説明

プロジェクタシステム、プロジェクタ、制御方法、およびプログラム

【課題】指示装置を用いて、プロジェクタに入力画像を送る外部装置の操作に加え、プロジェクタの操作を行うことを可能にする。
【解決手段】操作取得部32は、指示装置3に対する操作情報を取得する。位置検出部33は、投影画面上における指示装置3の指示位置を取得する。送信部31は、操作情報および指示位置を受信部21に送信する。受信部21は、操作情報および指示位置を判定部22に送る。判定部22は、操作情報が所定の条件に合致するか否かに基づきプロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかを判定する。プロジェクタモードであれば、判定部22は操作情報および指示位置を制御部23に送る。制御部23はプロジェクタの制御を行う。外部装置モードであれば、判定部22は操作情報および指示位置を送信部24に送る。送信部24は、操作情報および指示位置を外部装置4に送り、外部装置4が操作情報および指示位置に基づき制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクタシステム、プロジェクタ、制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
指示装置を用いて、プロジェクタに入力画像を送るパーソナルコンピュータなどの外部装置を操作する技術が開発されている。従来技術では、例えばプロジェクタの投影画面上における指示装置の指示位置の検出や指示装置に対する操作情報の取得を行い、指示位置および操作情報に基づき、外部装置の表示画面上のポインタの移動やクリック動作などの制御を行う。
【0003】
特許文献1は、発光ペンの指示位置を取得し、取得した指示位置をコンピュータ端末に送信して指示位置に基づきコンピュータ端末の表示画面上のポインタの制御を行う技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−272078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、指示装置を用いて、外部装置に接続されたマウスなどのポインティングデバイスと同様に、外部装置の操作を行うことができる。しかし、指示装置を用いて、例えばプロジェクタの投影画面の色合いの調整などのプロジェクタの操作を行うことはできない。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、指示装置を用いて外部装置の操作に加え、プロジェクタの操作を行うことを可能にする、プロジェクタシステム、プロジェクタ、制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係るプロジェクタシステムは、
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタと、
前記プロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置と、
前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を取得する操作取得手段と、
前記投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出手段と、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定手段と、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、指示装置を用いて外部装置の操作に加え、プロジェクタの操作を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1に係るプロジェクタシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係るプロジェクタシステムの具体的な使用状態の例を示す図である。
【図3】実施の形態1に係るプロジェクタの投影画像の一例を示す図である。
【図4】実施の形態1に係るプロジェクタシステムのシステム制御の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2に係るプロジェクタシステムの構成例を示すブロック図である。
【図6】実施の形態2に係るプロジェクタシステムのシステム制御の動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係るプロジェクタの物理的な構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るプロジェクタシステムの構成例を示すブロック図である。プロジェクタシステム1(以下、システム1と記す)は、プロジェクタ2(以下、PJ2と記す)、指示装置3、および外部装置4を備える。図2は、実施の形態1に係るプロジェクタシステムの具体的な使用状態の例を示す図である。外部装置4は、PJ2に入力画像を送り、PJ2は入力画像を投影する。指示装置3は、投影画面上の任意の位置を指示する装置であり、例えばペン型の情報機器を用いることができる。PJ2、指示装置3、および外部装置4の間の通信は無線であってもよいし、有線であってもよい。
【0012】
PJ2は、指示装置3に対する操作情報に基づき、PJ2を制御するプロジェクタモードであるか、外部装置4を制御する外部装置モードであるかを判定する。そして、指示装置3に対する操作情報および/もしくは指示装置3の指示位置、またはこれらとPJ2の投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、PJ2または外部装置4を制御する。指示装置3に対する操作情報とは、指示装置3に対して行われた操作についての情報を意味する。システム1の各部について以下に説明する。
【0013】
PJ2は、受信部21、判定部22、制御部23、送信部24および投影部25を備える。指示装置3は、送信部31、操作取得部32、位置検出部33および操作部34を備える。外部装置4は、入力画像を制御部23に送り、制御部23は必要に応じて例えば入力画像の色合いなどを調整して投影部25に送る。投影部25は送られた画像を投影する。
【0014】
操作取得部32は、操作部34に対する操作情報を含む、指示装置3に対する操作情報を取得する。操作部34は、プロジェクタモードと外部装置モードとを切り替えるための、例えばスライド式スイッチなどの切替操作手段を含む。操作部34はスイッチに限られず、タッチパネルやボタンなどを用いることができる。操作取得部32は、例えば指示装置3を振る操作などの、操作部34に対する操作以外の指示装置3に対する操作情報を取得するよう構成してもよい。操作取得部32は、取得した操作情報を送信部31に送る。
【0015】
位置検出部33は、投影画面上における指示装置3の指示位置を検出するために、指示装置3に固定された座標系における特定の方向からの光を検出する光センサを備える。特定の方向とは、例えば指示装置3の長手方向の中心軸を延長した方向である。PJ2は、位置検出のための所定の画像を所定の間隔で所定の時間の間、投影する。位置検出部33は、PJ2が所定の画像を投影している所定の時間の間に、光センサで所定の画像上における指示位置からの光を検出し、検出結果に基づき指示位置を検出する。
【0016】
所定の画像とは、例えば所定の範囲ごとに色が異なるグラデーションパターンである。位置検出部33は、光センサで指示位置の色を検出し、色と投影画面上の位置情報の対応づけの情報に基づき、指示位置を検出する。なお所定の範囲とは、投影画面上の指示位置を検出するのに好適な任意の大きさの範囲である。所定の間隔は任意であり、所定の時間は、人間が所定の画像を視認できない程度に十分に短い任意の時間である。
【0017】
位置検出部33は、検出した指示位置を送信部31に送る。送信部31は、操作取得部32および位置検出部33から送られた操作情報および指示位置を受信部21に送信する。
【0018】
受信部21は、送信部31から操作情報および指示位置を受信し、判定部22に送る。判定部22は、操作情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、プロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかを判定する。判定部22は、操作部34が備える例えばプロジェクタモードと外部装置モードとを切り替えるためのスライド式スイッチが、プロジェクタモード側に位置している場合にはプロジェクタモードであると判定し、外部装置モード側に位置している場合には外部装置モードであると判定する。
【0019】
(プロジェクタモードの場合)
判定部22は、操作情報および指示位置を制御部23に送る。図3は、実施の形態1に係るプロジェクタの投影画像の一例を示す図である。制御部23は、操作情報および/もしくは指示位置、またはこれらと投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、プロジェクタの制御を行う。
【0020】
例えば上述のスイッチがプロジェクタモード側に位置している場合には、PJ2は、図3の例に示すようにプロジェクタ操作メニューを投影する。そして、指示装置3の指示位置が色合いのメニューの位置にあり、所定の時間、指示位置が移動しなければ、色合いのメニューを選択したと判定してメニューの選択に該当する動作を行うよう制御する。さらに操作情報を考慮して、指示位置が色合いのマイナスの位置にあり、操作情報として操作部34に対するクリックの情報が送られた場合には、制御部23は、色合いの値をクリックの数に応じて減らし、投影画像の色合いを制御するよう構成してもよい。なおプロジェクタを制御する際にプロジェクタ操作メニューの投影は必ずしも必要ではなく、例えばプロジェクタモードの場合に操作部34の所定のボタンが押下された場合には、例えば台形補正の制御などの所定の動作を行うよう構成してもよい。
【0021】
(外部装置モードの場合)
判定部22は、送信部24に操作情報および指示位置を送る。送信部24は、操作情報および指示位置を外部装置4に送る。外部装置4は、操作情報および/または指示位置により決定される動作が実行されるように、外部装置4の制御を行う。例えば指示装置3の指示位置の移動や指示装置3に対するクリック操作に基づき、外部装置4の表示画面上のポインタの移動やクリック動作などの制御を行う。
【0022】
図4は、実施の形態1に係るプロジェクタシステムのシステム制御の動作の一例を示すフローチャートである。操作取得部32は、指示装置3に対する操作情報を取得する(ステップS110)。位置検出部33は、投影画面上における指示装置3の指示位置を検出する(ステップS120)。送信部31は、操作取得部32および位置検出部33から送られた操作情報および指示位置を受信部21に送信する(ステップS130)。指示装置3は上述の処理を繰り返し行う。
【0023】
指示装置から操作情報および指示位置を受信するPJ2の動作について説明する。受信部21は、送信部31から操作情報および指示位置を受信する(ステップS210)。判定部22は、受信部21から送られた操作情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、プロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかを判定する(ステップS220)。プロジェクタモードの場合は(ステップS230:Y)、判定部22は、操作情報および指示位置を制御部23に送る。制御部23は、操作情報および/もしくは指示位置またはこれらと投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、プロジェクタの制御を行う(ステップS240)。
【0024】
外部装置モードの場合は(ステップS230:N)、判定部22は、操作情報および指示位置を送信部24に送る。送信部24は、操作情報および指示位置を外部装置4に送る(ステップS250)。PJ2は上述の処理を繰り返し行う。
【0025】
PJ2から操作情報および指示位置を受信する外部装置4の動作について説明する。外部装置4は、送られた操作情報および/または指示位置により決定される動作が実行されるように、外部装置4の制御を行う(ステップS310)。外部装置4は上述の処理を繰り返し行う。
【0026】
以上説明したとおり、本実施の形態1に係るシステム1によれば、指示装置3を用いて外部装置4の操作に加え、PJ2の操作を行うことが可能となる。
【0027】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係るプロジェクタシステムの構成例を示すブロック図である。実施の形態2に係るシステム1は、実施の形態1に係るシステム1の指示装置3が備える位置検出部33の代わりに、PJ2が位置検出部26を備える。また指示装置3は、指示装置3に固定された座標系における特定の方向に光を発する光源35を備える。特定の方向とは、例えば指示装置3の長手方向の中心軸を延長した方向である。
【0028】
実施の形態2に係るシステム1は、実施の形態1と異なり、PJ2が指示装置3の指示位置を検出する。また、指示位置および投影画像のうち少なくとも何れか一方に基づきプロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかを判定し、PJ2または外部装置4を制御する。実施の形態1と異なるシステム1の各部について以下に説明する。
【0029】
送信部31は、操作取得部32が取得した操作情報を受信部21に送信する。受信部21は、操作情報を受信し、判定部22に送る。制御部23は、投影画像を判定部22に送る。位置検出部26は、カメラを備え、投影画面上における光源35が発した光を撮影する。光源35が発する光は可視光であってもよいし、例えば赤外線のように可視光でなくてもよい。またカメラはPJ2に設けられてもよいし、PJ2の外部に設けられ、PJ2に接続されてもよい。位置検出部26は、撮影した画像に基づき指示装置3の指示位置を検出する。例えば、従来技術のように撮影した画像内の光の座標位置を射影変換し、所定の処理を行って投影画面上における指示位置を検出する。位置検出部26は、指示位置を判定部22に送る。
【0030】
判定部22は、指示位置および投影画像のうち少なくとも何れか一方が所定の条件に合致するか否かに基づき、プロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかを判定する。例えばユーザがPJ2に設けられたメニューボタンを押下したことにより、PJ2を操作するためのプロジェクタ操作メニューが投影されており、指示位置がプロジェクタ操作メニュー上にある場合には、プロジェクタモードであると判定し、指示位置がプロジェクタ操作メニュー上にない場合には、外部装置モードであると判定する。また例えば指示位置が投影画面上部の所定の範囲にある場合には、プロジェクタモードであると判定するよう構成してもよい。また例えばプロジェクタ操作メニューが投影されていれば、プロジェクタモードであると判定するよう構成してもよい。モード判定後の判定部22の動作、および制御部23、送信部24、投影部25および外部装置4の動作については、実施の形態1と同様である。
【0031】
図6は、実施の形態2に係るプロジェクタシステムのシステム制御の動作の一例を示すフローチャートである。操作取得部32は、指示装置3に対する操作情報を取得する(ステップS110)。送信部31は、操作情報を受信部21に送信する(ステップS140)。指示装置3は上述の処理を繰り返し行う。
【0032】
指示装置から操作情報を受信するPJ2の動作について説明する。受信部21は、操作情報を受信し、判定部22に送る(ステップS211)。位置検出部26は、投影画面上における光源35が発した光をカメラで撮影し、撮影した画像に基づき指示装置3の指示位置を検出する(ステップS212)。
【0033】
判定部22は、位置検出部26から送られた指示位置および制御部23から送られた投影画像のうち少なくとも何れか一方が所定の条件に合致するか否かに基づき、プロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかを判定する(ステップS220)。ステップS230、S240、S250の動作は、図4に示す実施の形態1の動作と同様である。PJ2は上述の処理を繰り返し行う。PJ2から操作情報および指示位置を受信する外部装置4の動作についても、図4に示す実施の形態1の動作と同様であり、外部装置4は図4に示す処理を繰り返し行う。
【0034】
以上説明したとおり、本実施の形態2に係るシステム1によれば、指示装置3にプロジェクタモードと外部装置モードとを切り替えるための操作部を設けなくても、指示装置3を用いて外部装置4の操作に加え、PJ2の操作を行うことが可能となる。
【0035】
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。例えば、実施の形態1のように指示装置3が指示位置を取得し、実施の形態2のようにPJ2が指示位置および投影画像のうち少なくとも何れか一方に基づき、プロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかを判定するシステム1を構成してもよい。
【0036】
プロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかの判定を指示装置3が行い、指示装置3がPJ2および外部装置4に操作情報および指示位置を送り、PJ2および外部装置4を制御するよう構成してもよい。モード判定方法についても、上述の実施の形態に限られない。例えば、PJ2に設けられたメニューボタンが押下されたことによりプロジェクタ操作メニューが投影されており、指示位置がプロジェクタ操作メニュー上にあり、指示装置3の操作部がクリックされた場合に、プロジェクタモードであると判定するよう構成してもよい。
【0037】
指示装置3の指示位置を検出するために、位置検出部33はカメラを備えてもよい。位置検出部33は、カメラで投影画面を撮影し、撮影した画像に基づき所定の処理を行って指示位置を検出するよう構成してもよい。所定の処理とは、例えば投影画像の範囲と撮影した画像の範囲の中心との位置関係に基づき、指示位置を算出する処理である。
【0038】
上述の実施の形態では、外部装置モードの場合のみ、PJ2が外部装置4に操作情報および指示位置を送るが、プロジェクタモードの場合にも外部装置4に操作情報および指示位置を送るよう構成してもよい。
【0039】
図7は、本発明の実施の形態に係るプロジェクタの物理的な構成例を示すブロック図である。PJ2は、図7に示すように、制御部51、主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55、入出力部56、および送受信部57を備える。また投影部25が入出力部56に接続されている。主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55、入出力部56および送受信部57はいずれも内部バス50を介して制御部51に接続されている。
【0040】
制御部51はCPU(Central Processing Unit)などから構成され、外部記憶部53に記憶されている制御プログラム58に従って、PJ2が行うプロジェクタモードであるか、外部装置モードであるかの判定やプロジェクタ制御などを実行する。
【0041】
主記憶部52はRAM(Random-Access Memory)などから構成され、外部記憶部53に記憶されている制御プログラム58をロードし、制御部51の作業領域として用いられる。
【0042】
外部記憶部53は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)などの不揮発性メモリから構成され、上述の処理を制御部51に行わせるための制御プログラム58を予め記憶し、また、制御部51の指示に従って、この制御プログラム58が記憶するデータを制御部51に供給し、制御部51から供給されたデータを記憶する。
【0043】
操作部54はボタンまたはタッチパネルなどのポインティングデバイス等と、ポインティングデバイス等を内部バス50に接続するインタフェース装置から構成されている。操作部54を介して、入力操作を受けつける。
【0044】
表示部55は、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)もしくは有機ELディスプレイ、およびスピーカなどから構成され、例えば、プロジェクタモードであるかどうかを表示する。
【0045】
入出力部56は、シリアルインタフェースまたはパラレルインタフェースから構成されている。入出力部56を介して、例えば、外部装置4と接続され、外部装置4からPJ2に入力画像が送られる。また入出力部56を介して投影部25に入力画像が送られ、入力画像が投影される。
【0046】
送受信部57は、無線送受信機、無線モデムまたは網終端装置、およびそれらと接続するシリアルインタフェースまたはLAN(Local Area Network)インタフェースから構成されている。送受信部57を介して、指示装置3および外部装置4との相互の通信を行う。
【0047】
PJ2の処理は、制御プログラム58が、制御部51、主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55、入出力部56、送受信部57などを資源として用いて処理することによって実行する。
【0048】
その他、前記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0049】
制御部51、主記憶部52、外部記憶部53、内部バス50などから構成される制御処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなど)に格納して配布し、前記コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行するPJ2を構成してもよい。また、インターネットなどの通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に前記コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードなどすることでPJ2を構成してもよい。
【0050】
また、PJ2の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0051】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0053】
(付記1)
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタと、
前記プロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置と、
前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を取得する操作取得手段と、
前記投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出手段と、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定手段と、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクタシステム。
【0054】
(付記2)
前記判定手段は、前記指示位置および前記投影画像のうち少なくとも何れか一方に基づき判定を行うことを特徴とする付記1に記載のプロジェクタシステム。
【0055】
(付記3)
前記指示装置は、前記プロジェクタモードと前記外部装置モードとを切り替えるための切替操作手段を備え、
前記判定手段は、前記切替操作手段に対する前記操作情報に基づき判定を行う、
ことを特徴とする付記1に記載のプロジェクタシステム。
【0056】
(付記4)
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置から、前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を受信する操作受信手段と、
前記プロジェクタの投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出手段と、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定手段と、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクタ。
【0057】
(付記5)
前記判定手段は、前記指示位置および前記投影画像のうち少なくとも何れか一方に基づき判定を行うことを特徴とする付記4に記載のプロジェクタ。
【0058】
(付記6)
前記判定手段は、前記指示位置が前記プロジェクタを操作するために投影された前記投影画像上にある場合に前記プロジェクタモードであると判定することを特徴とする付記5に記載のプロジェクタ。
【0059】
(付記7)
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタと、前記プロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置とを備え、前記指示装置を用いた前記プロジェクタの操作および前記外部装置の操作を可能とするプロジェクタシステムが行うシステム制御方法であって、
前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を取得する操作取得ステップと、
前記投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出ステップと、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定ステップと、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とするシステム制御方法。
【0060】
(付記8)
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタが行うプロジェクタ制御方法であって、
前記プロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置から、前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を受信する操作受信ステップと、
前記プロジェクタの投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出ステップと、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定ステップと、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とするプロジェクタ制御方法。
【0061】
(付記9)
コンピュータに、
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置から、前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を受信する操作受信ステップと、
前記プロジェクタの投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出ステップと、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定ステップと、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0062】
1・・・プロジェクタシステム、2・・・プロジェクタ、3・・・指示装置、4・・・外部装置、21・・・受信部、22・・・判定部、23・・・制御部、24・・・送信部、25・・・投影部、26・・・位置検出部、31・・・送信部、32・・・操作取得部、33・・・位置検出部、34・・・操作部、35・・・光源、50・・・内部バス、51・・・制御部、52・・・主記憶部、53・・・外部記憶部、54・・・操作部、55・・・表示部、56・・・入出力部、57・・・送受信部、58・・・制御プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタと、
前記プロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置と、
前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を取得する操作取得手段と、
前記投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出手段と、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定手段と、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクタシステム。
【請求項2】
前記判定手段は、前記指示位置および前記投影画像のうち少なくとも何れか一方に基づき判定を行うことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタシステム。
【請求項3】
前記指示装置は、前記プロジェクタモードと前記外部装置モードとを切り替えるための切替操作手段を備え、
前記判定手段は、前記切替操作手段に対する前記操作情報に基づき判定を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタシステム。
【請求項4】
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置から、前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を受信する操作受信手段と、
前記プロジェクタの投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出手段と、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定手段と、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項5】
前記判定手段は、前記指示位置および前記投影画像のうち少なくとも何れか一方に基づき判定を行うことを特徴とする請求項4に記載のプロジェクタ。
【請求項6】
前記判定手段は、前記指示位置が前記プロジェクタを操作するために投影された前記投影画像上にある場合に前記プロジェクタモードであると判定することを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
【請求項7】
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタと、前記プロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置とを備え、前記指示装置を用いた前記プロジェクタの操作および前記外部装置の操作を可能とするプロジェクタシステムが行うシステム制御方法であって、
前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を取得する操作取得ステップと、
前記投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出ステップと、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定ステップと、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とするシステム制御方法。
【請求項8】
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタが行うプロジェクタ制御方法であって、
前記プロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置から、前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を受信する操作受信ステップと、
前記プロジェクタの投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出ステップと、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定ステップと、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御ステップと、
を備えることを特徴とするプロジェクタ制御方法。
【請求項9】
コンピュータに、
外部装置から受信した入力画像を投影するプロジェクタの投影画面上の任意の位置を指示する指示装置から、前記指示装置に対して行われた操作についての情報である、前記指示装置に対する操作情報を受信する操作受信ステップと、
前記プロジェクタの投影画面上における前記指示装置の指示位置を検出する位置検出ステップと、
前記操作情報、前記指示位置、もしくは前記プロジェクタの投影画像、またはこれらの組み合わせを含む、判定情報が所定の条件に合致するか否かに基づき、前記プロジェクタを制御するプロジェクタモードであるか、前記外部装置を制御する外部装置モードであるかを判定する判定ステップと、
前記操作情報および/もしくは前記指示位置、またはこれらと前記投影画像の組み合わせにより決定される動作が実行されるように、前記プロジェクタモードでは前記プロジェクタを制御し、前記外部装置モードでは前記外部装置を制御する制御ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−69161(P2013−69161A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207918(P2011−207918)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】