説明

パターンのつぶれを低減するための組成物及び方法

【課題】パターンのつぶれを低減するための組成物及び方法を提供する。
【解決手段】パターンのつぶれの確率を低減するための放射に敏感な組成物及び組成物を使用するための方法は、提供される。放射に敏感な組成物は、マトリックスのいたるところで塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備えた放射に敏感な材料のバルクのマトリックスを含む。塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、水酸化物に対して反応性のものであると共に基体のリソグラフィーの加工をする間に塩基性の現像する溶液での処理の際に放射に敏感な組成物の層に形成されたパターンの表面の疎水性を増加させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
当該発明は、リソグラフィーの加工をすることにおけるパターンのつぶれの確率を低減するための組成物及び方法に関係する。特定のものにおいて、当該発明は、現像する溶液での処理の際に放射に敏感な組成物の表面の疎水性を増加させるための組成物及び方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの生産における費用及び性能において競合的なままであることの要望は、集積回路のデバイスの密度における連続的な増加を引き起こしてきたことである。半導体の集積回路におけるより高い集積及び小型化を成し遂げるために、半導体のウェハに形成された回路のパターンの小型化は、また成し遂げられなければならない。
【0003】
従来は、回路のパターンは、イメージングされたパターンを製作するために、フォトレジストのような、放射に敏感な材料を使用することで半導体の基体に形成されたものである。イメージングされたパターンを製作する工程は、おそらく、例えば、いずれの溶媒をも蒸発させるために、フォトレジストの材料の層を加熱することが後に続けられた、半導体の基体にフォトレジストの材料の層を形成することを含む。フォトレジストの層は、その次に放射のパターニングされた露出にかけられる。自由選択の露出後のベークが、行われた後に、フォトレジストの層の露出された領域は、塩基性の現像する溶液を使用することで現像される。脱イオン化された(DI)水のリンスは、基体にフォトレジストのパターニングされた層を提供するために現像する溶液の処理の後に残されたいずれの溶解させられたものではない粒子をも洗い落とすことがある。スピン乾燥することは、その後、脱イオン化された水のいずれの残留する小滴をも取り除くために用いられることがある。しかしながら、フォトレジストのパターニングされた層を製作するためのこの工程が、良く知られた及び実用化されたものである一方で、それは、特徴が、一緒により小さい及びより近いものになるにつれて、それの短所を有するものである。
【0004】
例えば、一つの短所は、パターンのつぶれの増加させられた発生率である。限界寸法(CD)のような、デバイス又はラインが、いずれの求められたものではない様式においても互いに相互作用するものではないことを確保するために、設計の規則は、デバイス又はインターコネクトラインの間における空間の許容誤差を定める。しかし、限界寸法のサイズを減少させる効果は、後に続く関係性:
F=6・γ・cosθ・(H/W)・(1/S) 式1
に示されたように、パターンのラインがつぶれることを引き起こす力における対応する増加であるが、Fは、つぶれの力であると共に、γは、リンスする液体の表面張力であると共に、θは、材料の表面におけるリンスの液体の接触角であると共に、Hは、ラインの高さであると共に、Wは、ラインの幅であると共に、Sは、ラインの間におけるスペーシングである。式1に示されたように、ラインの高さを増加させること、ラインの幅を減少させること、又はフォトレジストのラインの間におけるスペーシング(S)を減少させることは、つぶれの力(F)における増加を生じさせる。類似して、接触角(θ)を減少させること又はリンスする液体の表面張力(Y)を増加させることは、Fにおける増加を生じさせる。ここにおいて、つぶれの力Fは、単位面積あたりの力の単位において表現されたものである、即ち、それは、パターンがリンスの間に露出させられるところのものに対する曲げ応力である。
【0005】
その上、限界寸法がより小さいものになるにつれて、パターンのラインのアスペクト比(H/W)は、放射に敏感な組成物(例.フォトレジスト)の厚さ(高さ)が、一般にエッチ抵抗性のような因子に基づいたものであるために、一般に増加する。このように、ラインパターンの小型化は、固有につぶれの力(F)を増加させるように思われる。
【0006】
そのようなものとして、つぶれの力(F)を低減することに向かった数個のアプローチは、リンスする液体の表面張力(γ)を変更することに焦点を合わせてきたものである。Tanaka等のU.S.Patent No.5,374,502及びReynoldsのWO2005/010620は、イソプロパノール、ブタノール、又はペンタノールのような、一つの又はより多い脂肪族アルコール類を含有するリンスの液体を使用する方法を記載する。しかし、これらの方法は、フォトレジストの層の下方の層を溶解させることによって、フォトレジストの層の過度の現像を生じさせうる又はフォトレジストのラインのつぶれを引き起こしうる。Lee等のU.S.Patent No.7,238,653は、リンスする溶液の表面張力を低減するために、リン酸塩又はエステルのアルコールアミン塩のような、界面活性剤を使用することを記載する。しかし、リン酸塩又はエステルのアルコールアミン塩が揮発性のものではないために、リンスする溶液は、乾燥する際に残留物を残すことになる。そういうわけで、高い表面張力を有する、DI水を備えたクリーニングリンスは、界面活性剤の残留物を取り除くために必要なものであると思われる。
【0007】
前述の見解において、パターンのつぶれを低減する新しい方法についての要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,374,502号
【特許文献2】国際公開第2005/010620号
【特許文献3】米国特許第7,238,653号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
当該発明の実施形態に従って、リソグラフィーの加工をすることにおける使用のための放射に敏感な組成物が提供される。組成物は、バルクの放射に敏感な材料のマトリックス及び塩基性の現像する溶液との反応の際に疎水性において増加するマトリックスに分散させられた塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える。
【0010】
当該発明の別の実施形態に従って、低減された確率のパターンのつぶれを備えた放射に敏感な組成物の層をパターニングするための方法が提供される。方法は、層を形成するために基体に放射に敏感な組成物をコーティングすること、放射に敏感な組成物は、バルクの放射に敏感な材料のマトリックス及び塩基性の現像する溶液との反応の際に疎水性において増加するマトリックスに分散させられた塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備えること、イメージのパターンを定めるために放射のパターンへ放射に敏感な組成物の層を露出させること、並びに、イメージのパターンを現像するために及び放射に敏感な組成物の層に現像パターンを形成するために塩基性の現像する溶液と放射に敏感な組成物の層を接触させること、現像パターンは、塩基性の現像する溶液と反応してしまったものである塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える表面の部分を有すること、それによって表面の部分に増加させられた疎水性を提供することを備える。
【0011】
当該発明の実施形態は、後に続く詳細な記載に照らしてさらに認められることになる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
放射に敏感な組成物及び基体をパターニングするための方法は、様々な実施形態において開示される。しかしながら、当業者は、様々な実施形態が、具体的な詳細の一つのもの又はより多いもの無しに、又は、他の交換及び/又は追加的な方法、材料、若しくは構成要素有りで、実用化されることがあることを、認識することになる。他の事例において、良く知られた構造、材料、又は操作は、当該発明の様々な実施形態の態様を覆い隠すことを回避するために詳細に示された又は記載されたものではない。
【0013】
類似して、説明の目的のために、具体的な数、材料、及び構成は、当該発明の理解をすることを通じて提供するためにおいて述べられたものである。にもかかわらず、当該発明は、具体的な詳細無しに実用化されることがある。
【0014】
この明細書のいたるところにおける“一つの実施形態”若しくは“ある実施形態”又はそれの変形への参照は、実施形態と関連して記載された特定の特徴、構造、材料、又は特性が、当該発明の少なくとも一つの実施形態に含まれるが、しかし、それらがあらゆる実施形態に有るものであることを表すものではないことを意味する。このように、この明細書のいたるところで様々な所における“一つの実施形態において”又は“ある実施形態において”のような語句の出現は、必ずしも、当該発明の同じ実施形態を参照しているものではない。さらには、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、一つの又はより多い実施形態におけるいずれの適切な様式においても組み合わせられることがある。様々な追加的な層及び/又は構造は、含まれることがある及び/又は記載された特徴は、他の実施形態において省略されることがある。
【0015】
さらに、ここにおける“ある一つの薬剤”又は“ある複数の薬剤”の用語の使用は、他に指示がない限り、用語“ある一つの試薬”又は“ある複数の試薬”と同義のものであることが考慮されるべきである。追加的に、“ある一つの”又は“ある一個の”が、他に明示的に述べられない限り、“一つの又はより多い”を意味することがあることは、理解されるものである。
【0016】
様々な操作は、当該発明を理解することにおいて最も助けになるものである様式で、順番に多重の離散的な操作として記載されることになる。しかしながら、記載の順序は、これらの操作が必ず順序に依存性のものであることを暗示するものとして解釈されるべきではない。特定のものにおいて、これらの操作は、提示の順序で行われることを必要とするものではない。記載された操作は、記載された実施形態と異なる順序で行われることがある。様々な追加的な操作は、行われることがある及び/又は記載された操作は、追加的な実施形態において省略されることがある。
【0017】
本発明の実施形態に従って、バルクの放射に敏感な材料のマトリックス及び塩基性の現像する溶液との反応の際に疎水性において増加するマトリックスに分散させられた塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える放射に敏感な組成物が提供される。
【0018】
放射に敏感な組成物のバルクのマトリックスを形成する、放射に敏感な材料は、いずれの具体的な重合体の組成物にも特に限定されたものではない。例えば、ポリメチルメタクリラートに基づいた、ポリメチルグルタルイミドに基づいた、フェノールホルムアルデヒドに基づいた、又はポリイソプレンに基づいた樹脂は、様々な実施形態における使用に適切なものである。その上、放射に敏感な材料は、ポジティブトーンの又はネガティブトーンの放射に敏感な材料であることがある。例えば、放射に敏感な材料は、ポジティブフォトレジスト又はネガティブフォトレジストであることがある。
【0019】
放射に敏感な材料は、紫外(UV)の又は極端紫外(EUV)の放射に対して敏感なものであることがある。例えば、248nm、193nm、若しくは157nmのような、一般的に使用されたUVの放射、若しくは、極端紫外(EUV)の放射、又はそれらの二つのもの若しくはより多いものの組み合わせは、放射に敏感な組成物の層をイメージングするために使用されることがある。
【0020】
当該発明の実施形態に従って、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える放射に敏感な組成物の層の表面をより疎水性のものにするために標準的なリソグラフィーの条件の下で塩基性の(即ち、アルカリ性の)現像する溶液と反応することの可能なものであるいずれの薬剤でもある。このように、それの指示者との調和において、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、塩基性の現像する溶液の水酸化物イオンと反応することになる官能基を含有する。
【0021】
さらに、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、放射に敏感な組成物の構成要素であるが、そういうわけで、相の分離無しに放射に敏感な組成物において処方されるための能力を含むが、しかし、それに限定されたものではない、追加的な特性を有すること、塩基性の現像する溶液に露出されるまで伝統的なリソグラフィーの工程のいたるところで変化させられないままであること、及び、放射に敏感な材料によって光の吸収度に否定的に影響を与えるものではない吸収度の性質を所有することは、薬剤にとって有益なことであると思われる。
【0022】
当該発明の実施形態に従って、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、一つの又はより多い塩基に反応性の官能基を備える。例えば、塩基に反応性の官能基は、エステル、アミド、β−アルコキシカルボニル、β−アルコキシニトリル、及び同様のものであることがある。それとの一致において、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、塩基性の現像する溶液との反応の際に非環式の化合物へ開く環式の化合物であることがある。一つの例において、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、さらに、第一の末端及び第二の末端を有する疎水性の領域を備えると共に、疎水性のセクションの第一の及び第二の末端は、環式の薬剤を形成するために一つの又はより多い塩基に反応性の官能基を通じて接続される。
【0023】
一つの実施形態に従って、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、塩基性の現像する溶液との反応の後における薬剤の疎水性を増加させるために十分な炭素原子に対するフッ素原子の比を有するポリフッ素化されたC6からC25までの炭素鎖の部分を備える。炭素鎖は、分岐させられたもの、直鎖のもの、置換されたものではないもの、又は置換されたものであることがある。例えば、炭素鎖は、トリフルオロメチル基のような、非極性の基、エーテル類、又はケイ素の部位で置換されることがある。
【0024】
それに応じて、一つの実施形態において、炭素原子に対するフッ素原子の比は、約0.5と比べてより大きいものであることがある。例えば、炭素に対するフッ素の比は、約1と比べてより大きい、約1.5と比べてより大きい、又は約2と比べてより大きいものであることがある。一つの実施形態において、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、過フッ素化された化合物を備える。
【0025】
例示的な塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、環に6−18個の間の原子を有する過フッ素化されたラクトン(即ち、環式のエステル)である。例えば、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、14員の過フッ素化されたラクトンであることがある。
【0026】
塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、いずれの適切な方法によっても放射に敏感な材料のバルクのマトリックスのいたるところで分散させられることがある。例えば、塩基に反応性の表面を改質する薬剤及び放射に敏感な材料は、均質な混合物又は溶液を形成するために相溶性の溶媒又は共同溶媒において組み合わせられることがある。
【0027】
当該発明の別の実施形態に従って、方法は、低減された確率のパターンのつぶれを備えた放射に敏感な組成物の層をパターニングするために提供される。方法は、層を形成するために基体により上に記載されたもののような放射に敏感な組成物をコートすることを備えると共に、放射に敏感な組成物は、バルクの放射に敏感な材料のマトリックス及び塩基性の現像する溶液との反応の際に疎水性において増加するマトリックスに分散させられた塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える。放射に敏感な組成物の層は、その次に、イメージのパターンを現像すると共に放射に敏感な組成物の層に現像パターンを形成するために塩基性の現像する溶液と放射に敏感な組成物の層を接触させることが後に続けられた、イメージのパターンを定めるために放射のパターンへ露出させられる。現像パターンは、塩基性の現像する溶液と反応してしまったものである表面に塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える表面の部分を有すると共に、それによって表面の疎水性を増加させる。別の方式を述べるために、現像パターンは、それの表面の部分に反応させられた表面を改質する薬剤を有するが、その表面の部分は、現像する溶液との接触に先行して反応させられたものではない表面を改質する薬剤を含有する放射に敏感な組成物のものに対して相対的な増加させられた疎水性を呈示する。
【0028】
それに応じて、放射に敏感な組成物は、層を形成するために基体にコートされる。放射に敏感な組成物は、スピンコーティング、スプレーコーティング、及び同様のもののような、当技術において一般的に使用されたいずれの手段によっても基体の表面へ適用されることがある。その後は、適用された層は、ある温度まで及びいずれの残留する溶媒及び/又は共同溶媒をも追い払うために十分な時間間隔の間に加熱されることがある。
【0029】
放射に敏感な組成物の層は、層におけるイメージのパターンを定めるためにパターニングされた放射で露出される又はイメージングされることがある。その後は、露出後のベークは、行われることがある。例えば、ベークの工程は、約50℃から約200℃までの間の範囲にわたる温度で行われることがある。
【0030】
イメージングされた層の現像は、塩基性の現像する溶液へ放射に敏感な組成物のイメージングされた層を露出させることを含む。塩基性の現像する溶液は、水酸化物イオンを含む。そのようなものとして、適切な現像剤は、テトラメチルアンモニウム=ヒドロキシド(TMAH)を含有する水性のアルカリ性の現像剤のような、当技術において一般的に使用されたものを含む。
【0031】
一つの実施形態に従って、イメージングされた層の現像は、塩基性の現像する溶液へイメージングされた層の残留するイメージングされた部分を露出させることによって直接的に又は間接的に後に続けられたもののいずれかである、ネガティブトーンの現像を含むことがある。別の実施形態に従って、イメージングされた層の現像は、塩基性の現像する溶液でのポジティブトーンの現像を行うことを含むことがある。先行する実施形態のいずれかにおいて、塩基性の現像する溶液への放射に敏感な組成物のイメージングされた層の露出は、二つの結果を達成することがある。ポジティブトーンの現像をする概念との整合性のある、第一のものは、高い放射の露出を有する放射に敏感な組成物のイメージングされた層のエリアは、塩基性の現像する溶液によって選択的に取り除かれることがある。当該発明の原理との調和における、第二のものは、放射に敏感な組成物の残留するセクションの表面エネルギーは、塩基性の現像する溶液への露出によってより疎水性のものにされることがある。このように、放射に敏感な組成物の層のいたるところで分散させられた塩基に反応性の表面を改質する薬剤と共に、前述された結果の両方は、ポジティブトーンの現像における塩基性の現像する溶液での同じ処理によって有効に達成されることがある。
【0032】
いずれの特定の理論によっても束縛されること無しに、高い放射の露出を有するエリアのポジティブトーンの現像をすることにおいて、溶解の工程が、疎水性を増加させるために塩基に反応性の表面を改質する薬剤の性向にわたって支配することは、提案されることである。そのようにすることにおいて、イメージングされた放射に敏感な材料及び塩基に反応性の表面を改質する薬剤の両方は、放射に敏感な組成物の層における現像パターンを提供するために取り除かれる。しかし、バルクの放射に敏感な材料が、塩基性の現像する溶液において可溶性のものではない、低い露出のエリアにおいては、塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、表面で塩基性の現像する溶液の水酸化物イオンと反応することがあるが、それによってこれらの領域をより疎水性のものにするものである。言い換えれば、側壁のような、層に現像されたパターンの表面を含む、低い放射の露出の領域に対応する放射に敏感な組成物の層の表面は、表面エネルギーにおける変化を生じさせる、塩基に反応性の表面を改質する薬剤の反応させられた形態によってより疎水性のものにされる。
【0033】
より具体的には、放射に敏感な組成物の表面の増加させられた疎水性は、塩基性の現像する溶液及び/又はDI水と共により高い接触角(θ)を引き起こす。及び、このように、当該発明の実施形態に従って、増加させられた接触角(θ)は、より上の式1によって示されたように、つぶれの力(F)における低減を提供する。その結果として、つぶれの力(F)における低減と共に、現像されたパターンは、パターンの寸法が最小にされる際にでさえも、つぶれることの低減された確率を有する。
【0034】
先行するものの効力によって、このように、放射に敏感な組成物及び低減された確率のパターンのつぶれを備えたリソグラフィーの工程においてそれを使用することの方法が提供される。本発明が、それの一つの又はより多い実施形態の記載によって例示されてきたものである一方で、及び、これらの実施形態が、相当な詳細において記載されてきたものである一方で、それらは、そのような詳細に添付された請求項の範囲を制限すること又はいずれの方式にもそれを限定することが意図されたものではない。追加的な利点及び変更は、当業者に容易に見えてくることになる。それのより広い態様における当該発明は、従って、示された及び記載された具体的な詳細、代表的な装置及び方法、並びに実例の例に限定されるものではない。それに応じて、そのような詳細からの逸脱は、包括的な発明の概念の範囲から逸脱すること無しになされることがある。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソグラフィーの加工をすることにおける使用のための放射に敏感な組成物であって、
バルクの放射に敏感な材料のマトリックス及び塩基性の現像する溶液との反応の際に疎水性において増加する前記マトリックスに分散させられた塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える、組成物。
【請求項2】
請求項1の組成物において、
前記塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、環式の化合物を備える、組成物。
【請求項3】
請求項1の組成物において、
前記環式の化合物は、前記塩基性の現像する溶液との反応の際に非環式の化合物へ開くように構成されたものである、組成物。
【請求項4】
請求項1の組成物において、
前記塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、エステル、アミド、β−アルコキシカルボニル、及びβ−アルコキシニトリルからなる群より選択された一つの又はより多い塩基に反応性の官能基を備える、組成物。
【請求項5】
請求項4の組成物において、
前記塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、さらに、第一の末端及び第二の末端を有する疎水性の領域を備えると共に、
前記疎水性のセクションの第一の及び第二の末端は、環式の薬剤を形成するために前記一つの又はより多い塩基に反応性の官能基を通じて接続されたものである、組成物。
【請求項6】
請求項1の組成物において、
前記塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、前記塩基性の現像する溶液との反応の後に前記薬剤の疎水性を増加させるために十分な炭素原子に対するフッ素原子の比を有するポリフッ素化されたC6からC25までの炭素鎖の部分を備える、組成物。
【請求項7】
請求項6の組成物において、
前記炭素原子に対するフッ素原子の比は、約0.5と比べてより大きいものである、組成物。
【請求項8】
請求項7の組成物において、
前記比は、約1と比べてより大きいものである、組成物。
【請求項9】
請求項7の組成物において、
前記比は、約1.5と比べてより大きいものである、組成物。
【請求項10】
請求項7の組成物において、
前記比は、約2である、組成物。
【請求項11】
請求項1の組成物において、
前記塩基に反応性の表面を改質する薬剤は、過フッ素化された化合物を備える、組成物。
【請求項12】
低減された確率のパターンのつぶれを備えた放射に敏感な組成物の層をパターニングするための方法であって、
層を形成するために基体に放射に敏感な組成物をコートすること、
前記放射に敏感な組成物は、バルクの放射に敏感な材料のマトリックス及び塩基性の現像する溶液との反応の際に疎水性において増加する前記マトリックスに分散させられた塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備えること、
イメージのパターンを定めるために放射のパターンへ前記放射に敏感な組成物の層を露出させること、並びに、
前記イメージのパターンを現像すると共に前記放射に敏感な組成物の層に現像パターンを形成するために塩基性の現像する溶液と前記放射に敏感な組成物の層を接触させること、
前記現像パターンは、前記塩基性の現像する溶液と反応してしまったものである塩基に反応性の表面を改質する薬剤を備える表面の部分を有すること、それによって前記表面の部分の疎水性を増加させること
を備える、方法。
【請求項13】
請求項12の方法であって、
さらに、リンスの溶液と前記放射に敏感な組成物の層における前記現像パターンを接触させることを備える、方法。
【請求項14】
請求項12の方法であって、
さらに、前記放射に敏感な組成物の層における前記現像パターンを乾燥させることを備える、方法。
【請求項15】
請求項12の方法において、
前記塩基に反応性の表面を改質する化合物は、環式の化合物を備える、方法。
【請求項16】
請求項15の方法において、
前記環式の化合物は、前記塩基性の現像する溶液との反応の際に前記表面の部分で非環式の化合物へ開く、方法。
【請求項17】
請求項12の方法において、
前記塩基に反応性の表面を改質する化合物は、エステル、アミド、β−アルコキシカルボニル、及びβ−アルコキシニトリルからなる群より選択された一つの又はより多い塩基に反応性の官能基を備える、方法。
【請求項18】
請求項12の方法において、
前記塩基に反応性の表面を改質する化合物は、前記塩基性の現像する溶液と前記放射に敏感な組成物の層を接触させることの後に前記表面の部分の疎水性を増加させるために十分な炭素原子に対するフッ素原子の比を有するポリフッ素化されたC6からC25までの炭素鎖の部分を備える、方法。
【請求項19】
請求項12の方法において、
前記炭素原子に対するフッ素原子の比は、約0.5と比べてより大きいものである、方法。
【請求項20】
請求項18の方法において、
前記比は、約1と比べてより大きいものである、方法。
【請求項21】
請求項18の方法において、
前記塩基に反応性の表面を改質する化合物は、過フッ素化された化合物を備える、方法。


【公開番号】特開2011−215617(P2011−215617A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−75226(P2011−75226)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】