説明

ピボットレバーばねラッチを有するカテーテルコネクタ

カテーテルに連結されるカテーテルコネクタであって、該コネクタは、本体部品と、この部品の内孔にはめ込まれた管形圧縮性プラグであって、カテーテルの基端部をこのプラグの内孔に挿入可能である、管形圧縮性プラグと、ハウジング部品に回動可能に取り付けられたレバーとを有する。レバーの回動によってプラグの一端部に軸方向力が加えられ、それにより、プラグが半径方向内向きに変形して、カテーテルの基端部にしっかりと係合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、カテーテル基端部に連結されるカテーテルコネクタの分野に関する。
【0002】
硬膜外カテーテルに制限されないが、それを含めた多くのカテーテルは、患者の挿入部位付近に位置するカテーテルコネクタに連結される必要がある。そのようなコネクタは、カテーテルの基端部を軸方向および横方向の両方の移動から守り、多くの場合、カテーテルの内外への流体の連通を行う1つまたは複数の流体連結部を有する。
【0003】
外科医および他の医療従事者が、コネクタとカテーテルの基端部とのこの連結を迅速で容易かつ確実に行うことができることが重要である。また、コネクタは多くの場合、使い捨てで再利用できない装置であり、侵襲的な医療処置のすでに高いコストにその分が追加されるので、可能であればコネクタが比較的安価であることが望ましい。
【0004】
確実で迅速であると共に容易かつ経済的に連結するという目的は、互いに矛盾する構造的特徴を必要とすることがしばしばある。カテーテルの軸方向または横方向移動を防ぐ確実な連結に関して、従来技術の装置は通常、カテーテルの1つまたは複数の外側面領域に内向きの半径方向圧縮力を加えるが、過剰な圧力では軟質の管状カテーテルが押し潰されて、内部の流路が少なくとも部分的に閉鎖され、また、不十分な圧力ではカテーテルが確実に保持されないであろう。
【0005】
この連結は必ず、ユーザの手および指によって手動で行われる。したがって、ある場合にユーザがカテーテルに理想的な大きさの圧縮力を加えることができたとしても、そのようなことが次の場合に必ず起きるわけではないであろう。これらの装置のユーザは、多くのさまざまな医療処置状況で、また、決定するための時間が非常に限られている状態で、正確な把持力を常に選択することは、最も困難である。
【0006】
カテーテルに確実に係合するという上記目的に加えて、連結手順は容易かつ迅速であることが必要である。医師または看護士が装置の調節および/または検討を行う時間がほとんどない。
【0007】
多くの従来技術の装置は、単にコネクタの剛直部材で内向きに押し付けることによって、カテーテルに内向きの半径方向力を加える。そのような力は1つの特定の外側領域に加えられるか、カテーテルを取り囲む圧縮性カラーによってカテーテル外壁のまわりに円周方向に加えられる。後者の場合、圧縮性カラーは、螺合される1対のはめ合いスリーブの内孔に同軸的にはまっている。これらのスリーブをねじ合わせると、それらは軸方向力をカラーに加え、その時、カラーは半径方向内向きに変形してカテーテルに当接する。一方のスリーブを他方に対してそのように回転させるには、操作者が両手を使用する必要がある。そのような両手作業は、時間および調整を必要とし、上述したように、ユーザが毎回同一の力を加えることはできそうにもない。カテーテルを挿通させたプラグを変形させるためにねじ付き部材を使用する多くの従来のカテーテルコネクタ装置のうちで、Collinsの米国特許第5,464,400号は、六角スラグを軸方向に圧縮する雌雄の連結部材を示している。他のねじ付き連結具の場合と同様に、両手が必要であり、この装置を片手で操作することか、またはそのような操作ができるように装置を構成することはまったく考えられてない。
【0008】
カラー15を圧縮する、両手操作による回転用にねじを付けた伸縮式スリーブを有する別の典型的な従来技術のコネクタ構造体が、Masonの米国特許第6,260,890号に見られる。
【0009】
Hoffmanの米国特許第6,228,059号は、トロカール用のさらに異なったロック手段を示し、これでは、図2および図3に見られるように、ロック部材58が装置34の側壁上の1つの領域にのしかかる。Graves他の米国特許第6,096,024号は、カニューレ針の側壁に係合するピボットラッチを示す。Hoffmanの米国特許第5,931,671号は、横方向内向きに移動して、それにより、中央管に解放可能に係合してそれを保持する1対の圧縮部材を開示している。
【0010】
中央管または部材に横力を直接的に加えるというこの長く実用されてきた概念は、Collinsの米国特許第5,725,504号に最も明確に見られ、これでは、簡単なカムレバー28が回動して壁27に係合し、それをたわませてハブ12に当接させる。
【0011】
中央シャフトが硬質または軟質の管か、あるいはシャフトのいずれであっても、中央シャフトを固定するために長く確立されている方式が、(a)ピボットレバーを使用して内向きの半径方向力を直接的に中央シャフトの側壁に加えること、あるいは(b)両手操作で回転可能な1対のねじ付きスリーブを使用し、それによってカラーに軸方向力を加え、そのカラーが次に内向きの半径方向力を中央管に加えることのいずれかであることが、上記の従来技術の装置によって論証されている。
【0012】
カテーテルがより広範に使用され、医療処置がより複雑になることにより、出願人は、幾つかの既知の部材を使用してそれらを新しく最も有用な方法で組み合わせる手法に至った。本発明は、従来技術のカテーテルコネクタにおける上記欠点および不都合のすべてを、連結が確実で迅速かつ容易であって均一な印加を可能にすると共に、片手で行うことができるようにする新規な装置で克服することを目指す。
【0013】
[発明の概要]
新規なカテーテルコネクタはピボットレバーを使用し、それによって軸方向力を生じて、外周面および両方の端面が包囲されて半径方向内向きに変形することができる弾性変形可能なカラーまたはプラグに軸方向力を加える。さらに、この内向きの力は、カテーテルの外側面のまわり全体でほぼ均一であり、それにより、カテーテルを押し潰すような極端な局所力の可能性が減少する。さらなる利点は、軸方向圧縮がプラグの長さに沿って、その後に半径方向内向きに影響を及ぼし、これにより、力がカテーテルの非常に広い表面積にわたって分散することである。これは非常に大きい摩擦力を発生させ、それにより、押し潰す危険性を最小限に抑えながら、カテーテルを捕らえていずれの軸方向または横方向移動からも保持することができる。
【0014】
また、てこの作用により、ユーザは迅速かつ簡単な動きで連結を行って、毎回、同一の正確な力をカテーテルに加えることができる。毎回、レバーが同一円弧を移動し、その肩部分が同一の軸方向距離を移動するので、これが可能である。
【0015】
また、この装置は、1本の指、すなわち親指ではじくことによって容易に操作して、片手で開閉することができる。
【0016】
本明細書に開示されている本発明の第2実施形態は、外側面に平坦部分を有するカラーまたはプラグを使用する。そのようなプラグは断面を、たとえば、六角形または八角形にすることができ、その場合、最大外径は向き合う2点間、最小外径は向き合う2辺、すなわち平坦部分間になるであろう。代替例は、不連続的な平坦部分を有するほぼ丸い外径部にすることができ、最大外径は向き合う2つの外側円弧間、最小外径は向き合う2辺、すなわち平坦部分間になるであろう。そのようなプラグは、スリーブの円形内孔にほぼぴったりとはまり、それにより、軸方向力がそのようなプラグに加えられると、それは平坦部分の領域で半径方向外向きに変形するが、内孔壁がプラグのさらなる外向き変形を妨げ、したがって、さらなる軸方向力によってプラグは半径方向内向きに変形してカテーテルに当接する。
【0017】
上記実施形態の両方において、管状プラグへの軸方向力の印加は、コネクタハウジングに回動式に取り付けられたレバーによって行われる。そのようなレバーは、カテーテルおよびコネクタの中心長手軸に直交する軸を中心にして回動して、レバーの肩部分が軸方向力をプラグか、プランジャ、すなわちプラグの端部と接触する環状圧力部材に加える。ユーザが手のひらおよび指でコネクタ本体を把持して保持する間、そのようなレバーを親指で容易に回動させることができる。
【0018】
この軸方向に圧縮されたプラグは、レバーを弾性的に付勢してその開放位置へ戻すが、レバーを解放時までその回動した閉鎖位置に保持するために、ラッチが設けられている。ラッチは、レバー上の突出部分およびコネクタ本体内のはめ合いリセスか、またはその逆によって設けられる。好適な実施形態では、リセスを有する本体の一部分が、その上のばね部材に逆らって軸方向に摺動可能であり、それによってレバーの解放を行うことができる。この手動段階も、ユーザの片手で行うことができる。圧縮されたプラグがレバーと接触しているため、レバーは解放時にその開放位置へ回動して、その時にカテーテルが解放される。
【0019】
本明細書のこの開示は、レバーおよびコネクタ本体の構造の2つの好適な実施形態を示しており、多くの変形が可能であることを理解されたい。
【0020】
[好適な実施形態の詳細な説明]
図1〜図7は、新規なカテーテルコネクタの第1実施形態10を示し、以下に説明するように、コネクタは開放および閉鎖位置を有する。図1および図4に最もわかりやすく見られるように、主要な構成部品は、コネクタ本体12、ばねラッチ14、アーム16Aおよびレバー本体16Bを備えたピボットレバー16、圧縮性の弾性変形可能なプラグ18、およびプランジャ20である。図10は、圧縮性プラグの別の実施形態18Aを示し、プラグは断面が円形である。六角形、八角形および他の断面を有するプラグが相互交換可能である。図1は、コネクタ10に連結されたカテーテル22も示す。
【0021】
図1〜図7、特に図4にさらに見られるように、本体12は、中央内孔24、第1長手棚状部分26、ねじ付き基端部28、レバー本体16Bを受け取るリセス30、レバーアーム16Aを受け取るリセス32、およびレバーピボットピン16Pを受け取るリセス34を有する細長い部材である。図2はさらに、コネクタ本体12のストップ20Sに当接する、45°の角度αをなすレバー肩部分16Sを示す。
【0022】
詳細に後述する本装置の動作の全体的な説明を以下に行う。図4、図5および図6に見られる開放位置で始めると、カテーテル22の基端部を硬質プランジャ20に通して、本体12の内孔24にすでに位置している圧縮性プラグ18の内孔に挿入する。次に、(図2に見られるように)レバー16の圧縮縁部16Cが硬質プランジャ20に軸方向左向きの力を加え、プランジャ20がそのような軸方向力を圧縮性プラグ18の端部上に加えるまで、レバー16のレバーアーム16Aを反時計回りに回動させる。このプラグは、全体的に本体12の内孔24内に閉じ込められており、半径方向内向きに変形してカテーテル22の外周胴部に当たる。後述するように、ラッチばね手段がこのレバーを解放時までその閉鎖位置に保持する。
【0023】
図1〜図6および図2Aに見られるように、レバー16は、そのピボットピン16Pが本体リセス34(図4を参照)内に、その本体16Bは本体リセス30内に、そのアーム16Aはリセス32内にそれぞれ係合している。このレバーアーム16Aは、図2A、図5および図6に示されたその開放位置へ時計回りに回動可能であり、この場合、レバー肩部分16Sがプランジャ20の底面20Sに当接し、これにより、レバーが図示の45°の角度を超えて回動しないように制限される。
【0024】
次の主要部材は、フォームラバー(foam rubber)または同様の材料で形成された圧縮性プラグ18である。このプラグ18は、カテーテル22を容易に受け取るようにした内径、および本体12の内孔24に容易にはめ込まれるようにした外径を有する管状部材である。このプラグは、その基端部が内孔24の基端部に当接するとき、その末端部がプランジャ20に係合するような長さを有する。プラグ18は内孔側面および端部壁面によって閉じ込められているので、プランジャ20がプラグ18の末端部に加える軸方向力により、プラグが圧縮されて、半径方向内向きに変形してカテーテル22の基端部に当接するであろう。
【0025】
変形したプラグは、プラグの長さに沿ってカテーテル22の外周まわりに半径方向内向きの力を加え、これにより、カテーテルは軸方向または横方向に移動しないようにきっちりと捕らえられる。加えられる力は、カテーテルを押し潰すことなく確実に捕らえて、誰が使用するかに関係なく、毎回ほぼ同一の力が加えられる。レバー16がその閉鎖位置へ移動するときはいつも、レバー16は同一円弧にわたって回動し、また、プランジャ20は同一の軸方向距離を移動するので、これらの力はほぼ同一であり、この軸方向距離は、図2に見られるようなプランジャ20の肩部分20Xを本体12の肩部分12Xが停止させることによってさらに制御される。
【0026】
上述したように、プラグはさまざまな断面を有してもよく、それでも同一の全体機能を達成することができる。このため、プラグは、軸方向に圧縮されたとき、半径方向内向きに変形または圧縮される限り、図10に見られるように円形であるか、図4に見られるように平坦部分を有するか、あるいは六角形または八角形であるか、または他の不規則形状を有してもよい。
【0027】
プラグの外側面に平坦部分を形成することにより、コネクタ本体の内孔すなわち内径24にほぼ一致する外径を有する幾つかの領域または区域と、プラグの外側面の、より小さい外径を有する不連続的な領域または区域とが定められることがわかった。これらの不連続的な外側領域は、抵抗をまったく生じない空気隙間に隣接しているため、プラグが半径方向内向きに変形してカテーテルに当接する前に、これらの領域は半径方向外向きに変形するであろう。この初期外向き変形の後、プラグはぴったりと閉じ込められてその位置に収まり、その後、半径方向内向きに、カテーテルの係合長さ部分および外周まわりにほぼ均一に変形するであろう。プラグの外径は初めに内径にぴったりはまってもよく、または間隙を有してもよい。
【0028】
図4に示されたプラグは、等間隔に設けられた6つの平坦部分を有し、隣接する2つの平坦部分はそれぞれ、プラグの最大直径であって本体12の内径24に対応する円弧の直径の長手区域によって分離されている。任意の向き合う2つの平坦部分間の直径は、プラグの最小直径であり、プラグの主半径方向外向き変形が発生する領域である。プラグは好ましくは、その長手に沿って断面が均一であるが、断面が長手に沿って変化してもよい。
【0029】
図6に見られるように、プランジャ20は、プラグ18の露出端部の大部分に軸方向力を加える基端部を有し、さらに、挿入時にカテーテル22の基端部を受け取りやすくする円錐形リセスを設けた末端部を有する。また、ピボット本体16Bは、図1および図2、図4〜図6に見られるような拡散開口16Dを有し、それにより、カテーテルの挿通中のピボット運動を可能にする。
【0030】
レバー16のばねラッチングは以下のようにして達成される。図1〜図6に見られるように、ばねラッチ14はほぼ円筒形の部材であって、その上部の長手スロット40、中央リセス42(図3を参照)、両側で半径方向内向きに延出する長手歯44(図3および図4を参照)、および両側で外向きに延在する長手リセス46(図3および図4を参照)を有する。この部材16はさらにばねフィンガ48を有し、ばねフィンガは軸方向左側にたわみ可能であり、それにより、ラッチ部材14を付勢して左方向へ移動させる。図4および図5に見られるように、ピボットアーム16は、以下のようにして(図3および図4に見られる)ラッチ14内のラッチリセス46と協働するラッチタブ16Lを有する。
【0031】
通常位置のラッチ14は、ラッチばねフィンガ48によって左向きに加えられるばね力のため、図1に見られるように左側に位置する。このラッチは、ユーザがラッチの、好ましくはリブ付き表面を把持して末端方向に右側へ摺動させるとき、手動で右側へ(末端方向に)移動可能である。レバーアーム16Aが図1〜図3の閉鎖位置に下りて、カテーテルを上述したように拘束しているとき、ラッチ14は左側へばね付勢されており、この位置ではそれの外向きリセス46がレバーアームの突出部分16Lを受け取って保持している。したがって、このアームが時計回りに回動してそれの開放位置に戻り、それによってカテーテルを解放しようとすることが防止される。ラッチを手動で摺動させることによってレバーアームが解放され、その時、圧縮状態のプラグがレバーを解放位置へ回動させる。これは、カテーテルを迅速かつ自動的に解放し、この解放は、ユーザの片手の1本の指、すなわち親指の動作によって達成される。
【0032】
図3に見られるように、ラッチ14は、その長手歯44が本体12の肩部分26に重なって、それに接しながら摺動することにより、本体12に連結されたままである。このラッチは、弾性的に開かれて、歯44が肩部分26上にスナップ式にはまるまで、本体12上へ横方向に摺動させる。これにより、ラッチは本体12上に連結されるが、ユーザが軸方向に自由に摺動させることができる。
【0033】
図5に見られるように、ラッチ14の移動距離L1は、レバーアーム突出部分16Lの長さL2より長く、そのため、ラッチ14の軸方向移動によってレバーアームが露出して解放されるであろうが、ラッチ14を手動で解放するまで、レバーは安全にロックされているであろう。
【0034】
図8〜図12は、第1実施形態と全体的に同様なカテーテルコネクタの第2実施形態を示し、違いがあるわずかな部材を除いて、すべての部材に対して同一の参照番号を付けて示す。第1の違いは、レバーピボットピンおよびピボットピンリセスが逆になっていることである。図4の第1実施形態は、ピン16Pをレバー16側に示すのに対して、第2実施形態は、ピボットピン52を本体12側に有する。同様に、図4の第1実施形態は、ピボットピンリセス34を本体12側に示すのに対して、図10の第2実施形態は、ピボットリセス50をレバー16側に示す。
【0035】
次に、図2のストップまたは肩部分16Sが、図12の第2実施形態には存在しない。また、ラッチ14の歯44と噛み合う本体12の棚部分または肩部分26も、図10の第2実施形態のコネクタには存在しない。
【0036】
新規なカテーテルコネクタの構成部品は、関連の従来技術において長く既知である製造方法により、一般的に射出成形プラスチックで形成される。
【0037】
本発明は、その精神または本質的特徴から逸脱することなく、他の特定形状で具現してもよい。したがって、本実施形態は、すべての点で例示的であって制限的ではないと見なされるべきであり、本発明の範囲は、以上の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって表され、したがって、特許請求の範囲の同等物の意味および範囲に含まれるすべての変化はそれに包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】新規なカテーテルコネクタの、そのレバーが閉鎖位置にある状態での上前方の斜視図である。
【図2】図1の2−2線に沿った縦断面図である。
【図2A】図2の一部分の拡大破断断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った横断面図である。
【図4】図1のコネクタの分解斜視図である。
【図5】図1の新規なカテーテルコネクタの、レバーが開放位置にある状態での上前方の斜視図である。
【図6】図5の6−6線に沿った縦断面図である。
【図7】図1の7−7線に沿った部分横断面図である。
【図8】新規なカテーテルコネクタの第2実施形態の、ばねラッチおよびレバーが閉鎖位置にある状態での上面図である。
【図9】図8の9−9線に沿った縦断面図である。
【図10】図8のコネクタの分解斜視図である。
【図11】図8のコネクタの、ばねラッチおよびレバーが開放位置にある状態での上面図である。
【図12】図11の12−12線に沿った縦断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルの一端部に連結された第1状態、および前記カテーテルから切り離された第2状態間を動作可能なカテーテルコネクタであって、
(a)内孔表面壁および基端部壁を有する円筒内孔を内部に設けた本体部品と、
(b)該本体部品内孔に位置しており、前記本体部品の前記基端部壁に隣接した基端部、および反対の末端部を有する弾性的圧縮性の管状プラグであって、該プラグは内孔を有し、該プラグは、その前記内孔が前記カテーテルの前記端部を受け取ることができる第1状態、および該プラグが前記カテーテルの前記端部を受け取った後で、軸方向に圧縮された後、該プラグが半径方向内向きに変形して、前記カテーテルに半径方向内向きの力を加える第2状態を有する、弾性的圧縮性の管状プラグと、
(c)前記本体部品に取り付けられて、開放および閉鎖位置間を回動するレバーであって、該レバーは、前記開放位置から前記閉鎖位置へ回動するとき、前記プラグに軸方向力を加え、前記本体部品の前記内孔表面壁および前記基端部壁によって拘束されている前記プラグは、軸方向に圧縮されて、半径方向内向きに変形して前記カテーテルの前記端部に当接して、それにしっかりと係合する、レバーと、
を備えるカテーテルコネクタ。
【請求項2】
前記プラグの前記末端部に隣接して配置されてそれと同軸的であり、また、前記カテーテルの前記基端部を挿通させるようになっているほぼ硬質の管状プランジャをさらに備えており、
前記レバーは、前記閉鎖位置への回動時に前記プランジャ上に軸方向力を加え、前記プランジャが前記軸方向力を前記プラグ上に加える、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項3】
前記プラグは、断面が円形であり、前記本体部品の前記内孔も同様に円形である、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
ロックおよびロック解除位置間で動作するラッチ手段をさらに備えており、
該ラッチ手段は、前記本体部品上の第1連結手段、および前記レバー上の第2連結手段を有し、
前記レバーは、その閉鎖位置への回動時に前記第2連結手段を前記第1連結手段に解放可能に連結させ、これにより、前記レバーが前記閉鎖位置に解放可能に保持される、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1連結手段は、前記本体部品上でロックおよびロック解除状態間を移動可能であり、
前記本体部品はさらに、前記第1連結手段をそのロック状態の方に常時弾性的に付勢するばね手段を有し、それにより、前記レバーがその閉鎖位置へ移動するとき、前記ラッチ手段は前記第1連結手段を前記ロック状態の方に自動的に移動させる、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記ばね手段は、前記第1連結手段からの一体型延出部分である、請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記本体部品は、第1ピボット部材を有し、
前記レバーは、第2ピボット部材を有し、
前記第1および第2ピボット部材は互いに連結されて、それにより、前記レバーを回動させる、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第1ピボット部材は、前記レバー上のピンであり、
前記第2ピボット部材は、前記本体部品内にあって前記ピンがはまるリセスである、請求項7に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記第1ピボット部材は、前記本体部品上のピンであり、
前記第2ピボット部材は、前記レバー内にあって前記ピンがはまるリセスである、請求項7に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記プラグの断面は、複数の平坦部分を有するほぼ対称的な多角形である、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記多角形は、八角形である、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記多角形は、六角形である、請求項10に記載のコネクタ。
【請求項13】
前記プラグの断面は、ほぼ円形であって、円周方向に間隔をおいた複数の円弧、および隣接した2つの円弧間それぞれに1つ設けられた平坦部分を有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項14】
前記プラグの前記外側面は、少なくとも2つの異なった直径を有し、そのうちの第1直径が第2直径より大きい、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項15】
前記本体部品は、中心長手軸を有し、
前記レバーは、前記本体部品中心長手軸にほぼ直交する中心長手軸を有し、
前記レバー上の前記第1係合手段は、前記中心長手軸から横方向外向きに延出するタブを各側に有し、
前記第2係合手段は、前記タブの1つが延出する1つの溝を前記ばねラッチの各側に有する、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項16】
前記ばねラッチは、半径方向内向きに延出したタブを有し、前記本体部品は、前記タブの各々に弾性的に係合する肩部分を有し、それにより、前記ばねラッチを前記本体部品に取り付けた状態に維持する、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項17】
前記ラッチは、軸方向にたわみ可能なフィンガを有し、前記ラッチを手動で軸方向に移動させ、それによって前記レバーを解放してその開放状態へ移動させるまで、前記フィンガは、前記ラッチを常に軸方向に付勢して前記レバーに連結させておき、また、前記レバーをその閉鎖位置に維持する、請求項4に記載のコネクタ。
【請求項18】
前記プラグは、ゴムを有する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項19】
前記プラグは、内向きの半径方向力を前記カテーテルの前記基端部の外周まわりにほぼ等しく加える、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項20】
カテーテルの一端部に解放可能に連結するように動作可能なカテーテルコネクタであって、
(a)内孔表面壁および基端部壁を有する円筒内孔を内部に設けた本体部品と、
(b)該本体部品内孔に位置しており、前記本体部品の前記基端部壁に隣接した基端部、および反対の末端部を有する弾性的圧縮性の管状プラグであって、該プラグは内孔を有し、該プラグは、その前記内孔が前記カテーテルの前記端部を受け取ることができるロック解除された第1状態、および該プラグが前記カテーテルの前記端部を受け取った後で、軸方向に圧縮された後、該プラグが前記カテーテルに半径方向内向きの力を加えるロックされた第2状態を有する、弾性的圧縮性の管状プラグと、
(c)前記本体部品に取り付けられて、開放および閉鎖位置間を回動するレバーであって、該レバーは、前記閉鎖位置へ回動するとき、前記プラグに軸方向力を加え、前記本体部品の前記内孔表面壁および前記基端部壁によって拘束されている前記プラグは、軸方向に圧縮されて、半径方向内向きに変形して前記カテーテルの前記端部に当接して、それにしっかりと係合する、レバーと、
を備えるカテーテルコネクタ。
【請求項21】
カテーテルの一端部に解放可能に接続できるカテーテルコネクタであって、
(a)内孔表面壁および基端部壁を有する円筒内孔を内部に設けた本体部品と、
(b)該本体部品内孔に位置しており、前記本体部品の前記基端部壁に隣接した基端部、および反対の末端部を有する弾性的圧縮性の管状プラグであって、前記カテーテルの前記端部を受け取る内孔を有する、弾性的圧縮性の管状プラグと、
(c)前記本体部品に取り付けられて、開放および閉鎖位置間を回動するレバーであって、該レバーは、前記開放位置から前記閉鎖位置へ回動するとき、前記プラグに軸方向力を加え、前記本体部品の前記内孔表面壁および前記基端部壁によって拘束されている前記プラグは、軸方向に圧縮されて、半径方向内向きに変形して、前記カテーテルに半径方向内向きの力を加え、前記カテーテルの前記端部に当接して、それにしっかりと係合する、レバーと、
を備えるカテーテルコネクタ。
【請求項22】
前記プランジャは、前記レバーの開放および閉鎖位置に対応する開放および閉鎖位置間を軸方向に移動可能であり、また、前記プランジャはその閉鎖位置において、前記プラグを軸方向に圧縮させ、次に前記プラグは前記プランジャに反動力を加えて、前記プランジャをその開放位置の方へ押し戻す、請求項2に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項23】
(a)前記レバーをその閉鎖位置に維持するロック状態、および(b)前記レバーを解放してその開放位置へ移動させるロック解除状態間で動作するラッチ手段をさらに備える、請求項2に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項24】
前記レバーは、前記ラッチ手段によって解放されたとき、前記圧縮状態のプラグによって付勢されて、その開放位置へ移動する、請求項23に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項25】
(a)前記レバーをその閉鎖位置に維持するロック状態、および(b)前記レバーを解放してその開放位置へ移動させるロック解除状態間で動作するラッチ手段をさらに備える、請求項1に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項26】
前記レバーは、該レバーがその開放位置へ回動するときに前記プランジャに係合する肩部分を有し、前記係合は、前記レバーに許容される最大回動量を確定する、請求項2に記載のカテーテルコネクタ。
【請求項27】
前記レバーの前記最大回動量は、約45°である、請求項26に記載のカテーテルコネクタ。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図7】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2006−507859(P2006−507859A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−531145(P2004−531145)
【出願日】平成15年8月20日(2003.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2003/026101
【国際公開番号】WO2004/018015
【国際公開日】平成16年3月4日(2004.3.4)
【出願人】(502047224)アロウ・インターナショナル・インコーポレイテッド (14)
【氏名又は名称原語表記】ARROW INTERNATIONAL, INC.
【住所又は居所原語表記】2400 Bernville Road, Reading, PA 19605, U.S.A.
【Fターム(参考)】