説明

フェニル−6−(1−(フェニル)ウレイド)ニコチンアミドを製造するためのプロセス

本発明は、p38キナーゼのインヒビターとして有用な化合物の調製のためのプロセスに関する。本発明のプロセスは、安定なフェニル−6−(1−(フェニル)ウレイド)ニコチンアミドの大規模調製をしやすく、これを高純度および高収量において生成する。上記プロセスは、個々の変換を完了するのに必要とされる反応時間を短縮することによって、およびさらなる精製工程の必要性を排除することによって、以前の経路に対して所望の生成物のより迅速な生成を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2009年2月13日に出願された米国仮出願第61/152,653号への優先権を主張する。この米国仮出願第61/152,653号の全内容がそのまま本明細書中で援用される。
【0002】
(発明の技術分野)
本発明は、p38キナーゼのインヒビターとして有用な化合物の調製のためのプロセスに関する。本発明のプロセスは、安定なフェニル−6−(1−(フェニル)ウレイド)ニコチンアミドの大規模調製をしやすく、これを高純度および高収量において生成する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
プロテインキナーゼは、細胞外シグナルに対する種々の細胞応答に関与する。近年、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)のファミリーが発見された。このファミリーのメンバーは、リン酸化によってそれらの基質を活性化するSer/Thrキナーゼである[非特許文献1]。MAPKは、それら自体、種々のシグナル(増殖因子、サイトカイン、UV照射、およびストレス誘導因子が挙げられる)によって活性化される。
【0004】
1つの特に興味のあるMAPKは、p38である。p38(サイトカイン抑制性抗炎症薬物結合タンパク質(cytokine suppressive anti−inflammatory drug binding protein)(CSBP)およびRKとしても公知)は、リポポリサッカリド(LPS)レセプターであるCD14でトランスフェクトされ、LPSで誘導されたマウスプレB細胞から単離された。p38は、ヒトおよびマウスにおいてこれをコードするcDNAを有するので、その後単離かつ配列決定された。p38の活性化は、ストレス(例えば、リポポリサッカリド(LPS)、UV、アニソマイシン、もしくは浸透圧ショック)により、およびサイトカイン(例えば、IL−1およびTNF)より刺激した細胞において観察されてきた。
【0005】
p38キナーゼの阻害は、IL−1βおよびTNFα両方の生成に対するブロックをもたらす。IL−1およびTNFは、他の炎症促進性サイトカイン(例えば、IL−6およびIL−8)の生成を刺激し、急性および慢性の炎症性疾患、ならびに閉経後骨粗鬆症に関与した[非特許文献2]。
【0006】
この知見に基づくと、p38は、他のMAPKとともに、炎症性刺激に対する細胞応答(例えば、白血球蓄積、マクロファージ/単球活性化、組織吸収、発熱、急性相応答および好中球増加症)を媒介することにおいて役割を有すると考えられている。さらに、MAPK(例えば、p38)は、癌、トロンビン誘導性血小板凝集、免疫不全障害、自己免疫疾患、細胞死、アレルギー、喘息、骨粗鬆症および神経変性疾患に関わっていた。p38のインヒビターはまた、プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ−2誘導の阻害を介して、疼痛管理の領域に関わってきた。IL−1、IL−6、IL−8もしくはTNFの過剰生成と関連する他の疾患は、特許文献1に示される。
【0007】
以下に示される構造を有する2−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−(2,6 ジフルオロフェニル)ウレイド)ニコチンアミド(化合物I)は、種々の疾患(急性および慢性の炎症性疾患が挙げられる)の処置についての有効性を実証した。化合物Iは、特許文献2(08/26/2004公開)において記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第96/21654号
【特許文献2】国際公開第2004/72038号
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】B.Steinら,Ann.Rep.Med.Chem.,1996年,31巻,289−98頁
【非特許文献2】R.B.Kimbleら,Endocrinol.,1995年,136巻,3054−61頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本明細書に記載されるように、本発明は、多くの疾患(急性および慢性の炎症性疾患が挙げられる)の処置において有用なp38キナーゼインヒビターを調製するためのプロセスを提供する。このような化合物としては、以下に示される構造を有する2−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−(2,6 ジフルオロフェニル)ウレイド)ニコチンアミド(式I)が挙げられる。
【0011】
本発明のプロセスは、式1の安定な化合物の高収率および高純度での調製を可能にするという利点を有し、ここでR、R、R、RおよびRは、以下に定義される。本発明は、大規模調製に容易にスケールアップされる容易な反応条件というさらなる利点を有する。さらに、上記プロセスは、個々の変換を完了するのに必要とされる反応時間を短縮することによって、およびさらなる精製工程の必要性を排除することによって、以前の経路に対して所望の生成物のより迅速な生成を提供する。
【0012】
【化1】

【発明を実施するための形態】
【0013】
(発明の詳細な説明)
(実施形態の詳細な説明)
一局面において、本発明は、式4の化合物:
【0014】
【化2】

を調製するためのプロセスに関し、上記プロセスは、
式2の化合物:
【0015】
【化3】

と、式3の化合物:
【0016】
【化4】

とを、極性非プロトン化溶媒の存在下でカップリングする工程を包含する。
【0017】
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR’、OC(O)R’から独立して選択される。
【0018】
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択される。
【0019】
各Rは、水素、C1−6脂肪族、およびアリールから選択され、該アリールはC1−6脂肪族、アリール、ニトロ、CN、COR’、CON(R’)、OR’、NCOR’、NR’C(O)N(R’)、もしくはOC(O)N(R’)で必要に応じて置換される。
【0020】
各Xは、独立して、脱離基である。
【0021】
各Zは、C1−6脂肪族、ベンジル、Fmoc、もしくは−SOR’から独立して選択される。
【0022】
この局面の一実施形態において、上記溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)、CHCNもしくはジメチルホルムアミド(DMF)である。
【0023】
別の実施形態において、上記溶媒は、DMSOである。
【0024】
この局面の一実施形態において、上記式2の化合物と式3の化合物とのカップリングは、塩基の存在下で行われる。
【0025】
この局面の一実施形態において、上記塩基は、金属カーボネートもしくは金属ホスフェートである。
【0026】
特定の実施形態において、上記塩基は、金属カーボネート(例えば、炭酸セシウムもしくは炭酸カリウム)である。
【0027】
いくつかの具体的実施形態において、上記塩基は、炭酸セシウムである。
【0028】
他の実施形態において、上記塩基は、金属ホスフェート(例えば、リン酸カリウム)である。
【0029】
この局面の一実施形態において、式2の化合物と、式3の化合物とのカップリングは、約55〜75℃の温度範囲で行われる。この局面の他の実施形態において、上記式2の化合物と、式3の化合物とのカップリングは、約50〜65℃の温度範囲で行われる。この局面になおさらなる実施形態において、上記式2の化合物と、式3の化合物とのカップリングは、約55〜60℃の温度範囲で行われる。
【0030】
別の局面において、本発明は、式5の化合物:
【0031】
【化5】

を調製するためのプロセスを提供し、上記プロセスは、
式4の化合物:
【0032】
【化6】

に対して、プロトン酸を使用して加水分解を行う工程を包含し、ここで
、R、R、R、R’、RおよびZは、上記で定義される。
【0033】
この局面の一実施形態において、上記式4の化合物の加水分解は、溶媒の存在下で行われる。
【0034】
この局面の一実施形態において、上記溶媒は、水である。
【0035】
この局面の一実施形態において、上記プロトン酸は、硫酸、HClもしくはHPOである。
【0036】
特定の実施形態において、上記プロトン酸は、硫酸である。
【0037】
この局面の一実施形態において、上記硫酸の最終濃度は、約7Mである。
【0038】
この局面の一実施形態において、上記式4の化合物の加水分解は、約60〜105℃の温度範囲で行われる。
【0039】
特定の実施形態において、上記式4の化合物の加水分解は、約95〜105℃の温度範囲で行われる。
【0040】
具体的局面において、上記式4の化合物の加水分解は、約100℃の温度で行われる。
【0041】
この局面の一実施形態において、上記式4の化合物の加水分解は、ワンポット反応を使用して行われる。
【0042】
別の局面において、本発明は、式5の化合物:
【0043】
【化7】

を調製するためのプロセスを提供し、上記プロセスは、
式2の化合物:
【0044】
【化8】

に対して加水分解を行って、式12の化合物:
【0045】
【化9】

を提供する工程;および
式12の化合物と、式11の化合物:
【0046】
【化10】

とをカップリングする工程を包含し、ここで
、R、R、R、R’、RおよびXは、上記に定義される。
【0047】
この局面のいくつかの実施形態において、上記カップリングする工程は、溶媒の存在下で行われる。
【0048】
いくつかのさらなる実施形態において、上記溶媒は、MTBE、THF、DMSO、MeTHF、トルエン、ピリジン、DMF、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、および酢酸エチルから選択され得る。
【0049】
この局面のいくつかの実施形態において、上記カップリング工程は、塩基の存在下で行われる。
【0050】
他の実施形態において、上記カップリング工程において使用される塩基は、LiHMDS、NaHMDS、KHMDS、KOtBu、およびnBuLiから選択され得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、上記カップリング工程において使用される塩基は、KHMDSである。
【0052】
いくつかの実施形態において、上記カップリング反応は、約−20℃〜25℃の範囲の温度(例えば、−20℃〜−10℃、−10℃〜−8℃、−10℃〜0℃もしくは0℃〜25℃)において行われる。
【0053】
別の局面において、本発明は、式1の化合物:
【0054】
【化11】

を調製するためのプロセスを提供し、該プロセスは、
式5の化合物:
【0055】
【化12】

を、以下:
i)尿素形成試薬;
ii)アミド化試薬;および
iii)無水アンモニア
で処理することによって、式5の化合物に対してアミド化もしくは尿素形成を行う工程、
を包含し、ここで
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR’、OC(O)R’から独立して選択され;そして
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択される。
【0056】
この局面の一実施形態において、上記アミド化試薬は、ホスゲン、トリホスゲンもしくはジホスゲンである。
【0057】
この局面の一実施形態において、上記尿素形成試薬は、ホスゲン、トリホスゲンもしくはジホスゲンである。
【0058】
この局面の一実施形態において、上記アミド化試薬および尿素形成試薬は、同時に添加される。
【0059】
この局面の一実施形態において、上記アミド化試薬および尿素形成試薬は、同じである。
【0060】
この局面の一実施形態において、式5の化合物に対して行われる上記アミド化および尿素形成は、塩基の存在下で行われる。
【0061】
この局面の一実施形態において、上記塩基は、ジイソプロピルエチルアミン、ヒューニッヒ塩基、もしくはトリエチルアミンである。
【0062】
特定の実施形態において、上記塩基は、ジイソプロピルエチルアミンである。
【0063】
この局面の一実施形態において、式5の化合物に対して行われる上記アミド化および尿素形成は、溶媒の存在下で行われる。
【0064】
この局面の一実施形態において、上記溶媒は、THF、MeTHF、もしくはトルエンである。
【0065】
特定の実施形態において、上記溶媒は、THFである。
【0066】
この局面の一実施形態において、上記式5の化合物は、上記アミド化/尿素形成試薬での処理後に、無水アンモニアで処理される。
【0067】
この局面の一実施形態において、無水アンモニアは、上記アミド化/尿素形成試薬での式5の化合物の処理後に得られた生成物に、上記生成物を単離せずに、添加される。
【0068】
この局面の一実施形態において、上記プロセスは、上記溶液を無水アンモニアで処理した後に固体物質を単離する工程、上記固体物質を水で洗浄し、続いて、酸洗浄して、式1の化合物を得る工程をさらに包含する。
【0069】
特定の実施形態において、上記酸洗浄は、上記固体物質の1N HSO洗浄を含む。
【0070】
別の局面において、本発明は、式1の化合物の安定な固体形態を提供するためのプロセスを提供し、上記プロセスは、式1の化合物:
【0071】
【化13】

の固体形態をスラリーにする工程を包含し、ここで
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR’、OC(O)R’から独立して選択され;そして
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択される。
【0072】
この局面の一実施形態において、上記式1の化合物は、均質溶媒系もしくは不均質溶媒系中で攪拌される。
【0073】
この局面の一実施形態において、上記溶媒系は、メタノールおよび水を含む。
【0074】
この局面の一実施形態において、上記溶媒系におけるメタノール:水の比は、約1:3である。
【0075】
この局面の一実施形態において、上記溶媒系におけるメタノール:水の比は、約1:1である。
【0076】
この局面の一実施形態において、上記化合物は、少なくとも約20時間(例えば、約24時間)にわたって攪拌される。
【0077】
この局面の一実施形態において、上記化合物は、メタノール:水の比約1:3を有する溶媒系中で、少なくとも約20時間(例えば、約24時間)にわたって攪拌され、次いで、少なくとも約20時間(例えば、約24時間)にわたって、メタノール:水の比約1:1を有する溶媒系中で攪拌される。
【0078】
本発明の一実施形態において、各R、R、RおよびRは、水素、F、Cl、Br、I、OTsもしくはOMsから独立して選択される。
【0079】
さらなる実施形態において、各R、R、RおよびRは、水素もしくはFから独立して選択される。
【0080】
本発明の一実施形態において、各Rは、水素もしくはC1−6脂肪族から独立して選択される。
【0081】
さらなる実施形態において、各Rは、水素もしくはエチルから独立して選択される。
【0082】
本発明の一実施形態において、各Zは、独立して、C1−6脂肪族である。
【0083】
さらなる実施形態において、各Zは、独立して、tert−ブチルである。
【0084】
別の局面において、本発明は、化合物10:
【0085】
【化14】

を調製するためのプロセスを提供し、上記プロセスは、化合物11:
【0086】
【化15】

と、化合物6:
【0087】
【化16】

をメチルtert−ブチルエーテル(MTBE)中で溶解させ、上記混合物を、塩基で処理し、上記混合物を、約−8℃〜−10℃の温度で攪拌することによって化合物11と化合物6をカップリングして、化合物9:
【0088】
【化17】

を得る工程;
化合物9を、トリホスゲンおよびジイソプロピルエチルアミンで、テトラヒドロフランの存在下で処理する工程;ならびに
上記溶液を、上記反応が完了するまで攪拌する工程;ならびに
上記溶液を無水アンモニアで処理する工程を包含する。
【0089】
この局面の一実施形態において、上記塩基は、LiHMDS、NaHMDS、KHMDS、KOtBu、もしくはnBuLiである。
【0090】
さらなる実施形態において、上記塩基は、KHMDSである。
【0091】
さらなる実施形態において、上記反応温度は、約−20℃〜25℃の間(例えば、−20℃〜−10℃、−10℃〜−8℃、−10℃〜0℃もしくは0℃〜25℃)である。
【0092】
この局面の一実施形態において、上記プロセスは、上記溶液を無水アンモニアで処理した後に、固体物質を単離する工程、および上記固体物質を水で洗浄し、続いて、酸洗浄して、化合物10を得る工程をさらに包含する。
【0093】
特定の実施形態において、上記酸洗浄は、上記固体物質の1N HSO洗浄を含む。
【0094】
別の実施形態において、上記反応温度は、約55℃である。さらなる局面において、本発明は、式5の化合物:
【0095】
【化18】

を調製するためのプロセスを提供し、該プロセスは、
式7の化合物:
【0096】
【化19】

に対して、プロトン酸を使用して加水分解する工程を包含し、ここで
、R、R、R、R’およびRは、上記で定義される。
【0097】
この局面の一実施形態において、上記化合物11の加水分解は、溶媒の存在下で行われる。
【0098】
この局面の一実施形態において、上記溶媒は、水である。
【0099】
この局面の一実施形態において、上記プロトン酸は、硫酸である。
【0100】
この局面の一実施形態において、上記硫酸の最終濃度は、約7Mである。
【0101】
別の局面において、本発明は、化合物10:
【0102】
【化20】

を調製するためのプロセスを提供し、上記プロセスは、
化合物5:
【0103】
【化21】

と、化合物7:
【0104】
【化22】

をジメチルスルホキシド中に溶解させ、上記混合物を炭酸セシウムで処理し、上記混合物を、約50〜65℃の温度(例えば、55〜60℃)で攪拌することによって化合物5と化合物7をカップリングして、化合物8:
【0105】
【化23】

を得る工程;
化合物8を、約7M硫酸の水溶液で処理する工程、および
上記混合物を、約95〜105℃の温度(例えば、100℃)で攪拌して、化合物9:
【0106】
【化24】

を得る工程、
化合物9を、テトラヒドロフランの存在下で、トリホスゲンおよびジイソプロピルエチルアミンで処理する工程;
上記溶液を、上記反応が完了するまで攪拌する工程;ならびに
上記溶液を、無水アンモニアで処理する工程
を包含する。
【0107】
この局面の一実施形態において、上記プロセスは、上記溶液を無水アンモニアで処理した後に固体物質を単離する工程、および上記固体物質を、水で洗浄し、続いて、酸線上して、化合物10を得る工程をさらに包含する。
【0108】
特定の実施形態において、上記酸洗浄は、上記固体物質の1N HSO洗浄を含む。
【0109】
いくつかのさらなる実施形態において、上記プロセスは、化合物10を、メタノールおよび水を含む溶媒系中で攪拌する工程であって、ここで上記メタノール:水の比は、少なくとも約20時間(例えば、約24時間)にわたって約1:3である工程;メタノールを上記混合物に添加して、上記溶媒比を約1:1 メタノール:水に変化させる工程;ならびに少なくとも約20時間(例えば、約24時間)にわたって攪拌し続ける工程を包含する。
【0110】
一局面において、本発明は、上記実施形態のうちのいずれかのプロセスによって生成される化合物を包含する。
【0111】
一局面において、本発明は、上記実施形態のうちのいずれかのプロセスによって生成される薬学的組成物を提供する。
【0112】
(定義および一般用語)
本発明の目的のために、化学元素は、元素周期表(CAS version,Handbook of Chemistry and Physics,75th Ed)に従って同定される。さらに、有機化学の一般原則は、「Organic Chemistry」,Thomas Sorrell,University Science Books,Sausalito:1999、および「March’s Advanced Organic Chemistry」,5th Ed.,Ed.:Smith,M.B. and March,J., John Wiley & Sons,New York:2001(これらの内容全体は、本明細書に参考として援用される)に記載されている。
【0113】
本明細書に記載される場合、本発明の化合物は、1個以上の置換基(例えば、上記に一般的に例示されるか、または本発明の特定のクラス、サブクラス、および種によって例示される)で必要に応じて置換され得る。語句「必要に応じて置換される」とは、語句「置換されているかもしくは置換されていない」と交換可能に使用されることが認識される。一般に、用語「置換された」とは、用語「必要に応じて」が前にあろうとなかろうと、所定の構造における水素ラジカルを、特定された置換基のラジカルで置換することに言及する。別段示されなければ、必要に応じて置換された基は、上記基の各置換可能な部分で置換基を有し得、任意の所定の構造における1個より多い位置が、特定の基から選択される1個より多い置換基で置換され得る場合、上記置換基は、あらゆる位置で同じであってもよいし、異なっていてもよい。本発明によって想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定なもしくは化学的に実現可能な化合物の形態を生じるものである。用語「安定な」とは、本明細書で使用される場合、それらの生成、検出、および好ましくはそれらの回収、精製、および本明細書で開示される目的のうちの1つ以上のための使用を可能にする条件に供される場合、実質的に添加しない化合物をいう。いくつかの実施形態において、安定な化合物もしくは化学的に実現可能な化合物は、水分、もしくは他の化学的に反応性の条件の非存在下で、40℃以下の温度で少なくとも1週間にわたって保持される場合に、実質的に変化しないものである。
【0114】
用語「脂肪族」もしくは「脂肪族基」とは、本明細書で使用される場合、完全に飽和しているかもしくは1個以上の不飽和単位を含む、直鎖状(すなわち、非分枝状)もしくは分枝状の、置換されているかもしくは置換されていない炭化水素鎖、あるいは完全に飽和しているかもしくは1個以上の不飽和単位を含むが、分子の残りに対して1個の結合点を有する芳香族ではない単環式炭化水素もしくは二環式炭化水素(「炭素環」、「シクロ脂肪族」もしくは「シクロアルキル」と本明細書でいわれる)を意味する。別段特定されなければ、脂肪族基は、1〜20個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、1〜10個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1〜8個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の実施形態において、脂肪族基は、1〜6個の脂肪族炭素原子を含み、さらに他の実施形態において、脂肪族基は、1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、「シクロ脂肪族」(もしくは「炭素環」もしくは「シクロアルキル」)とは、完全に飽和しているかもしくは1個以上の不飽和単位を含むが、芳香族ではない、単環式のC−C炭化水素または二環式もしくは三環式のC−C14炭化水素であって、上記二環式環系の任意の個々の環が、3〜7員を有する分子の残りに対して1個の結合点を有するものをいう。適切な脂肪族基としては、直鎖状もしくは分枝状の、置換されているかもしくは置換されていない、アルキル、アルケニル、アルキニル基、およびこれらのハイブリッド(例えば、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルもしくは(シクロアルキル)アルケニル)が挙げられるが、これらに限定されない。適切なシクロ脂肪族基としては、シクロアルキル、二環式シクロアルキル(例えば、デカリン)、架橋ビシクロアルキル(例えば、ノルボルニルもしくは[2.2.2]ビシクロ−オクチル)、または架橋三環式(例えば、アダマンチル)が挙げられる。
【0115】
用語「ヘテロ脂肪族」とは、本明細書で使用される場合、1個もしくは2個の炭素原子が、酸素、硫黄、窒素、リン、もしくはケイ素のうちの1個以上によって独立して置換されている脂肪族基を意味する。ヘテロ脂肪族基は、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよく、分枝状であってもよいし、非分枝状であってもよく、環式であってもよいし、非環式であってもよく、「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロ脂肪族」、もしくは「複素環式」基を含む。
【0116】
用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロ脂肪族」、もしくは「複素環式」とは、本明細書で使用される場合、非芳香族の、単環式、二環式、もしくは三環式の環系であって、ここで1個以上の環員が、独立して選択されたヘテロ原子であるものを意味する。いくつかの実施形態において、上記「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロ脂肪族」、もしくは「複素環式」基は、1個以上の環員が、酸素、硫黄、窒素、もしくはリンから独立して選択されるヘテロ原子であり、上記系における各環が3〜7個の環員を含む、3〜14個の環員を有する。
【0117】
用語「ヘテロ原子」とは、酸素、硫黄、窒素、リン、もしくはケイ素(窒素、硫黄、リンもしくはケイ素の任意の酸化形態を含む);任意の塩基性窒素の四級化形態または;複素環式環の置換可能な窒素(例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)もしくはNR(N−置換されたピロリジニルにおけるような))のうちの1個以上を意味する。
【0118】
用語「不飽和の」とは、本明細書で使用される場合、ある部分が、1個以上の不飽和単位を有することを意味する。
【0119】
用語「アルコキシ」、もしくは「チオアルキル」とは、本明細書で使用される場合、先に定義されるように、酸素(「アルコキシ」)もしくは硫黄(「チオアルキル」)原子を介して主な炭素鎖に結合したアルキル基に言及する。
【0120】
用語「ハロ脂肪族」および「ハロアルコキシ」とは、場合により、1個以上のハロ原子で置換されている脂肪族もしくはアルコキシを意味する。用語「ハロゲン」もしくは「ハロ」とは、F、Cl、Br、もしくはIを意味する。ハロ脂肪族の例としては、−CHF、−CHF、−CF、−CF−、もしくはペルハロアルキル(例えば、−CFCF)が挙げられる。
【0121】
単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、もしくは「アリールオキシアルキル」におけるようなより大きい部分の一部として使用される用語「アリール」とは、合計5〜14個の環員を有する単環式、二環式、および三環式の環系であって、この系における少なくとも1個の環が、芳香族でありかつこの系における各環が、3〜7個の環員を含むものをいう。用語「アリール」とは、用語「アリール環」と交換可能に使用され得る。用語「アリール」はまた、以下に定義されるように、ヘテロアリール環系をいう。
【0122】
単独で、または「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアリールアルコキシ」におけるようにより大きな部分の一部として使用される用語「ヘテロアリール」とは、合計5〜14個の環員を有する単環式、二環式、および三環式の環系であって、少なくともこの系における1個の環が、芳香族であり、この系における少なくとも1個の環が1個以上のヘテロ原子を含み、かつこの系における各環が3〜7個の環員を含むものをいう。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」もしくは用語「ヘテロ芳香族」と交換可能に使用され得る。
【0123】
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキルなどを含む)もしくはヘテロアリール(ヘテロアラルキルおよびヘテロアリールアルコキシなどを含む)基は、1個以上の置換基を含み得る。アリールもしくはヘテロアリール基の上記不飽和炭素原子上の適切な置換基は、ハロ;−R;−OR;−SR;1,2−メチレン−ジオキシ;1,2−エチレンジオキシ;Rで必要に応じて置換されたフェニル(Ph);Rで必要に応じて置換された−O(Ph);Rで必要に応じて置換された−(CH1−2(Ph);Rで必要に応じて置換された−CH=CH(Ph);−NO;−CN;−N(R;−NRC(O)R;−NRC(O)N(R;−NRCO;−NRNRC(O)R;−NRNRC(O)N(R;−NRNRCO;−C(O)C(O)R;−C(O)CHC(O)R;−CO;−C(O)R;−C(O)N(R;−OC(O)N(R;−S(O);−SON(R;−S(O)R;−NRSON(R;−NRSO;−C(=S)N(R;−C(=NH)−N(R;もしくは−(CH0−2NHC(O)R(ここでRの各独立した存在は、水素、必要に応じて置換されたC1−6脂肪族、置換されていない5〜6員のヘテロアリールもしくは複素環式環、フェニル、−O(Ph)、または−CH(Ph)から選択されるか、あるいは上記の定義に拘わらず、同じ置換基もしくは異なる置換基上のRの2個の独立した存在は、各々のR基が結合される原子と一緒になって、3〜8員のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環を形成する。上記Rの脂肪族基上の選択肢的な置換基は、NH、NH(C1−4脂肪族)、N(C1−4脂肪族)、ハロ、C1−4脂肪族、OH、O(C1−4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1−4脂肪族)、O(ハロC1−4脂肪族)、もしくはハロC1−4脂肪族から選択され、ここで前述のRのC1−4脂肪族基の各々は、置換されていない。
【0124】
脂肪族もしくはヘテロ脂肪族基、または非芳香族複素環式環は、1個以上の置換基を含み得る。脂肪族もしくはヘテロ脂肪族基、または非芳香族複素環式環の飽和炭素上の適切な置換基は、アリールもしくはヘテロアリール基の不飽和炭素について上記に列挙されるものから選択され、さらに、これらとしては以下が挙げられる:=O、=S、=NNHR*、=NN(R*)、=NNHC(O)R*、=NNHCO(アルキル)、=NNHSO(アルキル)、もしくは=NR*(ここで各R*は、水素もしくは必要に応じて置換されたC1−6脂肪族から独立して選択される)。R*の上記脂肪族基上の選択肢的な置換基は、NH、NH(C1−4脂肪族)、N(C1−4脂肪族)、ハロ、C1−4脂肪族、OH、O(C1−4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1−4脂肪族)、O(ハロC1−4脂肪族)、もしくはハロ(C1−4脂肪族)(ここで前述のR*のC1−4脂肪族基の各々は、置換されていない)から選択される。
【0125】
非芳香族の複素環式環の窒素上の選択肢的な置換基は、−R、−N(R、−C(O)R、−CO、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−SO、−SON(R、−C(=S)N(R、−C(=NH)−N(R、もしくは−NRSO(ここでRは、水素、必要に応じて置換されたC1−6脂肪族、必要に応じて置換されたフェニル、必要に応じて置換された−O(Ph)、必要に応じて置換された−CH(Ph)、必要に応じて置換された−(CH1−2(Ph)である);必要に応じて置換された−CH=CH(Ph);または酸素、窒素、もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する置換されていない5〜6員のヘテロアリールもしくは複素環式環から選択されるか、あるいは、上記の定義に拘わらず、同じ置換基もしくは異なる置換基上のRの2個の独立した存在は、各R基が結合される原子と一緒になって、3〜8員のシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、もしくは窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するヘテロアリール環を形成する。Rの上記脂肪族基もしくは上記フェニル環上の必要に応じて置換された置換基は、NH、NH(C1−4脂肪族)、N(C1−4脂肪族)、ハロ、C1−4脂肪族、OH、O(C1−4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1−4脂肪族)、O(ハロC1−4脂肪族)、もしくはハロ(C1−4脂肪族)から選択され、ここでRの前述のC1−4脂肪族基のうちの各々は、置換されていない。
【0126】
用語「アルキリデン鎖」とは、完全に飽和していてもよいし、1個以上の不飽和単位を有していてもよく、上記分子の残りに2個の結合点を有する、直鎖状もしくは分枝状の炭素鎖に言及する。用語「スピロシクロアルキリデン」とは、完全に飽和していてもよいし、1個以上の不飽和単位を有してもよく、同じ環炭素原子から上記分子の残りへの2個の結合点を有する炭素環式環に言及する。
【0127】
用語「安定な」とは、本明細書で使用される場合、それらの精製、検出、および好ましくは、それらの回収、精製、および本明細書で開示される目的のうちの1つ以上のための使用(例えば、当該分野で公知の方法による、哺乳動物への投与)を可能にする条件に供される場合に実質的に変化しない化合物をいう。いくつかの実施形態において、安定な化合物もしくは化学的に実現可能な化合物は、40℃以下の温度で、水分もしくは他の化学的に反応性の条件の非存在下で、少なくとも1週間にわたって保持される場合に、実質的に変化しないものである。
【0128】
用語「脱離基」とは、本明細書で使用される場合、「March’s Advanced Organic Chemistry」,5th Ed.,Ed.:Smith,M.B. and March,J.,John Wiley & Sons,New York:2001によって記載される定義を有する。
【0129】
用語「アミド化」とは、本明細書で使用される場合、アミド部分を生成するためのプロセスとして定義される。このタイプのプロセスの例は、限定ではなく、アンモニアもしくはアミン官能基と、自身が脱離基を有するカルボニルを有する化合物とのカップリングである。アミド化のプロセスの非限定的な一般例の描写されている代表(ここでXは、脱離基であり、Rは、上記に定義される)は、以下である:
【0130】
【化25】

用語「尿素」とは、本明細書で使用される場合、2個のアミン官能基を有するカルボニルをその構造中に含む任意の化合物として定義される。尿素の非限定的一般例の描写されている代表(ここでRは上記のように定義される)は、以下である:
【0131】
【化26】

用語「尿素形成試薬」とは、本明細書で使用される場合、カルボニル含有化合物であって、カルボニル部分が2個の脱離基を有するものとして定義され、以下に定義されるように、尿素形成のプロセスに関与し得る。
【0132】
用語「尿素形成」とは、本明細書で使用される場合、尿素部分を生成するためのプロセスとして定義される。このタイプのプロセスの例は、限定せずに、アンモニアもしくはアミン官能基と、尿素形成試薬とのカップリングである。尿素形成のプロセスの非限定的な一般例の描写されている代表(ここでXおよびXは、脱離基であり、Rは、上記で定義される)は、以下のとおりである:
【0133】
【化27】

用語「ワンポット反応」とは、本明細書で使用される場合、中間体化合物の分離も精製もなく、基質の2個以上の異なる化学的変換が、1種以上の試薬の段階的もしくは同時の添加の際に起こるプロセスとして定義される。
【0134】
用語「スラリー」とは、本明細書で使用される場合、固体および液体(ここで上記固体は、せいぜい、液体中に部分的に溶解性である)を含む混合物として定義される。用語「スラリー化」もしくは「スラリーにした(された)」とは、本明細書で使用される場合(例、「上記固体生成物を、24時間にわたってスラリーにした」)、スラリーを作り、長時間にわたって上記スラリーを攪拌する行為として定義される。
【0135】
用語「保護基」とは、本明細書で使用される場合、官能基(例えば、アルコール、アミン、カルボキシル、カルボニルなど)を、合成手順の間に所望でない反応から保護することが意図された基を表す。一般に使用される保護基は、Greene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition(John Wiley & Sons,New York,1999)(これは、本明細書に参考として援用される)に開示される。窒素保護基の例としては、アシル、アロイル、もしくはカルバモイル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルおよびキラル補助物質(例えば、保護されたかもしくは保護されていないD,LもしくはD,L−アミノ酸(例えば、アラニン、ロイシン、フェニルアラニンなど);スルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど);カルバメート基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、2,2,2,−トリクロロエトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど)、アリールアルキル基(例えば、ベンジル,トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなど)ならびにシリル基(例えば、トリメチルシリルなど)が挙げられる。好ましいN−保護基は、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)である。
【0136】
酸についての有用な保護基の例は、置換されたアルキルエステル(例えば、9−フルオレニルメチル)、メトキシメチル、メチルチオメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、メトキシエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、ベンジルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、フェニルアセトキシメチル、トリイソプロピルシリルメチル(triisopropropylsysilylmethyl)、シアノメチル、アセトール、フェナシル、置換されたフェナシルエステル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ハロエチル、ω−クロロアルキル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−メチルチオエチル、t−ブチル、3−メチル−3−ペンチル、ジシクロプロピルメチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリル、メタリル、シンナミル(cynnamyl)、フェニル、シリルエステル、ベンジルおよび置換されたベンジルエステル、2,6−ジアルキルフェニルエステル(例えば、ペンタフルオロフェニル)、2,6−ジアルキルフェニルである。酸についての好ましい保護基は、メチルエステルもしくはエチルエステルである。
【0137】
このようなアミンおよび酸の保護基を付加する方法(一般に「保護」といわれる)および除去する方法(一般に「脱保護」といわれる)は、当該分野で周知であり、例えば、P.J.Kocienski,Protecting Groups,Thieme,1994(これはその全体が本明細書に参考として援用される)およびGreene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Edition(John Wiley & Sons,New York,1999)で入手できる。
【0138】
別段示されなければ、本明細書に示される構造はまた、上記構造の全ての異性形態(例えば、鏡像異性形態、ジアステレオマー形態、および幾何形態(もしくは配座形態))を含むことが意味される;例えば、各不斉中心についてのR配置およびS配置、(Z)二重結合異性体および(E)二重結合異性体、ならびに(Z)配座異性体および(E)配座異性体。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体、ならびに鏡像異性混合物、ジアステレオマー混合物、および幾何混合物(もしくは配座混合物)は、本発明の範囲内である。別段示されなければ、本発明の化合物の全ての互変異形態は、本発明の範囲内である。さらに、別段示されなければ、本明細書に示される構造はまた、1種以上の同位体富化原子の存在のみが異なる化合物を含むことが意味される。例えば、水素を、重水素もしくはトリチウムで置換したこと、または炭素を、13C富化炭素もしくは14C富化炭素で置換したことを除いて、本発明の構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。このような化合物は、例えば、分析ツール、生物学的アッセイにおけるプローブ、もしくは改善された治療プロフィールを有するp38インヒビターとして有用である。
【0139】
(プロセスおよび中間体)
本明細書で使用される場合、略語、記号および慣例は、現代の科学文献において使用されるものと一致する。例えば、Janet S.Dodd,ed.,The ACS Style Guide:A Manual for Authors and Editors,2nd Ed.,Washington,D.C.:American Chemical Society,1997(その全体が本明細書に参考として援用される)を参照のこと。
【0140】
式1の化合物は、スキーム1に従って合成され得る。
【0141】
【化28】

式8の化合物は、式6の化合物(ここでXは脱離基である)と、ホウ酸、式7の化合物とを、適切な有機溶媒(例えば、EtOH)中で、適切な遷移金属触媒(例えば、パラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン))の存在下で、適切な塩基(例えば、アルカリ金属塩基(例えば、NaCO))の存在下で、70℃〜90℃の間の温度でカップリングすることによって、調製され得る。式6の化合物および式7の化合物は、商業的に購入され得るか、または当業者に公知の方法を使用して合成され得る。
【0142】
式9のN−オキシド化合物は、式8の化合物から、適切な溶媒(例えば、CHCl)中、適切な温度(例えば、20〜40℃)での適切な酸化剤(例えば、mCPBA)での酸化によって、調製され得る。
【0143】
式2の化合物は、適切な溶媒(例えば、1,2−ジクロロエタン)中、適切な薬剤(例えば、塩素化剤(例えば、POCl)での式9の化合物の処理によって、合成され得る。
【0144】
式4の化合物は、式2の化合物と、式3の化合物とを、適切なアルカリ金属塩(例えば、炭酸セシウム)および適切な極性有機溶媒(例えば、DMSO)の存在下でカップリングすることによって、合成され得る。その後、上記反応混合物は、適切な希釈酸水溶液(例えば、1N HCl)で処理され、その生成物は、適切な極性溶媒(例えば、EtOH)から再結晶化される。あるいは、式4の化合物は、PCT出願 WO 2004/072038および米国特許第7,115,746号(これらの開示は、それら全体が本明細書に参考として援用される)に一般に記載されるように、式2の化合物と、式3の化合物とを、遷移金属触媒(例えば、Pd(OAc))の存在下で、カップリングすることによって調製され得る。式4のフェニルカルバメートは、商業的に購入され得るか、または当業者に公知の方法を使用して対応するアニリンから合成され得る。
【0145】
式5の化合物は、式4の化合物から、ワンポット手順(ここで式4の化合物は、上記カルバメート官能基およびエステル官能基の加水分解を促進するような方法において、酸で処理される)から調製され得る。あるいは、式5の化合物は、第1に上記カルバメート基を加水分解し、続いて、上記エステルを、その対応するカルボン酸に加水分解することによって、式4の化合物から調製され得る。
【0146】
式1の化合物は、式5の化合物から、式5の化合物と、トリホスゲンもしくは適切な透過な試薬とを反応させ、続いて、無水アンモニアで処理することによって、調製され得る。
【0147】
式1の化合物はまた、式1の化合物を、水と極性プロトン性有機溶媒との混合物で処理することによって、より安定な形態へと再結晶化され得る。
【実施例】
【0148】
以下の調製実施例は、本発明がより完全に理解されるように、示される。これら実施例は、例示目的に過ぎず、本発明の範囲を限定するとはいかようにも解釈されないべきである。
【0149】
(実施例1:エチル 6−クロロ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)ニコチネート(5)の調製)
【0150】
【化29】

(エチル 2−(2,4−ジフルオロフェニル)ニコチネート(3)の調製)
【0151】
【化30】

オーバーヘッドスターラー、熱電対、加熱マントル、窒素出口および還流冷却器を備えた、窒素をパージした3.0Lの四つ口フラスコに、Pd(Ph(5.0g,4.33ミリモル,0.005当量)、炭酸ナトリウム(92.6g,874ミリモル,1.3当量)、エチル 2−クロロニコチネート 1(126.0g,678モル,1.0当量)、2,4−ジフルオロフェニルボロン酸 2(125g,791ミリモル,1.2当量)を充填し、続いて、0.5L トルエンおよび125mL 変性EtOHを充填した。上記反応系を、82℃へと、N下で一晩激しく攪拌しながら加熱した(反応の完了は、HPLCおよびTLCによって決定した)。上記反応系を、室温へと冷却し、上記混合物を、小さなセライト(登録商標)のパッドを通して濾過し、上記溶媒を、真空下で55℃において除去した。その残渣を、EtOAc中に溶解させ、洗浄し、乾燥させ(MgSO)、再びセライト(登録商標)を通して濾過し、濃縮した。その生成物を、黄色固体として得た。
【0152】
(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(エトキシカルボニル)ピリジン 1−オキシド(4)の調製)
【0153】
【化31】

オーバーヘッドスターラー、熱電対および冷却器を備えた窒素でパージした、12Lの五つ口フラスコに、エチル 2−(2,4−ジフルオロフェニル)ニコチネート 3(144g,548ミリモル,1.0当量)、および4L CHClを充填した。攪拌しながら、mCPBAを5分間にわたって添加し、その温度を、22℃から38℃へと45分かけて徐々に上昇させた(反応の完了は、HPLCによって決定した)。上記反応系を室温へと冷却し、その内容物を、3Lの水の中にゆっくりと注いだ。ペルオキシド試験(デンプン/I紙)が、上記混合物中に残っているペルオキシドがないことを示すまで、NaSOをゆっくりと添加した(20から33℃への発熱)。その水層を分離し、その有機層を、飽和NaHCO(約3L)で洗浄した。上記有機層を、MgSOで乾燥させ、濾過し、褐色の粘稠性の油状物へと濃縮した。次いで、上記油状物を、MTBE(2L)で処理し、攪拌して、白色沈殿物を得、これを、濾過によって集め、MTBEで洗浄し、真空下で乾燥させて、標題化合物4を得た。
【0154】
(エチル 6−クロロ−2−(2,4−ジフルオロフェニル)ニコチネート(5)の調製)
【0155】
【化32】

還流冷却器、加熱マントルおよび熱電対を備えた、窒素でパージした500mLの三つ口フラスコに、2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(エトキシカルボニル)ピリジン 1−オキシド 4(21g,75ミリモル,1.0当量)を添加し、続いて、150mL ジクロロエタンを添加した。オキシ塩化リン(75mL)を、攪拌しながら一度に(in one aliquate)添加し、21℃から23℃へと温度を急激に上昇させ、続いて、徐々に加温した。上記溶液を、70〜75℃へと窒素下で加熱した(反応の完了を、HPLCによって決定した)。次いで、上記反応系を、室温へと冷却し、真空下で濃縮して、上記POClの大部分を除去した。その残りを、450gの氷上へゆっくりと注ぐことによってクエンチした。次いで、上記混合物(氷が溶けた後)を、塩化メチレンへと抽出した(2×200mL)。合わせた有機物を乾燥させ(MgSO)、シリカを通して濾過し、塩化メチレンで溶出し、濃縮して、標題化合物5を橙色固体として得た。H NMR(500.0MHz,CDCl) d 8.15(d,J=8.2Hz,1H), 7.54(td,J=8.5,5.0Hz,1H), 7.34(d,J=8.2Hz,1H), 6.96−6.92(m,1H), 6.79−6.74 (m,1H), 4.16(q,J=7.2Hz,2 H), 1.10(t,J=7.1Hz,H) ppm。
【0156】
(実施例2:tert−ブチル 2,6−ジフルオロフェニルカルバメート(7)の調製)
【0157】
【化33】

2,6−ジフルオロアニリン 6(4.5mL,42mmol,1.0当量)、およびBoc無水物(11.1g,51mmol,1.2当量)を、THF中に混合し、この混合物に、1M ナトリウムヘキサメチルジシラジド(hexamethyldisilazide)(100mL,100mmol,2.3当量)を室温において添加した(反応の完了を、HPLCによって決定した)。次いで、50mL ブラインを添加し、上記溶液を濃縮し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。その合わせた有機物をブライン(1×50mL)で洗浄し、続いて、クエン酸(2×10%)で洗浄した。次いで、その得られた溶液をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物7を橙色固体として得た。これを、さらに精製せずに次の工程で直接使用した。H NMR(500.0MHz,CDCl3) 7.18−7.13(m,1H), 6.96−6.91(m,2H), 6.06(s,1H)および1.52(s,9H) ppm。
【0158】
(実施例3:エチル 6−(tert−ブトキシカルボニル(2,6−ジフルオロフェニル)アミノ)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)ニコチネート(8)の調製)
【0159】
【化34】

化合物5(100.82g,0.33mol,1.0当量)、化合物7(101.05g,0.44mol,1.30当量)、および炭酸セシウム(177.12g,0.54mol,1.60当量)の混合物を、DMSO(250mL,2.5容積)中に懸濁し、55〜60℃で48時間にわたって激しく攪拌した(反応の完了を、HPLCによって決定した)。上記混合物を、20〜30℃へと冷却し、上記塩基を、上記反応混合物の内部温度を30℃未満に維持して、1N HCl(水)溶液(540mL,1.60当量)を注意深くかつゆっくりと添加することによってクエンチした。冷却の際に、沈殿物が形成し、これを濾過し、水(2×250mL、2×2.5容積)で洗浄した。次いで、上記沈殿物を、無水エタノール(1000mL,10容積)中に懸濁し、還流するまで加熱した。上記還流を30〜60分間維持し、水(200mL,2容積)を、上記混合物に添加した。次いで、上記得られた混合物を、再び還流するまで加熱し、還流を30分間にわたって維持し、その時点で、上記懸濁物を、10℃へと冷却した。次いで、その得られた固体を濾過し、水(2×250mL,2×2.5容積)で洗浄し、続いて、無水エタノール(250mL,2.5容積)で洗浄し、次いで、真空オーブンへと移し、50〜60℃において乾燥させた。標題化合物8を、白色結晶性固体として得た。(H NMR,500MHz;CDCl) δ 8.28(d,1H), 8.12(d,1H), 7.19(q,1H), 6.96(t,2H), 6.81(t,1H), 6.74(t,1H), 4.25(q,2H), 1.50(s,9H), 1.20(t,3H)。
【0160】
(実施例4:2−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニルアミノ)ニコチン酸(9)の調製)
【0161】
【化35】

化合物8(100g,0.204mol,1.00当量)に、50℃未満の温度で維持しながら濃硫酸(285mL,2.85容積,5.24mol)を蒸留水(465mL,4.65容積)にゆっくりと添加することによって調製した7M硫酸溶液を添加した。上記混合物を、上記反応が完了するまで、100±5℃へと加熱した。次いで、上記混合物を30±5℃へと冷却し、さらなる水(750mL,7.5vol)を添加した。次いで、酢酸イソプロピル(2L,20容積)を添加し、上記混合物を15分間にわたって攪拌した。攪拌を止め、その相を分離させた。その水相を分離し、水(7.5容積)を、その油相に充填した。上記混合物を15分間にわたって攪拌し、研磨濾過し(polish filtered)、次いで、上記水相を排出した。上記有機層の合計容積を、45±5℃において真空蒸留法によって4容積へと減らした。得られたスラリーを、−10℃へと12時間にわたって冷却し、濾過した。上記フィルターおよびケーキを、冷酢酸イソプロピル(3容積)で洗浄し、上記固体を、50±5℃において真空下で乾燥させて、標題化合物9を白色固体として得た。(H NMR,500MHz; DMSO−d) δ 12.50(s,1H), 9.25(s,1H), 8.07(d,1H), 7.39(q,1H), 7.29(m,1H), 7.18(m,3H), 7.09(m,1H), 6.25(m,1H)。
【0162】
(実施例5:2−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−(2,6−ジフルオロフェニル)ウレイド)ニコチンアミド(10)の調製)
【0163】
【化36】

トリホスゲン(38.87g,0.1276mol,0.9当量)および化合物9(51.14g,0.1412mol,1当量)を、反応器に充填した。次いで、無水THF(486mL,9.5容積)を添加し、その透明な溶液を、−30±5℃へと冷却した。THF(103mL,2.5容積)中のジイソプロピルエチルアミン(73.79mL,0.424mol,3.0当量)を、その温度を−20℃より低く維持して、上記反応器に添加した。添加後、上記反応混合物を、20±3℃へと加温した。上記混合物を2時間にわたって攪拌し、次いで、セライト(登録商標)を通して濾過し、そのケーキを、THF(767mL,15容積)ですすいだ。その濾液を−30℃へと冷却し、無水NH(3当量)を添加した。その得られた白色スラリーを、Nでパージし、20±3℃へと1時間にわたって加温した。次いで、上記反応混合物を、0±5℃へと30分間にわたって冷却した。上記混合物を再び濾過し、上記反応器を、THF(255mL,5容積)ですすいだ。上記ケーキを、HO(255mL,5.0容積)ですすぎ、続いて、1N HSO(10容積)ですすいだ。次いで、上記固体を真空オーブンへと移し、35±3℃で乾燥させて、標題化合物10を白色固体として得た。(H NMR,500MHz; DMSO−d) δ 7.97(d,1H), 7.85(s,1H), 7.56(quin,1H), 7.45(q,1H), 7.40(s,2H), 7.28(t,3H), 7.15(td,1H), 7.06(d,1H)。
【0164】
(実施例6:2−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−(2,6−ジフルオロフェニル)ウレイド)ニコチンアミド(10)の固体形態の調製)
【0165】
【化37】

メタノール(6.52L,16.0容積)中の化合物10(407.74mL,1.01mol,1.00当量)のスラリーを、溶液が得られるまで、60℃へと加熱した。次いで、上記反応器の内容物を、48℃へと冷却し、この温度で、結晶化が始まるまで維持し、30分間にわたって攪拌し、次いで、0℃へと冷却した。上記スラリーを濾過し、上記反応器およびフィルターケーキを、予め0〜5℃に冷却したメタノール(816mL,2容積)ですすいだ。上記濾過ケーキを真空下で30分間にわたって乾燥させた。次いで、上記固体を、上記反応器へと戻し、1:3 メタノール:水混合物(4.1L,10容積)で22℃において24時間にわたって攪拌した。メタノール(2.05L,5容積)を上記反応器に添加したところ、1:1 メタノール:水混合物を生じた。次いで、この溶液をさらに24時間にわたって攪拌し、その後、上記混合物を濾過し、上記ケーキを、 水(818L,2容積)ですすいだ。上記固体を、真空オーブンへと移し、38℃で乾燥させて、化合物10を白色固体として得た。
【0166】
(実施例7:2−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニルアミノ)ニコチン酸(9)への代替経路)
【0167】
【化38】

(工程A:鹸化)
250mL 丸底フラスコに、化合物5およびTHFを室温で充填した。次いで、1M LiOH溶液をフラスコに添加した。得られた混合物を約40℃へと約3時間にわたって加熱し、次いで、室温へと冷却し、約2日間攪拌した。上記反応系を、HPLCによってモニターし得る。撹拌後、上記混合物を、分離漏斗へと移し、100mL DCMを添加し、上記混合物を、100mL 水で洗浄した。その有機層を分離し、水相を、110mL 1N HCl水溶液で中和し、DCM(3×100mL)で抽出した。上記有機層を合わせ、濃縮して、化合物11を白色固体として得た。H NMR(500.0MHz,DMSO) 13.5(bs,OH) d 8.31(d,J=8.3Hz,H), 7.70(d,J=8.2Hz,H), 7.62(dd,J=8.6,15.2Hz,H), 7.35−7.31(m,H), 7.21(td,J=8.5,3.6Hz,H), 3.33(s,H), 2.51(d,J=1.7Hz,H) ppm。
【0168】
(工程B:カップリング)
100mL 丸底フラスコに、MBTE(10mL)中の化合物20(1.0015g,3.714mmol)を充填し、続いて、化合物6(600μL,5.572mmol)を添加した。得られた混合物を、氷/アセトンバスで−8℃〜−10℃の内部温度へと冷却し、続いて、混合物の温度を約−5℃より低く維持しながら、カリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(9.3mL,9.300mmol)の1M溶液を滴下した(1時間かけて)。上記塩基の添加の後、上記反応混合物を、20mL 1M HClで室温においてクエンチした。上記混合物を、20mL 水および50mL 酢酸エチルで洗浄した。その水相を、少なくとももう1回、酢酸エチルで洗浄した。その有機層を濃縮し、続いて、DCM(25mL)を添加した。得られた固体を懸濁し、濾過し、50mL DCMで洗浄した。上記固体を分析したところ、化合物9の存在が確認された。
【0169】
他の実施形態において、上記カップリング工程において使用される塩基はまた、LiHMDS(55℃)、NaHMDS(55℃)、KOtBu、およびnBuLiから選択され得る。
【0170】
(実施例8:2−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−(1−(2,6−ジフルオロフェニル)ウレイド)ニコチンアミド(10)への代替経路)
【0171】
【化39】

いくつかの実施形態において、化合物10を、CDI、THF、NHOHもしくはトルエン/メチルクロロホルメート/NEt/NHOHを使用して、アミド化合物12の段階的形成によって生成し得る。化合物10は、化合物15を、CHCN、DMSO、MeTHF、THF、DMF、もしくはDMSOのような溶媒の存在下で、クロロスルホニルイソシアネートで処理することによって、その後に形成され得る。
【0172】
(他の実施形態)
本開示において言及される全ての刊行物および特許は、各個々の刊行物もしくは特許出願が具体的にかつ個々に、参考として援用されていることを示したかのように、同程度まで本明細書に参考として援用される。参考として援用される上記特許もしくは刊行物のうちのいずれかにおける用語の意味が、本開示において使用される用語の意味と矛盾する場合、本開示における用語の意味が優先することが意図される。さらに、前述の議論は、本発明の例示的実施形態を開示および記載しているに過ぎない。当業者は、このような議論から、および添付の図面および特許請求の範囲から、種々の変化、改変およびバリエーションが、以下の特許請求の範囲において定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、そこで行われ得ることは、容易に認識する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式4の化合物:
【化40】

を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、式2の化合物:
【化41】

と、式3の化合物:
【化42】

とを、極性非プロトン化溶媒の存在下でカップリングする工程を包含し、ここで
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR’、OC(O)R’から独立して選択され;
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択され;
各Rは、水素、C1−6脂肪族、およびアリールから選択され、該アリールはC1−6脂肪族、アリール、ニトロ、CN、COR’、CON(R’)、OR’、NCOR’、NR’C(O)N(R’)、もしくはOC(O)N(R’)で必要に応じて置換され;
各Xは、独立して脱離基であり;そして
各Zは、C1−6脂肪族、ベンジル、Fmoc、もしくは−SOR’から独立して選択される、
プロセス。
【請求項2】
前記溶媒は、DMSO、NMP、CHCN、もしくはDMFを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記溶媒は、DMSOを含む、請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記式2の化合物と、式3の化合物とをカップリングする工程は、塩基の存在下で行われる、請求項1〜3のいずれかに記載のプロセス。
【請求項5】
前記塩基は、金属カーボネートもしくは金属ホスフェートである、請求項4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記塩基は、金属カーボネートである、請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
前記塩基は、炭酸セシウムもしくは炭酸カリウムである、請求項4に記載のプロセス。
【請求項8】
前記塩基は、炭酸セシウムである、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記塩基は、金属ホスフェートである、請求項4に記載のプロセス。
【請求項10】
前記塩基は、リン酸カリウムである、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
前記式2の化合物と、式3の化合物とをカップリングする工程は、約55〜75℃の温度範囲で行われる、請求項1〜10のいずれかに記載のプロセス。
【請求項12】
式5の化合物:
【化43】

を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、
式4の化合物:
【化44】

に対して、プロトン酸を使用して加水分解を行う工程
を包含し、ここで
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR、OC(O)R’から独立して選択され;
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択され;
各Rは、水素、C1−6脂肪族、およびアリールから選択され、該アリールはC1−6脂肪族、アリール、ニトロ、CN、COR’、CON(R’)、OR’、NCOR’、NR’C(O)N(R’)、もしくはOC(O)N(R’)で必要に応じて置換され;
各Zは、C1−6脂肪族、ベンジル、Fmoc、もしくは−SOR’から独立して選択される、
プロセス。
【請求項13】
前記式4の化合物の加水分解は、溶媒の存在下で行われる、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
前記溶媒は、水である、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記プロトン酸は、HSO、HCl、もしくはHPOである、請求項12〜14のいずれかに記載のプロセス。
【請求項16】
前記プロトン酸は、HSOである、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記硫酸の最終濃度は、約7Mである、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記式4の化合物の加水分解は、約60〜105℃の温度範囲で行われる、請求項12〜17のいずれかに記載のプロセス。
【請求項19】
前記加水分解は、ワンポット反応を使用して行われる、請求項12〜18のいずれかに記載のプロセス。
【請求項20】
式1の化合物:
【化45】

を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、
式5の化合物:
【化46】

を、以下:
i)尿素形成試薬;
ii)アミド化試薬;および
iii)無水アンモニア
で処理することによって、該式5の化合物に対して、アミド化および尿素形成を行う工程
を包含し、ここで
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR’、OC(O)R’から独立して選択され;そして
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択される、
プロセス。
【請求項21】
前記アミド化試薬尿素形成は、ホスゲン、トリホスゲンもしくはジホスゲンである、請求項20に記載のプロセス。
【請求項22】
前記尿素形成試薬は、ホスゲン、トリホスゲンもしくはジホスゲンである、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記アミド化試薬および尿素形成試薬は、同時に添加される、請求項20〜22のいずれかに記載のプロセス。
【請求項24】
前記アミド化試薬および尿素形成試薬は、同じである、請求項20〜23のいずれかに記載のプロセス。
【請求項25】
前記式5の化合物に対して行われるアミド化および尿素形成は、塩基の存在下で行われる、請求項20〜24のいずれかに記載のプロセス。
【請求項26】
前記塩基は、ヒューニッヒ塩基、トリエチルアミンもしくはジイソプロピルエチルアミンである、請求項25に記載のプロセス。
【請求項27】
前記塩基は、ジイソプロピルエチルアミンである、請求項26に記載のプロセス。
【請求項28】
前記式5の化合物に対して行われるアミド化および尿素形成は、溶媒の存在下で行われる、請求項20〜27のいずれかに記載のプロセス。
【請求項29】
前記溶媒は、THF、MeTHF、もしくはトルエンである、請求項28に記載のプロセス。
【請求項30】
前記溶媒は、THFである、請求項29に記載のプロセス。
【請求項31】
前記式5の化合物は、前記アミド化/尿素形成試薬での処理の後に、無水アンモニアで処理される、請求項20〜30のいずれかに記載のプロセス。
【請求項32】
無水アンモニアは、前記アミド化/尿素形成試薬での式5の化合物の処理の後に得られた生成物に、該生成物の単離なしで、添加される、請求項31に記載のプロセス。
【請求項33】
無水アンモニアで前記溶液を処理した後に固体物質を単離する工程、および該固体物質を水で洗浄し、続いて酸洗浄して式1の化合物を得る工程をさらに包含する、請求項20に記載のプロセス。
【請求項34】
前記酸洗浄は、1N HSOによる前記固体物質の洗浄を含む、請求項33に記載のプロセス。
【請求項35】
式1の化合物の安定な固体形態を提供するプロセスであって、該プロセスは、式1の化合物:
【化47】

の固体形態をスラリーにする工程を包含し、ここで
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR’、OC(O)R’から独立して選択され;そして
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択される、
プロセス。
【請求項36】
前記式1の化合物は、均質溶媒系もしくは不均質溶媒系中で攪拌される、請求項35に記載のプロセス。
【請求項37】
前記溶媒系は、メタノールおよび水を含む、請求項36に記載のプロセス。
【請求項38】
前記溶媒系におけるメタノール:水の比は、約1:3である、請求項37に記載のプロセス。
【請求項39】
前記溶媒系におけるメタノール:水の比は、約1:1である、請求項36に記載のプロセス。
【請求項40】
前記化合物は、少なくとも約20時間にわたって攪拌される、請求項35〜39に記載のプロセス。
【請求項41】
前記化合物は、少なくとも約20時間にわたって、メタノール:水の比約1:3を有する溶媒系中で攪拌され、次いで、少なくとも約20時間にわたって、メタノール:水の比約1:1を有する溶媒系中で攪拌される、請求項40に記載のプロセス。
【請求項42】
各R、R、RおよびRは、水素、F、Cl、Br、I、OTsもしくはOMsから独立して選択される、請求項1〜41のいずれかに記載のプロセス。
【請求項43】
各R、R、RおよびRは、水素もしくはFから独立して選択される、請求項42に記載のプロセス。
【請求項44】
各Rは、水素もしくはC1−6脂肪族から独立して選択される、請求項1〜19のいずれかに記載のプロセス。
【請求項45】
各Rは、水素もしくはエチルから独立して選択される、請求項44に記載のプロセス。
【請求項46】
各Zは、独立して、C1−6脂肪族である、請求項1〜19のいずれかに記載のプロセス。
【請求項47】
各Zは、独立して、tert−ブチルである、請求項46に記載のプロセス。
【請求項48】
式5の化合物:
【化48】

を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、
式13の化合物:
【化49】

に対して、
プロトン酸を使用して加水分解を行う工程を包含し、ここで
各R、R、RおよびRは、水素、脂肪族、必要に応じて置換されたアリール、ニトロ、CN、OR’、COR’、CON(R’)、NR’COR’、NR’C(O)NR’、OC(O)NR’、F、Cl、Br、I、OTs、OMs、OSOR’、OC(O)R’から独立して選択され;
各R’は、水素、C1−6脂肪族、または1〜3個の置換基で必要に応じて置換された5〜6員の炭素環式環系もしくは複素環式環系から独立して選択され、該置換基はハロ、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、およびC1−6脂肪族から独立して選択され;そして
各Rは、水素、C1−6脂肪族、およびアリールから選択され、該アリールはC1−6脂肪族、アリール、ニトロ、CN、COR’、CON(R’)、OR’、NCOR’、NR’C(O)N(R’)、もしくはOC(O)N(R’)で必要に応じて置換される、
プロセス。
【請求項49】
前記式5の化合物の加水分解は、溶媒の存在下で行われる、請求項48に記載のプロセス。
【請求項50】
前記溶媒は、水である、請求項49に記載のプロセス。
【請求項51】
前記プロトン酸は、硫酸である、請求項48〜50のいずれかに記載のプロセス。
【請求項52】
前記硫酸の最終濃度は、約7Mである、請求項48〜51のいずれかに記載のプロセス。
【請求項53】
化合物10:
【化50】

を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、
化合物11:
【化51】

と、化合物6:
【化52】

をメチルtert−ブチルエーテル(MTBE)中に溶解させ、該混合物を塩基で処理し、そして該混合物を約−8℃〜−10℃の温度で攪拌することによって化合物11と化合物6をカップリングして、化合物9:
【化53】

を得る工程;
化合物9を、テトラヒドロフランの存在下にてトリホスゲンおよびジイソプロピルエチルアミンで処理する工程;
該溶液を、該反応が完了するまで攪拌する工程;ならびに
該溶液を無水アンモニアで処理する工程、
を包含する、プロセス。
【請求項54】
前記塩基は、LiHMDS、NaHMDS、KHMDS、KOtBu、もしくはnBuLiである、請求項53に記載のプロセス。
【請求項55】
前記塩基は、KHMDSである、請求項54に記載のプロセス。
【請求項56】
前記反応温度は、約−20℃〜25℃の間である、請求項55に記載のプロセス。
【請求項57】
前記反応温度は、約−10℃〜−8℃の間である、請求項56に記載のプロセス。
【請求項58】
前記溶液を無水アンモニアで処理した後に固体物質を単離する工程、および該固体物質を水で洗浄し、続いて酸洗浄して前記化合物10を得る工程をさらに包含する、請求項53に記載のプロセス。
【請求項59】
前記酸洗浄は、1N HSOによる前記固体物質の洗浄を含む、請求項58に記載のプロセス。
【請求項60】
化合物10:
【化54】

を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、
化合物5:
【化55】

と、化合物7:
【化56】

をジメチルスルホキシド中に溶解させ、該混合物を、炭酸セシウムで処理し、該混合物を約50〜65℃の温度で攪拌することによって化合物5と化合物7をカップリングして、化合物8:
【化57】

を得る工程;
化合物8を、約7M硫酸水溶液で処理し、該混合物を、約95〜105℃の温度で攪拌して、化合物9:
【化58】

を得る工程;
化合物9を、テトラヒドロフランの存在下にてトリホスゲンおよびジイソプロピルエチルアミンで処理する工程;
該溶液を、該反応が完了するまで攪拌する工程;ならびに
該溶液を、無水アンモニアで処理する工程
を包含する、プロセス。
【請求項61】
化合物10を、メタノールおよび水を含む溶媒系中で攪拌する工程であって、ここで該メタノール:水の比は、少なくとも約20時間にわたって約1:3である、工程;メタノールを該混合物に添加して、該溶媒比をメタノール:水で約1:1へと変化させる工程;および少なくとも約20時間にわたって攪拌し続ける工程をさらに包含する、請求項60に記載のプロセス。
【請求項62】
前記溶液を無水アンモニアで処理した後に固体材料を単離する工程、および該固体材料を水で洗浄し、続いて酸洗浄して前記化合物10を得る工程をさらに包含する、請求項60に記載のプロセス。
【請求項63】
前記酸洗浄は、1N HSOによる前記固体物質の洗浄を含む、請求項62に記載のプロセス。
【請求項64】
請求項1〜63のいずれかに記載のプロセスによって生成される、化合物。
【請求項65】
請求項1〜63のいずれかに記載のプロセスによって生成される化合物を含む、薬学的組成物。

【公表番号】特表2012−518004(P2012−518004A)
【公表日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550263(P2011−550263)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/024054
【国際公開番号】WO2010/093890
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(598032106)バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (414)
【氏名又は名称原語表記】VERTEX PHARMACEUTICALS INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】130 Waverly Street, Camridge, Massachusetts 02139−4242, U.S.A.
【Fターム(参考)】