説明

プリアンプティブ徴候のサポート

【課題】相関性のある徴候を通じて作業方法を決定するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】システムは、診断データベースを構築して管理する診断オーサリング装置で構成される。診断データベース内に情報が記憶され、この診断データベースが、特定の問題点との相関において特定の徴候を示す傾向にある装置及び/又はシステムを識別する。一般に、装置及び/又はシステムにおけるこれらの問題点には、この種の装置及び/又はシステムに共通の解決方法がある。この問題点は、場合によっては所有者が気づく前に、或いは徴候が現れる前であっても先行して徴候をチェックするのに十分共通性のあるものとすることができる。この問題点は、問題点を解決又は回避するためにとられる行動を必要とし得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に診断装置に関する。より具体的には、本発明は、異なるタイプの診断項目、例えば車両の潜在的な問題点に関するプリアンプティブ(Preemptive)徴候をユーザに通知するシステムにおけるサポートの実施に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの業界において、製造工程、並びに装置又は製品の耐用年数を通じた補修の際に、診断システムがますます重要な役割を果たしている。診断システムによっては、パーソナルコンピュータ技術に基づいて、使い勝手の良い、メニュー形式の診断アプリケーションを特徴としているものもある。これらのシステムは、リアルタイムベースでシステム診断を行う際に全レベルにおいて技術者及び専門家を支援する。
【0003】
通常の診断システムは、診断手順の指示を表示するディスプレイを含む。システムはまた、作業者がリアルタイムの操作反応及び診断情報を見ることができるようにするシステムインターフェイスも含む。従って、作業者は、例えば、車両の毎分のエンジン回転速度、又は始動クランキング中のバッテリ電圧、或いは受診対象の心拍数又は血圧を見ることができる。このようなシステムにより、比較的経験の浅い作業者が高度な診断手順を実行して、複雑な操作上の又は医療上の問題点を診断することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある種の試験対象に関して、故障モード又は車両部品に関連し得る既知の又は起こり得る徴候を全て識別し、その種の試験対象に関して、徴候と、対応する故障モード又は部品とを相関付けるための方法及び装置を提供することが望ましい。さらに、特定の問題点に関する共通の徴候を識別することにより、同じタイプの同様の試験対象における問題点を解決し、或いはこれをさらに回避する上での精度を上げることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述のニーズは本発明により大いに満たされ、1つの態様では、いくつかの実施形態において相関性のあるプリアンプティブ徴候を通じて問題点を解決するための作業方法を決定するような方法及びシステムを提供する。
【0006】
本発明の1つの実施形態によれば、相関性のある徴候を通じて作業方法を決定する方法が、診断システムと通信する、少なくとも複数の徴候を含む診断データベースの構築に関与し、この診断データベースは、徴候、問題点、車両タイプ、及び作業手順を含む情報を相関付け、試験車両に関する車両情報が診断システムに入力され、この診断システムに入力された車両情報が診断データベース内の車両タイプとマッチングされ、診断データベース内のマッチする車両タイプと相関性のあるプリアンプティブ徴候が識別され、少なくとも前記プリアンプティブ徴候と、識別されたプリアンプティブ徴候に関して示される作業手順とがユーザに対して診断システムのディスプレイ上に表示される。
【0007】
本発明のさらに別の実施形態によれば、相関性のある徴候を通じて作業方法を決定するシステムが、徴候、問題点、車両タイプ及び作業手順を含む相関情報を有する診断データベースを構築するための診断オーサリング装置と、診断データベースを記憶するためのメモリと、車両情報を受け取るための入力部を含む診断装置と、診断データベースと通信可能に接続するための通信リンクと、少なくともプリアンプティブ徴候及び作業方法を含む情報を診断データベースから取り出すためのプロセッサと、診断データベースから取り出した情報をユーザに表示するためのディスプレイとで構成される。
【0008】
本発明のさらに別の実施形態によれば、相関性のある徴候を通じて作業方法を決定するシステムが、徴候、問題点、車両タイプ及び作業手順を含む相関情報を有する診断データベースを構築するための診断オーサリング手段と、診断データベースを記憶するためのメモリ手段と、車両情報を受け取り、少なくともプリアンプティブ徴候及び作業方法を含む情報を診断データベースから取り出し、この診断データベースから取り出した情報をユーザに表示する、診断データベースと接続している診断手段とで構成される。
【0009】
本明細書の詳細な説明をより良く理解できるように、及び当業への本貢献がより良く理解されるように、本発明の特定の実施形態について以上のようにかなり大雑把に概説した。言うまでもなく、以下で説明する、本明細書に添付する特許請求の範囲の主題を形成する本発明の追加の実施形態が存在する。
【0010】
この点に関して、本発明の少なくとも1つの実施形態について詳細に説明する前に、本発明がその用途において、以下の説明に記載する、又は図面に示す構造の詳細及び部品の配置に限定されるものではないことを理解されたい。本発明は、説明する実施形態に加えて複数の実施形態に対応できるとともに、様々な方法で実施及び実行することができる。また、本明細書並びに要約書で使用する表現及び用語は説明を目的とするものであり、限定的なものとみなすべきではない。
【0011】
このため、当業者であれば、本開示の基本を成す概念を、本発明のいくつかの目的を達成する他の構造、方法及びシステムの設計の基本として容易に利用できることを理解するであろう。従って、特許請求の範囲については、本発明の思想及び範囲から逸脱しない限りこのような同等の構造を含むとみなすことが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態によるプリアンプティブ徴候システムを示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態による診断データベースの概略図である。
【図3】車両タイプに関してプリアンプティブ徴候を作業手順に相関付けるためにたどることができるステップを示すフロー図である。
【図4】受診対象タイプに関してプリアンプティブ徴候を診断手順に相関付けるためにたどることができるステップを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
相関性のある徴候を通じて作業方法を決定するための本発明の方法及びシステムの実施形態は、徴候、問題点、車両タイプ及び作業プロセスを相関付けるプリアンプティブ徴候システムにデータベースを提供することができる。このデータベースを使用して、関連する問題点が何のためのものであるか、どのようなタイプの車両であるか、及び問題点を解決するためにどのような作業を行う必要があるかを徴候から判断することができる。徴候は、徴候のテキスト記述、又は徴候を表す故障モードを含むことができる。問題点は、故障モード、車両部品、又は車両システムであってもよい。2以上の車両に同じ問題点が存在し得るので、車両タイプは、特定の車両又は車両の範囲であってもよい。特定の車両の例としては、特定のメーカーにより製造された特定の年のモデルであってもよく、一方で車両の範囲としては、複数のメーカーにわたる車両を一般的に分類するための複数年の範囲であってもよい。問題点を処理するために必要な作業は、診断、補修又はサービスという順序で構成することができる。
【0014】
また、診断データベースは、徴候が特定のグループのプリアンプティブ徴候であることを示す情報又は情報の組み合わせを含むことができる。この指標は、プリアンプティブ徴候システムを使用するセンターに適切な車両タイプの車両が持ち込まれたときに、関連する問題点をチェックすべき十分に類似した車両において徴候が見つかったことを示すためのプリアンプティブ徴候フラグであってもよい。試験用の車両つまり試験車両において何ら徴候の兆候がなくても、潜在的問題点に関するチェックを開始することができる。プリアンプティブ徴候に関する作業プロセスを実行することは、気付かない問題点を解決し、又は潜在的問題点及びよりコストのかかる修理を防ぐのに役立つことができる。
【0015】
プリアンプティブ徴候システムは、診断データベースを修正することができる診断オーサリング装置をさらに含むことができる。診断オーサリング装置を通じて、上記した情報の新しい組み合わせを診断データベースに提供して新たなグループを作成することができ、既存のグループを変更することができ、或いは既存のグループを削除することができる。これらのデータベースへの修正はユーザにより手動で行われ、或いは診断オーサリング装置上で実行されるソフトウェアが、診断オーサリング装置の外部にあるソースから情報を受け取って、これにより診断データベースを自動的に更新することができる。
【0016】
プリアンプティブ徴候システムのさらなる要素として、診断装置を挙げることができる。この診断装置を試験用の車両と共に使用することができる。試験車両の車両情報を、入力部を介して診断装置に入力することができる。その後、入力した車両情報を診断データベースに記憶された情報と比較して、入力した情報とマッチする、相関性のあるプリアンプティブ徴候を有する車両タイプが記憶されているかどうかを確認することができる。相関するプリアンプティブ徴候を有するマッチする車両タイプの入力があった場合、診断装置は、相関性のある作業プロセスを取り出してこれらを診断装置のユーザに表示することができる。
【0017】
プリアンプティブ徴候システムの車両との例示的な使用はこのシステムを限定するものではなく、プリアンプティブ徴候システムを多くの様々な技術及び用途に適用できることに気付くことが重要である。さらなる例として、プリアンプティブ徴候システムは、HVACユニット及びシステム、工場の機械、コンピュータサービス及びネットワーク、医療用途のための人間又は動物などの生体などとともに有用な用途を見出すことができる。
【0018】
以下、全体を通じて同様の参照番号が同様の部品を示す図面を参照しながら本発明について説明する。本発明のシステムの実施形態を図1に示しており、図中には本発明の実施形態によるプリアンプティブ徴候システム10を示している。プリアンプティブ徴候システム10は、徴候、問題点、車両タイプ及び作業プロセスを相関付けるとともに、特定の徴候をプリアンプティブ徴候として示すことができる。プリアンプティブ徴候とは、関連する車両タイプに関する既存の及び潜在的な問題点のことを意味する。プリアンプティブ徴候システム10の応用を通じて、プリアンプティブ徴候の兆候の有無に関わらず、既存の問題点を解決するとともに、関連する車両タイプに関する潜在的な問題点を回避することができる。車両タイプについてのプリアンプティブ徴候に関する作業プロセスを実行することにより、既存の問題点の解決及び潜在的な問題点の回避が実現される。
【0019】
プリアンプティブ徴候システム10は、診断オーサリング装置20、診断装置40、及び診断データベース30を含むことができる。診断オーサリング装置20及び診断装置40の各々は、それぞれ入力装置22、42、メモリ23、43、通信装置24、44、プロセッサ26、46及び、ディスプレイ28、48を含むことができ、これらの全てをデータリンクにより相互接続することができる。診断オーサリング装置20及び診断装置40は、パーソナルコンピュータ(PC)などの汎用コンピュータ、UNIXワークステーション、サーバ、メインフレームコンピュータ、携帯情報端末(PDA)又はこれらの何らかの組み合わせであってもよい。或いは、診断オーサリング装置20及び診断装置40は、車両診断走査ツールなどの専門コンピュータ装置であってもよい。残りの構成要素は、プリアンプティブ徴候システム10の所望の機能を実行するために、メモリ23、43にロードしてプロセッサ26、46により処理することができる、コンピュータ可読媒体上に記憶されたソースコード、オブジェクトコード又は実行可能コードなどのプログラミングコードをそれぞれ含むことができる。
【0020】
様々な実施形態では、オーサリング装置20、診断装置40、及び診断データベース30を通信ネットワーク50に結合することができ、この通信ネットワーク50は、インターネット、イントラネット又はエクストラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、直接ケーブル接続、私的ネットワーク、公的ネットワーク、イーサネットベースのシステム、トークンリング、付加価値ネットワーク、例えばT1装置又はE1装置を含む電話ベースのシステム、非同期転送モード(ATM)ネットワーク、有線システム、無線システム、光学システム、又はあらゆる数の分散処理ネットワーク又はシステムの組み合わせなどのコンピュータベースのシステムをリンクすることができる装置及びシステムのあらゆる実行可能な組み合わせを含むことができる。通信ネットワーク50は、オーサリング装置20、診断装置40と、診断データベース30との間の通信を可能にする。
【0021】
オーサリング装置20及び診断装置40をそれぞれ通信装置24、44により通信ネットワーク50に結合することができ、様々な実施形態において、これらの通信装置は、設計に望まれる又は必要とすることができるモデム、ネットワークインターフェイスカード、シリアルバス、パラレルバス、LAN又はWANインターフェイス、無線又は光インターフェイスなどのプロセッサベースのシステムを結合するための装置のあらゆる組み合わせ、並びにあらゆる関連ソフトウェア又はファームウェアをあらゆる関連する伝送プロトコルとともに組み込むことができる。
【0022】
また、プリアンプティブ徴候システム10の実施形態は、対話型の、メニュー形式の、視覚ディスプレイベースのユーザインターフェイス又はグラフィックユーザインターフェイス(GUI)により、ディスプレイ28、48を介してユーザに情報を伝達するとともに、入力装置22、42を介してそれぞれユーザ入力を要求することができる。ユーザインターフェイスは、例えば、ユーザがGUIを直接操作することにより情報を対話的に入力するために使用できるマウス及びキーボードを備えたパーソナルコンピュータ(PC)上で実行することができる。直接操作として、選択可能メニュー、ドロップダウンメニュー、タブ、ボタン、バレット、チェックボックス、テキストボックスを含む、様々な選択可能フィールドから選択を行うためのマウス又はスタイラスなどのポインティングデバイスの使用を挙げることができる。にもかかわらず、本発明の様々な実施形態は、マウス又はボタン又はキーを使用するかどうかに関わらず、このインターフェイススキームの代わりに、例えばトラックボール、タッチスクリーン又は音声作動システムを含むあらゆる数の追加の機能的ユーザインターフェイススキームを組み込むことができる。
【0023】
本発明の実施形態では、診断データベース30が、オーサリング装置20及び診断装置40とは異なる装置上に存在することができる。この診断データベース30を記憶する装置は、通信ネットワーク50に接続して、オーサリング装置20及び診断装置40による診断データベース30へのアクセスを可能にすることができる。このようなアクセスにより、診断データベース30の修正及び診断データベース30からの情報検索が可能となる。
【0024】
プリアンプティブ徴候システム10のその他の実施形態は、オーサリング装置20又は診断装置40のメモリ23又は43上に、それぞれ診断データベース30を存在させることができる。いずれの場合でも、診断データベース30が存在しない装置によって診断データベース30にアクセスすることが、通信ネットワーク50を介して依然として可能である。
【0025】
しかしながら、オーサリング装置20、診断装置40、又は診断データベース30を通信ネットワーク50に接続する必要はない。診断データベース30がメモリ43上に存在する場合、診断装置40は、データリンクを介してメモリ43上の診断データベース30に直接アクセスすることができる。オーサリング装置20は、CD又はDVDなどの物理媒体を使用して、依然として診断データベース30を修正することができる。
【0026】
ここで、本発明の実施形態による診断データベースの概略図である図2を参照する。データベース30は、様々なソースからの数多くの情報で構成され得る。いくつかのこのような情報として、徴候32、作業手順33、プリアンプティブ徴候フラグ34、問題点36及び車両タイプ38を挙げることができる。これらのタイプの情報の各々を、診断データベース30内の1又は複数の他のタイプの情報に相関付けることができる。プリアンプティブ徴候システム10の実施形態では、上記の情報タイプの各々を相関付けて、診断データベース30にグループ35を含めることができる。
【0027】
前述したように、プリアンプティブ徴候システム10は車両との利用に限定されるものではない。このため、他の実施形態は、情報タイプとして車両タイプ38を含むことはできないが、この車両タイプ38を、例えばHYAC装置又はシステムタイプ、工場機械タイプ、コンピュータサーブ又はネットワークタイプ、生体タイプなどに置き換えることができる。
【0028】
徴候32情報タイプは、例えば、「車のクランクが動かない」、「冷媒が少ない」、「機械のタイミングが遅い」、「ネットワークトラフィックが多すぎる」、「血圧が低い」などのテキストによる説明的徴候であることができる情報を表し、或いは故障コードを表すことができる。
【0029】
グループ35内の徴候32を、特定の車両タイプ38と相関付けることができる。車両タイプ38は、単一の車両又は車両の範囲などのいくつかの異なる形で表すことができる。車両タイプを構成する情報は、例えば1987年製のサーブ9000のような、特定の年に製造された、特定のメーカーの、特定の車両の型に特化したものであってもよい。車両タイプ38はまた、異なる幅及び深さの車両の範囲であってもよい。このような範囲は、1991年から1993年までに製造された全てのトヨタ車、又は全てのフォードトラックと同じぐらい幅広いものであってもよい。この範囲はまた、バッテリ保温器を装備した全てのスバル・インプレッサのような、より狭いものであってもよい。車両タイプ38は、必ずしも車両の特定の型、モデル、年度又はメーカーを特定する必要はない。車両タイプ内の情報は、ファイヤーストーン製タイヤを装備した全ての車両のような、車両を識別するであろういずれの情報であってもよい。
【0030】
車両タイプ38とは別に、他のタイプのシステム及び装置がこれらのタイプを同様に識別することができる。例えば、HVAC装置タイプは、冷却装置の型又はモデル又は一連の除湿器を含むことができ、溶接機又は成形機などの機能により、又は実行される作業数により工場設備を特定することができ、ソフトウェア又は動作可能時間によりコンピュータサーブ及びネットワークを識別することができ、種又は年齢により生体を分類することができる。
【0031】
診断データベース30内のグループ35に含めることができる別の情報に問題点36がある。問題点36は、車両タイプ38に関する徴候32の原因である可能性があると予め判断された問題点でなければならない。問題点36を具体化する情報は、スタータモータなどの車両部品、触媒システムなどの車両システム、又は、「ヘッドライトへの電圧が無い」などの故障モードであってもよい。センサ値の示度によって問題点36を表すこともできる。このセンサ値の示度は、徴候32がまだ現れていない動作可能な機能範囲内に依然として存在するようなものであってもよい。しかしながら、センサ値が、徴候の現れを誘発する恐れがある許容範囲に近づいている可能性があるので、このセンサ値は、徴候32が今にも現れそうであることを示すことができる。さらに、センサ値の示度を他の示度とともに使用して、センサの使用目的以外の他の場所の問題点を示すことができる。
【0032】
診断データベース30のグループ35と関連付けることができるさらなる関連情報に作業手順33がある。作業手順33は、車両タイプ38に関するプリアンプティブ徴候が存在する場合にどのような行動をとるべきかを判断するために、プリアンプティブ徴候システム10のユーザが見るであろうものである。
【0033】
プリアンプティブ徴候フラグ34又はその他のあらゆる指標を、上述の情報を含む個々のグループ35内に含めることができる。プリアンプティブ徴候フラグ34を設定することにより、対応するグループ35の徴候32が、指定した車両タイプ38のプリアンプティブ徴候であるかどうかを示すことができる。いくつかの理由により、徴候32にフラグを立てることができる。プリアンプティブ徴候フラグ34がプリアンプティブ徴候を示すことができる場合の例として、たとえ特定の車両に問題点自体が現れる前であっても、徴候32が、車両タイプ38に問題点36が存在することをたびたび示し、作業手順33を実行して問題点36の識別又は解決を正当化することが十分に一般的となった場合を挙げることができる。プリアンプティブ徴候フラグ34は、徴候32、問題点36、車両タイプ38及び作業手順33に関する情報を報告するソースからの受信データを分析するソフトウェアにより誘発することができ、或いは車両部品のリコールなどの、使用に関する技術的な公告を行うメーカーからの通知に従ってこれを設定することができる。その分野における専門家を使用することにより、人間による情報の分析を行って、プリアンプティブ徴候フラグ34をいつ設定すべきかを識別することもできる。これらのプリアンプティブ徴候フラグ34を設定する方法は、前述したプリアンプティブ徴候システム10の車両への適用に対する代替の技術及び応用などの全ての分野に等しく適用可能である。
【0034】
診断データベース30内のグループ35内に含めることができる情報の別のセグメントに優先順位情報がある。解決すべき他のあらゆる問題点又は行うべき試験又は修理に関して特定のプリアンプティブ徴候に対処する重要性を示す優先順位情報を、特定のグループ35に関して入力することができる。
【0035】
診断データベース30は、多くの異なる実施形態の形を取ることができる。フラットデータベース、リレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース、階層型データベースなどの異なるデータベースモデルは、記憶された情報の体系化を定めることができる一般的構造のほんのわずかな例である。
【0036】
ここで図3を参照すると、相関性のある徴候60を通じて作業方法を決定する方法の実施形態をフロー図により示している。この方法は、診断データベースを構築すること(ステップ62)により開始する。診断データベースを構築することは、通常、診断データベースに含められる情報のタイプ、及びいかにして個々のタイプの情報を別のタイプの情報に関連付けるかを定めることから構成される。
【0037】
しかしながら、相関性のある徴候60を通じて作業方法を決定する方法を実行するたびに、診断データベースを構築する必要はない。最初に診断データベースを構築したら、診断データベースを構築するステップ(ステップ62)を実行するさらなる必要性はないと考えられる。他の実施形態では、既に診断データベースが存在し得るので、診断データベースを構築する必要は全くないと考えられる。
【0038】
診断データベースが存在するようになると、これに情報を読み込む必要があり、或いは既に情報を含む場合、新規入力事項を入力して古い入力事項を修正又は削除することができる。あらゆる数のソースから情報を受け取ることができる。情報源のいくつかの例として、記憶した履歴データ、メーカーデータ、又は情報を収集するその他の装置又は人物から受け取ったデータを挙げることができる。その後、情報を診断データベースに入力して、これを適切に相関付け、アクセス可能にし、使用可能となるようにする必要がある。
【0039】
情報が診断データベースに入力されると、徴候、問題点、車両タイプ及び作業手順を互いに相関付けて(ステップ64)、全ての情報を取り出してプリアンプティブ徴候システムのサポートにおいて使用できるようにする必要がある。1つの実施形態では、特定の情報入力に関する情報を最少のステップで又は余分なステップを行わずに取り出せるように情報が相関付けられる。
【0040】
診断データベースは、あらゆる情報タイプの複数の同じ情報を含み得るため、関連情報を共に適切に相関付けることが重要である。適切に相関付けられないと、誤った情報を取り出す恐れがあり、相関性のある徴候60を通じて作業方法を決定する方法を実行している状況でこれを適用できない可能性がある。例えば、異なる車両タイプ、問題点及び/又は作業手順に相関付けられた徴候が診断データベース内で繰り返されることがある。情報が適切に相関付けられていないと、取り出した情報が、特定の徴候を有する車両タイプに対して不適切な問題点及び作業手順である可能性がある。
【0041】
前述したように、プリアンプティブ徴候システム10は車両との利用に限定されるものではない。このため、他の実施形態は、情報タイプとして車両タイプを含むことはできないが、この車両タイプを、例えばHYAC装置又はシステムタイプ、工場機械タイプ、コンピュータサーブ又はネットワークタイプ、生体タイプなどに置き換えることができる。
【0042】
情報が診断データベースに入力された後で、プリアンプティブ徴候フラグを、プリアンプティブ徴候とその他の徴候とを区別するように設定することができる(ステップ66)。1つの実施形態では、プリアンプティブ徴候フラグが、徴候をプリアンプティブ徴候として示す設定、及び徴候がプリアンプティブ徴候でないことを示す設定の2つの設定を有することができる。このプリアンプティブ徴候フラグは、車両タイプとマッチする被験車両がプリアンプティブ徴候を示すか否かにかかわらず、車両タイプに関する特定の既知の問題点を診断、試験、及び/又は修理することが望まれるときにプリアンプティブ徴候を示すように設定することができる。このことは、前述したような他の装置又はシステムタイプにも当てはまる。
【0043】
他の実施形態では、プリアンプティブ徴候フラグが複数の設定を有することができる。このような設定は、プリアンプティブ徴候の肯定的又は否定的な表示のみを示すことに留まらなくてもよい。例えば、様々な程度のプリアンプティブ徴候が存在してもよく、この場合、より共通的なプリアンプティブ徴候に対してある設定が行われ、進行中のプリアンプティブ徴候には別の設定が行われる。これらの設定に応じて、技術者が、プリアンプティブ徴候を処理することに時間的な及び費用的な価値があるかどうかを判断することができる。
【0044】
相関性のある徴候60を通じて作業方法を決定する方法における別のステップは、プリアンプティブ徴候に優先順位情報を割り当てること(ステップ68)であってもよい。他のとるべき行動に関してプリアンプティブ徴候に特定の順序で対応する理由がある場合に優先順位情報を割り当てることができる。1つのこのような例は、ルーチン的なエンジン制御モジュールの走査を実行するよりも先に、プリアンプティブ徴候により故障する危険性があるワイヤハーネスを試験することであってもよい。このことは、ルーチン的なエンジン制御モジュールの走査から誤った値が読み取られるのを避ける役に立つとともに、さらに問題点の見落とし、又は存在しない問題点を診断しようと試みる時間及びお金の無駄を防ぐことができる。
【0045】
データベースが構築され情報を読み込んだ状態で、ユーザは、試験車両に関する車両情報を入力する(ステップ70)ことができる。ほんの2、3の例を挙げると、PC、走査ツール又は専門コンピュータ装置などの診断装置に、試験車両に関して入力される車両データを車両整備の専門家が入力することができる。例えば、キーボード又はキーパッド、ポインティングデバイス又は光学スキャナなどのいくつかの入力装置のいずれかを介して車両データの入力を完了することができる。入力した車両情報は、診断データベースにおいて、試験車両を車両タイプと比較しマッチングできる(ステップ72)ように試験車両を識別することを意図されている。車両の識別は、車両情報のみに使用されるのではなく、車両及び環境状態を識別するために使用することもでき、車両タイプがかなり限定されている場合に試験車両を車両タイプとマッチさせるのに役立つことができ、或いはこれを使用して、複数の問題点と優先順位との間における判断に役立てることができる。例えば、テキサスに存在する特定の車両がミシガンに存在する同様の車両と同じ問題点を有する可能性は低く、従って気候状態を特定した、車両タイプに関するプリアンプティブ徴候を両方の車両に適用することはできないであろう。
【0046】
車両関連でない装置又はシステムにこのステップを適用した場合、試験中の被検装置又はシステムに基づいて適当な診断ツール及び情報を使用することができる。
【0047】
車両タイプが確立されると、試験車両にマッチするあらゆる車両タイプのグループを検索して、プリアンプティブ徴候フラグなどの関連するプリアンプティブ徴候指標を識別する(ステップ74)ことができる。プリアンプティブ徴候指標が、車両タイプに関するプリアンプティブ徴候が存在する旨を示す場合、車両情報を入力したのと同じ車両整備の専門家であってもよいユーザにプリアンプティブ徴候及び/又は関連する作業手順が表示される(ステップ76)。ユーザには、診断データベースからの情報をディスプレイ画面上などの電子的形態で、又は、例えばプリントアウトのように物理フォーマットで表示することができる。
【0048】
他の実施形態は、車両タイプの代わりに他の装置タイプ又はシステムタイプを使用することができ、この方法のステップを、前述の例などのあらゆるタイプの装置又はシステムに等しく適用することができる。
【0049】
上述したように、本明細書で説明する先行システムを医療分野において使用することができる。図4は、本発明の実施形態80による診断作業方法を決定する方法の実施形態を示すフロー図である。ステップ82において、医療関連の診断データベースを構築する。ステップ84において、徴候(高血圧、せき、高熱)、問題点、受診対象データ(男性、女性、年齢、健康状態など)及び診断手順を相関付ける。診断データベースに情報を入力した後、ステップ86において、プリアンプティブ徴候フラグを、プリアンプティブ徴候と他の徴候とを区別するように設定することができる。ステップ88において、プリアンプティブ徴候に優先順位情報を割り当てる。ステップ90において、超音波装置又はセンサ付きコンピュータ装置などの診断装置に受診対象情報を入力する。ステップ92において、医療関連の診断データベース内の受診対象タイプと受診対象情報とをマッチさせる。ステップ94において、受診対象タイプが確立されると、受診対象にマッチするあらゆる受診対象タイプのグループを検索して、プリアンプティブ徴候フラグなどの関連するプリアンプティブ徴候指標を識別することができる。ステップ96において、プリアンプティブ徴候及び関連する診断手順を表示することができる。
【0050】
診断データベースからユーザに戻される情報は、プリアンプティブ徴候に関連する作業手順に限定される必要はない。本発明の他の実施形態は、プリアンプティブ徴候に関連するグループ内の情報のあらゆる組み合わせを、ユーザに表示する戻される情報に含めることができる。プリアンプティブ徴候として示されない徴候を含む、マッチする車両タイプ又はその他の装置タイプ又はシステムタイプを含むグループからの情報などの、診断データベース内の他のグループからの情報をユーザに表示することも可能である。いくつかの実施形態では、情報のタイプ及び量などの、診断データベースから情報を戻すためのパラメータをユーザが調整することができる。
【0051】
図1、図2、図3及び図4は、本発明の様々な実施形態による方法及びシステムの概略図及びフロー図である。コンピュータプログラム命令又はその他の手段により、フロー図の各ステップ及びフロー図内のステップの組み合わせを実行することができる。コンピュータプログラム命令について説明しているが、本発明による装置は、開示する機能を実行するための、1又はそれ以上のプロセッサ又はコントローラを含むハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの何らかの組み合わせなどのその他の手段を含むこともできる。
【0052】
この点に関して、図1は、本発明の実施形態を実施することができる汎用コンピュータの重要な構成要素のいくつかを含む1つの実施形態のシステムを示している。当業者であれば、コンピュータが図1に示したよりもはるかに多くの構成要素を含むことができることを理解するであろう。しかしながら、本発明を実施するための例示的な実施形態を開示するために、これらの一般に従来の構成要素の全てを示す必要はない。汎用コンピュータはシステムメモリ23、43を含むことができ、これらは処理装置26、46、及びランダムアクセスメモリ(RAM)及び読み取り専用メモリ(ROM)を含むことができる。コンピュータはまた、追加データを記憶することができるハードディスクドライブなどの不揮発性記憶メモリを含むこともできる。
【0053】
本発明の実施形態は、マウス、キーボードなどの1又はそれ以上の入力装置22、42を含むこともできる。テキスト及びグラフィックデータを見るためのディスプレイ28、48、並びにユーザが特定の動作を要求できるようにするユーザインターフェイスを提供することができる。さらに、本発明の実施形態を、通信装置24、44を介して1又はそれ以上の遠隔コンピュータに接続することができる。この接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)などの通信ネットワーク50を介したものであってもよく、このような接続に必要な回路の全てを含むことができる。
【0054】
通常、相関性のある徴候60を通じて作業方法を決定する方法の一部などのコンピュータプログラム命令をコンピュータ又はその他の汎用プログラマブルマシン上にロードして専用マシンを作成し、コンピュータ又はその他のプログラマブルマシン上で実行される命令が、フロー図に明記した機能を実行するための手段を生成するようにすることができる。コンピュータ又はその他のプログラマブルマシンにロードされたときにマシンが特定の態様で機能するように指示することができるこのようなコンピュータプログラム命令をコンピュータ可読媒体に記憶して、このコンピュータ可読媒体に記憶された命令が、フロー図に明記した機能を実行する命令手段を含む製造の物品を生成するようにすることもできる。
【0055】
また、コンピュータプログラム命令をコンピュータ又はその他のプログラマブルマシンにロードし、このコンピュータ又はその他のプログラマブルマシンに一連の動作ステップを実行させてコンピュータ実行プロセスを生成し、コンピュータ又はその他のプログラマブルマシン上で実行される命令が、フロー図に明記した機能を実行するためのステップを提供するようにすることができる。
【0056】
従って、フロー図のステップは、特定の機能を実行するための手段の組合せ、特定の機能を実行するためのステップの組み合わせ、及び特定の機能を実行するためのプログラム命令手段をサポートするものである。フロー図の各ステップ並びにステップの組み合わせを、特定の機能又はステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせにより実行することもできる。
【0057】
例示のみを目的として提供する例として、検索エンジンアプリケーションのデータ入力ソフトウェアツールを、1又はそれ以上の検索語を含むクエリを受け取るための代表的手段とすることができる。同様のアプリケーションのソフトウェアツール又は本発明の実施形態の実施構成を、特定の機能を実行するための手段とすることができる。例えば、本発明の実施形態は、処理要素を、マウス、キーボード、タッチスクリーンディスプレイ、スキャナなどのユーザ制御型入力装置とインターフェイス接続するためのコンピュータソフトウェアを含むことができる。同様に、本発明の実施形態の出力部として、例えば、表示ソフトウェアと、ビデオカードハードウェアと、表示ハードウェアとの組み合わせを挙げることができる。処理要素として、例えば、中央処理装置、算術論理演算装置(ALU)又は制御装置などのコントローラ又はマイクロプロセッサを挙げることができる。
【0058】
詳細な明細書から、本発明の多くの特徴及び利点が明らかであり、従って本発明の真の思想及び範囲に含まれる本発明の全てのこのような特徴及び利点を対象とすることが添付の特許請求の範囲によって意図される。さらに、当業者には数多くの修正及び変形が容易に想起されるため、例示及び説明した正確な構造及び動作に本発明を限定することは望まれず、従って本発明の範囲に含まれる全ての好適な修正及び同等物を使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相関性のある徴候を通じて車両のための作業方法を決定する方法であって、
診断装置に通信可能に接続された、特定の車両タイプに関する徴候を含む診断データベースを記憶するステップと、
前記診断データベース内の徴候、問題点、車両タイプ、作業手順及びプリアンプティブ徴候フラグを相関付けてグループを作成するステップと、
前記診断データベース内の前記グループに前記プリアンプティブ徴候フラグを立てて前記グループ内の前記徴候がプリアンプティブ徴候であることを示すとともに、前記プリアンプティブ徴候を他の徴候と区別するステップと、
前記診断装置に車両に関する車両情報を入力するステップと、
前記診断装置に入力された前記車両情報を前記診断データベース内の前記車両タイプとマッチさせるステップと、
前記診断データベース内の前記マッチした車両タイプと相関性のあるプリアンプティブ徴候を識別するステップと、
少なくとも前記プリアンプティブ徴候と、前記識別されたプリアンプティブ徴候に対して示される前記作業手順とをユーザに対して前記診断装置のディスプレイ上に表示するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記プリアンプティブ徴候を識別する前記ステップが、前記プリアンプティブ徴候フラグに関して前記グループをチェックするステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記車両のための他の作業手順との比較において相対的重要度を示す優先順位情報を、前記プリアンプティブ徴候を含む前記グループに割り当てるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記車両タイプに関して追加の徴候が見つかったときに前記診断データベースを更新するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも前記プリアンプティブ徴候及び前記作業手順を前記ユーザに表示するステップが、たとえその時点で前記車両に前記徴候が存在しなくても行われる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記診断データベースに新しいグループを追加するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記診断データベースを手動で更新して前記診断データベースに新しいグループを追加するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記診断データベースを自動で更新して前記診断データベースに新しいグループを追加するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
相関性のある徴候を通じて車両のための作業方法を決定する診断装置であって、
徴候、問題点、車両タイプ、作業手順、及びグループ内の前記徴候がプリアンプティブ徴候であるかどうかを示すように構成されたプリアンプティブ徴候フラグを情報のグループの形で相関付けた診断データベースを記憶するように構成されたメモリと、
車両情報を受け取るように構成された入力部と、
前記診断装置に入力された前記車両情報を前記診断データベース内の前記車両タイプとマッチさせ、前記診断データベース内の前記マッチする車両タイプと相関性のある前記プリアンプティブ徴候を識別し、少なくとも前記プリアンプティブ徴候及び前記作業方法を含む情報を前記診断データベースから取り出すように構成されたプロセッサと、
前記診断データベースから取り出された前記情報をユーザに表示するように構成されたディスプレイと、
を含むことを特徴とする診断装置。
【請求項10】
前記問題点が、車両部品、システム、又は故障モードを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記徴候が、徴候のテキスト記述又は故障コードを含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記車両タイプが単一の車両又は車両の範囲を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記作業手順が、診断、修理、又はサービスという順序を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項14】
車両情報が、車両識別情報、車両状態情報、又は環境状態情報を含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記情報のグループが、前記プリアンプティブ徴候と相関性のある優先順位情報をさらに含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項16】
相関性のある徴候を通じて作業方法を決定する診断手段であって、
徴候、問題点、車両タイプ、作業手順を含むデータのグループを記憶して体系化するための診断データ記憶及び体系化手段と、前記グループの前記徴候がプリアンプティブ徴候であるかどうかを示すように構成されたプリアンプティブ徴候フラグ付け手段とを記憶するメモリ手段と、
車両情報を受け取るための入力手段と、
前記診断手段に入力された前記車両情報を前記診断データ記憶及び体系化手段内の前記車両タイプとマッチさせ、前記診断データ記憶及び体系化手段内の前記マッチする車両タイプと相関性のあるプリアンプティブ徴候を識別し、少なくとも前記プリアンプティブ徴候及び前記作業方法を含む情報を前記診断データ記憶及び体系化手段から取り出すための処理手段と、
前記診断データ記憶及び体系化手段から取り出した前記情報をユーザに表示するように構成された表示手段と、
を含むことを特徴とする診断手段。
【請求項17】
前記グループが、前記プリアンプティブ徴候を含む前記グループと相関性のある優先順位情報をさらに含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の診断手段。
【請求項18】
相関性のある徴候を通じて車両の作業方法を決定するための診断オーサリング装置であって、
徴候、問題点、車両タイプ、作業手順、及び前記徴候がプリアンプティブ徴候であるかどうかを示すように構成されたプリアンプティブ徴候フラグを情報のグループの形で相関付けた診断データベースを構築するように構成された前記診断オーサリング装置と、
前記診断データベースのための前記情報を受け取るように構成された入力部と、
前記情報を前記入力部から前記診断データベースへ転送するように構成されたプロセッサと、
前記診断データベースを記憶するように構成されたメモリと、
を含むことを特徴とする診断オーサリング装置。
【請求項19】
前記メモリ上に記憶されたソフトウェアを実行するように構成されるとともに、新たな情報の受信時に前記診断データベースを自動的に更新するように構成された前記プロセッサをさらに含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記グループが、前記プリアンプティブ徴候と相関性のある優先順位情報をさらに含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−249823(P2010−249823A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−104425(P2010−104425)
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.UNIX
2.イーサネット
【出願人】(505407807)エスピーエックス・コーポレイション (8)
【Fターム(参考)】