説明

ブロードキャスト通信システムにおいてハードハンドオフするための方法およびシステム

【課題】ブロードキャスト通信システムにおいてハンドオフする場合の、ブロードキャスト送信間の同期の欠如によるサービスの混乱を防止する。
【解決手段】第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルの処理が開始することに応答して、第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルの伝送レートを制御する。第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルが第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルと同期した時に、第1のブロードキャストチャネルの処理を終了させる。

【発明の詳細な説明】
【分野】
【0001】
本発明はワイヤレス通信システムにおける、ブロードキャスト通信、さもなければ1点対多点通信として知られている通信に関する。特に、本発明はこのようなブロードキャスト通信システムにおいてハードハンドオフするためのシステムおよび方法に関する。
【背景】
【0002】
通信システムは発信局から物理的に異なる宛先局に情報信号の送信を可能にするように開発されてきた。通信チャネルを通して発信局から情報信号を送信する際に、情報信号は最初に通信チャネルを通して効率的に送信するのに適した形態に変換される。情報信号の変換、すなわち変調は、結果として得られる変調搬送波のスペクトルが通信チャネル帯域幅内に制限されるような方法で、情報信号にしたがって搬送波のパラメータを変化させることを伴う。宛先局において、元の情報信号は受信された変調搬送波を使用して複製される。このような複製は発信局により使用される変調プロセスの逆を使用することにより一般的になされる。
【0003】
変調はまた多元接続、すなわち共通通信チャネルを通していくつかの信号を同時送信および/または受信することを促進する。多元接続通信システムには、共通通信チャネルに連続してアクセスするのではなく、比較的短い期間の間欠サービスを要求する複数の加入者ユニットを含むことが多い。時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、および振幅変調多元接続(AM)のような、いくつかの多元接続技術が技術的に知られている。他のタイプの多元接続技術はコード分割多元接続(CDMA)スペクトル拡散システムであり、これは以後IS−95標準規格として呼ぶ“デュアルモードワイドバンドスペクトル拡散セルラシステム用のTIA/EIA/IS−95移動局−基地局互換性標準規格”に準拠する。多元接続通信システムにおいてCDMA技術を使用することは、“衛星または地上中継器を使用するスペクトル拡散多元接続通信システム”と題する米国特許第4,901,307号、および“CDMAセルラ電話システムにおいて波形を発生させるシステムおよび方法”と題する米国特許第5,103,459号において開示されており、両米国特許は本発明の譲受人に譲渡されている。
【0004】
多元接続通信システムはワイヤレスまたはワイヤラインであり、音声および/またはデータを伝える。音声とデータの両方を伝える通信システムの例はIS−95標準規格にしたがったシステムであり、IS−95標準規格は通信チャネルを通して音声とデータを送信することを規定している。固定サイズのコードチャネルフレームでデータを送信する方法は“送信用データをフォーマットする方法および装置”と題する米国特許第5,504,773号で詳細に説明されており、この米国特許は本発明の譲受人に譲渡されている。IS−95標準規格にしたがうと、データまたは音声がコードチャネルフレームに分割され、コードチャネルフレームは20ミリ秒幅であり、14.4Kbps程度のデータレートを持つ。音声とデータの両方を伝える通信システムの追加的な例は“第3世代パートナーシッププロジェクト”(3GPP)に準拠する通信システムを含み、3GPPは文書番号、3G TS 25.211、3G TS 25.212、3G TS 25.213、および3G TS 25.214(W−CDMA標準規格)、または“cdma2000スペクトル拡散システム用のTR−45.5物理レイヤ標準規格”(IS−2000標準規格)を含む1セットの文書に具体化されている。
【0005】
データのみの通信システムの例は高データレート(HDR)通信システムであり、以後IS−856標準規格として呼ぶTIA/EIA/IS−856工業標準規格に準拠する。このHDRシステムは、1997年11月3日に出願され、本発明の譲受人に譲渡され、“高レートパケットデータ送信のための方法および装置”と題する同時継続中出願第08/963,386号に開示されている通信システムシステムに基づいている。HDR通信システムは38.4kbpsから2.4Mbpsの範囲のデータレートのセットを規定し、このデータレートでアクセスポイント(AP)はデータを加入者局(アクセスターミナルAT)に送信する。APは基地局に類似していることから、セルおよびセクタに関する用語は音声システムに関するものと同じである。
【0006】
多元接続ワイヤレス通信システムでは、ユーザ間の通信は1つ以上の基地局を通して行われる。1つの加入者局における第1のユーザは、基地局へのリバースリンク上でデータを送信することにより第2の加入者局における第2のユーザに通信する。基地局はデータを受信し、データを別の基地局にルーティングすることができる。データは同じ基地局、または他の基地局のフォワードリンク上で第2の加入者局に送信される。フォワードリンクは基地局から加入者局への送信に関係し、リバースリンクは加入者局から基地局への送信に関係する。同様に、通信は1つの加入者局上の第1のユーザと地上線局上の第2のユーザとの間で行うことができる。基地局はリバースリンク上でユーザからのデータを受信し、公衆電話交換ネットワーク(PSTN)を通してデータを第2のユーザにルーティングする。例えば、IS−95、W−CDMA、IS−2000のような多くの通信システムでは、フォワードリンクとリバースリンクは別々の周波数に割り当てられている。
【0007】
上述したワイヤレス通信サービスは1点対1点通信サービスの例である。対照的に、ブロードキャストサービスは1点対多点への通信サービスを提供する。ブロードキャストシステムの基本モデルは1つ以上の中央局により取り扱われるユーザのブロードキャストネットから構成されている。1つ以上の中央局はあるコンテンツ、例えばニュース、映画、スポーツイベントおよびこれらに類するものを伴う情報をユーザに送信する。各ブロードキャストネットユーザの加入者局は共通のブロードキャストフォワードリンク信号を監視する。中央局は固定的にコンテンツを決定することから、ユーザは一般的に通信を戻さない。ブロードキャストサービス通信システムの一般的な用法の例はTVブロードキャスト、ラジオブロードキャスト、およびこれらに類するものである。このような通信システムは一般的に高度に特殊化された特定目的用に作られた通信システムである。ワイヤレスセルラ電話システムにおける最近の進歩により、主に1点対1点セルラ電話システムの既存のインフラストラクチャをブロードキャストサービスに利用する関心事がある。ここで使用するように、用語“セルラ”システムはセルラおよびPCS周波数の両方を利用する通信システムを含む。
【0008】
加入者局が現在通信している基地局の境界の外側を加入者局が移動するとき、通話を異なる加入者局に移すことにより、通信リンクを維持することが望ましい。ソフトハンドオフ中に1つより多い基地局を通して加入者局との通信を提供する方法およびシステムは、“CDMAセルラ電話システムにおける移動体アシストソフトハンドオフ”と題する米国特許第5,267,261号に開示されており、この米国特許は本発明の譲受人に譲渡されている。ソフターハンドオフを提供する方法およびシステムは“共通基地局のセクタ間でハンドオフを実行する方法および装置”と題する米国特許第5,933,787号で詳細に説明されており、この米国特許は本発明の譲受人に譲渡されている。これらの方法を使用することにより、加入者局間の通信は元の基地局から次の基地局への可能性あるハンドオフにより中断されない。このタイプのハンドオフは“ソフト”ハンドオフと考えられ、次の基地局との通信は元の基地局との通信が終了する前に確立される。加入者ユニットが2つの基地局と通信しているときに、加入者ユニットは共通基地局からのマルチパス信号が合成されるのと同様な方法で、各基地局から受信される信号を合成する。
【0009】
先に説明した1点対1点通信システムに対する記述されたハンドオフ方法はブロードキャストシステムに適用することができるが、基地局−加入者局シグナリングメッセージ交換に基づくハンドオフは、ブロードキャストシステムでは、高いシグナリング負荷になる。高いシグナリング負荷は、多数の加入者が共通ブロードキャストフォワードチャネルを監視することにより生じる。さらに、先に引用した特許第5,267,261号および第5,933,787号で説明されているように、ハンドオフ中に加入者局により同時に受信される送信は送信基地局において同期される。ブロードキャスト送信は多くの加入者局に向けられていることから、基地局はハンドオフを望んでいる各加入者局に対する送信を同期させることができない。前述のことに基づくと、このようなブロードキャスト通信システムにおいてハンドオフするためのシステムおよび方法に対する技術的な必要性がある。
【概要】
【0010】
ここで開示されている実施形態は、物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出し;
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知し;前記通知にしたがって再同期を開始することによる方法を実行する方法およびシステムを提供することにより上述の必要性を取り扱う。
【0011】
本発明の他の観点では、いったん通知が受信されると、再同期を開始することは、第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルを処理するためのパラメータを決定し;第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルの処理を終了し;前記決定されたパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始することにより実行される。
【0012】
本発明のさらに他の観点では、第1のブロードキャストチャネルの処理が終了する前に、処理された第1のブロードキャストチャネルの出力は処理された第2のブロードキャストチャネルの出力と同期される。
【0013】
本発明のさらに他の観点では、第1の組のパラメータにしたがって第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理し;第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルへのハンドオフを実行し;ハンドオフ期間がブロードキャストセッションの寿命よりも短い場合には、前記第1の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理することによる方法を実行する方法およびシステムを提供することにより上述の必要性を取り扱う。
【0014】
本発明のさらに他の観点では、前記第2の組のパラメータは前記第1のブロードキャストチャネルから、あるいは前記第2のブロードキャストチャネルから獲得される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は高速ブロードキャストサービス通信システムの概念的なブロック図を図示している。
【図2】図2はブロードキャスト通信システムにおけるソフトハンドオフグループの概念を図示している。
【図3】図3は1つの実施形態にしたがった再同期を図示している。
【図4】図4は1つの実施形態にしたがったブロードキャストストリーム再整列を図示している。
【図5】図5は新しいブロードキャストストリームが古いブロードキャストストリームに対して進んでいるときのブロードキャストストリーム再整列を図示している。
【図6】図6は新しいブロードキャストストリームが古いブロードキャストストリームに対して遅れているときのブロードキャストストリーム再整列を図示している。
【図7】図7は1つの実施形態にしたがったプロトコルデータユニットを図示している。
【図8】図8は他の実施形態にしたがった再同期を図示している。
【詳細な説明】
【0016】
定 義
語“例示的”はここでは“例、事例、または実例として機能”することを意味させるために使用される。“例示的”としてここで説明されている任意の実施形態は、他の実施形態に対して好ましいまたは有利なものとして解釈される必要性はない。
【0017】
用語1点対1点通信はここでは専用通信チャネルを通しての2つの加入者局間の通信を意味するために使用される。
【0018】
用語ブロードキャスト通信または1点対多点通信はここでは複数の加入者局が1つの情報源からの通信を受信している通信を意味するために使用される。
【0019】
用語パケットはここではデータ(ペイロード)と制御エレメントとを含み、特定フォーマットに構成される、ビットのグループを意味するために使用される。制御エレメントは、例えばプリアンブル、品質メトリック、当業者に知られている他のものを含む。品質メトリックは、例えば巡回冗長検査(CRC)、パリティビット、および当業者に知られている他のものを含む。
【0020】
用語アクセスネットワークはここでは基地局(BS)と1つ以上の基地局制御装置との集合を意味するために使用される。アクセスネットワークは複数の加入者局間でデータパケットを伝送する。アクセスネットワークは会社イントラネットやインターネットのような、アクセスネットワーク外部の付加的なネットワークにさらに接続されていてもよく、各アクセスターミナルとこのような外部ネットワークとの間でデータパケットを伝送してもよい。
【0021】
用語基地局はここでは加入者局が通信するハードウェアを意味するために使用される。セルは用語が使用される状況に応じて、ハードウェアまたは地理的カバレッジ領域に関係する。セクタはセルの分割区画である。セクタはセルの属性を持つことから、セルに関して説明されている教示はセクタに容易に拡張される。
【0022】
用語加入者局はここではアクセスネットワークが通信するハードウェアを意味するために使用される。加入者局は動的でも、あるいは静的でもよい。加入者局はワイヤレスチャネルを通して、あるいは例えば光ファイバまたは同軸ケーブルを使用するワイヤチャネルを通して通信する任意のデータデバイスであってもよい。加入者局はさらにこれらに限定されるものではないがPCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、あるいはワイヤレスまたはワイヤライン電話機を含む多くのタイプのデバイスの内、任意のものであってもよい。基地局とのアクティブトラフィックチャネル接続を確立するプロセス中の加入者局は、接続セットアップ状態にあると言われる。基地局とのアクティブトラフィックチャネル接続を確立した加入者局はアクティブ加入者局と呼ばれ、トラフィック状態にあると言われる。
【0023】
用語物理チャネルはここでは変調特性およびコーディングに関して説明される、信号が伝搬する通信ルートを意味するために使用される。
【0024】
用語論理チャネルはここでは基地局または加入者局のプロトコルレイヤ内の通信ルートを意味するために使用される。
【0025】
用語通信チャネル/リンクはここでは状況にしたがって物理チャネルまたは論理チャネルを意味するために使用される。
【0026】
用語リバースチャネル/リンクはここでは加入者局が信号を基地局に送信する通信チャネル/リンクを意味するために使用される。
【0027】
フォワードチャネル/リンクはここでは基地局が信号を加入者局に送信する通信チャネル/リンクを意味するために使用される。
【0028】
用語ハードハンドオフはここでは、加入者局と第2のセクタとの間の通信を開始する前に、加入者局と第1のセクタとの間の通信を終了することにより、加入者局と第1のセクタとの間の通信の第2のセクタへの移行を意味するために使用される。
【0029】
用語ソフトハンドオフはここでは加入者局と2つ以上のセクタとの間の通信を意味するために使用され、ここで各セクタは異なるセルに属する。リバースリンク通信は両セクタにより受信され、フォワードリンク通信は2つ以上のセクタのフォワードリンク上で同時に行われる。
【0030】
用語ソフターハンドオフはここでは加入者局と2つ以上のセクタとの間の通信を意味するために使用され、ここで各セクタは同じセルに属する。リバースリンク通信は両セクタにより受信され、フォワードリンク通信は2つ以上のセクタのフォワードリンクの内の1つ上で同時に行われる。
【0031】
用語消去はここではメッセージの認識を失敗することを意味するために使用される。
【0032】
用語専用チャネルはここでは個々の加入者局に特定な情報により変調されるチャネルを意味するために使用される。
【0033】
用語共通チャネルはここではすべての加入者局間で共有される情報により変調されるチャネルを意味するために使用される。
【0034】
説 明
説明したように、ブロードキャストシステムの基本モデルは1つ以上の中央局により扱われる、ユーザのブロードキャストネットを備え、1つ以上の中央局はあるコンテンツ、例えばニュース、映画、スポーツイベントおよびこれらに類するものを有する情報をユーザに送信する。各ブロードキャストネットユーザの加入者局は共通のブロードキャストフォワードリンク信号を監視する。図1は通信システム100の概念的なブロック図を図示しており、通信システム100は本発明の実施形態にしたがって高速ブロードキャストサービス(HSBS)を実行することができる。
【0035】
ブロードキャストコンテンツはコンテンツサーバ(CS)102において発信される。コンテンツサーバは(示されていない)キャリアネットワーク内またはインターネット(IP)104の外部に配置されてもよい。コンテンツはパケットの形態でブロードキャストパケットデータサーブノード(BPDSN)106に届けられる。BPDSNは(示されていない)標準PDSNと物理的に同じ場所に配置されても、あるいは同一であってもよいが、BPDSNは標準PDSNと論理的に異なっていてもよいことから、用語BPDSNが使用される。BPDSN106はパケットの宛先にしたがってパケットをパケット制御機能(PCF)108に届ける。基地局制御装置は標準音声およびデータサービスに対するものであることから、PCFはHSBSのために基地局110の機能を制御する制御エンティティである。物理アクセスネットワークとHSBSの高レベル概念の接続を示すために、図1ではPCFが基地局制御装置(BSC)と物理的に同じ場所に配置され、あるいは同一なものであるとして示されているが、論理的には異なっている。これは教育学的な目的のためだけであることを当業者は理解するであろう。BSC/PCF108はパケットを基地局110に提供する。
【0036】
通信システム100は非常に多くの加入者局114により受信可能である、基地局110から送信される高データレートが可能なフォワードブロードキャスト共有チャネル(F−BSCH)112を導入することにより高速ブロードキャストサービス(HSBS)を可能にする。用語フォワードブロードキャスト共有チャネルはここではブロードキャストトラフィックを伝える1つのフォワードリンク物理チャネルを意味するために使用される。1つのF−BSCHは1つのF−BSCH内でTDM方式によりマルチプレクスされる1つ以上のHSBSチャネルを伝えることができる。用語HSBSチャネルはここではセッションのブロードキャストコンテンツにより規定される1つの論理HSBSブロードキャストセッションを意味するために使用される。各セッションは、例えば午前7時−ニュース、午前8時−天気、午前9時−映画などのように、時間で変化するブロードキャストコンテンツにより規定される。
【0037】
説明したように、HSBSチャネルはF−BSCH物理チャネルにマルチプレクスされ、F−BSCHチャネルにおいてHSBSチャネルをどのように伝えるかについてさまざまな可能性があることから、どのHSBSチャネルがどのF−BSCHにおいて伝えられるかを加入者局は知る必要がある。このような情報は論理から物理へのマッピングにより規定される。ブロードキャストサービスに対する物理から論理へのマッピングは、2001年8月20日に出願され、“ブロードキャスト通信システムにおいてシグナリングするための方法および装置”と題する同時継続中の米国特許出願第09/933,978号に開示されており、この米国特許出願は本発明の譲受人に譲渡されている。さらに、フォワードブロードキャスト共有チャネルは、配信されているコンテンツのタイプに基づいて、上位レイヤプロトコルのさまざまな組み合わせを含む。加入者局はしたがってブロードキャスト送信の翻訳のためにこれらの上位レイヤプロトコルに関係する情報をさらに要求する。
【0038】
HSBSサービスを構成する異なるオプションはHSBSサービスオプションとして呼ばれる。一般的に、HSBSサービスオプションはプロトコルスタック、プロトコルスタック中のオプションと、サービスをセットアップし、同期させる手順とにより規定される。HSBSサービスオプションはアウトオブバンド方法を通して、すなわちブロードキャストチャネルとは異なる別のチャネルを介するHSBSサービスオプションの送信を通して加入者局に提供することができる。代わりに、HSBSサービスオプションはインバンド方法を通して加入者局に提供することができる。この場合には、HSBSサービスオプションはHSBSチャネルの情報コンテンツとマルチプレクスされる。HSBSサービスオプション記述は当業者に知られているプロトコルを利用することができる。アプリケーションレイヤと伝送レイヤのこのようなプロトコル記述の1つはセッション記述プロトコル(SDP)を含む。セッション記述プロトコルは規定されたフォーマットであり、マルチメディアまたは他のブロードキャストタイプセッションを発見して参加するために十分な情報を伝える。1つの例では、SDPは1998年4月付けのM.Handley氏およびV.Jacobson氏による“SDP:セッション記述プロトコル”と題する、RFC2327で規定され、これは参照によりここに明示的に組み込まれている。プロトコルオプションを提供する詳細な説明は、2001年8月20日に出願され、“ワイヤレス通信システムにおいてブロードキャストシグナリングするための方法および装置”と題する同時継続中の米国特許出願第09/933,914号に開示されており、この米国特許出願は本発明の譲受人に譲渡されている。
【0039】
共通ブロードキャストフォワードリンクリンクにおけるハードハンドオフ
共通ブロードキャストフォワードリンク性能を向上させるために、異なるセクタのオーバーラップしたカバレッジ領域では、ソフトおよびソフターハンドオフが望ましい。ソフトハンドオフプロセス中に1つより多い基地局を通しての加入者局との通信を提供する方法およびシステムは、2001年8月20日に出願され、“ブロードキャスト通信システムにおいてハンドオフするための方法および装置”と題する同時継続中の米国特許出願第09/933,607号で開示されており、この米国特許出願は本発明の譲受人に譲渡されている。
【0040】
加入者局は送信情報において不連続性を経験しないことから、説明したソフトおよびソフターハンドオフ方法は望ましいものであるが、このような方法はブロードキャスト通信システムにおいて常に利用できるものではない。加入者局は同期送信のみをソフト合成し、結果として、加入者局は同じソフトハンドオフ(SHO)グループに属する基地局間のみでソフトおよびソフターハンドオフを実行するかもしれない。ここで使用されているように、SHOグループは共通ブロードキャストフォワードリンクを同時かつ同期させて送信するすべての基地局のグループを意味する。図2は2つのSHOを図示しており、1つはBS1、BS2およびBS3を含み、他のものはBS4、BS5、BS6およびBS7を含む。結果として、加入者局がSHOグループ1 202のカバレッジ領域からSHOグループ2 204のカバレッジ領域に境界を横切る場合に、ハードハンドオフが要求される。
【0041】
同期されていない2つのセル/セクタ、例えばBS2およびBS4間で加入者局がハードハンドオフを実行するときに、BS2のブロードキャストストリームはBS4のブロードキャストストリームに関して進んでいるか、あるいは遅れているかもしれない。さらに、1つのブロードキャストストリームから他のブロードキャストストリームへのハンドオフはいくぶんかの時間をとることから、ブロードキャストセッション、結果としてサービスオプションが変化するかもしれない。加入者局がBS4のブロードキャストストリームを誤ってデコードするのを避けるために、このようなハードハンドオフが生じるときに加入者局は再同期手順を実行する必要がある。使用されているような用語再同期はハンドオフ後にブロードキャストサービスコンテンツの出力をユーザに提供する必要がある処理を意味する。ハードハンドオフ後の再同期手順中に、ブロードキャストサービスコンテンツのデコードおよび出力は中断される。この中断はユーザをいらだたせることがあり、除去されるべきであり、あるいは少なくとも最小にされるべきである。
【0042】
例えば先に参照した米国特許第5,267,261号および第5,933,787号中で説明されているような既知のハンドオフ方法にしたがうと、ハンドオフに対する必要性は国際標準化機構(ISO)オープンシステム相互接続(OSI)レイヤリングモデルのレイヤ1により検出される。そして、ハンドオフはOSIのレイヤ3によりサポートされる。これらのレイヤは以後では下位レイヤとして呼ぶ。OSIのレイヤ3より上のレイヤ(以後では上位レイヤ)はハンドオフでは通知されず、あるいは必要とされない。本発明の実施形態にしたがうと、加入者局が下位レイヤ、例えば物理レイヤにおいてハンドオフに対する必要性を決定するときに、上位レイヤにはやがて来るハンドオフについて通知される。通知を受信したときに、上位レイヤは再同期方法を開始する。
【0043】
図3は1つの実施形態にしたがった再同期を図示している。この方法はステップ3200で開始し、ステップ3202に続く。
【0044】
ステップ3202において、ハードハンドオフに対する必要性がテストされる。テストが肯定的である場合には、方法はステップ3204に続き、さもなければ方法はステップ3210に続く。
【0045】
ステップ3204において、第1のターミナルから送信されるブロードキャストチャネル(古いブロードキャストストリーム)においてブロードキャストセッションを受信している加入者局は、第2のターミナルから送信されるブロードキャストチャネル(新しいブロードキャストストリーム)においてブロードキャストセッションを獲得し、新しいブロードキャストストリームを獲得し、サービスオプション情報、例えばヘッダ圧縮プロトコルおよび伸長状態、およびセッション記述プロトコル(SDP)について新しいブロードキャストストリームを検索し、同時に古いブロードキャストストリームの全コンテンツをデコードする。加入者局は新しいストリームのセッションコンテンツをデコードする必要がないことから、加入者局は大きく処理電力を拡大しない。いったん加入者局がサービスオプション情報を識別すると、方法はステップ3206に続く。
【0046】
ステップ3206において、加入者局は識別されたサービスオプション情報をデコードし、それにより新しいブロードキャストストリームを処理するのに必要なパラメータを獲得する。方法はステップ3208に続く。
【0047】
ステップ3208において、加入者局は古いブロードキャストストリームをデコードおよび出力するのを終了することによりハンドオフを終える。方法はステップ3210に続く。
【0048】
ステップ3210において、加入者局は最新パラメータを使用して、受信されたブロードキャストストリームをデコードおよび出力する。
【0049】
上述したように、古いブロードキャストストリームと新しいブロードキャストストリームは同期されていない。これは出力情報において不連続性を生じさせる。さらに、古いブロードキャストストリームをデコードおよび出力するのを終了するのと、新しいブロードキャストストリームをデコードおよび出力するのを開始するのとの間の時間間隔は出力情報において不連続性を生じさせる。このような不連続性を最小にするため、あるいは防止するために、他の実施形態では、加入者局はさらに古いブロードキャストストリームと新しいブロードキャストストリームのタイミングを決定し、この情報を使用して情報コンテンツの出力を再整列させる。
【0050】
図4は1つの実施形態にしたがった再整列を図示している。方法はステップ4300で開始し、ステップ4302に続く。
【0051】
ステップ4302において、ハンドオフの必要性を検出したときに、加入者局は新しいブロードキャストストリームを獲得し、新しいストリームに対するサービスオプション情報を識別してデコードする。ステップ4302の方法は図3のステップ3204および3206を含んでいてもよい。方法はステップ4304に続く。
【0052】
ステップ4304において、加入者局はさらに新しいブロードキャストストリームのタイミング情報をデコードする。タイミング情報は例えばブロードキャストストリーム情報コンテンツのタイムスタンプから獲得することができる。代わりに、タイミング情報はブロードキャストストリーム情報ユニットのシーケンス番号から獲得することができる。方法はステップ4306に続く。
【0053】
ステップ4306において、加入者局はブロードキャストストリームが同期されているか否かを決定する。ブロードキャストストリームが同期されている場合には、方法はステップ4308に続き、そうでなければ方法はステップ4310に続く。
【0054】
ステップ4308において、加入者局は新しいブロードキャストストリームのデコードを開始し、デコードされた新しいブロードキャストストリームを出力する準備が加入者局にできたときに、加入者局は古いブロードキャストストリームのデコードおよび出力を終了し、新しいブロードキャストストリームの出力を開始することにより、ハンドオフを終える。方法はステップ4302に戻る。
【0055】
ステップ4310において、加入者局は古いブロードキャストストリームと新しいブロードキャストストリームの相対タイミングを決定する。さらなる再整列はブロードキャストストリームの相対タイミングに依存する。ブロードキャストストリームを再整列させた後に、加入者局はハンドオフを終了し、方法はステップ4302に戻る。
【0056】
図5は新しいブロードキャストストリームが古いブロードキャストストリームに対して進んでいるときのシナリオを図示している。時間t0において、加入者局は古いブロードキャストストリーム5402の情報コンテンツをデコードし、デコードされた情報コンテンツ5404を出力している。同時に、加入者局は新しいブロードキャストストリーム5406の情報コンテンツをデコードし、新しいブロードキャストストリーム5406のユニットのシーケンス番号により示されるタイミングを決定する。時間t1において、加入者局は新しいブロードキャストストリーム5406のユニットのバッファ5408への蓄積を開始する。時間t2において、バッファ5408において記憶されている最初のユニットは出力されるべき古いブロードキャストストリーム5402のユニットと同じシーケンス番号(5)を持つ。結果として、加入者局はバッファ5408からのユニットの出力を開始し、古いブロードキャストストリーム5404のデコードおよび受信を中止する。バッファ5408のコンテンツと、新しいブロードキャストストリーム5406から受信されデコードされているユニットとの間の遅延を除去するために、加入者局はユニットが受信されているよりも早く、バッファされているユニットを出力する。時間t3において、バッファ5408にはもうユニットは存在せず、出力5404において、新しいブロードキャストストリーム5406ユニット(17)が予測されているユニット(17)と整列され、結果として、加入者局はユニットのバッファリングを中止し、ユニットを出力に直接提供する。
【0057】
図6は新しいブロードキャストストリームが古いブロードキャストストリームに対して遅れているときのシナリオを図示している。時間t0において、加入者局は古いブロードキャストストリーム6502の情報コンテンツをデコードし、デコードされた情報コンテンツ6504を出力している。同時に、加入者局は新しいブロードキャストストリーム6506の情報コンテンツをデコードし、新しいブロードキャストストリーム6506のユニットのシーケンス番号により示されるタイミングを決定する。時間t1において、加入者局は古いブロードキャストストリーム6502のユニットのバッファ6508への蓄積を開始し、新しいブロードキャストストリーム6506からのユニットが受信されているよりも遅く、バッファ6508からのユニットを出力する。時間t2において、バッファ6508において記憶されている最後のユニットは出力されるべき新しいブロードキャストストリーム6506のユニットと同じシーケンス番号(13)を持つ。結果として、加入者局はバッファ6508からのユニットの出力を停止し、古いブロードキャストストリーム6502のデコードおよび受信を中止し、新しいブロードキャストストリーム6506からのユニットの出力を開始する。
【0058】
通常、2つのコンテンツストリームは同一のプロトコルオプションを持つ。ハンドオフ前後でプロトコルオプションが異なる唯一の時間が、セッションが変化する時間の間に加入者局がハンドオフを実行するときである。他の実施形態では、加入者局は古いストリームが次のセッションについての情報を含んでいるかもしれない事実を利用する。
【0059】
先に参照した同時継続中の米国特許出願第09/933,914号に説明されているように、ブロードキャストセッションを記述しているセッション記述プロトコル(SDP)は、プロトコルデータユニット(PDU)として送信されてもよく、これには図7に図示されているように複数の予め規定されたフィールドが含まれている。フィールドの長さは1つの実施形態にしたがって与えられているが、所定システムの設計目的と制約にしたがって変化させてもよい。PDUフィールドの記述は次のようである。
【0060】
CONTROLはPDUのフォーマットを識別し、フィールドNEXT_SDP_ID、INCL_SDP_DESC_ID、およびINCL_SDP_DESCがPDUに含まれているか否かを示す。
【0061】
CURRENT_SDP_IDは現在のアクティブSDP記述、すなわちブロードキャストセッションコンテンツをエンコードおよび処理するために現在使用されている記述を識別する。
【0062】
CURRENT_SDP_LIFEは現在のSDPが有効である時間を示している。
【0063】
NEXT_SDP_IDは次のセッションに対するSDPを識別する。このIDを使用して次のセッションが開始する前に次のセッションのSDPを導出することができる。
【0064】
INCL_SDP_DESC_IDはPDUに含まれているかもしれないSDPを識別する。SDPは現在の記述であるかもしれないし、次のセッションに対するSDPであるかもしれないし、あるいは将来のセッションに対するSDPであるかもしれない。将来のセッションに対するSDPを送信することにより、サーバから直接SDPを導出することなく、将来のコンテンツを見るために加入者局がSDPを記憶できる。
【0065】
INCL_SDP_DESCは特定のセッションに対するSDPを識別する。このSDPを送信することにより、加入者局がコンテンツサーバから個々にSDP記述を導出しなければならないことを防ぐ。しかしながら、SDPは広い帯域幅を要求し、INCL_SDP_DESCはセッションパラメータが変更する前および後(すなわち2つのセッション間の境界において)のみに送信されることが推奨される。
【0066】
現在のブロードキャストセッションが有効である時間の表示を利用する実施形態はステップ8600において開始し、ステップ8602に続く。
【0067】
ステップ8602において、加入者局は古いブロードキャストストリームを処理し、サービスオプション情報をデコードし、セッションの寿命値およびサービスオプション情報が次のセッションに対するプロトコルパラメータを含むか否かを決定する。方法はステップ8604に続く。
【0068】
ステップ8604において、加入者局はセッションの寿命値をハンドオフ時間と比較する。セッションの寿命値がハンドオフ時間よりも長い場合には、方法はステップ8606に続き、そうでなければ方法はステップ8608に続く。
【0069】
ステップ8606において、加入者局はハンドオフを実行し、新しいストリームを獲得し、現在のサービスオプション情報で新しいブロードキャストストリームの処理を開始する。方法はステップ8602に戻る。
【0070】
ステップ8608において、加入者局はステップ8602において決定された、サービスオプション情報が次のセッションに対するプロトコルパラメータを含むか否かの決定にしたがって続く。サービスオプション情報が次のセッションに対するプロトコルパラメータを含む場合には、方法はステップ8610に続き、そうでなければ方法はステップ8612に続く。
【0071】
ステップ8610において、加入者局はハンドオフを実行し、新しいストリームを獲得し、次のセッションに対するプロトコルパラメータで新しいブロードキャストストリームの処理を開始する。
【0072】
ステップ8612において、加入者局はハンドオフを実行し、新しいストリームを獲得し、サービスオプション情報を識別してデコードし、サービスオプション情報から獲得されたプロトコルパラメータで新しいブロードキャストストリームをデコードする。方法はステップ8602に続く。
【0073】
当業者は、理解のためにフローチャート図は連続順で図示されているが、あるステップは実際の構成では並行に実行することができることを理解するであろう。さらに、そうでないと示されない限り、方法ステップは本発明の範囲を逸脱することなく交換可能である。さらに、インバンドシグナリングに関してサービスオプションのシグナリングを説明したが、これは指導目的のためであり、アウトオブバンドシグナリングの使用は本発明の精神および範囲内のものである。
【0074】
当業者は情報と信号はさまざまな異なる科学技術および技術の任意のものを使用して表すことができることを理解するであろう。例えば、先の説明を通して言及されているかもしれない、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁粒子、光界または光粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせにより表してもよい。
【0075】
当業者は、ここで開示されている実施形態に関係して説明された、さまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはこの両者の組み合わせとして実現してもよいことをさらに理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に例示するために、一般的に機能性の観点から、さまざまな例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを上記で説明した。このような機能性がハードウェアまたはソフトウェアとして実現されるか否かは、特定の応用およびシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者はそれぞれ特定の応用に対してさまざまな方法で説明した機能性を構成してもよいが、このような構成の決定は本発明の範囲の逸脱を生じさせるものではないものと解釈すべきである。
【0076】
ここで開示されている実施形態に関係して説明された、さまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理回路、ディスクリートハードウェア構成要素、あるいはここで説明されている機能を実行するように設計されているこれらの任意の組み合わせで、構成または実行してもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代わりに、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、あるいは状態マシーンであってもよい。プロセッサは計算デバイスの組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアを備えた1つ以上のマイクロプロセッサ、あるいはこのような構成の他の任意のものとしても構成することができる。
【0077】
ここで開示されている実施形態に関係して説明された、方法またはアルゴリズムのステップはハードウェアで直接的に、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、あるいはこれら2つの組み合わせで具体化してもよい。ソフトウェアモジュールはRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、除去可能なディスク、CD−ROM、あるいは技術的に知られている記憶媒体の他の任意の形態に存在していてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代わりに、記憶媒体はプロセッサに集積されてもよい。プロセッサと記憶媒体はASICに存在していてもよい。ASICはユーザターミナルに存在していてもよい。代わりに、プロセッサと記憶媒体はユーザターミナル中のディスクリート構成要素として存在していてもよい。
【0078】
開示されている実施形態の先の説明は、当業者が本発明を作りまたは使用できるように提供されている。これらの実施形態に対するさまざまな修正は当業者に容易に明らかになるであろう。ここで規定されている一般的な原理は本発明の精神および範囲を逸脱することなく、他の実施形態に適用することができる。したがって、本発明はここで示されている実施形態に限定されることを意図しているものではなく、ここで開示されている原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲にしたがうべきである。
【0079】
この特許文書の開示の部分は、著作権保護を受ける内容を含んでいる。著作権者は、特許文書または特許開示が特許商標庁のファイルまたは記録に現れるときに、これらの誰かによる複製には異存はないが、そうでなければ、すべての著作権を留保する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システム中で再同期させるための方法において、
物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出し、
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知することを含む方法。
【請求項2】
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルを処理するためのパラメータを決定し、
第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルの処理を終了し、
前記決定されたパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始することをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第2のブロードキャストチャネルの処理の開始に応答して、前記第1のターミナルから送信される処理された第1のブロードキャストチャネルの出力を調整することをさらに含む請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記出力を調整することは、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを減少させることを含む請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記出力を調整することは、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを増加させることを含む請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了させることは、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させたときに、前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了することを含む請求項2記載の方法。
【請求項7】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させることは、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとにおける共通タイムスタンプを識別することを含む請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させることは、前記第1および第2の送信ストリームにおける共通シーケンス番号を識別することを含む請求項6記載の方法。
【請求項9】
通信システム中で再同期させるための方法において、
第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルを処理し、
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルを処理するためのパラメータを決定し、
前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了し、
前記決定されたパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始することを含む方法。
【請求項10】
前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始することに応答して、前記処理された第1のブロードキャストチャネルの出力を調整することをさらに含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記出力を調整することは、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを減少させることを含む請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記出力を調整することは、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを増加させることを含む請求項10記載の方法。
【請求項13】
前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了させることは、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させたときに、前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了することを含む請求項9記載の方法。
【請求項14】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させることは、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとにおける共通タイムスタンプを識別することを含む請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させることは、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとにおける共通シーケンス番号を識別することを含む請求項13記載の方法。
【請求項16】
物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出し、
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知することをさらに含む請求項9記載の方法。
【請求項17】
通信システム中で再同期させるための方法において、
第1の組のパラメータにしたがって第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理し、
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルへのハンドオフを実行し、
ハンドオフ期間がブロードキャストセッションの寿命よりも短い場合には、前記第1の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理することを含む方法。
【請求項18】
ハンドオフ期間がブロードキャストセッションの寿命よりも長い場合には、第2の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理することをさらに含む請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記第2の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理することは、前記第1のブロードキャストチャネルから前記第2の組のパラメータを獲得することを含む請求項17記載の方法。
【請求項20】
前記第2の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理することは、前記第2のブロードキャストチャネルから前記第2の組のパラメータを獲得することを含む請求項17記載の方法。
【請求項21】
物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出し、
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知することをさらに含む請求項17記載の方法。
【請求項22】
通信システム中で再同期させるための装置において、
物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出する手段と、
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知する手段とを具備する装置。
【請求項23】
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルを処理するためのパラメータを決定する手段と、
第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルの処理を終了する手段と、
前記決定されたパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始する手段とをさらに具備する請求項22記載の装置。
【請求項24】
前記第2のブロードキャストチャネルの処理の開始に応答して、前記第1のターミナルから送信される処理された第1のブロードキャストチャネルの出力を調整する手段をさらに具備する請求項23記載の装置。
【請求項25】
前記出力を調整する手段は、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを減少させる手段を備える請求項24記載の装置。
【請求項26】
前記出力を調整する手段は、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを増加させる手段を備える請求項24記載の装置。
【請求項27】
前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了させる手段は、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させたときに、前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了する手段を備える請求項23記載の装置。
【請求項28】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させる手段は、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとにおける共通タイムスタンプを識別する手段を備える請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させる手段は、前記第1および第2の送信ストリームにおける共通シーケンス番号を識別する手段を備える請求項27記載の装置。
【請求項30】
通信システム中で再同期させるための装置において、
第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルを処理する手段と、
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルを処理するためのパラメータを決定する手段と、
前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了する手段と、
前記決定されたパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始する手段とを具備する装置。
【請求項31】
前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始する手段に応答して、前記処理された第1のブロードキャストチャネルの出力を調整する手段をさらに具備する請求項30記載の装置。
【請求項32】
前記出力を調整する手段は、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを減少させる手段を備える請求項31記載の装置。
【請求項33】
前記出力を調整する手段は、前記処理された第1のブロードキャストチャネルを出力するレートを増加させる手段を備える請求項31記載の装置。
【請求項34】
前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了させる手段は、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させたときに、前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了する手段を備える請求項30記載の装置。
【請求項35】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させることは、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとにおける共通タイムスタンプを識別することを含む請求項34記載の装置。
【請求項36】
前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとを同期させることは、前記第1のブロードキャストチャネルと前記第2のブロードキャストチャネルとにおける共通シーケンス番号を識別することを含む請求項34記載の装置。
【請求項37】
物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出する手段と、
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知する手段とをさらに具備する請求項30記載の装置。
【請求項38】
通信システム中で再同期させるための装置において、
第1の組のパラメータにしたがって第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理する手段と、
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルへのハンドオフを実行する手段と、
ハンドオフ期間がブロードキャストセッションの寿命よりも短い場合には、前記第1の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理する手段とを具備する装置。
【請求項39】
ハンドオフ期間がブロードキャストセッションの寿命よりも長い場合には、第2の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理する手段をさらに具備する請求項38記載の装置。
【請求項40】
前記第2の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理する手段は、前記第1のブロードキャストチャネルから前記第2の組のパラメータを獲得する手段を備える請求項38記載の装置。
【請求項41】
前記第2の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理する手段は、前記第2のブロードキャストチャネルから前記第2の組のパラメータを獲得する手段を備える請求項38記載の装置。
【請求項42】
物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出する手段と、
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知する手段とをさらに具備する請求項38記載の装置。
【請求項43】
複数レイヤコンテンツを提供する装置において、
メモリと、
前記メモリと通信可能に結合され、デジタル信号処理を実行することができるデバイスとを具備し、
前記デジタル信号処理は、
物理レイヤにおいてハンドオフの必要性を検出し、
前記検出されたハンドオフの必要性について上位レイヤに通知することを含む装置。
【請求項44】
前記メモリと通信可能に結合され、デジタル信号処理を実行することができるデバイスのデジタル信号処理は、前記通知にしたがって再同期を開始することをさらに含む請求項43記載の装置。
【請求項45】
前記再同期を開始することは、
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルを処理するためのパラメータを決定し、
第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルの処理を終了し、
前記決定されたパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始することを含む請求項44記載の装置。
【請求項46】
複数レイヤコンテンツを提供する装置において、
メモリと、
前記メモリと通信可能に結合され、デジタル信号処理を実行することができるデバイスとを具備し、
前記デジタル信号処理は、
第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルを処理し、
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルを処理するためのパラメータを決定し、
前記第1のブロードキャストチャネルの処理を終了し、
前記決定されたパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルの処理を開始することを含む装置。
【請求項47】
複数レイヤコンテンツを提供する装置において、
メモリと、
前記メモリと通信可能に結合され、デジタル信号処理を実行することができるデバイスとを具備し、
前記デジタル信号処理は、
第1の組のパラメータにしたがって第1のターミナルから送信される第1のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理し、
第2のターミナルから送信される第2のブロードキャストチャネルへのハンドオフを実行し、
ハンドオフ期間がブロードキャストセッションの寿命よりも短い場合には、前記第1の組のパラメータにしたがって前記第2のブロードキャストチャネルにおけるブロードキャストセッションを処理することを含む装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−165415(P2012−165415A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−71391(P2012−71391)
【出願日】平成24年3月27日(2012.3.27)
【分割の表示】特願2009−102939(P2009−102939)の分割
【原出願日】平成14年10月23日(2002.10.23)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】