説明

ビデオゲーム装置、ビデオゲームの進行方法及びプログラム

【課題】プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルにプレイヤの技量を反映させて戦略性を高める。
【解決手段】プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とのバトルにおいて、プレイヤキャラクタの行動としてプレイヤが魔法を選択すると、パズルバトルが開始される。パズルバトルでは、選択された魔法の種類に応じて魔法陣(ブロック枠)121が表示装置15に表示され、プレイヤが入力装置を操作して表示装置15の上部から落下するブロック122を移動/回転させ、所望の位置で停止させて魔法陣121を埋めていく。経過時間ゲージ124に示されるパズルバトルの開始からの経過時間が所定時間に達するまでに魔法陣121の全てのマス目をブロック122で埋めると、プレイヤの選択した魔法が発動して敵キャラクタ102にダメージを与える。魔法の効果は、ブロック122の重なり、魔法陣121からのはみ出しに応じたものとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むビデオゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ビデオゲームの分野において様々なジャンルのゲームが知られている。その中でも多くのユーザから指示を受けているゲームがロールプレイングゲーム(以下、RPGという)である。RPGは、プレイヤが仮想世界のプレイヤキャラクタに成り代わって、プレイヤキャラクタを仮想空間内で移動させながら、様々なアイテムを用いて課題を解決してゆくことでゲームが進行して行く。RPGにおいてプレイヤに与えられる課題の中心的なものが、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルである。また、アドベンチャーゲーム(以下、ADGという)にも、RPG同様のバトルが行われるものがある。
【0003】
RPGやADGでのバトルにおけるプレイヤキャラクタから敵キャラクタに対する攻撃手法として、例えば、プレイヤキャラクタが装備している武器による単純な攻撃、プレイヤキャラクタが所有しているアイテムを使用した攻撃、プレイヤキャラクタの属性などに応じて発動可能な魔法による攻撃などがある。しかし、いずれの攻撃手法も、RPGのバトルにおけるプレイヤキャラクタの攻撃手法としては有り触れたものであり、また、選択した攻撃によって敵キャラクタに与えられる効果がほぼ決まっており、プレイヤの技量がゲームの結果に反映されることが少なかった。
【0004】
これに対して、RPGやADGのようなストーリー性のあるゲームではないものの、ビデオゲームの分野においてプレイヤの技量がゲームの結果に反映されやすいゲームとしては、レースゲームやパズルゲームがある。RPGやADGのようなストーリー性のあるゲームにこのようなプレイヤの技量が反映されるゲームの要素を取り入れることで、RPGやADGのようなゲームの趣向性を高めることができる。ここに、プレイヤキャラクタと敵キャラクタの通常のバトルの代わりに、レースゲームを取り入れたビデオゲームがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特願平10−267674
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のビデオゲームにおいてバトルの代わりに取り入れられているレースは、プレイヤの操作に従って走行する自車(プレイヤキャラクタに相当)とゲーム装置の制御に従って走行する相手車(敵キャラクタに相当)との対戦という点で、プレイヤの操作に従って動作するプレイヤキャラクタとゲーム装置の制御に従って動作する敵キャラクタとの対戦であるバトルと共通性がある。従って、RPGやADGにおいて、バトルの代わりにレースゲームをそのまま取り入れることができた。
【0007】
これに対して、パズルゲームは、プレイヤの技量が結果に反映されやすいゲームという点でレースゲームと共通するものの、RPGやADGのバトルのようにプレイヤキャラクタと敵キャラクタの対戦という要素を含むゲームではない。従って、従来はパズルゲームの要素をRPGに取り入れる場合であっても、プレイヤに与えられる課題の中心的なものであるバトルの中に取り入れられるものではなく、バトルとは全く別の課題として取り入れられるものであった。このため、RPGやADGにパズルゲームの要素が取り入れられていても、プレイヤのパズルゲームをプレイする技量をバトルに反映させるということがなかった。
【0008】
本発明は、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むビデオゲームにおいて、該バトルにプレイヤの技量を反映させて戦略性を高めることができるビデオゲーム装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるビデオゲーム装置は、プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるビデオゲーム装置であって、前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を記憶する生存能力値記憶手段と、前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段と、前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目のブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段と、プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段と、前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの経過時間を計時する経過時間計時手段と、予め定められた制限時間を前記経過時間計時手段が計時するまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
上記第1の観点にかかるビデオゲーム装置では、プレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠が表示され、さらにブロックが順次表出されてくる。表出されたブロックは、プレイヤからの指示に従って移動され、これによってパズル枠のマス目を埋めていくことができる。ここに表出されたブロックによってパズル枠のマス目を効率よく埋めていけるかどうかは、プレイヤの技量が大きく関わってくる。
【0011】
このゲームのバトルにおいて、敵キャラクタの生存能力値は、パズル枠の表示または最初のブロックの表出からの経過時間が制限時間に達するまでに表出されたブロックで埋められたパズル枠のマス目に応じて低下させられることとなる。バトルにおけるプレイヤキャラクタの勝利という結果を得るには敵キャラクタの生存能力値をできるだけ低下させる必要があるが、ここにプレイヤの技量が大きく関わるものとなるため、バトルにおける戦略性が高いものとなる。
【0012】
また、このようなプレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルを含むゲームは、RPGやADGなどのストーリー性のあるゲームに多いが、従来のバトルにおけるプレイヤキャラクタから敵キャラクタに対する攻撃は、プレイヤの技量があまり結果に反映されなかった。これに対して、上記のビデオゲーム装置で実行されるゲームがRPGやADGのようなゲームであったとしても、ここにプレイヤの技量が結果に反映されやすいパズルゲームの要素がプレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルに取り込まれているので、ゲームの趣向性を高めることができる。
【0013】
上記第1の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する時間間隔は、等間隔であってもよいが、不定間隔としてもよい。不定間隔で前記ブロックを表出させる場合は、前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する時間間隔を規則的に変化させるものとしても、該ブロックを順次表出する時間間隔をランダムに変化させるものとしてもよい。前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する時間間隔は、表出されたブロックに応じて変化されるものとしてもよい。また、前記制限時間は、前記ブロックの表出から表出までの時間(不定間隔で前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する場合は、そのうちで最も長い時間)よりさらに長い時間に定めるものとすればよい。さらに、前記敵生存能力値低下手段が前記敵キャラクタの生存能力値を低下させるとは、該生存能力値を所定の生存不能値に近づくように更新するという意味であり、必ずしも値を小さくさせるものに限らない。
【0014】
上記第1の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記敵生存能力値低下手段は、前記経過時間計時手段が前記制限時間を計時するまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、前記敵キャラクタの生存能力値を低下させないものとすることができる。
【0015】
前記敵生存能力値低下手段は、また、前記経過時間計時手段が前記制限時間を計時するまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させるものとすることもできる。
【0016】
前者の場合には、制限時間までにパズル枠の全てのマス目が埋められなければ敵キャラクタの生存能力値が低下されないので、プレイヤの技量の差がバトルの結果に反映されやすくなる。一方、後者の場合には、制限時間までにパズル枠の全てのマス目が埋められなくても、埋められたマス目に応じて一定量は敵キャラクタの生存能力値を低下させることができるので、あまり技量の高くないプレイヤであっても十分にプレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルの過程を楽しむことができる。
【0017】
上記第1の観点にかかるビデオゲーム装置は、前記経過時間計時手段が前記制限時間を計時するまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させる制限時間時プレイヤ生存能力値低下手段をさらに備えるものとすることができる。
【0018】
この場合には、制限時間までにパズル枠の全てのマス目が埋められなければプレイヤキャラクタの生存能力値が低下されてしまうこととなるので、プレイヤの技量の差がバトルの結果に反映されやすくなる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるビデオゲーム装置であって、前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を記憶する生存能力値記憶手段と、前記プレイヤキャラクタについて、所定の攻撃制限値まで低下されることで前記敵キャラクタに対する攻撃が制限されるものとなる攻撃能力値を記憶する攻撃能力値記憶手段と、前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段と、前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目で構成されるブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段と、プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段と、前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの時間の経過に応じて前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を順次低下させる攻撃能力値低下手段と、前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
上記第2の観点にかかるビデオゲーム装置では、プレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠が表示され、さらにブロックが順次表出されてくる。表出されたブロックは、プレイヤからの指示に従って移動され、これによってパズル枠のマス目を埋めていくことができる。ここに表出されたブロックによってパズル枠のマス目を効率よく埋めていけるかどうかは、プレイヤの技量が大きく関わってくる。
【0021】
このゲームのバトルにおいて、敵キャラクタの生存能力値は、プレイヤキャラクタの攻撃能力値が所定の攻撃制限値に低下させられるまでに表出されたブロックで埋められたパズル枠のマス目に応じて低下させされることとなる。また、攻撃能力値が攻撃制限値まで低下させられる前にパズル枠のマス目を全て埋められるにしても、攻撃能力値の低下を抑えるためにはなるべく短時間でパズル枠のマス目を埋められる方がよい。バトルにおけるプレイヤキャラクタの勝利という結果を得るには敵キャラクタの生存能力値をできるだけ低下させる必要があり、また、プレイヤキャラクタの勝利という結果を得るにしても攻撃能力値の低下量を抑える必要があり、ここにプレイヤの技量が大きく関わるものとなるため、バトルにおける戦略性が高いものとなる。
【0022】
また、このようなプレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルを含むゲームは、RPGやADGなどのストーリー性のあるゲームに多いが、従来のバトルにおけるプレイヤキャラクタから敵キャラクタに対する攻撃は、プレイヤの技量があまり結果に反映されなかった。これに対して、上記のビデオゲーム装置で実行されるゲームがRPGやADGのようなゲームであったとしても、ここにプレイヤの技量が結果に反映されやすいパズルゲームの要素がプレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルに取り込まれているので、ゲームの趣向性を高めることができる。
【0023】
上記第2の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する時間間隔は、等間隔であってもよいが、不定間隔としてもよい。不定間隔で前記ブロックを表出させる場合は、前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する時間間隔を規則的に変化させるものとしても、該ブロックを順次表出する時間間隔をランダムに変化させるものとしてもよい。前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する時間間隔は、表出されたブロックに応じて変化されるものとしてもよい。また、前記制限時間は、前記ブロックの表出から表出までの時間(不定間隔で前記ブロック表出手段が前記ブロックを順次表出する場合は、そのうちで最も長い時間)よりさらに長い時間に定めるものとすればよい。また、前記攻撃能力値低下手段が前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を順次低下させるとは、該攻撃能力値を所定の攻撃制限値に近づくように更新するという意味であり、必ずしも値を小さくさせるものに限らない。さらに、前記敵生存能力値低下手段が前記敵キャラクタの生存能力値を低下させるとは、該生存能力値を所定の生存不能値に近づくように更新するという意味であり、必ずしも値を小さくさせるものに限らない。
【0024】
上記第2の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記敵生存能力値低下手段は、前記攻撃能力値低下手段により攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、前記敵キャラクタの生存能力値を低下させないものとすることができる。
【0025】
前記敵生存能力値低下手段は、また、前記攻撃能力値低下手段により攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させるものとすることもできる。
【0026】
前者の場合には、プレイヤキャラクタの攻撃能力値が攻撃制限値まで低下するまでにパズル枠の全てのマス目が埋められなければ敵キャラクタの生存能力値が低下されないので、プレイヤの技量の差がバトルの結果に反映されやすくなる。一方、後者の場合には、制限時間までにパズル枠の全てのマス目が埋められなくても、埋められたマス目に応じて一定量は敵キャラクタの生存能力値を低下させることができるので、あまり技量の高くないプレイヤであっても十分にプレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルの過程を楽しむことができる。
【0027】
上記第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、前記攻撃能力値低下手段により攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させるプレイヤ生存能力値低下手段をさらに備えるものとすることができる。
【0028】
この場合には、プレイヤキャラクタの攻撃能力値が攻撃制限値まで低下するまでにパズル枠の全てのマス目が埋められなければプレイヤキャラクタの生存能力値が低下されてしまうこととなるので、プレイヤの技量の差がバトルの結果に反映されやすくなる。
【0029】
上記第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、ゲームの進行において、前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を向上させるためのアイテムを取得するアイテム取得手段と、前記アイテム取得手段により前記アイテムが取得されている場合に、プレイヤからの指示に従って該アイテムを消費して前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を向上させる攻撃能力値向上手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記攻撃能力値向上手段は、前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されている場合においても、前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるよりも前のプレイヤからの指示に従って前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を向上させるものとしてもよい。
【0030】
ここでは、プレイヤが攻撃能力値を向上させるためのアイテムを保持していれば、これを消費してパズル枠の表示または最初のブロックの表出から低下させられている攻撃能力値を回復させることができる。このため、順次表出されるブロックで埋めることのできるマス目の数を多くし、また、パズル枠の全てのマス目を埋めることができることとなるチャンスも広がるので、バトルにおけるゲームの趣向性をさらに高め、また、あまり技量の高くないプレイヤも十分にバトルの過程を楽むことができるようになる。
【0031】
上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記ブロック移動手段は、前記ブロック表出手段により複数のマス目で構成されるブロックが表出されたときに、該複数のマス目のうちの一部のマス目が前記パズル枠を埋め、他の一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように該表出されたブロックを移動させることが可能なものであってもよい。
【0032】
この場合において、前記敵生存能力値低下手段は、前記ブロック移動手段により一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように移動させられたブロックがある場合に、該はみ出したマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させるものとすることができる。
【0033】
また、この場合において、上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、前記ブロック移動手段により一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように移動させらたブロックがある場合に、該パズル枠をはみ出したマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させるはみ出し時プレイヤ生存能力値低下手段をさらに備えるものとすることもできる。
【0034】
このように一部のマス目がパズル枠をはみ出してもよいものとすることにより、容易にパズル枠のマス目を埋めていくことができるようになり、特に技量のあまり高くないプレイヤでも十分にバトルの過程を楽しむことができるようになる。その一方で、パズル枠をはみ出したマス目に応じて敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させたり、プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させたりすることによって、プレイヤの技量の差をバトルの結果に反映させることができるものとなる。
【0035】
上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記ブロック移動手段は、前記ブロック表出手段により順次表出された異なるブロックを構成するマス目同士が重なり合って前記パズル枠を埋めるように該表出されたブロックを移動させることが可能なものであってもよい。
【0036】
この場合において、前記敵生存能力値低下手段は、前記ブロック移動手段により異なるブロックのマス目が重なり合って前記パズル枠を埋めている場合に、該重なり合ったマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させるものとすることもできる。
【0037】
また、この場合において、上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、前記ブロック移動手段により異なるブロックのマス目が重なり合って前記パズル枠を埋めている場合に、該重なり合ったマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させる重なり時プレイヤ生存能力値低下手段をさらに備えるものとすることもできる。
【0038】
このようにブロックのマス目が重なり合ってパズル枠を埋めてもよいものとすることにより、容易にパズル枠のマス目を埋めていくことができるようになり、特に技量のあまり高くないプレイヤでも十分にバトルの過程を楽しむことができるようになる。その一方で、ブロックの重なりあったマス目に応じて敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させたり、プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させたりすることによって、プレイヤの技量の差をバトルの結果に反映させることができるものとなる。
【0039】
なお、前記ブロック移動手段は、前記ブロック表出手段により表出されたブロックの一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように該表出されたブロックを移動させたり、異なるブロックのマス目が重なり合うように前記パズル枠を埋めるように該表出されたブロックを埋めることが不可能なものであってもよい。マス目がはみ出さないように前記パズル枠を埋めることができなかったブロックや、他のブロックのマス目と重なり合わないように前記パズル枠を埋めることができなかったブロックは、破棄されるものとしてもよい。
【0040】
また、マス目がはみ出さないように前記パズル枠を埋めることができるブロックや、他のブロックのマス目と重なり合わないように前記パズル枠を埋めることができるブロックであっても、プレイヤからの指示に従って破棄できるようにしてもよい。一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すことや、異なるブロックのマス目同士が重なり合うことが認められている場合であっても、プレイヤからの指示に従って表出されたブロックを破棄できるようにしてもよい。
【0041】
上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記パズル枠表示手段は、構成するマス目の数および/またはマス目の組み合わせ形状が互いに異なり、該マス目の数および/または組み合わせ形状により複雑度が定められる複数のパズル枠のうちからいずれかのパズル枠を前記表示装置に表示させるものとすることができ、前記敵生存能力値低下手段は、前記パズル枠表示手段により表示されたパズル枠の複雑度に応じて、前記敵キャラクタの生存能力値を低下させるものとすることができる。
【0042】
このようにマス目の数および/または組み合わせ形状により複雑度が定められる複数のパズル枠が用意されていることにより、パズル枠を表出されたブロックで埋めていくことのゲーム性が多彩になり、さらにゲームの趣向性を高めることができる。また、パズル枠の複雑度に応じて敵キャラクタの生存能力値が低下させられることから、プレイヤの技量の差をバトルの結果に反映させることができるものとなる。
【0043】
ここで、上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、プレイヤからの指示に従って前記表示装置に表示すべきパズル枠の複雑度を選択するパズル枠選択手段をさらに備え、前記パズル枠表示手段は、前記パズル枠選択手段により選択された複雑度のパズル枠を前記表示装置に表示させるものとすることができる。
【0044】
このようにプレイヤが自らパズル枠の複雑度を選択し、自ら選択した複雑度のパズル枠を用いてゲームを進めることができるものとすることで、技量の高いプレイヤも技量の低いプレイヤも、パズル枠をブロックで埋めていくというパズルゲームの要素を利用したバトルをそれぞれの技量に応じて楽しむことができるようになる。
【0045】
上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、前記バトルにおける前記プレイヤキャラクタの前記敵キャラクタに対する該敵キャラクタの生存能力値を低下させるための攻撃方法として定められ、前記パズル枠の表示及び前記ブロックの移動を含む複数種類の攻撃方法のうちから、プレイヤからの指示に従って所望の攻撃方法を選択する攻撃方法選択手段をさらに備えていてもよい。この場合において、前記パズル枠表示手段は、前記攻撃方法選択手段により前記敵キャラクタに対する攻撃方法として前記パズル枠の表示及び前記ブロックの移動が選択されたときに、前記パズル枠を前記表示装置に表示させるものとすることができる。
【0046】
この場合、パズル枠の表示及びブロックの移動により敵キャラクタに対して攻撃を行うかどうかはプレイヤの選択に委ねられるので、表示されたパズル枠のマス目を順次表出されるブロックで埋めていくというパズルゲーム的なゲームが苦手なプレイヤであっても、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに全く勝てなくなってしまうというようなことが起こりにくくなり、ゲームを楽しめるようになる。
【0047】
上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置は、前記パズル枠が前記表示装置に表示されている状態で所定の条件が成立したときに、前記ブロック移動手段により移動され、該パズル枠のマス目を埋めているブロックの一部または全部を消失させるブロック消失手段をさらに備えるものとすることができる。
【0048】
ここでは、プレイヤがパズル枠のマス目をブロックで埋めてもその全部または一部が消失させられてしまうことがあるため、バトルにおけるゲームの戦略性がいっそう高いものとなり、さらにゲームの趣向性を向上させることができる。
【0049】
なお、前記ブロック消失手段がブロックの全部を消失させるとは、前記パズル枠のうちで前記ブロックにより埋められていた全てのマス目をいずれのブロックによっても埋められていない状態に戻すものとすることができる。一方、前記ブロック消失手段がブロックの一部を消失させるとは、前記パズル枠のうちで特定のブロックにより埋められていたマス目をいずれのブロックによっても埋められていない状態に戻す(つまり、前記ブロック表出手段により表出されたブロック単位で消失させる)ものとしても、前記パズル枠のうちでいずれかのブロックにより埋められていたマス目の一部をいずれのブロックによっても埋められていない状態に戻す(つまり、前記ブロックのマス目単位で消失させる)ものとしてもよい。
【0050】
ここで、上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置が、前記バトルにおいて所定の敵行動条件が成立する度に、前記プレイヤキャラクタに対する攻撃と前記ブロックの一部または全部の消失を含む前記敵キャラクタの行動を決定し、該決定した行動を前記敵キャラクタに行わせる敵キャラクタ行動手段をさらに備える場合には、前記ブロック消失手段は、前記敵キャラクタ行動手段により前記敵キャラクタの行動として前記ブロックの一部または全部の消失が決定されたときに、該敵キャラクタの行動の結果として前記パズル枠のマス目を埋めているブロックの一部または全部を消失させるものとすることができる。
【0051】
この場合は、バトルにおける敵キャラクタの攻撃としてパズル枠のマス目を一旦埋めるものとなったブロックの一部または全部が消失されるので、パズル枠が表示され、順次表出されるブロックでパズル枠のマス目を埋めている途上でも、プレイヤキャラクタと敵キャラクタのバトルとしての要素を失わせない。
【0052】
なお、前記敵キャラクタを行動させることとなる所定の敵行動条件は、前記パズル枠が前記表示装置に表示されているときには、該パズル枠が表示されていないときに比べて成立しにくいものとしてもよい。例えば、前記パズル枠が表示されていないときに所定の時間間隔で敵行動条件が成立するものとした場合には、該パズル枠が表示されているときには該所定の時間間隔よりも長い時間間隔で敵行動条件が成立するものとしてもよい。また、前記敵キャラクタ行動手段は、前記パズル枠が前記表示装置に表示されているときには、前記敵キャラクタの行動として前記ブロックの一部または全部の消失のみを行わせることができるものとしてもよい。
【0053】
上記第1、第2の観点にかかるビデオゲーム装置において、前記ブロック表出手段により順次表出される前記ブロックには、それぞれ予め定められた複数種類の属性のうちの1以上の任意の属性が付与されていてもよい。この場合において、前記敵生存能力値低下手段は、前記パズル枠のマス目を埋めているブロックに付与されている属性に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させるものとすることができる。
【0054】
この場合、ゲーム性がパズル枠のマス目を単にブロックで埋めていくというだけに止まらず、どのような属性が付与されているブロックでパズル枠のマス目を埋めていくかということにまでプレイヤの選択が働くので、さらにゲームの趣向性を高めることができるとともに、プレイヤの技量の差をよりハッキリとバトルの結果に反映させることができるようになる。
【0055】
なお、前記プレイヤキャラクタとバトルを行う敵キャラクタが複数種類ある場合において、各敵キャラクタについて生存能力値が低下させられやすい/低下させされにくい属性が定められているものとしてもよい。この場合、前記敵生存能力値低下手段は、前記パズル枠のマス目を埋めたブロックに付与されている属性とバトルを行っている敵キャラクタについて定められている属性とに応じて、該敵キャラクタの生存能力値を低下させるものとすることができる。
【0056】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるビデオゲームの進行方法は、コンピュータ装置において実行され、プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを進行し、該進行中のゲームの画像を該コンピュータ装置が備える表示装置に表示させる方法であって、前記バトルが開始するまでに前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させ、前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させ、前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目のブロックを前記表示装置に順次表出させ、プレイヤが前記コンピュータ装置が備える入力装置から入力した指示に従って前記順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させ、前記パズル枠が表示されてから、または最初のブロックが表出されてからの経過時間を前記コンピュータ装置が備える計時装置により計時し、予め定められた制限時間を計時するまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記記憶装置に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させることを特徴とする。
【0057】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点にかかるビデオゲームの進行方法は、コンピュータ装置において実行され、プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを進行し、該進行中のゲームの画像を該コンピュータ装置が備える表示装置に表示させる方法であって、前記バトルが開始するまでに前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させ、前記バトルが開始するまでに前記プレイヤキャラクタについて、所定の攻撃制限値まで低下されることで前記敵キャラクタに対する攻撃が制限されるものとなる攻撃能力値を前記記憶装置に記憶させ、前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させ、前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目で構成されるブロックを前記表示装置に順次表出させ、プレイヤが前記コンピュータ装置が備える入力装置から入力した指示に従って前記順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させ、前記パズル枠が表示されてから、または最初のブロックが表出されてからの時間の経過に応じて前記記憶装置に記憶された前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を順次低下させ、前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記記憶装置に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させることを特徴とする。
【0058】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点にかかるプログラムは、コンピュータ装置においてプレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるためのプログラムであって、前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させる生存能力値記憶手段、前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段、前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目のブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段、プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段、前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの経過時間を計時する経過時間計時手段、及び、予め定められた制限時間を前記経過時間計時手段が計時するまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【0059】
上記目的を達成するため、本発明の第6の観点にかかるプログラムは、コンピュータ装置においてプレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるためのプログラムであって、前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させる生存能力値記憶手段、前記プレイヤキャラクタについて、所定の攻撃制限値まで低下されることで前記敵キャラクタに対する攻撃が制限されるものとなる攻撃能力値を前記記憶装置に記憶させる攻撃能力値記憶手段、前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段、前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目で構成されるブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段、プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段、前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの時間の経過に応じて前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を順次低下させる攻撃能力値低下手段、及び、前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【0060】
上記第5、第6の観点にかかるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置に着脱可能に構成され、上記コンピュータ装置とは別個に提供される記録媒体としてもよい。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記コンピュータ装置内に設けられ、上記コンピュータ装置と共に提供される固定ディスク装置などの記録媒体としてもよい。上記第5、第6の観点にかかるプログラムは、ネットワーク上に存在するサーバ装置から、そのデータ信号を搬送波に重畳して、ネットワークを通じて上記コンピュータ装置に配信することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0061】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0062】
図1は、この実施の形態にかかるゲームを実行するためのプラットフォームとなる携帯電話機の構成を示すブロック図である。図示するように、この携帯電話機は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、入力装置14と、表示装置15と、通信装置16とを備えている。携帯電話機は、このほかにも通話を行うために必要な構成要素を備えているが、本発明とは直接関係がないため、図1において省略している。
【0063】
CPU11は、ROM12に記憶されたプログラムを実行し、ゲームの進行のために必要な処理を行う。CPU11は、内部タイマを含み、内部タイマが所定時間(例えば、1ミリ秒)を計時する毎にタイマ割り込みを発生させる。ROM12は、ゲームのアプリケーションプログラムを含むCPU11の処理プログラムを記憶する。ROM12の少なくとも一部は、電気的に書き込み/消去が可能なフラッシュメモリによって構成されている。ゲームのアプリケーションプログラム(該アプリケーションで使用する固定データを含む)は、ネットワーク3上に存在するサーバ装置からダウンロードして、フラッシュメモリに格納されるものとなる。RAM13は、バッテリバックアップされており、後述する各種のテーブルなどのデータを記憶するとともに、CPU11のワークエリアとして使用される。
【0064】
入力装置14は、「1」〜「0」までの数字キー、「*」キー、「#」キー、方向キーなどを含み、プレイヤの操作によって必要な情報をCPU11に入力する。ゲームを進行させる場合、方向キーによりプレイヤキャラクタを移動させ、また、プレイヤキャラクタの動作などのコマンドを選択する。方向キーは、後述するパズルバトルにおいてブロックの位置を移動したり方向を転換するためにも用いられる。表示装置15は、液晶表示装置などによって構成され、実行されているゲームの画面を表示する。通信装置16は、ネットワーク3を介してサーバ装置から送信されたプログラムを受信し、ROM12に記憶させる。
【0065】
この実施の形態において、図1の携帯電話機において実行されるゲームは、入力装置14からの入力に従って仮想空間に形成されたフィールド上でプレイヤを移動させ、ゲームの進行過程においてプレイヤに与えられた課題を達成することでプレイヤキャラクタを成長させていくRPGである。プレイヤに与えられる課題としては、プレイヤキャラクタがフィールド上の所定位置に到達したときに開始される敵キャラクタとのバトルがある。このプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルにおいて、プレイヤの選択によって後述するパズルバトルを行うことが可能になっている。
【0066】
次に、この実施の形態にかかるRPGにおいてプレイヤからの指示に従って動作するプレイヤキャラクタと、プレイヤキャラクタとバトルを行う敵キャラクタに関するデータのうちでゲームの進行に伴って変化するデータについて説明する。ゲームの進行に伴って変化するプレイヤキャラクタ及び敵キャラクタに関するデータは、RAM13に記憶されている。
【0067】
図2(a)は、プレイヤキャラクタに関するデータを登録したプレイヤキャラクタテーブルを示す図である。図示するように、プレイヤキャラクタテーブル200には、プレイヤキャラクタの名称(PC名)201、HP202a及びHPmax202b、MP203a及びMPmax203b、レベル(Lv)204、経験値(Ev)205、武器206、防具207、並びに所持アイテム208が登録されている。プレイヤキャラクタの名称201は、ゲームの開始時にプレイヤが選択して決めることも、デフォルトで定められたものをそのまま用いることもできる。
【0068】
HP202aは、バトルにおいてプレイヤキャラクタが生存できる能力を示す値である。HP202aは、バトルにおいて敵キャラクタから攻撃を受けると、その攻撃の効果に応じて減少させられ、その値が0になってしまうと戦闘不能になってゲームオーバーとなる。HPmax202bは、HP202aの値としてとり得る最大値であり、プレイヤキャラクタのレベル204に応じて決められる。MP203aは、バトルにおいてプレイヤキャラクタが魔法の発動を試みることのできる能力を示す値である。MP203aは、プレイヤキャラクタの攻撃手法として選択された魔法に応じて減少させられ、その値が一定値以上ないと魔法が発動できなくなる。MPmax203bは、MP203aの値としてとり得る最大値であり、プレイヤキャラクタのレベル204に応じて決められる。
【0069】
レベル204は、プレイヤキャラクタの現在のレベルであり、この値の違いに応じてHPmax202b、MPmax203b、武器206に応じた攻撃力、防具207に応じた防御力に変化が生じるものとなる。経験値205は、プレイヤキャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利する毎に与えられるポイントが累積された値であり、この値が所定値に達する度にレベル204が上昇していく。武器206は、プレイヤキャラクタが現在装備している武器の種類を示し、レベル204に応じてプレイヤキャラクタの通常攻撃力を定めるものとなる。
【0070】
防具207は、プレイヤキャラクタが現在装備している防具の種類を示し、レベル204に応じて敵キャラクタからの攻撃に対する防御力を定めるものとなる。プレイヤキャラクタが装備可能な各防具には、火、土、水及び雷の属性のうちの1種類、または互いに反対属性とならない2種類の属性が設定されており、バトルにおいては、装備している防具207に設定された属性の魔法をプレイヤキャラクタが発動できるものとなる。ここで、火と水、土と雷が、それぞれ互いに反対属性となり、また、属性毎に威力の小さな魔法(ファイア、コメット、ブリザド、サンダー)と、威力の大きな魔法(ファイラ、コメテオ、ブリザラ、サンダラ)とを発動することができる。
【0071】
また、装備している防具207に設定された属性に応じて、敵キャラクタの魔法攻撃に対する防御力が変わってくる。敵キャラクタが同じ威力の魔法を発動しても、装備している防具207の属性と同じであれば受けるダメージ(HP202aの減少量)は小さく、異なる属性であれば受けるダメージが大きくなる。例えば、プレイヤキャラクタの装備している防具207の属性が火であれば、敵キャラクタから火の属性の魔法で攻撃されてもあまりダメージを受けないが、水の属性の魔法で攻撃されると大きなダメージを受けることとなる。
【0072】
所持アイテム208は、プレイヤキャラクタが現時点で所持しているアイテムを示すものである。プレイヤキャラクタが所持可能なアイテムとしては、バトルにおいて敵キャラクタに対して攻撃を行うために用いるもの、HP202aやMP203aを回復させるためのもの、敵キャラクタの情報を見るためのものなどがある。また、プレイヤキャラクタが装備可能な武器、防具のうちで現在装備していない武器、防具も所持アイテム208として所持される。アイテムは、フィール上の所定の位置で拾って得たり、バトルで敵キャラクタに勝利することで得たりすることができる。
【0073】
図2(b)は、敵キャラクタに関するデータを登録した敵キャラクタテーブルを示す図である。図示するように、敵キャラクタテーブル210には、ゲームに登場する敵キャラクタ毎に、敵キャラクタ名(EC1〜ECn)211、出現場所212、HP213a及びHPmax213b、MP214a及びMPmax214b、属性215、攻撃力216、防御力217、並びにエンドフラグ(End)218が登録されている。敵キャラクタ名211は、各敵キャラクタの名称であり、また、個々の敵キャラクタを識別するためのキーとして使用されるデータである。
【0074】
HP213aは、バトルにおいて敵キャラクタが生存できる能力を示す値である。HP213aは、バトルにおいて敵キャラクタが攻撃を受けると、その攻撃の効果に応じて減少させられ、プレイヤキャラクタのHP202aが0となる前にその値を0にすると、プレイヤキャラクタがバトルに勝利することとなる。HPmax213bは、HP213aの初期値且つ最大値であり、敵キャラクタ毎に予め定められている。MP214aは、バトルにおいて敵キャラクタが魔法の発動することのできる能力を示す値である。MP214aは、敵キャラクタの攻撃として魔法が発動されると減少させられる。敵キャラクタも、MP214aの値によって魔法が発動できなくなる。MPmax214bは、MP214aの初期値且つ最大値であり、敵キャラクタ毎に予め定められている。
【0075】
属性215は、火、土、水及び雷の属性のうちの1種類が敵キャラクタ毎に設定されており、敵キャラクタの発動する魔法は、属性215に応じたものとなる。また、反対属性の魔法によって受けるダメージが大きく、同じ属性の魔法では受けるダメージが小さいことは、プレイヤキャラクタの場合と同じである。攻撃力216は、各敵キャラクタの通常攻撃による攻撃力を示す。防御力217は、各敵キャラクタのプレイヤキャラクタからの攻撃に対する防御力を示す。エンドフラグ218は、プレイヤキャラクタの勝利でバトルが終了するとセットされるフラグであり、エンドフラグ218のセットされていない敵キャラクタの出現場所212にプレイヤキャラクタが到達したときに、バトルが開始されるものとなる。
【0076】
次に、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルと、該バトルにおいてプレイヤの選択に従って行われるパズルバトルについて詳しく説明する。プレイヤキャラクタがフィールド上の所定位置に到達したときに、当該位置で未だバトルが発生していないと、敵キャラクタとのバトルが開始される。
【0077】
図3(a)は、パズルバトルが行われていない状態において表示装置15に表示されるバトルの画面の構成を示す図である。図示するように、バトルの行われるフィールドにプレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とが表示される。また、プレイヤキャラクタ101のHP202aの値及びそのHPmax202bに対する割合、MP203aの値及びそのMPmax203bに対する割合をそれぞれ示すHPゲージ103とMPゲージ104とが表示される。
【0078】
プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とは、それぞれ所定時間(プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とで異なる)を経過する度に行動が可能となり、敵キャラクタ102が行動可能になると、敵キャラクタ102からプレイヤキャラクタ101に対する攻撃手法が決定され、決定された攻撃手法でプレイヤキャラクタ101に対して攻撃を行って、プレイヤキャラクタ101のHP202aを攻撃の効果に応じて減少させる。
【0079】
プレイヤキャラクタ101が行動可能になると、行動選択ウィンドウ110が表示される。行動選択ウィンドウ110は、行動コマンド選択ウィンドウ111と行動種別選択ウィンドウ112とからなり、プレイヤは、入力装置14を操作して行動コマンド選択ウィンドウ111の中でカーソル111cを移動させ、「たたかう」、「まほう」または「どうぐ」の中からいずれかの行動コマンドを選択する。「たたかう」は、プレイヤキャラクタ101が現在装備している武器206で敵キャラクタ102に対して攻撃を行うことを指示する行動コマンドである。「たたかう」が選択された場合は、さらにプレイヤが詳細な選択を行うことなく、プレイヤキャラクタ101が敵キャラクタ102に対して装備している武器206で攻撃を行い、敵キャラクタ102のHP213aを攻撃の効果に応じて減少させる。
【0080】
「どうぐ」は、プレイヤキャラクタ101が所有しているアイテム(武器、防具を除く)のうちの所望のアイテムを使用することを指示するコマンドである。行動選択ウィンドウ111から「どうぐ」が選択されたときに、さらにプレイヤの指示に従って行動種別選択ウィンドウ112の中から使用するアイテムが選択される。攻撃用のアイテムが選択された場合には、プレイヤキャラクタ101が敵キャラクタ102に対して選択されたアイテムで攻撃を行い、敵キャラクタ102のHP213aを攻撃の効果に応じて減少させる。
【0081】
また、HP回復アイテムが選択された場合には、プレイヤキャラクタ101のHP202aが所定量だけ増加させられ、MP回復アイテムが選択された場合には、プレイヤキャラクタ101のMP203aが所定量だけ増加させられる(但し、それぞれHPmax202b、MPmax203bまで)。或いは、敵キャラクタ102の情報取得用のアイテムが選択された場合には、敵キャラクタ102のHP213a、属性215、攻撃力216、防御力217などの情報が表示装置15に表示される。
【0082】
「まほう」は、プレイヤキャラクタ101が現在装備している防具207に対応した属性の魔法を発動して敵キャラクタ102に対して攻撃を行うことを指示する行動コマンドである。行動選択コマンド111のうちから「まほう」が選択されたときに、装備している防具207に対応した属性、及び現在のMP203aの値で発動することのできる魔法の種別が表示される。プレイヤは、入力装置14を操作して行動種別選択ウィンドウ112の中でカーソル112cを移動させ、所望の種別の魔法を発動させることを指示する。
【0083】
もっとも、行動コマンドとして「まほう」が選択され、魔法の種別が選択されたとしても、それだけで敵キャラクタ102に対して魔法が発動される訳ではない。この実施の形態にかかるRPGでは、行動コマンドとして「まほう」が選択され、魔法の種別が選択されると、パズルバトルが開始され、このパズルバトルにおいて制限時間内にパズルが完成されて初めて、選択された魔法が発動されるものとなる。なお、行動コマンドとして「まほう」を選択するためには、プレイヤキャラクタ101に一定値以上のMP203aが残っていることが条件となり、さらに威力の大きい(ファイラ、コメテオ、ブリザラ、サンダラ)を選択するためには、さらに多くのMP203aが残っていることが条件となる。そして、選択された魔法の種類に応じてMP203aが減少させられる。
【0084】
図3(b)は、バトルにおいて「まほう」が選択されたときに表示装置15に表示されるパズルバトルの画面の構成を示す図である。図示するように、パズルバトルにおいては、プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102の他に、複数のマス目からなるパズル枠である魔法陣121が表示される。魔法陣121よりも画面の上方からブロック122が順次落下し、プレイヤは、入力装置14を操作して落下するブロック122を移動/回転させていき、入力装置14の操作により所望の位置で停止させて魔法陣121を埋めていく。ブロック122が停止させられると、次のブロック122が落下してくる。
【0085】
落下するブロックには、図3(b)に示すブロック122以外にも様々な形態のものがあり、現在落下中のブロック122に次いで落下してくる次ブロック123a、さらにその次に落下してくる次々ブロック123bが画面の右側に表示される。魔法陣121の完成(全てのマス目をブロックで埋めること)までには制限時間が設けられており、制限時間までの残り時間が残時間ゲージ124に示される。
【0086】
また、パズルバトル中の敵キャラクタ102の攻撃として、火の玉131が飛び出してくることがあり、魔法陣121のいずれかのマス目がブロックで埋められていても、火の玉131が衝突すると当該マス目の部分が消失してしまう(つまり、ブロックで埋められていないこととなってしまう)。火の玉131は、所定時間毎に飛び出してくるが、そもそも魔法陣121とは関係ない場所に飛ぶ場合があったり、魔法陣121の範囲に飛んできてもその経路のマス目が埋められていない場合もあり、その場合は、火の玉131がミスヒットとなり、ブロックで埋められた部分が消失することはない。
【0087】
パズルバトルの開始から制限時間を経過するまでに(つまり、残時間ゲージ124が示す残り時間が0になるまでに)、魔法陣121の全てのマス目が順次落下したブロック122で埋められると、選択した種類の魔法が発動してプレイヤキャラクタ101から敵キャラクタ102に対して攻撃が加えられて、パズルバトルが終了する。制限時間を経過するまでに、魔法陣121の全てのマス目を埋めることができないと、魔法が発動しないままパズルバトルが終了する。
【0088】
次に、パズルバトルにおいて表示装置15に表示される魔法陣121及び落下するブロック122について詳しく説明する。図4(a)は、バトルバトルにおいて適用される魔法陣121の形態を示す図である。パズルバトルにおいて適用される魔法陣121には、威力の小さい(ファイヤ、コメット、ブリザド、サンダー)が選択されたときに表示される魔法陣121−1と、威力の大きい(ファイラ、コメテオ、ブリザラ、サンダラ)が選択されたときに表示される魔法陣121−2とがある。
【0089】
魔法陣121−2は、魔法陣121−1よりもマス目の数が多く、その全体形状も複雑なものとなっている。魔法陣121−2は、マス目の数が多い分だけ全てのマス目をブロックで埋めることが魔法陣121−1よりも困難であるので、これに応じて制限時間は長くなっているが、形が複雑なことで全てのマス目をブロックで埋めることが魔法陣121−1よりも困難になっていることは、制限時間の違いに考慮されていない。また、魔法陣121−2は、敵キャラクタ102からの火の玉131による攻撃を受けてしまう可能性が魔法陣121−1よりも高いが、これも制限時間の違いに考慮されていない。つまり、制限時間が長いことを考慮した上でも、魔法陣121−2は、魔法陣121−1よりも全てのマス目をブロック122で埋めることが困難なものとなっている。
【0090】
また、図4(b)は、パズルバトルにおいて落下するブロック122の例を示す図である。パズルバトルにおいて落下するブロック122には、魔法陣121を埋めることのできるマス目が1〜4個である7種類のブロック122−1〜122−7が存在する。ブロック122−1〜122−7は、プレイヤによる入力装置14の操作によって回転させることが可能であるので、ブロック122−2、122−3については90度回転されたパターンが、ブロック122−4〜122−6については90度、180度、270度回転されたパターンも存在する。ブロック122−1〜122−7のうちのどれが落下させられるかは、ランダムに決められる。
【0091】
図4(a)、図4(b)に示すように、魔法陣121−1、121−2は、比較的複雑な形状をしているものの、ブロック122−1〜122−7のどれが落下してくるかは、魔法陣121−1、121−2の形状に合わせて決められるものではなく、ランダムに決められる。このため、落下するブロック122を魔法陣121を埋めるのに適切でないとプレイヤが判断すれば、その位置を停止させることなく魔法陣121の下まで落下させて、消失させてしまってもよい。この場合も、制限時間内なら、次のブロック122が落下してくる。
【0092】
また、順次落下するブロック122の形状によっては、そもそもはみ出しも重なりもなく魔法陣121を埋めることが不可能な場合も発生する。結果的にははみ出しも重なりもせずに魔法陣121を埋めることのできるブロック122が順次落下することとなっていた場合であっても、プレイヤが分かるのは次々ブロック123bまでであるので、先に落下しているブロック122で魔法陣121のどのマス目を埋めればよいかを予測するのは困難である。
【0093】
そこで、このRPGのパズルバトルでは、魔法陣121をはみ出すように落下するブロック122を停止させたり、先に停止されているブロックと重なり合って落下するブロック122を停止させることも可能なものとなっている。ブロックのはみ出しや重なりがあっても、とにかく制限時間内で魔法陣121の全てのマス目を順次落下したブロック122で埋めることができたのならば、パズルバトルの開始の契機として選択した魔法を発動させることができる。
【0094】
もっとも、ブロックのはみ出しや重なりは、発動する魔法の効果に影響を及ぼすものとなっている。ブロックのはみ出しや重なりがないものとした場合には、プレイヤキャラクタ101から敵キャラクタ102に対する魔法による攻撃の効果として、α×M×Ae×R/Deで算出される値だけ敵キャラクタ102のHP213aが減少させられる。ここで、αは所定の定数、Mは魔法陣121のマス目の数、Aeは属性係数(敵キャラクタの属性215と反対属性の魔法だと大きく、同じ属性の魔法だと小さい)、Rは所定範囲の値を採るランダム値、Deは敵キャラクタ102の防御力217である。
【0095】
これに対して、ブロックの重なりがあった場合には、プレイヤキャラクタ101から敵キャラクタ102に対する魔法による攻撃で敵キャラクタ102のHP213aを減少させることのできる量は、α×(M−1.5O)×Ae×R/Deとなってしまう。ここで、Oは、異なるブロック122が重なり合っているマス目の数であり、3つのブロックが重なり合っているマス目は、2マス分の重なりとカウントされる。なお、M−1.5Oが0より小さくなっても、敵キャラクタ102のHP213aが増加させられることはない。
【0096】
また、ブロックのはみ出しがあった場合には、プレイヤキャラクタ101も自ら発動した魔法による損失を被ってしまい、β×P×Ap×R/Dpで算出される値だけHP202aが減少させられてしまう。ここで、βは所定の定数、Pは魔法陣121をはみ出しているブロック122のマス目の数、Apは属性係数(装備している防具207の属性と反対属性の魔性だと大きく、同じ属性だと小さい)、Dpはプレイヤキャラクタ101の装備している防具207及びレベル204により定められる防御力である。Rは、敵キャラクタ102に対する効果を求めるときと同じランダム値である。
【0097】
なお、バトルにおいてプレイヤキャラクタ101及び敵キャラクタ102をそれぞれ行動可能にするための時間を計測するため、それぞれCPU11が発生するタイマ割り込みによって値が更新されるプレイヤキャラクタ攻撃時間タイマと敵キャラクタ攻撃時間タイマがRAM13に設けられている。これらのタイマの値が所定値になる度に、プレイヤキャラクタ101或いは敵キャラクタ102が行動可能になる。プレイヤキャラクタ101或いは敵キャラクタ101が行動を行うと、プレイヤキャラクタ攻撃時間タイマ或いは敵キャラクタ攻撃時間タイマの値は0に初期化される。また、パズルバトルにおける経過時間を計測するため、CPU11が発生するタイマ割り込みによって値が更新される魔法陣作成時間タイマがRAM13に設けられている。魔法陣作成時間タイマの値が魔法の種類に応じた所定値となると、制限時間が経過したこととなる。
【0098】
以上のようなパズルバトルを含むバトルにおいて、プレイヤキャラクタ101のHP202aが0となってしまう前に敵キャラクタ102のHP213aを0にさせると、プレイヤキャラクタ101の勝ちとなる。プレイヤキャラクタ101がバトルに勝利すると、経験値205が増加させられ、さらに経験値205が所定値に達する度にレベル204が向上させられる。また、敵キャラクタ102の種類に応じてアイテムがプレイヤキャラクタ101に提供される。そして、バトルが開始した位置から再び、プレイヤキャラクタ101をフィールド上で移動させてゲームを再開させることとなる。
【0099】
一方、敵キャラクタ102のHP213aを0にさせる前にプレイヤキャラクタ101のHP202aが0となってしまうと、プレイヤキャラクタ101の負けとなる。この場合は、そのままゲームオーバーとなる。
【0100】
以下、この実施の形態にかかるRPGを進行するために、図1の携帯電話機が実行する処理について説明する。この実施の形態にかかるRPGも、他のRPGと同じようにプレイヤキャラクタをフィールド上で移動させながらゲームが進行し、プレイヤキャラクタ101がフィールド上の所定の位置に到達したときに、プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とのバトルが開始するものとなっている。もっとも、バトルが開始する以前の処理については、本発明と直接関係がないため、詳細な説明を省略する。
【0101】
図5は、バトル処理を示すフローチャートである。プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルが開始すると、CPU11は、当該位置を出現場所212とした敵キャラクタ102をプレイヤキャラクタ101とともにフィールド上に配置する(ステップS101)。次に、CPU11は、RAM13のプレイヤキャラクタ攻撃時間タイマと敵キャラクタ攻撃時間タイマとを初期化して、プレイヤキャラクタ攻撃時間と敵キャラクタ攻撃時間の計時を新たに開始する(ステップS102)。
【0102】
CPU11は、プレイヤキャラクタ攻撃時間タイマが所定の値となったかどうかにより、プレイヤキャラクタ101が行動可能となっているかどうかを判定する(ステップS103)。プレイヤキャラクタ101が行動可能となっていれば、CPU11は、入力装置14の操作によりプレイヤキャラクタ101の行動を指示する行動コマンドとして「たたかう」が選択されているかどうかを判定する(ステップS104)。「たたかう」が選択されている場合には、CPU11は、プレイヤキャラクタ101が装備している武器206を用いて敵キャラクタ102に対して攻撃を加えさせ、その攻撃の効果に応じて敵キャラクタ102のHP213aを減少させる(ステップS105)。そして、ステップS110の処理に進む。
【0103】
行動コマンドとして「たたかう」が選択されていない場合には、CPU11は、CPU11は、入力装置14の操作によりプレイヤキャラクタ101の行動を指示する行動コマンドとして「どうぐ」が選択されているかどうかを判定する(ステップS104)。「どうぐ」が選択されている場合には、CPU11は、さらに行動種別選択ウィンドウ112に表示されたアイテムの中から入力装置14の操作により選択された種類のアイテムを用いた処理を行う(ステップS107)。
【0104】
例えば、攻撃用のアイテムが選択された場合には、CPU11は、プレイヤキャラクタ101から敵キャラクタ102に対して攻撃を加えさせ、その効果に応じて敵キャラクタ101のHP213aを減少させる。HP回復アイテムまたはMP回復アイテムが選択された場合には、CPU11は、プレイヤキャラクタ101のHP202aまたはMP203aを増加させる。敵キャラクタ102の情報取得用のアイテムが選択された場合には、CPU11は、敵キャラクタ102の各種情報を表示装置15に表示させる。そして、ステップS110の処理に進む。
【0105】
行動コマンドとして「どうぐ」も選択されていない場合には、CPU11は、入力装置14の操作によりプレイヤキャラクタ101の行動を指示する行動コマンドとして「まほう」が選択されているかどうかを判定する(ステップS104)。「まほう」が選択されている場合には、CPU11は、詳細を後述するパズルバトル処理を行う(ステップS109)。パズルバトル処理から復帰すると、ステップS110の処理に進む。
【0106】
行動コマンドとして「まほう」も選択されていない場合には、ステップS111の処理に進む。ステップS103でプレイヤキャラクタ101が行動可能となっていない場合にも、ステップS111の処理に進む。ステップS110では、CPU11は、RAM13のプレイヤキャラクタ攻撃時間タイマを初期化して、プレイヤキャラクタ攻撃時間の計時を新たに開始する。そして、ステップS115の処理に進む。
【0107】
ステップS111では、CPU11は、敵キャラクタ攻撃時間タイマが所定の値となったかどうかにより、敵キャラクタ102が行動可能となっているかどうかを判定する。敵キャラクタ102も行動可能となっていなければ、ステップS103の処理に戻り、CPU11は、さらにプレイヤキャラクタ101が行動可能となっているかどうかの判定を続ける。
【0108】
敵キャラクタ102が行動可能となっていれば、CPU11は、敵キャラクタ102のプレイヤキャラクタ101に対する攻撃方法を選択する。ここで、攻撃方法として魔法を選択するためには、敵キャラクタ102のMP214aが所定値以上なければならない(ステップS112)。CPU11は、ここで選択した攻撃方法で敵キャラクタ102からプレイヤキャラクタ101に対して攻撃を加えさせ、その攻撃の効果に応じてプレイヤキャラクタ101のHP202aを減少させる(ステップS113)。CPU11は、RAM13の敵キャラクタ攻撃時間タイマを初期化して、敵キャラクタ攻撃時間の計時を新たに開始する(ステップS114)。そして、ステップS115の処理に進む。
【0109】
ステップS115では、CPU11は、プレイヤキャラクタ101のHP202aが0となったかどうかを判定する。プレイヤキャラクタ101のHP202aが0になっていなければ、プレイヤキャラクタ101は未だ戦闘を継続可能であるので、CPU11は、今度は敵キャラクタ102のHP213aが0になっているかどうかを判定する(ステップS116)。敵キャラクタ102のHP213aも0になっていなければ、敵キャラクタ102も未だ戦闘を継続可能であるので、ステップS103の処理に戻って、プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とのバトルを継続する。
【0110】
敵キャラクタ102のHP213aが0になっていた場合には、CPU11は、バトル勝利処理を行い、プレイヤキャラクタ101の経験値205を増加させ、必要に応じてレベル204を向上させるとともにHPmax202b及びMPmax203bを向上させ、さらにプレイヤキャラクタ101が倒した敵キャラクタ102に応じてプレイヤキャラクタ101にアイテムを与える(ステップS117)。そして、バトル処理を終了し、再びプレイヤキャラクタ101をフィールド上で移動させながらゲームを継続していくものとする。一方、プレイヤキャラクタ101のHP202aが0となっていた場合には、CPU11は、所定のゲームオーバー処理を行う(ステップS118)。そして、この実施の形態にかかるRPGの処理を終了する。
【0111】
図6は、ステップS109のパズルバトル処理を詳細に示すフローチャートである。パズルバトル処理では、CPU11は、さらに行動種別選択ウィンドウ112に表示された魔法の中から入力装置14の操作により選択された種類の魔法に応じた魔法陣121(ファイア、コメット、ブリザドまたはサンダーならば魔法陣121−1、ファイラ、コメテオ、ブリザラまたはサンダラならば魔法陣121−2)を表示装置15に表示させる(ステップS201)。CPU11は、選択された魔法に応じた値だけプレイヤキャラクタ101のMP203aを減少させる(ステップS202)。
【0112】
次に、CPU11は、RAM13の魔法陣作成時間タイマを初期化して、魔法陣作成時間の計時を新たに開始する(ステップS203)。また、CPU11は、RAM13の敵キャラクタ攻撃時間タイマを初期化して、敵キャラクタ攻撃時間の計時を新たに開始する。なお、パズルバトル処理に用いられる敵キャラクタ攻撃時間タイマは、パズルバトル処理に移行しない場合の敵キャラクタ攻撃時間タイマとは別個のものであってもよい(ステップS204)。
【0113】
CPU11は、魔法陣作成時間タイマの値が魔法の種類(ファイア、コメット、ブリザドまたはサンダーか、それともファイラ、コメテオ、ブリザラまたはサンダラか)に応じた所定値に達したかどうかにより、魔法陣121を作成するための制限時間を経過したかどうかを判定する(ステップS205)。
【0114】
魔法陣作成の制限時間を経過していなければ、CPU11は、表示装置15上に現在落下中のブロック122が表示されているかどうかを判定する(ステップS206)。現在落下中のブロック122が表示されていれば、そのままステップS208の処理に進む。現在落下中のブロック122が表示されていなければ、CPU11は、次ブロック123aとして表示されていた種類のブロックを新たにブロック122として魔法陣121の上方に表示させる。CPU11は、また、次々ブロック123bとして表示されていた種類のブロックを次ブロック123aとし、新たな次々ブロック123bの種類を決めて、表示装置15に表示させる(ステップS207)。そして、ステップS208の処理に進む。
【0115】
ステップS208では、CPU11は、表示装置15上に表示されているブロック122を表示装置15の下方に落下させる。ここで、魔法陣121より下側にまでブロック122が落下させられると、CPU11は、これまで表示されていたブロック122を表示消去させる(ステップS208)。
【0116】
次に、CPU11は、入力装置14の操作により落下中のブロック122の位置を現在表示されている位置で確定させる指示が入力されているかどうかを判定する(ステップS209)。落下中のブロック122の位置を現在の表示位置で確定させる指示が入力されていれば、CPU11は、ブロック122をその位置で停止させ、魔法陣121のマス目を埋めさせる(ステップS210)。CPU11は、ここで魔法陣121のマス目が埋められた結果、魔法陣121にある全てのマス目が順次落下されてきたブロック122で埋められて、魔法陣121が完成しているかどうかを判定する(ステップS211)。魔法陣121が完成していなければ、ステップS214の処理に進む。
【0117】
落下中のブロック122の位置を現在の表示位置で確定させる指示が入力されていなければ、CPU11は、入力装置14の操作により落下中のブロック122の位置を移動させる指示、または落下中のブロック122を回転させる指示が入力されているかどうかを判定する(ステップS212)。落下中のブロック122を移動させる指示も回転させる指示も入力されていなければ、そのままステップS214の処理に進む。落下中のブロック122を移動させる指示または回転させる指示が入力されていれば、CPU11は、入力された指示に応じてブロック122の位置を移動させ、またはブロック122を回転させる(ステップS213)。そして、ステップS214の処理に進む。
【0118】
ステップS214では、CPU11は、敵キャラクタ攻撃時間タイマが所定の値(ステップS111における所定の値よりも大きい値としてもよい)となったかどうかにより、敵キャラクタ102が魔法陣121を攻撃する時間となったかどうかを判定する。敵キャラクタ102が魔法陣121を攻撃する時間となっていなければ、そのままステップS205の処理に戻る。
【0119】
敵キャラクタ102が魔法陣121を攻撃する時間となっていれば、CPU11は、表示装置15に火の玉131を表出させ、魔法陣121の方向に向かって、或いは魔法陣121とは関係のない方向に向かって移動させる(ステップS215)。CPU11は、火の玉131が魔法陣121のマス目のうちで既に位置の確定したブロックで埋められたマス目に衝突したかどうかを判定する(ステップS216)。
【0120】
火の玉131が魔法陣121のブロックで埋められたマス目に衝突した場合には、CPU11は、魔法陣121のブロックで埋められたマス目のうちで火の玉131の衝突したマス目の部分を消失させ、再びブロックで埋められていない状態に戻す(ステップS217)。そして、ステップS218の処理に進む。火の玉131が魔法陣121のブロックで埋められたマス目に衝突しなかった場合には、そのままステップS218の処理に進む。ステップS218では、CPU11は、RAM13の敵キャラクタ攻撃時間タイマを初期化して、敵キャラクタ攻撃時間の計時を新たに開始する。そして、ステップS205の処理に戻る。
【0121】
また、ステップS211で魔法陣121にある全てのマス目が埋められて、魔法陣121の完成となっていれば、CPU11は、パズルバトル処理に移行する契機として選択された魔法を発動させる。この魔法を発動することにより、敵キャラクタ102のHP213aは、α×(M−1.5O)×Ae×R/De(αは所定の定数、Mは魔法陣121のマス目の数、Aeは属性係数、Rは所定範囲の値を採るランダム値、Deは敵キャラクタ102の防御力217、Oは異なるブロック122が重なり合っているマス目の数)で算出される値だけ減少させられる。
【0122】
また、魔法陣121をはみ出しているブロックのマス目があった場合には、プレイヤキャラクタ101のHP202aは、β×P×Ap×R/Dp(βは所定の定数、Pは魔法陣121をはみ出しているブロック122のマス目の数、Apは属性係数、Dpはプレイヤキャラクタ101の装備している防具207及びレベル204により定められる防御力)で算出される値だけ減少させられる(ステップS219)。そして、パズルバトル処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
【0123】
また、ステップS205において魔法陣作成時間タイマが所定時間を計時して、魔法陣121を作成するための制限時間に達してしまった場合には、CPU11は、選択された種類の魔法を発動することなく、表示装置15に表示されている魔法陣121を消去する(ステップS220)。そして、パズルバトル処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
【0124】
以上説明したように、この実施の形態にかかるRPGでは、プレイヤキャラクタ101がフィールド上の所定位置に到達すると敵キャラクタ102とのバトルが開始され、そのバトルにおけるプレイヤキャラクタ101の行動としてプレイヤが「まほう」を選択すると、パズルバトル処理が開始される。パズルバトル処理では、表示装置15に魔法陣121が表示され、この魔法陣121のマス目を上方から落下するブロック122をプレイヤの操作に従って移動/回転させることによって埋めていくものとしている。ここに魔法陣121の各マス目を効率よく埋めることができるかどうかは、落下するブロック122を移動/回転させる操作の技量が関わるものとなる。
【0125】
ここで、魔法陣121のマス目をブロック122で埋めるのに制限時間が設定されているが、プレイヤが制限時間内で魔法陣121の全てのマス目を埋めさせることができなければ、選択した種類の魔法が発動されることはない。プレイヤがプレイヤキャラクタ101の行動として「まほう」を選択しても、魔法陣121を完成させられずに選択した種類の魔法が発動されなければ、敵キャラクタ102のHP213aが減少させられることはない。魔法陣121を完成させられれば、選択した種類の魔法を発動して、敵キャラクタ102のHP213aを減少させることができる。
【0126】
プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とのバトルにプレイヤキャラクタ101が勝利するためには、敵キャラクタ102のHP213aをできるだけ減少させる必要があるが、このように魔法陣121の全てのマス目を埋めるパズルゲームにおける技量の違いによって敵キャラクタ102のHP213aを減少させられるかどうかが決まるものとなる。このため、プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102との間のバトルにプレイヤの技量が大きく関係するものとなるため、バトルにおける戦略性が高いものとなり、ゲームの趣向性が高くなる。
【0127】
また、この実施の形態にかかるものを含めてRPGは、一般的にストーリー性のあるゲームとなっているが、従来のRPGにおけるバトルは、プレイヤキャラクタ101がプレイヤの選択したままの行動を行うものとなっていたため、プレイヤの技量があまり反映されなかった。敵キャラクタ102との対戦要素を含むバトルに採用できるものは、従来は、プレイヤの技量が反映されやすいゲームではレースゲームくらいしかなかった。この実施の形態にかかるRPGでは、プレイヤの技量が反映されやすいパズルゲームの要素をバトルに取り込んでいるため、ゲームの趣向性が非常に高いものとなる。
【0128】
また、プレイヤの選択した種類の魔法を発動させるためには、魔法陣121の全てのマス目をブロック122で埋めなければならないが、この実施の形態にかかるパズルバトル処理では魔法陣121からのブロックのはみ出しや、魔法陣121を埋めるブロック同士の重なりも認められている。ブロックのはみ出しや重なりがあっても、とにかく魔法陣121の全てのマス目を制限時間内に埋めることができる限り、プレイヤの選択した種類の魔法を発動させることができる。このため、パズルゲームの技量があまり高くないプレイヤであっても、パズルバトル処理を含むプレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とのバトルを十分に楽しむことができるようになる。
【0129】
もっとも、魔法陣121からのブロックのはみ出しが生じてしまうと、はみ出したマス目の数に応じてプレイヤキャラクタ101にもダメージが生じて、HP202aが減少させられてしまう。また、魔法陣121を埋めるブロック同士に重なりが生じてしまうと、ブロック同士が重なり合ったマス目の数に応じて敵キャラクタ102に与えるダメージが低減されて、HP213aを減少させられる量が減ってしまう。このため、あまり技量の高くないプレイヤも楽しめるようにブロックのはみ出しや重なりを認めたとしても、依然としてパズルバトル処理の結果にはプレイヤの技量の差が反映させることができるようになる。
【0130】
また、バトルにおけるプレイヤキャラクタ101から敵キャラクタ102に対する攻撃として魔法を発動させるかどうかは、あくまでもプレイヤの選択に委ねられており、プレイヤキャラクタ101の行動として「まほう」を全く選択することなくプレイヤキャラクタ101が敵キャラクタ102に勝利するようにバトルを行うことも可能である。このため、パズルバトル処理のようなパズルゲームが非常に苦手なプレイヤであっても、プレイヤキャラクタ101が敵キャラクタ102に全く勝利できないというようなことも生じにくく、この実施の形態にかかるRPGをゲームとして楽しめるようになる。
【0131】
また、プレイヤキャラクタ101の行動として「まほう」をプレイヤが選択した場合に、MP203aの値が十分であれば、プレイヤキャラクタ101が現在装備している防具207に設定された属性の魔法のうちで威力の低い魔法(ファイア、コメット、ブリザド、サンダー)と威力の高い魔法(ファイラ、コメテオ、ブリザラ、サンダラ)のいずれも選択することができるものとなっている。ここで、プレイヤが威力の低い魔法を選択すれば、マス目の数も少なく形状の比較的単純な魔法陣121−1が表示装置15に表示されるが、威力の高い魔法を選択すれば、マス目の数が多く形状も比較的複雑な魔法陣121−2が表示装置15に表示されて、パズルバトル処理が行われることになる。
【0132】
このようにプレイヤの選択によって比較的単純なパズルゲームも比較的複雑なパズルゲームも行うことができるので、プレイヤの技量に応じてパズルゲーム処理を楽しめるようになる。もっとも、複雑なパズルゲームを経ることとなる威力の高い魔法をプレイヤが選択した場合には、制限時間内で魔法陣121−2の全てのマス目を埋めることができれば、威力の低い魔法を選択した場合よりも大きなダメージを敵キャラクタ102に対して与えられるものとなる。このため、パズルバトル処理のゲーム性も多彩になるとともに、プレイヤの技量の違いをパズルバトル処理の結果に反映させることができるようになる。
【0133】
さらに、パズルバトル処理が行われている間においても、一定時間毎に敵キャラクタ102の攻撃時間が到来し、火の玉131で魔法陣121を攻撃してくる。魔法陣121のマス目のうちで既にブロックで埋められたマス目に火の玉131が衝突すると、当該マス目が消失されてしまうこととなる。このようにプレイヤの操作によって魔法陣121の各マス目を一旦埋めても、これが消失させられてしまうことがあるため、ゲームの戦略性がいっそう高いものとなる。もっとも、このような魔法陣121のマス目のうちで一旦ブロックで埋められたマス目の消失も、敵キャラクタ102の火の玉131による攻撃の結果としてなされるものとなっている。このため、パズルバトル処理においても、プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とのバトルという要素を失わせないようにすることができる。
【0134】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0135】
上記の実施の形態では、魔法陣121を作成するための制限時間内に魔法陣121の全てのマス目をブロックで埋めることができれば、重なりやはみ出しのマス目数や選択した魔法の種類が同じである限り、発動した魔法の効果の算出手法に差異は設けられていなかった。もっとも、同じ制限時間内で魔法陣121を完成させることができたとしても、より短い時間で魔法陣121を完成させる方が困難なはずである。そこで、魔法陣121が完成したときにおける制限時間までの残り時間に応じて、魔法の効果を向上させる(つまり、敵キャラクタ102のHP213aの減少量を大きくする)ものとしてもよい。
【0136】
上記の実施の形態では、威力の大きい魔法(ファイラ、コメテオ、ブリザラまたはサンダラ)を選択したときには、威力の小さい魔法(ファイア、コメット、ブリザドまたはサンダー)を選択したときに表示される魔法陣121−1よりもマス目の数が多く、形も複雑な魔法陣121−2が表示装置15に表示されるものとなっていた。ここで、魔法陣121−2は、魔法陣121−1を完全に含むことのできる形態となっている。
【0137】
そこで、プレイヤが威力の大きい魔法を選択して魔法陣121−2が表示されたときに、制限時間内に魔法陣121−2を完成することができなくても、制限時間内に魔法陣121−1の部分までを完成することができれば、威力の小さい魔法の分だけの効果を生じさせるようにすることはできる。この場合、威力の小さい魔法の効果を生じさせるべく魔法陣121−1の部分までを完成させるための制限時間は、魔法陣121−2の全体を完成させるための制限時間よりも短く設定するものとしてもよい。
【0138】
上記の実施の形態では、パズルバトルを開始したときに魔法陣作成時間の計時を開始し、そこからの経過時間が所定の制限時間に達するまでに魔法陣121が完成すれば、該パズルバトルについて選択された魔法を発動させるものとしていた。一方、魔法陣121が完成しないまま所定の制限時間に達すると、魔法を発動せずにパズルバトルを終了させるものとしていた。もっとも、パズルバトルの前提となる“魔法”の選択は、プレイヤキャラクタのMP203aが十分にあるときにしかできず、また、“魔法”を選択することによってMP203aが減少させられるものとしていた。
【0139】
つまり、パズルバトルの前提となる“魔法”を選択した場合、選択した“魔法”の種類が同じであればMP203aの消費量が同じであり、また、ブロックのはみ出しや重なりが同じであるならば制限時間内に魔法陣121を完成させたか否かの違いでしか、パズルバトルの結果に差が生じることはなかった。これに対して、パズルバトルの開始からの制限時間という概念を特に設けず、パズルバトルにおいて時間の経過に応じてMP203aを減少させていくという手法を採ることにより、魔法陣121の完成時間が早いか遅いかでパズルバトルの結果に差を生じさせるものとすることもできる。
【0140】
図7は、このようなパズルバトルを実現するためのパズルバトル処理の変形例を示すフローチャートである。このフローチャートに従ってパズルバトルが行われる場合は、図3(b)のパズルバトル画面において残時間ゲージ124は表示されない。もっとも、このフローチャートに従って行われるパズルバトルでは、MP203aの減少が非常に重要な要素となってくるので、図3(b)のようにMPゲージ104をHPゲージ103と同じ大きさで表示するのではなく、残時間ゲージ124の位置で大きく表示させるものとしてもよい。
【0141】
図7のパズルバトル処理では、CPU11は、行動種別選択ウィンドウ112に表示された魔法の中から入力装置14の操作により選択された種類の魔法に応じた魔法陣121を表示装置15に表示させる(ステップS301)。次に、CPU11は、RAM13のMP低下時間タイマを初期化して、MP低下時間の計時を新たに開始させる(ステップS302)。また、CPU11は、RAM13の敵キャラクタ攻撃時間タイマを初期化して、敵キャラクタ攻撃時間の計時を新たに開始する(ステップS303)。
【0142】
CPU11は、MP低下時間タイマの値が所定値に達したかどうかにより、プレイヤキャラクタ101のMP203aを低下させる時間となったかどうかを判定する(ステップS304)。プレイヤキャラクタ101のMP203aを低下させる時間となっていなければ、そのままステップS308の処理に進む。
【0143】
プレイヤキャラクタ101のMP203aを低下させる時間となっていれば、CPU11は、プレイヤキャラクタ101のMP203aを所定量だけ減少させる(ステップS305)。CPU11は、ここでMP203aを所定量だけ減少させた結果として、プレイヤキャラクタ101のMP203aが0になったかどうかを判定する(ステップS306)。プレイヤキャラクタ101のMP203aが0になっていなければ、CPU11は、RAM13のMP低下時間タイマを初期化して、MP低下時間の計時を新たに開始させる(ステップS307)。そして、ステップS308の処理に進む。
【0144】
ステップS308〜S321までの処理は、図6のフローチャートに示したステップS206〜S219までの処理と同じである。ステップS306においてプレイヤキャラクタ101のMP203aが0になっていれば、CPU11は、選択された種類の魔法を発動することなく、表示装置15に表示されている魔法陣121を消去する(ステップS322)。そして、パズルバトル処理を終了して、図5のフローチャートに復帰する。
【0145】
以上のように、この変形例のパズルバトル処理では、魔法陣121の全てのマス目をブロックで埋めることができるまで時間の経過に応じてプレイヤキャラクタ101のMP203aが低下させられていく。魔法陣121の全てのマス目を埋めることができるまでの時間が短いほど、MP203aの低下量が少なくて済む。同じように魔法を発動させて敵キャラクタ102のHP213aを減少させることができるにしても、MP203aの低下を抑えることができるほうがプレイヤにとっては有利なものとなるが、MP203aの低下を抑えること、すなわち魔法陣121の全てのマス目を短時間で埋めることには、プレイヤの技量が大きく影響してくることとなる。このため、パズルバトル処理における戦略性がさらに高いものとなる。
【0146】
なお、図7のように所定時間毎にMP203aを減少させながらパズルバトルを進行し、MP203aが0となるまでに魔法陣121を完成したら魔法を発動させるものとする場合に、プレイヤキャラクタが道具としてMP回復アイテムを所有していれば、入力装置14からのプレイヤの指示に従ってパズルバトルの進行中にMP回復アイテムを使用して、MP203aが0になってしまう前にプレイヤキャラクタ101のMP203aの値を回復させるようにすることもできる。
【0147】
これにより、プレイヤキャラクタ101がMP回復アイテムを所持し、これを使用している限りにおいてパズルバトル処理の開始からの経過時間に関わらずに魔法陣121のマス目をブロックで埋めていくことができるので、プレイヤにとっては魔法陣121のマス目を埋めるチャンスが広がることになる。これにより、パズルバトル処理におけるゲームの趣向性をさらに高めることができる。また、魔法陣121のマス目を埋めるチャンスが広がることにより、技量の高くないプレイヤでも時間にとらわれずに魔法を発動させることができるものとなるので、パズルバトル処理を楽しむことができるようになる。
【0148】
なお、図6に示したパズルバトル処理中でもMP回復アイテムの使用によってプレイヤキャラクタのMPを回復させることは可能であるが、これがなくてもパズルバトル以外のバトル中にMP回復アイテムを使用することは可能であるので、特に効果が生じるものではない。
【0149】
上記の実施の形態では、魔法陣121を作成するための制限時間内に(或いは、図7の変形例ではプレイヤキャラクタ101のMP203aが0になるまでに)、魔法陣121の全てのマス目をブロックで埋めることができなければ、プレイヤの選択した魔法は発動しないものとなっていた。もっとも、魔法陣121の全てのマス目を埋めることができなくても、制限時間が経過した時点(図7の変形例ではMP203aが0になった時点)で埋められているマス目の数に応じた効果の魔法を発動させるものとしてもよい。
【0150】
例えば、埋められなかったマス目の数をNとした場合に、α×(M−1.5O−2N)×Ae×R/De(αは所定の定数、Mは魔法陣121のマス目の数、Aeは属性係数、Rは所定範囲の値を採るランダム値、Deは敵キャラクタ102の防御力217、Oは異なるブロック122が重なり合っているマス目の数)で算出される値だけ敵キャラクタ102のHP213aを減少させるものとしてもよい。
【0151】
或いは、β×(P+2N)×Ap×R/Dp(βは所定の定数、Pは魔法陣121をはみ出しているブロック122のマス目の数、Apは属性係数、Dpはプレイヤキャラクタ101の装備している防具207及びレベル204により定められる防御力)で算出される値だけプレイヤキャラクタ101のHP202aを減少させるものとしてもよい。敵キャラクタ102のHP213aを減少させることと、プレイヤキャラクタ101のHP202aの両方を減少させるものとしてもよい。
【0152】
この場合には、制限時間内に(図7の変形例ではMP203aが0になるまでに)魔法陣121の全てのマス目を埋めることができなくても、埋めることのできたマス目の数に応じて敵キャラクタ102に対してダメージを与えることができるので、あまり技量の高くないプレイヤにもパズルバトル処理を楽しむことができるようになる。もっとも、魔法陣121の全マス目のうちで制限時間内に(図7の変形例ではMP203aが0になるまでに)埋めることができたマス目の数が多くなるほど敵キャラクタ102に対して与えるダメージを大きくし、プレイヤキャラクタ101が被るダメージを小さくすることができるので、依然としてパズルバトル処理の結果にはプレイヤの技量の差が反映させることができるようになる。
【0153】
上記の実施の形態では、魔法陣121のマス目をブロック122で埋めるときに、魔法陣121からのブロックのはみ出しを無制限に認めていたが、はみ出したマス目の数に応じてプレイヤキャラクタ101にダメージが生じるものとしていた。これに対して、魔法陣121をはみ出したブロックのマス目の数に応じて敵キャラクタ102に与えるダメージを低減させるものとしてもよい。プレイヤキャラクタ101にダメージを与えることと、敵キャラクタ102に与えるダメージを低減させることを併用してもよい。このように魔法陣121をはみ出したマス目の数に応じて敵キャラクタ102に与えるダメージを低減させるものとすることによっても、プレイヤの技量の差をパズルバトル処理の結果の違いに反映させることができるようになる。
【0154】
一方、魔法陣121からのブロックのはみ出しは不問として、魔法陣121の全てのマス目が埋められれば、はみ出しによってプレイヤキャラクタ101にダメージを与えたり、敵キャラクタ102に与えるダメージを低減させたりすることはないようにしてもよい。さらに、魔法陣121をはみ出すことのできるマス目の数に一定の制限を設けるものとしてもよい。
【0155】
上記の実施の形態では、魔法陣121のマス目をブロック122で埋めるときに、魔法陣121を埋めるブロック同士の重なりを無制限に認めていたが、ブロック同士が重なり合っているマス目の数に応じて敵キャラクタ102に与えるダメージを低減させるものとしていた。これに対して、ブロック同士が重なり合っているマス目の数に応じてプレイヤキャラクタ101にダメージを与えるものとしてもよい。敵キャラクタ102に与えるダメージを低減させることと、プレイヤキャラクタ101にダメージを与えることを併用してもよい。このように魔法陣121を埋めるブロック同士が重なり合っているマス目の数に応じてプレイヤキャラクタ101にダメージを与えることによっても、プレイヤの技量の差をパズルバトル処理の結果の違いに反映させることができるようになる。
【0156】
一方、魔法陣121を埋めるブロック同士の重なりは不問として、魔法陣121の全てのマス目が埋められれば、ブロック同士の重なりによって敵キャラクタ102に与えるダメージを低減させたり、プレイヤキャラクタ101にダメージを与えたりすることはないようにしてもよい。さらに、魔法陣121を埋めるブロック同士が重なり合ってもよいマス目の数に一定の制限を設けるものとしてもよい。
【0157】
上記の実施の形態では、プレイヤキャラクタ101にもダメージは与えられるものの魔法陣121からのブロックのはみ出しが認められ、また、敵キャラクタ102に与えるダメージは低減されるものの魔法陣121を埋めるブロック同士の重なりが認められるものとなっていた。もっとも、表示装置15に表示された魔法陣121の上方から順次落下してくるブロック122は、その全てを魔法陣121のマス目を埋めるために用いなくてもよいものとなっている。そこで、魔法陣121からのブロックのはみ出しや魔法陣121を埋めるブロック同士の重なりを一切認めないものとしてもよい。
【0158】
上記の実施の形態では、パズルバトル処理において敵キャラクタ102が一定時間毎に火の玉131による攻撃を仕掛けてくるものとし、魔法陣121のマス目のうちの既にブロックで埋められたマス目に火の玉131が衝突すると、そのマス目が再びブロックで埋められていない状態となるものとしていた。しかしながら、火の玉131が既にブロックで埋められたマス目に衝突した場合に、そのマス目を埋めるものとしたブロック全体を消失させるものとしてもよい。また、敵キャラクタ102の攻撃として、魔法陣121の全体を破壊することが所定の割合で生じるものとしてもよく、この場合には、魔法陣121のいずれのマス目のブロックで埋められていない状態になるものとすることができる。
【0159】
上記の実施の形態では、敵キャラクタ102の火の玉131による攻撃で、魔法陣121のマス目のうちの既にブロックで埋められたマス目を破壊するものとしていた。一方、魔法陣121からのブロックのはみ出しや魔法陣121を埋めるブロック同士の重なりも認められている。そこで、敵キャラクタ102の攻撃で飛んできた火の玉131が魔法陣121からはみ出しているブロックのマス目に衝突した場合には、そのはみ出しを消失させるものとしてもよい。また、敵キャラクタ102の攻撃で飛んできた火の玉131が魔法陣121を埋めるブロック同士が重なり合っているマス目に衝突した場合には、その重なりを解消させる(すなわち、当該マス目が1つのブロックのみで埋められているものとする)ものとしてもよい。
【0160】
この場合、魔法陣121からはみ出しているブロックのマス目を敢えて敵キャラクタ102に火の玉131で攻撃させて消失させたり、魔法陣121を埋めるブロックが重なり合っているマス目を敵キャラクタ102に火の玉131で攻撃させて重なりを解消させるという戦略がとれることとなり、パズルバトル処理における戦略性がいっそう高いものとなる。
【0161】
上記の実施の形態では、プレイヤは、パズルバトル処理における敵キャラクタ102の火の玉131による攻撃を防ぐ手立てがなく、魔法陣121のマス目のうちで既にブロックで埋められているマス目に向かって火の玉131が飛んできてしまえば、このマス目は、必ず消失されてしまうものとなっていた。これに対して、プレイヤが入力装置14を操作して落下中のブロック122を移動/回転させ、落下中のブロック122を火の玉131に衝突させて、魔法陣121のマス目のうちで既にブロックで埋められているマス目の消失を防ぐことができるようにしてもよい。
【0162】
この場合には、敵キャラクタ102の火の玉131による攻撃を単純に受けてしまうだけではなく、プレイヤの操作によって防御することも可能となるので、敵キャラクタ102からの攻撃に対してもプレイヤの技量が関わるものとなり、また、パズルバトル処理における戦略性もいっそう高いものとなる。
【0163】
上記の実施の形態では、パズルバトル処理において敵キャラクタ102の攻撃として火の玉131を飛び出させ、これを衝突させることで魔法陣121のマス目のうちで既にブロックで埋められているマス目を消失させるものとしていた。もっとも、魔法陣121のブロックで埋められたマス目の消失は、このような敵キャラクタ102の攻撃以外のものでも可能である。
【0164】
上記の実施の形態では、プレイヤキャラクタ101が敵キャラクタ102に対して発動する魔法の属性として、火(ファイア、ファイラ)、土(コメット、コメテオ)、水(ブリザド、ブリザラ)、雷(サンダー、サンダラ)の4種類があったが、発動する魔法の属性は、パズルバトルの開始前に予め選択するものとし、選択した魔法の属性に応じてパズルバトル処理の内容に変化が生じることはなかった。これに対して、選択した魔法の威力だけではなく、属性に応じても異なる種類の魔法陣を表示装置15に表示させるものとしてもよい。
【0165】
また、パズルバトル処理によって魔法陣121のマス目をブロック122で埋めたときに発動される魔法の属性は、パズルバトル処理の開始前にプレイヤが魔法の処理を指定して決めるのではなく、魔法陣121を埋めるブロック122に設定された属性に応じて決めるものとしてもよい。例えば、魔法陣121の上方から落下してくるブロック122には、火(赤)、土(緑)、水(青)、雷(黄)のいずれかの属性が設定されているものとする。プレイヤは、入力装置14の操作によって可能な限り発動させたい魔法の属性に応じたブロック122で魔法陣121を埋め、発動させたくない属性のブロック122が落下してきても魔法陣122のマス目を埋めることなく消失させてしまってもよい。
【0166】
この場合において、ブロックのはみ出しや重なりが生じることなく魔法陣121の全てのマス目が埋められたときに発動される魔法によって敵キャラクタ102のHP213aを減少させる量は、α×(Aa×Ma+Ao×Mo+As×Ms)×R/Deで算出するものとすることができる。ここで、αは所定の定数、Rは所定範囲の値を採るランダム値、Deは敵キャラクタ102の防御力217であることは上記の実施の形態と同じであるが、Aa、Ao及びAsは、それぞれ敵キャラクタ102の属性と反対属性の属性係数、反対でも同じでもない属性の属性係数、同じ属性の属性係数(Aa>Ao>As)、Ma、Mo及びMsは、それぞれ敵キャラクタ102の属性と反対属性、反対でも同じでもない属性、同じ属性のブロックで埋められているマス目の数とすることができる。
【0167】
この場合には、魔法陣121のマス目を単に落下するブロック122で埋めていくとことだけに限らず、どのような属性の付されているブロック122で埋めていくかということにまでプレイヤの選択が働くことになる。また、魔法陣121のマス目を埋めるブロックの選択によって発動する魔法の効果に違いが生じることとなることから、プレイヤの技量の差でパズルバトル処理の結果により大きな違いが生じることとなり、さらに戦略性の高いものとなる。
【0168】
上記の実施の形態では、パズルバトル処理は、バトル処理におけるプレイヤキャラクタ101の行動としてプレイヤが「まほう」を選択した場合に開始されるものとしていたが、プレイヤの選択によらずに自動的に開始されるものとしてもよい。また、プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102とのバトルが、全てパズルバトル処理によってのみ行われるものとしてもよい。この場合、敵キャラクタ102からプレイヤキャラクタ101に対する攻撃も、CPU11が所定の思考ルーチンを実行することでパズルを作成することによって行うものとすることができる。
【0169】
上記の実施の形態では、パズルバトル処理において表示装置15上に表示される魔法陣121は、選択された魔法の威力に応じて魔法陣121−1と魔法陣121−2のいずれかであったが、これより多くの種類の魔法陣があってもよい。魔法陣121は1種類とするが、プレイヤが選択した魔法の威力に応じて制限時間を変えることもできる(威力の高い魔法ほど制限時間が短い)。図7に示した変形例では、プレイヤが選択した魔法の威力に応じてMP203aが減少される量を変えることもできる(威力の高い魔法ほどMP203aが早く減少する)。また、魔法陣121の上方から落下されるブロック122の種類も、図4(b)に示す7種類のものに限るものではなく、その形状、種類を任意に設定することができる。
【0170】
上記の実施の形態では、ブロック122が魔法陣121の下方にまで落下して消失されると、次のブロック122が魔法陣121の上方から落下されてくるものとなっていた。もっとも、ブロック122を順次表示装置15上に表出させるタイミングはこれに限るものではなく、例えば、予め定められた一定の時間間隔でブロック122を順次表出させるものとしてもよい。ブロック122を順次表示装置15上に表出させるタイミングは、不定間隔でランダムに変化させるものとしてもよい。また、魔法陣121を埋めるのに使用しないブロック122をプレイヤの操作によってキャンセルすることができるようにしてもよく、プレイヤが現在表示されているブロック122をキャンセルした場合には、即座に次のブロック122を表出させるようにしてもよい。もっとも、ブロック122を順次表出させるタイミングをいずれのタイミングに定めるにしても、魔法陣121を完成するまでの制限時間は、ブロック122の表出時間間隔のうちで最長のものよりも長く設定する必要がある。
【0171】
上記の実施の形態では、RPGでプレイヤキャラクタ101がフィールド上の所定位置に到達したときに開始される敵キャラクタ102とのバトルにおいて、本発明を適用した場合を例として説明した。しかしながら、本発明を適用可能なゲームは、ADGなどの他のジャンルのゲームでもよく、また、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルだけを行うものとしたゲームであってもよい。
【0172】
上記の実施の形態では、プレイヤキャラクタ101と敵キャラクタ102のバトルを含むRPGをプレイヤが行うための端末装置として、図1に示した携帯電話機を適用するものとして説明していた。これに対して、図1に示した携帯電話機と同様の構成要素を備えるものであれば、ビデオゲーム機、汎用のパーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistants)など他のタイプの端末装置を適用してもよい。
【0173】
上記実施の携帯では、携帯電話機において実行されるゲームプログラムは、ネットワーク3上に存在するサーバ装置からダウンロードして、ROM12に格納されているものとして説明していた。これに対して、ROM12に予めゲームプログラムを格納した携帯電話機を提供することもできる。また、例えば携帯電話機にゲームプログラムを格納したメモリカードを装着できる場合には、当該メモリカードに格納して配布するものとしてもよい。その他にも、プラットフォームとして適用する端末装置のタイプに応じた様々な方法でゲームプログラムを配布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0174】
【図1】本発明の実施の形態にかかるビデオゲームが実行される携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のRAM内に記憶されるプレイヤキャラクタテーブルと敵キャラクタテーブルとを示す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかるビデオゲームを進行する過程においてバトルが行われている場合の画面構成と、さらにバトルにおいて「まほう」が選択されて実行されるパズルバトルの画面構成を示す図である。
【図4】魔法陣(パズル枠)及び落下ブロックの例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかるビデオゲームを進行する過程において実行されるバトル処理を示すフローチャートである。
【図6】図5のパズルバトル処理を詳細に示すフローチャートである。
【図7】図5のパズルバトル処理の変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0175】
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 入力装置
15 表示装置
16 通信装置
101 プレイヤキャラクタ
102 敵キャラクタ
103 HPゲージ
104 MPゲージ
121 魔法陣(パズル枠)
122 ブロック
124 残時間ゲージ
200 プレイヤキャラクタテーブル
210 敵キャラクタテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるビデオゲーム装置であって、
前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を記憶する生存能力値記憶手段と、
前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段と、
前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目のブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段と、
プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段と、
前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの経過時間を計時する経過時間計時手段と、
予め定められた制限時間を前記経過時間計時手段が計時するまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段と
を備えることを特徴とするビデオゲーム装置。
【請求項2】
前記敵生存能力値低下手段は、前記経過時間計時手段が前記制限時間を計時するまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、前記敵キャラクタの生存能力値を低下させない
ことを特徴とする請求項1に記載のビデオゲーム装置。
【請求項3】
前記敵生存能力値低下手段は、前記経過時間計時手段が前記制限時間を計時するまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させる
ことを特徴とする請求項1に記載のビデオゲーム装置。
【請求項4】
前記経過時間計時手段が前記制限時間を計時するまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させる制限時間時プレイヤ生存能力値低下手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項5】
プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるビデオゲーム装置であって、
前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を記憶する生存能力値記憶手段と、
前記プレイヤキャラクタについて、所定の攻撃制限値まで低下されることで前記敵キャラクタに対する攻撃が制限されるものとなる攻撃能力値を記憶する攻撃能力値記憶手段と、
前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段と、
前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目で構成されるブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段と、
プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段と、
前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの時間の経過に応じて前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を順次低下させる攻撃能力値低下手段と、
前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段と
を備えることを特徴とするビデオゲーム装置。
【請求項6】
前記敵生存能力値低下手段は、前記攻撃能力値低下手段により攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、前記敵キャラクタの生存能力値を低下させない
ことを特徴とする請求項5に記載のビデオゲーム装置。
【請求項7】
前記敵生存能力値低下手段は、前記攻撃能力値低下手段により攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させる
ことを特徴とする請求項5に記載のビデオゲーム装置。
【請求項8】
前記攻撃能力値低下手段により攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより前記パズル枠の全てのマス目が埋められなかった場合に、該パズル枠の埋められなかったマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させるプレイヤ生存能力値低下手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項9】
ゲームの進行において、前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を向上させるためのアイテムを取得するアイテム取得手段と、
前記アイテム取得手段により前記アイテムが取得されている場合に、プレイヤからの指示に従って該アイテムを消費して前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を向上させる攻撃能力値向上手段とをさらに備え、
前記攻撃能力値向上手段は、前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されている場合においても、前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるよりも前のプレイヤからの指示に従って前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を向上させる
ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項10】
前記ブロック移動手段は、前記ブロック表出手段により複数のマス目で構成されるブロックが表出されたときに、該複数のマス目のうちの一部のマス目が前記パズル枠を埋め、他の一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように該表出されたブロックを移動させることが可能であり、
前記敵生存能力値低下手段は、前記ブロック移動手段により一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように移動させらたブロックがある場合に、該はみ出したマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させる
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項11】
前記ブロック移動手段は、前記ブロック表出手段により複数のマス目で構成されるブロックが表出されたときに、該複数のマス目のうちの一部のマス目が前記パズル枠を埋め、他の一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように該表出されたブロックを移動させることが可能であり、
前記ブロック移動手段により一部のマス目が前記パズル枠をはみ出すように移動させられたブロックがある場合に、該パズル枠をはみ出したマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させるはみ出し時プレイヤ生存能力値低下手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項12】
前記ブロック移動手段は、前記ブロック表出手段により順次表出された異なるブロックを構成するマス目同士が重なり合って前記パズル枠を埋めるように該表出されたブロックを移動させることが可能であり、
前記敵生存能力値低下手段は、前記ブロック移動手段により異なるブロックのマス目が重なり合って前記パズル枠を埋めている場合に、該重なり合ったマス目に応じて前記敵キャラクタの生存能力値の低下量を減少させる
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項13】
前記ブロック移動手段は、前記ブロック表出手段により順次表出された異なるブロックを構成するマス目同士が重なり合って前記パズル枠を埋めるように該表出されたブロックを移動させることが可能であり、
前記ブロック移動手段により異なるブロックのマス目が重なり合って前記パズル枠を埋めている場合に、該重なり合ったマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記プレイヤキャラクタの生存能力値を低下させる重なり時プレイヤ生存能力値低下手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項14】
前記パズル枠表示手段は、構成するマス目の数および/またはマス目の組み合わせ形状が互いに異なり、該マス目の数および/または組み合わせ形状により複雑度が定められる複数のパズル枠のうちからいずれかのパズル枠を前記表示装置に表示させ、
前記敵生存能力値低下手段は、前記パズル枠表示手段により表示されたパズル枠の複雑度に応じて、前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項15】
プレイヤからの指示に従って前記表示装置に表示すべきパズル枠の複雑度を選択するパズル枠選択手段をさらに備え、
前記パズル枠表示手段は、前記パズル枠選択手段により選択された複雑度のパズル枠を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項14に記載のビデオゲーム装置。
【請求項16】
前記バトルにおける前記プレイヤキャラクタの前記敵キャラクタに対する該敵キャラクタの生存能力値を低下させるための攻撃方法として定められ、前記パズル枠の表示及び前記ブロックの移動を含む複数種類の攻撃方法のうちから、プレイヤからの指示に従って所望の攻撃方法を選択する攻撃方法選択手段をさらに備え、
前記パズル枠表示手段は、前記攻撃方法選択手段により前記敵キャラクタに対する攻撃方法として前記パズル枠の表示及び前記ブロックの移動が選択されたときに、前記パズル枠を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項17】
前記パズル枠が前記表示装置に表示されている状態で所定の条件が成立したときに、前記ブロック移動手段により移動され、該パズル枠のマス目を埋めているブロックの一部または全部を消失させるブロック消失手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項18】
前記バトルにおいて所定の敵行動条件が成立する度に、前記プレイヤキャラクタに対する攻撃と前記ブロックの一部または全部の消失を含む前記敵キャラクタの行動を決定し、該決定した行動を前記敵キャラクタに行わせる敵キャラクタ行動手段をさらに備え、
前記ブロック消失手段は、前記敵キャラクタ行動手段により前記敵キャラクタの行動として前記ブロックの一部または全部の消失が決定されたときに、該敵キャラクタの行動の結果として前記パズル枠のマス目を埋めているブロックの一部または全部を消失させる
ことを特徴とする請求項17に記載のビデオゲーム装置。
【請求項19】
前記ブロック表出手段により順次表出される前記ブロックには、それぞれ予め定められた複数種類の属性のうちの1以上の任意の属性が付与されており、
前記敵生存能力値低下手段は、前記パズル枠のマス目を埋めているブロックに付与されている属性に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる
ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のビデオゲーム装置。
【請求項20】
コンピュータ装置において実行され、プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを進行し、該進行中のゲームの画像を該コンピュータ装置が備える表示装置に表示させる方法であって、
前記バトルが開始するまでに前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させ、
前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させ、
前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目のブロックを前記表示装置に順次表出させ、
プレイヤが前記コンピュータ装置が備える入力装置から入力した指示に従って前記順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させ、
前記パズル枠が表示されてから、または最初のブロックが表出されてからの経過時間を前記コンピュータ装置が備える計時装置により計時し、
予め定められた制限時間を計時するまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記記憶装置に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる
ことを特徴とするビデオゲームの進行方法。
【請求項21】
コンピュータ装置において実行され、プレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを進行し、該進行中のゲームの画像を該コンピュータ装置が備える表示装置に表示させる方法であって、
前記バトルが開始するまでに前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させ、
前記バトルが開始するまでに前記プレイヤキャラクタについて、所定の攻撃制限値まで低下されることで前記敵キャラクタに対する攻撃が制限されるものとなる攻撃能力値を前記記憶装置に記憶させ、
前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させ、
前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目で構成されるブロックを前記表示装置に順次表出させ、
プレイヤが前記コンピュータ装置が備える入力装置から入力した指示に従って前記順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させ、
前記パズル枠が表示されてから、または最初のブロックが表出されてからの時間の経過に応じて前記記憶装置に記憶された前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を順次低下させ、
前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記記憶装置に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる
ことを特徴とするビデオゲームの進行方法。
【請求項22】
コンピュータ装置においてプレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるためのプログラムであって、
前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させる生存能力値記憶手段、
前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段、
前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目のブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段、
プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段、
前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの経過時間を計時する経過時間計時手段、及び、
予め定められた制限時間を前記経過時間計時手段が計時するまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段
として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
コンピュータ装置においてプレイヤからの指示に応じて動作するプレイヤキャラクタと敵キャラクタとのバトルを含むゲームを実行し、該実行中のゲームの画像を表示装置に表示させるためのプログラムであって、
前記プレイヤキャラクタと前記敵キャラクタのそれぞれについて、所定の生存不能値まで低下されることで前記バトルに敗戦するものとなる生存能力値を前記コンピュータ装置が備える記憶装置に記憶させる生存能力値記憶手段、
前記プレイヤキャラクタについて、所定の攻撃制限値まで低下されることで前記敵キャラクタに対する攻撃が制限されるものとなる攻撃能力値を前記記憶装置に記憶させる攻撃能力値記憶手段、
前記バトルの進行中において、複数のマス目から構成されるパズル枠を前記表示装置に表示させるパズル枠表示手段、
前記パズル枠が前記表示装置に表示されている間において、前記パズル枠を構成するマス目の数より少ないマス目で構成されるブロックを前記表示装置に順次表出させるブロック表出手段、
プレイヤからの指示に従って前記ブロック表出手段により順次表出されたブロックを前記表示装置上において移動させ、前記パズル枠のマス目を埋めて前記表示装置に表示させるブロック移動手段、
前記パズル枠表示手段により前記パズル枠が表示されてから、または前記ブロック表出手段により最初のブロックが表出されてからの時間の経過に応じて前記プレイヤキャラクタの攻撃能力値を順次低下させる攻撃能力値低下手段、及び、
前記攻撃能力値が前記所定の攻撃制限値に低下させられるまでに前記ブロックにより埋められた前記パズル枠のマス目に応じて、前記生存能力値記憶手段に記憶された前記敵キャラクタの生存能力値を低下させる敵生存能力値低下手段
として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−73254(P2008−73254A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−256478(P2006−256478)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成18年9月15日 インターネットアドレス「http://www.square−enix.co.jp/tgs06/titles/monotone/」に発表
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】