説明

パターン形成方法

【課題】残渣等へのめっきの析出を防止することが可能なパターン形成方法を提供する。
【解決手段】基板60の表面に二酸化ケイ素からなる第1下地膜62を形成する工程と、第1下地膜62の表面に金属からなる所定パターンの第2下地膜65を形成する工程と、基板60をカップリング処理液71に浸漬して、残渣70aが付着した第1下地膜62の表面にカップリング膜72を形成する工程と、基板60をめっき処理液に浸漬して、第2下地膜65の表面に選択的にめっき皮膜を形成する工程と、を有する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターン形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無電解めっき処理により配線パターンを形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、無電解めっきを所定パターンの下地金属膜の表面に析出させる。この下地金属膜は、めっき析出の核となる触媒層と、触媒層と基板とを密着させる密着層とで構成される。例えばAuめっきを析出させるため、Auの触媒層およびNiCrの密着層が形成される。下地金属膜のパターニングは、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて行われる。
【特許文献1】特公昭61−31188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、下地金属膜をエッチングによりパターニングする際に、基板上に下地金属膜(特に下層となる密着層)の残渣が発生する場合がある。またパターニング用のレジストを除去するための洗浄中に、基板上に新たな異物(例えば、洗浄装置を構成する金属粒子)が付着する場合がある。この状態で無電解めっき処理を行うと、残渣や異物等(以下「残渣等」という。)を核としてめっきが析出することになる。これにより、配線間に短絡が発生するという問題がある。
【0004】
近時では、電子機器の小型化に伴って、配線パターンが狭ピッチ化されている。狭ピッチの配線パターンを形成するには、狭ピッチの下地金属膜を形成する必要がある。この下地金属膜をエッチングによりパターニングする際に、下地金属膜にはサイドエッチングが入る。このサイドエッチングにより、狭ピッチの下地金属膜は断線する可能性が高くなる。そのため、オーバーエッチングを用いて下地金属膜の残渣を基板上から除去することが困難になる。すなわち、配線パターンが微細化するほど、残渣の付着が顕著になる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、残渣等へのめっきの析出を防止することが可能なパターン形成方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るパターン形成方法は、基材の表面に、酸化物または樹脂からなる第1下地膜を形成する工程と、前記第1下地膜の表面に、金属からなる所定パターンの第2下地膜を形成する工程と、前記基材の表面にカップリング処理を行う工程と、前記基材の表面に無電解めっき処理を行う工程と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、第1下地膜の表面に残渣等が付着しても、基材の表面にカップリング処理を行うことにより、残渣等をカップリング膜で覆うことが可能になる。カップリング膜は、酸化物または樹脂からなる第1下地膜の表面のみに形成され、金属からなる第2下地膜の表面には形成されない。また無電解めっきは、金属からなる第2下地膜の表面のみに析出し、カップリング膜の表面には析出しない。したがって、所定パターンのめっきを析出させつつ、残渣等へのめっきの析出を防止することができる。
【0007】
前記カップリング処理工程は、シランカップリング剤を含有する処理液に前記基材を浸漬する工程を有することが望ましい。
この構成によれば、基材を処理液に浸漬することにより、カップリング処理を簡単に行うことができる。またシランカップリング剤を採用することにより、無電解めっきの析出につき第2下地膜との選択性を有するカップリング膜を形成することができる。
【0008】
前記カップリング処理工程は、シランカップリング剤を含有する処理液に前記基材を浸漬する工程と、前記基材を熱処理する工程とを有することが望ましい。
前記熱処理工程では、前記基材を80℃以上200℃以下に加熱することが望ましい。
これらの構成によれば、第1下地膜の表面に存在するヒドロキシル基と、カップリング剤のヒドロキシル基とを反応させて、第1下地膜の表面にカップリング膜を形成することができる。
【0009】
前記シランカップリング剤は、少なくとも一つのアルキル基を有することが望ましい。
前記シランカップリング剤は、少なくとも一つのアルコキシ基を有することが望ましい。
前記シランカップリング剤は、アルキルトリアルコキシシランであることが望ましい。
前記シランカップリング剤は、アルキルトリメトキシシランであることが望ましい。
前記シランカップリング剤が含有するアルキル基の炭素数が5以上であることが望ましい。
これらの構成によれば、第1下地膜との密着性および均質なカップリング膜の形成性を備え、無電解めっきの析出につき第2下地膜との選択性を有するカップリング膜を形成することができる。
【0010】
前記処理液は、前記シランカップリング剤のオリゴマーを含有することが望ましい。
この構成によれば、第1下地膜の表面に付着した残渣等を、カップリング膜の重合体で確実に覆うことができる。
【0011】
前記処理液は、少なくとも前記シランカップリング剤、酢酸およびエタノールを含有する水溶液であることが望ましい。
この構成によれば、処理液中でシランカップリング剤のオリゴマーを簡単に形成することができる。
【0012】
前記第2下地膜の少なくとも表面は、貴金属で構成されていることが望ましい。
前記貴金属が、AuまたはPtであることが望ましい。
これらの構成によれば、第2下地膜の表面が酸化されにくくなるので、無電解めっきの析出につきカップリング膜との選択性を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(パターン形成方法)
図1ないし図3は、本実施形態に係るパターン形成方法の工程図である。本実施形態に係るパターン形成方法は、基板60の表面全体に第1下地膜62を形成する工程と、第1下地膜62の表面に所定パターンの第2下地膜65を形成する工程と、基板60にカップリング処理を行って第1下地膜62の表面のみにカップリング膜72を形成する工程と、基板60に無電解めっき処理を行って第2下地膜65の表面のみにめっき皮膜82を形成する工程と、を有するものである。
【0014】
まず図1(a)に示すように、シリコン基板60の表面全体に第1下地膜62を形成する。第1下地膜62として、二酸化ケイ素(SiO)等の酸化膜、またはアクリル等の樹脂膜を形成する。二酸化ケイ素膜は、シリコン基板60の表面全体を熱酸化処理することによって形成すればよいが、CVD法やPVD法、塗布法等によって形成してもよい。樹脂膜は、スピンコート法やディップコート法、スプレーコート法、液滴吐出法、印刷法等の塗布法によって形成することが可能である。形成された樹脂層の表面は、UV照射等により親液化処理(OH基を付与)しておく。
【0015】
次に図1(b)に示すように、第1下地膜62の表面全体に第2下地膜65を形成する。第2下地膜65は、上層の触媒層66および下層の密着層64で構成される。触媒層66は、後述する無電解めっきの核となるものであり、酸化されにくいAuやPt等の貴金属材料で構成することが望ましい。密着層64は、触媒層66と第1下地膜62との密着性を確保するものであり、NiCr等の金属材料で構成することが望ましい。密着層64および触媒層66は、スパッタ法等によって成膜することが可能である。
【0016】
次に図1(c)に示すように、所定パターンの形成領域における第2下地膜65の表面に、レジスト68を形成する。具体的には、第2下地膜65の表面全体にレジスト68を塗布し、露光および現像してポストベークすることにより、所定パターンのレジスト68を形成する。
【0017】
次に図1(d)に示すように、レジスト68をマスクとして第2下地膜65をウエットエッチングする。Auからなる触媒層66のエッチングには、ヨウ素およびヨウ化カリウムからなるエッチング液を使用すればよい。NiCrからなる密着層64のエッチングには、硝酸および硝酸第二セリウムアンモニウムからなるエッチング液を使用すればよい。
【0018】
ところで、密着層64のエッチング終了後に、第1下地膜62の表面に密着層64のエッチング残渣70aが発生する場合がある。この残渣70aは、密着層64をオーバーエッチングすることによって除去することが可能である。しかしながら、密着層64のエッチングに伴って触媒層66がサイドエッチングされるため、密着層64のオーバーエッチングには限界がある。特に、微細なパターンを形成する場合には微細な第2下地膜65を形成する必要があるが、微細な第2下地膜65がサイドエッチングされると断線する可能性が高くなる。そのため、パターンが微細化するほど残渣70aの発生が顕著になる。
【0019】
次に図1(e)に示すように、第2下地膜65の表面からレジスト68を除去する。レジスト68の除去は、酸素プラズマによるアッシングおよび硫酸過水洗浄によって行う。
ところで、レジスト68を除去するための洗浄中に、第1下地膜62の表面に新たな異物70bが付着する場合がある。この異物70bとして、例えば洗浄装置を構成するFe等の金属粒子が挙げられる。
【0020】
このように、第1下地膜62の表面に残渣70aや異物70b等(以下「残渣等70」という。)が付着していると、後述する無電解めっき工程において、残渣等70を核としてめっきが析出することになる。これにより、配線間に短絡が発生するおそれがある。
そこで本実施形態では、次述するように第1下地膜62の表面をカップリング処理して、残渣等70をカップリング膜で覆うようにする。
【0021】
まず図2(a)に示すように、カップリング剤を含有する処理液71に基板60を浸漬する。カップリング剤として、第1下地膜62との密着性および均質なカップリング膜の形成性を備え、めっき析出について第2下地膜65との選択性を有するシランカップリング剤を採用することが望ましい。シランカップリング剤として、少なくとも一つのアルキル基と、少なくとも一つのアルコキシ基とを有するものを採用する。特にアルキルトリアルコキシシランが好ましく、その中でもアルキルトリメトキシシランまたはアルキルトリエトキシシランがより好ましい。アルキルトリメトキシシランの中でも、n−デシルトリメトキシシラン(アルキル基の炭素数が5)、n−ブチルトリメトキシシラン(アルキル基の炭素数が4)、またはn−プロピルトリメトキシシラン(アルキル基の炭素数が3)が好ましい。アルキル基の炭素数が多いほど効果が高く、炭素数が5以上のn−デシルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0022】
処理液71は、上述したカップリング剤のオリゴマーを含有している。ここでオリゴマーとは、例えば重合度100以下の重合体をいう。そのため、上述したカップリング剤のモノマーに加えて、アルコールおよび酸を含有する水溶液を作製する。特にアルコールとしてエタノールを採用し、酸として酢酸を採用することが望ましい。この水溶液を室温で十分に撹拌することにより、処理液71中でカップリング剤のオリゴマーを簡単に形成することができる。
この処理液71に基板60を浸漬すると、基板60の表面全体にカップリング剤のオリゴマーが付着する。
【0023】
次に図2(b)に示すように、処理液から引き上げた基板60に対して熱処理を施す。具体的には、基板60を80℃以上200℃以下で0.5〜5時間程度加熱する。
熱処理により、第1下地膜62の表面に存在するヒドロキシル基(OH基)と、カップリング剤のオリゴマーのヒドロキシル基とが反応し、第1下地膜62の表面にカップリング膜72が形成される。なお、NiCr等からなる残渣70aの表面に自然酸化膜が形成されている場合には、残渣70aの表面に存在するヒドロキシル基とカップリング剤のオリゴマーのヒドロキシル基とが反応し、残渣70aの表面にもカップリング膜72が形成される。残渣等70とカップリング剤とが反応しなくても、第1下地膜62と反応したカップリング剤のオリゴマーにより、残渣等70を覆うようにカップリング膜72が形成される。
【0024】
これに対して、第2下地膜65の上層の触媒層66は酸化されにくい貴金属材料からなるため、第2下地膜65の表面にはヒドロキシル基が存在しない。そのため、第2下地膜65とカップリング剤とは反応せず、第2下地膜65の表面に付着したカップリング剤は熱処理によって蒸発する。
以上により、露出している第1下地膜62の表面のみに選択的にカップリング膜72が形成される。
【0025】
次に図3(a)に示すように、無電解めっき処理を行う。具体的には、45〜70℃に加温した亜硫酸浴からなる自己触媒還元型無電解Auめっき液81中に、基板60を1〜8時間浸漬する。
無電解めっきは、めっき液中の還元剤を触媒層66の表面で酸化し、そのときに放出される電子によりめっき液中の金属イオンを還元して、基板上に析出させるものである。すなわち、触媒層66を有する第2下地膜65の表面のみにめっきが析出し、残渣等70を覆うカップリング膜72の表面にはめっきが析出しない。
以上により、図3(b)に示すように、第2下地膜65の表面にめっき皮膜82が形成される。
【0026】
以上に詳述したように、本実施形態に係るパターン形成方法は、基板60の表面に酸化物または樹脂からなる第1下地膜62を形成する工程と、第1下地膜62の表面に金属からなる所定パターンの第2下地膜65を形成する工程と、第1下地膜62の表面にカップリング処理を行う工程と、第2下地膜65の表面に無電解めっき処理を行う工程と、を有する構成とした。
【0027】
この構成によれば、第1下地膜62の表面に残渣等70が付着しても、第1下地膜62の表面にカップリング処理を行うことにより、残渣等70をカップリング膜72で覆うことが可能になる。カップリング膜72は、酸化物または樹脂からなる第1下地膜62の表面のみに形成され、金属からなる第2下地膜65の表面には形成されない。また無電解めっきは、金属からなる第2下地膜65の表面のみに析出し、カップリング膜72の表面には析出しない。したがって、所定パターンのめっきを析出させつつ、残渣等70へのめっきの析出を防止することができる。
【0028】
なお従来技術では、パターン間の残渣等にめっきが析出するため、パターンの微細化が困難であった。これに対して、本実施形態に係るパターン形成方法では、残渣等70へのめっきの析出を防止することができるため、パターンの微細化が可能になる。例えば、パターンの間隔を10μm以下に微細化することも可能である。
【0029】
(液滴吐出ヘッドの配線パターンの形成方法)
次に、本実施形態に係るパターン形成方法を使用した、液滴吐出ヘッドの配線パターンの形成方法について説明する。
図4は、液滴吐出ヘッドの側面断面図である。液滴吐出ヘッド10は、圧電素子13により圧力発生室23の圧力を変化させ、圧力発生室23に充填されたインクを液滴吐出ノズル21から吐出するものである。
【0030】
圧力発生室23は、シリコン等からなる流路形成基板12に形成されている。流路形成基板12の下面には、圧力発生室23に連通する液滴吐出ノズル21を備えたノズルプレート11が装着されている。一方、流路形成基板12の上面には、圧力発生室23の隔壁の一部を構成する振動板31が装着されている。振動板31の上面には、PZT等の圧電体膜35を下部電極32および上部電極36で挟持した圧電素子13が配置されている。圧電素子13を覆うように、圧電素子収容部53を備えた封止基板15が装着されている。
【0031】
封止基板15の上面には、配線パターン17が形成されるとともに、半導体素子16A,16Bが実装されている。配線パターン17と半導体素子16A,16Bとが、ワイヤ55により接続されている。一方、封止基板15の中央には、貫通溝51が形成されている。貫通溝51の底面には、上部電極36に接続されたリード電極37が引き出されている。そして、配線パターン17および半導体素子16A,16Bとリード電極37とが、ワイヤ56により接続されている。
半導体素子16A,16Bは、配線パターン17等を介して、外部コントローラからの信号を圧電素子13に送信する。これにより圧電素子13が駆動されて、液滴吐出ヘッド10から液滴が吐出されるようになっている。
【0032】
この液滴吐出ヘッド10では、シリコンからなる封止基板15の表面に、めっきにより配線パターン17が形成されている。この配線パターン17は、本実施形態に係るパターン形成方法を使用して形成することが可能である。これにより、封止基板15の表面に残渣等が付着しても、その残渣等へのめっきの析出を防止することが可能になる。したがって、配線間の短絡を防止することが可能になり、液滴吐出ヘッド10の信頼性を向上させることができる。
【0033】
(液滴吐出装置)
このようにして製造された液滴吐出ヘッドは、図5に示すような液滴吐出装置120に設けられる。この液滴吐出装置120は、液滴吐出ヘッドを備えるインクジェット式記録装置である。
液滴吐出ヘッドは、インクカートリッジなどと連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニット121,122の一部を構成している。記録ヘッドユニット121,122には、図5に示すように、インク供給手段を構成するカートリッジ123,124が着脱可能に設けられている。そして、この記録ヘッドユニット121,122を搭載したキャリッジ125が装置本体126に取り付けられたキャリッジ軸127に軸方向で移動自在に取り付けられている。
【0034】
記録ヘッドユニット121,122は、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。そして、駆動モータ128の駆動力が複数の歯車(図示略)及びタイミングベルト129を介してキャリッジ125に伝達されることで、記録ヘッドユニット121,122を搭載したキャリッジ125がキャリッジ軸127に沿って移動するようになっている。一方、装置本体126には、キャリッジ軸127に沿ってプラテン130が設けられており、給紙ローラ(図示略)などにより給紙された紙などの記録媒体である記録シート131がプラテン130上に搬送されるようになっている。
【0035】
この液滴吐出装置120は、本実施形態に係るパターン形成方法を使用して形成した信頼性の高い液滴吐出ヘッドを備えている。したがって、信頼性の高い液滴吐出装置120を提供することができる。
【0036】
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施形態に係るパターン形成方法の工程図である。
【図2】実施形態に係るパターン形成方法の工程図である。
【図3】実施形態に係るパターン形成方法の工程図である。
【図4】液滴吐出ヘッドの側面断面図である。
【図5】液滴吐出装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
60…基板(基材) 62…第1下地膜 65…第2下地膜 70a…残渣 71…カップリング処理液 72…カップリング膜 82…めっき皮膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の表面に、酸化物または樹脂からなる第1下地膜を形成する工程と、
前記第1下地膜の表面に、金属からなる所定パターンの第2下地膜を形成する工程と、
前記基材の表面にカップリング処理を行う工程と、
前記基材の表面に無電解めっき処理を行う工程と、
を有することを特徴とするパターン形成方法。
【請求項2】
前記カップリング処理工程は、シランカップリング剤を含有する処理液に前記基材を浸漬する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項3】
前記カップリング処理工程は、シランカップリング剤を含有する処理液に前記基材を浸漬する工程と、前記基材を熱処理する工程とを有することを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
【請求項4】
前記熱処理工程では、前記基材を80℃以上200℃以下に加熱することを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
【請求項5】
前記シランカップリング剤は、少なくとも一つのアルキル基を有することを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項6】
前記シランカップリング剤は、少なくとも一つのアルコキシ基を有することを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項7】
前記シランカップリング剤は、アルキルトリアルコキシシランであることを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項8】
前記シランカップリング剤は、アルキルトリメトキシシランであることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項9】
前記シランカップリング剤が含有するアルキル基の炭素数が5以上であることを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項10】
前記処理液は、前記シランカップリング剤のオリゴマーを含有することを特徴とする請求項2ないし請求項9のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項11】
前記処理液は、少なくとも前記シランカップリング剤、酢酸およびエタノールを含有する水溶液であることを特徴とする請求項2ないし請求項10のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項12】
前記第2下地膜の少なくとも表面は、貴金属で構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
【請求項13】
前記貴金属が、AuまたはPtであることを特徴とする請求項12に記載のパターン形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−214671(P2008−214671A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−51021(P2007−51021)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】