説明

パン製造機

【課題】メロンパンを製造することができるパン製造機を提供する。
【解決手段】製品本体1に内設された焼成庫2と、前記焼成庫2内に設けられパン材料4を収納するパン容器5と、前記パン容器5内のパン材料4を混練する攪拌羽根6と、前記焼成庫2内に設けられ前記パン材料4を加熱するヒーター7と、攪拌羽根6とヒーター7の動作を制御する制御手段8を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記ガス抜き工程と前記生地成形発酵工程との間に手作業工程を設けたもので、攪拌羽根6が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を確実に製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パン製造機に関するもので、特に、製パン工程途中における手作業工程に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のパン製造機においては、図4に示すように、製パン工程の途中で、パン生地に手作業を加える工程は、練り工程の途中または、練り工程の終わりに設定されていた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−215058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のパン製造機の構成では、手作業工程が、練り工程の途中または、練り工程の終わりに設定されているため、たとえばメロンパンを作りたいときに、その手作業工程時に、パン生地にクッキー生地を載せても、練り工程以降の発酵・ガス抜き工程で、パン生地が攪拌・混錬されてしまうため、メロンパンが作れないという課題を有していた。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、手作業工程以降のガス抜き工程により不可能であったメロンパンやドリルが塗布されたパン等を製造することができるパン製造機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、本発明のパン製造機は、製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記ガス抜き工程と前記生地成形発酵工程との間に手作業工程を設けたもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を製造することができる。
【0006】
また、本発明のパン製造機は、製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記生地成形発酵工程の途中に手作業工程を設けたもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を製造することができる。
【0007】
また、本発明のパン製造機は、製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記生地成形発酵工程と前記パン焼成工程との間に手作業工程を設けたもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を製造することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明のパン製造機は、ガス抜き工程時のパン生地の攪拌・混練を受けることなく、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を容易に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第1の発明は、製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記ガス抜き工程と前記生地成形発酵工程との間に手作業工程を設けたもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を製造することができる。
【0010】
第2の発明は、製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記生地成形発酵工程の途中に手作業工程を設けたもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を製造することができる。
【0011】
第3の発明は、製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記生地成形発酵工程と前記パン焼成工程との間に手作業工程を設けたもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンやドリルが塗布されたパン等を製造することができる。
【0012】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか一つの発明のパン製造機は、手作業工程の開始時に、使用者に手作業工程であることを報知する報知手段を有するもので、使用者は、手作業工程開始のタイミングを確実に認識し、メロンパンなど手作業を必要とするパンを作り損ねることがない。
【0013】
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか一つの発明の手作業工程時に、パン生地上にクッキー生地を載せるようにしたもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、メロンパンを確実に製造することができる。
【0014】
第6の発明は、特に、第1〜4のいずれか一つの発明の手作業工程時に、パン生地上にドリルを塗布するもので、混練手段が動作するガス抜き工程によるパン生地の攪拌・混練が無いので、ドリルが塗布されたパンを確実に製造することができる。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるパン製造機の断面図、図2は、同パン製造機の調理工程図である。
【0017】
図1、2において、本実施の形態におけるパン製造機の製品本体1の内部には、焼成庫2があり、焼成庫2の上方は、蓋3により開閉自在に覆われている。焼成庫2の内部には、小麦粉、塩、砂糖、バター、イーストなどのパン材料4を収納するパン容器5が内設され、パン容器5の底部には、前記パン材料4を混練する混練手段として攪拌羽根6が設けられている。焼成庫2には、加熱手段であるヒーター7が設けられている。攪拌羽根6とヒーター7は、制御手段8により制御される。9は、音を発するブザーなどからなる報知手段であり、報知手段9も制御手段8で制御される。
【0018】
本実施の形態におけるパン製造機の調理工程について、図2を用いて説明する。
【0019】
生地練り工程に於いては、制御手段8の制御により攪拌羽根6が回転しパン材料4を攪拌・混練する。次に生地発酵工程1に於いて、パン生地が発酵し、ガス抜き工程1により、途中、パン生地のガス抜きが行なわれる。
【0020】
同様に生地発酵工程2、ガス抜き工程2を経て生地成形発酵へと進む。発酵工程では制御手段8の制御により、焼成庫2内の温度をパン生地発酵に適した温度に調整し、ガス抜き工程では、制御手段8の制御により攪拌羽根6が回転してパン生地のガス抜きが行なわれる。最後に、ヒーター7により焼成庫2が加熱されパンが焼きあがる。
【0021】
本実施の形態では、生地成形発酵工程の前に、ブザー9を鳴らし、パン生地上にクッキー生地を載せる手作業工程を設けている、このブザー9の報知を合図に、使用者は、平たく伸ばしたクッキー生地10を、パン生地の上に載せる。その後、パン生地は、成形発酵工程、パン焼成工程を経て焼きあがる。
【0022】
このようにして、パン生地の上にクッキー生地10が載ったメロンパンを製造することができる。本実施の形態では、クッキー生地10を載せるタイミングが、攪拌羽根6が動作するガス抜き工程2が終了した後なので、ガス抜き工程によりパン生地が攪拌・混練を受けることなく、メロンパンを製造することができる。
【0023】
また、図3に示すように、手作業工程を生地成形発酵工程の途中であっても、ガス抜き工程2が終了した後なので上記と同様にメロンパンを製造することができる。
【0024】
また、手作業工程に於いて、クッキー生地10を載せるかわりに、パン生地の天面に、溶いた卵黄などのドリルを塗ると、焼きあがったパンの天面は照りのある仕上がりとなり品位を向上させることができる。
【0025】
また、特に図示しないが、クッキー生地10を載せたり、パン生地の天面にドリルを塗るなどの手作業工程を、生地成形発酵工程とパン焼成工程との間に設けても良いことは、言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0026】
以上のように、本発明にかかるパン製造機は、メロンパンの製造や天面に照りのあるパンを確実に製造することができるもので、家庭用、業務用の各種パン製造機に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態1におけるパン製造機の断面図
【図2】同パン製造機の調理工程図
【図3】同パン製造機の他の例を示す調理工程図
【図4】従来のパン製造機の調理工程図
【符号の説明】
【0028】
1 製品本体
2 焼成庫
4 パン材料
5 パン容器
6 攪拌羽根(混練手段)
7 ヒーター(加熱手段)
8 制御手段
9 報知手段
10 クッキー生地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記ガス抜き工程と前記生地成形発酵工程との間に手作業工程を設けたパン製造機。
【請求項2】
製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記生地成形発酵工程の途中に手作業工程を設けたパン製造機。
【請求項3】
製品本体に内設された焼成庫と、前記焼成庫内に設けられパン材料を収納するパン容器と、前記パン容器内のパン材料を混練する混練手段と、前記焼成庫内に設けられ前記パン材料を加熱する加熱手段と、前記混連手段と前記加熱手段の動作を制御する制御手段を備え、生地練り工程、生地発酵工程、ガス抜き工程、生地成形発酵工程、パン焼成工程を順に有し、前記生地成形発酵工程と前記パン焼成工程との間に手作業工程を設けたパン製造機。
【請求項4】
手作業工程の開始時に、使用者に手作業工程であることを報知する報知手段を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のパン製造機。
【請求項5】
手作業工程時に、パン生地上にクッキー生地を載せるようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載のパン製造機。
【請求項6】
手作業工程時に、パン生地上にドリルを塗布することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパン製造機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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