説明

ビン又はそれと同等の容器の移送システム及びビン又はそれと同等の容器の取扱設備

少なくとも一つの第一の機械(3)、例えば、プラスチックから成る容器(1)を製造するためのブロー成形機と、少なくとも一つの第二の機械(4)、例えば、充填機との間でビン又はそれと同等の容器(1)を移送するための移送システムであって、複数の容器収容部(16)を備えた、巡回駆動可能な少なくとも一つの移送機器(15)が配備されており、これらの収容部は、移送機器(15)によって、移送機器の巡回又は移送方向(B)に対して順番に続く複数の引渡位置(12.1,15.1,17.1,18.1,21,26.1)を通過するように動かされ、そのような引渡位置の中の少なくとも一つの引渡位置(17.1)が、第一の機械(3)から移送機器(15)に容器(1)を供給する役割を果たし、少なくとも一つの引渡位置(12.1,15.1)が、容器(1)を第二の機械(4)に転送する役割を果たし、少なくとも一つの引渡位置(21,26.1)が、容器(1)を少なくとも一つのバッファー区間(20)に転送する役割を果たし、少なくとも一つの引渡位置(18.1)が、バッファー区間(20)から移送機器(15)に容器(1)を転送する役割を果たす移送システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念にもとづく移送システム及び請求項18の上位概念にもとづく設備に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明による移送システムは、特に、しかし排他的ではなく、熱したパリソンから延伸ブロー(ブロー成形)により容器を製造するブロー成形機と、全体設備の後続部分、例えば、充填機を例とする後続の機械との間で、熱可塑性プラスチック、特に、PETから成るビン又はそれと同等の容器を移送するのに適している。
【0003】
熱可塑性プラスチックから容器を製造するブロー成形機は、基本的に、目標温度を制御してパリソンを加熱する加熱機器と、高い能力でブロー成形を行い、そのために、通常垂直な機械軸の周りを巡回駆動されるローター又は多くのブロー成形部を備えたブローホイールから成る後続のブロー成形機器とから構成されている。二つのプロセス工程、即ち、パリソンの予熱とそれに続くブロー成形は、互いに直に連結されている。特に、加熱機器も、とりわけ加熱性能及び移送性能に関して、ブロー成形機器の性能に合わさている。実際には、全体設備の別の部分、例えば、充填機が、ブロー成形機に続いており、充填機は、例えば、ブロー成形機と直に組み合わせることもできる。
【0004】
また、特に、ビンを製造するためのブロー成形機では、全体設備の後続部分又は後続の機械の停止又は故障時には、ブロー成形機器のブロー成形部が完全に空になるまで、ブロー成形機を引き続き動かしていた、即ち、ブロー成形機を完全に空になるまで動かす必要が有った。同様に、ブロー成形機の前に接続された加熱機器の実施形態及び/又は使用するパリソンの材料に応じて、障害時には、加熱機器も空になるまで動かす、即ち、障害時点で、そこに有るパリソンを更にビンにブロー成形する必要が有る場合も起こり得る。
【0005】
そして、そのような場合に遭遇するパリソンとビンの量は、ブロー成形機の通常の2分間障害の無い動作時に処理又は製造されるパリソン又はビンの量とちょうど等しい。従来の通常の設備では、そのようなブロー成形機を空になるまで動かす時に作り出されたビンは、搬出して廃棄しなければならなかった。
【0006】
ブロー成形機に続く全体設備の部分又は後続の機械における障害の原因は、非常に多岐に渡り、例えば、動作媒体の不足、後続の充填機での充填する製品の不足、続く移送システムの状態、複雑な制御システムの機械的又は電気的エラー等に起因する場合が考えられる。ブロー成形機を空になるまで動かすことは、高性能な設備及び連続運転では、合計が優に年間6桁のユーロ額となる可能性が有る材料コストの上昇を引き起こすこととなる。ブロー成形機を空になるまで動かすことは、先ずは、ブロー成形機で新たにパリソンを温めて、それからビンを成形しなければならないので、充填プロセスの再開が大幅に遅れた形でしか行うことができないことをも意味する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、連続した移送方法により、容器をバッファー区間に搬出することと、容器をバッファー区間から通常のビン移送フローに再投入することとを可能とする移送システムを提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するためには、移送システムを請求項1にもとづき構成する。そのような移送システムを備えた設備は、請求項18に記載されている。
【0009】
本発明による移送システムは、特に、プラスチックから成るビン又はそれと同等の容器の移送にも適しており、その場合、特に、容器又は注入口のフランジでビンを吊り下げた形で保持して移送する構造でも有る。更に、本発明による移送システムは、特に、ブロー成形機と全体設備の後続部分、例えば、後続の機械との間でのビン又は容器の移送に適している。そして、全体設備の後続部分の障害又は停止時に、ブロー成形機を空になるまで動かす場合に遭遇したビン又は容器をバッファー区間に収容して、それらの容器を障害復旧後に全体設備の後続部分又は後続の機械に時間的な遅延無しに転送し、それによって、とりわけブロー成形機の再稼動のために必要な時間を短縮することも可能である。
【0010】
本発明の改善構成は、従属請求項に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下において、図面にもとづき、実施例により本発明を詳しく説明する。
【0012】
図面において、符号1は、熱可塑性プラスチック、例えば、PETからブロー成形又は延伸ブローによって製造されるビンであり、そのビンは、図2に図示されている実施構成では、そこに共通して符号2で表示された移送システムを介して、ビン1を製造又はブロー成形するための第一のブロー成形機3から、例えば、巡回する構造形態の充填機4である後続の第二の機械に移送される。各ビン1は、移送区間2の全体に渡って、特に、図1で符号5により模式的に図示されている通りのガイド又はその他の機能要素上に注入口のフランジ1.1で吊り下げられた形で保持されて、移送される。
【0013】
ブロー成形機3は、当業者に周知の構造を有する、即ち、この機械は、基本的に、熱可塑性材料から成るパリソン1aが取入口7から供給されるとともに、コンベヤ6.1を用いて、そのパリソンを少なくとも一つの加熱ゾーンを通過すように動かす加熱機器6から構成されている。それにより熱せられたパリソン1aは、取出口8を通って、その取出口を通過すように動かされて、巡回するローター9上に配備された、ブロー成形機器10のブロー成形部9.1に到達し、その中で、熱せられたパリソン1aから延伸ブローによって、ビン1が作り出されて、そのビンは、次に、取出口11を通って移送システム2に至る。
【0014】
移送システム2の機能は、通常の障害の無い動作では、ブロー成形機3から直ぐに充填機4又はその機械の取入口を構成する取入用回転バー12にビン1を動かすことであり、次に、その回転バーを介して、ビン1は、それぞれ個別に充填位置13の中の一つに引き渡され、これらの充填位置は、当業者に周知の従来の手法により、垂直な機械軸の周りを矢印Aの方向に巡回駆動されるローター14の周囲に設けられており、充填プロセスの間ビン1をその注入口のフランジ1.1で吊り下げる形で保持している。
【0015】
移送システム2の別の機能は、充填機4の停止又は障害時に少なくともパリソン1aの加熱機器6への供給が止まった場合に、加熱機器及びブロー成形機器10も動いて完全に空になるまで、ブロー成形機3から供給されるビン1を一時的に保留しておくことである。従って、詳しくは、後続の充填機4の障害時において、ブロー成形機3は、所要の手法で空になるまで動かされるが、そのような場合に遭遇したビン1を廃棄したり、システムから完全に搬出する必要はない。
【0016】
これらの機能を達成するために、移送システムは、中心的な構成要素として、垂直軸の周りを矢印Bの方向に巡回駆動可能な移送又は転送用回転機器15を備えており、その回転機器は、その周囲に、それぞれ一つのビン1を吊り下げた形で収容するための複数の収容部16を有する。この移送用回転機器15には、取入用回転バー12とそれぞれ容器又はビンの移送用回転機器15への引渡部分を構成する二つの分配用回転バー17及び18とが組み込まれており、これらの分配用回転バーは、同様に、それぞれ垂直な機械軸の周りを移送用回転機器15と同期して、詳しくは、これらの分配用回転バー17と18が、それぞれ移送用回転機器15と逆方向に巡回するように駆動することが可能である。分配用回転バー17は、ブロー成形機3の取出口11と繋がった、移送区間19の終端部を構成する。分配用回転バー18は、バッファー区間の入口21と分配用回転バー18の間に延びるバッファー区間20の終端部を構成する。
【0017】
ここで、図示されている実施例での構成は、分配用回転バー17又はそれにより構成される引渡位置17.1と、取入用回転バー12又はそれにより構成される引渡位置12.1が、移送用回転機器15の回転方向Bに対して、180°以内の大きさの角度で互いにずらして配置されており、回転方向Bに対して、引渡位置12.1が引渡位置17.1に続く構成に該当する。引渡位置12.1には、回転方向Bに対して、バッファー区間の入口21が続いており、その入口には、次に、回転方向Bに対して、分配用回転バー18又はそれにより構成される引渡位置18.1が続き、それには、次に、回転方向Bに対して、引渡位置17.1が更に続いている。
【0018】
図示されている実施構成では、移送区間19及びバッファー区間21は、それぞれ基本的に、ビン1をその注入口のフランジ1.1で吊り下げた形で保持するとともに、例えば、移送用空気又は圧縮空気によって、そのようなビン1を動かすためのガイドから構成されている。
【0019】
移送区間19では、動作状態において、ビン1を分配用回転バー17に動かすための移送区間19を阻止し、非動作状態において、ビン1を分配用回転バー17に動かすための移送区間19を開放する電気的に制御可能なストッパー22が、分配用回転バー17への取入口に配備されている。そのようなストッパー23が、バッファー区間20の分配用回転バー18への取入口にも配備されている。
【0020】
移送システム2の動作形態は、次の通り記述することができる。
【0021】
通常の障害の無い動作では、移送区間19を介して移送されるビン1は、分配用回転バー17により、それぞれ個別に移送用回転機器15の収容部16に引き渡されて、次に、引渡位置12.1及び取入用回転バー12を介して、それぞれローター14の充填位置13に至る。充填機4の障害又は停止時には、ビン1は、例えば、ブロー成形機3が動いて完全に空になるまで、更に移送区間19及び分配用回転バー17を介して移送用回転機器15又はその収容部16に転送されるが、引渡位置12.1において、取入用回転バー12には転送されない。むしろ、ビンは、バッファー区間の入口21を介してバッファー区間20に達し、そこで、ビンは、バッファー区間の出口又は分配用回転バー18の方向に動かされるが、そこは、例えば、作動されたストッパー23によって阻止されている。
【0022】
バッファー区間20の収容容量は、少なくともブロー成形機3が空になるまで動いている時に遭遇したビン1の全部をその区間内に収容することができるように設計される。障害の間、移送用回転機器15と分配用回転バー17及び18は、引き続き巡回駆動されている。充填機4の再稼動時又は障害復旧後において、先ずは、ストッパー23の作動を停止することによって、即ち、分配用回転バー18の開放及びストッパー22の作動によって、つまり分配用回転バー17の阻止によって、バッファー区間20に収容されているビン1が、分配用回転バー18を介して、それぞれ順番に移送用回転機器15又は収容部16に転送されて、次に、巡回する移送用回転機器15により、引渡位置12.1に到達し、そこで、ビン1は、取入用回転バー12に引き渡されて、そこからそれぞれローター14の充填位置13に引き渡される。
【0023】
移送区間19を介して、再び十分なビン1が供給されるとともに、バッファー区間20も空又は出来る限り空になると、直ちに分配用回転バー18を阻止するために、ストッパー23が作動されるとともに、分配用回転バー17を開放するために、ストッパー22の作動が停止され、その結果ビン1は、通常の障害の無い動作に関して述べた通り、充填機4に到達することとなる。
【0024】
一方において、障害の無い動作時及び停止又は障害後の充填機4の再稼動時でも、移送用回転機器15又はその収容部16によって移送されるビン1を取入用回転バー12に転送するとともに、他方において、障害の間移送用回転機器15を介してバッファー区間の入口21にビン1を移送するために、それに対応した制御手段が配備されている。その手段は、例えば、通常の障害の無い動作時及び充填機4の再稼動時に、引渡位置12.1で取入用回転バー12の収容部又は把持部24にビン1を動かすための一つ又は複数のエゼクターから構成される。更に、例えば、把持部24を制御可能な形で構成することも可能であり、その結果把持部は、障害時において、引渡位置12.1を通過するように動かされているビン1を移送用回転機器15の収容部16内に保留しておき、次に、それらのビン1が、そこから、バッファー区間の入口21において、相応のガイド手段によって強制的に動かされて、バッファー区間20又はそのガイドに引き渡されることとなる。それ以外のビンの引渡又はガイドを制御するための手段を取入用回転バー12又はそれを過ぎた所に配置することも考えられる。
【0025】
ストッパー22と23及び移送用回転機器15から取入用回転バー12へのビンの引渡手段の制御は、例えば、全体設備又は機械3と4を制御、監視する、例えば、計算機に支援された制御・監視電子機器25によって行われる。
【0026】
図3は、別の実施構成として、基本的に、移送用回転機器15が同時に充填機4又は充填位置13を備えたローター14の取入口を構成していること、即ち、取入用回転バー12が省略されていることにおいて、移送システム2と異なる移送システム2aを図示している。又もや、移送用回転機器15には、移送区間19の終端部において、分配用回転バー17が組み込まれており、バッファー区間20の終端部には、分配用回転バー18が組み込まれている。
【0027】
更に、移送用回転機器15には、バッファー区間の入口を構成するとともに、例えば、制御・監視電子機器25によって、充填機4の停止又は障害時に、取出用回転バー26を介して、移送用回転機器15からバッファー区間20にビン1を誘導するように制御することが可能な取出用回転バー26が組み込まれている。更に、この構成は、移送用回転機器15の回転方向Bに対して、分配用回転バー17と移送用回転機器15の間の引渡位置17.1には、取出用回転バー26と移送用回転機器15の間の引渡位置26.1が続き、その引渡位置26.1には、分配用回転バー18と移送用回転機器15の間の引渡位置18.1が続き、そして、その引渡位置18.1には、移送用回転機器15とローター14又はそこの充填位置13の間の引渡位置15.1が続いている。移送区間19とバッファー区間20には、又もや制御可能なストッパー22又は23が配備されている。
【0028】
移送システム2aにおいて、通常の障害の無い動作では、ビン1は、移送区間19と移送用回転機器15を介して、充填機4のローター14の充填位置13に移送される。充填機4の停止又は障害時において、ビン1は、少なくともブロー成形機3が動いて空になるまで、移送区間19、分配用回転バー17、移送用回転機器15及びビン1を移送用回転機器15の収容部16から取り出すために作動される取出用回転バー26を介して、バッファー区間20に案内される。充填機4の再稼動後又は障害復旧後には、ビン1は、バッファー区間20から分配用回転バー18と移送用回転機器15を介して、充填機4又はローター14の充填位置13に供給される。
【0029】
従って、両方のシステム2と2aは、充填機4の停止又は障害時並びにブロー成形機3が空になるまで動かされる時に遭遇したビンが廃棄されるのではなく、障害復旧後に再び使用されるという利点を有する。更に、両方のシステム2と2aは、障害復旧後において、ビン1がバッファー区間20内に準備されており、その結果充填機4の再稼動時又は障害復旧後に、遅滞無く充填プロセスを継続することができるという利点も有する。
【0030】
前記の通り、実施例にもとづき本発明を説明した。本発明がベースとする技術思想を逸脱すること無く、多くの変更形態及び変化形態が可能であることは明らかである。
【0031】
即ち、本発明にもとづき、例えば、実施例において、基本的に直線的な空気式移送区間として図示されている移送区間19を省略するか、或いはブロー成形機11の出口、例えば、そのような役割を果たす移送用回転機器と分配用回転バー17とを直に、さもなければ一つ又は複数の周知の頚を掴む形の移送用回転機器を挿入して、互いに接続することも同様に可能であるとともに、そのように規定するものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】ビンとして構成され、移送システムの機能要素に吊り下げられた形で保持された容器の図
【図2】二つの機械の間に有る、図1による容器のための移送システムの模式的な平面図
【図3】二つの機械の間に有る、図1による容器のための移送システムの模式的な平面図
【符号の説明】
【0033】
1 ビン
1.1 注入口のフランジ
1a パリソン
2,2a 移送システム
3 ブロー成形機
4 充填機
5 ガイド又は移送機器
6 加熱機器
6.1 移送機器
7 取入口
8 取出口
9 ローター又はブローホイール
9.1 ブロー成形部
10 ブロー成形機器
11 取出口
12 取入用回転バー
12.1 引渡位置
13 充填位置
14 ローター
15 移送用回転機器
15.1 引渡位置
16 収容部
17,18 分配用回転バー
17.1,18.1 引渡位置
19 移送区間
20 バッファー区間
21 バッファー区間の入口
22,23 ストッパー
24 把持部
25 制御・監視電子機器
26 取出用回転バー
26.1 引渡位置
A ローター14の回転方向
B 移送用回転機器15の回転方向


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの第一の機械(3)、例えば、プラスチックから成る容器(1)を製造するためのブロー成形機と、少なくとも一つの第二の機械(4)、例えば、充填機との間でビン又はそれと同等の容器(1)を移送するための移送システムにおいて、
複数の容器収容部(16)を備えた、巡回駆動可能な少なくとも一つの移送機器(15)が配備されており、これらの収容部は、移送機器(15)によって、移送機器の巡回又は移送方向(B)に対して順番に続く複数の引渡位置(12.1,15.1,17.1,18.1,21,26.1)を通過するように動かされ、そのような引渡位置の中の少なくとも一つの引渡位置(17.1)が、第一の機械(3)から移送機器(15)に容器(1)を供給する役割を果たし、少なくとも一つの引渡位置(12.1,15.1)が、容器(1)を第二の機械(4)に転送する役割を果たし、少なくとも一つの引渡位置(21,26.1)が、容器(1)を少なくとも一つのバッファー区間(20)に転送する役割を果たし、少なくとも一つの引渡位置(18.1)が、バッファー区間(20)から移送機器(15)に容器(1)を転送する役割を果たすことを特徴とする移送システム。
【請求項2】
引渡位置(12.1,15.1)で移送機器(15)から第二の機械(4)に容器(1)を制御した形で転送するか、或いは引渡位置(21,26.1)で移送機器(15)から少なくとも一つのバッファー区間(20)に容器(1)を制御した形で転送するための制御手段が配備されていることを特徴とする請求項1に記載の移送システム。
【請求項3】
当該の移送機器が、容器収容部(16)を周囲に展開した、垂直軸の周りを巡回駆動可能な移送又は転送用回転機器(15)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の移送システム。
【請求項4】
少なくとも一つの引渡位置(12.1,17.1,18.1,26.1)が、巡回する移送機器(15)と協力して動作する、それぞれ容器(1)のための収容部を備えた移送用又は分配用回転バー(12,17,18,26)で構成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項5】
引渡位置(17.1)を構成する移送用回転バーが、容器(1)を供給するために移送区間(19)の終端部に配備された分配用回転バー(17)であることを特徴とする請求項4に記載の移送システム。
【請求項6】
引渡位置(12.1)を構成する移送用回転バーが、第二の機械の容器取入用回転バー(12)であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項7】
引渡位置(26.1)を構成する移送用回転バーが、少なくとも一つのバッファー区間(20)の入口に繋がる、或いは少なくとも一つのバッファー区間(20)の入口を構成する取出用回転バー(26)であることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項8】
引渡位置(18.1)を構成する移送用回転バーが、少なくとも一つのバッファー区間(20)の出口に有る分配用回転バー(18)であることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項9】
第一の引渡位置(17.1)及び/又は別の引渡位置(18.1)における容器供給の阻止と開放を制御するための手段(22,23)が配備されていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項10】
当該の機能要素の少なくとも大部分が、容器又は注入口のフランジ(1.1)で容器(1)を保持及び/又は誘導するように構成されていることを特徴とする請求項1から9までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項11】
巡回する移送機器(15)及びその容器収容部(16)が、容器又は注入口のフランジ(1.1)で容器(1)を保持及び/又は誘導するように構成されていることを特徴とする請求項1から10までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項12】
本移送システムは、第一の機械(3)がブロー成形機として構成されている場合において、第二の機械(4)の停止又は障害時に、ブロー成形機が空になるまで動いている際に製造された容器(1)が移送機器(15)を介してバッファー区間(20)に誘導されるように制御することが可能であることを特徴とする請求項1から11までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項13】
本移送システム(2,2a)は、第二の機械(4)の障害復旧後において、ブロー成形機を再稼動させている間、先ずは容器(1)がバッファー区間(20)から移送・転送用機器(15)及び引渡位置を介して第二の機械(4)に転送されるように制御することが可能であることを特徴とする請求項12に記載の移送システム。
【請求項14】
引渡位置(15.1)において、移送又は転送用機器(15)が、第二の機械(4)と直に繋がっていることを特徴とする請求項1から13までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項15】
引渡位置(12.1,17.1,18.1,26.1)が、容器収容部(16)の移動軌道上に同じ又はほぼ同じ間隔で配備されていることを特徴とする請求項1から14までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項16】
当該の引渡位置が、移送又は転送用機器(15)の巡回方向(B)に対して、
第一の引渡位置(17.1)、
第二の引渡位置(12.1)、
第三の引渡位置(21)、及び
第四の引渡位置(18.1)、
の順番で並んでいることを特徴とする請求項1から15までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項17】
当該の引渡位置が、移送又は転送用機器(15)の巡回方向(B)に対して、
第一の引渡位置(17.1)、
第二の引渡位置(26.1)、
第三の引渡位置(18.1)、及び
第四の引渡位置(15.1)、
の順番で並んでいることを特徴とする請求項1から15までのいずれか一つに記載の移送システム。
【請求項18】
容器(1)を移送するための移送システム(2,2a)を介して互いに接続された少なくとも二つの機械(3,4)を備えた、ビン又はそれと同等の容器(1)を取り扱うための設備において、
移送システム(2,2a)が、請求項1から17までのいずれか一つに記載された通り構成されていることを特徴とする設備。
【請求項19】
第一の機械(3)が、熱可塑性プラスチックから成るパリソン(1a)から延伸ブローによって容器(1)を製造するブロー成形機であることと、
このブロー成形機と移送システム(2,2a)は、第二の機械(4)の停止又は障害時によりパリソン(1a)の供給が中断された場合に、ブロー成形機において、ブロー成形機内に有る全てのパリソン(1a)を容器(1)に成形し、第二の機械(4)への容器の引き渡しが中断されている際に、容器を少なくともバッファー区間(20)に移送するように制御することが可能であることと、
を特徴とする請求項18に記載の設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−530211(P2009−530211A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500718(P2009−500718)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際出願番号】PCT/EP2007/001066
【国際公開番号】WO2007/110122
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(598125028)カーハーエス・アクチエンゲゼルシヤフト (125)
【Fターム(参考)】