説明

プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジ

【課題】 患者に薬液を投与する際、薬液を充填したシリンジの外部から薬液中の異物を視認しやすく、患者に投与する際、薬液の投与量を適切に制御し、シリンジの取り違えを防ぐことのできるプレフィルドシリンジ用注射器を提供する。
【解決手段】 先端部にノズル部を備える外筒2と、ノズル部と嵌合するキャップ3と、外筒内に摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケットの後端に取り付けられた押子5とを備えるプレフィルドシリンジ用注射器10であって、ガスケット4は、外筒2の後端より所定距離先端側に位置し、かつ、外筒4は、ガスケット4配置位置より外筒の先端側となる部分の側面に表示部を有さず、かつ、押子5は表示部53、56、57を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
予め薬液が充填されるプレフィルドシリンジに用いられる注射器および予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プレフィルドシリンジ71とは、従来のアンプルやバイアルのように、使用の際に薬剤を注射器に吸い上げる方式ではなく、図7に示すように、予めシリンジ容器内に薬剤Pを密封状態に収容しておき、使用時に、外筒2の先端側のキャップ3を取り外して注射針、血管カテーテルなどの器具に接続し、薬液を患者に投与できるように構成された注射器である。
プレフィルドシリンジ用注射器70には、充填する薬剤Pの特性に合わせ、種々の容量・形態があり、外筒2には、薬液の液量目盛の表示53、薬品名、濃度、有効期限等の表示56や薬液収納量の表示57などが表記されている。
従来のアンプルやバイアル入りの注射薬を投与する際には、一旦シリンジで薬液を吸引しなければならないが、プレフィルドシリンジ71で薬液を投与する際にはこの操作が省略されることによって、医療現場における業務の効率化、薬剤の取り違え、誤投与などの医療事故防止、異物混入、細菌汚染のリスクの軽減ができるというメリットがあり、広く使用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、全く同じサイズのシリンジで薬液収納量が複数種存在するプレフィルドシリンジであっても、シリンジの取り違えを防ぐために、外筒に目盛り表示を含む第1表示部と、薬液非充填領域であることを示し、かつ第1表示部と識別可能な第2表示部を有するプレフィルドシリンジが提案されている。
また特許文献2では、誤った量の液体を吸入するのを防止するために、液体の吸入量を示す吸入量用目盛りと、液体の吐出量を示す吐出量用目盛りとが、外筒2の周方向の異なる位置に設けられているプレフィルドシリンジが提案されている。
【0004】
しかしながら、プレフィルドシリンジは、輸送時の振動や保管期間が長いことから、異物発生の可能性が考えられ、外部からの目視確認またはカメラ撮像による薬液を充填したシリンジ内の異物検査を行い、さらに、薬液を充填したプレフィルドシリンジのみならず、シリンジの製造工程や薬液の充填工程においても異物検査を行っている。
また、シリンジによる注射をする際に、薬剤の内容量、投与量等を視認し、投与量を適切に制御するために液位を監視する必要がある。この際、薬剤の内容量、投与量等を視認できないと医療過誤のおそれがある。また、シリンジ内の液面の視認性が低いと投与量の管理に支障をきたす。
【0005】
上記のようなプレフィルドシリンジでは、シリンジの外筒の薬液が充填された領域の側面に液量を表示する目盛が設けられているので、医師や看護士が患者に薬液を投与する際、プレフィルドシリンジの薬液中の異物を外部から視認しにくく、これを解決したプレフィルドシリンジは提供されていないのが現状である。
【0006】
また、シリンジの薬液中の異物検査の際に検知しやすくするために、シリンジの外筒の側面に目盛りを設けないシリンジを用い、これに薬液を充填、滅菌して、異物検査を実施した後、外筒に内容成分名、成分名、製品名等を表示した目盛り付のラベルを外筒の側面に貼り付けたプレフィルドシリンジが提供されている。
【0007】
しかしながら、上記のように、無地のシリンジに薬液を充填したものは、外観から薬液名を特定することができず、異品種混入や、誤ったラベルを貼り付けるという医療過誤のおそれがあり、また、ラベルを貼り間違えればプレフィルドシリンジごと廃棄しなくてはならず、高価な薬液の廃棄による経済的損失も大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−260251号公報
【特許文献2】特開2006−25874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、上記の問題を解決するために本発明の目的は、製造過程においてシリンジの表示と充填した薬液が一致していることの確認を容易にし、ラベルの貼り間違いをなくし、患者に薬液を投与する際、薬液を充填したシリンジの外部から薬液中の異物を視認しやすくすると共に、患者に投与する際、薬液の投与量を適切に制御し、シリンジの取り違えを防ぐことのできるプレフィルドシリンジに用いられる注射器およびプレフィルドシリンジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、先端部にノズル部を備える外筒と、前記のノズル部と嵌合するキャップと、前記の外筒内に摺動可能に収納されたガスケットと、前記のガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可能な押子とを備えるプレフィルドシリンジ用注射器であって、前記のガスケットは、前記の外筒の後端より所定距離先端側に位置し、かつ、前記の外筒は、前記のガスケット配置位置より前記の外筒の先端側となる部分の側面に表示部を有さず、かつ、前記の押子は表示部を有するプレフィルドシリンジ用注射器であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明において、前記の押子は、液量を表示する目盛表示部が表示されており、かつ、前記の外筒は、前記の押子の位置を位置決めする位置決め用表示部を有するプレフィルドシリンジ用注射器であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明において、前記の外筒は、液量を表示する目盛表示部が表示されており、かつ、前記の押子は、前記の外筒の位置を位置決めする位置決め用表示部を有するレフィルドシリンジ用注射器であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明において、前記の押子は、液量を表示する目盛表示部と、外筒の位置を位置決めする位置決め表示部が表示されており、かつ、前記の外筒が、半透明または不透明なプレフィルドシリンジ用注射器であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明において、前記の押子は、薬液収納量および/または薬液名が表示されているプレフィルドシリンジ用注射器であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明において、前記の外筒は、前記のガスケット配置位置より前記の外筒の基端側となる部分の側面に、薬液収納量および/または薬液名が表示されているプレフィルドシリンジ用注射器であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記の外筒と前記のキャップと前記ガスケットとで形成された空間に予め薬液が収納されているプレフィルドシリンジであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、シリンジを構成する外筒の内容物を収納する領域に目盛り表示を設けない構成とすることにより、シリンジを介して薬液の変質、異物混入の有無等を目視によって確実にチェックすることができるプレフィルドシリンジに用いられる注射器である。
また、本発明において、前記の押子に液量を表示する目盛表示部が表示された構成とすることにより、患者に注射をする際、薬液の投与量を容易に制御することができるプレフィルドシリンジに用いられる注射器である。
また、本発明において、前記の押子に液量を表示する目盛表示部が表示された構成とすることにより、本発明のプレフィルドシリンジに使用する外筒2は、ガスケット4が外筒2内面と接触する位置より外筒2の基端側となる部分の側面であれば、予め表示部を印刷した外筒2を使用することができる。なお、従来のプレフィルドシリンジの場合、シリンジに薬液を充填後にシリンジ内の異物を検査するため、異物の検査後、ラベルを外筒に装着する必要があったが、本発明によれば、異物の検査後にラベルを外筒に装着しなくて済むため、薬液充填後の工程を少なくとも一工程省くことができ、生産能率や歩留まりの向上に寄与することができる。
また、本発明において、前記の押子に液量を表示する目盛表示部が表示された構成とすることにより、外筒を半透明または不透明にしても、シリンジを患者に注射する際、薬液の投与量を容易に確認することができる。
更に、外筒を不透明とすることにより、収納した薬液を光から遮蔽できるので、薬液の成分劣化を防止することができるという利点がある。
また、本発明において、前記の外筒は、液量を表示する目盛表示部が表示されており、かつ、前記の押子は、前記の外筒の位置を位置決めする位置決め用表示部を有するプレフィルドシリンジ用注射器である構成とすることによっても、上記と同様の効果が得られる。
また、本発明では、前記の押子には、予め薬液収納量および/または薬液名が表示されていることにより、ラベルの貼り間違いをなくし、製造工程における品種管理を容易にし、および、シリンジの取り違えを防ぐことのできるプレフィルドシリンジに用いられる注射器である。
また、本発明では、前記の外筒は、前記のガスケット配置位置より前記の外筒の基端側となる部分の側面に、予め薬液収納量および/または薬液名を表示することによっても、上記と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例のプレフィルドシリンジ用注射器の構成要素を示す部分断面図で、(a)は本体、(b)は押子を示す外観図である。
【図2】本発明の一実施例のプレフィルドシリンジ用注射器を用いた本発明のプレフィルドシリンジの外観図である。
【図3】本発明の他の実施例のプレフィルドシリンジ用注射器の構成要素を示す部分断面図で、(a)は本体、(b)は押子を示す外観図である。
【図4】本発明の他の実施例のプレフィルドシリンジ用注射器を用いた本発明のプレフィルドシリンジの外観図である。
【図5】図1に示した外筒の平面図である。
【図6】本発明のプレフィルドシリンジに使用するラベルの一実施例を示す、断面説明図である。
【図7】従来のプレフィルドシリンジ用注射器を用いた従来のプレフィルドシリンジの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1に本発明の一実施例のプレフィルドシリンジ用注射器の構成要素を示す部分断面図を示す。
なお、説明の都合上、図1〜図4中の上側を「先端」、下側を「基端」という。
本発明のプレフィルドシリンジ用注射器10は、先端部にノズル部22を備える外筒2と、ノズル部22と嵌合するキャップ3と、外筒2内に摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4の後端に取り付けられたもしくは取り付け可能な押子5とを備える。
図1(a)に示すように、外筒2は、ガスケット4の配置位置より外筒2の先端側となる部分の側面に表示部はなく、ガスケット4の配置位置より外筒2の基端側となる部分の側面に押子5の位置を位置決めする位置決め用表示部25を有する。
図1(b)に示すように、押子5は、排出する液量を表示する目盛の表示53、薬液名の濃度、有効期限の表示56、薬液収納量の表示57等の表示部を有する。
また、特に図示しないが、外筒2に位置決め用表示部25を設けず、押子5のサービス目盛り54とガスケットの基端面の間に位置決め用表示部55を設けて、フランジ24の内縁と前記位置決め用表示部55とを合わせることにより位置決めしても良く、更には、押子には位置決め用表示部55を設けず、押子5のサービス目盛り54とフランジ24の内縁とを合わせることにより位置決めしても良い。このように、外筒に位置決め用表示部25を設けない場合、外筒2には表示部を一切設けずに薬剤吐出量をコントロールすることができ、外筒に対する加工工程を一つ減らせるので生産能率の向上が図れると共に、従来用いていた無地の外筒を複数品種の薬剤に使用できるという利点もある。
なお、説明の都合上、図1〜図4中の上側を「先端」、下側を「基端」という。
【0020】
図2に本発明の一実施例のプレフィルドシリンジ用注射器10を用いた本発明のプレフィルドシリンジ1の外観図を示す。
図2に示すように、プレフィルドシリンジ用注射器10の使用前の状態では、ガスケット4は、外筒2の長手方向の途中に位置している。
本発明のプレフィルドシリンジ1は、プレフィルドシリンジ用注射器10と、この注射器10の外筒2とガスケット4とキャップ3により形成される空間に収納された薬剤Pとからなる。
【0021】
図3に本発明の他の実施例のプレフィルドシリンジ用注射器の構成要素を示す概観図を示す。
本発明のプレフィルドシリンジ用注射器10は、先端部にノズル部22を備える外筒2と、ノズル部22と嵌合するキャップ3と、外筒2内に摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4の後端に取り付けられたもしくは取り付け可能な押子5とを備える。
図3(a)に示すように、外筒2は、ガスケット4が外筒2内面と接触する位置より外筒2の先端側となる部分の側面に表示部はなく、ガスケット4が外筒2内面と接触する位置より外筒2の基端側となる部分の側面に液量0の位置を示す表示部21と、内容物の排出する液量を表示する目盛り表示部23を有する。
本実施態様において、サービス目盛り27を位置決め用表示部25として用いているが、位置決め用表示部25は、位置決め用表示部25から外筒2の液量0の位置までの長さを外筒2の液量0の位置から外筒円筒部の先端までの長さより短くなるように設定することが必要である。
このことにより、プレフィルドシリンジ1を使用する際、ノズルの先端に注射針を取り付けて、エア抜き後、薬液量を液量表示目盛にあわせてから排出することができる。
図3(b)に示すように、押子5は、外筒2に対する押子5の位置を位置決めする位置決め用目盛り表示部55を有する。
【0022】
図4に本発明の他の実施例のプレフィルドシリンジ用注射器10を用いた本発明のプレフィルドシリンジ1の外観図を示す。
図4に示すように、プレフィルドシリンジ用注射器10の使用前の状態では、ガスケット4は、外筒2の長手方向の途中に位置している。
本発明のプレフィルドシリンジ1は、プレフィルドシリンジ用注射器10と、この注射器10の外筒2とガスケット4とキャップ3により形成される空間に収納された薬剤Pとからなる。
【0023】
図5は図1に示した外筒2の平面図である。
本発明のプレフィルドシリンジ用注射器10を構成する外筒2のフランジ24は、外筒2本体の後端全周より垂直方向に突出するように形成された楕円ドーナツ状の円盤部である。押子5を外筒2に対し相対的に移動操作する際などには、このフランジ24に指を掛けて操作を行うことができる。
フランジ24は、向かい合う幅広な把持部を備え、更に把持部の後端面側には、押子に設けた位置決め用表示部55と位置合わせするための矢印26を設けることができる。
【0024】
図6は、本発明のプレフィルドシリンジに使用するラベル6の一実施例を示す、断面説明図である。
図6に示すように、本発明のプレフィルドシリンジに使用するラベル6は、基材層61と、基材層61の表面に形成された印刷層62と、基材層61の裏面に形成された粘着層63とを備える。
なお、図6のラベル6は、本発明の必須の構成要件ではなく、必要に応じて使用するものである。
【0025】
以下、本発明のプレフィルドシリンジ用注射器10を構成する各部材について、詳細に説明する。
(外筒)
外筒2は、内部の視認性を確保するために、透明材料からなる筒状体であることが好ましく、更に、内容物の保存性を確保するために、酸素バリア性、水蒸気バリア性の材料からなることが好ましい。
外筒2は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフランジ23を備える。
外筒本体部21は、弾性材料で構成されたガスケット4を液密かつ摺動に収納するほぼ筒状の部分である。
ノズル部22は、外筒本体部21より小径の筒状部となっている。
外筒本体部21の先端部はノズル部22に向かって縮径するテーパー部となっている。
ノズル部22は、外筒本体部21の先端側に位置し、先端に外筒内の薬液等を排出するための開口を備えるとともに先端に向かってテーパー状に縮径するように形成されている。ノズル部22は、注射針を取り付け可能な形状となっている。
また、ノズル22には、の先端には、封止部材として、弾性材料で構成された膜が装着され、ノズル部の内腔を気密的に封止しており、封止部材を装着した状態で、キャップ3をノズル部に嵌合可能な形状となっている。なお、封止部材とノズル部とは融着または接着した方が好ましい。封止部材の形成材料としては、水蒸気バリア性、酸素バリア性のある材料が好ましい。
外筒2の形成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレ蓋レートなどのポリエステル、環状ポリオレフィン、環状オレフィンコポリマーのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、環状オレフィンコポリマーのような樹脂が好ましい。
なお、外筒2内面にシリコンオイルを塗布し、ガスケット4との摺動性を向上させても良い。
【0026】
(ガスケット)
ガスケット4は、その少なくとも外周部が前述のような弾性材料で構成されていれば良く、例えば、樹脂材料で構成された芯部(図示せず)を有し、この芯部の外周を覆うように弾性材料が配置された構成のものでもよい。実施例では、芯部に、雌ネジが形成されている。
ガスケット4の構成材料としては、例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シリコーンゴム、スチレンブタジエンゴムなどの弾性を有するゴム、SBSエラストマー、SEBSエラストマーなどのスチレン系エラストマー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマーなどのオレフィン系エラストマーなどの合成樹脂などを使用することが好ましい。
また、ガスケット4の色は、例えば、灰色、赤色等であってもよいが、黒色であるのが好ましい。これにより、外筒2の外側からガスケット3の視認性が向上するので、外筒2に対するガスケット4の移動量を確実に確認することができる。
このようなガスケット4には、ガスケット4を外筒2内で長手方向に移動操作する押し子5が連結されている。
【0027】
(押子)
押子5は、棒状の本体部を有しており、本体部の基端には、フランジ状の指当て部が形成されている。この指当て部を指等で押圧することにより押子5を先端方向へ移動操作する。また、本体部の横断面形状は、十字状をなしている。なお、本体部の横断面形状は、十字状に限定されず、ガスケット4を外筒2内で長手方向に安定して移動操作できれば、円形、四角形、楕円形であってもよい。
なかでも、十字状であると、押子の側面に表示する面が8面あり、成分表示、製造年月日、製造番号等の表示情報を付すスペースがあるので好ましい。
押子5の先端側には、図示しないが、ガスケット4の中空部内に挿入され、ガスケット4と連結される連結部が形成されている。
押子5の先端部の外周には、ガスケット4の中空部の内面の雌ネジと螺合し得る雄ネジが形成されている。この雄ネジを雌ネジと螺合することにより、ガスケット4と押子5とが連結される。
このように、ガスケット4と押子5との連結が螺合構造によりなされているため、これらの連結を確実に行なうことができ、押し子5の操作に伴いガスケット4と押子5とが離脱することもなく、また、ガスケット4に対する押子5の着脱操作も容易に行なうことができる。
なお、本発明において、ガスケット4と押子5との連結構造は、螺合以外のもの、例えば、接着、融着等の固着、嵌合等であってもよい。
また、図示しないが、外筒2の基端側に、ガスケット4が外筒2から抜けるのを防止するストッパを設けてもよい。本発明において、ストッパは押子4に設けた目盛りを読み取る指示部にも利用できる。
押子5の構成材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレ蓋レートなどのポリエステル、環状ポリオレフィン、環状オレフィンコポリマーのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、環状オレフィンコポリマーのような樹脂が好ましい。
【0028】
図2、図4に示すように、プレフィルドシリンジ用注射器10の使用前の状態では、ガスケット4は、外筒2の長手方向の途中に位置している。これにより、ガスケット4の先端側には、外筒2とガスケット4とで囲まれる空間が形成される。
本実施形態のプレフィルドシリンジ1では、外筒2とキャップ3とガスケット4とで囲まれる空間内に、予め薬剤Pが収納されている。
【0029】
(薬剤)
薬剤Pとしては、例えば、高濃度塩化ナトリウム注射液、ブドウ糖注射液、ミネラル類、ヘパリンナトリウム水溶液、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、シクロスポリン、ベンゾジアゼピン系薬剤、抗生物質、ビタミン剤、(総合ビタミン剤)、各種アミノ酸、ヘパリンのような抗血栓剤、インシュリン、抗潰瘍剤、鎮痛剤、強心剤、静注麻酔剤、抗パーキンソン剤、潰瘍治療剤、副腎皮質ホルモン剤、不整脈用剤、補正用電解質、抗ウィルス剤、免疫賦活剤等が挙げられる。なお、本発明では、これらに限定されない。
【0030】
図1(a)に示すように、外筒2は、ガスケット4が外筒2内面と接触する位置より外筒2の先端側となる部分の側面に表示部は設けられていない。
そして、ガスケット4が外筒2内面と接触する位置より外筒2の基端側となる部分の外周面に、外筒2の長手方向の途中に外筒2の位置を位置決めするための位置決め用表示部25が設けられている。
図2に示すように、この位置は、ガスケット4の基端面41が位置決め用表示部25と一致する位置である。
位置決め用表示部25が、ガスケット4が外筒2内面と接触する位置より外筒2の基端側となる部分の外周面に設けること、すなわち薬液を収納する位置に表示部がないことによって、薬液を充填したシリンジの外部から薬液中の異物を視認しやすくすることができる。
【0031】
図1(b)に示すように、押子5は、液量を表示する目盛表示部53を有する。
また、押子5の周方向の異なる位置に、薬液名、薬液の濃度、有効期間の表示56、薬液収納量の表示57を設けることができる。このことにより、シリンジの取り違えを防ぐことができる。
位置決め用表示部55は、ガスケット4の基端面41を用いて、外筒2の長手方向の途中に設けた位置決め用表示部25と一致する位置である。特に図示しないが、位置決め用表示部55を、ガスケット4の基端面41とサービス目盛り54の間の任意の位置に設けても、サービス目盛り54を位置決め用表示部55に用いても構わない。また、外筒2の長手方向の途中に位置決め用表示部25を設けず、外筒2のフランジ24の後端面や、フランジ24の後端面側に設けた矢印26と押子5の置決め用表示部55を一致させることによって、容易に位置合わせることもできる。
外筒2を位置決めする位置決め用表示部55と、排出する液量を表示する目盛表示部53が、押子5に表示されることによって、薬液を充填したシリンジの外部から薬液中の異物を視認しやすくすることができる。
また、押子5は、外筒2の位置を位置決めする位置決め用表示部55および排出する液量を表示する目盛表示部53を有する構成とすることにより、患者に注射をする際、薬液の投与量を容易に制御することができる。
液量を表示する目盛表示部53は、ノズル部22から排出または吸引された薬液Pの液量を示す目盛りである。液量を表示する目盛表示部53は、外筒2の長手方向の途中に設けた位置決め用表示部25が一致する位置が基準となるように、順次、目盛りが設けられている。
本実施態様で用いた吸入量用目盛りは、ノズル22から吸入する薬液の吸入量を示す目盛りである。
吸入量用目盛りは、その基準となる目盛りが押子5の長手方向の途中に設けられ、順次、他の値を示す目盛りが先端方向に向って設けられている。
吐出目盛りは、ノズル22から吐出された液体の吐出量を示す目盛りである。
吐出目盛りは、その基準となる目盛りが押子5の長手方向の途中に設けられ、順次、他の値を示す目盛りが基端方向に向って設けられている。
【0032】
図3(a)に示すように、外筒2は、ガスケット4の配置位置より外筒2の先端側となる部分の側面に表示部は設けられていない。
そして、ガスケット4の配置位置より外筒2の基端側となる部分の外周面に、外筒2の長手方向の途中に押子5の位置を位置決めするための位置決め用表示部25が設けられている。このことにより、薬液を充填した外筒2を介して薬液中の異物を視認しやすくすることができる。
また、排出する液量を表示する目盛表示部23は、ガスケット4の基端面41が一致する位置が基準となるように、目盛りが設けられている。
本実施態様で用いた吸入量用目盛りは、ノズル22から吸入する薬液の吸入量を示す目盛りである。
吸入量用目盛りは、その基準となる目盛りが外筒2の長手方向の途中に設けられ、順次、他の値を示す目盛りが基端方向に向って設けられている。
吐出目盛りは、ノズル22から吐出された液体の吐出量を示す目盛りである。
吐出目盛りは、その基準となる目盛りが外筒2の長手方向の途中に設けられ、順次、他の値を示す目盛りが先端方向に向って設けられている。
このことにより、患者に注射をする際、薬液の投与量を容易に制御することができる。
また、外筒2の周方向の異なる位置に、薬液名、薬液の濃度、有効期間の表示56、薬液収納量の表示57を設けることができる。このことにより、シリンジの取り違えを防ぐことができる。
【0033】
図3(b)に示すように、押子5は、外筒2の位置を位置決めする位置決め用表示部55を有する。このことにより、位置決め用表示部55が、薬液を収納する位置に表示部がないため、薬液を充填した外筒2を介して薬液P中の異物を視認しやすくすることができる。
本実施態様において、位置決め用表示部55は、押子5の十字型の峰に切り込み部(凹部)を入れた部分に、チタンブラックを練り込んだポリプロピレン製リングを嵌め込み、位置決め用表示部とした。
このことにより、押子5に黒色の位置決め用表示部55が付されるので、位置決めをし易く、スムーズに操作ができる。
【0034】
図3〜図4にも示すように、ラベル6は、外筒2における、基部側の一部に巻付けられ、貼付けられて、上記部分を全周にわたって覆被することで、上記部分に薬液名、薬液の濃度、有効期間の表示56、薬液収納量の表示57を印刷することができる。
なお、薬液Pの収納部と対応する部分は、より透明とするためラベルを貼付しないことが好ましい。このことにより、シリンジを介して薬液の変質、異物混入の有無等を目視によって確実にチェックすることができる。
また、図1〜図2にも示すように、ラベル6は、押子5に貼付けられることで、上記部分に薬液名、薬液の濃度、有効期間の表示56、薬液収納量の表示57を印刷することができる。
図6に示すように、ラベル6は、基材層61と、粘着剤63と、印刷層62を有する。
基材層61の裏面には、粘着剤63が、形成されていることにより、外筒4、及び押子5に貼付できる。
【0035】
(ラベル基材)
ラベル6を構成する基材層61は、透明性に優れるものであれば特に限定されず、例えば、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂からから選ばれる1種単独、又は2種以上の混合物などからなる透明な熱収縮性フィルムを用いることができる。また、熱収縮性を有する2種以上の透明なフィルムが積層された積層フィルムでもよい。フィルムは延伸処理することにより熱収縮性フィルムを得ることができる。延伸処理は、通常、70〜110℃程度の温度で、縦方向に2.0〜8.0倍、好ましくは3.0〜7.0倍程度延伸することにより行われる。基材層の厚みは、20μm〜60μm程度のものを使用できる。
【0036】
更に、ラベル6を構成する基材層61は、上ガスバリア性が付与されたもの、例えば、基材層62に、酸化アルミニウムやシリカなどの1種又は2種以上を蒸着した透明蒸着フィルム、6ナイロン/MXDナイロン/6ナイロン、6ナイロン/エチレン−ビニルアルコール共重合体/6ナイロンなどの層構成からなるフィルム等を積層した透明積層フィルム、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール共重合体などの合成樹脂、無機微粒子を含有するコーティング剤などをコーティングしたフィルムなどを用いることができる。
【0037】
(粘着剤)
ラベル6の裏面に形成される粘着剤63としては、透明な感熱性接着剤が用いられる。
感熱性接着剤としては、加熱溶融することによって塗工可能なものであって、塗工後、常温で接着性又は粘着性を示さず、加熱することによって接着可能となるものである。
感熱接着剤には、常温で固体のもの(ホットメルト接着剤)と、液状のもの(ディレードタック接着剤)とがある。
本発明で使用するディレードタック型感熱接着剤としては、熱可塑性樹脂成分からなるベースポリマーと、粘着付与剤と、結晶性の固体可塑剤から形成るものが好適に用いられる。而して、本発明にかかるディレードタック型感熱接着剤は、常温で粘着性がなく、60℃以上に加熱すると粘着性を生じ、この粘着性が冷却後も1日〜数年間持続するものである。
【0038】
(印刷層)
ラベル6の表面に形成される印刷層62としては、薬液を収納する位置を除けば、基材層61の全面に、または、部分的に絵柄を表示できる。
これにより、商品名表示部、用法等表示部、データ表示部、データ表示部用説明部、数値付きの目盛り、注意書き、識別コード、データ記入部、データ記入部用説明部、矢印、アイマーク等がラベル6上に表示される。
【0039】
印刷方法に限定はなく、例えばグラビア印刷で印刷層を形成することができる。印刷層としては、樹脂と溶媒から通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を調製し、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の助剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整して得たインキ組成物を使用することができる。
【0040】
このようなインキビヒクルとしては、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム、その他などの1種または2種以上を併用することができる。インクビヒクルは、版から被印刷物に着色剤を運び、被膜として固着させる働きをする。なお、印刷層に使用されるインキとしては、基材層と接着性があり、必要な耐性を有している一般的に用いられているインキが使用できる。
【0041】
また、溶剤によってインキの乾燥性が異なる。印刷インキに使用される主な溶剤は、トルエン、MEK、酢酸エチル、IPAであり、速く乾燥させるために沸点の低い溶剤を用いるが、乾燥が速すぎると印刷物がかすれたり、うまく印刷できない場合があり、沸点の高い溶剤を適宜混合することができる。これによって、細かい文字もきれいに印刷できるようになる。着色剤には、溶剤に溶ける染料と、溶剤には溶けない顔料とがあり、グラビアインキでは顔料を使用する。顔料は無機顔料と有機顔料に分けられ、無機顔料としては酸化チタン(白色)、カーボンブラック(黒色)、アルミ粉末(金銀色)などがあり、有機顔料としてはアゾ系のものを好適に使用することができる。
【0042】
上記は、グラビア印刷で説明したが、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式であってもよい。更には、インクジェット、レーザー光の照射、サーマル等の各種印字方法を用いてもよい。また、印刷は、裏印刷でも、表印刷でもよい。
本発明では、外筒4に貼着した状態における基材層の内外のどちら側に形成してもよいが、この実施形態では基材層の外側に形成してある。
本発明において、印刷層の厚みは、例えば1μm〜8μm、好ましくは2μm〜5μm程度である。
【0043】
(印刷による表示)
本発明では、外筒の薬液充填部に表示部を形成しなければ、外筒、押子、または、外筒および押子に予め表示部を設けておくことができる。
このことによって、従来のプレフィルドシリンジは、内容物充填後の異物検査を実施する前に予め表示部を設けると、異物検査の際、表示部が邪魔になって実施することができなかったが、本発明では、異物検査の際、表示部が邪魔にならず、外筒の外部から内部を視認しやすくすることができる。
予め外筒、および/または押子に表示部を設ける方法にはラベルを貼付する方法と、直接印刷を施す方法、または、ラベル貼付と直接印刷を併用する方法がある。
ラベルを貼付する方法は、前記の通りである。
印刷を施す場合、外筒と押子の両方に印刷を施す場合と、押子のみに印刷を施す場合とがある。
外筒への印刷は、従来より使い捨て注射器等に施されていて、フレキソ印刷、タンポ印刷等、版を用いてインキを転移させる方法や、転写箔を用いて鮮明な印刷文字インキを転写させることもできる。
押子への印刷は、外筒への印刷と同じ方法により施すことができる。尚、押子の断面形状が円、四角形等、印刷面が外部に露出している場合は良いが、押子の断面形状が十字等、内側に窪んでいる場合、押子と版を同調回転させながら印刷することが困難であるため、タンポ印刷(転写印刷)等、回転運動ではなく、往復運動により印刷する方法、または、押子を成形する際に表示内容も凸状に成形し、その後凸部にインキをスタンプする方式等を用いると良い。
【0044】
ロット番号や製造年月日等の表示は、プレフィルドシリンジの製造時に、レーザー光の照射によって、印刷層が部分的に溶融除去されることにより、基材層が部分的に露出して、ロット番号や製造年月日等の可変情報の表示が印字される。
【0045】
薬剤の内容量、投与量を表示するための数値付きの目盛りとして、縦方向の目盛り表示部が印刷により表示されている。
このことにより、薬液の内容量及び投与量等を正確かつ容易に視認できる。
商品名表示部は、プレフィルドシリンジ商品名を表示するものであり、印刷によりラベルに表示されている。
用法等表示部は、プレフィルドシリンジの用法、内容量、注意事項、製造販売業者、販売業者名等を表示するものであり、印刷によりラベルに表示されている。
【符号の説明】
【0046】
1 プレフィルドシリンジ
10 プレフィルドシリンジ用注射器
2 外筒
21 外筒本体部
22 ノズル部
23 液量を表示する目盛り表示部
24 フランジ
25 位置決め用表示部
26 位置決め用目印
27 サービス目盛り
3 キャップ
4 ガスケット
41 基端面
5 押子
53 液量を表示する目盛り表示部
54 サービス目盛り
55 位置決め用表示部
56 薬品名、濃度、有効期限の表示部
57 薬液収納量の表示部
6 ラベル
61 基材層
62 印刷層
63 粘着層
70 従来のプレフィルドシリンジ
71 従来のプレフィルドシリンジ用注射器
P 薬液


【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部にノズル部を備える外筒と、
前記のノズル部と嵌合するキャップと、
前記の外筒内に摺動可能に収納されたガスケットと、
前記のガスケットの後端に取り付けられたもしくは取り付け可能な押子とを備えるプレフィルドシリンジ用注射器であって、
前記のガスケットは、前記の外筒の後端より所定距離先端側に位置し、
かつ、前記の外筒は、前記のガスケット配置位置より前記の外筒の先端側となる部分の側面に表示部を有さず、
かつ、前記の押子は表示部を有することを特徴とするプレフィルドシリンジ用注射器。
【請求項2】
前記の押子は、液量を表示する目盛表示部が表示されており、かつ、前記の外筒は、前記の押子の位置を位置決めする位置決め用表示部を有している請求項1に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
【請求項3】
前記の外筒は、液量を表示する目盛表示部が表示されており、かつ、前記の押子は、前記の外筒の位置を位置決めする位置決め用表示部を有している請求項1に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
【請求項4】
前記の押子は、液量を表示する目盛表示部と、外筒の位置を位置決めする位置決め表示部が表示されており、かつ、前記の外筒が、半透明または不透明であることを特徴とする請求項1に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
【請求項5】
前記の押子は、薬液収納量および/または薬液名が表示されている請求項1ないし4に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
【請求項6】
前記の外筒の表示部は、薬液収納量および/または薬液名が表示されている請求項1ないし5に記載のプレフィルドシリンジ用注射器。
【請求項7】
前記の外筒と前記のキャップと前記ガスケットとで形成された空間に予め薬液が収納されている請求項1ないし6に記載のプレフィルドシリンジ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−268883(P2010−268883A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121777(P2009−121777)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】