説明

ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物

【課題】 改善された生体利用率を有するビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)の経口用マイクロエマルション組成物を提供。
【解決手段】 ビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)、共界面活性剤(co−surfactant)、界面活性剤及びオイルを含む、ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)の改善した経口用マイクロエマルション組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
五味子(Schizandra chinensis)から単離された有効成分のうち一つであるシザンドリンC(Schizandrin C)の合成誘導体であるビフェニルジメチルジカルボン酸は、血清グルタミンピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)を低下させることによってウイルスによって引き起こされる急性/慢性肝炎、慢性の肝疾患及び薬物毒性による肝の損傷を含む肝疾患の治療に有用であると知られている。
【0003】
しかし、ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口投与の際に生体利用率は水に対する低い水溶性(25℃の水で約3.6μg/ml)のため非常に低く、従ってこの溶解度を改善させる種々の方法が報告されている。
【0004】
例えば、韓国特許第10−154612号はポロキサマーを用いたビフェニルジメチルジカルボン酸固体分散体の製造方法を開示している。しかし、前記分散体の製造工程は非常に複雑であって、ビフェニルジメチルジカルボン酸の生体内の生体利用率は依然として限界があった。
【0005】
また、韓国特許第10−201907号は溶媒としてポリエチレングリコールを含むビフェニルジメチルジカルボン酸の軟質カプセル剤を開示している。しかし、この製剤は水性の体液と接触する際ビフェニルジメチルジカルボン酸が沈殿するので好ましい吸着速度を提供することが困難である。
【0006】
一方、韓国特許第10−306736号は前述した問題を解消するために溶媒としてトリアセチンを含むマイクロエマルションを開示している。しかし、トリアセチンは急性経口毒性LD50が1.1g/kg(Handbook of pharmaceutical excipients, p570〜571, 3rd Ed., American pharmaceutical association, Washington D.C.)であるため毒性がある。
【0007】
【特許文献1】韓国特許第10−154612号
【特許文献2】韓国特許第10−201907号
【特許文献3】韓国特許第10−306736号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は改善された生体利用率を有するビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一様態によれば、ビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)、共界面活性剤(co−surfactant)、界面活性剤及びオイルを含む、ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のマイクロエマルション組成物の製造に用いる各構成成分は下記で詳しく説明する。
(1)活性成分
本発明では、水−難溶性のビフェニルジメチルジカルボン酸を活性成分として用いる。
【0011】
(2)共界面活性剤(co−surfactant)
本発明で、共界面活性剤は水−難溶性のビフェニルジメチルジカルボン酸(活性成分)を溶化させて、製剤を乳化させる役割をする。この代表的な例は無毒性のトランスキュトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、ポリエチレングリコール(分子量200〜600であることが好ましい)又はこれらの混合物である。
急性経口毒性LD50はトランスキュトールが7.95ml(比重、0.989)/kg(ガットフォセ社のプロダクトプロファイル)であり、ポリエチレングリコールが28.9g/kg(Handbook of pharmaceutical excipients, p570〜571, 3rd Ed., American pharmaceutical association, Washington D.C.)である。従って、前記共界面活性剤はトリアセチン(急性経口毒性LD501.1g/kg)に比べて患者により安全である。
【0012】
(3)界面活性剤
本発明で用いる界面活性剤としてはオイル及び共界面活性剤(co−surfactant)のような親水性成分と水中で安定したエマルションを形成させ得る任意の薬剤学的に許容可能な界面活性剤である。この代表的な例は次の通りである:
<1> ポリオキシエチレングリコール化された天然または水素化ヒマシ油のようなポリオキシエチレングリコール化された天然または水素化植物性オイル類(クレモフォール(登録商標)、バスフ社製;及びエッチシーオ(登録商標)、ニッコール社製)、
<2> 脂肪酸がモノ−またはトリ−ラウリル、パルミチル、ステアリルまたはオレイン酸である、ポリオキシエチレン−ソルビタン−脂肪酸エステル類(ツーイン(登録商標)、アイシーアイ社製)、
<3> ポリオキシエチレンステアリン酸エステルのようなポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ミルズ(登録商標)、アイシーアイ社製)、
<4> ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(ポロキサマー(登録商標)、プルロニック(登録商標)またはルトロール(登録商標)、バスフ社製)、
<5> カプリル/カプリン酸モノ−及びジ−グリセリドのようなモノ−、ジ−またはモノ−/ジ−グリセリド類(イミトル(登録商標)、ハルス社製)、
<6> ソルビタンモノラウリル、ソルビタンモノパルミチル及びソルビタンモノステアリルエステルのようなソルビタン脂肪酸エステル類(スパン(登録商標)、アイシーアイ社製)、および
<7> 天然植物性オイルトリグリセリド及びポリアルキレンポリオールのトランス−エステル化反応産物(ラブラフィル(登録商標)及びラブラソール(登録商標)、ガットフォセ社製)等。
前述した界面活性剤は単独で又は混合物として用いることができ、ポリオキシエチレングリコール化された水素化植物性オイル類が好ましい。
【0013】
(4)オイル
オイルは界面活性剤と混和性であって、水中で安定的に乳化されて安定なマイクロエマルションを形成させ得る任意の薬剤学的に許容可能なオイルである。前記オイルの代表的な例は次の通りである:
<1> 脂肪酸トリグリセリド類、好ましくは分別化されたココナツオイルのような中級鎖脂肪酸トリグリセリド(ミグリオール(登録商標)812N、ハルス社製;カプテックス(登録商標)、アビテック社製)、
<2> モノ−、ジ−またはモノ−/ジ−グリセリド類、好ましくはオレイン酸のモノ−またはジ−グリセリド類、
<3> 脂肪酸及び一価アルカノールのエステル類、好ましくはイソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、エチルリノレート及びエチルオレートのようなC8−20脂肪酸及びC2−3一価アルカノールのエステル類、
<4> プロピレングリコールジカプリレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールイソステアレート、プロピレングリコールモノラウレート及びプロピレングリコールリシノレートなどのようなプロピレングリコールモノ−またはジ−脂肪酸エステル類。
<5> スクアレン及びスクアランのような炭化水素類、および
<6> トコフェロールまたは、トコフェロールアセテート、トコフェロールサクシネート及びポリエチレングリコール−1000−トコフェロールサクシネート(TPGS)のようなトコフェロール類。
前述のオイルは単独で又は混合物として用いることができ、中級鎖脂肪酸トリグリセリド類及びプロピレングリコールモノカプリレートがより好ましい。
【0014】
本発明のマイクロエマルション組成物の製造において、活性成分(ビフェニルジメチルジカルボン酸)、共界面活性剤(co−surfactant)、界面活性剤及びオイルは1:5〜300:1〜300:1〜300、好ましくは、1:30〜200:40〜200:35〜200の範囲の重量比に対応する含量で用いる。
【0015】
また、本発明の組成物は経口投与用として薬剤的に許容可能な添加剤、例えば、粘度調節剤、芳香剤、抗−酸化剤又は防腐剤などを含有し得る。
本発明の組成物は前記構成成分を混合して均質に溶化させて製造し、これは水性媒質と接触すると300nm以下の平均直径を有する乳化された微細粒子を形成する。
【0016】
本発明のマイクロエマルション組成物は任意の通常の工程によって硬質又は軟質カプセル剤に製剤化され得る。
ビフェニルジメチルジカルボン酸の通常の一日投与量は約75〜150mgの範囲であり、これを1回又は分割して投与し得る。
【実施例】
【0017】
下記実施例は本発明をより詳しく説明するためのものであって、本発明の範囲はこれによって限定されない。
実施例1:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 160
ポリエチレングリコール400 40
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 136
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 72
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 72
【0018】
ビフェニルジメチルジカルボン酸をトランスキュトール及びポリエチレングリコール400の混合物に溶かし、これに他の成分を加えて溶化させてマイクロエマルション予備濃縮液を得た。その後、生成した予備濃縮液を大韓薬典製剤総則に記載された通常の方法によって軟質カプセル剤に充填して製剤化した。
【0019】
実施例2:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 7.5
トランスキュトール 400
ポリエチレングリコール400 100
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 340
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 180
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 180
【0020】
実施例3:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 96
ポリエチレングリコール400 192
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 60
ツイーン(登録商標)20(アイシーアイ社製) 20
エチルリノレート 24
【0021】
実施例4:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 80
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 80
【0022】
実施例5:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 124
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 60
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 60
【0023】
実施例6:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 180
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 152
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 72
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 72
【0024】
実施例7:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 140
ポリエチレングリコール400 140
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 60
ツイーン(登録商標)20(アイシーアイ社製) 20
エチルリノレート 24
イミトル(登録商標)375(ハルス社製) 40
【0025】
実施例8:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 80
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 40
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 40
ラブラフィル(登録商標)M2125 CS(ガットフォセ社製) 20
【0026】
実施例9:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 216
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 116
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 72
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 72
【0027】
実施例10:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
ラブラソール(登録商標)(ガットフォセ社製) 80
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 80
【0028】
実験例1:溶出試験
実施例1、3及び10で製造したカプセル剤及び対照製剤として市販のニッセル(登録商標)錠(テリム製薬)を大韓薬典に記載された溶出試験法(パドル法)によって溶出試験を行った。
各溶離物を一定時間間隔で取って0.45umのメンブランフィルターを用いて濾過した。各試料に溶出されたビフェニルジメチルジカルボン酸の量を下記の方法を用いて決定した:
【0029】
−試験装置:エルウェカディ−ティー80
−試験液:pH1.2緩衡液、pH4.0緩衡液、pH6.8緩衡液及び蒸留水各900ml
−試験液の温度:37±0.5℃
−回転速度:100±2rpm
−サンプル採取時間:5、10、15、30、45、60、90、120、150、180、240及び360分
−分析法:液体クロマトグラフィー法
−カラム:イネルトシルオ−ディーエス2(150mm×4.6mm)
−移動相:50%アセトニトリル
−注入量:20μl
−流速:1.2ml/分
−検出器:UV278nm
【0030】
溶出されたビフェニルジメチルジカルボン酸の経時含量変化を図1a〜4(図1a:蒸留水中の実施例1、図1b:蒸留水中の実施例3、図1c:蒸留水中の実施例10、図2:pH1.2緩衡液中の実施例1、図3:pH4.0緩衡液中の実施例1、図4:pH6.8緩衡液中の実施例1)に示す。
図1a〜4に示すように、本発明のマイクロエマルション組成物は多様なpHにおいて対照製剤に比べて高い溶出速度を示した。
【0031】
実験例2:乳化された薬物微細粒子の分析
実施例1の製剤が水性溶液と接触すると自然に微細粒子に乳化されるかどうかを確認するために、粒度分布分析を次のように行った。
試験製剤0.1gを蒸留水10mlに希釈した後、粒子分析器(島津、サルド−2002モデル、日本)で粒度分布を測定した。その結果を図5に示す。
図5に示すように、本発明のマイクロエマルション組成物は水性溶液と接触すると約300nm未満の平均粒径を有する乳化された微細粒子を形成することによって、マイクロエマルションを形成する。
【0032】
実験例3:沈殿形成試験
実施例1の製剤が水性溶液と接触する際に沈殿を生成するかどうかを確認するために、実施例1の製剤及び対照製剤(G−セル軟質カプセル剤;グジュ製薬、韓国特許第10−201907号)各0.1gを蒸留水、人工胃液、人工腸液各10mlに希釈した後、沈殿が生成するかどうかを観察した。
沈殿形成試験の結果を下記表1に示す。
【0033】
【表1】

【0034】
表1に示したように、本発明のマイクロエマルション製剤は水性溶液と接触する際に沈殿を形成しないので、所望の吸収速度及び生体利用率の増加を達成できる。
【0035】
実験例4:吸収試験
本発明の製剤に含有された薬物の生体利用率を調査するために、実施例1の製剤(試験製剤)及び対照製剤として市販の製剤(ニッセル(登録商標)錠;テリム製薬)を用いて生体内吸収試験を行った。
14〜15週齢のスプラーグ−ドーリ雄ラット(体重:250g)6匹に飼料及び水を自由に摂取させながら、4日以上飼育した。その後、ラットに水のみを自由に摂取させながら、48時間以上絶食させた。
【0036】
ラットを各々3匹で構成される2群に分けて、試験または対照製剤をビフェニルジメチルジカルボン酸12mg/kgに該当する量で経口投与した。投与の前、及び投与後、15、30、60、120、180、300及び420分、及び24時間が経過した時に、各々採血した。メタノール200μlを血漿100μlに加えた後、振盪した。この混合物を3,000rpmで10分間遠心分離してから上澄み液を取った後、0.22μmフィルターでろ過してからLC−MSを利用して次のように分析した。
【0037】
−カラム:ウォータース MS C18(2.1×150mm、ガードカラムと共に使用)
−移動相:50%メタノール
−注入量:10μl
−流速:0.2ml/分
−検出器:SIRモードm/z:441.2(Na付加物)
その結果を表2及び図6に示す。
【0038】
【表2】

【0039】
前記表2及び図6に示したように、実施例1の本発明の製剤の生体利用率はニッセル(登録商標)錠に比べて約9倍以上向上したことが判明した。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1a】実施例1、3及び10の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)それぞれの蒸留水における溶出速度(図1a:実施例1、図1b:実施例3、図1c:実施例10)。
【図1b】実施例1、3及び10の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)それぞれの蒸留水における溶出速度(図1a:実施例1、図1b:実施例3、図1c:実施例10)。
【図1c】実施例1、3及び10の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)それぞれの蒸留水における溶出速度(図1a:実施例1、図1b:実施例3、図1c:実施例10)。
【図2】実施例1の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)の緩衡液における溶出速度(図2:pH1.2緩衡液、図3:pH4.0緩衡液、図4:pH6.8緩衡液)。
【図3】実施例1の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)の緩衡液における溶出速度(図2:pH1.2緩衡液、図3:pH4.0緩衡液、図4:pH6.8緩衡液)。
【図4】実施例1の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)の緩衡液における溶出速度(図2:pH1.2緩衡液、図3:pH4.0緩衡液、図4:pH6.8緩衡液)。
【図5】実施例1の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤が水性溶液と接触する際に形成される乳化された微細粒子の粒度分布。
【図6】実施例1の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)の生体利用率。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)の改善した経口用マイクロエマルション組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
五味子(Schizandra chinensis)から単離された有効成分のうち一つであるシザンドリンC(Schizandrin C)の合成誘導体であるビフェニルジメチルジカルボン酸は、血清グルタミンピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)を低下させることによってウイルスによって引き起こされる急性/慢性肝炎、慢性の肝疾患及び薬物毒性による肝の損傷を含む肝疾患の治療に有用であると知られている。
【0003】
しかし、ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口投与の際に生体利用率は水に対する低い水溶性(25℃の水で約3.6μg/ml)のため非常に低く、従ってこの溶解度を改善させる種々の方法が報告されている。
【0004】
例えば、韓国特許第10−154612号はポロキサマーを用いたビフェニルジメチルジカルボン酸固体分散体の製造方法を開示している。しかし、前記分散体の製造工程は非常に複雑であって、ビフェニルジメチルジカルボン酸の生体内の生体利用率は依然として限界があった。
【0005】
また、韓国特許第10−201907号は溶媒としてポリエチレングリコールを含むビフェニルジメチルジカルボン酸の軟質カプセル剤を開示している。しかし、この製剤は水性の体液と接触する際ビフェニルジメチルジカルボン酸が沈殿するので好ましい吸着速度を提供することが困難である。
【0006】
一方、韓国特許第10−306736号は前述した問題を解消するために溶媒としてトリアセチンを含むマイクロエマルションを開示している。しかし、トリアセチンは急性経口毒性LD50が1.1g/kg(Handbook of pharmaceutical excipients, p570〜571, 3rd Ed., American pharmaceutical association, Washington D.C.)であるため毒性がある。
【0007】
【特許文献1】韓国特許第10−154612号
【特許文献2】韓国特許第10−201907号
【特許文献3】韓国特許第10−306736号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は改善された生体利用率を有するビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一様態によれば、ビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)、共界面活性剤(co−surfactant)、界面活性剤及びオイルを含む、ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のマイクロエマルション組成物の製造に用いる各構成成分は下記で詳しく説明する。
(1)活性成分
本発明では、水−難溶性のビフェニルジメチルジカルボン酸を活性成分として用いる。
【0011】
(2)共界面活性剤(co−surfactant)
本発明で、共界面活性剤は水−難溶性のビフェニルジメチルジカルボン酸(活性成分)を溶化させて、製剤を乳化させる役割をする。この代表的な例は無毒性のトランスキュトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、ポリエチレングリコール(分子量200〜600であることが好ましい)又はこれらの混合物である。
急性経口毒性LD50はトランスキュトールが7.95ml(比重、0.989)/kg(ガットフォセ社のプロダクトプロファイル)であり、ポリエチレングリコールが28.9g/kg(Handbook of pharmaceutical excipients, p570〜571, 3rd Ed., American pharmaceutical association, Washington D.C.)である。従って、前記共界面活性剤はトリアセチン(急性経口毒性LD501.1g/kg)に比べて患者により安全である。
【0012】
(3)界面活性剤
本発明で用いる界面活性剤としてはオイル及び共界面活性剤(co−surfactant)のような親水性成分と水中で安定したエマルションを形成させ得る任意の薬剤学的に許容可能な界面活性剤である。この代表的な例は次の通りである:
<1> ポリオキシエチレングリコール化された天然または水素化ヒマシ油のようなポリオキシエチレングリコール化された天然または水素化植物性オイル類(クレモフォール(登録商標)、バスフ社製;及びエッチシーオ(登録商標)、ニッコール社製)、
<2> 脂肪酸がモノ−またはトリ−ラウリル、パルミチル、ステアリルまたはオレイン酸である、ポリオキシエチレン−ソルビタン−脂肪酸エステル類(ツーイン(登録商標)、アイシーアイ社製)、
<3> ポリオキシエチレンステアリン酸エステルのようなポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ミルズ(登録商標)、アイシーアイ社製)、
<4> ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体(ポロキサマー(登録商標)、プルロニック(登録商標)またはルトロール(登録商標)、バスフ社製)、
<5> カプリル/カプリン酸モノ−及びジ−グリセリドのようなモノ−、ジ−またはモノ−/ジ−グリセリド類(イミトル(登録商標)、ハルス社製)、
<6> ソルビタンモノラウリル、ソルビタンモノパルミチル及びソルビタンモノステアリルエステルのようなソルビタン脂肪酸エステル類(スパン(登録商標)、アイシーアイ社製)、および
<7> 天然植物性オイルトリグリセリド及びポリアルキレンポリオールのトランス−エステル化反応産物(ラブラフィル(登録商標)及びラブラソール(登録商標)、ガットフォセ社製)等。
前述した界面活性剤は単独で又は混合物として用いることができ、ポリオキシエチレングリコール化された水素化植物性オイル類が好ましい。
【0013】
(4)オイル
オイルは界面活性剤と混和性であって、水中で安定的に乳化されて安定なマイクロエマルションを形成させ得る任意の薬剤学的に許容可能なオイルである。前記オイルの代表的な例は次の通りである:
<1> 脂肪酸トリグリセリド類、好ましくは分別化されたココナツオイルのような中級鎖脂肪酸トリグリセリド(ミグリオール(登録商標)812N、ハルス社製;カプテックス(登録商標)、アビテック社製)、
<2> モノ−、ジ−またはモノ−/ジ−グリセリド類、好ましくはオレイン酸のモノ−またはジ−グリセリド類、
<3> 脂肪酸及び一価アルカノールのエステル類、好ましくはイソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、エチルリノレート及びエチルオレートのようなC8−20脂肪酸及びC2−3一価アルカノールのエステル類、
<4> プロピレングリコールジカプリレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールイソステアレート、プロピレングリコールモノラウレート及びプロピレングリコールリシノレートなどのようなプロピレングリコールモノ−またはジ−脂肪酸エステル類。
<5> スクアレン及びスクアランのような炭化水素類、および
<6> トコフェロールまたは、トコフェロールアセテート、トコフェロールサクシネート及びポリエチレングリコール−1000−トコフェロールサクシネート(TPGS)のようなトコフェロール類。
前述のオイルは単独で又は混合物として用いることができ、中級鎖脂肪酸トリグリセリド類及びプロピレングリコールモノカプリレートがより好ましい。
【0014】
本発明のマイクロエマルション組成物の製造において、活性成分(ビフェニルジメチルジカルボン酸)、共界面活性剤(co−surfactant)、界面活性剤及びオイルは1:5〜300:1〜300:1〜300、好ましくは、1:30〜200:40〜200:35〜200の範囲の重量比に対応する含量で用いる。
【0015】
また、本発明の組成物は経口投与用として薬剤的に許容可能な添加剤、例えば、粘度調節剤、芳香剤、抗−酸化剤又は防腐剤などを含有し得る。
本発明の組成物は前記構成成分を混合して均質に溶化させて製造し、これは水性媒質と接触すると300nm以下の平均直径を有する乳化された微細粒子を形成する。
【0016】
本発明のマイクロエマルション組成物は任意の通常の工程によって硬質又は軟質カプセル剤に製剤化され得る。
ビフェニルジメチルジカルボン酸の通常の一日投与量は約75〜150mgの範囲であり、これを1回又は分割して投与し得る。
【実施例】
【0017】
下記実施例は本発明をより詳しく説明するためのものであって、本発明の範囲はこれによって限定されない。
実施例1:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 96
ポリエチレングリコール400 192
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 60
ツイーン(登録商標)20(アイシーアイ社製) 20
エチルリノレート 24
【0018】
ビフェニルジメチルジカルボン酸をトランスキュトール及びポリエチレングリコール400の混合物に溶かし、これに他の成分を加えて溶化させてマイクロエマルション予備濃縮液を得た。その後、生成した予備濃縮液を大韓薬典製剤総則に記載された通常の方法によって軟質カプセル剤に充填して製剤化した。
【0019】
実施例2:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 80
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 80
【0020】
実施例3:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 124
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 60
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 60
【0021】
実施例4:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 140
ポリエチレングリコール400 140
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 60
ツイーン(登録商標)20(アイシーアイ社製) 20
エチルリノレート 24
イミトル(登録商標)375(ハルス社製) 40
【0022】
実施例5:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 80
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 40
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 40
ラブラフィル(登録商標)M2125 CS(ガットフォセ社製) 20
【0023】
実施例6:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 216
クレモフォール(登録商標)RH40(バスフ社製) 116
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 72
カプテックス(登録商標)300(アビテック社製) 72
【0024】
実施例7:マイクロエマルション組成物を含有する軟質カプセル剤の製造
下記成分を用いて実施例1と同様な方法によって軟質カプセル剤を製造した:
含量(mg/カプセル剤
ビフェニルジメチルジカルボン酸 3
トランスキュトール 120
ポリエチレングリコール400 112
ラブラソール(登録商標)(ガットフォセ社製) 80
プロピレングリコールモノカプリレート(ニッコール社製) 80
【0025】
実験例1:溶出試験
実施例1及び7で製造したカプセル剤及び対照製剤として市販のニッセル(登録商標)錠(テリム製薬)を大韓薬典に記載された溶出試験法(パドル法)によって溶出試験を行った。
各溶離物を一定時間間隔で取って0.45umのメンブランフィルターを用いて濾過した。各試料に溶出されたビフェニルジメチルジカルボン酸の量を下記の方法を用いて決定した:
【0026】
−試験装置:エルウェカディ−ティー80
−試験液:pH1.2緩衡液、pH4.0緩衡液、pH6.8緩衡液及び蒸留水各900ml
−試験液の温度:37±0.5℃
−回転速度:100±2rpm
−サンプル採取時間:5、10、15、30、45、60、90、120、150、180、240及び360分
−分析法:液体クロマトグラフィー法
−カラム:イネルトシルオ−ディーエス2(150mm×4.6mm)
−移動相:50%アセトニトリル
−注入量:20μl
−流速:1.2ml/分
−検出器:UV278nm
【0027】
溶出されたビフェニルジメチルジカルボン酸の経時含量変化を図1b及び1c(図1b:蒸留水中の実施例1、図1c:蒸留水中の実施例7)に示す。
図1b及び1cに示すように、本発明のマイクロエマルション組成物は多様なpHにおいて対照製剤に比べて高い溶出速度を示した。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1b】実施例1及び7の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)それぞれの蒸留水における溶出速度(図1b:実施例1、図1c:実施例7)。
【図1c】実施例1及び7の本発明のビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)製剤、及び市販のビフェニルジメチルジカルボン酸製剤(ニッセル(登録商標)錠)それぞれの蒸留水における溶出速度(図1b:実施例1、図1c:実施例7)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB)共界面活性剤(co−surfactant)、界面活性剤及びオイルを含む、ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物。
【請求項2】
前記ビフェニルジメチルジカルボン酸:共界面活性剤:界面活性剤:オイルが1:5〜300:1〜300:1〜300範囲の重量比である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記共界面活性剤がトランスキュトール、ポリエチレングリコール及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記界面活性剤がポリオキシエチレングリコール化された天然又は水素化植物性オイル類;ポリオキシエチレン-ソルビタン−脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体;モノ−、ジ−又はモノ/ジ−グリセリド類;ソルビタン脂肪酸エステル類;天然植物性オイルトリグリセリド及びポリアルキレンポリオールのトランス−エステル化反応産物;及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記オイルが脂肪酸トリグリセリド類;モノ−、ジ−又はモノ/ジ−グリセリド類;脂肪酸及び一価アルカノールのエステル類;プロピレングリコールモノ−又はジ−脂肪酸エステル類;スクアレン及びスクアラン;トコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールサクシネート及びポリエチレングリコール−1000−トコフェロールサクシネート;及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
水性溶液と接触させると300nm未満の平均粒径を有する微細粒子を形成する請求項1に記載の組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビフェニルジメチルジカルボン酸(DDB);トランスキュトール、ポリエチレングリコール及びこれらの混合物からなる群から選ばれる共界面活性剤(co−surfactant);界面活性剤及びオイルを含み、ビフェニルジメチルジカルボン酸:共界面活性剤:界面活性剤:オイルが1:72〜96:1〜300:1〜300範囲の重量比である、ビフェニルジメチルジカルボン酸の経口用マイクロエマルション組成物。
【請求項2】
前記共界面活性剤がトランスキュトール、又はトランスキュトール及びポリエチレングリコールの混合物である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記界面活性剤がポリオキシエチレングリコール化された天然又は水素化植物性オイル類;ポリオキシエチレン-ソルビタン−脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体;モノ−、ジ−又はモノ/ジ−グリセリド類;ソルビタン脂肪酸エステル類;天然植物性オイルトリグリセリド及びポリアルキレンポリオールのトランス−エステル化反応産物;及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記オイルが脂肪酸トリグリセリド類;モノ−、ジ−又はモノ/ジ−グリセリド類;脂肪酸及び一価アルカノールのエステル類;プロピレングリコールモノ−又はジ−脂肪酸エステル類;スクアレン及びスクアラン;トコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールサクシネート及びポリエチレングリコール−1000−トコフェロールサクシネート;及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
水性溶液と接触させると300nm未満の平均粒径を有する微細粒子を形成する請求項1に記載の組成物。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−509785(P2006−509785A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556958(P2004−556958)
【出願日】平成15年11月29日(2003.11.29)
【国際出願番号】PCT/KR2003/002610
【国際公開番号】WO2004/050061
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(599139534)ハンミ ファーム. シーオー., エルティーディー. (56)
【出願人】(505201043)イル−ヤン・ファーム・カンパニー.,リミテッド (2)
【Fターム(参考)】