説明

バインダー用パンチ器具

バインダー用パンチ器具を提供する。そのパンチ器具は,下部部材,上部部材,連結部材及びパンチ部材を含む。下部部材は,バインダーの所定の部分に結合される。上部部材は,所定の距離をおいて,下部部材の上に配置される。連結部材は,下部部材及び上部部材を,所定の距離をとって連結する。パンチ部材は,回転可能に上部部材に結合され,胴体及び加圧部分を含む。胴体は,円筒状で,下縁に沿って刃を有し,上部部材に貫通させる。加圧部分は,胴体の上部を外側に湾曲させて形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,バインダー用パンチ器具,特には,バインダーに対象物をファイリングするために,一定の間隔で,対象物に複数の穴を形成するパンチ器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来,図1に示すパンチが一般的に使用されている。
【0003】
図1は,従来技術にかかるパンチの断面図である。
【0004】
従来技術にかかるパンチ10は,支持部分1及びプッシュバー2を含む。パンチ10は,さらに,プッシュバー2の一側面に形成される,円筒状のパンチバー3を含む。支持部分1は,弾性部分4を介して,プッシュバー2と結合される。ユーザーが,プッシュバー2を押すと,プッシュバー2は,プッシュバー2と結合されるパンチバー3を押し,梃子の原理を用いて,あらかじめ定められたレベルの圧力が,瞬時に対象物5に作用する。その結果,パンチ金型6に支持された対象物5の,所定の位置に,パンチバー3の断面形状の種類に応じて,穴が形成される。
【0005】
従来パンチ10は,一般的にその体積が大きく,携帯しにくいという問題点がある。また,一つのパンチを用いて,バインダーに配置される複数のリングに対応するように,対象物5の対象位置に正確に穴を形成することは,非常に困難である。
【0006】
そのような問題を克服するために,従来技術により、所定の間隔で配置する複数のパンチ10を含むバインダー用パンチ器具(図示せず)が導入された。そのようなパンチ器具は,対象物に一定の間隔で複数の穴を形成する。しかしながら,そのバインダー用パンチ器具は,複数のパンチ10を含むため,同様に,体積が大きいものとなる。
【0007】
従来技術にかかるバインダー用パンチ器具は,また,以下のような不都合がある。学生のようなユーザーは,その体積が大きいことによって,従来のパンチ器具を,家から学校又は図書館に運ぶことが困難である。パンチ器具は,家で頻繁に使用されるものではないので,バインダー用パンチ器具を追加的に購入することは経済上負担が大きい。従来のバインダー用パンチ器具は,使用する際にも,整理される際にも,不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は,パンチと金型を用いて,所定の圧力レベルを瞬時に加えることによって穴を形成するという従来のパンチ器具とは異なり,単純な構造及び円筒状の刃を具える,加圧及び回転するパンチ部材を介して,一定の間隔で,対象物の所定の位置に,正確かつ円滑に穴を形成することができるバインダー用パンチ器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために,本発明にかかるバインダー用パンチ器具は,下部部材,上部部材,連結部材及びパンチ部材を含む。下部部材は,バインダーの所定の位置に結合される。上部部材は,所定の距離をおいて,下部部材の上に配置される。連結部材は,所定の距離をおいて,上部部材と下部部材を連結する。パンチ部材は,回転可能に上部部材と結合されるとともに,胴体及び加圧部分を含む。その胴体は,円筒状に形成され,下縁に沿って形成された刃を備え,上部部材を貫通する。加圧部分は,胴体の上方部を外側に曲げることにより形成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具は,以下の効果を奏する。
【0011】
第一に,本発明の実施形態にかかるパンチ器具は,体積が小さく,持ち運びが容易である。したがって,学生のようなユーザーは,家から学校又は図書館に,また,その逆も同様に,パンチ器具の持ち運びが便利となる。
【0012】
第二に,本発明の実施形態にかかるパンチ器具は,バインダーの所定の位置に配置することが可能である。ユーザーが,バインダーにファイリングするためにパンチ器具を頻繁に使用する場合は,バインダーに紙,布,ビニール,革等の対象物をファイリングするために対象物に穴を開ける際に,バインダーに配置されたパンチ器具を使用することは,非常に好都合である。
第三に,本発明の実施形態にかかるパンチ器具は,ユーザーの指を守るとともに,より少ない力で対象物に穴を開けることを可能とする加圧部分を含む。
第四に,本発明の実施形態にかかるパンチ器具は,胴体の先端を開閉する,パンチ部材の加圧部分に隣接する蓋を含み,それによって,対象物のパンチする部分を移動することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来技術にかかるパンチの断面図である。
【図2】本発明の第1から第4の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の斜視図である。
【図3】第1の実施形態にかかるパンチャー器具の分解斜視図である。
【図4】図3に示すパンチ部材Aを示す拡大断面図である。
【図5】図3に示すパンチ部Aを示す拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の連結部材の平面図及び断面図である。
【図7】図6の連結部材によって結合された,第1の実施形態にかかるパンチ器具の断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の分解斜視図である。
【図9】図8に示すパンチ部材Bの拡大断面図である。
【図10】図8に示すパンチ部材Bの拡大断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の分解斜視図である。
【図12】図11に示すパンチ部材Cの拡大断面図である。
【図13】図11に示すパンチ部材Cの拡大断面図である。
【図14】図6の連結部材によって結合された,第3の実施形態にかかるパンチ器具の断面図である。
【図15】本発明の第4の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の分解斜視図である。
【図16】図15に示すパンチ部材Dの拡大断面図である。
【図17】図15に示すパンチ部材Dの拡大断面図である。
【図18】図6の連結部材によって結合された,第4の実施形態にかかるパンチ器具の断面図である。
【図19】本発明の第1から第4の実施形態にかかるパンチ器具の利用状態を示す図である。
【図20】本発明の第5の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の斜視図である。
【図21】本発明の第6の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の斜視図である。
【図22】本発明にかかるバインダー用パンチ器具の第1蓋の斜視図である。
【図23】図22に示す第1蓋の断面図である。
【図24】パンチ器具と結合した,図22に示す第1蓋の断面図である。
【図25】パンチ器具と結合した,図22に示す第1蓋の斜視図である。
【図26】本発明にかかるバインダー用パンチ器具の第2蓋の斜視図である。
【図27】パンチ器具と結合した,図26に示す第2蓋の断面図である。
【図28】図26に示す第2蓋の断面図である。
【図29】本発明にかかるバインダー用パンチ器具の第3蓋の平面図である。
【図30】パンチ器具と結合した,図29に示す第3蓋の断面図である。
【図31】図29に示す第3蓋の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付図面を参照しながら,以下に記載した実施形態から,本発明の他の対象や形態を詳細に説明する。
【0015】
図2は,本発明の第1から第4の実施形態にかかるパンチ器具の斜視図である。
【0016】
第1から第4の実施形態にかかる,それぞれのパンチ器具100,200,300は,下部部材110,210,310,上部部材120,220,320及び連結部材130,230,330をそれぞれ含む。
【0017】
以下,図2から7を参照しながら,第1の実施形態にかかるパンチ器具を説明する。
【0018】
図3は,第1の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の分解斜視図であり,図4及び5は,図3に示すパンチ部材Aを示す拡大断面図,図6は,本発明の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の連結部材を示す平面図及び断面図,図7は,図6の連結部材によって結合された,第1の実施形態にかかるパンチ器具の断面図である。
【0019】
第1の実施形態にかかるパンチ器具は100,下部部材110,上部部材120,連結部材130及びパンチ部材140を含む。
【0020】
第1の実施形態にかかるパンチ器具において,図19に示すように,下部部材110は,バインダー400の一面に結合される。
【0021】
上部部材120は,下部部材の上に所定の距離をおいて配置され,連結部材130と結合される。紙,布,ビニール,革等の対象物が上部部材120と下部部材110との間に挿入され,その対象物上の所定の位置にパンチされる。第1の実施形態にかかるパンチ器具は,二回折り返された弾性板(図示せず)を含む。上部部材120は,上端に配置された,折り返された板の一部を支持し,下部部材110は,下端に配置された,折り返された板の一部を支持する。連結部材130は,図3に示すように,上部部材120及び下部部材110に結合された,折り返された板の一部を支持する。
【0022】
パンチ部材140は,上部部材120を貫通して,上部部材の一面に配置される。第1の実施形態にかかるパンチ器具100は,バインダー400に配置されるリング411の数と同じ数の,複数のパンチ部材140を含む。パンチ部材140は,リング411と同じ間隔で配置される。また,パンチ部材140は,バインダー400に配置するリング411と同じ間隔で離間される。リング411の数は,二つ,三つ又はそれ以上とすることができる。
【0023】
そのようなパンチ部材は,回転自由に上部部材120に結合される。対象物が,上部部材120と下部部材110との間に挿入されたとき,ユーザーは,対象物に穴を開けるために,パンチ部材140に圧力を加えて,回転させる。
【0024】
より詳細には,それぞれのパンチ部材140は,シリンダー状胴体141及び加圧部分143を含む。
【0025】
胴体141は,上端及び下端が開いたシリンダー形状を有し,刃146は,胴体141の下縁に沿って形成される。したがって,ユーザーが,紙,布,ビニール,革等の対象物に接触する下端とともに,胴体を加圧及び回転すると,胴体141の形状に沿って,対象物に円形の穴が形成される。このことを考慮して,図4及び5に示すように,胴体141の上端の内径は,胴体141の下端のそれよりも大きい。そのような胴体141の形状によって,パンチ部材140が対象物に穴を形成した後に,パンチ部材140を,対象物のパンチされた部分からはずすことが容易となる。
【0026】
図7に示すように,胴体140は,上部部材120に挿入され,図6に示す結合部分150は,加圧されて,胴体141に接続される。結合部分150によって,パンチ部材140が,上部部材120から分離することが防止される。すなわち,パンチ部材140は,上部部材120を貫通し,結合部分150によって,上部部材120に結合される。結合部分150は,パンチ部材140を,上部部材120から上方に分離することを防止し,加圧部分143は,パンチ部材140を,上部部材120から下方に分離することを防止する。
【0027】
図6に示すように,結合部分150は,円形ワッシャー151,クリップワッシャー152又は直線状クリップ153のような様々な形状を有する。
【0028】
加圧部分143は,胴体141の先端に結合されることで,扁平に配置される。そのような加圧部分143は,ユーザーが胴体141の先端を加圧する際に,ユーザーの手を守り,より少ない力で対象物を加圧することができるようにする。複数の溝144又は複数の突出部145は,加圧部分143の先端側に形成される。この複数の溝144又は複数の突出部145は,パンチ部材140を容易に加圧及び回転させるために,ユーザーの指の滑りを防止する。
【0029】
図8から10を参照しながら,第2の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具について説明する。
【0030】
図8は,本発明の第2の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の分解斜視図であり,図9及び10は,図8に示すパンチ部材Bの拡大断面図である。
【0031】
第2の実施形態にかかるパンチ器具100は,下部部材110,上部部材120,連結部材130及びパンチ部材140を含む。
【0032】
第2の実施形態にかかるパンチ器具におけるパンチ部材140の,上部部材120及び胴体141は,第1の実施形態にかかるパンチ器具100におけるパンチ部材140の,上部部材130及び胴体141と同じである。
【0033】
上述の通り,パンチ部材140は,胴体141と加圧部分143を含む。胴体141は,図9及び10に示すように,下端の内径よりも大きい内径をもつ上端を具える。
【0034】
第1の実施形態にかかるパンチ器具とは異なり,複数の突出部147が,胴体141の外周側面に形成される。その突出部147は,パンチ部材140が上部部材120からはずれることを防止する。すなわち,突出部147は,上部部材120を貫通しているパンチ部材140が,上部部材140から上方にはずれることを防いでおり,加圧部分143は,パンチ部材140が上部部材120の下方にはずれることを防いでいる。
【0035】
第3の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具について,図11から14を参照しつつ,以下に説明する。
【0036】
図11は,本発明の第3の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の分解斜視図であり,図12及び13は,図11に示すパンチ部材Cの拡大断面図である。また,図14は,図6に示す結合部分を結合した,第3の実施形態にかかるパンチ器具の断面図である。
【0037】
第3の実施形態にかかるパンチ器具200は,下部部材210,上部部材220,連結部材230及びパンチ部材240を含む。
【0038】
第3の実施形態にかかるパンチ器具のパンチ部材100における,上部部材220及び胴体241は,第1の実施形態にかかるパンチ器具100におけるパンチ部材140の,上部部材120及び胴体141と同じであるので,その詳細な説明は省略する。
【0039】
上述の通り,パンチ部材240は,胴体241及び加圧部分243を含む。胴体241は,図12及び13に示すように,下端より内径が大きい上端を具える。胴体241の形状によって,パンチ部材240により対象物に穴が形成された後に,対象物の加圧された部分から上方に,パンチ部材240を容易にはずすことができるようになる。
【0040】
結合溝242は,胴体241の外周側面上に形成される。上部部材220にパンチ部材240が挿入された後に,図6の結合部分150は結合溝242に結合される。結合部分150及び結合溝242は,パンチ部材240が上部部材220からはずれることを防止する。すなわち,結合部分150は,パンチ部材240が上部部材220から上方にはずれることを防止し,加圧部分243は,パンチ部材240が上部部材220から下方にはずれること防止する。
【0041】
第1の実施形態と同様に,結合部分150は,円形ワッシャー151,クリップワッシャー152又は直線状クリップ153のような様々な形状を有する。
【0042】
加圧部分243は,胴体241の先端と結合されることで,扁平に配置される。そのような加圧部分243は,ユーザーが胴体241の先端を加圧する際に,ユーザーの手を守り,より少ない力で対象物を加圧することができるようにする。複数の溝244又は複数の突出部245は,加圧部分243の先端側に形成される。この複数の溝244又は複数の突出部145は,パンチ部材140を容易に加圧及び回転させるために,ユーザーの指の滑りを防止する。
【0043】
図15から18を参照しながら,本発明の第4の実施形態にかかるバインダーに用いる,パンチ器具を説明する。
【0044】
図15は,本発明の第4の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の分解斜視図であり,図16及び17は,図15に示すパンチ部材の拡大断面図,図18は,図6に示す結合部分と結合された,第4の実施形態にかかるパンチ器具の断面図である。
【0045】
第4の実施形態にかかるパンチ器具300は,下部部材310,上部部材320,連結部材330及びパンチ部材340を含む。
【0046】
第4の実施形態にかかるパンチ器具におけるパンチ部材340の,上部部材320及び胴体341は,第1及び第3の実施形態にかかるパンチ器具100,200におけるパンチ部材140,240の上部部材120,220及び胴体141,241と同じであるので,その詳細な説明は省略する。
【0047】
上述の通り,パンチ部材340は,胴体341及び加圧部分343を含む。胴体341は,図16及び17に示すように,下端より内径の大きい上端を具える。胴体341の形状によって,パンチ部材340が対象物に穴を形成した後に,パンチ部材340を,対象物のパンチされた部分から,上方に容易にはずすことができる。
【0048】
結合突出部342は,胴体341の外周側面に形成される。パンチ部材340が上部部材320に挿入された後に,図6の結合部分150は,結合突出部342の先端と結合される。その結果,結合突出部342は,パンチ部材340が,上部部材320とはずれることを防止する。結合部分150は,結合突出部342を介して,結合突出部342の先端に結合するため,結合部分150は,弾性材料で生成することが好ましい。
【0049】
すなわち,結合部分150は,上部部材320を貫通した後に,上部部材320に結合されたパンチ部材340が,上部部材320から上方にはずれることを防止し,加圧部分340は,後述するが,パンチ部材340が,上部部材320から下方にはずれることを防止する。
【0050】
加えて,第2の実施形態にかかる胴体141の外周側面に形成される複数の突出部147は,それ自身で,パンチ部材が上部部材120からはずれることを防止する。突出部147と異なり,第4の実施形態にかかる結合部分342は,連結部材150を介して,パンチ部材が上部部材120からはずれることを防止する。また,結合突出部342は,胴体341の外面に沿って形成されるので,複数の突出部147とは異なる。
【0051】
上述の通り,結合部分150は,円形ワッシャー151,クリップワッシャー152又は直線状クリップ153のような様々な形状を有する。
【0052】
加圧部分343は,胴体341の先端に結合されることによって,扁平に配置される。そのような加圧部分343は,ユーザーが胴体341を加圧する際に,ユーザーの手を守るとともに,より少ない力で対象物を加圧できるようにする。複数の溝343又は複数の突出部345は,第4の実施形態にかかる加圧部分343の先端側に形成される。溝344又は突出部345は,パンチ部材340を容易に加圧及び回転できるように,ユーザーの指の滑りを防止する。
【0053】
図20を参照しながら,本発明の第5の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具を,以下に説明する
【0054】
図20は,本発明の第5の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の斜視図である。
【0055】
第5の実施形態にかかるパンチ器具は,下部部材510,上部部材520,連結部材530,パンチ部材140,240,340及び結合部分150を含む。
【0056】
第5の実施形態によれば,バインダーに,第5の実施形態にかかるパンチ器具を挿入するために,複数の溝511は,下方要素510の一面に形成される。
【0057】
パンチ部材140,240,340の加圧部分143,243,343は,パンチ部材140,240,340の先端に結合されることで,扁平に配置される。加圧部分143,243,343は,ユーザーがパンチ部材130,230,340の先端を加圧した際に,ユーザーの指を守るとともに,より少ない力で対象物を容易に加圧できるようにする。複数の溝144,244,344又は複数の突出部145,245,345は,加圧部分143,243,343の先端に形成される。溝144,244,344又は突出部145,245,345は,パンチ部材140,240,340を容易に加圧及び回転できるように,ユーザーの指の滑りを防止する。
【0058】
連結部材530は,上部部材520と下部部材510を,所定の距離を保って連結する。本発明の第5の実施形態において,弾性力によって上部部材520と下部部材510を離すために,連結部材530には,弾性部材が使用される。第5の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具に関しては,対象物は,上部部材520と下部部材510との間に配置され,ユーザーは,パンチ部材140,240,340を加圧する。ユーザーが,連結部材530の弾性力より強く加圧する場合は,上部部材520は,下部部材510のほうに異動する。したがって,上部部材520と下部部材510との間に配置される対象物に,穴が形成される。
【0059】
第5の実施形態にかかるパンチ器具におけるパンチ部材140,240,340の,上部部材520及び胴体141は,第1,第2,第3の実施形態にかかるパンチ器具100,200,300におけるパンチ部材140,240,340の,上部部材120,220,320及び胴体141,241,341と同じであるので,その詳細な説明は省略する。
【0060】
図21を参照しながら,本発明の第6の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具を,以下に説明する。
【0061】
図21は,本発明の第6の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具の斜視図である。
【0062】
第6の実施形態にかかるパンチ器具は,下部部材510,上部部材520,パンチ部材140,240,340及び連結部材150を含む。
【0063】
上述の通り,第5の実施形態にかかるパンチ器具は,それぞれ個別に形成される,下部部材510,上部部材520,及び連結部材530を含む。第5の実施形態にかかるパンチ器具と異なり,第6の実施形態においては,上部部材,下部部材及び連結部材は,一体として形成される。便宜上,下部部材610は,上部部材620と区別して説明する。
【0064】
下部部材610は,パンチ部材140,240,340によって片側に形成される穴を具える,紙,布,ビニール,革のような対象物をファイリングするためのバインダー形状に形成される。そのような下部部材610は,対象物に形成される穴にリング611を挿入することによって,複数の対象物をファイリングするためのリング611を,片側に含む。
【0065】
第6の実施形態にかかるパンチ器具における,上部部材620,パンチ部材140,240,340及び結合部分150は,第1,第3,第4の実施形態にかかるパンチ器具100,200,300における,上部部材120,220,パンチ部材140,240及び結合部分150と同じであるので,その詳細な説明は省略する。
【0066】
本発明の実施形態にかかるバインダー用パンチ器具は,図22から31に示すように,パンチ部材の加圧部分と接触し,胴体の先端を覆う蓋を含む。
【0067】
図22は,本発明にかかるバインダー用パンチ器具の第1蓋の斜視図であり,図23は,図22に示す第1蓋の断面図,図24は,パンチ器具に結合される,図22の第1蓋の断面図である。また,図25は,パンチ器具に結合される,図22の第1蓋の斜視図である。
【0068】
図22から25に示すように,本発明の実施形態にかかる第1蓋710は,一体として形成される,挿入部分711,環状部分712,折り畳み部分713及び分離部分714を含む。
【0069】
第1蓋710の環状部分712は,パンチ部材140,240,340の加圧部分143,243,343と,上部部材120,220,320,520との間に挿入される。挿入部分711は,折り畳み部分713によって折り畳まれ,パンチ器具140,240,340の胴体141,241,341に挿入される。
【0070】
複数の突出部145,245,345及び溝144,244,344は,挿入部分711,折り畳み部分713及び分離部分714を挿入できるような形状で,加圧部分143,243,343の先端表面上に形成される。そのような突出部及び溝は,挿入部分711,折り畳み部分713及び分離部分714は,加圧部分の表面よりも高く突出することがなく、ユーザーがパンチ部材140,240,340を指で加圧及び回転する際に邪魔にならない。
【0071】
挿入部分711は,傾斜した外周側面を有している。この傾斜した外周側面によって,挿入部分711は,摩擦力により堅く胴体と結合されるとともに,パンチ部材140,240,340により穴を開けた,対象物のパンチされた部分が,胴体141,241,341の外側にはずれることを防止する。
【0072】
分離部分714により,対象物のパンチする部分を移動させるための,挿入部分711の開閉が容易となる。
【0073】
図26は,本発明にかかるバインダー用パンチ器具の第2蓋の断面図であり,図27は,パンチ器具と結合された,図26に示す第2蓋の断面図,図28は図26に示す第2蓋の斜視図である。
【0074】
図26から28に示すように,第2蓋720は,一体として形成される,挿入部分721及び分離部分724を含む。
【0075】
第2蓋720において,挿入部分721は,パンチ部材140,240,340の胴体141,241,341に挿入されている。
【0076】
複数の突出部145,245,345及び溝144,244,344は,分離部分724を挿入できるような形状で,加圧部分143,243,343の先端表面上に形成される。そのような突出部及び溝の形状は,分離部分724は,加圧部分の表面より高く突出することがなく、ユーザーがパンチ部材140,240,340を指で加圧及び回転する際に邪魔にならない。
【0077】
挿入部分721は,傾斜した外周側面を有している。この傾斜した外周側面によって,挿入部分721は,摩擦力により堅く胴体と結合されるとともに,対象物のパンチされた部分が,胴体141,241,341の外側にはずれることを防止する。
【0078】
分離部分724により,対象物のパンチされた部分を移動するための,挿入部分721の開閉が容易となる
【0079】
図29は,本発明にかかるバインダー用パンチ器具の第3蓋の平面図であり,図30は,パンチ器具と結合された,図29の第3蓋の断面図,図31は,図29の第3蓋の斜視図である。
【0080】
図29から31に示すように,第3蓋730は,一体として形成される,中央部分731,支持部分732,ロックプレート733及び分離部分734を含む。
【0081】
中央部分731は,加圧部分143,243,343の隣に配置される。っロックプレート73は,弾性力によって,加圧部分143,243,343と上部部材120,220,320との間に,強制的に挿入されるとともに,中央部分731及びロックプレート733に結合された支持部分732の弾性力によって,パンチ部材140,240,340と堅く結合される。複数の突出部145,245,345及び溝144,244,344は支持部分732を挿入できるような形状で,加圧部分143,243,343の先端表面上に形成される。そのような突出部及び溝の形状によって,分離部分724は,加圧部分の表面より高く突出することがなく、ユーザーがパンチ部材140,240,340を指で加圧及び回転する際に邪魔にならない。
【0082】
第3蓋730の中央部分731によって,パンチ部材140,240,340によって穴を開けられた,対象物のパンチされた部分が,胴体141,241,341から外側にはずれることを防止する。
【0083】
分離部分734は,対象物のパンチされた部分を適宜に除去できるように,ロックプレート733の取り付け又は取り外しを容易にする。
【0084】
これを考慮すれば,複数の溝144,244,344及び突出部145,245,345は,第1蓋710,第2蓋720及び第3蓋730が挿入される位置において,結合することができることは明らかである。
【0085】
特定の好ましい実施形態の観点から本発明を説明したが,本発明はこれに限定されず,当業者によって,特許請求の範囲に定義される発明の範囲を逸脱しない範囲で,様々な変形や改良が可能であることは明白である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バインダー用パンチ器具であって,
バインダーの所定の部分に結合される下部部材と,
下部部材の上に,所定の距離をとって配置される上部部材と,
下部部材及び上部部材を,所定の距離をとって連結するための連結部材と,
上部部材に回転可能に結合されており,胴体及び加圧部分を含むパンチ部材とを具え,
前記胴体は,円筒状で,下縁に沿って刃が形成され,上部部材を貫通しており,
前記加圧部分は,胴体の上部を外側に湾曲させて形成されることを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項2】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
ユーザーが,加圧部分の先端部に圧縮力及び回転力を加えた際に,滑ることなくパンチ部材を回転することができるように,パンチ部材の先端に複数の突出部を形成することを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項3】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
ユーザーが,加圧部分の先端部に圧縮力及び回転力を加えた際に,滑ることなくパンチ部材を回転することができるように,パンチ部材の上端部に複数の溝を形成することを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項4】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
下部部材は,バインダーに挿入されるために,その一側面に形成される穴を含むことを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項5】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
前記パンチ部材の胴体の下端から胴体に入る,対象物のパンチされた部分を容易に排出するために,パンチ部材の胴体が,胴体の下端部よりも内径の大きい上端部を有することを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項6】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
前記連結部材が,弾性材料によって形成されることを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項7】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
下部部材,上部部材及び連結部材が,一体として形成されることを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項8】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
パンチ部材が上部部材からはずれることを防止するために,胴体の外周側面上に形成される,複数の突出部を含むことを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項9】
請求項1に記載のバインダー用パンチ器具であって,
パンチ部材が上部部材からはずれることを防止するために,バインダー用パンチ器具が,パンチ部材の外周側面の周りに配置する結合部分をさらに含むことを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項10】
請求項9に記載のバインダー用パンチ器具であって,
前記結合部分は,円形ワッシャー,クリップワッシャー又は直線状クリップのいずれか一つであることを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項11】
請求項9に記載のバインダー用パンチ器具であって,
前記パンチ部材の胴体の外周側面上で,結合部分と対応する位置に,結合溝又は結合突出部を形成することを特徴とするバインダー用パンチ器具。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のバインダー用パンチ器具であって,
パンチ部材の加圧部分と接触するとともに,胴体の上端を覆う蓋を,さらに含むことを特徴とするバインダー用パンチ器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公表番号】特表2010−500930(P2010−500930A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524546(P2009−524546)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【国際出願番号】PCT/KR2007/002617
【国際公開番号】WO2008/020676
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(509046239)
【Fターム(参考)】