ビード付缶
【課題】缶胴の薄肉化を図りつつ缶に要求される強度特性を向上させたビード付缶を提供する。
【解決手段】円周方向に環状の凹凸ビード20を設けた円筒状の缶胴2と、缶胴2の上下端に設けられた缶蓋3とを備え、凹凸ビード20は、外径部21と内径部22とが連続部23を介して缶高さ方向へ交互に連続されてなり、外径部21及び内径部22は、缶高さ方向に対してそれぞれ略平行とされ、かつ略平坦とされた断面形状であり、さらに外径部21と内径部22の缶高さ方向の幅寸法が略同一とされている。
【解決手段】円周方向に環状の凹凸ビード20を設けた円筒状の缶胴2と、缶胴2の上下端に設けられた缶蓋3とを備え、凹凸ビード20は、外径部21と内径部22とが連続部23を介して缶高さ方向へ交互に連続されてなり、外径部21及び内径部22は、缶高さ方向に対してそれぞれ略平行とされ、かつ略平坦とされた断面形状であり、さらに外径部21と内径部22の缶高さ方向の幅寸法が略同一とされている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料や食物等を詰めるビード付缶に関し、特に軸圧縮強度、パネリング強度、レオメーター強度等の缶に要求される強度特性を向上させる上で好適なビード付缶に関する。
【背景技術】
【0002】
ビード付缶は、食物や飲料等を詰めるための小型容器として広く用いられており、材料コスト低減や省資源化の観点からの缶胴の薄肉化が進められている。
【0003】
しかしながら、ビード付缶には、缶の製造時、運搬時、積載時等に外力が作用するため、外力に対して缶が損傷しないだけの強度特性を確保させた上で、薄肉化を図ることが必要となる。缶の損傷原因としては、例えば、1)缶詰や飲料缶の製造時の加熱殺菌処理による内容物の膨張と収縮で缶内外に圧力差が生じる陰圧缶としての缶胴の座屈、2)缶の運搬時等に作用する缶胴側面の支圧力による缶胴の凹み、3)缶の段積み時に作用する積載荷重による缶高さ方向の圧縮軸力に対する座屈、等がある。
【0004】
缶胴の損傷による変形が生じた場合には、缶詰や飲料缶等としての商品価値が著しく低下してしまうため、缶胴には、陰圧缶の座屈に対するパネリング強度、側面の支圧力に対するレオメーター強度、缶高さ方向の軸圧縮強度等が求められる。このため、缶胴の薄肉化を図りつつ強度特性を向上させる観点から、缶胴に対してその円周方向で互いに隣り合うように環状に凹凸ビードを形成する技術が広く知られている。
【0005】
例えば特許文献1に開示されているビード付缶では、缶胴の所定上下両端部域から中央に移行するにつれ漸深する断面略三角形状の波形の凹凸ビードを多段に缶胴の円周方向に設けている。この特許文献1の開示技術は、成形後の缶高さに対する缶胴面の展開長さを抑えつつ、耐真空性すなわち陰圧に対するパネリング強度の向上を図ろうとするものである。
【0006】
特許文献2に開示されている3ピース缶では、断面略三角形状の波形からなる凹凸ビードを缶胴の円周方向に設けている。この特許文献2の開示技術では、缶高さの2〜15%の範囲内に円周方向の凹凸ビードを形成させ、レオメーター強度の向上を図ろうとするものである。
【0007】
このようにパネリング強度やレオメーター強度を向上させる上では、凹凸ビードの凹凸高さを大きくして、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗を高める必要があるが、凹凸高さを大きくすると、缶高さ方向の外力に対して凹凸ビードが蛇腹状に潰れやすくなり、軸圧縮強度が低下するという問題が生じる。一方で、この特性に着目し、特許文献3、4に示すように断面略三角形状の波形からなる凹凸ビードの凹凸高さを確保することで、使用済みの空き缶を缶高さ方向から蛇腹状に容易に潰し易くするという技術も開示されている。
【0008】
図5は、従来の断面略三角形状の凹凸ビード72を設けたビード付缶7の側面図を示している。このビード付缶7は、円筒状に構成され、円周方向に環状の凹凸ビード72を形成した缶胴77と、かかる缶胴77の上下端に設けられた缶蓋73を備え、缶胴77と缶蓋73は巻締74により一体化されている。このビード付缶7は、スチール等の金属製薄板から形成されている。図中の記号Dは缶の直径、Hは缶高さ、Lは凹凸ビード72の設置範囲の高さを表している。
【0009】
図6は、このビード付缶7における凹凸ビード72の拡大断面図を示しており、図中のsは凹凸ビードピッチ、aは凹凸ビード高さを表す。凹凸ビード72は、断面略三角形状となるように交互に折り曲げられてなる。
【0010】
このような凹凸ビード72を設けたビード付缶7が陰圧を受けた場合、図7に示すように缶内外の圧力差により、外面から内面に向かい圧力P1が作用する。図7(a)は、この凹凸ビード72を設けた缶胴77の平断面図であり、点線は変形前の、実線は変形後の状態を示している。また、図7(b)は、圧力P1が作用した状態におけるこのビード付缶7の側面図を示している。圧力P1が作用することにより、缶胴77が座屈し周方向に波打つように変形する。
【0011】
この圧力P1に対し、断面略三角形状の凹凸ビード72は、主に図8(a)に示す円周方向における凹凸ビード72の曲げ抵抗Iで主に抵抗し、缶胴77の座屈挙動により定まるパネリング強度を発揮する。この曲げ抵抗Iは、凹凸ビード72の凹凸高さaを大きくすることで向上することができる。一方で、凹凸ビード72の凹凸高さaを大きくすると、図9示す缶高さ方向Bの圧縮軸力P2が作用した場合に生じる、図8(b)に示す缶胴面の圧縮力pbに対する偏心量(凹凸高さaに相当)が大きくなるため、凹凸ビード72の内縁および外縁に発生する曲げモーメントMが大きくなり、軸圧縮強度P2が低下してしまうという欠点がある。
【0012】
また、図10(a)、(b)は、缶のレオメーター強度の測定方法を示したものである。缶胴押し当て用チップバー(長さが40mm,径が10mmの鉄の丸棒)111を設けた測定装置110に対して、測定用実缶101をセットした後、測定治具(チップバー)111を下方に移動させることで、缶胴102に応力を加える。図10(c)は、このチップバー111により缶胴102を押圧した状態を示している。図10に示す缶胴102側面の支圧力によるレオメーター強度においても、パネリング強度と同様に、主に円周方向における凹凸ビード72の曲げ抵抗Iで抵抗するが、略三角のビード断面形状ではレオメーター強度を向上させるには、凹凸高さを大きくする必要があるため、軸圧縮強度が低下してしまう。さらには、凹凸ビードの高さが大きいと、缶の意匠性が低下してしまうこともある。
【0013】
また、缶胴の円周方向に設ける環状の凹凸ビードの断面形状としては、断面略三角形状以外にも、特許文献5には、缶胴に形成された凹凸ビードのうち、凸部の上底面のみに平坦な未加工胴壁部を設けた例が開示されている。しかしながら、この未加工胴壁部は、あくまで未加工の平坦部を残したに過ぎず、ビード付缶の外力に対する抵抗特性の向上を図るために意識的に設けたものではなく、成形後の缶胴に生じるスプリングパック量の低減を目的としたものである。このとき、凹部は略三角形状とされており凸部と対称でないため、凹凸ビードの円周方向の曲げに対する中立軸が、凹凸高さ方向の中央位置から大きくずれるため、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗を確保し難いという問題がある。
【0014】
以上のように、ビード付缶の製造時、運搬時、積載時等の作用外力に対するパネリング強度、レオメーター強度、軸圧縮強度、を高めるためには、凹凸高さに対して相反する性質を示す、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗と、軸圧縮抵抗の双方を確実に高めることが課題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】実開昭56−32039号公報
【特許文献2】特開2000−72143号公報
【特許文献3】特開2002−284159号公報
【特許文献4】特開平06−64651号公報
【特許文献5】実開昭56−125828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
そこで本発明は、上述した課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、缶胴の薄肉化を図りつつ、陰圧缶の座屈に対するパネリング強度、側面の支圧力に対するレオメーター強度、缶高さ方向の軸圧縮強度等の缶に要求される強度特性を向上させることが可能な断面形状の凹凸ビードを設けたビード付缶を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明者は、上述した課題を解決するために、円周方向に環状の凹凸ビードを設けた円筒状の缶胴と、缶胴の上下端に設けられた缶蓋とを備えるビード付缶において、凹凸ビードが、外径部と内径部とが連続部を介して缶高さ方向へ交互に連続されてなり、外径部および内径部が缶高さ方向に対して略平行に略平坦とされた断面形状としたビード付缶を発明した。より好適なビード付缶とする上では、凹凸ビードの外径部と内径部の幅寸法を一致させることが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ビード付缶の缶胴の円周方向に設ける環状の凹凸ビードについて、外径部と内径部とを連続部を介して缶高さ方向へ交互に連続させて、その外径部および内径部が缶高さ方向に対して略平行に略平坦とされた断面形状としている。
【0019】
この外径部および内径部に略平坦の面を設けた断面形状の凹凸ビードとすることにより、外径部および内径部に平坦面がない従来の断面略三角形状の波形の凹凸ビードに比べて、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗を高めることができる。ここで、凹凸ビードの外径部と内径部の缶高さ方向の幅寸法を略同一とすることで、凹凸ビードの曲げ抵抗をより効率的に高めることができる。これにより、凹凸ビード高さを小さく抑えてもパネリング強度やレオメーター強度を向上させることができ、かつ、凹凸高さを抑えたることで缶高さ方向の外力に対して凹凸ビードが蛇腹状に潰れ難くなり、軸圧縮強度も向上させるが可能となる。
【0020】
このように、パネリング強度、レオメーター強度、軸圧縮強度の全てを高めることができるため、缶に要求される強度特性を確保した上で、缶胴の薄肉化による材料コスト低減や省資源化を図ることが可能となる。さらには、缶胴の凹凸ビード高さを抑えた形状により、缶の意匠性向上にもつながる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を適用したビード付缶の側面図である。
【図2】本発明における凹凸ビードの拡大断面図である。
【図3】本発明を適用したビード付缶の他の側面図である。
【図4】本発明を適用したビード付缶の作用効果について説明するための図である。
【図5】従来の断面略三角形状の凹凸ビードを設けたビード付缶の側面図である。
【図6】従来の断面略三角形状の凹凸ビードの拡大断面図である。
【図7】陰圧缶の座屈に対するパネリング強度について説明するための図である。
【図8】従来の凹凸ビードの特性について説明するための図である。
【図9】圧縮軸力が作用した場合の軸圧縮強度について説明するための図である。
【図10】レオメーター強度の測定方法について説明するための図である。
【図11】FEM解析結果を説明するための図である。
【図12】FEM解析結果を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態として、飲料や食物を詰めるためのビード付缶について詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明を適用したビード付缶1の側面図である。このビード付缶1は、円筒状に構成され、円周方向に環状の凹凸ビード20とビードのない平坦部30を形成した缶胴2と、缶胴2の上下端に設けられた缶蓋3を備え、缶胴2と缶蓋3は巻締4により一体化されている。凹凸ビード20と平坦部30の缶高さ方向の比率は缶に要求される性能に応じて調整すればよく、平坦部30を省略して凹凸ビード20から直接的に缶蓋3に接続されるようにしてもよい。なお、図1には上下端に缶蓋3を設けた3ピース缶を例示しているが、下端の缶蓋3に対応する缶底を缶胴と一体成形し、上端のみに缶蓋3を設けた2ピース缶も本発明の対象とする。このビード付缶1を構成する材料は、スチール(ブリキ、ティンフリースチール、ステンレス等)、アルミ等の金属、樹脂、その他の素材であってもよい。なお、図中の記号Dは缶の直径、Hは缶高さ、Lは凹凸ビード20の設置範囲の高さを表している。また、缶高さ方向とは、図中矢印A方向を表すものとする。
【0024】
図2は、缶胴2に設けた凹凸ビード20の拡大断面図を示している。板厚tの缶胴2に設けられた凹凸ビード20は、缶外側の外径部21と缶内側の内径部22とが、凹凸高さaとなるように、連続部23を介して缶高さ方向へ交互に連続されて形成される。この外径部21と内径部22は折り曲げ部24を介してそれぞれ連続部23に連結されるが、折り曲げ部24の折り曲げ半径は、利用する素材の材質に応じて適宜設定することができる。外径部21の缶高さ方向Aの幅fo、内径部22の缶高さ方向Aの幅fiは、それぞれ曲率を持つ折り曲げ部24をその両端に僅かに含むこととなるが、外形部21および内径部22は略平坦な面として、缶高さ方向に対してそれぞれ略平行に形成されている。また、この連続部23の缶胴面への投影長さをwとすると、外径部21および内径部22に対する連続部23の交差角度はθ(=atan(a/w))で表される。なお、連続部23は必ずしも平坦面としなくてもよく、折り曲げ部24と一体的に円弧面の連続部23を構成しても良い。また、外径部21の缶高さ方向Aの幅fo、内径部22の缶高さ方向Aの幅fiとは略同一の寸法とされることが望ましい。
【0025】
図3の実施例は、図1の例に対して凹凸ビード20並びに平坦部30の缶高さ方向Aの比率を変えたものである。この比率は、缶高さHに対する凹凸ビード20の高さLの比率として表されるものである。この図3の実施例は、レオメーター強度に着目して缶の耐力性能を強化するような場合を想定したものであるが、この場合も図2と同様の凹凸ビード20を適用することで、ビード付缶の強度特性を高めることができる。
【0026】
本発明では、図4に示すように、略平坦面の外径部21及び内径部22を設けることにより、図4(a)に示す凹凸ビード20の曲げ抵抗Iを効率的に高めることができ、凹凸高さaを抑えてもパネリング強度やレオメーター強度を向上させることが可能となる。これにより、パネリング強度やレオメーター強度を確保しつつ、凹凸高さaを抑えることで、缶高さ方向Aの外力に対して凹凸ビード20が蛇腹状に潰れ難くなり、軸圧縮強度も向上させるが可能となる。
【0027】
また、外径部21の幅fo、内径部22の幅fiの各幅寸法を略同一とすることにより、凹凸ビード20の円周方向の曲げに対する中立軸を凹凸高さ方向の中央位置に一致させることができ、凹凸ビード20の曲げ抵抗を効率的に高めることができる。なお凹凸ビード20の形状のその他寸法は、ビード付缶1に要求される強度特性に応じて適宜設計すればよい。
【0028】
このように、本発明の凹凸ビード20の形状とすることで、パネリング強度、レオメーター強度、軸圧縮強度の全てを高めることができ、缶に要求される外力に対する抵抗特性を満足させつつ、缶胴の薄肉化による材料コスト低減や省資源化を図ることが可能となる。さらには、缶胴の凹凸ビード高さを抑えることで、缶の意匠性向上にもつながる。
【実施例1】
【0029】
本発明を適用したビード付缶1により奏する効果を説明するために、表1に示す缶直径153.8mm×缶高さ169.7mmの缶(No.1A、1B)のパネリング強度P1および軸圧縮強度P2、表2に示す缶直径52.0mm×缶高さ104.0mmの缶(No.2A、2B)のレオメーター強度をFEM解析により検証し、従来の略三角形状の凹凸ビードを設けた缶(No.1A、2A)と本発明の凹凸ビードを設けた缶(No.1B、2B)の耐力性能を比較した。
【0030】
表中の各記号は、缶直径:D、缶高さ:H、ビード設置範囲の高さ:L、板厚:t、凹凸ビード20の高さ:a、凹凸ビードピッチ:s、外径部21の幅:fo、内径部22の幅:fi、連続部23の缶胴面への投影面積:w、外径部21および内径部22に対して連続部23がなす角度:θ、材料降伏点:YPを表す。なお、比較例(No.1A、2A)は、外径部21、内径部22のない略三角形状の凹凸ビードであるため、表中のfo、fiの値はゼロとなっている。ビード付缶の構成素材としてはスチールを想定し、ヤング率:205000N/mm2、ポアソン比:0.3の物性値を用い、有限要素法プログラムにより、座屈挙動を考慮した弾塑性大変形解析を行い、図11〜12に示す解析結果を得た。
【0031】
図11(a)はNo.1AおよびNo.1Bのパネリング強度に関する解析結果を示し、図の縦軸がパネリング荷重P1、図の横軸が荷重P1方向の缶胴の凹み量を表す。図11(b)はNo.1AおよびNo.1Bの軸圧縮強度に関する解析結果を示し、図の縦軸が軸圧縮荷重P2、図の横軸が荷重P2方向の缶高さ方向の縮み量を表す。図12はNo.2AおよびNo.2Bのレオメーター強度に関する解析結果を示し、図の縦軸がレオメーター荷重P3、図の横軸が荷重P3方向の缶胴の凹み量を表す。各図から求めた最大耐力値(P1、P2、P3)と耐力比(P1比、P2比、P3比)を表1〜2に併せて示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
表1および図11(a)〜(b)から、断面略三角形状とした従来のビード付缶と比べ、本発明を適用したビード付缶1では、缶胴の板厚を約10%薄肉化しても、同等のパネリング強度および軸圧縮強度を確保できることを確認した。
【0035】
また、表2および図12から、断面略三角形状とした従来のビード付缶と比べ、本発明を適用したビード付缶1では、同じ缶胴の厚みとすると、レオメーター強度を1.4倍に向上できることを確認した。この結果は、同等のレオメーター強度を確保するならば、缶胴の薄肉化が図れることを意味する。
【0036】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【0037】
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0038】
1 ビード付缶
2 缶胴
3 缶蓋
4 巻締
20 凹凸ビード
21 外径部
22 内径部
23 連続部
24 折り曲げ部
30 平坦部
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料や食物等を詰めるビード付缶に関し、特に軸圧縮強度、パネリング強度、レオメーター強度等の缶に要求される強度特性を向上させる上で好適なビード付缶に関する。
【背景技術】
【0002】
ビード付缶は、食物や飲料等を詰めるための小型容器として広く用いられており、材料コスト低減や省資源化の観点からの缶胴の薄肉化が進められている。
【0003】
しかしながら、ビード付缶には、缶の製造時、運搬時、積載時等に外力が作用するため、外力に対して缶が損傷しないだけの強度特性を確保させた上で、薄肉化を図ることが必要となる。缶の損傷原因としては、例えば、1)缶詰や飲料缶の製造時の加熱殺菌処理による内容物の膨張と収縮で缶内外に圧力差が生じる陰圧缶としての缶胴の座屈、2)缶の運搬時等に作用する缶胴側面の支圧力による缶胴の凹み、3)缶の段積み時に作用する積載荷重による缶高さ方向の圧縮軸力に対する座屈、等がある。
【0004】
缶胴の損傷による変形が生じた場合には、缶詰や飲料缶等としての商品価値が著しく低下してしまうため、缶胴には、陰圧缶の座屈に対するパネリング強度、側面の支圧力に対するレオメーター強度、缶高さ方向の軸圧縮強度等が求められる。このため、缶胴の薄肉化を図りつつ強度特性を向上させる観点から、缶胴に対してその円周方向で互いに隣り合うように環状に凹凸ビードを形成する技術が広く知られている。
【0005】
例えば特許文献1に開示されているビード付缶では、缶胴の所定上下両端部域から中央に移行するにつれ漸深する断面略三角形状の波形の凹凸ビードを多段に缶胴の円周方向に設けている。この特許文献1の開示技術は、成形後の缶高さに対する缶胴面の展開長さを抑えつつ、耐真空性すなわち陰圧に対するパネリング強度の向上を図ろうとするものである。
【0006】
特許文献2に開示されている3ピース缶では、断面略三角形状の波形からなる凹凸ビードを缶胴の円周方向に設けている。この特許文献2の開示技術では、缶高さの2〜15%の範囲内に円周方向の凹凸ビードを形成させ、レオメーター強度の向上を図ろうとするものである。
【0007】
このようにパネリング強度やレオメーター強度を向上させる上では、凹凸ビードの凹凸高さを大きくして、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗を高める必要があるが、凹凸高さを大きくすると、缶高さ方向の外力に対して凹凸ビードが蛇腹状に潰れやすくなり、軸圧縮強度が低下するという問題が生じる。一方で、この特性に着目し、特許文献3、4に示すように断面略三角形状の波形からなる凹凸ビードの凹凸高さを確保することで、使用済みの空き缶を缶高さ方向から蛇腹状に容易に潰し易くするという技術も開示されている。
【0008】
図5は、従来の断面略三角形状の凹凸ビード72を設けたビード付缶7の側面図を示している。このビード付缶7は、円筒状に構成され、円周方向に環状の凹凸ビード72を形成した缶胴77と、かかる缶胴77の上下端に設けられた缶蓋73を備え、缶胴77と缶蓋73は巻締74により一体化されている。このビード付缶7は、スチール等の金属製薄板から形成されている。図中の記号Dは缶の直径、Hは缶高さ、Lは凹凸ビード72の設置範囲の高さを表している。
【0009】
図6は、このビード付缶7における凹凸ビード72の拡大断面図を示しており、図中のsは凹凸ビードピッチ、aは凹凸ビード高さを表す。凹凸ビード72は、断面略三角形状となるように交互に折り曲げられてなる。
【0010】
このような凹凸ビード72を設けたビード付缶7が陰圧を受けた場合、図7に示すように缶内外の圧力差により、外面から内面に向かい圧力P1が作用する。図7(a)は、この凹凸ビード72を設けた缶胴77の平断面図であり、点線は変形前の、実線は変形後の状態を示している。また、図7(b)は、圧力P1が作用した状態におけるこのビード付缶7の側面図を示している。圧力P1が作用することにより、缶胴77が座屈し周方向に波打つように変形する。
【0011】
この圧力P1に対し、断面略三角形状の凹凸ビード72は、主に図8(a)に示す円周方向における凹凸ビード72の曲げ抵抗Iで主に抵抗し、缶胴77の座屈挙動により定まるパネリング強度を発揮する。この曲げ抵抗Iは、凹凸ビード72の凹凸高さaを大きくすることで向上することができる。一方で、凹凸ビード72の凹凸高さaを大きくすると、図9示す缶高さ方向Bの圧縮軸力P2が作用した場合に生じる、図8(b)に示す缶胴面の圧縮力pbに対する偏心量(凹凸高さaに相当)が大きくなるため、凹凸ビード72の内縁および外縁に発生する曲げモーメントMが大きくなり、軸圧縮強度P2が低下してしまうという欠点がある。
【0012】
また、図10(a)、(b)は、缶のレオメーター強度の測定方法を示したものである。缶胴押し当て用チップバー(長さが40mm,径が10mmの鉄の丸棒)111を設けた測定装置110に対して、測定用実缶101をセットした後、測定治具(チップバー)111を下方に移動させることで、缶胴102に応力を加える。図10(c)は、このチップバー111により缶胴102を押圧した状態を示している。図10に示す缶胴102側面の支圧力によるレオメーター強度においても、パネリング強度と同様に、主に円周方向における凹凸ビード72の曲げ抵抗Iで抵抗するが、略三角のビード断面形状ではレオメーター強度を向上させるには、凹凸高さを大きくする必要があるため、軸圧縮強度が低下してしまう。さらには、凹凸ビードの高さが大きいと、缶の意匠性が低下してしまうこともある。
【0013】
また、缶胴の円周方向に設ける環状の凹凸ビードの断面形状としては、断面略三角形状以外にも、特許文献5には、缶胴に形成された凹凸ビードのうち、凸部の上底面のみに平坦な未加工胴壁部を設けた例が開示されている。しかしながら、この未加工胴壁部は、あくまで未加工の平坦部を残したに過ぎず、ビード付缶の外力に対する抵抗特性の向上を図るために意識的に設けたものではなく、成形後の缶胴に生じるスプリングパック量の低減を目的としたものである。このとき、凹部は略三角形状とされており凸部と対称でないため、凹凸ビードの円周方向の曲げに対する中立軸が、凹凸高さ方向の中央位置から大きくずれるため、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗を確保し難いという問題がある。
【0014】
以上のように、ビード付缶の製造時、運搬時、積載時等の作用外力に対するパネリング強度、レオメーター強度、軸圧縮強度、を高めるためには、凹凸高さに対して相反する性質を示す、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗と、軸圧縮抵抗の双方を確実に高めることが課題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】実開昭56−32039号公報
【特許文献2】特開2000−72143号公報
【特許文献3】特開2002−284159号公報
【特許文献4】特開平06−64651号公報
【特許文献5】実開昭56−125828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
そこで本発明は、上述した課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、缶胴の薄肉化を図りつつ、陰圧缶の座屈に対するパネリング強度、側面の支圧力に対するレオメーター強度、缶高さ方向の軸圧縮強度等の缶に要求される強度特性を向上させることが可能な断面形状の凹凸ビードを設けたビード付缶を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明者は、上述した課題を解決するために、円周方向に環状の凹凸ビードを設けた円筒状の缶胴と、缶胴の上下端に設けられた缶蓋とを備えるビード付缶において、凹凸ビードが、外径部と内径部とが連続部を介して缶高さ方向へ交互に連続されてなり、外径部および内径部が缶高さ方向に対して略平行に略平坦とされた断面形状としたビード付缶を発明した。より好適なビード付缶とする上では、凹凸ビードの外径部と内径部の幅寸法を一致させることが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ビード付缶の缶胴の円周方向に設ける環状の凹凸ビードについて、外径部と内径部とを連続部を介して缶高さ方向へ交互に連続させて、その外径部および内径部が缶高さ方向に対して略平行に略平坦とされた断面形状としている。
【0019】
この外径部および内径部に略平坦の面を設けた断面形状の凹凸ビードとすることにより、外径部および内径部に平坦面がない従来の断面略三角形状の波形の凹凸ビードに比べて、円周方向に対する凹凸ビードの曲げ抵抗を高めることができる。ここで、凹凸ビードの外径部と内径部の缶高さ方向の幅寸法を略同一とすることで、凹凸ビードの曲げ抵抗をより効率的に高めることができる。これにより、凹凸ビード高さを小さく抑えてもパネリング強度やレオメーター強度を向上させることができ、かつ、凹凸高さを抑えたることで缶高さ方向の外力に対して凹凸ビードが蛇腹状に潰れ難くなり、軸圧縮強度も向上させるが可能となる。
【0020】
このように、パネリング強度、レオメーター強度、軸圧縮強度の全てを高めることができるため、缶に要求される強度特性を確保した上で、缶胴の薄肉化による材料コスト低減や省資源化を図ることが可能となる。さらには、缶胴の凹凸ビード高さを抑えた形状により、缶の意匠性向上にもつながる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を適用したビード付缶の側面図である。
【図2】本発明における凹凸ビードの拡大断面図である。
【図3】本発明を適用したビード付缶の他の側面図である。
【図4】本発明を適用したビード付缶の作用効果について説明するための図である。
【図5】従来の断面略三角形状の凹凸ビードを設けたビード付缶の側面図である。
【図6】従来の断面略三角形状の凹凸ビードの拡大断面図である。
【図7】陰圧缶の座屈に対するパネリング強度について説明するための図である。
【図8】従来の凹凸ビードの特性について説明するための図である。
【図9】圧縮軸力が作用した場合の軸圧縮強度について説明するための図である。
【図10】レオメーター強度の測定方法について説明するための図である。
【図11】FEM解析結果を説明するための図である。
【図12】FEM解析結果を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態として、飲料や食物を詰めるためのビード付缶について詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明を適用したビード付缶1の側面図である。このビード付缶1は、円筒状に構成され、円周方向に環状の凹凸ビード20とビードのない平坦部30を形成した缶胴2と、缶胴2の上下端に設けられた缶蓋3を備え、缶胴2と缶蓋3は巻締4により一体化されている。凹凸ビード20と平坦部30の缶高さ方向の比率は缶に要求される性能に応じて調整すればよく、平坦部30を省略して凹凸ビード20から直接的に缶蓋3に接続されるようにしてもよい。なお、図1には上下端に缶蓋3を設けた3ピース缶を例示しているが、下端の缶蓋3に対応する缶底を缶胴と一体成形し、上端のみに缶蓋3を設けた2ピース缶も本発明の対象とする。このビード付缶1を構成する材料は、スチール(ブリキ、ティンフリースチール、ステンレス等)、アルミ等の金属、樹脂、その他の素材であってもよい。なお、図中の記号Dは缶の直径、Hは缶高さ、Lは凹凸ビード20の設置範囲の高さを表している。また、缶高さ方向とは、図中矢印A方向を表すものとする。
【0024】
図2は、缶胴2に設けた凹凸ビード20の拡大断面図を示している。板厚tの缶胴2に設けられた凹凸ビード20は、缶外側の外径部21と缶内側の内径部22とが、凹凸高さaとなるように、連続部23を介して缶高さ方向へ交互に連続されて形成される。この外径部21と内径部22は折り曲げ部24を介してそれぞれ連続部23に連結されるが、折り曲げ部24の折り曲げ半径は、利用する素材の材質に応じて適宜設定することができる。外径部21の缶高さ方向Aの幅fo、内径部22の缶高さ方向Aの幅fiは、それぞれ曲率を持つ折り曲げ部24をその両端に僅かに含むこととなるが、外形部21および内径部22は略平坦な面として、缶高さ方向に対してそれぞれ略平行に形成されている。また、この連続部23の缶胴面への投影長さをwとすると、外径部21および内径部22に対する連続部23の交差角度はθ(=atan(a/w))で表される。なお、連続部23は必ずしも平坦面としなくてもよく、折り曲げ部24と一体的に円弧面の連続部23を構成しても良い。また、外径部21の缶高さ方向Aの幅fo、内径部22の缶高さ方向Aの幅fiとは略同一の寸法とされることが望ましい。
【0025】
図3の実施例は、図1の例に対して凹凸ビード20並びに平坦部30の缶高さ方向Aの比率を変えたものである。この比率は、缶高さHに対する凹凸ビード20の高さLの比率として表されるものである。この図3の実施例は、レオメーター強度に着目して缶の耐力性能を強化するような場合を想定したものであるが、この場合も図2と同様の凹凸ビード20を適用することで、ビード付缶の強度特性を高めることができる。
【0026】
本発明では、図4に示すように、略平坦面の外径部21及び内径部22を設けることにより、図4(a)に示す凹凸ビード20の曲げ抵抗Iを効率的に高めることができ、凹凸高さaを抑えてもパネリング強度やレオメーター強度を向上させることが可能となる。これにより、パネリング強度やレオメーター強度を確保しつつ、凹凸高さaを抑えることで、缶高さ方向Aの外力に対して凹凸ビード20が蛇腹状に潰れ難くなり、軸圧縮強度も向上させるが可能となる。
【0027】
また、外径部21の幅fo、内径部22の幅fiの各幅寸法を略同一とすることにより、凹凸ビード20の円周方向の曲げに対する中立軸を凹凸高さ方向の中央位置に一致させることができ、凹凸ビード20の曲げ抵抗を効率的に高めることができる。なお凹凸ビード20の形状のその他寸法は、ビード付缶1に要求される強度特性に応じて適宜設計すればよい。
【0028】
このように、本発明の凹凸ビード20の形状とすることで、パネリング強度、レオメーター強度、軸圧縮強度の全てを高めることができ、缶に要求される外力に対する抵抗特性を満足させつつ、缶胴の薄肉化による材料コスト低減や省資源化を図ることが可能となる。さらには、缶胴の凹凸ビード高さを抑えることで、缶の意匠性向上にもつながる。
【実施例1】
【0029】
本発明を適用したビード付缶1により奏する効果を説明するために、表1に示す缶直径153.8mm×缶高さ169.7mmの缶(No.1A、1B)のパネリング強度P1および軸圧縮強度P2、表2に示す缶直径52.0mm×缶高さ104.0mmの缶(No.2A、2B)のレオメーター強度をFEM解析により検証し、従来の略三角形状の凹凸ビードを設けた缶(No.1A、2A)と本発明の凹凸ビードを設けた缶(No.1B、2B)の耐力性能を比較した。
【0030】
表中の各記号は、缶直径:D、缶高さ:H、ビード設置範囲の高さ:L、板厚:t、凹凸ビード20の高さ:a、凹凸ビードピッチ:s、外径部21の幅:fo、内径部22の幅:fi、連続部23の缶胴面への投影面積:w、外径部21および内径部22に対して連続部23がなす角度:θ、材料降伏点:YPを表す。なお、比較例(No.1A、2A)は、外径部21、内径部22のない略三角形状の凹凸ビードであるため、表中のfo、fiの値はゼロとなっている。ビード付缶の構成素材としてはスチールを想定し、ヤング率:205000N/mm2、ポアソン比:0.3の物性値を用い、有限要素法プログラムにより、座屈挙動を考慮した弾塑性大変形解析を行い、図11〜12に示す解析結果を得た。
【0031】
図11(a)はNo.1AおよびNo.1Bのパネリング強度に関する解析結果を示し、図の縦軸がパネリング荷重P1、図の横軸が荷重P1方向の缶胴の凹み量を表す。図11(b)はNo.1AおよびNo.1Bの軸圧縮強度に関する解析結果を示し、図の縦軸が軸圧縮荷重P2、図の横軸が荷重P2方向の缶高さ方向の縮み量を表す。図12はNo.2AおよびNo.2Bのレオメーター強度に関する解析結果を示し、図の縦軸がレオメーター荷重P3、図の横軸が荷重P3方向の缶胴の凹み量を表す。各図から求めた最大耐力値(P1、P2、P3)と耐力比(P1比、P2比、P3比)を表1〜2に併せて示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
表1および図11(a)〜(b)から、断面略三角形状とした従来のビード付缶と比べ、本発明を適用したビード付缶1では、缶胴の板厚を約10%薄肉化しても、同等のパネリング強度および軸圧縮強度を確保できることを確認した。
【0035】
また、表2および図12から、断面略三角形状とした従来のビード付缶と比べ、本発明を適用したビード付缶1では、同じ缶胴の厚みとすると、レオメーター強度を1.4倍に向上できることを確認した。この結果は、同等のレオメーター強度を確保するならば、缶胴の薄肉化が図れることを意味する。
【0036】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【0037】
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0038】
1 ビード付缶
2 缶胴
3 缶蓋
4 巻締
20 凹凸ビード
21 外径部
22 内径部
23 連続部
24 折り曲げ部
30 平坦部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円周方向に環状の凹凸ビードを設けた円筒状の缶胴と、上記缶胴の上下端に設けられた缶蓋とを備えるビード付缶において、
上記凹凸ビードは、外径部と内径部とが連続部を介して缶高さ方向へ交互に連続されてなり、
上記外径部及び上記内径部は、缶高さ方向に対してそれぞれ略平行とされ、かつ略平坦とされた断面形状であることを特徴とするビード付缶。
【請求項2】
上記外径部と上記内径部の缶高さ方向の幅寸法を略同一としたことを特徴とする請求項1に記載のビード付缶。
【請求項1】
円周方向に環状の凹凸ビードを設けた円筒状の缶胴と、上記缶胴の上下端に設けられた缶蓋とを備えるビード付缶において、
上記凹凸ビードは、外径部と内径部とが連続部を介して缶高さ方向へ交互に連続されてなり、
上記外径部及び上記内径部は、缶高さ方向に対してそれぞれ略平行とされ、かつ略平坦とされた断面形状であることを特徴とするビード付缶。
【請求項2】
上記外径部と上記内径部の缶高さ方向の幅寸法を略同一としたことを特徴とする請求項1に記載のビード付缶。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−152939(P2011−152939A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15679(P2010−15679)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】
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