説明

ピリミジン化合物およびその有害生物防除用途

【課題】有害生物に対して防除活性を有する新規な化合物を提供すること。
【解決手段】式(1)


〔式中、Qは酸素または−S(O)n−を表し、nは0、1または2を表し、G1は窒素またはCR6を表し、R1、R2およびR6は同一または相異なり、水素またはハロゲン等を表し、R3は水素またはハロゲン等を表し、R4は水素またはハロゲン等を表し、R5はC4−C10アルキル基またはC3−C10アルケニル基を表す。〕
で示されるピリミジン化合物を提供する。該化合物は優れた有害生物防除効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はピリミジン化合物およびその有害生物防除用途に関する。
【背景技術】
【0002】
有害生物に対して防除活性を有する化合物が有害生物防除剤の有効成分として見出され、開発されている。また、ある種のピリミジン化合物が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2006/072426パンフレット
【特許文献2】特開昭63−039875号公報
【特許文献3】国際公開WO99/41253パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、有害生物に対して防除活性を有する新規な化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、有害生物に対して防除活性を有する化合物を見出すべく検討した結果、下記式(1)で示されるピリミジン化合物が有害生物に対して防除効力を有することを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は以下のものである。
[1] 式(1)

〔式中、
Qは酸素または−S(O)n−を表し、
nは、0、1または2を表し、
1は窒素またはCR6を表し、
1、R2およびR6は同一または相異なり、水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、−C(=O)R8、群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよいフェニル基、または群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよい5員もしくは6員芳香へテロ環基を表し、
1は酸素、−S(O)n−または−NR9−を表し、
7は水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基を表し(但し、L1が−S(O)n−であり、nが1または2である場合は、R7は水素ではない。)、
8は水素、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C4アルキルアミノ基、またはハロゲンで置換されていてもよいC2−C8ジアルキルアミノ基を表し、
9は水素、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基を表し、
3は水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210を表し、
4は水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210、−C(=O)R11、群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよいフェニル基、または群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよい5員もしくは6員芳香へテロ環基を表し、
2は酸素、−S(O)n−または−NR12−を表し、
10は水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基を表し(但し、L2が−S(O)n−であり、nが1または2である場合は、R10は水素ではない。)、
11は水素、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C4アルキルアミノ基、またはハロゲンで置換されていてもよいC2−C8ジアルキルアミノ基を表し、
12は水素、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基を表し、
5はC4−C10アルキル基またはC3−C10アルケニル基を表し、
群Aは、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基およびS(O)nR13(但し、R13はハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す)からなる群を表す。〕
で示されるピリミジン化合物(以下、本発明化合物と記す。)。
[2] R1、R2およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8である[1]記載のピリミジン化合物。
[3] R1、R2およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8である[1]記載のピリミジン化合物。
[4] R1およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−C(=O)R8である[1]〜[3]いずれか一項記載のピリミジン化合物。
[5] R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17である[1]〜[4]いずれか一項記載されるピリミジン化合物。
[6] R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210である[1]〜[5]いずれか一項記載のピリミジン化合物。
[7] R3が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、またはハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基である[1]〜[6]いずれか一項記載のピリミジン化合物。
[8] R3が水素である[1]〜[6]いずれか一項記載のピリミジン化合物。
[9] Qが酸素である[1]〜[8]いずれか一項記載のピリミジン化合物。
[10] R5が分枝C4−C10アルキル基、またはC3−C10アルケニル基である[1]〜[9]いずれか一項記載のピリミジン化合物。
[11] Qが酸素であり、G1が窒素またはCR6であり、R1およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、R3が水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R4が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R5が分岐C4−C8アルキル基、またはC3−C8アルケニル基である[1]記載のピリミジン化合物。
[12] [1]〜[11]いずれか一項記載のピリミジン化合物と不活性担体とを含有する有害生物防除剤。
[13] 有害生物を防除するための[1]〜[11]いずれか一項記載のピリミジン化合物の使用。
[14] [1]〜[11]いずれか一項記載のピリミジン化合物の有効量を、有害生物又は有害生物の生息場所に施用する工程を含む有害生物の防除方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明化合物は、有害生物に対して防除活性を有することから、有害生物防除剤の有効成分として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明化合物において「ハロゲン」としては、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。
本発明化合物において「C1−C6鎖状炭化水素基」としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソへキシル基等のC1−C6アルキル基;
ビニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−2−プロペニル基、3−メチル−2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等のC2−C6アルケニル基;
エチニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基および3−ブチニル基等のC2−C6アルキニル基が挙げられる。
本発明化合物において「ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基」としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソへキシル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基等のハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキル基;
ビニル基、2−プロペニル基、3−クロロ−2−プロペニル基、2−クロロ−2−プロペニル基、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−2−プロペニル基、3−メチル−2−ブテニル基、2−ペンテニル基および2−ヘキセニル基等のハロゲンで置換されていてもよいC2−C6アルケニル基;
エチニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−クロロ−2−プロピニル基および3−ブロモ−2−プロピニル基等のハロゲンで置換されていてもよいC2−C6アルキニル基が挙げられる。
本発明化合物において「群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよいフェニル基」としては、例えばフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−アミノフェニル基、3−アミノフェニル基、4−アミノフェニル基、2−シアノフェニル基、3−シアノフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−(トリフルオロメチル)フェニル基、3−(トリフルオロメチル)フェニル基、4−(トリフルオロメチル)フェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、4−(メチルチオ)フェニル基、4−(メチルスルフィニル)フェニル基および4−(メチルスルホニル)フェニル基が挙げられる。
本発明化合物において「5−もしくは6−員芳香へテロ環基」としては、例えば2−ピロリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、5−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、ピラジニル基、1−ピロリル基および1−ピラゾリル基が挙げられる。
本発明化合物において「群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよい5員もしくは6員芳香へテロ環基」としては、例えば1−メチル−2−ピロリル基、2−フリル基、3−フリル基、5−ブロモ−2−フリル基、5−ニトロ−2−フリル基、2−メチル−3−フリル基、2,5−ジメチル−3−フリル基、2,4−ジメチル−3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、5−メチル−2−チエニル基、3−メチル−2−チエニル基、1−メチル−3−トリフルオロメチル−5−ピラゾリル基、5−クロロ−1,3−ジメチル−4−ピラゾリル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、2−メチル−3−ピリジニル基、6−メチル−3−ピリジニル基、2−クロロ−3−ピリジニル基、6−クロロ−3−ピリジニル基、ピラジニル基、1−ピロリル基および1−ピラゾリル基が挙げられる。
本発明化合物において「ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基」としては、例えばメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、エトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基およびヘキシルオキシ基が挙げられる。
本発明化合物において「ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基」としては、例えばメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基およびエチルスルホニル基が挙げられる。
本発明化合物において「ハロゲンで置換されていてもよいC1−C4アルキルアミノ基」としては、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、2,2,2−トリフルオロエチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基およびブチルアミノ基が挙げられる。
本発明化合物において「ハロゲンで置換されていてもよいC2−C8ジアルキルアミノ基」としては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ基、およびジプロピルアミノ基が挙げられる。
本発明化合物において「ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基」としては、例えばシクロプロピル基、2,2−ジフルオロシクロプロピル基、2,2−ジクロロシクロプロピル基、2,2−ジブロモシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基およびシクロオクチル基が挙げられる。
本発明化合物において「C4−C10アルキル基」としては、例えばブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基およびオクチル基等の直鎖C4−C10アルキル基;
イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、イソへキシル基、3,3−ジメチルペンチル基等の分枝C4−C10アルキル基が挙げられる。
本発明化合物において「C3−C10アルケニル基」としては、例えば2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−へキセニル基、2−ヘプテニル基および2−オクテニル基等の直鎖C3−C10アルケニル基;
1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−メチル−2−ブテニル基等の分枝C3−C10アルケニル基が挙げられる。
本発明化合物において「ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキル基」としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソへキシル基、1,1,1−トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および2,2,2−トリクロロエチル基が挙げられる。
【0008】
本発明化合物としては、例えば、以下のピリミジン化合物が挙げられる。
式(1)において、Qが酸素であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが−S(O)n−であるピリミジン化合物。
式(1)において、nが0であるピリミジン化合物。
式(1)において、nが1であるピリミジン化合物。
式(1)において、nが2であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素であるピリミジン化合物。
式(1)において、R2が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であるピリミジン化合物。
式(1)において、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であるピリミジン化合物。
式(1)において、R2が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R2が水素であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1およびR2が互いに同一でも相異なっていてもよく、水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1およびR2が水素であるピリミジン化合物。
【0009】
式(1)において、G1が窒素であるピリミジン化合物。
式(1)において、G1がCR6であるピリミジン化合物。
式(1)において、G1がCR6であり、R6が水素であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素であり、R2が水素またはアミノ基であり、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であるピリミジン化合物。
【0010】
式(1)において、R3が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、またはハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R3が水素、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(1)において、R3が水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(1)において、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(1)において、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L210、または群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよいフェニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
【0011】
式(1)において、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(1)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(1)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(1)において、R3が水素であり、R4が水素、塩素、またはメチル基であるピリミジン化合物。
【0012】
式(1)において、R1、R2およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1、R2およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−C(=O)R8であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であり、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(1)において、R1が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であり、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であるピリミジン化合物。
【0013】
式(1)において、R5がC4−C10アルキル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R5が分枝C4−C10アルキル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R5がtert−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、tert−ペンチル基、イソへキシル基、3,3−ジメチルペンチル基、または4,4−ジメチルペンチル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R5がC3−C10アルケニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R5が2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−へキセニル基、2−ヘプテニル基、2−オクテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、または1−メチル−2−ブテニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R5が分枝C3−C10アルケニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R5が分枝C4−C6アルキル基、またはC3−C6アルケニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが酸素であり、R5がC4−C10アルキル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが酸素であり、R5が分枝C4−C10アルキル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが酸素であり、R5がtert−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、tert−ペンチル基、イソへキシル基、3,3−ジメチルペンチル基、または4,4−ジメチルペンチル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、R5が分枝C4−C6アルキル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが酸素であり、R5がC3−C10アルケニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが酸素であり、R5が分枝C3−C10アルケニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが酸素であり、R5が2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−へキセニル基、2−ヘプテニル基および2−オクテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、または1−メチル−2−ブテニル基であるピリミジン化合物。
式(1)において、Qが酸素であり、R5が分枝C4−C6アルキル基、またはC3−C6アルケニル基であるピリミジン化合物。
【0014】
式(1)において、Qが酸素であり、G1が窒素またはCR6であり、R1およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、R3が水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R4が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R5が分岐C4−C8アルキル基、またはC3−C8アルケニル基であるピリミジン化合物。
【0015】
式(1)において、Qが酸素であり、G1が窒素またはCR6であり、R1が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、R6が水素であり、R3が水素、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210であり、R5がC4−C10アルキル基またはC3−C10アルケニル基ピリミジン化合物。
【0016】
式(1)において、Qが酸素であり、G1が窒素またはCR6であり、R1が水素、ハロゲン、メチル基、またはアミノ基であり、R2が水素、ハロゲン、メチル基、またはアミノ基であり、R6が水素であり、R3が水素、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210であり、R5がC4−C10アルキル基またはC3−C10アルケニル基ピリミジン化合物。
【0017】
式(1)において、Qが酸素であり、G1が窒素またはCR6であり、R1が水素またはハロゲンであり、R2が水素、ハロゲン、メチル基、またはアミノ基であり、R6が水素であり、R3が水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であり、R5が分枝C4−C10アルキル基、またはC3−C10アルケニル基であるピリミジン化合物。
【0018】
式(1)において、Qが酸素であり、R1が水素であり、R2が水素またはアミノ基であり、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であり、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R5が分枝C4−C6アルキル基、またはC3−C6アルケニル基であるピリミジン化合物。
【0019】
次に本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は、例えば、以下の(製造法A)〜(製造法E)にしたがって製造することができる。
【0020】
(製造法A)
本発明化合物のうち、
式(1−i)


〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびG1は前記と同じ意味を表し、Q’は酸素または硫黄を表す。〕
で示される化合物(以下、本発明化合物(1−i)と記す。)は、
式(2)


〔式中、R1、R2、R3、R4およびG1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(2)と記す。)と、
式(3)

〔式中、R5およびQ’は、前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(3)と記す。)とを反応させることにより製造することができる。
【0021】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば水;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン(以下、NMPと記す。)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(3)の量は、化合物(2)1モルに対して、通常1〜2モルである。
該反応は、通常塩基の存在下で行われる。該反応に用いられる塩基としては、例えばピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕7−ウンデセン(以下、DBUと記す。)、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミン;及び炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
該反応に用いられる塩基の量は、化合物(2)1モルに対して、通常1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、−20〜100℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または反応混合物中に生成した固体を濾過により集めることにより本発明化合物(1−i)を単離することができる。単離された本発明化合物(1−i)は、再結晶、クロマトグラフィ−等により更に精製することもできる。
【0022】
化合物(2)としては、例えば、以下のピリミジン化合物が挙げられる。
式(2)において、G1が窒素であるピリミジン化合物。
式(2)において、G1がCR6であり、R6が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、R1が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、R2が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、R1およびR2が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、G1が窒素であり、R1およびR2が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、G1が窒素であり、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、G1がCR6であり、R6が水素であり、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(2)において、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(2)において、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基または−L210であるピリミジン化合物。。
式(2)において、R4がハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(2)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(2)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基または−L210であるピリミジン化合物。
式(2)において、R3が水素であり、R4がハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基または−L210であるピリミジン化合物。
式(2)において、R3が水素であり、R4が水素、塩素またはメチル基であるピリミジン化合物。
式(2)において、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であり、R1が水素またはハロゲンであり、R2が水素、ハロゲンまたはアミノ基であり、R3が水素であり、R4がハロゲン、ニトロ基、シアノ基、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(2)において、G1が窒素であり、R1が水素またはハロゲンであり、R2が水素、ハロゲンまたはアミノ基であり、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、またはC1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(2)において、G1が窒素であり、R1およびR2が水素であり、R3が水素であり、R4が水素、塩素、またはメチル基であるピリミジン化合物。
【0023】
(製造法B)
本発明化合物(1−i)は、
式(4)

〔式中、R3、R4、R5およびQ’は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(4)と記す。)と、
式(5)

〔式中、R1、R2およびG1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(5)と記す。)とを反応させることにより製造することができる。
【0024】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば水;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(5)の量は、化合物(4)1モルに対して、通常1〜2モルである。
該反応は、通常塩基の存在下で行われる。該反応に用いられる塩基としては、例えばピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、DBU、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミン;及び炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
該反応に用いられる塩基の量は、化合物(4)1モルに対して、通常1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、−20〜100℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または反応混合物中に生成した固体を濾過により集めることにより本発明化合物(1−i)を単離することができる。単離された本発明化合物(1−i)は、再結晶、クロマトグラフィ−等により更に精製することもできる。
【0025】
化合物(4)としては、例えば、以下のピリミジン化合物が挙げられる。
式(4)において、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(4)において、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(4)において、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(4)において、R4が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(4)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(4)において、R3が水素であり、R4が水素、塩素、またはメチル基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R5がC4−C10アルキル基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R5が分枝C4−C10アルキル基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R5がtert−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、tert−ペンチル基、イソへキシル基、3,3−ジメチルペンチル基、または4,4−ジメチルペンチル基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R5がC3−C10アルケニル基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R5が2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−へキセニル基、2−ヘプテニル基および2−オクテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、または1−メチル−2−ブテニル基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R5が分枝C3−C10アルケニル基であるピリミジン化合物。
式(4)において、R5が分枝C4−C6アルキル基、またはC3−C6アルケニル基であるピリミジン化合物。
【0026】
(製造法C)
本発明化合物(1−i)は、
式(6)


〔式中、R1、R2、R3、R4およびG1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(6)と記す。)と、
化合物(3)とを反応させることにより製造することができる。
【0027】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば水;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(3)の量は、化合物(6)1モルに対して、通常1〜2モルである。
該反応は、通常塩基の存在下で行われる。該反応に用いられる塩基としては、例えばピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、DBU、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミン;及び炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
該反応に用いられる塩基の量は、化合物(6)1モルに対して、通常1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、−20〜100℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または反応混合物中に生成した固体を濾過により集めることにより本発明化合物(1−i)を単離することができる。単離された本発明化合物(1−i)は、再結晶、クロマトグラフィ−等により更に精製することもできる。
【0028】
化合物(6)としては、例えば、以下のピリミジン化合物が挙げられる。
式(6)において、G1が窒素であるピリミジン化合物。
式(6)において、G1がCR6であり、R6が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、R1が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、R2が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、R1およびR2が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、G1が窒素であり、R1およびR2が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、G1が窒素であり、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、G1がCR6であり、R6が水素であり、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(6)において、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(6)において、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210であるピリミジン化合物。。
式(6)において、R4がハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(6)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(6)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(6)において、R3が水素であり、R4がハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基または−L210であるピリミジン化合物。
式(6)において、R3が水素であり、R4が水素、塩素、またはメチル基であるピリミジン化合物。
式(6)において、G1が窒素またはCR6であり、R6が水素であり、R1が水素またはハロゲンであり、R2が水素、ハロゲンまたはアミノ基であり、R3が水素であり、R4がハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(6)において、G1が窒素であり、R1が水素またはハロゲンであり、R2が水素、ハロゲンまたはアミノ基であり、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、C1−C6鎖状炭化水素基であるピリミジン化合物。
式(6)において、G1が窒素であり、R1およびR2が水素であり、R3が水素であり、R4が水素、塩素またはメチル基であるピリミジン化合物。
【0029】
(製造法D)
本発明化合物(1−i)は、
式(7)

〔式中、R1、R2、R3、R4、G1およびQ’は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(7)と記す。)と、
式(8)

〔式中、R5は前記と同じ意味を表し、Lは脱離基(塩素、臭素、ヨウ素、パラトルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基等)を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(8)と記す。)とを反応させることにより製造することができる。
【0030】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば水;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(8)の量は、化合物(7)1モルに対して、通常1〜2モルである。
該反応は、通常塩基の存在下で行われる。該反応に用いられる塩基としては、例えばピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、DBU、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミン;及び炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
該反応に用いられる塩基の量は、化合物(7)1モルに対して、通常1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、−20〜100℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または反応混合物中に生成した固体を濾過により集めることにより本発明化合物(1−i)を単離することができる。単離された本発明化合物(1−i)は、再結晶、クロマトグラフィ−等により更に精製することもできる。
【0031】
化合物(7)としては、例えば、以下のピリミジン化合物が挙げられる。
式(7)において、G1が窒素であるピリミジン化合物。
式(7)において、G1がCR6であり、R6が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、R1が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、R2が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、R1およびR2が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、G1が窒素であり、R1およびR2が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、G1が窒素であり、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、G1がCR6であり、R6が水素であり、R3が水素であるピリミジン化合物。
式(7)において、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(7)において、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210であるピリミジン化合物。。
式(7)において、R4がハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(7)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210、または−C(=O)R11であるピリミジン化合物。
式(7)において、R3が水素であり、R4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(7)において、R3が水素であり、R4がハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L210であるピリミジン化合物。
式(7)において、R3が水素であり、R4が水素、塩素、またはメチル基であるピリミジン化合物。
式(7)において、Q’が酸素であり、R3が水素であり、R4が水素、塩素、またはメチル基であるピリミジン化合物。
式(7)において、G1が窒素であり、R1およびR2が水素であり、Q’が酸素であり、R3が水素であり、R4が水素、塩素、またはメチル基であるピリミジン化合物。
【0032】
(製造法E)
本発明化合物のうち、
式(1−ii)

〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびG1は前記と同じ意味を表し、Q”は−S(O)−または−S(O)2−を表す。〕
で示される化合物(以下、本発明化合物(1−ii)と記す。)は、
式(1−iii)

〔式中、R1、R2、R3、R4、R5およびG1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(1−iii)と記す。)と酸化剤とを反応させることにより製造することができる。
【0033】
次に、本発明化合物の製造中間体の製造法について説明する。
【0034】
(参考製造法1)
化合物(2)は、
式(9)

〔式中、R3およびR4は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(9)と記す。)と、
化合物(5)とを反応させることにより製造することができる。
【0035】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば水;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(5)の量は、化合物(9)1モルに対して、通常1〜2モルである。
該反応は、通常塩基の存在下で行われる。該反応に用いられる塩基としては、例えばピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、DBU、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミン;及び炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
該反応に用いられる塩基の量は、化合物(9)1モルに対して、通常1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、−20〜100℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を集める;または反応混合物中に生成した固体を濾過により集めることにより化合物(2)を単離することができる。単離された化合物(2)は、再結晶、クロマトグラフィ−等により更に精製することもできる。
【0036】
(参考製造法2)
化合物(4)は、化合物(9)と化合物(3)とを反応させることにより製造することができる。
【0037】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば水;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(3)の量は、化合物(9)1モルに対して、通常1〜2モルである。
該反応は、通常塩基の存在下で行われる。該反応に用いられる塩基としては、例えばピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、DBU、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミン;及び炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。該反応に用いられる塩基の量は、化合物(9)1モルに対して、通常1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、0〜100℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または反応混合物中に生じた固体を濾過により集めることにより化合物(4)を単離することができる。単離された化合物(4)は、クロマトグラフィ−等により更に精製することもできる。
【0038】
(参考製造法3)
化合物(6)は、化合物(9)と化合物(5)とを反応させることにより製造することができる。
【0039】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば水;1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、NMP、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる化合物(5)の量は、化合物(9)1モルに対して、通常2〜3モルである。
該反応は、通常塩基の存在下で行われる。該反応に用いられる塩基としては、例えばピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、DBU、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミン;及び炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。該反応に用いられる塩基の量は、化合物(9)1モルに対して、通常2モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、0〜100℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または反応混合物中に生成した固体を濾過によりあるめることにより化合物(6)を単離することができる。単離された化合物(6)は、再結晶、クロマトグラフィ−等により更に精製することもできる。
【0040】
(参考製造法4)
化合物(7)のうち、
式(7−i)

〔式中、R1、R2、R3、R4およびG1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(7−i)と記す。)は、例えば化合物(6)を加水分解反応に付すことで製造することができる。
【0041】
該反応は、水の存在下において、塩基あるいは酸の存在下で行われる。必要に応じて、用いられる溶媒としては、例えば1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル、ジグライム等のエーテル;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;及びアセトニトリル等のニトリルが挙げられる。
該反応に用いられる塩基としては、例えば炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基;ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、DBU、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕5−ノネン等の含窒素複素環化合物;及びトリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン等の第3級アミンが挙げられる。該反応が塩基の存在下で行われる場合、該反応に用いられる塩基の量は、化合物(6)1モルに対して、通常0.1〜4モルである。
該反応に用いられる酸としては、例えば塩酸、臭酸、硫酸等の無機酸;及び酢酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。該反応が酸の存在下で行われる場合、該反応に用いられる酸の量は、化合物(6)1モルに対して、通常0.1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、20〜120℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または、反応混合物中に生成した固体を濾過により集めることにより化合物(7−i)を単離することができる。単離された化合物(7−i)は、再結晶、クロマトグラフィー等により更に精製することもできる。
【0042】
(参考製造法5)
化合物(7)のうち、
式(7−ii)

〔式中、R1、R2、R3、R4およびG1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物(7−ii)と記す。)は、化合物(7−i)と硫化剤とを反応させることにより製造することができる。
【0043】
該反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えば1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル、ジグライム等のエーテル;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;ピリジン、ピコリン、ルチジン等のピリジン;およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応に用いられる硫化剤としては、例えば五硫化二リン、及びローソン試薬(2,4−ビス−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン 2,4−ジスルフィド)が挙げられる。
該反応に用いられる硫化剤の量は、化合物(7−i)1モルに対して、通常1モル以上である。
該反応の反応温度は、通常、0℃〜200℃の範囲である。該反応の反応時間は、通常、1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を水に注加してから有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する;反応混合物を水に注加して生じた固体を濾過により集める;または反応混合物中に生成した固体を濾過によりあるめることにより化合物(7−ii)を単離することができる。単離された化合物(7−ii)は、再結晶、クロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0044】
以下に本発明化合物の具体例を示す。
【0045】
式(A)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは酸素を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0046】
【表1】

【0047】
【表2】

【0048】
【表3】

【0049】
式(B)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは酸素を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0050】
式(C)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは酸素を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0051】
式(D)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは酸素を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0052】
式(E)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは酸素を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0053】
式(F)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは酸素を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0054】
式(G)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは酸素を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0055】
式(H)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは硫黄を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0056】
式(I)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは硫黄を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0057】
式(J)で示される化合物。

式中のR1およびR3は水素を表し、Qは硫黄を表し、R2、R5、G1およびR6は、〔表1〕〜〔表3〕に記載の組合せを表す。
【0058】
本発明化合物が効力を有する有害生物としては、例えば、有害昆虫類や有害ダニ類等の有害節足動物及び線虫が挙げられる。かかる有害生物としては、具体的には例えば、以下のものが挙げられる。
【0059】
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis spiraecola)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricidus)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavetus)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris parvus)、クサギカメムシ(Halyomorpha mista)等のカメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ミカンコナジラミ(Dialeurodes citri)、ミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)等のコナジラミ類、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、サンホーゼカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、シトラススノースケール(Unaspis citri)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)、フジコナカイガラムシ(Planococcus kraunhiae)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus longispinis)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagona)等のカイガラムシ類、グンバイムシ類、トコジラミ(Cimex lectularius)等のトコジラミ類、およびキジラミ類。
【0060】
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、サンカメイガ(Tryporyza incertulas)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ワタノメイガ(Notarcha derogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)、アワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、シバツトガ(Pediasia teterrellus)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon),タマナギンウワバ(Plusia nigrisigna),トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘリコベルパ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae)等のシロチョウ類、アドキソフィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella),アズキサヤムシガ(Matsumuraeses azukivora)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai.)、チャハマキ(Homona magnanima)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、コドリンガ(Cydia pomonella)等のハマキガ類、チャノホソガ(Caloptilia theivora)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoneella)のホソガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、リオネティア属等のハモグリガ類、リマントリア属、ユープロクティス属等のドクガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)ジャガイモガ(Phthorimaea operculella)等のキバガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等のヒトリガ類、およびイガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等のヒロズコガ類。
【0061】
アザミウマ目害虫:ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips parmi)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)などのアザミウマ類。
【0062】
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等のイエカ類、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)等のエーデス属、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)等のアノフェレス属、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、トマトハモグリバエ、(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、ナモグリバエ(Chromatomyia horticola)等のハモグリバエ類、イネキモグリバエ(Chlorops oryzae)等のキモグリバエ類、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)等のミバエ類、ショウジョウバエ類、オオキモンノミバエ(Megaselia spiracularis)等のノミバエ類、オオチョウバエ(Clogmia albipunctata)等のチョウバエ類、ブユ類、ウシアブ(Tabanus trigonus)等のアブ類、およびサシバエ類。
【0063】
鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、マメコガネ(Popillia japonica)等のコガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamais)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)、イネゾウムシ(Echinocnemus squameus)、ワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、シバオサゾウムシ(Sphenophorus venatus)等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)等のゴミムシダマシ類、
イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ類、ヒメマルカツオブシムシ(Anthrenus verbasci)、ハラジロカツオブシムシ(Dermestes maculates)等のカツオブシムシ類、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)等のシバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ヒラタキクイムシ(Lyctus brunneus)、マツノキクイムシ(Tomicus piniperda)等のキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、ヒョウホンムシ類、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)等のカミキリムシ類、コメツキムシ類(Agriotes spp.)、およびアオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)。
【0064】
直翅目害虫:トノサマバッタ(Locusta migratoria)、ケラ(Gryllotalpa africana)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、ハネナガイナゴ(Oxya japonica)、およびコオロギ類。
【0065】
膜翅目害虫: イエヒメアリ(Monomorium pharaosis)、クロヤマアリ(Formica fusca japonica)、ルリアリ(Ochetellus glaber)、アミメアリ(Pristomyrmex pungens)、オオズアリ(Pheidole noda)、ハキリアリ(Acromyrmex spp.)、ファイヤーアント(Solenopsis spp.)等のアリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、およびカブラハバチ(Athalia rosae)、ニホンカブラバチ(Athalia japonica)等のハバチ類。
【0066】
線虫類:イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、イチゴメセンチュウ(Nothotylenchus acris)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、ジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、ムギネグサレセンチュウ(Pratylenchus neglectus)。
【0067】
ゴキブリ目害虫:チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)。
【0068】
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ミカンハダニ(Panonychus citri)リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、リュウキュウミカンサビダニ(Phyllocoptruta citri)、トマトサビダニ(Aculops lycopersici)、チャノサビダニ(Calacarus carinatus)、チャノナガサビダニ(Acaphylla theavagrans)、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ミナミヒメハダニ(Brevipalpus phoenicis)等のヒメハダニ類、ケナガハダニ類、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis flava)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanicus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツマダニ(Ixodes persulcatus)、ブラックレッグドチック(Ixodes scapularis)、オウシマダニ(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)等のマダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、ホウレンソウケナガコナダニ(Tyrophagus similis)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類、イエダニ(Ornithonyssus bacoti)、トリサシダニ(Ornithonyssus sylvairum)、ワクモ(Dermanyssus gallinae)等のワクモ類、アオツツガムシ(Leptotrombidium akamushi)等のツツガムシ類、およびカバキコマチグモ(Chiracanthium japonicum)、セアカゴケグモ(Latrodectus hasseltii)等のクモ類等。
【0069】
本発明の有害生物防除剤は、本発明化合物と不活性担体とを含有する。本発明の有害生物防除剤は、通常、本発明化合物と固体担体、液体担体、ガス状担体等の不活性担体とを混合し、必要に応じて界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、乳剤、油剤、粉剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤、エアゾール剤、燻煙剤、毒餌剤、樹脂製剤等に製剤化されている。
本発明の有害生物防除剤は、本発明化合物を通常0.01〜95重量%含有する。
【0070】
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、合成含水酸化珪素、タルク、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉末及び粒状物等があげられる。
【0071】
液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノキシエタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン、フェニルキシリルエタン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、炭酸プロピレン及び植物油(大豆油、綿実油等)が挙げられる。
【0072】
ガス状担体としては、例えばフルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル及び炭酸ガスがあげられる。
【0073】
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、等の非イオン界面活性剤、及びアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩当の陰イオン界面活性剤が挙げられる。
【0074】
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤、着色剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、糖類(でんぷん、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)が挙げられる。
【0075】
本発明の有害生物防除方法は、本発明化合物の有効量を有害生物に直接、及び/又は、有害生物の生息場所(植物体、土壌、家屋内、動物体等)に施用することにより行われる。本発明の有害生物防除方法には、本発明化合物が通常本発明の有害生物防除剤の形態で用いられる。
【0076】
本発明の有害生物防除剤を農業分野の有害生物防除に用いる場合、その施用量は10000m2あたりの本発明化合物量で通常1〜10000gである。本発明の有害生物防除剤が乳剤、水和剤、フロアブル剤等に製剤化されている場合は、通常、有効成分濃度が0.01〜10000ppmとなるように水で希釈して施用し、粒剤、粉剤等は、通常、そのまま施用する。
【0077】
これらの製剤や製剤の水希釈液は、有害生物または有害生物から保護すべき作物等の植物に直接散布処理してもよく、また耕作地の土壌に生息する有害生物を防除するために、該土壌に処理してもよい。
【0078】
また、シート状やひも状に加工した樹脂製剤を作物に巻き付ける、作物近傍に張り渡す、株元土壌に敷く等の方法により処理することもできる。
【0079】
本発明の有害生物防除剤を家屋内に生息する有害生物の防除に用いる場合、その施用量は、面上に処理する場合は処理面積1m2あたりの本発明化合物量で、通常、0.01〜1000mgであり、空間に処理する場合は処理空間1m3あたりの本発明化合物量で、通常、0.01〜500mgである。本発明の有害生物防除剤が乳剤、水和剤、フロアブル剤等に製剤化されている場合は、通常有効成分濃度が0.1〜1000ppmとなるように水で希釈して施用し、油剤、エアゾール剤、燻煙剤、毒餌剤等はそのまま施用する。
【0080】
本発明の有害生物防除剤は、下記「作物」が栽培されている農地で使用することができる。
農作物:トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、ソルガム、ワタ、ダイズ、ピーナッツ、ソバ、テンサイ、ナタネ、ヒマワリ、サトウキビ、タバコ等。
野菜;ナス科野菜(ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ等)、ウリ科野菜(キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロン等)、アブラナ科野菜(ダイコン、カブ、セイヨウワサビ、コールラビ、ハクサイ、キャベツ、カラシナ、ブロッコリー、カリフラワー等)、キク科野菜(ゴボウ、シュンギク、アーティチョーク、レタス等)、ユリ科野菜(ネギ、タマネギ、ニンニク、アスパラガス)、セリ科野菜(ニンジン、パセリ、セロリ、アメリカボウフウ等)、アカザ科野菜(ホウレンソウ、フダンソウ等)、シソ科野菜(シソ、ミント、バジル等)、イチゴ、サツマイモ、ヤマノイモ、サトイモ等。
果樹:仁果類(リンゴ、セイヨウナシ、ニホンナシ、カリン、マルメロ等)、核果類(モモ、スモモ、ネクタリン、ウメ、オウトウ、アンズ、プルーン等)、カンキツ類(ウンシュウミカン、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ等)、堅果類(クリ、クルミ、ハシバミ、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツ等)、液果類(ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー等)、ブドウ、カキ、オリーブ、ビワ、バナナ、コーヒー、ナツメヤシ、ココヤシ、アブラヤシ等。
果樹以外の樹木:チャ、クワ、花木類(サツキ、ツバキ、アジサイ、サザンカ、シキミ、サクラ、ユリノキ、サルスベリ、キンモクセイ等)、街路樹(トネリコ、カバノキ、ハナミズキ、ユーカリ、イチョウ、ライラック、カエデ、カシ、ポプラ、ハナズオウ、フウ、プラタナス、ケヤキ、クロベ、モミノキ、ツガ、ネズ、マツ、トウヒ、イチイ、ニレ、トチノキ等)、サンゴジュ、イヌマキ、スギ、ヒノキ、クロトン、マサキ、カナメモチ、等。
芝生:シバ類(ノシバ、コウライシバ等)、バミューダグラス類(ギョウギシバ等)、ベントグラス類(コヌカグサ、ハイコヌカグサ、イトコヌカグサ等)、ブルーグラス類(ナガハグサ、オオスズメノカタビラ等)、フェスク類(オニウシノケグサ、イトウシノケグサ、ハイウシノケグサ等)、ライグラス類(ネズミムギ、 ホソムギ等)、カモガヤ、オオアワガエリ等。
その他:花卉類(バラ、カーネーション、キク、トルコギキョウ、カスミソウ、ガーベラ、マリーゴールド、サルビア、ペチュニア、バーベナ、チューリップ、アスター、リンドウ、ユリ、パンジー、シクラメン、ラン、スズラン、ラベンダー、ストック、ハボタン、プリムラ、ポインセチア、グラジオラス、カトレア、デージー、シンビジューム、ベゴニア等)、バイオ燃料植物(ヤトロファ、クルカス、ベニバナ、アマナズナ類、スイッチグラス、ミスカンサス、クサヨシ、ダンチク、ケナフ、キャッサバ、ヤナギ、藻類等)、観葉植物等。
【0081】
「作物」には、遺伝子組換え作物も含まれる。
【0082】
本発明の有害生物防除剤は、他の殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤、除草剤及び共力剤と混用又は併用することができる。かかる殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物成長調節剤、除草剤及び共力剤の有効成分の例を以下に示す。
【0083】
殺虫剤の有効成分
(1)有機リン化合物
アセフェート(acephate)、りん化アルミニウム(Aluminium phosphide)、ブタチオホス(butathiofos)、キャドサホス(cadusafos)、クロルエトキシホス(chlorethoxyfos)、クロルフェンビンホス(ch1orfenvinphos)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルピリホスメチル(chlorpyrifos−methyl)、シアノホス(cyanophos:CYAP)、ダイアジノン(diazinon)、DCIP(dichlorodiisopropyl ether)、ジクロフェンチオン(dichlofenthion:ECP)、ジクロルボス(dichlorvos:DDVP)、ジメトエート(dimethoate)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジスルホトン(disulfoton)、EPN、エチオン(ethion)、エトプロホス(ethoprophos)、エトリムホス(etrimfos)、フェンチオン(fenthion:MPP)、フエニトロチオン(fenitrothion:MEP)、ホスチアゼート(fosthiazate)、ホルモチオン(formothion)、りん化水素(Hydrogen phosphide)、イソフェンホス(isofenphos)、イソキサチオン(isoxathion)、マラチオン(malathion)、メスルフェンホス(mesulfenfos)、メチダチオン(methidathion:DMTP)、モノクロトホス(monocrotophos)、ナレッド(naled:BRP)、オキシデプロホス(oxydeprofos:ESP)、パラチオン(parathion)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet:PMP)、ピリミホスメチル(pirimiphos−methy1)、ピリダフェンチオン(pyridafenthion)、キナルホス(quinalphos)、フェントエート(phenthoate:PAP)、プロフェノホス(profenofos)、プロパホス(propaphos)、プロチオホス(prothiofos)、ピラクロホス(pyraclorfos)、サリチオン(salithion)、スルプロホス(sulprofos)、テブピリムホス(tebupirimfos)、テメホス(temephos)、テトラクロルビンホス(tetrach1orvinphos)、テルブホス(terbufos)、チオメトン(thiometon)、トリクロルホン(trichlorphon:DEP)、バミドチオン(vamidothion)、フォレート(phorate)、及びカズサホス(cadusafos)。
(2)カーバメート化合物
アラニカルブ(alanycarb)、ベンダイオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、BPMC、カルバリル(carbary1)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、クロエトカルブ(cloethocarb)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)、フラチオカルブ(furathiocarb)、イソプロカルブ(isoprocarb:MIPC)、メトルカルブ(metolcarb)、 メソミル(methomyl)、メチオカルブ(methiocarb)、NAC、オキサミル(oxamyl)、ピリミカーブ(pirimicarb)、プロポキスル(propoxur:PHC)、XMC、チオジカルブ(thiodicarb)、 キシリルカルブ(xylylcarb)、及びアルジカルブ(aldicarb)。
(3)ピレスロイド化合物
アクリナトリン(acrinathrin)、アレスリン(allethrin)、ベンフルスリン(benfluthrin)、ベータ−シフルトリン(beta−cyfluthrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エトフェンプロックス(ethofenprox) 、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フルシトリネート(flucythrinate)、フルフェンプロックス(flufenoprox)、フルメスリン(flumethrin)、フルバリネート(fluvalinate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、イミプロトリン(imiprothrin)、ペルメトリン(permethrin)、プラレトリン(prallethrin)、ピレトリン(pyrethrins)、レスメトリン(resmethrin)、シグマ−サイパーメスリン(sigma−cypermethrin)、シラフルオフェン(silafluofen)、テフルトリン(tefluthrin)、トラロメトリン(tralomethrin)、トランスフルトリン(transfluthrin)、テトラメトリン(tetramethrin)、フェノトリン(phenothrin)、シフェノトリン(cyphenothrin)、アルファシペルメトリン(alpha−cypermethrin)、ゼータシペルメトリン(zeta−cypermethrin)、ラムダシハロトリン(lambda−cyhalothrin)、ガンマシハロトリン(gamma−cyhalothrin)、フラメトリン(furamethrin)、タウフルバリネート(tau−fluvalinate)、メトフルトリン(metofluthrin)、プロフルトリン(profluthrin)、ジメフルトリン(dimefluthrin)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)ベンジル (EZ)−(1RS,3RS;1RS,3SR)−2,2−ジメチル−3−プロプ−1−エニルシクロプロパンカルボキシレート、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (EZ)−(1RS,3RS;1RS,3SR)−2,2−ジメチル−3−プロプ−1−エニルシクロプロパンカルボキシレート、及び2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)ベンジル (1RS,3RS;1RS,3SR)−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート。
(4)ネライストキシン化合物
カルタップ(cartap)、ベンスルタップ(bensu1tap)、チオシクラム(thiocyclam)、モノスルタップ(monosultap)、及びビスルタップ(bisultap)。
(5)ネオニコチノイド化合物
イミダクロプリド(imidac1oprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チアクロプリド(thiacloprid)、ジノテフラン(dinotefuran)、及びクロチアニジン(clothianidin)。
(6)ベンゾイル尿素化合物
クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、ビストリフルロン(bistrifluron)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、フルアズロン(fluazuron)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、ノバルロン(novaluron)、ノビフルムロン(noviflumuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、トリフルムロン(triflumuron)、及びトリアズロン(triazuron)。
(7)フェニルピラゾール化合物
アセトプロール(acetoprole)、エチプロール(ethiprole)、フィプロニル(fiproni1)、バニリプロール(vaniliprole)、ピリプロール(pyriprole)、及びピラフルプロール(pyrafluprole)。
(8)Btトキシン
バチルス・チューリンゲンシス菌由来の生芽胞および産生結晶毒素、およびそれらの混合物;
(9)ヒドラジン化合物
クロマフェノジド(chromafenozide)、ハロフェノジド(halofenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、及びテブフェノジド(tebufenozide)。
(10)有機塩素化合物
アルドリン(aldrin)、ディルドリン(dieldrin)、ジエノクロル(dienochlor)、エンドスルファン(endosulfan)、及びメトキシクロル(methoxychlor)。
(11)その他の殺虫剤有効成分
マシン油(machine oil)、硫酸ニコチン(nicotine−sulfate);アベルメクチン(avermectin−B)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、ブプロフェジン(buprofezin)、クロルフェナピル(chlorphenapyr)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、シロマジン(cyromazine)、D−D(1,3−Dichloropropene)、エマメクチンベンゾエート(emamectin−benzoate)、フェナザキン(fenazaquin)、フルピラゾホス(flupyrazofos)、ハイドロプレン(hydroprene)、メトプレン(methoprene)、インドキサカルブ(indoxacarb)、メトキサジアゾン(metoxadiazone)、ミルベマイシンA(milbemycin−A)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピリダリル(pyridalyl)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、スピノサッド(spinosad)、スルフラミド(sulfluramid)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トリアゼメイト(triazamate)、フルベンジアミド(flubendiamide)、レピメクチン(lepimectin)、亜ひ酸(Arsenic acid)、ベンクロチアズ(benclothiaz)、石灰窒素(Calcium cyanamide)、石灰硫黄合剤(Calcium polysulfide)、クロルデン(chlordane)、DDT、DSP、フルフェネリウム(flufenerim)、フロニカミド(flonicamid)、フルリムフェン(flurimfen)、ホルメタネート(formetanate)、メタム・アンモニウム(metam−ammonium)、メタム・ナトリウム(metam−sodium)、臭化メチル(Methyl bromide)、オレイン酸カリウム(Potassium oleate)、プロトリフェンビュート(protrifenbute)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スルフォキサフロール(sulfoxaflor)、硫黄(Sulfur)、メタフルミゾン(metaflumizone)、スピロテトラマット(spirotetramat)、ピリフルキナゾン(pyrifluquinazone)、スピネトラム(spinetoram)、クロラントラニリプロール(chlorantraniliprole)、トラロピリル(tralopyril)、シアントラニリプロール(cyantraniliprole)、
下記式(K)

〔式中、
1は塩素、臭素またはトリフルオロメチル基を表し、
2は塩素、臭素またはメチル基を表し、
3は塩素、臭素またはシアノ基を表す。〕
で示される化合物、
下記式(L)

〔式中、
1は塩素、臭素またはヨウ素を表す。〕
で示される化合物。
【0084】
殺ダニ剤の有効成分
アセキノシル(acequinocyl)、アミトラズ(amitraz)、ベンゾキシメート(benzoximate)、ビフェナゼート(bifenaate)、フェニソブロモレート(bromopropylate)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロルベンジレート(chlorobenzilate)、CPCBS(chlorfenson)、クロフェンテジン(clofentezine)、シフルメトフェン(cyflumetofen)、ケルセン(ジコホル:dicofol)、エトキサゾール(etoxazole)、酸化フェンブタスズ(fenbutatin oxide)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、フルアクリピリム(fluacrypyrim)、フルプロキシフェン(fluproxyfen)、ヘキシチアゾクス(hexythiazox)、プロパルギット(propargite:BPPS)、ポリナクチン複合体(polynactins)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(Pyrimidifen)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)、テトラジホン(tetradifon)、スピロディクロフェン(spirodiclofen)、スピロメシフェン(spiromesifen)、スピロテトラマット(spirotetramat)、アミドフルメット(amidoflumet)、及びシエノピラフェン(cyenopyrafen)。
【0085】
殺線虫剤の有効成分
DCIP、フォスチアゼート(fosthiazate)、塩酸レバミゾール(levamisol)、メチルイソチオシアネート(methyisothiocyanate)、酒石酸モランテル(morantel tartarate)、及びイミシアホス(imicyafos)。
【0086】
殺菌剤の有効成分
プロピコナゾール(propiconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、トリアジメノール(triadimenol)、プロクロラズ(prochloraz)、ペンコナゾール(penconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、メトコナゾール(metconazole)、トリフルミゾール(triflumizole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、マイクロブタニル(myclobutanil)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、トリティコナゾール(triticonazole)、ビテルタノール(bitertanol)、イマザリル(imazalil)、フルトリアホール(flutriafol)等のアゾール殺菌化合物;
フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph)、フェンプロピジン(fenpropidin)等の環状アミン殺菌化合物;
カルベンダジム(carbendezim)、ベノミル(benomyl)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チオファネートメチル(thiophanate−methyl)等のベンズイミダゾール殺菌化合物;
プロシミドン(procymidone);シプロディニル(cyprodinil);ピリメタニル(pyrimethanil);ジエトフェンカルブ(diethofencarb);チウラム(thiuram);フルアジナム(fluazinam);マンコゼブ(mancozeb);イプロジオン(iprodione);ビンクロゾリン(vinclozolin);クロロタロニル(chlorothalonil);キャプタン(captan);メパニピリム(mepanipyrim);フェンピクロニル(fenpiclonil);フルジオキソニル(fludioxonil);ジクロフルアニド(dichlofluanid);フォルペット(folpet);クレソキシムメチル(kresoxim−methyl);アゾキシストロビン(azoxystrobin);トリフロキシストロビン(trifloxystrobin);フルオキサストロビン(fluoxastrobin);ピコキシストロビン(picoxystrobin);ピラクロストロビン(pyraclostrobin);ジモキシストロビン(dimoxystrobin);ピリベンカルブ(pyribencarb);スピロキサミン(spiroxamine);キノキシフェン(quinoxyfen);フェンヘキサミド(fenhexamid);ファモキサドン(famoxadone);フェナミドン(fenamidone);ゾキサミド(zoxamide);エタボキサム(ethaboxam);アミスルブロム(amisulbrom);イプロヴァリカルブ(iprovalicarb);ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb);シアゾファミド(cyazofamid);マンジプロパミド(mandipropamid);ボスカリド(boscalid);ペンチオピラド(penthiopyrad);メトラフェノン(metrafenone);フルオピラン(fluopiran);ビキサフェン(bixafen);シフルフェナミド(cyflufenamid);プロキナジド(proquinazid);イソチアニル(isotianil)及びチアジニル(tiadinil)。
【0087】
除草剤の有効成分
(1)フェノキシ脂肪酸除草性化合物
2,4−PA、MCP、MCPB、フェノチオール(phenothio1)、メコプロップ(mecoprop)、フルロキシピル(fluroxypyr)、トリクロピル(triclopyr)、クロメプロップ(clomeprop)、及びナプロアニリド(naproanilide)。
(2)安息香酸除草性化合物
2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、クロピラリド(clopyralid)、ピクロラム(picloram)、アミノピラリド(aminopyralid)、キンクロラック(quinclorac)、及びキンメラック(quinmerac)。
(3)尿素除草性化合物
ジウロン(diuron)、リニュロン(linuron)、クロルトルロン(chlortoluron)、イソプロツロン(isoproturon)、フルオメツロン(fluometuron)、イソウロン(isouron)、テブチウロン(tebuthiuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、クミルロン(cumy1uron)、ダイムロン(daimuron)、及びメチルダイムロン(methyl−daimuron)。
(4)トリアジン除草性化合物
アトラジン(atrazine)、アメトリン(ametoryn)、シアナジン(cyanazine)、シマジン(simazine)、プロパジン(propazine)、シメトリン(simetryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、プロメトリン(prometryn)、メトリブジン(metribuzin)、トリアジフラム(triaziflam)、及びインダジフラム(indaziflam)。
(5)ビピリジニウム除草性化合物
パラコート(paraquat)、及びジクワット(diquat)。
(6)ヒドロキシベンゾニトリル除草性化合物
ブロモキシニル(bromoxynil)、及びアイオキシニル(ioxynil)。
(7)ジニトロアニリン除草性化合物
ペンディメタリン(pendimethalin)、プロジアミン(prodiamine)、及びトリフルラリン(trifluralin)。
(8)有機リン除草性化合物
アミプロホスメチル(amiprofos−methyl)、ブタミホス(butamifos)、ベンスリド(bensu1ide)、ピペロホス(piperophos)、アニロホス(anilofos)、グリホサート(glyphosate)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネート−P(glufosinate−P)、及びビアラホス(bialaphos)。
(9)カーバメート除草性化合物
ジアレート(di−allate)、トリアレート(tri−allate)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、スエップ(swep)、クロルプロファム(chlorpropham)、フェンメディファム(phenmedipham)、フェニソファム(phenisopham)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、及びアシュラム(asulam)。
(10)酸アミド除草性化合物
プロパニル(propanil)、プロピザミド(propyzamide)、ブロモブチド(bromobutide)、及びエトベンザニド(etobenzanid)。
(11)クロロアセトアニリド除草性化合物
アセトクロール(acetochlor)、アラクロール(alachlor)、ブタクロール(butachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、プロパクロール(propachlor)、メタザクロール(metazachlor)、メトラクロール(metolachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、テニルクロール(theny1ch1or)、及びペトキサミド(pethoxamid)。
(12)ジフェニルエーテル除草性化合物
アシフルオルフェン(acifluorfen−sodium)、ビフェノックス(bifenox)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、フォメサフェン(fomesafen)、クロメトキシニル(chlomethoxyni1)、及びアクロニフェン(aclonifen)。
(13)環状イミド除草性化合物
オキサジアゾン(oxadiazon)、シニドンエチル(cinidon−ethyl)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone−ethyl)、スルフェントラゾン(surfentrazone)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac−pentyl)、フルミオキサジン(flumioxazin)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen−ethyl)、オキサジアルギル(oxadiargy1)、ペントキサゾン(pentoxazone)、フルチアセットメチル(fluthiacet−methyl)、ブタフェナシル(butafenacil)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ベンカルバゾン(bencarbazone)、及びサフルフェナシル(saflufenacil)。
(14)ピラゾール除草性化合物
ベンゾフェナップ(benzofenap)、ピラゾレート(pyrazo1ate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、トプラメゾン(topramezone)、及びピラスルホトール(pyrasulfotole)。
(15)トリケトン除草性化合物
イソキサフルトール(isoxaflutole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、及びテフリルトリオン(tefuryltrione)。
(16)アリールオキシフェノキシプロピオン酸除草性化合物
クロジナホッププロパルギル(clodinafop−propargyl)、シハロホップブチル(cyhalofop−butyl)、ジクロホップメチル(diclofop−methyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop−ethyl)、フルアジホップブチル(fluazifop−butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop−methyl)、及びキザロホップエチル(quizalofop−ethyl)、メタミホップ(metamifop)。
(17)トリオンオキシム除草性化合物
アロキシジム(alloxydim−sodium)、セトキシジム(sethoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、クレソジム(clethodim)、クロプロキシジム(cloproxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、及びプロフォキシジム(profoxydim)。
(18)スルホニル尿素除草性化合物
クロルスルフロン(chlorsulfuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron−methyl)、メトスルフロンメチル(metsu1furon−methy1)、クロリムロンエチル(chlorimuron−ethyl)、トリベニュロンメチル(tribenuron−methyl)、トリアスルフロン(triasulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron−methy1)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron−ethy1)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron−methyl)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ハロスルフロンメチル(ha1osulfuron−methy1)、プロスルフロン(prosulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron−methyl)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron−methyl)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、シクロスルファムロン(cyc1osulfamuron)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、スルホスルフロン(sulfosu1furon)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、ヨードスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron−methyl−sodium)、フォラムスルフロン(foramsulfuron)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron−methyl)、トリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron),フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、及びプロピリスルフロン(propyrisulfuron)。
(19)イミダゾリノン除草性化合物
イマザメタベンズメチル(imazamethabenz−methyl)、イマザメタピル(imazamethapyr)、イマザモックス(imazamox)、イマザピル(imazapyr)、イマザキン(imazaquin)、及びイマゼタピル(imazethapyr)。
(20)スルホンアミド除草性化合物
フルメトスラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、フロラスラム(florasulam)、クロランスラムメチル(cloransulam−methyl)、ペノキススラム(penoxsulam)、及びピロキススラム(pyroxsulam)。
(21)ピリミジニルオキシ安息香酸除草性化合物
ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac−sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac−sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac−methy1)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、及びピリミスルファン(pyrimisulfan)。
(22)その他の除草性化合物
ベンタゾン(bentazon)、ブロマシル(bromacil)、ターバシル(terbacil)、クロルチアミド(chlorthiamid)、イソキサベン(isoxaben)、ジノセブ(dinoseb)、アミトロール(amitrole)、シンメチリン(cinmethylin)、トリジファン(tridiphane)、ダラポン(da1apon)、ジフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr−sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、フルカルバゾンナトリウム(flucarbazone−sodium)、プロポキシカルバゾンナトリウム(propoxycarbazone−sodium)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、フェントラザミド(fentrazamide)、カフェンストロール(cafenstrole)、インダノファン(indanofan)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、ベンフレセート(benfuresate)、ACN、ピリデート(pyridate)、クロリダゾン(chloridazon)、ノルフルラゾン(norflurazon)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ピコリナフェン(picolinafen)、ベフルブタミド(beflubutamid)、クロマゾン(clomazone)、アミカルバゾン(amicarbazone)、ピノキサデン(pinoxaden)、ピラクロニル(pyraclonil)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone)、チエンカルバゾンメチル(thiencarbazone−methyl)、アミノシクロピラクロール(aminocyclopyrachlor)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)、及びメチオゾリン(methiozolin)。
【0088】
共力剤の有効成分
ピペロニル ブトキサイド(piperonyl butoxide)、 セサメックス(sesamex)、スルホキシド(sulfoxide)、N−(2−エチルへキシル)−8,9,10−トリノルボルン−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド(MGK 264)、N−デクリイミダゾール(N−declyimidazole)、WARF−アンチレジスタント(WARF−antiresistant)、TBPT、TPP、IBP、PSCP、ヨウ化メチル(CH3I)、t−フェニルブテノン(t−phenylbutenone)、ジエチルマレエート(diethylmaleate)、DMC、FDMC、ETP、及びETN。
【実施例】
【0089】
以下、製造例、製剤例、試験例等により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0090】
まず、本発明化合物の製造例を以下に示す。製造例において、Phはフェニル基を表す。
【0091】
製造例1
1,2,4−トリアゾール7.0gとテトラヒドロフラン(以下、THFと記す。)100mLの混合物に、氷冷下で60%水素化ナトリウム(油性)4g及び4,6−ジクロロピリミジン14.9gを加えた。この混合物を室温で1時間および70℃で6時間攪拌した。室温まで冷却した反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−クロロ−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン7.0gを得た。
4−クロロ−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン

1H−NMR(CDCl3)δ:7.93(1H,s),8.17(1H,s),8.89(1H,s),9.23(1H,s).
2−メチル−2−プロペン−1−オール0.36gとN−メチルピロリドン(以下、NMPと記す。)10mLの混合物に、氷冷下で60%水素化ナトリウム(油性)0.2g及び4−クロロ−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.91gを加えた。この混合物を氷冷下で15分間および室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(2−メチル−アリロキシ)−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.33gを得た。
4−(2−メチル−アリロキシ)−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン〈化合物8〉

【0092】
製造例2
イミダゾリルナトリウム9.0gとTHF100mLの混合物に、氷冷下で4,6−ジクロロピリミジン14.9gを加えた。この混合物を室温で2時間および70℃で6時間攪拌した。室温まで冷却した反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−クロロ−6−(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン4.0gを得た。
4−クロロ−6−(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン

1H−NMR(CDCl3)δ:7.25−7.26(1H,m),7.35−7.37(1H,m),7.63−7.65(1H,m),8.45−8.47(1H,m),8.86−8.88(1H,m).
2−メチル−2−プロペン−1−オール0.36gとNMP10mLの混合物に、氷冷下で60%水素化ナトリウム(油性)0.2g及び4−クロロ−6−(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン0.91gを加えた。この混合物を氷冷下で15分間および室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(イミダゾール−1−イル)−6−(2−メチル−アリロキシ)−ピリミジン0.50gを得た。
4−(イミダゾール−1−イル)−6−(2−メチル−アリロキシ)−ピリミジン〈化合物29〉

【0093】
製造例3
1,2,4−トリアゾール27.6g、アセトニトリル100mL及びN−エチルジイソプロピルアミン51.7gの混合物に、室温で4,6−ジクロロピリミジン14.9gを加えた。この混合物を室温で3時間攪拌し、さらに8時間加熱還流した。放冷した反応混合物を濾過して固体を集めた。この固体をアセトニトリルで洗浄後、乾燥して、4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン13.8gを得た。
4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン

1H−NMR(DMSO−D6)δ:8.11(1H,d),8.50(2H,s),9.18(1H,d),9.62(2H,s).
2,2−ジメチル−ペンタン−3−オール0.23gとNMP5mLの混合物に氷冷下で、60%水素化ナトリウム(油性)0.08g及び4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.43gを加えた。この混合物を氷冷下で15分間および室温で1時間攪拌した。反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(1−エチル−2,2−ジメチル−プロポキシ)−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.43gを得た。
4−(1−エチル−2,2−ジメチル−プロポキシ)−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン〈化合物43〉

【0094】
製造例4
4,6−ジクロロピリミジン7.45g、イミダゾール8.29gおよびアセトニトリル50mLの混合物に、室温で水酸化カリウム6.73gおよびテトラブチルアンモニウムブロミド1.61gを加えた。この混合物を加熱還流下1日間攪拌した。放冷した反応混合物を濾過して固体を集めた。この固体を水およびアセトニトリルで洗浄後、乾燥して、4,6−ジ(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン5.8gを得た。
4,6−ジ(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン

1H−NMR(DMSO−D6)δ:7.24−7.26(2H,m),8.12−8.14(2H,m),8.25−8.27(1H,m),8.76(2H,s),9.02(1H,s).
2,2−ジメチル−ペンタン−3−オール0.23gとNMP5mLの混合物に、氷冷下で60%水素化ナトリウム(油性)0.08g及び4,6−ジ(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン0.42gを加えた。この混合物を氷冷下で15分間および室温で1時間攪拌した。反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(1−エチル−2,2−ジメチル−プロポキシ)−6−(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン0.22gを得た。
4−(1−エチル−2,2−ジメチル−プロポキシ)−6−(イミダゾール−1−イル)−ピリミジン〈化合物44〉

【0095】
製造例5
1,2,4−トリアゾール11.1g、アセトニトリル20mL及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン20.7gの混合物に、室温で4,5,6−トリクロロピリミジン7.34gを加えた。この混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を濾過して固体を集めた。この固体をアセトニトリルで洗浄後、乾燥することにより、5−クロロ−4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン8.24gを得た。
5−クロロ−4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン

1H−NMR(CDCl3)δ:8.26(2H,s),8.98(1H,s),9.12(2H,s).
3,3−ジメチル−ブタン−1−オール0.21g、5−クロロ−4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.50gおよびNMP4mLの混合物に、氷冷下で1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕7−ウンデセン(以下、DBUと記す。)0.33gを加えた。この混合物を氷冷下で1時間攪拌した。反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5−クロロ−4−(3,3−ジメチル−ブトキシ)−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.49gを得た。
5−クロロ−4−(3,3−ジメチル−ブトキシ)−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン〈化合物52〉

【0096】
製造例6
1,2,4−トリアゾール2.65g、アセトニトリル10mL及びN−エチルジイソプロピルアミン4.96gの混合物に、室温で4,6−ジクロロ−5−メチルピリミジン2.61gを加えた。この混合物を14時間加熱還流した。放冷した反応混合物を濾過し、濾物をアセトニトリルで洗浄後、乾燥して、5−メチル−4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン2.12gを得た。
5−メチル−4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン

1H−NMR(DMSO−D6)δ:2.56(3H,s),8.45(2H,s),9.11(1H,s),9.40(2H,s).
3,3−ジメチル−ブタン−1−オール0.21g、5−メチル−4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.46gおよびNMP3mLの混合物に、室温でDBU0.33gを加えた。この混合物を室温で1日間攪拌した。反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(3,3−ジメチル−ブトキシ)−5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.27gを得た。
4−(3,3−ジメチル−ブトキシ)−5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン〈化合物54〉

【0097】
製造例7
イミダゾール7.03g、THF30mL及び4,6−ジクロロ−5−メチルピリミジン5.61gの混合物に、室温でDBU15.7gを加えた。この混合物を一晩攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮した後、濾過した。得られた濾物をアセトニトリルで洗浄後、乾燥することにより、4,6−ジ(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン1.93gを得た。
4,6−ジ(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン

1H−NMR(CDCl3)δ:2.54(3H,s),7.27−7.28(2H,m),7.55−7.56(2H,m),8.18−8.19(2H,m),8.91(1H,s).
4,6−ジ(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン0.23g、NMP2mL及び2,2−ジメチル−1−プロパノール0.09gの混合物に、室温で60%水素化ナトリウム(油性)0.04gを加えた。この混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物にクエン酸水溶液を注加し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(2,2−ジメチル−1−プロピルオキシ)−6−(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン0.12gを得た。
4−(2,2−ジメチル−1−プロピルオキシ)−6−(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン〈化合物58〉

【0098】
製造例8
4,6−ジ(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン0.23g、NMP2mL及び3,3−ジメチル−1−ブタノール0.10gの混合物に、室温で60%水素化ナトリウム(油性)0.04gを加えた。この混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物にクエン酸水溶液を注加し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(3,3−ジメチル−1−ブチルオキシ)−6−(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン0.16gを得た。
4−(3,3−ジメチル−1−ブチルオキシ)−6−(イミダゾール−1−イル)−5−メチルピリミジン〈化合物59〉

【0099】
製造例9
5−メチル−4,6−ビス([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン4.56gおよび濃塩酸10mLの混合物を、70℃で4時間攪拌した。反応混合物を氷冷した後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加えた。析出した結晶をろ過しにより集めた。この結晶を乾燥して、5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン−4−オール3.04gを得た。
5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン−4−オール

1H−NMR(DMSO−D6)δ:2.17(3H,s),8.24(1H,s),8.31(1H,s),9.13(1H,s),12.94(1H,brs).
5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン−4−オール2.84g、1,4−ジオキサン15mL及びローソン試薬3.24gの混合物を、6時間加熱還流した。放冷した反応混合物を濾過して固体を集めた。この固体を1,4−ジオキサンで洗浄後、乾燥することにより、5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン−4−チオール2.24gを得た。
5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン−4−チオール

1H−NMR(DMSO−D6)δ:2.41(3H,s),8.35(1H,s),8.38(1H,s),9.18(1H,s),14.52(1H,brs).

5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン−4−チオール0.19g、N,N−ジメチルホルムアミド1mL及び1−ヨード−2,2−ジメチルプロパン0.20gの混合物に、氷冷下で炭酸カリウム0.17gを加えた。この混合物を80℃で2時間攪拌した。反応混合物に水を注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層をクエン酸水溶液および水で順次洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(2,2−ジメチルプロピル−1−スルファニル)−5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン0.17gを得た。
4−(2,2−ジメチルプロピル−1−スルファニル)−5−メチル−6−([1,2,4]トリアゾール−1−イル)−ピリミジン〈化合物60〉

【0100】
前記製造方法と同様に製造された化合物を表に示す。

式中のR1、R2、R3、R4、R5、G1、R6およびQは、下記の〔表4〕〜〔表6〕に記載の組合せを表す。
【0101】
【表4】

【0102】
【表5】

【0103】
【表6】

【0104】
〔表4〕〜〔表6〕に記載した化合物の1H−NMRデータを以下に示す。
【0105】
化合物1
1H−NMR(CDCl3)δ:1.05(9H,s),4.11(2H,s),7.24(1H,d),8.12(1H,s),8.63(1H,d),9.18(1H,s).
化合物2
1H−NMR(CDCl3)δ:1.00(9H,s),1.42(9H,s),1.73(2H,t),4.48(2H,t),7.15(1H,d),8.61(1H,d),9.04(1H,s).
化合物3
1H−NMR(CDCl3)δ:0.98−1.00(6H,m),1.31(3H,d),1.91−2.03(1H,m),5.15−5.21(1H,m),7.18(1H,d),8.11(1H,s),8.62(1H,d),9.17(1H,s).
化合物4
1H−NMR(CDCl3)δ:1.03(6H,d),2.06−2.20(1H,m),4.21(2H,d),7.22(1H,d),8.12(1H,s),8.63(1H,d),9.18(1H,s).
化合物5
1H−NMR(CDCl3)δ:0.98(3H,t),1.36(3H,d),1.63−1.85(2H,m),5.22−5.33(1H,m),7.17(1H,s),8.11(1H,s),8.62(1H,s),9.17(1H,s).
化合物6
1H−NMR(CDCl3)δ:1.07(9H,s),2.49(3H,s),4.12(2H,s),8.14(1H,s),8.52(1H,s),9.04(1H,s).
化合物7
1H−NMR(CDCl3)δ:0.99(9H,s),1.28(3H,d),5.13(1H,q),7.18(1H,s),8.11(1H,s),8.62(1H,s),9.17(1H,s).
化合物8
1H−NMR(CDCl3)δ:1.85(3H,s),4.88(2H,s),5.01(1H,s),5.09(1H,s),7.27(1H,s),8.12(1H,s),8.65(1H,d),9.18(1H,s).
化合物9
1H−NMR(CDCl3)δ:1.05(9H,s),4.11(2H,s),6.69(1H,d),7.20−7.21(1H,m),7.61−7.62(1H,m),8.42(1H,s),8.64(1H,s).
化合物10
1H−NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t),0.99(6H,s),1.42(2H,q),4.13(2H,s),7.23(1H,d),8.12(1H,s),8.64(1H,d),9.18(1H,s).
化合物11
1H−NMR(CDCl3)δ:1.05(9H,s),2.71(3H,s),4.11(2H,s),6.69(1H,s),7.02(1H,d),7.39(1H,d),8.69(1H,s).
化合物12
1H−NMR(CDCl3)δ:1.04(9H,s),2.29(3H,d),4.09(2H,s),6.61(1H,d),7.29−7.31(1H,m),8.32−8.35(1H,m),8.59−8.61(1H,m).
化合物14
1H−NMR(CDCl3)δ:1.05(9H,s),4.14(2H,s),6.80(1H,s),8.31−8.33(1H,m),8.47−8.49(1H,m),8.69(1H,s),9.98(1H,s).
化合物15
1H−NMR(CDCl3)δ:1.05(9H,s),1.43(9H,s),4.10(2H,s),7.20(1H,d),8.59(1H,d),9.05(1H,s).
化合物16
1H−NMR(CDCl3)δ:1.05(9H,s),2.70(3H,s),4.14(2H,s),6.73(1H,d),7.94(1H,s),8.72(1H,d).
化合物17
1H−NMR(CDCl3)δ:1.00(9H,s),1.73(2H,t),4.49(2H,t),6.62(1H,d),7.20−7.21(1H,m),7.59−7.60(1H,m),8.40−8.41(1H,m),8.65(1H,d).
化合物19
1H−NMR(CDCl3)δ:1.06(9H,s),3.28(2H,s),7.71(1H,d),8.12(1H,s),8.76(1H,d),9.19(1H,s).
化合物20
1H−NMR(CDCl3)δ:1.27(9H,s),2.84(1H,d),3.13(1H,d),8.19(1H,s),8.62(1H,s),9.06(1H,s),9.28(1H,s).
【0106】
化合物21
1H−NMR(CDCl3)δ:1.22(9H,s),3.45(2H,s),8.21(1H,s),8.54−8.56(1H,m),9.20−9.22(1H,m),9.28(1H,s).
化合物22
1H−NMR(CDCl3)δ:1.65(9H,s),7.11(1H,s),8.10(1H,s),8.59(1H,s),9.16(1H,s).
化合物23
1H−NMR(CDCl3)δ:1.65(9H,s),6.56(1H,d),7.19−7.20(1H,m),7.58−7.59(1H,m),8.38−8.39(1H,m),8.60(1H,d).
化合物24
1H−NMR(CDCl3)δ:0.99(3H,t),1.48−1.50(2H,m),1.77−1.82(2H,m),4.44(2H,t),7.20(1H,d),8.11(1H,s),8.64(1H,d),9.18(1H,s).
化合物25
1H−NMR(CDCl3)δ:1.08(9H,s),4.20(2H,s),8.22(1H,s),8.44(1H,s),9.07(1H,s).
化合物26
1H−NMR(CDCl3)δ:1.07(9H,s),4.18(2H,s),7.22−7.23(1H,m),7.81−7.82(1H,m),8.38(1H,s),8.48(1H,d).
化合物27
1H−NMR(CDCl3)δ:1.04(9H,s),2.62(3H,s),4.07(2H,s),7.04(1H,s),8.10(1H,s),9.18(1H,s).
化合物28
1H−NMR(CDCl3)δ:1.04(9H,s),2.61(3H,s),4.08(2H,s),6.48(1H,s),7.18−7.19(1H,m),7.60−7.61(1H,m),8.41(1H,s).
化合物29
1H−NMR(CDCl3)δ:1.85(3H,s),4.87(2H,s),5.01(1H,s),5.08(1H,s),6.70−6.71(1H,m),7.20−7.22(1H,m),7.60−7.62(1H,m),8.40−8.43(1H,m),8.64−8.66(1H,m).
化合物30
1H−NMR(CDCl3)δ:4.94−4.99(2H,m),5.32(1H,d),5.43(1H,d),6.03−6.11(1H,m),7.26(1H,s),8.12(1H,s),8.65(1H,s),9.18(1H,s).
化合物31
1H−NMR(CDCl3)δ:4.95−4.98(2H,m),5.30−5.36(1H,m),5.40−5.47(1H,m),6.02−6.14(1H,m),6.69(1H,d),7.20−7.22(1H,m),7.59−7.62(1H,m),8.42(1H,s),8.64−8.66(1H,m).
化合物32
1H−NMR(CDCl3)δ:0.98(6H,d),1.66−1.74(2H,m),1.75−1.86(1H,m),4.39−4.52(2H,m),7.20(1H,d),8.11(1H,s),8.64(1H,d),9.18(1H,s).
化合物33
1H−NMR(CDCl3)δ:0.98(6H,d),1.69(2H,q),1.75−1.87(1H,m),4.46(2H,t),6.64(1H,d),7.19−7.22(1H,m),7.59−7.61(1H,m),8.41(1H,s),8.64(1H,d).
化合物34
1H−NMR(CDCl3)δ:1.77(3H,d),4.89(2H,d),5.69−5.81(1H,m),5.86−5.98(1H,m),7.21(1H,s),8.11(1H,s),8.64(1H,s),9.18(1H,s).
化合物35
1H−NMR(CDCl3)δ:1.77(3H,d),4.88(2H,d),5.70−5.79(1H,m),5.86−5.97(1H,m),6.65(1H,s),7.20(1H,s),7.58−7.60(1H,m),8.40(1H,s),8.64(1H,s).
化合物36
1H−NMR(CDCl3)δ:1.80(6H,d),4.95(2H,d),5.48−5.54(1H,m),7.21(1H,d),8.11(1H,s),8.65(1H,d),9.17(1H,s).
化合物37
1H−NMR(CDCl3)δ:1.80(6H,d),4.94(2H,d),5.47−5.53(1H,m),6.65(1H,d),7.19−7.21(1H,m),7.57−7.60(1H,m),8.40(1H,s),8.65(1H,s).
化合物38
1H−NMR(CDCl3)δ:2.54−2.61(2H,m),4.50(2H,t),5.11−5.21(2H,m),5.83−5.93(1H,m),7.22(1H,d),8.11(1H,s),8.64(1H,d),9.18(1H,s).
化合物39
1H−NMR(CDCl3)δ:2.53−2.60(2H,m),4.49(2H,t),5.12−5.21(2H,m),5.82−5.93(1H,m),6.66(1H,d),7.19−7.22(1H,m),7.59−7.61(1H,m),8.41(1H,s),8.64(1H,d).
化合物40
1H−NMR(CDCl3)δ:1.48(3H,d),5.21(1H,ddd),5.34(1H,ddd),5.78−5.85(1H,m),5.98(1H,ddd),7.21(1H,d),8.11(1H,s),8.63(1H,d),9.17(1H,s).
【0107】
化合物41
1H−NMR(CDCl3)δ:1.47(3H,d),5.21(1H,ddd),5.33(1H,ddd),5.78−5.86(1H,m),5.97(1H,ddd),6.64−6.66(1H,m),7.20−7.21(1H,m),7.59−7.60(1H,m),8.40−8.41(1H,m),8.63(1H,d).
化合物42
1H−NMR(CDCl3)δ:1.09(9H,s),4.19(2H,s),8.20(1H,s),8.57(1H,s),9.03(1H,s).
化合物43
1H−NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,t),0.96(9H,s),1.60−1.80(2H,m),5.27−5.33(1H,m),7.19(1H,d),8.12(1H,s),8.59(1H,d),9.18(1H,s).
化合物44
1H−NMR(CDCl3)δ:0.89(3H,t),0.96(9H,s),1.70−1.81(2H,m),5.29−5.34(1H,m),6.64(1H,d),7.20−7.22(1H,m),7.61−7.63(1H,m),8.42(1H,s),8.59(1H,d).
化合物45
1H−NMR(CDCl3)δ:0.90(3H,t),0.95(9H,s),1.20−1.39(2H,m),1.60−1.68(2H,m),5.35−5.41(1H,m),7.18(1H,d),8.12(1H,s),8.59(1H,d),9.17(1H,s).
化合物46
1H−NMR(CDCl3)δ:0.90(3H,t),0.96(9H,s),1.21−1.38(2H,m),1.58−1.66(2H,m),5.34−5.43(1H,m),6.62(1H,d),7.20(1H,s),7.60−7.62(1H,m),8.41(1H,s),8.59(1H,s).
化合物47
1H−NMR(CDCl3)δ:1.04(9H,s),4.09(2H,s),6.21(2H,brs),6.56(1H,s),6.74(1H,d),6.91(1H,d),8.59(1H,s).
化合物48
1H−NMR(CDCl3)δ:0.76−1.07(14H,m),1.29−1.43(1H,m),1.53−1.74(2H,m),1.91−2.06(1H,m),5.34−5.46(1H,m),7.17(1H,s),8.11(1H,s),8.60(1H,s),9.17(1H,s).
化合物49
1H−NMR(CDCl3)δ:0.89−0.99(14H,m),1.33−1.40(1H,m),1.54−1.71(2H,m),1.94−2.03(1H,m),5.36−5.46(1H,m),6.62(1H,d),7.20(1H,s),7.61(1H,s),8.41(1H,s),8.61(1H,d).
化合物50
1H−NMR(CDCl3)δ:1.09(9H,s),4.18(2H,s),8.20(1H,s),8.58(1H,s),8.99(1H,s).
化合物51
1H−NMR(CDCl3)δ:1.08(9H,s),1.26(3H,t),3.01(2H,q),4.12(2H,s),8.13(1H,s),8.51(1H,s),9.05(1H,s).
化合物52
1H−NMR(CDCl3)δ:1.03(9H,s),1.81(2H,t),4.60(2H,t),8.20(1H,s),8.59(1H,s),9.03(1H,s).
化合物53
1H−NMR(CDCl3)δ:1.01(3H,t),1.42(3H,d),1.70−1.91(2H,m),5.32−5.40(1H,m),8.20(1H,s),8.56(1H,s),9.01(1H,s).
化合物54
1H−NMR(CDCl3)δ:1.02(9H,s),1.77(2H,t),2.45(3H,s),4.51(2H,t),8.13(1H,s),8.53(1H,s),9.03(1H,s).
化合物55
1H−NMR(CDCl3)δ:0.99(3H,t),1.37(3H,d),1.65−1.86(2H,m),2.42−2.45(3H,m),5.26−5.35(1H,m),8.13(1H,s),8.51(1H,s),9.02(1H,s).
化合物56
1H−NMR(CDCl3)δ:0.86(9H,s),4.08(2H,s),7.18−7.20(2H,m),7.39−7.41(3H,m),7.92(1H,s),8.41(1H,s),8.72(1H,s).
化合物57
1H−NMR(CDCl3)δ:0.89(9H,s),1.62(2H,t),4.49(2H,t),7.15−7.17(2H,m),7.37−7.39(3H,m),7.91(1H,s),8.34(1H,s),8.74(1H,s).
化合物58
1H−NMR(CDCl3)δ:1.07(9H,s),2.29(3H,s),4.12(2H,s),7.21−7.21(1H,m),7.44−7.44(1H,m),8.04(1H,s),8.55(1H,s).
化合物59
1H−NMR(CDCl3)δ:1.02(9H,s),1.76(2H,t),2.25(3H,s),4.51(2H,t),7.21(1H,s),7.44(1H,s),8.03(1H,s),8.56(1H,s).
化合物60
1H−NMR(CDCl3)δ:1.08(9H,s),2.56(3H,s),3.33(2H,s),8.13(1H,s),8.68(1H,s),9.02(1H,s).
【0108】
化合物61
1H−NMR(CDCl3)δ:1.05(6H,d),2.09−2.22(1H,m),2.47(3H,s),4.23(2H,d),8.13(1H,s),8.52(1H,s),9.04(1H,s).
化合物62
1H−NMR(CDCl3)δ:0.94(3H,t),1.35−1.50(4H,m),1.79−1.88(2H,m),2.45−2.47(3H,m),4.45(2H,t),8.13(1H,s),8.52(1H,brs),9.03(1H,s).
化合物63
1H−NMR(CDCl3)δ:0.88−0.95(3H,m),1.32−1.39(4H,m),1.43−1.52(2H,m),1.77−1.87(2H,m),2.46(3H,brs),4.44(2H,t),8.13(1H,s),8.52(1H,s),9.03(1H,s).
化合物64
1H−NMR(CDCl3)δ:1.87(3H,s),2.51(3H,s),4.89(2H,s),5.01(1H,brs),5.10(1H,brs),8.13(1H,s),8.53(1H,s),9.05(1H,s).
化合物65
1H−NMR(CDCl3)δ:2.45(3H,s),2.55−2.63(2H,m),4.51(2H,t),5.10−5.22(2H,m),5.83−5.96(1H,m),8.13(1H,s),8.52(1H,s),9.04(1H,s).
化合物66
1H−NMR(CDCl3)δ:1.49(3H,d),2.47(3H,s),5.20(1H,dt),5.33(1H,dt),5.80−5.89(1H,m),5.95−6.05(1H,m),8.13(1H,s),8.51(1H,s),9.03(1H,s).
化合物67
1H−NMR(CDCl3)δ:0.90(3H,t),1.25−1.52(8H,m),1.77−1.88(2H,m),2.46(3H,s),4.44(2H,t),8.13(1H,s),8.52(1H,s),9.03(1H,s).
化合物68
1H−NMR(CDCl3)δ:2.49(3H,s),4.99(2H,d),5.32(1H,d),5.44(1H,d),6.04−6.18(1H,m),8.13(1H,s),8.53(1H,s),9.05(1H,s).
化合物69
1H−NMR(CDCl3)δ:0.99(3H,t),1.50(2H,dd),1.81(2H,dt),2.45(3H,s),4.45(2H,t),8.12(1H,s),8.51(1H,s),9.03(1H,s).
【0109】
次に、製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
【0110】
製剤例1
化合物1〜69の各々10部を、キシレン35部とN,N−ジメチルホルムアミド35部との混合物に溶解し、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル14部およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、良く攪拌して各々の10%乳剤を得る。
【0111】
製剤例2
化合物1〜69の各々20部を、ラウリル硫酸ナトリウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合成含水酸化珪素微粉末20部および珪藻土54部を混合した中に加え、良く攪拌して各々の20%水和剤を得る。
【0112】
製剤例3
化合物1〜69の各々2部に、合成含水酸化珪素微粉末1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部およびカオリンクレー65部を加え良く攪拌する。ついでこの混合物に適量の水を加えて、造粒機で造粒し、得られた粒子を乾燥して各々の2%粒剤を得る。
【0113】
製剤例4
化合物1〜69の各々1部を適当量のアセトンに溶解し、これに合成含水酸化珪素微粉末5部、PAP0.3部およびフバサミクレー93.7部を加え、良く攪拌し、得られた混合物からアセトンを蒸発除去して各々の1%粉剤を得る。
【0114】
製剤例5
化合物1〜69の各々10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部および水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、各々の10%フロアブル剤を得る。
【0115】
製剤例6
化合物1〜69の各々0.1部をキシレン5部およびトリクロロエタン5部に溶解し、これを脱臭灯油89.9部に混合して各々の0.1%油剤を得る。
【0116】
製剤例7
化合物1〜69の各々10mgをアセトン0.5mlに溶解し、この溶液を、動物用固形飼料粉末(飼育繁殖用固形飼料粉末CE−2、日本クレア株式会社商品)5gに処理し、均一に混合する。ついでアセトンを蒸発乾燥させて各々の毒餌を得る。
【0117】
次に、本発明化合物の有害生物防除効力を試験例により示す。
【0118】
試験例1
製剤例5により得られた化合物1、3〜7、9、17、24〜27、30、31、33〜35、38、39、41、42、44、46、58、59、68および69の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用薬液を調製した。
ポリエチレンカップに植えた第2本葉展開期のキュウリ幼苗にワタアブラムシ(Aphis gossypii)約30頭を接種し、接種1日後に上記試験用薬液10mlを散布した。
散布5日後に該キュウリの葉上に寄生したワタアブラムシ生存虫数を調査し、下式により防除価を求めた。
防除価(%)={1−(Cb×Tai)/(Cai×Tb)}×100
なお、式中の文字は以下の意味を表す。
Cb:無処理区の処理前の虫数
Cai:無処理区の観察時の虫数
Tb:処理区の処理前の虫数
Tai:処理区の観察時の虫数
その結果、化合物1、3〜7、9、17、24〜27、30、31、33〜35、38、39、41、42、44、46、58、59、68および69の試験用散布液の処理区は防除価90%以上を示した。
【0119】
試験例2
製剤例5により得られた化合物1〜3、5〜7、9、10、15、17〜19、22、25、26、28、30、33、34、36、38、39、41、42、44〜46、50〜52、54、59、63、65および66の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用薬液を調製した。
ポリエチレンカップに植えた第3本葉展開期のトマト幼苗に、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)成虫を放ち、約24時間産卵させた。該トマト苗を8日間温室内に保持し、産下された卵から幼虫が孵化してきたところへ上記試験用薬液を10ml/カップの割合で散布した。このカップを25℃で温室内に保持した。7日後トマト葉上の生存幼虫数の調査を行い、次の式により防除価を求めた。
防除価(%)={1−(Cb×Tai)/(Cai×Tb)}×100
なお、式中の文字は以下の意味を表す。
Cb:無処理区の処理前の虫数
Cai:無処理区の観察時の虫数
Tb:処理区の処理前の虫数
Tai:処理区の観察時の虫数

その結果、化合物1〜3、5〜7、9、10、15、17〜19、22、25、26、28、30、33、34、36、38、39、41、42、44〜46、50〜52、54、59、63、65および66の試験用散布液の処理区は防除価90%以上を示した。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明化合物は、有害生物に対して防除効力を有し、有害生物防除剤の有効成分として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)

〔式中、
Qは酸素または−S(O)n−を表し、
nは、0、1または2を表し、
1は窒素またはCR6を表し、
1、R2およびR6は同一または相異なり、水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、−C(=O)R8、群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよいフェニル基、または群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよい5員もしくは6員芳香へテロ環基を表し、
1は酸素、−S(O)n−または−NR9−を表し、
7は水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基を表し(但し、L1が−S(O)n−であり、nが1または2である場合は、R7は水素ではない。)、
8は水素、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C4アルキルアミノ基、またはハロゲンで置換されていてもよいC2−C8ジアルキルアミノ基を表し、
9は水素、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基を表し、
3は水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210を表し、
4は水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、−L210、−C(=O)R11、群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよいフェニル基、または群Aより選ばれる1個以上の基で置換されていてもよい5員もしくは6員芳香へテロ環基を表し、
2は酸素、−S(O)n−または−NR12−を表し、
10は水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基を表し(但し、L2が−S(O)n−であり、nが1または2である場合は、R10は水素ではない。)、
11は水素、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C4アルキルアミノ基、またはハロゲンで置換されていてもよいC2−C8ジアルキルアミノ基を表し、
12は水素、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキルスルホニル基を表し、
5はC4−C10アルキル基またはC3−C10アルケニル基を表し、
群Aは、ハロゲン、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルコキシ基およびS(O)nR13(但し、R13はハロゲンで置換されていてもよいC1−C6アルキル基を表す)からなる群を表す。〕
で示されるピリミジン化合物。
【請求項2】
1、R2およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ニトロ基、シアノ基、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8である請求項1記載のピリミジン化合物。
【請求項3】
1、R2およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、−L17、または−C(=O)R8である請求項1記載のピリミジン化合物。
【請求項4】
1およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−C(=O)R8である請求項1〜3いずれか一項記載のピリミジン化合物。
【請求項5】
2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17である請求項1〜4いずれか一項記載のピリミジン化合物。
【請求項6】
4が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、ハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基、または−L210である請求項1〜5いずれか一項記載のピリミジン化合物。
【請求項7】
3が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、またはハロゲンで置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル基である請求項1〜6いずれか一項記載記載のピリミジン化合物。
【請求項8】
3が水素である請求項1〜6いずれか一項記載のピリミジン化合物。
【請求項9】
Qが酸素である請求項1〜8いずれか一項記載のピリミジン化合物。
【請求項10】
5が分枝C4−C10アルキル基、またはC3−C10アルケニル基である請求項1〜9いずれか一項記載のピリミジン化合物。
【請求項11】
Qが酸素であり、G1が窒素またはCR6であり、R1およびR6が同一または相異なり、水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R2が水素、ハロゲン、ハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基、または−L17であり、R3が水素またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R4が水素、ハロゲン、またはハロゲンで置換されていてもよいC1−C6鎖状炭化水素基であり、R5が分岐C4−C8アルキル基、またはC3−C8アルケニル基である請求項1記載のピリミジン化合物。
【請求項12】
請求項1〜11いずれか一項記載のピリミジン化合物と不活性担体とを含有する有害生物防除剤。
【請求項13】
有害生物を防除するための請求項1〜11いずれか一項記載のピリミジン化合物の使用。
【請求項14】
請求項1〜11いずれか一項記載のピリミジン化合物の有効量を、有害生物又は有害生物の生息場所に施用する工程を含む有害生物の防除方法。

【公開番号】特開2010−265259(P2010−265259A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−92964(P2010−92964)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】