説明

フィルタ及び換気装置

【課題】捕集対象物の飛散や落下を確実に防止して着脱が可能なフィルタを提供する。
【解決手段】捕集フィルタ1Aは、空気は通すと共に、捕集対象物が捕集される捕集部20と、捕集部20で捕集対象物が捕集される捕集面23を内側として、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの折り畳みが行われると共に、捕集面23を空気の流れる方向の上流側で上面に向けて第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの展開が行われる折り曲げ底部24を備え、捕集部20を折り畳んで取り外しが行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風路中に配置されて捕集対象物を捕集するフィルタ、及びこのフィルタを備えた換気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外気を導入し室内に給気する第1種および第2種と称される換気装置では、外気導入時に虫等の捕集対象物が装置内に取り込まれることがある。このため、装置内にフィルタを設け、捕集対象物をフィルタで捕集して、室内に入り込まないようにしている。
【0003】
従来から、フィルタは装置本体に対して着脱可能な構成で、フィルタで捕集した捕集対象物を受ける受け皿を設けた構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、フィルタを折り畳み可能として、捕集対象物の落下を防止できるようにした構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−340508号公報
【特許文献2】特開平09−257335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、フィルタに受け皿を設けた構成では、フィルタを着脱する際に、受け皿で捕集した捕集対象部の露出や飛散を防止できない。また、フィルタを折り畳み可能とする構成では、フィルタの折り畳み時に捕集対象物の落下を確実に防止できない。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、捕集対象物の飛散や落下を確実に防止して着脱が可能なフィルタ及びフィルタを備えた換気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明は、空気は通すと共に、捕集対象物が捕集される捕集手段と、捕集手段で捕集対象物が捕集される捕集面を内側として、捕集手段の折り畳みが行われると共に、捕集面を空気の流れる方向の上流側で上面に向けて捕集手段の展開が行われる折り曲げ手段とを備えたフィルタである。
【0008】
また、本発明は、空気が通る風路と、風路で空気の流れを生じさせる送風手段と、風路に取り付けられるフィルタと、フィルタが着脱自在に取り付けられるフィルタ取付部を備え、フィルタは、空気は通すと共に、捕集対象物が捕集される捕集手段と、捕集手段で捕集対象物が捕集される捕集面を内側として、捕集手段の折り畳みが行われると共に、捕集面を空気の流れる方向の上流側で上面に向けて捕集手段の展開が行われる折り曲げ手段を備え、フィルタ取付部は、フィルタが挿入される動作で、捕集手段を展開させる展開手段と、フィルタを取り外す動作で、捕集手段を折り曲げ手段で折り畳む折り畳み手段を備えた換気装置である。
【0009】
本発明では、フィルタがフィルタ取付部に取り付けられると、捕集手段が展開することで、風路を通る空気は通すと共に、捕集対象物は捕集手段で捕集される。捕集対象物を捕集したフィルタは、フィルタ取付部から取り外す動作で、捕集対象物が捕集された捕集面を内側として捕集手段が折り畳まれる。フィルタは、捕集面が上面を向けて取り付けられることで、捕集手段を折り畳む動作でも、捕集対象物が捕集面から外部に落下することが防止される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、捕集対象物を捕集したフィルタは、捕集対象物が捕集された捕集面を内側として捕集手段が折り畳まれることで、捕集対象部の露出や飛散を防止することができ、フィルタのメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す正面図である。
【図3】本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す平面図である。
【図4】本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す側面図である。
【図5】本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す斜視図である。
【図6】本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す正面図である。
【図7】本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す平面図である。
【図8】本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す側面図である。
【図9】本実施の形態の捕集フィルタが折り畳まれた状態を示す斜視図である。
【図10】本実施の形態の捕集フィルタが折り畳まれた状態を示す斜視図である。
【図11】本実施の形態の捕集フィルタが折り畳まれた状態を示す斜視図である。
【図12】本実施の形態の捕集フィルタが取り付けられるフィルタ取付部の一例を示す斜視図である。
【図13】本実施の形態のフィルタ取付部の一例を示す正面図である。
【図14】本実施の形態のフィルタ取付部の一例を示す平面図である。
【図15】本実施の形態の枠部の一例を示す斜視図である。
【図16】本実施の形態の枠部の一例を示す正面図である。
【図17】本実施の形態の枠部の一例を示す平面図である。
【図18】本実施の形態の枠部の一例を示す底面図である。
【図19】本実施の形態の枠部の一例を示す側面図である。
【図20】捕集フィルタが取り付けられたフィルタ取付部の一例を示す斜視図である。
【図21】捕集フィルタが取り付けられたフィルタ取付部の一例を示す正面図である。
【図22】捕集フィルタが取り付けられたフィルタ取付部の一例を示す平面図である。
【図23】捕集フィルタの取付工程を示すフィルタ取付部の一例を示す斜視図である。
【図24】捕集フィルタの取付途中の工程を示すフィルタ取付部の一例を示す斜視図である。
【図25】捕集フィルタの取付途中の工程を示すフィルタ取付部の一例を示す正面図である。
【図26】捕集フィルタの取付途中の工程を示すフィルタ取付部の一例を示す平面図である。
【図27】本実施の形態の熱交換型換気装置の一例を示す断面図である。
【図28】本実施の形態の熱交換型換気装置の一例を示す断面図である。
【図29】本実施の形態の熱交換型換気装置の一例を示す正面図である。
【図30】本実施の形態の熱交換型換気装置の一例を示す平面図である。
【図31】本実施の形態の熱交換型換気装置が設置される建物の一例を示す模式的な構成図である。
【図32】本実施の形態の換気装置の他の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明のフィルタ及びフィルタを備えた換気装置の実施の形態について説明する。
【0013】
<本実施の形態の捕集フィルタの構成例>
図1は、本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す斜視図、図2は、本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す正面図、図3は、本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す平面図、図4は、本実施の形態の捕集フィルタの一例を示す側面図である。
【0014】
また、図5は、本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す斜視図、図6は、本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す正面図、図7は、本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す平面図、図8は、本実施の形態の捕集フィルタの枠部を分解した状態を示す側面図である。
【0015】
更に、図9〜図11は、本実施の形態の捕集フィルタが折り畳まれた状態を示す斜視図である。
【0016】
また、図12は、本実施の形態の捕集フィルタが取り付けられるフィルタ取付部の一例を示す斜視図、図13は、本実施の形態のフィルタ取付部の一例を示す正面図、図14は、本実施の形態のフィルタ取付部の一例を示す平面図である。
【0017】
本実施の形態の捕集フィルタ1Aはフィルタの一例で、図12等に示すように、風路10に設けたフィルタ取付部11に着脱可能に取り付けられる。捕集フィルタ1Aは、フィルタ取付部11に取り付ける動作で、風路10内で展開する。また、風路10内で折り畳まれて、フィルタ取付部11から取り外される。
【0018】
捕集フィルタ1Aは、捕集対象物を捕集すると共に、捕集した捕集対象物を閉じ込めて廃棄可能に構成される捕集手段を構成する捕集部20と、捕集部20をフィルタ取付部11に取り付けると共に、捕集部20に対して着脱可能に構成されて再利用される第1の枠部21aと第2の枠部21bを備える。
【0019】
捕集部20は、捕集対象物の大きさに合わせた網目状の部材等により構成され、捕集対象物である虫等は捕集し空気は通すフィルタ部22を有した第1の捕集部23aと第2の捕集部23bを備える。捕集部20は、廃棄が容易な材質で構成され、例えば紙で構成される。また、フィルタ部22は樹脂で構成し、他の部品を紙で構成しても良いし、全体を樹脂で構成しても良い。更に、不織布で構成しても良い。
【0020】
第1の捕集部23aと第2の捕集部23bは、直線状の折り目で構成される折り曲げ底部24で、一方の端部である下端が繋がる。本例では、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの形状が略長方形で、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bは、長手方向の辺である2つの長辺の一方で繋がり、長手方向に沿った折り目で折り曲げ手段としての折り曲げ底部24が形成される。
【0021】
そして、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bは、捕集対象物が捕集される捕集面23が内側となるように、長辺の他方である上端が開閉するようないわゆる谷折りで、折り曲げ底部24を折り目として折り畳み及び展開可能に構成される。
【0022】
捕集部20は、折り曲げ底部24を折り目として折り畳まれた第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが重なって、捕集対象物を閉じ込められるように、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが例えば同じ大きさで同じ形状に構成される。
【0023】
捕集部20は、折り曲げ底部24を折り目として展開されると共に折り畳まれる第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの一方の側端を繋ぐ第1の折り曲げ側部25と、他方の側端を繋ぐ第2の折り曲げ側部26を備える。
【0024】
第1の折り曲げ側部25の形状は、本例では略逆三角形であり、第1の折り曲げ側部25は、下端の頂点が折り曲げ底部24の一方の端部と繋がる。
【0025】
また、第1の折り曲げ側部25は、下端の頂点を挟んだ一辺が、直線状の折り目で構成される折り曲げ部25aで第1の捕集部23aの一方の短辺と繋がり、下端の頂点を挟んだもう一辺が、直線状の折り目で構成される折り曲げ部25bで第2の捕集部23bの一方の短辺と繋がる。
【0026】
更に、第1の折り曲げ側部25は、下端の頂点と対辺である上端の辺との間に、直線状の折り目で構成される折り曲げ部25cが形成される。
【0027】
第2の折り曲げ側部26の形状は、本例では略逆三角形であり、第2の折り曲げ側部26は、下端の頂点が折り曲げ底部24の他方の端部と繋がる。
【0028】
また、第2の折り曲げ側部26は、下端の頂点を挟んだ一辺が、直線状の折り目で構成される折り曲げ部26aで第1の捕集部23aの他方の短辺と繋がり、下端の頂点を挟んだもう一辺が、直線状の折り目で構成される折り曲げ部26bで第2の捕集部23bの他方の短辺と繋がる。
【0029】
更に、第2の折り曲げ側部26は、下端の頂点と対辺である上端の辺との間に、直線状の折り目で構成される折り曲げ部26cが形成される。
【0030】
捕集部20は、捕集フィルタ1Aをフィルタ取付部11に取り付ける動作で、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが展開できるようにするため、第1の折り曲げ側部25の上端の辺の上側に展開誘導部26dを備える。
【0031】
展開誘導部26dは、第1の折り曲げ側部25の上端の辺と第1の捕集部23aの一方の短辺の上端及び第2の捕集部23bの一方の短辺の上端との間に段差を設けて構成され、第1の折り曲げ側部25の上端の辺の上側で、第1の捕集部23aの一方の短辺及び第2の捕集部23bの一方の短辺との間に開口が形成される。
【0032】
なお、捕集部20は、第2の折り曲げ側部26の上端の辺が、第1の捕集部23aの他方の短辺の上端及び第2の捕集部23bの他方の短辺の上端と繋がる形態である。
【0033】
捕集部20は、折り曲げ底部24を折り目として折り畳まれる第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが展開されると、折り曲げ部25cを折り目として折り畳まれる第1の折り曲げ側部25と、折り曲げ部26cを折り目として折り畳まれる第2の折り曲げ側部26が、平面状に展開される形態となる。
【0034】
また、第1の折り曲げ側部25が展開されることで、第1の捕集部23aと第1の折り曲げ側部25が、折り曲げ部25aを折り目として直交するように折れ曲がる形態となり、第2の捕集部23bと第1の折り曲げ側部25が、折り曲げ部25bを折り目として直交するように折れ曲がる形態となる。
【0035】
同様に、第2の折り曲げ側部26が展開されることで、第1の捕集部23aと第2の折り曲げ側部26が、折り曲げ部26aを折り目として直交するように折れ曲がる形態となり、第2の捕集部23bと第2の折り曲げ側部26が、折り曲げ部26bを折り目として直交するように折れ曲がる形態となる。
【0036】
これにより、捕集部20は、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bがV字形状に展開されると共に、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの一方の側端が、展開された第1の折り曲げ側部25で塞がれ、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの他方の側端が、展開された第2の折り曲げ側部26で塞がれる。
【0037】
一方、捕集部20は、折り曲げ底部24を折り目として第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが折り畳まれると、第1の折り曲げ側部25が折り曲げ部25cを折り目として折り畳まれる形態となり、第2の折り曲げ側部26が折り曲げ部26cを折り目として折り畳まれる形態となる。
【0038】
また、第1の折り曲げ側部25が折り曲げ部25cで折り畳まれることで、折り曲げ部25aを折り目として折れ曲がる第1の捕集部23aと第1の折り曲げ側部25、及び、折り曲げ部25bを折り目として折れ曲がる第2の捕集部23bと第1の折り曲げ側部25が、平面状に展開される形態となる。
【0039】
同様に、第2の折り曲げ側部26が折り曲げ部26cで折り畳まれることで、折り曲げ部26aを折り目として折れ曲がる第1の捕集部23aと第2の折り曲げ側部26、及び、折り曲げ部26bを折り目として折れ曲がる第2の捕集部23bと第2の折り曲げ側部26が、平面状に展開される形態となる。
【0040】
これにより、捕集部20は、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが重なって折り畳まれると共に、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの一方の側端が、折り畳まれた第1の折り曲げ側部25で塞がれ、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの他方の側端が、折り畳まれた第2の折り曲げ側部26で塞がれる。
【0041】
捕集部20は、枠部21が固定される溝部27を備える。溝部27は固定手段の一例で、本例では、第1の捕集部23a及び第2の捕集部23bの上端の複数個所に、所定の長さの開口を設けて構成される。
【0042】
更に、捕集部20は、折り曲げ底部24で折り畳まれる第1の捕集部23aと第2の捕集部23bを更に折り畳めるようにするため、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bに、長辺に直交する直線状の折り目で構成される折り曲げ部23cを備える。折り曲げ部23cは、本例では、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの長手方向の略中間付近に形成される。
【0043】
これにより、折り曲げ底部24で第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが折り畳まれた捕集部20は、折り曲げ部23cを折り目として折り畳まれることで、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの一方の側端と他方の側端が重なって、大きさが半分程度となる。
【0044】
なお、捕集部20は、折り曲げ底部24で折り畳まれる第1の捕集部23aと第2の捕集部23bを、折り畳まれた状態で保持できるようにするため、マジックテープ(登録商標)等の保持手段を備えることとしても良い。
【0045】
図15は、本実施の形態の枠部の一例を示す斜視図、図16は、本実施の形態の枠部の一例を示す正面図、図17は、本実施の形態の枠部の一例を示す平面図、図18は、本実施の形態の枠部の一例を示す底面図、図19は、本実施の形態の枠部の一例を示す側面図であり、次に、各図を参照して、枠部の構成について説明する。なお、図15等では、第2の枠部21bを図示しているが、第1の枠部21aは、第2の枠部21bと対象な形状で同等な構成である。
【0046】
第1の枠部21aは、第1の捕集部23aが嵌る溝部28aと、第1の捕集部23aの溝部27に嵌る突起部29aと、捕集部20を閉じる操作が行われる操作部30aと、フィルタ取付部11に係止される係止凸部31aと、第1の捕集部23aのフィルタ部22に合わせて形成される開口部32aを備える。
【0047】
第1の枠部21aは、本例では耐久性等を考慮して樹脂材料で構成され、第1の捕集部23aの長手方向に沿った形状で、長手方向に沿って溝部28aが形成される。また、第1の捕集部23aの溝部27の配置に合わせて突起部29aが形成される。
【0048】
更に、第1の枠部21aは、第1の捕集部23aに取り付けられた状態で、捕集部20の第1の折り曲げ側部25側に位置する一方の端部が展開誘導部26dの上側に露出し、誘導手段として誘導部33aが形成される。また、第1の枠部21aは、第1の捕集部23aに取り付けられた状態で、捕集部20の第2の折り曲げ側部26側に位置する他方の端部に、第2の折り曲げ側部26から突出する形態で操作部30aが形成され、捕集部20の上側に突出する形態で係止凸部31aが形成される。
【0049】
第2の枠部21bは、第1の枠部21aと同じ構成で表裏対称な形状を有し、第2の捕集部23bが嵌る溝部28bと、第2の捕集部23bの溝部27に嵌る突起部29bと、捕集部20を閉じる操作が行われる操作部30bと、フィルタ取付部11に係止される係止凸部31bと、第2の捕集部23bのフィルタ部22に合わせて形成される開口部32bを備える。
【0050】
第2の枠部21bは、第1の枠部21aと同様に樹脂材料で構成され、第2の捕集部23bの長手方向に沿った形状で、長手方向に沿って溝部28bが形成される。また、第2の捕集部23bの溝部27の配置に合わせて突起部29bが形成される。
【0051】
更に、第2の枠部21bは、第2の捕集部23bに取り付けられた状態で、捕集部20の第1の折り曲げ側部25側に位置する一方の端部が展開誘導部26dの上側に露出し、誘導手段として誘導部33bが形成される。また、第2の枠部21bは、第2の捕集部23bに取り付けられた状態で、捕集部20の第2の折り曲げ側部26側に位置する他方の端部に、第2の折り曲げ側部26から突出する形態で操作部30bが形成され、捕集部20の上側に突出する形態で係止凸部31bが形成される。
【0052】
第1の枠部21aと第2の枠部21bは、互いを吸着する磁石34a,34bを備える。磁石34a,34bは保持手段の一例で、第1の枠部21aと第2の枠部21bが取り付けられた捕集部20が折り畳まれると、磁石34a,34bの吸引力で第1の枠部21aと第2の枠部21bが吸着され、捕集部20が折り畳まれた形態で保持される。
【0053】
次に、各図を参照して、フィルタ取付部の構成について説明する。ここで、図20は、捕集フィルタが取り付けられたフィルタ取付部の一例を示す斜視図、図21は、捕集フィルタが取り付けられたフィルタ取付部の一例を示す正面図、図22は、捕集フィルタが取り付けられたフィルタ取付部の一例を示す平面図である。
【0054】
また、図23は、捕集フィルタの取付工程を示すフィルタ取付部の一例を示す斜視図、図24は、捕集フィルタの取付途中の工程を示すフィルタ取付部の一例を示す斜視図、図25は、捕集フィルタの取付途中の工程を示すフィルタ取付部の一例を示す正面図、図26は、捕集フィルタの取付途中の工程を示すフィルタ取付部の一例を示す平面図である。
【0055】
フィルタ取付部11は、展開した捕集フィルタ1Aを保持する保持部12と、捕集フィルタ1Aを展開する展開部13と、捕集フィルタ1Aの挿入及び取り外しが行われる着脱口14を備える。
【0056】
保持部12は、捕集フィルタ1Aの長手方向の長さに合わせた長さを有し、捕集フィルタ1Aの挿入方向に対する奥側が閉塞する。また、保持部12は、本例ではV字形状に展開する捕集フィルタ1Aに合わせて、断面形状がV字型となる部材で構成され、第1の捕集部23a及び第2の捕集部23bのフィルタ部22の配置に合わせて空気が通る開口部12aが形成される。
【0057】
展開部13は展開手段の一例で、捕集フィルタ1Aの挿入方向に対し保持部12の奥側に設けられ、捕集フィルタ1Aの挿入方向に沿って幅が広がるような三角形状を有する。展開部13は、捕集フィルタ1Aが折り畳まれた形態でフィルタ取付部11に挿入されると、第1の枠部21aの誘導部33aと、第2の枠部21bの誘導部33bの間に入り込み、捕集フィルタ1Aの挿入に伴う捕集部20の展開動作を誘導する。
【0058】
着脱口14は折り畳み手段の一例で、捕集フィルタ1Aの挿入方向に対し保持部12の手前側に設けられ、折り畳まれた形態の捕集フィルタ1Aが挿入及び抜き取り可能な形状を有する。また、着脱口14は、捕集フィルタ1Aを展開及び折り畳む動作で移動する第1の枠部21aの操作部30a及び第2の枠部21bの操作部30bの軌跡に沿った操作開口部14aが形成される。更に、着脱口14は、展開した捕集フィルタ1Aの第1の枠部21aの係止凸部31a及び第2の枠部21bの係止凸部31が係止される係止部14bが形成される。
【0059】
フィルタ取付部11は、着脱口14を開閉する蓋部15を備える。蓋部15は、着脱口14の形状に合わせて図示しない封止部材が取り付けられ、着脱口14が蓋部15で閉じられると、着脱口14から空気が漏れることが防止される。
【0060】
<本実施の形態の捕集フィルタの着脱動作例>
次に、各図を参照して、本実施の形態の捕集フィルタ1Aの着脱動作について説明する。
【0061】
捕集フィルタ1Aは、例えば、捕集部20が折り畳まれた形態で提供され、折り畳まれた形態の捕集部20に第1の枠部21aと第2の枠部21bが取り付けられる。
【0062】
捕集フィルタ1Aは、捕集部20の第1の捕集部23aの溝部27に、第1の枠部21aの突起部29aを嵌めて位置合わせを行いながら、第1の捕集部23aの上端に、第1の枠部21aの溝部28aを嵌めることで、第1の捕集部23aに第1の枠部21aが固定される。
【0063】
また、捕集部20の第2の捕集部23bの溝部27に、第2の枠部21bの突起部29bを嵌めて位置合わせを行いながら、第2の捕集部23bの上端に、第2の枠部21bの溝部28bを嵌めることで、第2の捕集部23bに第2の枠部21bが固定される。
【0064】
第1の枠部21aと第2の枠部21bが捕集部20に取り付けられた捕集フィルタ1Aは、捕集部20が折り畳まれた状態で、フィルタ取付部11の着脱口14から挿入される。
【0065】
捕集フィルタ1Aが折り畳まれた形態でフィルタ取付部11に挿入されると、第1の枠部21aの誘導部33aと、第2の枠部21bの誘導部33bの間に展開部13が入り込み、捕集フィルタ1Aを挿入する動作に伴って、捕集フィルタ1Aは、捕集部20が第1の枠部21a及び第2の枠部21bの一方端部側から展開される。
【0066】
捕集フィルタ1Aは、挿入方向の先端側となる一方の端部がフィルタ取付部11の奥側の端部に突き当たる位置まで挿入されると、捕集フィルタ1Aの他方の端部が着脱口14の内側に入り、第1の枠部21aの操作部30a及び第2の枠部21bの操作部30bを、操作開口部14aに沿って開く方向に操作することで、捕集部20の他方の端部側が展開される。
【0067】
捕集部20は、折り曲げ底部24を折り目として折り畳まれる第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが展開されると、上述したように、第1の折り曲げ側部25と第2の折り曲げ側部26が平面状に展開される形態となる。これにより、捕集部20は、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bがV字形状に展開される。また、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの一方の側端が第1の折り曲げ側部25で塞がれ、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの他方の側端が第2の折り曲げ側部26で塞がれる。
【0068】
また、捕集部20が展開されると、第1の枠部21aの係止凸部31a及び第2の枠部21bの係止凸部31がフィルタ取付部11の係止部14bに係止されることで、展開された捕集フィルタ1Aの移動が規制される。
【0069】
フィルタ取付部11は、捕集フィルタ1Aが取り付けられて捕集部20が展開されると、蓋部15が閉じられる。なお、捕集フィルタ1Aが正常に展開されていないと蓋部15が閉まらないように、例えば、捕集フィルタ1Aの操作部30a,30bが所定の位置に無い場合は、操作部30a,30bに当接して蓋部15が閉まらないような構成を備えても良い。
【0070】
捕集フィルタ1Aが取り付けられた風路10では、V字形状に展開された捕集フィルタ1Aの谷側から空気が通る。風路10内で捕集フィルタ1Aが展開されると、風路を通る空気は第1の捕集部23a及び第2の捕集部23bのフィルタ部22を通過する。一方、捕集対象物である虫等はフィルタ部22で捕集される。
【0071】
捕集フィルタ1Aは、虫等の捕集対象物が捕集されるため、定期的に交換される。捕集フィルタ1Aを交換する作業は、まず、蓋部15を開ける。次に、着脱口14から突出している第1の枠部21aの操作部30aと操作部30bを閉じる方向に操作して、捕集部20の他方の端部側を閉じる。
【0072】
これにより、第1の枠部21aの係止凸部31aと第2の枠部21bの係止凸部31bが、フィルタ取付部11の係止部14bから外れ、操作部30a及び操作部30bを持って、着脱口14から捕集フィルタ1Aを抜き取ることが可能となる。
【0073】
捕集フィルタ1Aを着脱口14から抜き取っていくと、着脱口14は、折り畳まれた形態の捕集フィルタ1Aが挿入及び抜き取り可能な形状を有するので、風路10内で展開している捕集部20は、着脱口14の形状により閉じられる。
【0074】
捕集部20を閉じる動作で、折り曲げ底部24を折り目として第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが折り畳まれると、上述したように、第1の折り曲げ側部25と第1の第2の折り曲げ側部26が折り畳まれる形態となる。これにより、捕集部20は、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが重なって折り畳まれる。また、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの一方の側端が、折り畳まれた第1の折り曲げ側部25で塞がれ、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの他方の側端が、折り畳まれた第2の折り曲げ側部26で塞がれる。
【0075】
捕集フィルタ1Aは、一方の端部が展開部13から抜ける位置まで引き出されて、捕集部20が折り畳まれると、第1の枠部21aと第2の枠部21bは、磁石34aと磁石34bの吸引力で吸着され、捕集部20が閉じた状態で保持される。
【0076】
捕集フィルタ1Aが着脱口14から引き出されると、捕集部20は、捕集対象物を捕集した捕集面23が内側となるように、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bが重なって折り畳まれることで、虫等の捕集対象物が露出せず、捕集対象物の飛散が防止されると共に、捕集対象物を直視することが防止される。これにより、捕集フィルタ1Aを交換するユーザに不快感を与えることが防止される。また、捕集部20は、捕集面23を上向きとして取り付けられるので、折り畳む動作でも捕集対象物が落下することが防止され、装置内に虫等の捕集対象物が落下することが防止される。更に、捕集部20は、第1の捕集部23aと第2の捕集部23bの左右両側端が第1の折り曲げ側部25と第2の折り曲げ側部26で閉じられるので、捕集対象物が捕集部20の左右両側から落下することが防止される。
【0077】
着脱口14から引き出された捕集フィルタ1Aは、捕集部20を閉じた状態として手に持ち、第1の枠部21a及び第2の枠部21bが取り外される。そして、第1の枠部21aと第2の枠部21bが取り外された捕集部20は、折り曲げ部23cを折り目として折り畳まれることで、折り曲げ底部24で折り畳まれた形態から更に半分程度の大きさとして、廃棄される。
【0078】
このように、捕集部20は第1の枠部21a及び第2の枠部21bから取り外して廃棄されることで、虫等の捕集対象物をフィルタから除去する作業は不要となる。また、捕集部20を更に折り畳める構成とすることで、廃棄物としての大きさを小型化し、より容易な廃棄を可能とする。ここで、自治体において廃棄物の区分が異なる状況を考慮して、捕集部20の材質を、紙で構成するもの、樹脂で構成するもの、不織布で構成するもの、これらの組み合わせで構成するもの等、複数の種類を用意しておき、ユーザが自治体の廃棄物の区分に応じて所定の材質の捕集部を選択できるようにしても良い。
【0079】
なお、捕集部20を展開及び折り畳む構成は、以上の例に限るものではなく、断面形状が四角形に展開される構成及び四角形に展開された部材を平面状に折り畳める構成でもよい。また、枠部と捕集部が一体とした構成でも良い。
【0080】
<本実施の形態の換気装置の構成例>
図27及び図28は、本実施の形態の熱交換型換気装置の一例を示す断面図、図29は、本実施の形態の熱交換型換気装置の一例を示す正面図、図30は、本実施の形態の熱交換型換気装置の一例を示す平面図で、次に、換気装置の一例としての熱交換型換気装置の構成について説明する。
【0081】
本実施の形態の熱交換型換気装置4Aは、屋外から外気OAを吸い込んで室内へ給気SAを吹き出す給気ファン5SAを本体部5に備える。また、熱交換型換気装置4Aは、室内から還気RAを吸い込んで屋外へ排気EAを吹き出す排気ファン5EAを本体部5に備える。更に、熱交換型換気装置4Aは、給気ファン5SAで屋外から吸い込んだ外気OAと排気ファン5EAで室内から吸い込んだ還気RAとの間で熱交換を行う熱交換素子6を本体部5に備える。
【0082】
熱交換素子6は、給気側の熱交換風路を構成する素材と排気側の熱交換風路を形成する素材が、風路を直交する向きとして積層された直方体形状である。熱交換素子6は、給気側の熱交換風路の外気吸込口61OAと給気吹出口61SAが、直方体形状の一方の対向する面に形成され、排気側の熱交換風路の還気吸込口61RAと排気吹出口61EAが、直方体形状の他方の対向する面に形成される。
【0083】
熱交換素子6は、給気側の熱交換風路と排気側の熱交換風路が、熱伝導性を有すると共に空気を通さない隔壁で仕切られ、給気側の熱交換風路を通る空気と排気側の熱交換風路を通る空気との間で熱交換される。
【0084】
熱交換型換気装置4Aは、本体部5の上面に外気吸込口7OAが形成され、外気吸込口7OAにOAダクトジョイント70OAが取り付けられ、本体部5の上面に排気吹出口7EAが形成され、排気吹出口7EAにEAダクトジョイント70EAが取り付けられる。また、本体部5の上面に給気吹出口7SAが形成され、給気吹出口7SAにSAダクトジョイント70SAが取り付けられ、本体部5の上面に還気吸込口7RAが形成され、還気吸込口7RAにRAダクトジョイント70RAが取り付けられる。
【0085】
熱交換型換気装置4Aは、外気吸込口7OAから熱交換素子6の側部に形成される空間を通って熱交換素子6の下面に形成される外気吸込口61OAと繋がり、熱交換素子6の上面に形成される給気吹出口61SAから給気ファン5SAを通り給気吹出口7SAと繋がる給気風路8SAが本体部5内に形成される。
【0086】
また、熱交換型換気装置4Aは、還気吸込口7RAから熱交換素子6の一方の側面に形成される還気吸込口61RAと繋がり、熱交換素子6の他方の側面に形成される排気吹出口61EAから排気ファン5EAを通り排気吹出口7EAと繋がる排気風路8EAが本体部5内に形成される。
【0087】
熱交換型換気装置4Aは、外気吸込口7OAと熱交換素子6の間の給気風路8SAに、上述したフィルタ取付部11を備える。また、捕集フィルタ1Aが取り付けられるフィルタ取付部11より下流側で熱交換素子6の手前に、塵や埃等を集塵する集塵フィルタ9が着脱可能に取り付けられる。
【0088】
熱交換型換気装置4Aは、本体部5の正面に、蓋部15が開閉可能に備えられ、蓋部15を開閉することで、上述したように捕集フィルタ1Aの着脱が行われる。捕集フィルタ1Aは、捕集部20が上述したようにV字型に開く形態で給気風路8SA内に取り付けられることで、給気ファン5SAで給気風路8SAに吸い込まれた虫等の捕集対象物が捕集される。また、捕集フィルタ1Aは、捕集部20を給気風路8SA内で折り畳んでから本体部5より引き出されることで、捕集した虫等を露出させて飛散させることなく、捕集部20の廃棄処理を可能にしている。
【0089】
<本実施の形態の換気装置の設置例>
図31は、本実施の形態の熱交換型換気装置が設置される建物の一例を示す模式的な構成図である。熱交換型換気装置4Aは、建物100に設けた設置室101に、捕集フィルタ1Aを交換する際に開閉される蓋部15の開閉、及び捕集フィルタ1Aの交換等、本体部5内の所定のメンテナンスが可能な形態で設置される。
【0090】
熱交換型換気装置4Aは、OAダクトジョイント70OAにOAダクト71OAが接続される。OAダクト71OAは、建物100の天井等に配置され、外壁に設けたOA吸込グリル72OAと接続される。また、熱交換型換気装置4Aは、EAダクトジョイント70EAにEAダクト71EAが接続される。EAダクト71EAは、建物100の天井等に配置され、外壁に設けたEA吹出グリル72EAと接続される。
【0091】
更に、熱交換型換気装置4Aは、SAダクトジョイント70SAにSAダクト71SAが接続される。SAダクト71SAは、建物100の天井等に配置され、居室102の天井等に設けたSA吹出グリル72SAと接続される。また、熱交換型換気装置4Aは、RAダクトジョイント70RAにRAダクト71RAが接続される。RAダクト71RAは、建物100の天井等に配置され、居室102の天井等に設けたRA吸込グリル72RAと接続される。
【0092】
熱交換型換気装置4Aは、給気ファン5SAが駆動されると、給気風路8SAを通る空気の流れが生じ、OA吸込グリル72OAから外気OAが吸い込まれる。OA吸込グリル72OAから吸い込まれた外気OAは、OAダクト71OAを通り外気吸込口7OAから本体部5内に吸い込まれる。
【0093】
外気吸込口7OAから本体部5内に吸い込まれる外気OAは、捕集フィルタ1A及び集塵フィルタ9を通り、熱交換素子6に導入される。熱交換素子6に導入された外気OAは、熱交換素子6を通り、給気吹出口7SAから給気SAとして吹き出される。給気吹出口7SAから吹き出された給気SAは、SAダクト71SAを通り、SA吹出グリル72SAから居室102に吹き出される。
【0094】
一方、熱交換型換気装置4Aは、排気ファン5EAが駆動されると、排気風路8EAを通る空気の流れが生じ、RA吸込グリル72RAから居室102の空気である還気RAが吸い込まれる。RA吸込グリル72RAから吸い込まれた還気RAは、RAダクト71RAを通り還気吸込口7RAから本体部5内に吸い込まれる。
【0095】
還気吸込口7RAから本体部5内に吸い込まれる還気RAは、熱交換素子6に導入される。熱交換素子6に導入された還気RAは、熱交換素子6を通り、排気吹出口7EAから排気EAとして吹き出される。排気吹出口7EAから吹き出された排気EAは、EAダクト71EAを通り、EA吹出グリル72EAから屋外に吹き出される。そして、熱交換素子6では、外気OAと還気RAの間で熱交換が行われることで、室温に近づけられた給気SAが室内に吹き出され、温度が調整された新鮮な空気(外気OA)が室内に供給される。また、室内の汚れた空気が屋外に排気されて、室温の変動を抑えて換気が行われる。
【0096】
<本実施の形態の換気装置の他の構成例>
図32は、本実施の形態の換気装置の他の構成例を示す断面図である。換気装置4Bは、給気あるいは排気のみを行う中間ファン等と呼ばれる形態の換気装置で、換気ファン50と風路51を本体部52に備える。風路51には、換気ファン50の上流側に上述したフィルタ取付部11が設けられ、捕集フィルタ1Aが着脱可能に取り付けられる。また、捕集フィルタ1Aより下流側で換気ファン50の手前に、塵や埃等を集塵する集塵フィルタ9が着脱可能に取り付けられる。
【0097】
換気装置4Bは、本体部52の上面に風路51の吸込側と繋がる吸込口53が形成され、吸込口53に取り付けた吸込口ダクトジョイント54に吸込ダクト55が接続される。また、本体部52の上面に風路51の吹出側と繋がる吹出口56が形成され、吹出口56に取り付けた吹出口ダクトジョイント57に吹出ダクト58が接続される。
【0098】
換気装置4Bでも、本体部52の正面に、蓋部15が開閉可能に備えられ、蓋部15を開閉することで、上述したように捕集フィルタ1Aの着脱が行われる。捕集フィルタ1Aは、捕集部20が上述したようにV字型に開く形態で風路51内に取り付けられることで、換気ファン50で風路51に吸い込まれた虫等の捕集対象物が捕集される。また、捕集フィルタ1Aは、捕集部20を風路51内で折り畳んでから本体部52より引き出されることで、捕集した虫等を露出させて飛散させることなく、捕集部20の廃棄処理を可能にしている。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、交換可能なフィルタを備えた換気装置に適用される。
【符号の説明】
【0100】
1A.・・・捕集フィルタ、10・・・風路、11・・・フィルタ取付部、12・・・保持部、13・・・展開部、14・・・着脱口、20・・・捕集部、21a・・・第1の枠部、21b・・・第2の枠部、22・・・フィルタ部、23・・・捕集面、23a・・・第1の捕集部、23b・・・第2の捕集部、24・・・折り曲げ底部、25・・・第1の折り曲げ側部、26・・・第2の折り曲げ側部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気は通すと共に、捕集対象物が捕集される捕集手段と、
前記捕集手段で捕集対象物が捕集される捕集面を内側として、前記捕集手段の折り畳みが行われると共に、前記捕集面を空気の流れる方向の上流側で上面に向けて前記捕集手段の展開が行われる折り曲げ手段とを備えた
ことを特徴とするフィルタ。
【請求項2】
前記捕集手段がフィルタ取付部に挿入される動作で、前記フィルタ取付部に設けられた展開手段により前記捕集手段を展開させる誘導手段と、
前記捕集手段を前記フィルタ取付部から取り外す動作で、前記フィルタ取付部に設けられた折り畳み手段で折り畳まれる前記捕集手段を保持する保持手段とを備えた
ことを特徴とする請求項1記載のフィルタ。
【請求項3】
前記保持手段は、前記捕集手段を折り畳まれた形態で保持する磁石で構成される
ことを特徴とする請求項2記載のフィルタ。
【請求項4】
前記捕集手段は、前記折り曲げ手段を有して折り畳み及び展開が行われる捕集部と、
前記捕集部に対して着脱可能に構成される枠部を備えた
ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のフィルタ。
【請求項5】
空気が通る風路と、
前記風路で空気の流れを生じさせる送風手段と、
前記風路に取り付けられるフィルタと、
前記フィルタが着脱自在に取り付けられるフィルタ取付部を備え、
前記フィルタは、
空気は通すと共に、捕集対象物が捕集される捕集手段と、
前記捕集手段で捕集対象物が捕集される捕集面を内側として、前記捕集手段の折り畳みが行われると共に、前記捕集面を空気の流れる方向の上流側で上面に向けて前記捕集手段の展開が行われる折り曲げ手段を備え、
前記フィルタ取付部は、
前記フィルタが挿入される動作で、前記捕集手段を展開させる展開手段と、
前記フィルタを取り外す動作で、前記捕集手段を前記折り曲げ手段で折り畳む折り畳み手段を備えた
ことを特徴とする換気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2012−5925(P2012−5925A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141922(P2010−141922)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】