説明

プッシュ式スイッチ装置

【課題】 スイッチング部材の移動周壁部がフレーム部材の固定周壁部に沿って円滑に移動できるように構成することにより、スイッチング部材の良好な操作性を維持できるプッシュ式スイッチ装置を提供する。
【解決手段】 右下に位置する凹状レール22の形成方向M1は、左上に位置する凹状レール22の形成方向M1と一致する(重なり合う)。左下に位置する凹状レール22の形成方向M2は、右上に位置する凹状レール22の形成方向M2と一致する(重なり合う)。これらの形成方向M1,M2は予め設定された縦方向Y及び横方向Xのいずれからも傾斜した方向に設定されている。形成方向M1と形成方向M2とは直交せずに交差(非直交交差)している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両、家庭電化製品等に搭載されるプッシュ式スイッチ装置に関し、特に車両用プッシュ式照光型スイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用の電気機器、家庭電化製品を始めとして、多くの電気機器に押圧式スイッチ(プッシュ式スイッチ装置)が搭載されている。例えば、自動車のエアコンディション表示パネル部に搭載され、LED等の発光部(光源)を内部に含む照光型の押圧式スイッチでは、基板に固定された電気スイッチとLEDとを全周にわたり囲むプッシュスイッチ(スイッチング部材)が、電気スイッチを押圧して空気調和装置及びLEDを電気的に断続する。
【0003】
そして、枠状に形成された支持枠(フレーム部材)の外側にスイッチノブを配置し、支持枠の周壁部(固定周壁部)から外部に向けて突出するレールと、スイッチノブの周壁部(移動周壁部)から内部に向けて突出するレールとを摺動案内させる構造が採用されている(特許文献1参照)。ところで、特許文献1を始めとしてこのような押圧式スイッチでは、支持枠側レール、スイッチノブ側レールともに、スイッチノブの意匠面(表示面)から見て縦方向及び横方向にのみ突出している。つまり、これらのレールは直交する2方向(縦方向及び横方向)に突出形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−39990号公報(図5)
【0005】
このため、スイッチノブの中央付近を押圧したときにはレールに沿ってスムーズに移動する。しかし、スイッチノブの周辺部(特に矩形状のスイッチノブにおける角隅部)を押圧したときには、周縁部の移動方向の変化量(沈下量:後述する図4では符号Lで表される)が相対的に大きくなってレール間のこじれを生じる場合があり、プッシュスイッチのスムーズな押し込みや戻りを阻害するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、スイッチング部材の移動周壁部がフレーム部材の固定周壁部に沿って円滑に移動できるように構成することにより、スイッチング部材の良好な操作性を維持できるプッシュ式スイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のプッシュ式スイッチ装置は、
基板に固定された電気スイッチを少なくとも部分的に囲むように、操作者が押圧操作する操作部から操作者の位置する側とは反対側に突出する移動周壁部を有し、前記電気スイッチを前記移動周壁部の突出する方向と平行な移動方向に押圧して所定の作動部を電気的に断続するスイッチング部材と、
そのスイッチング部材の移動周壁部に対し内側又は外側に対向して配置される形で、前記電気スイッチを少なくとも部分的に囲むように前記電気スイッチの位置する側から操作者側に向かい前記移動方向に沿って立設された固定周壁部を有するフレーム部材と、を備えるプッシュ式スイッチ装置であって、
前記操作部には、操作者の位置する側において、操作者が押圧操作するとともに操作内容を操作者に表示するための表示面が形成され、その表示面には、当該表示面において表示される操作内容に応じて、操作者から見た縦方向と横方向とが予め互いに直交する方向に設定され、
前記スイッチング部材の移動周壁部と前記フレーム部材の固定周壁部とには、相手側に対し突出又は退避することによって、前記移動方向に互いに摺動案内するための係合壁部が、周方向の複数位置において対をなして形成され、
前記係合壁部が前記移動周壁部又は固定周壁部から突出又は退避する方向を形成方向としたとき、複数の形成方向のうちの少なくともいずれかは、前記移動方向から見て、前記縦方向及び横方向のいずれからも傾斜した方向に設定されていることを特徴とする。
【0008】
このように、移動周壁部及び固定周壁部において形成される係合壁部(例えば、一方に凸状レール、他方に凹状レール)の形成方向は、操作部(例えばスイッチノブ)の表示面(意匠面)で定められる(規定される)縦方向及び横方向のいずれからも傾斜した方向に設定される。したがって、操作部の周辺部(矩形状の操作部の場合には、特に角隅部)を押圧したときでも、周縁部の移動方向の変化量(沈下量:図4に符号Lで示す)が相対的に小さくなって係合壁部におけるこじれを生じにくくなり、スイッチング部材(例えばプッシュスイッチ)のスムーズな押し込みや戻りを阻害しなくなる。このように、スイッチング部材の移動周壁部がフレーム部材の固定周壁部に沿って円滑に移動できるようになり、スイッチング部材の良好な操作性を維持できる。
【0009】
なお、係合壁部は、内側の固定周壁部において切欠状のくぼみを有し移動方向に延びる凹状レールと、外側の移動周壁部において板状に突出し移動方向に延びる凸状レールで構成することができ、この場合、凸状レールの外側案内面と凹状レールの内側案内面とが互いに摺動案内する。また、複数の形成方向のうち、一部を縦方向及び横方向のいずれからも傾斜した方向、残りを縦方向又は横方向としてもよい。
【0010】
そして、係合壁部の有する形成方向は、移動方向から見て、少なくとも2つの互いに交差する方向に設定されていることが望ましい。複数の形成方向を有することによって、複数の方向における係合壁部のこじれを吸収しやすくなるので、操作部のどの位置を押圧してもスムーズに操作できるようになる。
【0011】
複数の形成方向は直交せずに交差すること(非直交交差)が一層望ましい。これによって、あらゆる方向において係合壁部のこじれを吸収しやすくなるので、大型の操作部を有するスイッチング部材にも適用しやすくなる。なお、操作部の外形が多角形状又は擬似多角形状(例えば、縦方向及び横方向の各2辺を有する矩形状又は擬似矩形状)のときには、係合壁部の形成方向は、上記操作部外形の角隅部を結ぶ対角線状であってもよい。同様に、移動方向に直交する断面において、移動周壁部及び固定周壁部の囲み形状が多角形状又は擬似多角形状(例えば、縦方向及び横方向の各2辺を有する矩形状又は擬似矩形状)のときには、係合壁部の形成方向は、上記囲み形状の角隅部を結ぶ対角線状であってもよい。
【0012】
また、移動方向から見て、形成方向が平行状に配置された複数対の係合壁部を含んでいてもよい。さらには、移動方向から見て、形成方向が一つの直線上に配置された複数対の係合壁部を含む場合がある。複数の形成方向が平行状に配置され、あるいは一つの直線上に配置されていることにより、フレーム部材とスイッチング部材との組立が容易に行える。
【0013】
なお、形成方向が平行状又は一つの直線上に配置された複数対の係合壁部の場合、係合壁部を、互いに対向する移動周壁部及び固定周壁部から形成方向に沿って相手側へ板状に突出する移動凸状レール及び固定凸状レールで形成してもよい。この場合、移動凸状レール及び固定凸状レールが摺動する案内面を移動方向から見たとき、形成方向に対して千鳥足状に配置(すなわち、形成方向に対して案内面を係合壁部毎に左右に振り分けて配置)することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るプッシュ式照光型スイッチ装置におけるケース体の一例を示す正面図。
【図2】図1のスイッチ装置におけるプッシュスイッチの一例を示す正面図。
【図3】図2のプッシュスイッチの背面図。
【図4】プッシュスイッチの移動状態を表す説明図。
【図5】係合壁部の他の形成例を示す説明図。
【図6】係合壁部のさらに他の形成例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態につき図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明に係るプッシュ式照光型スイッチ装置におけるケース体の一例を示す正面図、図2はプッシュスイッチの一例を示す正面図、図3はそのプッシュスイッチの背面図である。図1に示すプッシュ式照光型スイッチ装置100(プッシュ式スイッチ装置)は、自動車のエアコンディション表示パネル部等の車体(本体)側(図示せず)に搭載されて、LED4等の発光部(光源)を内部に含む照光型の押圧式スイッチである。このプッシュ式照光型スイッチ装置(以下、単にスイッチ装置ともいう)100は、ブラケット1aを介して車体(本体)側に取り付けられる箱型(例えば直方体状又は擬似直方体状)のケース1(ケース体)を有し、ケース1にはフレーム部材としての支持枠20が一体的に形成され、支持枠20にはスイッチング部材としてのプッシュスイッチ10が収容されている。
【0016】
図2に示すプッシュスイッチ10において、操作者が押圧操作するスイッチノブ11(操作部)には、操作者の位置する側(紙面の手前側)において、操作者が押圧操作するとともに操作内容を操作者に表示するための意匠面11a(表示面)が形成されている。この意匠面11aには、意匠面11aにおいて表示される操作内容に応じて、操作者から見た縦方向Yと横方向Xとが予め互いに直交する方向に設定(規定)されている。この実施例では、プッシュスイッチ10は送風モードの切り換えスイッチであるから、意匠面11aには吹き出し方向が図示されており、足元への吹き出し方向が縦方向Y、顔面への吹き出し方向が横方向Xに設定される。スイッチノブ11の外形は、縦方向Yの2辺11y,11yと横方向Xの2辺11x,11xとを有し、下方に向かうにつれて横幅が徐々に狭くなる擬似矩形形状に形成されている。
【0017】
図1及び図3に示すように、スイッチノブ11は、プリント基板2(基板)に固定された1又は複数(例えば1個)の電気スイッチ3と1又は複数(例えば1個)のLED4とを全周にわたり囲むように、スイッチノブ11から奥行方向(図3では手前方向)に突出する移動周壁部12を有している。操作者がスイッチノブ11を移動周壁部12の突出方向と平行な移動方向Z(図4参照;図1〜図3では紙面と直交する方向)に押圧操作したとき、移動周壁部12の先端部が電気スイッチ3を押圧することによって、空気調和装置(作動部;図示せず)及びLED4が電気的に断続(切入)される。
【0018】
図1において、支持枠20は、プッシュスイッチ10の移動周壁部12に対し内側に対向して配置される形で、上記した電気スイッチ3とLED4とを全周にわたり囲むように、基板2側から操作者側(図1では手前方向)に向かい移動方向Z(図4参照)に沿って立設された固定周壁部21を有する。なお、図1及び図3において、移動周壁部12及び固定周壁部21の囲み形状は、擬似的な三角形状又は擬似的な五角形状とみることができ、あるいはさらに角数の多い他の多角形状とみることもできる。
【0019】
図1に示すように、内側に位置する固定周壁部21には、切欠状のくぼみを有し移動方向に延びる凹状レール22(係合壁部)が、周方向の複数位置(例えば4ヶ所)に形成されている。一方、外側に位置する移動周壁部13には、内側へ板状に突出し移動方向に延びる凸状レール13(係合壁部)が、周方向において凹状レール22と同数及び同位置に形成されている。そして、対応する凸状レール13と凹状レール22との形成方向M1,M2(係合の中心線)を一致させてあるので、各々の凸状レール13の外側案内面13aは、対応する凹状レール22の内側案内面22aで摺動案内されて移動する。
【0020】
図1において右下に位置する凹状レール22(図3では左下に位置する凸状レール13)の形成方向M1は、図1において左上に位置する凹状レール22(図3では右上に位置する凸状レール13)の形成方向M1と一致する(重なり合う)。一方、図1において左下に位置する凹状レール22(図3では右下に位置する凸状レール13)の形成方向M2は、図1において右上に位置する凹状レール22(図3では左上に位置する凸状レール13)の形成方向M2と一致する(重なり合う)。複数(この実施例では2つ)の形成方向M1,M2はすべて、意匠面11a(図2参照)で設定された縦方向Y及び横方向Xのいずれからも傾斜した方向に設定されている。また、形成方向M1と形成方向M2とは直交せずに交差(非直交交差)している。なお、この実施例では、凹状レール22及び凸状レール13の形成方向M1,M2は、擬似矩形形状のスイッチノブ11の角隅部を結ぶ対角線D1,D2(図3参照)とは一致せず、対角線D1,D2に対して平行でもない。よって、2つの形成方向M1,M2(係合の中心線)の交点Mは、2つの対角線D1,D2の交点Dからずれた位置にあり、一致しない。
【0021】
このように、凸状レール13及び凹状レール22の形成方向M1,M2は、スイッチノブ11の意匠面11aで定められる縦方向Y及び横方向Xのいずれからも傾斜した方向に設定されているので、スイッチノブ11の周辺部(特に角隅部)に移動方向Zと交差する方向の押圧力Fが作用したときでも、周縁部の移動方向Zの変化量L(沈下量)が相対的に小さくなる(図4参照)。したがって、凸状レール13及び凹状レール22間でのこじれを生じにくくなり、プッシュスイッチ10のスムーズな押し込みや戻りが阻害されなくなる。その結果、プッシュスイッチ10の移動周壁部12が支持枠20の固定周壁部21に沿って円滑に移動できるようになり、プッシュスイッチ10の良好な操作性を長期間にわたり維持できる。
【0022】
また、形成方向M1,M2が一致する(重なり合う)ように凸状レール13及び凹状レール22が配置されているので、支持枠20に対するプッシュスイッチ10の組付がきわめて容易に行える。さらに、形成方向M1と形成方向M2とは直交せずに交差(非直交交差)しているので、あらゆる方向において凸状レール13及び凹状レール22間でのこじれを吸収しやすくなり、大型のスイッチノブ11を有するプッシュスイッチ10にも適用しやすくなる。そして、形成方向M1,M2が、対角線D1,D2と一致せず、対角線D1,D2に対して平行でもない場合には、スイッチノブ11の押圧位置にかかわらず意匠面11aの沈下量が一層均一化されるので、プッシュスイッチ10の移動がさらにスムーズになる。
【0023】
なお、平行状の形成方向M1,M2を含むように、凸状レール13及び凹状レール22を配置してもよい。また、ケース1と支持枠20と固定周壁部21とは合成樹脂(例えばABS樹脂)の射出一体成形によって形成することができ、スイッチノブ11と移動周壁部12とは合成樹脂(例えばABS樹脂)の射出一体成形によって形成することができる。
【0024】
(実施例2)
次に、係合壁部の他の形成例を図5に示す。図5に示すスイッチノブ11(操作部)では、移動周壁部12は擬似矩形状のスイッチノブ11の外縁に沿って移動方向に突出形成され、移動周壁部12の4つの角隅部には、切欠状のくぼみを有し移動方向に延びる凹状レール113(係合壁部)が、対角線状の形成方向M1,M2に沿って形成されている。一方、移動周壁部12の内側に位置する固定周壁部21には、外側へ板状に突出し移動方向に延びる凸状レール122(係合壁部)が、凹状レール113と同数及び同位置に形成されている。この実施例では、移動周壁部12及び固定周壁部21の囲み形状は、スイッチノブ11の外形形状に相似な擬似矩形状である。そして、対応する凸状レール122と凹状レール113との形成方向M1,M2(係合の中心線)を、スイッチノブ11の対角線(図3のD1,D2に相当する)とほぼ一致させてあるので、2つの形成方向M1,M2(係合の中心線)の交点Mは、2つの対角線の交点と一致する。この場合、各々の凸状レール122の外側案内面122aは、対応する凹状レール113の内側案内面113aで摺動案内されて移動する。なお、この実施例においても、形成方向M1と形成方向M2とは直交せずに交差(非直交交差)している。
【0025】
このように、移動周壁部12及び固定周壁部21の4つの角隅部に、凹状レール113及び凸状レール122を、対角線状の形成方向M1,M2に沿って形成したので、スイッチノブ11の周辺部(特に角隅部)に移動方向Zと交差する方向の押圧力Fが作用したときでも、周縁部の移動方向Zの変化量L(沈下量)をさらに小さくすることができる(図4参照)。
【0026】
(実施例3)
次に、係合壁部のさらに他の形成例を図6に示す。図6に示すスイッチノブ11(操作部)では、移動周壁部12は擬似矩形状のスイッチノブ11の外縁に沿って移動方向に突出形成され、移動周壁部12の4つの角隅部には、内側へ板状に突出し移動方向に延びる移動凸状レール213(係合壁部)が、対角線状の形成方向M1,M2に沿って形成されている。一方、移動周壁部12の内側に位置する固定周壁部21には、外側へ板状に突出し移動方向に延びる固定凸状レール222(係合壁部)が、移動凸状レール213と同数及び同位置に形成されている。この実施例でも、移動周壁部12及び固定周壁部21の囲み形状は、スイッチノブ11の外形形状に相似な擬似矩形状である。そして、この実施例では、移動凸状レール213及び固定凸状レール222が摺動する案内面213a,222aを移動方向Z(図4参照)から見たとき、形成方向M1,M2に対して千鳥足状に配置(すなわち、形成方向M1,M2に対して案内面213a,222aを係合壁部毎に左右に振り分けて配置)してある。
【0027】
具体的には、図6において右下に位置する固定凸状レール222は対向する移動凸状レール213(形成方向M1)の左側に位置し、左上に位置する固定凸状レール222は対向する移動凸状レール213(形成方向M1)の右側に位置する。同様に、左下に位置する固定凸状レール222は対向する移動凸状レール213(形成方向M2)の右側に位置し、右上に位置する固定凸状レール222は対向する移動凸状レール213(形成方向M2)の左側に位置する。なお、この実施例においても、形成方向M1と形成方向M2とは直交せずに交差(非直交交差)している。
【0028】
このように、移動凸状レール213及び固定凸状レール222によって係合壁部の構造を簡略化することにより、プッシュスイッチ10の良好な操作性を実施例1,2と同等に保持しつつ、コストの削減を図ることができる。
【0029】
以上で説明した係合壁部について、各実施例の構成を複数組み合わせて実施してもよい。なお、複数の形成方向M1,M2のうち、一部を縦方向Y及び横方向Xのいずれからも傾斜した方向、残りを縦方向Y又は横方向Xとしてもよい。また、図5(実施例2)及び図6(実施例3)において、図1〜図4(実施例1)と共通する機能を有する部分には同一符号を付して説明を省略したものがある。
【符号の説明】
【0030】
1 ケース(ケース体)
1a ブラケット
2 プリント基板(基板)
3 電気スイッチ
4 LED(発光部;光源)
10 プッシュスイッチ(スイッチング部材)
11 スイッチノブ(操作部)
11a 意匠面(表示面)
11x 横方向の辺
11y 縦方向の辺
12 移動周壁部
13 凸状レール(係合壁部)
13a 外側案内面
113 凹状レール(係合壁部)
113a 内側案内面
213 移動凸状レール(係合壁部)
213a 案内面
20 支持枠(フレーム部材)
21 固定周壁部
22 凹状レール(係合壁部)
22a 内側案内面
122 凸状レール(係合壁部)
122a 外側案内面
222 固定凸状レール(係合壁部)
222a 案内面
100 プッシュ式照光型スイッチ装置(プッシュ式スイッチ装置)
M1,M2 形成方向
X 横方向
Y 縦方向
Z 移動方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に固定された電気スイッチを少なくとも部分的に囲むように、操作者が押圧操作する操作部から操作者の位置する側とは反対側に突出する移動周壁部を有し、前記電気スイッチを前記移動周壁部の突出する方向と平行な移動方向に押圧して所定の作動部を電気的に断続するスイッチング部材と、
そのスイッチング部材の移動周壁部に対し内側又は外側に対向して配置される形で、前記電気スイッチを少なくとも部分的に囲むように前記電気スイッチの位置する側から操作者側に向かい前記移動方向に沿って立設された固定周壁部を有するフレーム部材と、を備えるプッシュ式スイッチ装置であって、
前記操作部には、操作者の位置する側において、操作者が押圧操作するとともに操作内容を操作者に表示するための表示面が形成され、その表示面には、当該表示面において表示される操作内容に応じて、操作者から見た縦方向と横方向とが予め互いに直交する方向に設定され、
前記スイッチング部材の移動周壁部と前記フレーム部材の固定周壁部とには、相手側に対し突出又は退避することによって、前記移動方向に互いに摺動案内するための係合壁部が、周方向の複数位置において対をなして形成され、
前記係合壁部が前記移動周壁部又は固定周壁部から突出又は退避する方向を形成方向としたとき、複数の形成方向のうちの少なくともいずれかは、前記移動方向から見て、前記縦方向及び横方向のいずれからも傾斜した方向に設定されていることを特徴とするプッシュ式スイッチ装置。
【請求項2】
前記係合壁部の有する形成方向は、前記移動方向から見て、少なくとも2つの互いに交差する方向に設定されている請求項1に記載のプッシュ式スイッチ装置。
【請求項3】
前記移動方向から見て、形成方向が平行状に配置された複数対の前記係合壁部を含む請求項1又は2に記載のプッシュ式スイッチ装置。
【請求項4】
前記移動方向から見て、形成方向が一つの直線上に配置された複数対の前記係合壁部を含む請求項3に記載のプッシュ式スイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−119206(P2012−119206A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269062(P2010−269062)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】