説明

バルーンカテーテル及びバルーンカテーテル用バルブ部材

【課題】簡単な操作でバルーン30を膨張、収縮させることが可能なで、かつ安全性に優れたバルーンカテーテル10及びバルーンカテーテル用バルブ部材40を提供する。
【解決手段】注射器からカテーテル本体20に空気を圧入、バルーン30が所要の体積まで膨張したら、弾性連結片43の弾力に抗してバルブ部材40の上側ヘッジ片42の上側指当て部49を指で押し下げ、弾力性係止片44の係止部49に上側エッジ片42の先端部を係止する。弾力性係止片44の係止部49に上側エッジ片42の先端部が係止すると、上側エッジ片42のエッジ部46と下側エッジ片41のエッジ部45によってカテーテル本体20が挟まれ、カテーテル本体20が押し潰されて気体通路21が塞がれるので、バルーン30の膨張が保たれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバルーンカテーテル及びバルーンカテーテル用バルブ部材に関し、より詳しくは弾力性を有するカテーテル本体と、カテーテル本体の先端側に設けられカテーテル本体の基端側開口から供給される流体によって膨張可能なバルーンと、膨張したバルーン内の流体がバルーン外部へ流出するのを防止するバルブ部材を備えたバルーンカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、内視鏡を用いた食道や胃等の上部消化器官の検査方法として、管径の細い極細径内視鏡を経口に代えて鼻腔経由で上部消化器官へ挿入する経鼻内視鏡検査方法が実用に供されている。
経鼻内視鏡検査方法を行う場合、管径の細い内視鏡であっても、これを鼻腔に挿入すれば、被験者に苦痛を与えることになる。そこで、この苦痛を軽減するため、内視鏡の挿入に先立って、バルーンカテーテルを用いて鼻腔を拡張する処置がとられる。
【0003】
バルーンカテーテルを使って鼻腔を拡張するには、カテーテル本体の先端側に設けたバルーンを収縮した状態で鼻腔に挿入した後、カテーテル本体の基端側開口から空気をバルーンに供給してバルーンを膨張させる。そして、バルブ部材で膨張したバルーンから空気が排出されないようにしてバルーンを一定時間膨張状態に保つことにより鼻腔を拡張させている。
【0004】
この種のバルーンカテーテルの一形式として、バルーンを有底円筒状体と、有底円筒状体の基端開口を除く外周面を覆うバルーン部材で構成し、有底円筒状体に形成した貫通孔を通してバルーン部材と有底円筒状体を連通し、有底円筒状体の基端開口内に弾性変形可能な半球状の弁体を密着させ、カテーテル本体の針状の先端部を弁体の通孔に挿通したバルーンカテーテルが開示されている。
【0005】
このバルーンカテーテルによれば、カテーテル本体の針状先端部を弁体の通孔に挿通し注射器等でカテーテル本体に空気を圧送すると、空気が有底円筒状体を通ってバルーン部材内に供給され、これに伴いバルーン部材が膨張する。カテーテル本体の針状先端部を弁体から引き抜くと弾性変形によって弁体の通孔が閉じてバルーン部材が膨張状態に保たれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−244684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、バルーンカテーテルを使って鼻腔が拡張した後、鼻腔内で膨張しているバルーンを鼻腔から引き抜くにはバルーン内の空気を抜いてバルーンを収縮させる必要がある。
上記した従来のバルーンカテーテルでは、バルーン部材の空気を抜くためにカテーテル本体の針状先端部を再度弁体の通孔に挿入して、有底円筒状体とカテーテル本体を連通さ、カテーテル本体を通しててバルーン内の空気を外部へ排出している。しかし、鼻腔内にバルーンを挿入した状態で針状先端部を弁体の細径の通孔に正しく挿通することは面倒な作業となり、甚だ使い勝手が悪い。また、カテーテル本体の針状先端部で被験者を傷つけるおそれがある。
本発明はかかる問題点に鑑み、簡単な操作でバルーンを膨張、収縮させることが可能なで、かつ安全性に優れたバルーンカテーテル及びバルーンカテーテル用バルブ部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、弾力性を有するカテーテル本体と、カテーテル本体の先端側に設けられカテーテル本体の基端側開口から供給される流体によって膨張可能なバルーンと、膨張したバルーン内の流体がバルーン外部へ流出をするのを防止するバルブ部材を備えたバルーンカテーテルであって、
前記バルブ部材が、下側エッジ部を形成した下側エッジ片、上側エッジ部を形成した上側エッジ片、カテーテル本体を挿通可能な第1通孔を有し下側エッジ部と上側エッジ部がカテーテル本体が挿通可能な間隔を保って対向するように下側エッジ片の一端と上側エッジ片の一端を連結する弾力性連結片、及びカテーテル本体が挿通可能な第2通孔を有するとともに下側エッジ片の他端側に立設され、上側エッジ片の他端が係止可能な弾力性係止片とを備え、
第1通孔、両エッジ部間及び第2通孔にカテーテル本体を挿通してバルブ部材をカテーテル本体の基端部とバルーンとの中間部に装着し、
上側エッジ片の他端を押し下げて弾力性係止片に係止したとき両エッジ部でカテーテル本体を押し潰すように構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバルーンカテーテルにおいて、前記下側エッジ片の他端に下側指当て部を形成するとともに、前記弾力性係止片の先端部に上側指当て部を形成し、上側指当て部と下側指当て部を指で掴んで上側指当て部を押し下げることにより、上側エッジ片と弾力性係止片との係止を解除するように構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のバルーンカテーテルにおいて、前記上側エッジ片の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のバルーンカテーテルにおいて、前記上側指当て部の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のバルーンカテーテルにおいて、前記下側エッジ片、上側エッジ片および弾力性係止片をプラスチックで一体成形したことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、弾力性を有するカテーテル本体の先端側に設けられカテーテル本体の基端側開口から供給される流体によって膨張したバルーン内の流体がバルーン外部へ流出をするのを防止するバルーンカテーテル用バルブ部材であって、
下側エッジ部を形成した下側エッジ片、上側エッジ部を形成した上側エッジ片、カテーテル本体を挿通可能な第1通孔を有し下側エッジ部と上側エッジ部がカテーテル本体が挿通可能な間隔を保って対向するように下側エッジ片の一端と上側エッジ片の一端を連結する弾力性連結片、及びカテーテル本体が挿通可能な第2通孔を有するとともに下側エッジ片の他端側に立設され、上側エッジ片の他端が係止可能な弾力性係止片とを備え、
第1通孔、両エッジ部間及び第2通孔にカテーテル本体を挿通してバルブ部材をカテーテル本体の基端部とバルーンの中間部に装着し、
上側エッジ片の他端を押し下げて弾力性係止片に係止したとき両エッジ部でカテーテル本体を押し潰すように構成したことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材において、前記下側エッジ片の他端に下側指当て部を形成するとともに、前記弾力性係止片の先端部に上側指当て部を形成し、上側指当て部と下側指当て部を指で掴んで上側指当て部押し下げることにより、上側エッジ片と弾力性係止片との係止を解除するように構成したことを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材において、前記上側エッジ片の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材において、前記上側指当て部の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項6に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材において、前記下側エッジ片、上側エッジ片、弾力性連結片および弾力性係止片をプラスチックで一体成形したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1及び請求項6に記載の発明によれば、鼻腔等の生体腔内にバルーンを挿入し、カテーテル本体の基端開口から注射器等を使って空気等の流体をバルーンに供給してバルーンを膨張させることができる。そして、上側エッジ片の他端を押し下げて弾力性係止片に係止する。これにより上側エッジ部と下側エッジ部でカテーテル本体が押し潰されるので、バルーンからカテーテル本体を通って外部へ流体が流出しなくなり、バルーンの膨張が保たれる。
鼻腔内等で膨張したバルーンを収縮させるには、上側エッジ片と弾力性係止片との係止を解除する。これにより、上側エッジ片と下側エッジ片が離間し、押し潰されていたカテーテル本体が弾性力で復元するので、バルーン内の流体がカテーテル本体を通って排出され、バルーンが収縮する。
上側エッジ片の他端と弾力性係止片とのに係止によってバルーンの膨張を保つことができ、上側エッジ片の他端と弾力性係止片とのに係止を解除することによりバルーンを収縮させることができ、バルーンカテーテルの使い勝手が良い。
【0019】
請求項2及び請求項7に記載の発明によれば、上側指当て部と下側指当て部を指で掴んで上側指当て部を押し下げることにより、上側エッジ片と弾力性係止片との係止を解除できるので、より使い勝手が良くなる。
【0020】
請求項3及び請求項8に記載の発明によれば、上側エッジ片の表面に滑り止め用凸条を形成したので、上側エッジ片の他端を押し下げて弾力性係止片に係止するとき指が滑り難く、より一層使い勝手がより良くなる。
【0021】
請求項4及び請求項9に記載の発明によれば、上側指当て部と下側指当て部を指で掴んで弾力性係止片との係止を解除するとき指が滑り難く、より一層使い勝手が良くなる。
【0022】
請求項5及び請求項10に記載の発明によれば、下側エッジ片、上側エッジ片および弾力性係止片をプラスチックで一体成形するので、バルブ部材の構造が簡素になり製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施例に係るバルーンカテーテル及びバルーンカテーテル用バルブ部材を示す分解斜視図である。
【図2】同バルーンカテーテル及び開いた状態のバルーンカテーテル用バルブ部材を示す断面図である。
【図3】同バルーンカテーテル及び閉じた状態のバルーンカテーテル用バルブ部材を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例に係るバルーンカテーテル用バルブ部材を示す斜視図である。
【実施例】
【0024】
本発明の一実施例に係るバルーンカテーテルを図1、図2及び図3に示す。当該バルーンカテーテル10は鼻腔用バルーンカテーテルであって、カテーテル本体20とバルーン30及びバルブ部材40とを備えている。
【0025】
カテーテル本体20はポリ塩化ビニル製で両端が開口し、内部に気体通路21が形成されている。カテーテル本体20の基端側開口には円錐台形のスリーブ22が接続されている。カテーテル本体20の基端側がスリーブ22の先細りの先端開口部に挿入され、熱溶着によりカテーテル本体20とスリーブ22が気密に接続されている。
【0026】
バルーン30は両端を開口に形成したポリ塩化ビニル製のバルーン本体31と、ポリ塩化ビニル製の栓体32とから成り、バルーン本体31の先端開口に栓体32を挿入し、熱溶着によって栓体32をバルーン本体31の先端開口に固着して先端開口が気密に塞がれている。
【0027】
バルーン本体31の基端側開口からカテーテル本体20の先端部が栓体32に当接するまで挿入され、バルーン本体31の基端側開口部近辺33が熱溶着によってカテーテル本体20に固着され、カテーテル本体20とバルーン30が気密に接続されている。カテーテル本体20のバルーン30に挿入されている部分にはカテーテル本体20の内外を貫通する微小通孔23が形成され、該微小通孔23によってカテーテル本体20の気体通路21とバルーン30の内部空間が連通している。
【0028】
バルブ部材40はABS樹脂製で、図4に詳細を示すように下側エッジ片、上側エッジ片42、弾力性連結片43及び弾力性係止片44から成り、各片41,42,43,44が一体成形されている。
【0029】
下側エッジ片41は断面略三角形を有し、三角形の頂部に相当する部位が下側エッジ部45として形成されている。同様に、上側エッジ片42も断面略三角形を有し、三角形の頂部に相当する部位が上側エッジ部46として形成されている。そして、下側エッジ部45と上側エッジ部46が所定の間隔を保って対向するように下側エッジ片41の一端と上側エッジ片42の一端が弾力性連結片43で連結されている。この弾力性連結片43には収縮状態にあるバルーンが挿通可能な第1通孔47が形成されている。下側エッジ片41の反弾力性連結片側端部には下側指当て部48が形成され、該下側指当て部48の表面には微細な滑り止め用凸条が複数本形成されている。また、上側ヘッジ片42の反弾力性連結片側端部の表面にも微細な滑り止め用凸条42aが複数本形成されている。
【0030】
弾力性係止片44は下側エッジ片41の反弾力性連結片側に形成した下側指当て部48の裏面に立設されている。この弾力性係止片44には上側エッジ片42の先端部が係止可能な係止部49と、上側指当て部50が形成されるとともに、収縮状態のバルーン30が挿通可能な第2通穴51が第1通孔47に対向するように形成されている。そして、上側指当て部50の表面には微細な滑り止め用凸条52が複数本形成されている。
【0031】
バルブ部材40は図2に示すように、第1通孔47、両エッジ部45,46間及び第2通孔51に収縮状態のバルーン30を挿通し、カテーテル本体20のスリーブ22とバルーン30との中間部に装着される。
【0032】
本実施例に係るバルーンカテーテル10の構造は以上の通りであって、以下にその使用方法を説明する。図2に示すように収縮状態にあるバルーン30を鼻腔に挿入し、スリーブ22に注射器を接続し、注射器からカテーテル本体20に空気を圧入する。空気は気体通路21を通り、微少通孔23からバルーン30内部に流入し、これに伴いバルーン30が膨張する。バルーン30が所要の体積まで膨張したら、弾性連結片43の弾力に抗してバルブ部材40の上側ヘッジ片42の上側指当て部49を指で押し下げ、弾力性係止片44の係止部49に上側エッジ片42の先端部を係止する。図3に示すように、弾力性係止片44の係止部49に上側エッジ片42の先端部が係止すると、上側エッジ片42のエッジ部46と下側エッジ片41のエッジ部45によってカテーテル本体20が挟まれ、カテーテル本体20が押し潰される。そのため気体通路21が塞がれるので、バルーン30からカテーテル本体20を通って外部へ空気が流出しなくなり、バルーン30の膨張が保たれる。そして、膨張したバルーン30により鼻腔が拡張される。
【0033】
鼻腔内からバルーン30を抜き出すときは、弾力性係止44の上側指当て部50と下側エッジ片41の下側指当て部48を指で摘み、弾力性係止片44の弾力に抗して上側指当て部50を押し下げる。これにより、図2に示すように上側エッジ片42と弾力性係止片44との係止を解除される。それに伴い、上側エッジ片42と下側エッジ片41が離間し、押し潰されていたカテーテル本体20が弾性力で復元するので、バルーン30内の流体がカテーテル本体20を通って外部へ排出され、バルーン30が収縮する。
【0034】
本実施例に係るバルーンカテーテル40は、バルブ部材40の上側エッジ片42の他端と弾力性係止片44との係止によってバルーン30の膨張を保つことができ、また、上側エッジ片42の他端と弾力性係止片44との係止を解除することによりバルーン30を収縮させることができ、バルーンカテーテル10の使い勝手が良い。
【0035】
また、本実施例に係るバルーンカテーテル10は、バルブ部材40の上側指当て部52と下側指当て部48を指で掴んで上側指当て部52を押し下げることにより、簡単な操作で上側エッジ片42と弾力性係止片44との係止を解除できる。
【0036】
さらにまた、上側エッジ片42の表面に滑り止め用凸条49を形成したので、上側エッジ片42の他端を押し下げて弾力性係止片44に係止するとき指が滑り難く、より一層使い勝手がより良くなる。
【0037】
また、上側指当て部50と下側指当て部48にも滑り止め用凸条52を形成したので、上側指当て部50と下側指当て部48を指で掴んで弾力性係止片44との係止を解除するとき指が滑り難く、より一層使い勝手が良くなる。
【0038】
下側エッジ片41、上側エッジ片42、弾力性連結片43および弾力性係止片44をABS樹脂で一体成形するので、バルブ部材40の構造が簡素になり製造コストを低減できる。
【0039】
なお、本実施例に係るバルーンカテーテル10は鼻腔用について説明したが、バルーン30やカテーテル本体20の径を変えることで、気管や消化器官に適用することも可能である。
また、カテーテル本体20とバルーン30の材質にポリ塩化ビニルを用い、バルブ部材40にABS樹脂を用いたが、これに代えて天然ゴムやシリコンゴムを用いることができる。
【符号の説明】
【0040】
10…バルーンカテーテル
20…カテーテル本体
21…気体通路
23…微少通孔
30…バルーン
31…バルーン本体
40…バルブ部材
41…下側エッジ片
42…上側エッジ片
42a…滑り止め用凸条
43…弾力性連結片
44…弾力性係止片
45…下側エッジ部
46…上側エッジ部
47…第1通孔
48…下側指当て部
49…係止部
50…上側指当て部
51…第2通孔
52…滑り止め用凸条

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾力性を有するカテーテル本体と、カテーテル本体の先端側に設けられカテーテル本体の基端側開口から供給される流体によって膨張可能なバルーンと、膨張したバルーン内の流体がバルーン外部へ流出をするのを防止するバルブ部材を備えたバルーンカテーテルであって、
前記バルブ部材が、下側エッジ部を形成した下側エッジ片、上側エッジ部を形成した上側エッジ片、カテーテル本体を挿通可能な第1通孔を有し下側エッジ部と上側エッジ部がカテーテル本体が挿通可能な間隔を保って対向するように下側エッジ片の一端と上側エッジ片の一端を連結する弾力性連結片、及びカテーテル本体が挿通可能な第2通孔を有するとともに下側エッジ片の他端側に立設され、上側エッジ片の他端が係止可能な弾力性係止片とを備え、
第1通孔、両エッジ部間及び第2通孔にカテーテル本体を挿通してバルブ部材をカテーテル本体の基端部とバルーンとの中間部に装着し、
上側エッジ片の他端を押し下げて弾力性係止片に係止したとき両エッジ部でカテーテル本体を押し潰すように構成したことを特徴とするバルーンカテーテル。
【請求項2】
前記下側エッジ片の他端に下側指当て部を形成するとともに、前記弾力性係止片の先端部に上側指当て部を形成し、上側指当て部と下側指当て部を指で掴んで上側指当て部を押し下げることにより、上側エッジ片と弾力性係止片との係止を解除するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項3】
前記上側エッジ片の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項4】
前記上側指当て部の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする請求項2に記載のバルーンカテーテル。
【請求項5】
前記下側エッジ片、上側エッジ片および弾力性係止片をプラスチックで一体成形したことを特徴とする請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項6】
弾力性を有するカテーテル本体の先端側に設けられカテーテル本体の基端側開口から供給される流体によって膨張したバルーン内の流体がバルーン外部へ流出をするのを防止するバルーンカテーテル用バルブ部材であって、
下側エッジ部を形成した下側エッジ片、上側エッジ部を形成した上側エッジ片、カテーテル本体を挿通可能な第1通孔を有し下側エッジ部と上側エッジ部がカテーテル本体が挿通可能な間隔を保って対向するように下側エッジ片の一端と上側エッジ片の一端を連結する弾力性連結片、及びカテーテル本体が挿通可能な第2通孔を有するとともに下側エッジ片の他端側に立設され、上側エッジ片の他端が係止可能な弾力性係止片とを備え、
第1通孔、両エッジ部間及び第2通孔にカテーテル本体を挿通してバルブ部材をカテーテル本体の基端部とバルーンの中間部に装着し、
上側エッジ片の他端を押し下げて弾力性係止片に係止したとき両エッジ部でカテーテル本体を押し潰すように構成したことを特徴とするバルーンカテーテル用バルブ部材。
【請求項7】
前記下側エッジ片の他端に下側指当て部を形成するとともに、前記弾力性係止片の先端部に上側指当て部を形成し、上側指当て部と下側指当て部を指で掴んで上側指当て部押し下げることにより、上側エッジ片と弾力性係止片との係止を解除するように構成したことを特徴とする請求項6に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材。
【請求項8】
前記上側エッジ片の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする請求項6に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材。
【請求項9】
前記上側指当て部の表面に滑り止め用凸条を形成したことを特徴とする請求項7に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材。
【請求項10】
前記下側エッジ片、上側エッジ片、弾力性連結片および弾力性係止片をプラスチックで一体成形したことを特徴とする請求項6に記載のバルーンカテーテル用バルブ部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−130552(P2012−130552A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286000(P2010−286000)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(592208758)株式会社マックス (9)
【Fターム(参考)】