説明

フレキシブルケーブルコネクタ

【課題】フレキシブルケーブルをロックするロック部材及びそのロックを解除するロック解除部の配置に過大なスペースを要することがなく、フレキシブルケーブルの挿入時に付加的な動作を必要としないフレキシブルケーブルコネクタを提供する
【解決手段】フレキシブルケーブルコネクタ1,101は、フレキシブルケーブル60を受容する絶縁性のハウジング10,110と、ハウジング10,110に取り付けられたコンタクト20,120と、ハウジング10,110の少なくとも一部を覆う金属製のシェル30,130と、フレキシブルケーブル60をハウジング10,110に挿入した際に、フレキシブルケーブル60をロックするロック部材40,140とを備える。シェル30,130は、フレキシブルケーブル60の挿入方向と直交する方向から見て、ロック部材40,140と重なる位置に配置されてロック部材40,140を押圧してフレキシブルケーブル60のロック状態を解除するロック解除部50,150を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)及びフレキシブル回路基板(FPC)などのフレキシブルケーブルを回路基板に接続するためのフレキシブルケーブルコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のフレキシブルケーブルコネクタとして、例えば、図20及び図21に示すものが知られている(特許文献1参照)。図20は、従来例のフレキシブルケーブルコネクタの平面図であり、FPCをともに示している。図21は、図20の21−21線に沿う断面図であり、(A)はアクチュエータが開位置にある状態を示す断面図、(B)はアクチュエータが閉位置にある状態を示す断面図である。
【0003】
図20及び図21に示すフレキシブルケーブルコネクタ201は、絶縁性のハウジング210と複数の金属製のコンタクト220と、金属製のシェル230と、アクチュエータ240とを備えている。
ハウジング210には、前面側(図20における下面側、図21(A)における左側)からFPC250を受容するためのFPC受容空間211が形成されている。
【0004】
複数のコンタクト220は、ハウジング210の幅方向(図20における左右方向)に沿って配列される。各コンタクト220は、FPC受容空間211に受容されたFPC250に接触する接触部(図示せず)及び回路基板(図示せず)に接続される基板接続部221を有する。
シェル230は、ハウジング210を覆うようにハウジング210に取り付けられる。シェル130は、FPC250のグランドラインに接触可能な接触部231と、回路基板に接触可能な端子部232と、FPC250の離脱を阻む1対のシーソー形のロック部233とを備えている。1対のロック部233は、図20に示すように、シェル230の幅方向両端部に配置される。各ロック部233は、支点部234に対して前側にFPC250の切欠251に係合する爪部235を有するとともに、支点部234に対して後側にアクチュエータ240の回転力が作用する力点部236を備えている。
【0005】
アクチュエータ240は、ハウジング210の後側に配置され、コンタクト220によって開位置(図21(A))と閉位置(図21(B))との間を回転可能に支持されている。アクチュエータ240には、ロック部233の力点部236に作用するカム部241が設けられている。図21(A)に示すように、アクチュエータ240が開位置にあるときに、FPC250がFPC受容空間211に挿入される。この際、カム部241の作用によりロック部233の爪部235はFPC250の切欠251から離れている。そして、図21(B)に示すように、アクチュエータ240を倒すように回動させて閉位置に移動させると、カム部241の作用により爪部235は支点部234を中心に回転してFPC250の切欠251に係合する。これにより、FPC250の離脱が防止される。なお、アクチュエータ240が閉位置に移動したときに、各コンタクト220の接触部がFPC250に初めて接触するようになっている。
【0006】
また、従来の別の例のフレキシブルケーブルコネクタとして、例えば、図22乃至図24に示すもの(特許文献2参照)も知られている。図22は、従来の別の例のフレキシブルケーブルコネクタの斜視図であり、回路基板及びFPCをともに示している。図23は、図22に示すフレキシブルケーブルコネクタにおいて、FPCの端末部分をハウジングに挿入する過程を示す図である。図24は、FPCの端末部分をハウジングから離脱させる際の過程を示す図である。
【0007】
図22乃至図24に示すフレキシブルケーブルコネクタ301は、絶縁性のハウジング310と、複数の金属製のコンタクト320とを備えている。
ハウジング310には、前面側(図23における右面側)からFPC340の端末部分を受容するためのFPC受容空間311が形成されている。
複数のコンタクト320は、ハウジング310の幅方向(図22における左右方向)に沿って配列される。各コンタクト320は、FPC受容空間311に受容されたFPC340に接触する接触部321及び回路基板PCBに接続される基板接続部322を有する。
【0008】
また、ハウジング310には、FPC340の端末部分に設けられた補強板341を保持するロックアーム330が設けられている。このロックアーム330は、ハウジング310の上壁にスリットを入れる形で形成され、ハウジング310の幅方向左端側から幅方向中央部に向けて延びるハウジング側ロック部331を備えている。ハウジング側ロック部331の先端であってハウジング310の幅方向中央部には、FPC340に設けられた補強板341の穴342に係合する保持用ロック突起336が下方に向けて突出形成されている。また、ハウジング側ロック部331の先端(ハウジング310の幅方向中央部)から上方に向けて、ロック側連続部332が立ち上がっている。ロック側連続部332の上端からハウジング310の幅方向左端側に向けて、アーム部333がハウジング310の上面と平行に延びている。そして、アーム部333の先端には操作部335が設けられている。また、操作部335とロック側連続部332(保持用ロック突起336)との間のアーム部333の下面には、支点部334が下方に突出するように形成されている。
【0009】
次に、FPC340の端末部分のFPC受容空間311への挿入及び引き抜き操作について説明する。
図23において、補強板341を上にした状態でFPC340の端末部分をFPC受容空間311に挿入すると、補強板341が保持用ロック突起336に当接する。これにより、保持用ロック突起336及びロックアーム330が一端上方に移動する。
そして、FPC340の挿入を進行させると、FPC340とコンタクト320の接触部321とが接触するとともに、保持用ロック突起336が元の位置に戻り、補強板341に形成された穴342に係合する。これにより、FPC340の挿入が完了し、FPC340の離脱が防止される。
【0010】
そして、FPC340の端末部分をFPC受容空間311から引き抜く場合には、図24に矢印Qで示す如く操作部335を上方から下方に押圧する。これにより、支点部334がハウジング310の上面に当接して梃子の支点として機能する。さらに操作部335の押圧を続けてロックアーム330を変形させると、保持用ロック突起336が矢印Pで示す上方に移動する。これにより、保持用ロック突起336が穴342に対して非係合位置になり、FPC340の端末部分をFPC受容空間311から引き抜ことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2008−52993号公報
【特許文献2】特開2009−301916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、これら従来の図20及び図21に示したフレキシブルケーブルコネクタ201及び図22乃至図24に示したフレキシブルケーブルコネクタ301にあっては、以下の問題点があった。
即ち、図20及び図21に示したフレキシブルケーブルコネクタ201の場合、FPC250をFPC受容空間211に挿入するときに、FPC250の挿入動作以外の付加的な立ち上げ動作を必要とするアクチュエータ240が必要となる。このアクチュエータ240は、ハウジング210及びシェル230とは別個に設けられ、部品点数が多いという問題がある。
【0013】
また、フレキシブルケーブルコネクタ201におけるロック部233は、シーソー形である。このため、フレキシブルケーブルコネクタ201を平面から見たときに、FPC250の切欠251に係合する爪部235とアクチュエータ240の回転力が作用する力点部236との配置のために過大なスペースを要するという問題がある。
一方、図22乃至図24に示したフレキシブルケーブルコネクタ301の場合、FPC340の離脱防止のために、FPC340の挿入動作以外の付加的な動作は必要ではない。
【0014】
しかしながら、FPC340の離脱を防止するロックアーム330はシーソー形で形成されており、アーム部333がハウジング310の幅方向中央部から幅方向左端側に向けて延びている。そして、図24において、支点部334を挟んでアーム部333の幅方向左端部に操作部335が設けられ、アーム部333の幅方向右端部に保持用ロック突起336が設けられている。このため、フレキシブルケーブルコネクタ301を平面から見たときに、ロックアーム330の配置に過大なスペースを有するという問題がある。
【0015】
従って、本発明は、これら従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フレキシブルケーブルをロックするロック部材及びそのロックを解除するロック解除部の配置に過大なスペースを要することがなく、フレキシブルケーブルの挿入時に付加的な動作を必要としないフレキシブルケーブルコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に係るフレキシブルケーブルコネクタは、フレキシブルケーブルを受容する絶縁性のハウジングと、該ハウジングに取り付けられ、前記フレキシブルケーブルに接触する接触部を有するとともに、回路基板に接続されるコンタクトと、前記ハウジングに取り付けられて前記ハウジングの少なくも一部を覆う金属製のシェルと、前記フレキシブルケーブルを前記ハウジングに挿入した際に、前記フレキシブルケーブルをロックするロック部材とを備えたフレキシブルケーブルコネクタであって、前記シェルが、前記フレキシブルケーブルの挿入方向と直交する方向から見て、前記ロック部材と重なる位置に配置されて前記ロック部材を押圧して前記フレキシブルケーブルのロック状態を解除するロック解除部を有することを特徴としている。
ここで、「フレキシブルケーブル」とは、フレキシブルフラットケーブル(FFC)及びフレキシブル回路基板(FPC)の双方を含む意である。
【0017】
また、本発明のうち請求項2に係るフレキシブルケーブルコネクタは、請求項1記載のフレキシブルケーブルコネクタにおいて、前記ロック解除部が、前記シェルの幅方向に沿って延びて前記シェルの上壁部から突出する幅方向延出部と、該幅方向延出部の先端から前記直交方向に延び、前記ハウジング内の空間に位置する直交方向延出部と、該直交方向延出部の先端から前記幅方向に延び、前記ロック部材を押圧する押圧部とを備えていることを特徴としている。
本発明のうち請求項3に係るフレキシブルケーブルコネクタは、請求項2記載のフレキシブルケーブルコネクタにおいて、前記ロック部材が、前記シェルと一体に形成されていることを特徴としている。
【0018】
本発明のうち請求項4に係るフレキシブルケーブルコネクタは、請求項3記載のフレキシブルケーブルコネクタにおいて、前記フレキシブルケーブルは、前記ハウジングへ水平方向に挿入され、前記ロック部材が、前記シェルの上壁部の後縁から立ち下がる立下り部、該立下り部の下端から後側に突出するように湾曲する湾曲部、及び該湾曲部の先端から前方に延びてハウジング内の空間に位置する前方延出部を有するアーム部と、前記前方延出部の側縁から立ち上がり、前記フレキシブルケーブルに形成された切欠に入り込んで前記フレキシブルケーブルをロックするロック部とを備え、前記ロック解除部の前記押圧部が、前記アーム部の前方延出部の直上から前記前方延出部を押圧して、前記ロック部による前記フレキシブルケーブルのロック状態を解除することを特徴としている。
【0019】
また、本発明のうち請求項5に係るフレキシブルケーブルコネクタは、請求項2記載のフレキシブルケーブルコネクタにおいて、前記ロック部材が、前記ハウジングと一体に形成されていることを特徴としている。
更に、本発明のうち請求項6に係るフレキシブルケーブルコネクタは、請求項5記載のフレキシブルケーブルコネクタにおいて、前記フレキシブルケーブルは、前記ハウジングへ水平方向に挿入され、前記ロック部材が、前記ハウジングの幅方向外端壁から幅方向内側に向かって延び、前記ハウジング内の空間に位置するアーム部と、該アーム部の先端から上方に突出し、前記フレキシブルケーブルに形成された切欠に入り込んで前記フレキシブルケーブルをロックするロック部とを備え、前記ロック解除部の前記押圧部が、前記アーム部の直上から前記アーム部を押圧して、前記ロック部による前記フレキシブルケーブルのロック状態を解除する押圧部とを備えたことを特徴としている。
【0020】
また、本発明のうち請求項7に係るフレキシブルケーブルコネクタは、請求項6記載のフレキシブルケーブルコネクタにおいて、前記アーム部が、上下方向に貫通する切欠を有し、前記ロック解除部が、前記直交方向延出部の下端から更に下方に延びて前記アーム部の切欠を通過する通過部と、該通過部の下端から幅方向内側に延びて前記アーム部の下面を支持する支持部とを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る基板実装コネクタによれば、ハウジングの少なくとも一部を覆うシェルが、フレキシブルケーブルの挿入方向と直交する方向から見て、ロック部材と重なる位置に配置されてロック部材を押圧してフレキシブルケーブルのロック状態を解除するロック解除部を有するので、フレキシブルケーブルコネクタを平面から見たときに、ロック部材及びロック解除部の配置に過大なスペースを要することがないフレキシブルケーブルコネクタを提供することができる。
また、ロック部材は、フレキシブルケーブルをハウジングに挿入した際に、フレキシブルケーブルをロックするから、フレキシブルケーブルの離脱を防止するために、フレキシブルケーブルの挿入動作以外の付加的な動作を要することはない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るフレキシブルケーブルコネクタの第1実施形態の斜視図であり、挿入する前のFPCをともに示してある。
【図2】図1に示すフレキシブルケーブルコネクタの斜視図であり、挿入後のFPCを共に示してある。
【図3】図1に示すフレキシブルケーブルコネクタを前面側から見た斜視図である。
【図4】図1に示すフレキシブルケーブルコネクタを背面側から見た斜視図である。
【図5】図1に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェルを前面側から見た斜視図である。
【図6】図1に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェルを背面側から見た斜視図である。
【図7】図1に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェル及びコンタクトを正面側から見た斜視図である。
【図8】図1に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェル及びコンタクトを背面側から見た斜視図である。
【図9】本発明に係るフレキシブルケーブルコネクタの第2実施形態の斜視図であり、挿入する前のFPCをともに示してある。
【図10】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタの斜視図であり、挿入後のFPCを共に示してある。
【図11】図10と同様に、図9に示すフレキシブルケーブルコネクタの斜視図であり、挿入後のFPCを共に示してある。
【図12】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタを前面側から見た斜視図である。
【図13】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタを背面側から見た斜視図である。
【図14】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるハウジングを前面側から見た斜視図である。
【図15】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるハウジングを背面側から見た斜視図である。
【図16】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェルを前面側から見た斜視図である。
【図17】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェルを背面側から見た斜視図である。
【図18】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェル及びコンタクトを正面側から見た斜視図である。
【図19】図9に示すフレキシブルケーブルコネクタに用いられるシェル及びコンタクトを背面側から見た斜視図である。
【図20】従来例のフレキシブルコネクタの平面図であり、FPCをともに示している。
【図21】図20の21−21線に沿う断面図であり、(A)はアクチュエータが開位置にある状態を示す断面図、(B)はアクチュエータが閉位置にある状態を示す断面図である。
【図22】従来の別の例のフレキシブルケーブルコネクタの斜視図であり、回路基板及びFPCをともに示している。
【図23】図22に示すフレキシブルケーブルコネクタにおいて、FPCの端末部分をハウジングに挿入する過程を示す図である。
【図24】FPCの端末部分をハウジングから離脱させる際の過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
先ず、本発明に係るフレキシブルケーブルコネクタの第1実施形態を図1乃至図8を参照して説明する。
図1乃至図4に示すフレキシブルケーブルコネクタ(以下、単にコネクタという)1は、フレキシブルケーブルとしてのフレキシブルフラットケーブル(FFC)60を受容するハウジング10と、複数のコンタクト20と、シェル30と、1対のロック部材40とを備えている。
【0024】
ハウジング10は、絶縁性の樹脂を成形することによって略直方体の形状に形成される。ハウジング10には、FFC60を水平方向から受容するケーブル受容空間11が形成されている。ケーブル受容空間11は、FFC60の形状に合わせてハウジング10の幅方向(図1における左右方向)に細長く延び、ハウジング10の前面(図1においてFFC60に対向する面)に開口している。また、ケーブル受容空間11の幅方向両側には、1対のロックアーム収容空間12がケーブル受容空間11に連通するように設けられている。各ロックアーム収容空間12は、ハウジング10の前面、後面及び上面に開口している。
【0025】
また、複数のコンタクト20は、図4、図7及び図8によく示すように、ハウジング10の幅方向に沿って1列状に所定ピッチで取り付けられている。各コンタクト20は、ハウジング10に固定される固定部21と、接触部22と、基板接続部23とを備えている。各コンタクト20は、金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成される。各コンタクト20の固定部21は、図4に示すように、ハウジング10の後壁に形成されたコンタクト収容穴13内に固定される。接触部22は、図7に示すように、固定部21から前方に延びて、図1及び図3に示すように、ハウジング10の前方側にある端子整列部14の端子収容溝15内に配置される。接触部22の上面は、ケーブル受容空間11内に位置し、ケーブル受容空間11内に挿入されたFFC60の下面に形成された導電パッド(図示せず)に接触する。基板接続部23は、図4及び図8に示すように、固定部21から後側に延び、下方に折り曲げられ、更に後方に向けて折り曲げられる。基板接続部23は、回路基板(図示せず)上の導電パッドに半田接続される。
【0026】
更に、シェル30は、図1乃至図4に示すように、ハウジング10に取り付けられてハウジング10を覆う。シェル30は、図1乃至図6に示すように、ハウジング10の上面を覆う上壁部31と、上壁部31の幅方向両端から下側に延びる1対の側壁部33,34と、両側壁部33,34の下端からそれぞれ幅方向内側に延びて幅方向中央部で合わさる下壁部32とを備えている。1対の側壁部33,34は、ハウジング10の幅方向両側壁面を覆う。また、下壁部32は、ハウジング10の下面を覆う。シェル30は、金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成される。
【0027】
シェル30の両側壁部33,34及び下壁部32には、回路基板上に半田接続される舌片35が設けられている。また、シェル30の上壁部31の後縁には、図3乃至図6に示すように、複数の第1接地片36が設けられている。各第1接地片36は、図5及び図6に示すように、シェル30の上壁部31の後縁からシェル30の内部に折り返されて前方に延びる。この第1接地片36は、図3に示すように、下面がケーブル受容空間11に臨む。これにより、各第1接地片36の下面は、ケーブル受容空間11に挿入されたFFC60の上面に形成されたグランドパターンに接触する。更に、シェル30の下壁部32の前縁には、複数の第2接地片37が設けられている。各第2接地片37は、下壁部32の前縁から前方に延び、回路基板上に形成されたグランドパターンに半田接続される。また、シェル30の下壁部32の前縁には、当該前縁からやや立ち上がり前方に延びる複数の圧入片38が設けられている。各圧入片38は、ハウジング10に圧入固定される。
【0028】
また、1対のロック部材40は、図1乃至図6に示すように、シェル30の幅方向両端にシェル30と一体に設けられ、FFC60をハウジング10のケーブル受容空間11に挿入した際に、FFC60をロックする。各ロック部材40は、図5及び図6によく示すように、アーム部44と、ロック部45とを備えている。アーム部44は、シェル30の上壁部31の後縁から立ち下がる立下り部41、立下り部41の下端から後側に突出するように湾曲する湾曲部42、及び湾曲部42の先端から前方に延びる前方延出部43を有する。前方延出部43は、ハウジング10内のロックアーム収容空間12に位置する。また、ロック部45は、前方延出部43の内側縁(図5における右側縁)から立ち上がり、図2に示すように、FFC60の側部に形成された切欠61に入り込んでFFC60をロックする。ロック部45の前縁には、FFC60が当接した際にロック部45が下方に変位しやすくなるように、図5に示すように、後方に向けて斜め上方に傾斜する斜面が形成されている。
【0029】
また、シェル30は、幅方向両端部に1対のロック解除部50を有する。各ロック解除部50は、FFC60の挿入方向と直交する上下方向から見て、ロック部材40と重なる位置に配置され、ロック部材40の直上からロック部材40を押圧してロック部材40によるFFC60のロック状態を解除するものである。このロック解除部50は、シェル30の上壁部31から幅方向外側に向かって斜め上方に延びる幅方向延出部51と、幅方向延出部51の先端から下方に延びる下方延出部52と、押圧部53とを備えている。下方延出部52は、ハウジング10内のロックアーム収容空間12に位置する。押圧部53は、下方延出部52の下端から幅方向内側に延び、ロック部材40を構成するアーム部44の前方延出部43の直上から前方延出部43を押圧して、ロック部45によるFFC60のロック状態を解除するよう構成される。
【0030】
次に、FFC60のハウジング10への挿入及び引き抜き操作について説明する。
先ず、FFC60を、図1に示す状態から図2に示すように、ハウジング10のケーブル収容空間11に挿入する。すると、各コンタクト20の接触部22がFFC60の下面に形成された導電パッドに接触し、回路基板上の導電パッドとFFC60の導電パッドとが電気的に導通する。さらに、シェル30に設けられた各第1接地片36がFFC60の上面に形成されたグランドパターンに接触する。これにより、FFC60のグランドパターンが第1接触片36、シェル30及び第2接触片37を介して回路基板のグランドパターンに接地される。
【0031】
ここで、FFC60をケーブル収容空間11に挿入する過程について説明すると、FPC60の先端が先ずロック部45の前縁に当接する。そして、FFC60の挿入を進行させると、FFC60がロック部45の前縁に形成された斜面上を乗り上げ、アーム部44及びロック部45が立下り部41付近を中心に下方に向けて変位する。FFC60の挿入を更に進行させて切欠61がロック部45の位置に到達すると、アーム部44及びロック部45が元の位置に戻り、ロック部45が切欠61に入り込む。これにより、FFC60は1対のロック部材40によりロックされ、離脱が防止される。
このように、ロック部材40は、FFC60をハウジング10のケーブル受容空間11に挿入した際に、FFC60をロックするから、FFC60の離脱を防止するために、FFC60の挿入動作以外の付加的な動作を要することはない。
【0032】
また、ロック部材40は、金属製のシェル30と一体に形成されているから、樹脂製のロック部材とするよりも機械的強度が強いとともに、FFC60のロックのためにシェル30及びハウジング10以外の別の部材を必要とせず、部品点数も少ない。
更に、ロック部材40のアーム部44は、シェル30の上壁部31の後縁から立ち下がる立下り部41、立下り部41の下端から後側に突出するように湾曲する湾曲部42、及び湾曲部42の先端から前方に延びてハウジング10内のロックアーム収容空間12に位置する前方延出部43を有する。そして、ロック部45が、前方延出部43の側縁から立ち上がる。このため、アーム部44は十分な長さのばね長を有し、FFC60をロックする際に、円滑に変位することができる。
【0033】
そして、ハウジング10を覆うシェル30が、ロック部材40の直上からロック部材40を押圧してFFC60のロック状態を解除するロック解除部50を有する。このため、FFC60をハウジング10から離脱する際には、ロック解除部50を下方に押圧し、ロック部45によるFFC60のロック状態を解除する。ロック解除部50は、ロック部材40の直上からロック部材40を押圧してFFC60のロック状態を解除するので、FFC60を平面から見たときに、ロック部材40及びロック解除部50の配置に過大なスペースを要しない。これに対し、従来例のように、ロック部及びロック解除部をシーソー形とすると、コネクタを平面から見たとき占有スペースが大きい。
【0034】
また、ロック解除部50は、シェル30の上壁部31からシェル30の幅方向外側に向かって斜め上方に延びる幅方向延出部51と、幅方向延出部51の先端から下方に延び、ハウジング10内のロックアーム収容空間12に位置する下方延出部52と、下方延出部52の下端から幅方向内側に延び、ロック部材40の直上からロック部材40を押圧する押圧部53とを備えている。このロック解除部50の構成によれば、ロック部及びロック解除部をシーソー形とした場合と比べてコネクタ1を平面から見たとき占有スペースが小さくすることができる。
【0035】
ロック解除部50を下方に押圧する際には、幅方向延出部51と下方延出部52とが接続している部分の近辺(押圧操作部)を下方に押圧する。すると、下方延出部52の下端から延びる押圧部53がロック部材40の前方延出部43の直上から前方延出部43を下方に押圧し、ロック部45が下方に変位してFFC60の切欠61から外れる。これにより、FFC60がケーブル受容空間11から離脱可能となる。
このように、ロック解除部50の押圧操作部及び押圧部53、並びにロック部材40の前方延出部43が上下方向に整列しているので、小さな占有スペースでFFC60をコネクタ1から離脱させることができる。
【0036】
次に、本発明に係るフレキシブルケーブルコネクタの第2実施形態を図9乃至図19を参照して説明する。
図9乃至図19に示すフレキシブルケーブルコネクタ(以下、単にコネクタという)101は、図1乃至図8に示すコネクタ1と基本構成は同一であるが、ロック部材及びロック解除部の構成が主に異なっている。
コネクタ101は、図1乃至図8に示すコネクタ1と同様に、FFC60を受容するハウジング110と、複数のコンタクト120と、シェル130と、1対のロック部材140とを備えている。
【0037】
ハウジング110は、絶縁性の樹脂を成形することによって略直方体の形状に形成される。ハウジング110には、水平方向にFFC60を受容するケーブル受容空間111が形成されている。ケーブル受容空間111は、FFC60の形状に合わせてハウジング110の幅方向に細長く延び、ハウジング110の前面に開口している。また、ケーブル受容空間111の幅方向両側には、1対のロックアーム収容空間112がケーブル受容空間111に連通するように設けられている。各ロックアーム収容空間112は、ハウジング110の前面、後面及び上面に開口している。
【0038】
また、複数のコンタクト120は、図1乃至図8に示すコネクタ1に用いられるコンタクト20と同様に、図13、図18及び図19に示すように、ハウジング110の幅方向に沿って1列状に所定ピッチで取り付けられている。各コンタクト120は、ハウジング110に固定される固定部121と、接触部122と、基板接続部123とを備えている。固定部121、接触部122、基板接続部123の形状及び機能は、図1乃至図8に示すコネクタ1に用いられるコンタクト20と同一であり、その説明は省略する。なお、図9、図11、図12、及び図14において、符号114は端子整列部、115は端子収容溝である。
【0039】
更に、シェル130は、図1乃至図8に示すコネクタ1に用いられるシェル30と同様に、ハウジング110に取り付けられてハウジング110を覆う。シェル130は、図9乃至図15に示すように、ハウジング110の上面を覆う上壁部131と、上壁部131の幅方向両端から下側に延びる1対の側壁部133,134と、側壁部133,134の下端からそれぞれ延びる下壁部132とを備えている。1対の側壁部133,134は、ハウジング110の幅方向両側壁面を覆う。下壁部132は、ハウジング110の下面を覆う。シェル130は、金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成される。
【0040】
シェル130の両側壁部133,134及び下壁部132には、回路基板上に半田接続される舌片135が設けられている。また、シェル130の上壁部131の後縁には、複数の第1接地片136が設けられ、シェル130の下壁部132の前縁には、複数の第2接地片137が設けられている。第1接地片136及び第2接地片137の形状及び機能は、図1乃至図8に示すコネクタ1に用いられる第1接地片36及び第2接地片37とそれぞれ同一であり、その説明は省略する。
【0041】
また、1対のロック部材140は、図9乃至図15に示すように、図1乃至図8に示すコネクタ1と異なり、ハウジング110の幅方向両側にあるロックアーム収容空間112の外側に位置する外端両壁116にそれぞれ一体に設けられる。各ロック部材140は、ハウジング110の当該外端壁116から幅方向内側に向かって延び、ハウジング110内のロックアーム収容空間112に位置するアーム部141と、アーム部141の先端から上方に突出するロック部142とを備えている。ロック部142は、FFC60に形成された切欠61に入り込んでFFC60をロックする。ロック部142の前縁には、FFC60が当接した際にロック部142が下方に変位しやすくなるように、図9に示すように、後方に向けて斜め上方に傾斜する斜面が形成されている。
【0042】
また、シェル130は、幅方向両端部に1対のロック解除部150を有する。各ロック解除部150は、図1乃至図8に示すコネクタ1のロック解除部50と同様に、FFC60の挿入方向と直交する上下方向から見て、ロック部材140と重なる位置に配置され、ロック部材140の直上からロック部材140を押圧してロック部材140によるFFC60のロック状態を解除するものである。このロック解除部150は、図1乃至図8に示すコネクタ1のロック解除部50と同様に、シェル130の上壁部131の幅方向外側に向かって斜め上方に延びる幅方向延出部151を備える。そして、ロック解除部150は、幅方向延出部151の先端から下方に延び、図15に示す上下貫通溝112aからロックアーム収容空間112に位置する下方延出部152と、押圧部153とを備えている。押圧部153は、下方延出部152の下端から幅方向内側に延び、ロック部材140を構成するアーム部141の直上からアーム部141を押圧して、ロック部142によるFFC60のロック状態を解除するよう構成される。
【0043】
なお、ロック部材140のアーム部141の後縁には、図13及び図15に示すように、上下方向に貫通する切欠143が形成されている。そして、ロック解除部150は、図13に示すように、下方延出部152の下端であって押圧部153の後側から更に下方に延びてアーム部141の切欠143を通過する通過部154を有する。この通過部154の下端からは、図11乃至図13に示すように、アーム部141の下面を支持する支持部155が幅方向内側に延びている。
【0044】
次に、FFC60のハウジング110への挿入及び引き抜き操作について説明する。
先ず、FFC60を、図9に示す状態から図10及び図11に示すように、ハウジング110のケーブル収容空間111に挿入する。これにより、各コンタクト120の接触部122がFFC60の下面に形成された導電パッドに接触し、回路基板上の導電パッドとFFC60の導電パッドとが電気的に導通する。さらに、シェル130に設けられた各第1接地片136がFFC60の上面に形成されたグランドパターンに接触する。これにより、FFC60のグランドパターンが第1接触片136、シェル130及び第2接触片137を介して回路基板のグランドパターンに接地される。
【0045】
ここで、FFC60をケーブル収容空間111に挿入する過程について説明すると、FPC60の先端が先ずロック部142の前縁に当接する。そして、FFC60の挿入を進行させると、FFC60がロック部142の前縁に形成された斜面上を乗り上げ、アーム部141及びロック部142がアーム部141の固定端付近を中心に下方に向けて変位する。FFC60の挿入を更に進行させて切欠61がロック部142の位置に到達すると、アーム部141及びロック部142が元の位置に戻り、ロック部142が切欠61に入り込む。これにより、FFC60は1対のロック部材140によりロックされ、離脱が防止される。
このように、ロック部材140は、FFC60をハウジング110のケーブル受容空間111に挿入した際に、FFC60をロックするから、FFC60の離脱を防止するために、FFC60の挿入動作以外の付加的な動作を要することはない。
【0046】
また、ロック部材140は、ハウジング110と一体に形成されているから、FFC60のロックのためにシェル130及びハウジング110以外の別の部材を必要とせず、部品点数も少ない。
更に、ハウジング110を覆うシェル130がロック部材140の直上からロック部材140を押圧してFFC60のロック状態を解除するロック解除部150を有する。このため、FFC60をハウジング110から離脱する際には、ロック解除部150を下方に押圧し、ロック部142によるFFC60のロック状態を解除する。ロック解除部150は、ロック部材140の直上からロック部材140を押圧してFFC60のロック状態を解除するので、FFC60を平面から見たときに、ロック部材140及びロック解除部150の配置に過大なスペースを要しない。
【0047】
また、ロック解除部150は、シェル130の上壁部131からシェル130の幅方向外側に向かって斜め上方に延びる幅方向延出部151と、幅方向延出部151の先端から下方に延び、ハウジング110内のロックアーム収容空間112に位置する下方延出部152と、下方延出部152の下端から幅方向内側に延び、ロック部材140の直上からロック部材140を押圧する押圧部153とを備えている。このロック解除部150の構成によれば、ロック部及びロック解除部をシーソー形とした場合と比べてコネクタ1を平面から見たとき占有スペースを小さくすることができる。
【0048】
ロック解除部150を下方に押圧する際には、幅方向延出部151と下方延出部152とが接続している部分の近辺(押圧操作部)を下方に押圧する。すると、下方延出部152の下端から延びる押圧部153がロック部材140のアーム部141の直上からアーム部141を下方に押圧し、ロック部142が下方に変位してFFC60の切欠61から外れる。これにより、FFC60がケーブル受容空間111から離脱可能となる。
このように、ロック解除部150の押圧操作部及び押圧部153、並びにロック部材140のアーム部141が上下方向に整列しているので、小さな占有スペースでFFC60をコネクタ101から離脱させることができる。
【0049】
ここで、ロック解除部150が、下方延出部152の下端から更に下方に延びてアーム部141の切欠143を通過する通過部154と、通過部154の下端から幅方向内側に延びてアーム部141の下面を支持する支持部155とを備える。このため、押圧部153がロック部材140のアーム部141の直上から下方に押圧した際に、アーム部141の下面が支持部155によって支持された状態でアーム部141が下方に変位する。この金属製の支持部155の作用により、樹脂製であるアーム部141の過度の変形が防止され、過度の変形によるアーム部141の破損を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、ハウジング10,110が受容するフレキシブルケーブルは、FFCのみならず、フレキシブル回路基板(FPC)であってもよい。
【0050】
また、ロック部材40,140は、フレキシブルケーブルをハウジング10,110に挿入した際に、フレキシブルケーブルをロックするものであればよく、図示した形状のものに限られない。
更に、上述の実施形態では、FFC60をコネクタ1,101に対して水平方向に挿入していたが、垂直方向から下方へ挿入してもよい。この場合、ロック解除部は、ロック部材の直上ではなく、FFCの挿入方向に対して直交する方向(FFCの主面に対して直交する方向)からロック部材を押圧することになる。
【0051】
また、シェルは、ハウジングの上下面及び両側面を全て覆うのではなく、必要に応じて、上下面の一部(例えば、中央部)を覆わなくてもよい。
更にまた、ロック解除部は、シェルの上壁の端又は側壁からシェルの幅方向内側に向かって延びてもよいし、押圧部は、下方延出部の下端から幅方向外側に延びてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1,101 フレキシブルケーブルコネクタ
10,110 ハウジング
12,112 ロックアーム収容空間(空間)
20,120 コンタクト
22,122 接触部
30,130 シェル
31,131 上壁部
40,140 ロック部材
41 立下り部
42 湾曲部
43 前方延出部
44 アーム部
45 ロック部
141 アーム部
142 ロック部
143 切欠
50,150 ロック解除部
51,151 幅方向延出部
52,152 下方延出部(直交方向延出部)
53,153 押圧部
154 通過部
155 支持部
60 フレキシブルフラットケーブル(FFC、フレキシブルケーブル)
61 切欠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルケーブルを受容する絶縁性のハウジングと、該ハウジングに取り付けられ、前記フレキシブルケーブルに接触する接触部を有するとともに、回路基板に接続されるコンタクトと、前記ハウジングに取り付けられて前記ハウジングの少なくも一部を覆う金属製のシェルと、前記フレキシブルケーブルを前記ハウジングに挿入した際に、前記フレキシブルケーブルをロックするロック部材とを備えたフレキシブルケーブルコネクタであって、
前記シェルが、前記フレキシブルケーブルの挿入方向と直交する方向から見て、前記ロック部材と重なる位置に配置されて前記ロック部材を押圧して前記フレキシブルケーブルのロック状態を解除するロック解除部を有することを特徴とするフレキシブルケーブルコネクタ。
【請求項2】
前記ロック解除部が、前記シェルの幅方向に沿って延びて前記シェルの上壁部から突出する幅方向延出部と、該幅方向延出部の先端から前記直交方向に延び、前記ハウジング内の空間に位置する直交方向延出部と、該直交方向延出部の先端から前記幅方向に延び、前記ロック部材を押圧する押圧部とを備えていることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルケーブルコネクタ。
【請求項3】
前記ロック部材が、前記シェルと一体に形成されていることを特徴とする請求項2記載のフレキシブルケーブルコネクタ。
【請求項4】
前記フレキシブルケーブルは、前記ハウジングへ水平方向に挿入され、
前記ロック部材が、前記シェルの上壁部の後縁から立ち下がる立下り部、該立下り部の下端から後側に突出するように湾曲する湾曲部、及び該湾曲部の先端から前方に延びてハウジング内の空間に位置する前方延出部を有するアーム部と、前記前方延出部の側縁から立ち上がり、前記フレキシブルケーブルに形成された切欠に入り込んで前記フレキシブルケーブルをロックするロック部とを備え、
前記ロック解除部の前記押圧部が、前記アーム部の前方延出部の直上から前記前方延出部を押圧して、前記ロック部による前記フレキシブルケーブルのロック状態を解除することを特徴とする請求項3記載のフレキシブルケーブルコネクタ。
【請求項5】
前記ロック部材が、前記ハウジングと一体に形成されていることを特徴とする請求項2記載のフレキシブルケーブルコネクタ。
【請求項6】
前記フレキシブルケーブルは、前記ハウジングへ水平方向に挿入され、
前記ロック部材が、前記ハウジングの幅方向外端壁から幅方向内側に向かって延び、前記ハウジング内の空間に位置するアーム部と、該アーム部の先端から上方に突出し、前記フレキシブルケーブルに形成された切欠に入り込んで前記フレキシブルケーブルをロックするロック部とを備え、
前記ロック解除部の前記押圧部が、前記アーム部の直上から前記アーム部を押圧して、前記ロック部による前記フレキシブルケーブルのロック状態を解除する押圧部とを備えたことを特徴とする請求項5記載のフレキシブルケーブルコネクタ。
【請求項7】
前記アーム部が、上下方向に貫通する切欠を有し、前記ロック解除部が、前記直交方向延出部の下端から更に下方に延びて前記アーム部の切欠を通過する通過部と、該通過部の下端から幅方向内側に延びて前記アーム部の下面を支持する支持部とを備えることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルケーブルコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−109059(P2012−109059A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−255391(P2010−255391)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(000227995)タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 (340)
【Fターム(参考)】