説明

バッテリと制御装置からなる構造

本発明は、バッテリモジュールを含む高電圧ネットワークと、BCUを含む低電圧ネットワークと、を備えたバッテリシステムであって、バッテリモジュールは、直列に接続された複数のバッテリセルと、第1の制御信号に応じてバッテリセルのバッテリ電圧を測定して伝達するよう構成された複数のセル監視ユニットと、を有し、BCUは、バッテリセルの充電状態を決定するよう構成される、上記バッテリシステムに関する。BCUは、マイクロコントローラとナノコントローラとを含み、ナノコントローラは、セル監視ユニットとは直接的に接続され又は接続可能でありマイクロコントローラとは絶縁体を介して接続され、及び、第1の制御信号を生成してセル監視ユニットへと伝達し、セル監視ユニットから伝達されたバッテリセルのバッテリ電圧を受信してマイクロコントローラへとさらに伝達するよう構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリと制御装置からなる構造に関する。
【背景技術】
【0002】
風力発電所及び緊急電力システムのような定置型の適用において及び車両において使用すべきバッテリシステムに対する需要が大きくなっている。これら全ての適用は、確実性及び信頼性に対する要求度が高い。その理由は、バッテリシステムによる電圧供給の完全な故障がシステム全体の故障に繋がりうるからである。従って、風力発電所の場合には、強風の際に動翼の位置を変更し、風力発電所に損害を与え又は破壊する可能性のある機械的な過負荷から当該発電所を護るために、バッテリが使用される。電気自動車のバッテリの故障の場合、電気自動車は走行に適さないであろう。他方また、緊急電力システムは、例えば病院の中断のない稼動を保障すべきであり、従ってシステム自体は可能な限り故障しえないべきである。
【0003】
各適用のために必要な電力及びエネルギーを提供しうるために、個々のバッテリセルが直列に接続され、部分的に追加的に並列に接続され、その際に、危険の根源であり安全を保障する必要がある高い全電圧が生成される。従って通常では、対応する制御信号に応じてバッテリモジュールの正極と負極を分離し外部に対してバッテリモジュールをゼロ電位(Spannungsfrei)に接続する2つの主接触器が設けられる。
【0004】
バッテリセルを監視するために、所謂制御ユニット、又は、中枢構成要素としてマイクロコントローラを有するバッテリコントロールユニット(BCU:Battery Control Unit)が利用される。BCUは低電圧ネットワーク内で駆動され、従って、バッテリモジュールを備える高電圧ネットワークから絶縁される必要がある。しかしながら、同時に、BCUのマイクロコントローラは、例えば、バッテリセルの充電状態若しくは老朽状態、又は、バッテリモジュールの全電圧を決定するために、バッテリセル(又は、バッテリモジュール内に配置され種々のバッテリパラメータを測定するセル監視ユニット)から現在の測定データを受信する必要があり、従って、絶縁の必要性にも関わらず高電圧ネットワークと低電圧ネットワークとの間の通信が可能である必要がある。セル監視ユニットは、電位に基づいて(potentialmaessig)高電圧ネットワークに接続されるが、BCUのマイクロコントローラは低電圧ネットワークに接続されるため、セル監視ユニットは典型的に、絶縁モジュール又は絶縁体を介して、マイクロコントローラに接続される。図1及び図2は、このような構成の例を示している。
【0005】
図1の例では、絶縁体14が、高電圧ネットワーク内に配置され、複数のセル監視ユニット12−1〜12−nのうちのセル監視ユニット12−1と接続されている。セル監視ユニット12−1〜12−nはそれぞれ、バッテリセル又はバッテリセル群11−1〜11−nと接続される。全てのセル監視ユニット12−1〜12−nが繋がれる通信バスは、絶縁体14を介して、高電圧ネットワークから低電圧ネットワーク内のマイクロコントローラ15へと案内される。マイクロコントローラ15は、2つの主接触器16−1及び16−2と接続され、この2つの主接触器16−1及び16−2は、マイクロコントローラ15の制御信号に応じて、バッテリセル11−1〜11−nを分離し、又は、当該バッテリセルを消費機器と接続する。マイクロコントローラ15は、CANバス17又は類似した通信線を介して、更なる別の電子ユニットと接続される。代替的に、絶縁体14は、低電圧ネットワーク内にも、例えば、同じ符号が同じ構成要素に付された図2に示すように、BCU上に配置されうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図1及び図2に示される2つの解決策には、絶縁体14が、少なくともSPIバス絶縁体(SPI−Bus−Isolator)として実現される必要があるため、高コストの原因となるという欠点がある。
【0007】
図3は、更なる別の公知の解決策を示しており、ここでは、セル監視ユニット12−1に、追加的なマイクロコントローラ13が組み込まれ、このマイクロコントローラ13は、低電圧ネットワーク内に配置された絶縁体14を介して、BCUのマイクロコントローラ15と通信する。この解決策には、セル監視ユニットのうちの一つが、残りのバッテリセルのためのセル監視ユニットとは別に構成される必要があるという欠点があり、その代償として、上記の絶縁体14の高コストの問題が解消される。というのは、ここでは、高電圧ネットワークと低電圧ネットワークとの間の境界を超えた通信のために、CANバスを利用出来るからである。しかしながら、CANバスの利用は、高電圧ネットワーク内のセル監視ユニットによるバッテリ電圧の測定と、通常は低電圧ネットワーク内で実行されるバッテリ電流の測定と、の同期化が、CANバスを介する通信のために困難であるという欠点を伴う。
【0008】
さらに、利用されるLiイオン電池が著しい危険を及ぼす可能性があるため、3つの例全ての公知のバッテリシステム内に、マイクロコントローラ15が常に正確に機能することを保障する複雑な安全機構が設けられる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、バッテリモジュールを含む高電圧ネットワークと、BCUを含む低電圧ネットワークと、を備えたバッテリシステムであって、バッテリモジュールは、直列に接続された複数のバッテリセルと複数のセル監視ユニットとを有する、上記バッテリシステムによって、従来技術の上記欠点を解決する。セル監視ユニットは、第1の制御信号に応じてバッテリセルのバッテリ電圧を測定して伝達するよう構成される。BCUは、バッテリセルの充電状態を決定するよう構成される。本発明に基づいて、BCUは、マイクロコントローラとナノコントローラとを含み、ナノコントローラは、セル監視ユニットとは直接的に接続され又は接続可能であり、マイクロコントローラとは絶縁体を介して接続される。その際、ナノコントローラは、第1の制御信号を生成してセル監視ユニットへと伝達し、セル監視ユニットから伝達されたバッテリセルのバッテリ電圧を受信してマイクロコントローラへとさらに伝達するよう構成される。
【0010】
セル監視ユニットは、本発明に基づきナノコントローラと通信する。その際に、本発明のバッテリシステムには、ナノコントローラとマイクロコントローラとの間の通信のために、比較的安価な絶縁体の利用を可能とするバスが使用出来るという利点がある。ナノコントローラとマイクロコントローラとの間の通信は、タイムクリティカル(zeitkritisch)ではない。なぜならば、セル監視ユニットにより測定されるバッテリ電圧は、既にナノコントローラによって前処理が可能であり、このナノコントローラによって、絶縁体を介した通信無しに、従って時間的遅延が無く、上記測定の時点を厳密に決定しうるからである。さらに、全てのセル監視ユニットを同一に構成することが可能であり、図3の例のような特別なセル監視ユニットの開発及び製造は過剰となり、バッテリシステムのコストがより安価になる。ここでは、マイクロコントローラが「ナノコントローラ」(Nanocontroller)として呼ばれ、その際に、本概念は、BCU内に含まれるマイクロプロセッサよりも比較的小さな計算機能力のマイクロコントローラが利用されうることを示唆している。というのは、ナノコントローラは、計算機能力に対する要求が小さい比較的簡単なタスクを遂行するからである。
【0011】
ナノコントローラが絶縁体を介してCANバスによってBCUのマイクロコントローラと接続されるバッテリシステムは有利である。
【0012】
特に好適に、ナノコントローラは、第1の電流センサ、好適に、後段の評価ユニットを備える分流抵抗器と接続され、分流抵抗器は、第2の制御信号に応じてバッテリモジュールを通る電流を測定し電流測定結果をナノコントローラへと伝達するよう構成される。本実施形態では、ナノコントローラは、セル監視ユニットによるバッテリ電圧の測定に並んで、バッテリモジュールを通る電流の測定も制御する。これにより、高い同期性を持って2つの測定を実施することが可能であり、バッテリセルの充電状態又は老朽状態を決定する精度が高められる。従って、ナノコントローラが第1の制御信号と第2の制御信号を同期させて生成するよう構成される、本発明にかかるバッテリシステムの実施形態は有利である。
【0013】
ナノコントローラは追加的に、バッテリセルの充電状態を決定するよう構成されうる。この場合には、ナノコントローラは、BCUのマイクロコントローラのタスクのうちの1つを重複して実行し、このことよって信頼性が高められる。
【0014】
ナノコントローラはさらに、バッテリ電圧を所定の限界値と比較し、所定の限界値を超えた際には第1の警報信号を生成するよう構成されうる。この場合も、通常はBCUのマイクロコントローラにより遂行されるタスクが関わっており、従って、ナノコントローラによるバッテリ電圧の追加的な監視によって、BCUのマイクロコントローラが故障した場合の安全性が高められる。
【0015】
特に好適に、ナノコントローラとマイクロコントローラとは、定期的な間隔で監視メッセージを互いに送信し、監視メッセージに対する応答が届かなければ第2の警報信号を生成するよう構成される。ナノコントローラがマイクロコントローラから監視メッセージを受け取った場合には、調停可能な時間内に応答によって応答する。対応して、マイクロコントローラは、ナノコントローラから受け取った監視メッセージを処理する。応答が届かない場合には、各他方の側で処理エラーが発生し、この他方の側が自身の監視タスクをもはや引き受けられず又はもはや確実には引き受けられない可能性が高いため、上記他方の側の故障を認識した部(Teil)が警報を起動し、これに応じて、バッテリシステム内で、又は、保守員によって、適切な処理が開始されうる。
【0016】
マイクロコントローラは好適に、第2の電流センサ、好適に、第3の制御信号に応じてバッテリモジュールを通る電流を測定し電流測定結果をマイクロコントローラへと伝達するよう構成されたホールセンサ(Hall−Sensor)と接続される。このようにして、第1の電流センサを用いたナノコントローラによる決定に追加して、直接的にマイクロコントローラによって、バッテリモジュールを通る電流を決定することが可能であり、このことにより、ナノコントローラの機能に依存せずに重複して監視され、バッテリシステムの安全性が高められる。第2の電流センサは、好適にホールセンサとして実現される。なぜならば、低電圧ネットワークの一部を形成するBCUが、このように、高電圧を案内する部分から直流的に(galvanisch)に絶縁された状態で維持されうるからである。
【0017】
バッテリシステムは、直列に接続されたバッテリセルの第1の極と、バッテリモジュールの第1の出力口と、の間に接続された第1の主接触器、及び、直列に接続されたバッテリセルの第2の極と、バッテリモジュールの第2の出力口と、の間に接続された第2の主接触器を有しうる。その際に好適に、第1の主接触器は、ナノコントローラと接続された制御入力口を有し、第2の主接触器は、マイクロコントローラと接続された制御入力口を有する。その際に、ナノコントローラとマイクロコントローラとは、第1の主接触器又は第2の主接触器の開閉を制御するよう構成される。本実施形態において、ナノコントローラとマイクロコントローラは、主接触器のうちの各1つを制御する。処理ユニット(ナノコントローラ又はマイクロコントローラ)のうちの1つが故障し、これにより2つの主接触器の1つが解放されない場合については、各他方の処理ユニットがこのことを検出し適切な応答を開始する。この目的のために、本発明の特別な実施形態において、ナノコントローラは追加的に、第2の主接触器の制御入力口と接続され、マイクロコントローラは追加的に、第1の主接触器の制御入力口と接続され、その際に、ナノコントローラは、マイクロコントローラが故障した場合に、第2の主接触器(即ち、各他方の主接触器)を解放するよう構成され、マイクロコントローラは、ナノコントローラが故障した場合に、第1の主接触器(即ち、各他方の主接触器)を解放するよう構成される。各他方の処理ユニットが故障しているということの確認は遅くとも、もはや非クリティカルな範囲内にセル電圧とバッテリ電流がない場合に行われうる。さらに、ナノコントローラとマイクロコントローラとが監視メッセージ及び応答により互いに監視する上記の実施例との組み合わせは特に魅力的である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下では、本発明が実施例の図面を用いてより詳細に解説される。
【図1】セル監視ユニットが、絶縁モジュール又は絶縁体を介して、マイクロコントローラに接続される構成の例を示す図である。
【図2】セル監視ユニットが、絶縁モジュール又は絶縁体を介して、マイクロコントローラに接続される構成の例を示す図である。
【図3】更なる別の公知の解決策を示す図である。
【図4】本発明の一実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図4は、本発明の一実施例を示している。以前の図面と同じ符号は同じ構成要素を示す。図4のバッテリシステム40は、直列に接続された複数のバッテリセル11−1〜11−nと、当該バッテリセルに割り当てられたセル監視ユニット12−1〜12−nと、を備えたバッテリモジュールを有する高電圧ネットワークを有する。セル監視ユニット12−1〜12−nは、バッテリセル11−1〜11−nのバッテリ電圧を決定するよう構成される。さらに、セル監視ユニット12−1〜12−nは、例えばセル温度のような更なる別のバッテリパラメータを決定するよう構成されうる。セル監視ユニット12−1〜12−nは、バスを介して、バッテリシステム40の低電圧ネットワーク内に配置されたナノコントローラ43と通信する。ナノコントローラ43は、セル監視ユニット12−1〜12−nによる測定を促し、このセル監視ユニット12−1〜12−nから測定結果を受信する。高電圧ネットワークの十分な防護に対する要請を満たすために、ナノコントローラ43は、絶縁体14を介してマイクロコントローラ15と通信する。好適に、通信は、特に安価な絶縁体14の使用を可能とするCANバスを介して行われる。図示された例では、ナノコントローラ43は、2つの主接触器16−1及び16−2の一方への制御出力口を有し、他方の主接触器16−1、16−2は、マイクロコントローラ15に接続される。従って、2つの処理ユニットのそれぞれに、主接触器16−1、16−2のうちの各一方の制御が課せられる。ナノコントローラ43は、後段の評価電子回路を備えた分流抵抗器として実現された第1の電流センサ41と接続され、従って、この分流抵抗器を用いて、バッテリモジュール又はバッテリセル11−1〜11−nを通る電流を、バッテリセル11−1〜11−nのバッテリ電圧の測定と同期して決定することが可能である。これに加えて、ホールセンサとして実現された第2の電流センサ42が設けられ、この第2の電流センサ42は、マイクロコントローラ15と接続されマイクロコントローラ15により制御され、このことにより、バッテリ電流を重複して決定することが可能となり、例えば、バッテリモジュールの短絡に対するより高い安全性が提供される。マイクロコントローラ15は、CANバス17又は類似した通信バスを介して、更なる別の構成要素と接続されうる。実施形態に従って、ナノコントローラ43とマイクロコントローラ15とは、例えば継電器として実現された主接触器16−1、16−2の制御のために十分な電力を提供する所謂パワードライバ(Power Driver)を介して、主接触器16−1、16−2を駆動することが可能である。バッテリシステムは、マイクロコントローラ15及び/又はナノコントローラ43のために、それらの正確な機能形態を公知のやり方で保障する所謂ウォッチドック(Watchdog)を有することが可能である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリモジュールを含む高電圧ネットワークと、BCUを含む低電圧ネットワークと、を備えたバッテリシステム(40)であって、前記バッテリモジュールは、直列に接続された複数のバッテリセル(11−1、・・・、11−n)と、第1の制御信号に応じて前記バッテリセル(11−1、・・・、11−n)のバッテリ電圧を測定して伝達するよう構成された複数のセル監視ユニット(12−1、・・・、12−n)と、を有し、前記BCU(15)は、前記バッテリセル(11−1、・・・、11−n)の充電状態を決定するよう構成される、前記バッテリシステム(40)において、
前記BCUは、マイクロコントローラ(15)とナノコントローラ(43)とを含み、前記ナノコントローラ(43)は、前記セル監視ユニット(12−1、・・・、12−n)とは直接的に接続され又は接続可能であり前記マイクロコントローラ(15)とは絶縁体(14)を介して接続され、及び、前記第1の制御信号を生成して前記セル監視ユニット(12−1、・・・、12−n)へと伝達し、前記セル監視ユニット(12−1、・・・、12−n)から伝達された前記バッテリセル(11−1、・・・、11−n)の前記バッテリ電圧を受信して前記マイクロコントローラ(15)へとさらに伝達するよう構成されることを特徴とする、バッテリシステム(40)。
【請求項2】
前記ナノコントローラ(43)は、前記絶縁体(14)を介してCANバスによって前記マイクロコントローラ(15)と接続される、請求項1に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項3】
前記ナノコントローラ(43)は、第1の電流センサ(41)、好適に、後段の評価ユニットを備える分流抵抗器と接続され、前記分流抵抗器は、第2の制御信号に応じて前記バッテリモジュールを通る電流を測定して電流測定結果を前記ナノコントローラ(43)へと伝達するよう構成される、請求項1又は2のいずれか1項に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項4】
前記ナノコントローラ(43)は、前記第1の制御信号と前記第2の制御信号を同期させて生成するよう構成される、請求項3に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項5】
前記ナノコントローラ(43)は、前記バッテリセル(11−1、・・・、11−n)の前記充電状態を決定するよう構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項6】
前記ナノコントローラ(43)は、前記バッテリ電圧を所定の限界値と比較し、前記所定の限界値を超えた際には第1の警報信号を生成するよう構成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項7】
前記ナノコントローラ(43)と前記マイクロコントローラ(15)とは、定期的な間隔で互いに監視メッセージを送信し、監視メッセージに対する応答が届かなければ第2の警報信号を生成するよう構成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項8】
前記マイクロコントローラ(15)は、第2の電流センサ(42)、好適に、第3の制御信号に応じて前記バッテリモジュールを通る電流を測定して電流測定結果を前記マイクロコントローラ(15)へと伝達するよう構成されたホールセンサと接続される、請求項1〜7のいずれか1項に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項9】
前記バッテリシステム(40)は、前記直列に接続されたバッテリセル(11−1、・・・、11−n)の第1の極と、前記バッテリモジュールの第1の出力口と、の間に接続された第1の主接触器(16−1)、及び、前記直列に接続されたバッテリセル(11−1、・・・、11−n)の第2の極と、前記バッテリモジュールの第2の出力口と、の間に接続された第2の主接触器(16−2)を備え、前記第1の主接触器(16−1)は、前記ナノコントローラ(43)と接続された制御入力口を有し、前記第2の主接触器(16−2)は、前記マイクロコントローラ(15)と接続された制御入力口を有し、ナノコントローラ(43)とマイクロコントローラ(15)とは、前記第1の主接触器又は前記第2の主接触器(16−1、16−2)の開閉を制御するよう構成される、請求項8に記載のバッテリシステム(40)。
【請求項10】
前記ナノコントローラ(43)は追加的に、前記第2の主接触器(16−2)の前記制御入力口と接続され、前記マイクロコントローラ(15)は追加的に、前記第1の主接触器(16−1)の前記制御入力口と接続され、前記ナノコントローラ(43)は、前記マイクロコントローラ(15)が故障した場合に、前記第2の主接触器(16−2)を解放するよう構成され、前記マイクロコントローラ(15)は、前記ナノコントローラ(43)が故障した場合に、前記第1の主接触器(16−1)を解放するよう構成される、請求項9に記載のバッテリシステム(40)。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−510556(P2013−510556A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538289(P2012−538289)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066908
【国際公開番号】WO2011/057967
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(311017728)エス・ビー リモーティブ カンパニー リミテッド (9)
【出願人】(311017740)エス・ビー リモーティブ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (9)
【Fターム(参考)】