説明

フィルタ修理システム

【課題】フィルタ修理システムを提供する。
【解決手段】本発明の開示の実施形態によれば、物質を濾過装置から除去するためのシス
テムは、ガス加圧アセンブリを含む。アセンブリの要素は、濾過装置の第1のオリフィス
に取り外し可能に取り付け可能である。システムはまた、濾過装置の第2のオリフィスに
流体連結された真空源を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、一般に、フィルタ修理システム、より詳しくは、物質をフィルタから
除去するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、天然ガスエンジン、および公知の他のエンジ
ンを含むエンジンは、複雑に混合した汚染物質を排出する可能性がある。汚染物質は、微
粒子物質、窒素酸化物(「NOx」)、および硫黄化合物を含む気体物質および固体物質
からなることがある。
【0003】
環境に対する関心が高まったことにより、エンジンの排気基準が長年にわたってますま
す厳しくなっている。エンジンから放出される汚染物質量は、エンジンのタイプ、サイズ
、および/またはクラスに応じて調整可能である。環境に排出される微粒子物質、NOx
、および硫黄化合物の規制に従うためにエンジン製造業者によって実行される1つの方法
は、フィルタにより、これらの汚染物質をエンジンの排気流から除去することであった。
しかし、このようなフィルタの使用を継続しまたその再生を繰り返すことにより、フィル
タの構成部材における汚染物質の蓄積が引き起こされる可能性があり、これによって、フ
ィルタ機能およびエンジン性能の低下を引き起こす。
【0004】
蓄積された汚染物質をフィルタから除去する1つの方法は、作業機械に連結されている
目詰まりしたフィルタを作業機械から取り外して、フィルタを通る通常の流れの方向とは
反対の方向に、ガス流を方向付けることであり得る。しかし、フィルタは大きく、重く、
また切り離すことが困難である場合があり、修理のために、フィルタを作業機械のエンジ
ンから取り外すことは面倒であり、時間がかかり、また危険を伴う。
【0005】
物質をフィルタから除去する他の方法は、フィルタをエンジンから切り離すことなく、
目詰まりしたフィルタから別個のフィルタに排気流を方向転換させることであり得る。排
気流が方向転換させられている間、通常の流れとは反対の方向に、目詰まりしたフィルタ
を通して空気を方向付けることが可能である。しかし、このような物質除去システムは第
2のフィルタを含むので、単一のフィルタシステムよりも大きくまた高価である場合があ
る。さらに、これらのシステムは、清掃中にエンジンから切り離されないかまたは取り外
されないので、ユーザは、目詰まりしたフィルタのハウジング内の空気の逆流を操作でき
ない可能性がある。したがって、逆流の直接経路から離れた位置にある物質をこのような
システムから除去することが困難な場合がある。さらに、このようなシステムは、物質を
除去するのを支援するために、目詰まりしたフィルタに負圧を加えることができない可能
性がある。
【0006】
(特許文献1)は、微粒子物質をエンジンフィルタから除去するためのシステムを教示
している。特に、(特許文献1)は、エンジン排気ラインに連結されたフィルタ、排気ラ
イン内の弁構造体、および空気供給機を開示している。空気が逆流の方向にフィルタに供
給されると、空気は、捕捉された微粒子をフィルタから除去することが可能である。
【0007】
(特許文献1)は、逆流を用いたフィルタからの物質の除去を教示し得るが、本明細書
に記載したシステムは、逆流状態の間に第2のフィルタの使用を必要とし、これによって
、システムのコストおよびサイズ全体を増加させる。さらに、システムは、物質除去中に
フィルタ内における空気の逆流の操作を許容しない。さらに、システムは、フィルタ清掃
工程を支援するために、負圧をフィルタに供給できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,566,545号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の開示は、上述の課題の1つ以上を克服することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の開示の一実施形態では、物質を濾過装置から除去するためのシステムは、ガス
加圧アセンブリを含む。アセンブリの要素は、濾過装置の第1のオリフィスに取り外し可
能に取り付け可能である。システムはまた、濾過装置の第2のオリフィスに流体連結され
た真空源を含む。
【0011】
本発明の開示の他の実施形態では、物質を濾過装置から除去する方法は、ガス加圧アセ
ンブリを濾過装置の第1のオリフィスに連結するステップと、真空源を濾過装置の第2の
オリフィスに連結するステップとを含む。この方法はまた、ガス加圧アセンブリにより、
圧縮ガス流を濾過装置の少なくとも一部分に供給するステップを含む。
【0012】
本発明の開示のさらに他の実施形態では、物質を濾過装置から除去するためのシステム
は、濾過装置のハウジングに連結され、かつ濾過装置を通る通常の流れの軸線に対し実質
的に平行の方向に、ガスパルスを方向付けるように構成された膜を含む。システムはまた
、膜に連結され、かつガスパルスを方向付けるのを支援するように構成されたアクチュエ
ータを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の開示の模範的な実施形態によるフィルタに連結された修理システムの概略図である。
【図1a】本発明の開示の他の模範的な実施形態による図1の修理システムの概略図である。
【図1b】本発明の開示のさらに他の模範的な実施形態による図1の修理システムの概略図である。
【図2】本発明の開示の実施形態による図1の流量分配装置の側面図である。
【図3】本発明の開示の他の実施形態による流量分配装置の側面図である。
【図4】本発明の開示のさらに他の実施形態による流量分配装置の側面図である。
【図4a】本発明の開示の他の実施形態による流量分配装置の側面図である。
【図4b】図4aの流量分配装置の側面図である。
【図4c】図4aの流量分配装置の他の側面図である。
【図5】本発明の開示の別の実施形態による流量分配装置の側面図である。
【図6】本発明の開示の他の模範的な実施形態によるフィルタに連結された図1の修理システムの概略図である。
【図7】本発明の開示のさらに他の模範的な実施形態によるフィルタに連結された図1の修理システムの概略図である。
【図8】本発明の開示のなお他の模範的な実施形態によるフィルタに連結された修理システムの概略図である。
【図9】本発明の開示の別の模範的な実施形態によるフィルタに連結された修理システムの概略図である。
【図9a】本発明の開示のなお他の模範的な実施形態によるフィルタに連結された修理システムの概略図である。
【図10】本発明の開示の他の模範的な実施形態によるフィルタに連結された修理システムの概略図である。
【図11】本発明の開示のさらに他の模範的な実施形態によるフィルタに連結された図10の修理システムの概略図である。
【図12】本発明の開示の模範的な実施形態による流れ動作状態のフィルタの概略図である。
【図13】本発明の開示の模範的な実施形態による反転した流れ構造のフィルタに連結された修理システムの概略図である。
【図14】本発明の開示の模範的な実施形態による通常の流れ構造のフィルタに連結された修理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の開示の模範的な実施形態が添付図に示されている。可能な限り、図面全体にわ
たって同一または同様の部分を指すために、同一の参照番号が使用されている。
【0015】
図1は、フィルタ30に取り付けられた修理システム10の模範的な実施形態を示して
いる。修理システム10は、ガス源12、ガスライン22、および流量分配装置18を含
み得る。修理システム10は、真空源14、真空ライン26、流れ受容装置24、および
受容部16をさらに含むことが可能である。修理のために、修理システム10をフィルタ
30に作動可能に取り付けることが可能であり、また修理完了時にフィルタ30から取り
外すことが可能である。したがって、ユーザは、修理システム10を作動可能に取り付け
、また作業機械、車両、またはフィルタ30が取り付けられる他の装置からフィルタ30
を取り外すことなく、修理システム10を取り外してもよい。本明細書に使用される際、
「作業機械」という用語は、オンロード車両、オフロード車両、および例えば発生器、お
よび/または他の排気生成装置のような据え付け機械を含み得る。
【0016】
本発明の開示のいくつかの実施形態では、フィルタ30を例えばディーゼルエンジンの
ような内燃機関46に連結することが可能である。エンジン46は、その排気流をフィル
タ30の入口34に連結する排気ライン44を含み得る。エンジン46はまた、排気ライ
ン44に連結されたターボ(図示せず)を含んでもよい。このような実施形態では、フィ
ルタ30の入口34をターボの出口に連結することが可能である。
【0017】
入口弁38はエンジン46の排気ライン44とフィルタ30の入口34との間に配置し
得る。エンジン46の排気流がフィルタ30内に通過することを許容するように、入口弁
38を構成可能である。代わりに、いくつかの状態では、入口弁38はエンジン46とフ
ィルタ30との間の連通をブロックしてもよい。このような構造は、例えばフィルタ30
の修理中に有利であり得る。本発明の開示の一実施形態では、フィルタ30が修理されて
いる間、エンジン46への捕捉材料の還流を禁止するように、入口弁38を閉じることが
可能である。このような実施形態では、修理中に、エンジン46をオフにすることが可能
であり、したがって、排気流を生成しない可能性がある。例えばソレノイドまたは空気力
学のような公知の任意の手段によって、入口弁38を制御しおよび/または作動し得る。
代わりに、入口弁38を手動制御してもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、1つ以上の作業機械診断装置88をフィルタ30の出口36
に近接して配置することが可能である。作業機械診断装置88は、例えば、作業機械、ま
たはフィルタ30が連結される他の装置の部分であってもよく、またフィルタ30の外部
にあってもよい。代わりに、作業機械診断装置88がフィルタ30の内部にあってもよい
。作業機械診断装置88は、例えば、流量計、排出計量器、圧力変換器、無線装置、また
は他のセンサのような公知の任意の感知装置であることが可能である。このような作業機
械診断装置88は、例えば、フィルタ30に残っている煤、NOx、または他の汚染物質
の増加レベルを感知し得る。診断装置88は、汚染物質レベルの情報を制御装置または他
の装置(図示せず)に送信することが可能であり、例えば、フィルタ再生および/または
フィルタ修理の誘発を支援することが可能である。
【0019】
フィルタ30は、その出口36に近接して配置された出口弁40をさらに含み得る。出
口弁40および入口弁38は、同一のタイプの弁であってもよく、用途の要件に応じて、
異なるタイプの弁であってもよい。弁38、40は、例えば、ポペット弁、バタフライ弁
、または公知の他の任意のタイプの制御可能な流量弁であり得る。例えば、任意の範囲の
排気流がエンジン46からフィルタ30に通過して、フィルタ30から出ることを許容す
るように、弁38、40を制御可能である。弁38、40は、エンジン46の排気流を完
全に制限するように位置決めし得るか、または流れが無制限に通過することを許容し得る
。公知の従来の任意の手段によって、弁38、40をフィルタ30に連結することが可能
である。
【0020】
フィルタ30は、例えば、発泡コーディエライト、焼結金属、または炭化ケイ素タイプ
のフィルタのような公知の任意のタイプのフィルタであり得る。図1に示したように、フ
ィルタ30はフィルタ媒体42を含むことが可能である。フィルタ媒体42は、汚染物質
を排気流から除去する際に有用な任意の材料を含み得る。本発明の開示のいくつかの実施
形態では、フィルタ媒体42は、例えば、煤、NOx、硫黄化合物、微粒子物質、および
/または公知の他の汚染物質を収集できる触媒材料を含有することが可能である。このよ
うな触媒材料は、例えば、アルミナ、プラチナ、ロジウム、バリウム、セリウム、および
/またはアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、またはそれらの組み合わせを含
んでもよい。フィルタ媒体42は、水平に(図1に図示)、垂直に、半径方向に、または
螺旋状に配置し得る。フィルタ媒体42はまた、汚染物質の濾過に利用可能な表面積を最
大にするように、ハニカム、メッシュ、または他の任意の構造で配置することが可能であ
る。
【0021】
フィルタ30はフィルタハウジング31を含み、また公知の任意の手段によって固定し
てもよい。フィルタ30は、例えば、フィルタハウジング31に連結されたフィルタブラ
ケット32を含み得る。フィルタブラケット32は、エンジン46と関連付けられた構造
体へのフィルタの連結を容易にするために、金属、プラスチック、ゴム、または公知の他
の任意の材料から製造可能である。例えば、フィルタブラケット32により、フィルタ3
0を作業機械に固定することが可能になり、またフィルタ30が取り付けられる作業機械
によるフィルタ30の振動、きしみ、または突然の運動を減衰することが可能になる。
【0022】
図1に示したように、ガスライン22によって、修理システム10のガス源12を流量
分配装置18に連結し得る。ガスライン22は公知の任意のタイプのチューブ、パイプ、
またはホースであってもよい。ガスライン22は、例えば、プラスチック、ゴム、アルミ
ニウム、銅、鋼、または圧縮ガスを制御して送り出すことができる他の任意の材料であっ
てもよく、可撓性または剛性であってもよい。ガスライン22の長さを最小にして、ガス
源12とフィルタ30との間の圧力低下を低減しつつ、修理システム10の作動を容易に
し得る。ガスライン22は流量分配装置入口58に連結することが可能である。この連結
により、ガスがガス源12から流量分配装置18に通過して、フィルタ30内に入ること
が許容され得る。
【0023】
ガス源12は、例えば、ガスを圧縮して、圧縮されたガスをガスライン22を通して送
り出すことができる空気圧縮機または他の任意の装置を含むことが可能である。例えば、
本発明の開示の一実施形態では、ガス源12は公知のタイプの市販の空気圧縮機であって
もよく、また約70〜110psiの圧縮空気を供給し得る。この範囲は、使用するガス
源12のサイズに応じて増加または減少させてもよい。ガス源12は、パルス化された流
れ、均一な流れ、またはそれらのある組み合わせのガスを送り出すことが可能である。こ
のガスは、灰または他の物質をフィルタから除去する際に有用な例えば、空気、酸素、水
素、窒素、またはヘリウムのような公知の任意のガスであり得る。ガスを圧縮し、またガ
スライン22を通して送り出すことができ得ることが理解される。
【0024】
フィルタハウジング31に形成された第1のオリフィス54に、流量分配装置18を固
く連結することが可能である。代わりに、流量分配装置18をフィルタハウジング31に
取り外し可能に取り付けてもよい。この連結は、ボス20によって容易にすることが可能
である。いくつかの実施形態では、流量分配装置18の少なくとも一部分はフィルタハウ
ジング31の内部にあってもよい。このような実施形態では、流量分配装置18は、フィ
ルタ30内の実質的にすべてのフィルタ媒体42への非遮断のアクセスを有することが可
能である。
【0025】
流量分配装置18は、圧縮ガスを制御して分配できる任意の装置であり得る。流量分配
装置18は、例えば、ノズル、ディフューザ、または公知のような他の任意の装置であっ
てもよい。流量分配装置18はワンピースの装置であり得るか、または互いに動作可能に
連結される2つ以上の部品または部分から製造可能である。流量分配装置18は、例えば
、プラスチック、ポリビニル、鋼、銅、アルミニウム、チタン、または公知の他の任意の
材料から製造可能である。
【0026】
流量分配装置18は、例えば、実質的に中空の、実質的に円筒状の、および/または圧
縮ガスを制御可能に分配する際に有用な他の任意の形状であってもよい。流量分配装置1
8の形状および構造により、フィルタハウジング31の剛性オリフィス54を通した挿入
、その中における操作、およびそこからの取り外しが可能になり得る。流量分配装置18
はフィルタ30の内外に調整可能に可動でき、またユーザが、物質除去を支援するために
望ましい程度に流量分配装置18をフィルタ媒体42に近接させて位置決めすることが可
能であるように、フィルタ30内で旋回させることが可能である。流量分配装置18の調
整性は図1の矢印で示されている。このようにして、流量分配装置18を操作するかさも
なければ位置決めして、フィルタ媒体42にわたって最大のガス分配を得ることが可能で
ある。流量分配装置18はストッパ(図示せず)をさらに含むことが可能であり、このス
トッパは、流量分配装置18をフィルタ30に挿入し得る距離を制限することが可能であ
り、またフィルタ媒体42に対する損傷を防止することが可能である。本発明の開示のい
くつかの実施形態では、ストッパを流量分配装置18に固定取り付けすることが可能であ
り、一方、他の実施形態では、ストッパは調整可能であり得る。
【0027】
図2に示したように、流量分配装置18の先端60は少なくとも1つの孔62を含むこ
とが可能である。孔62は、圧縮ガスの供給を容易にするために、任意のサイズ、形状、
および/または角度であり得る。流量分配装置18は、少なくとも一部分のフィルタ媒体
42にわたって圧縮ガスを送り出すことが可能である。本発明の開示のいくつかの実施形
態では、流量分配装置18は、フィルタ媒体42の実質的に断面全体にわたって圧縮ガス
を送り出すことができ得ることが理解される。流量分配装置18によって送り出されるガ
スの所望の分配および圧力に基づき、孔62のサイズ、位置、および角度を選択的に決定
してもよい。
【0028】
図3に示したように、代替の流量分配装置19はいくつかの孔67を含み得る。孔67
は均一に離間するかまたは不均一に離間することが可能であり、またフィルタ媒体42の
少なくとも一部分にわたって圧縮ガスの所望の分配を容易にするために、任意の角度であ
ることが可能である。孔67は流量分配装置19の先端71に位置決めしてもよく、同様
に、流量分配装置19の長さの少なくとも一部分に沿って配置してもよい。孔67は同一
または異なるサイズであり得る。
【0029】
図4に示したように、他の代替の流量分配装置23は、角度が付けられた先端73を含
むことが可能である。少なくとも一部分のフィルタ媒体42にわたって圧縮ガスの所望の
分配を行うように、先端73の角度を選択し得る。流量分配装置23は作動装置64をさ
らに含むことが可能である。先端73は、作動装置64が利用されるときにX、Yおよび
/またはZ方向に可動であり得る。例えば、作動装置64により、ユーザが、流量分配装
置23の先端73を360度完全に回転させることが可能になり得る。同様に、作動装置
64により、ユーザが、少なくとも一部分のフィルタ媒体42にわたって圧縮ガスを分配
する際に有用な任意の角度に、先端73を傾斜させることが可能になり得る。先端の動作
を容易にするために、先端60、71、73の任意の実施形態と共に作動装置64を使用
し得ることが理解される。
【0030】
作動装置ライン66によって、作動装置64を制御装置68に連結し得る。制御装置6
8は、例えば、中央処理装置、電子制御モジュール、コンピュータ、無線送信機、または
公知の他の任意のタイプの制御装置であり得る。例えば、スイッチ、ロッド、レバー、ジ
ョイスティック、またはユーザが機械的構成部材を遠隔操作することを可能にする他の任
意の装置のような操作者インタフェース(図示せず)に、制御装置68を連結することが
可能である。作動装置ライン66を介して作動装置64と制御装置68との間で行われる
連結は、電気または流体連結であり得る。流量分配装置23の外側に存在するものとして
図4に示されているが、作動装置ライン66は作動装置64に連結することが可能であり
、またフィルタ30の外側の流量分配装置23を出るまで、流量分配装置23の中空通路
内を走り得ることが理解される。この行程経路は、流量分配装置23とフィルタハウジン
グ31との間に実質的に気密のシールを形成するのを支援し得る。作動装置64が無線制
御される実施形態では、装置ライン66を省略してもよいことが理解される。
【0031】
図4aに示したように、さらに他の代替の流量分配装置27は、ショベル状またはスコ
ップ状の構造を有する角度が付けられた先端75を含み得る。先端75の角度は、少なく
とも一部分のフィルタ媒体42にわたって圧縮ガスの所望の分配を行うように選択するこ
とが可能であり、またフィルタ30を通した通常の排気ガス流に対し実質的に平行の方向
に、圧縮ガスを方向付けることが可能である(以下により詳細に説明)。したがって、流
量分配装置27がフィルタ媒体42に対して配置される角度に応じて、先端75の角度を
選択してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、流量分配装置27をフィルタ媒体4
2に対して角度Xに位置決めし得る。図4bに示したように、このような実施形態では、
矢印33で示したように、フィルタ媒体42に対し実質的に直角にガス流を方向付けるよ
うに、先端75に角度を付けることが可能である。
【0032】
他の実施形態では、例えば、フィルタ媒体42に対してより大きな角度のY角度に流量
分配装置27を位置決めしてもよい。図4cに示したように、このような実施形態では、
先端75は、好ましい角度を有することが可能であり、また矢印35で示したように、フ
ィルタ媒体42に対し実質的に直角にガス流を方向付けるように構成可能である。流量分
配装置27が、例えば、フィルタ媒体42に対して90度の角度に位置決めされる実施形
態では、先端75を省略してもよいことが理解される。いくつかの実施形態では、流量分
配装置27がフィルタ30に挿入されまたそこから取り外されるとき、先端75を流量分
配装置27内に配置し得るように、先端75は流量分配装置27内に格納可能であり得る

【0033】
図5は、流量分配装置25の別の実施形態を示している。本実施形態では、流量分配装
置25は複数の中空脚70を含むことが可能である。少なくとも一部分のフィルタ30に
わたって圧縮ガスを送り出すように、脚70を構成可能である。脚70は、圧縮ガスが流
量分配装置25に供給されるときにそこから独立して可動であるように可撓性であり得る
。脚70は、例えば、公知のタイプの空気流用の可撓性繊維であり得る。本実施形態では
、先端を省略してもよく、また流量分配装置25によって供給されるガスの実質的にすべ
てが脚70を通過するように、脚70を流量分配装置25に直接流体連結してもよい。
【0034】
ボス20によって、流量分配装置18とフィルタハウジング31との間の剛性連結また
は取り外し可能に取り付け可能な連結を容易にし得る。ボス20は公知の任意のタイプの
ボスであってもよく、また流量分配装置18のような装置をフィルタ30のような他の装
置に固くさもなければ動作可能に連結する際に有用であるように、公知の任意の材料から
製造可能である。このような材料は、例えば、鋼、アルミニウム、銅、錫、プラスチック
、ビニル、および/またはゴムを含み得る。使用する流量分配装置18のサイズおよび/
またはタイプによって、ボス20の内径、したがってボス20のサイズおよび/またはタ
イプを決定してもよい。
【0035】
ボス20により、ユーザが、フィルタ媒体42の少なくとも一部分にわたって圧縮ガス
を望ましく分配するように、フィルタ30の外側にある流量分配装置18の端部を手動操
作することが可能になり得る。このような実施形態では、連結は実質的に気密であっても
よい。シース、ラップ、または他の可撓性の連結機構(図示せず)は、ユーザが流量分配
装置18の端部を動作自在に操作することをなお可能にしつつ、流量分配装置18とボス
20との間の実質的に気密の連結を容易にすることが可能である。流量分配装置18がフ
ィルタハウジング31に取り外し可能に取り付けられるか、さもなければ、フィルタ媒体
42に連結されている間にそれに対して相対的に可動である実施形態では、ガスライン2
2は、流量分配装置の設置、移動、および取り外しを容易にするように可撓性であり得る
ことが理解される。代わりに、流量分配装置18がボス20に連結されるとフィルタ媒体
42に対して可動することがないように、流量分配装置18をフィルタハウジング31に
固定取り付けしてもよい。例えば、溶接物、接着剤、ねじ、および/またはブラケットの
ような公知の任意の連結手段によって、ボス20をフィルタハウジング31の外面に固定
装着することが可能である。
【0036】
流量分配装置18がボス20を通してフィルタ30に取り外し可能に取り付けられる実
施形態では、ボス20の内径は、流量分配装置18とフィルタ30との間の相対移動を容
易にするために平滑であり得る。ボス20の内径はまた、適切なシールを維持しつつ移動
を容易にするために、流量分配装置18の外径よりも僅かに大きい場合がある。流量分配
装置18がフィルタ30に取り外し可能に取り付けられる他の実施形態では、ボス20の
内径はねじ付きであり得る。このような実施形態では、流量分配装置18の外径は、流量
分配装置18とボス20との間の連結を容易にするように、ボス20の内径に配置された
ねじ部に対応するねじ部を含むことが可能である。
【0037】
代わりに、流量分配装置18とフィルタ30との間の相対移動がないように、流量分配
装置18がボス20に固定取り付けされる実施形態では、例えば、溶接物、接着剤、ねじ
、および/またはブラケットのような公知の任意の連結手段によって、流量分配装置18
をボス20に連結してもよい。
【0038】
図1に示したように、真空ライン26によって、修理システム10の真空源14を流れ
受容装置24に連結することが可能である。真空源14は受容部16も含み得る。流れ受
容装置24はフィルタハウジング31の第2のオリフィス56に連結することが可能であ
る。代わりに、ボス21を介して、流れ受容装置24をフィルタハウジング31に固く連
結するかまたは取り外し可能に取り付けてもよい。流れ受容装置24とボス21との間の
連結は、流量分配装置18とボス20との間の連結と同様のガス特性および機械的特性を
有し得ることが理解される。
【0039】
ボス21は公知の任意のタイプのボスであってもよく、またボス20の機械的特性と同
様の機械的特性を有してもよい。ボス21の内径は、流れ受容装置24の外径に合うよう
に寸法決めすることが可能であり、また本発明の開示のいくつかの実施形態では、ボス2
1はボス20と同一であり得る。ボス20と同様に、従来の任意の手段によって、ボス2
1をフィルタハウジング31に取り付けてもよく、またボス21の位置は第2のオリフィ
ス56の位置に一致する。ボス21は、フィルタ30と流れ受容装置24との間の実質的
に気密の連結を容易にし得る。この連結は剛性でねじ付きであり得るか、またはそれぞれ
の用途の要件に応じて、フィルタ媒体42に対する流れ受容装置24の移動を許容し得る
。シース、ラップ、または他の可撓性の連結機構(図示せず)は、実質的に気密のこの連
結を容易にすることが可能である。
【0040】
真空源14は、例えば、市販の真空装置、真空ポンプ、または他の装置内に負圧を生成
できる他の任意の装置を含み得る。真空源14は、フィルタ30を清掃する際に有用な任
意のパワーまたは容量があることが可能であり、また清掃されるフィルタ30のサイズお
よび/またはタイプによって、真空源14のサイズを制限してもよい。例えば、コーディ
エライトプラグを含むフィルタ30は、プラグおよび/または他のフィルタ媒体42に対
する損傷を受けることなく、約150psiよりも大きな負圧に耐えることができない可
能性がある。したがって、このようなフィルタ30を清掃するために使用される真空源1
4は、約150psi未満の最大容量を有し得る。本発明の開示のいくつかの実施形態で
は、真空源14はフィルタ30に一定の真空を供給し、これによって、フィルタ30内に
一定の負圧を生成することが可能である。代わりに、真空源14は、パルス化されるかま
たは変化する真空をフィルタ30に供給してもよい。フィルタ30に供給される真空のコ
ンシステンシーは、それぞれの用途により様々であることが可能であり、またフィルタ3
0の構造体、設計、タイプ、および/または他の特性に依存する場合がある。
【0041】
図1に示したように、真空ライン26により、真空源14を流れ受容装置24に連結し
得る。この流体連結により、固体、液体、または気体がフィルタ30から流れ受容装置2
4を通って通過することが許容され得る。流体連結により、フィルタ媒体42から遊離さ
れる灰または他の物質が、フィルタ30から真空源14におよび/または受容部16に通
過することが許容され得ることが理解される。真空ライン26は公知の任意のタイプの真
空ラインであってもよく、またガスライン22の機械的特性と同様の機械的特性を有して
もよい。修理システム10の作動を容易にするため、また真空源14とフィルタ30との
間の圧力低下を低減するために、真空ライン26は可能な限り短くてもよい。真空ライン
26の内径は、流れ受容装置24の外径に合うように寸法決めすることが可能であり、ま
た本発明の開示のいくつかの実施形態では、真空ライン26はガスライン22と構造的に
同一であり得る。従来の任意の手段によって、真空ライン26を流れ受容装置24の出口
59に取り付けてもよい。例えば、接着剤、糊、圧縮カラー、リング、組のねじ部の合致
、迅速な連結、スナップ嵌め、または他の任意の従来の手段によって、真空ライン26を
流れ受容装置24に固定することが可能である。真空ライン26を流れ受容装置24に固
定するために、ねじ部が使用される実施形態では、真空ライン26の内径および流れ受容
装置24の外径に、または代わりに、真空ライン26の外径および流れ受容装置24の内
径に、対応する組のねじ部を配置し得ることが理解される。真空ライン26は剛性または
可撓性であってもよく、またフィルタ30のフィルタハウジング31内へのおよび/また
はその中における流れ受容装置24の少なくとも一部分の移動を容易にすることが可能で
ある。
【0042】
流れ受容装置24は、負圧を制御して送り出すことができる任意の装置であり得る。流
れ受容装置24は、例えば、チューブ、コレクタ、シャフト、シース、または公知のよう
な他の任意の装置であってもよい。流れ受容装置24はワンピースの装置であり得るか、
または互いに動作可能に連結される2つ以上の部品または部分から製造可能である。流れ
受容装置24は、ほんの僅かに変形することもなく、供給された負圧に耐えるのに十分な
剛性であり得る。流れ受容装置24は、例えば、プラスチック、ポリビニル、鋼、銅、ア
ルミニウム、チタン、または公知の他の任意の材料からなり得る。流れ受容装置24は、
例えば、実質的に中空の、実質的に円筒状の、および/または負圧を制御可能に送り出す
際に有用な他の任意の形状であることが可能である。流れ受容装置24の形状により、フ
ィルタ30の剛性オリフィス56を通した挿入、その中における操作、およびそこからの
取り外しが可能になり得る。フィルタ媒体42または他のフィルタ構成部材に対する損傷
を引き起こすことなく、フィルタ30からの物質の除去を支援する際に有用なある量の負
圧を送り出すように、流れ受容装置24を寸法決めし得る。流れ受容装置24は、ユーザ
が、物質除去を支援するために望ましい程度に流れ受容装置24をフィルタ媒体42に近
接させて位置決めすることが可能であるように、フィルタハウジング31の内外に調整可
能に可動であり得る。このようにして、流れ受容装置24を操作するかさもなければ位置
決めして、フィルタ媒体42にわたって送り出された負圧を最大にすることが可能である

【0043】
図1aに示したように、図1の流量分配装置18および流れ受容装置24は、2つのエ
ンドエフェクタ90a、92aの形態をとり得る。エンドエフェクタ90a、92aは、
フィルタ媒体42にわたって空気の分配を最大にするのを支援するために、任意の形状、
サイズ、および/または構造であることが可能である。例えば、いくつかの実施形態では
、それぞれのエンドエフェクタ90a、92aは、ハブ部94aと媒体界面部96aとを
有するワンピースの装置であり得る。他の実施形態では、エンドエフェクタ90a、92
aは2つ以上の部品から製造可能である。空気流を促進させおよび/またはフィルタ媒体
42からの物質の除去を容易にするために、エンドエフェクタ90a、92aのハブ部9
4aをガス源12と真空源14とにそれぞれ流体連結し得る。この連結は、例えば、フィ
ルタ30の構造に応じて剛性または可撓性であってもよい。この連結により、エンドエフ
ェクタ90a、92aの少なくとも一部分が、フィルタ媒体42の表面の少なくとも一部
分と接合することが可能になり得る。
【0044】
媒体界面部96aは、例えば、丸形、テーパ状、箱状、または他の任意の適切な形状で
あってもよく、また圧縮ガスまたは負圧が媒体界面部96aに供給されるときに損傷を引
き起こすことなく、フィルタ媒体42と接合するように寸法決めしおよび/またはさもな
ければ構成し得る。媒体界面部96aは、フィルタ媒体42との望ましい接触および/ま
たはシールを容易にするために、剛性または可鍛性であり得るか、または剛性または可鍛
性の少なくとも1つの構成部材を含むことが可能であり、また公知の任意の適切な材料ま
たはそれらの材料の組み合わせから製造可能である。媒体界面部96aの少なくとも一部
分は、媒体42にわたって流れの分配を変更するために回転するか、さもなければフィル
タ媒体42に対して可動であり得る。例えば、ソレノイド、電動モータ、または公知の他
の手段(図示せず)によって、可動部を作動可能である。
【0045】
図1aに示したように、エンドエフェクタ90a、92aは互いにフィルタ媒体42の
反対側に直接位置合わせし得る。エンドエフェクタ90a、92aの直接の位置合わせお
よび/または協働する移動を容易にするために、例えばコネクタ98によって、流量分配
装置18と流れ受容装置24とを連結可能である。コネクタ98は、例えば、ロッド、バ
ー、ハンドル、ビーム、または他の適切な連結手段であることが可能であり、また公知の
任意の適切な材料から製造可能である。コネクタ98を操作することによって、エンドエ
フェクタ90a、92aのそれぞれを同時に操作可能であるように、エンドエフェクタ9
0a、92aをコネクタ98に固く装着し得る。コネクタ98の模範的な移動が図1aの
矢印で示されている。このようにして、コネクタ98を操作することにより、それに対応
するエンドエフェクタ90a、92aの移動を引き起こすことが可能になる。いくつかの
実施形態では、コネクタ98を手動操作してもよく、一方、他の実施形態では、従来の任
意の作動手段を用いて、コネクタ98を作動してもよい。このような作動手段は、例えば
、電気式、油圧式、空圧式、および/または公知の他の制御部を含み得る。
【0046】
フィルタハウジング31は適切なオリフィス54、56を画成して、流量分配装置18
と流れ受容装置24とをそれぞれ受け入れることが可能である。上記移動を許容するよう
に、オリフィス54、56を寸法決めしおよび/または形作ることが可能であり、また可
撓性フード(図示せず)または同様の他の構造体を使用して、作動中にエンドエフェクタ
90a、92aとフィルタハウジング31との間のシールを形成することが可能である。
接着剤によりまたは他の任意の適切な手段によって、可撓性フードを装置18、24にま
たフィルタ30のフィルタハウジング31にシールし得る。可撓性フードは公知のタイプ
であってもよく、例えば、プラスチック、ゴム、または公知の他の適切な材料から製造可
能である。このような実施形態では、ボス20、21の少なくとも1つおよび/または弁
38、40の少なくとも1つを省略してもよい。エンドエフェクタ90a、92aが使用
されるいくつかの実施形態では、エンドエフェクタ90a、92aの挿入、操作、および
取り外しを可能にするために、オリフィス54、56は比較的大きくてもよいことが理解
される。このような大きなオリフィス54、56は、適切なシール(上述のような)が形
成されない場合にシステム10の効率を低減することがある。
【0047】
他の実施形態では、エンドエフェクタの少なくとも一部分は、例えば、比較的幅狭およ
び/または実質的に長方形であり得る。例えば、図1bが示しているように、エンドエフ
ェクタ90b、92bのそれぞれは、ハブ部94bと、比較的幅狭および/または実質的
に長方形の媒体界面部96bとを含むことが可能である。エンドエフェクタ90b、92
bは、図1aについて上述したエンドエフェクタ90a、92aと同一または同様の材料
から製造可能であり、またエンドエフェクタ90a、92aと同一または同様の機械的特
性を有し得る。しかし、媒体界面部96bは、図1aに示した部分96aよりも幅狭であ
りおよび/または前記部分96aよりも小さな表面積を有し得る。この結果、このような
実施形態では、フィルタハウジング31によって画成されたオリフィス54、56は、エ
ンドエフェクタ90a、92aについて上述したオリフィスよりも小さくてもよい。この
ようなオリフィス54、56は、エンドエフェクタ90b、92bを受け入れるように寸
法決めして形作ることが可能であり、また媒体界面部96bがフィルタ媒体42の実質的
に面全体にアクセスすることを許容し得る。このようなオリフィス54、56は、作動中
にエンドエフェクタ90b、92bとフィルタハウジング31との間のシールを形成する
ために、より小さな可撓性フード(図示せず)または同様の他の構造体を必要とし得る。
代わりに、可撓性フードは、エンドエフェクタ90b、92bとボス20、21との間の
シールを形成してもよい。エンドエフェクタ90b、92bとフィルタハウジング31と
の間の相対移動を許容するように、オリフィス54、56に対応して、ボス20、21を
寸法決めし得る。
【0048】
ハブ部94bによって、媒体界面部96bをエンドエフェクタ90b、92bを中心に
回転可能に連結し得る。回転可能なこの連結により、例えば、フィルタ30に挿入するた
めに、エンドエフェクタ90b、92bを位置合わせすることが可能になり得る。この連
結は、公知の任意の適切な回転可能な連結手段によって容易にし得る。連結は、上述のよ
うな流体連結であり得ることが理解される。このような実施形態では、エンドエフェクタ
90bおよび/またはエンドエフェクタ92bは、所定の安全距離を越えたフィルタ30
への挿入を防止するために、調整可能なストッパ(図示せず)をさらに含むことが可能で
ある。この安全距離は、例えば、フィルタ媒体42に対する損傷を防止し得る。いくつか
の実施形態では、エンドエフェクタ92bは省略してもよく、また図1の流れ受容装置2
4に置き換えてもよい。
【0049】
再び図1を参照すると、受容部16を真空源14に流体連結し得る。受容部16は、フ
ィルタ30から除去された物質を収集するように構成可能であり、また真空源14に取り
外し可能に取り付けることが可能である。例えば、いくつかの実施形態では、真空源14
がフィルタ30からの物質を吸い込むときに、除去された物質は真空フィルタを通って真
空源(図示せず)の内部に通過し得る。このような実施形態では、受容部16は、真空フ
ィルタによって収集された物質を収集して蓄積する。受容部16は、フィルタ30から除
去された物質を収集する際に有用な任意のサイズであることが可能であり、また任意の有
用な容量および形状を有することが可能である。例えば、受容部16は円筒状または箱状
であってもよく、また剛性容器または可撓性バッグであってもよい。受容部16は、任意
の種類または組成の物質を収集して蓄積するように設計可能である。本発明の開示の一実
施形態では、受容部16は、例えば灰のような有害汚染物質を蓄積するように設計可能で
あり、また例えば、鋼、錫、補強布、アルミニウム、複合材、セラミック、または公知の
他の任意の材料から製造可能である。受容部16は、その中に収集された物質の廃棄を容
易にするために、真空源14から急速に切り離しまたそこに再連結し得る。
【0050】
図6は、流れ受容装置24および流量分配装置18をフィルタ30と直列連結し得る本
発明の開示の実施形態を示している。本実施形態では、フィルタ30の入口34をエンジ
ン46の排気ライン44から切り離すことが可能である。フィルタ30の出口36も、そ
れを取り付けることが可能な任意の作業機械構成部材から切り離すことが可能である。次
に、流れ受容装置24と流量分配装置18とを入口34と出口36とにそれぞれ連結し得
る。このように連結された場合、装置24、18の少なくとも一部分がフィルタハウジン
グ31内にあることが可能である。装置24、18のそれぞれをフィルタ30にシール連
結することが可能であり、またこの連結は実質的に気密であり得る。図6に示したように
、取付け部50を使用して、この連結を容易にすることが可能である。取付け部50は公
知の任意のタイプの取付け部であることが可能であり、また装置24、18とフィルタ3
0との間の剛性連結を行うことが可能である。代わりに、取付け部50は、取り外し可能
に取り付け可能な連結を行ってもよく、この連結において、装置24、18は、修理シス
テム10の除去能力を向上させるためにフィルタ媒体42に対して可動である。取付け部
50は、例えば、熱収縮材料、プラスチック、ゴム、鋼、錫、銅、アルミニウムおよび/
または公知の他の任意の材料から製造可能である。本実施形態では、入口弁および出口弁
38、40(図示せず)を省略してもよい。
【0051】
エンジン46と作業機械の他の構成部材とからフィルタ30を切り離し得るが、フィル
タ30は、フィルタブラケット32または他の連結手段によって作業機械になお連結され
ていることが理解される。したがって、フィルタ30を作業機械から取り外すことなく修
理することが可能である。エンジン46と作業機械の他の構成部材とからの急速な切り離
しを可能にするために、図6の取付け部50は、例えば、可撓性カップリング、特大のス
リーブカップリング、または2つの据え付け作業機械構成部材の間における急速に着脱可
能な連結を容易にすることができる他の任意の従来のカップリングであってもよい。
【0052】
図6に示した実施形態では、図1、図1a、または図1bのいずれかについて上述した
ボス20、21は、公知のタイプのボスキャップ48を使用することによりシールし得る
。ボスキャップ48は、例えば、ねじ付きのまたはねじ付きでないプラグ、ボルト、また
はゴムストッパであることが可能であり、また流量分配装置18および流れ受容装置24
のそれぞれが、図1、図1a、および図1bに示したようなフィルタハウジング31に連
結されない場合に、ボス20、21をシールすることが可能である。ボスキャップ48で
ボス20、21をシールすることによって、フィルタが修理されている間に、ガスまたは
物質がフィルタ30に入るかまたはそこを出ることを実質的に禁止することが可能になる
。ボスキャップ48は、ボス20、21の内径にシール嵌合するように寸法決めしてもよ
く、ボス20、21の外側にシール嵌合するように寸法決めしてもよい。代わりに、図6
に示したような実施形態では、ボス20、21を省略してもよい。
【0053】
図7に示したように、本発明の開示の他の実施形態では、流量分配装置18、したがっ
てガス源12をボス21に連結して、第2のオリフィス56を通してフィルタハウジング
31内に位置決めし得る。本実施形態では、流れ受容装置24をボス20に連結して、第
1のオリフィス54を通してフィルタハウジング31内に位置決めすることが可能である
。これらのそれぞれの連結は、物質をフィルタ30から除去する際に有用であり得る。
【0054】
図8に示した本発明の開示の別の実施形態では、物質をフィルタ30から除去するため
のシステム200、または公知の他の濾過装置は、ガス源12、真空源14、受容部16
、流量分配装置18、および流れ受容装置24を含むことが可能である。例えば、ガスラ
イン22または真空ライン26によって、システム200のいくつかの構成部材を互いに
流体連結してもよい。ボス20によって、流量分配装置18をフィルタ30の第1のオリ
フィス54に取り外し可能に取り付け可能であり得る。ボス21によって、流れ受容装置
24をフィルタ30の第2のオリフィス56に取り外し可能に取り付け可能であり得る。
ボス20、21は公知の任意のタイプのボスであってもよく、また同様の機械的特性を有
してもよい。従来の任意の手段によって、ボス20、21をフィルタのハウジング31に
取り付けることが可能であり、またボス20、21の位置は、第1および第2のオリフィ
ス54、56の位置にそれぞれ対応する。ここにおける実施形態の構成部材は、対応する
参照番号を有する上述の他の実施形態の構成部材と同様または同一であり得る。例えば、
流量分配装置18はノズルであってもよく、ガス源12は圧縮機を含んでもよく、また濾
過装置30はパティキュレートフィルタであってもよい。さらに、濾過装置30から除去
される物質は、濾過装置30の再生から生じる灰である可能性がある。
【0055】
図8に示したように、ここにおける実施形態のシステム200はガス貯蔵装置100を
さらに含み得る。ガス貯蔵装置100はガス源12の下流に配置してもよく、またガスラ
イン22によって、ガス源12の出口をガス貯蔵装置入口102に流体連結してもよい。
ガス貯蔵装置100は、加圧ガスを貯蔵できる任意の装置であり得る。ガス貯蔵装置10
0は、例えば、高圧ガスタンクまたは拡張可能な貯蔵容器を含むことが可能である。ガス
貯蔵装置100が、本発明の開示のシステム200に流体連結される前に加圧ガスを収容
する実施形態では、ガス源12を省略してもよい。ガス貯蔵装置100は公知の任意の材
料から製造可能であり、剛性または可撓性であり得る。このような材料は、例えば、鋼、
鋳鉄、銅、アルミニウム、チタン、プラチナ、および/または任意の合金あるいはそれら
の組み合わせを含んでもよい。さらに、ガス貯蔵装置100はまた、プラスチック、ゴム
、ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、膨張ポリテトラフルオロエチレン、またはそれ
らのある派生物または組み合わせから製造してもよい。さらに他の代替形態では、ガス貯
蔵装置100は、上述の金属および/または非金属の任意の組み合わせから製造可能であ
る。
【0056】
ガス貯蔵装置100は、制御された容積の高圧ガスを例えばフィルタのような装置に供
給する際に有用な任意の容量を有し得る。ガス貯蔵装置100は、大気に関連する任意の
所望の圧力でガスを貯蔵でき得る。例えば、本発明の開示の一実施形態では、ガス貯蔵装
置100は、例えばコーディエライトプラグを含むフィルタを修理するために安全であり
得る範囲の加圧ガスを貯蔵でき得る。前述したように、このようなプラグ、および同様の
他のフィルタ媒体42は、損傷を受けることなく、約150psiよりも大きな圧力に耐
えることができない可能性がある。
【0057】
ガス貯蔵装置100は、例えば、流れ、圧力、温度、または公知の流れに関する他の測
定規準を感知できる少なくとも1つのガス貯蔵装置センサ109を含み得る。ガス貯蔵装
置100を例えばガスライン22に流体連結するために使用されるカップリングまたは他
の手段は、ガス貯蔵装置100内のガス圧力に関係なくシール連結を形成するように寸法
決めしさもなければ設計することが可能である。ガス貯蔵装置ハウジング108の壁厚も
、このような圧力に適切であり得る。さらに、ガス貯蔵装置100は、所望の容積の加圧
ガスを貯蔵しまたそれを制御可能に放出するように有利に形作ることが可能である。例え
ば、ガス貯蔵装置100は、構造的完全性を最大にするために円筒状または球状であって
もよい。
【0058】
ガスライン22によって、ガス貯蔵装置出口104を流量分配装置入口58に流体連結
することが可能であり、またガス貯蔵装置弁106をガス貯蔵装置出口104に近接して
配置することが可能である。ガス貯蔵装置弁106は、例えば、ポペット弁、バタフライ
弁、制御可能な膜、または公知の他の任意のタイプの制御可能な流量調整装置であり得る
。例えば、任意の範囲のガスがガス源12から流量分配装置18に通過することを許容す
るように、ガス貯蔵装置弁106を制御可能である。ガス貯蔵装置弁106は、ガス源1
2からのガス流を完全に制限するように位置決めし得るか、または流れが無制限に通過す
ることを許容し得る。公知の従来の任意の手段によって、ガス貯蔵装置弁106をガス貯
蔵装置100に連結することが可能である。いくつかの実施形態では、比較的高速で完全
に開きおよび/または完全に閉じるように、ガス貯蔵装置弁106を制御可能である。こ
の高速移動は、高速制御機構120によって容易にし得る。高速制御機構120は、例え
ば、電気式、圧電式、空圧式、油圧式、または他の制御装置を含んでもよい。いくつかの
実施形態では、高速制御機構120はソレノイド、サーボモータ、または他の従来の手段
であり得る。
【0059】
ガス貯蔵装置100はまた、ガス貯蔵装置入口102に近接して配置されたチェック弁
124を含むことが可能である。圧縮ガスがガス源12からガス貯蔵装置100に流れ込
むことを許容するように、またガスがガス貯蔵装置入口102を通って出ることを禁止す
るように、チェック弁124を構成可能である。このようにして、チェック弁124は、
ガス貯蔵装置100内における加圧ガスの貯蔵を支援し得る。
【0060】
本発明の開示の別の実施形態では、他の様々な流路を使用して、流れをガス源12から
流量分配装置18に方向付け得ることが理解される。例えば、いくつかの実施形態では、
ガス貯蔵装置100は、ユーザが、ガス貯蔵装置100を迂回させること、および圧縮ガ
ス流をガス源12から流量分配装置入口58に直接方向付けることを可能にできる3ウェ
イ弁(図示せず)または他のタイプの弁を含むことが可能である。
【0061】
実質的に図6に示したように、システム200(図8)の流れ受容装置24および流量
分配装置18をフィルタ30と直列連結し得ることも理解される。このような実施形態で
は、フィルタ30の入口34をエンジン46の排気ライン44から切り離すことが可能で
ある。フィルタ30の出口36も、それを取り付けることが可能な任意の作業機械構成部
材から切り離すことが可能である。次に、流れ受容装置24と流量分配装置18とを入口
34と出口36とにそれぞれ連結し得る。このように連結された場合、装置24、18の
少なくとも一部分がフィルタハウジング31内にあることが可能である。装置24、18
のそれぞれをフィルタ30にシール連結することが可能であり、またこの連結は実質的に
気密であり得る。このような実施形態では、ガス源12をガス貯蔵装置入口102に流体
連結してもよく、またガス貯蔵装置出口104を流量分配装置入口58に流体連結しても
よい。
【0062】
図9に示したように、本発明の開示の別の実施形態では、物質をフィルタ30から除去
するためのシステム300、または公知の他の濾過装置は、ガス源12、真空源14、受
容部16、流量分配装置18、および流れ受容装置24を含むことが可能である。例えば
、ガスライン22または真空ライン26によって、システム300のいくつかの構成部材
を互いに流体連結してもよい。ボス20によって、流量分配装置18をフィルタ30の第
1のオリフィス54に取り外し可能に取り付け可能であり得る。ボス21によって、流れ
受容装置24をフィルタ30の第2のオリフィス56に取り外し可能に取り付け可能であ
り得る。図8の実施形態について説明したように、図9に示した模範的な実施形態の構成
部材は、対応する参照番号を有する上述の他の実施形態の構成部材と同様または同一であ
り得る。
【0063】
図9に示した実施形態のシステム300は真空貯蔵装置110をさらに含むことが可能
である。真空貯蔵装置110は真空源14の下流に配置してもよく、また真空ライン26
によって、真空源14の入口を真空貯蔵装置出口114に流体連結してもよい。真空貯蔵
装置110は、負圧でガスを貯蔵できる任意の装置であることが可能である。真空貯蔵装
置ハウジング118の壁厚は、このような負圧に適切であり得る。真空貯蔵装置110は
、例えば、高圧ガスタンクを含むことが可能であり、また公知の任意の材料から製造可能
である。真空貯蔵装置110は、図8のガス貯蔵装置100と同様の機械的特性を有する
ことが可能であり、またいくつかの実施形態では、真空貯蔵装置110はガス貯蔵装置1
00と同一であり得る。真空貯蔵装置110が、本発明の開示のシステム300に流体連
結される前に負圧でガスを収容する実施形態では、真空源14を省略してもよい。真空貯
蔵装置110は、例えば、流れ、圧力、温度、または公知の流れに関する他の測定規準を
感知できる少なくとも1つの真空貯蔵装置センサ119を含み得る。
【0064】
真空ライン26によって、真空貯蔵装置入口112を流れ受容装置出口59に流体連結
することが可能であり、また真空貯蔵装置弁116を真空貯蔵装置入口112に近接して
配置することが可能である。真空貯蔵装置弁116は、例えば、ポペット弁、バタフライ
弁、制御可能な膜、または公知の他の任意のタイプの制御可能な流量調整装置であり得る
。例えば、任意の範囲のガスが流れ受容装置24から真空貯蔵装置110に通過すること
を許容するように、真空貯蔵装置弁116を制御可能である。真空貯蔵装置弁116は、
流れ受容装置24からのガス流を完全に制限するように位置決めし得るか、または流れが
無制限に通過することを許容し得る。公知の従来の任意の手段によって、真空貯蔵装置弁
116を真空貯蔵装置110に連結することが可能である。いくつかの実施形態では、比
較的高速で完全に開きおよび/または完全に閉じるように、真空貯蔵装置弁116を制御
可能である。この高速移動は、高速制御機構122によって容易にし得る。高速制御機構
122は、例えば、電気式、圧電式、空圧式、油圧式、または他の制御装置を含んでもよ
い。いくつかの実施形態では、高速制御機構122はソレノイド、サーボモータ、または
他の従来の手段であり得る。真空貯蔵装置弁116、およびそれを制御するために使用さ
れる高速制御機構122は、図8について上述したガス貯蔵装置弁106および対応する
高速制御機構120と機械的に同様であることが可能である。いくつかの実施形態では、
真空貯蔵装置弁116、およびそれを制御するために使用される手段122は、上述のガ
ス貯蔵装置弁106および対応する高速制御機構120と同一であり得る。
【0065】
真空貯蔵装置110は、真空貯蔵装置出口114に近接して配置されたチェック弁12
6をさらに含むことが可能である。ガスが真空貯蔵装置110から真空源14に流れるこ
とを許容するように、またガスが真空貯蔵装置出口114から真空貯蔵装置110に入る
ことを禁止するように、チェック弁126を構成可能である。このようにして、チェック
弁126は、負圧下の真空貯蔵装置110内におけるガスの貯蔵を支援し得る。
【0066】
本発明の開示の別の実施形態では、他の様々な流路を使用して、流れを流れ受容装置2
4から真空源14に方向付け得ることが理解される。例えば、いくつかの実施形態では、
真空貯蔵装置110は3ウェイ弁(図示せず)を含むことが可能である。3ウェイ弁は、
図8のシステム200について記載した3ウェイ弁と同様または同一であり得る。
【0067】
実質的に図6に示したように、システム300(図9)の流れ受容装置24および流量
分配装置18をフィルタ30と直列連結し得ることも理解される。このような実施形態で
は、フィルタ30の入口34をエンジン46の排気ライン44から切り離すことが可能で
ある。フィルタ30の出口36も、それを取り付けることが可能な任意の作業機械構成部
材から切り離すことが可能である。次に、流れ受容装置24と流量分配装置18とを入口
34と出口36とにそれぞれ連結し得る。このように連結された場合、装置24、18の
少なくとも一部分がフィルタハウジング31内にあることが可能である。装置24、18
のそれぞれをフィルタ30にシール連結することが可能であり、またこの連結は実質的に
気密であり得る。このような実施形態では、真空源14を真空貯蔵装置出口114に流体
連結してもよく、また真空貯蔵装置入口112を流れ受容装置出口59に流体連結しても
よい。
【0068】
図9aに示したように、本発明の開示の実施形態では、物質をフィルタ30から除去す
るための修理システム400、または公知の他の濾過装置は、ガス源12、真空源14、
受容部16、流量分配装置18、および流れ受容装置24を含むことが可能である。例え
ば、ガスライン22または真空ライン26によって、システム400のいくつかの構成部
材を互いに流体連結してもよい。ボス20によって、流量分配装置18をフィルタ30の
第1のオリフィス54に取り外し可能に取り付け可能であり得る。ボス21によって、流
れ受容装置24をフィルタ30の第2のオリフィス56に取り外し可能に取り付け可能で
あり得る。図8と図9の実施形態について説明したように、図9aに示した模範的な実施
形態の構成部材は、対応する参照番号を有する上述の他の実施形態の構成部材と同様また
は同一であり得る。
【0069】
図9aに示した実施形態のシステム400はガス貯蔵装置100と真空貯蔵装置110
とをさらに含むことが可能である。システム400のガス貯蔵装置100は、システム2
00のガス貯蔵装置と同様または同一であることが可能であり、また図8について上述し
たのと同一の構成部材を含み、かつ図8について上述したのと同一の方法で連結すること
が可能である。同様に、システム400の真空貯蔵装置110は、システム300の真空
貯蔵装置110と同様または同一であることが可能であり、また図9について上述したの
と同一の構成部材を含み、かつ図9について上述したのと同一の方法で連結することが可
能である。
【0070】
図10に示したように、本発明の開示の別の実施形態では、物質をフィルタ30から除
去するための修理システム500、または公知の他の濾過装置は、真空源14、受容部1
6、および流れ受容装置24を含むことが可能である。例えば、真空ライン26によって
、システム500のいくつかの構成部材を互いに流体連結してもよい。ボス21によって
、流れ受容装置24をフィルタ30のオリフィス56に取り外し可能に取り付け可能であ
り得る。図10に示した模範的な実施形態の構成部材は、対応する参照番号を有する上述
の他の実施形態の構成部材と同様または同一であり得る。
【0071】
図10に示した実施形態のシステム500は、可撓性膜128に連結されたアクチュエ
ータ130をさらに含むことが可能である。膜128はフィルタ媒体42の下流に配置可
能であり、また膜の表面に近接するガスの圧力を変化させるように撓ませることができる
任意のタイプの膜であることが可能である。膜128を撓ませることによって生成される
圧力変化により、例えばフィルタ30のような装置内でガスパルスを誘導し得る。システ
ム500が膜128とアクチュエータ130とを含む実施形態では、ガス源12、ガスラ
イン22、および流量分配装置18を省略してもよいことが理解される。
【0072】
膜128は、例えば、チタン、ステンレス鋼、ビニル、または他の金属、ポリマ、ある
いはそれらの派生物のような公知の変形可能な任意の材料から製造可能である。膜128
は、フィルタ30の断面の少なくとも一部分に跨るように適切に寸法決めすることが可能
である。いくつかの実施形態では、膜128はフィルタ30の断面全体に跨り得る。フィ
ルタ30内で誘導すべきガスパルスの所望の圧力変化または所望の特性に基づき、膜12
8の寸法および構造を選択してもよい。例えば、高振幅ガスパルスを必要とするシステム
500では、大径を有する膜128を所望可能である。さらに、比較的低周波のパルスを
必要とするシステム500では、比較的薄いプロファイルを有する膜128を所望可能で
ある。他の例としては、膜128を従来のスピーカウーファと同様に構成してもよい。こ
のような膜128は、膜128の他の領域よりも可撓性であり得る膜128の円周に近接
する不均一なセクション(図示せず)を有し得る。不均一なこのセクションは、例えばア
コーディオン状のセクションと同様に実質的に波形であり得る。このような不均一なセク
ションは追加の可撓性を膜128に付与することが可能であり、また膜128が誘導でき
るガスパルスの振幅を増大させることが可能である。これらのおよび他の膜特性は、設計
選択に関わる問題であること、および所望の膜特性および構造は、膜128が使用される
フィルタ30の構造に依存し得ることが理解される。
【0073】
いくつかの実施形態では、膜128をフィルタ30のハウジング31に固く装着するこ
とが可能である。公知の任意の手段によって、膜128を装着してもよい。例えば、いく
つかの実施形態では、膜128をハウジング31に溶接し得る。フィルタ媒体42を通し
た通常の流れに対し実質的に平行の方向に、ガスパルスを方向付けるように、膜128を
フィルタ媒体42に対して装着するかさもなければ配向することが可能である。この方向
は図10と図11の矢印134で示されている。いくつかの実施形態では、図10と図1
1に示したように、膜128をフィルタ媒体42に対し実質的に平行に装着し得る。膜1
28が、エンジン46の通常の作動状態中にフィルタ30を通した排気流に干渉すること
がないように、膜128をハウジング31内に位置決めすることが可能である(図12に
ついて以下により詳細に記載)。本実施形態では、膜128は、エンジン46の作動前に
フィルタ30内に常時装着するかさもなければ設置することが可能であり、またエンジン
46の作動中にフィルタのハウジング31内に留まることが可能である。
【0074】
他の実施形態では、ボス138によって、膜128をフィルタ30のオリフィス136
に取り外し可能に取り付け可能であり得る。このような実施形態は図11に示されている
。ボス138は公知の任意のタイプのボスであってもよく、また使用する膜128のサイ
ズおよび/またはタイプによって、使用するボス138のサイズおよび/またはタイプを
決定してもよい。図1の実施形態について説明したように、ボス138の内径はねじ付き
であり得る。このような実施形態では、膜128の外面は、膜128とボス138との間
の連結を容易にするように、ボス138の内径に配置されたねじ部に対応するねじ部を含
むことが可能である。
【0075】
図10と図11に示したように、アクチュエータ130は膜128の表面に固く装着し
、また膜128の表面に近接するガスの圧力を変化させるのを支援するために膜128の
上に位置決めし得る。このようにして、例えばフィルタのような装置内でガスパルスを誘
導するように、アクチュエータ130を構成可能である。アクチュエータ130は公知の
任意の材料から製造可能であり、また本発明の開示のいくつかの実施形態では、アクチュ
エータ130は圧電材料から製造可能である。このような実施形態では、アクチュエータ
130に電圧が印加されると、アクチュエータ130は変形する可能性がある。アクチュ
エータ130に電気的に連結された1つ以上のリード線132を通して、電圧を印加する
ことが可能である。アクチュエータ130の変形の大きさは、アクチュエータ130に印
加される電圧および/または電流に対応し得る。例えば、比較的大きな電圧をアクチュエ
ータ130に印加することにより、アクチュエータ130の比較的大きな変形を引き起こ
すことが可能になる。変形の大きさはまた、アクチュエータ130のサイズおよび/また
は抵抗性に関係することがある。例えば、比較的長いアクチュエータ130は、より短い
長さの同様のアクチュエータ130よりも大きな変形能力があり得る。膜128について
上述したように、フィルタ30内で誘導すべきガスパルスの所望の圧力変化または所望の
特性に基づき、アクチュエータ130の寸法および特性を選択してもよい。
【0076】
アクチュエータ130が膜128に固く装着されるので、アクチュエータ130を変形
させることにより、それに対応する膜128の変形を引き起こすことが可能になる。この
ようにして、アクチュエータ130に供給される電圧および/または電流を制御すること
によって、膜128の変形、およびフィルタ30内で誘導される対応するガスパルスを制
御可能である。膜128とハウジング31(図10)またはボス138(図11)との間
の剛性連結によって、膜128の変形を少なくとも部分的に制限し得る。
【産業上の利用可能性】
【0077】
任意のフィルタ30、濾過装置、または公知の他の物質収集装置と共に、開示した修理
システム10を使用することが可能である。このような装置は、物質の除去が望まれる任
意の用途に使用し得る。例えば、このような装置は、ディーゼルエンジン、ガソリンエン
ジン、天然ガスエンジン、または公知の他の燃焼エンジンまたは燃焼炉で使用することが
可能である。したがって、上述のように、物質を濾過装置から除去するために、任意の作
業機械、オンロード車両、オフロード車両、据え付け機械、および/または他の排気生成
機と共に、開示した修理システム10を使用し得る。システム10はオンロード車両用ま
たはオフロード車両用のシステムであることが可能である。システム10がオンロード車
両用のシステムである実施形態では、システム10の構成部材を作業機械に直接装着する
ことが可能であり、また濾過装置に取り外し可能に取り付け可能であり得る。例えば、シ
ステム10をエンジン室のような作業機械の室内に定着固定し得る。
【0078】
異なる様々な方法およびシステムを使用して、このような機械の濾過装置から物質を除
去することが可能である。例えば、このような機械に使用されるいくつかのフィルタを再
生によって清掃し得る。再生中、ヒータまたは他のある熱源を使用して、フィルタ構成部
材の温度を上昇させることが可能である。ヒータはまた、捕捉された微粒子物質の燃焼温
度を超えて当該微粒子物質の温度を上昇させることが可能であり、これによって、収集さ
れた微粒子物質を燃焼除去して、少量の灰を後に残しつつフィルタを再生する。再生はフ
ィルタの微粒子物質の蓄積を低減し得るが、フィルタの再生を繰り返すことにより、時間
経過に伴うフィルタの構成部材における灰の蓄積、およびそれに対応するフィルタ性能の
悪化が生じる可能性がある。
【0079】
微粒子物質と異なり、灰を再生によって燃焼除去することができない。したがって、い
くつかの状態では、他の技術およびシステムを用いて、蓄積された灰をエンジンフィルタ
から除去することが必要であり得る。次に、修理システム10の作動について詳細に説明
する。
【0080】
図12はエンジン46の通常の作動状態を示している。この状態では、修理システム1
0をフィルタ30に連結する必要はなく、また入口弁38および出口弁40の両方を開い
て、エンジン46からの排気流の通過を容易にすることが可能である。排気流の矢印72
で示したように、排気流はエンジン46を出て、排気ライン44と開いた入口弁38とを
通過し得る。排気流は入口34を通ってフィルタ30に入ることが可能であり、またプロ
セス流の矢印74で示したように、フィルタ媒体42(図示せず)の少なくとも一部分を
横切って移動することが可能である。出口36を介してフィルタ30を出るや否や、排気
流は、濾過流の矢印76で示したように、開いた出口弁40を通過し得る。
【0081】
時間の経過につれて、作業機械診断装置88は、大気に放出される汚染物質量の増加を
感知することが可能である。これらの読み取りに基づき、フィルタ30は、自動的に、ま
たはある操作者入力の結果として再生を受け得る。上述のように、いくつかの再生サイク
ルの後に、灰がフィルタ媒体42に蓄積し始める可能性がある。フィルタ30内に収集さ
れた灰を除去するのを支援するために、本発明の開示の修理システム10をフィルタ30
に取り付けることが可能である。システム10はまた、フィルタ30内に収集された煤お
よび/または他の物質の除去を支援するために使用し得ることが理解される。
【0082】
図13によって示したように、フィルタ30からの灰の除去を開始するために、燃焼が
停止して、エンジン46から排気ライン44への排気流がなくなるように、エンジン46
をオフにすることが可能である。ユーザは手で入口弁および出口弁38、40を閉じ得る
。代わりに、ソレノイドまたは他の手段によって、弁38、40を作動可能である実施形
態では、弁38、40を遠隔制御して閉じてもよい。入口弁38を閉じることにより、灰
の除去処理中にエンジン46の構成部材を保護することが可能になり、また灰が排気ライ
ン44を通ってエンジン46に入ることを防止することが可能になる。入口弁38が閉じ
られている間に出口弁40を閉じることにより、ガスが、流量分配装置18(図示せず)
によって供給された後にフィルタ30から漏出することが防止され得る。
【0083】
ボスキャップ48(図6)を取り外して、流量分配装置18(図示せず)をボス20(
図1)を介してフィルタハウジング31に挿入することによって、ガス源12をフィルタ
30に取り付けることが可能である。フィルタ媒体42を損傷することなく、それにわた
って圧縮空気流を最大にするように、流量分配装置18を位置決めし得る(図1参照)。
フィルタ媒体42に対する損傷は、流量分配装置18に取り付けられた調整可能なストッ
パ(図示せず)によって防止することが可能である。
【0084】
フィルタ30の反対側のボスキャップ48(図6)を取り外して、流れ受容装置24を
ボス21を介してフィルタハウジング31に挿入することによって、真空源14をフィル
タ30に取り付け得る(図1参照)。流れ受容装置24は、フィルタ30に挿入すること
が可能であり、またフィルタ媒体42を損傷することなく、それに供給される真空または
負圧の量を最大にするように位置決めすることが可能である。
【0085】
ガス源12は作動することが可能であり、また圧縮流の矢印78で示したように、圧縮
空気をフィルタ30に供給し始めることが可能である。この流れが図13に概略的に示さ
れているが、フィルタ媒体42にわたって最大の空気分配を得るために、流量分配装置1
8によって圧縮空気を供給し得ることが理解される。圧縮空気のこの分配は、孔パターン
、手または機械による作動、自由移動、またはそれらの組み合わせのような流量分配装置
18の設計の結果によるものであり得る。圧縮空気がガス源12によって供給されている
間、ユーザは流量分配装置18を操作して、フィルタ30内に圧縮空気の分配を方向付け
、システムの灰の除去能力を向上させ得ることが理解される。例えば、図1aの装置18
、24は、方向矢印で示したように、フィルタ媒体42に沿って実質的に上下に操作する
ことが可能である。実質的に同一の方法で、図1bの装置18、24を操作してもよい。
図1、図1a、および図1bに示したように、このような操作は、利用する装置18、2
4および/またはエンドエフェクタ90a、92a、90b、92bのタイプに部分的に
依存することがある。図1の装置18、24を実質的に任意の方向に操作して、空気の分
配を改善し得るが、図1aと図1bの装置18、24は、それぞれ、エンドエフェクタ9
0a、92aと90b、92bのサイズおよび形状に少なくとも起因する装置18、24
の動作範囲に部分的に制限される可能性がある。
【0086】
真空源14は、実質的にガス源12と同時に作動することが可能であり、またガス源1
2が圧縮空気を供給している間に真空または負圧をフィルタ30に供給することが可能で
ある。ガス源12および真空源14は、通常のフィルタ作動状態(図12)中に、排気流
の方向とは反対の方向にフィルタ30を通して空気を流入させ得る。圧縮空気と真空との
組み合わせは、修理システム10の灰の除去能力を向上させることを可能にし、またフィ
ルタ30のフィルタ媒体42内の深部に留まる灰を除去する際に有用であり得る。この気
流は図13の逆流の矢印80で示されている。
【0087】
いくつかの実施形態では、ガス源12によって供給される圧縮空気の容積は、真空源1
4によって除去されるガスの容積と実質的に一致する場合がある。しかし、他の実施形態
では、ガス源12の出力は真空源14の入力に関係しないことがある。真空源14の入力
およびガス源12の出力が、実質的に等価であるように較正されない実施形態では、修理
システム10の全体効率が最大にされない可能性があることが理解される。
【0088】
灰が逃げ出すと、真空流の矢印82で示したように、真空源14内におよび/または受
容部16内に灰を運ぶことが可能である。灰は、その除去処理を通じて受容部16内に安
全に蓄積することが可能であり、また廃棄されるまで受容部16に存在し得る。
【0089】
流れ受容装置24のサイズ、形状、および/または位置に基づき、装置は、フィルタ3
0から除去された灰のすべてを収集できない場合があることが理解される。例えば、フィ
ルタ内に生成される逆流の故に、除去された灰のあるものは、流れ受容装置24に隣接し
て再配置する可能性がある。フィルタハウジング31内における流れ受容装置の可動性に
関係なく、装置24は、除去されたこのような灰に到達できないことがある。この問題を
軽減するために、可動性の向上を許容するように、第2のオリフィス56のサイズを大き
くすることが可能であることも理解される。さらに、より大きなまたは漏斗状の流れ受容
装置24を使用してもよい。しかし、これらのそれぞれの解決方法により、望ましくない
他の非効率性が生じる可能性がある。
【0090】
ユーザは、既存の作業機械診断装置88、または公知の他の手段を使用することによっ
て、フィルタ30に実質的に灰がないかどうかを決定し得る。例えば、フィルタ30を通
して逆流の圧縮空気を流入させた後、ユーザは修理システム10を切り離し、入口弁およ
び出口弁38、40を開き、またエンジン46を始動させることが可能である。フィルタ
30の下流の作業機械診断装置88は、実質的に灰がない状態下でフィルタ30が作動し
ているかどうか、またはフィルタ30が別の修理を必要としているかどうかを決定し得る

【0091】
いくつかの状態では、大部分の灰は、ガス源12および真空源14が逆流状態でフィル
タ媒体42に作用した後にフィルタ30内に留まることがある。このような状態では、ガ
ス源12および真空源14を利用して、図14に示したような通常の流れ方向にフィルタ
30を通して空気を流入させることが必要であり得る。図示したように、ガス源12は、
圧縮流の矢印78の方向に圧縮空気を流入させることが可能である。流量分配装置18(
図示せず)によって、圧縮空気をフィルタ媒体42の面にわたって分散させて、通常の流
れの矢印86の方向にフィルタ30を通して運び得る。残っている灰はフィルタ媒体42
から追い出すことが可能であり、またフィルタ30から除去することが可能である。真空
流の矢印82で示したように、灰は真空源14に移動して、受容部16内に入り、ここで
、灰を安全に蓄積し得る。このプロセスを通じて、入口弁および出口弁38、40を閉じ
て、エンジン46を損傷から保護し、かつフィルタ30内の圧力を維持することが可能で
ある。この通常の流れ方向の清掃サイクルの後、ユーザは修理システム10をフィルタ3
0から再び切り離し、また上述の1つ以上の作業機械診断装置88を用いて、フィルタ3
0の性能を測定し得る。フィルタ性能が十分なレベルに戻るまで、このプロセスを繰り返
すことが可能である。
【0092】
さらに、システム200がガス貯蔵装置100(図8)をさらに含む実施形態では、ガ
ス源12が作動されている間に、ガス貯蔵装置弁106を閉じ得る。ガス貯蔵装置弁10
6を閉じることにより、圧縮空気流が流量分配装置18に通過することを完全に制限する
ことが可能になり、また圧縮空気流の少なくとも一部分をガス貯蔵装置100内に貯蔵す
ることが許容され得る。圧力は、流れの部分がガス貯蔵装置100内に貯蔵されるときに
ガス貯蔵装置100内で増大し得る。チェック弁124は、加圧ガスがガス貯蔵装置入口
102を通って出ることを防止することが可能であり、したがって、正圧でガスを貯蔵す
るのを支援することが可能である。ガス貯蔵装置100内で所望の正圧に達すると、ガス
貯蔵装置弁106を開くことが可能であり、また貯蔵されたガスをガス貯蔵装置出口10
4を通して流量分配装置18に放出することが可能である。ガス貯蔵装置弁106を急速
に開いて、貯蔵された空気がガス貯蔵装置100から放出される力を最大にし得る。放出
されたガスは、フィルタ媒体42にわたって圧縮ガスの衝撃波を生成することが可能であ
り、またシステム200の物質除去能力を向上させることが可能である。例えば、ガスの
衝撃波は、衝撃波が利用されないシステム10よりも短い時間でまた少ない労力で、フィ
ルタ媒体42内の深部にある物質を除去でき得る。上述のように、濾過装置30を通した
通常の流れの方向とは反対の方向に、貯蔵されたガス流を供給することが可能である。弁
106が開かれる前にまたは実質的に開かれるのと同時に、システム200の真空源14
を作動可能であることが理解される。
【0093】
システム300が真空貯蔵装置110(図9)を含む実施形態では、真空源14が作動
されている間に真空貯蔵装置弁116を閉じることが可能である。真空貯蔵装置弁116
を閉じることにより、空気流がフィルタ30から真空貯蔵装置110に通過することを完
全に制限することが可能になり、また負圧が真空貯蔵装置110内で増大することが許容
され得る。流れが真空貯蔵装置弁116によって制限され、また真空源が真空を引き続け
るときに、圧力は真空貯蔵装置110内で減少し得る。チェック弁126は、ガスが真空
貯蔵装置出口114に入ることを防止することが可能であり、したがって、負圧でガスを
貯蔵するのを支援することが可能である。真空貯蔵装置110内で所望の負圧に達すると
、真空貯蔵装置弁116を開くことが可能であり、また真空貯蔵装置110内で増大され
た負圧が、フィルタ30からのガス流を流れ受容装置24を通して急速に吸い込むことが
可能である。真空貯蔵装置弁116を急速に開いて、ガスが真空貯蔵装置110内に吸い
込まれる力を最大にし得る。真空貯蔵装置110を使用して、負圧を増大させてフィルタ
媒体42の下流に解放することにより、システム300の物質除去能力を向上させること
が可能になる。例えば、図9のシステム300のような閉鎖システム内で増大された真空
を急速に解放することにより、負圧の増大が存在しないシステム10よりも短い時間でま
た少ない労力で、フィルタ媒体42内の深部にある物質を除去するのを支援することが可
能になる。上述のように、濾過装置30を通した通常の流れの方向とは反対の方向に、負
圧を濾過装置30の少なくとも一部分に供給し得る。弁116が開かれる前にまたは実質
的に開かれるのと同時に、システム300のガス源12を作動可能であることが理解され
る。
【0094】
図9aに示したように、別の実施形態では、システム400は、ガス貯蔵装置100お
よび真空貯蔵装置110の両方を含み得る。このような実施形態では、真空源14とガス
源12とが作動されている間、真空貯蔵装置弁116とガス貯蔵装置弁106とをそれぞ
れ閉じることが可能である。上述のように、このようにして弁116、106を閉じるこ
とにより、空気流が真空貯蔵装置110にまた流量分配装置18に通過することを制限す
ることが可能になり得る。同様に、弁116、106を閉じることにより、負圧が真空貯
蔵装置110内で増大すること、および正圧がガス貯蔵装置100内で増大することが許
容され得る。真空貯蔵装置110およびガス貯蔵装置100内で所望の圧力に達すると、
弁116、106を開くことが可能である。上述のように、真空貯蔵弁116を開くこと
により、フィルタ30からのガス流を流れ受容装置24を通して急速に吸い込むことが可
能になる。同様に、ガス貯蔵装置弁106を開くことにより、貯蔵されたガスを流量分配
装置18に放出することが可能になる。システム400の物質除去能力を向上させるため
に、弁116、106を急速に開くことが可能であり、また実質的に同時に開くことが可
能である。
【0095】
システム500(図10と図11)が膜128とアクチュエータ130とを含む実施形
態では、出口弁および入口弁40、38の両方を閉じて、フィルタ30のハウジング31
内で相対的に閉じたシステムを形成し得る。フィルタ30のオリフィス136に連結され
たボス138によって、膜128をハウジング31に取り外し可能に取り付けることが可
能である。次に、電圧をリード線132を通してアクチュエータ130に供給して、膜1
28を変形させ得る。この変形により、フィルタ30内において、通常の流れの方向とは
反対の方向に、ガスの圧力変化およびそれに対応するパルスが引き起こされる。この方向
は図10と図11の矢印38で示されている。ガスパルスの振幅および周波数は、アクチ
ュエータ130に供給される電圧を変更することによって制御され、またフィルタ媒体4
2内に収集された物質を除去できるガスパルスを誘導するように選択することが可能であ
る。ガスパルスが供給されている間、真空源14を作動して、フィルタ30からの物質の
除去を支援することも可能である。図10について上述したように、いくつかの実施形態
では、膜128はフィルタ30内に装着可能であるが、取り外し可能ではない場合がある

【0096】
開示した修理システム10の他の実施形態は、仕様を考慮すれば当業者には明白であろ
う。例えば、入口弁および出口弁38、40は3ウェイ弁であることが可能であり、また
フィルタ30が修理されている間に、エンジン46の排気流を代替経路に方向付けること
ができ得る。さらに、フィルタ30に3つ以上のボス20、21を取り付けて、2つ以上
の流量分配装置18および/または2つ以上の流れ受容装置24の挿入を容易にすること
が可能である。さらに、ガス源12および真空源14は同一の装置であってもよい。
【0097】
さらに、いくつかの実施形態では、真空貯蔵装置118を膜128およびアクチュエー
タ130と共に使用して、物質をフィルタ30から除去するのを支援し得る。さらに、修
理システム10は、フィルタ30を通った流れの特性を感知するための少なくとも1つの
センサを含むことが可能である。センサは修理システム制御装置に連結することが可能で
ある。制御装置は、少なくとも1つのセンサから受信された信号に応答して灰の除去処理
の形態を制御し得る。この制御を容易にするために、入口弁および出口弁38、40、ガ
ス源12、および/または真空源14を制御装置に制御可能に連結することが可能である
。仕様および実施例は模範的なものに過ぎないと考えるべきであり、本発明の真の範囲は
、次の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【符号の説明】
【0098】
10 修理システム
12 ガス源
14 真空源
16 受容部
18 流量分配装置
19 流量分配装置
20 ボス
21 ボス
22 ガスライン
23 流量分配装置
24 流れ受容装置
25 流量分配装置
26 真空ライン
27 流量分配装置
30 フィルタ
31 フィルタハウジング
32 フィルタブラケット
33 矢印
34 入口
35 矢印
36 出口
38 入口弁
40 出口弁
42 フィルタ媒体
44 排気ライン
46 エンジン
48 ボスキャップ
50 取付け部
54 第1のオリフィス
56 第2のオリフィス
58 流量分配装置入口
59 流れ受容装置出口
60 先端
61 流量分配装置入口
62 孔
63 流量分配装置入口
64 作動装置
65 流量分配装置入口
66 作動装置ライン
67 孔
68 制御装置
69 孔
70 脚
71 先端
72 排気流の矢印
73 先端
74 プロセス流の矢印
75 先端
76 濾過流の矢印
78 圧縮流の矢印
80 逆流の矢印
82 真空流の矢印
86 通常の流れの矢印
88 作業機械診断装置
90a 流量分配装置エンドエフェクタ
90b 流量分配装置エンドエフェクタ
92a 流れ受容装置エンドエフェクタ
92b 流れ受容装置エンドエフェクタ
94a ハブ部
94b ハブ部
96a 媒体界面部
96b 媒体界面部
98 コネクタ
100 ガス貯蔵装置
102 ガス貯蔵装置入口
104 ガス貯蔵装置出口
106 ガス貯蔵装置弁
108 ガス貯蔵装置ハウジング
109 ガス貯蔵装置センサ
110 真空貯蔵装置
112 真空貯蔵装置入口
114 真空貯蔵装置出口
116 真空貯蔵装置弁
118 真空貯蔵装置ハウジング
119 真空貯蔵装置センサ
120 高速制御機構
122 高速制御機構
124 チェック弁
126 チェック弁
128 膜
130 アクチュエータ
132 リード線
134 矢印
136 オリフィス
138 ボス
200 システム
300 システム
400 システム
500 システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微粒子物質をディーゼル微粒子フィルタ媒体から除去する方法であって、
前記媒体を車両の排気浄化システムから取り外すステップと、
前記媒体を前記排気浄化システムから取り外した後、排気入口側および排気出口側の一方が上側を向くと共に排気入口側および排気出口側の他方が下側を向いた状態で前記媒体をほぼ垂直向きに支持するステップと、
ガスをガス貯蔵タンクに送り込むステップと、
前記タンク内の圧力を感知するステップと、
複数のガスパルスを前記タンクから制御可能に放出するステップと、
前記タンクから放出される前記ガスパルスが通る狭い部分と、前記媒体の上側を向く面に対向する広い部分とを有し、前記媒体の上側を向く面に向けられる漏斗状構造体を介して前記ガスパルスを前記媒体に供給するステップと、
前記ガスパルスによって取り除かれ、前記媒体の下側を向く面に流体連結された前記受容部内に灰を捕集するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
微粒子物質をディーゼル微粒子フィルタ媒体から除去する方法であって、
前記媒体を車両の排気浄化システムから取り外すステップと、
前記媒体を前記排気浄化システムから取り外した後、前記媒体中の前記微粒子物質が少なくとも燃焼する温度にまで前記媒体を加熱し、これによって前記微粒子物質の少なくとも一部を燃焼させて前記媒体中に或る量の灰の生成を結果として生ずるステップと、
排気入口側および排気出口側の一方が上側を向くと共に排気入口側および排気出口側の他方が下側を向いた状態で前記媒体をほぼ垂直向きに支持するステップと、
ガスをガス貯蔵タンクに送り込むステップと、
前記タンク内の圧力を感知するステップと、
複数のガスパルスを前記タンクから制御可能に放出するステップと、
前記ガスパルスを前記媒体の上側を向く面の上方に配されたオリフィスを介して前記媒体に供給し、このガスパルスの供給中は前記オリフィスが前記媒体に対して静止したままとなるステップと、
前記ガスパルスによって取り除かれ、前記媒体の下側を向く面に流体連結された前記受容部内に灰を捕集するステップと
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項3】
微粒子物質をディーゼル微粒子フィルタ媒体から除去するためのシステムであって、
排気入口側および排気出口側の一方が上側を向くと共に排気入口側および排気出口側の他方が下側を向いた状態で前記媒体をほぼ垂直向きに支持するようになっているハウジングと、
ガスを収容するようになっている貯蔵タンクと、
前記タンク内の圧力を感知するためのセンサと、
前記センサと関連付けられ、ガスを前記タンクから複数のガスパルスとして放出するための制御装置と、
前記タンクに流体連結された少なくとも1つの導管と、
前記導管からのガスが通るようになっている狭い部分と、前記媒体の上側を向く面に対向して向けられる広い部分とを有する漏斗状構造体と、
前記媒体の下側を向く面の下流に流体連結され、前記ガスパルスによって取り除かれる灰を捕集するようになっている受容部と
を具えたことを特徴とするシステム。

【図1】
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【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図9a】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−21532(P2012−21532A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180871(P2011−180871)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【分割の表示】特願2005−292520(P2005−292520)の分割
【原出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【出願人】(391020193)キャタピラー インコーポレイテッド (296)
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
【Fターム(参考)】