説明

パスワード照合装置、画像処理装置

【課題】セキュリティを高めた、低コストのパスワード照合装置及び画像処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像の表示及び操作入力を受け付けるタッチパネル50と、所定の文字種類の文字を複数組み合わせて定義したパスワードの設定を受け付けるパスワード設定部14と、予め定められた個数の操作ボタンを、各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更させながらタッチパネル50に表示させる操作ボタン表示制御部15と、タッチパネル50において操作された各操作ボタンが示す文字を受け付けて、受け付けた文字とパスワード設定部14により設定されたパスワードとを照合するパスワード照合部16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パスワード照合装置及び画像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、セキュリティ対策として、装置の使用を所望するユーザに対してパスワードの入力を要求し、入力されたパスワードの認証が成功したときには、ユーザに対して装置の使用を認容する対策が施されている。
【0003】
特許文献1には、この種のセキュリティ対策を施した電子機器が開示されている。特許文献1の電子機器には、予め、キャラクタと色との組み合わせがカラーパスワードとして設定されており、電子機器の使用を所望するユーザにより、カラーパスワードとして設定されている、色とキャラクタとが入力されるよう構成されている。
【0004】
特許文献1には、パスワードが、キャラクタだけではなく色によっても定義されているため、電子機器の使用に対する安全性や信頼性が向上すると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−3335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ユーザに対してカラーパスワードの入力を行わせるために、表示装置が、複数の色からなるカラーパレットを表示している。
【0007】
このように複数の色を表示するためには、表示装置を、カラー表示を行う液晶ディスプレイで構成することが要され、モノクロ表示を行う液晶ディスプレイで構成することができない。また、表示装置において、ユーザにより入力されたカラーパスワードのキャラクタ全てを表示するためには、表示装置が、広い面積の表示画面を持つことが要される。
【0008】
一般に、広い面積の表示画面を持つ、カラー表示を行う液晶ディスプレイは高価である。また、このように広い面積の表示画面を持つ液晶ディスプレイを設けるために、広い設置スペースを確保することが要される。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するために提案されるものであり、セキュリティを高めた、低コストのパスワード照合装置及び画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一局面に係るパスワード照合装置は、画像の表示及び操作入力を受け付けるタッチパネルと、所定の文字種類の文字を複数組み合わせて定義したパスワードの設定を受け付けるパスワード設定部と、予め定められた個数の操作ボタンを、前記各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更させながら前記タッチパネルに表示させる操作ボタン表示制御部と、前記タッチパネルにおいて操作された前記各操作ボタンが示す文字を受け付けて、受け付けた文字と前記パスワード設定部により設定された前記パスワードとを照合するパスワード照合部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、操作ボタン表示制御部が、予め定められた個数の操作ボタンを、各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更させながらタッチパネルに表示させる。
【0012】
これにより、タッチパネルは、各操作ボタンが示す文字の文字種類が順次ランダムに切り替わる状態で、ユーザによる各操作ボタンの操作を受け付ける。そして、タッチパネルにおいて操作された各操作ボタンが示す文字は、パスワード照合部により受け付けられて、パスワード設定部により設定されたパスワードと照合される。
【0013】
これにより、ユーザが、タッチパネルに表示された各操作ボタンにおいて、ユーザ自身のパスワードをなす種類の文字が表示されたときに操作ボタンを操作してパスワードを入力して照合させることができる。そのため、タッチパネルに単一の文字種類の文字を含む各操作ボタンを表示させる場合と比較して、多くのパスワードの照合が可能となるため、セキュリティ性が向上する。
【0014】
結果として、面積が広い表示画面を有しない、モノクロ表示を行う液晶ディスプレイを用いて、セキュリティを高めた、低コストのパスワード照合装置を提供することができる。
【0015】
上記構成において、前記文字種類は、少なくとも、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字であることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、タッチパネルにおいて、各操作ボタンが示す文字の種類が、少なくとも、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字の間でランダムに変更する。
【0017】
これにより、タッチパネルには、或る値の数字が、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字の間でランダムに変更しながら表示されるため、同一の数字の組み合わせであっても、多くのパスワードの照合が可能となる。
【0018】
上記構成において、予め定められた時間を計時する計時部をさらに備えており、前記操作ボタン表示制御部は、前記各操作ボタンが示す文字の文字種類を、前記計時部により前記予め定められた時間が計時される毎に変更することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、計時部により予め定められた時間が計時される毎に、操作ボタン表示制御部は、各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更する。これにより、タッチパネルには、予め定められた時間が経過する毎に、各操作ボタンが示す文字の文字種類が順次ランダムに変更する。
【0020】
その結果、ユーザが、自らのパスワードを構成する文字種類の文字が表示されたときに当該文字種類の文字を含む操作ボタンを操作してパスワードを入力するに際し、第三者が、ユーザがどの文字種類の文字を含む操作ボタンを操作したのであるかが判りにくい。
【0021】
結果として、第三者に対するユーザのパスワードの漏洩を抑制することができるため、セキュリティ性が向上する。
【0022】
上記構成において、前記文字種類の変更を指示する操作を受け付ける変更操作受付部をさらに備えており、前記操作ボタン表示制御部は、前記変更操作受付部が、前記文字種類の変更を指示する操作を受け付ける毎に、前記文字の種類を変更することが好ましい。
【0023】
この構成によれば、操作ボタン表示制御部は、変更操作受付部が、文字種類の変更を指示する操作を受け付ける毎に文字の文字種類を変更するため、タッチパネルでは、ユーザが、文字種類の変更を指示する操作を行う毎に、各操作ボタンが示す文字の文字種類が順次ランダムに変更される。
【0024】
これにより、ユーザのペースに応じて、タッチパネルに表示されている各操作ボタンの文字種類を変更させることができるため、ユーザにとっての利便性が向上する。
【0025】
また、本発明の他の局面に係る画像処理装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のパスワード照合装置と、画像を表す画像データを記録紙上に形成する画像形成部と、前記パスワード照合装置により前記タッチパネルに入力されたパスワードが認証されたときに、前記画像形成部による前記画像データの形成を可能とするコントローラと、を備えることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、ユーザが、画像形成部による画像データの形成を開始させるに際し、タッチパネルにおいて順次文字の文字種類がランダムに変更しながら表示されている各操作ボタンにおいて、ユーザ自身のパスワードをなす文字種類の文字が表示されたときに操作ボタンを操作してパスワードを入力して照合させる。
【0027】
そのため、タッチパネルに単一の文字種類の文字を含む各操作ボタンを表示させる場合と比較して、多くのパスワードの照合が可能となるため、セキュリティ性が向上する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、タッチパネルに単一の文字種類の文字を含む各操作ボタンを表示させる場合と比較して、多くのパスワードの照合が可能となるため、セキュリティ性が向上する。
【0029】
結果として、面積が広い表示画面を有しない、モノクロ表示を行う液晶ディスプレイを用いて、セキュリティを高めた、低コストのパスワード照合装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の概略断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の機能モジュールの一例を示したブロック図である。
【図3】予め記憶された変更パターン群の一例を示す図である。
【図4】ユーザインタフェース部の構成の一例を示した正面図である。
【図5】タッチパネルに表示されているパスワード入力画面の表示態様の遷移の一例を示した画面遷移図である。
【図6】タッチパネルにおけるパスワードの入力操作の一例を説明するための図である。
【図7】パスワード照合装置の基本動作の一例について示したフローチャートである。
【図8】図7のステップS1における図形情報生成処理の概要の一例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の一実施形態に係る画像処理装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置の概略断面図である。
【0032】
図1において、画像処理装置Aは、本発明の一実施形態に係るパスワード照合装置1、画像読取部2、及び、装置本体3を備える。画像読取部2は、原稿給紙部21と、スキャナ部22と、CIS231と、ユーザインタフェース部Iと、後述する反転機構を備えてなる。
【0033】
原稿給紙部21は、ADF(Automatic Document Feeder)を備え、原稿トレイ211、ピックアップローラ212、プラテン213、排紙ローラ214及び排紙トレイ215を有する。原稿トレイ211には、読取対象とされる原稿が載置される。原稿トレイ211に載置された原稿は、1枚ずつピックアップローラ212によって取り込まれ、間隙を介して順次プラテン213へ搬送される。プラテン213を経由した原稿は、排紙ローラ214によって排紙トレイ215へ順次排出される。
【0034】
前記プラテン213の周面に対向する位置のうち、原稿の搬送方向において読取位置Pより手前の予め定められた位置には、用紙を検出する図略のタイミングセンサが設置されており、該タイミングセンサの出力信号に基づき、前記読取位置Pへの原稿の搬送タイミングが図られる。前記タイミングセンサは、例えばフォトインタラプタにより構成される。
【0035】
スキャナ部22は、原稿の画像を光学的に読み取って画像データを生成するものである。スキャナ部22は、ガラス221、光源222、第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225、第1キャリッジ226、第2キャリッジ227、結像レンズ228、CCD(Charged Coupled Device)229を備える。
【0036】
このスキャナ部22は、光源222として冷陰極蛍光管等の白色蛍光ランプが用いられ、前記第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225、第1キャリッジ226、第2キャリッジ227及び結像レンズ228により、原稿からの光をCCD229に導く。スキャナ部22は、光源222として冷陰極蛍光管等の白色蛍光ランプを用いて構成されていることから、光源として3色LED等が用いられる後述のCIS231よりも色再現性に優れる。
【0037】
ガラス221には、前記原稿給紙部21によらない原稿読取時に、ユーザの手動により原稿が載置される。光源222及び第1ミラー223は第1キャリッジ226によって支持され、第2ミラー224及び第3ミラー225は第2キャリッジ227によって支持されている。
【0038】
画像読取部2の原稿読取方式として、ガラス221上に載置された原稿をスキャナ部22が読み取るフラットベッド読取モードと、原稿を原稿給紙部21(ADF)によって取り込み、その搬送途中で原稿を読み取るADF読取モードがある。
【0039】
フラットベッド読取モードでは、光源222がガラス221上に載置された原稿を照射し、主走査方向1ライン分の反射光が第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225の順に反射して、結像レンズ228に入射する。結像レンズ228に入射した光はCCD229の受光面で結像される。
【0040】
CCD229は一次元のイメージセンサであり、1ライン分の原稿の画像データを同時に処理する。第1キャリッジ226及び第2キャリッジ227は、主走査方向と直交する方向(副走査方向、矢印Y方向)に移動可能に構成されており、1ライン分の読み取りが終了すると、副走査方向に第1キャリッジ226及び第2キャリッジ227が移動し、次のラインの読み取りが行われる。
【0041】
ADF読取モードでは、原稿給紙部21が原稿トレイ211に載置された原稿をピックアップローラ212によって1枚ずつ取り込む。このとき、第1キャリッジ226及び第2キャリッジ227は、読取窓230の下方に位置する予め定められた読取位置Pに配置される。
【0042】
原稿給紙部21による原稿搬送で、原稿がプラテン213から排紙トレイ215への搬送経路に設けられた読取窓230上を通過するとき、光源222が原稿を照射し、主走査1ライン分の反射光が第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225の順に反射して、結像レンズ228に入射する。結像レンズ228に入射した光はCCD229の受光面で結像される。続いて原稿は原稿給紙部21によって搬送され、次のラインが読み取られる。
【0043】
更に、原稿給紙部21は、切換ガイド216、反転ローラ217及び反転搬送路218を備えた原稿反転機構を有する。この原稿反転機構が、1回目のADF読み取りによって表面が読み取られた原稿を表裏反転させて読取窓230に再搬送することで、再度CCD229によって裏面の読み取りが行われる。
【0044】
この原稿反転機構は、両面読み取り時にのみ動作し、片面読み取り時は動作しない。片面読み取り時及び両面読み取り時において裏面の読み取り後、切換ガイド216は上側に切り替えられ、プラテン213を経た原稿は、排紙ローラ214によって排紙トレイ215に排紙される。
【0045】
両面読み取り時における表面読み取り後、切換ガイド216は下側に切り替えられ、プラテン213を経た原稿は反転ローラ217によって反転搬送路218へ搬送される。その後、切換ガイド216は上側へ切り替わり、反転ローラ217が逆回転して原稿をプラテン213へ再給紙する。以下、原稿反転機構を用いて原稿の両面を読み取らせるモードを両面反転読取モードと表記する。
【0046】
更に、本実施形態の画像読取部2は、ADF読取モード時において、前述したように原稿の搬送途中でCCD229(スキャナ部22)によって原稿の表面の読み取りを行わせると略同時に(略並行して)、CIS231によって原稿の裏面の読み取りを行わせることが可能である。この場合、原稿トレイ211から原稿給紙部21により搬送された原稿は、読取窓230上を通過するときにCCD229によって表面が読み取られ、更にCIS231の配置箇所を通過する際に裏面が読み取られる。なお、CIS231では、光源としてRGBの3色LED等が用いられる。
【0047】
このようにCCD229とCIS231を用いることで、原稿給紙部21による原稿トレイ211から排紙トレイ215までの一回の原稿搬送操作(ワンパス)によって原稿の表裏両面の読み取りが可能となる。以下、このようにCCD229とCIS231を用いて原稿の両面を読み取らせるモードを両面同時読取モードと表記する。
【0048】
この両面反転読取モード及び両面同時読取モードは、ADF読取モードを用いて原稿の両面読み取りを行う際の読取モードとして備えられている。両面反転読取モードは、両面の印刷画像の画質を揃えたい場合に利用される一方、両面同時読取モードは、両面の印刷画像の画質に差があっても、読取時間の短縮化を優先させたい場合に利用される。なお、本実施形態における画像処理装置Aは、両面同時読取モードに初期設定されており、前記読取モードのモード設定操作が何も行われないまま画像形成指示が入力された場合には、両面同時読取モードで原稿の画像読取動作が行われるようになっている。
【0049】
画像処理装置Aは、装置本体3と、装置本体3の左方に配設されたスタックトレイ6とを有している。装置本体3は、複数の給紙カセット461と、給紙カセット461から記録紙を1枚ずつ繰り出して画像形成部40へ搬送する給紙ローラ462と、給紙カセット461から搬送されてきた記録紙に画像を形成する画像形成部40とを備える。また、装置本体3は、給紙トレイ471と該給紙トレイ471に載置された原稿を1枚ずつ画像形成部40に向けて繰り出す繰り出しローラ472とを備える。
【0050】
画像形成部40は、感光体ドラム43の表面から残留電荷を除電する除電装置421と、除電後の感光体ドラム43の表面を帯電させる帯電装置422と、スキャナ部22で取得された画像データに基づいてレーザ光を出力して感光体ドラム43の表面を露光し、当該感光体ドラム43の表面に静電潜像を形成する露光装置423と、前記静電潜像に基づいて感光体ドラム43上に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色のトナー像を形成する現像装置44K,44Y,44M,44Cと、感光体ドラム43に形成された各色のトナー画像が転写されて重ね合わせされる転写ドラム49と、転写ドラム49上のトナー像を用紙に転写させる転写装置41と、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に定着させる定着装置45とを備えている。
【0051】
なお、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色に対するトナーの供給は、図略のトナーカートリッジから行われる。また、画像形成部40を通過した記録紙をスタックトレイ6又は排出トレイ48まで搬送する搬送ローラ463,464等が設けられている。
【0052】
記録紙の両面に画像を形成する場合は、画像形成部40で記録紙の一方の面に画像を形成した後、この記録紙を排出トレイ48側の搬送ローラ463にニップされた状態とする。この状態で搬送ローラ463を反転させて記録紙をスイッチバックさせ、記録紙を用紙搬送路Lに送って画像形成部40の上流域に再度搬送し、画像形成部40により他方の面に画像を形成した後、記録紙をスタックトレイ6又は排出トレイ48に排出する。
【0053】
また、装置本体3の前方には、液晶により文字を含む操作ボタンを表示して操作ボタンの操作を受け付けるタッチパネル50、及び、各種の操作ボタンを有する操作部19が組み込まれたユーザインタフェース部Iが、装置本体3の前方に露出するように設けられている。
【0054】
図2は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置の機能モジュールの一例を示したブロック図である。ここにおいて、本発明の一実施形態に係るパスワード照合装置1は、コントローラ10、パスワード設定部14、図形情報生成部15、パスワード照合部16、計時部17、変更操作受付部18、及び、ユーザインタフェース部Iにより構成されている。
【0055】
図2に示す画像処理装置Aは、ユーザインタフェース部I、画像処理装置Aを統括的に制御するコントローラ10、パーソナルコンピュータなどの外部の装置が接続され、外部の装置から送信される画像データを受け付ける外部インタフェース20、画像読取部2、画像形成部40、及び、画像読取部2で読み取られた原稿の画像データ、或いは、外部インタフェース20で得られた画像データを処理する画像処理部11(図2参照)を備える。
【0056】
また、画像処理装置Aは、パスワード設定部14、図形情報生成部(操作ボタン表示制御部)15、パスワード照合部16、計時部17、変更操作受付部18、及び、画像処理装置Aが動作するための各種のデータを記憶するための、ROM(Read Only Memory)12、及び、RAM(Ramdom Access Memory)13、を備える。
【0057】
ユーザインタフェース部Iは、表示装置21と操作部19とを備えている。表示装置21は、LCD(Liquid Crystal Display)5、図形情報受信部51、及び、LCDコントローラ52を備える。
【0058】
表示装置21において、図形情報受信部51は、図形情報生成部15により生成される図形情報を受信する。LCD5には、図形情報受信部51が受信した図形情報を受け付けて、図形情報で表される複数の操作ボタンを表示して、各操作ボタンの操作を受け付けるタッチパネル500が搭載されている。
【0059】
このタッチパネル500は、液晶によるモノクロ表示を行う画面と、タッチパッドのような位置入力装置(不図示)とを組み合わせて構成された電子部品であり、ユーザが画面上に表示された各操作ボタンを操作したときに、各操作ボタンに定義された情報を出力する。
【0060】
LCDコントローラ52は、表示装置21を制御して、図形情報受信部51により受信した図形情報で表される操作ボタンをタッチパネル50に表示させる。
【0061】
パスワード設定部14は、所定の文字種類の文字を複数組み合わせて定義されたパスワードの設定を受け付ける。例えば、パスワード設定部14は、アラビア数字である「5」、ローマ数字である「IV」、及び、漢数字である「一」の組み合わせで定義されたユーザ自身のパスワード「5IV一」の設定を受け付ける。設定されたパスワードは、ユーザ毎に区分されてメモリ(例えば、RAM13)内に記憶される。
【0062】
図形情報生成部15は、予め定められた個数の、文字を含む操作ボタンを表す図形情報を生成する。図形情報生成部15は、図形情報を生成するに際し、各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更する。
【0063】
例えば、図形情報生成部15は、後述するように、互いに異なる数字を含む複数の操作ボタンを表す図形情報を生成する。そのとき、図形情報生成部15は、各操作ボタンが示す数字の種類を、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字の間でランダムに変更する。ここにおいて、各操作ボタンが示す数字の種類をランダムに変更する方法としては、例えば、公知のソフトウェア処理により数字の種類をランダムに変更することが挙げられる。
【0064】
或いは、予め、操作ボタンが示す数字の種類を変更するための変更パターンを複数ROM12に記憶させておき、図形情報生成部15が、各操作ボタンについていずれかの変更パターンに基づいて各操作ボタンが示す数字の種類を変更することが挙げられる。
【0065】
図3は、ROM12に予め記憶された変更パターン群の一例を示す図である。ROM12には、変更パターン群を表す変更パターンテーブル120が予め記憶されている。変更パターンテーブル120には、変更パターン(1)〜変更パターン(9)までの複数の変更パターンが記憶されている。
【0066】
このように、ROM12に、変更パターンテーブル120を予め記憶させておけば、図形情報生成部15は、図形情報を生成するに際し、各操作ボタンについて、変更パターン(1)〜変更パターン(9)のいずれかを選択して、選択した変更パターンに基づいて、各操作ボタンが示す数字の種類を順次変更する。
【0067】
例えば、図5に示されるように、パスワード入力画面500の表示態様を、タッチパネル表示状態(1)、タッチパネル表示状態(2)、タッチパネル表示状態(3)、タッチパネル表示状態(4)、タッチパネル表示状態(5)、タッチパネル表示状態(6)の順に切り換えるためには、図形情報生成部15は、各操作ボタンについて、変更パターンを以下のように選択する。
【0068】
すなわち、図形情報生成部15は、操作ボタン50Aについて変更パターン(1)を選択する。操作ボタン50Bについて変更パターン(2)を選択する。操作ボタン50Cについて変更パターン(3)を選択する。
【0069】
また、図形情報生成部15は、操作ボタン50Dについて変更パターン(4)を選択する。操作ボタン5Eについて変更パターン(5)を選択する。操作ボタン50Fについて変更パターン(6)を選択する。
【0070】
さらに、図形情報生成部15は、操作ボタン50Gについて変更パターン(7)を選択する。操作ボタン50Hについて変更パターン(8)を選択する。操作ボタン50Iについて変更パターン(9)を選択する。
【0071】
以上のように、図形情報生成部15は、図形情報を生成するに際し、各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更するため、図形情報受信部51には、各操作ボタンが示す文字の文字種類が順次ランダムに変化する図形情報が受け付けられる。
【0072】
これにより、タッチパネル50には、各操作ボタンが示す文字の文字種類が順次ランダムに切り替わりながら、各操作ボタンが表示されることになる。
【0073】
したがって、図形情報生成部15は、予め定められた個数の操作ボタンを、各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更させながらタッチパネル50に表示させる操作ボタン表示制御部であると言える。
【0074】
パスワード照合部16は、タッチパネル50において表示されている各操作ボタンが操作されてパスワードが入力されたときに、そのパスワードが正当なパスワードであるか否かを、パスワード設定部14により設定されたパスワードを用いて照合する。計時部17及び変更操作受付部18は後述する図形情報生成処理で用いられる。
【0075】
図4は、ユーザインタフェース部Iの構成の一例を示した正面図である。ユーザインタフェース部Iは、操作部19として、操作ボタン19A〜19Hを備える。操作ボタン19A〜19Dは、まとまった状態で機能選択ボタン群190を構成している。操作ボタン19Aから19Dの各々は、コピー、プリンタ、スキャナ、及びFAXのいずれか1つの機能を画像処理装置Aに実行させるためにユーザが操作する操作ボタンである。
【0076】
操作ボタン19Hは、複数まとまった状態で数字キー群を構成している。この数字キー群は、例えば、画像処理装置Aのコピー機能を動作させる際はコピー枚数を、ファクシミリ機能を動作させる際は送信先の電話番号等を入力するためのものである。
【0077】
操作ホタン19Eは、リセットボタンを構成しており、タッチパネル50の表示や各種設定を初期状態又は標準動作状態にするボタンである。
【0078】
操作ボタン19Fは、ストップ/クリアボタンを構成しており、コピー動作やスキャナ動作等の停止、入力操作の取り消しを行うボタンである。操作ボタン19Gは、スタートボタンを構成しており、コピー動作やスキャナ動作等を開始させるボタンである。
【0079】
また、ユーザインタフェース部Iは、タッチパネル50には、パスワードの入力を受け付けるためのパスワード入力画面500が表示されるよう構成されている。
【0080】
パスワード入力画面500には、互いに異なる数字を含む複数の操作ボタン50A〜50Iが表示されるとともに、パスワード入力をユーザに促すメッセージとして、例えば、「パスワードを入力して下さい」といったメッセージが表示される。
【0081】
本実施形態では、ユーザインタフェース部Iは、パスワード入力画面500に、横一列に配置された3つの操作ボタンの組み合わせを縦方向に3つ配置した状態で表示することにより、1〜9のいずれかの数字の入力を受け付けるよう構成されている。
【0082】
タッチパネル50にパスワード入力画面500を表示するタイミングとしては、例えば、所定のログオン操作が行われたときや、画像処理装置Aの電源投入直後などが挙げられる。
【0083】
パスワード入力画面500に表示される操作ボタン50A〜50Iの各々には、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字のいずれかの種類の数字が含まれている。各操作ボタンが示す数字の種類は、図形情報生成部15の機能により、アラビア数字、ローマ数字、及び、漢数字の間で順次ランダムに切り替わる。
【0084】
尚、図4では、パスワード入力画面500として、後述する「タッチパネル表示状態(1)」で表される状態の初期画面が表示されている。
【0085】
また、ユーザインタフェース部Iには、変更操作受付部18として切替ボタン180が設けられている。ユーザインタフェース部Iは、切替ボタン180が操作されたときには、タッチパネル50に表示されている操作ボタン50A〜50Iの各々が示す数字の種類を、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字の間で順次ランダムに変更するよう構成されている。
【0086】
図5は、タッチパネル50に表示されているパスワード入力画面500の表示態様の遷移の一例を示した画面遷移図である。
【0087】
図5(a)は、「タッチパネル表示状態(1)」で表される初期画面として表示されているパスワード入力画面500である。初期画面として表示されているパスワード入力画面500では、操作ボタン50A〜50Iは、以下に示される態様で表示されている。
【0088】
すなわち、上から一列目に表示されている操作ボタン50A〜50Cにおいて、操作ボタン50Aはアラビア数字の「1」を含んだ状態で表示されている。操作ボタン50Bはローマ数字の「II」を含んだ状態で表示されている。操作ボタン50Cはアラビア数字の「3」を含んだ状態で表示されている。
【0089】
また、上から二列目に表示されている操作ボタン50D〜50Fにおいて、操作ボタン50Dは漢数字の「四」を含んだ状態で表示されている。操作ボタン50Eはアラビア数字の「5」を含んだ状態で表示されている。操作ボタン50Fはローマ数字の「VI」を含んだ状態で表示されている。
【0090】
さらに、上から三列目に表示されている操作ボタン50G〜50Iにおいて、操作ボタン50Gはアラビア数字の「7」を含んだ状態で表示されている。操作ボタン50Hは漢数字の「八」を含んだ状態で表示されている。操作ボタン50Iはアラビア数字の「9」を含んだ状態で表示されている。
【0091】
その後、所定時間(例えば1秒間)が経過する毎に、パスワード入力画面500の表示状態が、図5(b)で示される「タッチパネル表示状態(2)」、図5(c)で示される「タッチパネル表示状態(3)」、図5(d)で示される「タッチパネル表示状態(4)」、図5(e)で示される「タッチパネル表示状態(5)」、図5(f)で示される「タッチパネル表示状態(6)」の順に順次切り替わる。
【0092】
このように、パスワード入力画面500の表示状態が順次切り替わることに応じて、操作ボタン50A〜50Iが示す文字の種類が以下のように順次切り替わる。
【0093】
すなわち、操作ボタン50Aが示す数字が、アラビア数字、ローマ数字、漢数字、ローマ数字、アラビア数字、漢数字の順に切り替わる。操作ボタン50Bが示す数字が、ローマ数字、アラビア数字、漢数字、漢数字、アラビア数字、ローマ数字の順に切り替わる。操作ボタン50Cが示す数字が、アラビア数字、ローマ数字、漢数字、アラビア数字、ローマ数字、漢数字の順に切り替わる。
【0094】
また、操作ボタン50Dが示す数字が、漢数字、アラビア数字、ローマ数字、アラビア数字、ローマ数字、漢数字の順に切り替わる。操作ボタン50Eが示す数字が、アラビア数字、ローマ数字、漢数字、アラビア数字、漢数字、ローマ数字の順に切り替わる。操作ボタン50Fが示す数字が、ローマ数字、漢数字、アラビア数字、漢数字、アラビア数字、ローマ数字の順に切り替わる。
【0095】
さらに、操作ボタン50Gが示す数字が、アラビア数字、漢数字、ローマ数字、ローマ数字、漢数字、アラビア数字の順に切り替わる。操作ボタン50Hが示す数字が、漢数字、アラビア数字、ローマ数字、漢数字、漢数字、アラビア数字の順に切り替わる。操作ボタン50Iが示す数字が、アラビア数字、漢数字、ローマ数字、アラビア数字、ローマ数字、漢数字の順に切り替わる。
【0096】
以上に示されるように、ユーザインタフェース部Iは、パスワード入力画面500において、1〜9のいずれかの数字を含む各操作ボタンの数字の種類を、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字の間でランダムに変更しながら表示する。
【0097】
そのため、アラビア数字である1〜9のいずれかを含む各操作ボタンを表示する場合(9通り)と比較して、その3倍である27通りの数字の入力を受け付けることが可能となる。これにより、入力可能なパスワードの数が増加する。
【0098】
図6は、タッチパネル50におけるパスワードの入力操作の一例を説明するための図である。
【0099】
先述したように、パスワード入力画面500は、タッチパネル表示状態(1)から所定時間(例えば1秒間)が経過する毎に、タッチパネル表示状態(2)、タッチパネル表示状態(3)、タッチパネル表示状態(4)、タッチパネル表示状態(5)、タッチパネル表示状態(6)の順に順次切り替わる。
【0100】
ユーザは、このようなパスワード入力画面500の表示態様の変化を確認しながら、ユーザ自身のパスワードを入力する。ユーザ自身のパスワードが例えば「5IV一」である場合には、ユーザは、以下の手順でパスワードを入力する。
【0101】
すなわち、図6(a)で示されるタッチパネル表示状態(1)では、ユーザ自身のパスワード「5IV一」を構成する数字のうち、先頭のアラビア数字である「5」が操作ボタン50Eに含まれているので、ユーザは操作ボタン50Eを操作する。このとき、ユーザインタフェースIは、アラビア数字である「5」の入力を受け付ける。
【0102】
そして、ユーザ自身のパスワードを構成する文字のうち、次の数字であるローマ数字である「IV」は、図6(b)で示されるタッチパネル表示状態(2)には見あたらないため、ユーザは、タッチパネル表示状態(2)における入力を見送る。
【0103】
ローマ数字である「IV」は、図6(c)で示されるタッチパネル表示状態(3)において、操作ボタン50Dが示す数字として表示されているため、ユーザは操作ボタン50Dを操作する。このとき、ユーザインタフェースIは、ローマ数字である「IV」の入力を受け付ける。
【0104】
そして、ユーザ自身のパスワードを構成する文字のうち、最後尾の数字である漢数字「一」は、図6(d)で示されるタッチパネル表示状態(4)、及び、図6(e)で示されるタッチパネル表示状態(5)には見あたらないため、ユーザは、タッチパネル表示状態(4)、及び、タッチパネル表示状態(5)における入力を見送る。
【0105】
漢数字である「一」は、図6(f)で示されるタッチパネル表示状態(6)において、操作ボタン50Aが示す数字として表示されているため、ユーザは操作ボタン50Aを操作する。このとき、ユーザインタフェースIは、漢数字である「一」の入力を受け付ける。
【0106】
次に、パスワード照合装置1の基本動作について説明する。図7は、パスワード照合装置1の基本動作の一例について示したフローチャートである。
【0107】
コントローラ10は、図形情報生成部15により、文字(例えば数字)を含む複数の操作ボタン50A〜50Iを、各操作ボタンが示す文字の種類(例えば数字の種類)を順次ランダムに変更させながら、各操作ボタンを表す図形情報を生成する(ステップS1)。
【0108】
次に、コントローラ10は、図形情報生成部15により生成された図形情報に基づいて、タッチパネル50に、文字の文字種類(例えば数字の種類)を順次ランダムに変更させながら、文字を含む複数の操作ボタン50A〜50Iを表示させる(ステップS2)。
【0109】
タッチパネル50において、ユーザ自身のパスワードの入力が完了したときには(ステップS3のYES、ステップS4のYES)、コントローラ10は、パスワード照合部16により、入力されたパスワードと、予めパスワード設定部14により設定されたパスワードとの間の照合を行う(ステップS5)。
【0110】
この照合により、両者が一致したときには(ステップS6のYES)、コントローラ10は、ユーザのログインを認容する(ステップS7)。ログインが認容されるとユーザは画像処理装置Aの使用ができるようになる。例えば、ログインが認容された後には、ユーザは、画像形成部40により、画像データを記録紙上に形成させることが可能となる。
【0111】
その一方で、両者が一致しないときには(ステップS6のNO)、コントローラ10は、ユーザのログインを認容せずに所定のエラー報知を行う(ステップS8)。
【0112】
図8は、図7のステップS1における図形情報生成処理の概要の一例を示したフローチャートである。コントローラ10は、最初に、図形情報生成部15に対して、図形情報(1)の生成指示を行うことにより、図形情報(1)の生成を開始させる(ステップS10)。図形情報(1)は、各操作ボタンがタッチパネル50に図5及び図6で示されるタッチパネル表示状態(1)のように表示されるように生成された、各操作ボタンを表す情報である。
【0113】
その結果、図形情報生成部15により図形情報(1)が生成され、生成された図形情報(1)がユーザインタフェース部Iに受け付けられる。これにより、タッチパネル50には、タッチパネル表示状態(1)で示される態様で、各操作ボタンが表示されることになる。
【0114】
コントローラ10は、図形情報生成部15に対して図形情報(1)の生成指示を行った直後に、計時部17による所定時間(例えば1秒間)の計時を開始させる(ステップS11)。コントローラ10は、所定時間の計時が完了したときには(ステップS12のYES)、図形情報生成部15に対して、図形情報(2)の生成指示を行うことにより、図形情報(2)の生成を開始させる(ステップS13)。図形情報(2)は、各操作ボタンがタッチパネル50に図5及び図6で示されるタッチパネル表示状態(2)のように表示されるように生成された、各操作ボタンを表す情報である。
【0115】
その結果、図形情報生成部15により図形情報(2)が生成され、生成された図形情報(2)がユーザインタフェース部Iに受け付けられる。これにより、タッチパネル50には、タッチパネル表示状態(2)で示される態様で、各操作ボタンが表示されることになる。
【0116】
コントローラ10は、図形情報生成部15に対して図形情報(2)の生成指示を行った直後に、計時部17による所定時間(例えば1秒間)の計時を開始させる(ステップS14)。コントローラ10は、所定時間の計時が完了したときには(ステップS15のYES)、図形情報生成部15に対して、図形情報(3)の生成指示を行うことにより、図形情報(3)の生成を開始させる(ステップS16)。図形情報(3)は、各操作ボタンがタッチパネル50に図5及び図6で示されるタッチパネル表示状態(3)のように表示されるように生成された、各操作ボタンを表す情報である。
【0117】
その結果、図形情報生成部15により図形情報(3)が生成され、生成された図形情報(3)がユーザインタフェース部Iに受け付けられる。これにより、タッチパネル50には、タッチパネル表示状態(3)で示される態様で、各操作ボタンが表示されることになる。
【0118】
コントローラ10は、図形情報生成部15に対して図形情報(3)の生成指示を行った直後に、計時部17による所定時間(例えば1秒間)の計時を開始させる(ステップS17)。コントローラ10は、所定時間の計時が完了したときには(ステップS18のYES)、図形情報生成部15に対して、図形情報(4)の生成指示を行うことにより、図形情報(4)の生成を開始させる(ステップS19)。図形情報(4)は、各操作ボタンがタッチパネル50に図5及び図6で示されるタッチパネル表示状態(4)のように表示されるように生成された、各操作ボタンを表す情報である。
【0119】
その結果、図形情報生成部15により図形情報(4)が生成され、生成された図形情報(4)がユーザインタフェース部Iに受け付けられる。これにより、タッチパネル50には、タッチパネル表示状態(4)で示される態様で、各操作ボタンが表示されることになる。
【0120】
コントローラ10は、図形情報生成部15に対して図形情報(4)の生成指示を行った直後に、計時部17による所定時間(例えば1秒間)の計時を開始させる(ステップS20)。コントローラ10は、所定時間の計時が完了したときには(ステップS21のYES)、図形情報生成部15に対して、図形情報(5)の生成指示を行うことにより、図形情報(5)の生成を開始させる(ステップS22)。図形情報(5)は、各操作ボタンがタッチパネル50に図5及び図6で示されるタッチパネル表示状態(5)のように表示されるように生成された、各操作ボタンを表す情報である。
【0121】
その結果、図形情報生成部15により図形情報(5)が生成され、生成された図形情報(5)がユーザインタフェース部Iに受け付けられる。これにより、タッチパネル50には、タッチパネル表示状態(5)で示される態様で、各操作ボタンが表示されることになる。
【0122】
コントローラ10は、図形情報生成部15に対して図形情報(5)の生成指示を行った直後に、計時部17による所定時間(例えば1秒間)の計時を開始させる(ステップS23)。コントローラ10は、所定時間の計時が完了したときには(ステップS24のYES)、図形情報生成部15に対して、図形情報(6)の生成指示を行うことにより、図形情報(6)の生成を開始させる(ステップS25)。図形情報(6)は、各操作ボタンがタッチパネル50に図5及び図6で示されるタッチパネル表示状態(6)のように表示されるように生成された、各操作ボタンを表す情報である。
【0123】
その結果、図形情報生成部15により図形情報(6)が生成され、生成された図形情報(6)がユーザインタフェース部Iに受け付けられる。これにより、タッチパネル50には、タッチパネル表示状態(6)で示される態様で、各操作ボタンが表示されることになる。
【0124】
コントローラ10は、以上のステップS10〜S25における処理を、ユーザによる所定の確定操作が行われるまで繰り返す。
【0125】
コントローラ10により以上のステップS10〜S25における処理が繰り返されることにより、パスワード入力画面500が、所定時間(例えば1秒間)が経過する毎に各操作ボタンが示す数字の種類が順次ランダムに切り替わるように、タッチパネル500に表示される。
【0126】
ここにおいて、図8に示される図形情報生成処理では、計時部17が所定時間を計時する毎に、生成する図形情報を変更しているが、本発明ではこの例には限られず、切替ボタン180が操作される毎に、生成する図形情報を変更するようにしてもよい。こうすれば、ユーザのペースに応じて、タッチパネル50に表示されている各操作ボタンの数字の種類を変更させることができるため、ユーザにとっての利便性が向上する。
【0127】
尚、本実施形態では、各操作ボタンが示す数字の種類を順次ランダムに変更する構成が例示されているが、本発明ではこの例には限られず、各操作ボタンが示すアルファベットを大文字及び小文字の間で順次ランダムに変更する構成であってもよい。また、各操作ボタンが示す文字は記号であってもよい。
【符号の説明】
【0128】
A 画像処理装置
1 パスワード照合装置
10 コントローラ
11 画像処理部
14 パスワード設定部
15 図形情報生成部(操作ボタン表示制御部)
16 パスワード照合部
17 計時部
18 変更操作受付部
20 外部インタフェース
40 画像形成部
50 タッチパネル
50A〜50I 操作ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の表示及び操作入力を受け付けるタッチパネルと、
所定の文字種類の文字を複数組み合わせて定義したパスワードの設定を受け付けるパスワード設定部と、
予め定められた個数の操作ボタンを、前記各操作ボタンが示す文字の文字種類を順次ランダムに変更させながら前記タッチパネルに表示させる操作ボタン表示制御部と、
前記タッチパネルにおいて操作された前記各操作ボタンが示す文字を受け付けて、受け付けた文字と前記パスワード設定部により設定された前記パスワードとを照合するパスワード照合部と、
を備えることを特徴とするパスワード照合装置。
【請求項2】
前記文字種類は、少なくとも、アラビア数字、ローマ数字、及び漢数字であることを特徴とする請求項1に記載のパスワード照合装置。
【請求項3】
予め定められた時間を計時する計時部をさらに備えており、
前記操作ボタン表示制御部は、
前記各操作ボタンが示す文字の文字種類を、前記計時部により前記予め定められた時間が計時される毎に変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパスワード照合装置。
【請求項4】
前記文字種類の変更を指示する操作を受け付ける変更操作受付部をさらに備えており、
前記操作ボタン表示制御部は、
前記変更操作受付部が、前記文字種類の変更を指示する操作を受け付ける毎に、前記文字の種類を変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパスワード照合装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のパスワード照合装置と、
画像を表す画像データを記録紙上に形成する画像形成部と、
前記パスワード照合装置により前記タッチパネルに入力されたパスワードが認証されたときに、前記画像形成部による前記画像データの形成を可能とするコントローラと、
を備えることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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