ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法

【課題】3位の水酸基が選択的に保護されたチオカルボニルピラノシドジエステル化合物の製造方法の提供。
【解決手段】式I(式中のRは、アルキル基、又はアリール基である。)


で示されるピラノシド化合物と、クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを、ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下で反応させることにより、前記ピラノシド化合物の3位の水酸基と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピラノシドチオカルボニルエステル化合物の新規な製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ピラノシド化合物に代表される糖類は、多糖類の合成、天然物の全合成、あるいは生理活性物質の合成、さらにはコンビナトリアルライブラリー構築の鍵となる重要な化合物である。
【0003】
これらの糖類は、いずれも天然に由来する糖であるが、もし非天然の糖を出発物質にすることができれば、様々な生理活性物質の合成に寄与できる。非天然の糖としては、天然由来の糖を分子内に有し、水酸基の幾つかを水素原子に変換したデオキシ糖がよく知られた化合物である。
【0004】
該糖において、水酸基を水素原子に変換する方法としては、水酸基をチオカルボニルエステルに変換した後、アルキル錫ハイドライドで還元する方法がよく知られた方法である。上記反応を用いて、糖をデオキシ糖に変換して生理活性物質合成のための出発物質として使用するためには、糖が分子内に有する複数の水酸基の中から特定の位置の水酸基のみを選択的に水素原子に変換する必要がある。
【0005】
糖の特定の位置の水酸基を水素原子に選択的に変換する方法としては、具体的には、以下の方法が知られている。先ず、ピラノシド化合物をメタノール中、ジブチル錫オキサイド化合物と反応させて、環状錫化合物を合成した後、クロロチオノ蟻酸フェニルとピラノシド化合物の特定の水酸基を選択的にフェノキシチオカルボニル基で保護する。次いで、トリブチル錫ハイドライドを反応させてフェノキシチオカルボニル基で保護された水酸基を水素原子に変換する方法である(非特許文献1)。
【0006】
この方法において、原料のα−ピラノシド化合物として、メチル α−D−グルコピラノシドおよびメチル α−D−キシロピラノシドを原料とした場合には、2位の水酸基を保護することができる。また、メチル β−D−グルコピラノシドを用いた場合には、6位の水酸基を保護することができる。さらに、メチル β−D−キシロピラノシドを原料とした場合には、4位の水酸基を保護することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】ケミカル・ファーマシューティカル・ブレチン 35巻 3号 1016−1029頁(1987年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記方法には、2位、4位、又は6位の水酸基を選択的に保護する方法が示されているが、その他の水酸基を保護する方法、具体的には、3位の水酸基を選択的に保護する方法は示されていない。3位の水酸基を選択的に保護することができれば、さらに、その合成の幅が広がるものと考えられる。
【0009】
さらに、上記方法では、水酸基を選択的に保護するために、基質である糖に対して1.5当量のジブチル錫オキサイドを使用している。一般に、錫原子は、酸素、硫黄、窒素に対して強い親和力を持つため、有機錫化合物の使用は制限される傾向にある。このため、錫化合物の使用量を触媒量に抑え、水酸基を選択的にフェノキシチオカルボニル基に変換する方法の開発が強く望まれていた。
【0010】
したがって、本発明の目的は、3位の水酸基が選択的にチオカルボニル基で保護されたピラノシドチオカルボニルエステル化合物を、高い選択率で製造できる方法を提供することにある。さらには、有機錫化合物の使用量を低減しても、高い選択率で該ピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる事実に鑑み、本発明者らは鋭意検討を行ったところ、ジアルキル錫化合物と有機塩基とを併用して、特定の構造を有するピラノシド化合物とクロロチオノ蟻酸フェニルとを反応させることで、3位の水酸基が選択的に保護されたピラノシドチオカルボニルエステル化合物が高い選択率で合成できることを見出した。さらには、有機塩基を使用することにより、ジアルキル錫化合物の使用量を低減しても、該ピラノシドチオカルボニルエステル化合物が高い選択率で合成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】
即ち本発明は、
下記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)
【0013】
【化1】

【0014】
【化2】

【0015】
【化3】

【0016】
【化4】

【0017】
(前記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)において、Rは、アルキル基、又はアリール基である。)
で示されるピラノシド化合物と、
下記一般式(V)
【0018】
【化5】

【0019】
(式中、Rは、アルキル基、ニトロ基、又はハロゲン原子であり、
aは、0〜5の整数であり、
が複数存在する場合には、Rは、同一あっても異なる基であってもよい。)
で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを、
ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下で反応させることにより、前記ピラノシド化合物の3位の水酸基と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させることを特徴とするピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法である。
【0020】
本発明においては、前記有機塩基として、三級アミンを使用することが好ましい。
【0021】
また、本発明においては、高い選択率を維持し、収率をより高くするためには、ハロゲン化四級アンモニウム塩の存在下で実施することが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、有機合成上極めて有用な、3位の水酸基が保護されたピラノシドチオカルボニルエステル化合物を高い選択率で収率よく製造することができる。具体的には、前記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)で示されるピラノシド化合物の3位の水酸基を極めて高い選択率で保護することができる。しかも、本発明は、有機錫化合物の使用量を低減しても、高選択率、高収率でピラノシドチオカルボニルエステル化合物を得ることができるため、工業的利用価値は高い。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、特定の構造を有するピラノシド化合物とクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを、ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下で反応させてピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造する方法である。各成分について説明する。
【0024】
(ピラノシド化合物)
本発明で使用するピラノシド化合物は、下記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)で示される。このような構造を有するピラノシド化合物を使用することにより、3位の水酸基を選択して保護することができる。つまり、3位の水酸基のみを保護するためには、原料の構造も重要となる。なお、反応に使用するピラノシド化合物は、下記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)で示されるピラノシド化合物から選ばれる1種類の化合物である。
【0025】
【化6】

【0026】
【化7】

【0027】
【化8】

【0028】
【化9】

【0029】
前記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)において、Rは、アルキル基、又はアリール基である。
【0030】
のアルキル基としては、特に制限されるものではないが、炭素数が1〜10であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
【0031】
アリール基としては、特に制限されるものではないが、炭素数が6〜12であることが好ましく、また、アリール基は、置換基を有してもよい。置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基が挙げられる。具体的なアリール基を例示すれば、フェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−ニトロフェニル基等を挙げることができる。これらのアリール基の中でも、原料入手の容易さの観点からフェニル基が好適に用いられる。
【0032】
次に、上記一般式(I)〜(IV)で示される各ピラノシド化合物について説明する。
【0033】
(一般式(I)で示されるピラノシド化合物(具体例))
本発明において、前記一般式(I)で示されるピラノシド化合物(マンノピラノシド化合物)を原料とした場合、従来の方法よりも極めて高い選択率で3位の水酸基を保護することができる。このマンノピラノシド化合物は、α−D−マンノピラノシド化合物、およびβ−D−マンノピラノシド化合物が存在する。
【0034】
前記一般式(I)で示される好適なピラノシド化合物を例示すると、具体的には、
メチル α−D−マンノピラノシド、エチル α−D−マンノピラノシド、プロピル α−D−マンノピラノシド、イソプロピル α−D−マンノピラノシド、ブチル α−D−マンノピラノシド、ペンチル α−D−マンノピラノシド、シクロペンチル α−D−マンノピラノシド、ヘキシル α−D−マンノピラノシド、シクロヘキシル α−D−マンノピラノシド、オクチル α−D−マンノピラノシド、
フェニル α−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル α−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル α−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル α−D−マンノピラノシド、
メチル β−D−マンノピラノシド、エチル β−D−マンノピラノシド、プロピル β−D−マンノピラノシド、イソプロピル β−D−マンノピラノシド、ブチル β−D−マンノピラノシド、ペンチル β−D−マンノピラノシド、シクロペンチル β−D−マンノピラノシド、ヘキシル β−D−マンノピラノシド、シクロヘキシル β−D−マンノピラノシド、オクチル β−D−マンノピラノシド、
フェニル β−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル β−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル β−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル β−D−マンノピラノシド
等を挙げることができる。
【0035】
これらのピラノシド化合物の中でも、特に高い選択率が期待できる メチル α−D−マンノピラノシド、エチル α−D−マンノピラノシド、プロピル α−D−マンノピラノシド、オクチル α−D−マンノピラノシド、フェニル α−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル α−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル α−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル α−D−マンノピラノシド、メチル β−D−マンノピラノシド、エチル β−D−マンノピラノシド、プロピル β−D−マンノピラノシド、オクチル β−D−マンノピラノシド、フェニル β−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル β−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル β−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル β−D−マンノピラノシドが好ましい。
【0036】
(一般式(II)で示されるピラノシド化合物(具体例))
本発明において、前記一般式(II)で示されるピラノシド化合物(ガラクトピラノシド化合物)を原料とした場合、従来の方法よりも極めて高い選択率で3位の水酸基を保護することができる。このガラクトピラノシド化合物は、α−D−ガラクトピラノシド化合物、およびβ−D−ガラクトピラノシド化合物が存在する。
【0037】
前記一般式(II)で示される好適なピラノシド化合物を例示すると、具体的には、
メチル α−D−ガラクトピラノシド、エチル α−D−ガラクトピラノシド、プロピル α−D−ガラクトピラノシド、イソプロピル α−D−ガラクトピラノシド、ブチル α−D−ガラクトピラノシド、ペンチル α−D−ガラクトピラノシド、シクロペンチル α−D−ガラクトピラノシド、ヘキシル α−D−ガラクトピラノシド、シクロヘキシル α−D−ガラクトピラノシド、オクチル α−D−ガラクトピラノシド、
フェニル α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル α−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル α−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル α−D−ガラクトピラノシド、
メチル β−D−ガラクトピラノシド、エチル β−D−ガラクトピラノシド、プロピル β−D−ガラクトピラノシド、イソプロピル β−D−ガラクトピラノシド、ブチル β−D−ガラクトピラノシド、ペンチル β−D−ガラクトピラノシド、シクロペンチル β−D−ガラクトピラノシド、ヘキシル β−D−ガラクトピラノシド、シクロヘキシル β−D−ガラクトピラノシド、オクチル β−D−ガラクトピラノシド、
フェニル β−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル β−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル β−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル β−D−ガラクトピラノシド
等を挙げることができる。
【0038】
これらのピラノシド化合物の中でも、特に高い選択率が期待できるメチル α−D−ガラクトピラノシド、エチル α−D−ガラクトピラノシド、プロピル α−D−ガラクトピラノシド、オクチル α−D−ガラクトピラノシド、フェニル α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル α−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル α−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル α−D−ガラクトピラノシド、メチル β−D−ガラクトピラノシド、エチル β−D−ガラクトピラノシド、プロピル β−D−ガラクトピラノシド、オクチル β−D−ガラクトピラノシド、フェニル β−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル β−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル β−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル β−D−ガラクトピラノシドが好ましい。
【0039】
(一般式(III)で示されるピラノシド化合物(具体例))
本発明において、前記一般式(III)で示されるピラノシド化合物(ラムノピラノシド化合物)を原料とした場合、従来の方法よりも極めて高い選択率で3位の水酸基を保護することができる。このラムノピラノシド化合物は、α−L−ラムノピラノシド化合物、およびβ−L−ラムノピラノシド化合物が存在する。
【0040】
前記一般式(III)で示される好適なピラノシド化合物を例示すると、具体的には、
メチル α−L−ラムノピラノシド、エチル α−L−ラムノピラノシド、プロピル α−L−ラムノピラノシド、イソプロピル α−L−ラムノピラノシド、ブチル α−L−ラムノピラノシド、ペンチル α−L−ラムノピラノシド、シクロペンチル α−L−ラムノピラノシド、ヘキシル α−L−ラムノピラノシド、シクロヘキシル α−L−ラムノピラノシド、オクチル α−L−ラムノピラノシド、
フェニル α−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル α−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル α−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル α−L−ラムノピラノシド、
メチル β−L−ラムノピラノシド、エチル β−L−ラムノピラノシド、プロピル β−L−ラムノピラノシド、イソプロピル β−L−ラムノピラノシド、ブチル β−L−ラムノピラノシド、ペンチル β−L−ラムノピラノシド、シクロペンチル β−L−ラムノピラノシド、ヘキシル β−L−ラムノピラノシド、シクロヘキシル β−L−ラムノピラノシド、オクチル β−L−ラムノピラノシド、
フェニル β−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル β−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル β−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル β−L−ラムノピラノシド
等を挙げることができる。
【0041】
これらのピラノシド化合物の中でも、特に高い選択率が期待できるメチル α−L−ラムノピラノシド、エチル α−L−ラムノピラノシド、プロピル α−L−ラムノピラノシド、オクチル α−L−ラムノピラノシド、フェニル α−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル α−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル α−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル α−L−ラムノピラノシド、メチル β−L−ラムノピラノシド、エチル β−L−ラムノピラノシド、プロピル β−L−ラムノピラノシド、オクチル β−L−ラムノピラノシド、フェニル β−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル β−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル β−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル β−L−ラムノピラノシドが好ましい。
【0042】
(一般式(IV)で示されるピラノシド化合物(具体例))
本発明において、前記一般式(IV)で示されるピラノシド化合物(フコピラノシド化合物)を原料とした場合、従来の方法よりも極めて高い選択率で3位の水酸基を保護することができる。このフコピラノシド化合物は、α−L−フコピラノシド化合物、およびβ−L−フコピラノシド化合物が存在する。
【0043】
前記一般式(IV)で示される好適なピラノシド化合物を例示すると、具体的には、
メチル α−L−フコピラノシド、エチル α−L−フコピラノシド、プロピル α−L−フコピラノシド、イソプロピル α−L−フコピラノシド、ブチル α−L−フコピラノシド、ペンチル α−L−フコピラノシド、シクロペンチル α−L−フコピラノシド、ヘキシル α−L−フコピラノシド、シクロヘキシル α−L−フコピラノシド、オクチル α−L−フコピラノシド、
フェニル α−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル α−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル α−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル α−L−フコピラノシド、
メチル β−L−フコピラノシド、エチル β−L−フコピラノシド、プロピル β−L−フコピラノシド、イソプロピル β−L−フコピラノシド、ブチル β−L−フコピラノシド、ペンチル β−L−フコピラノシド、シクロペンチル β−L−フコピラノシド、ヘキシル β−L−フコピラノシド、シクロヘキシル β−L−フコピラノシド、オクチル β−L−フコピラノシド、
フェニル β−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル β−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル β−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル β−L−フコピラノシド等を挙げることができる。
【0044】
これらのピラノシド化合物の中でも、特に高い選択率が期待できるメチル α−L−フコピラノシド、エチル α−L−フコピラノシド、プロピル α−L−フコピラノシド、オクチル α−L−フコピラノシド、フェニル α−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル α−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル α−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル α−L−フコピラノシド、メチル β−L−フコピラノシド、エチル β−L−フコピラノシド、プロピル β−L−フコピラノシド、オクチル β−L−フコピラノシド、フェニル β−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル β−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル β−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル β−L−フコピラノシドが好ましい。
【0045】
(クロロチオノ蟻酸アリール化合物)
本発明において、クロロチオノ蟻酸アリール化合物は、下記式(V)で示される化合物である。
【0046】
【化10】

【0047】
(式中、
は、アルキル基、ニトロ基、ハロゲン原子であり、
aは、0〜5の整数であり、
が複数存在する場合には、Rは、同一の基であっても、異なる基であってもよい。)。
【0048】
前記一般式(V)において、Rは、アルキル基、ニトロ基、ハロゲン原子である。アルキル基としては、特に制限されるものではないが、炭素数が1〜10のものが好ましく、特にメチル基が好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、沃素原子が挙げられ、特に、フッ素原子、塩素原子が好ましい。
【0049】
aは、基Rの数を表すが、0〜5の整数である。aが0の場合は、置換基が存在せず、前記一般式(V)で示される化合物は、クロロチオノ蟻酸フェニルとなる。また、aが2以上の場合には、Rは、同一の基であっても、異なる基であってよい。
【0050】
前記一般式(V)で示される好適なクロロチオノ蟻酸アリール化合物を具体的に例示すると、クロロチオノ蟻酸フェニル、クロロチオノ蟻酸4−フルオロフェニル、クロロチオノ蟻酸4−クロロフェニル、クロロチオノ蟻酸4−メチルフェニル、クロロチオノ蟻酸4−ニトロフェニル、クロロチオノ蟻酸2,3,4,5,6−ペンタクロロフェニル、クロロチオノ蟻酸2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル等を挙げることができる。
本発明において、前記一般式(I)、前記一般式(II)、前記一般式(III)又は前記一般式(IV)で示されるピラノシド化合物(以下、一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)又は一般式(IV)で示されるピラノシド化合物を、単に、ピラノシド化合物とする場合もある)と前記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とは化学量論的に反応する。そのため、該クロロチオノ蟻酸アリール化合物の使用量は、あまり量が少ないと未反応物が多く残り収率の低下を招き、あまり量が多いと反応の選択率が低下する傾向にある。そのため、通常、クロロチオノ蟻酸アリール化合物の使用量は、ピラノシド化合物1モルに対して、好ましくは0.8〜2モル、より好ましくは0.9〜1.5モルである。
【0051】
(ジアルキル錫化合物)
本発明において、上記ジアルキル錫化合物は、二つのアルキル基が直接錫と結合している化合物であれば、特に限定されないが、選択性の観点から、該二つのアルキル基は炭素数1〜10のアルキル基であるのが好適である。その中でも、ハロゲン化物、酸化物、アルコキシ基を有するもの、カルボキシ化物、スルホニルオキシ化物であることが好ましい。これらのジアルキル錫化合物を具体的に例示すると、ジメチルジクロロ錫、ジメチルジブロモ錫、ジエチルジクロロ錫、ジエチルジブロモ錫、ジブチルジクロロ錫、ジブチルジブロモ錫、ジオクチルジクロロ錫、ジオクチルジブロモ錫、ジノニルジクロロ錫、ジデシルジクロロ錫、ジメチル錫オキサイド、ジメチル錫チオキサイド、ジエチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫チオキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチルジメトキシ錫、ジブチルジ酢酸錫、ジブチルビストリフルオロメタンスルホン酸錫、ジブチルジラウリン酸錫等を挙げることができる。
【0052】
これらのジアルキル錫化合物の中でも、ジメチルジクロロ錫、ジエチルジクロロ錫、ジブチルジクロロ錫、ジブチルジブロモ錫、ジオクチルジクロロ錫、ジメチル錫オキサイド、ジメチル錫チオキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、ジブチルビストリフルオロメタンスルホン酸錫は、高い反応収率を示すため特に好適に使用される。
【0053】
本発明において、ジアルキル錫化合物の使用量は、特に制限されるものではない。本発明においては、有機塩基を使用するため、従来技術と比較して、ジアルキル錫化合物の使用量を低減することができる。そのため、本発明において、ジアルキル錫化合物の使用量は、ピラノシド化合物1モルに対して、0.3モル以下としても、十分にその効果を発揮することができる。中でも、後処理を容易にし、高い反応速度で反応を実施するためには、ジアルキル錫化合物の使用量は、ピラノシド化合物1モルに対して、好ましくは0.0001〜0.3モル、より好ましくは0.001〜0.2モルである。
【0054】
(有機塩基)
本発明の方法において、最大の特徴は、有機塩基を使用することである。有機塩基を使用することにより、優れた効果が発揮される理由は明らかではないが、クロロチオノ蟻酸アリール化合物が反応した際に発生する塩素イオンを捕捉する効果があるため、反応が効率よく進み、高い選択率で目的とするピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造できるものと考えられる。
【0055】
本発明において、有機塩基としては、脂肪族アミン、芳香族アミン、環状有機塩基等を使用することができ、第三級アミンの化合物を好適に使用することができる。
【0056】
第三級アミンを具体的に例示すると、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1−メチルモルホリン、1−エチルモルホリン、1−メチルピロリジン、1−エチルピロリジン、1−メチルピペリジン、1−エチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、1−エチル−2,2,6,6、−テトラメチルピペリジン、1,3,5−トリメチルヘキサハイドロ−1,3,5−トリアジン等の脂肪族三級アミン化合物、ピリジン、4−N,N−ジメチルピリジン、2−N,N−ジメチルピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルイミダゾール、1,2,5−トリメチルピロール等の芳香族三級アミン化合物を挙げることができる。
【0057】
これらの第三級アミンの中でも、特に、トリブチルアミン、ジイソプロピルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、1−エチル−2,2,6,6、−テトラメチルピペリジン、1,3,5−トリメチルヘキサハイドロ−1,3,5−トリアジン等の脂肪族三級アミン等が高い選択性と収率を示すため、好適に採用される。なお、これらの有機塩基は、単独のものを使用することもできるし、2種類以上のものを使用することもできる。
【0058】
本発明において、有機塩基の使用量は、特に制限されるものではない。中でも、反応により生じた塩素イオンを効率よく捕捉するためには、前記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物に1モルに対して、1モル以上とすることが好ましい。その中でも、特に、後処理、目的物の分解を防止することを考慮すると、好ましくは1〜4モル、より好ましくは1〜3モルである。
【0059】
(ハロゲン化四級アンモニウム塩)
本発明においては、反応の進行を容易にし、収率を高めるためには、ハロゲン化四級アンモニウム塩を反応系に予め存在させることもできる。このハロゲン化四級アンモニウムとしては、脂肪族四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩等が挙げられる。中でも、ハロゲン原子が臭素原子、又は沃素原子であるものが好ましく、特に、ハロゲン原子が沃素原子であって、脂肪族四級アンモニウム塩であることが好ましい。
【0060】
これらハロゲン化四級アンモニウム塩を具体的に例示すると、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラプロピルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラペンチルアンモニウム、臭化テトラヘキシルアンモニウム、臭化テトラヘプチルアンモニウム、臭化テトラオクチルアンモニウム、沃化テトラメチルアンモニウム、沃化テトラエチルアンモニウム、沃化テトラプロピルアンモニウム、沃化テトラブチルアンモニウム、沃化テトラペンチルアンモニウム、沃化テトラヘキシルアンモニウム、沃化テトラヘプチルアンモニウム、沃化テトラオクチルアンモニウム等の脂肪族四級アンモニウム塩、臭化トリメチルベンジルアンモニウム、臭化トリエチルベンジルアンモニウム、沃化トリメチルベンジルアンモニウム、沃化トリエチルベンジルアンモニウム、臭化N−メチルピリジン、臭化N−エチルピリジン、沃化N−メチルピリジン、沃化N−エチルピリジン等の芳香族四級アンモニウム塩等を挙げることができる。この中でも、特に、沃化テトラプロピルアンモニウム、沃化テトラブチルアンモニウム、沃化テトラペンチルアンモニウム、沃化テトラヘキシルアンモニウム、沃化テトラヘプチルアンモニウム、沃化テトラオクチルアンモニウム等が高い選択性と収率を示すため、好適に採用される。
【0061】
これらハロゲン化四級アンモニウム塩は、単独のものを使用することもできるし、2種類以上のものを使用することもできる。
【0062】
本発明において、ハロゲン化四級アンモニウム塩の使用量は、特に制限されるものではない。ただし、後処理を容易にし、優れた効果を発揮するためには、ハロゲン化四級アンモニウム塩の使用量は、ピラノシド化合物1モルに対して、好ましくは0.001〜0.3モル、より好ましくは0.01〜0.2モルである。
【0063】
(反応方法、反応条件、生成物、及び精製方法)
本発明の製造方法では、ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下において、前記ピラノシド化合物と前記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させる。この時の反応は、特に限定されず、例えば有機溶媒中でこれら化合物を混合・攪拌することにより好適に実施することができる。
【0064】
本発明において、使用する有機溶媒は、特に制限されるものではなく、試薬、又は工業原料として入手可能な溶媒を使用することができる。具体的には、テトラハイドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル等のエーテル類、tert−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール等のアルコール類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルカーボネート等のカーボネート類、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。これらの有機溶媒の中でも、特に高い収率が期待できる、テトラハイドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、アセトン等のケトン類が好適に採用される。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、2種類以上の溶媒を混合して用いることもできる。
【0065】
上記有機溶媒は、乾燥処理等の精製を行い使用してもよいし、市販のものをそのまま使用することもできる。ただし、該有機溶媒中に含まれる水分は、前記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物と反応するため、あまり量が多いと本発明の収率が低下する傾向にある。そのため、有機溶媒中に含まれる水分量は、本発明に使用される上記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物1モルに対して、50モル以下とすることが好ましい。
【0066】
なお、該有機溶媒中の水分量の下限値は、乾燥した有機溶媒を使用することもできるため、前記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物1モルに対して、0モルである。
【0067】
本発明において、上記有機溶媒の使用量は、特に制限はないが、あまり量が多いとバッチあたりの収量が減少するため経済的ではなく、あまり量が少ないと攪拌等に支障をきたすおそれがある。そのため、通常、有機溶媒の使用量は、反応溶媒(有機溶媒)中の前記ピラノシド化合物の濃度が、好ましくは0.1〜70重量%、より好ましくは1〜60重量%となる量である。
【0068】
本発明において、ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下、前記ピラノシド化合物と前記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させる際の各化合物の添加順序については、特に制限されるものではない。ただし、ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下で前記α−ピラノシド化合物と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させるため、ジアルキル錫化合物を反応系に添加する前に、ピラノシド化合物とクロロチオノ蟻酸アリール化合物が接触しないようにすることが好ましい。各化合物を添加する順序として、特に好ましい方法としては、ジアルキル錫化合物、及びピラノシド化合物を有機溶媒中で混合した混合溶液を準備し、次いで、クロロチオノ蟻酸アリール化合物を該混合溶液に添加し、最後に有機塩基を該混合溶液に添加する方法が好適である。この方法を採用することにより、特に、高選択率、高収率を達成できる。
【0069】
また、本発明において、ハロゲン化四級アンモニウム塩を使用する場合、該塩を反応系に添加する順序も、特に制限されるものではない。中でも、操作性を高くし、高選択率、高収率を達成するためには、ジアルキル錫化合物、ピラノシド化合物、及び該ハロゲン化四級アンモニウム塩を前記有機溶媒中で混合した混合溶液を準備し、次いで、クロロチオノ蟻酸アリール化合物を該溶媒に添加し、最後に有機塩基を該溶媒に添加する方法を採用することが好ましい。
【0070】
本発明において、反応温度は、使用するピラノシド化合物、有機塩基、及びクロロチオキシ蟻酸アリール化合物の種類によって異なるため、一概限定することはできない。ただし、あまり温度が低いと反応速度が著しく小さくなり、あまり温度が高いと副反応を助長する傾向にあるため、反応温度は、好ましくは−40〜50℃、より好ましくは−30〜40℃である。
【0071】
また、反応時間も、使用するピラノシド化合物、有機塩基、及びクロロチオノ蟻酸アリール化合物の種類によって異なるため、一概限定することはできないが、好ましくは0.1〜100時間である。
【0072】
また、反応時の圧力、及び雰囲気は、常圧、減圧、加圧の何れの状態でも実施可能であり、また空気雰囲気下、窒素雰囲気下、アルゴン雰囲気下等の不活性気体雰囲気下の何れの状態でも実施可能である。
【0073】
本発明は、前記条件に従うことにより、ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下、前記ピラノシド化合物と前記一般式(V)で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させることができる。
【0074】
次に、上記反応条件で得られる生成物(ピラノシドチオカルボニルエステル化合物)について説明する。
【0075】
(ピラノシドチオカルボニルエステル化合物)
原料である前記α−ピラノシド化合物と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを前記条件で反応させることにより、該ピラノシド化合物の3位の水酸基が保護されたピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造することができる。
【0076】
つまり、前記一般式(I)で示されるピラノシド化合物を使用することにより、下記一般式(VI)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造することができる。前記一般式(II)で示されるピラノシド化合物を使用することにより、下記一般式(VII)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造することができる。前記一般式(III)で示されるピラノシド化合物を使用することにより、下記一般式(VIII)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造することができる。前記一般式(IV)で示されるピラノシド化合物を使用することにより、下記一般式(IX)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造することができる。
【0077】
【化11】

【0078】
【化12】

【0079】
【化13】

【0080】
【化14】

【0081】
前記一般式(VI)、(VII)、(VIII)、又は(IX)において、
は、前記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)におけるものと同義であり、
、及びaは、前記一般式(V)におけるものと同義である。
【0082】
なお、当然のことながら、このピラノシドチオカルボニルエステル化合物は、使用するピラノシド化合物、及びクロロチオノ蟻酸アリール化合物によって、その構造が決定される。
【0083】
次に、前記ピラノシド化合物を使用した場合に得られる、前記一般式(VI)、(VII)、(VIII)又は(IX)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物の具体例について説明する。
【0084】
(前記一般式(VI)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物)
前記一般式(VI)で示される好適なピラノシドチオカルボニルエステル化合物としては、前記一般式(I)で示される好適なピラノシド化合物と、前記一般式(V)で示される好適なクロロチオノ蟻酸アリール化合物とから得られる化合物である。このピラノシドチオカルボニルエステル化合物には、前記一般式(I)で示されるα−D−マンノピラノシド化合物、および前記一般式(I)で示されるβ−D−マンノピラノシド化合物から得られる化合物が存在する。
【0085】
その中でも、特に好適な化合物を具体的に例示すると、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル β−D−マンノピラノシド
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシド、
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシド等を挙げることができる。
【0086】
(前記一般式(VII)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物)
前記一般式(VII)で示される好適なピラノシドチオカルボニルエステル化合物としては、前記一般式(II)で示される好適なピラノシド化合物と、前記一般式(V)で示される好適なクロロチオノ蟻酸アリール化合物とから得られる化合物である。このピラノシドチオカルボニルエステル化合物には、前記一般式(II)で示されるα−D−ガラクトピラノシド化合物、および前記一般式(II)で示されるβ−D−ガラクトピラノシド化合物から得られる化合物が存在する。
【0087】
その中でも、特に好適な化合物を具体的に例示すると、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシド、
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシド
等を挙げることができる。
【0088】
(前記一般式(VIII)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物)
前記一般式(VIII)で示される好適なピラノシドチオカルボニルエステル化合物としては、前記一般式(III)で示される好適なピラノシド化合物と、前記一般式(V)で示される好適なクロロチオノ蟻酸アリール化合物とから得られる化合物である。このピラノシドチオカルボニルエステル化合物には、前記一般式(III)で示されるα−L−ラムノピラノシド化合物、および前記一般式(I)で示されるβ−L−ラムノピラノシド化合物から得られる化合物が存在する。
【0089】
その中でも、特に好適な化合物を具体的に例示すると、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシド、
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−ラムノピラノシド
等を挙げることができる。
【0090】
(前記一般式(IX)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物)
前記一般式(IX)で示される好適なピラノシドチオカルボニルエステル化合物としては、前記一般式(IV)で示される好適なピラノシド化合物と、前記一般式(V)で示される好適なクロロチオノ蟻酸アリール化合物とから得られる化合物である。このピラノシドチオカルボニルエステル化合物には、前記一般式(IV)で示されるα−L−フコピラノシド化合物、および前記一般式(IV)で示されるβ−L−フコピラノシド化合物から得られる化合物が存在する。
【0091】
その中でも、特に好適な化合物を具体的に例示すると、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、エチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
メチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−メチルフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
メチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−クロロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
メチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−フルオロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシド、
メチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、エチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、プロピル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、オクチル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、
フェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−クロロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−フルオロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド、4−ニトロフェニル 3−O−4−ニトロフェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシド等を挙げることができる。
【0092】
(分離精製方法)
前記反応条件により製造したピラノシドチオカルボニルエステル化合物は、以下の方法に従って単離精製できる。具体的には、反応終了後、例えば、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、触媒であるジアルキル錫化合物を失活させた後、酢酸エチル等の水に相溶しない有機溶媒で抽出した後、有機溶媒を留去、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー等によって分離精製することができる。
【0093】
本発明によれば、高い選択率で3位の水酸基が保護された前記一般式(VI)、前記一般式(VII)、前記一般式(VIII)、或いは前記一般式(IX)で示されるピラノシドチオカルボニルエステル化合物を製造することができる。しかも、収率が高く、従来技術と比較して、ジアルキル錫化合物の使用量も低減することができる。
【実施例】
【0094】
以下、実施例を掲げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
【0095】
実施例1
30mlの茄子型フラスコに、メチル α−D−マンノピラノシド194.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、アセトン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、次いで、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシドを295.0mg(収率89%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたメチル α−D−マンノピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシドの選択率は100%であった。
【0096】
実施例2〜4
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンに代えて表1に示した有機塩基を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果を表1に示した。
【0097】
【表1】

【0098】
実施例5〜10
ジオクチルジクロロ錫に代えて表2に示したジアルキル錫化合物を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果を表2に示した。
【0099】
【表2】

【0100】
実施例11
アセトンに代えてテトラハイドロフランを使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシドを274.4mg(収率83%)を取得し、選択率は100%であった。
【0101】
実施例12
30mlの茄子型フラスコに、メチルα−D−マンノピラノシド194.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム36.9mg(0.10mmol)、アセトン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシドを304.9mg(収率92%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたα−D−マンノピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシドの選択率は100%であった。
【0102】
実施例13〜15
沃化テトラブチルアンモニウムに代えて、表3に示したハロゲン化四級アンモニウム塩を用いた以外は実施例12と同様の操作を行った。その結果を表3に示した。
【0103】
【表3】

【0104】
実施例16〜18
メチル α−D−マンノピラノシドに代えて、表4に示したピラノシド化合物を用いた以外は実施例12と同様の操作を行った。その結果を表4に示した。
【0105】
【表4】

【0106】
実施例19
30mlの茄子型フラスコに、メチル β−D−マンノピラノシド194.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム110.7mg(0.30mmol)、アセトン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、−20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシドを264.4mg(収率80%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたβ−D−マンノピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−マンノピラノシドの選択率は100%であった。
【0107】
実施例20〜22
メチル β−D−マンノピラノシドに代えて、表5に示したピラノシド化合物を用いた以外は実施例20と同様の操作を行った。その結果を表5に示した。
【0108】
【表5】

【0109】
実施例23
30mlの茄子型フラスコに、メチル α−D−ガラクトピラノシド194.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム110.7mg(0.30mmol)、テトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシドを252.2mg(収率68%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたα−D−ガラクトピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−ガラクトピラノシドの選択率は100%であった。
【0110】
実施例24〜26
メチル α−D−ガラクトピラノシドに代えて、表6に示したピラノシド化合物を用いた以外は実施例23と同様の操作を行った。その結果を表6に示した。
【0111】
【表6】

【0112】
実施例27
30mlの茄子型フラスコに、メチル β−D−ガラクトピラノシド194.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム110.7mg(0.30mmol)、テトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシドを176.5mg(収率53%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたβ−D−ガラクトピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−D−ガラクトピラノシドの選択率は100%であった。
【0113】
実施例28〜30
メチル β−D−ガラクトピラノシドに代えて、表7に示したピラノシド化合物を用いた以外は実施例27と同様の操作を行った。その結果を表7に示した。
【0114】
【表7】

【0115】
実施例31
30mlの茄子型フラスコに、メチル α−L−ラムノピラノシド178.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム36.9mg(0.10mmol)、テトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシドを299.2mg(収率95%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたα−L−ラムノピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−ラムノピラノシドの選択率は100%であった。
【0116】
実施例32〜34
メチル α−L−ラムノピラノシドに代えて、表8に示したピラノシド化合物を用いた以外は実施例31と同様の操作を行った。その結果を表8に示した。
【0117】
【表8】

【0118】
実施例35
30mlの茄子型フラスコに、メチル α−L−フコピラノシド178.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム110.7mg(0.30mmol)、テトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−フコピラノシドを283.8mg(収率90%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたα−L−フコピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−α−L−D−フコピラノシドの選択率は100%であった。

実施例36〜38
メチル α−L−フコピラノシドに代えて、表9に示したピラノシド化合物を用いた以外は実施例35と同様の操作を行った。その結果を表9に示した。
【0119】
【表9】

【0120】
実施例39
30mlの茄子型フラスコに、メチル β−L−フコピラノシド178.2mg(1.0mmol)、ジオクチルジクロロ錫41.6mg(0.10mmol)、沃化テトラブチルアンモニウム110.7mg(0.30mmol)、テトラハイドロフラン10mlを加え、攪拌した。この混合溶液にクロロチオノ蟻酸フェニル0.175ml(1.3mmol)を加え、次いで、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.271ml(1.5mmol)を加えて、20℃で6時間反応させた。反応終了後、反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、酢酸エチル20mlで三回抽出操作を行った。有機相(酢酸エチル相)を水20ml、塩化ナトリウム水溶液20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒(酢酸エチル)を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(展開溶媒 n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)したところ、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−フコピラノシドを305.9mg(収率97%)で取得した。3位以外の水酸基がモノフェノキシチオカルボニル化されたα−L−フコピラノシドは取得できなかったため、メチル 3−O−フェノキシチオカルボニル−β−L−D−フコピラノシドの選択率は100%であった。
【0121】
実施例40〜42
メチル β−L−フコピラノシドに代えて、表10に示したピラノシド化合物を用いた以外は実施例39と同様の操作を行った。その結果を表10に示した。
【0122】
【表10】

【0123】
実施例43〜45
クロロチオノ蟻酸フェニルに代えて、表11に示したクロロチオノ蟻酸アリール化合物を用いた以外は、実施例12と同様の操作を行った。その結果を表11に示した。
【0124】
【表11】

【0125】
比較例1
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンを用いなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシドを取得することはできなかった。
【0126】
比較例2
ジオクチルジクロロ錫を用いなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。その結果、メチル 2−O−フェノキシチオカルボニル−α−D−マンノピラノシドを取得することはできなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)
【化1】


【化2】


【化3】


【化4】


(前記一般式(I)、(II)、(III)、又は(IV)において、Rは、アルキル基、又はアリール基である。)
で示されるピラノシド化合物と、
下記一般式(V)
【化5】


(式中、Rは、アルキル基、ニトロ基、又はハロゲン原子であり、
aは、0〜5の整数であり、
が複数存在する場合には、Rは、同一あっても異なる基であってもよい。)
で示されるクロロチオノ蟻酸アリール化合物とを、
ジアルキル錫化合物、及び有機塩基の存在下で反応させることにより、前記ピラノシド化合物の3位の水酸基と前記クロロチオノ蟻酸アリール化合物とを反応させることを特徴とするピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法。
【請求項2】
前記有機塩基として、三級アミンを使用することを特徴とする請求項1に記載のピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法。
【請求項3】
ハロゲン化四級アンモニウム塩の存在下で反応を行うことを特徴とする請求項1に記載のピラノシドチオカルボニルエステル化合物の製造方法。

【公開番号】特開2012−201605(P2012−201605A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65439(P2011−65439)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(504205521)国立大学法人 長崎大学 (226)
【出願人】(000003182)株式会社トクヤマ (839)
【Fターム(参考)】