説明

バーナー

【課題】火炎の噴射に用いるガスの使用量を低減することができるバーナーを提供すること。
【解決手段】 表面改質剤、酸素、及び可燃性ガスを含む第1のガスを燃焼させた火炎を噴射する第1の噴射部37と、酸素、及び可燃性ガスを含む第2のガスを燃焼させた火炎を噴射する第2の噴射部39とを備え、前記第2の噴射部39は、前記第1の噴射部の周囲を囲むように配置されたバーナーであって、前記第1の噴射部37は取り外し可能であり、前記第2の噴射部は、複数の分割噴射部39A〜Dに分割されており、前記複数の分割噴射部39A〜Dのうちの少なくとも一部は、前記第1の噴射部37の大きさに応じて、取付け位置が可変であることを特徴とするバーナー9。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、表面改質処理に用いられるバーナーに関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンゴムやポリエチレン樹脂等の高分子、金属、セラミック等を材料とする固体物質の表面は、他の部材の接着、塗料の塗装、印刷等の表面処理が困難な状態である場合がある。そこで、従来から、固体物質の表面を改質して、接着、塗装、印刷等の表面処理を容易なものとする表面改質装置が検討されている。
【0003】
従来の表面改質装置は、液状の表面改質剤を、ナノポンプや霧化装置を利用して気化し、その気化した表面改質剤を含むガスをバーナーで燃焼して生じた火炎を固体物質(被処理材)に噴射し、固体物質の表面改質を行う。
【0004】
表面改質装置で用いられるバーナーとして、表面改質剤を含むガスの火炎を噴射する第1の噴射部を備えるとともに、その周縁に、可燃性ガスを含むガスの火炎を噴射する第2の噴射部を備えるものが開示されている(特許文献1参照)。このバーナーは、第2の噴射部が噴射する火炎により、第1の噴射部が噴射する火炎への空気(酸素)の侵入を低減し、結果として、酸化物の生成を防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−17509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のバーナーでは、火炎の噴射に用いるガスの使用量を低減することが困難であった。本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、火炎の噴射に用いるガスの使用量を低減することができるバーナーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1のバーナーは、表面改質剤、酸素、及び可燃性ガスを含む第1のガスを燃焼させた火炎を噴射する第1の噴射部と、酸素、及び可燃性ガスを含む第2のガスを燃焼させた火炎を噴射する第2の噴射部とを備え、前記第2の噴射部は、前記第1の噴射部の周囲を囲むように配置されたバーナーであって、前記第1の噴射部は取り外し可能であり、前記第2の噴射部は、複数の分割噴射部に分割されており、前記複数の分割噴射部のうちの少なくとも一部は、前記第1の噴射部の大きさに応じて、取付け位置が可変であることを特徴とする。
【0008】
本発明の第1のバーナーにおいては、第1の噴射部は取り外し可能であるので、例えば、被処理材が大きい場合は、大きい第1の噴射部を使用し、効率的に被処理材の表面改質処理を行うことができる。また、被処理材が小さい場合は、小さい(被処理材の幅からはみ出してしまう部分が小さい)第1の噴射部を使用し、第1の噴射部で使用するガス(第1のガス)の使用量を低減できる。
【0009】
また、第2の噴射部は、複数の分割噴射部に分割されており、複数の分割噴射部のうちの少なくとも一部は、第1の噴射部の大きさに応じて、取付け位置が可変であるので、第1の噴射部の大きさを変えても、第1の噴射部に対する分割噴射部の位置関係(例えば、分割噴射部は第1の噴射部の周囲を囲むように配置され、第1の噴射部の外縁に接触しているか、近接している)が維持されるので、第1の噴射部を交換したときでも、分割噴射部が噴射する火炎により、第1の噴射部が噴射する火炎と周囲の空気との接触を防止できる。
【0010】
本発明の第1のバーナーでは、例えば、前記第1の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第1の噴射面と、前記第2の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第2の噴射面との間に段差を設けることができる。
【0011】
段差の形態としては、例えば、第1の噴射面の方が、第2の噴射面よりも奥側に陥没している形態が挙げられる。この場合、第2の噴射部から噴射する火炎が短くても、第1の噴射部が噴射する火炎と周囲の空気との接触を防止できる。そのため、第2の噴射部で使用するガス(第2のガス)の使用量を低減できる。
【0012】
また、段差の形態としては、例えば、第1の噴射面の方が、第2の噴射面よりも突出している形態が挙げられる。この場合、第1のガスの流量が少なくても、第1の噴射部から噴射する火炎において、ラジカルが発生している領域(有効体積)を大きくすることができる。そのため、第1のガスの使用量を低減できる。
【0013】
本発明における第2のバーナーは、表面改質剤、酸素、及び可燃性ガスを含む第1のガスを燃焼させた火炎を噴射する第1の噴射部と、酸素、及び可燃性ガスを含む第2のガスを燃焼させた火炎を噴射する第2の噴射部とを備え、前記第2の噴射部は、前記第1の噴射部の周囲を囲むように配置されたバーナーであって、前記第1の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第1の噴射面と、前記第2の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第2の噴射面との間に段差があることを特徴とする。
【0014】
段差の形態としては、例えば、第1の噴射面の方が、第2の噴射面よりも奥側に陥没している形態が挙げられる。この場合、第2の噴射部から噴射する火炎が短くても、第1の噴射部が噴射する火炎と周囲の空気との接触を防止できる。そのため、第2の噴射部で使用するガス(第2のガス)の使用量を低減できる。
【0015】
また、段差の形態としては、例えば、第1の噴射面の方が、第2の噴射面よりも突出している形態が挙げられる。この場合、第1のガスの流量が少なくても、第1の噴射部から噴射する火炎において、ラジカルが発生している領域(有効体積)を大きくすることができる。そのため、第1のガスの使用量を低減できる。
【0016】
前記表面改質剤は、表面改質を行う対象物の表面を改質して、塗装、印刷、接着などの処理を行い易くする作用を有する化合物である。表面改質剤としては、各種有機金属化合物や、含酸素有機化合物を使用できる。表面改質剤としては、例えば、特開2010−275601号公報、特開2011−17509号公報に記載されているものを適宜選択して用いることができる。具体例としては、Al(O−secC493、(CH33Al、(C253Al、(C252Be、As(O−C253、B(O−CH33、B(O−C253、B(O−iC493、(n−C492B(OH)、トリシクロヘキシルボロン[(C6133B]、(C252Be、(C252Cd、Cr(C25−C652、Ge(O−C254、Ge(O−nC374、Ge(O−tertC494、Hf(O−tertC494、In(O−CH33、エチルシクロペンタジエニル(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム[Ir(C5425)(C812)]、Fe(CO)5、Ni(CO)4、Nb(O−C255、Nb(O−secC495、PO(O−CH33、PO(O−C253、PO(O−secC493、P(O−CH33、P(O−secC493、Pb(O−iC372、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム[Ru(C54252]、Sb(O−nC373、Ta(O−C255、ジアセチルアセト−ジブトキシスズ[Sn(OC492(C5722]、Ti(O−iC374、Ti(O−secC494、Ti[N(CH324、VO(O−C253、Zr(O−tertC494、(CH36Si2O等が挙げられる。 これらの表面改質剤のうち、PO(O−C253や(CH36Si2O等が好ましい。
【0017】
また、表面改質剤としては、例えば、炭化水素系表面改質剤(例えば、炭素と水素と酸素とから成る炭化水素)を用いることができる。炭化水素系表面改質剤としては、例えば、以下の(A)、(B)が挙げられる。
(A)エーテル構造(−O−)を2個以上有している炭素を有する含酸素有機化合物。
(B)C=O基(カルボキシル基を含む)が2個以上結合している炭素を有する含酸素有機化合物。
【0018】
前記(A)の炭化水素系表面改質剤としては、例えば、(A1)オルトエステル類、(A2)環状ジエーテル類、(A3)アセタール類が挙げられる。(A1)オルトエステル類としては、例えば、構造式:RC(OR‘)3で表されるものが好ましい。ここで、Rは水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり、R’は炭素数1〜6のアルキル基である。(A1)オルトエステル類の具体例としては、オルトプロピオン酸トリエチル(Triethyl orthopropionate;CH3CH2C-(OCH2CH3)3)、オルト酢酸トリエチル(Triethyl orthoacetate;CH3C(OCH2CH3)3)、オルトギ酸トリエチル(Triethyl orthoformate;HC(OCH2CH3)3)、オルト酪酸トリエチル(Triethyl orthobutyrate;CH3CH2C(OCH2CH3)3)、オルト吉草酸トリエチル(Triethyl orthovalerate;H3CH2CH2CH2C(OCH2CH3)3)、オルトギ酸トリーn−ブチル(Tri-n-buthyl orthoformate;HC(OCH2CH2CH2CH3)3)、オルトギ酸トリイソプロピル(Triisopropyl orthoformate;HC-(OCH(CH3)2)3)等が挙げられる。
【0019】
前記(A2)環状ジエーテル類としては、例えば、酸素1、3位置の5、6員環(2位置ケトン基のものを含む)が好ましい。この中で、1、3−ジオキソラン、2C位置の炭素数1〜3アルキル基の水素置換体が好ましい。(A2)環状ジエーテル類の具体例としては、3−メチル−1,3ジオキソラン(3-methyl-1,3-dioxolane;CH3CH(-OCH2CH2O-)、1、3ジオキサン(1,3-Dioxane;CH2(O-CH2CH2CH2O-))、炭酸エチレン(Ethylene carbonate;-CH2CH2O-CO-O-)、炭酸プロピレン(Propylene carbonate;-CH2CHCH3O-CO-O-)等が挙げられる。
【0020】
前記(A3)アセタール類としては、構造式:R12C(OR3)(OR4)で表されるものが好ましい。ここで、R1、R2は、それぞれ、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり。R3、R4はそれぞれ、炭素数1〜6のアルキル基である。(A3)アセタール類の具体例としては、アセトアルデヒド=ジエチルアセタール(ジエトキシエタン)(Acetaldehydo diethyl acetal;CH3CH-(OCH2CH3)2)、ジエトキシメタン(Diethoxy methane;CH2-(OCH2CH3)2)等が挙げられる。
【0021】
前記(B)の炭化水素系表面改質剤としては、例えば、(B1)ジケトン類、(B2)ジケト酸エステル、(B3)ジカルボン酸ジエステル類が好ましい。前記(B1)〜(B3)は、それぞれ、総炭素数5〜10のものが好ましい。
【0022】
前記(B1)ジケトン類としては、例えば、アセチルアセトン(acetyl acetone;CH3COCH2COCH3)が好ましい。また、前記(B2)ジケト酸エステルとしては、例えば、アセト酢酸メチル(Methy acetoacetate;CH3COCH2COOCH3)が好ましい。また、前記(B3)ジカルボン酸ジエステル類としては、マロン酸ジメチル(Dimethyl malonate;CH2(COOCH3)2)が好ましい。
【0023】
表面改質剤には、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコールを添加してもよい。アルコールを添加することにより炎色を変えることができ、アルコールの添加量は、表面改質剤とアルコールの合計質量に対して0.01〜30質量%であるのが燃焼の良否判定の点で好ましい。
【0024】
前記可燃性ガスとしては、例えば、水素ガス、硫化水素ガス、一酸化炭素、メタン、アセチレン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、イソブタン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペンタン、ジエチルエ−テル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン等の炭化水素ガス、及びジボラン等のホウ素化合物等を用いることができる。これらの可燃性ガスのうち、プロパンガスが好ましい。
【0025】
表面改質を行う対象物(被処理材)としては、例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム等のゴム類、各種ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂等の高分子材料、アルミニウム、マグネシウム、ステンレス、ニッケル、クロム、タングステン、金、銅、鉄、銀、亜鉛、スズ、鉛等の金属材料、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、石灰、ゼオライト、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、スズ、鉛、半田、ガラス、セラミック等の材料等が挙げられる。表面改質を行う対象物は、一種の材料から構成されていてもよいし、二種以上の材料から構成されていてもよい。
【0026】
表面改質を行う対象物(被処理材)の形態は、例えば、板状、シート状、フィルム状、テープ状、短冊状、パネル状、紐状などの平面構造を有するものであってもよく、筒状、柱状、球状、ブロック状、チューブ状、パイプ状、凹凸状、膜状、繊維状、織物状、束状等の三次元構造を有するものであってもよく、これらに限定されない。
【0027】
また、表面改質を行う対象物(被処理材)の形態は、上記に例示した構造のものと、金属部品、セラミック部品、ガラス部品、紙部品、木部品等とを組み合わせた複合構造体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】表面改質装置1の全体構成を表すシステムフロー図である。
【図2】噴射面が下側となるように配置されたバーナー9の構成を表す斜視図である。
【図3】噴射面が上側となるように配置されたバーナー9の構成を表す斜視図である。
【図4】長手方向における長さが短い内炎バーナー37を取り付けた場合におけるバーナー9の構成を表す斜視図である。
【図5】内炎バーナー37の噴射面103が、外炎バーナー39の噴射面107よりも奥側に陥没している場合におけるバーナー9の構成を表す斜視図である。
【図6】内炎バーナー37の噴射面103が、外炎バーナー39の噴射面107よりも突出している場合におけるバーナー9の構成を表す斜視図である。
【図7】内炎バーナー37の噴射面103が、外炎バーナー39の噴射面107よりも奥側に陥没している場合におけるバーナー9の構成を表す断面図である。
【図8】内炎バーナー37の噴射面103が、外炎バーナー39の噴射面107よりも突出している場合におけるバーナー9の構成を表す断面図である。
【図9】表面改質剤混合部5の構成を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
1.表面改質装置1の全体構成
本発明のバーナーを適用した表面改質装置1の全体構成を図1、及び図9に基づいて説明する。図1は、表面改質装置1の全体構成を表すシステムフロー図である。図9は、後述する表面改質剤混合部5の構成を表す説明図である。
【0030】
表面改質装置1は、空気を供給する配管である空気ライン3と、空気ライン3により供給される空気に表面改質剤を混合する表面改質剤混合部5と、可燃性ガスを供給する配管である可燃性ガスライン7と、バーナー9とを備える。
【0031】
空気ライン3は、空気ライン3A、3B、3Cに分岐する。空気ライン3A内を流れる空気は、AIR加温槽11により加温され、改質剤ミキサー13に供給される。なお、AIR加温槽11は、後述する収熱ブロアー47から、空気の加温に用いる熱を得る。空気ライン3B内を流れる空気は、表面改質剤混合部5において表面改質剤を加えられ、改質剤ミキサー13に供給される。空気ライン3C内を流れる空気は、外炎フレームミキサー15に供給される。
【0032】
表面改質剤混合部5は、表面改質剤気化室17を備える。表面改質剤気化室17は、空気加温槽19と薬液気化槽21とに分かれており、空気ライン3Bにより供給された空気は、空気加温槽19に入る。また、表面改質剤気化室17は、空気加温槽19及び薬液気化槽21の下側にヒートプレート22を備えており、このヒートプレート22により、空気加温槽19及び薬液気化槽21を加温することができる。空気加温槽19は、空気ライン3Bにより供給された空気を所定の温度Tに加温してから、薬液気化槽21に送り出す。薬液気化槽21は、その下方に、液状の表面改質剤が貯留された液溜槽21aを備えており、薬液気化槽21の上方は、空気の通路となっている。空気加温槽19から薬液気化槽21に送り込まれた空気は、液溜槽21aに貯留された、液状の表面改質剤と接触し、その所定の温度Tにおける飽和蒸気量だけ、表面改質剤を含むようになる。なお、薬液気化槽21内には、図示しない邪魔板が設けられ、空気の流路を蛇行させている。そのことにより、薬液気化槽21を出るまでに、空気に含まれる表面改質剤の蒸気量は、所定の温度Tにおける飽和蒸気量に達する。
【0033】
また、表面改質剤混合部5は、表面改質剤気化室17の外側に、液状の表面改質剤を収容した薬液タンク23を備える。薬液タンク23は、補給配管25を介して、薬液気化槽21に接続している。薬液タンク23からの薬液気化槽21への表面改質剤の供給は、液面センサ24、コントローラ26、SOL27、及び薬液注入オペレートバルブ28により、以下のように制御される。液面センサ24は、液溜槽21aにおける表面改質剤の液量を検出する。表面改質剤が気化することで、液溜槽21aの液量が所定の下限値以下となれば、液面センサ24は、コントローラ26を介して、SOL27にONの信号を送る。ONの信号を受信したSOL27のバルブは開となり、圧縮空気が薬液注入オペレートバルブ28に送られ、薬液注入オペレートバルブ28が開となる。すると、薬液タンク23から、補給配管25を介して、液溜槽21aに表面改質剤が注入される。なお、SOL27には、空気ライン3Bから圧縮空気が供給されている。
【0034】
表面改質剤の注入により、液溜槽21aにおける表面改質剤の液量が所定の上限値を超えると、液面センサ24は、コントローラ26を介して、SOL27にOFFの信号を送る。OFFの信号を受信したSOL27のバルブは閉となり、薬液注入オペレートバルブ28も閉となって、表面改質剤の注入が止まる。
【0035】
薬液タンク23内の上部(表面改質剤で満たされていない部分)と、薬液気化槽21(液溜槽21a以外の部分)とは、パイプ29により接続されている。パイプ29の中間部には、開閉可能な手動バルブ30が設けられている。また、薬液タンク23の上端には、取り外し可能なキャップ31が設けられている。
【0036】
パイプ29により、薬液タンク23内と薬液気化槽21内とを同圧にすることができる。薬液タンク23への表面改質剤の補給は、次のように行うことができる。まず、手動バルブ30を閉にして、キャップ31を開け、薬液タンク23内へ表面改質剤を注入する。その後、キャップ31を閉め、手動バルブ30を開にする。
【0037】
なお、空気ライン3Bのうち、表面改質剤混合部5から、改質剤ミキサー13までの部分は、保温ヒータ33により加温される。そのため、空気ライン3B内を流れる空気の温度は、所定の温度T以上に保たれ、空気中の表面改質剤が凝縮(液化)してしまうことがない。
【0038】
可燃性ガスライン7は、可燃性ガスライン7A、7Bに分岐する。可燃性ガスライン7A内を流れる可燃性ガスは、内炎フレームミキサー35に供給される。この内炎フレームミキサー35には、可燃性ガスとともに、改質剤ミキサー13で混合されたガス(空気と表面改質剤とを含むガス)も供給される。よって、内炎フレームミキサー35では、表面改質剤、空気、及び可燃性ガスを含むガス(第1のガス)が生成する。
【0039】
可燃性ガスライン7B内を流れる可燃性ガスは、外炎フレームミキサー15に供給される。この外炎フレームミキサー15には、上述したように、空気ライン3Cから、空気も供給される。よって、外炎フレームミキサー15では、空気、及び可燃性ガスを含むガス(第2のガス)が生成する。
【0040】
バーナー9は、内炎バーナー(第1の噴射部)37と、外炎バーナー(第2の噴射部)39とを備える。内炎バーナー37は、内炎フレームミキサー35から、第1のガスの供給を受け、その第1のガスを燃焼させた火炎を、被処理材41に噴射し、被処理材41の表面を改質する。外炎バーナー39は、外炎フレームミキサー15から、第2のガスの供給を受け、その第2のガスを燃焼させた火炎を噴射する。外炎バーナー39が噴射する火炎は、内炎バーナー37が噴射する火炎の周囲を囲む。そのことにより、内炎バーナー37が噴射する火炎が、周囲の空気と接触し難くなる。
【0041】
バーナー9は、イグニッション43及びスパークプラグ45を備えており、それらを用いて、第1のガス及び第2のガスに点火することができる。なお、バーナー9の詳細な説明は後述する。
【0042】
表面改質装置1は、その他に、収熱ブロアー47を備えており、バーナー9の熱を回収し、その熱をAIR加温槽11に供給することができる。
また、表面改質装置1は、ストップバルブ51、81、エアーフィルター53、レギュレータ55、69、85、圧力スイッチ57、71、87、SOL59、77、89、93、マスフローメータ61、75、79、91、95、マイクロミストセパレータ63、ドライヤ65、スーパーミストセパレータ67、フロースイッチ73、Yストレーナ83等、公知の構成を備えている。
【0043】
2.バーナー9の構成
バーナー9の構成を、図2〜図6に基づいて説明する。図2は、噴射面が下側となるように配置されたバーナー9の構成を表す斜視図である。図3は、噴射面が上側となるように配置されたバーナー9の構成を表す斜視図である。図4は、図2、図3の場合よりも、長手方向における長さが短い内炎バーナー37を取り付けた場合におけるバーナー9の構成を表す斜視図である。図5は、内炎バーナー37の噴射面103が、外炎バーナー39の噴射面107よりも奥側に陥没している場合におけるバーナー9の構成を表す斜視図である。図6は、内炎バーナー37の噴射面103が、外炎バーナー39の噴射面107よりも突出している場合におけるバーナー9の構成を表す斜視図である。
【0044】
バーナー9は、内炎バーナー37、外炎バーナー39、及び支持板101を備えている。内炎バーナー37は、直方体形状を有し、その1つの面である噴射面(第1の噴射面)103において、多数の噴射孔105が形成されている。噴射孔105は、被処理材41(図1参照)に対し、火炎を噴射する孔である。内炎バーナー37は、噴射面103とは反対側の面において、支持板101に対し、取り外し可能に取り付けられている。支持板101のうち、内炎バーナー37が取り付けられる位置は、その中央部であり、その位置は常に一定である。内炎バーナー37の支持板101に対する取り付け方法は、両者にボルト孔を開けておき、その孔にボルトを通して取り付ける方法である。
【0045】
外炎バーナー39は、4つの分割外炎バーナー(分割噴射部)39A〜39Dに分割されている。分割外炎バーナー39A〜39Dは、それぞれ、支持板101に対し、取り外し可能に取り付けられている。支持板101のうち、分割外炎バーナー39A〜39Dが取り付けられている面は、内炎バーナー37が取り付けられている面と同じである。支持板101のうち、分割外炎バーナー39A〜39Dが取り付けられる位置は、同じ支持板101においては、常に一定である。分割外炎バーナー39A〜39Dの支持板101に対する取り付け方法は、両者にボルト孔を開けておき、その孔にボルトを通して取り付ける方法である。
【0046】
4つの分割外炎バーナー39A〜39Dは、それぞれ、L字型の形状を有し、内炎バーナー37の周囲を囲むように配置される。分割外炎バーナー39A、39Bは、噴射面103における1つの長辺103aに沿って配置される。また、分割外炎バーナー39C、39Dは、噴射面103における他方の長辺103bに沿って配置される。分割外炎バーナー39A〜39Dは、内炎バーナー37の外縁に接触しているか、近接している。
【0047】
分割外炎バーナー39Aと39Dとの間には、所定の隙間が存在する。また、分割外炎バーナー39Bと39Cとの間にも、所定の隙間が存在する。後述するように、内炎バーナー37は、大きさが異なるものに交換可能であり、長手方向(長辺103a、103bの方向)における長さが大きい内炎バーナー37を用いた場合は、図3に示すように、分割外炎バーナー39Aと39Bとの間に隙間が生じ、分割外炎バーナー39Cと39Dとの間に隙間が生じる。一方、長手方向における長さが小さい内炎バーナー37を用いた場合は、図4に示すように、分割外炎バーナー39Aと39Bとの間に隙間は生じず、分割外炎バーナー39Cと39Dとの間にも隙間は生じない。
【0048】
分割外炎バーナー39A〜39Dは、それぞれ、支持板101に取り付けられる面とは反対側の面である噴射面(第2の噴射面)107において、多数の噴射孔109を有している。噴射孔109は、被処理材41(図1参照)に対し、火炎を噴射する孔である。
【0049】
内炎バーナー37の噴射面103と、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107との位置関係は、使用する内炎バーナー37により異なる。すなわち、後述するように、内炎バーナー37は、大きさが異なるものに交換可能であり、図3及び図4に示すように、噴射面103と噴射面107とが面一になる内炎バーナー37を使用することもできるし、図5に示すように、噴射面103の方が噴射面107よりも奥側に陥没している内炎バーナー37を使用することもできるし、図6に示すように、噴射面103の方が噴射面107よりも突出している内炎バーナー37を使用することもできる。
【0050】
支持板101は、内炎バーナー37及び分割外炎バーナー39A〜39Dを取り付ける面とは反対側の面に、第1のガス供給口111、第2のガス供給口113、115を備えている。第1のガス供給口111には、内炎フレームミキサー35で生成した第1のガスが供給される。第1のガス供給口111に供給された第1のガスは、支持板101及び内炎バーナー37の内部に形成された、図示しない内部配管を経て、噴射孔105に送られる。
【0051】
また、第2のガス供給口113、115には、それぞれ、外炎フレームミキサー15で生成した第2のガスが供給される。第2のガス供給口113に供給された第2のガスは、支持板101及び分割外炎バーナー39A、39Dの内部に形成された、図示しない内部配管を経て、分割外炎バーナー39A、39Dの噴射孔109に送られる。また、第2のガス供給口115に供給された第2のガスは、支持板101及び分割外炎バーナー39B、39Cの内部に形成された、図示しない内部配管を経て、分割外炎バーナー39B、39Cの噴射孔109に送られる。
【0052】
3.内炎バーナー37の交換
バーナー9において、以下のようにして、内炎バーナー37を交換することができる。まず、内炎バーナー37及び分割外炎バーナー39A〜39Dを支持板101から取り外し、内炎バーナー37を、所望のものに交換する。また、支持板101も、交換後の内炎バーナー37に対応したものに交換する。ここで、交換後の内炎バーナー37に対応した支持板101とは、交換後の内炎バーナー37に対し、上述した位置関係(分割外炎バーナー39A〜39Dが内炎バーナー37の周囲を囲むように配置され、内炎バーナー37の外縁に接触しているか、近接している)で分割外炎バーナー39A〜39Dを取り付けることができ、その位置関係にある分割外炎バーナー39A〜39Dに対し、第2のガスを供給できる内部配管が形成されたものである。
【0053】
次に、支持板101(交換後の内炎バーナー37に対応したもの)に対し、内炎バーナー37(交換したもの)及び分割外炎バーナー39A〜39D(従来のもの)をそれぞれ取り付ける。
【0054】
内炎バーナー37の交換のパターンとしては、例えば、図3に示すように、長手方向における長さが大きい内炎バーナー37から、図4に示すように、長手方向における長さが小さい内炎バーナー37への交換、あるいはその反対の交換が挙げられる。
【0055】
なお、図3に示す内炎バーナー37を取り付けた場合と、図4に示す内炎バーナー37を取り付けた場合とでは、内炎バーナー37の長手方向における長さが異なるため、分割外炎バーナー39A〜39Dの長手方向における位置が異なるが、内炎バーナー37の交換とともに、支持板101も、それぞれの場合に対応したものに交換するため、交換前後のいずれにおいても、分割外炎バーナー39A〜39Dを、内炎バーナー37に対する一定の位置関係(分割外炎バーナー39A〜39Dが内炎バーナー37の周囲を囲むように配置され、内炎バーナー37の外縁に接触しているか、近接している)を維持しながら、支持板101に取り付けることができ、また、第2のガスを、支持板101内部の内部配管(図示略)を通して、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射孔109に供給することができる。
【0056】
内炎バーナー37の交換のパターンとしては、例えば、図3に示すように、噴射面103と噴射面107とが面一になる内炎バーナー37、図5に示すように、噴射面103の方が噴射面107よりも奥側に陥没している内炎バーナー37、及び、図6に示すように、噴射面103の方が噴射面107よりも突出している内炎バーナー37のうちのいずれか1つから、他のいずれかへの交換が挙げられる。
【0057】
4.バーナー9が奏する効果
(1)バーナー9においては、内炎バーナー37を、図3に示すような、長手方向における長さが大きいものと、図4に示すような、長手方向における長さが小さいもののいずれにも交換できる。そのため、例えば、被処理材41が大きい場合は、長手方向における長さが大きい内炎バーナー37を使用し、効率的に被処理材41の表面改質処理を行うことができる。また、被処理材41が小さい場合は、長手方向における長さが小さい(被処理材41の幅からはみ出してしまう部分が小さい)内炎バーナー37を使用し、第1のガス(特に表面改質材)の無駄を低減できる。
【0058】
また、内炎バーナー37の大きさを変えても、内炎バーナー37に対する分割外炎バーナー39A〜39Dの位置関係(分割外炎バーナー39A〜39Dは内炎バーナー37の周囲を囲むように配置され、内炎バーナー37の外縁に接触しているか、近接している)が維持されるので、内炎バーナー37を交換したときでも、分割外炎バーナー39A〜39Dが噴射する火炎により、内炎バーナー37が噴射する火炎と周囲の空気との接触を防止できる。
(2)バーナー9においては、図5に示すように、内炎バーナー37の噴射面103の方が、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107よりも奥側に陥没している内炎バーナー37を使用することができる。
【0059】
図7に示すように、分割外炎バーナー39から噴射する火炎(以下、外炎117とする)の先端117aは、内炎バーナー37から噴射する火炎(以下、内炎119とする)の先端119aに達していることが好ましい。これは、内炎119への空気の侵入を防止するためである。
【0060】
内炎バーナー37の噴射面103の方が、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107よりも奥側に陥没している場合、外炎117の長さ(噴射面107から、先端117aまでの距離)が短くても、外炎117の先端117aは、内炎119の先端119aに達することができる。
【0061】
そのため、内炎バーナー37の噴射面103の方が、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107よりも奥側に陥没していると、外炎117を短くし、外炎117の噴射に用いる第2のガスの量を低減できる。
(3)バーナー9においては、図6に示すように、内炎バーナー37の噴射面103の方が、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107よりも突出している内炎バーナー37を使用することができる。
【0062】
図8に示すように、内炎119には、ラジカルが発生している領域(以下、有効体積121とする)が存在する。この有効体積121は、表面改質に用いることができる領域である。また、内炎119において、有効体積121と噴射面103との間にはラジカルが発生しない領域が生じる。
【0063】
内炎バーナー37の噴射面103の方が、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107よりも突出している場合、噴射面103と噴射面107とが面一の場合に比べて、有効体積121を、噴射面103の側に拡張し、有効体積121を大きくすることができる。その結果、表面改質を効率よく行うことができる。
【0064】
また、一定の大きさの有効体積121を確保するために必要な第1のガスの流量は、噴射面103が噴射面107よりも突出している場合の方が、噴射面103と噴射面107とが面一の場合よりも小さくて済む。そのため、第1のガスを節約することができる。
【0065】
なお、噴射面103が噴射面107よりも突出している場合、有効体積121が噴射面103の側に拡張する理由は、以下のように推測される。すなわち、噴射面103が噴射面107よりも突出していると、外炎117が、噴射面103の近傍にある内炎119に対する空気の侵入を効果的に防止するためである考えられる。
【0066】
尚、本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、バーナー9は、内炎バーナー37、外炎バーナー39、及び支持板101が一体であるもの(内炎バーナー37を交換できないもの)であってもよい。この場合、バーナー9は、図5に示すように、内炎バーナー37の噴射面103の方が、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107よりも奥側に陥没しているものとすることができる。また、バーナー9は、図6に示すように、内炎バーナー37の噴射面103の方が、分割外炎バーナー39A〜39Dの噴射面107よりも突出しているものとすることができる。この場合でもバーナー9は、上述した効果を奏することができる。
【0067】
また、図3に示すように、長手方向における長さが大きい内炎バーナー37を使用して、分割外炎バーナー39Aと39Bの間に隙間が生じ、分割外炎バーナー39Cと39Dの間に隙間が生じる場合、それらの隙間を埋める追加の外炎バーナーを取り付けてもよい。この追加の外炎バーナーも、分割外炎バーナー39A〜39Dと同様に、支持板101に取り付けられ、そこから第2のガスを供給される。また、追加の外炎バーナーは、分割外炎バーナー39A〜39Dと同様に、噴射孔を備え、その噴射孔から被処理材41に向けて火炎を噴射する。
【0068】
また、同一の支持板101に対し、長手方向における長さが大きい内炎バーナー37と、長手方向における長さが小さい内炎バーナー37とのいずれも取り付けられるようにしてもよい。この場合、同一の支持板101に、長手方向における長さが大きい内炎バーナー37を取り付けるときに、分割外炎バーナー39A〜39Dを取り付けるための4個のボルト孔(以下、ボルト孔X1〜X4とする)と、長手方向における長さが小さい内炎バーナー37を取り付けるときに、分割外炎バーナー39A〜39Dを取り付けるための4個のボルト孔(以下、ボルト孔Y1〜Y4とする)とを、それぞれ設けることができる。
【0069】
ボルト孔X1〜X4とボルト孔Y1〜Y4とは、完全に独立した8個の孔であってもよい。この場合、長手方向における長さが大きい内炎バーナー37を取り付けるときと、長手方向における長さが小さい内炎バーナー37を取り付けるときとでは、分割外炎バーナー39A〜39D全ての取付け位置が変わることになる。
【0070】
また、ボルト孔X1〜X4とボルト孔Y1〜Y4とは、一部を共有していてもよい。この場合、長手方向における長さが大きい内炎バーナー37を取り付けるときと、長手方向における長さが小さい内炎バーナー37を取り付けるときとでは、分割外炎バーナー39A〜39Dのうちの一部のみの取付け位置が変わることになる。
【符号の説明】
【0071】
1・・・表面改質装置、3、3A、3B、3C・・・空気ライン、
5・・・表面改質剤混合部、7、7A、7B・・・可燃性ガスライン、
9・・・バーナー、11・・・AIR加温槽、13・・・改質剤ミキサー、
15・・・外炎フレームミキサー、17・・・表面改質剤気化室、
19・・・空気加温槽、21・・・薬液気化槽、21a・・・液溜槽、
22・・・ヒートプレート、23・・・薬液タンク、24・・・液面センサ、
25・・・補給配管、26・・・コントローラ、
28・・・薬液注入オペレートバルブ、29・・・パイプ、
30・・・手動バルブ、31・・・キャップ、
33・・・保温ヒータ、35・・・内炎フレームミキサー、
37・・・内炎バーナー、39・・・外炎バーナー、
39A〜D・・・分割外炎バーナー、41・・・被処理材、
43・・・イグニッション45・・・スパークプラグ、47・・・収熱ブロアー、
51・・・ストップバルブ、53・・・エアーフィルター、55・・・レギュレータ、
57・・・圧力スイッチ、61・・・マスフローメータ、
63・・・マイクロミストセパレータ、65・・・ドライヤ、
67・・・スーパーミストセパレータ、73・・・フロースイッチ、
101・・・支持板、103、107・・・噴射面、
103a、103b・・・長辺、105、109・・・噴射孔、
111・・・第1のガス供給口、113、115・・・第2のガス供給口、
117・・・外炎、117a・・・先端、119・・・内炎、
119a・・・先端、121・・・有効体積

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面改質剤、酸素、及び可燃性ガスを含む第1のガスを燃焼させた火炎を噴射する第1の噴射部と、
酸素、及び可燃性ガスを含む第2のガスを燃焼させた火炎を噴射する第2の噴射部とを備え、
前記第2の噴射部は、前記第1の噴射部の周囲を囲むように配置されたバーナーであって、
前記第1の噴射部は取り外し可能であり、
前記第2の噴射部は、複数の分割噴射部に分割されており、
前記複数の分割噴射部のうちの少なくとも一部は、前記第1の噴射部の大きさに応じて、取付け位置が可変であることを特徴とするバーナー。
【請求項2】
前記第1の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第1の噴射面と、
前記第2の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第2の噴射面との間に段差があることを特徴とする請求項1記載のバーナー。
【請求項3】
表面改質剤、酸素、及び可燃性ガスを含む第1のガスを燃焼させた火炎を噴射する第1の噴射部と、
酸素、及び可燃性ガスを含む第2のガスを燃焼させた火炎を噴射する第2の噴射部とを備え、
前記第2の噴射部は、前記第1の噴射部の周囲を囲むように配置されたバーナーであって、
前記第1の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第1の噴射面と、
前記第2の噴射部において、火炎を噴射する孔が形成された面である第2の噴射面との間に段差があることを特徴とするバーナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−11403(P2013−11403A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144427(P2011−144427)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(510209166)メイリツコンポーネント株式会社 (3)
【出願人】(511126257)
【Fターム(参考)】