プロジェクター
【課題】外装筺体の平面サイズを小型化して設置自由度を高めることができるプロジェクターを提供する。
【解決手段】画像情報に応じて変調された光束を被投射面上に投射する光学ユニットと、電子部品が実装された基板65と、該基板65ならびに光学ユニットを収容する外装筺体3とを備え、該外装筺体3には、厚さ方向一側に天面部11、他側に底面部12がそれぞれ設けられ、天面部11には、外装筺体3の厚さ方向で傾斜する第2傾斜面19が形成され、第2傾斜面19と略同一方向に傾斜してメイン基板65a、ドライバ基板65bが配置されていることを特徴とする。
【解決手段】画像情報に応じて変調された光束を被投射面上に投射する光学ユニットと、電子部品が実装された基板65と、該基板65ならびに光学ユニットを収容する外装筺体3とを備え、該外装筺体3には、厚さ方向一側に天面部11、他側に底面部12がそれぞれ設けられ、天面部11には、外装筺体3の厚さ方向で傾斜する第2傾斜面19が形成され、第2傾斜面19と略同一方向に傾斜してメイン基板65a、ドライバ基板65bが配置されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像情報に応じた画像をスクリーンなどの被投射面上に投射する光学ユニットと、この光学ユニットを内部に収容する外装筺体とを備えたプロジェクターにおいて、プロジェクターと被投射面との距離を短縮するべく、反射部材により画像を反射させてから画像光を投射させるいわゆる超短焦点タイプのプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このプロジェクターの外装筺体は、投射方向からみて、左右方向に延びる略V字断面の凹部を備えており、この凹部の背面側の第1傾斜面に開口部が形成され、この開口部を介して画像光が斜め前方に向かって投射される。そして、上記凹部の前面側には、画像光を避けるために第1傾斜面とは反対方向に傾斜する第2傾斜面が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−2650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の超短焦点タイプのプロジェクターは、被投射面の直上の壁などに固定される金具を介して天井下に設置したり、スクリーン直近のフロア上に設置して使用できることから、被投射面に人物の影が映るのを防止でき、さらに、スクリーンの前で説明する人の目に投射光が入りまぶしいと感じることが無いという利点があり好評を得ている。
ところで、上記プロジェクターにあっては、設置自由度の更なる向上が望まれている。このプロジェクターの場合、天井下や床上などに設置されることから、設置スペースを小さくするためには外装筺体の平面サイズを小型化する必要がある。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、外装筺体の平面サイズを小型化して設置自由度を高めることができるプロジェクターを提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプロジェクターは、上記課題を解決するために、画像情報に応じて変調された光束を被投射面上に投射する光学ユニットと、電子部品が実装された基板と、該基板ならびに前記光学ユニットを収容する外装筺体とを備え、該外装筺体には、厚さ方向一側に天面部、他側に底面部がそれぞれ設けられ、前記天面部には、前記外装筺体の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面が形成され、前記傾斜面と略同一方向に傾斜して前記基板が配置されていることを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、基板を傾斜させない場合と比較して、基板の傾斜分だけ外装筺体の平面サイズを小型化することができる。また、基板を傾斜面と略同一方向に傾斜して配置していることで、外装筺体内部の厚さ方向のスペースを広く利用でき、光学ユニットなど大型部品の収容スペースを確保できるため、外装筺体の厚さ寸法が増大するのを抑制することができる。したがって、外装筺体の平面サイズを小型化して設置自由度を高めることができる。
【0008】
また、前記光学ユニットは、入射された前記光束を反射させて当該光束を前記被投射面に投射させる反射部材を備え、前記天面部は、前記外装筺体の厚さ方向において最も外側となる最外側位置よりも前記底面部側に、前記反射部材により反射された前記光束を通過させるための開口部を備え、前記傾斜面は、前記画像の投射方向に向かうほど前記底面部から離れるように傾斜していることが好ましい。
本発明によれば、とりわけ外装筺体が、その厚さ方向の最外側位置よりも底面部側に光束を通過させるための開口部を備え、傾斜面が、光束の投射方向に位置し、投射方向に向かうほど底面部から離れるように傾斜している場合のように、傾斜面によって外装筺体内部の厚さ方向のスペースが制約される場合であっても、基板を傾斜面の傾斜方向と略同一方向に傾斜させることで、外装筺体の厚さ方向の内部スペースを確保しつつ、外装筺体の平面サイズを小型化することができる。
【0009】
また、前記基板は、機能毎に複数枚形成され、重ねて配置されていることが好ましい。
本発明によれば、機能ごとに基板を形成し、これら機能毎の基板を重ねていることで、複数の機能を一枚の基板にまとめている場合と比較して、基板自体の長さ寸法を短縮化することができるため、外装筺体の平面サイズをさらに小型化することができる。さらに、機能ごとに基板が形成されるので、基板同士の接続を簡素化することができる。
【0010】
また、前記基板には、外部接続用の複数の端子が取り付けられていることが好ましい。
本発明によれば、基板に対して端子が取り付けられていることで、端子も光学ユニットに対して傾斜配置されるため、例えば、外装筺体の限られたスペース内に、複数の端子を配列することができる。
【0011】
また、前記外部接続用の複数の端子が配置されるインターフェース部を備え、該インターフェース部には段差が形成されることが好ましい。
本発明によれば、例えば、ケーブル類が挿通される開口部がユーザから見えない底面部側に開口している場合に、端子に接続されるケーブルを湾曲させる場合があるが、開口部に近い位置の端子を段差により開口部から離間させることができるため、開口部に近い端子に接続されるケーブル類の曲げ半径を緩和して負担軽減を図ることができる。
【0012】
また、前記基板に向かって送風する冷却機構を備えることが好ましい。
本発明によれば、冷却機構より送風された冷却風が、傾斜された基板に吹き付けられることで、基板に対して垂直に冷却風が吹き付けられる場合よりも、基板の傾斜方向に冷却風を円滑に逃がすことができるため、冷却効率の損失を抑制することができる。さらに、基板の傾斜方向に冷却風を送り外装筺体内部における空気の滞留を防止できるため冷却効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態に係るプロジェクターの使用例を示す図である。
【図2】上記プロジェクターを天面部側の前方から見た斜視図である。
【図3】上記プロジェクターを天面部側の後方から見た斜視図である。
【図4】上記プロジェクターを底面部側の後方から見た斜視図である。
【図5】上記プロジェクターのカバー部材を取り外した状態の斜視図である。
【図6】筺体本体部に収容される光学ユニットを後面部側からみた分解斜視図である。
【図7】上記光学ユニットの投射光学装置の内部構成を模式的に示す断面図である。
【図8】上記外装筺体の内部を天面部側から見た上面図である。
【図9】基板の取り付け状態を示す側面図である。
【図10】基板を底面部側から見た斜視図である。
【図11】カバー部材を外した状態の外装筺体の右側面図である。
【図12】基板を右側面部側から見た側面図である。
【図13】基板を、天面部側、且つ、右側面部側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下で用いる図面において、矢印FRはプロジェクター1の前方を示し、矢印UPはプロジェクター1の上方を示し、矢印RHはプロジェクター1の右方を示している。
【0015】
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の使用例を示す図である。
プロジェクター1は、スクリーン等の被投射面SCに光束PLを照射することで、PC(Personal Computer)などから受信される画像情報に応じた画像を被投射面SCに投影する。
図1に示すように、プロジェクター1は、例えば、その天面部11を下方に向けた状態で、天面部11とは反対側の底面部12が、被投射面SCの上方の壁面Hから水平方向に延びる金具2に支持されている。金具2は、壁面Hから離間・接近する方向に伸縮可能なアーム部2aを有しており、当該アーム部2aの伸縮により壁面Hからプロジェクター1までの距離が調整可能になっている。なお、プロジェクター1は、天面部11を上方に向けた状態で床面に載置して被投射面SCに画像を投影することも可能である。
【0016】
図2は、プロジェクター1を天面部11側の前方から見た斜視図であり、図3は、プロジェクター1を天面部11側の後方から見た斜視図である。さらに図4は、プロジェクター1を底面部12側の後方から見た斜視図である。
プロジェクター1は、その外装を構成する例えば合成樹脂製の外装筺体3を備える。外装筺体3は、その厚さ方向一側である上側に天面部11、他側である下側に底面部12を有している。また、外装筺体1は、その幅方向一側である左側に左側面部13、他側である右側に右側面部14を備え、前後方向の一側である前側に前面部15、他側である後側に後面部16を有している。なお、前後方向は、プロジェクター1が金具2により被投射面SCに対して離間および近接される方向である。
【0017】
天面部11には、前後方向中央よりも後面部16側に、幅方向に延びる断面略V字状の凹部17が形成されている。凹部17は、後方に配置される第1傾斜面18及び、前方に配置される第2傾斜面(傾斜面)19を有している。さらに天面部11には、後面部16から第1傾斜面18に至る範囲内の右側に操作パネル25が設けられている。この操作パネル25には、プロジェクター1を操作するための複数のキーが配設されている。
【0018】
第1傾斜面18には、その左側面部13側に、後述する光学ユニット50の反射部材59により反射された画像すなわち光束PLを通過させるための開口部21が形成されている。この開口部21は、外装筺体3の厚さ方向で最も外側となる最外側位置3a(図11参照)よりも底面部12側に配置されており、開口部21の周縁は、外装筺体3の内側に向かって傾斜して形成されている。開口部21を通過した光束PLは、外装筺体3の後方側から前方側斜め上方に向かって投射される。なお、第1傾斜面18には、ユーザが操作するレーザーポインタ(図示せず)の動きなどを検出するカメラ23が配置される第2開口部24が上述した開口部21の右側に形成される。プロジェクター1は、カメラ23の撮像結果に基づきレーザーポインタの軌跡を示す線などを被投射面SCに投影される画像上に重ねて表示する機能を有している。
【0019】
第2傾斜面19は、上述した開口部21から投射される光束PLを避けるための傾斜面であって、開口部21よりも光束PLの投射方向に位置し外装筺体3の厚さ方向に対して傾斜して形成されている。より具体的には、第2傾斜面19は、その後縁が上述した第1傾斜面18の最も底面部12側の下縁に接続され、光束PLの投射方向に向かうほど底面部12から離れるように傾斜して形成されている。
【0020】
左側面部13には、複数のスリット状の開口部31が略矩形の範囲に配列された第1吸気口32ならびに第2吸気口33が前後方向に並んで形成されている。第1吸気口32は、第2傾斜面19の側方に位置し、第2吸気口33は、第1吸気口32よりも前方側で且つ、第1吸気口32よりもやや天面部11側にずれて配置されている。これら第1吸気口32および第2吸気口33にはそれぞれエアフィルター(図示せず)と吸気ファンF(図8参照)とが取り付けられている。吸気ファンFには吸気ダクトD(図6参照)が取り付けられており、この吸気ダクトDの噴出口が後述する光学ユニット50の各液晶ライトバルブ(図示せず)の下方にて上方を向いて開口される。これにより、吸気ダクトDを通じて供給される冷却風は、各液晶ライトバルブの下方から上方に向かって噴出されることとなる。これら吸気ファンFおよび吸気ダクトDを含み光変調装置52の冷却機構が構成される。なお、第1吸気口32の上方で且つ第2吸気口33の後方側のスペースには、吸気口開閉レバー34が配設されている。
【0021】
右側面部14には、上記第1吸気口32および第2吸気口33に略対向する位置、換言すれば、後述する光学ユニット50の光源装置51の光軸後方の位置に、複数のスリット状の開口部35が略矩形の範囲に配列された排気口36が形成される。この排気口36には、外装筺体3内部に取り込まれた冷却空気を一括排気する排気ファンユニット54(図6、図8参照)が取り付けられている。
上記構成によれば、第1吸気口32および第2吸気口33からエアフィルターを介して吸気ファンFにより取り込まれた冷却空気によって光学ユニット50の光変調装置52を構成するRGB毎の液晶ライトバルブ等を冷却することができ、さらに冷却に供された冷却空気を排気ファンユニット54により排気口36から外装筺体3の外部に排出することができる。
【0022】
後面部16には、上記操作パネル25の底面部12側の後方位置に、複数の丸孔37が略矩形の範囲に配列されたスピーカー用のメッシュ部38が形成されている。このメッシュ部38の内部には、スピーカーユニットS(図8参照)が配置され、このメッシュ部38を介してスピーカーユニットSからの音声出力が外装筺体3の外部へと伝達されるようになっている。
【0023】
底面部12には、複数のボス39が形成されている。これらボス39は、金具2のアーム部2aの複数の取付座(図示せず)にそれぞれ対向する位置に配置され、ボス39にアーム部2aの取付座を当接させてビス等で締結することで、プロジェクター1が金具2を介して壁面Hに支持されていわゆる壁掛け状態又は天吊り状態とすることができる。さらに底面部12には、その前面部15側に、メンテナンス用の蓋体40が着脱可能に取り付けられている。この蓋体40は、底面部12から下方に突出して形成されており、この突出する部分は、プロジェクター1が金具2に支持される箇所を避けて当該箇所よりも前面部15側に配置されている。蓋体40の突出する部分は、プロジェクター1が金具2に支持された状態において、金具2と底面部12との間に生じる隙間に配置され、上記隙間を有効利用することが可能となっている(図1参照)。なお、この蓋体40は、水平面41を有しており、プロジェクター1を床面に載置して使用する際に、底面部12の前方側の凸部42とともに外装筺体3を下方から支持する脚部として機能する。
【0024】
図5は、プロジェクター1のカバー部材43を取り外した状態の斜視図である。
図5に示すように、外装筺体3は、第1傾斜面18の右側の一部を構成する壁部43aと、第2傾斜面19の右側の一部を構成する壁部43bと、右側面部14の排気口36よりも後方側の一部を構成する壁部43cとを有するカバー部材43を着脱可能に備えている。このカバー部材43は、外装筺体3の筺体本体部44に対して側方から着脱可能とされる。壁部43cに対向する筺体本体部44の側面には複数の外部端子を備えたインターフェース部46が配設され、カバー部材43の底面部12側には、インターフェース部46に接続されるケーブルを挿通するための底部開口部45が形成されている。
【0025】
図6は、プロジェクター1の筺体本体部44に収容される光学ユニット50を後面部16側からみた分解斜視図である。
図6に示すように、光学ユニット50は、プロジェクター1の装置本体を構成し、上下分割可能な筺体本体部44の内部に収容される。装置本体は、光学ユニット50の他、吸気ファンFなどを有する冷却機構、光学ユニット50や冷却機構などに電力を供給する電源ユニット66(図8参照)、および、これら光学ユニット50、電源ユニット、冷却機構の駆動制御を行う制御ユニット(後述する)などを備えて構成される。
【0026】
光学ユニット50は、光束PLを射出する光源装置51と、この光源装置51から射出された光束PLを外部から入力される画像情報に応じて変調する液晶ライトバルブ等を備える光変調装置52と、この光変調装置52により変調された光束PLを被投射面SCに投射する投射光学装置53等を備えて構成される。
ここで、外装筺体3の前後方向一側である前面部15側には、外装筺体3の幅方向一側である右側面部14側に光源装置51が配置されるとともに、幅方向他側である左側面部13側に光変調装置52が配置され、さらに、外装筺体3の幅方向他側である左側面部13側には、投射光学装置53が前後方向に延在して配置される。つまり、光学ユニット50は、天面部11あるいは底面部12側から見て略L字状に形成されている。なお、図6では、筺体本体部44のロアケースのみを示している。
【0027】
図7は、光学ユニット50の投射光学装置53の内部構成を模式的に示す断面図である。
図7に示すように、投射光学装置53は、光変調装置52を介した光源装置51からの光束PLが入射される複数のレンズ58と、レンズ58からの光束PLを反射する反射面59Aを有する反射部材59と、レンズ58及び反射部材59を収容する収容部材60とを有する。
反射面59Aは、凹面を含み、反射部材59は、非球面ミラーである(以下、反射部材59を適宜、非球面ミラー59と称する)。反射面59Aは、回転対称でない自由曲面形状の反射面であり、非球面ミラー59は、投射光学装置53における光路最下流において、反射面59Aが斜め上方を向くように配置される。非球面ミラー59は、複数のレンズ58により導かれた光束PLを反射して、図7中の斜め上方側に折り返すとともに広角化する。
【0028】
投射開口部61及び開口部21は、収容部材60の上方側に配置され、非球面ミラー59で反射した光束PLを通過させることができる。投射光学装置53は、非球面ミラー59で反射した光束PLが、収容部材60の上方側において投射開口部61及び開口部21を通過できるように、外装筺体3の内部に設置される。非球面ミラー59(反射面59A)は、レンズ58からの光束PLを反射して、投射開口部61及び開口部21へ導く。投射開口部61は、光束PLを透過可能な透過部材22により閉塞されている。反射部材59からの光束PLは、投射開口部61の透過部材22を通過した後、開口部21を通過して、外装筺体3の外部空間に射出される。
投射開口部61は、非球面ミラー59の反射面59Aで反射した光束PLが集光する集光点Pの近傍に形成され、これにより投射開口部61の面積を小さくすることが可能となっている。
【0029】
図8は、外装筺体3の内部を天面部11側から見た上面図であり、図9は、制御ユニットを構成する基板65の取り付け状態を示す側面図である。さらに、図10は、制御ユニットを構成する基板65を底面部12側から見た斜視図である。
図8、図9に示すように、外装筺体3の内部には、プロジェクター1の動作を制御する制御ユニット66が収容されている。制御ユニット66は、各種電子部品を搭載した基板65を備えて構成されている。基板65は、天面部11側から見て、光学ユニット50の光変調装置52を覆うように配設されている。
【0030】
図12を併せて参照し、基板65は、光学ユニット50の延在方向、より具体的には、投射光学装置53の延在方向に対して、上述した外装筺体3の第2傾斜面19と略同一方向に所定角度θだけ傾斜して配設されている。基板65の傾斜角度は、第2傾斜面19の傾斜角度に対してやや水平方向にずれた角度に設定されている。このように第2傾斜面19の傾斜角度に対してやや水平方向にずれた角度に設定することで、第2傾斜面19と第1傾斜面18との境界部分の下方の位置から、第2傾斜面19よりも後面部16側の位置まで、基板65を延在させることができる。
【0031】
基板65は、機能ごとの複数の基板、より具体的には、上述した冷却機構や電源ユニットなどを駆動制御するメイン基板65aと、光学ユニット50の光変調装置52を主に駆動制御するドライバー基板65bとを備えて構成されている。これらメイン基板65aとドライバー基板65bとは、光学ユニット50の天面部11側の空間で、メイン基板65aが天面部11側、ドライバー基板65bが光学ユニット50側に位置するように重ねて配設されている。これらメイン基板65aとドライバー基板65bとは、それぞれコネクタ(BtoBコネクタ)66aにより接続されている。
【0032】
メイン基板65aは、投射光学装置53の右側面部側に延出形成されたIFボード部65cを有している。図10に示すように、IFボード部65cの下面には、前方側から順に、外部接続用の端子であるHDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dがそれぞれ直接的に実装されている。このように、HDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dなど、画像情報や制御情報などを外部と通信する端子がメイン基板65aに直接的に実装されていることで通信の信頼性が向上されている。
HDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dがメイン基板65aのIFボード部65cに直接的に取り付けられることで、HDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dは、メイン基板65aの傾斜に合わせて外装筺体3の前後方向に対して傾斜して配列されている。
【0033】
メイン基板65aには、ドライバー基板65bが重ねられる下面側の周縁に、基板65を外装筺体3に固定するための金具68が取り付けられている。この金具68は、ドライバー基板65bの左右および前方を囲むように形成され、基板65が光学ユニット50に対して傾斜した状態で水平面となる座面、すなわち外装筺体3の前後方向および幅方向に平行な座面を有した複数の取り付け座69を有している。
【0034】
上記構成によれば、ドライバー基板65bが光変調装置52の直上に配設されるため、ドライバー基板65bから光変調装置52に接続される配線を短くすることができ、この結果、画像情報などの信号にノイズ等が重畳されるのを抑制することができる。また、傾斜配置された基板65が光学ユニット50の光変調装置52の天面部11側に配置されることで、第1吸気口32および第2吸気口33から取り込まれた冷却風が光変調装置52を冷却した後、光変調装置52の液晶ライトバルブの上方に配置された基板65に当たるので、この基板65の傾斜に沿って冷却風を円滑に逃がすことが可能となる。
【0035】
図11は、カバー部材43を外した状態の外装筺体3の右側面図であり、図12は、基板65を右側面部14側から見た側面図である。さらに図13は、基板65を、天面部11側、且つ、右側面部14側から見た斜視図である。
図11に示すように、カバー部材43を外した状態において、インターフェース部46には、右側面部14側から見た正面側にのみ複数の外部接続用の端子が配置される。これら外部接続用の端子は、上述した基板65のIFボード部65cに直接的に接続されているHDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67d(以下、単に第1端子群71と称す)の他に、D−SUB端子72a、RCA端子72b、S端子72c、フォーン端子72dを有する第2端子群73を備えて構成されている。
図12に示すように、メイン基板65aのIFボード部65cには、拡張基板65dが垂下して接続され、この拡張基板65dの右側面部14側に、上記第2端子群73が直接的に取り付けられている。
【0036】
図13に示すように、拡張基板65dは、第1端子群71よりも、外装筺体3の幅方向中央側の位置でIFボード部65cに接続され、第1端子群71よりも第2端子群73が幅方向の中央側にずれて(引っ込んで)配置される。つまり、インターフェース部46には、第1端子群71と第2端子群73との間に段差が形成されている。また、第1端子群71および第2端子群73には各端子の周囲を囲う化粧板74、75が配設されており、化粧板74よりも化粧板75が幅方向の中央側にずれて配設されている。つまり化粧板74と化粧板75との間にも段差が形成されている。そして、第1端子群71によりも幅方向の中央側にずれて配置される第2端子群73は、外装筺体3の厚さ方向において、第1端子群71よりもカバー部材43の底部開口部45に近い側に配置されている。
【0037】
以上説明した本実施形態のプロジェクター1によれば、基板65を傾斜させない場合と比較して、基板65の傾斜分だけ天面部11側から見た平面サイズより具体的には、前後方向の長さ寸法L1(図12参照)を小型化することができる。
また、基板65を第2傾斜面19と略同一方向に傾斜して配置していることで、外装筺体3内部の厚さ方向のスペースを広く利用でき、基板65を傾斜させない場合と比較して、光学ユニット50など大型部品の収容スペースを確保できるため、外装筺体3の厚さ寸法が増大するのを抑制することができる。そしてこの結果、外装筺体3の小型化を図り設置自由度を高めることができる。
【0038】
そして、とりわけ外装筺体3が、その厚さ方向の最外側位置3aよりも底面部12側に画像(光束PL)を通過させるための開口部21を備え、第2傾斜面19が、光束PLの投射方向に位置し、投射方向に向かうほど底面部12から離れるように傾斜している場合のように、第2傾斜面19により外装筺体3内部の厚さ方向のスペースが制約されている場合であっても、基板65を第2傾斜面19の傾斜方向と略同一方向に傾斜させることで、外装筺体3の厚さ方向の内部スペースを確保しつつ、天面部11側から見た外装筺体3の平面サイズを小型化することができる。
【0039】
さらに、機能毎のメイン基板65aならびにドライバー基板65bを重ねて配置することで、複数の機能を一枚の基板65にまとめている場合と比較して、基板自体の長さ寸法を短縮化することができるため、天面部11側から見た外装筺体3の平面サイズを小型化することができる。
また、機能ごとのメイン基板65a、ドライバー基板65bが形成されることで、基板同士の接続を簡素化することができる。
【0040】
さらに、基板65のIFボード部65cに対して第1端子群71が取り付けられていることで、第1端子群71も光学ユニット50に対して傾斜配置され、外装筺体3の限られた前後方向のスペース(図12に示す長さ寸法L2)内に、複数の端子を配列することができる。
【0041】
さらに、冷却機構より送風される冷却風が、傾斜配置された基板65に吹き付けられることで、基板65に対して垂直に風が吹き付けられる場合よりも、基板65の傾斜方向上方に向かって冷却風を円滑に逃がすことができるため、冷却効率の損失を抑制することができる。さらに、外装筺体3内部の上層にまで風を送り高温の空気の滞留を防止できるため、外装筺体3内部の冷却効率を高めることができる。
【0042】
さらに、ケーブル類が挿通される底部開口部45がユーザから見えない底面部12側に開口している場合に、端子に接続されるケーブルを湾曲させる場合があるが、底部開口部45に近い位置の第2端子群73を段差により底部開口部45から離間させることができるため、底部開口部45に近い第2端子群73に接続されるケーブル類の曲げ半径を緩和して負担軽減を図ることができる。
【0043】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0044】
1…プロジェクター、3…外装筺体、18…第1傾斜面、19…第2傾斜面、21…開口部、46…インターフェース部、50…光学ユニット、65…基板、65a…メイン基板、65b…ドライバー基板、71…第1端子群、73…第2端子群、F…吸気ファン、D…吸気ダクト、SC…被投射面
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像情報に応じた画像をスクリーンなどの被投射面上に投射する光学ユニットと、この光学ユニットを内部に収容する外装筺体とを備えたプロジェクターにおいて、プロジェクターと被投射面との距離を短縮するべく、反射部材により画像を反射させてから画像光を投射させるいわゆる超短焦点タイプのプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このプロジェクターの外装筺体は、投射方向からみて、左右方向に延びる略V字断面の凹部を備えており、この凹部の背面側の第1傾斜面に開口部が形成され、この開口部を介して画像光が斜め前方に向かって投射される。そして、上記凹部の前面側には、画像光を避けるために第1傾斜面とは反対方向に傾斜する第2傾斜面が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−2650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の超短焦点タイプのプロジェクターは、被投射面の直上の壁などに固定される金具を介して天井下に設置したり、スクリーン直近のフロア上に設置して使用できることから、被投射面に人物の影が映るのを防止でき、さらに、スクリーンの前で説明する人の目に投射光が入りまぶしいと感じることが無いという利点があり好評を得ている。
ところで、上記プロジェクターにあっては、設置自由度の更なる向上が望まれている。このプロジェクターの場合、天井下や床上などに設置されることから、設置スペースを小さくするためには外装筺体の平面サイズを小型化する必要がある。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、外装筺体の平面サイズを小型化して設置自由度を高めることができるプロジェクターを提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプロジェクターは、上記課題を解決するために、画像情報に応じて変調された光束を被投射面上に投射する光学ユニットと、電子部品が実装された基板と、該基板ならびに前記光学ユニットを収容する外装筺体とを備え、該外装筺体には、厚さ方向一側に天面部、他側に底面部がそれぞれ設けられ、前記天面部には、前記外装筺体の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面が形成され、前記傾斜面と略同一方向に傾斜して前記基板が配置されていることを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、基板を傾斜させない場合と比較して、基板の傾斜分だけ外装筺体の平面サイズを小型化することができる。また、基板を傾斜面と略同一方向に傾斜して配置していることで、外装筺体内部の厚さ方向のスペースを広く利用でき、光学ユニットなど大型部品の収容スペースを確保できるため、外装筺体の厚さ寸法が増大するのを抑制することができる。したがって、外装筺体の平面サイズを小型化して設置自由度を高めることができる。
【0008】
また、前記光学ユニットは、入射された前記光束を反射させて当該光束を前記被投射面に投射させる反射部材を備え、前記天面部は、前記外装筺体の厚さ方向において最も外側となる最外側位置よりも前記底面部側に、前記反射部材により反射された前記光束を通過させるための開口部を備え、前記傾斜面は、前記画像の投射方向に向かうほど前記底面部から離れるように傾斜していることが好ましい。
本発明によれば、とりわけ外装筺体が、その厚さ方向の最外側位置よりも底面部側に光束を通過させるための開口部を備え、傾斜面が、光束の投射方向に位置し、投射方向に向かうほど底面部から離れるように傾斜している場合のように、傾斜面によって外装筺体内部の厚さ方向のスペースが制約される場合であっても、基板を傾斜面の傾斜方向と略同一方向に傾斜させることで、外装筺体の厚さ方向の内部スペースを確保しつつ、外装筺体の平面サイズを小型化することができる。
【0009】
また、前記基板は、機能毎に複数枚形成され、重ねて配置されていることが好ましい。
本発明によれば、機能ごとに基板を形成し、これら機能毎の基板を重ねていることで、複数の機能を一枚の基板にまとめている場合と比較して、基板自体の長さ寸法を短縮化することができるため、外装筺体の平面サイズをさらに小型化することができる。さらに、機能ごとに基板が形成されるので、基板同士の接続を簡素化することができる。
【0010】
また、前記基板には、外部接続用の複数の端子が取り付けられていることが好ましい。
本発明によれば、基板に対して端子が取り付けられていることで、端子も光学ユニットに対して傾斜配置されるため、例えば、外装筺体の限られたスペース内に、複数の端子を配列することができる。
【0011】
また、前記外部接続用の複数の端子が配置されるインターフェース部を備え、該インターフェース部には段差が形成されることが好ましい。
本発明によれば、例えば、ケーブル類が挿通される開口部がユーザから見えない底面部側に開口している場合に、端子に接続されるケーブルを湾曲させる場合があるが、開口部に近い位置の端子を段差により開口部から離間させることができるため、開口部に近い端子に接続されるケーブル類の曲げ半径を緩和して負担軽減を図ることができる。
【0012】
また、前記基板に向かって送風する冷却機構を備えることが好ましい。
本発明によれば、冷却機構より送風された冷却風が、傾斜された基板に吹き付けられることで、基板に対して垂直に冷却風が吹き付けられる場合よりも、基板の傾斜方向に冷却風を円滑に逃がすことができるため、冷却効率の損失を抑制することができる。さらに、基板の傾斜方向に冷却風を送り外装筺体内部における空気の滞留を防止できるため冷却効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態に係るプロジェクターの使用例を示す図である。
【図2】上記プロジェクターを天面部側の前方から見た斜視図である。
【図3】上記プロジェクターを天面部側の後方から見た斜視図である。
【図4】上記プロジェクターを底面部側の後方から見た斜視図である。
【図5】上記プロジェクターのカバー部材を取り外した状態の斜視図である。
【図6】筺体本体部に収容される光学ユニットを後面部側からみた分解斜視図である。
【図7】上記光学ユニットの投射光学装置の内部構成を模式的に示す断面図である。
【図8】上記外装筺体の内部を天面部側から見た上面図である。
【図9】基板の取り付け状態を示す側面図である。
【図10】基板を底面部側から見た斜視図である。
【図11】カバー部材を外した状態の外装筺体の右側面図である。
【図12】基板を右側面部側から見た側面図である。
【図13】基板を、天面部側、且つ、右側面部側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下で用いる図面において、矢印FRはプロジェクター1の前方を示し、矢印UPはプロジェクター1の上方を示し、矢印RHはプロジェクター1の右方を示している。
【0015】
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の使用例を示す図である。
プロジェクター1は、スクリーン等の被投射面SCに光束PLを照射することで、PC(Personal Computer)などから受信される画像情報に応じた画像を被投射面SCに投影する。
図1に示すように、プロジェクター1は、例えば、その天面部11を下方に向けた状態で、天面部11とは反対側の底面部12が、被投射面SCの上方の壁面Hから水平方向に延びる金具2に支持されている。金具2は、壁面Hから離間・接近する方向に伸縮可能なアーム部2aを有しており、当該アーム部2aの伸縮により壁面Hからプロジェクター1までの距離が調整可能になっている。なお、プロジェクター1は、天面部11を上方に向けた状態で床面に載置して被投射面SCに画像を投影することも可能である。
【0016】
図2は、プロジェクター1を天面部11側の前方から見た斜視図であり、図3は、プロジェクター1を天面部11側の後方から見た斜視図である。さらに図4は、プロジェクター1を底面部12側の後方から見た斜視図である。
プロジェクター1は、その外装を構成する例えば合成樹脂製の外装筺体3を備える。外装筺体3は、その厚さ方向一側である上側に天面部11、他側である下側に底面部12を有している。また、外装筺体1は、その幅方向一側である左側に左側面部13、他側である右側に右側面部14を備え、前後方向の一側である前側に前面部15、他側である後側に後面部16を有している。なお、前後方向は、プロジェクター1が金具2により被投射面SCに対して離間および近接される方向である。
【0017】
天面部11には、前後方向中央よりも後面部16側に、幅方向に延びる断面略V字状の凹部17が形成されている。凹部17は、後方に配置される第1傾斜面18及び、前方に配置される第2傾斜面(傾斜面)19を有している。さらに天面部11には、後面部16から第1傾斜面18に至る範囲内の右側に操作パネル25が設けられている。この操作パネル25には、プロジェクター1を操作するための複数のキーが配設されている。
【0018】
第1傾斜面18には、その左側面部13側に、後述する光学ユニット50の反射部材59により反射された画像すなわち光束PLを通過させるための開口部21が形成されている。この開口部21は、外装筺体3の厚さ方向で最も外側となる最外側位置3a(図11参照)よりも底面部12側に配置されており、開口部21の周縁は、外装筺体3の内側に向かって傾斜して形成されている。開口部21を通過した光束PLは、外装筺体3の後方側から前方側斜め上方に向かって投射される。なお、第1傾斜面18には、ユーザが操作するレーザーポインタ(図示せず)の動きなどを検出するカメラ23が配置される第2開口部24が上述した開口部21の右側に形成される。プロジェクター1は、カメラ23の撮像結果に基づきレーザーポインタの軌跡を示す線などを被投射面SCに投影される画像上に重ねて表示する機能を有している。
【0019】
第2傾斜面19は、上述した開口部21から投射される光束PLを避けるための傾斜面であって、開口部21よりも光束PLの投射方向に位置し外装筺体3の厚さ方向に対して傾斜して形成されている。より具体的には、第2傾斜面19は、その後縁が上述した第1傾斜面18の最も底面部12側の下縁に接続され、光束PLの投射方向に向かうほど底面部12から離れるように傾斜して形成されている。
【0020】
左側面部13には、複数のスリット状の開口部31が略矩形の範囲に配列された第1吸気口32ならびに第2吸気口33が前後方向に並んで形成されている。第1吸気口32は、第2傾斜面19の側方に位置し、第2吸気口33は、第1吸気口32よりも前方側で且つ、第1吸気口32よりもやや天面部11側にずれて配置されている。これら第1吸気口32および第2吸気口33にはそれぞれエアフィルター(図示せず)と吸気ファンF(図8参照)とが取り付けられている。吸気ファンFには吸気ダクトD(図6参照)が取り付けられており、この吸気ダクトDの噴出口が後述する光学ユニット50の各液晶ライトバルブ(図示せず)の下方にて上方を向いて開口される。これにより、吸気ダクトDを通じて供給される冷却風は、各液晶ライトバルブの下方から上方に向かって噴出されることとなる。これら吸気ファンFおよび吸気ダクトDを含み光変調装置52の冷却機構が構成される。なお、第1吸気口32の上方で且つ第2吸気口33の後方側のスペースには、吸気口開閉レバー34が配設されている。
【0021】
右側面部14には、上記第1吸気口32および第2吸気口33に略対向する位置、換言すれば、後述する光学ユニット50の光源装置51の光軸後方の位置に、複数のスリット状の開口部35が略矩形の範囲に配列された排気口36が形成される。この排気口36には、外装筺体3内部に取り込まれた冷却空気を一括排気する排気ファンユニット54(図6、図8参照)が取り付けられている。
上記構成によれば、第1吸気口32および第2吸気口33からエアフィルターを介して吸気ファンFにより取り込まれた冷却空気によって光学ユニット50の光変調装置52を構成するRGB毎の液晶ライトバルブ等を冷却することができ、さらに冷却に供された冷却空気を排気ファンユニット54により排気口36から外装筺体3の外部に排出することができる。
【0022】
後面部16には、上記操作パネル25の底面部12側の後方位置に、複数の丸孔37が略矩形の範囲に配列されたスピーカー用のメッシュ部38が形成されている。このメッシュ部38の内部には、スピーカーユニットS(図8参照)が配置され、このメッシュ部38を介してスピーカーユニットSからの音声出力が外装筺体3の外部へと伝達されるようになっている。
【0023】
底面部12には、複数のボス39が形成されている。これらボス39は、金具2のアーム部2aの複数の取付座(図示せず)にそれぞれ対向する位置に配置され、ボス39にアーム部2aの取付座を当接させてビス等で締結することで、プロジェクター1が金具2を介して壁面Hに支持されていわゆる壁掛け状態又は天吊り状態とすることができる。さらに底面部12には、その前面部15側に、メンテナンス用の蓋体40が着脱可能に取り付けられている。この蓋体40は、底面部12から下方に突出して形成されており、この突出する部分は、プロジェクター1が金具2に支持される箇所を避けて当該箇所よりも前面部15側に配置されている。蓋体40の突出する部分は、プロジェクター1が金具2に支持された状態において、金具2と底面部12との間に生じる隙間に配置され、上記隙間を有効利用することが可能となっている(図1参照)。なお、この蓋体40は、水平面41を有しており、プロジェクター1を床面に載置して使用する際に、底面部12の前方側の凸部42とともに外装筺体3を下方から支持する脚部として機能する。
【0024】
図5は、プロジェクター1のカバー部材43を取り外した状態の斜視図である。
図5に示すように、外装筺体3は、第1傾斜面18の右側の一部を構成する壁部43aと、第2傾斜面19の右側の一部を構成する壁部43bと、右側面部14の排気口36よりも後方側の一部を構成する壁部43cとを有するカバー部材43を着脱可能に備えている。このカバー部材43は、外装筺体3の筺体本体部44に対して側方から着脱可能とされる。壁部43cに対向する筺体本体部44の側面には複数の外部端子を備えたインターフェース部46が配設され、カバー部材43の底面部12側には、インターフェース部46に接続されるケーブルを挿通するための底部開口部45が形成されている。
【0025】
図6は、プロジェクター1の筺体本体部44に収容される光学ユニット50を後面部16側からみた分解斜視図である。
図6に示すように、光学ユニット50は、プロジェクター1の装置本体を構成し、上下分割可能な筺体本体部44の内部に収容される。装置本体は、光学ユニット50の他、吸気ファンFなどを有する冷却機構、光学ユニット50や冷却機構などに電力を供給する電源ユニット66(図8参照)、および、これら光学ユニット50、電源ユニット、冷却機構の駆動制御を行う制御ユニット(後述する)などを備えて構成される。
【0026】
光学ユニット50は、光束PLを射出する光源装置51と、この光源装置51から射出された光束PLを外部から入力される画像情報に応じて変調する液晶ライトバルブ等を備える光変調装置52と、この光変調装置52により変調された光束PLを被投射面SCに投射する投射光学装置53等を備えて構成される。
ここで、外装筺体3の前後方向一側である前面部15側には、外装筺体3の幅方向一側である右側面部14側に光源装置51が配置されるとともに、幅方向他側である左側面部13側に光変調装置52が配置され、さらに、外装筺体3の幅方向他側である左側面部13側には、投射光学装置53が前後方向に延在して配置される。つまり、光学ユニット50は、天面部11あるいは底面部12側から見て略L字状に形成されている。なお、図6では、筺体本体部44のロアケースのみを示している。
【0027】
図7は、光学ユニット50の投射光学装置53の内部構成を模式的に示す断面図である。
図7に示すように、投射光学装置53は、光変調装置52を介した光源装置51からの光束PLが入射される複数のレンズ58と、レンズ58からの光束PLを反射する反射面59Aを有する反射部材59と、レンズ58及び反射部材59を収容する収容部材60とを有する。
反射面59Aは、凹面を含み、反射部材59は、非球面ミラーである(以下、反射部材59を適宜、非球面ミラー59と称する)。反射面59Aは、回転対称でない自由曲面形状の反射面であり、非球面ミラー59は、投射光学装置53における光路最下流において、反射面59Aが斜め上方を向くように配置される。非球面ミラー59は、複数のレンズ58により導かれた光束PLを反射して、図7中の斜め上方側に折り返すとともに広角化する。
【0028】
投射開口部61及び開口部21は、収容部材60の上方側に配置され、非球面ミラー59で反射した光束PLを通過させることができる。投射光学装置53は、非球面ミラー59で反射した光束PLが、収容部材60の上方側において投射開口部61及び開口部21を通過できるように、外装筺体3の内部に設置される。非球面ミラー59(反射面59A)は、レンズ58からの光束PLを反射して、投射開口部61及び開口部21へ導く。投射開口部61は、光束PLを透過可能な透過部材22により閉塞されている。反射部材59からの光束PLは、投射開口部61の透過部材22を通過した後、開口部21を通過して、外装筺体3の外部空間に射出される。
投射開口部61は、非球面ミラー59の反射面59Aで反射した光束PLが集光する集光点Pの近傍に形成され、これにより投射開口部61の面積を小さくすることが可能となっている。
【0029】
図8は、外装筺体3の内部を天面部11側から見た上面図であり、図9は、制御ユニットを構成する基板65の取り付け状態を示す側面図である。さらに、図10は、制御ユニットを構成する基板65を底面部12側から見た斜視図である。
図8、図9に示すように、外装筺体3の内部には、プロジェクター1の動作を制御する制御ユニット66が収容されている。制御ユニット66は、各種電子部品を搭載した基板65を備えて構成されている。基板65は、天面部11側から見て、光学ユニット50の光変調装置52を覆うように配設されている。
【0030】
図12を併せて参照し、基板65は、光学ユニット50の延在方向、より具体的には、投射光学装置53の延在方向に対して、上述した外装筺体3の第2傾斜面19と略同一方向に所定角度θだけ傾斜して配設されている。基板65の傾斜角度は、第2傾斜面19の傾斜角度に対してやや水平方向にずれた角度に設定されている。このように第2傾斜面19の傾斜角度に対してやや水平方向にずれた角度に設定することで、第2傾斜面19と第1傾斜面18との境界部分の下方の位置から、第2傾斜面19よりも後面部16側の位置まで、基板65を延在させることができる。
【0031】
基板65は、機能ごとの複数の基板、より具体的には、上述した冷却機構や電源ユニットなどを駆動制御するメイン基板65aと、光学ユニット50の光変調装置52を主に駆動制御するドライバー基板65bとを備えて構成されている。これらメイン基板65aとドライバー基板65bとは、光学ユニット50の天面部11側の空間で、メイン基板65aが天面部11側、ドライバー基板65bが光学ユニット50側に位置するように重ねて配設されている。これらメイン基板65aとドライバー基板65bとは、それぞれコネクタ(BtoBコネクタ)66aにより接続されている。
【0032】
メイン基板65aは、投射光学装置53の右側面部側に延出形成されたIFボード部65cを有している。図10に示すように、IFボード部65cの下面には、前方側から順に、外部接続用の端子であるHDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dがそれぞれ直接的に実装されている。このように、HDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dなど、画像情報や制御情報などを外部と通信する端子がメイン基板65aに直接的に実装されていることで通信の信頼性が向上されている。
HDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dがメイン基板65aのIFボード部65cに直接的に取り付けられることで、HDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67dは、メイン基板65aの傾斜に合わせて外装筺体3の前後方向に対して傾斜して配列されている。
【0033】
メイン基板65aには、ドライバー基板65bが重ねられる下面側の周縁に、基板65を外装筺体3に固定するための金具68が取り付けられている。この金具68は、ドライバー基板65bの左右および前方を囲むように形成され、基板65が光学ユニット50に対して傾斜した状態で水平面となる座面、すなわち外装筺体3の前後方向および幅方向に平行な座面を有した複数の取り付け座69を有している。
【0034】
上記構成によれば、ドライバー基板65bが光変調装置52の直上に配設されるため、ドライバー基板65bから光変調装置52に接続される配線を短くすることができ、この結果、画像情報などの信号にノイズ等が重畳されるのを抑制することができる。また、傾斜配置された基板65が光学ユニット50の光変調装置52の天面部11側に配置されることで、第1吸気口32および第2吸気口33から取り込まれた冷却風が光変調装置52を冷却した後、光変調装置52の液晶ライトバルブの上方に配置された基板65に当たるので、この基板65の傾斜に沿って冷却風を円滑に逃がすことが可能となる。
【0035】
図11は、カバー部材43を外した状態の外装筺体3の右側面図であり、図12は、基板65を右側面部14側から見た側面図である。さらに図13は、基板65を、天面部11側、且つ、右側面部14側から見た斜視図である。
図11に示すように、カバー部材43を外した状態において、インターフェース部46には、右側面部14側から見た正面側にのみ複数の外部接続用の端子が配置される。これら外部接続用の端子は、上述した基板65のIFボード部65cに直接的に接続されているHDMI端子67a、USB−B端子67b、USB−A端子67c、および、LAN端子67d(以下、単に第1端子群71と称す)の他に、D−SUB端子72a、RCA端子72b、S端子72c、フォーン端子72dを有する第2端子群73を備えて構成されている。
図12に示すように、メイン基板65aのIFボード部65cには、拡張基板65dが垂下して接続され、この拡張基板65dの右側面部14側に、上記第2端子群73が直接的に取り付けられている。
【0036】
図13に示すように、拡張基板65dは、第1端子群71よりも、外装筺体3の幅方向中央側の位置でIFボード部65cに接続され、第1端子群71よりも第2端子群73が幅方向の中央側にずれて(引っ込んで)配置される。つまり、インターフェース部46には、第1端子群71と第2端子群73との間に段差が形成されている。また、第1端子群71および第2端子群73には各端子の周囲を囲う化粧板74、75が配設されており、化粧板74よりも化粧板75が幅方向の中央側にずれて配設されている。つまり化粧板74と化粧板75との間にも段差が形成されている。そして、第1端子群71によりも幅方向の中央側にずれて配置される第2端子群73は、外装筺体3の厚さ方向において、第1端子群71よりもカバー部材43の底部開口部45に近い側に配置されている。
【0037】
以上説明した本実施形態のプロジェクター1によれば、基板65を傾斜させない場合と比較して、基板65の傾斜分だけ天面部11側から見た平面サイズより具体的には、前後方向の長さ寸法L1(図12参照)を小型化することができる。
また、基板65を第2傾斜面19と略同一方向に傾斜して配置していることで、外装筺体3内部の厚さ方向のスペースを広く利用でき、基板65を傾斜させない場合と比較して、光学ユニット50など大型部品の収容スペースを確保できるため、外装筺体3の厚さ寸法が増大するのを抑制することができる。そしてこの結果、外装筺体3の小型化を図り設置自由度を高めることができる。
【0038】
そして、とりわけ外装筺体3が、その厚さ方向の最外側位置3aよりも底面部12側に画像(光束PL)を通過させるための開口部21を備え、第2傾斜面19が、光束PLの投射方向に位置し、投射方向に向かうほど底面部12から離れるように傾斜している場合のように、第2傾斜面19により外装筺体3内部の厚さ方向のスペースが制約されている場合であっても、基板65を第2傾斜面19の傾斜方向と略同一方向に傾斜させることで、外装筺体3の厚さ方向の内部スペースを確保しつつ、天面部11側から見た外装筺体3の平面サイズを小型化することができる。
【0039】
さらに、機能毎のメイン基板65aならびにドライバー基板65bを重ねて配置することで、複数の機能を一枚の基板65にまとめている場合と比較して、基板自体の長さ寸法を短縮化することができるため、天面部11側から見た外装筺体3の平面サイズを小型化することができる。
また、機能ごとのメイン基板65a、ドライバー基板65bが形成されることで、基板同士の接続を簡素化することができる。
【0040】
さらに、基板65のIFボード部65cに対して第1端子群71が取り付けられていることで、第1端子群71も光学ユニット50に対して傾斜配置され、外装筺体3の限られた前後方向のスペース(図12に示す長さ寸法L2)内に、複数の端子を配列することができる。
【0041】
さらに、冷却機構より送風される冷却風が、傾斜配置された基板65に吹き付けられることで、基板65に対して垂直に風が吹き付けられる場合よりも、基板65の傾斜方向上方に向かって冷却風を円滑に逃がすことができるため、冷却効率の損失を抑制することができる。さらに、外装筺体3内部の上層にまで風を送り高温の空気の滞留を防止できるため、外装筺体3内部の冷却効率を高めることができる。
【0042】
さらに、ケーブル類が挿通される底部開口部45がユーザから見えない底面部12側に開口している場合に、端子に接続されるケーブルを湾曲させる場合があるが、底部開口部45に近い位置の第2端子群73を段差により底部開口部45から離間させることができるため、底部開口部45に近い第2端子群73に接続されるケーブル類の曲げ半径を緩和して負担軽減を図ることができる。
【0043】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0044】
1…プロジェクター、3…外装筺体、18…第1傾斜面、19…第2傾斜面、21…開口部、46…インターフェース部、50…光学ユニット、65…基板、65a…メイン基板、65b…ドライバー基板、71…第1端子群、73…第2端子群、F…吸気ファン、D…吸気ダクト、SC…被投射面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報に応じて変調された光束を被投射面上に投射する光学ユニットと、
電子部品が実装された基板と、
該基板ならびに前記光学ユニットを収容する外装筺体とを備え、
該外装筺体には、その厚さ方向一側に天面部、他側に底面部がそれぞれ設けられ、
前記天面部には、前記外装筺体の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面が形成され、
前記傾斜面と略同一方向に傾斜して前記基板が配置されていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
前記光学ユニットは、入射された前記光束を反射させて当該光束を前記被投射面に投射させる反射部材を備え、
前記天面部は、前記外装筺体の厚さ方向において最も外側となる最外側位置よりも前記底面部側に、前記反射部材により反射された前記光束を通過させるための開口部を備え、
前記傾斜面は、前記光束の投射方向に向かうほど前記底面部から離れるように傾斜する請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記基板は、機能毎に複数枚形成され、重ねて配置されている請求項1又は2に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記基板には、外部接続用の複数の端子が取り付けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記外部接続用の複数の端子が配置されるインターフェース部を備え、該インターフェース部には段差が形成される請求項1乃至4の何れか一項に記載のプロジェクター。
【請求項6】
前記基板に向かって送風する冷却機構を備える請求項1乃至5の何れか一項に記載のプロジェクター。
【請求項1】
画像情報に応じて変調された光束を被投射面上に投射する光学ユニットと、
電子部品が実装された基板と、
該基板ならびに前記光学ユニットを収容する外装筺体とを備え、
該外装筺体には、その厚さ方向一側に天面部、他側に底面部がそれぞれ設けられ、
前記天面部には、前記外装筺体の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面が形成され、
前記傾斜面と略同一方向に傾斜して前記基板が配置されていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
前記光学ユニットは、入射された前記光束を反射させて当該光束を前記被投射面に投射させる反射部材を備え、
前記天面部は、前記外装筺体の厚さ方向において最も外側となる最外側位置よりも前記底面部側に、前記反射部材により反射された前記光束を通過させるための開口部を備え、
前記傾斜面は、前記光束の投射方向に向かうほど前記底面部から離れるように傾斜する請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記基板は、機能毎に複数枚形成され、重ねて配置されている請求項1又は2に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記基板には、外部接続用の複数の端子が取り付けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記外部接続用の複数の端子が配置されるインターフェース部を備え、該インターフェース部には段差が形成される請求項1乃至4の何れか一項に記載のプロジェクター。
【請求項6】
前記基板に向かって送風する冷却機構を備える請求項1乃至5の何れか一項に記載のプロジェクター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−41133(P2013−41133A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178267(P2011−178267)
【出願日】平成23年8月17日(2011.8.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月17日(2011.8.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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