ファクシミリ装置
【課題】 機密保持が要求される文書(コピー禁止文書)を、所定の条件のもとで送信できるようにすることで操作性を向上することができるファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】 不正コピー防止用の特殊記号を埋め込んだコピー禁止文書を送受信するファクシミリ装置において、コピー禁止文書の送信禁止機能が無効に設定されている場合、通常の送信処理を実行する制御を司るシステム制御部6を備えた。
【解決手段】 不正コピー防止用の特殊記号を埋め込んだコピー禁止文書を送受信するファクシミリ装置において、コピー禁止文書の送信禁止機能が無効に設定されている場合、通常の送信処理を実行する制御を司るシステム制御部6を備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置に関し、特に不正コピー防止技術に特徴のあるファクシミリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ送受信において、外部に漏洩されたくないような文書に、読者に気付かれないような特殊な記号を埋め込んでいるケースがある。この記号を使うことでコピー防止することが一般的である。
図1はコピー禁止文書の例を示す図である。この例では、印刷したときに、自動的に「*」が3箇所に印字されており、コピーをとるときに、この3つの記号を検出してコピーできないようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、機密保持が要求される文書をコピーできなくする技術は知られている。同様に機密保持が要求される文書は不用意に送信されては困るので、ファクシミリ送信時において、特殊な記号を検出して送信禁止するような仕組みが考えられている。しかしそのような文書であっても送信の必要性が発生する場合がある。
本発明は、このような背景を考慮し、機密保持が要求される文書(コピー禁止文書)を、所定の条件のもとで送信できるようにすることで操作性を向上することができるファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、不正コピー防止用の特殊記号を埋め込んだコピー禁止文書を送受信するファクシミリ装置において、一時的に前記コピー禁止機能を無効にする無効手段と、該無効手段により前記コピー禁止機能を無効にした場合に前記コピー禁止文書を送信する送信手段と、当該コピー禁止文書に送信した旨の記録を残す送信記録手段と、前記無効手段、送信手段及び送信記録手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記送信記録手段により記録された前記送信された旨の記録が存在するコピー禁止文書を検知した場合、当該コピー禁止文書の送信又はコピーを不可とするように制御することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、送信側のファクシミリ装置は、受信側のファクシミリ装置の能力を確認する能力確認手段と、前記受信側のファクシミリ装置に不正コピー防止機能が備えられていることを検出する不正コピー防止機能検出手段と、一時的に機能を無効にするための操作を行った場合、前記受信側のファクシミリ装置に対しても一時的に機能を無効にするように指示する機能無効指示手段と、を備えると共に、前記受信側ファクシミリ装置には、前記機能無効指示手段により一時的に機能を無効にするよう指示された場合、指示に従って機能を無効にする機能無効手段を備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記一時的に機能を無効にする操作を行った場合には、当該操作を行なったユーザを特定するユーザ特定手段と、前記ユーザを特定するための情報を事前に入力する入力手段と、一時的に機能を無効にしたユーザ情報を記録するユーザ情報記録手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記ユーザ特定手段により特定されたユーザ宛先を登録する宛先登録手段と、前記一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書を自動的に前記ユーザ宛先にも同報送信する同報送信手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、送信画像に、任意の文字や記号を付加する第1の付加手段と、一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書に不正コピー防止を求めている文書である旨を自動的に付加する第2の付加手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、送信画像に自動的に付加された内容に、送信者のユーザ名、ファイル名を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書であっても、一時的に機能を無効にして送信することができる。また、送信された文書には特殊な記号がついており、それ以上の送信やコピーはできないため、ユーザの用途によっては操作性を向上できる。
また、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書であっても、一時的に機能を無効にして送信したユーザを特定でき、さらに文書の内容も追跡できるため、操作性および信頼性を向上できる。
また、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書で、一時的に機能を無効にして送信された文書であることを、受信者が識別できるため、操作性および信頼性を向上できる。
また、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書で、受信側で送信者、画像ファイル番号が特定できるため、その後不正コピーを繰り返されても追跡が可能となり、操作性および信頼性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。本ファクシミリ装置は、原稿を読み取るスキャナ1、受信した画像の印字を行うプロッタ2、画情報を圧縮伸張する符号化復号化部3、通信を実行する通信制御部4、回線に接続されて発呼/着呼を行う網制御部5、本発明で述べる制御を行い、かつ所定のファクシミリ制御を行うためのシステム制御部6、オペレータへの表示や操作を入力するための操作表示部7から構成されている。
特に、本発明で述べている特殊記号の検出は、スキャナ1とシステム制御部7において行われ、コピー禁止文書であることが判断されると、操作表示部7に表示したり、送信画像を加工(読めないように)する。
図3はコピー禁止文書の送信禁止機能有効時に想定している動作のフローチャートである。コピー禁止文書の送信禁止機能が有効のときは(S1でY)、全ページを一度に読み取り(S2)、コピー禁止の特殊記号の有無を判断する(S3)。検出されなければ送信して(S4)終了するが、検出されたときは、送信できないことを操作表示部7に表示して(S5)終了する。なおコピー禁止文書の送信禁止機能が無効のときは(S1でN)、通常の送信処理へ移行する(S6)。
図4は本発明のファクシミリ装置における第1の制御例を示すフローチャートである。コピー禁止文書の送信禁止機能が有効のときは(S1でN)、全ページを一度に読み取り(S2)、コピー禁止の特殊記号の有無を判断する(S3)。検出されなければ送信して(S4)終了するが、検出されたときは、送信できないことを操作表示部7に表示して(S5)終了する。
コピー禁止文書の送信禁止機能が無効または一時的に無効に設定されているときは(S1でY)、通常の送信処理へ移行する(S6) (受信側が不正コピー防止の機能を持っていないことを前提にしている)。
【0007】
図5はファクシミリ通信例を示す図である。ファクシミリ装置は、通信が始まると、まず受信側の能力を送信側に通知する。このときに使用されるのが、NSF信号やDIS信号である(NSF信号は同一メーカ間でのみ解析可能)。この信号を使って、受信側ファクシミリ装置が不正コピー防止機能を装備していることを送信側に伝えることができる。
さらに送信側は、受信側の能力を把握したのち、自機の能力と比較し、送信線密度や送信原稿サイズ、通信速度等々のパラメータを決定し、受信側に通知する。これがNSS信号である(NSS信号は同一メーカ間でのみ解析可能。他社間では代わりにDCS信号が用いられる)。このNSS信号によって、不正コピー防止機能の無効化を指示することができる。
図6は本発明のファクシミリ装置における第2の制御例を示すフローチャートである。コピー禁止文書が一時的に送信無効に設定されているときは(S1でY)、全ページを読み取り(S2)、通信を開始する(S3)。受信側に不正コピー防止機能がある場合(S4でY)、送信側から不正コピー防止機能の一時的無効化の指示を行い(S5)、受信側ファクシミリは、送信側から送られてくるNSS信号によって、機能を無効化してから(S6)画情報を受信する(S7)。
コピー禁止文書が一時的に送信無効に設定されていないときは(S1でN)、図3に示す通常のコピー禁止送信処理へ移行する(S8)。また受信側に不正コピー防止機能がない場合は(S4でN)送信を中止する(S9)。
【0008】
図7は本発明の第2の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。図2に示す構成に、ユーザ情報記憶部8を追加している。
送信側ファクシミリ装置で、事前にユーザコードとユーザ名を登録しておく。そしてファクシミリを利用するときには、ユーザ名の入力を必須化する。このためファクシミリで送信を行うときは、必ず所定のユーザコードを入力しなくてはならないので、送信者を特定できる。
図8は本発明のファクシミリ装置における第3の制御例を示すフローチャートである。コヒー禁止文書の送信禁止機能が一時的に無効に設定されている場合(S1でY)、送信側入力ユーザコードを入力する(S2)(このユーザコード入力と、一時的無効の操作順番は逆でもよい)。ここで入力されたユーザコードは、事前にユーザ情報記憶部8に登録されているユーザコードと比較され、さらに情報通信管理情報に記憶される(S3)。そしてS4〜S7において、図4のS2〜S5と同様の処理が実行される。またS1でYの場合、通常の送信処理へ移行する(S8)。
【0009】
図9は本発明の第3の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。図2に示す構成に、管理者宛先記憶部9が追加されている。
管理者宛先へ自動的に同報送信する機能の実行に際しては、事前に管理者宛先を登録しておくことで、不正コピー防止機能を無効にして送信した際には、画情報をその宛先にも同報送信しておき、あとで画像を確認して追跡できるようにする。(図8の送信宛先が複数になる)
図10は不正コピー禁止原稿(画情報データ)への特別な文字列追加の例を示す図である。受信側で容易に識別可能になるように、機密文書という文字を付加している。
図11は不正コピー禁止原稿(画情報データ)へのユーザ名とファイル番号の文字列追加の例を示す図である。受信側で送信者を容易に特定できるように、機密文書、送信者名、ファイル番号を付加している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】コピー禁止文書の例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
【図3】コピー禁止文書の送信禁止機能有効時に想定している動作のフローチャートである。
【図4】本発明のファクシミリ装置における第1の制御例を示すフローチャートである。
【図5】ファクシミリ通信例を示す図である。
【図6】本発明のファクシミリ装置における第2の制御例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
【図8】本発明のファクシミリ装置における第3の制御例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
【図10】不正コピー禁止原稿(画情報データ)への特別な文字列追加の例を示す図である。
【図11】不正コピー禁止原稿(画情報データ)へのユーザ名とファイル番号の文字列追加の例を示す図である。
【符号の説明】
【0011】
1 スキャナ、2 プロッタ、3 符号化復号化部、4 通信制御部、5 網制御部、6 システム制御部、7 操作表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置に関し、特に不正コピー防止技術に特徴のあるファクシミリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ送受信において、外部に漏洩されたくないような文書に、読者に気付かれないような特殊な記号を埋め込んでいるケースがある。この記号を使うことでコピー防止することが一般的である。
図1はコピー禁止文書の例を示す図である。この例では、印刷したときに、自動的に「*」が3箇所に印字されており、コピーをとるときに、この3つの記号を検出してコピーできないようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したように、機密保持が要求される文書をコピーできなくする技術は知られている。同様に機密保持が要求される文書は不用意に送信されては困るので、ファクシミリ送信時において、特殊な記号を検出して送信禁止するような仕組みが考えられている。しかしそのような文書であっても送信の必要性が発生する場合がある。
本発明は、このような背景を考慮し、機密保持が要求される文書(コピー禁止文書)を、所定の条件のもとで送信できるようにすることで操作性を向上することができるファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、不正コピー防止用の特殊記号を埋め込んだコピー禁止文書を送受信するファクシミリ装置において、一時的に前記コピー禁止機能を無効にする無効手段と、該無効手段により前記コピー禁止機能を無効にした場合に前記コピー禁止文書を送信する送信手段と、当該コピー禁止文書に送信した旨の記録を残す送信記録手段と、前記無効手段、送信手段及び送信記録手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記送信記録手段により記録された前記送信された旨の記録が存在するコピー禁止文書を検知した場合、当該コピー禁止文書の送信又はコピーを不可とするように制御することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、送信側のファクシミリ装置は、受信側のファクシミリ装置の能力を確認する能力確認手段と、前記受信側のファクシミリ装置に不正コピー防止機能が備えられていることを検出する不正コピー防止機能検出手段と、一時的に機能を無効にするための操作を行った場合、前記受信側のファクシミリ装置に対しても一時的に機能を無効にするように指示する機能無効指示手段と、を備えると共に、前記受信側ファクシミリ装置には、前記機能無効指示手段により一時的に機能を無効にするよう指示された場合、指示に従って機能を無効にする機能無効手段を備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記一時的に機能を無効にする操作を行った場合には、当該操作を行なったユーザを特定するユーザ特定手段と、前記ユーザを特定するための情報を事前に入力する入力手段と、一時的に機能を無効にしたユーザ情報を記録するユーザ情報記録手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記ユーザ特定手段により特定されたユーザ宛先を登録する宛先登録手段と、前記一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書を自動的に前記ユーザ宛先にも同報送信する同報送信手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、送信画像に、任意の文字や記号を付加する第1の付加手段と、一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書に不正コピー防止を求めている文書である旨を自動的に付加する第2の付加手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、送信画像に自動的に付加された内容に、送信者のユーザ名、ファイル名を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書であっても、一時的に機能を無効にして送信することができる。また、送信された文書には特殊な記号がついており、それ以上の送信やコピーはできないため、ユーザの用途によっては操作性を向上できる。
また、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書であっても、一時的に機能を無効にして送信したユーザを特定でき、さらに文書の内容も追跡できるため、操作性および信頼性を向上できる。
また、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書で、一時的に機能を無効にして送信された文書であることを、受信者が識別できるため、操作性および信頼性を向上できる。
また、不正コピー防止が目的の特殊な記号が印刷されている文書で、受信側で送信者、画像ファイル番号が特定できるため、その後不正コピーを繰り返されても追跡が可能となり、操作性および信頼性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図2は本発明の第1の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。本ファクシミリ装置は、原稿を読み取るスキャナ1、受信した画像の印字を行うプロッタ2、画情報を圧縮伸張する符号化復号化部3、通信を実行する通信制御部4、回線に接続されて発呼/着呼を行う網制御部5、本発明で述べる制御を行い、かつ所定のファクシミリ制御を行うためのシステム制御部6、オペレータへの表示や操作を入力するための操作表示部7から構成されている。
特に、本発明で述べている特殊記号の検出は、スキャナ1とシステム制御部7において行われ、コピー禁止文書であることが判断されると、操作表示部7に表示したり、送信画像を加工(読めないように)する。
図3はコピー禁止文書の送信禁止機能有効時に想定している動作のフローチャートである。コピー禁止文書の送信禁止機能が有効のときは(S1でY)、全ページを一度に読み取り(S2)、コピー禁止の特殊記号の有無を判断する(S3)。検出されなければ送信して(S4)終了するが、検出されたときは、送信できないことを操作表示部7に表示して(S5)終了する。なおコピー禁止文書の送信禁止機能が無効のときは(S1でN)、通常の送信処理へ移行する(S6)。
図4は本発明のファクシミリ装置における第1の制御例を示すフローチャートである。コピー禁止文書の送信禁止機能が有効のときは(S1でN)、全ページを一度に読み取り(S2)、コピー禁止の特殊記号の有無を判断する(S3)。検出されなければ送信して(S4)終了するが、検出されたときは、送信できないことを操作表示部7に表示して(S5)終了する。
コピー禁止文書の送信禁止機能が無効または一時的に無効に設定されているときは(S1でY)、通常の送信処理へ移行する(S6) (受信側が不正コピー防止の機能を持っていないことを前提にしている)。
【0007】
図5はファクシミリ通信例を示す図である。ファクシミリ装置は、通信が始まると、まず受信側の能力を送信側に通知する。このときに使用されるのが、NSF信号やDIS信号である(NSF信号は同一メーカ間でのみ解析可能)。この信号を使って、受信側ファクシミリ装置が不正コピー防止機能を装備していることを送信側に伝えることができる。
さらに送信側は、受信側の能力を把握したのち、自機の能力と比較し、送信線密度や送信原稿サイズ、通信速度等々のパラメータを決定し、受信側に通知する。これがNSS信号である(NSS信号は同一メーカ間でのみ解析可能。他社間では代わりにDCS信号が用いられる)。このNSS信号によって、不正コピー防止機能の無効化を指示することができる。
図6は本発明のファクシミリ装置における第2の制御例を示すフローチャートである。コピー禁止文書が一時的に送信無効に設定されているときは(S1でY)、全ページを読み取り(S2)、通信を開始する(S3)。受信側に不正コピー防止機能がある場合(S4でY)、送信側から不正コピー防止機能の一時的無効化の指示を行い(S5)、受信側ファクシミリは、送信側から送られてくるNSS信号によって、機能を無効化してから(S6)画情報を受信する(S7)。
コピー禁止文書が一時的に送信無効に設定されていないときは(S1でN)、図3に示す通常のコピー禁止送信処理へ移行する(S8)。また受信側に不正コピー防止機能がない場合は(S4でN)送信を中止する(S9)。
【0008】
図7は本発明の第2の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。図2に示す構成に、ユーザ情報記憶部8を追加している。
送信側ファクシミリ装置で、事前にユーザコードとユーザ名を登録しておく。そしてファクシミリを利用するときには、ユーザ名の入力を必須化する。このためファクシミリで送信を行うときは、必ず所定のユーザコードを入力しなくてはならないので、送信者を特定できる。
図8は本発明のファクシミリ装置における第3の制御例を示すフローチャートである。コヒー禁止文書の送信禁止機能が一時的に無効に設定されている場合(S1でY)、送信側入力ユーザコードを入力する(S2)(このユーザコード入力と、一時的無効の操作順番は逆でもよい)。ここで入力されたユーザコードは、事前にユーザ情報記憶部8に登録されているユーザコードと比較され、さらに情報通信管理情報に記憶される(S3)。そしてS4〜S7において、図4のS2〜S5と同様の処理が実行される。またS1でYの場合、通常の送信処理へ移行する(S8)。
【0009】
図9は本発明の第3の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。図2に示す構成に、管理者宛先記憶部9が追加されている。
管理者宛先へ自動的に同報送信する機能の実行に際しては、事前に管理者宛先を登録しておくことで、不正コピー防止機能を無効にして送信した際には、画情報をその宛先にも同報送信しておき、あとで画像を確認して追跡できるようにする。(図8の送信宛先が複数になる)
図10は不正コピー禁止原稿(画情報データ)への特別な文字列追加の例を示す図である。受信側で容易に識別可能になるように、機密文書という文字を付加している。
図11は不正コピー禁止原稿(画情報データ)へのユーザ名とファイル番号の文字列追加の例を示す図である。受信側で送信者を容易に特定できるように、機密文書、送信者名、ファイル番号を付加している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】コピー禁止文書の例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
【図3】コピー禁止文書の送信禁止機能有効時に想定している動作のフローチャートである。
【図4】本発明のファクシミリ装置における第1の制御例を示すフローチャートである。
【図5】ファクシミリ通信例を示す図である。
【図6】本発明のファクシミリ装置における第2の制御例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
【図8】本発明のファクシミリ装置における第3の制御例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るファクシミリ装置の機能ブロック図である。
【図10】不正コピー禁止原稿(画情報データ)への特別な文字列追加の例を示す図である。
【図11】不正コピー禁止原稿(画情報データ)へのユーザ名とファイル番号の文字列追加の例を示す図である。
【符号の説明】
【0011】
1 スキャナ、2 プロッタ、3 符号化復号化部、4 通信制御部、5 網制御部、6 システム制御部、7 操作表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不正コピー防止用の特殊記号を埋め込んだコピー禁止文書を送受信するファクシミリ装置において、
一時的に前記コピー禁止機能を無効にする無効手段と、該無効手段により前記コピー禁止機能を無効にした場合に前記コピー禁止文書を送信する送信手段と、当該コピー禁止文書に送信した旨の記録を残す送信記録手段と、前記無効手段、送信手段及び送信記録手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記送信記録手段により記録された前記送信された旨の記録が存在するコピー禁止文書を検知した場合、当該コピー禁止文書の送信又はコピーを不可とするように制御することを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項2】
送信側のファクシミリ装置は、受信側のファクシミリ装置の能力を確認する能力確認手段と、前記受信側のファクシミリ装置に不正コピー防止機能が備えられていることを検出する不正コピー防止機能検出手段と、一時的に機能を無効にするための操作を行った場合、前記受信側のファクシミリ装置に対しても一時的に機能を無効にするように指示する機能無効指示手段と、を備えると共に、前記受信側ファクシミリ装置には、前記機能無効指示手段により一時的に機能を無効にするよう指示された場合、指示に従って機能を無効にする機能無効手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
【請求項3】
前記一時的に機能を無効にする操作を行った場合には、当該操作を行なったユーザを特定するユーザ特定手段と、前記ユーザを特定するための情報を事前に入力する入力手段と、一時的に機能を無効にしたユーザ情報を記録するユーザ情報記録手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
【請求項4】
前記ユーザ特定手段により特定されたユーザ宛先を登録する宛先登録手段と、前記一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書を自動的に前記ユーザ宛先にも同報送信する同報送信手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のファクシミリ装置。
【請求項5】
送信画像に、任意の文字や記号を付加する第1の付加手段と、一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書に不正コピー防止を求めている文書である旨を自動的に付加する第2の付加手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
送信画像に自動的に付加された内容に、送信者のユーザ名、ファイル名を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のファクシミリ装置。
【請求項1】
不正コピー防止用の特殊記号を埋め込んだコピー禁止文書を送受信するファクシミリ装置において、
一時的に前記コピー禁止機能を無効にする無効手段と、該無効手段により前記コピー禁止機能を無効にした場合に前記コピー禁止文書を送信する送信手段と、当該コピー禁止文書に送信した旨の記録を残す送信記録手段と、前記無効手段、送信手段及び送信記録手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記送信記録手段により記録された前記送信された旨の記録が存在するコピー禁止文書を検知した場合、当該コピー禁止文書の送信又はコピーを不可とするように制御することを特徴とするファクシミリ装置。
【請求項2】
送信側のファクシミリ装置は、受信側のファクシミリ装置の能力を確認する能力確認手段と、前記受信側のファクシミリ装置に不正コピー防止機能が備えられていることを検出する不正コピー防止機能検出手段と、一時的に機能を無効にするための操作を行った場合、前記受信側のファクシミリ装置に対しても一時的に機能を無効にするように指示する機能無効指示手段と、を備えると共に、前記受信側ファクシミリ装置には、前記機能無効指示手段により一時的に機能を無効にするよう指示された場合、指示に従って機能を無効にする機能無効手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
【請求項3】
前記一時的に機能を無効にする操作を行った場合には、当該操作を行なったユーザを特定するユーザ特定手段と、前記ユーザを特定するための情報を事前に入力する入力手段と、一時的に機能を無効にしたユーザ情報を記録するユーザ情報記録手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
【請求項4】
前記ユーザ特定手段により特定されたユーザ宛先を登録する宛先登録手段と、前記一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書を自動的に前記ユーザ宛先にも同報送信する同報送信手段と、を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のファクシミリ装置。
【請求項5】
送信画像に、任意の文字や記号を付加する第1の付加手段と、一時的に機能を無効化して送信した場合に、当該文書に不正コピー防止を求めている文書である旨を自動的に付加する第2の付加手段と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のファクシミリ装置。
【請求項6】
送信画像に自動的に付加された内容に、送信者のユーザ名、ファイル名を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のファクシミリ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−36306(P2007−36306A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−211973(P2005−211973)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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