説明

フィルム配列

【課題】
他の使用可能性を開発されたフィルム配列の提供。
【解決手段】
層A及び層Bがポリマーをベースとして形成されておりそして層A及びBが未延伸である、層A及び層Bよりなるフィルム配列において、層A及び層Bが互いに異なる引張り残留変形を有しており、層Aが少なくとも60%の引張り残留変形を有しておりそして層Bが最大50%の引張り残留変形を有することを特徴とする、上記フィルム配列。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の上位概念に従うフィルム配列に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術から色々な種類及び構成の多層フィルム配列を使用することが公知である。このようなフィルム配列は通常、種々の目的のために、例えば接着剤製品の支持体として使用される。これらの慣用のフィルム配列は、例えば光学的性質(透明性)、表面粗面度等の変動を避けるために、出来るだけ均一でそして平らに形成されるべきであることが共通している。
【0003】
公知のフィルム配列は例えば熱可塑性樹脂よりなる未配向フィルムを含有していてもよい。このフィルムは引っ張り応力によって延伸することができる。このフィルムは非常に長く、比較的に薄くそして一般に比較的に狭い幅をもつフィルムである。このフィルムは実質的に平らである。このフィルムが部分的に結晶質の熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィンよりなる場合には、幅及び厚みの減少が一様ではなく、局所的に高結晶質の構造(ネック)が生じ、これが連続延伸で更に増加する。応力緩和した後にフィルムは更に平らなまま(実質的に二次元的で)あり続け、延伸加工の前よりも狭い幅及び厚み並びに長い長さを有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、他の使用可能性を開発されたフィルム配列を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は前記課題を請求項1の特徴事項をもつ請求項1の上位概念のフィルム配列によって前記課題を解決した。特に有利な別の実施形態は下位の請求項の対称である。
【0006】
本発明は、フィルム配列がいずれの場合にも平らに形成される必要がなくそして延伸したときに平らなままであるべきであるという知見に基づいている。もちろん、延伸しそして次に応力緩和した後に平らなままでなく、三次元構造を有するフィルム配列を創造することが望まれ得る。このようなフィルム配列は例えば該フィルム配列の繰り返しの使用を防止するために、延伸を行ったものが光学的に視認性があるために又は基体からフィルム配列が剥がれるのを助けるのに適している。
【0007】
本発明のフィルム配列は60%より多い引張り残留変形を有する少なくとも1つのポリマー製層A及び少なくとも50%の引張り残留変形を有する少なくとも1つのポリマー製層Bを有している。この場合、このフィルム拝謁は少なくとも未延伸加工で形成されており、すなわち、引張り歪みが該フィルムの使用前に生じていない。本発明のフィルムは少なくとも100%、好ましくは少なくとも500%の延伸及び次いでの応力緩和後に構造化された表面及び/又は特に三次元的に成形された物体から形成する。この変形は不可逆的でもよいので、このフィルムは延伸負荷及びその程度及び/又はそれから生じる変形のための指針として使用される。
【0008】
引張り残留変形は、試験体を規定の時間(この場合には1分間)一定の延伸に付した後に、応力緩和した状態で試験体中に残る歪みとして規定される(DIN ISO 2285:2003−07)。引張り残留変形は延伸量の百分率として表される。
【0009】
フィルム配列は層A、Bの他に、三次元的な変形が延伸のときに維持するか又は全く別の機能を提供する別の層を有していてもよい。フィルム配列を接着性製品として、特に接着テープ又はラベルとして形成するために、特に1つ又は複数の接着層を有していてもよい。いずれの場合にも、多層ヂルム配列の場合にも、層A、Bが直接的に重なって配置されているのが有利である。この配列は、所望の変形を得るために、両方の層が互いに最適に調和することを可能とする。
【0010】
層配列の層Aは少なくとも70%、特に少なくとも90%の引張り残留変形を有しているのが有利である。これに対して、層Bは最高40%の引張り残留変形を有しているのが有利である。特に、両方の層A、Bの引張り残留変形の差は出来るだけ大きくあるべきである。何故ならば、相応する形態によって特に強い変形が保証できるからである。同時に強い変形によって、不可逆性を追加的な外的影響、例えば高い温度のもとでも保証することが明らかである。
【0011】
別の一つの特に有利な実施形態においては、両方の層A、Bが同じ種類のポリマーをベースとしており、そしてそれらの組成全体に関して相違しているが、主要成分に関して相違していない。このような実施形態は、両方の層が例えば同じ温度範囲において加工できるので製造技術的に特に有利である。さらに、その成分に関して両方の層A、Bの類似の成形を環境的影響(温度安定性、老化防止性等)に関して適合させなければならないという要求に配列を合わせることが容易である。
【0012】
他のポリマーもこれらの層のベースとして同様に使用することもできるとは言え、ポリオレフィンが層A及び/又は層Bのためのベースポリマーとして適することがわかっている。
【0013】
降伏点を超えて延伸する場合(約10%延伸)、層Bは十分な弾力性があるが、層Aは種として可塑的に変形する。フィルム配列を応力緩和させた場合には、三次元的に変形し、すなわち、複合体が延伸による負荷の前よりも長く、厚くそして狭くなる。従ってこれらの効果は著しく顕著であり、層Aは層Bよりも著しく厚くあるべきである。特に層Bの厚みは層Aの厚みの少なくとも3倍、好ましくは5倍であるべきである。
【0014】
別の有利な一つの実施形態においては、フィルム構成の少なくとも1つの層、特に層Bが発泡されている。この発泡は、追加的な材料使用を必要とすることなく、層の比較的に厚い厚みを可能とする。しかしながら一つの層の比曲げ弾性率の調整には厚みが関係しているので、発泡によって比曲げ弾性率の向上を価格的に有利に達成できる。
【0015】
有利な一つの実施形態においては、フィルム配列は延伸後に一つ又は二つの、長手方向にスリットの入った中空円筒状物を有している。両方の層A、Bの構成が異なることが、フィルム配列を延伸及び次の応力緩和の間に長手方向に巻き取りをことを可能とする結果をもたらす。
【0016】
層Bがその高い弾性であり粘着性でもよくそしてこの性質がフィルムを卷くのを阻止するので、この阻止傾向のない層Cを適用するのが有利である。この場合のこの阻止は巻かれたフィルム配列物を剥がすことが全くできないか又は困難であるか又は場合によっては局所的にのみ剥離できない場合を意味する。従って特に粘着性に形成されていない追加的な層Cは製造過程でのフィルム配列物の加工性も改善する。層Cは好ましくは層A、Bと同様にポリマーをベースとして形成される。さらに、層Cは層A、Bと同様にポリマーをベースとして形成されている。さらに、層Cは層Bと直接的に接合されていてはならず、層Bと層Cとの間に別の層も設けられていてもよい。特に、層配列をできるだけコンパクトな構造とするために層Cを層Bに直接的に配列して、層配列をA、B、Cとするのが有利である。
【0017】
さらに、追加的な層Cは、層Bの、層Aとの反対側に配置されている場合が特に有利である。従って層Bは両方の層によって封入されそして損傷及び汚染から保護されている。さらに、第三の層はフィルム構成物を所望の通りの変形に正確な調整することを簡単にする。
【0018】
層A及びCが同じ又は類似の材料で構成されている場合には、同じポリマーをベースとして形成されそしてそれらはさらに同じ厚さを有しており、特に有利に三次元的に形成された物体ではなく、微細クレープ紙と同様な粗い表面を持つ平らなフィルムで形成されている。それ故に層A及びCは異なる組成にするべきであるか又は同じ組成の場合にはいずれの場合にも異なる厚みを有するべきである。
【0019】
層Cが存在する場合には、層Aの厚みは層Cの厚さの少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2.0倍であるべきである。層A及びCが異なる材料よりなる場合には、層A及びCが同じ厚さでも三次元的に形成された物体で形成されていてもよい。しかしながらこれはそれぞれの層の比曲げ弾性率Eに左右される。比曲げ弾性率は該当する層の材料Eの曲げ弾性率とそれぞれの層の厚さとを掛けることによって規定される。層Aの比曲げ弾性率Eと層Bの比曲げ弾性率Eとの比は20より大きく、好ましくは30より大きくあるべきである。更に層Cも同様に、フィルム配列物の可塑性変形を強くするために、比較的に高い引張り残留変形、特に少なくとも60%、特に好ましくは少なくとも70%、中でも少なくとも90%の引張り残留変形を有しているべきである。
【0020】
層A及び/又は層Cの引張り残留変形は特別な実施形態においては、既にいわゆる捩れ包装フィルム(twist packaging films:スイートラップ)では使用されているように、炭化水素樹脂の添加によって所望のとおり調整することができそして更に改善することができる。
【0021】
層A及びCの有利な原料の例には、熱可塑性ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン及びポリエステルがある。別の有利な原料にはエチレンビニルアセテート(EVA)、エチルアクリレート(EA)、エチルメタクリレート(EMA)、低密度ポリエチレン(PE−LD)、線状低密度ポリエチレン(PE−LLD)、非常に低密度な線状ポリエチレン(PE−VLD)、ポリプロピレンホモポリマー(PP−H)、ポリプロピレンコポリマー(PP−C)がある(耐衝撃性の、すなわちエチレン−プロピレンゴムと共重合されているか又はランダムな、ようするに、鎖中にコモノマーがランダムに分布されている)。層A及び/又はCのポリマーは好ましくは1300MPa以上、特に好ましくは1800MPa以上の曲げ弾性率Eを有しているのが有利であり、そして層AあるいはC中にそれぞれ少なくとも50重量%、特に少なくとも90重量%含まれている。
【0022】
層Bの特に有利な原料の例には、ポリオレフィン(TPO)、ポリアミド(TPA)、ポリウレタン(TPU)、スチレンブロックコポリマー(TPS)及びポリエステル(TPC)をベースとする熱可塑性エラストマーがある。別の特に有利な原料にはポリオレフィンコポリマー、例えばエチレン−酢酸ビニル(EVA)、エチレンアクリレート(EA)、軟質ポリエチレンエラストマー、例えばAffinityTM、 Engage TM、 Exact TM、Tafmer TM、ランダム構造によって低い軟化点を有する軟質ポリプロピレンエラストマー、例えばVistamaxx TM、Versify TM、及びエラストマーのヘテロ相ポリオレフィン(例えばブロック構造を有している)、例えばInfuse TM、Hifax TM、Adflex TM又は Softell TMがある。スチレンエラストマーの例にはKraton TM、Hybrar TM、Septon TM、Cariflex TM、 Vector TM及びStyroflex TMがある。層Bのポリマーは好ましくは1000MPa以下の曲げ弾性Eを有し、特に100MPa以下の曲げ弾性Eを有し、そして層B中に少なくとも50重量%、特に少なくとも90重量%含まれている。
【0023】
層配列は特に、10%の延伸率で断面に、場合によっては押し出し方向(MD−機械方向)にたいして垂直にそして機械方向に対して横断方向(CD−横方向に対して最高10N/cm)、好ましくは最高5N/cmであるように形成するのが有利である。この場合、破断時伸び率は好ましくは少なくとも400%である。更にこのフィルム配置物はその全体の厚さが約20μm〜約150μm,特に約40〜約80μmであるように形成される。
【0024】
フィルム配置、特に両方の層A、Bはカレンダンー法によって互いに積層して又は好ましくは押出成形法によって製造できる。この場合、フィルム配置は特に平らなフィルムの押出し成形法(T型ダイス、キャスト、注型成形フィルム)で製造するのが有利である。従ってフィルム配置物は未延伸状態にあり、十分な延伸性を有していてもよい。すなわち、このものは部分結晶状態で一つ又は複数の方向に強制配向されていない。上述の製造方法の場合に生じる様な、溶融状態での配向は(制御された)延伸(引き延ばし)ではない。
【0025】
別の一つの有利な実施形態においては、フィルム配列物は一つ又は複数の層中に通例の添加物、例えばフィラー、顔料、衝撃改質剤、老化防止剤、アンチブロック剤、発泡剤、光安定剤、核形成剤又は潤滑剤を含有していてもよい。このフィルム配列物は更にエンボス加工、コロナ放電処理、被覆、例えばプライマ−被覆又はプリント加工によって変性されていてもよい。
【0026】
このフィルム配列物は特にラベル又は接着性製品、例えば接着テープ又は接着ラベルのための支持体として使用することができる。この目的のためにフィルム配列物は特に有利な一つの別の実施形態においては、好ましくは層Cの下側に配置されている接着層を有している。この接着層は好ましくは感圧接着剤をベースとして形成されている。
【0027】
試験法:
測定は23℃±1℃及び50±5%の相対湿度の空調調湿状態で実施する。
【0028】
ポリマーの厚さはISO 1183に従って測定し、g/cmで示される。溶融指数はISO 1133に従って190℃、2.16kgのもとで試験しそしてg/10分で表示される。結晶子融点(Tcr)はDSCを用いて10K/分の加熱速度でISO 3146に従って測定される。曲げモジュールはASTM D 790(2%のセカント(secant))に従って測定される。
【0029】
接着テープの抗張力はタイプ2の試験体(長さ150mmでそしてできる限り幅15mmの長方形の試験体)をDIN EN ISO 527−3/2/300に従って300mm/分の試験速度で、100mmのクランプ留め長さ及び0.3N/cmのプレテンション力にて測定し、そしてデータを測定するために試験体を鋭いナイフで切断した。引張り延伸挙動は機械方向(DM)で測定する。力はN/ストリップ幅でそして破断点伸び率は%で示す。試験結果、特に破断点伸び率は十分な回数の測定によって統計的に実証される。
【0030】
引張り残留変形(一定の伸び率)はDIN 7724によって測定し、そのときの試験速度は100mm/分であり、クランプ留めされた長さは50mmでありそして試料の寸法はDIN EN ISO 527に従うフィルムストリップのそれに相当する。
【0031】
本発明の更なる詳細、特徴及び目低を以下に実施例によって更に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】フィルム配置の概略的図面
【図2】延伸及び応力緩和後のフィルム配列物の色々な種類の管状物 図1は、例えば接着性製品、例えば接着テープ又はラベルのための支持体として使用することができるフィルム配列物1を概略的に図示している。フィルム配列物は層A並びに層Bを有しており、その際に層Bの厚さは層Aの厚さよりも著しく厚い。これらの層をそれらの引張り残留変形に関して、層Aの場合のそれが少なくとも60%でありそして層Bが最大50%であるように調整する。さらに、厚みが層Bの厚みよりも同様に薄い層Cも有している。さらに、該層Cは比較的に高い引張り残留変形を有している。フィルム配列物1の得られる全体としての引張り残留変形はこの場合には重要ではない。
【0033】
層A、B、Cは好ましくはそれぞれ互いに接触しており、層順序A、B、Cは層Bが層A、Cによって封じられるように構成されている。それぞれの層の詳細な実施形態を以下の実施例に例示する。
【0034】
図2は延伸及び次いでの応力緩和の後でのフィルム配列1の変形の種類を示している。管状(tubicity)タイプ1〜3として延伸及び次いでの応力緩和の後でのフィルム配列物1の以下の挙動を、引張り残留変形を測定する前述の条件のもとで示す:タイプ1は実質的に二次元状態に成形された試料であり(図2a)、タイプ2は長手方向にスリットが入った中空円筒体を形成する試料であり(図2b)そして一つの側で互いに結合された2つの中空円筒体を形成する試料である(図2c)。
【実施例1】
【0035】
平らなフィルム押出成形装置で以下の構成のフィルム配列物1を製造する:
層1(A)、11μmのBorealis HD 905 CF、E = 2100 MPa、E = 23,1 N/mm
層2(B)、45μmのExxon VM 1100、E = 13.6MPa, E = 0.612 N/mm
層3(C)、7μmのBorealis HD 905 CF,E = 2100 MPa,E = 14,7 N/mm
MD及びCD方向の引張り弾性; 155MPa
破断点伸び率: 675%
1%の伸び率での引張り応力: 2.26MPa
10%の伸び率での引張り応力: 6.25MPa
抗張力: 11.96MPa
引張り残留変形 39%
管状構造(tubicity) タイプ3
【実施例2】
【0036】
実施例1と同様に製造したフィルム配列物1:
層1(A)、9μmのBorealis HD 905 CF、E = 2100 MPa、 E = 18,9 N/mm
層2(B),56μmのExxon VM 1100、 E = 13,6 MPa、 E = 0,762 N/mm
層3(C)、4μmのBorealis HD 905 CF、 E = 2100 MPa、 E = 8,4 N/mm
MD及びCD方向の引張り弾性: 181MPa
破断点伸び率: 948%
1%の伸び率での引張り応力: 1.94MPa
10%の伸び率での引張り応力: 5.54MPa
抗張力: 16.42MPa
引張り残留変形 43%
管状構造 タイプ2
【実施例3】
【0037】
実施例1と同様に製造したフィルム配列物1:
層1(A)、9μmのDowlex 2032、E = 1745 MPa、 E = 15.7 N/mm
層2(B),32μmのStyroflex 2G66、 E = 83 MPa、 E = 2,656 N/mm
層3(C)、層1と同じ
MD及びCD方向の引張り弾性: 164MPa
破断点伸び率: 378%
1%の伸び率での引張り応力: 1.55MPa
10%の伸び率での引張り応力: 6.3MPa
抗張力: 19.3MPa
管状構造 タイプ1
【実施例4】
【0038】
実施例1と同様に製造したフィルム配列物1:

層1(A)、16μmのDow 7C06、E = 1280 MPa、E = 20,48 N/mm
層2(B)、35μmのVersify 2300、 E = 32 MPa、 E = 1,12 N/mm
層3(C)、2μmのDow 7C06、E = 1280 MPa、E = 2,56 N/mm
管状構造 タイプ2
【実施例5】
【0039】
実施例1と同様に製造したフィルム配列物1:
層1(A)、24μmのDow 7C06、 E = 1280 MPa、 E = 30,72 N/mm
層2(B)、60μmのVersify 2300 (1.5%のClariant Hydrocerolで発泡した)、 E = 28 MPa、E = 1,68 N/mm。
管状構造 タイプ2
【比較例1】
【0040】
単層フィルム30μm、Exxon VM 1100、E = 13,6 MPa、E = 0,408 N/mm
MD及びCD方向の引張り弾性; 13.5MPa
破断点伸び率: 830%
1%の伸び率での引張り応力: 2.26MPa
10%の伸び率での引張り応力: 3.42MPa
抗張力: 14MPa
引張り残留変形 43%
管状構造 タイプ1
【比較例2】
【0041】
単層フィルム30μm、Basell HP 501 D、 E = 1400 MPa、 E = 42 N/mm
MD及びCD方向の引張り弾性; 1364MPa
破断点伸び率: 413%
1%の伸び率での引張り応力: 11MPa
10%の伸び率での引張り応力: 32MPa
抗張力: 186MPa
引張り残留変形 8%
管状構造 タイプ1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
層A及び層Bがポリマーをベースとして形成されておりそして層A及びBが未延伸である、層A及び層Bよりなるフィルム配列において、層A及び層Bが互いに異なる引張り残留変形を有しており、層Aが少なくとも60%の引張り残留変形を有しておりそして層Bが最大50%の引張り残留変形を有することを特徴とする、上記フィルム配列。
【請求項2】
層A及びBが互いに直接的に重ねられて配置されている、請求項1に記載のフィルム配列。
【請求項3】
層Aが少なくとも70%、好ましくは少なくとも90%の引張り残留変形を有し及び/又は層Bが最大40%の引張り残留変形を有する、請求項1又は2に記載のフィルム配列。
【請求項4】
層A及び層Bが同じ種類のポリマーをベースとして形成されている、請求項1〜3のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項5】
層A及び/又は層Bがポリオレフィンをベースとして形成されている、請求項1〜4のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項6】
前記配列において、いずれの場合にも500%の程度まで延伸しそして次に応力緩和した後に三次元物体(平らな要素ではない)を形成し、好ましくは前記配列においていずれの場合にも500%の程度まで延伸しそして次に応力緩和した後に長手方向に一つ又は二つの中空円筒状物を形成する、請求項1〜5のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項7】
層Bの厚さが層Aの厚さの少なくとも3倍、好ましくは5倍である、請求項1〜6のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項8】
10%延伸のときの力が最高10N/cm、好ましくは最高5N/cmである、請求項1〜7のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項9】
フィルム配列の厚さが20μm〜150μm、好ましくは40μm〜80μmである、請求項1〜8のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項10】
追加的な層Cを有しそして該層Cがポリマーをベースとして形成されており、好ましくは層Bが層Aに直接的に接触して配置されそして層Cが層 Bに直接的に接触して配置されている、請求項1〜9のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項11】
層Cがポリオレフィンをベースとして形成されており及び/又は層Cが少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、特に好ましくは少なくとも90%の引張り残留変形を有する、請求項10に記載のフィルム配列。
【請求項12】
層Aの厚さが層Cの厚さの少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも2倍である、請求項10又は11に記載のフィルム配列。
【請求項13】
層Aの比曲げ弾性率Eと層Bの比曲げ弾性率Eとの比が20より大きく、好ましくは30より大きい、請求項1〜12のいずれか一つに記載の層配列。
【請求項14】
層Aが最小1300MPa、好ましくは最小1800MPaの曲げ弾性率を有する原料を含有し、更に好ましくは層Aが該原料を最小50重量%まで、特に好ましくは最小90重量%含有する、請求項1〜13のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項15】
層Bが最大1000MPa、好ましくは最大100MPaの曲げ弾性率を有する原料を含有し、更に好ましくは層Aが該原料を最小50重量%まで、特に好ましくは最小90重量%含有する、請求項1〜14のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項16】
前記配列が同時押出成形によって製造されている、請求項1〜15のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項17】
層の少なくとも1つが発泡されており、好ましくは層Bが発泡されている、請求項1〜16のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項18】
層の少なくとも一つが充填剤又は炭化水素樹脂を含有している、請求項1〜17のいずれか一つに記載のフィルム配列。
【請求項19】
少なくとも一つの接着層、好ましくは感圧接着剤をベースとする接着層を持つ、請求項1〜18のいずれか一つに記載のフィルム配列を有する接着性製品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−214542(P2009−214542A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56985(P2009−56985)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(507249591)テーザ・アクチエンゲゼルシャフト (52)
【Fターム(参考)】