説明

プレゼンテーション支援システム、プレゼンテーション支援装置、画像形成装置、およびコンピュータプログラム。

【課題】説明に行き詰ったプレゼンターを支援するプレゼンテーション環境を実現する。
【解決手段】プレゼンテーション支援システムは、プレゼンテーション用の複数の画像を一つずつ順に表示装置に表示させる表示処理を受け持ち、補足情報が関連付けられた画像である可変画像に対する表示処理モードとして、当該補足情報を表示させない通常モードおよび当該補足情報を当該可変画像と合せて表示させる支援モードを有する表示処理部と、入力音声の大きさが一定時間にわたって閾値以下である沈黙状態を検知する音声解析部と、可変画像について通常モードによる表示が行われている期間中に沈黙状態が検知された場合に、通常モードから支援モードへの切替えを表示処理部に実行させる表示処理制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレゼンテーションを行うプレゼンターを支援するシステムおよび装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、プレゼンテーションにおいて、プレゼンターは予め準備したプレゼンテーション用の複数の画像(スライド)を順に聴衆に見せながら発表を進める。プロジェクタや大画面ディスプレイを用いて画像を大きく表示し、指し棒やレーザーポインターを用いて画像内の注目してもらいたい箇所を指し示しながら発話するプレゼンテーションの形態が広く知られている。
【0003】
従来、プレゼンテーションが予定時間どおりに終わるようにスライドの表示を自動制御するプレゼンテーション支援システムが提案されている(特許文献1)。このシステムは、複数のスライドのそれぞれに定められた予定経過時間とプレゼンテーション経過時間との比較によって進行状況を判断し、進行が遅れている場合に、属性情報が示す重要度の低いスライドについてその表示を省略したり、時間を費やすアニメーション表示を取り止めたりする。また、このシステムは、進行が予定よりも早い場合に、表示中のスライドに関連付けられている時間調整のための補足資料を表示する。これにより、プレゼンターは進行状況を意識することなく、プレゼンテーションをほぼ予定どおりに終わらせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−033550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プレゼンターが説明すべきことを度忘れしたり緊張のために黙り込んだりしてプレゼンテーションの進行が止まることがある。プレゼンターが直ぐに説明を再開できればよいが、プレゼンターが焦ってなかなか説明を再開できない状況に陥る場合が見受けられる。このような状況において、上述の先行技術は有効ではなかった。すなわち、当初は表示する予定であった画像(スライド)の表示を自動的に間引いて時間調整をしたとしても、間引かれない画像が表示された後にプレゼンターが本来の説明を行い得るとは限らない。表示が切り替わっても話すべきこと思い出せないかもしれない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、説明に行き詰ったプレゼンターを支援するプレゼンテーション環境の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するプレゼンテーション支援システムは、プレゼンテーション用の複数の画像を一つずつ順に表示装置に表示させる表示処理を受け持ち、補足情報が関連付けられた画像である可変画像に対する表示処理モードとして、当該補足情報を表示させない通常モードおよび当該補足情報を当該可変画像と合せて表示させる支援モードを有する表示処理部と、マイクロホンよって入力される音声の大きさが一定時間にわたって閾値以下である沈黙状態を検知する音声解析部と、前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間中に前記沈黙状態が検知された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる表示処理制御部と、を備える。
【0008】
他の態様において、プレゼンテーション支援システムは、カメラよって入力される撮影画像に基づいて、プレゼンターが前記表示装置によって表示された画像内の同一部分を一定時間にわたって指し示している不動状態を検知する画像解析部をさらに備える。そして、前記表示処理制御部は、前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間中に前記不動状態が検知された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、プレゼンターが説明に行き詰った場合に、表示中の画像と合せて補足情報を表示して視覚情報量を増やし、それによって説明を補うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る情報システムのハードウェア構成を示す図である。
【図2】プレゼンテーション支援システムの構成を示す図である。
【図3】通常モードおよび支援モードのそれぞれにおける表示内容の第1例を示す図である。
【図4】可変画像の作成に用いられるユーザーインタフェースの一例を示す図である。
【図5】通常モードおよび支援モードのそれぞれにおける表示内容の第2例を示す図である。
【図6】通常モードおよび支援モードのそれぞれにおける表示内容の第3例を示す図である。
【図7】支援モードにおける表示内容の第4例を示す図である。
【図8】表示処理モードの切替え指示のためのマークの表示例を示す図である。
【図9】マーク座標の設定の例を示す図である。
【図10】モニター用のディスプレイにおけるマークの表示例を示す図である。
【図11】プレゼンテーション支援システムにおけるMFPの動作の流れを示す図である。
【図12】プレゼンテーション支援システムにおけるパーソナルコンピュータの動作の流れを示す図である。
【図13】プレゼンテーション支援システムの動作の流れの他の例を示す図である。
【図14】プレゼンテーション支援装置2bの機能構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
プレゼンテーションは図1に例示される複数の機器を用いて行われる。プレゼンテーションに際して、パーソナルコンピュータ2に接続されたプロジェクタ3によってスクリーン7に画像8が投影される。プレゼンター9は、聴衆に向けて発話しながら、必要に応じて図示しない指し棒またはレーザーポインターを用いて画像8内の聴衆に注目してもらいたい箇所を指し示す。パーソナルコンピュータ2には、複数のページを有したドキュメントの各ページをスライドとしてプロジェクタ3に表示させるプレゼンテーション用のソフトウェアがインストールされている。本実施形態では、パーソナルコンピュータ2とMFP(Multifunction Peripheral)1とのLAN(Local Area Network)6を介した連携によって、プレゼンター9に対する支援が行われる。
【0012】
MFP1は、画像形成装置としての機能であるコピーおよびネットワークプリンティングに加えて、イメージ入力(スキャニング)、ファクシミリ通信、電子メール送受信、ドキュメントの保存などの多様な機能を有したビジネスユースの情報機器である。MFP1は、マイクロホン4による音声入力およびデジタルカメラ5による撮影画像の入力が可能に構成されている。
【0013】
図2はプレゼンテーション支援システム100の構成を示す。プレゼンテーション支援システム100は、音声入力部14、カメラ制御部15、音声解析部16、画像解析部17、通知処理部18、表示処理部21、および表示処理制御部22を有する。これら要素のうち、音声入力部14、カメラ制御部15、音声解析部16、画像解析部17、および通知処理部18は、MFP1に備わるCPU(central processing unit)が所定のコンピュータプログラムを実行することによって実現される機能要素である。そして、残りの要素である表示処理部21および表示処理制御部22は、パーソナルコンピュータ2に備わるCPUが所定のコンピュータプログラムを実行することによって実現される機能要素である。
【0014】
音声入力部14は、マイクロホン4から音声入力インタフェースを経て入力される音声データを、ストレージとしてMFP1に内蔵されたハードディスクドライブ(以下、HDDという)19に逐次格納する。ここで、マイクロホン4はプレゼンター9の声を主に捉えるようにプレゼンテーション会場内に配置されているものとする。マイクロホン4の形式は据置き型でもプレゼンター9の衣服に装着可能な携帯型でもよく、信号伝送の形態は有線でも無線でもよい。
【0015】
カメラ制御部15は、デジタルカメラ5に撮影を指示し、デジタルカメラ5から入力された撮影データをHDD19に格納する。ここで、デジタルカメラ5はスクリーン7を撮影するように配置されているものとする。デジタルカメラ5とMFP1との接続にはUSBケーブルを用いることができる。
【0016】
音声解析部16は、音声入力部14が格納した音声データをHDD19から読み出して入力音声の大きさが一定時間にわたって閾値以下である沈黙状態を検知する。沈黙状態は、プレゼンター9が説明に行き詰ったとみなす状態である。例えば、3〜5秒にわたって入力音声が小さいときに、音声解析部16は沈黙状態であると判定してその旨を通知処理部18に伝える。
【0017】
画像解析部17は、カメラ制御部15が周期的に格納した撮影データに基づいて、スクリーン7に表示された画像内の同一部分をプレゼンター9が一定時間にわたって指し示している不動状態を検知する。不動状態もプレゼンター9が説明に行き詰ったとみなす状態である。例えば、3〜5秒にわたって指し棒の先端またはレーザーポインターのスポットの位置が所定の小領域内に留まっているときに、画像解析部17は不動状態であると判定してその旨を通知処理部18に伝える。また、画像解析部17は、プレゼンター9が表示処理モードの切替えを指示するための操作ボタンであるマークがスクリーン7上に表示される期間において、マークをプレゼンター9が指し示す操作の有無を判定し、判定結果を通知処理部18に伝える。
【0018】
通知処理部18は、沈黙状態が検知されたときにはその旨を、不動状態が検知されたときにはその旨を、補足情報の表示指示として通信インタフェースを介してパーソナルコンピュータ2の表示処理制御部22に通知する。また、通知処理部18は、表示処理制御部22から通知される上記マークの表示位置情報であるマーク座標を画像解析部17に引き渡し、画像解析部17からのマークに関する判定結果を示すマーク指し示し通知を表示処理制御部22に送る。
【0019】
パーソナルコンピュータ2の表示処理部21は、プレゼンテーション用の複数の画像(画像8を含む)を一つずつ順にプロジェクタ3およびモニター用ディスプレイ27に表示させる表示処理を受け持つ。表示処理部21は、支援動作に関わる後述の補足情報が関連付けられた画像である可変画像に対する表示処理モードとして、当該補足情報を表示させない通常モードおよび当該補足情報を当該可変画像と合せて表示させる支援モードを有する。なお、可変画像でない画像には通常モードが適用される。
【0020】
そして、表示処理制御部22は、可変画像について通常モードによる表示が行われている期間において、沈黙状態または不動状態が検知されたときに、表示処理モードの切替えを表示処理部21に実行させる。ただし、本実施形態では、表示処理制御部22は、表示処理モードの切替えに先立って上記マークを表示させる処理を表示処理部21に実行させ、その後にマークを指し示す操作があったと判定された場合に、通常モードから支援モードへの切替えを表示処理部21に実行させる。マークはスクリーン7上およびディスプレイ27の表示面上にそれぞれ表示され、ディスプレイ27において表示されたマークをマウス29のようなポインティングデバイスによって指し示す操作を、表示処理制御部22はスクリーン7上でマークを指し示す操作と同様に扱う。
【0021】
図3は通常モードおよび支援モードのそれぞれにおける表示内容の第1例を示す。図3に例示される画像8は主に文字で情報を伝えるテキスト画像であり、複数のページを有するドキュメントの1ページに該当する。通常モードでは、伝えるべき情報の表題を表わす文字列201、および情報の要点を表わす文字列202,203が表示される。プレゼンター9は画像8を参照しながら発話によって聴衆に所定の情報を伝える。一方、沈黙状態または不動状態が検知された場合に通常モードに代わって適用される支援モードでは、文字列202,203に関する詳しい内容を表わす文字列301,302が補足情報として文字列201,202,203とともに表示される。補足情報が表示されることにより、プレゼンター9は補足情報を読み上げてプレゼンテーションを進めることができる。また、プレゼンター9の発話が途絶えたままであったとしても、聴衆は補足情報の表示によってプレゼンター9が伝えたい情報をある程度まで理解することができる。
【0022】
通常モードと支援モードとで各ページについて表示される情報の量が異なるドキュメントは、例えば図4に示されるプルダウンリスト501のような手法を用いて行単位で文字列の表示レベルを設定可能な文書作成アプリケーションを用いることによって作成することができる。図4のプルダウンリスト501では、通常モードおよび支援モードの両方で表示されるレベル1(原稿レベル)と、支援モードでのみ表示されるレベル2(補足説明レベル)とを選択することができる。
【0023】
図5は通常モードおよび支援モードのそれぞれにおける表示内容の第2例を示す。通常モードでは、図3の例と同様に、伝えるべき情報の表題を表わす文字列201、および情報の要点を表わす文字列202,203が表示される。一方、支援モードでは、文字列202,203に関わる詳しい内容を表わす文字列を含む吹き出し301b,302bが補足情報として文字列201,202,203とともに表示される。
【0024】
図6は通常モードおよび支援モードのそれぞれにおける表示内容の第3例を示す。図6(A)のように、通常モードでは画像8bがスクリーン7上に表示され、支援モードでは画像8bに例えばハイパーリンクによって関連づけられている資料81が補足情報として画像8bと並べて表示される。図6(B)は図6(A)の変形例である。図6(B)のように、支援モードにおいて画像8bと資料81とを1ページにまとめる2イン1の形式で表示してもよい。
【0025】
図7は支援モードにおける表示内容の第4例を示す。本例では、通常モードおよび支援モードの両方で表示される画像8bに複数のページ81,82,83からなる資料が補足情報として関連付けられている。支援モードでは、画像8bと合せて補足情報のうちの一つのページが表示され、さらにページ切替えボタン91,92が表示される。プレゼンター9が指し棒またはレーザーポインターによってページ切替えボタン91,92の一方を指し示すと、表示される補足情報のページが図示のように切り替わる。
【0026】
図8は表示処理モードの切替え指示のためのマークの表示例を示す。図8では画像8の周縁部に重ねて円形のマーク95が表示されている。プレゼンター9がマーク95を指し示すと、上述のとおり通常モードから支援モードへ切り替わり、補足情報が表示される。プレゼンター9は、補足情報の表示が不要である(補足情報は非表示のままでよい)と判断した場合は、マーク95を指し示すことなくプレゼンテーションを進めればよい。マーク95の表示位置は、例えば図9のように画像8の左下端を原点とする座標系における座標によって特定され、画像解析部17に通知される。座標の単位は投影画像の解像度(ピクセル)、原稿サイズ(mm)などとすることができる。
【0027】
スクリーン7上でのマーク95の表示と並行して、図10のようにモニター用のディスプレイ27においてもマーク95bが表示される。上述のとおりマーク95bを指し示すマウス操作(マーク押下という)が行われた場合にも通常モードから支援モードへ切り替わる。
【0028】
図11はプレゼンテーション支援システムにおけるMFP1の動作の流れを示す。
【0029】
MFP1は音声データおよび撮影データを取り込んで解析する(S11,S12)。沈黙状態または不動状態であれば(S13でYES)、補足情報の表示指示をパーソナルコンピュータ2へ送り(S14)、マーク座標の通知の有無をチェックする(S15)。マーク座標の通知を受けた後(S16でYES)、デジタルカメラ5に定期的(例えば、1秒ごと)にスクリーン7を撮影するよう指示して撮影データを受け取り、マーク95を指し示す操作の有無を時系列のデータの比較により判定する画像解析を行う(S17,S18,S19)。マーク95を指し示す操作があれば(S20でYES)、マーク指し示し通知をパーソナルコンピュータ2へ送る(S21)。
【0030】
図12はプレゼンテーション支援システムにおけるパーソナルコンピュータ2の動作の流れを示す。
【0031】
パーソナルコンピュータ2は、MFP1からの補足情報の表示指示を受けると(S31,S32)、現在表示されている画像(ページ)に補足情報が関連付けられているかどうか、すなわち表示されている画像が補足情報の非表示/表示の選択が可能な可変画像かどうかをチェック(S33,S34)。可変画像であれば、マーク95、95bをプロジェクタ3およびディスプレイ27にそれぞれ表示させ(S35)、マーク座標をMFP1へ通知する(S36)。そして、ディスプレイ27におけるマーク95bを指し示すマーク押下またはMFP1からのマーク指し示し通知があれば(S38,S39,S40)、表示処理モードを通常モードから支援モードへ切り替え、補足情報を表示させる(S41)。その後、支援モードへ切替えたことを記憶しておき、表示中の画像に代えて他の画像へ表示順序に従って表示対象が切り替わっても、切り替わった画像が可変画像であればプレゼンター9の状態にかかわらず、補足情報を表示させる(S42)。つまり、一旦、通常モードから支援モードへ切り替わると、その後において支援モードが維持される。
【0032】
以上の実施形態では、マーク95、95bの表示によって表示処理モードの切り替えの要否をプレゼンター9が決定する動作を例示したが、マーク95、95bを表示せずに沈黙状態または不動状態の検知に呼応して通常モードから支援モードに切り替えるようにしてもよい。また、沈黙状態および不動状態の一方のみを検知するようにしてもよい。例として、不動状態を検知したときに表示処理モードを切り替えるように構成した場合のMFP1およびパソコン2の動作の流れを図13に示す。
【0033】
図13において、MFP1はデジタルカメラ5に撮影を指示し(S51)、入力された撮影データを取り込んで解析する(S52、S53)。不動状態であれば(S54でYES)、補足情報の表示指示をパーソナルコンピュータ2へ送る。不動状態でなければ(S54でNO)、ステップS51に戻って撮影データに基づくプレゼンター9の状態の監視を続ける。一方、パーソナルコンピュータ2は、MFP1からの補足情報の表示指示を受けると(S56、S57)、現在において表示されている画像(ページ)が可変画像かどうかをチェックする(S58)。可変画像であれば、表示処理モードを通常モードから支援モードへ切り替え、補足情報をプロジェクタ3に表示させる(S59、S60)。
【0034】
図14はプレゼンテーション支援装置2bの機能構成を示す。上述の例においてMFP1とパーソナルコンピュータ2とに分散されていたプレゼンテーション支援システム100の機能を一つの情報機器に集約することができる。図14ではプレゼンター9を支援する機能が1台のパーソナルコンピュータに集約され、このパーソナルコンピュータがプレゼンテーション支援装置2bとして動作する。
【0035】
プレゼンテーション支援装置2bでは、通信処理部18が省略され、カメラ制御部15への撮影要求を表示処理制御部22bが行う。この点を除いて、表示処理制御部22bの機能は図2の表示処理制御部22の機能と同様である。なお、図14の構成では、聴衆に対する表示のための表示装置として、プロジェクタ3に代えて大型ディスイプレイ3bが用いられている。
【0036】
以上の実施形態において、沈黙状態および不動状態の検知の基準となる時間は上記の3〜5秒に限定されず、実情に応じて適宜選定すればよい。沈黙状態と不動状態とで長さの異なる時間を設定してもよい。
【0037】
上述の実施形態によれば、マーク95,95bが表示されるので、プレゼンター9は補足情報の非表示/表示の切替えによる表示情報量の調整を自己の判断に基づいて行うことができる。
【符号の説明】
【0038】
100 プレゼンテーション支援システム
1 MFP(画像形成装置)
2 パーソナルコンピュータ(情報機器)
2b プレゼンテーション支援装置
8,8b 画像(可変画像)
3 プロジェクタ(表示装置)
3b 大型ディスプレイ(表示装置)
21 表示処理部
4 マイクロホン
16 音声解析部
22,22b 表示処理制御部
5 デジタルカメラ
17 画像解析部
95,95b マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレゼンテーション用の複数の画像を一つずつ順に表示装置に表示させる表示処理を受け持ち、補足情報が関連付けられた画像である可変画像に対する表示処理モードとして、当該補足情報を表示させない通常モードおよび当該補足情報を当該可変画像と合せて表示させる支援モードを有する表示処理部と、
マイクロホンよって入力される音声の大きさが一定時間にわたって閾値以下である沈黙状態を検知する音声解析部と、
前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間中に前記沈黙状態が検知された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる表示処理制御部と、を備える
ことを特徴とするプレゼンテーション支援システム。
【請求項2】
カメラよって入力される撮影画像に基づいて、プレゼンターが前記表示装置によって表示された画像内の同一部分を一定時間にわたって指し示している不動状態を検知する画像解析部をさらに備え、
前記表示処理制御部は、前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間中に前記不動状態が検知された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる
請求項1記載のプレゼンテーション支援システム。
【請求項3】
前記画像解析部は、プレゼンターが表示処理モードの切替えを指示するための操作ボタンであるマークが前記可変画像と合せて表示される期間において、前記マークを指し示す操作の有無を判定し、
前記表示処理制御部は、前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間において、前記沈黙状態または前記不動状態が検知されたときに、表示処理モードの切替えを前記表示処理部に実行させるのに先立って前記マークを表示させる処理を前記表示処理部に実行させ、その後に前記マークを指し示す操作があったと判定された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる
請求項2記載のプレゼンテーション支援システム。
【請求項4】
前記マイクロホンによる音声入力が可能であり、前記音声解析部および前記沈黙状態が検知された旨を前記表示処理制御部に通知する通信処理部を有した、ネットワーク通信の可能な画像形成装置と、
前記表示装置の接続が可能であり、前記表示処理部および前記表示処理制御部を有した、ネットワーク通信の可能な情報機器と、を備える
請求項1記載のプレゼンテーション支援システム。
【請求項5】
前記マイクロホンによる音声入力および前記カメラによる前記撮影画像の入力が可能であり、前記音声解析部、前記画像解析部、および前記沈黙状態または前記不動状態が検知された旨を前記表示処理制御部に通知する通信処理部を有した、ネットワーク通信の可能な画像形成装置と、
前記表示装置の接続が可能であり、前記表示処理部および前記表示処理制御部を有した、ネットワーク通信の可能な情報機器と、を備える
請求項2または3記載のプレゼンテーション支援システム。
【請求項6】
プレゼンテーション用の複数の画像を一つずつ順に表示装置に表示させる表示処理を受け持ち、補足情報が関連付けられた画像である可変画像に対する表示処理モードとして、当該補足情報を表示させない通常モードおよび当該補足情報を当該可変画像と合せて表示させる支援モードを有した表示処理部、および前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間中に前記沈黙状態が検知された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる表示処理制御部を備える情報機器とネットワークを介して通信可能に接続される画像形成装置であって、
マイクロホンによる音声入力およびカメラによる撮影画像の入力が可能であり、
前記マイクロホンよって入力される音声の大きさが一定時間にわたって閾値以下である沈黙状態を検知する音声解析部と、
前記撮影画像に基づいて、プレゼンターが外部の表示装置によって表示された画像内の同一部分を一定時間にわたって指し示している不動状態を検知する画像解析部と、
前記沈黙状態または前記不動状態が検知された旨を前記表示処理制御部に通知する通信処理部と、を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
プレゼンテーション支援装置であって、
プレゼンテーション用の複数の画像を一つずつ順に表示装置に表示させる表示処理を受け持ち、補足情報が関連付けられた画像である可変画像に対する表示処理モードとして、当該補足情報を表示させない通常モードおよび当該補足情報を当該可変画像と合せて表示させる支援モードを有する表示処理部と、
マイクロホンよって入力される音声の大きさが一定時間にわたって閾値以下である沈黙状態を検知する音声解析部と、
カメラよって入力される撮影画像に基づいて、前記表示装置によって表示された画像内の同一部分をプレゼンターが一定時間にわたって指し示している不動状態を検知する画像解析部と、
前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間中に前記沈黙状態または前記不動状態が検知された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる表示処理制御部と、を備える
ことを特徴とするプレゼンテーション支援装置。
【請求項8】
前記画像解析部は、プレゼンターが表示処理モードの切替えを指示するための操作ボタンとして前記可変画像と合せてマークが表示される期間において、前記マークを指し示す操作の有無を判定し、
前記表示処理制御部は、前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間において、前記沈黙状態または前記不動状態が検知されたときに、表示処理モードの切替えを前記表示処理部に実行させるのに先立って前記マークを表示させる処理を前記表示処理部に実行させ、その後に前記マークを指し示す操作があったと判定された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる
請求項7記載のプレゼンテーション支援装置。
【請求項9】
コンピュータを備えた情報機器をプレゼンテーション支援装置として動作させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータによって実行されたときに、
プレゼンテーション用の複数の画像を一つずつ順に表示装置に表示させる表示処理を受け持ち、補足情報が関連付けられた画像である可変画像に対する表示処理モードとして、当該補足情報を表示させない通常モードおよび当該補足情報を当該可変画像と合せて表示させる支援モードを有する表示処理部と、
マイクロホンよって入力される音声の大きさが一定時間にわたって閾値以下である沈黙状態を検知する音声解析部と、
カメラよって入力される撮影画像に基づいて、前記表示装置によって表示された画像内の同一部分をプレゼンターが一定時間にわたって指し示している不動状態を検知する画像解析部と、
前記可変画像について前記通常モードによる表示が行われている期間中に前記沈黙状態または前記不動状態が検知された場合に、前記通常モードから前記支援モードへの切替えを前記表示処理部に実行させる表示処理制御部と、を前記コンピュータに実現させる
ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−150616(P2012−150616A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−8236(P2011−8236)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】