ブローノズル
【課題】高速風噴流が放射する音のパワーによって騒音が増大するため、風速を低減することが最も騒音を低減することに効果があるが、風速を低減すると運動エネルギーが低減するという課題がある。
【解決手段】流入口1に整流格子5を設置した構成となるのものであり、噴流発生部4から噴流が放出され、噴出口2近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。
【解決手段】流入口1に整流格子5を設置した構成となるのものであり、噴流発生部4から噴流が放出され、噴出口2近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換するためのブローノズルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ノズルにより、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換して、流体の連続的な噴流を作り出すことができる。この連続的な噴流を物体に直接当てて、物体に付着した粉体を除去したり、物体を冷却したり、空気の噴流により物体に付着した水分を除去するものである。従来のノズルでは流入口と噴出口をもち、流入口には物体が配置されず、かつ噴出口はスリット状、略円形状、または円孔列となったものである(特許文献1参照、非特許文献1参照)。
【0003】
または、波型のような特殊な形状のものもある(特許文献2参照)。
【0004】
以下、図14、図15を参照しながら説明する。
【0005】
この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。
【特許文献1】特開2002−204983号公報
【特許文献2】特開2003−120420号公報
【非特許文献1】社河内敏彦著「噴流工学」森北出版、2004年3月24日、3−5頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来のブローノズルでは、高速風噴流が放射する音のパワーによって騒音が増大するため、風速を低減することが最も騒音を低減することに効果があるが、風速を低減すると運動エネルギーが低減するという課題があり、また流体を流入する送風機側の圧力変動や流体配管の状況により乱れや脈動があり、ブローノズルの吹出しにおいて騒音増大する影響を与えているという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持することができ、また乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のブローノズルは、上記目標を達成するため流入口に整流手段を設置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0008】
また、流入口に整流格子を設置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0009】
また、流入口に整流手段を設置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0010】
また、噴出口と整流手段との距離に一定間隔を持たせたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0011】
また、流入口に略円弧またはテーパ形状を持たせたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0012】
また、噴出口の形状を円孔列の形状としたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0013】
また、噴出口の形状を多数の円郡形状としたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0014】
また、噴出口の形状を風量増幅するために通風路に穴を開けたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0015】
また、整流手段を金網にて作成したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0016】
また、整流手段を不織布にて作成したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0017】
また、整流手段を樹脂製フィルターにて作成したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば流入口に整流手段を設置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0019】
また、流入口に整流格子を設置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0020】
また、流入口に整流手段を設置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0021】
また、噴出口と整流手段との距離に一定間隔を持たせたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0022】
また、流入口に略円弧またはテーパ形状を持たせたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0023】
また、噴出口の形状を円孔列の形状としたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0024】
また、噴出口の形状を多数の円郡形状としたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0025】
また、噴出口の形状を風量増幅するために通風路に穴を開けたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0026】
また、整流手段を金網にて作成したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0027】
また、整流手段を不織布にて作成したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0028】
また、整流手段を樹脂製フィルターにて作成したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本願発明は、流入口に整流手段を設置した構成となるものであり、噴流発生部から噴流が放出され、噴出口近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。
【0030】
また流入口に整流格子を設置した構成となるものであり、噴流発生部から噴流が放出され、噴出口近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1から図4を参照しながら説明する。ブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで流入口1に整流格子5を設置することで昇圧された空気を整流化し、また昇圧した空気の脈動を緩和することで高速風に変換される際の騒音発生が大幅に減少する。整流格子5の材質は金網や不織布などが考えられ、製品において設置しやすいものを選定する。また流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパ6を設置している。この形状は略半径形状としても同様の効果が得られる。
【0033】
整流格子5は、整流効果のあるものであれば特に素材を限定しないが、できる限り目の細かいものが適している。しかし目が細かすぎる場合は埃などにより目詰まりするため注意が必要である。特に整流効果の高いものとして金網、不織布、樹脂製フィルタなどがあるが、製品形態や取り付けやすさにより、都度選定して設置するのが望ましい。樹脂製フィルタは圧着なども可能である。
【0034】
(実施の形態2)
図5から図8を参照しながら説明する。ブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。流入口1および噴出口2を円形状として円孔列に配置している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで流入口1に整流格子5を設置することで昇圧された空気を整流化し、また昇圧した空気の脈動を緩和することで高速風に変換される際の騒音発生が大幅に減少する。
【0035】
円孔列の配置以外にも、図9、図10のように流入口1および噴出口2を円形状として複数の穴をランダムに配置する方法もある。
【0036】
(実施の形態3)
図11から図13を参照しながら説明するブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。高速風が通風路3を通過する際に、通風路に穴7が設置されており、ここから空気が誘引され、風量が増幅する。ここで流入口1に整流格子5を設置することで昇圧された空気を整流化し、また昇圧した空気の脈動を緩和することで高速風に変換される際の騒音発生が大幅に減少する。
【0037】
(実施の形態4)
構成はすべてその他の実施の形態と同様であり、騒音を現状維持して風速を向上することで運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果をもたせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
ブローノズルに取付けた薄板や整流格子の効果を用いて容易に騒音低減が可能であり、ハンドドライヤの吹出しノズル、エアーカーテン、切削品の冷却や切削粉除去用のノズル、工場での水分除去用ノズルなどの用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例1のブローノズルを示す斜視断面図
【図2】同側断面図
【図3】同正面図
【図4】同背面図
【図5】本発明の実施例2のブローノズルを示す斜視図
【図6】同斜視断面図
【図7】同側断面図
【図8】同背面図
【図9】実施例2のその他の形状を示す斜視図
【図10】同斜視断面図
【図11】本発明の実施例2のブローノズルを示す斜視図
【図12】同斜視断面図
【図13】同側断面図
【図14】従来のブローノズルの形状を示す斜視図
【図15】同斜視断面図
【符号の説明】
【0040】
1 流入口
2 噴出口
3 通風路
4 噴流発生部
5 整流格子
6 テーパ
7 穴
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換するためのブローノズルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ノズルにより、流体のもつ圧力エネルギーを運動エネルギーに変換して、流体の連続的な噴流を作り出すことができる。この連続的な噴流を物体に直接当てて、物体に付着した粉体を除去したり、物体を冷却したり、空気の噴流により物体に付着した水分を除去するものである。従来のノズルでは流入口と噴出口をもち、流入口には物体が配置されず、かつ噴出口はスリット状、略円形状、または円孔列となったものである(特許文献1参照、非特許文献1参照)。
【0003】
または、波型のような特殊な形状のものもある(特許文献2参照)。
【0004】
以下、図14、図15を参照しながら説明する。
【0005】
この図のようにブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。また流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。
【特許文献1】特開2002−204983号公報
【特許文献2】特開2003−120420号公報
【非特許文献1】社河内敏彦著「噴流工学」森北出版、2004年3月24日、3−5頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来のブローノズルでは、高速風噴流が放射する音のパワーによって騒音が増大するため、風速を低減することが最も騒音を低減することに効果があるが、風速を低減すると運動エネルギーが低減するという課題があり、また流体を流入する送風機側の圧力変動や流体配管の状況により乱れや脈動があり、ブローノズルの吹出しにおいて騒音増大する影響を与えているという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持することができ、また乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のブローノズルは、上記目標を達成するため流入口に整流手段を設置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0008】
また、流入口に整流格子を設置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0009】
また、流入口に整流手段を設置した構成となることを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0010】
また、噴出口と整流手段との距離に一定間隔を持たせたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0011】
また、流入口に略円弧またはテーパ形状を持たせたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0012】
また、噴出口の形状を円孔列の形状としたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0013】
また、噴出口の形状を多数の円郡形状としたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0014】
また、噴出口の形状を風量増幅するために通風路に穴を開けたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0015】
また、整流手段を金網にて作成したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0016】
また、整流手段を不織布にて作成したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【0017】
また、整流手段を樹脂製フィルターにて作成したことを特徴とする。そして、本発明によれば高速風の噴流の生成状況を変化させることで放射する音のパワーを減少させ、風速を減速させることなく騒音を低減できるため、運動エネルギーが維持するとともに乱れや脈動を防止させ、吹出しにおける悪影響をなくすことができるブローノズルが得られる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば流入口に整流手段を設置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0019】
また、流入口に整流格子を設置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0020】
また、流入口に整流手段を設置した構成となることにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0021】
また、噴出口と整流手段との距離に一定間隔を持たせたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0022】
また、流入口に略円弧またはテーパ形状を持たせたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0023】
また、噴出口の形状を円孔列の形状としたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0024】
また、噴出口の形状を多数の円郡形状としたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0025】
また、噴出口の形状を風量増幅するために通風路に穴を開けたことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0026】
また、整流手段を金網にて作成したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0027】
また、整流手段を不織布にて作成したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【0028】
また、整流手段を樹脂製フィルターにて作成したことにより風速を維持し、運動エネルギーを減少することなく騒音を低減できる。場合によっては騒音を現状維持して、風速を向上できるため運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果のあるブローノズルを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本願発明は、流入口に整流手段を設置した構成となるものであり、噴流発生部から噴流が放出され、噴出口近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。
【0030】
また流入口に整流格子を設置した構成となるものであり、噴流発生部から噴流が放出され、噴出口近傍にて噴出流速を維持するポテンシャルコアの領域が発生する。このポテンシャルコアの領域が変化して、周囲の空気を巻き込みながら広がる混合領域や減衰が進む遷移領域に影響し乱流成分を減少することで騒音が低減するという作用を有する。噴出口の形状を幅の広い長方形とする理由は、高速風への変換に効率がよく、できる限り広い範囲に噴流を発生できるためである。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1から図4を参照しながら説明する。ブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。流入口1および噴出口2を幅の広い長方形の形状に作成している。流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで流入口1に整流格子5を設置することで昇圧された空気を整流化し、また昇圧した空気の脈動を緩和することで高速風に変換される際の騒音発生が大幅に減少する。整流格子5の材質は金網や不織布などが考えられ、製品において設置しやすいものを選定する。また流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパ6を設置している。この形状は略半径形状としても同様の効果が得られる。
【0033】
整流格子5は、整流効果のあるものであれば特に素材を限定しないが、できる限り目の細かいものが適している。しかし目が細かすぎる場合は埃などにより目詰まりするため注意が必要である。特に整流効果の高いものとして金網、不織布、樹脂製フィルタなどがあるが、製品形態や取り付けやすさにより、都度選定して設置するのが望ましい。樹脂製フィルタは圧着なども可能である。
【0034】
(実施の形態2)
図5から図8を参照しながら説明する。ブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。流入口1および噴出口2を円形状として円孔列に配置している。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。ここで流入口1に整流格子5を設置することで昇圧された空気を整流化し、また昇圧した空気の脈動を緩和することで高速風に変換される際の騒音発生が大幅に減少する。
【0035】
円孔列の配置以外にも、図9、図10のように流入口1および噴出口2を円形状として複数の穴をランダムに配置する方法もある。
【0036】
(実施の形態3)
図11から図13を参照しながら説明するブローノズルは流入口1と噴出口2をもち、流入口1から噴出口2までの連通した通風路3と噴流を吐出する自由空間に面する部分を含めた噴流発生部4にて構成されている。流入口1の部分には急縮小による圧力損失を低減するためにテーパまたは略半径形状としている。また流入口1の部分は自由空間から隔離されており、高圧送風機などにより昇圧された空気が流入される。昇圧された空気が通風路3と噴出口2を経過して高速風に変換される。高速風が通風路3を通過する際に、通風路に穴7が設置されており、ここから空気が誘引され、風量が増幅する。ここで流入口1に整流格子5を設置することで昇圧された空気を整流化し、また昇圧した空気の脈動を緩和することで高速風に変換される際の騒音発生が大幅に減少する。
【0037】
(実施の形態4)
構成はすべてその他の実施の形態と同様であり、騒音を現状維持して風速を向上することで運動エネルギーを増加させ、粉体除去、冷却、水分除去の効果を増大することができるという効果をもたせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
ブローノズルに取付けた薄板や整流格子の効果を用いて容易に騒音低減が可能であり、ハンドドライヤの吹出しノズル、エアーカーテン、切削品の冷却や切削粉除去用のノズル、工場での水分除去用ノズルなどの用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例1のブローノズルを示す斜視断面図
【図2】同側断面図
【図3】同正面図
【図4】同背面図
【図5】本発明の実施例2のブローノズルを示す斜視図
【図6】同斜視断面図
【図7】同側断面図
【図8】同背面図
【図9】実施例2のその他の形状を示す斜視図
【図10】同斜視断面図
【図11】本発明の実施例2のブローノズルを示す斜視図
【図12】同斜視断面図
【図13】同側断面図
【図14】従来のブローノズルの形状を示す斜視図
【図15】同斜視断面図
【符号の説明】
【0040】
1 流入口
2 噴出口
3 通風路
4 噴流発生部
5 整流格子
6 テーパ
7 穴
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって流入口に整流手段を設置した構成となるブローノズル。
【請求項2】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって流入口に整流格子を設置した構成となるブローノズル。
【請求項3】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって噴出口の形状を幅の広い長方形として、流入口に整流手段を設置した構成となるブローノズル。
【請求項4】
噴出口と整流手段との距離に一定間隔を持たせたことを特徴とする請求項1または2記載のブローノズル。
【請求項5】
流入口にテーパ形状を持たせたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項6】
噴出口の形状を円孔列の形状としたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項7】
噴出口の形状を多数の円郡形状としたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項8】
噴出口の形状を風量増幅するために通風路に穴を開けたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項9】
整流手段を金網にて作成したことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項10】
整流手段を不織布にて作成したことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項11】
整流手段を樹脂製フィルターにて作成したことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項1】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって流入口に整流手段を設置した構成となるブローノズル。
【請求項2】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって流入口に整流格子を設置した構成となるブローノズル。
【請求項3】
気体を噴出口から噴出させる噴流発生部をもち、気体を流入させる流入口をもつノズルであって噴出口の形状を幅の広い長方形として、流入口に整流手段を設置した構成となるブローノズル。
【請求項4】
噴出口と整流手段との距離に一定間隔を持たせたことを特徴とする請求項1または2記載のブローノズル。
【請求項5】
流入口にテーパ形状を持たせたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項6】
噴出口の形状を円孔列の形状としたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項7】
噴出口の形状を多数の円郡形状としたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項8】
噴出口の形状を風量増幅するために通風路に穴を開けたことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項9】
整流手段を金網にて作成したことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項10】
整流手段を不織布にて作成したことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【請求項11】
整流手段を樹脂製フィルターにて作成したことを特徴とする請求項1から3記載のブローノズル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−7123(P2006−7123A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−189189(P2004−189189)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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