説明

プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙

【課題】コンビニエンスストアで取り扱いやすい、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を提供する。
【解決手段】プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1は、プリペイドカード10と、プリペイドカード10を分離可能に保持する台紙100と、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131とを備える。台紙100は、カード配置部112を有する台紙本体部110と帳票部120とを含む。帳票部120は、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側バーコード121を有する。プリペイドカード10は、電子的に読み取られる情報が記録されるカード側バーコード11を有する表面を含む。プリペイドカード10は、表面とカード配置部112との間に裏面が配置されるように台紙100に保持される。カード側バーコード11に記録される情報と帳票部側バーコード121に記録される情報とは、予め定められた方法で関連づけられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にはカード台紙に関し、特定的には、POS(販売時点)アクティベーション化されるプリペイドカードと、そのカードの管理等に用いられる帳票とが一体にされたプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリペイドカードは、コンビニエンスストア、郵便局、銀行等で販売されている。このようなプリぺイドカードには、レジや窓口等の販売時点で所定の処理をされることによって初めて使用可能な状態にされる、いわゆるPOSアクティベーション化に対応したものがある。プリペイドカードがこのように構成されることにより、購入者がレジや窓口等で支払いを済ませるまで、プリペイドカードを使用できない状態に留めておくことができる。このようにすることにより、料金が支払われる前のプリペイドカードは金券として取り扱われる必要がないので、プリペイドカードの実物を、そのまま店頭や窓口に展示したり、街頭などで配布したりすることができる。
【0003】
例えば、特開2001−1676号公報(特許文献1)には、払込票の体裁を整えた振込片とプリペイドカードとが一体化されたカード一体型帳票が記載されている。このカード一体型帳票には、本体片からくり抜き可能としたカード部が設けられている。カード部には、数字と記号との組み合わせからなる秘匿情報を有する情報層が設けられている。秘匿情報は、カードが本体片に取り付けられているとき、隠蔽層によって隠蔽されている。
【0004】
このカード一体型帳票は、例えば、コンビニエンスストア等の店頭にパンフレット同様におかれた陳列棚等から入手されることが特許文献1に記載されている。使用者は、払込票をカード一体型帳票から切り取りミシン目で切り取って、料金を添えて、コンビニエンスストアで振込手続きをする。さらに、コンビニエンスストア側では、払込原票片、取扱店控え票片、受領表片の受領日付印欄に押印して受領票片を切り取りミシン目で切り取って購入者に返却し、取扱店控え票を切り取りミシン目で切り取って取り扱い店控えとして保管するとともに、振込片に設けられた会員番号を受取人に通知する。受取人側では、この通知により、その会員番号のプリペイドカードが購入されたことを認知して、この会員番号のプリペイドカードを使用できるように登録処理する。
【0005】
一方、プリペイドカードの購入者は、カード一体型帳票の本体片からカード部を剥離してプリペイドカードとして保持し、カードに記載されている秘匿情報をキーとして用いて国際電話をかけるなどすることが記載されている。
【0006】
また、特開2002−96582号公報(特許文献2)には、払込票部とプリペイドカード部とを同一シートに形成したプリペイドカード付き複合シートが記載されている。このプリペイドカード付き複合シートにおいて、プリペイドカード部は分離可能に形成するとともにその一面側に認証用コードを記載し、シートの認証用コード記載面側には、プリペイドカード部を被覆するこれより大きい保持兼隠蔽基材を、少なくともプリペイドカード部に対しては相対的に剥離可能に貼着してなるものであることが記載されている。
【0007】
なお、特開平11−110494号公報(特許文献3)には、プリペイドカードではなく、IDカード発行用帳票が記載されている。このIDカード発行用帳票は、IDカードが貼付されたカード支持用紙と、所定の記入欄を備えたIDカード登録用紙とが切り離し用ミシン目で分離可能に一体的に設けられるとともに、IDカードとIDカード登録用紙には同一の電子的読み取り用バーコードが付されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−1676号公報
【特許文献2】特開2002−96582号公報
【特許文献3】特開平11−110494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特開2001−1676号公報(特許文献1)に記載のカード一体型帳票や、特開2002−96582号公報(特許文献2)に記載のプリペイドカード付き複合シートでは、次のような問題がある。
【0010】
例えば、コンビニエンスストア等の代理収納機関によっては、払込票のバーコードではなく、プリペイドカード自体に表示されるバーコードや特定の番号を読み取り、所定の処理を行って、プリペイドカードをアクティベーション化させることが望ましい場合がある。また、代理収納機関やプリペイドカードの種類等によっては、代理収納に用いるバーコードの他に、プリペイドカードに付された、代理収納に関する情報以外の情報が記録されたバーコードを読み取ることが望ましい場合がある。さらに、プリペイドカードに記録された情報と払込票に記載された情報との両方を読み取って処理することが好ましい場合もある。
【0011】
また、コンビニエンスストア等の代理収納機関で料金を支払ったり、チャージ(入金)を行ったりして、その直後に、秘匿情報を使用してサービスを受けたいと使用者が考える場合もある。このような場合には、カードの秘匿情報が隠蔽層によって隠蔽されていると、その場でカードをくり抜き、隠蔽層を剥離させて秘匿情報を露出させなければならず、プリペイドカードは手間がかかって非常に不便であるという印象を与えることがある。
【0012】
また、コンビニエンスストア等の店舗には様々な商品が陳列されているので、プリペイドカードを他の商品とともに陳列棚に置くことしかできない場合には、プリペイドカードへの興味を喚起することが困難な場合がある。
【0013】
そこで、この発明の目的は、コンビニエンスストア等の代理収納機関で取り扱いやすい、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙は、プリペイドカードと、プリペイドカードを分離可能に保持する台紙と、台紙を展示するための展示手段とを備える。台紙は、プリペイドカードが配置されるカード配置部を有する台紙本体部と、台紙本体部と分離可能に形成されて払込票として使用されるように構成される帳票部とを含む。帳票部は、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側情報部を有する。プリペイドカードは、電子的に読み取られる情報が記録されるカード側情報部を有する表面と、表面に対向する裏面とを含む。プリペイドカードは、表面とカード配置部との間に裏面が配置されるように台紙に保持される。カード側情報部に記録される情報と帳票部側情報部に記録される情報とは、予め定められた方法で関連づけられている。
【0015】
コンビニエンスストア等のプリペイドカードの取扱店では、台紙を販売するために、台紙のカード配置部にプリペイドカードが配置された状態で、展示手段によって台紙を展示する。購入者は、展示されているプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙から所望のものを選んで、プリペイドカードと帳票部ごと、レジや窓口に差し出す。
【0016】
このように、展示手段によって台紙が展示されていることによって、購入者は、様々な商品の中から所望のプリペイドカードを探しやすくなる。また、プリペイドカードの取扱店としても、購入者の興味を喚起するように、プリペイドカードを展示しやすくなる。
【0017】
レジや窓口では、代理収納機関の担当者が購入者からプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙と料金を受け取り、カード側情報部に記録される情報と帳票部側情報部に記録される情報の少なくともいずれか一方を、電子的に読み取る。
【0018】
カード側情報部に記録される情報と帳票部側情報部に記録される情報の少なくともいずれか一方が電子的に読み取られて、所定の処理が行われることによって、プリペイドカードが有効化され、購入者はプリペイドカードを使用することができるようになる。このように、プリペイドカードはレジや窓口などの販売時点(POS)においてアクティベーション化される。すなわち、カード側情報部に記録される情報と帳票部側情報部に記録される情報の少なくともいずれか一方が電子的に読み取られるまでは、プリペイドカードを使用することができない。
【0019】
払込票として使用される帳票部を含む台紙を備え、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側情報部を帳票部が含むことによって、プリペイドカードの発行会社等でなくても、例えば、コンビニエンスストア、郵便局、銀行等の代理収納機関で収納金を収納することができる。このようにすることにより、より多くの機関でプリペイドカードを取り扱うことができるようになる。
【0020】
また、プリペイドカードのカード側情報部に記録される情報と、帳票部の帳票部側情報部に記録される情報とがあらかじめ定められた方法で関連づけられていることによって、代理収納機関では、帳票部側情報部に記録される情報とカード側情報部に記録される情報のうち少なくともいずれか一方を読み取ることで収納金を収納することができる。例えば、コンビニエンスストアでは、帳票部の一部を切り取って購入者に返却したり、別の一部を切り取って取り扱い店控えとして保管したりすることがある。そのため、コンビニエンスストアでは、帳票部側情報部に記録されている情報を読み取って、収納金の収納とプリペイドカードのアクティベーション化とを行う方が便利である場合がある。一方、プリペイドカードの発行会社やその系列会社では、帳票部が必要でない場合がある。
【0021】
そこで、このようにすることにより、様々な種類の代理収納機関にとって、収納金の収納とプリペイドカードのPOSアクティベーション化を容易にすることができる。
【0022】
このようにすることにより、コンビニエンスストア等の代理収納機関で取り扱いやすい、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を提供することができる。
【0023】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、カード側情報部と帳票部側情報部とは、同一のバーコードによって形成されていることが好ましい。
【0024】
このようにすることにより、簡単に、カード側情報部に記録される情報と帳票部側情報部に記録される情報とを関連づけることができる。また、帳票部側情報部に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカードをPOSアクティベーション化する代理収納機関が、カード側情報部に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカードをPOSアクティベーション化するように切り替えることが容易になる。
【0025】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、台紙と展示手段とが一体に形成されていることが好ましい。
【0026】
このようにすることにより、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙の製造を少ない工程で行うことができる。
【0027】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙は、プリペイドカードの表面を覆うための被覆部を備えることが好ましい。
【0028】
また、この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙は、被覆部がプリペイドカードの表面を覆った状態に保持するための被覆状態保持手段を備えることが好ましい。
【0029】
また、この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙は、複数の被覆状態保持手段を備えることが好ましい。
【0030】
このようにすることにより、プリペイドカードの表面を保護することができる。
【0031】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、台紙と被覆部とが一体に形成されていることが好ましい。
【0032】
このようにすることにより、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙の製造を少ない工程で行うことができる。
【0033】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、展示手段は、台紙本体部と被覆部との両方に一体に形成されていることが好ましい。
【0034】
このようにすることにより、展示手段によって台紙を展示するとき、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を安定させることができる。また、展示手段が台紙本体部と被覆部との形成されていることによって、展示手段を帳票部に配置しなくてもよくなる。
【0035】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、台紙と展示手段と被覆部とが一枚の紙基材によって形成され、被覆部と台紙本体部とが互いに隣接するように、被覆部と台紙本体部と帳票部とが一つの列に並べられて配置されていることが好ましい。このプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、列に沿った方向において、帳票部の長さは、台紙本体部の長さと比較して相対的に短いことが好ましい。
【0036】
帳票部の長さが台紙本体部の長さと比較して相対的に短いので、帳票部と台紙本体部との境界と、台紙本体部と被覆部との境界において紙基材を折り曲げてたたんだとき、台紙本体部と被覆部とだけが重なり、帳票部が重ならない部分ができる。このようにすることにより、展示手段を帳票部に配置しなくてもよくなる。帳票部は、プリペイドカードの販売後にもプリペイドカードの管理に用いられることがある。そこで、このようにすることにより、帳票部に、プリペイドカードの管理に必要ない展示手段を配置することなく、展示手段によって台紙を展示することができる。
【0037】
この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、台紙と展示手段と被覆部とが一枚の紙基材によって形成され、帳票部と台紙本体部とが互いに隣接するように配置され、台紙本体部と被覆部とが互いに隣接するように配置されていることが好ましい。また、帳票部と台紙本体部との境界と、台紙本体部と被覆部との境界とにおいて、紙基材が折り曲げられた折り曲げ部が形成されていることが好ましい。このプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、被覆状態保持手段は、帳票部において台紙本体部に隣接する側の端部に対向する端部において、帳票部上に被覆部を固定するように形成されていることが好ましい。
【0038】
また、この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙においては、被覆状態保持手段は、被覆部において台紙本体部に隣接する側の端部に対向する端部において、帳票部上に被覆部を固定するように形成されていることが好ましい。
【0039】
このようにすることにより、簡単に、被覆部によってプリペイドカードの表面を保護することができる。
【発明の効果】
【0040】
以上のように、この発明によれば、コンビニエンスストア等の代理収納機関で取り扱いやすい、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙のプリペイドカードが配置される面の全体を示す図である。
【図2】図1に示すプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙からプリペイドカードを取り外したときの状態を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を展示するために組み立てるときの状態を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙が展示されるときの状態を示す正面図(A)と、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を図4の(A)に示すB−B線の方向から見た断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙のプリペイドカードが配置される面の全体を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙が展示されるときの状態を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙のプリペイドカードが配置される面の全体を示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙を展示するために組み立てるときの状態を示す図である。
【図9】本発明の第3実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙が展示されるときの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0043】
(第1実施形態)
図1に示すように、この発明の第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1は、プリペイドカード10と、台紙100とを備える。プリペイドカード10はプラスチックによって形成されている。台紙100は、紙によって形成されている。なお、プリペイドカード10と台紙100の材質は、どちらもプラスチックであってもよいし、どちらも紙であってもよく、他の材質によって形成されていてもよい。また、プリペイドカード10は、予め定められた金額だけのサービスを受けることができる使い切り式のものであってもよいし、繰り返しチャージ(入金)できるものであってもよい。
【0044】
プリペイドカード10には、カード側情報部としてカード側バーコード11が印刷されている。カード側バーコード11が印刷されている面がプリペイドカード10の表面であり、表面に対向する面が裏面である。カード側バーコード11には、プリペイドカード10の収納金額やPOSアクティベーション化に必要な情報、プリペイドカード10を利用してサービスを受けるために必要な情報等が電子的に読み取られるように記録されている。カード側バーコード11は、GS1−128体系の料金代理収納用バーコードである。このようにすることにより、カード側バーコード11に記録された情報を、コンビニエンスストアで電子的に読み取ることができる。プリペイドカード10には、カード側バーコード11の他にも、プリペイドカード10の管理等に必要な番号や他のバーコード等が記載されてもよい。
【0045】
台紙100は、台紙本体部110と帳票部120とを含み、長方形状の一枚の紙基材によって被覆部130と一体に形成されている。台紙本体部110と帳票部120と被覆部130とはいずれも長方形状に形成されている。紙基材上においては、被覆部130と台紙本体部110と帳票部120とが一列に並べて配置されている。被覆部130と台紙本体部110とが隣接し、台紙本体部110と帳票部120とが隣接して配置されている。図1に矢印Aで示す、被覆部130と台紙本体部110と帳票部120とが並べて配置されている列に沿った方向において、被覆部130の長さLと台紙本体部110の長さLは、帳票部120の長さLと比較して長い。被覆部130の長さLと台紙本体部110の長さLは、同じ長さである。台紙本体部110と被覆部130との境界110aと、台紙本体部110と帳票部120との境界110bには、それぞれ、ミシン目が形成されている。
【0046】
台紙本体部110と被覆部130とには、展示手段の一例として、それぞれ台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131が形成されている。このように、台紙100と被覆部130と台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131とは一体に形成されている。台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131は、どちらも、紙基材を貫通する孔である。台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131は、どちらも、台紙本体部110と被覆部130との境界110a付近に形成されている。台紙本体部110と被覆部130との境界110aから台紙本体部側吊り孔111の中央部までの距離Dは、台紙本体部110と被覆部130との境界110aから被覆部側吊り孔131の中央部までの距離Dと同じ大きさである。一方、台紙本体部110と帳票部120との境界110bから台紙本体部側吊り孔111の中央部までの距離Dと、台紙本体部110と被覆部130との境界110aに対向する被覆部130の端部130aから被覆部側吊り孔131の中央部までの距離Dとは、どちらも帳票部120の長さLよりも大きい。また、距離Dと距離Dとは同じ大きさである。台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131は、被覆部130と台紙本体部110と帳票部120とが並べて配置されている列に沿った方向、すなわち、矢印Aで示す方向に直交する、矢印Bで示す方向おいて、台紙本体部110または被覆部130の中央部に形成されている。
【0047】
台紙本体部110は、プリペイドカード10が配置されるカード配置部112を有する。プリペイドカード10は、表面を露出させた状態で、裏面をカード配置部112に接触させるようにしてカード配置部112上に保持されている。
【0048】
帳票部120は、払込票として使用されるように、払込票として必要な情報が印刷されて構成されている。また、帳票部120には、帳票部側情報部として帳票部側バーコード121が印刷されている。帳票部側バーコード121には、プリペイドカード10の収納金額やPOSアクティベーション化に必要な情報、プリペイドカード10を利用してサービスを受けるために必要な情報等が電子的に読み取られるように記録されている。帳票部側バーコード121は、GS1−128体系の料金代理収納用バーコードである。このようにすることにより、帳票部側バーコード121に記録された情報を、コンビニエンスストアで電子的に読み取ることができる。帳票部120には、帳票部側バーコード121の他にも、プリペイドカード10の管理等に必要な番号や他のバーコード等が記載されてもよい。
【0049】
帳票部側バーコード121は、カード側バーコード11と同一のバーコードである。帳票部側バーコード121とカード側バーコード11とは同一のバーコードで形成されることによって、互いに関連付けられている。なお、帳票部側バーコード121とカード側バーコード11とは異なるバーコードによって形成されていてもよい。帳票部側バーコード121とカード側バーコード11とが異なるバーコードによって形成される場合にも、帳票部側バーコード121とカード側バーコード11とは、例えば、所定の方法で互いに変換され得るように、予め定められた方法で関連付けられている。
【0050】
図2に示すように、台紙100のカード配置部112には、カード貼り付け手段として接着剤(剥離型接着剤)113が塗布されている。接着剤113は、プリペイドカード10を裏面上で仮留めするためのものであり、比較的弱い力でプリペイドカード10と台紙本体部110とを剥離することができるようにプリペイドカード10を仮留めしている。プリペイドカード10は、この接着剤113によって台紙本体部110に仮留めされる。このように、プリペイドカード10は、台紙100から分離可能であるように構成されている。接着剤113の材質は特に限られない。また、プリペイドカード10は接着剤113の他、例えば粘着テープによって台紙100上に固定されていてもよいし、台紙本体部110に形成された切り込みに差し込まれて台紙100上に保持されていてもよく、どのような方法で台紙100上に分離可能に保持されていてもよい。
【0051】
図3に示すように、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1を展示するために組み立てるときには、まず、プリペイドカード10がカード配置部112上に配置されて接着剤113で一時的に固定される。プリペイドカード10がカード配置部112に保持された状態で、台紙本体部110と帳票部120との境界110bに形成されるミシン目で台紙100が折り曲げられて帳票部側折り曲げ部141が形成される。
【0052】
次に、帳票部120において帳票部側バーコード121が印刷されている面の裏面に、第1の被覆状態保持手段151と第2の被覆状態保持手段152として接着剤(剥離型接着剤)が塗布される。接着剤の材質は特に限られない。また、接着剤の他、例えば粘着テープによって形成されていてもよく、特に限定されない。第1の被覆状態保持手段151は、帳票部120において帳票部120と台紙本体部110との境界110b(図1)、すなわち、帳票部側折り曲げ部141に対向する端部付近に形成されている。第1の被覆状態保持手段151を形成する接着剤は、図3に示すように、帳票部120と台紙本体部110との両方の上に配置されてもよい。第2の被覆状態保持手段152は、帳票部120において帳票部120と台紙本体部110との境界110b(図1)付近に形成されている。
【0053】
図4に示すように、次に、台紙本体部110と被覆部130との境界110a(図1)に形成されるミシン目で台紙100が折り曲げられて被覆部側折り曲げ部142が形成される。このようにすることにより、被覆部130と台紙本体部110との間に帳票部120が挟まれる。また、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131とが重なる。帳票部120上に配置された第1の被覆状態保持手段151と第2の被覆状態保持手段152を形成する接着剤によって、帳票部120と被覆部130とが接着される。第1の被覆状態保持手段151を形成する接着剤が台紙本体部110上にも配置されている場合には、帳票部120と被覆部130と台紙本体部110とが接着される。接着剤は、比較的弱い接着力で、簡単に剥離できるように被覆部130を接着することが好ましい。
【0054】
このようにして、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1は、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131をバーに通すなどして展示される状態になる。
【0055】
以上のように、第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1は、プリペイドカード10と、プリペイドカード10を分離可能に保持する台紙100と、台紙100を展示するための台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131とを備える。台紙100は、プリペイドカード10が配置されるカード配置部112を有する台紙本体部110と、台紙本体部110と分離可能に形成されて払込票として使用されるように構成される帳票部120とを含む。帳票部120は、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側バーコード121を有する。プリペイドカード10は、電子的に読み取られる情報が記録されるカード側バーコード11を有する表面と、表面に対向する裏面とを含む。プリペイドカード10は、表面とカード配置部112との間に裏面が配置されるように台紙100に保持される。カード側バーコード11に記録される情報と帳票部側バーコード121に記録される情報とは、予め定められた方法で関連づけられている。
【0056】
コンビニエンスストア等のプリペイドカード10の取扱店では、台紙100を販売するために、台紙100のカード配置部112にプリペイドカード10が配置された状態で、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131によって台紙100を展示する。購入者は、展示されているプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1から所望のものを選んで、プリペイドカード10と帳票部120ごと、レジや窓口に差し出す。
【0057】
このように、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131によって台紙100が展示されていることによって、購入者は、様々な商品の中から所望のプリペイドカード10を探しやすくなる。また、プリペイドカード10の取扱店としても、購入者の興味を喚起するように、プリペイドカード10を展示しやすくなる。
【0058】
レジや窓口では、代理収納機関の担当者が購入者からプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1と料金を受け取り、カード側バーコード11に記録される情報と帳票部側バーコード121に記録される情報の少なくともいずれか一方を、電子的に読み取る。
【0059】
カード側バーコード11に記録される情報と帳票部側バーコード121に記録される情報の少なくともいずれか一方が電子的に読み取られて、所定の処理が行われることによって、プリペイドカード10が有効化され、購入者はプリペイドカード10を使用することができるようになる。このように、プリペイドカード10はレジや窓口などの販売時点(POS)においてアクティベーション化される。すなわち、カード側バーコード11に記録される情報と帳票部側バーコード121に記録される情報の少なくともいずれか一方が電子的に読み取られるまでは、プリペイドカード10を使用することができない。
【0060】
払込票として使用される帳票部120を含む台紙100を備え、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側バーコード121を帳票部120が含むことによって、プリペイドカード10の発行会社等でなくても、例えば、コンビニエンスストア、郵便局、銀行等の代理収納機関で収納金を収納することができる。このようにすることにより、より多くの機関でプリペイドカード10を取り扱うことができるようになる。
【0061】
また、プリペイドカード10のカード側バーコード11に記録される情報と、帳票部120の帳票部側バーコード121に記録される情報とがあらかじめ定められた方法で関連づけられていることによって、代理収納機関では、帳票部側バーコード121に記録される情報とカード側バーコード11に記録される情報のうち少なくともいずれか一方を読み取ることで収納金を収納することができる。例えば、コンビニエンスストアでは、帳票部120の一部を切り取って購入者に返却したり、別の一部を切り取って取り扱い店控えとして保管したりすることがある。そのため、コンビニエンスストアでは、帳票部側バーコード121に記録されている情報を読み取って、収納金の収納とプリペイドカード10のアクティベーション化とを行う方が便利である場合がある。一方、プリペイドカード10の発行会社やその系列会社では、帳票部120が必要でない場合がある。
【0062】
そこで、このようにすることにより、様々な種類の代理収納機関にとって、収納金の収納とプリペイドカード10のPOSアクティベーション化を容易にすることができる。
【0063】
このようにすることにより、コンビニエンスストア等の代理収納機関で取り扱いやすい、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1を提供することができる。
【0064】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、カード側バーコード11と帳票部側バーコード121とは、同一のバーコードによって形成されている。
【0065】
このようにすることにより、簡単に、カード側バーコード11に記録される情報と帳票部側バーコード121に記録される情報とを関連づけることができる。また、帳票部側バーコード121に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカード10をPOSアクティベーション化する代理収納機関が、カード側バーコード11に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカード10をPOSアクティベーション化するように切り替えることが容易になる。
【0066】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1は、プリペイドカード10の表面を覆うための被覆部130と、被覆部130がプリペイドカード10の表面を覆った状態に保持するための第1の被覆状態保持手段151と第2の被覆状態保持手段152とを備える。プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1は、複数の被覆状態保持手段として第1の被覆状態保持手段151と第2の被覆状態保持手段152とを備える。
【0067】
このようにすることにより、プリペイドカード10の表面を保護することができる。
【0068】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、台紙100と台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131とが一体に形成され、台紙100と被覆部130とが一体に形成されている。
【0069】
このようにすることにより、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1の製造を少ない工程で行うことができる。
【0070】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131は、台紙本体部110と被覆部130との両方に一体に形成されている。
【0071】
このようにすることにより、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131によって台紙100を展示するとき、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1を安定させることができる。また、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131が台紙本体部110と被覆部130との両方に配置されていることによって、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131を帳票部120に配置しなくてもよくなる。
【0072】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、台紙100と台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131と被覆部130とが一枚の紙基材によって形成され、被覆部130と台紙本体部110とが互いに隣接するように、被覆部130と台紙本体部110と帳票部120とが一つの列に並べられて配置されている。このプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、列に沿った方向において、帳票部120の長さLは、被覆部130の長さLと台紙本体部110の長さLと比較して相対的に短い。
【0073】
このようにすることにより、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131を帳票部120に配置しなくてもよくなる。帳票部120は、プリペイドカード10の販売後にもプリペイドカード10の管理に用いられることがある。そこで、このようにすることにより、帳票部120に、プリペイドカード10の管理に必要ない台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131を配置することなく、台紙本体部側吊り孔111と被覆部側吊り孔131によって台紙100を展示することができる。
【0074】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、帳票部120と台紙本体部110とが互いに隣接するように配置され、台紙本体部110と被覆部130とが互いに隣接するように配置されている。また、帳票部120と台紙本体部110との境界110bと、台紙本体部110と被覆部130との境界110aとにおいて、紙基材が折り曲げられた帳票部側折り曲げ部141と被覆部側折り曲げ部142とが形成されている。このプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、第1の被覆状態保持手段151は、帳票部120において台紙本体部110に隣接する側の端部として境界110bに対向する端部において、帳票部120上に被覆部130を固定するように形成されている。
【0075】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1においては、第2の被覆状態保持手段152は、被覆部130において台紙本体部110に隣接する側の端部として境界110aに対向する端部130aにおいて、帳票部120上に被覆部130を固定するように形成されている。
【0076】
このようにすることにより、簡単に、被覆部130によってプリペイドカード10の表面を保護することができる。
【0077】
(第2実施形態)
図5に示すように、第2実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2は、プリペイドカード20と、台紙200とを備える。台紙200は、台紙本体部210と帳票部220とを含む。第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1と異なる点として、第2実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2は、被覆部130(図1)を備えない。
【0078】
台紙本体部210と帳票部220は、長方形状の一枚の紙基材によって一体に形成されている。台紙本体部210と帳票部220とはいずれも長方形状に形成されている。紙基材上においては、台紙本体部210と帳票部220とが隣接するように一列に並べて配置されている。台紙本体部210と帳票部220との境界210aにはミシン目が形成されている。
【0079】
台紙本体部210と帳票部220とには、展示用手段の一例として、それぞれ台紙本体部側吊り孔211と帳票部側吊り孔222が形成されている。このように、台紙200と帳票部220と台紙本体部側吊り孔211と帳票部側吊り孔222とは一体に形成されている。台紙本体部側吊り孔211と帳票部側吊り孔222は、どちらも、紙基材を貫通する孔である。台紙本体部側吊り孔211と帳票部側吊り孔222は、どちらも、台紙本体部210と帳票部220との境界210aに対向する紙基材の端部付近に形成されている。台紙本体部210と帳票部220との境界210aから台紙本体部側吊り孔211の中央部までの距離Dと、台紙本体部210と帳票部220との境界210aから帳票部側吊り孔222の中央部までの距離Dは同じ大きさである。
【0080】
台紙本体部210は、プリペイドカード20が配置されるカード配置部212を有する。プリペイドカード20は、カード側情報部としてカード側バーコード21が印刷された表面を露出させた状態で、裏面をカード配置部212に接触させるようにして、カード配置部212上に保持されている。
【0081】
帳票部220は、払込票として使用されるように、払込票として必要な情報が印刷されて構成されている。また、帳票部220には、帳票部側情報部として帳票部側バーコード221が印刷されている。帳票部側バーコード221は、カード側バーコード21と同一のバーコードである。
【0082】
図6に示すように、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2が展示されるときには、台紙本体部210と帳票部220との境界210aに形成されるミシン目で台紙200が折り曲げられて帳票部側折り曲げ部241が形成される。
【0083】
このようにして、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2は、台紙本体部側吊り孔211と帳票部側吊り孔222をバーに通すなどして展示される状態になる。
【0084】
以上のように、第2実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2は、プリペイドカード20と、プリペイドカード20を分離可能に保持する台紙200と、台紙200を展示するための台紙本体部側吊り孔211と帳票部側吊り孔222とを備える。台紙200は、プリペイドカード20が配置されるカード配置部212を有する台紙本体部210と、台紙本体部210と分離可能に形成されて払込票として使用されるように構成される帳票部220とを含む。帳票部220は、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側バーコード221を有する。プリペイドカード20は、電子的に読み取られる情報が記録されるカード側バーコード21を有する表面と、表面に対向する裏面とを含む。プリペイドカード20は、表面とカード配置部212との間に裏面が配置されるように台紙200に保持される。カード側バーコード21に記録される情報と帳票部側バーコード221に記録される情報とは、予め定められた方法で関連づけられている。
【0085】
このようにすることにより、コンビニエンスストア等の代理収納機関で取り扱いやすい、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2を提供することができる。
【0086】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2においては、カード側バーコード21と帳票部側バーコード221とは、同一のバーコードによって形成されている。
【0087】
このようにすることにより、簡単に、カード側バーコード21に記録される情報と帳票部側バーコード221に記録される情報とを関連づけることができる。また、帳票部側バーコード221に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカード20をPOSアクティベーション化する代理収納機関が、カード側バーコード21に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカード20をPOSアクティベーション化するように切り替えることが容易になる。
【0088】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2においては、台紙200と台紙本体部側吊り孔211と帳票部側吊り孔222とが一体に形成されている。
【0089】
このようにすることにより、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2の製造を少ない工程で行うことができる。
【0090】
第2実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙2のその他の構成と効果は、第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1と同様である。
【0091】
(第3実施形態)
図7に示すように、この発明の第3実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3は、プリペイドカード30と、台紙300とを備える。
【0092】
プリペイドカード30には、カード側情報部としてカード側バーコード31が印刷されている。カード側バーコード31が印刷されている面がプリペイドカード30の表面であり、表面に対向する面が裏面である。
【0093】
台紙300は、台紙本体部310と帳票部320とを含み、一枚の紙基材によって被覆部330と一体に形成されている。紙基材上においては、被覆部330と台紙本体部310とが隣接し、台紙本体部310と帳票部320とが隣接して配置されている。台紙本体部310と帳票部320と被覆部330とはいずれも長方形状に形成されている。第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1と異なる点としては、第3実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3においては、被覆部330と台紙本体部310と帳票部320とが一列に並べて配置されておらず、L字形状に形成されている。台紙本体部310の一つの端部には被覆部330が連結されて台紙本体部310と被覆部330との境界310aが形成され、台紙本体部310において境界310aに隣り合う端部には帳票部320が連結されて台紙本体部310と帳票部320との境界310cが形成されている。
【0094】
図7に矢印Aで示す、被覆部330と台紙本体部310とが並べて配置されている列に沿った方向において、被覆部330の長さLと台紙本体部310の長さLは、帳票部320の長さLと比較して長い。被覆部330の長さLと台紙本体部310の長さLは、同じ長さである。台紙本体部310と被覆部330との境界310aと、台紙本体部310と帳票部320との境界310cには、それぞれ、ミシン目が形成されている。
【0095】
台紙本体部310と被覆部330とには、台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331の一例として、それぞれ台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331が形成されている。このように、台紙300と被覆部330と台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331とは一体に形成されている。台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331は、どちらも、紙基材を貫通する孔である。台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331は、どちらも、台紙本体部310と被覆部330との境界付近に形成されている。台紙本体部310と被覆部330との境界310aに対向する台紙本体部310の端部310bから台紙本体部側吊り孔311の中央部までの距離Dは、台紙本体部310と被覆部330との境界310aに対向する被覆部330の端部330aから被覆部側吊り孔331の中央部までの距離Dと同じ大きさである。距離Dと距離Dは、どちらも帳票部320の長さLよりも大きい。台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331は、被覆部330と台紙本体部310とが並べて配置されている列に沿った方向、すなわち、矢印Aで示す方向に直交する、矢印Bで示す方向おいて、台紙本体部310または被覆部330の中央部に形成されている。
【0096】
台紙本体部310は、プリペイドカード30が配置されるカード配置部312を有する。プリペイドカード30は、表面を露出させた状態で、裏面をカード配置部312に接触させるようにしてカード配置部312上に保持されている。
【0097】
帳票部320は、払込票として使用されるように、払込票として必要な情報が印刷されて構成されている。また、帳票部320には、帳票部側情報部として帳票部側バーコード321が印刷されている。
【0098】
図8に示すように、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3が展示するために組み立てられるときには、まず、プリペイドカード30がカード配置部312上に配置されて接着剤で一時的に固定される。プリペイドカード30がカード配置部312に保持された状態で、台紙本体部310と帳票部320との境界310cに形成されるミシン目で台紙300が折り曲げられて帳票部側折り曲げ部341が形成される。
【0099】
次に、帳票部320において帳票部側バーコード321が印刷されている面の裏面に、第1の被覆状態保持手段351と第2の被覆状態保持手段352として接着剤が塗布される。接着剤の材質は特に限られない。また、接着剤の他、例えば粘着テープによって形成されていてもよく、特に限定されない。第1の被覆状態保持手段351は、帳票部320において台紙本体部310の端部310b(図7)に対向する端部付近に形成されている。第1の被覆状態保持手段351を形成する接着剤は、図8に示すように、帳票部320と台紙本体部310との両方の上に配置されてもよい。第2の被覆状態保持手段352は、帳票部320において台紙本体部310の端部310b(図7)付近に形成されている。
【0100】
図9に示すように、次に、台紙本体部310と被覆部330との境界310aに形成されるミシン目で台紙300が折り曲げられて被覆部側折り曲げ部342が形成される。このようにすることにより、被覆部330と台紙本体部310との間に帳票部320が挟まれる。また、台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331とが重なる。帳票部320上に配置された第1の被覆状態保持手段351と第2の被覆状態保持手段352を形成する接着剤によって、帳票部320と被覆部330とが接着される。第1の被覆状態保持手段351を形成する接着剤が台紙本体部310上にも配置されている場合には、帳票部320と被覆部330と台紙本体部310とが接着される。接着剤は、比較的弱い接着力で被覆部330を接着することが好ましい。
【0101】
このようにして、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3は、台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331をバーに通すなどして展示される状態になる。
【0102】
以上のように、第3実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3は、プリペイドカード30と、プリペイドカード30を分離可能に保持する台紙300と、台紙300を展示するための台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331とを備える。台紙300は、プリペイドカード30が配置されるカード配置部312を有する台紙本体部310と、台紙本体部310と分離可能に形成されて払込票として使用されるように構成される帳票部320とを含む。帳票部320は、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側バーコード321を有する。プリペイドカード30は、電子的に読み取られる情報が記録されるカード側バーコード31を有する表面と、表面に対向する裏面とを含む。プリペイドカード30は、表面とカード配置部312との間に裏面が配置されるように台紙300に保持される。カード側バーコード31に記録される情報と帳票部側バーコード321に記録される情報とは、予め定められた方法で関連づけられている。
【0103】
このようにすることにより、コンビニエンスストア等の代理収納機関で取り扱いやすい、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3を提供することができる。
【0104】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3においては、カード側バーコード31と帳票部側バーコード321とは、同一のバーコードによって形成されている。
【0105】
このようにすることにより、簡単に、カード側バーコード31に記録される情報と帳票部側バーコード321に記録される情報とを関連づけることができる。また、帳票部側バーコード321に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカード30をPOSアクティベーション化する代理収納機関が、カード側バーコード31に記録される情報のみを電子的に読み取って、プリペイドカード30をPOSアクティベーション化するように切り替えることが容易になる。
【0106】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3は、プリペイドカード30の表面を覆うための被覆部330と、被覆部330がプリペイドカード30の表面を覆った状態に保持するための第1の被覆状態保持手段351と第2の被覆状態保持手段352とを備える。プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3は、複数の被覆状態保持手段として第1の被覆状態保持手段351と第2の被覆状態保持手段352とを備える。
【0107】
このようにすることにより、プリペイドカード30の表面を保護することができる。
【0108】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3においては、台紙300と台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331とが一体に形成され、台紙300と被覆部330とが一体に形成されている。
【0109】
このようにすることにより、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3の製造を少ない工程で行うことができる。
【0110】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3においては、台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331は、台紙本体部310と被覆部330との両方に一体に形成されている。
【0111】
このようにすることにより、台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331によって台紙300を展示するとき、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3を安定させることができる。また、台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331が台紙本体部310と被覆部330との両方に配置されていることによって、台紙本体部側吊り孔311と被覆部側吊り孔331を帳票部320に配置しなくてもよくなる。
【0112】
また、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3においては、帳票部320と台紙本体部310とが互いに隣接するように配置され、台紙本体部310と被覆部330とが互いに隣接するように配置されている。また、帳票部320と台紙本体部310との境界310cと、台紙本体部310と被覆部330との境界310aとにおいて、紙基材が折り曲げられた帳票部側折り曲げ部341と被覆部側折り曲げ部342とが形成されている。このプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3においては、第1の被覆状態保持手段351は、帳票部320において台紙本体部310の端部310bに対向する端部において、帳票部320上に被覆部330を固定するように形成されている。
【0113】
また、この発明に従ったプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3においては、第2の被覆状態保持手段352は、被覆部330において台紙本体部310に隣接する側の端部として境界310aに対向する端部330aにおいて、帳票部320上に被覆部330を固定するように形成されている。
【0114】
このようにすることにより、簡単に、被覆部330によってプリペイドカード30の表面を保護することができる。
【0115】
第3実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙3のその他の構成と効果は、第1実施形態のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙1と同様である。
【0116】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
【符号の説明】
【0117】
1,2,3:プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙、10,20,30:プリペイドカード、11,21,31:カード側バーコード、100,200,300:台紙、110,210,310:台紙本体部、111,211,311:台紙本体部側吊り孔、112,212,312:カード配置部、120,220,320:帳票部、121,221,321:帳票部側バーコード、222:帳票部側吊り孔、130,330:被覆部、131,331:被覆部側吊り孔、141,241,341:帳票部側折り曲げ部、142,342:被覆部側折り曲げ部、151,351:第1の被覆状態保持部、152,352:第2の被覆状態保持部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリペイドカードと、
前記プリペイドカードを分離可能に保持する台紙と、
前記台紙を展示するための展示手段とを備え、
前記台紙は、前記プリペイドカードが配置されるカード配置部を有する台紙本体部と、前記台紙本体部と分離可能に形成されて払込票として使用されるように構成される帳票部とを含み、
前記帳票部は、電子的に読み取られる情報が記録される帳票部側情報部を有し、
前記プリペイドカードは、電子的に読み取られる情報が記録されるカード側情報部を有する表面と、前記表面に対向する裏面とを含み、前記表面と前記カード配置部との間に前記裏面が配置されるように前記台紙に保持され、
前記カード側情報部に記録される情報と前記帳票部側情報部に記録される情報とが予め定められた方法で関連づけられている、プリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項2】
前記カード側情報部と前記帳票部側情報部とは、同一のバーコードによって形成されている、請求項1に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項3】
前記台紙と前記展示手段とが一体に形成されている、請求項1または請求項2に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項4】
前記プリペイドカードの表面を覆うための被覆部を備える、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項5】
前記被覆部が前記プリペイドカードの表面を覆った状態に保持するための被覆状態保持手段を備える、請求項4に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項6】
複数の前記被覆状態保持手段を備える、請求項5に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項7】
前記台紙と前記被覆部とが一体に形成されている、請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項8】
前記展示手段は、前記台紙本体部と前記被覆部との両方に一体に形成されている、請求項4から請求項7のいずれか1項に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項9】
前記台紙と前記展示手段と前記被覆部とが一枚の紙基材によって形成され、
前記被覆部と前記台紙本体部とが互いに隣接するように、前記被覆部と前記台紙本体部と前記帳票部とが一つの列に並べられて配置され、
前記列に沿った方向において、前記帳票部の長さは、前記台紙本体部の長さと比較して相対的に短い、請求項8に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項10】
前記台紙と前記展示手段と前記被覆部とが一枚の紙基材によって形成され、
前記帳票部と前記台紙本体部とが互いに隣接するように配置され、前記台紙本体部と前記被覆部とが互いに隣接するように配置され、
前記帳票部と前記台紙本体部との境界と、前記台紙本体部と前記被覆部との境界とにおいて、前記紙基材が折り曲げられた折り曲げ部が形成され、
前記被覆状態保持手段は、前記帳票部において前記台紙本体部に隣接する側の端部に対向する端部において、前記帳票部上に前記被覆部を固定するように形成されている、請求項8または請求項9に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。
【請求項11】
前記被覆状態保持手段は、前記被覆部において前記台紙本体部に隣接する側の端部に対向する端部において、前記帳票部上に前記被覆部を固定するように形成されている、請求項9または請求項10に記載のプリペイドカード付き帳票一体型カード台紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−76321(P2012−76321A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222463(P2010−222463)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(591064379)昌栄印刷株式会社 (15)
【Fターム(参考)】