プラズマトーチのための電極
細長い電極ホルダであって、電極の先端にある前面および電極ホルダを通って中心軸に沿って電極の先端内に配置されたドリルで開けられた孔を有する電極ホルダ、およびエミッション・インサートであって、そのエミッション表面が露出されるような様式で孔内に配置されたエミッション・インサートを有してなる、プラズマトーチのための電極において、エミッション表面が電極ホルダの前面に対して引っ込められている電極、および電極ソケットおよび電極ホルダを備えた、プラズマトーチのための電極であって、電極ソケットが雌ネジを有し、電極ホルダが雄ネジと円筒外面内の溝を有し、電極ホルダが、雄ネジと雌ネジにより互いに電極ソケット中にねじ込まれ、Oリングによって密封される電極、並びにその電極を備えたプラズマトーチが開示されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマトーチのための電極およびそのプラズマトーチを備えたプラズマトーチヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマは、陽イオンと陰イオン、電極、および励起された原子と分子、中性の原子と分子からなる導電性ガスに使用される用語であり、高温に加熱されている。
【0003】
単原子アルゴンおよび/または二原子ガスの水素、窒素、酸素、または空気などの様々なガスがプラズマガスとして使用される。これらのガスは、アークのエネルギーによってイオン化され、解離される。このアークは、ノズルによって狭められ、それゆえ、プラズマジェットと称される。
【0004】
このプラズマジェットのパラメータは、ノズルの電極の設計によってかなり影響を受け得る。プラズマジェットのこれらのパラメータには、例えば、ジェットの直径、温度、エネルギー密度およびガスの流量がある。
【0005】
例えば、プラズマ切断において、プラズマは、ガスまたは水によって冷却できるノズルにより狭められる。このようにして、2×106W/cm2までのエネルギー密度を達成することができる。プラズマジェットにおいて、温度が30,000℃まで上昇し、これが、ガスの高流量と相まって、材料を非常に高速で切断することができる。
【0006】
ノズルに大きい熱応力が生じるので、ノズルは通常、導電率および熱伝導率が高いために、金属材料、好ましくは銅から製造される。同じことが電極ホルダにも当てはまるが、ホルダは銀から製造されてもよい。次いで、ノズルはプラズマトーチ中に挿入される。プラズマトーチの主要部材は、プラズマトーチヘッド、ノズルキャップ、プラズマガス導通部材、ノズル、ノズルホルダ、電極クイル(electrode quill)、電極インサートを備えた電極ホルダ、および現代のプラズマバーナにおいては、ノズル保護キャップのホルダとノズル保護キャップである。電極ホルダは、タングステンから製造された、エミッション・インサート(emission insert)としても知られている先の尖った電極インサートを固定する。このインサートは、アルゴンと水素の混合物などの非酸化性ガスがプラズマガスとして使用される場合に適している。空気または酸素などの酸化性ガスがプラズマガスとして使用される場合、先の平らな電極も適しており、その電極インサートはハフニウムから製造される。
【0007】
ノズルと電極の有効寿命を長くするために、それらはしばしば水などの液体により冷却されるが、ガスにより冷却してもよい。
【0008】
そういう訳で、液体冷却プラズマトーチとガス冷却プラズマトーチとは区別される。
【0009】
最新技術において、電極は、導電率と熱伝導率が良好な材料、例えば、銅および銀またはそれらの合金から製造された電極ホルダ、および耐熱性材料、例えば、タングステン、ジルコニウムまたはハフニウムから製造されたエミッション・インサートからなる。酸素を含有するプラズマガスについては、ジルコニウムを使用することができるが、ハフニウムのほうが、熱的性質がより良好であるために適している。何故ならば、ハフニウムの酸化物はより耐熱性であるからである。
【0010】
電極の有効寿命を長くするために、エミッション・インサートとして耐熱性材料がホルダ中に導入され、これが冷却される。冷却の最も効果的な形態が液体冷却である。
【0011】
特許文献1には、酸化性ガスのためのこの種の電極(陰極)が記載されている。この陰極(エミッション・インサート)は、ある材料、例えば、ジルコニウムからなり、その酸化物は耐熱性であり、銅から製造された陰極ホルダ中に挿入される。この陰極ホルダは、冷却水チャンネルによって内側から冷却される。この文献には、陰極の限られた耐久性(短い有効寿命)の問題も記載されており、この問題は、良好な切断品質に必要とされるプラズマガスの回転によって生じる。陰極ホルダは、その周りにガス導通環が配置されたつばを有し、このつばの内部にはガスチャンネルが設けられ、プラズマガスを副流と主流に分割し、これらのチャンネルが、ノズルに面する側で主流を形成し回転させ、陰極ホルダに面する側で副流を形成し反対方向に回転させ、あるいは、陰極ホルダのつばは、副ガス流を形成し、そらせるように働く凹部を有する。このようにして、その意図は、摩耗を減少させるために、エミッション・インサートの上流に安定したガス区域を形成することにある。しかしながら、この方法では、得られる切断品質は、強力に回転するプラズマガスによるものほど良好ではない。
【0012】
それに加え、特許文献2および3において、スリーブ(セパレータ)がエミッション・インサートの周りに取り付けられている電極構成が記載されており、セパレータはエミッション・インサートを電極ホルダから隔てている。このセパレータは主に銀からなり、電極ホルダは主に銅からなる。銀は銅よりも酸素との反応がより不活性であるので、特に純粋な酸素により切断する場合、銀は長い有効寿命を確保する。しかしながら、これらの電極構成を製造することは複雑である。
【0013】
エミッション・インサートのエミッション表面が、エミッション・インサートに凹部を画成するように最初に成形され、この凹部が、エミッション・インサートの直径および切断流に比例する初期深さを中心軸に有することが、特許文献4から公知である。この凹部により、プラズマアークの着火と動作によりノズルの内面に生じるエミッション材料の堆積物が減少する。しかしながら、有効寿命はこのようにして延長できないことが研究により示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】東独国特許第87361B1号明細書
【特許文献2】独国特許第69014289T3号明細書
【特許文献3】独国特許第69937323T2号明細書
【特許文献4】独国特許第69512247T2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、プラズマトーチのための電極、特にエミッション・インサートの有効寿命を増加させる課題、およびプロセスにおいては、同時に製造労力を減少させる課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この課題は、本発明にしたがって、細長い電極ホルダであって、電極の先端にある前面および電極ホルダを通って中心軸に沿って電極の先端内に配置されたドリルで開けられた孔を有する電極ホルダ、およびエミッション・インサートであって、そのエミッション表面が露出されるような様式で孔内に配置されたエミッション・インサートを有してなる、プラズマトーチのための電極において、エミッション表面が電極ホルダの前面に対して引っ込められている電極によって解決される。
【0017】
第2の態様によれば、この課題は、電極ソケットおよび電極ホルダを備えた、プラズマトーチのための電極であって、電極ソケットが雌ネジを有し、電極ホルダが雄ネジと円筒外面内の溝を有し、電極ホルダが、雄ネジと雌ネジにより電極ソケット中にねじ込まれ、Oリングによって密封される電極によって解決される。このOリングは、密封目的のために溝内に配置されてよい。
【0018】
様々な従属請求項が、本発明の有益なさらに別の実施の形態を定義する。
【0019】
本発明は、エミッション表面を電極ホルダの前面に対して引っ込ませることによって、電極の有効寿命が増加するという驚くべき発見に基づく。
【0020】
本発明のさらに別の特徴および利点は、添付の特許請求の範囲および図面を参照して、本発明の多数の例示の実施の形態が詳しく示されている以下の説明から、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】有効寿命を延長させ、プラズマトーチの稼働安全性を改善するために、電極のより良好な心出しおよび/または密封および特別なエミッション・インサートの両方が提供される、本発明の第1の特定の実施の形態によるプラズマトーチヘッドの縦断面図
【図2】図1に示された電極の改善された心出しおよび密封の詳細を示す縦断面図
【図3】エミッション・インサートの導入前の電極ホルダの縦断面図
【図4】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図5】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図6】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図7】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図8】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図9】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図10】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図11】前面からのエミッション・インサートの特定の実施の形態の表面形状を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の特定の実施の形態によるプラズマトーチヘッド1であって、その主要部材が、少なくともノズル4、雄ネジ7.4を有する電極ホルダ7.5とエミッション・インサート7.1とを有する電極7、または正確に言うと、先の平らな電極7、およびガス導通部材3であるプラズマトーチヘッドである。
【0023】
ここに記載された場合、ノズル4は、ノズルホルダ5およびノズルキャップ2により所定の位置に固定されている。電極ソケット6は、雌ネジ6.4により電極ホルダ7.5を収容している。ガス導通部材3が、電極7とノズル4との間に配置され、プラズマガスPGを回転させる。プラズマトーチヘッド1は水冷機能を有し、水が、冷却管10により、冷却液供給源(WV1)から冷却液出口(WR1)へと、またノズル4とノズルキャップ2との間の空間により、供給源WV2から冷却液出口WR2へと、電極内部を通って流動する。それに加え、プラズマトーチヘッド1はノズル保護キャップ9を有し、キャップ9は、この実施の形態において、ノズル保護キャップホルダ8にねじ込まれている。ノズル、特にノズル先端を保護する補助ガスが、ノズル保護キャップ9とノズルキャップ2との間を流動する。
【0024】
図2は、電極ホルダ7.5に対する電極7の改善された心出しと密封を示している。電極ソケット6に面した側に、電極7は、雄ネジ7.4、Oリング7.2を収容するための溝7.3、および円筒外面7.6(心出し面)を有する。この円筒外面7.6は、電極ソケット6の円筒内面6.6(心出し面)との狭い許容範囲を有する。これは、例えば、心出しに通常使用されるタイプのDIN ISO 286による隙間嵌めH7/h6によって行われる。これらの特徴の組合せのお陰で、電極7と電極ソケット6との間、それゆえプラズマトーチの良好な心出し、および信頼できる密封が達成される。
【0025】
図3は、エミッション・インサート7.1を電極ホルダ7.5中に導入する前の電極7を示している。
【0026】
図4から10は本発明の電極7の特別な実施の形態を示しており、この電極7は電極ホルダ7.5およびエミッション・インサート7.1を有する。
【0027】
電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.11との間の距離a、および電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.12との間の距離bに関して、以下の関係式が適用される:
a>b
a=0.15mmから0.5mm
b=0.1mmから0.45mm
a≧1.3×bから3×b
【0028】
エミッション・インサート7.1の表面における角度γは、0°から120°の範囲にあることが都合よい。
【0029】
電極ホルダ7.5内のエミッション・インサート7.1のための孔の直径c1は、0.5mmから2.9mmの範囲にあることが都合よい。それに加え、エミッション・インサート7.1に以下が適用されることが都合よい:
直径c2: c2=0.5mmから2.9mm
表面7.11の直径d: d=0.3mmから2.7mmおよびd≦c2−0.2mm
【0030】
その他の点については、環状表面A2の幅gについては、以下が適用される:g≧0.1mm=(c2−d)/2
【0031】
エミッション・インサート7.1の角度βは10°から90°の範囲にあることが都合よいのに対し、電極ホルダ7.5内の孔の角度αは80°から160°の範囲にあることが都合よく、ここで、α>βである。
【0032】
図11は、エミッション・インサート7.1の異なる表面形状を示している。電極ホルダ7.5に隣接したエミッション・インサート7.1の表面の面積A2は、円形デザインの場合には、直径c2に応じて生じる円形環の可能な最小の面積A2の少なくとも同じ大きさである。周囲表面7.12と中央表面7.11との間に、面積A3を有する移行表面7.13(例えば、傾斜している)を設けることも可能である。表面7.11と7.13の外形は、例えば、三角形、多角形または星形などであってよい。
【0033】
先の説明、図面および特許請求の範囲に開示された本発明の特徴は、個々と任意の組合せの両方で本発明を様々な実施の形態で実施するのに必須であり得る。
【符号の説明】
【0034】
1 プラズマトーチヘッド
2 ノズルキャップ
3 ガス導通部材
4 ノズル
5 ノズルホルダ
6 電極ソケット
6.4 雌ネジ
6.6 円筒内面
7 電極
7.1 エミッション・インサート
7.2 Oリング
7.3 溝
7.4 雄ネジ
7.5 電極ホルダ
7.6 円筒外面
7.7 電極の先端での電極ホルダの表面
7.11 エミッション・インサートの中央表面
7.12 エミッション・インサートの周囲表面
7.13 移行表面
7.14 電極ホルダ7.5内の孔
7.15 エミッション・インサート7.1の端部
7.16 孔7.14の底部
8 ノズル保護キャップホルダ
9 ノズル保護キャップ
A1 表面7.11の面積
A2 表面7.12の面積
a 電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.11との間の距離
b 電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.12との間の距離
c1 電極ホルダ7.5内のエミッション・インサート7.1のための孔の直径
c2 エミッション・インサート7.1の直径
d エミッション・インサート7.1の表面7.11の直径
e エミッション・インサート7.1の長さ
f 電極ホルダ7.5内のエミッション・インサート7.1のための孔の円筒部分の長さ
g 環状表面A2の幅
α 電極ホルダ7.5内の孔の角度
β エミッション・インサート7.1の角度
γ エミッション・インサート7.1の表面の角度
r 半径
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマトーチのための電極およびそのプラズマトーチを備えたプラズマトーチヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマは、陽イオンと陰イオン、電極、および励起された原子と分子、中性の原子と分子からなる導電性ガスに使用される用語であり、高温に加熱されている。
【0003】
単原子アルゴンおよび/または二原子ガスの水素、窒素、酸素、または空気などの様々なガスがプラズマガスとして使用される。これらのガスは、アークのエネルギーによってイオン化され、解離される。このアークは、ノズルによって狭められ、それゆえ、プラズマジェットと称される。
【0004】
このプラズマジェットのパラメータは、ノズルの電極の設計によってかなり影響を受け得る。プラズマジェットのこれらのパラメータには、例えば、ジェットの直径、温度、エネルギー密度およびガスの流量がある。
【0005】
例えば、プラズマ切断において、プラズマは、ガスまたは水によって冷却できるノズルにより狭められる。このようにして、2×106W/cm2までのエネルギー密度を達成することができる。プラズマジェットにおいて、温度が30,000℃まで上昇し、これが、ガスの高流量と相まって、材料を非常に高速で切断することができる。
【0006】
ノズルに大きい熱応力が生じるので、ノズルは通常、導電率および熱伝導率が高いために、金属材料、好ましくは銅から製造される。同じことが電極ホルダにも当てはまるが、ホルダは銀から製造されてもよい。次いで、ノズルはプラズマトーチ中に挿入される。プラズマトーチの主要部材は、プラズマトーチヘッド、ノズルキャップ、プラズマガス導通部材、ノズル、ノズルホルダ、電極クイル(electrode quill)、電極インサートを備えた電極ホルダ、および現代のプラズマバーナにおいては、ノズル保護キャップのホルダとノズル保護キャップである。電極ホルダは、タングステンから製造された、エミッション・インサート(emission insert)としても知られている先の尖った電極インサートを固定する。このインサートは、アルゴンと水素の混合物などの非酸化性ガスがプラズマガスとして使用される場合に適している。空気または酸素などの酸化性ガスがプラズマガスとして使用される場合、先の平らな電極も適しており、その電極インサートはハフニウムから製造される。
【0007】
ノズルと電極の有効寿命を長くするために、それらはしばしば水などの液体により冷却されるが、ガスにより冷却してもよい。
【0008】
そういう訳で、液体冷却プラズマトーチとガス冷却プラズマトーチとは区別される。
【0009】
最新技術において、電極は、導電率と熱伝導率が良好な材料、例えば、銅および銀またはそれらの合金から製造された電極ホルダ、および耐熱性材料、例えば、タングステン、ジルコニウムまたはハフニウムから製造されたエミッション・インサートからなる。酸素を含有するプラズマガスについては、ジルコニウムを使用することができるが、ハフニウムのほうが、熱的性質がより良好であるために適している。何故ならば、ハフニウムの酸化物はより耐熱性であるからである。
【0010】
電極の有効寿命を長くするために、エミッション・インサートとして耐熱性材料がホルダ中に導入され、これが冷却される。冷却の最も効果的な形態が液体冷却である。
【0011】
特許文献1には、酸化性ガスのためのこの種の電極(陰極)が記載されている。この陰極(エミッション・インサート)は、ある材料、例えば、ジルコニウムからなり、その酸化物は耐熱性であり、銅から製造された陰極ホルダ中に挿入される。この陰極ホルダは、冷却水チャンネルによって内側から冷却される。この文献には、陰極の限られた耐久性(短い有効寿命)の問題も記載されており、この問題は、良好な切断品質に必要とされるプラズマガスの回転によって生じる。陰極ホルダは、その周りにガス導通環が配置されたつばを有し、このつばの内部にはガスチャンネルが設けられ、プラズマガスを副流と主流に分割し、これらのチャンネルが、ノズルに面する側で主流を形成し回転させ、陰極ホルダに面する側で副流を形成し反対方向に回転させ、あるいは、陰極ホルダのつばは、副ガス流を形成し、そらせるように働く凹部を有する。このようにして、その意図は、摩耗を減少させるために、エミッション・インサートの上流に安定したガス区域を形成することにある。しかしながら、この方法では、得られる切断品質は、強力に回転するプラズマガスによるものほど良好ではない。
【0012】
それに加え、特許文献2および3において、スリーブ(セパレータ)がエミッション・インサートの周りに取り付けられている電極構成が記載されており、セパレータはエミッション・インサートを電極ホルダから隔てている。このセパレータは主に銀からなり、電極ホルダは主に銅からなる。銀は銅よりも酸素との反応がより不活性であるので、特に純粋な酸素により切断する場合、銀は長い有効寿命を確保する。しかしながら、これらの電極構成を製造することは複雑である。
【0013】
エミッション・インサートのエミッション表面が、エミッション・インサートに凹部を画成するように最初に成形され、この凹部が、エミッション・インサートの直径および切断流に比例する初期深さを中心軸に有することが、特許文献4から公知である。この凹部により、プラズマアークの着火と動作によりノズルの内面に生じるエミッション材料の堆積物が減少する。しかしながら、有効寿命はこのようにして延長できないことが研究により示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】東独国特許第87361B1号明細書
【特許文献2】独国特許第69014289T3号明細書
【特許文献3】独国特許第69937323T2号明細書
【特許文献4】独国特許第69512247T2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、プラズマトーチのための電極、特にエミッション・インサートの有効寿命を増加させる課題、およびプロセスにおいては、同時に製造労力を減少させる課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この課題は、本発明にしたがって、細長い電極ホルダであって、電極の先端にある前面および電極ホルダを通って中心軸に沿って電極の先端内に配置されたドリルで開けられた孔を有する電極ホルダ、およびエミッション・インサートであって、そのエミッション表面が露出されるような様式で孔内に配置されたエミッション・インサートを有してなる、プラズマトーチのための電極において、エミッション表面が電極ホルダの前面に対して引っ込められている電極によって解決される。
【0017】
第2の態様によれば、この課題は、電極ソケットおよび電極ホルダを備えた、プラズマトーチのための電極であって、電極ソケットが雌ネジを有し、電極ホルダが雄ネジと円筒外面内の溝を有し、電極ホルダが、雄ネジと雌ネジにより電極ソケット中にねじ込まれ、Oリングによって密封される電極によって解決される。このOリングは、密封目的のために溝内に配置されてよい。
【0018】
様々な従属請求項が、本発明の有益なさらに別の実施の形態を定義する。
【0019】
本発明は、エミッション表面を電極ホルダの前面に対して引っ込ませることによって、電極の有効寿命が増加するという驚くべき発見に基づく。
【0020】
本発明のさらに別の特徴および利点は、添付の特許請求の範囲および図面を参照して、本発明の多数の例示の実施の形態が詳しく示されている以下の説明から、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】有効寿命を延長させ、プラズマトーチの稼働安全性を改善するために、電極のより良好な心出しおよび/または密封および特別なエミッション・インサートの両方が提供される、本発明の第1の特定の実施の形態によるプラズマトーチヘッドの縦断面図
【図2】図1に示された電極の改善された心出しおよび密封の詳細を示す縦断面図
【図3】エミッション・インサートの導入前の電極ホルダの縦断面図
【図4】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図5】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図6】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図7】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図8】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図9】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図10】本発明の電極の特別な実施の形態の縦断面図、エミッション・インサートの詳細の縦断面図、およびその正面図
【図11】前面からのエミッション・インサートの特定の実施の形態の表面形状を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の特定の実施の形態によるプラズマトーチヘッド1であって、その主要部材が、少なくともノズル4、雄ネジ7.4を有する電極ホルダ7.5とエミッション・インサート7.1とを有する電極7、または正確に言うと、先の平らな電極7、およびガス導通部材3であるプラズマトーチヘッドである。
【0023】
ここに記載された場合、ノズル4は、ノズルホルダ5およびノズルキャップ2により所定の位置に固定されている。電極ソケット6は、雌ネジ6.4により電極ホルダ7.5を収容している。ガス導通部材3が、電極7とノズル4との間に配置され、プラズマガスPGを回転させる。プラズマトーチヘッド1は水冷機能を有し、水が、冷却管10により、冷却液供給源(WV1)から冷却液出口(WR1)へと、またノズル4とノズルキャップ2との間の空間により、供給源WV2から冷却液出口WR2へと、電極内部を通って流動する。それに加え、プラズマトーチヘッド1はノズル保護キャップ9を有し、キャップ9は、この実施の形態において、ノズル保護キャップホルダ8にねじ込まれている。ノズル、特にノズル先端を保護する補助ガスが、ノズル保護キャップ9とノズルキャップ2との間を流動する。
【0024】
図2は、電極ホルダ7.5に対する電極7の改善された心出しと密封を示している。電極ソケット6に面した側に、電極7は、雄ネジ7.4、Oリング7.2を収容するための溝7.3、および円筒外面7.6(心出し面)を有する。この円筒外面7.6は、電極ソケット6の円筒内面6.6(心出し面)との狭い許容範囲を有する。これは、例えば、心出しに通常使用されるタイプのDIN ISO 286による隙間嵌めH7/h6によって行われる。これらの特徴の組合せのお陰で、電極7と電極ソケット6との間、それゆえプラズマトーチの良好な心出し、および信頼できる密封が達成される。
【0025】
図3は、エミッション・インサート7.1を電極ホルダ7.5中に導入する前の電極7を示している。
【0026】
図4から10は本発明の電極7の特別な実施の形態を示しており、この電極7は電極ホルダ7.5およびエミッション・インサート7.1を有する。
【0027】
電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.11との間の距離a、および電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.12との間の距離bに関して、以下の関係式が適用される:
a>b
a=0.15mmから0.5mm
b=0.1mmから0.45mm
a≧1.3×bから3×b
【0028】
エミッション・インサート7.1の表面における角度γは、0°から120°の範囲にあることが都合よい。
【0029】
電極ホルダ7.5内のエミッション・インサート7.1のための孔の直径c1は、0.5mmから2.9mmの範囲にあることが都合よい。それに加え、エミッション・インサート7.1に以下が適用されることが都合よい:
直径c2: c2=0.5mmから2.9mm
表面7.11の直径d: d=0.3mmから2.7mmおよびd≦c2−0.2mm
【0030】
その他の点については、環状表面A2の幅gについては、以下が適用される:g≧0.1mm=(c2−d)/2
【0031】
エミッション・インサート7.1の角度βは10°から90°の範囲にあることが都合よいのに対し、電極ホルダ7.5内の孔の角度αは80°から160°の範囲にあることが都合よく、ここで、α>βである。
【0032】
図11は、エミッション・インサート7.1の異なる表面形状を示している。電極ホルダ7.5に隣接したエミッション・インサート7.1の表面の面積A2は、円形デザインの場合には、直径c2に応じて生じる円形環の可能な最小の面積A2の少なくとも同じ大きさである。周囲表面7.12と中央表面7.11との間に、面積A3を有する移行表面7.13(例えば、傾斜している)を設けることも可能である。表面7.11と7.13の外形は、例えば、三角形、多角形または星形などであってよい。
【0033】
先の説明、図面および特許請求の範囲に開示された本発明の特徴は、個々と任意の組合せの両方で本発明を様々な実施の形態で実施するのに必須であり得る。
【符号の説明】
【0034】
1 プラズマトーチヘッド
2 ノズルキャップ
3 ガス導通部材
4 ノズル
5 ノズルホルダ
6 電極ソケット
6.4 雌ネジ
6.6 円筒内面
7 電極
7.1 エミッション・インサート
7.2 Oリング
7.3 溝
7.4 雄ネジ
7.5 電極ホルダ
7.6 円筒外面
7.7 電極の先端での電極ホルダの表面
7.11 エミッション・インサートの中央表面
7.12 エミッション・インサートの周囲表面
7.13 移行表面
7.14 電極ホルダ7.5内の孔
7.15 エミッション・インサート7.1の端部
7.16 孔7.14の底部
8 ノズル保護キャップホルダ
9 ノズル保護キャップ
A1 表面7.11の面積
A2 表面7.12の面積
a 電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.11との間の距離
b 電極ホルダ7.5の表面7.7とエミッション・インサート7.1の表面7.12との間の距離
c1 電極ホルダ7.5内のエミッション・インサート7.1のための孔の直径
c2 エミッション・インサート7.1の直径
d エミッション・インサート7.1の表面7.11の直径
e エミッション・インサート7.1の長さ
f 電極ホルダ7.5内のエミッション・インサート7.1のための孔の円筒部分の長さ
g 環状表面A2の幅
α 電極ホルダ7.5内の孔の角度
β エミッション・インサート7.1の角度
γ エミッション・インサート7.1の表面の角度
r 半径
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマトーチのための電極(7)において、
細長い電極ホルダ(7.5)であって、前記電極の先端にある前面(7.7)および該電極ホルダ(7.5)を通って中心軸に沿って前記電極の先端内に配置された孔(7.14)を有する電極ホルダ、および
エミッション・インサート(7.1)であって、該エミッション・インサート(7.1)のエミッション表面(7.11および7.12)が露出されるような様式で前記孔(7.14)内に配置されたエミッション・インサート、
を有してなる電極において、
前記エミッション表面(7.11および7.12)が前記電極ホルダの前記前面(7.7)に対して引っ込められていることを特徴とする電極(7)。
【請求項2】
前記エミッション表面が中央表面(7.11)および周囲表面(7.12)を含むことを特徴とする請求項1記載の電極(7)。
【請求項3】
前記エミッション表面(7.1)の前記中央表面(7.11)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離aが、前記エミッション表面(7.1)の前記周囲表面(7.12)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離bより大きいことを特徴とする請求項2記載の電極(7)。
【請求項4】
前記周囲表面(7.12)が傾斜していることを特徴とする請求項2記載の電極(7)。
【請求項5】
前記エミッション・インサート(7.1)の、前記電極の先端の反対の端部(7.5)が円錐台状であることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項6】
前記電極の先端の反対の端部(7.15)が、10°から90°の範囲の角度βで円錐台状に延在することを特徴とする請求項5記載の電極(7)。
【請求項7】
前記孔(7.14)が円錐状底部(7.16)を有することを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項8】
前記円錐状底部(7.16)が80°から160°の範囲にある角度αを有することを特徴とする請求項7記載の電極(7)。
【請求項9】
雌ネジ(6.4)を有する電極ソケット(6)を有し、前記電極ホルダ(7.5)が、雄ネジ(7.4)および前記円筒外面(7.6)にある溝(7.3)を有し、該電極ホルダ(7.5)が、前記雄ネジ(7.4)と前記雌ネジ(6.4)により前記電極ソケット(6)と互いにねじ込まれ、密封されていることを特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項10】
密封のために前記溝(7.3)内にOリング(7.2)が配置されていることを特徴とする請求項9記載の電極(7)。
【請求項11】
プラズマトーチのための電極(7)であって、
電極ソケット(6)、および
電極ホルダ(7.5)、
を備え、
前金電極ソケット(6)が雌ネジ(6.4)を有し、前記電極ホルダ(7.5)が雄ネジ(7.4)と円筒外面(7.6)内にある溝(7.3)を有し、前記電極ホルダ(7.5)が、該雄ネジ(7.4)と該雌ネジ(6.4)により互いに前記電極ソケット(6)にねじ込まれ、Oリング(7.2)によって密封されることを特徴とする電極(7)。
【請求項12】
前記電極ホルダ(7.5)が、細長く、前記電極の先端にある前面(7.7)および該電極ホルダ(7.5)を通って中心軸に沿って該電極の先端に配置されたドリルで開けられた孔(7.14)を有し、エミッション・インサート(7.1)であって、該エミッション・インサート(7.1)のエミッション表面(7.11および7.12)が露出されるような様式で前記孔(7.14)内に配置されたエミッション・インサートが設けられ、前記エミッション表面(7.11および7.12)が前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)に対して引っ込められていることを特徴とする請求項11記載の電極(7)。
【請求項13】
前記エミッション表面が中央表面(7.11)および周囲表面(7.12)を含むことを特徴とする請求項11または12記載の電極(7)。
【請求項14】
前記エミッション表面(7.1)の前記中央表面(7.11)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離aが、前記エミッション表面(7.1)の前記周囲表面(7.12)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離bより大きいことを特徴とする請求項13記載の電極(7)。
【請求項15】
前記周囲表面(7.12)が傾斜していることを特徴とする請求項13記載の電極(7)。
【請求項16】
前記エミッション・インサート(7.1)の、前記電極の先端の反対の端部(7.5)が円錐台状であることを特徴とする請求項11から15いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項17】
前記電極の先端の反対の端部(7.15)が、10°から90°の範囲の角度βで円錐台状に延在することを特徴とする請求項16記載の電極(7)。
【請求項18】
前記孔(7.14)が円錐状底部(7.16)を有することを特徴とする請求項11から17いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項19】
前記円錐状底部(7.16)が80°から160°の範囲にある角度αを有することを特徴とする請求項18記載の電極(7)。
【請求項20】
請求項1から19いずれか1項記載の電極(7)を備えたプラズマトーチヘッド(1)。
【請求項1】
プラズマトーチのための電極(7)において、
細長い電極ホルダ(7.5)であって、前記電極の先端にある前面(7.7)および該電極ホルダ(7.5)を通って中心軸に沿って前記電極の先端内に配置された孔(7.14)を有する電極ホルダ、および
エミッション・インサート(7.1)であって、該エミッション・インサート(7.1)のエミッション表面(7.11および7.12)が露出されるような様式で前記孔(7.14)内に配置されたエミッション・インサート、
を有してなる電極において、
前記エミッション表面(7.11および7.12)が前記電極ホルダの前記前面(7.7)に対して引っ込められていることを特徴とする電極(7)。
【請求項2】
前記エミッション表面が中央表面(7.11)および周囲表面(7.12)を含むことを特徴とする請求項1記載の電極(7)。
【請求項3】
前記エミッション表面(7.1)の前記中央表面(7.11)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離aが、前記エミッション表面(7.1)の前記周囲表面(7.12)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離bより大きいことを特徴とする請求項2記載の電極(7)。
【請求項4】
前記周囲表面(7.12)が傾斜していることを特徴とする請求項2記載の電極(7)。
【請求項5】
前記エミッション・インサート(7.1)の、前記電極の先端の反対の端部(7.5)が円錐台状であることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項6】
前記電極の先端の反対の端部(7.15)が、10°から90°の範囲の角度βで円錐台状に延在することを特徴とする請求項5記載の電極(7)。
【請求項7】
前記孔(7.14)が円錐状底部(7.16)を有することを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項8】
前記円錐状底部(7.16)が80°から160°の範囲にある角度αを有することを特徴とする請求項7記載の電極(7)。
【請求項9】
雌ネジ(6.4)を有する電極ソケット(6)を有し、前記電極ホルダ(7.5)が、雄ネジ(7.4)および前記円筒外面(7.6)にある溝(7.3)を有し、該電極ホルダ(7.5)が、前記雄ネジ(7.4)と前記雌ネジ(6.4)により前記電極ソケット(6)と互いにねじ込まれ、密封されていることを特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項10】
密封のために前記溝(7.3)内にOリング(7.2)が配置されていることを特徴とする請求項9記載の電極(7)。
【請求項11】
プラズマトーチのための電極(7)であって、
電極ソケット(6)、および
電極ホルダ(7.5)、
を備え、
前金電極ソケット(6)が雌ネジ(6.4)を有し、前記電極ホルダ(7.5)が雄ネジ(7.4)と円筒外面(7.6)内にある溝(7.3)を有し、前記電極ホルダ(7.5)が、該雄ネジ(7.4)と該雌ネジ(6.4)により互いに前記電極ソケット(6)にねじ込まれ、Oリング(7.2)によって密封されることを特徴とする電極(7)。
【請求項12】
前記電極ホルダ(7.5)が、細長く、前記電極の先端にある前面(7.7)および該電極ホルダ(7.5)を通って中心軸に沿って該電極の先端に配置されたドリルで開けられた孔(7.14)を有し、エミッション・インサート(7.1)であって、該エミッション・インサート(7.1)のエミッション表面(7.11および7.12)が露出されるような様式で前記孔(7.14)内に配置されたエミッション・インサートが設けられ、前記エミッション表面(7.11および7.12)が前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)に対して引っ込められていることを特徴とする請求項11記載の電極(7)。
【請求項13】
前記エミッション表面が中央表面(7.11)および周囲表面(7.12)を含むことを特徴とする請求項11または12記載の電極(7)。
【請求項14】
前記エミッション表面(7.1)の前記中央表面(7.11)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離aが、前記エミッション表面(7.1)の前記周囲表面(7.12)と前記電極ホルダ(7.5)の前記前面(7.7)との間の距離bより大きいことを特徴とする請求項13記載の電極(7)。
【請求項15】
前記周囲表面(7.12)が傾斜していることを特徴とする請求項13記載の電極(7)。
【請求項16】
前記エミッション・インサート(7.1)の、前記電極の先端の反対の端部(7.5)が円錐台状であることを特徴とする請求項11から15いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項17】
前記電極の先端の反対の端部(7.15)が、10°から90°の範囲の角度βで円錐台状に延在することを特徴とする請求項16記載の電極(7)。
【請求項18】
前記孔(7.14)が円錐状底部(7.16)を有することを特徴とする請求項11から17いずれか1項記載の電極(7)。
【請求項19】
前記円錐状底部(7.16)が80°から160°の範囲にある角度αを有することを特徴とする請求項18記載の電極(7)。
【請求項20】
請求項1から19いずれか1項記載の電極(7)を備えたプラズマトーチヘッド(1)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2012−512510(P2012−512510A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541080(P2011−541080)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【国際出願番号】PCT/DE2009/001692
【国際公開番号】WO2010/037380
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(511149902)シェルベリ フィンスターヴァルデ プラスマ ウント マシーネン ゲーエムベーハー (3)
【氏名又は名称原語表記】Kjellberg Finsterwalde Plasma und Maschinen GmbH
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【国際出願番号】PCT/DE2009/001692
【国際公開番号】WO2010/037380
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(511149902)シェルベリ フィンスターヴァルデ プラスマ ウント マシーネン ゲーエムベーハー (3)
【氏名又は名称原語表記】Kjellberg Finsterwalde Plasma und Maschinen GmbH
【Fターム(参考)】
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