説明

フェノール/脂環式コポリマーおよびフォトレジスト

【課題】 化学増幅ポジ型レジストの成分として有用な新規なポリマーの提供。
【解決手段】 光活性な成分、ならびに1)少なくとも約125立方オングストロームの分子容を有する第三エステル脂環式基を含み、全ポリマー単位に基づいて約1から50モル%の量で存在するフォト酸レイビルエステル基;および2)全ポリマー単位に基づいて約20から95モル%の量で存在するフェノール基の繰り返し単位を含むポリマーを含む樹脂バインダーを含むフォトレジスト組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェノールと第三エステル脂環式炭化水素基を含むフォト酸レイビルエステル(photoacid−labile ester)の繰り返し単位を含む新規ポリマーに関する。本発明のポリマーは化学増幅ポジ型レジストの成分として特に有用である。
【背景技術】
【0002】
フォトレジストは、イメージを基体に転写するために用いられる感光性フィルムである。フォトレジストのコーティング層は基体上に形成され、フォトマスクを通して活性化放射線源に露光される。フォトマスクは活性化放射線に対して不透明な領域と活性化放射線に対して透明な領域を有する。活性化放射線で露光することによりフォトレジストコーティングの光誘起化学的変換が起こり、これによりフォトマスクのパターンがフォトレジストでコートされた基体に移される。露光後、フォトレジストを現像してレリーフイメージを得、これにより基体の選択的加工が可能になる。
【0003】
フォトレジストはポジ型またはネガ型として作用することができる。ほとんどのネガ型フォトレジストについては、活性化放射線に露光されたこれらのコーティング層部分は光活性化合物とフォトレジスト組成物の重合可能な試薬との反応により重合または架橋される。最終的に、露光されたコーティング部分は露光されていない部分よりも現像液中に溶解しにくくなる。ポジ型フォトレジストについては、露光された部分は現像液中にさらに溶解するようになるが、露光されていない部分は比較的現像液に溶解しにくいままである。
【0004】
一般に、フォトレジスト組成物は、少なくとも1つの樹脂バインダー成分と光活性剤を含む。フォトレジスト組成物は、Deforest、Photoresist Materials and Processes、McGraw Hill Book Company、New York、ch.2、1975およびMoreau、Semiconductor Lithography、Principles、Practices and Materials、Plenum Press、New York,ch.2および4に記載され、いずれもフォトレジスト組成物とその調製法および使用法の開示に関して本発明の一部として参照される。
【0005】
最近では、化学増幅型レジストが、特にサブミクロンイメージ(submicron image)および高性能用途について用いられることが多くなってきている。このようなフォトレジストはネガ型またはポジ型であり、一般に、光生成酸(photogenerated acid)の単位あたり多くの架橋事象(ネガ型レジストの場合)または脱保護反応(ポジ型レジストの場合)を包含する。ポジ型化学増幅レジストの場合、フォトレジストバインダーのペンダントである特定の「ブロッキング」基の開裂またはフォトレジストバインダー主鎖に含まれる特定の基の開列を誘発するためにある種のカチオン性光開始剤が用いられてきた。たとえば、米国特許第5075199号;第4968581号;第4883740号;第4810613号;および第4491628号ならびにカナダ特許出願第2001384号参照。このようなレジストのコーティング層の露光によりブロッキング基を開裂させることにより、カルボキシまたはイミドなどの極性官能基が形成され、その結果、レジストコーティング層の露光された領域と露光されなかった領域で溶解度特性が異なることとなる。R.D.Allenら、Proceedings of SPIE、2724:334−343(1996);およびP.Trefonasら、フォトポリマーに関する第11回国際会議録(Soc. Of Plastics Engineers),pp44−58(1997年10月6日)参照。
【0006】
現在入手できるフォトレジストは多くの用途に適しているが、現在のフォトレジストはまた、特に高解像度の0.5ミクロン以下および0.25ミクロン以下の性能の形成などの高性能用途において重大な欠点がある。
【0007】
したがって、約250nm以下、またはさらに約200nm以下、たとえば約248nmの波長(KrFレーザーにより得られる)または193nm(ArF露光ツールにより得られる)の露光放射線をはじめとする短い波長の放射線でフォトイメージ化できるフォトレジストに対する関心が増してきている。このように短い露光波長を用いることにより、より小さな形状を形成することができる。したがって、248nmまたは193nmで解像のよいイメージを生じるフォトレジストは、産業界で常にある、より小さな寸法の回路図形への需要にこたえる非常に小さな(たとえば、0.25μm以下)形状を形成することができ、たとえばより大きな回路密度および向上したデバイス性能を得ることができた。
【0008】
しかしながら、多くの現在のフォトレジストは一般に比較的大きな波長、たとえばI−線(365nm)、およびG−線(436nm)で露光することによりイメージ化されるようにデザインされ、一般に248nmなどの短い波長でのイメージ化には適していない。特に、従来のレジストはこれらの短い波長で露光すると(イメージが得られたとしても)解像度が悪い。
【0009】
さらに、多くのフォトレジストは、多くの高性能用途に必要な充分な解像度のイメージを提供することができない。たとえば、最近のフォトレジストのコーティング層は現像液中で未露光領域を極端に損失することが多く(「UFTL(unexposed film thickness loss)」または未露光フィルム厚損失とも称する)、このために現像されたレジストイメージの解像度が著しく損なわれる。たとえば、高UFTLは、特に薄いフィルムレジスト用途においては、丸みを帯びたまたは角度のあるプロフィルを有するコントラストの低いイメージを与える。
【0010】
多くの最近のフォトレジストはさらに現像後に用いられるエッチング剤に対する耐性が比較的低く、パターン付けられた基体に移される形状の解像度が著しく損なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第5075199号明細書
【特許文献2】米国特許第4968581号明細書
【特許文献3】米国特許第4883740号明細書
【特許文献4】米国特許第4810613号明細書
【特許文献5】米国特許第4491628号明細書
【特許文献6】カナダ特許出願第2001384号明細書
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Deforest、Photoresist Materials and Processes、McGraw Hill Book Company、New York、ch.2、1975
【非特許文献2】Moreau、Semiconductor Lithography、Principles、Practices and Materials、Plenum Press、New York,ch.2および4
【非特許文献3】R.D.Allenら、Proceedings of SPIE、2724:334−343(1996)
【非特許文献4】P.Trefonasら、フォトポリマーに関する第11回国際会議録(Soc. Of Plastics Engineers),pp44−58(1997年10月6日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
新規フォトレジスト組成物、特に248nmなどの短い波長でイメージ形成できるレジスト組成物が望ましい。このような高解像レリーフイメージを提供できるレジスト組成物が特に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは、新規なポリマーおよび樹脂バインダー成分として該ポリマーを含むフォトレジスト組成物を見いだした。本発明のポリマーは、1)フェノール基および2)分子容が少なくとも約125立方オングストロームであり、好ましくは2またはそれ以上の縮合環または橋かけ環を有する第三エステル脂環式炭化水素を含む酸レイビルエステル基の両方の繰り返し単位を含む。好ましい第三エステル基としては、任意に置換されていてもよいフェンシル基、特にエチルフェンシル;任意に置換されていてもよいアルキルアダマンチル、特にメチルアダマンチル脱離基(エステル酸素はメチルアダマンチル部分の第三炭素に結合している);任意に置換されていてもよいトリシクロデカニル;および任意に置換されていてもよいピナニルがあげられる。本発明のフォトレジスト組成物は、300nm以下、および250nm以下、たとえば248nmなどの短い波長で露光することにより高度に解像されたレリーフイメージを提供することができる。
【0015】
さらに、意外にも本発明者らは著しく向上したリソグラフ性能および低減されたUFTLが本発明のレジストにより得られることを見いだした。たとえば、以下の実施例11の結果を参照。
【0016】
さらに、驚くべきことに、本発明のポリマーはたとえば脂環式基を含まないフェノール/アルキルエステルコポリマー(たとえば、フェノール/t−ブチルアクリレートコポリマー)に比べてレジストコーティング層の露光された領域と露光されていない領域間で著しく向上されたコントラストを示し、著しく向上された解像度を示すことが見いだされた。
【発明を実施するための形態】
【0017】
理論に拘束されるものではないが、比較的嵩高い脂環式基は隣接するフェノール基を水性アルカリ現像液との相互作用および水性アルカリ現像液による溶解から有効に「シールド」することができると考えられる。従って、露光されていないコーティング層領域においては、レジストはアルカリ性現像液中で比較的溶解度が低い。しかしながら、露光された領域では、脂環式基が除去されて極性−COO−部分が生じ、フェノール基は「非シールド」にされ、これによりアルカリ現像液中での溶解速度が比較的高くなる。したがって、露光されたレジスト領域と露光されていないレジスト領域間で著しい溶解度の差が実現できる。
【0018】
好ましくは、特に低減されたUFTLを得るために、本発明のポリマーはフェノール単位の主要部分を含有する。より詳細には、本発明の好ましいポリマーは、少なくとも約30または40%のフェノール基、より好ましくは少なくとも約50、60、70、75または80モル%のフェノール基を含み、残りは任意に置換されていてもよい脂環式の酸レイビル基または他の基である。本発明の特に好ましいポリマーは約30または40から80または85モル%のフェノール基を含み、約5、10、15、20、25、30、40または50モル%の脂環式エステル部分を有する酸レイビル基を含む。特に好ましい本発明のポリマーは、約65、70、80または85モル%のフェノール単位と残りの脂環式エステル単位を含む。
【0019】
本発明者らはまた、本発明のレジストデブロッキングポリマーがメタ−OH基を含むフェノール基を含むものである本発明のフォトレジストはさらに向上した解像度を示し、特にラインエッジ粗さが低減されることを見いだした。このようなポリマーについて、典型的にはメタフェノールおよびパラフェノールの混合物が用いられる。たとえば、メタヒドロキシフェノールとパラヒドロキシフェノールの等量混合物(50:50モル比)を用いることができ、あるいはある位置異性体の割合が他よりも多いもの、たとえばモル比が2:1、3:1、4:1のパラヒドロキシフェノール:メタヒドロキシフェノール、あるいはモル比が2:1,3:1、4:1のメタヒドロキシフェノール:パラヒドロキシフェノールを用いることができる。好ましいメタフェノールポリマーの一例は、それぞれのモル比が40:40:20であるパラヒドロキシスチレン:メタヒドロキシスチレン:脂環式(MAMA)エステルを有する。さらなる好ましいメタフェノールポリマーはそれぞれのモル比が50:20:30のパラヒドロキシスチレン:メタヒドロキシスチレン:脂環式(MAMA)エステルの単位を有する。
【0020】
さらに、本発明者らは、フェンシル基、特にエチルフェンシルを含有するフォト酸レイビルエステル基を用いると、比較的低い温度で脱保護することができる(必要な活性化エネルギーが低い)レジスト系が得られることを見いだした。さらに詳細には、フェノール単位およびエチルフェンシル脱離基を有するフォト酸レイビルエステル単位を有するポリマーを含む本発明のレジストは、110℃以下、さらに約100℃以下または90℃の露光後ベーキング(約60秒間)で高解像レリーフイメージ(たとえば、0.25ミクロン以下)を提供することができる。
【0021】
本発明のポリマーはさらに、フェノール基(1)および脂環式酸レイビル基(2)以外に単位を含むことができる。たとえば、無水物およびラクトンなどの溶解エンハンサーを本発明のポリマーに配合することができる。メタクリル酸、アクリル酸の重合により得られる基、およびフォト酸レイビル基、たとえばエトキシエチルメタクリレート、t−ブトキシメタクリレート、t−ブチルメタクリレートなどで保護された上記の基などのコントラスト向上基がさらに本発明のポリマー中に存在することができる。フォトリソグラフィーに対して本質的に不活性な基、たとえばカルボサイクリックアリール基、特にフェニル基を用いることができ、これらはスチレンと、フォトリソグラフィーの熱(たとえば約150から200℃)およびフォト酸条件に対して本質的に反応しない基により任意に置換されていてもよいフェニルまたは他のアリール基との反応により得ることができる。
【0022】
前記のように、本発明の好ましいポリマーはフォト酸に誘発された脱保護の前では溶解速度が非常に低く、たとえば標準的水性塩基溶解キャラクタライゼーション法において、典型的には0.26N水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液中で10オングストローム/秒未満、より典型的には0.26N水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液中で約5オングストローム/秒以下の溶解速度である。本発明においては「標準的水性塩基溶解キャラクタライゼーション法」または他の類似した表現によっては、以下の試験条件を示す:ポリマーの液体コーティング組成物をシリコンウェファー上にスピンコートし、溶媒を130℃で1分間除去する。ポリマー乾燥フィルム厚は約1.0μMである。ポリマーフィルムの溶解速度はコートされたウェファーを、たとえばパーキンエルマー5900現像速度モニターのような特定の現像機を使用して、特定の現像液(たとえば、前記のような、0.26N水酸化テトラメチルアンモニウム水性溶液)中に浸漬することにより測定される。
【0023】
本発明はまた、各線が本質的に垂直なサイドウォールを有し、線幅が約0.40ミクロン以下、さらには幅が約0.25、0.20または0.16ミクロン以下である線のパターンなどの高度に解像されたイメージを形成する方法をはじめとするレリーフイメージを形成する方法も提供する。本発明はさらに、その上に本発明のポリマー、フォトレジストまたはレジストレリーフイメージがコートされているマイクロエレクトロニックウェファー基体または液晶ディスプレーまたは他のフラットパネルディスプレーなどの基体を含む物品を提供する。
【0024】
本発明の他の態様を開示する。
【0025】
前記のように、本発明のポリマーはフェノール基、および第三脂環式炭化水素エステル部分を有する酸レイビルエステル基、特に多環式エステル、たとえばメチルアダマンチル基、エチルフェンシル基、トリシクロデカニル基、またはピナニル基のいずれもの繰り返し単位を含む。本発明において、「第三脂環式エステル基」または類似した用語は、脂環式基の第三炭素がエステル酸素と共有結合していること、すなわち−C(=O)O−TR(式中、Tは脂環式基Rの第三炭素である)を意味する。少なくとも多くの場合において、好ましくは脂環式基の第三環炭素(すなわち、エンドサイクリック炭素)は、たとえば以下にメチルアダマンチルアクリレートの図により例示するようにエステル酸素と共有結合する。しかしながら、エステル酸素と結合する第三炭素は脂環式環に対して環外にあり、典型的には、脂環式環がエキソサイクリック第三炭素の置換基の1つである場合(たとえば、以下の161立方オングストロームの分子容を有する置換されたシクロヘキシル基参照)である。典型的には、エステル酸素に結合する第三炭素は脂環式環自身、および/または約12個の炭素、より典型的には1から約8個の炭素、さらにより典型的には1,2,3または4個の炭素を有する2または3のアルキル基により置換される。脂環式基は芳香族置換基を含まない。
【0026】
アクリレート含有ポリマー、たとえばメチルアダマンチルメタクリレートまたはメチルアダマンチルアクリレートの反応により得られるもの、すなわち以下の化合物:
【0027】
【化1】

【0028】
が一般に好ましい。
【0029】
好ましいポリマーとしては、以下の式I:
【0030】
【化2】

【0031】
(式中、RおよびRはそれぞれ独立して水素または任意に置換されていてもよいアルキル、たとえばCアルキルであり、好ましくはRおよびRはそれぞれ独立して水素またはメチルである;各Rは同一または異なった、好ましくは本質的に光生成酸と反応せず、たとえばハロゲン(F、Cl、BrまたはI);ニトロ;シアノ;ヒドロキシル;好ましくは1から約20個の炭素原子を有するアルキルスルホニル;好ましくは1から約8個の炭素原子を有する任意に置換されていてもよいアルキル;1から約8個の炭素原子を有する任意に置換されていてもよいアルコキシ;任意に置換されていてもよいカルボサイクリックアリール、たとえばフェニルなどの水素でないフェニル環置換基である;Yは任意に置換されていてもよい脂環式基、好ましくは7から約20の炭素を有する縮合環または橋かけ環系(特に、二環または三環系)、たとえば、任意に置換されていてもよいフェンシル、好ましくはエチルフェンシル、任意に置換されていてもよいアダマンチル、好ましくは2−メチルアダマンチル、および任意に置換されていてもよいトリシクロデカニル、特に8−メチルトリシクロデカニルである;zは0(フェニル環がすべて水素で置換されている場合)から4の整数であり、好ましくはzは0、1または2である;aは図示したフェノール単位のモルパーセントであり、好ましくは全ポリマー単位に基づいて20から80モル%であるか、または他の好ましい値は前記の通りである;bはフォト酸レイビルエステル基のモルパーセントであり、好ましくは全ポリマー単位に基づいて20から80モル%であるか、または他の好ましい値は前記の通りである)があげられる。
【0032】
前記式Iにおけるaとbの合計は典型的にはポリマーの全単位の少なくとも約50モル%であり;より典型的にはポリマーの全単位の少なくとも約60、70、80、90または95モル%である。式Iにおいて、フェノール単位は典型的にはヒドロキシル基でメタまたはパラ置換され、より典型的にはパラ置換されている。
【0033】
本発明の特に好ましいポリマーとしては、フェノール基と脂環式酸レイビル基のみを含むもの、たとえば以下の式II:
【0034】
【化3】

【0035】
(式中、R、R、R、Y、aおよびbは式Iについて前記定義の通りであり、aおよびbの合計は約100%である)の化合物があげられる。好ましくは、RおよびRはそれぞれ独立して、水素またはメチルであり、zは0、1または2である。
【0036】
前記のように、本発明のさらなる好ましいポリマーは、典型的なフォトリソグラフィー条件(すなわち、熱およびフォト酸)に対して本質的に反応しないものをはじめとするさらなる単位、またはラクトン単位などの他の単位を含むことができる。特に、以下の式III:
【0037】
【化4】

【0038】
(式中、R、R、R、Y、z、aおよびbは式Iについて前記定義の通りである;Rは水素またはCアルキル、好ましくは水素またはメチルである;Xは典型的にはリソグラフィー条件、特に熱(たとえば150℃以上)およびフォト酸に対して反応しない基であり、任意に置換されていてもよいフェニルおよびシアノ;またはブチロラクトンなどのラクトン;または無水イタコン酸などの無水物があげられ、好ましくは精製されている;cは単位Xのモルパーセントであり、適当には少なくとも1%であり、より典型的には約1から50モル%であり、さらに典型的には1から約30または40モル%であり、さらにより典型的には5から約15、20、25または30モル%である);のポリマーが好ましい。
【0039】
式IIIにおいて、a、bおよびcの合計は好ましくは少なくとも約50モル%であり、より典型的にはa、bおよびcの合計は少なくとも60、70または80モル%であり、好ましくは約90、95、98または100モル%である。
【0040】
前記のように、式I、IIおよび/またはIIIのポリマーの基をはじめとする本発明において記載した種々の基は任意に置換されていてもよい。
【0041】
「置換された」基は1またはそれ以上の可能な位置で、典型的には1、2、または3の位置で、1またはそれ以上の適当な基、たとえばハロゲン(特にF、ClまたはBr);シアノ;ニトロ;Cアルキルスルホニル、たとえばメシル;Cアルキル;Cアルコキシ;Cアルケニル;Cアルキニル;ヒドロキシ;アルカノイル、たとえばCアルカノイル、たとえばアシルなどにより置換されていてもよい。
【0042】
特に好ましい本発明のポリマーは、以下の、任意に前記のようなさらなるポリマーを含んでもよいが、好ましくは90モル%またはそれ以上の以下に図示する単位、より好ましくは95モル%またはそれ以上の以下に図示する単位を含むか、または以下に図示する単位のみを含む。
【0043】
【化5】

【0044】
(1)ポリ(4−ヒドロキシスチレン−コ−エチルフェンコールメタクリレート)
(2)ポリ(4−ヒドロキシスチレン−コ−2−メチルアダマンチルメタクリレート)
(3)ポリ(4−ヒドロキシスチレン−コ−8−メチルトリシクロデカニルメタクリレート)
【0045】
前記(1)、(2)および(3)のポリマーに対応するさらなる好ましいポリマーは、エステル酸素に結合した第三炭素で別のアルキル置換基、特に他のC1−8アルキル置換、より典型的には他のC1−6アルキル置換を有する。
【0046】
本発明のポリマーのフォト酸レイビル基の好ましい脂環式基はかなり大きな体積を有する。前記のように、理論に拘束されるものではないが、嵩高い脂環式基は本発明のフェノールコポリマーにおいて用いた場合に向上したコントラストおよび解像を提供する。
【0047】
より詳細には、好ましいフォト酸レイビルエステル基の脂環式基は少なくとも約125または約130立方オングストロームの分子容、より好ましくは少なくとも約135、140、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、または200立方オングストロームの分子容を有する。約220または250立方オングストロームよりも大きな脂環式基は少なくともいくつかの用途においてはあまり好ましくない。本発明において分子容とは、最適化された化学結合長さおよび角度を提供する標準的コンピューターモデリングにより決定される体積の大きさをさす。本発明において分子容を決定するための好ましいコンピュータープログラムはTriposから入手可能なAlchemy2000である。コンピューターによる分子サイズの決定についてのさらなる議論については、T Omoteら、 Polymers for Advanced Technologies、第4巻、277〜287ページ参照。
【0048】
本発明の酸レイビルエステルの好ましい脂環式基の数例をエステル酸素結合とともに以下に図示する。以下の構造式に示した置換基Rは、好適にはC1−8アルキル、より典型的にはC1−6アルキル、たとえばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルなどである。
【0049】
【化6】

【0050】
本発明の酸レイビルエステルの特に好ましい脂環式基の数例をエステル酸素結合とともに以下に図示し、脂環式基の右に体積サイズ値(立方オングストローム)もあわせて記載する。
【0051】
【化7】

【0052】
前記のように、さらに向上したリソグラフィー結果は、本発明のポリマーにおいてメタフェノールを使用することにより達成することができる。典型的には、メタフェノールをパラフェノール単位と組み合わせて用いるが、フェノール単位がメタ異性体だけであるコポリマーも用いることができる。メタフェノール単位を用いる場合、典型的にはポリマーは少なくとも1、2または3モル%のメタフェノール単位、より典型的には約5、8、10、15、25、30または40モル%のメタフェノール単位を含む。このようなメタフェノール単位は、たとえばメタヒドロキシスチレンまたはメタヒドロキシアルファスチレンの反応により容易に得ることができる。
【0053】
本発明のポリマーは種々の方法により調製することができる。適当な一法は、付加反応で、これはフリーラジカル重合を含むことができ、たとえば選択されたモノマーをラジカル開始剤の存在下で不活性雰囲気下(たとえば、Nまたはアルゴン)、約70℃またはそれ以上などの昇温下で反応させることにより前記の種々の単位が得られるが、反応温度は用いた特定の試薬の反応性および反応溶媒の沸点(溶媒を用いる場合)によって変わる。適当な反応溶媒としては、たとえば、テトラヒドロフラン、乳酸エチルなどがあげられる。特定の系に対して適当な反応温度を、当業者らは本発明の開示に基づいて経験的に容易に決定することができる。種々のフリーラジカル開始剤を用いることができる。たとえば、アゾ−ビス−2,4−ジメチルペンタンニトリルなどのアゾ化合物を用いることができる。過酸化物、過エステル、過酸および過硫酸塩も用いることができる。反応条件例については以下の実施例を参照。
【0054】
本発明のポリマーを得るための反応に適したモノマーとしては、2−メチルアダマンチルメタクリレート;2−メチルアダマンチルアクリレート;8−メチルトリシクロデカニルメタクリレート;エチルフェンシルメタクリレート;エチルフェンシルアクリレート;任意に置換されていてもよいビニルフェニル;任意に置換されていてもよいスチレン;任意に置換されていてもよいアルファ−メチルスチレン;メタクリロニトリル;アクリロニトリル;無水イタコン酸(好ましくはクロロホルムでの抽出などにより精製しておく);またはアルファ−ブチロラクトンメタクリレートがあげられる。
【0055】
反応させて本発明のポリマーを得ることができる他のモノマーは、当業者らにより特定することができる。たとえば、MAMAベースの単位以外の酸レイビル基を得るためには、他の対応するモノマー、たとえばt−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブトキシメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレートなどを反応させることができ;ペンダント酸基を得るためには、対応する酸モノマー、たとえばメタクリル酸およびアクリル酸などを反応させることができ;無水イタコン酸などの適当なモノマーの反応により得ることができる無水物などの溶解エンハンサーなどを反応させることができる。本発明のポリマーを合成するための試薬例については以下の実施例を参照。
【0056】
好ましくは、本発明のポリマーは1000〜約100000の重量平均分子量(Mw)を有するのが適当であり、より好ましくは約2000〜約30000、さらにより好ましくは約2000〜15000または20000であり、分子量分布(Mw/Mn)は約3またはそれ以下、より好ましくは分子量分布は約2またはそれ以下である。本発明のポリマーの分子量(MwおよびMnのいずれも)は適当にはゲル透過クロマトグラフィーにより決定される。
【0057】
フォトレジスト配合物において用いられる本発明のポリマーは所望のレジストレリーフイメージの形成を可能にするのに充分な量の光生成された酸レイビルエステル基を含まなければならない。たとえば、このような酸レイビルエステル基の適当な量は少なくとも全ポリマー単位の1モル%、より好ましくは約2から50モル%、さらにより典型的には全ポリマー単位に基づいては約3から30または40モル%である。好ましいポリマーの例については以下の実施例を参照。
【0058】
前記のように、樹脂バインダー成分として前記のポリマーを含むフォトレジスト組成物が提供される。
【0059】
本発明のフォトレジスト組成物は、短い波長、特に248nmに露光することにより高度に解像されたレリーフイメージを提供することができる。本発明のフォトレジストは好ましくは化学増幅ポジ型レジストであり、フォト酸により誘発されたペンダントアルキルエステルポリマー基の開裂を利用してレジストコーティング層の露光された領域と露光されていない領域との間に溶解度差を生じさせる。
【0060】
フォトレジスト配合物において用いられる本発明のポリマーは所望によりレジストレリーフイメージを形成するのに充分な量の光生成された酸レイビルエステル基を含まなければならない。たとえば、このような酸レイビルエステル基の適当な量は、全ポリマー単位の少なくとも1モル%、より好ましくは約2から50または60モル%である。好ましいポリマーの例については以下の実施例を参照。
【0061】
前記のように、本発明のポリマーはフォトレジスト組成物、特に化学増幅ポジ型レジスト中の樹脂バインダー成分として非常に有用である。本発明のフォトレジストは一般に光活性成分および前記ポリマーを含む樹脂バインダー成分を含む。
【0062】
樹脂バインダー成分はレジストのコーティング層が水性アルカリ性現像液で現像できるようになる量で用いる。
【0063】
本発明のレジスト組成物はさらに活性化放射線での露光によりレジストのコーティング層中に潜像を生成するのに充分な量で好適に使用されるフォト酸生成物質(すなわち、「PAG」)を含む。248nmでのイメージングに好ましいPAGとしては、イミドスルホネート、たとえば以下の式:
【0064】
【化8】

【0065】
(式中、Rはカンファー、アダマンタン、アルキル(たとえばC12アルキル)およびペルフルオロアルキル、たとえばペルフルオロ(C12アルキル)、特にペルフロオロオクタンスルホネート、ペルフルオロノナンスルホネートなどである)の化合物があげられる。特に好ましいPAGはN−[(ペルフルオロオクタンスルホニル)オキシ]−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドである。
【0066】
スルホネート化合物、特にスルホン酸塩も適当なPAGである。193nmおよび248nmイメージングに対して適当な2つの化学物質は以下のPAG1および2である:
【0067】
【化9】

【0068】
このようなスルホネート化合物は、前記PAG1の合成の詳細を記載した欧州特許出願第96118111.2号(公開番号第0783136号)に開示されているようにして調製することができる。
【0069】
さらに、前図に記載したカンファースルホネート基以外のアニオンと錯体形成した前記の2種のヨードニウム化合物も適している。特に、好ましいアニオンとしては、式RSO−(式中、Rはアダマンタン、アルキル(たとえば、C12アルキル)およびペルフルオロアルキル、たとえばペルフルオロ(C12アルキル)である)、特にペルフルオロオクタンスルホネート、ペルフルオロブタンスルホネートなどがあげられる。他の公知のPAGも本発明のレジストにおいて用いることができる。
【0070】
本発明のレジストの好ましい任意の添加剤は付加塩基、特に水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)、乳酸テトラブチルアンモニウムであり、現像されたレジストレリーフイメージの解像度を向上することができる。付加塩は全固体に対して比較的少量、たとえば約0.03から5重量%で用いるのが適当である。
【0071】
本発明のフォトレジストはさらに他の任意の物質を含むことができる。たとえば、他の任意の添加剤としては、抗光条剤、可塑剤、速度向上剤などがあげられる。このような任意の添加剤は典型的には、比較的高濃度で存在することができるフィラーおよび染料以外はフォトレジスト組成物中に低濃度で、たとえばレジストの乾燥成分の全重量の約5から30重量%の量で存在する。
【0072】
本発明のレジストは当業者により容易に調製することができる。たとえば、本発明のフォトレジスト組成物は、フォトレジストの成分を適当な溶媒、たとえば乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよび3−エトキシエチルプロピオネート中に溶解させることにより調製することができる。典型的には、組成物の固形分はフォトレジスト組成物の全重量の約5重量%と35重量%の間で変化する。樹脂バインダーおよび光活性成分はフィルムコーティング層および良質な潜像およびレリーフイメージの形成を提供できる量で存在しなければならない。レジスト成分の好ましい量の例については以下の実施例を参照。
【0073】
本発明の組成物は一般に公知の方法に従って用いられる。本発明の液体コーティング組成物はスピニング、ディッピング、ローラーコーティングまたは他の公知のコーティング技術などにより基体に施用される。スピンコーティングの場合には、所望のフィルム厚を得るために、用いた具体的スピニング装置、溶液の粘度、スピナー速度およびスピニングに許容される時間に基づいて、コーティング溶液の固形分が調節されることができる。
【0074】
本発明のレジスト組成物は適当にはフォトレジストでのコーティングをはじめとするプロセスにおいて通常用いられる基体に施用される。たとえば、組成物はマイクロプロセッサの製造用シリコンウェファーまたは二酸化珪素でコートされたシリコンウェファーおよび他の集積回路に適用することができる。アルミニウム−二酸化アルミニウム、ヒ化ガリウム、セラミック、石英、銅、ガラス基体なども適当に用いられる。
【0075】
フォトレジストを表面上にコーティングした後、加熱することにより乾燥して、好ましくはフォトレジストコーティングが不粘着性になるまで溶媒を除去する。その後、公知の方法でマスクを介してイメージ形成する。露光はフォトレジスト系の光活性成分を有効に活性化して、レジストコーティング層においてパターン形成されたイメージを得ることができるものであり、より詳細には、露光エネルギーは典型的には露光ツールおよびフォトレジスト組成物の成分に応じて約1から100mJ/cmの範囲である。
【0076】
前記のように、本発明のレジスト組成物のコーティング層は好ましくは短い露光波長、特に300nm以下の露光波長、たとえば248nmで光活性化される。しかしながら、本発明のレジスト組成物は高い波長でも好適なイメージが形成できる。たとえば、本発明の樹脂は適当なPAGとともに配合することができ、化学増幅ポジ型I線レジスト、すなわち約365nmでイメージ形成されるレジストとして用いることができる。本発明のレジストはまた電子ビームでの露光(E−ビーム露光)に有用であり、イクストリームUV露光(EUV)、たとえば50nm以下または20nm以下での露光、特に13nmでの露光にも有用である。
【0077】
露光後、組成物のフィルム層を好ましくは約70℃から約160℃の範囲の温度でベークする。その後、フィルムを現像する。極性現像液、好ましくは水性ベースの現像液、たとえば水酸化第四アンモニウム溶液、たとえば水酸化テトラアルキルアンモニウム溶液;種々のアミン溶液、好ましくは0.26Nテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、たとえばエチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、またはメチルジエチルアミン;アルコールアミン、たとえばジエタノールアミンまたはトリエタノールアミン;環状アミン、たとえばピロール、ピリジンなどを用いることにより、露光されたレジストフィルムはポジ型に作用する。一般に、現像は当業界で認められた方法に従う。
【0078】
基体上のフォトレジストコーティングの現像後、現像された基体を、たとえばレジストがない基体領域を公知の方法により化学的にエッチングまたはプレーティングすることによりレジストがない領域を選択的に加工することができる。マイクロエレクトロニック基体を製造するために、たとえば二酸化珪素ウェファーを製造するために、適当なエッチング剤としては、たとえばハロゲンプラズマエッチング剤、たとえば塩素またはフッ素ベースのエッチング剤、たとえばプラズマ流として用いられるClまたはCF/CHFエッチング剤のようなガスエッチング剤があげられる。このような加工の後、レジストを公知のストリッピング法を用いて加工された基体から除去する。
【実施例】
【0079】
本発明において記載したすべての文書は本発明の一部として参照される。以下の非制限的な実施例で本発明を説明する。
【0080】
実施例1〜6:ケージおよびラクトンモノマーの合成
実施例1:エチルフェンコールメタクリレートの合成
【0081】
【化10】

【0082】
使用した物質 供給量 モル 入手源
エチルフェンコール 182.31g 1.00 Aldrich
n−BuLi 440mL 1.10 Aldrich
(2.5Mヘキサン中)
塩化メタクリロイル 112.4mL 1.15 Aldrich、
使用前に蒸留
THF無水物 600mL Aldrich
使用前に脱気
【0083】
手順:
すべての反応用ガラス器具および針は使用前に乾燥し、乾燥Nでフラッシュし、反応は窒素雰囲気下で行った。
1)添加漏斗および電磁撹拌機を備えた2Lの三口RBF中に182.31gの2−エチルフェンコールおよび600mLの無水THFを添加した。得られた無色溶液を氷水浴で冷却した。
2)n−BuLi溶液(440mL)をダブルチップニードルを通して添加漏斗に移し、冷却されたTHF溶液に30分かけて添加した。添加すると、得られた黄色がかった溶液を氷水浴中に保持し、2時間撹拌した。
3)塩化メタクリロイル(112.4mL、104.54g)を20分かけて滴下した。得られた黄色懸濁液を室温に戻し、一夜撹拌した。
4)LiCl塩を濾過して除去した。濾液を氷水浴中で冷却しながら、200mLのあらかじめ冷却したDI水を添加した。得られた溶液を1.5時間撹拌し、有機層を単離し(抽出を助けるためにエーテルまたはTHFを添加)、DI水(2×200mL)、次に飽和NaCO溶液(2×200mL)、次に再びDI水(3×200mL)で洗浄し、無水MgSO上で乾燥した。
5)淡黄色溶液をロータリーエバポレーター(浴温を35℃より低く保つ)で濃縮し、透明な淡黄色液体生成物を得た。収率は90%より多かった。
6)ブフナー中あらかじめコンディショニングしたシリカ(ヘキサンを使用)を通してフラッシュ濾過して、黄色+無水メタクリル不純物を除去して、粗EFMAを精製することができる。モノマーはヘキサンのみで溶出され、ロートバップした際の無色液体の初期溶出フラクション中に流出する。生成物はNMRにより純粋であることが判明した。
【0084】
実施例2:2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート
【0085】
【化11】

【0086】
使用した物質 供給量 モル 入手源
2−アダマンタノン 150.22g 1.00 Lancaster
MeLi 786mL 1.10 Aldrich
(1.4Mエーテル中)
塩化メタクリロイル 112.4mL 1.15 Aldrich、
使用前に蒸留
THF無水物 600mL Aldrich
使用前に脱気
【0087】
手順:
すべての反応用ガラス器具および針は使用前に乾燥し、乾燥N2でフラッシュし、反応は窒素雰囲気下で行った。
1)メチルリチウム溶液(786mL)を添加漏斗および電磁撹拌機を備えた2Lの三口RBF中にダブルチップニードルを通して添加し、氷水浴で冷却した。
2)2−アダマンタノン(150.22g)を無水THF(600mL)中に溶解させ(0.5時間かける)、得られた無色溶液をダブルチップニードルを通して添加漏斗に移し、冷却したMeLi溶液に30分かけて添加した。添加すると、得られた白色懸濁液を室温に戻し、2時間撹拌した。
3)白色懸濁液を次に氷水浴を用いて冷却し、塩化メタクリロイル(112.4mL、104.54g)を20分かけて滴下した。白色固体は消失し、新しい白色(LiCl)懸濁液が形成された。得られた白色懸濁液を室温に戻し、一夜撹拌した。
4)LiCl塩を濾過して除去した。濾液を氷水浴中で冷却しながら、200mLのあらかじめ冷却したDI水を添加した。得られた溶液を1.5時間撹拌し、有機層を単離し(抽出を助けるためにエーテルまたはTHFを添加)、DI水(2×200mL)、次に飽和NaCO溶液(2×200mL)、次に再びDI水(3×200mL)で洗浄し、無水MgSO上で乾燥した。
5)少し黄色がかった溶液をロータリーエバポレーター(浴温を35℃より低く保つ)で濃縮し、透明な少し黄色がかった液体生成物を得た。収率は90%より多かった。
6)ブフナー中あらかじめコンディショニングしたシリカ(ヘキサンを使用)を通してフラッシュ濾過して、黄色+無水メタクリル不純物を除去して、粗EFMAを精製することができる。モノマーはヘキサンのみで溶出され、ロートバップした際の無色液体の初期溶出フラクション中に流出する。生成物はNMRにより純粋であることが判明した。
【0088】
実施例3:8−メチルトリシクロデカニルメタクリレート
【0089】
【化12】

【0090】
125mlの1.4Mメチルリチウム(エチルエーテル中)Iの100mlのヘキサン中溶液を氷水浴で三口丸底フラスコ中にデカントした。これに、24.00gのトリシクロ[5.2.1.0]デカン−8−オンのヘキサン中溶液を滴下した。添加後、反応混合物を4時間0℃で撹拌した。次に、16mlのメタクロイルクロリドの100mlのヘキサン中溶液を0℃で滴下した。添加後、反応混合物を同じ浴で一夜(16時間)撹拌した。白色塩を濾過した後、有機層を水で3回(3×300ml)洗浄した。次に洗浄した有機層を無水MgSO上で乾燥した。有機溶媒をロータリーポンプにより除去して、標記粗モノマーを得た(23.5g)。モノマーをフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した(純度は98%より大、シリカゲルとヘキサン)。H NMR:6.05(1H)、5.50(1H)、1.95(3H)、1.65(3H)、2.25−0.85(14H)。
【0091】
実施例4:テトラヒドロ−2−オキソ−2−H−フラン−4−イルメタクリレートの合成 メタクリレートモノマー、テトラヒドロ−2−オキソ−2−H−フラン−4−イルメタクリレートを商業的に入手可能な化合物から一段エステル化で合成した。(S)−(−)−γ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン(41.77g、0.419モル)およびトリエチルアミン(45.32g、0.449モル)の100mLの乾燥THF中混合物を三口丸底フラスコ中に乾燥窒素雰囲気下、氷水浴下で入れた。これに、蒸留した塩化メタクリロイル(45mL、0.461モル)の200MLの乾燥THF中溶液をゆっくり添加した(約1時間)。添加中、白色沈殿(トリエチルアミン塩)が反応混合物中において観察された。反応混合物を一夜撹拌した(約18時間)。得られた混合物を濾過し、濾液をロータリーポンプで濃縮した。濃縮された混合物に500mLの酢酸エチルを添加し、水で2回洗浄した(2×500mL)。有機層を無水MgSO上で乾燥し、ロータリーポンプにより濃縮した。粗モノマーをカラムクロマトグラフィー(中性酸化アルミニウム、300g、ヘキサン、次にヘキサンEtOAc=1/1)により精製した。モノマーの純度は約95%(NMRによる)であり、収率52%である。H NMR(CDCl3、ppm):6.20(1H)、5.70(1H)、5.55と4.95(1H)、4.55(dd、1H)、4.4(d、1H)、2.90(dd、1H)、2.70(d、1H)、1.95(3H)。13C NMR(CDCl3、ppm)174.1、166.5、135.5、126.8、72.9、70.0、34.5、17.9。
【0092】
実施例5:アルファ−ブチロラクトンメタクリレート合成
ガス導入口、温度計、オーバーヘッドスターラーおよび125ml均圧滴下漏斗を備えた250mlの3N−RBフラスコに26.5gのトリエチルアミンを添加した。トリエチルアミンを水/氷浴を用いて5℃に冷却した。トリエチルアミンが5℃になったら、メタクリル酸を20〜25分かけて滴下した。混合物は〜10℃に発熱した。添加が完了した後、水/氷浴を取り外した。溶液を撹拌しながら(20分)、滴下漏斗を取り外し、清浄な125ml均圧滴下漏斗と取り替えた。ブロモラクトン(41.25g)/THF(62.5ml)を30分かけて滴下した。混合物を〜18℃から〜30℃に暖めると沈殿が生じた。反応を55℃に加熱し、油浴/ホットプレートを用いて55℃に16時間保った。16時間加熱した後、混合物を水/氷浴を用いて20℃に冷却した。固体(44.5g)を真空濾過により除去した。濾液を33〜34℃の分圧下で減じた。得られた暗黄褐色/褐色油状物を90gの塩化メチレンで希釈した。この溶液を塩化メチレンであらかじめコンディショニングしたシリカゲルのプラグ(180g、Baker 40umフラッシュクロマトグラフィーパッキング)上にゆっくり注いだ。粗混合物を重力によりシリカゲルプラグを通させた。粗混合物がシリカゲルプラグの表面を通過したら、新しい塩化メチレンをゆっくりプラグ上にゆっくりと注いだ。塩化メチレンを減圧を用いてシリカゲルプラグを通して吸引した。塩化メチレンがシリカゲルプラグの表面を通過したら、真空を除去し、新たな塩化メチレンをプラグ上に注いだ。すべての生成物が抽出されるまでこの操作を行った。全濾液は850mlであった。[生成物はTLCプレート上にアリコートをスポットし、短UVで照射することにより検出した。]オレンジ色濾液に36gの活性炭を添加した。混合物を1.5時間撹拌し、次にセライトプラグ(塩化メチレンであらかじめコンディショニングした)を通して濾過した。活性炭/セライトを洗浄した(2×100ml、1×50ml塩化メチレン)。濾液を次に2×200mlのDI水で洗浄した。層を分離し、有機層を100gの硫酸ナトリウム上で乾燥した。混合物を15〜30分間撹拌した。硫酸ナトリウムを除去し、2×50mLの塩化メチレンで洗浄した。淡黄色濾液(1.2L)を減圧下、33〜34℃でストリップして、36.4gの淡オレンジ色油状物を得た。収率85.6%。
【0093】
実施例6:ピナニルメタクリレートの合成
【0094】
【化13】

【0095】
使用した物質 供給量 モル 入手源
シス−ピナン−2−オール 15.43g 0.10 Fluka
Et3N 12.14g 0.12 Aldrich
使用前に蒸留
塩化メタクリロイル 13.07g 0.125 Aldrich、
使用前に蒸留
CHCl 230mL Aldrich
乾燥、蒸留
【0096】
手順:
すべての反応用ガラス器具および針は使用前に乾燥し、乾燥N2でフラッシュし、反応は窒素雰囲気下で行った。
1)添加漏斗および電磁撹拌機を備えた500mLの三口丸底フラスコ中に15.43gのシス−ピナン−2−オールと200mLの乾燥CHClを添加した(CaH上一夜撹拌し、次に蒸留し、活性モレキュラシーブス上で保存した)。得られた無色溶液を氷水浴で冷却した。
2)トリエチルアミン(12.14g)を添加漏斗から冷却されたCHClに溶液に10分かけて添加した。添加後、得られた溶液をドライアイス/アセトン浴(−67℃)中に保持した。
3)塩化メタクリロイル(13.07g)のCHCl(30mL)溶液を20分かけて滴下した。得られたオレンジ色懸濁液を室温に戻し、2時間撹拌した。
4)塩化物塩を濾過して除去した。濾液を飽和NaCO溶液(2×200mL)、次にDI水(3×200mL)で洗浄し、無水MgSO上で乾燥した。
5)淡黄色CHCl溶液をロータリーエバポレーター(浴温を35℃より低く保つ)で濃縮し、透明な淡黄色液体生成物を得た。収率79%。生成物はNMRにより純粋であると判定された。
【0097】
実施例7:本発明のポリマーの合成
【0098】
【化14】

【0099】
フェノール(重合したp−ヒドロキシスチレン)および2−メチルアダマンチルメタクリレート(他の単位はなし)の3つのポリマー(ポリマー1〜3)を10000Mwで調製した。ポリマー1は85モル%のフェノール単位と15モル%の2−メチルアダマンチルメタクリレート単位を含み;ポリマー2は80モル%のフェノール単位と20モル%の2−メチルアダマンチルメタクリレート単位を含み;ポリマー3は75モル%のフェノール単位と25モル%の2−メチルアダマンチルメタクリレート単位を含んでいた。第4のターポリマー(ポリマー4)を10000Mwで調製し、これは65モル%のフェノール単位(重合したp−ヒドロキシスチレン)、20モル%のフェニル単位(重合したスチレン)、および15モル%の2−メチルアダマンチルメタクリレート単位を有していた。
【0100】
実施例8:フォトレジスト調製およびリソグラフィー結果
以下の成分を乳酸エチル中12.5%の固形分(固形分は、乳酸エチル溶媒をのぞいたレジストの全成分に基づいた各成分の重量パーセントとして表す)で混合して本発明のフォトレジスト(フォトレジスト1)を調製した。フォトレジスト1は前記実施例1に記載されているポリマー1を含有していた。
レジスト成分 固形分
PHS/MAMAコポリマー(80:20)(ポリマー1) 94.40
ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムカンファースルホネート 4.72
乳酸テトラブチルアンモニウム 0.38
Silwet7604界面活性剤 0.50
(Union Carbideから入手)
【0101】
以下の成分を乳酸エチル中12.5%の固形分(固形分は、乳酸エチル溶媒をのぞいたレジストの全成分に基づいた各成分の重量パーセントとして表す)で混合して本発明のフォトレジスト(フォトレジスト2)を調製した。フォトレジスト2は前記実施例1に記載したポリマー4を含有していた。
レジスト成分 固形分
フェノール/スチレン/MAMAターポリマー(ポリマー4) 94.40
ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムカンファースルホネート 4.72
乳酸テトラブチルアンモニウム 0.38
Silwet7604界面活性剤 0.50
(Union Carbideから入手)
【0102】
前記フォトレジスト1および2をTEL Mark8トラック(TokyoElectron Limitedから入手)上6”シリコンウェファー(Shipley Companyから入手したアンチリフレクティブコーティングAR3であらかじめコートした)上にスピンコートして、約4000オングストロームの厚さを達成し、130℃で60秒ベークした。コートされたウェファーをライン/スペーステストパターンのためにKrFレーザー(248nm)を備えたGCA XLS7800 DUVステッパー(0.53NA、0.74σ使用)上で露光し、続いて90秒130℃の露光後ベークを行い、水性アルカリ性現像液で現像した。現像されたウェファーを切断し、走査電子顕微鏡(SEM)により1:1ライン/スペースパターンを用いて露光ラチチュード(exposure latitude)およびフォーカスラチチュード(focus latitude)について評価した。レジスト1および2のそれぞれは1:1ラインスペースパターンについて180nmでよく解像されたイメージを提供した。
【0103】
実施例9:さらなるリソグラフィー結果
実施例7で調製したフォトレジスト1をTEL Mark8トラック(Tokyo Electron Limitedから入手)上6”シリコンウェファー(Shipley Companyから入手したアンチリフレクティブコーティングAR3であらかじめコートした)上にスピンコートして、約4000オングストロームの厚さを達成し、130℃で60秒ベークした。コートされたウェファーをライン/スペーステストパターンのためにKrFレーザー(248nm)を備えたASM PAS5500ステッパー(0.63NA、0.75σ使用)上で露光し、続いて90秒露光後ベークを行い、CD−26現像液(Shipley Companyから入手)で現像した。3つのウェファーをコートし、加工し、それぞれは異なるPEB温度とした(それぞれ、130、135、および140℃)。現像されたウェファーを切断し、走査電子顕微鏡(SEM)により1:1ライン/スペースパターンを用いて露光ラチチュードおよびフォーカスラチチュードについて130、140、および150nm形状サイズで評価した。フォトレジスト1は1:1ラインスペースパターンについて130nmでよく解像された性能を提供した。
【0104】
実施例10:フェノール/トリシクロデカニルエステル(コポリマー5)フォトレジストの合成調製およびリソグラフィー結果
コポリマー5:
【0105】
【化15】

【0106】
前記フェノール/トリシクロデカニルエステルポリマー(コポリマー5)を以下のようにして調製した。8−メチルトリシクロ[5.2.1.0]デカニルメタクリレート(5.03g)、4−アセトキシスチレン(10.44g)、およびAIBN(0.57g)の40mLのイソプロパノール中混合物を丸底フラスコ中に入れた。次に、フラスコを予熱した90℃の油浴に入れた。反応混合物をこの温度で18時間撹拌した。次に、反応混合物に、10mlの10M NH4OAc(水性)を添加した。反応混合物を、さらに20時間撹拌し、加熱した。冷却後、700gの水中に沈降させることによりポリマーを単離した。懸濁されたポリマーを60分間撹拌した。次に、ポリマーを濾過により除去し、ポリマーをさらなる100mLのヘキサンで洗浄した。ポリマーを真空オーブン中で50℃で24時間乾燥した。収率=91%。Tg:144℃、Mw=10000、OD:0.235/ミクロン(248nm)。
【0107】
以下の成分を乳酸エチル中12.5%の固形分(固形分は、乳酸エチル溶媒をのぞいたレジストの全成分に基づいた各成分の重量パーセントとして表す)で混合して本発明のフォトレジスト組成物(コポリマー5レジスト)を調製した。
レジスト成分 固形分
フェノール/トリシクロデカニルエステルポリマー 94.40
(前記コポリマー5)(80モル%フェノール:20モル%
トリシクロデカニルエステル)
ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムカンファースルホネート 4.72
乳酸テトラブチルアンモニウム 0.38
Silwet7604界面活性剤 0.50
(Union Carbideから入手)
【0108】
前記のようにして調製した前記「コポリマー5レジスト」をTEL Mark8トラック(Tokyo Electron Limitedから入手)上6”シリコンウェファー(Shipley Companyから入手したアンチリフレクティブコーティングAR3であらかじめコートした)上にスピンコートして、約400Åの厚さを達成し、130℃で60秒ベークした。コートされたウェファーをライン/スペーステストパターンのためにKrFレーザー(248nm)を備えたASM PAS5500ステッパー(0.63NA、0.75σ使用)上で露光し、続いて90秒露光後ベークを行い、0.26N水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液で現像した。3つのウェファーをコートし、加工し、それぞれは異なるPEB温度とした(それぞれ、130、135、および140℃)。現像されたウェファーを切断し、走査電子顕微鏡(SEM)により1:1ライン/スペースパターンを用いて露光ラチチュードおよびフォーカスラチチュードについて130、140、および150nmの形状サイズで評価した。1:1ラインスペースパターンについて130nmで高度に解像された性能が得られた。
【0109】
実施例11:溶解度試験
選択されたポリマーを0.26N水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液中で溶解速度について評価した。結果を以下の表1に示す。以下の標準法を用いた:ポリマーの液体配合物をシリコンウェファー上にスピンコートし、溶媒を130℃で1分間除去した。ポリマーフィルム厚は約1.0μMであった。ポリマーフィルムの溶解速度を、0.26N水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液中にコートされたウェファーを浸漬させることによりPerkin−Elmer5900現像速度モニターを用いて測定した。
【0110】
80/20コポリマーの0.26N TMAH中の溶解速度
【0111】
【化16】

【0112】
本発明の前記載事項は単に例示的であって、請求項に記載した本発明の精神または範囲を逸脱することなく変形または修正することができると考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光活性な成分、ならびに1)少なくとも125立方オングストロームの分子容を有する第三エステル脂環式基を含むフォト酸レイビルエステル基;2)フェノール基;および3)シアノ基の繰り返し単位を含むポリマーを含む樹脂成分、を含むフォトレジスト組成物。
【請求項2】
脂環式基が1つの環を含む請求項1記載のフォトレジスト組成物。
【請求項3】
脂環式基が2またはそれ以上の縮合環または橋かけ環を含む請求項1記載のフォトレジスト組成物。
【請求項4】
脂環式基が任意に置換されていてもよいアルキルアダマンチル、任意に置換されていてもよいフェンシル、任意に置換されていてもよいトリシクロデカニル、または任意に置換されていてもよいピナニルである請求項1記載のフォトレジスト組成物。
【請求項5】
ポリマーが、1)少なくとも125立方オングストロームの分子容を有する第三エステル脂環式基を含むフォト酸レイビルエステル基;2)フェノール基;および3)シアノ基のくり返し単位からなる、請求項1記載のフォトレジスト組成物。
【請求項6】
フォト酸レイビルエステル基がアルキルアダマンチル基を含む、請求項1記載のフォトレジスト組成物。
【請求項7】
ポリマーがメタ−フェノール基を含有する、請求項1記載のフォトレジスト。
【請求項8】
光活性な成分、ならびに1)少なくとも125立方オングストロームの分子容を有する第三エステル脂環式基を含むフォト酸レイビルエステル基;2)フェノール基;および3)シアノ基の繰り返し単位を含むポリマーを含む樹脂成分、を含むフォトレジスト組成物のコーティング層を基体上に施用し;
フォトレジスト組成物の層を露光し、現像して、レリーフイメージを得ること
を含む、ポジ形フォトレジストレリーフイメージを形成する方法。
【請求項9】
フォトレジスト層を248nmの波長の放射線で露光する請求項8記載の方法。
【請求項10】
脂環式基が任意に置換されていてもよいアルキルアダマンチルである、請求項1記載のフォトレジスト組成物。
【請求項11】
光活性な成分、ならびに1)任意に置換されていてもよいアルキルアダマンチル基を含むフォト酸レイビルエステル基;2)フェノール基;および3)シアノ基の繰り返し単位を含むポリマーを含む樹脂成分、を含むフォトレジスト組成物のコーティング層を基体上に施用し;
フォトレジスト組成物の層を248nmの波長の放射線で露光し、現像して、レリーフイメージを得ること
を含む、ポジ形フォトレジストレリーフイメージを形成する方法。
【請求項12】
脂環式基が1つの環を含む、請求項8記載の方法。
【請求項13】
脂環式基が2またはそれ以上の縮合環または橋かけ環を含む、請求項8記載の方法。
【請求項14】
脂環式基が任意に置換されていてもよいアルキルアダマンチル、任意に置換されていてもよいフェンシル、任意に置換されていてもよいトリシクロデカニル、または任意に置換されていてもよいピナニルである、請求項8記載の方法。
【請求項15】
ポリマーが、1)少なくとも125立方オングストロームの分子容を有する第三エステル脂環式基を含むフォト酸レイビルエステル基;2)フェノール基;および3)シアノ基のくり返し単位からなる、請求項8記載の方法。

【公開番号】特開2011−215647(P2011−215647A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−164107(P2011−164107)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【分割の表示】特願2000−309755(P2000−309755)の分割
【原出願日】平成12年10月10日(2000.10.10)
【出願人】(591016862)ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. (270)
【Fターム(参考)】