説明

バルブに使用する分離型パッキン押さえ

【課題】 バルブに使用する分離型のパッキン押さえを提供する。
【解決手段】 このパッキン押さえは、フランジの第一部分と湾曲壁の第一部分とを含む第一部材であって、前記湾曲壁の第一部分が、前記フランジの第一部分から実質的に垂直に延び且つ円筒部材の第一部分を形成している第一部材を有しており、さらに、このパッキン押さえは、前記第一部材から分離可能に構成された第二部材をも有しており、この第二部材においては、前記湾曲壁の第二部分が前記フランジの第二部分から実質的に垂直に延び且つ前記円筒部材の第二部分を形成しており、前記第一部材および第二部材は、この第一部材と第二部材とを連結して前記パッキン押さえを形成するように構成された相補的なインターロック構造を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概してバルブに関するものであり、さらに詳細には、バルブに使用する分離型パッキン押さえに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ロータリーバルブや摺動式弁棒を有するバルブは、一般的に、プロセス流体が弁のシャフトや弁棒を伝って洩れることを防止するためにパッキンを備えている。とくに、このパッキンは弁シャフトや弁棒を取り巻き、典型的にはパッキン押さえによって圧縮されている。これは、パッキンの内周面で弁棒や弁シャフトの外周面に対してシール作用を奏し、パッキンの外周面で弁箱やボンネットの開口部に対してシール作用を奏することを保証するためである。
【0003】
摺動式の弁棒を備えたバルブの場合、弁棒はパッキンの内周面を摺りながら長手方向に移動する。一方、ロータリーバルブの場合は、弁シャフトはパッキンの内周面を摺りながら回転する。いずれの場合にも、パッキンの内周面側に対する弁棒や弁シャフトの変位はパッキンを摩耗させる。これは、最終的に、弁棒または弁シャフトとパッキンとの間を通るプロセス流体の漏洩を生じさせることとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バルブパッキンは、典型的には現場作業で取り扱われる(たとえば、取り出しや交換)ものであるが、このような作業は通常は時間のかかるものであり、アクチエータや他の構成部品をバルブから取り外すという厄介な作業が必要となる。なぜなら、パッキン押さえは、典型的には弁棒や弁シャフトのアクチエータ側端部から抜き取り、または、その端部からバルブに装入する必要があるからである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
バルブに使用するためのパッキン押さえの一例は、フランジの第一部分と湾曲壁の第一部分とを含む第一部材であって、前記湾曲壁の第一部分が前記フランジの第一部分から実質的に垂直に延び且つ円筒部材の第一部分を形成している第一部材を有している。このパッキン押さえは、前記第一部材から分離可能に構成された第二部材をも有している。この第二部材においては、前記湾曲壁の第二部分が前記フランジの第二部分から実質的に垂直に延び且つ前記円筒部材の第二部分を形成している。前記第一部材および第二部材は、この第一部材と第二部材とを連結して前記パッキン押さえを形成するように構成された相補的なインターロック構造を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
概して、ここで述べる実施形態にかかるパッキン押さえは、バルブからアクチエータを取り外す時間のかかる作業や、バルブおよびアクチエータの分解等の厄介で時間のかかる作業を必要とすることなく、バルブパッキンの現場での取扱い(たとえば、交換)を可能にしている。さらに詳細には、ここで述べる実施形態にかかるパッキン押さえは、バルブからアクチエータを取り外す必要なくバルブへの装着および取り外し(たとえば、パッキン押さえを弁に装着するための締め具への装着および取り外し、および、弁棒への装着および取り外し)を容易にするために、少なくとも二つの分離可能な部分または部材から構成された分離型にされている。そして、この実施形態のパッキン押さえをバルブに取り付けるための締め具や構成部品(たとえば、ボルトやナット等)を緩めるかまたは取り外し、このパッキン押さえを構成する相互分離可能な部分や部材を、弁棒または弁シャフトに沿ってそれの露出した部分へ移動させればよい。そして、このパッキン押さえは、他の多くの公知のパッキン押さえのように弁棒または弁シャフトのアクチエータ側端部まで滑らせていく必要なく、取り外すことができる。
【0007】
ここで述べる実施形態にかかるパッキン押さえを構成する相互分離可能な部分や部材は、この分離可能な部分や部材を機械的に連結することによって実質的に完全なパッキン押さえとするためのインターロック構造を含んでいる。前述した実施形態においては、前記インターロック構造はパッキン押さえのフランジかフランジ部と一体になっており、そのフランジ部のうちの一つに形成された少なくとも一つの凸部材または凸構造と、フランジ部の他の一つに形成された、前記凸部材または凸構造を収容しうる少なくとも一つの相補的な凹所とを含んでいる。ある一つの実施形態では、このインターロック構造として(鳩尾(ドブテイル)型の溝および臍を用いた連結構造(蟻継ぎ)を使用してもよい。他の実施形態では、インターロック構造として、指状突起とこれを収容する相補的な凹所とを含んだS状または湾曲した(カーブ状を呈した)連結構造を採用してもよい。
【0008】
前述した実施形態において、パッキン押さえは、これをバルブに取り付けるためのフランジ部と、このフランジ部から直角方向に延びる円筒部とを含んでいる。前記フランジ部は中央開口を含んでおり、円筒部はそこを貫通する前記フランジ部の中央開口と同軸状の孔を含んでいる。これにより、フランジ部および円筒部が弁棒または弁シャフトを取り囲むことができる。前記フランジ部および円筒部のいずれもが、弁棒または弁シャフトの周囲に組み込まれて完全なパッキン押さえを形成し得るように、少なくとも二つの部材に分離されている。このフランジ部と円筒部とは、相互に分離した部材であってもよく、一体に形成されていてもよい。さらに加えて、フランジ部および円筒部は一またはそれ以上の単一部材から製造(たとえば切り出す)してもよい。たとえば、フランジ部と円筒部とが一体に形成されている場合、一個のパッキン押さえを、円筒部の中心軸に平行な平面によって複数個(たとえば二個)の部分(半体)に切り分けてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態において、分離可能なパッキン押さえを構成する部材は、そのフランジ部と一体のインターロック構造は有していない。その代わりに、前記分離可能なこれら部材同士を跨いでわたるような一個またはそれ以上の固定具を用いて、この分離可能な部材同士を結合してもよい。この固定具は、前記フランジ部に配設された。締め具用開口と一致するように配置された一またはそれ以上の開口を有していてもよい。このような方法で、パッキン押さえをバルブに取り付けまたは保持している締め具は、前記固定具をパッキン押さえの所定部に固定する機能をも提供する。
【0010】
図1は、ロータリーバルブ102に使用されている公知の単一体(分離型ではないことを意味する)のパッキン押さえ100を示す断面図である。図1に示すように、パッキン104は弁箱106内に配置され、弁シャフト108は、このパッキン104を貫通してバルブの外方に至るまで延び、その先端110がアクチエータ(図示せず)に連結されていてもよい。このパッキン押さえ100は、フランジ部112とこのフランジ部112から直角方向に延びる円筒部114とを含む単一構造である。パッキン押さえ100の中央部を貫通する孔すなわち開口116は弁シャフト108を囲むように形成されている。締め具118、120はフランジ部の開口(図示せず)を通して弁箱106内に至ることにより、パッキン押さえ100をバルブ102に取り付けている。締め具118、120は、パッキン104を押圧して圧縮するように前記円筒部114を移動させるために用いられ、そうすることにより、パッキン104はシール作用を奏するようにその内面が弁シャフト108に圧接され、その外面が弁箱106に圧接される。
【0011】
パッキン104に関する現場作業(たとえば、取り外しおよび交換)のために、締め具118、120は緩められ、および/または、取り外され(たとえば、ナットが植え込みボルトから取り外される)、そして、パッキン押さえ100が弁シャフト108の端110から滑り出されて取り外される。しかしながら、パッキン押さえ100を弁シャフト108の端110から取り外すために、それに先立って、アクチエータおよび/または弁シャフト108の先端110に取り付けられたアクチエータ連結機構を取り外す必要がある。このアクチエータおよび/またはアクチエータ連結機構の取り外しは時間のかかる作業であるばかりか、アクチエータとバルブとの組立体の校正を台無しにしてしまうおそれもある。
【0012】
図2は、弁棒が摺動するタイプのバルブ202に使用されている公知の二体型のパッキン押さえ200を示す断面図である。さらに明確にするために、図2にはバルブ202のうちのボンネット組立体204だけを示している。図2に示すように、このパッキン押さえ200はフランジ206と円筒部材208とを含んでいる。前記フランジ206は、円筒部材208の相補的な凸状表面212と旨く係合するように形成された凹状表面210を含んでいる。相補的な凹状表面210および凸状表面212は、フランジ206と円筒部材208との位置決めおよびボンネット組立体204との位置決めを補助する。
【0013】
図1を参照しながら説明した締め具118、120と似て、フランジ206の各開口218、220を貫通している締め具214、216が、フランジ206を円筒部材208に対して調整可能に押圧する。その結果、円筒部材208の端部222がパッキン224に対してこれを圧縮するように押圧させられる。そして、パッキン224の内面および外面は、弁棒226およびボンネット組立体204の開口に対してシール作用を奏するように圧接される。
【0014】
図1のバルブ組立体102におけると同様に、バルブ202のパッキン224に関する現場作業は、予めフランジ206および円筒部材208を弁棒226の先端228から取り出すために締め具214、216を緩めるかまたは取り外す必要がある。このように、パッキン224の現場作業は、まず最初に、アクチエータおよび/または弁棒226の先端228に取り付けられたアクチエータ連結具を取り外す必要がある。
【0015】
図3は実施形態にかかるパッキン押さえ300を示す等角図であり、図4は図3の実施形態にかかる分離型パッキン押さえ300を示す平面図であり、図5は図3および図4の実施形態にかかる分離型パッキン押さえ300を示す断面図である。図3、4、5に示すように、実施形態にかかるパッキン押さえ300は第一および第二の部分すなち部材302、304を含んでいる。図3、4、5に示す実施形態では、第一および第二の部分すなち部材302、304のそれぞれが、完全なパッキン押さえ300の実質的な半体として構成されている。第一および第二の部分すなち部材302、304は、それぞれフランジ部306A、306B、および、フランジ部306A、306Bから直角に延びる円筒壁部308A、308Bを含んでいる。各フランジ部306A、306Bは、それぞれ相補的なインターロック構造310A、312A、310B、312Bを含んでいる。具体的には、一方のインターロック構造310A、310Bは第一および第二の部材302、304同士を機械的に連結、結合するように形成されている。同様に、他方のインターロック構造312A、312Bもまた、第一および第二の部材302、304同士を機械的に連結、結合するように形成されている。以下に図4を参照しながらより詳細に説明するように、前記インターロック構造310A、312A、310B、312Bは鳩尾型の連結構造を有している。しかしながら、かかる構成に限定することはなく可能な他の構成を使用することができる。たとえば、図6を参照しつつ後述するS状または湾曲した(カーブ状を呈した)構成を採用してもよい。一般的に、前記インターロック構造310A、312A、310B、312Bは、第一および第二のフランジ部306A、306Bのうちの一方に形成された少なくとも一つの凸部材と、第一および第二のフランジ部306A、306Bのうちの他方に形成された、前記凸部材を収容するための少なくとも一つの凹所とを含んでいる。
【0016】
このインターロック構造310A、312A、310B、312Bは、それに生じる曲げ応力を最小限に減少させるために、フランジ部306A、306Bに配設してもよい。さらに、インターロック構造310A、312A、310B、312Bは、フランジ部306A、306B同士の構造的一体性を増すようにフランジ部306A、306Bに配設することができる。図3、4、5に示された実施形態では、インターロック構造310A、312A、310B、312Bは、フランジ部306A、306Bの外周の先端部と開口332、334との間に配置されている。前記開口332、334を通してパッキン押さえ300をバルブに取り付けるための締め具によって典型的に付与される曲げ応力が、この配置によれば実質的に発生しないことになる。さらに、インターロック構造310A、312A、310B、312Bが非対称となっているので、フランジ部306の外周の先端部と開口332、334との間にこれらのインターロック構造を配置することにより、インターロック構造310A、312A、310B、312Bによってもたらされる前記非対称部材の弱い部分が、比較的低い応力の範囲に位置することになる。こうすることにより、フランジ部306A、306B同士が相対的に変形する傾向が減少し、パッキン押さえ300の全体的な構造的一体性が増大する。しかしながら、他の実施形態では、インターロック構造310A、312A、310B、312Bは、たとえば、前記開口332、334と円筒壁部308との間のような、他の場所に形成してもよい。
【0017】
第一および第二の部材302、304同士が、たとえばインターロック構造310A、312A、310B、312Bによって機械的に連結されたとき、円筒壁部308A、308Bは、弁棒または弁シャフトを受け入れるために中心配置された孔330と、パッキン押さえ300をバルブに固定する締め具を受け入れるために対向配置された開口332、334と、を形成する。図4に詳細に示すように、インターロック構造310、312は、凸部材336A、338A、340A、342A、および、これと相補的な凹所336B、338B、340B、342Bを含んでいる。
【0018】
図3、4、5の実施形態にかかるパッキン押さえ300は、弁棒または弁シャフトの先端に取り付けられたアクチエータおよび/またはアクチエータ連結具を取り外す必要なく、パッキンに対する現場作業を可能にする。より詳細には、パッキン押さえをバルブ(たとえば、図1、2に示すバルブ102、202)に固定しまたは取り付けるための締め具が緩められおよび/または取り外され、パッキン押さえ300は弁棒または弁シャフトに沿って移動させられて弁箱またはボンネットから抜き出される。そして、パッキン押さえ300の分離可能な半体302、304は、相互に分離されて弁棒または弁シャフトから取り外される。このように、本実施形態のパッキン押さえ300は分離可能な半体302、304から構成されているので、弁棒の長手方向の外部に露出しているどの範囲においても、このパッキン押さえ300を弁棒または弁シャフトから取り外し、および、組み込むことができる。その際には、パッキン押さえ300を弁棒または弁シャフトの先端まで滑らせていく必要はない。
【0019】
図3、4、5の実施形態にかかるパッキン押さえ300は、単一のパッキン押さえの要素を前記孔330の中心軸に平行且つ交わる(換言すれば、中心軸を含む)面で切り分けることによって製造することができる。本実施形態のパッキン押さえ300から判るように、単一のパッキン押さえの要素がその中心軸に沿って切り分けられている。これにより、このパッキン押さえ300をバルブに取り付けるときの力が、両半体302、304の機械的連結およびこのパッキン押さえの機能に与える影響を、最小限にとどめている。好ましくは、たとえばワイヤ放電加工(EDM)等のような切削加工を採用することにより、製造物である両半体302、304が合体することによって十分な強度を有する組立部となるように、最小限の切り口または切削幅となる精密な切削が提供される。この実施形態のパッキン押さえ300は、亜鉛メッキされた軟鋼、ステンレス鋼、もしくは、その他のいかなる好適な材料、または、各種材料の組み合わせから製造してもよい。
【0020】
図3、4、5の実施形態にかかるパッキン押さえ300は、円筒壁部308と一体になったフランジ306を有しているように示されているが、このパッキン押さえ300は図2の実施形態にかかるパッキン押さえ組立体と同様の分離したフランジと円筒部材とを有するように変更することも可能である。そして、このフランジと円筒部材とはそれぞれが分離することにより、図3、4、5のパッキン押さえについて述べたような作用効果を奏することができる。
【0021】
図6は他の実施形態にかかる分離型パッキン押さえ600を示す等角図であり、図7は図6の分離型パッキン押さえ600を示す平面図であり、図8は図6および図7の分離型パッキン押さえ600を示す断面図である。図6〜8の実施形態にかかるパッキン押さえ600は、S字カーブ状を呈したインターロック構造602、604を有している点を除いては図3〜5を参照しつつ説明したものと類似している。このインターロック構造602、604は、図3〜5中に見られる鳩尾型の連結構造が有するシャープエッジやシャープコーナが除かれている。このようにカーブ状を呈したインターロック構造602、604にすれば、パッキン押さえ600がバルブに取り付けられるときに当該インターロック構造に発生する最大応力の値を低減することが可能となる。もちろん、図3〜8を参照しつつ説明したインターロック構造は単なる例示であり、これらに代えて、類似または同じ結果を達成する他のインターロック構造のデザインを採用することは可能である。
【0022】
図9は他の実施形態にかかる分離型パッキン押さえ900を示す等角図である。この実施形態にかかる分離型パッキン押さえ900は、接続面906に沿って互いに隣接、当接して配置された相互に分離可能な半体902、904を含んでいる。図9に示すように、固定具908、910が、フランジ部914の上面912および接続面906を跨いでわたるように延設されている。固定具908、910は保持用端部916、918、920、922を含んでおり、前記分離可能な半体902、904同士を相互固定することによってパッキン押さえ900を形成させる。さらに、固定具908、910はそれぞれ、締め具が貫通しうるサイズの開口924、926を有している。この固定具908、910は、スタンピング工程(打ち抜き、剪断、曲げ等)やその他の好適な製造工程によって金属材料(たとえば鋼)から製造することができる。
【0023】
図9に示されるように、固定具908、910を、図3〜8を参照しつつ説明したインターロック構造の代わりに用いてもよい。このように、分離型パッキン押さえ900は、単一体のパッキン押さえを実質的平面によって対称な二体に切り分けることによって製造してもよい。しかしながら、所望により、図3〜8に示すようなインターロック構造に加えて前記固定具908、910を使用することもできる。
【0024】
図10はさらに他の実施形態にかかるパッキン押さえ1000を示す等角図である。この実施形態のパッキン押さえ1000は図9のそれと類似したものである。しかしながら、二つの固定具を用いるのではなく、この実施形態にかかるパッキン押さえ1000は単一片の固定具1002を備えている。この固定具1002は分離型パッキン押さえ1000をバルブに組み込む際の助けになるであろう。
【0025】
製造物のうちのある特定の器具について述べたが、本発明の範囲はそれらに限定されることはない。それとは逆に、この発明は、全ての従属請求項の範囲に文言どおりおよびその均等の範囲に含まれる、全ての装置および製造物を包含している。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ロータリーバルブに使用される公知の単体のパッキン押さえを示す断面図である。
【図2】摺動式の弁棒に使用される、二つの部品から構成される公知の単体のパッキン押さえを示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる分離型パッキン押さえを示す等角図である。
【図4】図3の分離型パッキン押さえの平面図である。
【図5】図3および図4の分離型パッキン押さえの断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態にかかる分離型パッキン押さえを示す等角図である。
【図7】図6の分離型パッキン押さえの平面図である。
【図8】図6および図7の分離型パッキン押さえの断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施形態にかかる分離型パッキン押さえを示す等角図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態にかかる分離型パッキン押さえを示す等角図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジの第一部分と湾曲壁の第一部分とを含む第一部材であって、前記湾曲壁の第一部分が前記フランジの第一部分から実質的に垂直に延び且つ円筒部材の第一部分を形成している、第一部材と、
前記フランジの第二部分と前記湾曲壁の第二部分とを含み、且つ、前記第一部材から分離可能に構成された第二部材であって、前記湾曲壁の第二部分が前記フランジの第二部分から実質的に垂直に延び且つ前記円筒部材の第二部分を形成している第二部材と、を備えており、
前記第一部材および第二部材は、この第一部材と第二部材とを連結してパッキン押さえを形成するように構成された相補的なインターロック構造を含んでいる、バルブに使用するためのパッキン押さえ。
【請求項2】
前記フランジの第一部分および第二部分と円筒部材の第一部分および第二部分とがそれぞれ、実質的にフランジ全体と円筒部材全体とを構成してなる、請求項1記載のパッキン押さえ。
【請求項3】
前記した第一部材および第二部材のそれぞれが、実質的にパッキン押さえの半体を構成している、請求項1記載のパッキン押さえ。
【請求項4】
前記第一部材および第二部材が、単一体のパッキン押さえから分割して形成されている、請求項1記載のパッキン押さえ。
【請求項5】
前記相補的なインターロック構造が、前記第一部材および第二部材のいずれか一方に形成された少なくとも一つの凸部と、前記第一部材および第二部材の他方に形成された、前記凸部を収容するように構成された相補的な凹所とを備えている、請求項1記載のパッキン押さえ。
【請求項6】
前記フランジが、パッキン押さえをバルブに取り付けるための締め具を受け入れるように構成された少なくとも一つの開口を備えている、請求項1記載のパッキン押さえ。
【請求項7】
前記相補的なインターロック構造が、鳩尾型の連結具およびS字状連結具のうちの少なくとも一つを備えている、請求項1記載のパッキン押さえ。
【請求項8】
前記相補的なインターロック構造が、前記フランジとの協働で、低減された応力が生じるように構成された、請求項1記載のパッキン押さえ。
【請求項9】
第一および第二の連結用部分を有するフランジであって、この第一および第二の連結用部分が分離可能であり、且つ、第一の連結用部分と第二の連結用部分とを機械的に連結させるように構成されたインターロック構造を含んでいるフランジと、
第一半体と第二半体とを有する円筒部材であって、前記第一半体と第二半体とによってこの円筒部材が形成され、この円筒部材が弁の軸の周囲を囲むとともに、前記フランジによってパッキンに押圧させられるように構成された円筒部材と、を備えている、パッキン押さえ組立体。
【請求項10】
前記フランジの第一および第二の連結用部分のそれぞれが、前記フランジの半体を備えている、請求項9記載のパッキン押さえ組立体。
【請求項11】
前記フランジが、このフランジをバルブに取り付けるための締め具を受け入れるように構成された少なくとも一つの開口を備えている、請求項9記載のパッキン押さえ組立体。
【請求項12】
前記相補的なインターロック構造が、少なくとも一つの凸部とこの凸部を収容するように構成された相補的な凹所とを備えている、請求項9記載のパッキン押さえ組立体。
【請求項13】
前記円筒部材と前記フランジとが分離した構成要素である、請求項9記載のパッキン押さえ組立体。
【請求項14】
前記フランジの第一および第二の連結用部分が、単一体のフランジから切り分けられたものである、請求項9記載のパッキン押さえ組立体。
【請求項15】
前記円筒部材の第一および第二の半体が、単一体の円筒部材から切り分けられたものである、請求項9記載のパッキン押さえ組立体。
【請求項16】
前記インターロック構造が、前記フランジとの協働で低減された応力が生じるように構成された、請求項9記載のパッキン押さえ組立体。
【請求項17】
弁の軸を受け入れるための開口を有するフランジと、
貫通した内部空洞を有する円筒部材であって、前記フランジの開口と同軸状に形成され、前記弁の軸を受け入れ、フランジおよび円筒部材のそれぞれが、前記内部空洞および前記開口の長手方向の軸に対して実質的に垂直な平面に沿って分離可能に構成されている円筒部材と、を備えている、パッキン押さえ。
【請求項18】
前記フランジが、このフランジをバルブに取り付けるための締め具を受け入れるように構成された少なくとも前記開口とは別の開口を備えている、請求項17記載のパッキン押さえ。
【請求項19】
前記円筒部材の先端部がバルブパッキンに接するように構成されている、請求項17記載のパッキン押さえ。
【請求項20】
前記フランジが、一体型の前記インターロック構造によって機械的に連結されるように構成された、分離可能な第一および第二の部分を備えている、請求項17記載のパッキン押さえ。
【請求項21】
前記インターロック構造が、前記フランジとの協働で低減された応力が生じるように構成された、請求項17記載のパッキン押さえ。
【請求項22】
前記インターロック構造が、前記第一の部分および第二の部分のいずれか一方に形成された少なくとも一つの凸部と、前記第一の部分および第二の部分の他方に形成された、前記凸部を収容するように構成された相補的な凹所とを備えている、請求項20記載のパッキン押さえ。
【請求項23】
前記フランジおよび円筒部材のそれぞれが二つの部材から構成されている、請求項20記載のパッキン押さえ。
【請求項24】
前記パッキン押さえの分離可能な複数部分を一体に保持するように構成された固定具をさらに備えている、請求項20記載のパッキン押さえ。
【請求項25】
前記固定具が、前記フランジを横切るように延びて、パッキン押さえの前記分離可能な複数部分を一体に保持するように構成されている、請求項24記載のパッキン押さえ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2008−533407(P2008−533407A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−501881(P2008−501881)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/003504
【国際公開番号】WO2006/101600
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(591055436)フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー (183)
【Fターム(参考)】