説明

プレス装置

【課題】スライドが傾いた場合でも、案内部材及び摺動部材の損傷を抑制可能なプレス装置を提供する。
【解決手段】上段側上型60を鉛直方向に沿って往復運動させるための第一スライド40と、第一スライド40を案内するガイドポスト30・30・30・30と、を具備するプレス装置であって、第一スライド40は、上段側上型60が取り付けられるダイプレート41と、軸受42・42・42・42と、を具備し、軸受42は、球面状の外周面を有する内輪42aと、内輪42aの外周面に対応する球面状の内周面を有する外輪42bと、を具備し、内輪42aは、ガイドポスト30に挿通され、ガイドポスト30の外周面上を鉛直方向に沿って摺動するように構成され、外輪42bは、ダイプレート41に固定され、外輪42bの内周面と、内輪42aの外周面とが接触した状態で、内輪42aに対して相対的に回転可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対してプレス加工を行うプレス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鋼板等のワークに対して、金型によるプレス加工を行うプレス装置が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
プレス装置は、ガイドポスト等の柱状の案内部材の外周面上を摺動するスライドに固定された金型が、当該金型に対応する別の金型に対して、近接及び離間するように構成されている。
【0003】
このようなプレス装置においては、ワークのプレス加工中、金型に偏荷重が生じる場合がある。金型に偏荷重が生じた場合には、スライドが傾き、スライドと案内部材との接触部分が損傷するおそれがある。
【0004】
ここでは、図5を参照して、プレス装置のスライドが傾いた場合に生じる問題について説明する。
図5に示すように、スライドは、鉛直方向に延出する円柱状の案内部材であるガイドポストの外周面上を摺動する部材であり、ダイプレートと、ガイドブッシュとを具備する。
ダイプレートは、金型が取り付けられる板状の部材である。ダイプレートには、ガイドポストが挿通する貫通孔が形成されており、当該貫通孔には、ガイドブッシュが固定されている。
ガイドブッシュは、ガイドポストの外周面を覆うように、当該ガイドポストに環装される円筒状の部材であり、ガイドポストの外周面上を鉛直方向に沿って摺動可能に構成されている。
【0005】
このように構成されたスライドがプレス加工中に傾いた場合には、ガイドブッシュの内周面(摺動面)におけるガイドポストに近接するように移動した部分(図5における丸印で示された部分)がガイドポストの外周面と強く擦れ合い、ガイドブッシュ及びガイドポストが損傷する(かじりが発生する)。
【0006】
このような問題を解決するための手段として、互いに対向する一対の金型の間にガススプリング等の弾性体を設けること、又は案内部材の外周面上を摺動するガイドブッシュ等の摺動部材における摺動方向の長さを大きくすること等が考えられる。これにより、偏荷重によるモーメントを抑制し、スライドが傾くことを抑制できる。したがって、案内部材及び摺動部材の損傷を抑制することができる。
【0007】
しかしながら、互いに対向する金型の間に設けられた弾性体が故障した場合、プレス加工中のスライドを急停止することは困難であるため、案内部材及び摺動部材の損傷は避けられない。
また、複数対の金型が鉛直方向に沿って設けられた多段プレス装置等のように、高さ(鉛直方向の長さ)を抑える必要があるプレス装置においては、案内部材の外周面上を摺動する摺動部材における摺動方向の長さを大きくすることが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−015496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、スライドが傾いた場合でも、案内部材及び摺動部材の損傷を抑制可能なプレス装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のプレス装置は、ワークを加工するための加工部を少なくとも一つ構成する複数の金型と、前記金型が取り付けられ、当該金型を鉛直方向に沿って往復運動させるための、少なくとも一つのスライドと、鉛直方向に延出する柱状に形成され、前記スライドの摺動経路として、当該スライドを案内する複数の案内部材と、を具備するプレス装置であって、前記スライドは、前記金型が取り付けられる取付部材と、前記取付部材に固定され、前記複数の案内部材の外周面上を鉛直方向に沿って摺動する複数の摺動部材と、を具備し、前記摺動部材は、球面状の外周面を有する内輪と、前記内輪の外周面に対応する球面状の内周面を有する外輪と、を具備し、前記内輪は、前記案内部材に挿通され、当該案内部材の外周面上を鉛直方向に沿って摺動するように構成され、前記外輪は、前記取付部材に固定され、前記外輪の内周面と、前記内輪の外周面とが接触した状態で、当該内輪に対して相対的に回転可能に構成される。
【0011】
本発明のプレス装置においては、前記加工部は、少なくとも二つ構成され、前記複数の金型のうちの少なくとも一つは、上面及び下面にそれぞれ成形面が形成され、当該二つの成形面が形成される部分が一部材にて構成される中間型であることが好ましい。
【0012】
本発明のプレス装置においては、前記中間型が取り付けられる取付部材は、前記中間型を側方から挟持するように構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るプレス装置によれば、スライドが傾いた場合でも、案内部材及び摺動部材の損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第一実施形態に係るプレス装置を示す図。
【図2】摺動部材としての軸受を示す図。
【図3】スライドが傾いた場合における軸受の動きを示す図。
【図4】本発明の第二実施形態に係るプレス装置を示す図。
【図5】従来のプレス装置におけるスライドが傾いた様子を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第一実施形態]
以下では、図1を参照して、本発明に係るプレス装置の第一実施形態である多段プレス装置1について説明する。
多段プレス装置1は、鋼板等のワークを加工するための加工部が鉛直方向に複数(本実施形態においては、二つ)設けられたプレス機械であり、各加工部に対応するワークに対して同時にプレス加工を行う。
なお、説明の便宜上、図1における上下方向を多段プレス装置1の上下方向と規定する。多段プレス装置1の上下方向は、鉛直方向に一致する。
【0016】
図1に示すように、多段プレス装置1は、上固定部10、下固定部20、ガイドポスト30・30・30・30、第一スライド40、及び第二スライド50を有する構造体と、二対の金型である、上段側上型60及び上段側下型70、並びに下段側上型80及び下段側下型90とを具備する。
【0017】
まず、上固定部10、下固定部20、ガイドポスト30・30・30・30、第一スライド40、及び第二スライド50を有する構造体について説明する。
【0018】
上固定部10及び下固定部20は、略直方体状の部材である。上固定部10及び下固定部20は、上下に離間して配置されており、互いに対向するようにガイドポスト30・30・30・30を介して固定されている。
【0019】
ガイドポスト30・30・30・30は、上下方向に延出する略円柱状の部材であり、第一スライド40及び第二スライド50の摺動経路として、第一スライド40及び第二スライド50を案内する案内部材として機能する。ガイドポスト30・30・30・30は、上固定部10の下面の四隅と、下固定部20の上面の四隅とを接続するように構成されている。つまり、ガイドポスト30・30・30・30の上端部は、上固定部10の下面の四隅と固定され、ガイドポスト30・30・30・30の下端部は、下固定部20の上面の四隅と固定されている。
【0020】
第一スライド40は、当該第一スライド40に取り付けられた上段側上型60を上下方向に沿って往復運動させるための部材である。第一スライド40は、ガイドポスト30・30・30・30の外周面上を摺動し、一般的なプレス装置のスライドとして機能する。第一スライド40は、上固定部10と下固定部20との間に配置されている。
第一スライド40は、ダイプレート41と、軸受42・42・42・42とを具備する。
【0021】
ダイプレート41は、矩形状の板材であり、その板面を上下方向に向けて配置されている。ダイプレート41は、上段側上型60が取り付けられる取付部材として機能する。ダイプレート41の下面には、上段側上型60が固定されている。
ダイプレート41の板面の四隅には、ガイドポスト30・30・30・30を挿通させるための四つの貫通孔が上下方向に沿って形成されており、当該四つの貫通孔に軸受42・42・42・42が設けられている。
軸受42は、ガイドポスト30が挿通するように形成され、ガイドポスト30の外周面上を摺動可能に構成されている。軸受42の詳細な構成は、後述する。
【0022】
ダイプレート41は、連結部41aを介して上固定部10と連結されている。
連結部41aは、上固定部10とダイプレート41とを連結するトグル機構である。連結部41aは、油圧シリンダ等のアクチュエータによって上下方向に伸縮し、ダイプレート41を上下方向に移動可能に構成されている。
なお、多段プレス装置1に連結部41aを設けず、ダイプレート41を直接、油圧シリンダ等のアクチュエータによって上下方向に移動可能に構成することも可能である。
【0023】
第二スライド50は、当該第二スライド50に取り付けられた上段側下型70及び下段側上型80を上下方向に沿って往復運動させるための部材である。第二スライド50は、ガイドポスト30・30・30・30の外周面上を摺動し、一般的なプレス装置のスライドとして機能する。第二スライド50は、第一スライド40と下固定部20との間に配置されている。
第二スライド50は、ダイプレート51と、軸受52・52・52・52とを具備する。
【0024】
ダイプレート51は、第一スライド40のダイプレート41と略同様に構成された矩形状の板材であり、その板面を上下方向に向けて配置されている。ダイプレート51は、上段側下型70及び下段側上型80が取り付けられる取付部材として機能する。ダイプレート51の上面及び下面には、それぞれ上段側下型70及び下段側上型80が固定されている。ダイプレート51は、図示せぬバネ等によって支持されており、第一スライド40に連動して上下方向に沿って往復運動するように構成されている。
ダイプレート51の板面の四隅には、ガイドポスト30・30・30・30を挿通させるための四つの貫通孔が上下方向に沿って形成されており、当該四つの貫通孔に軸受52・52・52・52が設けられている。
軸受52は、第一スライド40の軸受42と略同様に構成された部材である。軸受52は、ガイドポスト30が挿通するように形成され、ガイドポスト30の外周面上を摺動可能に構成されている。軸受52の詳細な構成は、後述する。
【0025】
次に、二対の金型である、上段側上型60及び上段側下型70、並びに下段側上型80及び下段側下型90について説明する。
これらの二対の金型は、上方から上段側上型60、上段側下型70、下段側上型80、下段側下型90の順に、上下方向に沿って配置され、ワークを加工するための加工部を二つ構成している。これらの二対の金型は、二つのワークに対して同時にプレス加工を施すように構成されている。
詳細には、上段側上型60及び上段側下型70から構成される上段の加工部において、当該上段の加工部に対応するワークにプレス加工が施されると同時に、下段側上型80及び下段側下型90から構成される下段の加工部において、当該下段の加工部に対応するワークにプレス加工が施される。
【0026】
上段側上型60は、下面に成形面が形成された金型であり、第一スライド40におけるダイプレート41の下面に固定されている。
【0027】
上段側下型70は、上面に成形面が形成された金型であり、第二スライド50におけるダイプレート51の上面に固定されている。上段側下型70の成形面は、上段側上型60の成形面の形状に合わせて形成されている。
【0028】
下段側上型80は、下面に成形面が形成された金型であり、第二スライド50におけるダイプレート51の下面に固定されている。
【0029】
下段側下型90は、上面に成形面が形成された金型であり、下固定部20の上面に固定されている。下段側下型90の成形面は、下段側上型80の成形面の形状に合わせて形成されている。
【0030】
以下では、図2及び図3を参照して、第一スライド40の軸受42、及び第二スライド50の軸受52について詳細に説明する。
【0031】
図2に示すように、軸受42は、内輪42aと、外輪42bとを具備する。
【0032】
内輪42aは、ガイドポスト30に挿通され、ガイドポスト30の外周面上を上下方向に沿って摺動するように構成されている。内輪42aの外周面は、球面状に形成されている。
詳細には、内輪42aは、球体の上部及び下部が鉛直方向に直交する面に沿って切断された外形形状を有し、上部の切断面の中央部から下部の切断面の中央部にかけて、ガイドポスト30を挿通するための貫通孔が形成されている。
【0033】
外輪42bは、略円筒状に形成され、ダイプレート41に形成された貫通孔に取り付けられている。外輪42bの内周面は、内輪42aの外周面に対応する球面状に形成されている。外輪42bは、外輪42bの内周面と、内輪42aの外周面とが接触した状態で、内輪42aに対して相対的に回転可能に構成されている。
【0034】
図3に示すように、多段プレス装置1における金型に偏荷重が生じ、第一スライド40が傾いた場合には、ダイプレート41が傾くのに伴い、ダイプレート41に固定された外輪42bが内輪42aの外周面に沿って回転する。そのため、第一スライド40が傾いた場合においても、内輪42aが傾かず、内輪42aの内周面とガイドポスト30の外周面とが強く擦れ合うことによる軸受42及びガイドポスト30の損傷を防止することができる。
つまり、球面状に形成された、内輪42aの外周面及び外輪42bの内周面によって、多段プレス装置1における金型に生じた偏荷重による曲げモーメントをなくし、ガイドポスト30と軸受42との間に集中荷重が発生することを防止することができる。
【0035】
なお、本実施形態においては、ダイプレート41に形成された貫通孔に軸受42の外輪42bを取り付けるように構成したが、ダイプレート41と外輪42bとを一部材として構成することも可能である。
【0036】
軸受52については、第一スライド40の軸受42と略同様に構成されているため説明を省略するが、第二スライド50が傾いた場合においても、軸受42と同様に、軸受52及びガイドポスト30の損傷を防止することができる。
【0037】
なお、軸受42及び軸受52としては、既存の球面滑り軸受を採用することが可能である。
【0038】
なお、本実施形態におけるプレス装置は、複数対の金型(上段側上型60及び上段側下型70、並びに下段側上型80及び下段側下型90)を有する多段プレス装置1としたが、一対の金型を有するプレス装置においても本発明を適用可能である。
【0039】
[第二実施形態]
以下では、図4を参照して、本発明に係るプレス装置の第二実施形態である多段プレス装置100について説明する。
多段プレス装置100は、鋼板等のワークを加工するための加工部が鉛直方向に複数(本実施形態においては、二つ)設けられたプレス機械であり、各加工部に対応するワークに対して同時にプレス加工を行う。
なお、説明の便宜上、図4における上下方向を多段プレス装置100の上下方向と規定し、図4における左右方向を多段プレス装置100の左右方向と規定する。多段プレス装置100の上下方向は、鉛直方向に一致する。
また、以下では、多段プレス装置100における多段プレス装置1と共通する部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0040】
図4に示すように、多段プレス装置100は、上固定部10、下固定部20、ガイドポスト30・30・30・30、第一スライド40、及び第二スライド150を有する構造体と、二つの加工部を構成する、上段側上型60、中間型170、及び下段側下型90とを具備する。
つまり、多段プレス装置100は、第二スライド50の代わりに第二スライド150を有する点と、上段側下型70及び下段側上型80の代わりに中間型170を有する点とにおいて、多段プレス装置1と異なる。
【0041】
第二スライド150は、当該第二スライド150に取り付けられた中間型170を上下方向に沿って往復運動させるための部材である。第二スライド150は、ガイドポスト30・30・30・30の外周面上を摺動し、一般的なプレス装置のスライドとして機能する。第二スライド150は、第一スライド40と下固定部20との間に配置されている。
第二スライド150は、ダイホルダ151・151と、軸受52・52・52・52とを具備する。
【0042】
ダイホルダ151・151は、矩形状の板材であり、その板面を上下方向に向けて配置されている。ダイホルダ151・151は、中間型170が取り付けられる取付部材として機能する。ダイホルダ151・151は、左右から中間型170を挟持した状態で、当該中間型170と固定されている。ダイホルダ151・151は、図示せぬバネ等によって支持されており、第一スライド40に連動して上下方向に沿って往復運動するように構成されている。
左側のダイホルダ151は、左側のガイドポスト30・30上を摺動可能に構成され、右側のダイホルダ151は、右側のガイドポスト30・30上を摺動可能に構成されており、ダイホルダ151・151に取り付けられた中間型170が上下方向に移動可能となっている。
詳細には、左側のダイホルダ151には、左側のガイドポスト30・30を挿通させるための二つの貫通孔が上下方向に沿って形成され、右側のダイホルダ151には、右側のガイドポスト30・30を挿通させるための二つの貫通孔が上下方向に沿って形成されており、それらの四つの貫通孔に軸受52・52・52・52が設けられている。
【0043】
中間型170は、フルモールド鋳造法等により、一部材として作製された金型である。
中間型170の上面は、上段側上型60の成形面の形状に合わせて形成され、中間型170の下面は、下段側下型90の成形面の形状に合わせて形成されている。そのため、上段側上型60、中間型170、及び下段側下型90は、二つの加工部を構成する。換言すれば、上段側上型60、中間型170、及び下段側下型90は、二対の金型として機能する。
また、中間型170は、上段側下型70及び下段側上型80のようにダイプレート51に取り付けられることなく、ダイホルダ151・151によって側方(本実施形態においては、左右)から挟持されるように構成されている。
このような構成により、中間型170の高さ(鉛直方向の長さ)を抑えることができ、多段プレス装置100の小型化を実現できる。
【0044】
多段プレス装置100においても、中間型170に偏荷重が生じ、第一スライド40が傾いた場合には、多段プレス装置1と同様に、第二スライド150の軸受52・52・52・52によって、軸受52及びガイドポスト30の損傷を防止することができる。
【0045】
なお、本実施形態においては、中間型170全体を一部材として構成したが、少なくとも中間型170において二つの成形面が形成された部分が一部材として構成されていればよい。
また、本実施形態においては、一つの中間型が設けられているが、中間型の数は限定するものではなく、少なくとも一つの中間型が設けられていれば良い。
【符号の説明】
【0046】
1 多段プレス装置(プレス装置)
30 ガイドポスト(案内部材)
40 第一スライド(スライド)
41 ダイプレート(取付部材)
42 軸受(摺動部材)
42a 内輪
42b 外輪
50 第二スライド(スライド)
51 ダイプレート(取付部材)
52 軸受(摺動部材)
60 上段側上型(金型)
70 上段側下型(金型)
80 下段側上型(金型)
90 下段側下型(金型)
100 多段プレス装置(プレス装置)
150 第二スライド(スライド)
151 ダイホルダ(取付部材)
170 中間型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを加工するための加工部を少なくとも一つ構成する複数の金型と、
前記金型が取り付けられ、当該金型を鉛直方向に沿って往復運動させるための、少なくとも一つのスライドと、
鉛直方向に延出する柱状に形成され、前記スライドの摺動経路として、当該スライドを案内する複数の案内部材と、を具備するプレス装置であって、
前記スライドは、前記金型が取り付けられる取付部材と、前記取付部材に固定され、前記複数の案内部材の外周面上を鉛直方向に沿って摺動する複数の摺動部材と、を具備し、
前記摺動部材は、球面状の外周面を有する内輪と、前記内輪の外周面に対応する球面状の内周面を有する外輪と、を具備し、
前記内輪は、前記案内部材に挿通され、当該案内部材の外周面上を鉛直方向に沿って摺動するように構成され、
前記外輪は、前記取付部材に固定され、前記外輪の内周面と、前記内輪の外周面とが接触した状態で、当該内輪に対して相対的に回転可能に構成される、
ことを特徴とするプレス装置。
【請求項2】
前記加工部は、少なくとも二つ構成され、
前記複数の金型のうちの少なくとも一つは、上面及び下面にそれぞれ成形面が形成され、当該二つの成形面が形成される部分が一部材にて構成される中間型である、
ことを特徴とする請求項1に記載のプレス装置。
【請求項3】
前記中間型が取り付けられる取付部材は、前記中間型を側方から挟持するように構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のプレス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−52428(P2013−52428A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193410(P2011−193410)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】