説明

プラスチックボトル、特にPETボトルを製造するためのCIPシステムを有するブロー成形機

【課題】より簡単に且つ高速で殺菌され得るブロー成形機を提供すること。
【解決手段】本発明は、プラスチックボトル、特にPETボトルを製造するためのブロー成形機に関し、このブロー成形機1は、(a)制御バルブを有するバルブブロック5と、吹き込み空気を導入し或いは排出するための吹き込みノズル17とが割り当てられた複数のブロー成形ステーション2と、このブロー成形機1を洗浄するための定置洗浄(CIP)システム20とを備える。バルブブロックは、それらをCIPプロセスに含めることができるように構成されるため、PETボトルの製造にとって衛生に関し特に重要な吹き込みノズルなどのシステム部品を分解することなく洗浄して殺菌することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに係るプラスチックボトル、特にPETボトルを製造するためのブロー成形機、及びブロー成形機のCIPのための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CIPとも呼ばれる、いわゆる「定置洗浄」は、食品産業の製造プラントを殺菌するための既知の方法であり、製品又は中間生成物及び補助手段が接触する領域の分解を実質的に省くことができる。しかしながら、これまで、独国実用新案第200,18,500U1号の場合のような飲料ボトルのためのブロー成形機のCIP殺菌は実行できなかった。これは、殺菌のために通常使用される洗浄剤、例えば過酸化水素又は過酢酸がそのようなブロー成形機の空気圧ユニットを侵襲するからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ブロー成形機の部分的な分解を伴うこの代わりに必要とされる洗浄及び殺菌は、時間がかかり、機械の望ましくない長い停止時間を伴う。したがって、本発明の目的は、より簡単に且つ高速で殺菌され得るブロー成形機を提供することである。ブロー成形機を洗浄するための方法も必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、ブロー成形機のバルブブロックをCIPプロセスに含めることができるように構成されるという点において達成される。
【0005】
これにより、PETボトルの製造にとって衛生に関し特に重要な吹き込みノズルなどのシステム部品を実質的に何ら分解することなく洗浄して殺菌することができる。
【0006】
好ましくは、バルブは空気圧で作動されなければならない。このようにすると、ブロー成形機を確実で且つ安価な方法で制御できる。
【0007】
本発明の特に有利な態様では、制御バルブの空気圧制御ラインを遮断するためのCIP遮断バルブが前記バルブに設けられる。これにより、侵襲的なCIP剤が更なる制御バルブへの制御ラインを通過する可能性及び/又は圧縮空気ネットワークに入り込む可能性を回避できる。
【0008】
バルブは、殺菌CIP洗浄剤、特に過酸化水素、過酢酸、アルコール、及びせっけん水に耐性があるシールを備えることが好ましい。これにより、バルブの簡単で繰り返し可能な洗浄が可能になる。
【0009】
制御バルブは、従来と同様にパイロットバルブとも呼ばれる。
【0010】
特に有利な実施形態において、CIPシステムは、CIP剤を循環させて処理するための処理ユニットと、制御バルブのための吹き込み空気供給ラインに接続され得る洗浄剤のためのCIP供給ラインと、ブロー成形ステーションで洗浄剤を収集するための取り外し可能なCIPシールキャップであって、洗浄剤を処理ユニットへ戻すためのCIP戻しラインに接続されるCIPシールキャップとを備える。結果として、洗浄剤を完全に収集して回路に流し込むことができる。
【0011】
ブロー成形機は、吹き込み空気をブロー成形ステーションにわたって分配するとともに、洗浄剤を収集して、収集された洗浄剤をCIP戻しラインへ導入するための媒体分配器を更に備えることが好ましい。結果として、スペースを取らない態様で吹き込み空気及び洗浄剤を分配できるとともに、ブロー成形機を製造工程からCIP工程へ及びその逆へと迅速に移行させることができる。
【0012】
CIP主遮断バルブがCIP供給ラインに設けられることが好ましい。このバルブは、製造プロセスで吹き込み空気が処理ユニットへ入り込むのを防止し、及び/又は、洗浄剤が吹き込み空気流に入り込むのを防止する。
【0013】
吹き込み空気のための遮断バルブが吹き込み空気供給ラインに設けられることが好ましい。前記バルブは、CIP中に洗浄剤が吹き込み空気コンプレッサに入り込むのを防止し、及び/又は、吹き込み空気がCIP回路へと抜け出ることを防止する。
【0014】
本発明の課題は、ステップa)においてバルブと吹き込みノズルとを含むブロー成形ステーションのバルブブロックにCIP剤が通される本発明に係るブロー成形機のCIPのための方法によっても解決される。このようにすると、PETボトルの製造にとって衛生に関し特に重要な吹き込みノズルなどのブロー成形機のシステム部品を分解することなく洗浄して殺菌することができる。
【0015】
CIP方法は、b)制御バルブの空気圧制御ラインを遮断するステップを更に備え、ステップb)がステップa)の前に行なわれることが好ましい。これにより、侵襲的なCIP剤が更なる制御バルブへの制御ラインを通過する可能性及び/又は圧縮空気ネットワークに入り込む可能性を回避できる。
【0016】
特に有利な形態において、CIP洗浄方法は、c)洗浄剤のためのCIP供給ラインをバルブのための少なくとも1つの吹き込み空気供給ラインに接続するステップを更に備え、ステップc)がステップa)の前に行なわれる。このようにすると、既存の吹き込み空気チャンネルを洗浄して洗浄剤を吹き込みノズルへ導入するために使用できる。
【0017】
該方法は、d)吹き込み空気供給ラインのコンプレッサ側の部分を遮断するステップを備え、ステップd)がステップa)の前に行なわれることが好ましい。CIPプロセスでは、これにより、洗浄剤が吹き込み空気コンプレッサに入り込むことが防止され、及び/又は、吹き込み空気がCIP回路へと抜け出ることが防止される。
【0018】
該方法は、バルブブロックを通過する洗浄剤を収集して、該洗浄剤をCIP剤回路へ戻すステップを更に備えることが好ましい。これは、洗浄剤の制御されない流出又はその浪費をそれぞれ防止する。
【0019】
方法の特に有利な形態は、戻された洗浄剤を処理して、処理された洗浄剤をCIP剤回路へ供給するステップを備える。このようにすると、洗浄剤を同じ洗浄品質をもって繰り返し使用できる。これは、コストを節約し、環境に優しい。
【0020】
滅菌洗浄剤、特に過酸化水素、過酢酸、アルコール又はせっけん水がバルブブロックに通されることが好ましい。このようにすると、特に予備成形物を殺菌するためにも使用される洗浄剤を用いて、飲料システムのための既に確立された方法で殺菌プロセスを行なうことができる。
【0021】
本発明に係るブロー成形機の好ましい実施形態が図面に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】CIPシステムを有する本発明に係るブロー成形機の概略図である。
【図2】吹き込み空気を導入するための空気圧制御バルブを有するバルブブロックの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1から分かるように、ブロー成形機1は、本実施形態では、プラスチックボトル3を製造するために使用される複数のブロー成形ステーション2を有する回転機械として既知の態様で構成されており、これらのステーション2は回転軸1’周りに対称に配置されている。各ブロー成形ステーションには、ブロー成形金型4と、吹き込み空気9を導入或いは排出するためのバルブ6、7を有するバルブブロック5とが設けられている。
【0024】
吹き込み空気9を発生させるためのコンプレッサ11は、吹き込み空気供給ライン12を介して、吹き込み空気遮断バルブ14により、個々のブロー成形ステーション2にわたって吹き込み空気9を分配するための媒体分配器15の吹き込み空気吸入口15aと接続される。媒体分配器15の吹き込み空気排出口15bはそれぞれ、吹き込み空気供給チャンネル16を介して、バルブブロック5に設けられる吹き込みノズル17へと吹き込み空気9を導入するための制御バルブ6に接続される。また、少なくとも1つのバルブ7、及び吹き込みノズル17及びブロー成形金型から吹き込み空気9を排出するための吹き込み空気排出チャンネル18がそれぞれ、バルブブロック5及びブロー成形ステーション2のそれぞれに設けられている。図1は、吹き込みノズル17に下側からアクセスできるようにバルブブロック5がブロー成形金型4に対して引き上げられた状態の位置でブロー成形機1を示している。
【0025】
また、ブロー成形機1はCIP洗浄システム20を備えており、該洗浄システムは、洗浄剤24を循環させて処理するための処理ユニット22と、処理ユニット22の出口22aをCIP主遮断バルブ28を介して吹き込み空気供給ライン12及び媒体分配器15の吹き込み空気吸入口15aのそれぞれに接続するCIP供給ライン26と、媒体分配器15のCIP出口15cを処理ユニット22の入口22bに接続するCIP戻しライン30と、洗浄剤24を吹き込みノズル17から収集して媒体分配器15のCIP入口15dへ戻すためのCIP収集ライン34を有する取り外し可能なCIPシールキャップ32とを有する。
【0026】
CIP工程中、処理ユニット22は、吹き込み空気遮断バルブ13の閉状態及びCIP主遮断バルブ28の開状態で、洗浄剤24を、CIP供給ライン26、吹き込み空気供給ライン12、媒体分配器15、吹き込み空気供給チャンネル16、バルブ6、吹き込みノズル17、CIPシールキャップ32、CIP収集ライン34、媒体分配器15、及びCIP戻しライン30を通じて回路内で圧送する。洗浄剤24の流れの方向が図1に矢印で象徴されている。吹き込み空気遮断バルブ13は、吹き込み空気供給ライン12のコンプレッサ側の部分12aだけを閉じ、そのため、吹き込み空気9がCIP回路内に入り込むこともなければ、洗浄液24がコンプレッサ11内に入り込むこともない。
【0027】
CIP工程中、洗浄剤24は、同時に、吹き込み空気排出チャンネル18及びバルブ7を介して吹き込みノズル17へと圧送される。製造プロセスでは、通常、排出チャンネル18が周囲の外気に通じるため、これらの排出チャンネルは、CIPプロセスでは、CIP接続ライン19(破線で描かれる)を介して、CIP供給ライン26及び媒体分配器15のそれぞれに接続され、あるいは、吹き込み空気供給ライン12に接続される。
【0028】
図2は、吹き込み空気供給チャンネル16及び接続チャンネル35を通じて吹き込み空気9を吹き込みノズル17へ導入するために空気圧作動によって開放された1つのバルブ6だけを伴って簡略化されるバルブブロック5の断面を示しており、その空気導入のために、バルブブロック5には対応する孔が設けられる。バルブ6は、スペーサスリーブ41を有するシリンダ39と、シール45、46を有するピストン43とを備え、シール45、46はシリンダ39及びスペーサスリーブ41のそれぞれに対してピストン43をシールする。
【0029】
バルブ6は、空気圧制御ライン47、CIP遮断バルブ48(明確にするため、これらのそれぞれは図1に示されない)、及びバルブ6を開/閉するための従来の制御バルブ又はパイロットバルブ49を介して、例えば6barの圧縮空気51を供給する圧縮空気ネットワークに接続される。製造プロセスでは、CIP遮断バルブ48が開放される。パイロットバルブ49が開放されると、圧縮空気51は、吹き込み空気供給チャンネル16が閉じられるまでピストン43を吹き込み空気供給チャンネル16の方向に押圧する。パイロットバルブ49が閉じられた後は、吹き込み空気供給チャンネル16を介して流入してピストン43を押圧する吹き込み空気9によってバルブ6を再び開放することができる。
【0030】
CIPプロセスでは、CIP遮断バルブ48が閉じられて、洗浄剤24がパイロットバルブ49に入り込むことが防止される。このとき、圧縮空気51はバルブ6に作用していないため、吹き込み空気供給チャンネル16を通じて流れ込む洗浄剤24がピストン43を押圧して右側に流れ、それにより、バルブ6が開放されるとともに、洗浄剤24が接続チャンネル35を通過して吹き込みノズル17へと至る。
【0031】
シール45、46は、洗浄剤24がピストン43とシリンダ39との間の制御側の部分39aに侵入するのを防止する−好ましくは完全に防止する。しかしながら、CIP遮断バルブ48の開放後にCIPプロセスを完了させるために部分39aに侵入した洗浄剤24が圧縮空気51によってシリンダ39から吹き込みノズル17内へと吹き出されることも想定し得る。バルブブロック5に形成されるベントチャンネル(図示せず)を介して部分39aから排出することも可能であり、これは、場合によっては部分39aの加熱によりサポートされる。
【0032】
シール45、46は、洗浄剤24に耐性がある材料、例えば金属、EPDMゴム、ペルフルオロゴム(例えばFFKM)又は適切な材料複合体から成る。好ましくは、テフロンリングが使用されてもよい。スペーサスリーブ41に対して密閉するシール46は、ここでは、必ずしも必要とは限らない。
【0033】
CIP遮断バルブ48は、例えば電磁的に作動される遮断バルブ、例えばコック又はボルトであってもよい。
【0034】
洗浄剤24は、例えば予備成形物を殺菌するために使用されるようなCIP殺菌剤であることが好ましい。洗浄剤24は、過酢酸、過酸化水素又はせっけん水などの酸又は塩基であることが好ましい。アルコールの使用も可能である。
【0035】
取り外し可能なCIPシールキャップ32はバルブブロック5及び吹き込みノズル17のそれぞれと緊密に終端し、それにより、循環する洗浄剤24を完全に収集でき、可能であれば戻して処理することができる。CIP収集ライン34は例えば柔軟性のあるラインであってもよい。製造プロセスにおいては、洗浄目的のために、CIPシールキャップ32を取り付ける或いは取り外すことがそれぞれできることは明白である。
【0036】
一般に、ブロー成形機は、例えば事前吹き込み、最終吹き込み、及び吹き込み間のための異なる圧力範囲の吹き込み空気9で動作し、それにより、吹き込み空気9を導入するために複数のバルブ6が設けられる。これらは、通常は、交互態様で動作される。同様に、吹き込み空気9を排出するための複数のブリーダバルブ7が必要に応じて設けられてもよく、これらのバルブは通常は一緒に開放される。明確のため、図1は、1つの圧力系だけ、例えば最終吹き込み空気のための圧力系だけを示している。言うまでもなく、更なる低圧系又は高圧系のための更なるバルブ6、7及び関連するラインが本発明に係るブロー成形機1に設けられてもよい。
【0037】
同様に、図2は、1つのバルブ6及び関連するチャンネル16、35を単に簡略的形態で示している。しかしながら、関連するチャンネル16、35を伴う任意の所望の数のバルブ6、7がバルブブロック5に設けられてもよい。構造が図示の例と異なっていてもよい。リリーフバルブ7は、導入バルブ6と同じ作動原理にしたがって形成することができる。しかしながら、言うまでもなく、接続チャンネル35及び排出チャンネル18の位置が図2と異なっていてもよい。例えば、ピストン43が接続チャンネル35を閉じることもできる。バルブ6、7及び特にシール45、46は、洗浄剤24によって侵襲されず、そのため、CIPシステム20内に組み込むことができるのは明白である。
【0038】
CIPシステム20は、洗浄剤24の処理を伴って回路内で動作することが好ましい。このようにすると、一定の殺菌作用によって洗浄剤を繰り返し使用して、資源を節約することができる。しかしながら、洗浄剤24は、吹き込みノズル17を通じて流された後、CIPシールキャップ32によって収集することもでき、また、廃棄又は別個の処理のためにタンクに供給することもできる。
【0039】
本発明に係るブロー成形機1は、以下のように洗浄することができる。
【0040】
吹き込み空気遮断バルブ13及びCIP遮断バルブ48が閉じられる。CIP保護キャップ32が吹き込みノズル17aに取り付けられて、吹き込み空気排出チャンネル18が媒体分配器15の排出口15b及び吹き込み空気供給ライン12のそれぞれに接続された後、CIP主遮断バルブ28が開かれて、処理ユニット22が始動される。前記ユニットは、洗浄剤24を吹き込み空気供給チャンネル16及び吹き込み空気排出チャンネル18を介してバルブ6、7のピストン43に至るまで圧送する。ピストン43が洗浄剤24の圧力によって移動され、それによりバルブ6、7が開かれ、その結果、洗浄剤24が接続チャンネル35を通じて吹き込みノズル17へと流れる。シール45、46及びCIP遮断バルブ48は、洗浄剤24がパイロットバルブ49に至るまで押し進むのを防止する。洗浄剤24は、CIPシールキャップ32によって収集されて、媒体分配器15及び戻しライン30によって処理ユニット22へと戻される。該ユニットは、洗浄剤24を再生してそれを元のCIP回路へと圧送する。所定のCIPフラッシング量及び継続時間に達した後、処理ユニット22の圧送機能が終了され、CIP主遮断バルブ28が再び閉じられる。このとき、残存する洗浄剤24をCIPシールキャップ32へ排出することができ、及び/又は、吹き込み空気遮断バルブ13が開放された後に該洗浄剤を吹き込み空気9と共にCIPシールキャップ32内へ吹き込ませることができる。また、CIP遮断バルブ48が開放された後、シール45、46を通り超える洗浄剤24を制御タイプの圧縮空気51を用いてバルブシリンダ39から吹き込みノズル17へと吹き込ませることができる。供給ライン12、16、18及び媒体分配器15の排出中に収集された洗浄剤24もCIP回路へ戻され或いは廃棄される。
【符号の説明】
【0041】
1…ブロー成形機、1’…回転軸、2…ブロー成形ステーション、3…プラスチックボトル、4…ブロー成型金型、5…バルブブロック、6、7…バルブ、9…吹き込み空気、11’…コンプレッサ、12…吹き込み空気供給ライン、12a…(12の)コンプレッサ側の部分、13…吹き込み空気遮断バルブ、14…空気遮断バルブ、15…媒体分配器、15a…吹き込み空気吸入口、15b…吹き込み空気排出口、15c…CIP出口、15d…CIP入口、18…吹き込み空気供給チャンネル、17、17a…吹き込みノズル、18…吹き込み空気排出チャンネル、19…CIP接続ライン、20…CIPシステム、22…処理ユニット、22a…(処理ユニットの)出口、22b…(処理ユニットの)入口、24…洗浄剤26…CIP供給ライン、28…CIP主遮断バルブ、29…CIP主遮断バルブ、30…CIP戻しライン、32…CIPシールキャップ、34…CIP収集ライン、35…接続チャンネル、39…シリンダ、39a…制御側の部分、41…スペーサスリーブ、43…ピストン、45、46…シール、47…空気圧制御ライン、48…CIP断バルブ、49…パイロットバルブ、51…圧縮空気。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックボトル、特にPETボトル(3)を製造するためのブロー成形機(1)であって、
バルブ(6、7)を有するバルブブロック(5)と、吹き込み空気(9)を導入し或いは排出するための吹き込みノズル(17)とが割り当てられた複数のブロー成形ステーション(2)、および、
当該ブロー成形機(1)を洗浄するための定置洗浄(CIP)システム(20)、
を備え、
前記バルブブロック(5)がCIPプロセスの中で含められ得るように前記バルブブロックが構成されていることを特徴とするブロー成形機。
【請求項2】
前記バルブ(6、7)を空気圧で作動させることができることを特徴とする、請求項1に記載のブロー成形機。
【請求項3】
前記バルブ(6、7)の空気圧制御ライン(47)を遮断するために前記バルブ(6、7)にCIP遮断バルブ(48)が設けられることを特徴とする、請求項1または2に記載のブロー成形機。
【請求項4】
前記バルブ(6、7)が、殺菌CIP洗浄剤、特に過酸化水素、過酢酸、アルコール、及びせっけん水に耐性があるシール(45、46)を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のブロー成形機。
【請求項5】
前記CIP洗浄システム(20)が、
CIP剤(24)を循環させて処理するための処理ユニット(22)と、
前記バルブ(6、7)のための吹き込み空気供給ライン(12)に接続することができる前記洗浄剤(24)のためのCIP供給ライン(26)と、
前記ブロー成形ステーション(2)にて前記洗浄剤(24)を収集するための取り付け可能/取り外し可能なCIPシールキャップ(32)であって、前記洗浄剤(24)を前記処理ユニット(22)へ戻すためのCIP戻しライン(30)に接続されるCIPシールキャップ(32)と、
を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のブロー成形機。
【請求項6】
前記吹き込み空気(9)を前記ブロー成形ステーション(2)にわたって分配するとともに、前記洗浄剤を収集し、収集された洗浄剤(24)を前記CIP戻しライン(30)へ導入するための媒体分配器(15)を備えることを特徴とする、請求項5に記載のブロー成形機。
【請求項7】
CIP主遮断バルブ(29)が前記CIP供給ライン(26)に設けられることを特徴とする、請求項6または7に記載のブロー成形機。
【請求項8】
吹き込み空気遮断バルブ(13)が前記吹き込み空気供給ライン(12)に設けられることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載のブロー成形機。
【請求項9】
請求項1に記載のブロー成形機(1)のCIPプロセスのための方法であって、
a)前記バルブ(6、7)と前記吹き込みノズル(17)とを含む前記ブロー成形ステーション(2)のバルブブロック(5)にCIP剤(24)を通すステップ、
を備える方法。
【請求項10】
b)前記バルブ(6、7)の空気圧制御ライン(47)を遮断するステップ、
を更に備え、
前記ステップb)が前記ステップa)の前に行なわれる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
c)前記洗浄剤(24)のためのCIP供給ライン(26)を前記バルブ(6、7)のための少なくとも1つの吹き込み空気供給ライン(12)に接続するステップ、
を更に備え、
前記ステップc)が前記ステップa)の前に行なわれる、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
d)前記吹き込み空気供給ライン(12)のコンプレッサ側の部分(12a)を遮断するステップ、
を更に備え、
前記ステップd)が前記ステップa)の前に行なわれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
e)前記バルブブロック(5)を通過する前記洗浄剤(24)を収集して、該洗浄剤(24)をCIP剤回路へ戻すステップ、
を更に備える、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
f)前記戻された洗浄剤(24)を処理して、前記処理された洗浄剤(24)を前記CIP剤回路へ供給するステップ、
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
滅菌洗浄剤、特に過酸化水素、過酢酸、アルコール又はせっけん水が前記バルブブロック(5)に通される、請求項9〜14のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−274651(P2010−274651A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−119439(P2010−119439)
【出願日】平成22年5月25日(2010.5.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(506040652)クロネス アクティェンゲゼルシャフト (55)
【Fターム(参考)】