説明

ファンフィルタユニットの制御装置

【課題】可変抵抗器でモータ回転数を設定するDCモータ搭載のファンフィルタユニットにおいて、一つの可変抵抗器で設定回転数の粗調整と微調整との両方を可能にする。
【解決手段】手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段1と、この回転数設定手段1の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段2と、A/D変換値の出力先を切換える切換手段7と、この切換手段7の出力先を決定する切換先設定手段20と、前記切換手段7で切換えられたA/D変換値を入力して回転数の微調整量を決定する微調整量決定手段4と、前記切換手段7で切換えられたA/D変換値と前記微調整量決定手段4からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段3と、前記回転数決定手段3からの回転数指示に従いモータを制御するモータ制御手段とで構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体、液晶、およびプラズマディスプレイパネルなどの清浄環境を必要とする製造装置で使用されるファンフィルタユニットの風量を可変させる制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のファンフィルタユニットは、半導体などの製造装置に組み込まれて、またはクリーンルームの天井部などに設置されて運転され、一定の空間を清浄化している。このファンフィルタユニットは、半導体製造装置やクリーンルームの稼動情況や、設置場所に応じて風量を調節して使用される。通常、ファンはブラシレスDCモータで駆動され、マイコンで構成された制御回路が回転数を制御している。従来、このような回転数の設定は、特開平7−332717号公報(特許文献1)に示すように、手動で操作する可変抵抗器で、0〜10Vの電圧信号をつくり、この電圧をA/D変換回路でディジタル信号に変換してマイコンに与えることで行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−332717号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の可変抵抗器を手動操作して回転数を設定するファンフィルタユニットでは、回転数を設定する場合、家庭用電気製品で使用される安価な可変抵抗器では操作角度が300度前後であり、設定する回転数は0〜数1000回転となり、僅かの操作で設定回転数が大幅に変化するため、設定回転数を微調整することが困難であった。
【0005】
本発明は、このような従来のファンフィルタユニットの回転数の設定に関する課題を解決するものであり、安価で回転数を微調整できるファンフィルタユニットの制御装置を実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のファンフィルタユニットの制御装置は、上記目的を達成するために、手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段と、この回転数設定手段の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段と、A/D変換値の出力先を切換える切換手段と、この切換手段の出力先を決定する切換先設定手段と、前記切換手段で切換えられたA/D変換値を入力して回転数の微調整量を決定する微調整量決定手段と、前記切換手段で切換えられたA/D変換値と前記微調整量決定手段からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段と、前記回転数決定手段からの回転数指示に従いモータを制御するモータ制御手段とで構成したものである。
【0007】
この構成により、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えることができ、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。
【0008】
また他の手段は、前記切換先設定手段を、手動操作する切換スイッチで構成したものである。
【0009】
この構成により、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えることができ、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。
【0010】
また他の手段は、前記切換先設定手段を、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し入力値の変化後、所定時間経過後に切換信号を出力する時間カウント手段で構成したものである。
【0011】
この構成により、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えることができ、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。
【0012】
また他の手段は、前記切換先設定手段を、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントして所定回数を超えたときに切換信号を出力する0V電圧カウント手段で構成したものである。
【0013】
この構成により、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えることができ、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。
【0014】
また他の手段は、前記各種構成に対して、前記切換手段からの信号を入力して切換先を表示する表示手段を設けたものである。
【0015】
この構成により、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えることができ、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られ、また、表示手段により微調整モードであることを目視で確認することができ操作性が向上する。
【0016】
また他の手段は、手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段と、この回転数設定手段の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段と、微調整量設定手段と、この微調整量設定手段の出力信号に応じて微調整量を決定する第二の微調整量決定手段と、A/D変換値と前記第二の微調整量決定手段からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段と、前記回転数決定手段からの回転数指示に従いモータを制御するモータ制御手段とで構成したものである。
【0017】
この構成により、可変抵抗器で設定回転数を粗調整したうえで、微調整量設定手段で微調整量を設定できるため、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。
【0018】
また他の手段は、前記微調整量設定手段を、手動で操作する微調整量設定スイッチで構成したものである。
【0019】
この構成により、可変抵抗器で設定回転数を粗調整したうえで、微調整量設定スイッチで微調整量を設定できるため、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。
【0020】
また他の手段は、前記微調整量設定手段を、手動で操作する微調整量設定スイッチと、第二の微調整量設定スイッチとで構成したものである。
【0021】
この構成により、可変抵抗器で設定回転数を粗調整したうえで、微調整量設定スイッチで微調整量を設定できるため、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。また、二つのスイッチで、プラスとマイナスの微調整が可能になり操作性が向上する。
【0022】
また他の手段は、前記微調整量設定手段を、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に出力する第二の0V電圧カウント手段で構成したものである。
【0023】
この構成により、可変抵抗器で設定回転数を粗調整したうえで、可変抵抗器を所定の特殊な操作をすることで、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られる。
【0024】
また他の手段は、前記微調整量設定手段を、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に信号出力する第二の0V電圧カウント手段と、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が所定の最大電圧となる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に信号出力するMAX電圧カウント手段とで構成したものである。
【0025】
この構成により、可変抵抗器で設定回転数を粗調整したうえで、可変抵抗器を所定の特殊な操作をすることで、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られ、また、特殊な操作を二つ設けたことで、プラスとマイナスの微調整が可能となり操作性が向上する。
【0026】
また他の手段は、前記各構成に対して、前記回転数決定手段で決定した回転数を保持する回転数記憶手段を設けた構成としたものである。
【0027】
この構成により、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られ、また、停電やメンテナンスなどで、電源をしゃ断したときでも、電源再投入時に前回の設定回転数に復帰するため操作性が向上する。
【0028】
また他の手段は、前記各構成に対して、前記回転数決定手段で決定した回転数をパルス出力する回転数パルス出力手段を設けた構成としたものである。
【0029】
この構成により、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットが得られ、また、設定回転数をディジタル測定できるため操作性が向上する。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、1つの可変抵抗器を切換先設定手段で粗調整と微調整とに切換える構成としたため、設定回転数を微調整することが可能なファンフィルタユニットの制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態1のブロック図
【図2】本発明の実施の形態1の切換スイッチを用いたブロック図
【図3】本発明の実施の形態1の時間カウント手段を用いたブロック図
【図4】本発明の実施の形態1の0V電圧カウント手段を用いたブロック図
【図5】本発明の実施の形態1の表示手段を用いたブロック図
【図6】本発明の実施の形態2のブロック図
【図7】本発明の実施の形態2の微調整量設定スイッチを用いたブロック図
【図8】本発明の実施の形態2の微調整量設定スイッチと第二の微調整量設定スイッチを用いたブロック図
【図9】本発明の実施の形態2の第二の0Vカウント手段を用いたブロック図
【図10】本発明の実施の形態2の第二の0V電圧カウント手段とMAX電圧カウント手段とを用いたブロック図
【図11】本発明の実施の形態2の回転数記憶手段を用いたブロック図
【図12】本発明の実施の形態2の回転数パルス出力手段を用いたブロック図
【図13】本発明の実施の形態1の回転数設定手段の構成を示す図
【図14】本発明の実施の形態1の時間カウント手段の動作を示す図
【図15】本発明の実施の形態1の0V電圧カウント手段の動作を示す図
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の請求項1記載の発明は、手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段と、この回転数設定手段の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段と、A/D変換値の出力先を切換える切換手段と、この切換手段の出力先を決定する切換先設定手段と、前記切換手段で切換えられたA/D変換値を入力して回転数の微調整量を決定する微調整量決定手段と、前記切換手段で切換えられたA/D変換値と前記微調整量決定手段からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段と、前記回転数決定手段からの回転数指示に従いモータを制御するモータ制御手段とで構成したものであり、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えるという作用を有する。
【0033】
本発明の請求項2記載の発明は、前記切換先設定手段を、手動操作する切換スイッチで構成したものであり、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えるという作用を有する。
【0034】
本発明の請求項3記載の発明は、前記切換先設定手段を、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し入力値の変化後、所定時間経過後に切換信号を出力する時間カウント手段で構成したものであり、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えるという作用を有する。
【0035】
本発明の請求項4記載の発明は、前記切換先設定手段を、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントして所定回数を超えたときに切換信号を出力する0V電圧カウント手段で構成したもので、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えるという作用を有する。
【0036】
本発明の請求項5記載の発明は、前記切換手段からの信号を入力して切換先を表示する表示手段を設けた構成としたものであり、1つの可変抵抗器を粗調整と微調整とに切換えるという作用と、切換状態を表示するという作用を有する。
【0037】
本発明の請求項6記載の発明は、手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段と、この回転数設定手段の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段と、微調整量設定手段と、この微調整量設定手段の出力信号に応じて微調整量を決定する第二の微調整量決定手段と、A/D変換値と前記第二の微調整量決定手段からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段と、前記回転数決定手段からの回転数指示に従いモータを制御するモータ制御手段とで構成したものであり、微調整量設定手段で微調整するという作用を有する。
【0038】
本発明の請求項7記載の発明は、前記微調整量設定手段を、手動で操作する微調整量設定スイッチで構成したものであり、微調整量設定スイッチで微調整をするという作用を有する。
【0039】
本発明の請求項8記載の発明は、前記微調整量設定手段は、手動で操作する微調整量設定スイッチと、第二の微調整量設定スイッチとで構成したものであり、二つの微調整量設定スイッチでプラスとマイナスの微調整をするという作用を有する。
【0040】
本発明の請求項9記載の発明は、前記微調整量設定手段を、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に出力する第二の0V電圧カウント手段で構成したものであり、可変抵抗器の所定の特殊な操作で微調整をするという作用を有する。
【0041】
本発明の請求項10記載の発明は、前記微調整量設定手段は、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に信号出力する第二の0V電圧カウント手段と、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が所定の最大電圧となる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に信号出力するMAX電圧カウント手段とで構成したものであり、可変抵抗器の所定の二つの特殊な操作でプラスとマイナスの微調整をするという作用を有する。
【0042】
本発明の請求項11記載の発明は、前記回転数決定手段で決定した回転数を保持する回転数記憶手段を設けた構成にしたものであり、請求項1〜10の作用に加えて、停電復帰時に前回の設定回転数を維持するという作用を有する。
【0043】
本発明の請求項12記載の発明は、前記回転数決定手段で決定した回転数をパルス出力する回転数パルス出力手段を設けた構成にしたものであり、請求項1〜11の作用に加えて、回転数をディジタル測定するという作用を有する。
【0044】
(実施の形態1)
図1に示すように、ファンフィルタユニットの制御装置は、手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段1と、この回転数設定手段1の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段2と、切換先設定手段20によりA/D変換値の出力先を切換える切換手段7と、前記切換手段7で切換えられたA/D変換値を入力して回転数の微調整量を決定する微調整量決定手段4と、前記切換手段7で切換えられたA/D変換値と前記微調整量決定手段4からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段3と、前記回転数決定手段3からの回転数指示に従いモータ6を制御するモータ制御手段5とを有する構成となっている。
【0045】
回転数設定手段1は図13に示すように、可変抵抗器19からなり、この可変抵抗器19のつまみを回すことで、0〜10Vの電圧を出力する。この可変抵抗器19は家庭用電気製品などに使用される一般的なもので、つまみの回転角度は300度前後である。設定回転数は、例えば、0Vで最低回転数、10Vで最高回転数の設定にしている。
【0046】
A/D変換手段2は、0〜10V電圧をA/D変換してディジタル信号で切換手段7に出力する。切換手段7は、切換先設定手段20の出力信号(オン・オフ)に応じて、A/D変換したディジタル信号を、回転数決定手段3、または微調整量決定手段4に出力する。例えば、切換先設定手段20の出力信号がオフの場合は回転数決定手段3に出力し、切換先設定手段20の出力信号がオンの場合は微調整量決定手段4に出力する。回転数決定手段3は、A/D変換手段2の出力を切換手段7を介して得た回転数設定信号と、微調整量決定手段4より得た回転数の微調整量とを加味して設定回転数を決定し、モータ制御手段5に信号出力する。モータ制御手段5はこの設定回転数にてモータ6の回転数制御をする。
【0047】
上記構成によれば、切換先設定手段20の出力信号をオフの状態で、設定回転数を粗調整した後、切換先設定手段20の出力信号をオンにして、設定回転数を微調整することで、目標とする回転数を設定することになるので、ひとつの調整手段によって、粗調整と微調整とができる。すなわち、粗調整によって目標とする回転数に素早く近づけることができ、微調整によって目標とする回転数に正確に設定することが可能となるものである。
【0048】
図2では、切換先設定手段20を切換スイッチ8で構成している。
【0049】
この場合には、切換スイッチ8をオフにして設定回転数を粗調整した後、切換スイッチ8をオフにして設定回転数を微調整することで、目標とする回転数を設定することになる。
【0050】
図3では、切換先設定手段20を時間カウント手段9で構成している。
【0051】
この時間カウント手段9は、回転数設定手段1の出力を監視して、切換手段7にオン・オフの信号を出力するものである。時間カウント手段9は、例えば図14に示すように、その出力は通常はオフであるが、回転数設定手段1の出力電圧が変化して、その後一定になると、例えば、その1秒後に出力がある一定時間(例えば1分間)オンとなるような機能を有している。即ち、回転数設定手段1を操作して設定回転数を粗調整し、1秒間待った後、可変抵抗器を回すことで微調整ができることになる。
【0052】
図4では、切換先設定手段20を0V電圧カウント手段10で構成している。
【0053】
この0V電圧カウント手段10は、回転数設定手段1の出力を監視し、切換手段7にオン・オフの信号を出力するものである。0V電圧カウント手段10は、例えば、図15に示すように、その出力は通常はオフであるが、回転数設定手段1の出力電圧が0Vになる回数が、ある一定時間(例えば10秒間)中に、3回になると、出力がある一定時間(例えば1分間)オンとなるような機能を有している。
【0054】
即ち、回転数設定手段1を操作して設定回転数を粗調整し、その後可変抵抗器のつまみを最小方向に3回まわすことで、設定回転数を微調整することができることになる。
【0055】
また、図5では、例えばLEDで構成した表示手段11を設け、切換手段7の切換状態に応じて表示手段11のLEDを点灯・消灯制御するような構成となっている。
【0056】
この場合では、例えば切換手段7は、表示手段11を次のように制御する。設定回転数の粗調整状態の場合は表示手段11のLEDを消灯し、設定回転数の微調整状態の場合は、表示手段11のLEDを点灯するようになる。
【0057】
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態と同じ構成については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0058】
図6に示すように、本発明の第2の実施の形態によるファンフィルタユニットの制御装置は、手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段1と、この回転数設定手段1の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段2と、微調整量設定手段22と、この微調整量設定手段22の信号を入力して設定回転数の微調整量を決定する第二の微調整量決定手段21と、A/D変換手段2の出力と前記第二の微調整量決定手段21からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段3と、前記回転数決定手段からの回転数指示に従いモータ6を制御するモータ制御手段5とを有する構成となっている。
【0059】
上記構成において、例えば第二の微調整量決定手段21は、微調整量設定手段22の出力信号のオン・オフ回数を監視し、1回のオン・オフで設定回転数を1回転アップするように微調整量を決定して、回転数決定手段3に微調整量を出力する。回転数決定手段3は、A/D変換手段2の設定回転数に、微調整量を加味して設定回転数を決定することになる。
【0060】
図7では、微調整量設定手段22を微調整量設定スイッチ12で構成している。
【0061】
この場合では、例えば第二の微調整量決定手段21は、微調整量設定スイッチ12のオン・オフ回数を監視し、1回のオン・オフで設定回転数を1回転アップするように微調整量を決定して、回転数決定手段3に微調整量を出力する。回転数決定手段3は、A/D変換手段2の設定回転数に、微調整量を加味して設定回転数を決定することになる。
【0062】
図8では、微調整量設定手段22を、微調整量設定スイッチ12と、第二の微調整量設定スイッチ14とで構成している。
【0063】
この場合では、例えば第二の微調整量決定手段21は、微調整量設定スイッチ12のオン・オフ回数を設定回転数がアップする入力として認識し、第二の微調整量設定スイッチ14のオン・オフ回数を設定回転数がダウンする入力として認識する。
【0064】
図9では、微調整量設定手段22を、第二の0Vカウント手段23で構成している。
【0065】
この第二の0Vカウント手段23は、回転数設定手段1の出力電圧を監視し、その出力が0Vになる回数をカウントし、たとえば1回で、設定回転数を1回転ダウンするように微調整量を第二の微調整量決定手段21に出力する。第二の微調整量決定手段21は、A/D変換手段2からの設定回転数指示にこの微調整量を加味して、設定回転数を決定する。
【0066】
図10では、微調整量設定手段22を、回転数設定手段1の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントしてカウント数を第二の微調整量決定手段21に信号出力する第二の0V電圧カウント手段23と、回転数設定手段1の出力電圧を入力し、入力値が所定の最大電圧となる回数をカウントしてカウント数を第二の微調整量決定手段21に信号出力するMAX電圧カウント手段16とで構成している。
【0067】
第二の0Vカウント手段23は、回転数設定手段1の出力電圧を監視し、その出力電圧が0Vになる回数をカウントし、たとえば1回で、設定回転数を1回転ダウンするように微調整量を第二の微調整量決定手段21に出力する。また、MAX電圧カウント手段16は、回転数設定手段1の出力電圧を監視し、その出力がMAX電圧になる回数をカウントし、たとえば1回で、設定回転数を1回転アップするように微調整量を第二の微調整量決定手段21に出力する。第二の微調整量決定手段21は、A/D変換手段2からの設定回転数指示にこれらの微調整量を加味して、設定回転数を決定する。
【0068】
図11では、さらに回転数記憶手段17を追加した一例を示している。
【0069】
この回転数記憶手段17は回転数決定手段3が決定した設定回転数を常に記憶する。回転数記憶手段17を設けない場合には、電源をしゃ断すると、微調整量が記憶されていないため、電源を再投入した時には微調整量がゼロとなる。これに対して、回転数記憶手段17が電源投入時に記憶回転数を回転数決定手段3に指示することで、前回の微調整量を加味した設定回転数で制御することになる。この回転数記憶手段17は、実施の形態1、すなわち図1〜5に対して適用してもよい。
【0070】
図12では、回転数パルス出力手段18を追加した一例を示している。
【0071】
この回転数パルス出力手段18は回転数決定手段3が決定した設定回転数を受けて、例えば1回転毎に1つのパルスを出力する。パルスカウンタなどでこのパルス出力を計測することで設定回転数を直読できることになる。この回転数パルス出力手段18についても、実施の形態1、すなわち図1〜5に対して適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
可変抵抗器でモータの回転数を設定する制御、またはオーディオ機器などで音量を設定する制御などに利用できる。
【符号の説明】
【0073】
1 回転数設定手段
2 A/D変換手段
3 回転数決定手段
4 微調整量決定手段
5 モータ制御手段
6 モータ
7 切換手段
8 切換スイッチ
9 時間カウント手段
10 0V電圧カウント手段
11 表示手段
12 微調整量設定スイッチ
14 第二の微調整量設定スイッチ
15 0V電圧カウント手段
16 MAX電圧カウント手段
17 回転数記憶手段
18 回転数パルス出力手段
19 可変抵抗器
20 切換先設定手段
21 第二の微調整量決定手段
22 微調整量設定手段
23 第二の0V電圧カウント手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段と、この回転数設定手段の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段と、A/D変換値の出力先を切換える切換手段と、この切換手段の出力先を決定する切換先設定手段と、前記切換手段で切換えられたA/D変換値を入力して回転数の微調整量を決定する微調整量決定手段と、前記切換手段で切換えられたA/D変換値と前記微調整量決定手段からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段と、前記回転数決定手段からの回転数指示に従いモータを制御するモータ制御手段とで構成されるファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項2】
前記切換先設定手段は、手動操作する切換スイッチで構成される請求項1記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項3】
前記切換先設定手段は、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し入力値の変化後、所定時間経過後に切換信号を出力する時間カウント手段で構成される請求項1記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項4】
前記切換先設定手段は、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントして所定回数を超えたときに切換信号を出力する0V電圧カウント手段で構成される請求項1記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項5】
前記切換手段からの信号を入力して切換先を表示する表示手段を設けた、請求項1〜4のいずれかに記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項6】
手動操作する可変抵抗器からなる回転数設定手段と、この回転数設定手段の出力電圧をA/D変換するA/D変換手段と、微調整量設定手段と、この微調整量設定手段の出力信号に応じて微調整量を決定する第二の微調整量決定手段と、A/D変換値と前記第二の微調整量決定手段からの微調整量とを入力して回転数を決定する回転数決定手段と、前記回転数決定手段からの回転数指示に従いモータを制御するモータ制御手段とで構成されるファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項7】
前記微調整量設定手段は、手動で操作する微調整量設定スイッチで構成される請求項6のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項8】
前記微調整量設定手段は、手動で操作する微調整量設定スイッチと、第二の微調整量設定スイッチとで構成される請求項6に記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項9】
前記微調整量設定手段は、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に出力する第二の0V電圧カウント手段で構成される請求項6記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項10】
前記微調整量設定手段は、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が0Vとなる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に信号出力する第二の0V電圧カウント手段と、前記回転数設定手段の出力電圧を入力し、入力値が所定の最大電圧となる回数をカウントしてカウント数を前記第二の微調整量決定手段に信号出力するMAX電圧カウント手段とで構成される請求項6記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項11】
前記回転数決定手段で決定した回転数を保持する回転数記憶手段を設けた、請求項1〜10いずれかに記載のファンフィルタユニットの制御装置。
【請求項12】
前記回転数決定手段で決定した回転数をパルス出力する回転数パルス出力手段を設けた、請求項1〜11いずれかに記載のファンフィルタユニットの制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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