説明

プリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法

【課題】単葉状態のラベル片の持ち運びを容易にし、プリンターの設置場所(印字作業)とラベル片の貼付け場所(貼付け作業)とを分離可能とし、さらに、積層状態で溜めてある複数枚のラベル片どうしをはがしやすくしておくことができるプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法を提供すること。
【解決手段】切断した単葉のラベル片の複数枚を積層状態に仮保持するラベル片群仮保持機構19と、ラベル片を保持してラベル片群仮保持機構19まで移送する単葉ラベル片保持機構18と、単葉ラベル片保持機構18あるいはラベル片群仮保持機構19のいずれか一方を相対的にわずかにずらすことによりラベル片の仮保持位置をそれぞれ所定のずらし量だけわずかにずらすことができるようにするラベル片ずらし機構20と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法にかかるもので、とくに台紙(剥離紙)を持たない台紙なしラベルに印字可能なプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、台紙なしラベルは、その表面に剥離剤層を有するとともにその裏面に粘着剤層を有して、たとえば剥離剤層の下層側に感熱発色剤層を積層し、この感熱発色剤層を所定の印字パターンで加熱して所定の情報を印字可能としている。
この台紙なしラベルを帯状として、プリンター(たとえばサーマルプリンターなど)に装填し、印字ののちに使用する際には、印字した台紙なしラベルを所定ピッチで切断して単葉のラベル片として使用に供している。
【0003】
しかしながら、印字発行されたラベル片をプリンターから取り出さないと、つぎのラベル片の発行を行うことができないため、まとまった数量のラベル片を所定の商品その他に貼り付ける作業を行う場合には、その都度プリンターの前までラベル片を取りに行かなければならず作業性が悪いという問題、あるいは貼付け作業の際に貼付け作業場所までプリンターを携帯しなければならないという問題がある。
しかも、複数枚のラベル片を積層した状態で所定のスタッカー装置に溜めておくようにすると、台紙なしラベルは台紙がないために積層状態における上層および下層で重なり合うラベル片どうしが接着してしまうため、一枚一枚はがす手間が困難ないし面倒であるという問題がある。
【0004】
【特許文献1】特開2004−59310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、帯状の台紙なしラベルを切断して単葉のラベル片とした状態で積層して溜めておくことができるようにして、台紙なしラベルの印字作業および貼付け作業の能率を向上可能としたプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法を提供することを課題とする。
【0006】
また本発明は、単葉状態としたラベル片の持ち運びを容易にして、プリンターの設置場所(印字作業)とラベル片の貼付け場所(貼付け作業)との分離を可能としたプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法を提供することを課題とする。
【0007】
また本発明は、積層状態で溜めてある複数枚のラベル片どうしをはがしやすくしておくことができるプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法を提供することを課題とする。
【0008】
また本発明は、積層状態のラベル片にはがし代を設けておき、はがしやすくしておくことができるプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明は、切断した単葉のラベル片をラベル片仮保持位置(ラベル片群仮保持機構)まで移送してゆくこと、およびラベル片の互いの積層の際にわずかに所定のずらし量(はがし代)だけずらして積層してゆくことに着目したもので、第一の発明は、その表面に剥離剤層を有するとともにその裏面に粘着剤層を有して、帯状に延びる台紙なしラベルに印字する印字機構と、この印字機構により印字したこの台紙なしラベルを所定ピッチで切断して単葉のラベル片とする切断機構と、を有するプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置であって、上記ラベル片の複数枚を積層状態に仮保持するラベル片群仮保持機構と、上記切断機構により切断して形成した上記ラベル片を保持してこのラベル片群仮保持機構まで移送し、このラベル片群仮保持機構に上記ラベル片を仮保持可能とする単葉ラベル片保持機構と、この単葉ラベル片保持機構あるいは上記ラベル片群仮保持機構のいずれか一方を相対的にわずかにずらすことにより、上記ラベル片群仮保持機構において互いに積層し合う上記ラベル片の仮保持位置をそれぞれ、所定のずらし量だけわずかにずらすことができるようにするラベル片ずらし機構と、を有することを特徴とするプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置である。
【0010】
第二の発明は、その表面に剥離剤層を有するとともにその裏面に粘着剤層を有して、帯状に延びる台紙なしラベルに印字する印字機構と、この印字機構により印字したこの台紙なしラベルを所定ピッチで切断して単葉のラベル片とする切断機構と、を有するプリンターにおける台紙なしラベルの積層スタック方法であって、上記切断機構により切断して形成した上記ラベル片を単葉ラベル片保持機構により保持してラベル片群仮保持機構まで移送し、このラベル片群仮保持機構に上記ラベル片の複数枚を積層状態に仮保持可能とするとともに、この単葉ラベル片保持機構あるいはこのラベル片群仮保持機構のいずれか一方をラベル片ずらし機構により相対的にわずかにずらすことにより、上記ラベル片群仮保持機構において互いに積層し合う上記ラベル片の仮保持位置をそれぞれ、所定のずらし量だけわずかにずらすことができるようにすることを特徴とするプリンターにおける台紙なしラベルの積層スタック方法である。
【0011】
上記単葉ラベル片保持機構は、上記ラベル片を吸引して保持可能であるとともに上記ラベル片群仮保持機構に向かって伸縮可能なシリンダーを有することができる。
【0012】
上記単葉ラベル片保持機構は、上記ラベル片を挟んで保持可能であるとともに上記ラベル片群仮保持機構に向かって上記ラベル片を移送可能な一対の移送ローラーを有することができる。
【0013】
上記ラベル片群仮保持機構は、上記ラベル片を吸引可能な吸引ボックスを有することができる。
【0014】
上記ラベル片群仮保持機構は、上記ラベル片を貼り付け可能なエンドレスベルトを有することができる。
【0015】
上記ラベル片ずらし機構は、上記エンドレスベルトを上記ずらし量の分だけ回転可能であることができる。
【0016】
上記ラベル片ずらし機構は、上記ラベル片群仮保持機構に対して上記単葉ラベル片保持機構を上記ずらし量の分だけ傾斜可能であることができる。
【0017】
上記ラベル片ずらし機構は、上記ラベル片群仮保持機構と上記単葉ラベル片保持機構とのいずれか一方を上記ずらし量の分だけ互いに平行移動可能であることができる。
【0018】
上記単葉ラベル片保持機構は、上記ラベル片を吸引して保持し上記ラベル片群仮保持機構に向かって伸縮可能なシリンダーを有し、上記ラベル片ずらし機構は、このシリンダーの先端部に取り付けて上記ラベル片を吸引し上記ずらし量の分だけ上記ラベル片を移送可能なエンドレスベルトであることができる。
【0019】
上記印字機構、上記切断機構、上記単葉ラベル片保持機構、上記ラベル片群仮保持機構および上記ラベル片ずらし機構をそれぞれ所定のタイミングで制御する制御機構を設けることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によるプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法においては、切断した単葉のラベル片をラベル片仮保持位置(ラベル片群仮保持機構)までシリンダーや移送ローラーなどにより移送してゆくとともに、ラベル片の互いの積層の際にわずかに所定のずらし量(はがし代)だけずらして積層してゆくようにしたので、プリンターから離れた部位にラベル片の積層体(ラベル片群)を確保することができるとともに、積層状態で溜めてあるラベル片群における複数枚のラベル片どうしをはがしやすくし、積層したラベル片の持ち運びを容易にして、プリンターとラベル片の貼付け場所との分離を可能とした。
【0021】
とくに第一の発明によれば、切断機構により切断して形成したラベル片を保持してラベル片群仮保持機構まで移送する単葉ラベル片保持機構と、単葉ラベル片保持機構あるいはラベル片群仮保持機構のいずれか一方を相対的にわずかにずらすことにより、ラベル片群仮保持機構において互いに積層し合うラベル片の仮保持位置をそれぞれ、所定のずらし量だけわずかにずらすことができるようにするラベル片ずらし機構と、を設けたので、ラベル片の発行から切断、移送、保持およびずらし操作までを一連の動作として実行した上でラベル片を積層可能として、台紙なしラベルの積層および取扱いを簡便化し、ラベル片の貼付け場所までプリンターを一々携帯する必要がなくなる。
【0022】
とくに第二の発明によれば、切断機構により切断して形成したラベル片を単葉ラベル片保持機構により保持してラベル片群仮保持機構まで移送し、ラベル片群仮保持機構にラベル片の複数枚を積層状態に仮保持可能とするとともに、単葉ラベル片保持機構あるいはラベル片群仮保持機構のいずれか一方をラベル片ずらし機構により相対的にわずかにずらすことにより、ラベル片群仮保持機構において互いに積層し合うラベル片の仮保持位置をそれぞれ、所定のずらし量だけわずかにずらすことができるように制御するようにしたので、プリンターから発行された単葉状体のラベル片をプリンターから離れた異なった部位に移送してずらした状態で積層することができ、台紙なしラベルの使用形態に応じてラベル片の発行から貼付け操作までを各種の形態で実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明は、切断した単葉のラベル片をラベル片仮保持位置(ラベル片群仮保持機構)まで移送してゆくとともに、ラベル片の互いの積層の際にわずかに所定のずらし量(はがし代)だけずらして積層してゆくようにしたので、積層したラベル片(ラベル片群)の持ち運びを容易にして、プリンターとラベル片の貼付け場所との分離を可能としたプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法を実現した。
【実施例】
【0024】
つぎに本発明の第1の実施例によるプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置およびその積層スタック方法を図1ないし図4にもとづき説明する。
図1は、台紙なしラベルのスタッカー装置を備えたプリンター(サーマルプリンター1)の概略側面図であって、サーマルプリンター1は、台紙なしラベル2の供給機構3と、印字機構4と、切断機構5と、台紙なしラベルのスタッカー装置6と、制御機構7と、を有する。
【0025】
台紙なしラベル2は、図1にその一部の断面を拡大して示すように、そのラベル基材8の表面に剥離剤層9および剥離剤層9の下層側に感熱発色剤層10を有するとともに、その裏面に粘着剤層11を有している。
帯状の台紙なしラベル2をロール状に巻いた状態で供給機構3に装填し、移送路12において帯状に延ばすように印字機構4方向に供給可能とし、印字機構4において感熱発色剤層10を所定の印字パターンで加熱して所定の情報を印字可能としている。
なお台紙なしラベル2は、ロール状に巻かれたときに表面側の剥離剤層9が裏面側の粘着剤層11と接触することになるが、互いに貼り付いてしまうことはなく、従来からの台紙(剥離紙)を省略した構成であってもこれを使用可能であるとともに、省資源に寄与可能である。
【0026】
印字機構4は、サーマルヘッド13およびプラテンローラー14を有し、サーマルヘッド13およびプラテンローラー14の間に台紙なしラベル2を挟持し、プラテンローラー14を回転駆動して台紙なしラベル2を移送するとともに、サーマルヘッド13における印字パターンの付与により、台紙なしラベル2の表面(感熱発色剤層10)に同印字パターンによる所定の情報を印字可能である。
なおプラテンローラー14は、粘着剤層11の粘着剤が付着しない材料によりこれを形成している。あるいは、プラテンローラー14の周面にシリコーンオイルその他の剥離性薬剤を塗布することにより台紙なしラベル2の接着を防止することができる。
印字機構4の下流側に位置させたガイドプレート15により、移送路12をほぼ直角方向(図中下方側)の切断機構5側に曲げて、台紙なしラベル2を切断機構5方向に案内する。
【0027】
切断機構5は、固定刃16および可動刃17を有し、印字機構4により印字した台紙なしラベル2をガイドプレート15が切断機構5方向に誘導し、可動刃17の駆動により、所定ピッチで台紙なしラベル2を切断して単葉のラベル片2Aとする。
図2は、切断機構5により台紙なしラベル2を切断してラベル片2Aを形成するとともに、後述する台紙なしラベルのスタッカー装置6における単葉ラベル片保持機構18(シリンダーヘッド22)によりラベル片2Aを保持している状態を示す、図1と同様の概略側面図である。
【0028】
台紙なしラベルのスタッカー装置6は、単葉ラベル片保持機構18と、ラベル片群仮保持機構19と、ラベル片ずらし機構20と、制御機構7と、を有する。
【0029】
単葉ラベル片保持機構18は、切断機構5により切断して形成したラベル片2Aを吸引して保持可能であるとともにラベル片群仮保持機構19に向かって伸縮可能なシリンダー21を切断機構5の下方部に有する。
すなわち、シリンダー21のシリンダーヘッド22は、正逆回転可能なファンなどを有する吸引機構(図示せず)により、その吸引面22Aにラベル片2Aを吸引可能である。 この吸引面22Aは、切断機構5から落下してくるラベル片2Aと平行に位置しているとともに、上記プラテンローラー14と同様にこれに剥離性を持たせている。
シリンダー21のシリンダーロッド23が伸張することによって、シリンダーヘッド22がラベル片2Aをラベル片群仮保持機構19まで移送し、ラベル片群仮保持機構19にラベル片2Aを仮保持可能とする。
図3は、シリンダーロッド23が伸張して、単葉ラベル片保持機構18からのラベル片2Aをラベル片群仮保持機構19が仮保持する状態を示す、図1と同様の概略側面図である。
【0030】
すなわち、ラベル片群仮保持機構19は、シリンダーヘッド22と同様に、ラベル片2Aを吸引可能な吸引ボックス24を有する。
吸引ボックス24は、シリンダー21のシリンダーヘッド22に対向しており、正逆回転可能なファンなどを有する吸引機構(図示せず)により、その吸引面24Aがラベル片2Aの剥離剤層9側を吸引してラベル片2Aの複数枚を積層状態に仮保持する。吸引面24Aは、シリンダーヘッド22の吸引面22Aと同様にこれに剥離性を持たせている。
なお、シリンダーヘッド22がラベル片2Aを吸引ボックス24に押し付けた際に、シリンダーヘッド22の吸引動作を吸引ボックス24への送風動作に切り替えることによって、ラベル片2Aのシリンダーヘッド22から吸引ボックス24への乗り換えを容易とする。
【0031】
ラベル片ずらし機構20は、シリンダー21の基底部に取り付けた傾斜用回動軸25と、ステッピングモーター26と、ステッピングモーター26の出力軸27および傾斜用回動軸25の間に取り付けたタイミングベルト28と、を有する。
【0032】
図4は、ラベル片ずらし機構20による単葉ラベル片保持機構18とラベル片群仮保持機構19との相対位置を示す概略側面図であって、ラベル片ずらし機構20は、ラベル片群仮保持機構19に対して単葉ラベル片保持機構18をラベル片2Aそれぞれの間に付与するずらし量ΔLの分だけ傾斜可能である。
すなわち、吸引ボックス24に最初に仮保持されたラベル片2Aのつぎにシリンダーヘッド22により移送されてくるラベル片2Aは、最初に仮保持されたラベル片2Aの粘着剤層11により、貼り付けられて積層が可能であるが、当該つぎに積層されるラベル片2Aは、ラベル片ずらし機構20のステッピングモーター26が所定の角度分だけ傾斜用回動軸25を回動させるように駆動制御して、最初に仮保持されるラベル片2Aから所定のずらし量ΔLだけわずかにずらしてこれを仮保持することができる。
複数枚のラベル片2Aが貼り付けられて仮保持されてゆくと、図4に示すように、ラベル片2Aのそれぞれの仮保持位置は、ずらし量ΔL分だけずれた状態でラベル片群2Bという積層体として積層されることになる。
【0033】
なお、ラベル片ずらし機構20によるシリンダー21の傾斜にともなってシリンダーヘッド22が吸引ボックス24に対してわずかづつ当接する面がずれる、ないしは傾斜してゆくことになるが、ラベル片2Aは合成樹脂材製あるいは紙材製であるために、この傾斜角度の変化を吸収可能であるとともに、必要であれば、シリンダーヘッド22あるいは吸引ボックス24にわずかな傾斜付与機構(図示せず)を設けることもできる。
【0034】
制御機構7は、上述した印字機構4、切断機構5、単葉ラベル片保持機構18、ラベル片群仮保持機構19およびラベル片ずらし機構20をそれぞれ所定のタイミングで制御する。
【0035】
こうした構成のサーマルプリンター1および台紙なしラベルのスタッカー装置6において、供給機構3からの台紙なしラベル2を印字機構4により印字し、下流側のガイドプレート15により切断機構5方向にガイドし、切断機構5により切断して単葉状体のラベル片2Aとする。
このラベル片2Aを単葉ラベル片保持機構18(シリンダーヘッド22)が吸引保持するとともに、ラベル片群仮保持機構19における吸引ボックス24方向に移送し、ラベル片2Aを吸引ボックス24に仮保持する。
【0036】
ついで、印字機構4および切断機構5において同様に印字切断済みの後続のラベル片2Aを作成し、単葉ラベル片保持機構18のシリンダーヘッド22がラベル片2Aを吸引保持し、ラベル片群仮保持機構19の吸引ボックス24に押し付ける際に、ラベル片ずらし機構20により単葉ラベル片保持機構18のシリンダー21をわずかに傾斜させることによって、ずらし量ΔL分だけずらし、吸引ボックス24のラベル片2Aに貼り付けるようにする。
【0037】
かくして、とくに図4に示すように、吸引ボックス24において積層状態にある複数枚のラベル片2A(ラベル片群2B)は、ずらし量ΔLだけそれぞれずれた状態で互いに貼付け状態にあり、吸引ボックス24の送風方向を逆転し、ラベル片群2Bを取り除き可能とし、ラベル片群2Bとしてサーマルプリンター1ないし台紙なしラベルのスタッカー装置6からはがして独立した積層体として携帯可能で、その取扱いも簡便であり、サーマルプリンター1とラベル片2Aの貼付け場所とを分離可能で、台紙なしラベル2への印字作業とラベル片2Aの貼付け作業とを分離することができる。
さらに、ラベル片2Aを一枚一枚はがす際にも、ずらし量ΔLだけのはがし代があるので、ラベル片群2Bからの一枚のラベル片2Aの取出し操作も容易である。
【0038】
本発明におけるラベル片ずらし機構20は、任意の構成が採用可能であって、単葉ラベル片保持機構18あるいはラベル片群仮保持機構19のいずれか一方を相対的にわずかにずらすことにより、ラベル片群仮保持機構19において互いに積層し合うラベル片2Aの仮保持位置をそれぞれ、所定のずらし量ΔLだけわずかにずらすことができるようにすればよい。
【0039】
たとえば、図5は、ラベル片ずらし機構の第1の変形例を示す概略側面図であって、このラベル片ずらし機構30においては、ピニオン31と、ピニオン31に係合するとともにシリンダー21の基部に固定しているラック32と、ピニオン31を回転駆動するステッピングモーター33と、を有する。
【0040】
こうした構成のラベルずらし機構30においては、一枚のラベル片2Aをラベル片群仮保持機構19の吸引ボックス24に貼り付けるたびに、単葉ラベル片保持機構18におけるシリンダー21(シリンダーヘッド22)をずらし量ΔLだけずれるようにシリンダー21全体を、たとえば図5中下方部に平行移動可能である。
【0041】
図6は、ラベル片ずらし機構の第2の変形例を示す概略側面図であって、このラベル片ずらし機構40においては、ピニオン41と、ピニオン41に係合するとともに吸引ボックス24の基部に固定しているラック42と、ピニオン41を回転駆動するステッピングモーター43と、を有する。
【0042】
こうした構成のラベル片ずらし機構40においては、一枚のラベル片2Aをラベル片群仮保持機構19の吸引ボックス24に貼り付けるたびに、吸引ボックス24をずらし量ΔLだけずれるように吸引ボックス24全体を、たとえば図中下方部に平行移動可能とする。
【0043】
図7は、本発明の第2の実施例による台紙なしラベルのスタッカー装置51を装備したサーマルプリンター50の概略側面図であって、サーマルプリンター50は、既述のサーマルプリンター1(図1)と同様に、台紙なしラベル2の供給機構3と、印字機構4と、切断機構5と、台紙なしラベルのスタッカー装置51と、制御機構7と、を有する。
【0044】
台紙なしラベルのスタッカー装置51は、前記単葉ラベル片保持機構18と、前記ラベル片群仮保持機構19に相当するラベル片群仮保持機構52と、前記ラベル片ずらし機構20に相当するラベル片ずらし機構53と、制御機構7と、を有する。
【0045】
単葉ラベル片保持機構18は、図1ないし図6にもとづいて前述したシリンダー21を有するが、このシリンダー21を切断機構5より上方部に位置させ、そのシリンダーヘッド22の吸引面22Aを印字機構4および切断機構5を通過する台紙なしラベル2の平面と平行に配置している。
シリンダーヘッド22が、ラベル片2Aを吸引して保持可能であるとともに、ラベル片群仮保持機構52に向かって伸縮可能である。
なお、切断機構5とシリンダー21との間に一対のガイドローラー54を設けて、切断機構5からシリンダー21(シリンダーヘッド22)へのラベル片2Aのガイドおよび保持操作を確保する。
【0046】
図8は、切断機構5により台紙なしラベル2を切断してラベル片2Aを形成するとともに、台紙なしラベルのスタッカー装置51の単葉ラベル片保持機構18(シリンダーヘッド22)によりラベル片2Aを保持している状態を示す、図7と同様の概略側面図である。
図9は、シリンダーロッド23が伸張して、単葉ラベル片保持機構18からのラベル片2Aをラベル片群仮保持機構52が仮保持する状態を示す概略側面図である。
【0047】
ラベル片群仮保持機構52は、ラベル片2Aを貼り付け可能なエンドレスベルト55を有する。
エンドレスベルト55は、シリンダー21のシリンダーヘッド22に対向しており、その貼付け面55Aがラベル片2Aの粘着剤層11に接着してラベル片2Aの複数枚を積層状態に仮保持する。
【0048】
ラベル片ずらし機構53は、エンドレスベルト55のベルト回転軸56を回転制御するステッピングモーター57を有する。
図10は、ラベル片ずらし機構53による単葉ラベル片保持機構18とラベル片群仮保持機構52との相対位置を示す概略側面図であって、エンドレスベルト55(貼付け面55A)に最初に仮保持されたラベル片2Aのつぎにシリンダーヘッド22により移送されてくるラベル片2Aは、その粘着剤層11により、最初のラベル片2Aに貼り付けられて積層が可能であるが、このつぎに積層されるラベル片2Aは、ラベル片ずらし機構53によりエンドレスベルト55が所定の間隔分だけ駆動制御されることにより、最初に仮保持されるラベル片2Aから所定のずらし量ΔLだけわずかにずらすことができる。
複数枚のラベル片2Aが順次貼り付けられて仮保持されてゆくと、図10に示すように、ラベル片2Aのそれぞれの仮保持位置は、ずらし量ΔL分だけずれた状態でラベル片群2Bという積層体として積層されることになる。
【0049】
こうした構成のサーマルプリンター50および台紙なしラベルのスタッカー装置51において、供給機構3からの台紙なしラベル2を印字機構4により印字し、切断機構5により切断して単葉状態のラベル片2Aとするとともに、ガイドローラー54によりシリンダー21方向にガイドして、このラベル片2Aをシリンダー21が吸引保持するとともに、ラベル片群仮保持機構52のエンドレスベルト55方向に移送し、ラベル片2Aを貼付け面55Aに仮保持する。
【0050】
ついで、印字機構4および切断機構5において同様に印字済みのラベル片2Aを作成し、単葉ラベル片保持機構18のシリンダーヘッド22がラベル片2Aを吸引保持し、ラベル片群仮保持機構52のエンドレスベルト55に押し付ける際に、ラベル片ずらし機構53によりエンドレスベルト55の貼付け面55Aをわずかにずらし量ΔL分だけずらし、先に貼り付いているラベル片2Aに貼り付けるようにする。
【0051】
かくして、とくに図10に示すように、積層状態の複数枚のラベル片2Aはずらし量ΔLだけそれぞれずれた状態で互いに貼付け状態にあり、ラベル片群2Bとしてサーマルプリンター50ないし台紙なしラベルのスタッカー装置51からはがして独立した積層体として携帯可能で、その取扱いも簡便であり、サーマルプリンター50とラベル片2Aの貼付け場所とを分離可能である。
さらに、ラベル片2Aを一枚一枚はがす際にも、ずらし量ΔLだけのはがし代があるので、ラベル片群2Bからの一枚のラベル片2Aの取出し操作も容易である。
【0052】
図11は、本発明の第3の実施例による台紙なしラベルのスタッカー装置61を装備したサーマルプリンター60の概略側面図であって、サーマルプリンター60は、既述のサーマルプリンター1(図1)と同様に、台紙なしラベル2の供給機構3と、印字機構4と、切断機構5と、台紙なしラベルのスタッカー装置61と、制御機構7と、を有する。
【0053】
台紙なしラベルのスタッカー装置61は、前記単葉ラベル片保持機構18に相当する単葉ラベル片保持機構62と、前記ラベル片群仮保持機構19に相当するラベル片群仮保持機構63と、前記ラベル片ずらし機構20に相当するラベル片ずらし機構64と、制御機構7と、を有する。
【0054】
単葉ラベル片保持機構62は、前記シリンダー21と、シリンダー21の先端部に設けたエンドレスベルト65と、切断機構5およびシリンダー21の間に設けた一対の移送ローラー66と、を有する。
エンドレスベルト65は、切断機構5により切断され一対の移送ローラー66により移送されてきたラベル片2Aを吸引保持可能であって、ラベル片ずらし機構64によりエンドレスベルト65をずらし量ΔL分だけ回転駆動することによって、ラベル片2Aをずらせた状態でラベル片群仮保持機構63に積層可能である。
【0055】
ラベル片群仮保持機構63は、仮保持台67を有し、その仮保持面67Aは、エンドレスベルト65に平行に対向しているとともに剥離性を備えている。
【0056】
ラベル片ずらし機構64は、エンドレスベルト65のベルト回転軸68を回転制御するステッピングモーター69を有する。
【0057】
こうした構成のサーマルプリンター60および台紙なしラベルのスタッカー装置61において、印字機構4において印字され、切断機構5において切断されて単葉状体となったラベル片2Aは、一対の移送ローラー66により単葉ラベル片保持機構62に向かって移送され、単葉ラベル片保持機構62のエンドレスベルト65により吸引保持されて(図11中、点線参照)、シリンダー21の伸張によりラベル片群仮保持機構63における仮保持台67の方向に移送され、その仮保持面67Aに接着される(図11中、実線参照)。
【0058】
つぎにエンドレスベルト65により仮保持台67に移送されてくるラベル片2Aは、ラベル片ずらし機構64によってエンドレスベルト65がずらし量ΔL分だけわずかに回転されるため、先に仮保持面67Aに貼り付いているラベル片2Aの上層側にその粘着剤層11によってずらし量ΔLずつずれた状態で仮に貼り付けられ、仮保持台67上に複数枚のラベル片2Aが互いにずらし量ΔLずつずれた状態で有するラベル片群2Bとして仮保持することができる。
【0059】
図12は、本発明の第4の実施例による台紙なしラベルのスタッカー装置71を装備したサーマルプリンター70の概略側面図であって、サーマルプリンター70は、既述のサーマルプリンター1(図1)と同様に、台紙なしラベル2の供給機構3と、印字機構4と、切断機構5と、台紙なしラベルのスタッカー装置71と、制御機構7と、を有する。
【0060】
台紙なしラベルのスタッカー装置71は、前記単葉ラベル片保持機構18に相当する単葉ラベル片保持機構72と、前記ラベル片群仮保持機構19に相当するラベル片群仮保持機構73と、前記ラベル片ずらし機構20に相当するラベル片ずらし機構74と、制御機構7と、を有する。
【0061】
単葉ラベル片保持機構72は、切断機構5の下流側に設けるとともにラベル片群仮保持機構73に向かってラベル片2Aを移送可能な一対の移送ローラー66と、を有する。
【0062】
ラベル片群仮保持機構73は、エンドレスベルト75を有し、切断機構5により切断され一対の移送ローラー66により移送されてきたラベル片2Aの先端部における粘着剤層11をその貼付け面75Aに貼り付け保持可能であって、ラベル片ずらし機構74によりエンドレスベルト75をずらし量ΔL分だけ回転駆動することにより、つぎに貼り付けられる後続のラベル片2Aを先行するラベル片2Aからずらせた状態でエンドレスベルト75に積層可能である。
【0063】
ただし、移送ローラー66とエンドレスベルト75との間の間隔Dは、ラベル片2Aの長さより短いものとし、移送ローラー66によりエンドレスベルト75に向かって移送されてくるラベル片2Aの先端部における粘着剤層11がエンドレスベルト75に突き当たって、ここに接着することができるようにする。
さらに望ましくは、エンドレスベルト75を移送されてくるラベル片2Aに対して傾斜するように(図12中、エンドレスベルト75の下方側のベルト回転軸76を移送ローラー66に近づけるように)配置することにより、ラベル片2Aの積層をより確実なものとすることができる。
【0064】
ラベル片ずらし機構74は、エンドレスベルト75のベルト回転軸76を回転制御するステッピングモーター77を有する。
【0065】
こうした構成のサーマルプリンター70および台紙なしラベルのスタッカー装置71において、印字機構4において印字され、切断機構5において切断されて単葉状体となったラベル片2Aは、一対の移送ローラー66によりラベル片群仮保持機構73に向かって移送され、ラベル片群仮保持機構73のエンドレスベルト75に貼り付け保持される。
【0066】
つぎのラベル片2Aは、ラベル片群仮保持機構73のエンドレスベルト75をステッピングモーター77によりずらし量ΔL分だけわずかに回転し、先に貼付け面75Aに貼り付いているラベル片2Aの隣側にずらし量ΔLずつずれた状態で有するラベル片群2Bとして仮保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の第1の実施例によるプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置6を備えたプリンター(サーマルプリンター1)の概略側面図である。
【図2】同、切断機構5により台紙なしラベル2を切断してラベル片2Aを形成するとともに、単葉ラベル片保持機構18(シリンダーヘッド22)によりラベル片2Aを保持している状態を示す、図1と同様の概略側面図である。
【図3】同、シリンダーロッド23が伸張して単葉ラベル片保持機構18からのラベル片2Aをラベル片群仮保持機構19が仮保持する状態を示す、図1と同様の概略側面図である。
【図4】同、ラベル片ずらし機構20による単葉ラベル片保持機構18とラベル片群仮保持機構19との相対位置を示す概略側面図である。
【図5】同、ラベル片ずらし機構の第1の変形例を示す概略側面図である。
【図6】同、ラベル片ずらし機構の第2の変形例を示す概略側面図である。
【図7】本発明の第2の実施例による台紙なしラベルのスタッカー装置51を装備したサーマルプリンター50の概略側面図である。
【図8】同、切断機構5により台紙なしラベル2を切断してラベル片2Aを形成するとともに、単葉ラベル片保持機構18(シリンダーヘッド22)によりラベル片2Aを保持している状態を示す、図7と同様の概略側面図である。
【図9】同、シリンダーロッド23が伸張して単葉ラベル片保持機構18からのラベル片2Aをラベル片群仮保持機構52が仮保持する状態を示す概略側面図である。
【図10】同、ラベル片ずらし機構53による単葉ラベル片保持機構18とラベル片群仮保持機構52との相対位置を示す概略側面図である。
【図11】本発明の第3の実施例による台紙なしラベルのスタッカー装置61を装備したサーマルプリンター60の概略側面図である。
【図12】本発明の第4の実施例による台紙なしラベルのスタッカー装置71を装備したサーマルプリンター70の概略側面図である。
【符号の説明】
【0068】
1 サーマルプリンター(プリンター、図1)
2 台紙なしラベル
2A 台紙なしラベル2のラベル片
2B ラベル片群(図4、図10、図11、図12)
3 供給機構
4 印字機構
5 切断機構
6 プリンター1における台紙なしラベルのスタッカー装置(第1の実施例、図1)
7 制御機構
8 ラベル基材
9 剥離剤層
10 感熱発色剤層
11 粘着剤層
12 移送路
13 サーマルヘッド
14 プラテンローラー
15 ガイドプレート
16 固定刃
17 可動刃
18 単葉ラベル片保持機構
19 ラベル片群仮保持機構
20 ラベル片ずらし機構
21 単葉ラベル片保持機構18のシリンダー
22 シリンダーヘッド
22A シリンダーヘッド22の吸引面
23 シリンダーロッド
24 ラベル片群仮保持機構19の吸引ボックス
24A 吸引ボックス24の吸引面
25 傾斜用回動軸
26 ラベル片ずらし機構20のステッピングモーター
27 ステッピングモーター26の出力軸
28 タイミングベルト
30 ラベルずらし機構(第1の変形例、図5)
31 ピニオン
32 ラック
33 ステッピングモーター
40 ラベル片ずらし機構(第2の変形例、図6)
41 ピニオン
42 ラック
43 ステッピングモーター
50 サーマルプリンター(図7)
51 プリンター50における台紙なしラベルのスタッカー装置(第2の実施例、図7)
52 ラベル片群仮保持機構
53 ラベル片ずらし機構
54 ガイドローラー
55 ラベル片群仮保持機構52のエンドレスベルト
55A エンドレスベルト55の貼付け面
56 ベルト回転軸
57 ラベル片ずらし機構53のステッピングモーター
60 サーマルプリンター(図11)
61 プリンター60における台紙なしラベルのスタッカー装置(第3の実施例、図11)
62 単葉ラベル片保持機構
63 ラベル片群仮保持機構
64 ラベル片ずらし機構
65 エンドレスベルト
66 単葉ラベル片保持機構62一対の移送ローラー
67 ラベル片群仮保持機構63の仮保持台
67A 仮保持台67の仮保持面
68 ベルト回転軸
69 ラベル片ずらし機構64のステッピングモーター
70 サーマルプリンター(図12)
71 プリンター70における台紙なしラベルのスタッカー装置(第4の実施例、図12)
72 単葉ラベル片保持機構
73 ラベル片群仮保持機構
74 ラベル片ずらし機構
75 ラベル片群仮保持機構73のエンドレスベルト
75A エンドレスベルト75の貼付け面
76 ベルト回転軸
77 ラベル片ずらし機構74のステッピングモーター
ΔL 積層するラベル片2Aの間のずらし量(図4、図10、図11、図12)
D 移送ローラー66とエンドレスベルト75との間の間隔(図12)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その表面に剥離剤層を有するとともにその裏面に粘着剤層を有して、帯状に延びる台紙なしラベルに印字する印字機構と、
この印字機構により印字したこの台紙なしラベルを所定ピッチで切断して単葉のラベル片とする切断機構と、を有するプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置であって、
前記ラベル片の複数枚を積層状態に仮保持するラベル片群仮保持機構と、
前記切断機構により切断して形成した前記ラベル片を保持してこのラベル片群仮保持機構まで移送し、このラベル片群仮保持機構に前記ラベル片を仮保持可能とする単葉ラベル片保持機構と、
この単葉ラベル片保持機構あるいは前記ラベル片群仮保持機構のいずれか一方を相対的にわずかにずらすことにより、前記ラベル片群仮保持機構において互いに積層し合う前記ラベル片の仮保持位置をそれぞれ、所定のずらし量だけわずかにずらすことができるようにするラベル片ずらし機構と、
を有することを特徴とするプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項2】
前記単葉ラベル片保持機構は、
前記ラベル片を吸引して保持可能であるとともに前記ラベル片群仮保持機構に向かって伸縮可能なシリンダーを有することを特徴とする請求項1記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項3】
前記単葉ラベル片保持機構は、
前記ラベル片を挟んで保持可能であるとともに前記ラベル片群仮保持機構に向かって前記ラベル片を移送可能な一対の移送ローラーを有することを特徴とする請求項1記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項4】
前記ラベル片群仮保持機構は、
前記ラベル片を吸引可能な吸引ボックスを有することを特徴とする請求項1記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項5】
前記ラベル片群仮保持機構は、
前記ラベル片を貼り付け可能なエンドレスベルトを有することを特徴とする請求項1記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項6】
前記ラベル片ずらし機構は、
前記エンドレスベルトを前記ずらし量の分だけ回転可能であることを特徴とする請求項5記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項7】
前記ラベル片ずらし機構は、
前記ラベル片群仮保持機構に対して前記単葉ラベル片保持機構を前記ずらし量の分だけ傾斜可能であることを特徴とする請求項1記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項8】
前記ラベル片ずらし機構は、
前記ラベル片群仮保持機構と前記単葉ラベル片保持機構とのいずれか一方を前記ずらし量の分だけ互いに平行移動可能であることを特徴とする請求項1記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項9】
前記単葉ラベル片保持機構は、
前記ラベル片を吸引して保持し前記ラベル片群仮保持機構に向かって伸縮可能なシリンダーを有し、
前記ラベル片ずらし機構は、
このシリンダーの先端部に取り付けて前記ラベル片を吸引し前記ずらし量の分だけ前記ラベル片を移送可能なエンドレスベルトであることを特徴とする請求項1記載のプリンターにおける台紙なしラベルのスタッカー装置。
【請求項10】
その表面に剥離剤層を有するとともにその裏面に粘着剤層を有して、帯状に延びる台紙なしラベルに印字する印字機構と、
この印字機構により印字したこの台紙なしラベルを所定ピッチで切断して単葉のラベル片とする切断機構と、を有するプリンターにおける台紙なしラベルの積層スタック方法であって、
前記切断機構により切断して形成した前記ラベル片を単葉ラベル片保持機構により保持してラベル片群仮保持機構まで移送し、
このラベル片群仮保持機構に前記ラベル片の複数枚を積層状態に仮保持可能とするとともに、
この単葉ラベル片保持機構あるいはこのラベル片群仮保持機構のいずれか一方をラベル片ずらし機構により相対的にわずかにずらすことにより、前記ラベル片群仮保持機構において互いに積層し合う前記ラベル片の仮保持位置をそれぞれ、所定のずらし量だけわずかにずらすことができるようにすることを特徴とするプリンターにおける台紙なしラベルの積層スタック方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−76924(P2010−76924A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249524(P2008−249524)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】