説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】ビデオゲームにおけるプレーヤによる手描き図形データの新しい利用形態を実現すること。
【解決手段】第1液晶ディスプレイ1406にゲーム画面W2を表示させ、タッチパネル1409が装備された第2液晶ディスプレイ1408にプレーヤキャラクタ2が使用する武器8(両刃剣)の編集画面W4を表示させる。編集画面W4内のアイテム描画領域30にスタイラスペン1416で所望する武器8の外形を描くと、描画された図形で囲まれる領域を3角形ポリゴンで満たした武器8の刃部分の表示用モデルが自動生成されるとともに、描画図形の描画色で武器8の刃を彩色したテクスチャが自動生成される。「転送」のコマンドボタン48を操作すると、新たに編集された武器8のモデルがゲームに適用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータにビデオゲームを実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
任天堂社製携帯型ゲーム装置「ニンテンドーDS(登録商標)」のように、タッチパネルのような手描き入力可能なデバイスを備えたゲーム装置が知られるところである。
【0003】
また、そうした手描き入力可能なデバイスを備えたゲーム装置を利用して、手描きした図形データを辞書データと照合して、照合された辞書データに対応づけて予め用意されていたアイテムをゲーム中に登場させるゲームを実現する技術が知られるところである(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
また、手描きされた図形データを辞書パターンと比較して図形種類を照合し、照合された図形種類毎に予め用意されたゲーム処理を実行し、例えば、爆弾の図形を描くと描いた図形がゲーム画面内に登場して一定時間後に爆発するようにアニメーション処理して、敵キャラクタを退治するゲームを実現するといった技術も知られるところである(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−328414号公報
【特許文献2】特開2002−282541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の技術背景の下、ビデオゲームにおけるプレーヤによる手描き図形データの新しい利用形態を実現する為になされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、コンピュータに、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを制御してゲームを実行させるためのプログラムであって、
プレーヤが描画図形を描画するための描画領域を表示制御する描画領域表示制御手段(例えば、図12の処理部200、ゲーム演算部210、武器編集部216、図21のステップS6)、
プレーヤによって前記描画領域内に描画された描画図形を記憶する描画図形記憶手段(例えば、図12の処理部200、ゲーム演算部210、武器編集部216、記憶部500、描画データ524、図23のステップS110〜S112)、
前記描画図形を所定の解析方向から見た形状を解析する解析手段(例えば、図12の処理部200、ゲーム演算部210、武器編集部216、図23のステップS134)、
前記解析手段の解析結果に基づいて前記プレーヤキャラクタの所与のパラメータを設定するパラメータ設定手段、(例えば、図12の処理部200、ゲーム演算部210、武器編集部216、図23のステップS134)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、別形態として、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを制御してゲームを実行するゲーム装置であって、プレーヤが描画図形を描画するための描画領域を表示制御する描画領域表示制御手段と、プレーヤによって前記描画領域内に描画された描画図形を記憶する描画図形記憶手段と、前記描画図形を所定の解析方向から見た形状を解析する解析手段と、前記解析手段の解析結果に基づいて前記プレーヤキャラクタの所与のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、を備えたゲーム装置として実現することもできる。
【0009】
第1の発明によれば、プレーヤに図形を描かせ、描かれた描画図形を所定の解析方向から見た形状を解析する。そして、解析結果に基づいてプレーヤキャラクタの所与のパラメータを設定するゲームを実現できる。
この新しい手描き図形の利用形態は、従来技術のように、単に、予め用意されたアイテムを選択するための基準として手書き図を用いるのではなく、手描き図形の形状の解析結果に応じてプレーヤキャラクタの能力を可変できるので、よりゲーム性が豊かになり、興趣を高めることができる。
【0010】
第2の発明は、前記解析手段が、複数の解析方向それぞれから見た前記描画図形の形状を解析し、前記パラメータ設定手段が、設定可能な操作入力種類それぞれに対して前記解析方向別の解析結果それぞれに基づく能力(例えば、図20の形状属性526c、色属性526d、攻撃モーション区分526f等)を設定する、ように前記コンピュータを機能させるとともに、前記パラメータ設定手段により能力が設定された操作入力種類の操作入力がなされた場合に、当該能力に応じて前記プレーヤキャラクタを制御するプレーヤキャラクタ制御手段として前記コンピュータを機能させるための第1の発明のプログラムである。
【0011】
ここで言う「能力」とは、プレーヤキャラクタの行動に関する設定であり、所謂攻撃力や防御力、移動速度といったパラメータは勿論、使用できる技、動作モーションの種類、会話場面で発言する台詞、攻撃時に付属表示される演出種類、モデルの形状、所有できるアイテムの制限など、ゲーム内容に応じて適宜設定される。
第2の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するとともに、解析方向から見た形状に応じた能力を設定可能な操作入力種類それぞれに対して設定することができる。そして、操作入力種類用に応じて、先に設定された能力を発揮させることができる。
例えば、両刃の剣状のアイテムを仮定した場合、一方の刃の側、他方の刃の側、刃先の3つの使用方向を設定し、どちらの刃を敵に向けて使用するか3つの操作入力種類を設定し、刃の使用方向を解析方向として解析した形状に応じて3つの操作入力時に発動される攻撃力をプレーヤが図形描画で自在に設定すると言ったゲームが実現可能となる。
【0012】
第3の発明は、前記解析手段が、前記描画図形を分割する分割手段(例えば、図8の第1設定領域8a、第2設定領域8b、第3領域8c、図12の処理部200、武器編集部216、図23のステップS132、ステップS136、図24のステップS140)を有し、該分割された前記描画図形の部分毎に、当該部分に応じた解析方向から見た形状の解析を行うように前記コンピュータを機能させるための第2の発明のプログラムである。
【0013】
第3の発明によれば、第2の発明と同様の効果を奏するとともに、描画図形を複数の部分に分けてとらえ、各部分毎に形状を解析できる。つまりは、一回の描画作業で複数のパラメータの設定が可能になるので操作性が向上する。
【0014】
第4の発明は、前記描画領域に、現在描画されている描画図形を前記分割手段が分割する際のガイドライン(例えば、図4の境界線32)を表示するガイドライン表示制御手段(例えば、図12の処理部200、武器編集部216、図23のステップS114)として前記コンピュータを更に機能させるための第3の発明のプログラムである。
【0015】
第4の発明によれば、第3の発明と同様の効果を奏するとともに、描画図形のどこから分割されるかをプレーヤに通知し、プレーヤが所望する部分に希望する特性をもたせられるように図形描画をサポートすることができる。
【0016】
第5の発明は、前記ガイドライン表示制御手段が、描画図形の変更に応じて随時前記ガイドラインを表示更新するように前記コンピュータを機能させるための第4の発明のプログラムである。
【0017】
第5の発明によれば、第4の発明と同様の効果を奏するとともに、図形が描き進む状況に応じてリアルタイムにガイドラインの位置を表示更新することができる。図形描画を一部やり直しする状況や、描画する都度最終的な図形の大きさが変化するケースであっても、分割の境界をその時々の図形の大きさに適当な位置に表示できるので、図形を描く大きさに自由度を持たせユーザビリティを向上できる。
【0018】
第6の発明は、プレーヤの彩色操作に従って前記描画図形の色変更及び/又は彩色を行う彩色制御手段(例えば、図12の処理部200、武器編集部216、図23のステップS106〜S108、図24のステップS150〜S154)、として前記コンピュータを更に機能させるとともに、
前記プレーヤキャラクタ制御手段が、前記描画図形に着色された色に基づいて、前記設定された能力を加減して前記プレーヤキャラクタを制御するように前記コンピュータを機能させるための第2〜第5の何れかの発明のプログラムである。
【0019】
第6の発明によれば、第2〜第5の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、図形への着色を可能にし、着色に応じて設定された能力を可変することができる。よって、手描き図形データをゲーム内で利用する上でのゲーム性を高めることができる。
【0020】
第7の発明は、前記描画図形記憶手段が、前記描画図形を前記プレーヤキャラクタが所有するアイテムの基礎図形として記憶し、前記パラメータ設定手段が、操作入力種類に応じた前記アイテムの使用方向別に前記アイテムの能力を設定し、前記プレーヤキャラクタ制御手段が、前記描画図形を象った前記アイテムを前記プレーヤキャラクタに使用させる制御を行うとともに、当該アイテムの使用方向に応じて設定された能力に基づいて、当該アイテムの作用効果を変更する制御を行う、ように前記コンピュータを機能させるための第2〜第6の何れかの発明のプログラムである。
【0021】
第7の発明によれば、第2〜第6の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、プレーヤにプレーヤキャラクタが使用するアイテムの絵(描画図形)を描かせ、描かれた描画図形の所定の解析方向から見た形状を解析する。そして、描画図形を象ったアイテムをゲーム中に登場させ、先の解析結果に応じたアイテムの能力でゲームを進行させることができるといった、従来に無い手描き図形を利用したゲームを実現できる。
この新しい手描き図形の利用形態は、従来技術のように、単に、予め用意されたアイテムを選択するための基準として手描き図形を用いるのではなく、手描き図形を象ったアイテムを登場させることができる。しかも、描かれたアイテムの形状に基づいてアイテムの能力を可変することができるので、公知技術のように予めアイテム毎に決まった用途や処理に限定される利用形態に比べて、よりゲーム性が豊かになり、興趣を高めることができる。
【0022】
第8の発明は、前記アイテムが接近攻撃武器であり、前記解析手段が、前記アイテムの攻撃能力の異なる外形形状として予め定められた中から、前記描画図形の前記解析方向から見た形状に対応する外形形状を選択し、パラメータ設定手段が、前記解析手段により選択された外形形状に対応する攻撃能力を前記アイテムの能力として設定する、ように前記コンピュータを機能させるための第7の発明のプログラムである。
【0023】
第8の発明によれば、第7の発明と同様の効果を奏するとともに、プレーヤが手描きした図形を象った接近攻撃武器をゲーム内に登場させるとともに、手描き図形を所定の解析方向から見た形状が該当する外形形状の種類を、予め定めた外形形状の中から選択決定し、その外形形状の種類に設定された能力をアイテムに発揮させるゲームを実現できる。
【0024】
第9の発明は、前記アイテムが攻撃武器であり、
プレーヤの彩色操作に従って前記描画図形の色変更及び/又は彩色を行う彩色制御手段(例えば、図12の処理部200、武器編集部216、図23のステップS106〜S108、図24のステップS150〜S154)として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記プレーヤキャラクタ制御手段が、前記描画図形に着色された色別の割合と、当該着色された色が攻撃対象キャラクタに設定された属性別に優劣が定められた色か否かとを用いて、前記アイテムの作用効果を変更する制御を行うように前記コンピュータを機能させるための第7又は第8の何れかの発明のプログラムである。
【0025】
第9の発明によれば、第7又は第8の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、描画図形に施された配色の割合と攻撃対象キャラクタの属性との相性に応じて、アイテムの使用時の作用効果を可変することができる。
【0026】
第10の発明は、第1〜第9の何れかの発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。ここで言う「情報記憶媒体」とは、例えば磁気ディスクや光学ディスク、ICメモリなどを含む。第10の発明によれば、第1〜第9の何れか一つの発明のプログラムをコンピュータに読み取らせて実行させることによって、コンピュータに第1〜第9の何れか一つの発明と同様の効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】携帯型ゲーム装置のシステム構成例を示す図。
【図2】ゲームプレイの様子の例を示す図。
【図3】ゲーム画面と武器の編集画面の例を示す図。
【図4】ゲーム画面と武器の編集画面の例を示す図。
【図5】ゲーム画面と武器の編集画面の例を示す図。
【図6】ゲーム画面と武器の編集画面の例を示す図。
【図7】武器を用いた攻撃と武器の形状属性に関する概念を説明する図。
【図8】描画結果に基づく形状属性の判定原理の概念を説明するための図。
【図9】描画領域へ描画例とその形状判定結果の関係の例を示す図。
【図10】描画図形への自動追加描画による補完の例を示す図。
【図11】描画図形への自動追加描画による補完の例を示す図。
【図12】機能構成例を示す機能ブロック図。
【図13】キャラクタ初期設定データのデータ構成例を示す図。
【図14】攻撃モーション区分設定データのデータ構成例を示す図。
【図15】敵キャラクタ初期設定データライブラリのデータ構成例を示す図。
【図16】アイコン設定データのデータ構成例を示す図。
【図17】色効果攻撃力設定データのデータ構成例を示す図。
【図18】形状効果攻撃力設定データのデータ構成例を示す図。
【図19】防御力設定データのデータ構成例を示す図。
【図20】武器設定データのデータ構成例を示す図。
【図21】主たる処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図22】図21より続くフローチャート。
【図23】武器編集処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図24】図23より続くフローチャート。
【図25】形状属性判定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図26】ゲーム画面と武器の編集画面の変形例を示す図。
【図27】図形入力によるプレーヤキャラクタのパラメータ設定の変形例を示す図。
【図28】ゲーム装置の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明を適用した実施形態として、携帯型ゲーム装置においてロールプレイングゲーム(RPG)を実行し、プレーヤによる手描き図形をプレーヤキャラクタの使用する武器の設定に利用する例を説明する。
【0029】
[ゲーム装置の構成]
図1は、携帯型ゲーム装置の構成例を説明するための外観図である。本実施形態における携帯型ゲーム装置1400は、プレーヤがゲーム操作を入力するための方向入力キー1402及びボタンスイッチ1404と、第1液晶ディスプレイ1406と、第2液晶ディスプレイ1408と、スピーカ1410と、制御ユニット1450とを、ヒンジ1414で開閉自在なフリップフロップ型の装置本体1401に備えている。
そして、第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408の表示面上には、スタイラスペン1416などで触れることによって表示画面の任意位置を接触入力することのできるタッチパネル1407、1409がそれぞれ装着されている。
【0030】
また、装置本体1401には、コンピュータ読み出し可能な情報記憶媒体であるメモリカード1440にデータを読み書きできるメモリカード読取装置1418が備えられている。メモリカード1440には、携帯型ゲーム装置1400の制御ユニット1450がゲームプレイに係る各種演算処理を実行するために必要なプログラムや各種設定データが記憶されている。またその他、装置本体1401には図示されていない内臓バッテリーや電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0031】
タッチパネル1407、1409は、表示画面を遮蔽することなくそれぞれ第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408の表示画面のほぼ全域を被い、プレーヤがスタイラスペン1416(或いは指など)で触れる接触操作を行うと、左上を原点とする直交Xt,Yt軸座標系における接触位置座標を制御ユニット1450へ出力することができる。
【0032】
制御ユニット1450は、ゲーム装置の制御基板に相当し、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリを搭載する。
また、制御ユニット1450は、無線通信モジュール1412や、第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408のドライバ回路、タッチパネル1407及びタッチパネル1409のドライバ回路、方向入力キー1402及びボタンスイッチ1404からの信号を受信する回路、スピーカ1410へ音声信号を出力するためのアンプ回路、メモリカード読取装置1418への信号入出力回路といった所謂I/F回路(インターフェース回路)を搭載する。これら制御ユニット1450に搭載されている各要素は、それぞれバス回路を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0033】
そして制御ユニット1450は、メモリカード読取装置1418によってメモリカード1440に格納されているプログラムやデータを読み出して、搭載するICメモリにこれらを一時記憶する。そして、読み出したプログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー1402やボタンスイッチ1404、タッチパネル1407及び1409からの操作入力に応じて携帯型ゲーム装置1400の各部を制御して、ロールプレイングゲーム(RPG)を実行する。
【0034】
尚、本実施形態では、携帯型ゲーム装置1400は必要なプログラムや各種設定データをメモリカード1440から読み出す構成としているが、無線通信モジュール1412を介して、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの有線/無線の通信回線1に接続して外部の装置からダウンロードする構成としても良い。
【0035】
[ゲームの概要]
図2は、本実施形態におけるゲームプレイの様子の例を示す図である。本実施形態のゲームは、ゲーム空間6に配置されたプレーヤキャラクタ2が武器8を使って敵キャラクタ4と戦うRPGであって、第1液晶ディスプレイ1406にゲーム画面W2が表示され、第2液晶ディスプレイ1408に武器8の編集画面W4が表示される。
【0036】
プレーヤは、第1液晶ディスプレイ1406のゲーム画面W2を見ながら、方向入力キー1402を操作して移動操作入力してプレーヤキャラクタ2を移動させ、プッシュスイッチ1404から攻撃操作を入力してプレーヤキャラクタ2に敵キャラクタ4を攻撃させる。ゲーム空間6に存在する敵キャラクタ4を所定時間内に全て退治すればゲームクリアとなり、敵キャラクタ4の攻撃を受けてヒットポイント(HP)が減少し「0」になればゲームオーバーとなる。
【0037】
そして、本実施形態のRPGは、編集画面W4でプレーヤキャラクタ2の武器8の外形を手描きして決定し、手描きした図形の形とその描画色で武器8の特性を設定することができる特徴を有する。
【0038】
図3は、ゲーム画面W2の例及び武器8の編集画面W4の例を示す図である。
ゲーム画面W2は、3次元仮想空間に形成されたゲーム空間6に配置されたプレーヤキャラクタ2を所定の相対位置から仮想カメラで撮影・レンダリングしたゲーム空間画像に、ステージ番号表示10や、プレイ可能な残時間表示12、プレーヤキャラクタ2のヒットポイント表示14等を合成して生成される。
【0039】
携帯型ゲーム装置1400は、第1液晶ディスプレイ1406の表示面上にタッチパネル1407を装備している。プレーヤがゲーム画面W2に表示されている敵キャラクタ4をスタイラスペン1416等でタッチすると、タッチされた敵キャラクタ4のステータスが情報表示欄16として吹き出し表示される。本実施形態の情報表示欄16では、敵キャラクタ4の名前と、強さの目安となるレベル値と、アウトラインで同敵キャラクタの外皮質を示し内部の色で色属性を示すアイコン18とが表示される。
【0040】
編集画面W4には、現在使用中の武器8のセッティング状態を示す武器セッティング表示部20と、武器8の外形を描画入力するためのアイテム描画領域30と、アイテム描画領域30へ描画する色を指定するための色属性指定パレット40と、各種コマンドボタン42,44,46,48とが含まれる。
【0041】
武器セッティング表示部20には、武器8が備えるセッティング可能な領域(以下、「設定領域」と言う)毎の形状属性と現在の色属性とを示す属性表示部22と、各設定領域の色属性間の相対関係を色相環上で示す色相環表示部24とを備える。
【0042】
本実施形態の武器8は、手で持つ両刃剣状の武器という設定であり、両刃の一方の刃側を意味する第1設定領域8a(以下、単に「表」とも言う。)、両刃の刃先を意味する第2設定領域8b(以下、単に「先」とも言う。)、両刃の他方の刃側を意味する第3設定領域8c(以下、単に「裏」とも言う。)を有する。属性表示部22は、各設定領域のそれぞれについて、形状属性を単純化した線画で示すとともに、その周辺の表示色(図中のハッチング)によって各設定領域の色属性を示す。
【0043】
色相環表示部24は、本実施形態で武器8の設定領域に設定可能な色属性の相対関係を示す色相環と、この色相環上に配置されて現在の各設定領域に設定されている色相を示す指標24a,24b,24cとを有する。
【0044】
アイテム描画領域30は、画面左側を武器8の柄端相当位置(剣の柄の部分と刃の部分との境界)と見立ててX=0とするY軸座標を表示し、画面右側の刃先へ向けて武器8の両刃の中心軸を通るようにX軸を表示する。プレーヤは、スタイラスペン1416でタッチパネル1409の表面を滑らせるように設定領域30へ武器8の輪郭線を描画する。描画操作に先立って色属性指定パレット40で希望する色の表示部分をタッチすることで、ストロークの描画色を選択することができる。アイテム描画領域30には、プレーヤが描画したストロークが選択された描画色で表示される。
【0045】
コマンドボタン42,44,46,48は、スタイラスペン1416それぞれの表示位置をタッチすることで、割り当てられたコマンドを実行させることができる。
コマンドボタン42には、直前の描画ストロークを無効にするコマンドを実行させる「元に戻す」が割り当てられ、コマンドボタン44には、現在描画されているストロークを全て無効にして無描画状態に戻すコマンドを実行させる「全消去」が割り当てられている。また、コマンドボタン46には、現在アイテム描画領域30へ描画されているストロークに基づいて新たに編集された武器8の属性判定を実行させてセッティングを更新させる「属性判定」が割り当てられている。コマンドボタン48には、属性判定されたアイテム描画領域30へ描画された武器のセッティングをプレーヤキャラクタ2の武器として適用させる「転送」が割り当てられている。
【0046】
つまり、プレーヤはゲーム画面W2を見つつプレーヤキャラクタ2の攻撃操作や移動操作をする。そして、ゲーム進行状況に応じて、編集画面W4へスタイラスペン1416でタッチ操作して武器8の特性を編集する。
【0047】
具体的には、図4に示すように、先ず武器セッティング表示部20で現在使用されている武器8のセッティングを参照し、色属性指定パレット40をスタイラスペン1416でタッチして描画色(つまり設定領域の色属性)を選択し、アイテム描画領域30へスタイラスペン1416でストロークを描画して、武器8の設定領域8a,8b,8cの各外形と色属性とを設定する。
【0048】
希望する形状と色の配置で描画できたと思ったならば、「属性判定」が割り当てられたコマンドボタン46をタッチ操作する。すると、アイテム描画領域30へ描画した図形に基づいた属性の判定処理が実行される。属性判定結果は、図5に示すように、武器セッティング表示部20の属性表示部22及び色相環表示部24の表示が更新されることによってプレーヤに提示される。
【0049】
武器セッティング表示部20の表示が所望するセッティングになっていなければ、「元に戻す」に割り当てられたコマンドボタン42、或いは「全消去」に割り当てられたコマンドボタン44をタッチして、アイテム描画領域30へ描いた図形の一部或いは全てを消して修正或いは再描画すれば良い。
【0050】
武器セッティング表示部20の表示が所望するセッティングになっていれば、「転送」に割り当てられたコマンドボタン48をタッチ操作すると、描画された図形に略相似形の3次元モデルが自動的に生成されるとともに、描画された図形の描画色で塗り分けられたテクスチャが自動的に生成されて、図6に示すように、プレーヤキャラクタ2の持つ武器8として適用・反映される。
【0051】
プレーヤは、プレーヤキャラクタ2の攻撃が敵キャラクタ4の攻略に適切となるように目前の敵キャラクタ4の特性に応じて適宜武器8の形状属性や色属性を変更しながらRPGを楽しむことができる。従来のRPGでは、単に所持する武器(勿論、ゲーム製作者サイドが予めデザインした武器)を持ち替えるに過ぎなかったが、本実施形態ではプレーヤ自身が手描きした図形を象った武器8をプレーヤキャラクタ2に持たせることができるので、よりプレーヤキャラクタ2への共感度を高めることができる。
【0052】
[形状属性の判定原理の説明]
図7は、本実施形態における武器8を用いた攻撃と武器8の形状属性に関する概念を説明する図である。
前述のように武器8は、プレーヤキャラクタ2が手に持って使う両刃剣状の武器であり、第1設定領域(表)8a、第2設定領域(先)8b、第3設定領域(裏)8cの3つを有し、各設定領域の刃の形状属性を設定することができる。第1設定領域8a、第2設定領域8b、第3設定領域8cの3領域には、それぞれ刃の向いた方向を使用方向(図中の白矢印)が予め設定されており、4つのプッシュボタン1404の内3つには、プレーヤキャラクタ2の攻撃操作を入力するために、3つの設定領域を正面にして敵キャラクタ4に向けて使用する(攻撃する)3種類の動作が割り振られている。3種類の動作は、図中の(1)〜(3)の矢印線で例示されている。例えば、(1)は刃の表を正面に向けて使用する剣を振り下ろすモーション、(2)は刃の先で標的を刺す突きモーション、(3)は刃の裏を正面に向けながら横に薙ぐモーションを示している。
【0053】
本実施形態において、第1設定領域8a、第2設定領域8b、第3設定領域8cそれぞれにおいて設定可能な攻撃能力の異なる外形形状は、属性として、平刃(日本刀や包丁の様な刃)、鈍器状の無刃、矛の刃先、鋸刃の4種が用意されている。本明細書ではその使われ方から、それぞれ「斬」「殴」「突」「裂」と呼称する。図7ではそれぞれ、直線グラフィックス52、突状の円弧グラフィクス54、尖端グラフィクス56、連接尖端グラフィクス58で表示している。これらの形状属性は、アイテムの複数の能力候補に相当する。
【0054】
プレーヤは、1つの設定領域に対して4つの形状属性の中から1つを択一的に設定できる。その限りにおいて、3つの設定領域で同じ形状属性を設定することもできるし、異なる形状属性とすることもできる。その組み合わせは自在である。
【0055】
さて、これらの形状属性は、アイテム描画領域30へのスタイラスペン1416によって描かれた図形(本実施形態ではストローク)に基づいて自動的に判定される。
図8は本実施形態における描画結果に基づく形状属性の判定原理を説明するための図である。第1設定領域8a、第2設定領域8b、第3設定領域8cの3つの設定領域は、アイテム描画領域30に付属表示されるX軸・Y軸と、境界線32とを用いて定義される。境界線32は、現在描画されている図形の最大X座標値の2/3の位置に、描画されている図形に応じてリアルタイムに可変に描画される、Y軸方向と平行な直線である。
【0056】
具体的には、表示されているX軸と境界線32とで描画領域を4つの象限に分ける。そして、第1設定領域8aは、境界線32よりX軸マイナス方向であってY値がプラスの第2象限に定義され、第2設定領域8bは境界線32よりX軸プラス方向の第1象限及び第4象限に定義され、第3設定領域8cは境界線32よりX軸マイナス方向であってY値がマイナスの第3象限に定義される。また、第1設定領域8aはY軸プラス方向が使用方向、第2設定領域8bはX軸プラス方向が使用方向、第3設定領域8cはY軸マイナス方向が使用方向として定義される。
【0057】
そして、本実施形態では描画図形を設定領域毎に定められた所定方向から見た形状を解析し、形状属性を判定する。より具体的には、各設定領域に描画されたストローク(図中の黒実線)から、各設定領域の使用方向を基準として極大点62(図中、白丸)と極小点64(図中、白三角)、及び極大点62に連接するストローク66の傾き角度θから、各設定領域に描画された図形が斬・殴・突・裂の何れの形状属性に該当するかを判定する。第3設定領域8cの場合、Y軸マイナス方向が使用方向であるため、Y値の絶対値をもって極大点62と極小点64を判定することとなる。
【0058】
極大点62・極小点64を求める方法は、公知技術を適宜利用可能である。
本実施形態では、先ず、描画されたストローク毎にストロークの端点を抽出し、抽出された端点間の部分について、判定対象とされる設定領域の使用方向座標値を走査し、最初に抽出された端点より使用方向座標値の大きい点を検索する。該当する点が検索されたら、当該検索された点を極大点62とし、最初に求めた端点を極小点64とする。反対に、最初に求めた端点より使用方向座標値の大きい点が検索されなければ、最初に求めたストロークの端点のうち、使用方向座標値の大きい方を極大点62、小さい方を極小点64とする。
【0059】
そして、抽出された極大点62の数が「2以上」、更に言うならば極小点64の数も「2以上」の場合、ジグザグの図形が入力されたと判断できるので、描画された図形の形状属性を「裂」と判定する。
【0060】
極大点62の数が「1」、且つ極小点64の数が「2」の場合には、判定対象としている設定領域における使用方向に向けて凸の図形が描かれたと判断できる。本実施形態では、「突」と「殴」の2種類の形状属性が該当する。
この2つを識別するために、先尖りの図形の場合には円弧状の図形の場合よりも極大点62を端に有して連接するストローク66が使用方向に対してより鋭角に交差することに着目し、連接するストローク66が使用方向と成す角度θを算出する。そして、角度θが所定の鋭角基準を満たせば先尖りの図形と判断して、形状属性を「突」と判定し、鋭角基準を満たさなければ円弧状の図形と判断して、形状属性を「殴」と判定する。尚、角度θは、本実施形態では極大点62から使用方向に直交する座標方向に規定値ΔDずれた点における接線の成す角度とするが、それ以外の方法で定義しても良い。
【0061】
また、極大点62の数が「1」、且つ極小点64の数も「1」の場合には、ライン状の図形と判断し、形状属性を「斬」と判定する。
【0062】
極大点62及び極小点64に基づいて形状属性を判定することによって、例えば図9の第3設定領域8cに示すように、ジグザグ図形を描かずに、ジグザグの一方の斜面だけを複数ストローク描くだけで、形状属性「裂」と判断することができる。よって、必ずしも武器8の外形を第1設定領域8a→第2設定領域8b→第3設定領域8cへ繋がる一筆書きできちんと描かなくとも支障なく形状判定を実現できる。勿論、描画されるストロークが有限長の線でなく点々として描かれたとしても、同様に支障無く形状判定を実現できる。
【0063】
アイテム描画領域30に図形が描画された後、「転送」のコマンドボタン48がタッチ操作されたならば、描かれた図形に基づいて武器8のポリゴンモデルが自動生成される。
具体的には、例えば図10に示すように、描画された図形とY軸線とで閉領域が形成されていない場合、ストローク間の途切れた部分を自動追加描画する。図10の例では、第1設定領域8aの最もX座標値が小さい点からY軸へ垂線70を追加描画し、第1設定領域8aの最もX座標値の大きい点と、第2設定領域8bの最もY座標値の大きい点との間に直線72を自動で追加描画する。更に、第2設定領域8bの最もY座標値の小さい点と第3設定領域8cの最もX座標値の大きい点との間に直線74を追加描画し、第3設定領域8cの最もX座標値の小さい点からY軸へ垂線76を追加描画する。そして、2本の垂線におけるY座標軸との交差点を結ぶ直線78を追加描画する。そして、閉領域が形成されたならば、この閉領域内に3角形ポリゴンを満たして武器8のポリゴンモデルを生成する。
【0064】
尚、ストローク間の途切れた部分を自動追加描画する処理は必須ではなく、描画された図形の線が途切れ途切れでも武器8のポリゴンモデルを生成できる構成(例えば、線が途切れ途切れならばデフォルトの武器8を自動的に選択するなど)ならば省略することができる。
【0065】
また、図9の第3設定領域8cで示したように、1つの設定領域内に途切れた複数のストロークが存在する場合には、図11に示すように、ストローク間を結ぶ直線の追加描画を実行する前に、当該設定領域に描画されたストロークを全消去し、別途予め用意したテンプレートの中から当該設定領域の形状属性に対応するテンプレート80で書き直して補正する。
【0066】
[機能ブロックの説明]
次に、上述のようなゲームを実行するための機能構成例について説明する。
図12は、本実施形態における機能構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように本実施形態では、操作入力部100と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500とを備える。
【0067】
操作入力部100は、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。本実施形態では、接触位置検出部102を含む。
【0068】
操作入力部100は、ボタンスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、2軸以上の検出軸を有する多軸検出型加速度センサ又は検出軸方向を違えて組み合わされた単軸検出型加速度センサユニット、少なくとも2方向以上の検出方向を可能にする多方向検出型傾斜センサまたは検出方向を違えて組み合わされた単方向検出型傾斜センサユニットなどによって実現できる。図1の方向入力キー1402やボタンスイッチ1404がこれに該当する。
【0069】
本実施形態では武器8の設定領域毎に使用方向が設定されているので、操作入力部100は、使用方向別の武器使用操作入力を個別に入力できるように、ボタンスイッチ1404が3つ以上用意され、武器8の3つの設定領域の何れかを正面に向けた3種類の攻撃の内何れかがその用意された3つのボタンスイッチ1404にそれぞれ割り当てられる。
【0070】
接触位置検出部102は、表示画面範囲への接触位置を検出することのできるデバイスであり、タッチパネルやトラックパッドなど手描き入力可能なデバイスで実現される。図1のタッチパネル1407,1409がこれに該当する。
【0071】
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC(特定用途向け集積回路)、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や記憶部500を含む携帯型ゲーム装置1400の各機能部との間でデータの入出力を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号に基づいて各種の演算処理を実行して、携帯型ゲーム装置1400の動作を制御する。図1では制御ユニット1450がこれに該当する。
【0072】
本実施形態における処理部200は、ゲーム演算部210と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
【0073】
ゲーム演算部210は、RPGを進行させるのに必要な各種処理を実行する。例えば、3次元仮想空間内に所定のポリゴンモデルを配置してゲーム空間を形成する処理、仮想カメラでゲーム空間内の様子を撮影する処理、敵キャラクタの動作の自動制御、ポリゴンモデルのヒット判定処理、ゲームプレイ可能時間のカウントダウン処理、ゲーム終了条件の判定などが実行される。
また、本実施形態のゲーム演算部210は、プレーヤキャラクタ制御部212と、敵キャラクタ情報表示制御部214と、武器編集部216と、武器モデル生成部218と、武器効果制御部220とを含む。
【0074】
プレーヤキャラクタ制御部212は、操作入力部100からの移動操作入力や武器使用操作入力(攻撃操作入力)に応じてゲーム空間内のプレーヤキャラクタ2の位置や動作を制御する。
特に武器使用操作入力については、武器8の表示用モデル(武器モデル)を所定位置に配置して、武器8をプレーヤキャラクタ2に使用させるように動作制御することができる。
【0075】
敵キャラクタ情報表示制御部214は、接触位置検出部102で検出されたタッチ操作の座標が画面表示中の敵キャラクタ4に該当する場合に、当該敵キャラクタの設定情報を情報表示欄16で吹き出し表示制御し、表示された情報表示欄16へのタッチ操作を検知して表示解除制御する。
【0076】
武器編集部216は、編集画面W4の表示及び武器の設定の変更に必要な処理を実行する。例えば、(1)色属性指定パレット40へのタッチ操作を検知して描画色を設定する処理、
(2)アイテム描画領域30内へのタッチ操作を検知して、アイテム描画領域30に描画された図形をドットパターンやストロークの情報として記憶部500に記憶させる処理、
(3)描画された図形を設定領域8a,8b,8cに分割し、設定領域毎に予め定義されている所定の方向(武器の使用方向)から見た設定領域内に描かれた部分の形状を解析して形状属性を判定する処理、
(4)アイテム描画領域30内へ図形描画の進行・変更に応じて随時設定領域の境界線32をガイドラインとして表示更新する処理、
(5)描画された図形の描画色に応じて、各設定領域の色属性を設定する処理、
(6)色相環表示24へタッチした状態で色相環の周方向へスライド操作するホイール回転操作入力を検知して、色相をずらすことで各設定領域に設定されている色相の相対関係をそのままに3つの設定領域の色相を一度に変更する処理、などを実行する。
【0077】
武器モデル生成部218は、アイテム描画領域30に描画された図形を元に、プレーヤキャラクタ2の使用アイテムの1つである武器8の表示用の武器モデルの生成に関する処理を実行する。
例えば、(1)描画された図形を元にして閉領域を定義する輪郭線を生成する処理、
(2)輪郭線で定義される閉領域内に3角形ポリゴンを満たして武器8の3次元ポリゴンモデルを生成する処理、
(3)描画された図形の描画色に基づいて3次元ポリゴンモデルの表示色を設定する処理、を実行する。
【0078】
武器効果制御部220は、武器8の形状属性及び色属性に基づいて武器8の使用の仕方による攻撃効果、及び敵キャラクタから攻撃を受けた場合の防御効果を制御する。
具体的には、
(1)記憶部500の形状効果攻撃力設定データ520を参照して、攻撃に使用された設定領域の形状属性と敵キャラクタ4の外皮質との相性から、その時の攻撃の形状効果による攻撃力を決定する処理、
(2)記憶部500の色効果攻撃力設定データ518を参照して、武器8の色属性別の設定割合と敵キャラクタ4の色属性との優劣関係に基づいて、その時の攻撃の色効果による攻撃力を決定する処理、
(3)形状効果による攻撃能力と色効果による攻撃力とを合算した攻撃力と、敵キャラクタ4の防御力とに基づいて敵キャラクタに与えるダメージを決定する処理、
(4)敵キャラクタ4から攻撃を受けた場合に、記憶部500の防御力設定データ522を参照して、武器8の色属性別の設定割合と敵キャラクタ4の色属性との優劣関係に基づいてプレーヤキャラクタ2のその時の防御力を決定する処理、
(5)敵キャラクタ4の攻撃力と決定されたプレーヤキャラクタ2の防御力とによってプレーヤキャラクタ2の被るダメージを決定する処理、を実行する。
【0079】
音生成部250は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、音声合成ICなどのプロセッサや、音声ファイル再生可能なオーディオコーデックによって実現され、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部350に出力する。
【0080】
音出力部350は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。図1ではスピーカ1410がこれに該当する。
【0081】
画像生成部260は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部260は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を画像表示部360に出力する。
【0082】
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では第1液晶ディスプレイ1406及び第2液晶ディスプレイ1408がこれに該当する。
【0083】
通信制御部270は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部370を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0084】
通信部370は、通信回線1と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1の無線通信モジュール1412がこれに該当する。
【0085】
記憶部500は、処理部200に携帯型ゲーム装置1400を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム、各種データ等を記憶する。
また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1では制御ユニット1450が搭載するICメモリやメモリカード1440がこれに該当する。
【0086】
本実施形態では、記憶部500はシステムプログラム501と、ゲームプログラム502とを記憶している。システムプログラム501は、携帯型ゲーム装置1400の基本機能を実現するいわゆる組込システムを実現するためのプログラムであり、各機能部をアプリケーションソフト側で呼び出して利用可能な各種ファームウェアを含む。ゲームプログラム502は、処理部200が読み出して実行することによってゲーム演算部210としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトである。
【0087】
また、記憶部500には、予め用意されるデータとして、ゲーム空間設定データ504と、プレーヤキャラクタ初期設定データ510と、攻撃モーション区分設定データ512と、敵キャラクタ初期設定データライブラリ514と、アイコン設定データ516と、色効果攻撃力設定データ518と、形状効果攻撃力設定データ520と、防御力設定データ522とが記憶されている。
更にゲームの準備や進行に伴って随時生成や更新が行われるデータとして、描画データ524と、武器設定データ526と、キャラクタステータスデータ528とを記憶する。
また、ゲームの進行に係る処理を実行するにあたり必要となるデータなど(例えば、現在プレイ中のゲームステージ番号や、プレイ可能な残り時間を計時するためのカウンタ)も適宜記憶されるものとする。
【0088】
図13は、本実施形態におけるプレーヤキャラクタ初期設定データ510のデータ構成例を示す図である。プレーヤキャラクタ初期設定データ510は、プレーヤキャラクタ2を表示及び動作制御するための諸データを含む。例えば、キャラクタモデルデータ510aと、初期状態のヒットポイント510bと、攻撃モーションデータライブラリ511とを含む。勿論、その他のデータも適宜含めることができる。
【0089】
キャラクタモデルデータ510aでは、ポリゴンモデルやテクスチャ等が含まれている。モデリングされる対象にはプレーヤキャラクタ2のボディは勿論、武器8の柄と鍔の部分までが含まれており、武器8のポリゴンモデルは鍔の所定位置に連結されるように表示制御される。
【0090】
攻撃モーションデータライブラリ511は、敵キャラクタに向けて使用した武器8の部分の形状属性等に対応した複数の異なる攻撃時のモーションデータを格納する。具体的には、設定領域の形状属性511a別に、攻撃モーション区分511bと、モーションデータ511cとを対応づけて格納する。攻撃モーション区分511bは、モーションの開始から終了までの所要時間違いの区分を示す。本実施形態では「並」とそれより所要時間の短い「速」との2区分用意されている。同じ形状属性511aに対応づけられるモーションデータ511cでも例えば、MT1(60f)とMT1(40f)とでは、動作そのものは同じ又はほとんど同じであるが、動作完了までに要するフレーム数が異なる。
【0091】
ゲーム中に適用される攻撃モーションの区分は、攻撃モーション区分設定データ512に従って判定される。本実施形態では、図14に示すように武器8の刃の部分、つまりはアイテム描画領域30に描かれた図形の全長512aに応じて攻撃モーション区分512bが定義されており、武器8が編集される都度、同データを参照して適用される区分が決定される。
【0092】
図15は、本実施形態における敵キャラクタ初期設定データライブラリ514の構成例を示す図である。敵キャラクタ初期設定データライブラリ514は、敵キャラクタ毎に表示及び動作制御するためのデータセット514aを備える。1つのデータ構成例を示すデータセット514aには、キャラクタ識別情報514bと、キャラクタモデルデータ514cと、名前514dと、強さの目安となるレベル514eと、外皮質514fと、色属性514gと、ヒットポイント(HP)514hと、攻撃力514jと、防御力514kを含む。勿論、その他のデータも適宜含めることができる。
【0093】
図16は、アイコン設定データ516のデータ構成例を示す図である。アイコン設定データ516は、情報表示欄16で使用されるアイコン18や、属性表示部22で各設定領域の形状属性のセッティングを表すアイコンを定義する。
本実施形態では4種類の外皮質516aそれぞれに情報表示欄16で使用されるアイコン516bが対応づけて定義され、4種の形状属性516cそれぞれに属性表示部22で使用されるアイコン516dが対応づけて定義される。
【0094】
本実施形態におけるプレーヤキャラクタ2による攻撃力は、武器8の3つの設定領域それぞれに求めた色効果攻撃力と、攻撃に使用された刃の側の形状属性に基づく形状効果攻撃力との合算となる。
色効果攻撃力は、武器8の色属性と敵キャラクタ4の色属性との相互の色相関係に基づいて独自に設定した相性を反映した攻撃力要素である。
形状効果攻撃力は、攻撃に使用された刃の側の形状と、敵キャラクタ4の外皮質との関係に基づく独自に設定した相性を反映した攻撃力要素である。
【0095】
図17は、色効果攻撃力データ518のデータ構成例を示す図である。使用された武器8の刃の側に設定された色属性と攻撃対象となる敵キャラクタ4の色属性との色関係518a毎に、1つの設定領域当たりの色効果攻撃力518bの値が対応づけられている。本実施形態では、色相環における色相の相対位置が遠い程高い攻撃力値が設定され、色相環における色相の相対位置が近いほど低くなるように設定されている。従って、敵キャラクタへの攻撃力は3つの色効果攻撃力の合計が用いられる。
尚、本明細書で言うところの「準補色」は、補色色相に近似する色相であって隣接補色と対象色相の関係を含み、「同色」は同一色相と隣接色相を含む。また、「それ以外」は類似色相と中差色相を含むこととするが、ゲームバランスの観点から包含される色相関係を適宜変更可能であるのは勿論である。
【0096】
図18は、形状効果攻撃力設定データ520のデータ構成例を示す図である。形状効果攻撃力設定データ520は、武器8の使用された刃の側に設定されている形状属性520aと敵キャラクタ4の外皮質520bとの組み合わせ毎に形状効果攻撃力520cの値を対応づけている。本実施形態では、1つの形状属性は1つの外皮質に対して優位に攻撃作用する一方で他の1つの外皮質に対しては攻撃作用が小さくなるように定義されている。
【0097】
図19は、本実施形態における防御力設定データ522のデータ構成例を示す図である。本実施形態におけるプレーヤキャラクタ2が攻撃を受けた場合のダメージは、敵キャラクタ4の攻撃力と、武器8の3つの設定領域それぞれに求めた防御力の合算値とに基づいて決定される。本実施形態の防御力は、設定領域毎の色属性と敵キャラクタ4の色属性との相互の色相関係に基づいて独自に設定した相性を反映した値が設定されている。防御力設定データ522では、色相関係が補色に近いほど防御力が高く、同一色相に近いほど防御力が低くなるように設定されている。
【0098】
描画データ524は、アイテム描画領域30に描画された図形情報を格納する。本実施形態ではアイテム描画領域30を構成するドット毎の色情報を格納する。ストロークを定義するベジエ曲線データの形式で格納するなどデータ構成は適宜設定可能である。
【0099】
武器設定データ526は、今現在使用されている武器8のセッティング情報を格納する。例えば、図20に示すように、武器8の刃の部分のポリゴンモデルデータ及び適用されるテクスチャデータなどを含む武器モデルデータ526aと、設定領域526b毎に対応づけられた形状属性526c及び色属性526dと、武器全長526eと、攻撃モーション区分526fとを含む。尚、武器設定データ526は現在のセッティング情報のみを格納するに限らず、所定数だけ過去のセッティング情報履歴を格納しておく構成とし、編集画面W4内でその履歴をさかのぼって指定することを可能とし、過去のセッティングを呼び出し可能にすることもできる。
【0100】
[処理の流れの説明]
次に、本実施形態における処理の流れについて説明する。ここで説明する一連の処理の流れは、処理部200がゲームプログラム502を読み出して実行することによって実現される。
【0101】
図21〜図22は、主たる処理の流れを説明するためのフローチャートである。
先ず処理部200は、ゲーム空間設定データ504、プレーヤキャラクタ初期設定データ510及び敵キャラクタ初期設定データライブラリ514を参照して、3次元仮想空間内にゲーム空間6を形成し、プレーヤキャラクタ2及び敵キャラクタ4のオブジェクトを所定の初期位置に配置する(ステップS2)。この時、プレーヤキャラクタ2は武器8を装備していないとしても良いし、所定の初期設定の武器8を装備するとしても良い。前者の場合、描画データ524及び武器設定データ526はクリアされ、後者の場合には、初期設定が書き込まれる。
【0102】
次に、処理部200は、プレーヤキャラクタ2を撮影するように仮想カメラを配置して、ゲーム画面の生成と第1液晶ディスプレイ1406への表示を開始し(ステップS4)、第2液晶ディスプレイ1408へ武器8の編集画面W4の表示を開始する(ステップS6)。
【0103】
ゲーム開始処理を実行したならば(ステップS8)、処理部200はステップS10〜S80を、画像表示部360のリフレッシュレートに対応した所定の制御サイクルで繰り返し実行する。
【0104】
具体的には、先ず第2液晶パネルへのタッチ操作を検知すると(ステップS10のYES)、処理部200は武器編集処理を実行してアイテム描画領域30へプレーヤが描画した図形を元に武器8のセッティングを更新し(ステップS12)、更新された新しい武器8の刃の部分のモデルを、更新前の古いモデルに代えてプレーヤキャラクタ2のキャラクタモデルの所定位置に連結するように表示制御して更新されたセッティングの武器8をゲームに登場させる(ステップS14)。そして、攻撃モーション区分設定データ512を参照して、現在使用中の武器全長526eに応じて適用される攻撃モーションの区分を決定し、攻撃モーション区分526fを変更する(ステップS16)。
【0105】
図23〜図24は、本実施形態における武器編集処理の流れを説明するためのフローチャートである。処理部200は、色属性指定パレット40(図3参照)へのタッチ操作を検知したならば(ステップS106のYES)、描画色をタッチ操作されたパレットに割り当てられている色に設定する(ステップS108)。
【0106】
アイテム描画領域30内へのタッチ操作を検知した場合には(ステップS110のYES)、処理部200はスタイラスペン1416による描画操作に応じて描画データ524とアイテム描画領域30内に表示される図形を随時更新し(ステップS112)、現在描画されている図形の最大X座標値に基づいて境界線32(図4参照)の位置を決定し、アイテム描画領域30内に境界線32を随時移動表示する(ステップS114)。
つまり、武器8の長さがその時々によって変わるとしても、その時々の描画状況に応じて第2設定領域8bの右端を決定し、アイテム描画領域30のどこからが第2設定領域8bに相当するかをプレーヤに通知することができる。
【0107】
「元に戻す」に割り当てられたコマンドボタン42へのタッチ操作を検知したならば(ステップS116)、処理部200は直前に描画されたストロークの部分を描画データ524から削除し、境界線32位置の再計算と表示位置の更新を行う(ステップS118)。
【0108】
「全消去」に割り当てられたコマンドボタン44へのタッチ操作を検知したならば(ステップS122のYES)、処理部200は描画データ524を全てクリアし(ステップS124)、アイテム描画領域30での境界線32の表示を解除する(ステップS126)。
【0109】
「属性判定」に割り当てられたコマンドボタン46へのタッチ操作を検知したならば(ステップS130のYES)、処理部200は第1設定領域8a内に含まれるストローク(描画図形)からY座標軸プラス方向を基準として極大点62と極小点64(図8参照)とを抽出し(ステップS132)、形状属性判定処理を実行する(ステップS134)。
【0110】
図25は、本実施形態における形状属性判定処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、処理部200は先ず、抽出された極大点62及び極小点64の数を判定する。何れの点も抽出されなかった場合、つまり何もストロークが描かれていないと判断できる場合には(ステップS200のTRUE)、武器設定データ526を参照して、処理対象の設定領域に編集開始前の旧形状属性が残っているか否かを判定する(ステップS202)。
例えば、ゲーム開始時に武器8に初期設定を適用しない構成では最初の武器8の編集では否定判定となり、ゲーム開始時に武器8に初期設定を適用される構成や、ゲーム中に使用中の武器8を編集する場合には肯定判定となる。
そして、肯定の場合(ステップS202のYES)、処理部200は編集開始前の旧形状属性を維持して形状属性判定処理を終了するが(ステップS204)、否定の場合(ステップS202のNO)、形状属性を「斬」に設定するとともに(ステップS212)、対象とする設定領域526bに対応する色属性526dをストロークの描画色に更新し(ステップS222)、形状属性判定処理を終了する。
【0111】
ステップS200で極大点62、極小点64が1つでも抽出されていれば(ステップS200のFALSE)、処理部200は次に極大点62の抽出された数を判定する(ステップS206)。そして、抽出された極大点62の数が「2以上」の場合(ステップS206の複数)、武器設定データ526において対象とする設定領域526bに対応する形状属性526cを「裂」に設定する(ステップS208)。そして、対象とする設定領域526bに対応する色属性526dをストロークの描画色に更新し(ステップS222)、形状属性判定処理を終了する。
【0112】
一方、極大点62の数が「1」の場合(ステップS206の単数)、処理部200は更に抽出された極小点64の数を判定する(ステップS210)。そして極小点64の数が「1」であれば(ステップS210の単数)、対象とする設定領域526bに対応する形状属性526cを「斬」に設定する。つまり、余りにも少ないストロークしか描かれていないような場合、属性判定不能と判断して、デフォルト属性を強制的に設定する(ステップS212)。そして、対象とする設定領域526bに対応する色属性526dをストロークの描画色に更新し(ステップS222)、形状属性判定処理を終了する。
【0113】
抽出された極大点62の数が「1」で極小点64の抽出数が「2以上」の場合(ステップS210の複数)、処理部200は次いで抽出された極大点62に連接するストローク66を抽出する(ステップS214)。
【0114】
抽出されたストローク66と対象とする設定領域の使用方向と成す角度θが所定の基準値以上であれば(ステップS216のYES)、対象とする設定領域526bに対応する形状属性526cを「殴」に設定する(ステップS218)。そして、対象とする設定領域526bに対応する色属性526dをストロークの描画色に更新し(ステップS222)、形状属性判定処理を終了する。
【0115】
反対に、角度θが所定の基準値未満であれば(ステップS216のNO)、対象とする設定領域526bに対応する形状属性526cを「突」に設定するとともに(ステップS220)、対象とする設定領域526bに対応する色属性526dにストロークの描画色を設定して色属性を更新し(ステップS222)、形状属性判定処理を終了する。
【0116】
図23のフローチャートに戻って、処理部200は、第2設定領域8b内に含まれるストロークからX座標軸プラス方向を基準として極大点62と極小点64とを抽出し(ステップS136)、形状属性判定処理を実行する(図24;ステップS138)。
更に続いて、第3設定領域8c内に含まれるストロークからY座標軸マイナス方向を基準として極大点62と極小点64とを抽出し(ステップS140)、形状属性判定処理を実行する(ステップS142)。
【0117】
次いで、処理部200は、判定した3つの設定領域の形状属性と色属性とに基づいて、武器セッティング表示部20の属性表示部22と色相環表示部24との表示を更新する(ステップS144)。属性表示部22では、各設定領域に予め対応づけられた表示位置に、アイコン設定データ516のアイコン516dの中から各設定領域の形状属性526cに対応するアイコンが選択され、各設定領域の色属性526dの色で表示される。また、色相環表示部24では、各設定領域の色属性526dの色に対応する位置に指標24a,24b,24cが表示される。
【0118】
また、色相環表示部24にタッチしたまま環に沿ってスライド操作する色相環の回転操作を検知した場合には(ステップS150)、処理部200は各設定領域の色属性の色相相対関係をそのままに、回転操作量に応じて色属性の設定色を変更し(ステップS152)、武器セッティング表示部20の表示を更新する(ステップS154)。
【0119】
プレーヤは、武器セッティング表示部20の表示を見ることで、自身が描いた図形が上手く希望するセッティングを実現できたかを確認する。「転送」に割り当てられたコマンドボタン48をタッチ操作しない限りステップS106に戻るので(ステップS160のNO)、もしも希望通りのセッティングができていなければ、プレーヤは「元に戻す」或いは「全消去」の機能を利用して適宜修正することができる。
【0120】
もし希望通りならば「転送」に割り当てられたコマンドボタン48をタッチ操作して編集を決定し、描画された図形を武器8のモデルに反映させる。
具体的には、「転送」に割り当てられたコマンドボタン48へのタッチ操作を検知したならば(ステップS160のYES)、処理部200は描画データ524を参照し、現在の描画図形の情報から武器8の刃の形状に相当する閉領域が求められるか否かを判定する(ステップS162)。本実施形態では、ストロークが一筆書きになっていてその左端がアイテム描画領域30のY座標軸にかかり、ストロークとY座標軸とで閉領域を形成している場合には肯定判定し、ストロークが各設定領域ごとに描かれストローク同士が連結せず途切れている場合や、ストロークが一筆書きになっているがY座標軸とは離れている場合などには否定判定する。
【0121】
そして、否定判定した場合には(ステップS162のNO)、処理部200はストローク同士が途切れて離れている部分や、Y座標軸と繋がらず途切れている部分を自動で追加描画する(ステップS164;図10〜図11参照)。尚、自動描画時の描画色は、描画位置の設定領域の色属性の色に従うものとする。
【0122】
次いで、現在の描画図形の情報から武器8の刃の形状に相当する閉領域が求められる場合や(ステップS162のYES)、自動描画処理(ステップS164)を実行したならば、処理部200は描画データ524から武器8の刃の部分のポリゴンモデルを自動生成し(ステップS166)、各設定領域の色属性526dの色で該当する刃の部分を塗りつぶしたデザインのテクスチャを自動生成する(ステップS168)。それらの情報は、武器設定データ526の武器モデルデータ526aとして記憶され、処理部200は武器編集処理を終了する。
【0123】
図21のフローチャートに戻って、武器編集に係る処理(ステップS12〜S16)を終了した後、或いは同処理をスキップしたならば、処理部200は次にプレーヤキャラクタ2が攻撃動作中であるか否かを判定する(ステップS18)。
【0124】
攻撃動作中で無い状態で、ボタンスイッチ1404による攻撃操作入力が検知された場合には(ステップS20のYES)、処理部200は検知した攻撃操作の種類に対応する設定領域526bの形状属性526cと現在設定されている攻撃モーション区分526fとに基づいて、攻撃モーションデータライブラリ511からモーションデータ511cを読み出して、プレーヤキャラクタ2の攻撃動作制御を開始する(ステップS30)。
【0125】
次いで、処理部200は、現在使用中の武器8のモデルで攻撃ヒット判定処理を行う(ステップS32)。攻撃がヒットしたと判定された場合には(図22;ステップS34のYES)、処理部200は色効果攻撃力設定データ518及び形状効果攻撃力データ520を参照して、今回の攻撃における色効果攻撃力と形状効果攻撃力を選択する(ステップS36)。色効果攻撃力は3つの設定領域それぞれについて算出され、その合計が今回の色効果攻撃力とされる。
【0126】
そして、攻撃がヒットした敵キャラクタ4の防御力514kと、3つ分の色効果攻撃力と形状効果攻撃力とを合わせた攻撃力とに基づいてダメージ値を算出し(ステップS38)、算出したダメージ値を攻撃がヒットした敵キャラクタ4のヒットポイントから減算してダメージを反映させる(ステップS40)。
【0127】
一方、ステップS20において、プレーヤキャラクタ2が攻撃動作中で無い状況で、攻撃操作入力は検知されず(ステップS20のNO)、移動操作が検知された場合には(ステップS42のYES)、処理部200は方向入力キー1402への操作入力に応じてプレーヤキャラクタ2をゲーム空間内で移動させる(ステップS44)。
【0128】
尚、ステップS18においてプレーヤキャラクタ2が攻撃動作中である場合には(ステップS18のYES)、攻撃操作の開始及びヒット判定とダメージ処理に関する処理(ステップS20〜S40)、及び移動に関する処理(ステップS42〜S44)はスキップされる。
【0129】
プレーヤキャラクタの動作制御に係る処理を実行したならば、処理部200は次に、敵キャラクタ4の行動を自動制御する(ステップS50)。
自動制御の結果、敵キャラクタ4からの攻撃がプレーヤキャラクタ2にヒットした場合には(ステップS52)、処理部200は、防御力設定データ522を参照して、攻撃した敵キャラクタの色属性と、現在使用する武器の色属性との組み合わせから、プレーヤキャラキャラクタ2に適用される各設定領域毎の防御力を選択する(ステップS54)。そして、選択された3つ分の防御力の合計と攻撃した敵キャラクタの攻撃力とに基づいてダメージ値を算出し(ステップS56)、算出したダメージ値をプレーヤキャラクタ2のヒットポイントから減算してダメージを反映させる(ステップS58)。
【0130】
次いで、処理部200は、ゲーム画面W2に表示されている敵キャラクタ4へのタッチ操作を検知したならば(ステップS70のYES)、敵キャラクタ初期設定データライブラリ514からタッチされた敵キャラクタ4の名称、レベル、形状属性、色属性の各情報を参照し、情報表示欄16を表示制御する(ステップS72)。情報表示欄16の表示に当っては、当該敵キャラクタの形状属性に対応するアイコン516bをアイコン設定データ516から取得し、当該敵キャラクタの色属性の描画色で取得したアイコン516bを表示させる。反対に、表示されている情報表示欄16へのタッチ操作を検知した場合には(ステップS74のYES)、処理部200は情報表示欄16の表示を解除する(ステップS76)。
【0131】
次いで、処理部200は現在のゲーム進行状況が所定のゲーム終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS80)。本実施形態では、ゲーム空間内に配置された全ての敵キャラクタ4を倒した場合、ゲーム可能残時間が「0」になった場合、プレーヤキャラクタ2のヒットポイントが「0」になった場合にゲーム終了条件を満たすと判定する。
ゲーム終了条件を満たしていない判定した場合には(ステップS80のNO)、ステップS10へ戻りゲームは続けられる。
ゲーム終了条件を満たしていると判定した場合には(ステップS80のYES)、処理部200はエンディング等を表示制御するなどのゲーム終了処理を実行して(ステップS82)、一連の処理を終了する。
【0132】
以上、本発明によれば、プレーヤが描画した図形の外形を象ったアイテム(本実施形態では武器8)をプレーヤキャラクタ2に使用させるといった従来に無いゲームを実現することができる。
【0133】
描画された図形は、予め用意された形状属性の何れに属するかを自動的に判定され、この形状属性と敵キャラクタ4の特性(本実施形態では外皮質)との相性によって、敵キャラクタ4への攻撃の作用効果が可変する構成とし、状況に応じて適宜プレーヤが積極的にアイテムを描画する機会を作り出す工夫がなされている。
【0134】
また、図形の描画に関しては、現在描画されている図形の外端の座標に基づいて、描画されている範囲を規定の割合で分割する位置に、境界線32をリアルタイムに表示更新することができる。よって、1つのアイテム描画領域30で武器8の3つの設定領域の形状を一度に入力可能に構成されているにもかかわらず、プレーヤが各設定領域8a,8b,8cのどこの形状を入力出来ているかを認識し易くしている。
【0135】
また、形状属性の判定に関しては、描画図形(本実施形態ではストローク)の極大点と極小点との数によって判定されるので、必ずしもきっちりアイテム外形全体を描画せずとも属性判定をすることができるので、ユーザビリティが高い。
【0136】
更に武器モデルの生成に関しては、アイテム外形全体が描画されていなくとも、ストローク間の途切れた部分を自動的に追加描画したり、テンプレートを追加描画することで描画不足を補間し、アイテムの生成を実行することができる点も、更にユーザビリティを高めるように作用する。
【0137】
また、攻撃と防御の面では、プレーヤキャラクタ2の使用するアイテムの色属性と敵キャラクタ4の色属性との色相の相対関係からなる相性に基づいて、アイテムの作用効果としての攻撃力と防御力を選択的に決定し適用することができる。しかも、攻撃力や防御力は、アイテムの色属性の割合に応じて可変されるので、プレーヤが描くアイテムの彩色をどういった色の配分とするかがゲームに作用させ、興趣を高めることができる。
【0138】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態はこの構成に限定されるものではなく、適宜、構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0139】
例えば、上記実施形態では、プレーヤが描画するアイテムを、プレーヤキャラクタ2が手に持って使用する両刃剣状の武器8としたがこれに限らない。例えば、盾の様な防御アイテム、手裏剣やブーメランの様な投擲アイテム、敷設式の攻撃トラップ(例えば地雷の先端形状を描画する)などの設置型アイテムなど、適宜設定することができる。その場合、設定領域の数やアイテム全体に対する領域の配置位置や占める割合も適宜設定することができる。
【0140】
更には、上記実施形態では図形の描画によってアイテムの能力を設定する例を示したが、能力の設定先はアイテムに限るものではない。
例えば、プレーヤキャラクタ2がパンチや頭突きなど肉弾攻撃をするキャラクタとし、図26の編集画面W4Bに示すように描画領域30Bにプレーヤキャラクタ2の肉弾攻撃で使用する各部位に対応する図形を入力可能にする。そして、図27に示すように、入力された図形に応じて各部位を使用した場合の攻撃パラメータを設定することもできる。この場合の使用方向(解析方向)は図27での白矢印のように、各部位毎に決定されているものとする。そして、プッシュボタン1404にどの部位を使用するかを対応づけておいて、操作されたプッシュボタン1404に応じてプレーヤキャラクタ2をパンチや頭突きをするように動作制御する。この時、描画された図形をイメージするエフェクト表示5を付属表示させると好適である。
【0141】
その他、設定可能な「能力」としては、プレーヤキャラクタの行動に関する設定であれば、実行可能なモーションの種類(例えば、魔法の取得や、素早い攻撃)、効果音、テクスチャなど適宜設定可能である。
【0142】
また、上記実施形態では携帯型ゲーム装置を使用する例を挙げたが、“ゲーム装置”として販売されている電子機器に限らず、手描き入力デバイス(例えば、タッチパネルやトラックパッドなど)を備えるコンピュータであれば、アプリケーションソフトが実行可能な携帯電話機や音楽プレーヤと言った電子機器でも、ゲームプログラムを実行することでゲーム装置として機能させることができるので、本発明を適用したゲーム装置とすることができる。
【0143】
具体的には、例えば図28に示すように、液晶ディスプレイ1508の表示域をカバーするタッチパネル1509を備えた携帯端末装置1500をゲーム装置として用いることができる。この携帯端末装置1500は、スピーカ1510とマイク1511及び基地局との交信に使用される無線装置を備え、携帯電話又はPHSとして機能する。更に、携帯端末装置1500は、アプリケーションプログラムをメモリカード読取装置1518でメモリカード1540から読み出したり、通信回線に接続して外部装置からダウンロードして取得し、制御基板1550に搭載されたCPU等のプロセッサで実行することができる。
【0144】
また、携帯端末装置1500は方向入力キー1502を備え、上下左右方向へのプレーヤキャラクタ2の移動操作入力をすることができる。そして、上記実施形態のゲームプログラム502や各種データをメモリカード1540等から読み込ませることとし、方向入力キー1502に移動操作入力を割り当て、タッチパネル1509へのスライド操作の方向別に攻撃操作入力の種類を割り当てることで、上記実施形態と同様に本発明を実現するゲーム装置として機能させることができる。
この構成の場合、例えばプレーヤキャラクタ2へのタッチ操作を検知した場合に、編集他面W4に画面表示を切り替え、「転送」に割り当てられたコマンドボタン48に相当するタッチ操作を検知した場合に、ゲーム画面W2へ画面表示を切り替えるように制御すると好適である。
【0145】
また、上記実施形態では使用アイテムの使用時の作用効果を、攻撃に伴う攻撃力や防御力の大小を選択することで制御する構成としたがこれに限らない。例えば、眠りや麻痺、発狂と言ったいわゆるステータス異常の種類が選択されることで制御されるとしても良いし、或いは防御力のアップや最大速度のアップ、ヒットポイントの補充、と言った特殊効果が選択されることで制御されるとしても良い。
【0146】
また、上記実施形態ではアイテム描画領域30内に、画面左側を武器8の柄端相当位置(剣の柄の部分と刃の部分との境界)と見立ててX=0とするY軸座標を表示する構成としたが(図3参照)、X軸及びY軸の表示/非表示並びにX軸及びY軸の相対位置関係は適宜設定することができる。例えば、アイテム描画領域30に第1象限のみが含まれるようにX軸とY軸を配置しても良いし、最初はX軸のみ表示しておいて、プレーヤが最初に描き始めた点から所定距離にY軸の表示を開始するように制御しても良い。更には、図26の描画領域30Bのように、X軸Y軸を表示しない構成としても良い。勿論、軸の名称もX軸、Y軸に限らず適宜設定可能である。
【0147】
また、上記実施形態では、アイテムの色属性を輪郭線を描画する描画色に基づいて決定しているがこれに限らない。
例えば、アイテム描画領域内30に描画線で埋めるようにして塗りつぶしたり、公知のデジタル画像の彩色インターフェースのように塗りつぶし用のコマンド(所謂、バケツツールや、刷毛ツールに相当するコマンド)を用意しておいて、プレーヤがアイテムの輪郭内を彩色できるように構成し、判定領域8a,8b,8c毎に彩色された面積の最も多い色に基づいて、当該判定領域の色属性を決定するとしても良い。
【符号の説明】
【0148】
2 プレーヤキャラクタ
4 敵キャラクタ
8 武器
8a、8b、8c 設定領域
20 武器セッティング表示部
22 属性表示部
24 色相環表示部
30 描画領域
32 境界線
40 色属性指定パレット
42,44,46,48 コマンドボタン
62 極大点
64 極小点
66 ストローク
100 操作入力部
102 接触位置検出部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 プレーヤキャラクタ制御部
214 敵キャラクタ情報表示制御部
216 武器編集部
218 武器モデル生成部
220 武器効果制御部
500 記憶部
502 ゲームプログラム
510 プレーヤキャラクタ初期設定データ
511 攻撃モーションデータライブラリ
512 攻撃モーション区分設定データ
514 敵キャラクタ初期設定データライブラリ
514f 外皮質
514g 色属性
518 色効果攻撃力設定データ
520 形状効果攻撃力設定データ
522 防御力設定データ
524 描画データ
526 武器設定データ
526a 武器モデルデータ
526b 設定領域
526c 形状属性
526d 色属性
1400 携帯型ゲーム装置
1401 装置本体
1404 ボタンスイッチ
1406 第1液晶ディスプレイ
1407 タッチパネル
1408 第2液晶ディスプレイ
1409 タッチパネル
1440 メモリカード
1450 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを制御してゲームを実行させるためのプログラムであって、
プレーヤが描画図形を描画するための描画領域を表示制御する描画領域表示制御手段、
プレーヤによって前記描画領域内に描画された描画図形を記憶する描画図形記憶手段、
前記描画図形を所定の解析方向から解析する解析手段、
前記解析手段の解析結果に基づいて前記プレーヤキャラクタの所与のパラメータを設定するパラメータ設定手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記解析手段が、複数の解析方向それぞれから見た前記描画図形の形状を解析し、
前記パラメータ設定手段が、設定可能な操作入力種類それぞれに対して前記解析方向別の解析結果それぞれに基づく能力を設定する、
ように前記コンピュータを機能させるとともに、
前記パラメータ設定手段により能力が設定された操作入力種類の操作入力がなされた場合に、当該能力に応じて前記プレーヤキャラクタを制御するプレーヤキャラクタ制御手段として前記コンピュータを機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記解析手段が、前記描画図形を分割する分割手段を有し、該分割された前記描画図形の部分毎に、当該部分に応じた解析方向から見た形状の解析を行うように前記コンピュータを機能させるための請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記描画領域に、現在描画されている描画図形を前記分割手段が分割する際のガイドラインを表示するガイドライン表示制御手段として前記コンピュータを更に機能させるための請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記ガイドライン表示制御手段が、描画図形の変更に応じて随時前記ガイドラインを表示更新するように前記コンピュータを機能させるための請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
プレーヤの彩色操作に従って前記描画図形の色変更及び/又は彩色を行う彩色制御手段として前記コンピュータを更に機能させるとともに、
前記プレーヤキャラクタ制御手段が、前記描画図形に着色された色に基づいて、前記設定された能力を加減して前記プレーヤキャラクタを制御するように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項2〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記描画図形記憶手段が、前記描画図形を前記プレーヤキャラクタが所有するアイテムの基礎図形として記憶し、
前記パラメータ設定手段が、操作入力種類に応じた前記アイテムの使用方向別に前記アイテムの能力を設定し、
前記プレーヤキャラクタ制御手段が、前記描画図形を象った前記アイテムを前記プレーヤキャラクタに使用させる制御を行うとともに、当該アイテムの使用方向に応じて設定された能力に基づいて、当該アイテムの作用効果を変更する制御を行う、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項2〜6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記アイテムは、接近攻撃武器であり、
前記解析手段が、前記アイテムの攻撃能力の異なる外形形状として予め定められた中から、前記描画図形の前記解析方向から見た形状に対応する外形形状を選択し、
前記パラメータ設定手段が、前記解析手段により選択された外形形状に対応する攻撃能力を前記アイテムの能力として設定する、
ように前記コンピュータを機能させるための請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記アイテムは、攻撃武器であり、
プレーヤの彩色操作に従って前記描画図形の色変更及び/又は彩色を行う彩色制御手段として前記コンピュータを機能させるとともに、
前記プレーヤキャラクタ制御手段が、前記描画図形に着色された色別の割合と、当該着色された色が攻撃対象キャラクタに設定された属性別に優劣が定められた色か否かとを用いて、前記アイテムの作用効果を変更する制御を行うように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項7又は8に記載のプログラム。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項11】
プレーヤの操作入力に従ってプレーヤキャラクタを制御してゲームを実行するゲーム装置であって、
プレーヤが描画図形を描画するための描画領域を表示制御する描画領域表示制御手段と、
プレーヤによって前記描画領域内に描画された描画図形を記憶する描画図形記憶手段と、
前記描画図形を所定の解析方向から解析する解析手段と、
前記解析手段の解析結果に基づいて前記プレーヤキャラクタの所与のパラメータを設定するパラメータ設定手段と、
を備えたゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2010−233654(P2010−233654A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−82776(P2009−82776)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】