プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法
【課題】ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を提供する。
【解決手段】プロジェクター10は、モード設定部102と、機器接続コネクター18と、機器接続コネクター18を介して携帯情報機器30から入力された映像信号に基づいて画像表示を行う投写部140とを含む。プロジェクター10は、モード設定部102により床置きモードに設定されたとき、機器接続コネクター18を有するドックコネクター16が引き出し可能となり、機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が可能な状態にされる。プロジェクター10は、モード設定部102により天吊りモードに設定されたとき、ドックコネクター16が引き出し不可能となり、機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が不可能な状態にされる。
【解決手段】プロジェクター10は、モード設定部102と、機器接続コネクター18と、機器接続コネクター18を介して携帯情報機器30から入力された映像信号に基づいて画像表示を行う投写部140とを含む。プロジェクター10は、モード設定部102により床置きモードに設定されたとき、機器接続コネクター18を有するドックコネクター16が引き出し可能となり、機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が可能な状態にされる。プロジェクター10は、モード設定部102により天吊りモードに設定されたとき、ドックコネクター16が引き出し不可能となり、機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が不可能な状態にされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示装置としてのプロジェクターは、オフィスでの会議や家庭内での映画等の視聴といった様々な場面で利用されている。このようなプロジェクターは、高い設置性を備え、一般的な床置きの状態のみならず、天井に設置された状態でも利用される。そのため、プロジェクターの本体の設置状態に応じた設置モードを設定することで、プロジェクターは、設置状態に応じた表示を行うことができるようになっている。
【0003】
このような設置状態に応じた制御の切り替えを行うプロジェクターについて、種々提案されている。例えば特許文献1及び特許文献2には、設置状態に対応した設定が可能な設置モードに応じて制御を切り替えるプロジェクターが開示されている。具体的には、特許文献1には、設置モードとして天吊りモードが設定されたときには、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。特許文献2には、角度センサーを備え、角度センサーにより天吊り設置状態を検出したときに、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−31032号公報
【特許文献2】特開2009−04244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、プロジェクターの多機能化が進み、ユーザーにとって、プロジェクターの使い勝手がより一層向上している。特許文献1や特許文献2に開示された技術は、プロジェクター本体の設置状態に基づいて制御を切り替えることによって、どの設置状態であっても同様に利用することができる技術である。しかしプロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、ユーザーの利用を制限した方が望ましい場合がある。ところが、プロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、特許文献1や特許文献2に開示された技術では、ユーザーの利用を制限することができないという問題がある。このようなユーザーの利用に向かない機能については、例えば、製品マニュアル等での注意書き等でユーザーに告知する方法もあるが、ユーザーが誤って利用してしまう可能性が残る。
【0006】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の第1の態様は、プロジェクターは、第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部とを含み、前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にされ、前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にされる。
【0008】
本態様においては、モード設定部により設定される投写モードに応じて、外部機器接続部に外部機器の接続が可能な状態、又は接続が不可能な状態に設定される。これにより、投写モードの設定により、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0009】
(2)本発明の第2の態様に係るプロジェクターは、第1の態様において、前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部がプロジェクター本体内に収納された状態で固定される。
【0010】
本態様によれば、第2の投写モードが設定されたとき、外部機器接続部がプロジェクター本体内に収納された状態で固定したので、ユーザーは、外部機器接続部に外部機器を接続することができなくなる。そのため、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いることがユーザーの利用に向かない場合に、第2の投写モードとして設定することで、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0011】
(3)本発明の第3の態様に係るプロジェクターは、第1の態様において、前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部に、前記外部機器の接続を妨害する妨害部材が設けられる。
【0012】
本態様によれば、第2の投写モードが設定されたとき、妨害部材により外部機器接続部への外部機器の接続を妨害するようにしたので、ユーザーは、外部機器接続部に外部機器を接続することができなくなる。そのため、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いることがユーザーの利用に向かない場合に、第2の投写モードとして設定することで、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0013】
(4)本発明の第4の態様に係るプロジェクターは、第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つの態様において、前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、前記ドックコネクターは、前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成される。
【0014】
本態様によれば、上記の効果に加えて、ドックコネクターが収納可能となり、プロジェクターのコンパクト化に寄与できる上に、プロジェクターにより投写される画像を遮ることなく、外部機器の操作面で操作することができるようになる。
【0015】
(5)本発明の第5の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様において、前記モード設定部は、前記プロジェクターの本体の設置状態に対応したモードを設定する。
【0016】
本態様によれば、プロジェクター本体の設置状態に応じて、外部機器接続部に接続される外部機器を用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0017】
(6)本発明の第6の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様乃至第5の態様のいずれか1つの態様において、前記第1の投写モードは、床置きモードであり、前記第2の投写モードは、天吊りモードである。
【0018】
本態様によれば、プロジェクターが床置き設置されたときに、外部機器接続部に接続される外部機器を用いて画像表示又は音出力を行うことができるようになる。また、プロジェクターが天吊り設置されたときに、外部機器接続部に接続される外部機器を用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。例えば、天吊り設置されたときに、外部機器接続部に接続した外部機器が脱落して落下することを防止することができる。
【0019】
(7)本発明の第7の態様は、第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部と、を含むプロジェクターの制御方法が、前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にし、前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にする。
【0020】
本態様においては、モード設定部により設定される投写モードに応じて、外部機器接続部に外部機器の接続が可能な状態、又は接続が不可能な状態に設定される。これにより、投写モードの設定により、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限するプロジェクターの制御方法を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施形態におけるプロジェクターの本体の前面側の外観の概略図。
【図2】第1の実施形態におけるプロジェクターの本体の背面側の外観の概略図。
【図3】第1の実施形態におけるプロジェクターのドックコネクターに設けられる機器接続コネクターの概略図。
【図4】図4(A)は、ドックコネクターの収納状態の説明図。図4(B)は、ドックコネクターの非収納状態の説明図。
【図5】第1の実施形態における機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に示す図。
【図6】第1の実施形態におけるプロジェクターにより構成されるプロジェクターシステムの説明図。
【図7】天吊り設置されたプロジェクターを備えた第1の実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図。
【図8】第1の実施形態におけるプロジェクターのドックコネクターに対する制御例の説明図。
【図9】第1の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図10】図9の信号処理部の構成例の機能ブロック図。
【図11】ソレノイド制御部の動作例のフロー図。
【図12】図12(A)は、ソレノイド制御部により収納状態のドックコネクターがアンロックされた状態の説明図。図12(B)は、ソレノイド制御部により収納状態のドックコネクターがロックされた状態の説明図。図12(C)は、非収納状態のドックコネクターの説明図。
【図13】信号処理部におけるモード設定処理の処理例のフロー図。
【図14】第2の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図15】第2の実施形態における信号処理部によるカバー部材に関する動作例のフロー図。
【図16】図16(A)は、第2の実施形態における機器接続コネクターの構成の概要を示す図。図16(B)は、機器接続コネクターを覆うカバー部材の構成の概要を示す図。図16(C)は、第2の実施形態においてカバー部材により機器接続コネクターが覆われた状態を模式的に示す図。
【図17】第3の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図18】第3の実施形態における信号処理部による妨害部材に関する動作例のフロー図。
【図19】図19(A)は、第3の実施形態における妨害部材の収納状態の説明図。図19(B)は、第3の実施形態における妨害部材の非収納状態の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
【0023】
〔第1の実施形態〕
図1及び図2に、本発明の第1の実施形態に係るプロジェクターの本体の外観の概略図を示す。図1は、プロジェクターの本体の前面側の外観の概略図を表す。図2は、プロジェクターの本体の背面側の外観の概略図を表す。図2において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0024】
第1の実施形態におけるプロジェクター(広義には、表示装置)10は、投写レンズ12と、ズームリング14とを備えている。本体の前面20側に設けられた投写レンズ12により、スクリーンに映像が投写される。この映像のサイズは、ズームリング14を操作することにより調整される。プロジェクター10には、外部から映像信号(広義には、入力信号)が入力され、プロジェクター10は、該映像信号に基づいて映像をスクリーンに投写する。
【0025】
このプロジェクター10は、映像ソース(入力ソース)の1つとして、出力端子(又は入出力端子)を備える外部機器としての携帯情報機器(携帯機器、携帯情報端末。広義には、外部機器)からの映像信号等に基づいて映像をスクリーンに投写することができる。そのため、プロジェクター10は、携帯情報機器の接続が可能に構成され、該携帯情報機器の出力端子を介して、携帯情報機器内に蓄積された映像信号や音声信号(広義には、入力信号)をプロジェクター10に供給することができるようになっている。プロジェクター10は、本体に備える操作パネル又はリモコン(図示せず)によるユーザーの操作により、携帯情報機器に蓄積された映像信号や音声信号に基づいて映像を表示したり、音を出力したりする。
【0026】
このような携帯情報機器は、プロジェクター10が備える機器接続コネクター(携帯情報機器接続部。広義には、外部機器接続部)に接続される。プロジェクター10は、本体の背面22側に、機器接続コネクターが設けられるドックコネクター16を備えている。ドックコネクター16は、引き出し可能に構成されており、収納状態のドックコネクター16を引き出し方向(手前方向)DRに引き出すことで、機器接続コネクターが外部に露出する。
【0027】
図3に、プロジェクター10の機器接続コネクターの説明図を示す。図3は、プロジェクター10のドックコネクター16に設けられる機器接続コネクターの概略図を表す。
図4(A)、図4(B)に、ドックコネクター16の説明図を示す。図4(A)は、ドックコネクター16の収納状態の説明図を示す。図4(B)は、ドックコネクター16の非収納状態の説明図を示す。なお、図4(A)、図4(B)は、プロジェクター10におけるドックコネクター16の構造について上面から見た図を模式的に表している。図4(A)、図4(B)において図3と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0028】
図3に示すように、機器接続コネクター18は、ドックコネクター16において上向きに設けられている。ドックコネクター16は、例えばプロジェクター10内に設けられた空間、又はプロジェクター10の底面の下に設けられた空間に収納できるように構成される。このドックコネクター16が収納状態では、機器接続コネクター18が外部に露出しないため、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができないようになっている。ドックコネクター16を引き出し方向DRに引き出すことで、機器接続コネクター18が外部に露出し、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができるようになる。
【0029】
図5に、機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に示す。図5において、図3、図4(A)又は図4(B)と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。携帯情報機器30は、画面32を備えており、画面32上にタッチパッドの操作面34が設けられる。操作者は、画面32を見ながら操作面34を操作することで、携帯情報機器30の各種操作を行う。そのため、携帯情報機器30は、操作面34が外側に向くように機器接続コネクター18に装着される。携帯情報機器30は、引き出し方向DRと交差する接続方向KRから機器接続コネクター18に接続(装着)される。携帯情報機器30は、機器接続コネクター18への装着状態で、出力端子からプロジェクター10に映像信号や音声信号の出力が可能になる。
【0030】
また、携帯情報機器30は、映像信号等の出力機能の他に、外部機器と通信する機能を有しており、機器接続コネクター18に接続することによって制御信号線を介した通信も可能に構成される。そのため、プロジェクター10に携帯情報機器が接続された状態で、操作パネル等により携帯情報機器の各種操作が可能となり、逆に、携帯情報機器30の操作によりプロジェクター10の各種操作が可能となる。
【0031】
図6に、第1の実施形態におけるプロジェクター10により構成されるプロジェクターシステムの説明図を示す。図6において、図5と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。プロジェクターシステム(広義には、表示システム)50は、プロジェクター10と、プロジェクター10に接続された携帯情報機器30とを備えている。プロジェクター10は、床置き設置された状態で、携帯情報機器30が図6に示すように接続される。プロジェクター10は、操作パネルやリモコン40を操作することによって操作されるが、携帯情報機器30の操作面34を操作することによっても操作される。このプロジェクターシステム50は、機器接続コネクター18に接続された状態で携帯情報機器30の画面32に表示される画像を、プロジェクター10によってスクリーンSCRに投写することができる。
【0032】
このプロジェクター10は、床置き設置や天吊り設置での利用ができる。そのため、図6に示すプロジェクターシステム50におけるプロジェクター10は、設置モードとして床置きモード(広義には、第1の投写モード)に設定される。これにより、床置き設置されたプロジェクター10は、図6に示すように携帯情報機器30の画面32に表示される画像をスクリーンSCRに投写することができる。これに対して天吊り設置で利用されるとき、プロジェクター10は、設置モードとして天吊りモード(広義には、第2の投写モード)が設定される。
【0033】
図7に、天吊り設置されたプロジェクター10を備えた第1の実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図を示す。天吊り設置されたとき、プロジェクター10の本体の底面側を天井に固定するため、設置モードとして天吊りモードに設定することで、プロジェクター10は、映像を180度回転させて表示する制御を行う。このように、プロジェクター10は、設定された設置モードに応じて、表示方法を切り替える制御を行う。
【0034】
ところで、プロジェクター10には、図3に示すように機器接続コネクター18が設けられる。そのため、天吊り設置された状態では、プロジェクター10の機器接続コネクター18に対し、携帯情報機器30を下方向から接続することになり、機器接続コネクター18の保持力だけで携帯情報機器30の重量を支えることになる。機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも大きい場合、携帯情報機器30が保持されるものの、機器接続コネクター18と携帯情報機器30の出力端子との間の接触が不十分になりやすくなる。また、振動の影響等によって携帯情報機器30が落下する可能性がある。一方、機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも小さい場合、携帯情報機器30は落下してしまう。
【0035】
このように、天吊り設置された状態では、プロジェクター10に対して携帯情報機器30の接続を許可しないことが望ましい上に、誤ってユーザーが携帯情報機器30を接続しないような対策を講ずることが望ましい。そこで、第1の実施形態では、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10は、ドックコネクター16に設けられる機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が不可能な状態にする。一方、設置モードとして床置きモードが設定されたとき、プロジェクター10は、ドックコネクター16に設けられる機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が可能な状態にする。具体的には、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10では、ドックコネクター16が引き出し方向に引き出すことができないようにする。設置モードとして床置きモードが設定されたとき、プロジェクター10では、ドックコネクター16が引き出し方向に引き出すことができるようにする。
【0036】
図8に、第1の実施形態におけるプロジェクター10のドックコネクター16に対する制御例の説明図を示す。図8は、図4(A)又は図4(B)と同様に、プロジェクター10を上面から見た図を模式的に表している。
【0037】
プロジェクター10は、ソレノイド60と、可動ピン62とを備えている。可動ピン62は、ソレノイド60により移動方向TRに移動可能に構成されている。ドックコネクター16の例えば側面には、凹部17が設けられており、可動ピン62が移動方向TRに突出して凹部17に差し込まれる。凹部17に可動ピン62が差し込まれた状態では、ドックコネクター16は固定され、ドックコネクター16はロックされることになる。従って、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10は、ソレノイド60に電流を流して可動ピン62を移動方向TRに突出させることで、ドックコネクター16をロックすることができる。また、ソレノイド60への電流供給が停止されると、可動ピン62が元の位置に戻る構成を有している。そのため、設置モードとして床置きモードが停止されたとき、プロジェクター10は、ソレノイド60への電流供給を停止する制御を行う。なお、可動ピン62の機能を、ソレノイド60を構成する鉄心により実現するようにしてもよく、以下では、可動ピン62がソレノイド60の鉄心と一体構成をなしているものとして説明する。
【0038】
図9に、第1の実施形態におけるプロジェクター10の構成例の機能ブロック図を示す。図9において、図1又は図8と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図9では、映像入力端子は、映像信号に同期した音声信号が入力される音声入力端子を適宜含めるものとする。
【0039】
プロジェクター10は、上述の機器接続コネクター18を有するドックコネクター16と、ソレノイド60との他に、映像入力端子70と、ドックコネクター検出部80とを備えている。また、プロジェクター10は、信号処理部100と、操作部122と、受信部124と、ランダムアクセスメモリー(Random Access Memory:以下、RAM)126と、読み出し専用メモリー(Read Only Memory:以下、ROM)128とを備えている。更に、プロジェクター10は、投写部140と、音出力部160とを備えている。投写部140は、液晶駆動回路142と、液晶パネル144と、光源146と、投写レンズ12とを備えている。
【0040】
映像入力端子70は、1又は複数の端子からなり、1又は複数種類の映像信号又は音声信号が入力される。このような映像入力端子70は、例えばコンピューター入力端子及び音声入力端子(以下、適宜、コンピューター入力端子等と略す)を含み、コンピューター映像信号及び音声信号、ビデオ機器のコンポーネントビデオ信号が入力される。また、映像入力端子70は、例えばS−ビデオ入力端子やビデオ入力端子及び音声入力端子等、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)入力端子、USBのタイプB端子、USB端子を含む。
【0041】
ドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16が収納状態であるか否かを検出する。例えば、ドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16が収納状態で押下され、非収納状態で解放されるスイッチ素子を含み、該スイッチ素子の押下状態に基づいてドックコネクター16が収納状態であるか否かを検出する。ドックコネクター検出部80の検出結果は、信号処理部100に対して出力される。
【0042】
操作部122は、例えば操作パネルにより構成され、ユーザーの操作を受け付け、ユーザーの操作に対応した操作情報を信号処理部100に対して出力する。受信部124は、リモコン40によるユーザーの操作に対応した操作情報の受信処理を行い、受信処理後の操作情報を信号処理部100に対して出力する。
【0043】
信号処理部100は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100は、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子70からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100は、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100が行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSD(On Screen Display)メニュー生成処理等がある。
【0044】
また、信号処理部100は、設置モードの設定を行い、該設置モードが天吊りモードに設定されたとき、ドックコネクター16を固定する制御を行い、プロジェクター10が天吊り設置された状態で、ドックコネクター16を引き出せないようにする。更に、信号処理部100は、ドックコネクター検出部80によってドックコネクター16の非収納状態(収納されていない状態)が検出されたとき、設置モードの変更を禁止する制御を行う。具体的には、ドックコネクター検出部80によってドックコネクター16の非収納状態が検出されたとき、信号処理部100は、設置モードとして天吊りモードへの変更を禁止する制御を行う。
【0045】
このような信号処理部100は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、以下、CPU)を備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100が有するCPUは、ROM128に予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0046】
投写部140では、液晶駆動回路142が、信号処理部100による信号処理後の映像信号に基づいて液晶パネル144を駆動する。液晶パネル144には、光源146からの光が照射されており、投写部140は、液晶パネル144によって変調された変調光を用いて、投写レンズ12によりスクリーンに投写する。
【0047】
音出力部160は、例えば図2に示すプロジェクター10の本体の背面22側に配置される。これにより、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続された状態で、携帯情報機器30の操作面34を操作しながら、投写レンズ12により投写される映像を遮ることなく、音出力を行うことができる。
【0048】
図10に、図9の信号処理部の構成例の機能ブロック図を示す。図10において、図9と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。信号処理部100は、モード設定部102と、OSDメニュー生成部104と、画像処理部106と、ソレノイド制御部108とを備えている。モード設定部102は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、プロジェクター10の設置モード(広義には、投写モード)を設定する。第1の実施形態では、モード設定部102が、床置きモード又は天吊りモードを設定するものとする。このようなモード設定部102における設定結果は、画像処理部106に通知され、設置モードに応じた画像処理等が行われる。
【0049】
OSDメニュー生成部104は、OSDメニューを表示するためのOSDメニュー画像(例えば、設置モード設定メニュー画像)を生成する。このOSDメニュー生成部104は、操作部122又は受信部124からの操作情報を適宜反映させてOSDメニュー画像を生成する。
【0050】
画像処理部106は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つの映像信号等に切り替える。そして、画像処理部106は、切り替えられた映像入力端子からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力し、該映像信号に同期した音声信号を音出力部160に出力する。
【0051】
画像処理部106は、モード設定部102により床置きモード(第1の投写モード)が設定されたとき、機器接続コネクター18及び映像入力端子70のいずれかを介して入力された映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部106は、モード設定部102により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18及び映像入力端子70のいずれかを介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0052】
一方、画像処理部106は、モード設定部102により天吊りモード(第2の投写モード)が設定されたとき、映像入力端子70を介して入力された映像信号を投写部140に出力する。このとき、画像処理部106は、映像を180度回転させた映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部106は、モード設定部102により天吊りモードが設定されたとき、映像入力端子70を介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0053】
ソレノイド制御部108は、モード設定部102により設定された設置モードに応じて、ソレノイド60への電流供給を制御する。
【0054】
図11に、ソレノイド制御部108の動作例のフロー図を示す。ソレノイド制御部108は、モード設定部102により設定された設置モードが天吊りモードであるか否かを判定する(ステップS10)。天吊りモードが設定されたとき(ステップS10:Y)、ソレノイド制御部108は、ソレノイド60に電流を流して上述のようにドックコネクター16を固定する制御を行い(ステップS12)、一連の処理を終了する(エンド)。ステップS10において天吊りモードが設定されなかったとき(ステップS10:N)、ソレノイド制御部108は、モード設定部102によって床置きモードが設定されたと判断する。そして、ソレノイド制御部108は、ソレノイド60への電流供給を停止して、ドックコネクター16のロックを解除した状態に設定する制御を行い(ステップS14)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0055】
なお、図10において、モード設定部102、OSDメニュー生成部104、及びソレノイド制御部108の機能は、例えばソフトウェア処理により実現することができる。画像処理部106の機能は、例えば画像処理回路等のハードウェアにより実現することができる。
【0056】
図12(A)、図12(B)、及び図12(C)に、ソレノイド制御部108の制御によるドックコネクター16の状態の説明図を示す。図12(A)〜図12(C)は、図8と同様に、プロジェクター10におけるドックコネクター16の構造について上面から見た図を模式的に表している。なお、図12(A)〜図12(C)において、図8と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0057】
設置モードとして床置きモードが設定されているとき、ドックコネクター16が収納状態であっても、ソレノイド制御部108は、図12(A)に示すようにドックコネクター16をロックしない。そのため、ドックコネクター16が引き出し可能な状態にされる。従って、ユーザーは、図12(C)に示すようにドックコネクター16を引き出し、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができる。これにより、プロジェクター10は、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づいて、画像表示又は音出力を行うことができる。
【0058】
これに対して、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、ソレノイド制御部108は、図12(B)に示すようにドックコネクター16をロックする。そのため、ドックコネクター16が引き出し不可能な状態にされる。従って、ユーザーは、ドックコネクター16を引き出すことができず、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができない。これにより、プロジェクター10は、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づく画像表示等を行うことができない。
【0059】
また、第1の実施形態では、ドックコネクター16を使用中には、設置モードが切り替わらないように制御する。具体的には、プロジェクター10は、ドックコネクター検出部80により、ドックコネクター16が引き出し方向に引き出されて非収納状態であることが検出されたとき、モード設定部102による天吊りモードへの切り替えを禁止又は無効化する。こうすることで、機器接続コネクター18の接続状態と設置モードとの矛盾が起こらないようにする。
【0060】
図13に、信号処理部100におけるモード設定処理の処理例のフロー図を示す。図13は、ユーザーの操作情報に基づいてモード設定操作が行われたときの処理例を表す。なお、図13では、設置モードが、床置きモードと天吊りモードの2種類であるものとして説明する。
【0061】
ユーザーにより所定のモード設定操作が行われると、ドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16が収納状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ドックコネクター16が収納状態であるとき(ステップS20:Y)、OSDメニュー生成部104は、設置モード設定メニュー画像を生成し、投写部140により設置モード設定メニュー画像を表示させる(ステップS22)。
【0062】
次に、モード設定部102は、操作部122又は受信部124からのユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして床置きモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS24)。設置モードとして床置きモードが指定されたとき(ステップS24:Y)、モード設定部102は、設置モードとして床置きモードに設定する(ステップS26)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0063】
ステップS24において設置モードして床置きモードが指定されなかったとき(ステップS24:N)、モード設定部102は、ユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして天吊りモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS28)。設置モードとして天吊りモードが指定されたとき(ステップS28:Y)、モード設定部102は、設置モードとして天吊りモードに設定する(ステップS30)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0064】
また、ステップS20において、ドックコネクター16が収納状態でないとき(ステップS20:N)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。更に、ステップS28において、天吊りモードが指定されなかったとき(ステップS28:N)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0065】
以上のように、ドックコネクター16が収納状態であるか、非収納状態であるかを検出し、ドックコネクター16が非収納状態のときに設置モードの設定画像を表示しないようにしている。これにより、ドックコネクター16を引き出して非収納状態としているときにユーザーが、設置モードを天吊りモードに切り替えてしまう事態を回避することができるようになる。
【0066】
以上説明したように、第1の実施形態によれば、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、機器接続コネクター18に携帯情報機器30への接続をできないようにしたので、携帯情報機器30が脱落する事故を未然に防ぐことができる。更に、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0067】
〔第2の実施形態〕
第1の実施形態では、機器接続コネクター18が設けられたドックコネクター16を収納状態でロックすることで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにしていたが、本発明に係る実施形態はこれに限定されるものではない。本発明に係る第2の実施形態では、機器接続コネクター18をカバー部材で覆うことで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにする。このような第2の実施形態におけるプロジェクターの外観は、第1の実施形態と同様とすることができる。
【0068】
図14に、第2の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図を示す。図14において、図9と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。第2の実施形態におけるプロジェクター10aは、機器接続コネクター18を有するドックコネクター16と、カバー部材200と、カバー部材開閉機構部202と、映像入力端子70とを備えている。また、プロジェクター10aは、信号処理部100aと、操作部122と、受信部124と、RAM126と、ROM128aと、投写部140と、音出力部160とを備えている。第2の実施形態におけるプロジェクター10aが第1の実施形態におけるプロジェクター10と異なる点は、ドックコネクター16のロック制御を行わず、機器接続コネクター18を覆うカバー部材200を設け、カバー部材200の開閉動作又は閉状態のロックをできるようにした点である。
【0069】
カバー部材200は、機器接続コネクター18を覆うための部材である。カバー部材開閉機構部202は、カバー部材200による開閉動作を行う。例えば、カバー部材開閉機構部202は、信号処理部100aからの制御により、カバー部材200の開閉動作又はカバー部材200の閉状態のロックを行う。
【0070】
信号処理部100aは、信号処理部100と同様に、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100aは、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子70からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100aは、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100aが行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSDメニュー生成処理等がある。
【0071】
また、信号処理部100aは、設置モードの設定を行い、該設置モードが天吊りモードに設定されたとき、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200で機器接続コネクター18を覆う制御を行う。具体的には、例えば信号処理部100aは、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部に移動する制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200を固定する制御を行う。これにより、プロジェクター10bが天吊り設置された状態で、機器接続コネクター18を使用できないようにする。また、信号処理部100aは、設置モードが床置きモードに設定されたとき、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部を開ける制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200の固定を解除する制御を行う。
【0072】
このような信号処理部100aは、CPUを備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100aが有するCPUは、ROM128aに予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0073】
図15に、信号処理部100aによるカバー部材200に関する動作例のフロー図を示す。信号処理部100aは、モード設定部により設定された設置モードが天吊りモードであるか否かを判定する(ステップS40)。天吊りモードが設定されたとき(ステップS40:Y)、信号処理部100aは、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部に移動する制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200を固定する制御を行う(ステップS42)。その後、信号処理部100aは、一連の処理を終了する(エンド)。ステップS40において天吊りモードが設定されなかったとき(ステップS40:N)、信号処理部100aは、モード設定部によって床置きモードが設定されたと判断する。そして、信号処理部100aは、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部を開ける制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200の固定を解除する制御を行う(ステップS44)。ステップS44では、機器接続コネクター18を露出、又は露出可能な状態にされる。その後、信号処理部100aは、一連の処理を終了する(エンド)。
【0074】
図16(A)、図16(B)、図16(C)に、第2の実施形態の動作説明図を示す。図16(A)は、第2の実施形態における機器接続コネクター18の構成の概要を表す。図16(B)は、機器接続コネクター18を覆うカバー部材200の構成の概要を表す。図16(C)は、第2の実施形態においてカバー部材200により機器接続コネクター18が覆われた状態を模式的に表す。図16(A)〜図16(C)は、機器接続コネクター18の外観の構成の斜視図を表しており、図14と同様の部分には同一符号を付している。
【0075】
機器接続コネクター18は、例えば図16(A)に示すように、ドックコネクター16に形成され上面が開口された凹部の底面に設けられる。カバー部材200は、図16(B)に示すようにスライドされて、凹部の上面を覆うことで、機器接続コネクター18を使用できない状態にする(図16(C))。
【0076】
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、機器接続コネクター18に携帯情報機器30への接続をできないようにしたので、携帯情報機器30が脱落する事故を未然に防ぐことができる。更に、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0077】
〔第3の実施形態〕
第1の実施形態では、機器接続コネクター18が設けられたドックコネクター16を収納状態でロックすることで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにしていたが、本発明に係る実施形態はこれに限定されるものではない。本発明に係る第3の実施形態では、機器接続コネクター18(又は機器接続コネクター18の近傍)に妨害部材を設けることで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにする。このような第3の実施形態におけるプロジェクターの外観は、第1の実施形態と同様とすることができる。
【0078】
図17に、第3の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図を示す。図17において、図9と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。第3の実施形態におけるプロジェクター10bは、機器接続コネクター18を有するドックコネクター16と、妨害部材250と、ソレノイド252と、映像入力端子70とを備えている。また、プロジェクター10bは、信号処理部100bと、操作部122と、受信部124と、RAM126と、ROM128bと、投写部140と、音出力部160とを備えている。第3の実施形態におけるプロジェクター10bが第1の実施形態におけるプロジェクター10と異なる点は、ドックコネクター16のロック制御を行わず、設置モードに応じて機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250を設けるようにした点である。
【0079】
妨害部材250は、携帯情報機器30を接続できなくなる機器接続コネクター18の近傍に設けることができるようになっている。機器接続コネクター18に妨害部材250が設けられたとき、携帯情報機器30を接続できなくなる。このような妨害部材250の機能は、例えば第1の実施形態と同様の可動ピン又はソレノイドを構成する鉄心により実現される。ソレノイド252は、妨害部材250を機器接続コネクター18の近傍に設けたり、妨害部材250を収納したりする。このようなソレノイド252は、例えば信号処理部100bからの制御により、妨害部材250を収納状態又は非収納状態にする。
【0080】
信号処理部100bは、信号処理部100と同様に、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100bは、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子70からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100bは、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100bが行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSDメニュー生成処理等がある。
【0081】
また、信号処理部100bは、設置モードの設定を行い、該設置モードが天吊りモードに設定されたとき、ソレノイド252により妨害部材250を非収納状態にすることで、機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250を設けるように制御する。これにより、プロジェクター10bが天吊り設置された状態で、機器接続コネクター18を使用できないようにする。また、信号処理部100bは、設置モードが床置きモードに設定されたとき、ソレノイド252により妨害部材250を収納状態にする制御を行う。
【0082】
このような信号処理部100bは、CPUを備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100bが有するCPUは、ROM128bに予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0083】
図18に、信号処理部100bによる妨害部材250に関する動作例のフロー図を示す。信号処理部100bは、モード設定部により設定された設置モードが天吊りモードであるか否かを判定する(ステップS50)。天吊りモードが設定されたとき(ステップS50:Y)、信号処理部100bは、ソレノイド252により妨害部材250を非収納状態にして、機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250を設ける制御を行う(ステップS52)。その後、信号処理部100bは、一連の処理を終了する(エンド)。ステップS50において天吊りモードが設定されなかったとき(ステップS50:N)、信号処理部100bは、モード設定部によって床置きモードが設定されたと判断する。そして、信号処理部100bは、ソレノイド252により妨害部材250を収納する制御を行い(ステップS54)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0084】
図19(A)、図19(B)に、第3の実施形態の動作説明図を示す。図19(A)は、第3の実施形態における妨害部材250の収納状態の説明図を表す。図19(B)は、第3の実施形態における妨害部材250の非収納状態の説明図を表す。
【0085】
機器接続コネクター18の近傍には、例えば図19(A)に示すように、ソレノイド252により収納が可能に構成される妨害部材250が設けられる。このとき、機器接続コネクター18には携帯情報機器30の出力端子を接続することができる。これに対して、ソレノイド252により妨害部材250が非収納状態にされたとき、図19(B)に示すように、機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250が設けられる。これにより、機器接続コネクター18には携帯情報機器30の出力端子を接続することができない状態にされる。
【0086】
以上説明したように、第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、機器接続コネクター18に携帯情報機器30への接続をできないようにしたので、携帯情報機器30が脱落する事故を未然に防ぐことができる。更に、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0087】
以上、本発明に係るプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を上記のいずれかの実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記のいずれかの実施形態に限定されるものではない。例えば、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、次のような変形も可能である。
【0088】
(1)第1の実施形態では、ドックコネクター検出部80が、収納状況に応じて押下されるスイッチ素子によりドックコネクター16の収納状態を検出するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ドックコネクター検出部80は、例えばセンサーにより構成され、ドックコネクター16の収納状態をセンサーにより検出するようにしてもよい。このようなドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16の収納状態と非収納状態とで、出力が変化するものであればよい。
【0089】
(2)上記のいずれかの実施形態では、プロジェクターとして液晶プロジェクターを例に説明したが、透過型の液晶パネルや反射型の液晶パネルを用いたプロジェクター等の表示装置を採用することができる。また、本発明に係るプロジェクターは、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター等であってもよい。
【0090】
(3)上記のいずれかの実施形態では、本発明に係る投写モードとして設置モードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。プロジェクターの設置状態にかかわらず、例えばプロジェクターの使用状態に応じて機能の一部を制限するものに適用することができる。
【0091】
(4)上記のいずれかの実施形態では、設置モードとして、床置きモード及び天吊りモードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、上記のいずれかの実施形態は、「床置き」の語句や「天吊り」の語句に限定されるものではなく、同様の趣旨の設置状態を示す語句であってもよい。
【0092】
(5)上記のいずれかの実施形態では、プロジェクターシステムにおけるプロジェクターを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一般的な表示装置に適用することができる。このような表示装置として、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等がある。
【0093】
(6)上記の実施形態における携帯情報機器は、映像出力機能又は音出力機能を有する機器であればよい。また、上記の実施携帯における携帯情報機器は、インターネット等のネットワークに接続する機能を有していてもよい。このような上記の実施形態における携帯情報機器は、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Data Assistance)、携帯型音楽プレーヤー、電子辞書、電子手帳、ゲーム機、携帯型パーソナルコンピューター等がある。
【0094】
(7)上記のいずれかの実施形態において、本発明を、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記のいずれかの実施形態において開示された各種方法や、これらの方法をプログラム、及び該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な情報記憶媒体等であってもよい。
【符号の説明】
【0095】
10,10a,10b…プロジェクター、 12…投写レンズ、 14…ズームリング、
16…ドックコネクター、 17…凹部、
18…機器接続コネクター(外部機器接続部)、 20…前面、 22…背面、
30…携帯情報機器(外部機器)、 32…画面、 34…操作面、 40…リモコン、
50…プロジェクターシステム、 60,252…ソレノイド、 62…可動ピン、
70…映像入力端子、 80…ドックコネクター検出部、
100,100a,100b…信号処理部、 102…モード設定部、
104…OSDメニュー生成部、 106…画像処理部、 108…ソレノイド制御部、
122…操作部、 124…受信部、 126…RAM、
128,128a,128b…ROM、 140…投写部、 142…液晶駆動回路、
144…液晶パネル、 146…光源、 160…音出力部、 200…カバー部材、
202…カバー部材開閉機構部、250…妨害部材、 DR…引き出し方向、
KR…接続方向、 SCR…スクリーン、 TR…移動方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示装置としてのプロジェクターは、オフィスでの会議や家庭内での映画等の視聴といった様々な場面で利用されている。このようなプロジェクターは、高い設置性を備え、一般的な床置きの状態のみならず、天井に設置された状態でも利用される。そのため、プロジェクターの本体の設置状態に応じた設置モードを設定することで、プロジェクターは、設置状態に応じた表示を行うことができるようになっている。
【0003】
このような設置状態に応じた制御の切り替えを行うプロジェクターについて、種々提案されている。例えば特許文献1及び特許文献2には、設置状態に対応した設定が可能な設置モードに応じて制御を切り替えるプロジェクターが開示されている。具体的には、特許文献1には、設置モードとして天吊りモードが設定されたときには、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。特許文献2には、角度センサーを備え、角度センサーにより天吊り設置状態を検出したときに、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−31032号公報
【特許文献2】特開2009−04244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、プロジェクターの多機能化が進み、ユーザーにとって、プロジェクターの使い勝手がより一層向上している。特許文献1や特許文献2に開示された技術は、プロジェクター本体の設置状態に基づいて制御を切り替えることによって、どの設置状態であっても同様に利用することができる技術である。しかしプロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、ユーザーの利用を制限した方が望ましい場合がある。ところが、プロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、特許文献1や特許文献2に開示された技術では、ユーザーの利用を制限することができないという問題がある。このようなユーザーの利用に向かない機能については、例えば、製品マニュアル等での注意書き等でユーザーに告知する方法もあるが、ユーザーが誤って利用してしまう可能性が残る。
【0006】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の第1の態様は、プロジェクターは、第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部とを含み、前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にされ、前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にされる。
【0008】
本態様においては、モード設定部により設定される投写モードに応じて、外部機器接続部に外部機器の接続が可能な状態、又は接続が不可能な状態に設定される。これにより、投写モードの設定により、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0009】
(2)本発明の第2の態様に係るプロジェクターは、第1の態様において、前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部がプロジェクター本体内に収納された状態で固定される。
【0010】
本態様によれば、第2の投写モードが設定されたとき、外部機器接続部がプロジェクター本体内に収納された状態で固定したので、ユーザーは、外部機器接続部に外部機器を接続することができなくなる。そのため、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いることがユーザーの利用に向かない場合に、第2の投写モードとして設定することで、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0011】
(3)本発明の第3の態様に係るプロジェクターは、第1の態様において、前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部に、前記外部機器の接続を妨害する妨害部材が設けられる。
【0012】
本態様によれば、第2の投写モードが設定されたとき、妨害部材により外部機器接続部への外部機器の接続を妨害するようにしたので、ユーザーは、外部機器接続部に外部機器を接続することができなくなる。そのため、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いることがユーザーの利用に向かない場合に、第2の投写モードとして設定することで、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0013】
(4)本発明の第4の態様に係るプロジェクターは、第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つの態様において、前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、前記ドックコネクターは、前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成される。
【0014】
本態様によれば、上記の効果に加えて、ドックコネクターが収納可能となり、プロジェクターのコンパクト化に寄与できる上に、プロジェクターにより投写される画像を遮ることなく、外部機器の操作面で操作することができるようになる。
【0015】
(5)本発明の第5の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様において、前記モード設定部は、前記プロジェクターの本体の設置状態に対応したモードを設定する。
【0016】
本態様によれば、プロジェクター本体の設置状態に応じて、外部機器接続部に接続される外部機器を用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0017】
(6)本発明の第6の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様乃至第5の態様のいずれか1つの態様において、前記第1の投写モードは、床置きモードであり、前記第2の投写モードは、天吊りモードである。
【0018】
本態様によれば、プロジェクターが床置き設置されたときに、外部機器接続部に接続される外部機器を用いて画像表示又は音出力を行うことができるようになる。また、プロジェクターが天吊り設置されたときに、外部機器接続部に接続される外部機器を用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。例えば、天吊り設置されたときに、外部機器接続部に接続した外部機器が脱落して落下することを防止することができる。
【0019】
(7)本発明の第7の態様は、第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部と、を含むプロジェクターの制御方法が、前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にし、前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にする。
【0020】
本態様においては、モード設定部により設定される投写モードに応じて、外部機器接続部に外部機器の接続が可能な状態、又は接続が不可能な状態に設定される。これにより、投写モードの設定により、外部機器接続部に接続される外部機器をソースとして用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限するプロジェクターの制御方法を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施形態におけるプロジェクターの本体の前面側の外観の概略図。
【図2】第1の実施形態におけるプロジェクターの本体の背面側の外観の概略図。
【図3】第1の実施形態におけるプロジェクターのドックコネクターに設けられる機器接続コネクターの概略図。
【図4】図4(A)は、ドックコネクターの収納状態の説明図。図4(B)は、ドックコネクターの非収納状態の説明図。
【図5】第1の実施形態における機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に示す図。
【図6】第1の実施形態におけるプロジェクターにより構成されるプロジェクターシステムの説明図。
【図7】天吊り設置されたプロジェクターを備えた第1の実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図。
【図8】第1の実施形態におけるプロジェクターのドックコネクターに対する制御例の説明図。
【図9】第1の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図10】図9の信号処理部の構成例の機能ブロック図。
【図11】ソレノイド制御部の動作例のフロー図。
【図12】図12(A)は、ソレノイド制御部により収納状態のドックコネクターがアンロックされた状態の説明図。図12(B)は、ソレノイド制御部により収納状態のドックコネクターがロックされた状態の説明図。図12(C)は、非収納状態のドックコネクターの説明図。
【図13】信号処理部におけるモード設定処理の処理例のフロー図。
【図14】第2の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図15】第2の実施形態における信号処理部によるカバー部材に関する動作例のフロー図。
【図16】図16(A)は、第2の実施形態における機器接続コネクターの構成の概要を示す図。図16(B)は、機器接続コネクターを覆うカバー部材の構成の概要を示す図。図16(C)は、第2の実施形態においてカバー部材により機器接続コネクターが覆われた状態を模式的に示す図。
【図17】第3の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図18】第3の実施形態における信号処理部による妨害部材に関する動作例のフロー図。
【図19】図19(A)は、第3の実施形態における妨害部材の収納状態の説明図。図19(B)は、第3の実施形態における妨害部材の非収納状態の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
【0023】
〔第1の実施形態〕
図1及び図2に、本発明の第1の実施形態に係るプロジェクターの本体の外観の概略図を示す。図1は、プロジェクターの本体の前面側の外観の概略図を表す。図2は、プロジェクターの本体の背面側の外観の概略図を表す。図2において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0024】
第1の実施形態におけるプロジェクター(広義には、表示装置)10は、投写レンズ12と、ズームリング14とを備えている。本体の前面20側に設けられた投写レンズ12により、スクリーンに映像が投写される。この映像のサイズは、ズームリング14を操作することにより調整される。プロジェクター10には、外部から映像信号(広義には、入力信号)が入力され、プロジェクター10は、該映像信号に基づいて映像をスクリーンに投写する。
【0025】
このプロジェクター10は、映像ソース(入力ソース)の1つとして、出力端子(又は入出力端子)を備える外部機器としての携帯情報機器(携帯機器、携帯情報端末。広義には、外部機器)からの映像信号等に基づいて映像をスクリーンに投写することができる。そのため、プロジェクター10は、携帯情報機器の接続が可能に構成され、該携帯情報機器の出力端子を介して、携帯情報機器内に蓄積された映像信号や音声信号(広義には、入力信号)をプロジェクター10に供給することができるようになっている。プロジェクター10は、本体に備える操作パネル又はリモコン(図示せず)によるユーザーの操作により、携帯情報機器に蓄積された映像信号や音声信号に基づいて映像を表示したり、音を出力したりする。
【0026】
このような携帯情報機器は、プロジェクター10が備える機器接続コネクター(携帯情報機器接続部。広義には、外部機器接続部)に接続される。プロジェクター10は、本体の背面22側に、機器接続コネクターが設けられるドックコネクター16を備えている。ドックコネクター16は、引き出し可能に構成されており、収納状態のドックコネクター16を引き出し方向(手前方向)DRに引き出すことで、機器接続コネクターが外部に露出する。
【0027】
図3に、プロジェクター10の機器接続コネクターの説明図を示す。図3は、プロジェクター10のドックコネクター16に設けられる機器接続コネクターの概略図を表す。
図4(A)、図4(B)に、ドックコネクター16の説明図を示す。図4(A)は、ドックコネクター16の収納状態の説明図を示す。図4(B)は、ドックコネクター16の非収納状態の説明図を示す。なお、図4(A)、図4(B)は、プロジェクター10におけるドックコネクター16の構造について上面から見た図を模式的に表している。図4(A)、図4(B)において図3と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0028】
図3に示すように、機器接続コネクター18は、ドックコネクター16において上向きに設けられている。ドックコネクター16は、例えばプロジェクター10内に設けられた空間、又はプロジェクター10の底面の下に設けられた空間に収納できるように構成される。このドックコネクター16が収納状態では、機器接続コネクター18が外部に露出しないため、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができないようになっている。ドックコネクター16を引き出し方向DRに引き出すことで、機器接続コネクター18が外部に露出し、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができるようになる。
【0029】
図5に、機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に示す。図5において、図3、図4(A)又は図4(B)と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。携帯情報機器30は、画面32を備えており、画面32上にタッチパッドの操作面34が設けられる。操作者は、画面32を見ながら操作面34を操作することで、携帯情報機器30の各種操作を行う。そのため、携帯情報機器30は、操作面34が外側に向くように機器接続コネクター18に装着される。携帯情報機器30は、引き出し方向DRと交差する接続方向KRから機器接続コネクター18に接続(装着)される。携帯情報機器30は、機器接続コネクター18への装着状態で、出力端子からプロジェクター10に映像信号や音声信号の出力が可能になる。
【0030】
また、携帯情報機器30は、映像信号等の出力機能の他に、外部機器と通信する機能を有しており、機器接続コネクター18に接続することによって制御信号線を介した通信も可能に構成される。そのため、プロジェクター10に携帯情報機器が接続された状態で、操作パネル等により携帯情報機器の各種操作が可能となり、逆に、携帯情報機器30の操作によりプロジェクター10の各種操作が可能となる。
【0031】
図6に、第1の実施形態におけるプロジェクター10により構成されるプロジェクターシステムの説明図を示す。図6において、図5と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。プロジェクターシステム(広義には、表示システム)50は、プロジェクター10と、プロジェクター10に接続された携帯情報機器30とを備えている。プロジェクター10は、床置き設置された状態で、携帯情報機器30が図6に示すように接続される。プロジェクター10は、操作パネルやリモコン40を操作することによって操作されるが、携帯情報機器30の操作面34を操作することによっても操作される。このプロジェクターシステム50は、機器接続コネクター18に接続された状態で携帯情報機器30の画面32に表示される画像を、プロジェクター10によってスクリーンSCRに投写することができる。
【0032】
このプロジェクター10は、床置き設置や天吊り設置での利用ができる。そのため、図6に示すプロジェクターシステム50におけるプロジェクター10は、設置モードとして床置きモード(広義には、第1の投写モード)に設定される。これにより、床置き設置されたプロジェクター10は、図6に示すように携帯情報機器30の画面32に表示される画像をスクリーンSCRに投写することができる。これに対して天吊り設置で利用されるとき、プロジェクター10は、設置モードとして天吊りモード(広義には、第2の投写モード)が設定される。
【0033】
図7に、天吊り設置されたプロジェクター10を備えた第1の実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図を示す。天吊り設置されたとき、プロジェクター10の本体の底面側を天井に固定するため、設置モードとして天吊りモードに設定することで、プロジェクター10は、映像を180度回転させて表示する制御を行う。このように、プロジェクター10は、設定された設置モードに応じて、表示方法を切り替える制御を行う。
【0034】
ところで、プロジェクター10には、図3に示すように機器接続コネクター18が設けられる。そのため、天吊り設置された状態では、プロジェクター10の機器接続コネクター18に対し、携帯情報機器30を下方向から接続することになり、機器接続コネクター18の保持力だけで携帯情報機器30の重量を支えることになる。機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも大きい場合、携帯情報機器30が保持されるものの、機器接続コネクター18と携帯情報機器30の出力端子との間の接触が不十分になりやすくなる。また、振動の影響等によって携帯情報機器30が落下する可能性がある。一方、機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも小さい場合、携帯情報機器30は落下してしまう。
【0035】
このように、天吊り設置された状態では、プロジェクター10に対して携帯情報機器30の接続を許可しないことが望ましい上に、誤ってユーザーが携帯情報機器30を接続しないような対策を講ずることが望ましい。そこで、第1の実施形態では、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10は、ドックコネクター16に設けられる機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が不可能な状態にする。一方、設置モードとして床置きモードが設定されたとき、プロジェクター10は、ドックコネクター16に設けられる機器接続コネクター18に携帯情報機器30の接続が可能な状態にする。具体的には、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10では、ドックコネクター16が引き出し方向に引き出すことができないようにする。設置モードとして床置きモードが設定されたとき、プロジェクター10では、ドックコネクター16が引き出し方向に引き出すことができるようにする。
【0036】
図8に、第1の実施形態におけるプロジェクター10のドックコネクター16に対する制御例の説明図を示す。図8は、図4(A)又は図4(B)と同様に、プロジェクター10を上面から見た図を模式的に表している。
【0037】
プロジェクター10は、ソレノイド60と、可動ピン62とを備えている。可動ピン62は、ソレノイド60により移動方向TRに移動可能に構成されている。ドックコネクター16の例えば側面には、凹部17が設けられており、可動ピン62が移動方向TRに突出して凹部17に差し込まれる。凹部17に可動ピン62が差し込まれた状態では、ドックコネクター16は固定され、ドックコネクター16はロックされることになる。従って、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10は、ソレノイド60に電流を流して可動ピン62を移動方向TRに突出させることで、ドックコネクター16をロックすることができる。また、ソレノイド60への電流供給が停止されると、可動ピン62が元の位置に戻る構成を有している。そのため、設置モードとして床置きモードが停止されたとき、プロジェクター10は、ソレノイド60への電流供給を停止する制御を行う。なお、可動ピン62の機能を、ソレノイド60を構成する鉄心により実現するようにしてもよく、以下では、可動ピン62がソレノイド60の鉄心と一体構成をなしているものとして説明する。
【0038】
図9に、第1の実施形態におけるプロジェクター10の構成例の機能ブロック図を示す。図9において、図1又は図8と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図9では、映像入力端子は、映像信号に同期した音声信号が入力される音声入力端子を適宜含めるものとする。
【0039】
プロジェクター10は、上述の機器接続コネクター18を有するドックコネクター16と、ソレノイド60との他に、映像入力端子70と、ドックコネクター検出部80とを備えている。また、プロジェクター10は、信号処理部100と、操作部122と、受信部124と、ランダムアクセスメモリー(Random Access Memory:以下、RAM)126と、読み出し専用メモリー(Read Only Memory:以下、ROM)128とを備えている。更に、プロジェクター10は、投写部140と、音出力部160とを備えている。投写部140は、液晶駆動回路142と、液晶パネル144と、光源146と、投写レンズ12とを備えている。
【0040】
映像入力端子70は、1又は複数の端子からなり、1又は複数種類の映像信号又は音声信号が入力される。このような映像入力端子70は、例えばコンピューター入力端子及び音声入力端子(以下、適宜、コンピューター入力端子等と略す)を含み、コンピューター映像信号及び音声信号、ビデオ機器のコンポーネントビデオ信号が入力される。また、映像入力端子70は、例えばS−ビデオ入力端子やビデオ入力端子及び音声入力端子等、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)入力端子、USBのタイプB端子、USB端子を含む。
【0041】
ドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16が収納状態であるか否かを検出する。例えば、ドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16が収納状態で押下され、非収納状態で解放されるスイッチ素子を含み、該スイッチ素子の押下状態に基づいてドックコネクター16が収納状態であるか否かを検出する。ドックコネクター検出部80の検出結果は、信号処理部100に対して出力される。
【0042】
操作部122は、例えば操作パネルにより構成され、ユーザーの操作を受け付け、ユーザーの操作に対応した操作情報を信号処理部100に対して出力する。受信部124は、リモコン40によるユーザーの操作に対応した操作情報の受信処理を行い、受信処理後の操作情報を信号処理部100に対して出力する。
【0043】
信号処理部100は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100は、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子70からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100は、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100が行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSD(On Screen Display)メニュー生成処理等がある。
【0044】
また、信号処理部100は、設置モードの設定を行い、該設置モードが天吊りモードに設定されたとき、ドックコネクター16を固定する制御を行い、プロジェクター10が天吊り設置された状態で、ドックコネクター16を引き出せないようにする。更に、信号処理部100は、ドックコネクター検出部80によってドックコネクター16の非収納状態(収納されていない状態)が検出されたとき、設置モードの変更を禁止する制御を行う。具体的には、ドックコネクター検出部80によってドックコネクター16の非収納状態が検出されたとき、信号処理部100は、設置モードとして天吊りモードへの変更を禁止する制御を行う。
【0045】
このような信号処理部100は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、以下、CPU)を備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100が有するCPUは、ROM128に予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0046】
投写部140では、液晶駆動回路142が、信号処理部100による信号処理後の映像信号に基づいて液晶パネル144を駆動する。液晶パネル144には、光源146からの光が照射されており、投写部140は、液晶パネル144によって変調された変調光を用いて、投写レンズ12によりスクリーンに投写する。
【0047】
音出力部160は、例えば図2に示すプロジェクター10の本体の背面22側に配置される。これにより、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続された状態で、携帯情報機器30の操作面34を操作しながら、投写レンズ12により投写される映像を遮ることなく、音出力を行うことができる。
【0048】
図10に、図9の信号処理部の構成例の機能ブロック図を示す。図10において、図9と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。信号処理部100は、モード設定部102と、OSDメニュー生成部104と、画像処理部106と、ソレノイド制御部108とを備えている。モード設定部102は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、プロジェクター10の設置モード(広義には、投写モード)を設定する。第1の実施形態では、モード設定部102が、床置きモード又は天吊りモードを設定するものとする。このようなモード設定部102における設定結果は、画像処理部106に通知され、設置モードに応じた画像処理等が行われる。
【0049】
OSDメニュー生成部104は、OSDメニューを表示するためのOSDメニュー画像(例えば、設置モード設定メニュー画像)を生成する。このOSDメニュー生成部104は、操作部122又は受信部124からの操作情報を適宜反映させてOSDメニュー画像を生成する。
【0050】
画像処理部106は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つの映像信号等に切り替える。そして、画像処理部106は、切り替えられた映像入力端子からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力し、該映像信号に同期した音声信号を音出力部160に出力する。
【0051】
画像処理部106は、モード設定部102により床置きモード(第1の投写モード)が設定されたとき、機器接続コネクター18及び映像入力端子70のいずれかを介して入力された映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部106は、モード設定部102により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18及び映像入力端子70のいずれかを介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0052】
一方、画像処理部106は、モード設定部102により天吊りモード(第2の投写モード)が設定されたとき、映像入力端子70を介して入力された映像信号を投写部140に出力する。このとき、画像処理部106は、映像を180度回転させた映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部106は、モード設定部102により天吊りモードが設定されたとき、映像入力端子70を介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0053】
ソレノイド制御部108は、モード設定部102により設定された設置モードに応じて、ソレノイド60への電流供給を制御する。
【0054】
図11に、ソレノイド制御部108の動作例のフロー図を示す。ソレノイド制御部108は、モード設定部102により設定された設置モードが天吊りモードであるか否かを判定する(ステップS10)。天吊りモードが設定されたとき(ステップS10:Y)、ソレノイド制御部108は、ソレノイド60に電流を流して上述のようにドックコネクター16を固定する制御を行い(ステップS12)、一連の処理を終了する(エンド)。ステップS10において天吊りモードが設定されなかったとき(ステップS10:N)、ソレノイド制御部108は、モード設定部102によって床置きモードが設定されたと判断する。そして、ソレノイド制御部108は、ソレノイド60への電流供給を停止して、ドックコネクター16のロックを解除した状態に設定する制御を行い(ステップS14)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0055】
なお、図10において、モード設定部102、OSDメニュー生成部104、及びソレノイド制御部108の機能は、例えばソフトウェア処理により実現することができる。画像処理部106の機能は、例えば画像処理回路等のハードウェアにより実現することができる。
【0056】
図12(A)、図12(B)、及び図12(C)に、ソレノイド制御部108の制御によるドックコネクター16の状態の説明図を示す。図12(A)〜図12(C)は、図8と同様に、プロジェクター10におけるドックコネクター16の構造について上面から見た図を模式的に表している。なお、図12(A)〜図12(C)において、図8と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0057】
設置モードとして床置きモードが設定されているとき、ドックコネクター16が収納状態であっても、ソレノイド制御部108は、図12(A)に示すようにドックコネクター16をロックしない。そのため、ドックコネクター16が引き出し可能な状態にされる。従って、ユーザーは、図12(C)に示すようにドックコネクター16を引き出し、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができる。これにより、プロジェクター10は、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づいて、画像表示又は音出力を行うことができる。
【0058】
これに対して、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、ソレノイド制御部108は、図12(B)に示すようにドックコネクター16をロックする。そのため、ドックコネクター16が引き出し不可能な状態にされる。従って、ユーザーは、ドックコネクター16を引き出すことができず、機器接続コネクター18に携帯情報機器30を接続することができない。これにより、プロジェクター10は、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づく画像表示等を行うことができない。
【0059】
また、第1の実施形態では、ドックコネクター16を使用中には、設置モードが切り替わらないように制御する。具体的には、プロジェクター10は、ドックコネクター検出部80により、ドックコネクター16が引き出し方向に引き出されて非収納状態であることが検出されたとき、モード設定部102による天吊りモードへの切り替えを禁止又は無効化する。こうすることで、機器接続コネクター18の接続状態と設置モードとの矛盾が起こらないようにする。
【0060】
図13に、信号処理部100におけるモード設定処理の処理例のフロー図を示す。図13は、ユーザーの操作情報に基づいてモード設定操作が行われたときの処理例を表す。なお、図13では、設置モードが、床置きモードと天吊りモードの2種類であるものとして説明する。
【0061】
ユーザーにより所定のモード設定操作が行われると、ドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16が収納状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ドックコネクター16が収納状態であるとき(ステップS20:Y)、OSDメニュー生成部104は、設置モード設定メニュー画像を生成し、投写部140により設置モード設定メニュー画像を表示させる(ステップS22)。
【0062】
次に、モード設定部102は、操作部122又は受信部124からのユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして床置きモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS24)。設置モードとして床置きモードが指定されたとき(ステップS24:Y)、モード設定部102は、設置モードとして床置きモードに設定する(ステップS26)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0063】
ステップS24において設置モードして床置きモードが指定されなかったとき(ステップS24:N)、モード設定部102は、ユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして天吊りモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS28)。設置モードとして天吊りモードが指定されたとき(ステップS28:Y)、モード設定部102は、設置モードとして天吊りモードに設定する(ステップS30)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0064】
また、ステップS20において、ドックコネクター16が収納状態でないとき(ステップS20:N)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。更に、ステップS28において、天吊りモードが指定されなかったとき(ステップS28:N)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0065】
以上のように、ドックコネクター16が収納状態であるか、非収納状態であるかを検出し、ドックコネクター16が非収納状態のときに設置モードの設定画像を表示しないようにしている。これにより、ドックコネクター16を引き出して非収納状態としているときにユーザーが、設置モードを天吊りモードに切り替えてしまう事態を回避することができるようになる。
【0066】
以上説明したように、第1の実施形態によれば、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、機器接続コネクター18に携帯情報機器30への接続をできないようにしたので、携帯情報機器30が脱落する事故を未然に防ぐことができる。更に、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0067】
〔第2の実施形態〕
第1の実施形態では、機器接続コネクター18が設けられたドックコネクター16を収納状態でロックすることで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにしていたが、本発明に係る実施形態はこれに限定されるものではない。本発明に係る第2の実施形態では、機器接続コネクター18をカバー部材で覆うことで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにする。このような第2の実施形態におけるプロジェクターの外観は、第1の実施形態と同様とすることができる。
【0068】
図14に、第2の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図を示す。図14において、図9と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。第2の実施形態におけるプロジェクター10aは、機器接続コネクター18を有するドックコネクター16と、カバー部材200と、カバー部材開閉機構部202と、映像入力端子70とを備えている。また、プロジェクター10aは、信号処理部100aと、操作部122と、受信部124と、RAM126と、ROM128aと、投写部140と、音出力部160とを備えている。第2の実施形態におけるプロジェクター10aが第1の実施形態におけるプロジェクター10と異なる点は、ドックコネクター16のロック制御を行わず、機器接続コネクター18を覆うカバー部材200を設け、カバー部材200の開閉動作又は閉状態のロックをできるようにした点である。
【0069】
カバー部材200は、機器接続コネクター18を覆うための部材である。カバー部材開閉機構部202は、カバー部材200による開閉動作を行う。例えば、カバー部材開閉機構部202は、信号処理部100aからの制御により、カバー部材200の開閉動作又はカバー部材200の閉状態のロックを行う。
【0070】
信号処理部100aは、信号処理部100と同様に、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100aは、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子70からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100aは、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100aが行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSDメニュー生成処理等がある。
【0071】
また、信号処理部100aは、設置モードの設定を行い、該設置モードが天吊りモードに設定されたとき、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200で機器接続コネクター18を覆う制御を行う。具体的には、例えば信号処理部100aは、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部に移動する制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200を固定する制御を行う。これにより、プロジェクター10bが天吊り設置された状態で、機器接続コネクター18を使用できないようにする。また、信号処理部100aは、設置モードが床置きモードに設定されたとき、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部を開ける制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200の固定を解除する制御を行う。
【0072】
このような信号処理部100aは、CPUを備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100aが有するCPUは、ROM128aに予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0073】
図15に、信号処理部100aによるカバー部材200に関する動作例のフロー図を示す。信号処理部100aは、モード設定部により設定された設置モードが天吊りモードであるか否かを判定する(ステップS40)。天吊りモードが設定されたとき(ステップS40:Y)、信号処理部100aは、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部に移動する制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200を固定する制御を行う(ステップS42)。その後、信号処理部100aは、一連の処理を終了する(エンド)。ステップS40において天吊りモードが設定されなかったとき(ステップS40:N)、信号処理部100aは、モード設定部によって床置きモードが設定されたと判断する。そして、信号処理部100aは、カバー部材開閉機構部202によりカバー部材200を機器接続コネクター18の上部を開ける制御、又は機器接続コネクター18を覆った状態のカバー部材200の固定を解除する制御を行う(ステップS44)。ステップS44では、機器接続コネクター18を露出、又は露出可能な状態にされる。その後、信号処理部100aは、一連の処理を終了する(エンド)。
【0074】
図16(A)、図16(B)、図16(C)に、第2の実施形態の動作説明図を示す。図16(A)は、第2の実施形態における機器接続コネクター18の構成の概要を表す。図16(B)は、機器接続コネクター18を覆うカバー部材200の構成の概要を表す。図16(C)は、第2の実施形態においてカバー部材200により機器接続コネクター18が覆われた状態を模式的に表す。図16(A)〜図16(C)は、機器接続コネクター18の外観の構成の斜視図を表しており、図14と同様の部分には同一符号を付している。
【0075】
機器接続コネクター18は、例えば図16(A)に示すように、ドックコネクター16に形成され上面が開口された凹部の底面に設けられる。カバー部材200は、図16(B)に示すようにスライドされて、凹部の上面を覆うことで、機器接続コネクター18を使用できない状態にする(図16(C))。
【0076】
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、機器接続コネクター18に携帯情報機器30への接続をできないようにしたので、携帯情報機器30が脱落する事故を未然に防ぐことができる。更に、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0077】
〔第3の実施形態〕
第1の実施形態では、機器接続コネクター18が設けられたドックコネクター16を収納状態でロックすることで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにしていたが、本発明に係る実施形態はこれに限定されるものではない。本発明に係る第3の実施形態では、機器接続コネクター18(又は機器接続コネクター18の近傍)に妨害部材を設けることで、ユーザーが機器接続コネクター18を使用できないようにする。このような第3の実施形態におけるプロジェクターの外観は、第1の実施形態と同様とすることができる。
【0078】
図17に、第3の実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図を示す。図17において、図9と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。第3の実施形態におけるプロジェクター10bは、機器接続コネクター18を有するドックコネクター16と、妨害部材250と、ソレノイド252と、映像入力端子70とを備えている。また、プロジェクター10bは、信号処理部100bと、操作部122と、受信部124と、RAM126と、ROM128bと、投写部140と、音出力部160とを備えている。第3の実施形態におけるプロジェクター10bが第1の実施形態におけるプロジェクター10と異なる点は、ドックコネクター16のロック制御を行わず、設置モードに応じて機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250を設けるようにした点である。
【0079】
妨害部材250は、携帯情報機器30を接続できなくなる機器接続コネクター18の近傍に設けることができるようになっている。機器接続コネクター18に妨害部材250が設けられたとき、携帯情報機器30を接続できなくなる。このような妨害部材250の機能は、例えば第1の実施形態と同様の可動ピン又はソレノイドを構成する鉄心により実現される。ソレノイド252は、妨害部材250を機器接続コネクター18の近傍に設けたり、妨害部材250を収納したりする。このようなソレノイド252は、例えば信号処理部100bからの制御により、妨害部材250を収納状態又は非収納状態にする。
【0080】
信号処理部100bは、信号処理部100と同様に、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100bは、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子70からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100bは、機器接続コネクター18、及び映像入力端子70のいずれか1つからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100bが行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSDメニュー生成処理等がある。
【0081】
また、信号処理部100bは、設置モードの設定を行い、該設置モードが天吊りモードに設定されたとき、ソレノイド252により妨害部材250を非収納状態にすることで、機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250を設けるように制御する。これにより、プロジェクター10bが天吊り設置された状態で、機器接続コネクター18を使用できないようにする。また、信号処理部100bは、設置モードが床置きモードに設定されたとき、ソレノイド252により妨害部材250を収納状態にする制御を行う。
【0082】
このような信号処理部100bは、CPUを備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100bが有するCPUは、ROM128bに予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0083】
図18に、信号処理部100bによる妨害部材250に関する動作例のフロー図を示す。信号処理部100bは、モード設定部により設定された設置モードが天吊りモードであるか否かを判定する(ステップS50)。天吊りモードが設定されたとき(ステップS50:Y)、信号処理部100bは、ソレノイド252により妨害部材250を非収納状態にして、機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250を設ける制御を行う(ステップS52)。その後、信号処理部100bは、一連の処理を終了する(エンド)。ステップS50において天吊りモードが設定されなかったとき(ステップS50:N)、信号処理部100bは、モード設定部によって床置きモードが設定されたと判断する。そして、信号処理部100bは、ソレノイド252により妨害部材250を収納する制御を行い(ステップS54)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0084】
図19(A)、図19(B)に、第3の実施形態の動作説明図を示す。図19(A)は、第3の実施形態における妨害部材250の収納状態の説明図を表す。図19(B)は、第3の実施形態における妨害部材250の非収納状態の説明図を表す。
【0085】
機器接続コネクター18の近傍には、例えば図19(A)に示すように、ソレノイド252により収納が可能に構成される妨害部材250が設けられる。このとき、機器接続コネクター18には携帯情報機器30の出力端子を接続することができる。これに対して、ソレノイド252により妨害部材250が非収納状態にされたとき、図19(B)に示すように、機器接続コネクター18の近傍に妨害部材250が設けられる。これにより、機器接続コネクター18には携帯情報機器30の出力端子を接続することができない状態にされる。
【0086】
以上説明したように、第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、機器接続コネクター18に携帯情報機器30への接続をできないようにしたので、携帯情報機器30が脱落する事故を未然に防ぐことができる。更に、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0087】
以上、本発明に係るプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を上記のいずれかの実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記のいずれかの実施形態に限定されるものではない。例えば、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、次のような変形も可能である。
【0088】
(1)第1の実施形態では、ドックコネクター検出部80が、収納状況に応じて押下されるスイッチ素子によりドックコネクター16の収納状態を検出するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。ドックコネクター検出部80は、例えばセンサーにより構成され、ドックコネクター16の収納状態をセンサーにより検出するようにしてもよい。このようなドックコネクター検出部80は、ドックコネクター16の収納状態と非収納状態とで、出力が変化するものであればよい。
【0089】
(2)上記のいずれかの実施形態では、プロジェクターとして液晶プロジェクターを例に説明したが、透過型の液晶パネルや反射型の液晶パネルを用いたプロジェクター等の表示装置を採用することができる。また、本発明に係るプロジェクターは、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター等であってもよい。
【0090】
(3)上記のいずれかの実施形態では、本発明に係る投写モードとして設置モードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。プロジェクターの設置状態にかかわらず、例えばプロジェクターの使用状態に応じて機能の一部を制限するものに適用することができる。
【0091】
(4)上記のいずれかの実施形態では、設置モードとして、床置きモード及び天吊りモードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、上記のいずれかの実施形態は、「床置き」の語句や「天吊り」の語句に限定されるものではなく、同様の趣旨の設置状態を示す語句であってもよい。
【0092】
(5)上記のいずれかの実施形態では、プロジェクターシステムにおけるプロジェクターを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一般的な表示装置に適用することができる。このような表示装置として、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等がある。
【0093】
(6)上記の実施形態における携帯情報機器は、映像出力機能又は音出力機能を有する機器であればよい。また、上記の実施携帯における携帯情報機器は、インターネット等のネットワークに接続する機能を有していてもよい。このような上記の実施形態における携帯情報機器は、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Data Assistance)、携帯型音楽プレーヤー、電子辞書、電子手帳、ゲーム機、携帯型パーソナルコンピューター等がある。
【0094】
(7)上記のいずれかの実施形態において、本発明を、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記のいずれかの実施形態において開示された各種方法や、これらの方法をプログラム、及び該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な情報記憶媒体等であってもよい。
【符号の説明】
【0095】
10,10a,10b…プロジェクター、 12…投写レンズ、 14…ズームリング、
16…ドックコネクター、 17…凹部、
18…機器接続コネクター(外部機器接続部)、 20…前面、 22…背面、
30…携帯情報機器(外部機器)、 32…画面、 34…操作面、 40…リモコン、
50…プロジェクターシステム、 60,252…ソレノイド、 62…可動ピン、
70…映像入力端子、 80…ドックコネクター検出部、
100,100a,100b…信号処理部、 102…モード設定部、
104…OSDメニュー生成部、 106…画像処理部、 108…ソレノイド制御部、
122…操作部、 124…受信部、 126…RAM、
128,128a,128b…ROM、 140…投写部、 142…液晶駆動回路、
144…液晶パネル、 146…光源、 160…音出力部、 200…カバー部材、
202…カバー部材開閉機構部、250…妨害部材、 DR…引き出し方向、
KR…接続方向、 SCR…スクリーン、 TR…移動方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、
出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、
前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部とを含み、
前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にされ、
前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にされることを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
請求項1において、
前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部がプロジェクター本体内に収納された状態で固定されることを特徴とするプロジェクター。
【請求項3】
請求項1において、
前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部に、前記外部機器の接続を妨害する妨害部材が設けられることを特徴とするプロジェクター。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、
前記ドックコネクターは、
前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成されることを特徴とするプロジェクター。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記モード設定部は、
前記プロジェクターの本体の設置状態に対応したモードを設定することを特徴とするプロジェクター。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記第1の投写モードは、床置きモードであり、
前記第2の投写モードは、天吊りモードであることを特徴とするプロジェクター。
【請求項7】
第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、
出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、
前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部と、を含むプロジェクターの制御方法であって、
前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にし、
前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にすることを特徴とするプロジェクターの制御方法。
【請求項1】
第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、
出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、
前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部とを含み、
前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にされ、
前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にされることを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
請求項1において、
前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部がプロジェクター本体内に収納された状態で固定されることを特徴とするプロジェクター。
【請求項3】
請求項1において、
前記第2の投写モードのとき、前記外部機器接続部に、前記外部機器の接続を妨害する妨害部材が設けられることを特徴とするプロジェクター。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、
前記ドックコネクターは、
前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成されることを特徴とするプロジェクター。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記モード設定部は、
前記プロジェクターの本体の設置状態に対応したモードを設定することを特徴とするプロジェクター。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記第1の投写モードは、床置きモードであり、
前記第2の投写モードは、天吊りモードであることを特徴とするプロジェクター。
【請求項7】
第1の投写モード又は第2の投写モードを設定するモード設定部と、
出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部と、
前記外部機器接続部を介して前記外部機器から入力された入力信号に基づいて画像表示を行う投写部と、を含むプロジェクターの制御方法であって、
前記モード設定部により前記第1の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が可能な状態にし、
前記モード設定部により前記第2の投写モードに設定されたとき、前記外部機器接続部に前記外部機器の接続が不可能な状態にすることを特徴とするプロジェクターの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−198397(P2012−198397A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62559(P2011−62559)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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