説明

フィルタ要素

本発明は、二つの端部キャップ(12、14)の間に延伸する、濾過材(10)を包含するフィルタ要素に関していて、二つの端部キャップは、支持管(20)の少なくとも一つの側面で支持される濾過材(10)に関連付けられる端部領域(16、18)にそれぞれ接続される。少なくとも一つの端部キャップ(14)及び/又は濾過材(10)の少なくとも一つの端部領域(16、18)が、接触装置(22)を包含し、及び/又はそれぞれの端部キャップ(14)それ自体又はその部品が、特にフィルタ要素の運転中に発生する静電気の電荷を誘導するような方法に具体化されることは、摩擦電気効果によって濾過材(メッシュパック)に発生した電荷を、接触装置(22)又はそれぞれの端部キャップ(14)を経由して、質量点又は質量場所に回避出来ることを保証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二つの端部キャップの間に延伸する濾過材を包含するフィルタ要素に関していて、二つの端部キャップは、濾過材の一つの割当てられる端部領域に各々接続され、濾過材は、支持管に少なくとも一つの側で支持される。
【背景技術】
【0002】
前述のタイプのフィルタ要素は従来技術であり、例えばシステムの支管に油圧オイルが流れる油圧システムで広く使用される。周知のフィルタ要素は、それらの運転の信頼性及びフィルタの性能を決定するベータ値の安定性に関して完全に満足されてはいない。詳細には、高流速に対して、フィルタのマット織物の端部がフィルタ筒を形成する環状体に結合される接続箇所で、変形又は損傷が、接続箇所で活発な流体の差圧によって発生する危険性がある。これらの有害な影響及び/又は接続箇所の領域の折り目部の変形は、専門用語で「折り目部の座屈」と一般的に呼ばれる。
【0003】
これを是正するために、後日に公開された例えば特許文献1において、フィルタ要素の濾過材のための一連の折り目部は、外部被覆表面から内部支持管までの中間の間隙の半径方向に隈なく伸長を広げる各々の折り目が、要素の内部支持管から一定距離で配置される半径方向に内側に折り返しを有する一つの折り目によって追従され、中間の間隙の半径方向に隈なく伸長を広げる折り目によって順番に追従されるように選択されることが示唆された。これは高流速においてでさえ、改善されたベータ値の安定性をもたらす。
【0004】
さらに、周知の解決策において、濾過材及びフィルタ要素の構造は、製造業者から製造業者において著しく多様である。単純な紙製要素に対して、フィルタマットは、支持する金網の無い濾過材として製作され、フィルタ要素のより高い差圧で、フィルタの折り目部は、共に押される。これは、折り重ねられたマットのために、排水の可能性が減少される結果となり、それゆえ結果として多数の折り目が濾過作用のために使用されないで残る。逆に、より高い質の要素は、濾過材用の多層のマット構造を有し、現在の濾過材用として、六層又はそれ以上の層の構造、例えば一連の次に続く層の形で、すなわち外部支持材、保護不織布層、前置フィルタ層、主フィルタ層、支持不織布層、及び内部支持材の層構造で実際に可能となっている。さらに、フィルタ材料が、上述の数層を積層したフィルタのマット織物である場合に、それらは、格子又は金網構造の形で外部被覆表面を形成する外部支持を有する。これは、ポリアミド又はポリエステルをベースとする構造であり、代替として、多層のフィルタマット織物は、外部被覆表面を形成する支持材として金属製の格子を有することが出来る。数層を積層したそれぞれの濾過材はまた、技術的用語でメッシュパックと名づけられ、一般的に汚れた流体が一方向(しばしば一般的に外側から内側へ)にメッシュパックを流れ、汚れの構成要素は濾過材に残る。
【0005】
加圧下でフィルタ要素を安定にさせるために、内部に、支持管、好ましくはプラスチック材料から作られ、打ち抜き穴を備え、意図した流れの方向にぶつかる濾過材を支持する支持管があるような、さらなる設備がなされる。濾過材が、もしも必要ならばプラスチック支持管が、その間に延伸する、二つの端部キャップは、同様に好ましくはプラスチック材料から作られ、特にプラスチック支持管は、射出成形部品として作られる。端部キャップを用いて固定するための濾過材が、一般的にその自由端部の領域でキャップにセメントで固められるから、しばしばエポキシ樹脂セメントの形で使用されるセメントは、挿入される濾過材、二つの端部キャップ、及び/又は支持管との間に一種の電気絶縁層を作り出し、電気絶縁の効果は、好ましくは実際の濾過材(メッシュパック)より長く作られる支持管によってさらに強められるから、その結果、力は長手方向で濾過材に作用できない。もしもこの力の適用が回避できないとするならば、流体が濾過材を通過して流れる場合に発生する圧縮応力の結果として、濾過材は損傷を受け、この方法において適切な濾過性能は最早保証出来ない。
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第10250969号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
濾過材、端部キャップ、及び支持管の間の電気絶縁層による示された電気絶縁構造は、濾過材に存在するかもしれない塵埃で、流体が通過する時に、特に濾過材の静電気の帯電の原因になりうる。これによって発生する電位差により、フィルタ要素内の放電は、静電的に帯電されたフィルタ要素部品間で、特に濾過材と、導電性構成部品との形で、特に一般的にフィルタ要素が保持される金属製フィルタ筐体との形で、突然に発生する可能性があり、静電放電が発生した結果を踏まえて、これは濾過される媒体、例えば油圧オイル、ディーゼル燃料のような重油燃料、又は同様の物のような可燃性に関して、重大に考慮されなければならず、示された静電放電はまた、オイルの及び敏感な濾過材の材質の損傷を導く可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この先行技術を基礎として、本発明の目的は、特にフィルタ要素の運転中に、静電放電を導く電位差が、フィルタ要素の部品間で発生出来ないような、濾過される媒体の高流速においてさえも、これらの有利性、特に高い運転の信頼性及び高いベータ値の安定性を維持しながら、周知のフィルタ要素をさらに改善することである。この目的は、完全に請求項1に明記された特徴を有するフィルタ要素によって達成される。
【0009】
請求項1の特徴付けられる部分に明記されていることにおいて、少なくとも一つの端部キャップ及び/又は濾過材の少なくとも一つの端部領域は、接触させる手段を有し、及び/又はそれぞれの端部キャップそれ自身又はその部品が、エネルギーを逸散させ、特に濾過材によって、フィルタ要素の運転中に発生する静電気の電荷を散逸させる目的のために、摩擦電気効果によって濾過材(メッシュパック)に発生する電荷は、接触させる手段又はそれぞれの端部キャップを経由して、例えば、フィルタ要素がフィルタ装置の構成物として保持される金属製筐体部品から形成されるような、接地点に放電できることが保証される。このエネルギーの散逸の結果として、フィルタ要素それ自身を損傷するスパーク放電の発生による有害な結果を起こす、フィルタ要素内の電圧ピークが回避される。
【0010】
本発明に記載のフィルタ要素の一つの所望される実施形態において、接触させる手段が、端部キャップと、この端部キャップによって適応される濾過材の端部領域との間の、一種の電気絶縁層を形成するセメント下地(エポキシ樹脂セメント)を貫通する導電性の接触要素から成るように設備が作られ、この方法によって、濾過材でエネルギー散逸性の接触になる。好ましくは、さらに導電性の接触要素が、セメント下地の一方の自由端部でメッシュパックと接触し、他方の自由端部の領域でそれぞれに割り当てられる端部キャップに、垂直に直立する接触ピンから成ることが提供される。この解決策を用いて、セメント下地から成る電気絶縁層は、接触ピンの形で接触要素によって橋絡され、接触要素は、いずれの場合でも、荷電電位をエネルギー散逸するために、セメント下地の厚さと濾過材(メッシュパック)に対する製造公差とが確実に貫通されるような大きさにされる。濾過材に広がる電荷はそこで、好ましくは、濾過材の端部キャップのようなO−リング形状キャップと共に吹付けによって作られるエネルギー散逸性ピンを経由し、接地点としての筐体に、この端部キャップを経由して放出でき、要素内のスパーク形成を伴う電荷の絶縁破壊は、この方法で確実に防止される。
【0011】
本発明に記載のフィルタ要素の別の所望される実施形態において、エネルギー散逸性の端部キャップ又はその部品を形成するために、導電性添加材を有するプラスチック、導電性コーティング、又は本質的に導電性のプラスチックが使用される。高品質鋼繊維、アルミニウム薄片、金属被覆ガラス繊維、又は導電性カーボンブラックを含む炭素繊維は、いわゆる充填プラスチックための導電性添加材として特に良く適合する。エネルギー散逸性のコーティングは、亜鉛鍍金的に又は高真空蒸着によって、導電性エナメルを塗ることによって、又は火炎、アーク又はプラズマ溶射によって塗布することが出来る。さらに、ナノレイヤー(nanolayer)の適用が、ここに考えられる。本質的に導電性のポリマー(ICP)は、ドーピングによって導電性が達成されるプラスチックである。この目的のために適合されるプラスチックは、特にポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリアニリンである。
【0012】
本発明に記載のフィルタ要素の別の所望される実施形態において、それぞれの端部キャップは、突出る環状の面を内側と外側に有し、その間に、濾過材の割当てられる端部領域が適合し、環状の面は、それら自身の間に接触させる手段を収容するだけでなく、接続する過程の間にセメントが端部キャップに加えられると直ちにセメントの横方向の流れ止めとしてもまた使用される。
【0013】
本発明に記載のフィルタ要素の一つの所望される実施形態において、接触させる手段を備える少なくともその端部キャップは、フィルタ筐体内にフィルタ要素を固定するための接続部分と、密閉手段、特にフィルタ要素のフィルタ筐体と端部キャップとの間に配置されるO−リングの形の密閉手段とを有し、密閉手段はエネルギーを散逸させる。エネルギー散逸性のO−リングによって、前面を有するフィルタ要素は、この方法で必要なエネルギー散逸性の接触をするために、フィルタ要素を取り囲む筐体に必然的に押し付けられる必要が無くなる。むしろそこで追加的に又は代替として、電位差を放電するためのエネルギー散逸性のO−リングを用いるフィルタ要素の変形を考えることが出来る。
【0014】
本発明に記載のフィルタ要素のその他の有利な実施形態は、従属請求項に従う事項である。
【0015】
本発明に記載のフィルタ要素は、図面に示されたような一つの例示的な実施形態を用いて、以下に詳細に述べられるだろう。図は、概略図であり、正確な縮尺で描かれていない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に記載のフィルタ要素は、二つの端部キャップ12、14の間に延伸する、濾過材10を有し、二つの端部キャップ12、14は、濾過材10の割当てられる端部領域16、18に互いに接続され、濾過材10は、別の方法で支持管20の内部の周囲側面に支持される。図1を見る方向に見て、下部端部キャップ14は、全体として符号22で識別する接触させる手段を有し、接触させる手段は、詳細には、フィルタ要素の運転中に発生する静電気を散逸させるためのものである。
【0017】
接触させる手段22は、個別の導電性接触要素、詳細には、個別の接触ピン24の形からなり、個別の接触ピン24は、端部キャップ14と濾過材10の収容される端部領域18との間の一種の電気絶縁層を形成するセメント下地26を介して延伸し、この方法で濾過材10とエネルギー散逸性の接触をさせる。その結果、この点に関して接触ピン24は、セメント下地26を貫通し、他方において、接触ピン24は、それらの別の自由端部でそれぞれに割当てられる端部キャップ14に垂直に直立する。この配置は、基本的に二つの端部キャップ14、16で提供することが出来るが、端部キャップ14の唯一つの配置でも、フィルタ要素がフィルタ装置の構成物として保持される筐体(示されていない)の接地点を備えるこの端部キャップ14を経由して、エネルギーの散逸をこの方法で確保するためには十分である。
【0018】
図2の表面切断図から詳細に見られるとおり、濾過材10は、多層の、例えば六層の、フィルタマットとして組上げることができ、連続して互いに続く層は次の、外部支持材、保護的な不織布層、前置フィルタ層、主フィルタ層、支持不織布層、及び内部支持材を有し、外部支持材に対しては、ポリアミドの格子又はポリエステル織物が可能である。フィルタマットの内部支持材は、流体透過性の支持管20の外周囲に支持でき、又はこの支持管自体によって形成することが出来る。
【0019】
重量とリサイクルの理由で、プラスチック材料から全てのフィルタ要素を組上げることは良い考えであるから、このことは、濾過される流体が、例えばこの場合に外部から内部に濾過材10を介して流れる場合に発生するような、増大する静電気の帯電の問題を伴う。これらの場合において、プラスチックフィルタ要素内で、電位差又は帯電電位差が、所定の帯電電位差を超える場合に、対応する静電気の放電に伴うスパーク又は絶縁破壊を生じる結果を起こす。基本的に濾過される媒体が可燃性だから、純粋なプラスチックフィルタ要素の故に、運転中に危険性がある。逆に、接触ピン24を用いる接触させる手段22によって、端部キャップ、特に下部の端部キャップ14を経由して起こる電位差及び電荷を、筐体によって形成される接地点に放電することが出来き、それ故に、静電気の放電に加えて静電気に関する電位差は、確実に回避される。
【0020】
図に示される濾過材10は、円筒形フィルタマットとして説明されるが、有効なフィルタ表面を増加するために円筒形の周囲に沿って襞が付けられる個別のフィルタマット層を製作する可能性もまた存在する。後日に公開された特許文献1で示されるようなフィルタマット構造もまた可能である。濾過材10が、個別の層から組上げられる場合に、しかしながら、それらが相応するエネルギー散逸性のプラスチック材料から成ることに、好ましくは注視されるべきである。さらに詳細には図1で分かるように、それぞれの端部キャップ12、14が、内側と外側に各々、一つの突出る環状の面28を備えていて、内側と外側の環状の面の間でセメント下地26と一体化する。下部の端部キャップ14の二つの環状の面28の間に、順番に個別の接触ピン24が、フィルタ要素の長手方向軸30に平行な長手方向の配列で広がる。導電性接触要素又は接触ピン24は、金属から成るが、好ましくは一つの作業サイクルで、端部キャップ14と共に吹付けによって作ることが出来る導電性プラスチック材料から作られる。
【0021】
さらに、接触させる手段22を備えるそれぞれの端部キャップ14は、フィルタ筐体(示されていない)にフィルタ要素を固定するための接続部分32(図2を参照)を有することが出来き、密閉手段34が、例えばフィルタ筐体とフィルタ要素の一つの端部キャップ14との間に配置される従来技術のO−リングの形の一つの密閉手段34が、エネルギーを散逸させる。一般的にこのO−リングは、前面36を備えるフィルタ要素が、導電性接触を起こすフィルタ筐体の密閉部分を圧迫するから、必ずしもエネルギーの散逸にならないであろう。従って、もしもO−リングがエネルギー散逸性の材料からなり、又はこの方法で被覆されるならば、密閉手段34のO−リングを経由して適切な放電をもたらすこともまた可能になる。さらに図1から分かるように、接触ピン24は、端部キャップ14内のフィルタ要素の長手方向軸30を同一中心の円内に形成され、最も外側を通る想定上の円は、内部の円よりより多くの接触ピン24を有する。
【0022】
さらに図から分かるように、流体が通過する場所の境をなすリブに沿う支持管20内で、分離セグメント38は、接続点40で結果的に吊り下げられ又は掴まれ、このセグメント38の個別の分離壁42は、下部の端部キャップ14の領域の貫通箇所44の方向に、フィルタ要素内で流れの方向を示すことを可能にする。上部に延伸している、分離セグメント38は、圧縮バネ46によって動かされ、及び濾過材10が詰まった場合にバイパス機能の役目を持つ、板状の閉鎖体48を有し、汚れた流体は、フィルタ要素10を介して流れ、下部の貫通場所44の方向に出てくるように、上部の端部キャップ領域12の直径方向で反対側にある入口の点50を経由してフィルタ要素10の内部に入ることが出来き、バイパス機能は、圧縮バネ46の設定されたバネ力によって、その引き金的な挙動に関して調整されている。
【0023】
示された接触させる手段22は、セメント下地26の中の、一つの端部キャップ又は端部キャップ12、14の接触ピンがメッシュパックと接触する、一つの解決策に限定される必要は無く、セメントを貫通する、金網又はそのような物の形状の導電性マット織物を経由してなされるような必然の接触がまた考えられてもよいだろう。濾過材10の側面から、例えば対応する針金又はプラチナの接続(示されていない)によって、エネルギー散逸性の端部キャップ領域へ導電性の接続をすることが、また考えられてもよいだろう。
【0024】
本発明に記載の解決策を用いて、純粋なプラスチック要素に対して又は主としてプラスチック材料から作られるこれらのフィルタ要素に対してさえ、圧力安定値、ベータ値、濾過性能等への有害な影響をもたらす改造無しに、静電気の放電に加えて静電的な帯電の問題に確実に取組むことが、どのような場合にも可能である。
【0025】
しかしながら、代替として、又は述べられた接触させる手段22に加えて、それぞれの端部キャップ14それ自体又はその部品がまた、エネルギーの散逸が出来る。エネルギー散逸性の端部キャップ14又はその部品を形成するために、導電性添加材を有するプラスチック、導電性コーティング、又は本質的に導電性のプラスチックが、特によく適合する。高品質鋼繊維、アルミニウム薄片、金属被覆ガラス繊維、炭素繊維ばかりでなく導電性カーボンブラックは、いわゆる充填プラスチックための導電性添加材として良く適合する。エネルギー散逸性のコーティングは、亜鉛鍍金的に又は高真空蒸着によって、伝導性エナメルを塗ることによって、又は火炎、アーク、又はプラズマ溶射によって、塗布させることが出来る。さらにナノレイヤーの適用が、ここで考えられる。本質的に導電性の高分子(ICP)は、好ましくはドーピングによって得られ、この目的のために特によく適合する以下のプラスチック、すなわちポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、及びポリアニリンが考えられる。この羅列は、結論付けるものでない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、フィルタ要素の長手方向の図を、部分的に表面を切取った状態で示す。
【図2】図2は、図1に示したフィルタ要素を介して長手方向の断面を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタ要素であって、
二つの端部キャップ(12、14)の間に延伸する濾過材(10)を具備していて、
前記二つの端部キャップ(12、14)が、前記濾過材(10)の一つの割当てられる端部領域(16、18)の各々に接続され、
前記濾過材(10)が、支持管(20)の少なくとも一つの側面で支持されるフィルタ要素において、
少なくとも一つの前記端部キャップ(14)及び/又は前記濾過材(10)の少なくとも一つの端部領域(16、18)が、接触させる手段(22)を有し、及び/又は前記それぞれの端部キャップ(14)それ自体又はその部品が、特にフィルタ要素の運転中に発生する静電気の電荷を散逸する目的のために、エネルギー散逸性に作られていることに特徴付けられる、フィルタ要素。
【請求項2】
前記接触させる手段(22)が、前記端部キャップ(14)とこの端部キャップ(14)によって収容される前記濾過材(10)の端部領域(18)との間に、一種の電気絶縁層を形成するセメント下地(26)を貫通するエネルギー散逸性の接触要素から成り、このようにして、前記濾過材(10)とエネルギー散逸性の接触になっている、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項3】
前記エネルギー散逸性の端部キャップ(14)又はその部品を形成するために、導電性添加材を有するプラスチック、導電性コーティング、又は本質的に導電性のプラスチックが使用される、請求項1に記載のフィルタ要素。
【請求項4】
前記導電性接触要素が、一方の端部によって前記セメント下地(26)を貫通する接触ピン(24)から成り、他方の端部の領域において、前記それぞれに割当てられる端部キャップ(14)に垂直に直立する、請求項2に記載のフィルタ要素。
【請求項5】
前記濾過材(10)が、完全に又は部分的に、エネルギー散逸性のプラスチック材料からなる互いに接する数層のフィルタ層を備える、襞のある又は円筒形に成形したフィルタマットからなる、請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルタ要素。
【請求項6】
前記フィルタマットが、プラスチック又は金属の織物素材を用いて少なくとも外周面及び/又は内周面で強化されている、請求項5に記載のフィルタ要素。
【請求項7】
流れの方向にある前記濾過材(10)が、通路を備え、好ましくはプラスチック材料から成る前記支持管(20)に支えられる、請求項1から6のいずれか一項に記載のフィルタ要素。
【請求項8】
前記接触ピン(24)が、導電性金属又はエネルギー散逸性のプラスチックから成る、請求項4から7のいずれか一項に記載のフィルタ要素。
【請求項9】
前記接触ピン(24)が、前記二つの端部キャップの少なくとも一つ(14)で、前記フィルタ要素の長手方向軸(30)に対して同一中心の円内に形成される、請求項4から8のいずれか一項に記載のフィルタ要素。
【請求項10】
少なくとも一つの端部キャップ(14)が、内側と外側に、少なくとも一つのそれぞれに突出ている環状の面(28)を各々備え、これらの間に前記濾過材(10)の端部領域(18)が収納される、請求項1から9のいずれか一項に記載のフィルタ要素。
【請求項11】
前記接触させる手段(22)を備える前記それぞれの端部キャップ(14)が、フィルタ筐体に前記フィルタ要素を固定するための接続部分(32)を有し、密閉手段(34)が、特に前記フィルタ筐体と前記フィルタ要素の端部キャップ(14)との間に配置されるO−リングの形の密閉手段(34)が、エネルギー散逸性に作られている、請求項1から10のいずれか一項に記載のフィルタ要素。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−519523(P2007−519523A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551724(P2006−551724)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010824
【国際公開番号】WO2005/075055
【国際公開日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(500082609)ハイダック フィルターテヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (26)
【Fターム(参考)】