説明

フィラメント放電イオン源

内壁が設けられるとともにイオン化されるガスを含むように構成されたイオン化チャンバ(3)と、イオン化チャンバ(3)内に配置されたフィラメント(13)と、フィラメントへの電圧印加用の電源(19)とを含むフィラメント放電イオン源(1)であって、フィラメント(13)は実質的に互いに平行に配置されるとともに内壁を介して電源(19)に接続され、少なくとも1つの第1のフィラメントが第1の内壁を介して電源に接続されるとともに少なくとも1つの第2のフィラメントが第1の内壁と対向する第2の内壁を介して電源に接続される、イオン源である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルスイオン源および当該イオン源を使用する装置、例えばプラズマ発生器の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第3156842号明細書は、回転形状にかたどられた中空電極と、中空電極の軸に沿って位置決めされたロッドの形態でかつ中空電極の横断面より極めて小さい横断面の電極と、中空電極により画定された空間内に極めて低圧のガスを供給する手段と、電子を中空電極の端部から離して保つ手段とを備えるガスイオナイザに関する。
【0003】
引用文献は、米国特許第3970892号明細書、米国特許第4025818号明細書、米国特許第4642522号明細書、米国特許第4694222号明細書、米国特許第4910435号明細書およびフランス特許第2591035号明細書により構成され得る。
【0004】
電極が極細フィラメントの形態であるならば、強い均一な電流による大型のイオン源を作り出すのは難しいことが証明されている。つまり、電気放電はフィラメントに沿って不均一性を形成し、不安定であることが見出される。フィラメントは、局所的に白熱光を発し得る。チャンバの壁の内面はより高い発光特性を発現させ得る。放電チャンバの軸に沿って平行に取り付けられた複数の長いフィラメントを使用することが考えられる。しかしながら、その場合には放電がフィラメントに沿って不均一性を引き起こすとともに、フィラメントの膨張および振動と関連して機械的困難性が生じる。放電チャンバの軸に直交して取り付けられた複数の短いフィラメントが使用されるのであれば、特にガスタイトで電気的に絶縁された壁を介した極めて多くの経路の存在の結果、機械装置が複雑になる。各フィラメントを別々に供給することが考えられる。その場合には、複数の電源が必要になり、設備の電気部品をさらに相当に複雑にする。
【0005】
また、安定で均一な手法で低圧チャンバを充填する放電を形成することは未だ困難である。
【0006】
本発明は、特に上述した先行技術の欠点を改善することについて述べる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第3156842号明細書
【特許文献2】米国特許第3970892号明細書
【特許文献3】米国特許第4025818号明細書
【特許文献4】米国特許第4642522号明細書
【特許文献5】米国特許第4694222号明細書
【特許文献6】米国特許第4910435号明細書
【特許文献7】フランス特許第2591035号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、特に、均一で安定な大型のイオン源を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
フィラメント放電(電気放電)イオン源は、内壁が設けられるとともにイオン化されるガスを含むように構成されたイオン化チャンバと、イオン化チャンバ内に配置されたフィラメントと、フィラメントへの電源とを備える。フィラメントは、実質的に互いに平行に配置されるとともに、内壁を介して電源に接続される。少なくとも1つの第1のフィラメントが第1の内壁を介して電源に接続されるとともに、少なくとも1つの第2のフィラメントが第1の内壁と対向する第2の内壁を介して電源に接続される。
【0010】
実際に、本出願人は、イオン化チャンバの反対側により供給されるフィラメントと交差するようにフィラメントに電流を供給することが、磁場がガスのイオン化において有する負の効果を実質的に減少させることができるのに気付いていた。数百アンペアに達する電流は例えばフィラメントから1cmの距離で数千テスラのオーダの十分に強い磁場を発生させるので、自由電子の旋回半径は0.03mmのオーダ内、つまり実質的に平均自由工程未満である。その場合は、そのような電子にとってガスのイオン化は極めて考えにくい。交差した電源は、10〜100のオーダのファクタにより磁場を減少させることが可能である。
【0011】
フィラメントは偶数個取り付け得る。フィラメントの数は、2、4、6、8、または丁度10であり得る。フィラメントの数が4以上であるならば、フィラメントの配置は1つの第1のフィラメントが複数の第2のフィラメントと隣り合うとともに1つの第2のフィラメントが複数の第1のフィラメントと隣り合うようにし得る。用語「隣り合う」は、隣のものと極めて近いことを意味するのが理解され得る。
【0012】
4つのフィラメントによる組立ての場合には、これらのフィラメントは一方の対角線に沿った第1のフィラメントと他方の対角線に沿った第2のフィラメントにより、横断面視で正方形状に配置され得る。また、4つのフィラメントは、第1のフィラメントと第2のフィラメントとが互いに交互に平面層状に配置され得る。6つのフィラメントによる組立ての場合には、これらのフィラメントは、交互の第1および第2のフィラメントによる六角形状配置、矩形状配置、または平面層状配置であり得る。8つのフィラメントによる組立ての場合には、これらのフィラメントは、2つの隣り合うフィラメントを隔てる空間より大きいスペーサにより隔てられる4つずつの2グループ、一定空間による矩形状、八角形状、平面層状などに配置され得る。
【0013】
電源は、フィラメントの長さの1cmあたり1A未満の電流を供給するように構成され得る。これは、放電において均一性を促す。
【0014】
一態様において、フィラメントはイオン化チャンバの軸と平行である。フィラメントは、イオン化チャンバの長手方向軸と平行であり得る。その場合は、ガスタイト壁を介した電気経路の数は少ない。
【0015】
一態様において、フィラメントは加速チャンバの1つの軸に平行である。
【0016】
2つのフィラメント間の最小空間はフィラメントの直径の40倍より大きく、好ましくは50倍であり得る。このようにして、作動中に各フィラメントの放電の確実な独立性が得られる。フィラメントの振動、正しくない位置決め、直線性の欠如は隣り合うフィラメント周囲に無視できる程度の分裂をもたらすにすぎない。フィラメントは直径が等しくあり得る。
【0017】
イオン化チャンバの最短内周は、定数と、イオン化チャンバ内のフィラメントの数と、フィラメントの直径と、イオン化チャンバ内に存在するガスの原子質量を表すパラメータとの積であり得る。イオン化チャンバの最短内周は、イオン化チャンバ内のフィラメントの数と、フィラメントの直径と、イオン化チャンバ内に存在するガスの原子質量の平方根との積の100倍より大きくあり得る。このようにして、放電の均一性は改善される。
【0018】
一態様において、フィラメントは、タングステン、例えばタングステン合金を含む。フィラメントは、2000Kより高い融点の金属を含み得る。フィラメントは、好ましくは、高温に耐える処理がされた硬い金属からなる。
【0019】
一態様において、フィラメントは、0.1〜0.5mm、好ましくは0.15〜0.3mmの直径を有する。
【0020】
一態様において、イオン化チャンバ内でイオン化されるガスの圧力は、0.5〜100a、好ましくは1〜20Paである。
【0021】
一態様において、イオン化されるガスはヘリウムを含む。
【0022】
一態様において、イオン化されるガスは、ヘリウムと、5〜25質量%、好ましくは5〜15質量%のネオンとを含む。放電の空間的均一性が改善される。
【0023】
一態様において、フィラメントの数は、電源により提供される全電流により決定される。
【0024】
一態様において、イオン化チャンバの横断面の周囲の長さは、フィラメントの直径と、フィラメントの数と、イオン化チャンバ内に存在するガスの性質とにより決定される。
【0025】
フィラメントへの単一の電源であり得る。
【0026】
本発明は、非制限的な例として参照されるとともに添付図面により図示される複数の実施の形態の詳細な説明の知見からより良好に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、長手方向断面におけるイオン源の概略図である。
【図2】図2は、横断面におけるイオン源の概略図である。
【図3】図3は、横断面におけるイオン源の概略図である。
【図4】図4は、横断面におけるイオン源の概略図である。
【図5】図5は、横断面におけるイオン源の概略図である。
【図6】図6は、横断面におけるイオン源の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1からわかり得るように、イオン源1は、2つの接続チャンバ2と、接続チャンバ2間に配置されるイオン化チャンバ3と、イオン抽出システム4とを備えている。イオン抽出システム4は、イオン源1が使用される用途により決まる。イオン抽出システム4は、例えば電子銃用に、電子に高い放出速度を付与することが可能な加速チャンバまたは放電チャンバを備えている。イオン化チャンバ3は、概して2つのイオン化チャンバの対向端部にイオン化チャンバと共に伸びる形状をなしている。イオン抽出システム4は、イオン化チャンバ3に対して後方に取り付けられ得る。
【0029】
接続チャンバ2、イオン化チャンバ3およびイオン抽出システム4は、ガスタイトエンクロージャを形成している。このエンクロージャは、希ガス、特にヘリウム、ネオンおよび/またはアルゴンで充填され得る。エンクロージャ内の支配的なガス圧は、0.5Pa〜100Paであり得、1Pa〜20Paの圧力が好ましい。
【0030】
イオン化チャンバ3は、リークタイト下部壁5と、接続チャンバ2と共有される2つの端部壁6、7とを備えている。貫通開口8が端部壁6、7に形成されている。イオン化チャンバ3は、イオン抽出システムと共有される上部壁9を備えている。イオン抽出スロット10が壁9に形成されており、これによりイオン化チャンバ3とイオン抽出システム4とがつながっている。イオン化チャンバ3の前部壁および後部壁(図1では図示せず)はガスタイトである。
【0031】
接続チャンバ2は、イオン化チャンバ4の下部壁5および上部壁9の延長線上に位置するガスタイト上部壁およびガスタイト下部壁を備えている。接続チャンバ2は、端部壁11、12によるそれらの端部で堰き止められている。ガスタイトエンクロージャを形成する壁は、ステンレス鋼または真鍮と、より一般的な、イオン化チャンバ3内部のイオン化と関連する低内圧と物理的および化学的特性との結果、特に必要とされる機械的強度を有する任意の金属材料とからなり得る。必要ならば、他の金属または金属合金、例えばアルミニウムまたはニッケルからなるコーティングが、エンクロージャの内壁上に形成され得る。
【0032】
イオン化チャンバ3は、互いに平行な複数のフィラメント13を備えている。フィラメント13は、好ましくは偶数個設けられている。フィラメント13は、イオン化チャンバ3の主方向に伸びている。換言すれば、フィラメント13は、イオン化チャンバ3の主軸に平行である。フィラメント13は、上部壁5および下部壁9それぞれから間隔を置いて取り付けられている。2つの隣り合うフィラメント13間の距離は、フィラメント13と上部壁5または下部壁9それぞれとの距離よりも短い。フィラメント13は、イオン化チャンバ3の端部壁6、7に設けられる開口8を通り抜けている。これにより、開口8はフィラメント13用の経路を形成している。開口8では、フィラメント13は、フィラメントの直径の10倍未満の前記端部壁6、7を形成する材料から間隔を置いたままの状態となっている。
【0033】
イオン化チャンバ3は、円柱状または環状にかたどられ得る。この場合には、フィラメント13は、絶縁体により規則的に間隔を置いて配置される複数のポイントで支持されている。フィラメントは多角形状であり得る。
【0034】
接続チャンバ2はフィラメント13支持手段を備えている。より具体的には、フィラメント13は、接続チャンバ2の端部壁11、12の内面に固定された例えばセラミックベースの固定絶縁体14により一端で支持されている。フィラメント13の対向端部では、フィラメント13が、貫通目的のために設けられた開口を介して端部壁12、11を貫通するリークタイト絶縁体15により支持されている。絶縁体15は、いずれも同時に、電気経路、フィラメント13用の機械的保護およびガスタイトシールとしてふるまう。電気経路は、フィラメント13をイオン化チャンバ3および接続チャンバ2の外部に電気的に接続できるようにする。ばね16は、フィラメント13と絶縁体、好ましくは固定絶縁体14との間に介在され得る。ばね16は接続チャンバ2内に配置されている。ばね16は、フィラメント13のために機械的張力を提供する。
【0035】
リークタイト絶縁体15により支持された2つの隣り合うフィラメント13は、一方が端部壁11上に、他方が端部壁12上に配置されている。換言すれば、フィラメント13は、電力が交差するように供給される。平面層内に配置された4つのフィラメントを伴う図1に示す形態では、底部から数えて1列目と3列目のフィラメントは、端部壁11を貫通する絶縁体15に接続されている。2列目と4列目のフィラメント13は、端部壁12に取り付けられたリークタイト絶縁体15により支持されている。
【0036】
1列目と3列目のフィラメント13は、電気ケーブル17により接合されている。2列目と4列目のフィラメント13は、電気ケーブル18により接合されている。電源19は、例えば単一出力の電力出力20を備え得る。電源19の出力20は、ケーブル17へのケーブル21とケーブル18へのケーブル22とにより接続され得、これによりフィラメント13に電源を提供する。電源は、各フィラメント13におけるフィラメントの長さの1cmあたり1A以下の強度の電流を供給するように構成され得る。例えば電流ループ23、24の形態の電流センサは、フィラメント13により消費される前記電気ケーブル21、22を通過する電流を測定するために、電気ケーブル21、22にそれぞれ取り付けられ得る。電流センサ23、24からの出力は、調節目的のために電源19用制御ユニットに接続され得る。
【0037】
フィラメントの直径は0.1〜0.5mmであり得る。本出願人は、0.15〜0.3mmの直径、例えば0.2mmが特に有用であることを見出した。2つのフィラメント間の最短距離は、通常フィラメントの直径の40倍より大きく、好ましくは50倍である。つまり、0.2mmのフィラメント直径用の2つのフィラメント間の最短距離は10mmである。フィラメント13は、特に500〜2000Kの高温に耐えるように適合された硬い金属または合金からなる。融点が1900Kより高く、さらに2000Kより高い金属合金が選ばれ得る。フィラメントは、耐熱性の金属、例えばタングステン合金を含み得る。
【0038】
イオン化チャンバ3の内周は、定数と、イオン化チャンバ内のフィラメントの数と、フィラメントの直径と、イオン化チャンバ内に存在するガスの原子質量を表すパラメータとの積以上である。例として、直径0.02cmの4つのフィラメントを伴うヘリウムイオン源にとって、内周は100×0.02cm×4×√2=11.3cmより大きくあるべきであり、それは3.5cm×3.5cmの正方形断面を伴うチャンバまたは直径4cmの管状チャンバにより得られ得る。もちろん、混合ガスの場合には、原子質量を表すパラメータはイオン化チャンバ3に存在するガスの原子質量の加重平均の平方根であり得る。
【0039】
図1に示す形態では、平面層内に配置される4つのフィラメントが存在する。あるいは、フィラメント13は、各層が4つのワイヤを備える複数の層内に配置され得る。これらの層は互いに平行であり、互いに対して1つの層における2つのワイヤ間の距離と等しい距離または僅かに大きな距離で配置され得る。図2に示す形態では、横断面視で正方形状に配置された4つのワイヤ13がある。その場合は、ワイヤへの接続と電源は、壁11に配置されるリークタイト絶縁体15により供給されるワイヤが1つの対角線を占め、他のワイヤ13が正方形の他の対角線を占めるという意味で十字状である。イオン化チャンバ3は正方形状横断面を有している。
【0040】
図3に示す形態では、ワイヤの配置は図2のそれと同様である。イオン化チャンバ3は円形の横断面を有している。その場合は、イオン源1は、概して管状または環状の形状を有している。
【0041】
図4に示す形態では、イオン化チャンバ3は、図3に示す形態のそれと同様の形状を有している。2つのフィラメント13があり、一方が壁11により支持されるリークタイト絶縁体15に接続されるとともに他方が端部壁12により支持されるリークタイト絶縁体15に接続されている。フィラメント13への電源は、イオン化チャンバ3の対向端部から生じる。
【0042】
図5に示す形態では、イオン化チャンバ3は矩形状横断面を有している。イオン化チャンバ3は直方体の概形を有し得る。イオン源1は、平面層内に配置される6つのワイヤを備えている。端部壁11を介して供給されるフィラメント13は、端部壁12を介して供給されるフィラメント13と互い違いになっている。概して管状の形状の6ワイヤイオン源の場合には、フィラメントの六角形状配置が提供され得る。あるいは、6つのフィラメントは、3つのフィラメントの2つの層に配置され得、各層は平面状である。
【0043】
図6に示す形態では、イオン化チャンバ3は、図5の示すそれと概ね同様の形状を有している。イオン源1は、互いに間隔を置いて4つの2グループに配置される8つのフィラメントを備えており、フィラメントの各グループは図3に示すような正方形状に配置されている。また、フィラメント13は、8つのワイヤの1つの層、4つのワイヤの2つの層、または八角形状に配置され得る。
【0044】
作動中、電源19が始動されるとともに、1〜10μ秒の持続時間、100〜1000Aのピーク電流を伴うパルスを例えば1〜10kVの電圧で提供する。放電が一方の電極を形成するフィラメント13と他方の電極を形成するイオン化チャンバ3の内壁との間で起こる。ガスにおける放電は、例えばHeなどのイオンを生成する。イオンは、スロット10を貫通するとともに抽出システム4により処理されることが可能である。
【0045】
作動中に安定なイオン源が得られ、それは特に高いイオン流速が必要な大規模設備に極めてふさわしい、均一なイオン流束を発生させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内壁が設けられるとともにイオン化されるガスを含むように構成されたイオン化チャンバ(3)と、前記イオン化チャンバ(3)内に配置されたフィラメント(13)と、前記フィラメントへの電源(19)とを含むフィラメント放電イオン源(1)であって、前記フィラメント(13)は実質的に互いに平行に配置されるとともに前記内壁を介して前記電源(19)に接続され、少なくとも1つの第1のフィラメントが第1の内壁を介して前記電源に接続されるとともに少なくとも1つの第2のフィラメントが前記第1の内壁と対向する第2の内壁を介して前記電源に接続されることを特徴とする、イオン源。
【請求項2】
第1のフィラメントが少なくとも1つの第2のフィラメントと隣り合うことを特徴とする、請求項1または2に記載のイオン源。
【請求項3】
前記電源(19)は、前記フィラメントの長さの1cmあたり1A未満の電流を供給するように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のイオン源。
【請求項4】
前記フィラメント(13)は、前記イオン化チャンバの軸および/または加速チャンバの軸に平行であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のイオン源。
【請求項5】
2つのフィラメント間の最短距離は、フィラメントの直径の40倍より大きく、好ましくは50倍であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン源。
【請求項6】
前記イオン化チャンバ(3)の最短内周は、定数と、前記イオン化チャンバ(3)内のフィラメント(13)の数と、フィラメント(13)の直径と、前記イオン化チャンバ(3)内に存在するガスの原子質量を表すパラメータとの積より大きいことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のイオン源。
【請求項7】
前記イオン化チャンバ(3)の最短内周は、前記イオン化チャンバ(3)内のフィラメント(13)の数と、フィラメント(13)の直径と、前記イオン化チャンバ(3)内に存在するガスの原子質量の平方根との積の100倍より大きいことを特徴とする、請求項6に記載のイオン源。
【請求項8】
前記フィラメント(13)は、2000Kより高い融点の金属を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のイオン源。
【請求項9】
前記フィラメント(13)は、0.1〜0.5mm、好ましくは0.15〜0.3mmの直径を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のイオン源。
【請求項10】
前記イオン化チャンバ(3)内でイオン化されるガスの圧力は、0.5〜1Pa、好ましくは1〜20Paであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のイオン源。
【請求項11】
前記イオン化されるガスは、ヘリウムと、5〜25%、好ましくは5〜15%のネオンとを含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のイオン源。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−509511(P2011−509511A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541818(P2010−541818)
【出願日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際出願番号】PCT/FR2009/000016
【国際公開番号】WO2009/112667
【国際公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(510190897)
【氏名又は名称原語表記】EXCICO GROUP
【Fターム(参考)】