説明

バスケット

【解決手段】本発明のバスケットは、側面と、底部と、ハンドル(12)と、を備え、複数の折り目線が設けられた少なくとも一枚のシートから形成されている。前記ハンドルが、前記バスケットを二つのハウジングに分ける隔壁(11)内において下方に延びている。前記隔壁(11)は、好ましくは、バスケットの底部に接合されている。これにより非常に軽量のバスケットが得られる。これは、拡げた状態で持ち運ぶ場合には占有するスペースを減少させるとともに高い強度を有し、びん等の重い製品の持ち運びに適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の持ち運びに特に適した、ハンドルを備えたバスケットに関する。
【背景技術】
【0002】
食品等の製品の持ち運びに使用される、持ち運びを容易にするハンドルが設けられたバスケットが長い年月にわたって知られている。
【0003】
これらのバスケットは、田舎や船上等の戸外での食事で使用する場合に特に適している。これは、これらのバスケットが特に食品の持ち運び用に設計されているためである。
【0004】
実際に知られているバスケットは剛性を有し、即ち使用前又はその後に折り畳むことができない。このことは、バスケットが空であってもかなりの空間を占有するということを意味する。更に、これらのバスケットは、その価格のため、一度使った後に破棄することができなかった。
【発明の開示】
【0005】
本発明のバスケットにより、上記欠点は解決され、以下に説明するその他の利点が得られる。
【0006】
本発明のバスケットは、側面と、底部と、ハンドルと、を備え、複数の折り目線が設けられた少なくとも一枚のシートから形成される。本発明のバスケットは、前記ハンドルが、バスケットを二つのハウジングに分ける隔壁内において下方に延びることを特徴とする。
【0007】
この特徴により、非常に軽量のバスケットが得られる。このバスケットは拡げた状態で運ばれる場合、占有スペースを減少することができ、更に高強度を有し、びん等の重い製品の持ち運びに適している。
【0008】
前記隔壁はバスケットの底部に接合されており、本発明のバスケットに高い強度を提供することは好都合である。
【0009】
更に、各ハウジングは、製品がバスケットから誤って出てしまうことを防止するための閉鎖フラップを有していてもよい。
【0010】
各閉鎖フラップは、高さが比較的高いびん等の製品をバスケット内に置くことができるようにする少なくとも一つの穴を有していることが好都合である。このことにより、びんの首部が前記穴を通って突出することができる。
【0011】
好ましい実施例によれば、前記ハンドル及びその隔壁は二枚の中央フラップによって形成される。各フラップには、バスケットの側面に設けられた内側溝に挿入される一対の突出部が設けられている。従って、ハンドル及び隔壁は高い強度を有し、バスケットを大きな重量物に対して使用でき、これはバスケットの使用に関して適している。
【0012】
第1実施例によれば、本発明のバスケットは、一枚のシートから形成され、このシートは、
−接合セクタによって互いに接合され、バスケットの側面を形成する一対の第1セクタ及び一対の第2セクタと、
−第2セクタに各々接合され、バスケットの底部を形成する一対の下セクタと、
−前記第1セクタ及び下セクタに各々接合され、使用位置でバスケットの底部に配置される四つの下フラップと、
−前記下セクタとは反対側の位置で前記第2セクタに各々接合された二つの閉鎖フラップと、
−前記下セクタに接合され、バスケットを二つのハウジングに分ける隔壁及びハンドルを形成する二つの中央フラップとを有している。
【0013】
第2実施例によれば、バスケットは、互いに接合された二枚の同じシートから形成され、これらのシートの各々は、
−接合セクタによって互いに接合された第1セクタ及び第2セクタであって、他方のシートの第1セクタ及び第2セクタとともにバスケットの側面を形成する第1セクタ及び第2セクタと、
−第2セクタに各々接合された下セクタであって、他方のシートの下セクタとともにバスケットの底部を形成する、下セクタと、
−前記第1セクタ及び前記下セクタに各々接合され、使用位置でバスケットの底部に配置される二つの下フラップと、
−前記下セクタとは反対側の位置で前記第2セクタに接合された閉鎖フラップと、
−前記下セクタに接合された一つの中央フラップであって、他方のシートの中央フラップとともにバスケットを二つのハウジングに分ける隔壁及びハンドルを形成する中央フラップとを有している。
【0014】
前記溝は、前記各第1セクタに設けられていることが好ましい。
【0015】
また、本発明のバスケットは、板紙又はプラスチック材料で形成されていることが好ましい。
【0016】
前記隔壁には、両ハウジングを互いに連通する穴が設けられていることが望ましく、この穴により、バスケットの内容物をより良く配置することができる。
【0017】
更に、本発明のバスケットは、前記ハウジングの少なくとも一方を分割する内部隔壁を有していてもよい。
【0018】
本発明のバスケットの側面には、バスケット内を見るための少なくとも一つの穴が設けられていることが望ましい。
【0019】
本発明のバスケットは安価であるため、使用者が望むのであれば、一度だけ使用した後破棄することができる。
【0020】
以上の説明を更によく理解するため、実施例を概略的にかつ非限定的な例として示す幾つかの図面を添付した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1には、本発明のバスケットを形成するシートが示してある。このシートは、板紙またはプラスチック材料から形成することができる。
このシートは、
−接合セクタ3によって互いに接合されてバスケットの側面を形成する一対の第1セクタ1及び一対の第2セクタ2と、
−第2セクタ2に各々接合され、バスケットの底部を形成する一対の下セクタ4と、
−前記第1セクタ1及び下セクタ4に各々接合され、使用位置でバスケットの底部に配置される四つの下フラップ5と、
−下セクタ4とは反対側の位置で第2セクタ2に各々接合された一対の閉鎖フラップ6と、
−下セクタ4に接合され、以下に説明するように、バスケットを二つのハウジングに分ける分割隔壁11及びハンドル12を形成する一対の中央フラップ7と、を形成する複数の折り目線を備えている。
【0022】
前記各第1セクタ1は溝8を有し、中央フラップ7に設けられた突出部9がこの溝の内側に受け入れられる。
【0023】
更に、閉鎖フラップ6は、これらのフラップを開くことができるようにするため、及びバスケットの高さよりも大きい高さを持つ例えばびん等の製品を通すことができる一連の穴10を含んでいる。
【0024】
上文中に説明した図1のシートを組み立てるため、先ず最初に、図2及び図3に示すように、両端に配置された両方の接合セクタ3が接合される。
【0025】
次いで、下セクタ4及び下フラップ5を折り畳み、中央フラップ7を下フラップ5に通し、バスケットの中央隔壁を形成する。
【0026】
中央フラップ7をその所定の位置に配置した後、これらの中央フラップの突出部9を、第1セクタ1に設けられた溝8に入れる。
【0027】
最後に、閉鎖フラップ6を折り畳み、図4で示されるように両ハウジングを閉鎖する。これらの閉鎖フラップ6は、本発明のバスケットで持ち運びがなされるべき製品に応じて取り外すことができるため、不可欠なものではない。
【0028】
従って、上部に設けられたハンドル12を含む中央隔壁11を有するバスケットが得られる。このバスケットは、中央隔壁により二つのハウジングに分けられ、各ハウジングは閉鎖フラップ6によって閉鎖することができる。
【0029】
バスケットは、重量物の持ち運びに使用できる。これは、ハンドル12が高強度を有する二層の材料(いずれも中央フラップ7の材料)によって形成されており、前記中央フラップ7が溝8に受け入れられる突出部9を有している。
【0030】
更に、バスケットの底部は、三層の材料(下セクタ4及び二つの下フラップ5)が存在するため、高い強度を有している。
【0031】
図6は、図1乃至図5に示す実施例の変形例が示してある。この実施例では、唯一の相違点は、中央フラップ7に穴13が設けられており、第1セクタ1に穴15が設けられていることである。
【0032】
穴13により、バスケットの内容物を良好に分配することができ、中央隔壁11を横切って製品を配置することができる。
【0033】
穴15により、バスケットの内部を見ることができる。望む場合には、バスケット内部を見えるようにするが、バスケットの内容物を外部から隔離する透明なシート材料でこれらの穴15を塞いでもよい。
【0034】
図7には、バスケットを様々なハウジングに分ける追加の内部隔離14を備えた本発明のバスケットが示されている。
【0035】
バスケット内には、持ち運びがなされるべき製品を考慮していくつかの適当な付属部品を配置することができる。例えば、びんを入れるため、穴の開いたシートを水平に置いてもよい。
【0036】
最後に、図8には、図1に示す本発明のバスケットを形成するシートの変形例が示されている。この場合には、シートは二つに分けられる。これらのシートは、両方とも同じであり、両方のシートを接合することにより、図1に示すシートが形成されることがわかる。
【0037】
本発明の特定の実施例を参照したけれども、上述のバスケットには多くの変形及び変更を行うことができ、特許請求の範囲に記載の保護範囲から逸脱することなく、上文中に説明した全ての詳細の代りに技術的に等価の他の手段を使用してもよいということは当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、本発明のバスケットを形成するシートを拡げた状態を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明のバスケットの組み立てプロセスを示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明のバスケットの組み立てプロセスを示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明のバスケットの組み立てプロセスを示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明のバスケットの組み立てた状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明のバスケットを形成する第2実施例のシートを拡げた状態を示す平面図である。
【図7】図7は、本発明のバスケットにおいて、リップを開放した状態における内部隔壁を示す斜視図である。
【図8】図8は、本発明のバスケットにおいて、二枚のシートを互いに接合することによってバスケットを形成する、変形例のシートを示す平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面と、底部と、ハンドル(12)と、を備えたバスケットにおいて、
複数の折り目線が設けられた少なくとも一枚のシートから形成され、
前記ハンドルは、前記バスケットを二つのハウジングに分ける隔壁(11)内において下方に延びている、ことを特徴とするバスケット。
【請求項2】
前記隔壁(11)は前記バスケットの前記底部に接合されている、ことを特徴とする請求項1に記載のバスケット。
【請求項3】
各ハウジングは閉鎖フラップ(6)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバスケット。
【請求項4】
各閉鎖フラップ(6)は少なくとも一つの穴(10)を含む、ことを特徴とする請求項3に記載のバスケット。
【請求項5】
前記ハンドル(12)及びその隔壁(11)は二つの中央フラップ(7)によって形成され、各中央フラップには一対の突出部(9)が設けられ、これらの突出部は、前記バスケットの前記側面に設けられた溝(8)の内側に挿入される、ことを特徴とする請求項1または2に記載のバスケット。
【請求項6】
前記バスケットは一枚だけのシートから形成され、このシートは、
接合セクタ(3)によって互いに接合されて前記バスケットの前記側面を形成する一対の第1セクタ(1)及び一対の第2セクタ(2)と、
前記第2セクタ(2)に各々接合され、前記バスケットの前記底部を形成する一対の下セクタ(4)と、
前記第1セクタ(1)及び下セクタ(4)に各々接合され、使用位置で前記バスケットの前記底部に配置される四つの下フラップ(5)と、
前記下セクタ(4)とは反対側の位置で前記第2セクタ(2)に各々接合された二つの閉鎖フラップ(6)と、
前記下セクタ(4)に接合され、前記バスケットを二つのハウジングに分ける前記隔壁(11)及びハンドル(12)を形成する二つの中央フラップ(7)とを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバスケット。
【請求項7】
前記バスケットは互いに接合された二枚の同じシートから形成され、これらのシートの各々は、
接合セクタ(3)によって互いに接合された第1セクタ(1)及び第2セクタ(2)であって、他方のシートの第1セクタ(1)及び第2セクタ(2)とともに前記バスケットの前記側面を形成する第1セクタ(1)及び第2セクタ(2)と、
前記第2セクタ(2)に各々接合された下セクタ(4)であって、前記他方のシートの前記下セクタ(4)とともに前記バスケットの前記底部を形成する、下セクタ(4)と、
前記第1セクタ(1)及び前記下セクタ(4)に各々接合され、使用位置で前記バスケットの前記底部に配置される二つの下フラップ(5)と、
前記下セクタ(4)とは反対側の位置で前記第2セクタ(2)に接合された閉鎖フラップ(6)と、
前記下セクタ(4)に接合された中央フラップ(7)であって、前記他方のシートの前記中央フラップ(7)とともに前記バスケットを二つのハウジングに分ける前記隔壁(11)及びハンドル(12)を形成する中央フラップ(7)とを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバスケット。
【請求項8】
前記溝(8)は、前記各第1セクタ(1)に設けられている、ことを特徴とする請求項5または6に記載のバスケット。
【請求項9】
前記少なくとも一つのシートは、板紙又はプラスチック材料から形成される、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のバスケット。
【請求項10】
前記隔壁(11)は、両ハウジングを互いに連通する穴(13)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバスケット。
【請求項11】
前記ハウジングの少なくとも一方を分割する少なくとも一つの内部隔壁(14)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のバスケット。
【請求項12】
側面に少なくとも一つの穴(15)が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載のバスケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−533285(P2009−533285A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504745(P2009−504745)
【出願日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053537
【国際公開番号】WO2007/116087
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(508307872)グルーポ、ベデベ、2006、セルビシオス、エンプレサリアレス、ソシエダッド、リミターダ (1)
【氏名又は名称原語表記】GRUPO BDEB 2006, SERVICIOS EMPRESARIALES, S.L.
【Fターム(参考)】