説明

プリンターの記録紙搬送制御方法およびプリンター

【課題】接続されている外部機器のアプリケーションプログラムに変更を加えることなく、プリンターが待機状態のときに、記録紙排出口から露出していない記録紙部分を確認することができるプリンターを提供することにある。
【解決手段】プリンター1は紙送りボタン11を備えている。記録紙21が印刷位置Aに位置決めされている待機状態において、この紙送りボタン11が操作されると(ステップST1)、記録紙21は印刷位置Aから記録紙搬送方向の下流側に予め定めた所定搬送量だけ搬送されて記録紙排出口6から排出され、プリプリント部分23が記録紙排出口6から外側に露出する(ステップST2)。紙送りボタン11が再び操作されると(ステップST5)、記録紙21は紙搬送方向の上流側に所定搬送量だけ搬送されて、印刷位置Aに位置決めされ、プリンター1は待機状態になる(ステップST4)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷終了後に記録紙を記録紙搬送路上の所定位置に位置決めして待機状態となるプリンターに関する。より詳細には、プリンターが待機状態のときに、記録紙排出口から露出していない記録紙部分を確認することができるプリンターの記録紙搬送制御方法およびプリンターに関する。
【背景技術】
【0002】
レシートや所定の帳票などを発行するプリンターは、印刷ヘッドによる印刷位置を経由して記録紙排出口に至る記録紙搬送路に沿って記録紙を搬送しながら印刷を行う。印刷が終了すると、プリンターは、記録紙の印刷開始目標位置を記録紙搬送路上の印刷位置に位置決めし、次の印刷に備える待機状態となる。例えば、特許文献1に記載のプリンターでは、印刷が終了すると、記録紙の切断目標位置を記録紙搬送路上のカッターによる切断位置に位置決めして切断を行い、しかる後に、記録紙を印刷位置に位置決めして待機状態となる。
【0003】
ここで、レシートや所定の帳票の発行に用いられるロール紙の中には、記録紙に予め一定間隔でシリアルナンバーなどが印刷されたプリプリント部分を備えるものがある。このようなロール紙を用いてレシートなどを発行する場合には、印刷データは記録紙上で隣接しているプリプリント部分の間の印刷領域に印刷される。そして、レシートを発行する前には、必要に応じて、印刷領域の記録紙搬送方向の下流側に隣接するプリプリント部分のシリアルナンバーを確認し、プリンターに接続されている会計処理装置に入力するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−320134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プリンターは、一般的に、押下されている間記録紙を下流側に向かって紙送りする紙送りボタンを備えている。従って、上記のロール紙を用いてレシートの発行を行うオペレーターは、待機状態のときに紙送りボタンを操作して記録紙を紙送りすることにより、プリプリント部分を記録紙排出口から露出させてシリアルナンバーを確認する。
【0006】
ここで、シリアルナンバーを確認するために紙送りを行うと、記録紙が印刷位置から記録紙搬送方向の下流側に移動してしまうので、次のレシート発行を行う前までに、記録紙を印刷位置に位置決めし直さなければならない。これに対して、会計処理装置からプリンターにコマンドを送信して記録紙を上流側に搬送して記録紙を印刷位置に位置決めすることが考えられるが、この場合には、コマンドにより上流側に搬送する記録紙の搬送量と、紙送りボタンの操作により手動で下流側に搬送された記録紙の搬送量とを一致させることが難しく、記録紙を印刷位置に正確に位置決めできない。また、シリアルナンバーを確認した後に、オペレーターが記録紙を印刷位置に位置決めするようにすることも考えられるが、この場合にも、手動で記録紙を印刷位置に正確に位置決めすることは難しい。
【0007】
そこで、シリアルナンバーを確認するために、会計処理装置からプリンターに第1のコマンドを送信して、記録紙を印刷位置から下流側に搬送してプリプリント部分を記録紙排出口から露出させ、しかる後に、会計処理装置からプリンターに第2のコマンドを送信して、記録紙を上流側に搬送して印刷位置に位置決めするようにすることが考えられる。この場合には、記録紙を印刷位置に正確に位置決めし直すことは可能になるが、会計処理装置のアプリケーションプログラムに変更を加えなければならないので、コストが嵩んでしまうという問題がある。
【0008】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、接続されている外部機器のアプリケーションプログラムに変更を加えることなく、プリンターが待機状態のときに、記録紙排出口から露出していない記録紙部分を確認することができるプリンターの記録紙搬送制御方法およびプリンターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のプリンターの記録紙搬送制御方法は、
印刷ヘッドによる印刷位置を経由して記録紙排出口に至る記録紙搬送路に沿って記録紙を搬送しながら印刷を行い、
印刷終了時に前記記録紙を前記記録紙搬送路上の所定位置に位置決めし、
操作部が操作されると、前記記録紙を前記所定位置から記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ送り出された送り出し状態となるまで搬送し、
前記操作部が再び操作されると、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、記録紙が記録紙搬送路上の所定位置に位置決めされている待機状態のときに紙送りボタンなどの操作部が操作されると、記録紙は所定搬送量だけ記録紙搬送方向の下流側に搬送された送り出し状態となる。従って、記録紙における記録紙搬送方向の下流端部分を記録紙排出口から露出させることができる。また、紙送りボタンが再び操作されると、記録紙は所定搬送量だけ記録紙搬送方向の上側に引き込まれて所定位置に正確に位置決めされた状態に戻り、プリンターが待機状態に戻る。従って、接続されている外部機器のアプリケーションプログラムに変更を加えることなく、プリンターが待機状態のときに、記録紙排出口から露出していない記録紙部分を確認することができる。
【0011】
本発明において、前記記録紙は、一定間隔で印刷が施されているプリプリント部分を備えており、前記記録紙が前記送り出し状態では、記録紙搬送方向の最も下流側の前記プリプリント部分が前記記録紙排出口から露出することが望ましい。このようにすれば、紙送りボタンを操作することにより、プリプリント部分を記録紙排出口から露出させて確認することができる。また、プリプリント部分の確認終了後に紙送りボタンを再度操作することにより、記録紙を所定位置に位置決めした状態に戻すことができる。
【0012】
本発明において、次の印刷指令による印刷が開始される時点において、記録紙を所定位置に戻しておくためには、前記記録紙が前記送り出し状態において、印刷指令を受信すると、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことが望ましい。
【0013】
本発明において、記録紙を自動的に所定位置に戻しておくためには、前記記録紙が前記送り出し状態の経過時間を計測しており、前記経過時間が予め定めた所定時間を越えた場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことが望ましい。
【0014】
本発明において、電源がオフされる前に記録紙を所定位置に戻すためには、前記記録紙が前記送り出し状態において、電源オフ命令を受信すると、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことが望ましい。
【0015】
本発明において、前記記録紙が前記所定位置に位置決めされた状態において、前記操作部が予め定めた基準時間に亘って操作された場合には、前記記録紙を前記プリプリント部分の間隔に対応する搬送量だけ下流側に搬送することが望ましい。このようにすれば、例えば、レシートを1枚発行する際に使用される記録紙の領域を所定位置よりも下流側に搬送し、次のレシートの発行に使用される記録紙の領域を所定位置に位置決めできる。
【0016】
本発明において、所定搬送量を所望の値に変更するためには、外部機器からの搬送量設定命令を受信すると、前記搬送量設定命令によって指定されている搬送量を前記所定搬送量として設定することが望ましい。
【0017】
次に、本発明のプリンターは、
印刷ヘッドによる印刷位置を経由して記録紙排出口に至る記録紙搬送路と、
前記記録紙搬送路に沿って記録紙を搬送する記録紙搬送手段と、
印刷が終了すると前記記録紙を前記記録紙搬送路上の所定位置に位置決めする記録紙搬送制御手段と、
操作部と、
前記記録紙が前記所定位置から記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ搬送された送り出し状態か否かを判定する判定手段とを有し、
前記記録紙搬送制御手段は、前記操作部が操作されると、前記記録紙が前記送り出し状態でない場合には、前記記録紙を前記所定位置から記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ送り出して前記送り出し状態とし、前記記録紙が前記送り出し状態の場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、記録紙が所定位置に位置決めされている待機状態のときに紙送りボタンなどの操作部を操作すると、記録紙は所定搬送量だけ記録紙搬送方向の下流側に搬送されて、送り出し状態となる。従って、記録紙における記録紙搬送方向の下流端部分を記録紙排出口から露出させることができる。また、記録紙が送り出し状態のときに、紙送りボタンを操作すると、記録紙は所定搬送量だけ記録紙搬送方向の上側に引き込まれて所定位置に正確に位置決めされた状態に戻り、プリンターが待機状態に戻る。従って、接続されている外部機器のアプリケーションプログラムに変更を加えることなく、プリンターが待機状態のときに、記録紙排出口から露出していない記録紙部分を確認することができる。
【0019】
本発明において、前記記録紙は、一定間隔で印刷が施されているプリプリント部分を備えており、前記所定搬送量は、前記記録紙が前記所定位置に位置決めされているときに前記記録紙排出口の記録紙搬送方向の上流側に隣接している前記プリプリント部分が、前記記録紙排出口から露出するのに必要な搬送量であることが望ましい。このようにすれば、紙送りボタンを操作することにより、プリプリント部分を記録紙排出口から露出させて確認することができる。また、プリプリント部分の確認終了後に紙送りボタンを再度操作することにより、記録紙を所定位置に位置決めした状態に戻すことができる。
【0020】
本発明において、次の印刷指令による印刷が開始される時点において、記録紙を所定位置に戻しておくためには、前記記録紙搬送制御手段は、印刷指令を受信すると、前記記録紙が前記送り出し状態の場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることが望ましい。
【0021】
本発明において、記録紙を自動的に所定位置に戻しておくためには、前記記録紙が前記送り出し状態の経過時間を計測する経過時間計測手段を有し、前記記録紙搬送制御手段は、前記経過時間が予め定めた所定時間を越えた場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることが望ましい。
【0022】
本発明において、電源がオフされる前に記録紙を所定位置に戻すためには、前記記録紙搬送制御手段は、電源オフ指令を受信すると、前記記録紙が前記送り出し状態の場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることが望ましい。
【0023】
本発明において、前記記録紙が前記所定位置に位置決めされているか否かを判定する位置決め状態判定手段と、前記操作部が予め定めた基準時間に亘って操作されたか否かを検出する操作時間判定手段とを有し、前記記録紙搬送制御手段は、前記記録紙が前記所定位置に位置決めされている場合において、前記操作部が予め定めた基準時間に亘って操作されたときには、前記記録紙を前記プリプリント部分の間隔に対応する搬送量だけ下流側に搬送することが望ましい。このようにすれば、例えば、レシートを1枚発行する際に使用される記録紙の領域を所定位置よりも下流側に搬送し、次のレシートの発行に使用される記録紙の領域を所定位置に位置決めできる。
【0024】
本発明において、所定搬送量を所望の値に変更するためには、前記記録紙搬送制御手段は、外部機器からの搬送量設定命令を受信すると、前記搬送量設定命令によって指定されている搬送量を前記所定搬送量として設定することが望ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、記録紙が記録紙搬送路上の所定位置に位置決めされている待機状態のときに紙送りボタンが操作されると、記録紙は所定搬送量だけ記録紙搬送方向の下流側に搬送された送り出し状態となる。従って、記録紙における記録紙搬送方向の下流端部分を記録紙排出口から露出させることができる。また、紙送りボタンが再び操作されると、記録紙は所定搬送量だけ記録紙搬送方向の上側に引き込まれて所定位置に正確に位置決めされた状態に戻り、プリンターが待機状態に戻る。従って、接続されている外部機器のアプリケーションプログラムに変更を加えることなく、プリンターが待機状態のときに、記録紙排出口から露出していない記録紙部分を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明を適用したプリンターの外観斜視図である。
【図2】プリンターの主要部分の概略構成を示す説明図である。
【図3】プリンターの制御系を示す概略ブロック図である。
【図4】記録紙搬送動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したプリンターの実施の形態を説明する。
【0028】
(プリンター)
図1は本発明を適用したプリンターの外観斜視図である。プリンター1はロール紙2から繰り出される長尺状の記録紙21に印刷データを印刷するものであり、会計処理装置(外部機器)に接続されてレシートなどを発行する。プリンター1は直方体形状のプリンターケース3を備えており、プリンターケース3のケース上面部分には、前端縁部分を中心にして回動して開閉する前側開閉蓋4と、後端縁部分を中心にして回動して開閉する後側開閉蓋5が取り付けられている。前側開閉蓋4と後側開閉蓋5との間には所定幅の矩形の記録紙排出口6が形成されており、記録紙排出口6の右側には、前側開閉蓋4および後側開閉蓋5を開閉するための開閉ボタン7が設けられている。開閉ボタン7を下方に向かって押し込むと前側開閉蓋4および後側開閉蓋5のロックが解除され、前側開閉蓋4および後側開閉蓋5がばね力などの付勢力によって上方に回動して開いた状態になる。この結果、プリンターケース3内に構成されているロール紙収納部8(図2参照)が開放状態になるので、ロール紙2をロール紙収納部8に装填可能となる。
【0029】
ロール紙収納部8に装填されるロール紙2の記録紙21は、予め一定間隔でシリアルナンバー22などの印刷が施されているプリプリント部分23を備えており、レシートを発行するための印刷データは、記録紙21上で隣接しているプリプリント部分23の間の印刷領域24に印刷される。ここで、店舗において会計を行う店員は、レシートを発行する前に、必要に応じて、印刷領域24よりも記録紙21の先端側にプリプリントされたシリアルナンバー22を確認し、このシリアルナンバー22をプリンター1に接続されている会計処理装置9に入力するようになっている。記録紙21の裏面には矩形のブラックマーク25が一定間隔で施されている。各ブラックマーク25は各プリプリント部分23の裏側に位置している。
【0030】
プリンターケース3の前面部分の中央部分には、後側に窪む凹部10が形成されている。凹部10の下側部分には上方に向く端面が形成されており、この端面には紙送りボタン(操作部)11が設けられている。プリンターケース3の前面部分の下端部分には、電源スイッチ12が設けられている。
【0031】
図2はプリンター1の主要部分の概略構成を示す説明図である。プリンター1は、ロール紙2が装填されるロール紙収納部8から記録紙排出口6に至る記録紙搬送路13と、この記録紙搬送路13に沿って記録紙21を搬送する記録紙搬送機構14を備えている。記録紙搬送路13は、記録紙搬送方向の上流側から印刷ヘッド15による印刷位置Aおよびオートカッター16による切断位置Bをこの順番で経由するように延びている。印刷位置Aはプラテン20により規定されている。記録紙搬送機構14は、駆動ローラー17aと、この駆動ローラー17aと対峙する位置に配置された従動ローラー17bと、駆動ローラー17aを回転駆動するモーター18を備えている。記録紙搬送機構14は紙送りボタン11の操作によっても駆動されるようになっている。
【0032】
印刷ヘッド15は、インクリボン(不図示)に記録ワイヤを打ち当ててインクリボンのインクを記録紙21に付着させて印刷するシリアル・インパクト・ドット・マトリクス(SIDM)プリントヘッドである。印刷位置Aを通過する記録紙21は、モーター18によって回転駆動される駆動ローラー17aと従動ローラー17bによって搬送され、プラテン20に対向する印刷ヘッド15で印刷が施される。印刷位置Aの記録紙搬送方向の上流側の紙検出位置Cには、記録紙21の裏面側に設けられているブラックマーク25を検出するためのフォトセンサー19が配置されている。
【0033】
ロール紙2がロール紙収納部8に装填されると、プリンター1は記録紙21を記録紙搬送路13に沿って印刷位置Aへと搬送する。紙検出位置Cにおいてブラックマーク25が検出されると、プリンター1は、記録紙21を、その時点から所定の第1搬送量だけ下流側に搬送して印刷位置Aに位置決めする。より詳細には、プリンター1は、記録紙21の最も下流側のプリプリント部分23と当該プリプリント部分23の上流側で隣接する印刷領域24との間の印刷開始目標位置24aを印刷位置Aに一致させる。これにより、プリンター1は印刷指令を待つ待機状態となる。
【0034】
会計処理装置9からの印刷指令を受信すると、プリンターは、記録紙21を記録紙搬送路13に沿って記録紙搬送方向の下流側に向かって搬送しながら印刷を行う。印刷が終了すると、記録紙21は切断位置Bに位置決めされて、切断される。より詳細には、プリンター1は、記録紙21を、ブラックマーク25が検出された時点から所定の第2搬送量だけ記録紙搬送方向の下流側に搬送することにより、印刷が施された印刷領域24と当該印刷領域24の上流側に隣接するプリプリント部分との間の切断目標位置24bを切断位置Bに一致させ、しかる後に、記録紙21を切断する。
【0035】
記録紙21の切断が終了すると、プリンター1は、記録紙21を再び印刷位置Aに位置決めして、待機状態となる。すなわち、プリンター1は、記録紙21を切断終了時点から所定の第3搬送量だけ記録紙搬送方向の上流側に搬送することにより、新たに記録紙21の最も下流側となったプリプリント部分23と当該プリプリント部分23の上流側で隣接する印刷領域24との間の印刷開始目標位置を印刷位置Aに一致させる。
【0036】
(制御系)
図3はプリンター1の制御系を示す概略ブロック図である。プリンター1の制御系は、CPUおよびROM、RAMなどを備えた制御部30を中心に構成されている。制御部30は会計処理装置9と接続されており、会計処理装置9から受信する印刷指令などのコマンドに基づいてプリンター1の各部を制御する。制御部30の入力側には、紙送りボタン11とフォトセンサー19が接続されている。制御部30の出力側には、印刷ヘッド15、オートカッター16、記録紙搬送機構14のモーター18などが不図示のドライバーを介して接続されている。制御部30は、会計処理装置9からの印刷指令を受信すると、記録紙搬送機構14のモーター18を駆動して、ロール紙2から繰り出した記録紙21を記録紙搬送路13に沿って搬送し、印刷位置Aにおいて印刷ヘッド15による印刷を行う。しかる後に、切断位置Bにおいてオートカッター16による切断を行う。
【0037】
また、制御部30は、印刷および切断が終了すると記録紙21を記録紙搬送路13上の印刷位置Aに位置決めするとともに、紙送りボタン11の操作などに基づいて記録紙を所定搬送量だけ搬送する記録紙搬送制御手段31と、記録紙21が印刷位置から記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ搬送された送り出し状態か否かを判定する判定手段32を備えている。
【0038】
記録紙搬送制御手段31は、紙送りボタン11が操作されると、記録紙21が送り出し状態ではない場合(印刷位置Aから記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ搬送されていない場合)には、記録紙21を印刷位置Aから記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ送り出して送り出し状態とする。一方、記録紙21が送り出し状態の場合(印刷位置Aから記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ搬送されている状態の場合)には、記録紙21を記録紙搬送方向の上流側に所定搬送量だけ引き込んで印刷位置Aに位置決めする。ここで、所定搬送量は、記録紙21が印刷位置Aに位置決めされているときに、記録紙21において記録紙排出口6の記録紙搬送方向の上流側に隣接しているプリプリント部分23のシリアルナンバー22が、記録紙排出口6から外側に露出するのに必要な搬送量となっている。従って、記録紙21が送り出し状態では、記録紙21において記録紙搬送方向の最も下流側のシリアルナンバー22が記録紙排出口6から露出する。
【0039】
また、記録紙搬送制御手段31は、制御部30が会計処理装置9から印刷指令を受信したときに、記録紙21が送り出し状態には、記録紙21を記録紙搬送方向の上流側に所定搬送量だけ引き込んで印刷位置Aに位置決めする。
【0040】
さらに、記録紙搬送制御手段31は、会計処理装置9からの搬送量設定命令を受信すると、搬送量設定命令によって指定されている搬送量を所定搬送量として設定する。
【0041】
判定手段32は、記録紙21の搬送状態を判定するためのフラグを記憶保持しており、紙送りボタン11が操作されることによって記録紙搬送制御手段31が記録紙21を印刷位置Aから所定搬送量だけ記録紙搬送方向の下流側に搬送すると、このフラグを立てるようになっている。また、フラグが立てられた状態において、記録紙搬送制御手段31が記録紙21を所定搬送量だけ記録紙搬送方向の上側に搬送すると、当該フラグを倒すようになっている。なお、判定手段32は、検出したブラックマークの位置に基づいて記録紙搬送路13上の記録紙21の位置を把握することにより、記録紙21が印刷位置Aから記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ搬送されている状態か否かを判定するようにすることもできる。
【0042】
(記録紙搬送動作)
図4は待機状態において記録紙のプリプリント部を確認する際の記録紙搬送動作のフローチャートである。フローチャートの右側の図は対応するステップにおける記録紙の搬送状態を示している。
【0043】
まず、プリンター1は待機状態となっており、記録紙21は印刷位置Aに位置決めされているものとする。また、会計処理装置9を操作する店員には、レシートを発行する前に記録紙21のプリプリント部分23に印刷されているシリアルナンバー22を確認して、会計処理装置9に入力することが求められているものとする。
【0044】
ここで、記録紙21が印刷位置Aに位置決めされている待機状態では、待機状態の図に示すように、シリアルナンバー22は記録紙搬送路13上に位置しており、記録紙排出口6から露出しておらず、プリンターケース3の外側からでは確認できない。
【0045】
店員が紙送りボタン11を押すと(ステップST1)、記録紙搬送制御手段31は、記録紙21を所定搬送量だけ記録紙搬送方向の下流側に送り出す。すなわち、記録紙21を送り出し状態とする(ステップST2)。記録紙搬送制御手段31によって記録紙が記録紙搬送方向の下流側に搬送されると、判定手段32は、記録紙21が送り出し状態であると判定して、フラグを立てる。記録紙21が所定搬送量だけ記録紙搬送方向の下流側に搬送された状態では、ステップST2の図に示すように、シリアルナンバー22が印刷されたプリプリント部分23は記録紙排出口6からプリンターケース3の外側に露出する。従って、店員はこのシリアルナンバー22を確認することができる。
【0046】
次に、制御部30が会計処理装置9からの印刷指令を受信すると(ステップST3)、記録紙搬送制御手段31は判定手段32のフラグを確認する。すなわち、記録紙21が送り出し状態か否かを確認する。ステップST3では、判定手段32のフラグは立っており、記録紙21が送り出し状態であると判定されているので、記録紙搬送制御手段31は、記録紙21を記録紙搬送方向の上流側に所定搬送量だけ引き込んで印刷位置Aに位置決めする(ステップST4)。また、記録紙搬送制御手段31が記録紙21を所定搬送量だけ記録紙搬送方向の上側に搬送すると、判定手段32は、記録紙21が送り出し状態ではないと判定して、フラグを倒す。これにより、プリンター1は待機状態に戻る。従って、その後に、ステップST5で受信した印刷指令による印刷が行われる。
【0047】
ステップST3において制御部30が会計処理装置9からの印刷指令を受信することなく、紙送りボタン11が操作された場合には(ステップST5)、記録紙搬送制御手段31は判定手段32のフラグを確認する。すなわち、記録紙21が送り出し状態か否かを確認する。ステップST5では、判定手段32のフラグは立っており、記録紙21が送り出し状態であると判定されているので、記録紙搬送制御手段31は、記録紙21を記録紙搬送方向の上流側に所定搬送量だけ引き込んで印刷位置Aに位置決めする(ステップST4)。また、記録紙搬送制御手段31が記録紙21を所定搬送量だけ記録紙搬送方向の上側に搬送すると、判定手段32は、記録紙21が送り出し状態ではないと判定して、フラグを倒す。これによりプリンター1は待機状態に戻る。
【0048】
なお、待機状態において、制御部30が会計処理装置9からの印刷指令を受信した場合には、判定手段32のフラグは倒れており、記録紙21が送り出し状態ではないと判定されている。従って、ステップST4のような記録紙搬送動作は行われることなく、印刷指令による印刷が直ちに開始される。
【0049】
(効果)
本例によれば、記録紙21が印刷位置Aに位置決めされている待機状態のときに、紙送りボタン11を操作すると、記録紙21が記録紙搬送方向の下流側に送り出されて、記録紙21のプリプリント部分23のシリアルナンバー22が記録紙排出口6から露出する。また、紙送りボタン11を再度操作すると、記録紙21は記録紙搬送方向の上流側に引き込まれて印刷位置Aに正確に位置決めされた状態に戻り、プリンター1は待機状態に戻る。従って、接続されている会計処理装置9のアプリケーションプログラムに変更を加えることなく、プリンター1が待機状態になっているときに、記録紙排出口6から露出していない記録紙21部分を確認することができる。
【0050】
また、本例では、紙送りボタン11が操作されて記録紙21が送り出し状態となり、記録紙21のプリプリント部分23のシリアルナンバー22が記録紙排出口6から露出しているときに印刷指令を受信すると、記録紙21は記録紙搬送方向の上流側に引き込まれて印刷位置Aに位置決めされた状態に戻り、プリンター1は待機状態に戻る。この結果、印刷開始時点では、常に、記録紙21が印刷位置Aに位置決めされた状態となるので、印刷領域24から外れた位置に印刷が行われることを回避できる。
【0051】
さらに、本例では、記録紙搬送制御手段31は、会計処理装置9からの搬送量設定命令を受信すると、搬送量設定命令によって指定されている搬送量を所定搬送量として設定する。この結果、所定搬送量を所望の値に設定することができるので、シリアルナンバー22の印刷位置が異なる多様なロール紙2を用いてレシートを発行できる。
【0052】
[変形例1]
上記の実施の形態において、制御部30は、更に、記録紙21が送り出し状態の経過時間を計測する経過時間計測手段を有し、記録紙搬送制御手段31は、経過時間が予め定めた所定時間を越えた場合には、記録紙21を記録紙搬送方向の上流側に所定搬送量だけ搬送して印刷位置Aに位置決めするようにしてもよい。このようにすれば、紙送りボタン11を操作してプリプリント部分23の確認をした後に、紙送りボタン11を再度操作することを忘れてしまった場合でも、記録紙21は自動的に印刷位置Aに位置決めされ、プリンター1が待機状態に戻る。
【0053】
[変形例2]
上記の実施の形態において、記録紙搬送制御手段31は、会計処理装置9から電源オフ指令を受信すると、記録紙21が送り出し状態の場合には、記録紙21を記録紙搬送方向の上流側に所定搬送量だけ搬送して印刷位置Aに位置決めするようにしてもよい。このようにすれば、電源がオフにされる時点では、記録紙21は印刷位置Aに位置決めされており、プリンター1が待機状態となっている。この結果、電源投入時には記録紙21は印刷位置Aに位置決めされているので、電源投入後の最初の印刷時において、印刷領域24から外れた位置に印刷が施されることがない。電源オフ指令は、プリンター1に備えられた電源オフ用のソフトスイッチによる信号でもよい。
【0054】
[変形例3]
上記の実施の形態において、制御部30は、更に、記録紙21が印刷位置Aに位置決めされているか否かを判定する位置決め状態判定手段と、紙送りボタン11が予め定めた基準時間に亘って操作されたか否かを検出する操作時間判定手段とを有し、記録紙搬送制御手段31は、記録紙21が印刷位置Aに位置決めされている場合において、紙送りボタン11が予め定めた基準時間に亘って操作されたときには、記録紙21をプリプリント部分23の間隔に対応する搬送量だけ下流側に搬送するようにしてもよい。このようにすれば、レシートを1枚発行する際に使用される記録紙21の領域を印刷位置Aよりも下流側に搬送し、次のレシートの発行に使用される記録紙21の領域を印刷位置Aに位置決めできる。なお、この場合には、位置決め状態判定手段は、判定手段32がフラグを倒している状態を、記録紙21が印刷位置Aに位置決めされている状態として判定することができる。
【0055】
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態では、プリンター1はシリアル・インパクト・ドット・マトリクス(SIDM)プリントヘッドにより印刷を行うものであったが、インクジェットヘッドにより印刷を行うものでもよい。また、サーマルヘッドにより印刷を行うものであってもよい。印刷ヘッドをサーマルヘッドとした場合には、記録紙搬送機構として、印刷ヘッドと対峙する位置にモーターにより駆動されるプラテンローラーを配置し、プラテンローラーによって記録紙を印刷ヘッドに押し付けながら搬送する。
【0056】
さらに、プリンター1はロール紙2に印刷を行うものであったが、一定長さ毎に付されたミシン目位置で折り畳まれた状態のファンフォールド紙や、単票に印刷を行うものであってもよい。
【符号の説明】
【0057】
1・プリンター、2・ロール紙、3・プリンターケース、4・前側開閉蓋、5・後側開閉蓋、6・記録紙排出口、7・開閉ボタン、8・ロール紙収納部、9・会計処理装置、10・凹部、11・紙送りボタン(操作部)、12・電源スイッチ、13・記録紙搬送路、14・記録紙搬送機構、15・印刷ヘッド、16・オートカッター、17a・駆動ローラー、17b・従動ローラー、18・モーター、19・フォトセンサー、20・プラテン、21・記録紙、22・シリアルナンバー、23・プリプリント部分、24・印刷領域、24a・印刷開始目標位置、24b・切断目標位置、25・ブラックマーク、30・制御部、31・記録紙搬送制御手段、32・判定手段、A・印刷位置、B・切断位置、C・紙検出位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ヘッドによる印刷位置を経由して記録紙排出口に至る記録紙搬送路に沿って記録紙を搬送しながら印刷を行い、
印刷終了時に前記記録紙を前記記録紙搬送路上の所定位置に位置決めし、
操作部が操作されると、前記記録紙を前記所定位置から記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ送り出された送り出し状態となるまで搬送し、
前記操作部が再び操作されると、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことを特徴とするプリンターの記録紙搬送制御方法。
【請求項2】
前記記録紙は、一定間隔で印刷が施されているプリプリント部分を備えており、
前記記録紙が前記送り出し状態では、記録紙搬送方向の最も下流側の前記プリプリント部分が前記記録紙排出口から露出することを特徴とする請求項1に記載のプリンターの記録紙搬送制御方法。
【請求項3】
前記記録紙が前記送り出し状態において、印刷指令を受信すると、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことを特徴とする請求項1または2に記載のプリンターの記録紙搬送制御方法。
【請求項4】
前記記録紙が前記送り出し状態の経過時間を計測しており、
前記経過時間が予め定めた所定時間を越えた場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことを特徴とする請求項1または2に記載のプリンターの記録紙搬送制御方法。
【請求項5】
前記記録紙が前記送り出し状態において、電源オフ命令を受信すると、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めされた状態に戻すことを特徴とする請求項1または2に記載のプリンターの記録紙搬送制御方法。
【請求項6】
前記記録紙が前記所定位置に位置決めされた状態において、前記操作部が予め定めた基準時間に亘って操作された場合には、前記記録紙を前記プリプリント部分の間隔に対応する搬送量だけ下流側に搬送することを特徴とする請求項2に記載のプリンターの記録紙搬送制御方法。
【請求項7】
外部機器からの搬送量設定命令を受信すると、前記搬送量設定命令によって指定されている搬送量を前記所定搬送量として設定することを特徴とする請求項1ないし6のうちのいずれかの項に記載のプリンターの記録紙搬送制御方法。
【請求項8】
印刷ヘッドによる印刷位置を経由して記録紙排出口に至る記録紙搬送路と、
前記記録紙搬送路に沿って記録紙を搬送する記録紙搬送手段と、
印刷が終了すると前記記録紙を前記記録紙搬送路上の所定位置に位置決めする記録紙搬送制御手段と、
操作部と、
前記記録紙が前記所定位置から記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ搬送された送り出し状態か否かを判定する判定手段とを有し、
前記記録紙搬送制御手段は、前記操作部が操作されると、前記記録紙が前記送り出し状態でない場合には、前記記録紙を前記所定位置から記録紙搬送方向の下流側に所定搬送量だけ送り出して送り出し状態とし、前記記録紙が前記送り出し状態の場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることを特徴とするプリンター。
【請求項9】
前記記録紙は、一定間隔で印刷が施されているプリプリント部分を備えており、
前記所定搬送量は、前記記録紙が前記所定位置に位置決めされているときに前記記録紙排出口の記録紙搬送方向の上流側に隣接している前記プリプリント部分が、前記記録紙排出口から露出するのに必要な搬送量であることを特徴とする請求項8に記載のプリンター。
【請求項10】
前記記録紙搬送制御手段は、印刷指令を受信すると、前記記録紙が前記送り出し状態の場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることを特徴とする請求項8または9に記載のプリンター。
【請求項11】
前記記録紙が前記送り出し状態の経過時間を計測する経過時間計測手段を有し、
前記記録紙搬送制御手段は、前記経過時間が予め定めた所定時間を越えた場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることを特徴とする請求項8または9に記載のプリンター。
【請求項12】
前記記録紙搬送制御手段は、電源オフ指令を受信すると、前記記録紙が前記送り出し状態の場合には、前記記録紙を記録紙搬送方向の上流側に前記所定搬送量だけ引き込んで前記所定位置に位置決めすることを特徴とする請求項8または9に記載のプリンター。
【請求項13】
前記記録紙が前記所定位置に位置決めされているか否かを判定する位置決め状態判定手段と、
前記操作部が予め定めた基準時間に亘って操作されたか否かを検出する操作時間判定手段とを有し、
前記記録紙搬送制御手段は、前記記録紙が前記所定位置に位置決めされている場合において、前記操作部が予め定めた基準時間に亘って操作されたときには、前記記録紙を前記プリプリント部分の間隔に対応する搬送量だけ下流側に搬送することを特徴とする請求項9に記載のプリンター。
【請求項14】
前記記録紙搬送制御手段は、外部機器からの搬送量設定命令を受信すると、前記搬送量設定命令によって指定されている搬送量を前記所定搬送量として設定することを特徴とする請求項8ないし13のうちのいずれかの項に記載のプリンター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−73184(P2011−73184A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224901(P2009−224901)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】