霧される流体を有して前記パッセージを介して固形物を押すよう作動可能である、
請求項67記載の装置。
【請求項71】
前記パッセージを覆う逆止め弁、
を更に有し、
前記逆止め弁は、前記空間に対する前記パッセージを介する前記固形物の流れを選択的に可能にするよう作動可能である、
請求項70記載の装置。
【請求項72】
バイオマスを処理する方法であって、
バイオマス堆積を形成するよう、少なくとも下部と調整可能なカバーとによって定義付けられるチャンバに対してバイオマスを運ぶ段階と、
前記チャンバに対して流体を移す段階と、
前記調整可能なカバーを上げられた位置から下げられた位置まで下げる段階と、
前記下げられた位置において前記調整可能なカバーを有して前記バイオマスを処理する段階と、
を有する、
方法。
【請求項73】
前記バイオマスの処理は、前記バイオマスを発酵させる段階を有する、
請求項72記載の方法。
【請求項74】
前記下げられた位置における前記調整可能なカバーは、前記バイオマス堆積に近接する、
請求項72記載の方法。
【請求項75】
穿孔を有するポールを有して前記調整可能なカバーを支持する段階、
を更に有し、
前記バイオマス堆積を形成するよう前記バイオマスを前記チャンバに対して運ぶ段階と、前記チャンバに対して流体を移す段階とは、前記穿孔を介して実行される、
請求項72記載の方法。
【請求項76】
上げられた位置から下げられた位置まで前記調整可能なカバーを下げる段階は、前記ポール上に位置決めされるウィンチによって実行され、
前記ウィンチは、ケーブルを介して前記調整可能なカバーに対して取り付けられ、前記調整可能なカバーを下げるよう前記ケーブルを開放する、
請求項72記載の方法。
【請求項77】
バイオマスを処理する装置であって、
各々が少なくとも下部とカバーとによって定義付けられる、複数のチャンバと、
前記複数のチャンバへとバイオマスを運ぶよう作動可能である少なくとも1つのバイオマス投入器と、
前記複数のチャンバへと流体を運ぶよう作動可能である少なくとも1つの流体投入器と、
前記複数のチャンバから流体を受けるよう作動可能である少なくとも1つの流体回収器と、
を有し、
前記複数のチャンバの各々は、バイオマスの処理の異なる段階を有するよう作動可能である、
装置。
【請求項78】
更に、前記複数のチャンバのうち少なくとも2つは、共通の壁によって更に定義付けられる、
請求項77記載の装置。
【請求項79】
前記複数のチャンバのうち少なくとも複数は、可撓性のカバーを有する、
請求項78記載の装置。
【請求項80】
前記複数のチャンバのうち少なくとも複数は、剛性なカバーを有する、
請求項78記載の装置。
【請求項81】
前記複数のチャンバから固形物を回収するよう作動可能である少なくとも1つの固形物回収器、
を更に有する、
請求項77記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2008−522812(P2008−522812A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545686(P2007−545686)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/044724
【国際公開番号】WO2006/063289
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(507191005)ザ テキサス エイ・アンド・エム ユニヴァーシティ システム (9)
【Fターム(参考)】