説明

フロート式スチームトラップ

【課題】装置を小型化すると共に排水能力を高め、弁閉止性能を向上させ、ウォータハンマの発生を防止するフロート式スチームトラップにおいて、さらにウォータハンマの発生の防止に効果的なフロート式スチームトラップを提供する。
【解決手段】本体1がフロート室1dを有し、フロート室1dに連通する流入口12aと排出口13aとを有する。ホルダ3が、内部に排出口13aに連通する流路3aを有し、本体1にフロート室1dの内部で設けられている。浮き41が、フロート室1dの内部に上下動可能に設けられている。レバー42が、一端側が浮き41に固定され、他端側がホルダ3に回転可能に設けられている。弁座(図示せず)が、流路3aに連通するようホルダ3に設けられている。ボール状の弁体(図示せず)が、浮き41の上下動に連動して、弁座に対しずれる方向に移動して弁座を開閉可能に、弁座とレバー42との間に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気使用機器や蒸気配管等に接続され、自動的に復水を排出するスチームトラップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のフロート式スチームトラップを図4および図5に示す。図4に示すフロート式スチームトラップ50は、フロート51に一端が固定され他端が回動自在に支持されているレバー52に、円筒状の内弁53が固定されており、この内弁53がフロート51の上下動に追随して上下動するように構成されたものである。
【0003】
また、図5に示すフロート式スチームトラップ60は、フロート61に一端が固定され他端が回動自在に支持されたレバー62の下端部に球状の内弁63が固定されており、この内弁63がレバー62の回動動作と共に開閉動作をするものである。
【0004】
これら図4、図5に示すフロート式スチームトラップで、フロートの浮力をF、フロートの中心からレバーの回動中心の位置までの距離をL1 、レバーの回動中心の位置から内弁の取り付け位置までの距離をL2 、流出口の断面積をA、流出口の入口側と出口側との復水の圧力差をΔPとすると、開弁するための条件は次式で表される。
F×L1 >A×ΔP×L2 ・・・式(1)
【0005】
しかしながら、従来のフロート式スチームトラップにおいて、開弁するためには式(1)においてFまたはL1 を大きくするか、AまたはΔP,L2 を小さくすればよいが、FまたはL1 を大きくすることは装置全体が大型化するという問題点があった。
【0006】
また、Aを小さくすることは排出能力の低下を招き、L2 を小さくすることは内弁のリフト量がとれないので復水の排出能力の低下につながる。さらにΔPを小さくすることは、使用条件を制限することとなり、汎用性がなくなるという問題点を生じる。
【0007】
また、従来のフロート式スチームトラップの弁閉止性能を決定する弁座方式は、図4に示すものでは上下動の面接触方式、図5に示すものではレバー62に固定された球状の内弁6の球面による線接触方式であり、このため、閉止性能および耐久性は完全ではなく、スチームの漏れなどを生じるという問題点があった。
【0008】
そこで、これらの問題点を解決するために、従来においては、排出能力の大きいフロート式スチームトラップは、装置全体が大型化しており、使用可能なΔPが小さいものであった。また、装置が小型化したものや使用可能なΔPを大きくしたものは、排出能力が小さくなっていた。そのため、広範囲のスペックを満足させるためには、機種の数が多くなったり、装置が大型化する傾向があった。
【0009】
このように、フロート式スチームトラップに求められる課題としては、次のようなものがある。
1)従来の大型化した装置全体を小型化すると共に排水能力を増大し、かつ使用圧力範囲を広くする。
2)閉止性能と耐久性を向上させ、不必要なスチームの浪費をなくし、経済的な運転を実現する。
3)内弁の急激な閉止に伴うウォータハンマの発生を防止する。
4)復水排出能力の大きい装置において、復水流入量が少ない場合でも、連続排出を可能にする。
5)急激な復水流入や装置の輸送中の振動などの外乱に対して、フロートが暴れて破損しないようにする。
【0010】
このような従来の問題点を解決するため、本発明者らにより、フロートの上下動に連動して弁座に対しスライドして弁座を開閉可能に、フロートに弁体を設けたフロート式スチームトラップが開発されている(特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】特開2002−195492号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、装置を小型化すると共に排水能力を高め、弁閉止性能を向上させ、ウォータハンマの発生を防止するフロート式スチームトラップにおいて、さらにウォータハンマの発生の防止に効果的なフロート式スチームトラップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明に係るフロート式スチームトラップは、フロート室を有し、前記フロート室に連通する流入口と排出口とを有する本体と、前記フロート室の内部に上下動可能に設けられたフロートと、前記フロート室の内部で前記排出口に連通する弁座と、前記フロートの上下動に連動して前記弁座に対しずれる方向に移動して前記弁座を開閉可能に設けられたボール状の弁体とを、有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るフロート式スチームトラップによれば、流入口からフロート室に流体が入り、フロート室に流体が所定量まで溜まると、フロートが浮力で上昇する。フロートが上昇すると、フロートの上下動に連動してボール状の弁体が弁座に対しずれる方向に移動し、弁座を開く。これにより、フロート室に溜まった流体が、弁座から排出口へと排出される。フロート室から流体が排出されると、フロートは下降し、弁体は移動して弁座を閉じる。
【0015】
このように、弁体は弁座に対しずれる方向に移動して弁座を開閉するため、装置を小型化すると共に使用圧力範囲を広くすることができる。また、これにより、排出面積の変化が緩やかなため、内弁の急激な閉止に伴うウォータハンマの発生を防止することができる。
【0016】
本発明に係るフロート式スチームトラップは、さらにホルダを有し、前記ホルダは内部に前記排出口に連通する流路を有し前記本体に前記フロート室の内部で設けられ、前記弁座は前記流路に連通するよう前記ホルダに設けられ、前記フロートは浮きとレバーとを有し、前記レバーは一端側が前記浮きに固定され他端側が前記ホルダに回転可能に設けられ、前記弁体は前記弁座と前記レバーとの間に設けられていることが好ましい。この構成では、フロートの浮きに浮力が働くと、レバーが回転して弁体を移動させ、弁座を開く。フロートの動きは上下方向の回転運動のみに規制されるので、振動などの外乱でもフロートが暴れることなく、フロートの破損を防止できる。この構成で、レバーの回転中心と弁体の中心との距離を小さく設定することにより、レバー比(L1/L2)を大きくすることができるので、容易に使用圧力範囲を広くでき、高圧使用に対応できる。
【0017】
本発明に係るフロート式スチームトラップにおいて、前記レバーは前記弁座と対向する側に弁体収容部を有し、前記弁体は前記弁体収容部に移動可能に収容されていることが好ましい。この構成では、弁体がレバーに固定されておらず自由に移動可能なため、弁座を開閉するとき回転する。このため、弁体が弁座を傷付けにくく、また、弁座に付着するスケールなどの影響を受けにくい。これにより、弁閉止性の維持と部品の長寿命化を図ることができる。
【0018】
本発明に係るフロート式スチームトラップにおいて、前記ホルダは複数の弁座を有し、前記弁体は各弁座に対応して複数が設けられていることが好ましい。この構成で、複数の弁座は、ホルダの両側に設けられていても、片側に設けられていてもよい。弁座を複数設けることにより、排出能力の変更が容易となる。また、弁座の取付位置をホルダの両側または片側で任意に設定することができるので、排出能力の対応範囲が広く、さらに、各弁座および各弁体の部品共通化にも容易に対応することができる。また、弁座を塞ぐことにより、容易に排出能力の変更が可能となる。この場合、弁座が栓体と交換容易であることが好ましい。
【0019】
本発明に係るフロート式スチームトラップにおいて、弁座および弁体が複数の場合、各弁体収容部の内径が等しく、各弁体は直径がそれぞれ異なっていてもよい。この構成では、各弁体収容部の中心線と各弁孔の中心線とが一致する構成において、各弁座を開くとき、直径の大きい弁体から先に弁座を開くことができる。このため、複数の弁座を開くとき時間差を発生させ、より小さなフロートの浮力で弁の開閉を行うことができるので、高圧使用に対応することができ、機器の小型化・大流量化を図ることができる。
【0020】
本発明に係るフロート式スチームトラップにおいて、弁座および弁体が複数の場合、各弁体収容部の内径がそれぞれ異なり、各弁体は直径が等しくてもよい。この構成では、各弁体収容部の中心線と各弁孔の中心線とが一致する構成において、各弁座を開くとき、弁体収容部の内径の小さい弁体から先に弁座を開くことができる。このため、複数の弁座を開くとき時間差を発生させ、より小さなフロートの浮力で弁の開閉を行うことができるので、高圧使用に対応することができ、機器の小型化・大流量化を図ることができる。
【0021】
本発明に係るフロート式スチームトラップにおいて、各弁座は前記レバーの回転中心から弁孔までの距離がそれぞれ異なることが好ましい。この構成では、各弁座を開くとき、レバーの回転中心より遠い弁体から先に弁座を開くことができる。このため、複数の弁座を開くとき時間差を発生させ、より小さなフロートの浮力で弁の開閉を行うことができるので、高圧使用に対応することができ、機器の小型化・大流量化を図ることができる。
【0022】
本発明に係るフロート式スチームトラップにおいて、前記本体は開閉可能であって、前記ホルダは前記本体に取り外し可能に固定されていてもよい。この構成によれば、配管に設置後、本体を配管から取り外すことなく、本体を開き、ホルダを本体から取り外すだけで、フロート、弁体およびホルダを一括して外部に取り出すことができるので、メンテナンスの手間と費用を削減することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るフロート式スチームトラップによれば、装置を小型化すると共に排水能力を高めることができる。さらに、弁体が弁座に対しずれる方向に移動するので、弁閉止性能が高く、また、弁の開口面積変化が緩やかなので、内弁の急激な閉止に伴うウォータハンマの発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1〜図3は、本発明の実施の形態を示している。
図1に示すように、フロート式スチームトラップは、本体1と、ストレーナ2と、ホルダ3と、フロート4と、弁座5と、弁体6a,6bとを有している。
【0025】
本体1は、金属製のボデー1aにカバー1bをボルト1cで開閉可能にネジ止めして成っている。本体1は、ボデー1aに入口部12と出口部13とを有している。本体1は、内部にフロート室1dを有している。入口部12および出口部13は、本体1の側面に一体的に設けられている。入口部12はフロート室1dと外部に連通する流入口12aを有し、出口部13はフロート室1dと外部に連通する排出口13aを有している。流入口12aと排出口13aとは、復水を流入または排出させるためのものである。ストレーナ2は、ゴミなどの異物流入防止のため、フロート室1dの内部で入口部12の流入口12aを遮るように設けられている。
【0026】
ホルダ3は、管状であって、出口部13に取り外し可能に設けられ、フロート室1dの内部に設けられている。ホルダ3は、内部に排出口13aに連通する流路3aを有している。ホルダ3は、排出口13aと底部との間に伸びている。図2に示すように、弁座5は、ホルダ3の底部側端部の両側の側面に、流路3aないし排出口13aに連通するよう固定されている。各弁座5は、ホルダ3に形成された孔に着脱可能に螺合している。図2に示すように、各弁座5は、弁体6a,6bで開閉可能な同一径の弁孔5aを有している。各弁座5は、弁孔5aの周囲に弁座シール面を有している。各弁座5の弁孔5aを通して排出口13aから復水を排出することができる。弁体6a,6bは、弁孔5aより大きな直径を有するボール状である。
【0027】
なお、弁座5は、弁孔5aを有しない栓体と交換容易であることが好ましい。また、弁座5が外側で弁体6a,6bが内側に配置されてもよい。図1では、弁座5および弁体6a,6bは、ホルダ3の両側に各1個ずつ設けられている。しかしながら、弁座5および弁体6a,6bは、ホルダ3のそれぞれ片側に複数個設けられていてもよい。
【0028】
フロート4は、球状、長球状、その他の形状の浮き41とレバー42とを有している。フロート4は、フロート室1dの内部に上下動可能に設けられている。浮き41は、内部が密閉状態となっているので、復水の量に応じて浮力が働く。レバー42は二股に分かれ、分かれた各レバー部42aは対称形状になっている。レバー42は、二股に分かれる一端側が浮き41に固定され、その一端に対し他端側の各レバー部42aでホルダ3を挟んで、その両側に回転可能にピン14で固定されている。このため、レバー42は、ピン14を回転中心としてフロート室1d内で上下回転運動する。各レバー部42aの各他端は二股に分かれ、その間に凹部15を有している。ホルダ3の両側には突起3bが設けられ、突起3bは凹部15の間に配置されている。これにより、レバー42はピン14を中心とした回転運動が一定範囲内に拘束され、フロート4の破損を防止することができる。
【0029】
各レバー部42aは、ボールハウジング43をピン14の固定位置と凹部15との間に有している。各ボールハウジング43は、弁座5と対向する側に弁体収容部43aを有している。各弁体収容部43aの内面は、互いに内径が等しい円筒面になっている。各円筒面の中心線は、ピン14の回転中心線と平行でその回転中心から互いに等距離に位置している。各弁体収容部43aの中心線と各弁孔5aの中心線とは、同時に一致可能に構成されている。弁体6a,6bは、弁体収容部43aに自由に移動可能に収容されている。これにより、弁体6a,6bは、浮き41の上下動に連動してレバー42とともに回転し、弁座5に対しずれる方向に移動して弁座5を開閉可能となっている。各ボールハウジング43の弁体収容部43aは同じ大きさであるが、収容される弁体6a,6bは互いに直径が異なっている。弁体収容部43aは、弁座5の側の反対側に、弁体6a,6bの直径より小さい孔43bで貫通している。
【0030】
次に、作用について説明する。
図1に示すように、フロート式スチームトラップにおいて、蒸気使用機器や蒸気配管等(図示せず)から流れてきた復水は、流入口12aよりストレーナ2を通過してフロート室1dに入り、フロート室1dに徐々に溜まる。フロート4は、フロート室1dの内部で上下動可能である。フロート室1dに復水が所定量まで溜まると、フロート4が浮力で上昇する。
【0031】
フロート4の浮き41が浮力で図1のAの位置からB、Cの位置へと上昇すると、レバー42の一端側がホルダ3に対して上方に回転し、フロート4に連動してボール状の弁体6a,6bが弁座5に対しずれる方向に移動し、弁座5の弁孔5aを開く。これにより、フロート室1dに溜まった流体が、弁座5およびホルダ3の流路3aを通って排出口13aから排出される。
【0032】
このとき、図3(A),(B),(C)に示すように、直径の大きい弁体6bから弁孔5aを開き、次に直径の小さい弁体6aが弁孔5aを開く。このように、各弁座5の弁孔5aを開くとき、時間差を発生させ、より小さなフロート4の浮力で弁孔5aの開閉を行うことができるので、高圧使用に対応することができ、機器の小型化・大流量化を図ることができる。
【0033】
フロート室1dから復水が排出されると、フロート4は図1のCの位置からB、Aの位置へと下降し、レバー42の一端側がホルダ3に対して下方に回転し、弁体6a,6bは弁座5に対して下方に移動して弁座5の弁孔5aを閉じる。
【0034】
このように、弁体6a,6bは弁座5に対しずれる方向に移動して弁座5の弁孔5aを開閉するため、装置を小型化すると共に使用圧力範囲を広くすることができる。また、これにより、排出面積の変化が緩やかなため、内弁の急激な閉止に伴うウォータハンマの発生を防止することができる。
【0035】
また、フロート4の動きは上下方向の回転運動のみに規制されるので、振動などの外乱でもフロート4が暴れることなく、フロート4の破損を防止できる。この構成で、レバー42の回転中心と弁体6a,6bの中心との距離を小さく設定することにより、レバー比(L1/L2)を大きくすることができるので、容易に使用圧力範囲を広くでき、高圧使用に対応できる。
【0036】
弁体6a,6bがレバー42に固定されておらず、弁体収容部43aに収容されて自由に移動可能なため、弁座5の弁孔5aを開閉するとき回転する。このため、弁体6a,6bが弁座5を傷付けにくく、また、弁座5に付着するスケールなどの影響を受けにくい。これにより、弁閉止性の維持と部品の長寿命化を図ることができる。
【0037】
フロート室1d内部の復水の圧力が、常に弁体6a,6bを弁座5に押しつける方向に働くため、密閉性が高く、弁閉止性能に優れている。
本体1が開閉可能であって、ホルダ3が本体1に取り外し可能に固定されているため、配管に設置後、本体1を配管から取り外すことなく、本体1を開き、ホルダ3を本体1から取り外すだけで、フロート4、弁体6a,6bおよびホルダ3を一括して外部に取り出すことができるので、メンテナンスの手間と費用を削減することができる。
【0038】
なお、ホルダ3は、両側または片側に、弁座5を複数設けることができる。これにより、排出能力の変更が容易となる。弁開させる力を各弁座5に分散させることができ、弁開するのに必要な力を軽減できるため、装置の小型化を図ることができる。また、弁座5の取付位置をホルダ3の両側または片側で任意に設定することができるので、排出能力の対応範囲が広く、さらに、各弁座5および各弁体6a,6bの部品共通化にも容易に対応することができる。また、弁座5を塞ぐことにより、容易に排出能力の変更が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態のフロート式スチームトラップを示す断面図である。
【図2】図1に示すフロート式スチームトラップの弁座および弁体を示す断面図である。
【図3】図1に示すフロート式スチームトラップの弁座および弁体を示す(A)閉弁時の状態の断面図、(B)一方の弁が開いた状態の断面図、(C)双方の弁が開いた状態の断面図である。
【図4】従来のフロート式スチームトラップを示す断面図である。
【図5】他の従来のフロート式スチームトラップを示す断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 本体
1a ボデー
1b カバー
1c ボルト
1d フロート室
12 入口部
12a 流入口
13 出口部
13a 排出口
2 ストレーナ
3 ホルダ
3a 流路
3b 突起
4 フロート
41 浮き
42 レバー
42a レバー部
43 ボールハウジング
43a 弁体収容部
43b 孔
5 弁座
5a 弁孔
6a,6b 弁体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロート室を有し、前記フロート室に連通する流入口と排出口とを有する本体と、
前記フロート室の内部に上下動可能に設けられたフロートと、
前記フロート室の内部で前記排出口に連通する弁座と、
前記フロートの上下動に連動して前記弁座に対しずれる方向に移動して前記弁座を開閉可能に設けられたボール状の弁体とを、
有することを特徴とするフロート式スチームトラップ。
【請求項2】
さらにホルダを有し、前記ホルダは内部に前記排出口に連通する流路を有し前記本体に前記フロート室の内部で設けられ、
前記弁座は前記流路に連通するよう前記ホルダに設けられ、
前記フロートは浮きとレバーとを有し、前記レバーは一端側が前記浮きに固定され他端側が前記ホルダに回転可能に設けられ、
前記弁体は前記弁座と前記レバーとの間に設けられていることを、
特徴とする請求項1記載のフロート式スチームトラップ。
【請求項3】
前記レバーは前記弁座と対向する側に弁体収容部を有し、前記弁体は前記弁体収容部に移動可能に収容されていることを特徴とする請求項2記載のフロート式スチームトラップ。
【請求項4】
前記ホルダは複数の弁座を有し、前記弁体は各弁座に対応して複数が設けられていることを特徴とする請求項2または3記載のフロート式スチームトラップ。
【請求項5】
各弁体収容部は内径が等しく、各弁体は直径がそれぞれ異なることを特徴とする請求項4記載のフロート式スチームトラップ。
【請求項6】
各弁体収容部の内径がそれぞれ異なり、各弁体は直径が等しいことを特徴とする請求項4記載のフロート式スチームトラップ。
【請求項7】
各弁座は前記レバーの回転中心から弁孔までの距離がそれぞれ異なることを特徴とする請求項4,5または6記載のフロート式スチームトラップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−118601(P2006−118601A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−306952(P2004−306952)
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(000155056)株式会社本山製作所 (3)
【Fターム(参考)】