説明

プロジェクター

【課題】画像の切り替えに同期する信号を出力するプロジェクターにおいて、小型化や、デザイン性の向上を提供する。
【解決手段】プロジェクターは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、第1画像および第2画像を時分割でスクリーンに投影する。プロジェクターは、第1画像と第2画像との切り替えに同期する光信号を、スクリーンに向けて出力する送信部51と、外部のリモコンから送信された光による操作信号を受信する受光素子71と、送信部51と受光素子71との間に配置され、光信号を遮光する遮光部8と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、観察者に立体画像を認識させる電子機器が知られている。この電子機器の中には、時分割で左眼用、右眼用の画像を表示させ、シャッター式の眼鏡を用いることで観察者に立体画像として認識させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されている立体映像再生装置は、3D信号送信部、リモコン信号受信部、3D送信フィルター、およびリモコン受信フィルターを備えている。
3D信号送信部は、左眼用および右眼用映像に同期して左右眼用液晶シャッターの透過/非透過を切換える3D指示信号を送信する。リモコン信号受信部は、リモコンの被操作に基づいて変調されたリモコン信号を受信し、これに同期してテレビジョン受像機を制御する制御信号を伝送する。3D送信フィルターは、3D信号送信部の前面に配され、3D信号送信部の赤外線発光器から発射される3D指示信号を透過する。リモコン受信フィルターは、リモコン信号受信部の前面に配され、リモコンの赤外線発光器から発射されるリモコン信号を透過する。そして、3D送信フィルターとリモコン受信フィルターとは、互いに離間して配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−8638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、3D送信フィルターとリモコン受信フィルターとが互いに離間して配置されているため、立体映像再生装置の大型化や、デザインに制約が生じるという課題がある。また、3D送信フィルター、リモコン受信フィルターのそれぞれの後方に配置されている3D信号送信部、リモコン信号受信部においても配置する制約が生じるため、スペース効率良く3D信号送信部、リモコン信号受信部を配置することが難しく、装置が大型化する恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、第1画像および第2画像を時分割でスクリーンに投影するプロジェクターであって、前記第1画像と前記第2画像との切り替えに同期する光信号を、前記スクリーンに向けて出力する送信部と、外部のリモコンから送信された光による操作信号を受信する受光素子と、前記送信部と前記受光素子との間に配置され、前記光信号を遮光する遮光部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本適用例によれば、プロジェクターは、第1画像と第2画像との切り替えに同期する光信号を出力する送信部、リモコンからの操作信号を受信する受光素子、および送信部と受光素子との間に配置され、光信号を遮光する遮光部を備えている。
これによって、送信部から受光素子に向かう光信号を遮光することが可能となる。よって、送信部が送信する光信号と、受光素子が受信する光による操作信号とが同程度の波長領域の光(例えば、赤外線)で、受光素子と送信部とが近い位置に配置されても、受光素子は、送信部から出力された光信号を受信することが抑制され、リモコンからの操作信号を適切に受信することが可能となる。よって、送信部および受光素子をプロジェクター内に配置する自由度が増すので、双方の部品を効率よく配置してプロジェクターの小型化を図ったり、プロジェクターのデザイン性の向上を図ったりすることが可能となる。
【0009】
[適用例2]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記送信部は、前記光信号を出力する複数の発光素子を備え、前記遮光部は、前記複数の発光素子のうち、前記受光素子に最も近くに位置する第1の発光素子と、前記受光素子との間に設けられていることが好ましい。
【0010】
本適用例によれば、送信部は、光信号を出力する発光素子を複数備えているので、強度を高めて送信部から光信号を出力し、より広範囲に位置する画像の観察者に到達させることが可能となる。これによって、観察者は、光信号を受光することに対応して左右のシャッターが開閉する画像観察用眼鏡を装着することで、スクリーンに投写された画像を立体画像として認識したり、2種類の画像を観察したりすることを安定して行うことが可能となる。
また、遮光部は、複数の発光素子のうち、受光素子に最も近くに位置する第1の発光素子と、受光素子との間に設けられている。これによって、遮光部は、複数の発光素子の中で受光素子に向かう光信号を最も出力すると考えられる第1の発光素子からの光信号を遮光するので、簡素な構造で受光素子に向かう光信号を効率よく遮光することが可能となる。
【0011】
[適用例3]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記遮光部は、少なくとも前記第1の発光素子を、前記第1の発光素子の光軸方向に交差する方向において囲む第1の遮光部を有していることが好ましい。
【0012】
本適用例によれば、第1の遮光部は、受光素子に最も近くに位置する第1の発光素子を、第1の発光素子の光軸方向に交差する方向において囲む。これによって、第1の遮光部は、第1の発光素子が光信号を主に出力する領域(光軸に近い領域、以下、この領域の光信号を「領域内光信号」という)に対して離れた領域から出力される光信号(以下、「領域外光信号」という)を遮光することとなる。領域外光信号は、プロジェクター内の部材で反射等による散乱によって受光素子に入射する恐れがあるので、この領域外光信号が遮光されることによって、受光素子に向かう光信号を効率よく遮光することが可能となる。よって、受光素子は、送信部から出力された光信号を受信することが効率よく抑制され、リモコンからの操作信号を適正に受信することが可能となる。
【0013】
[適用例4]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記遮光部は、前記受光素子に対して前記第1の発光素子より遠い位置に配置される発光素子を、前記発光素子の光軸方向に交差する方向において囲む第2の遮光部を有し、前記第1の遮光部は、前記光信号を吸収する部材を有して形成され、前記第2の遮光部は、前記光信号を反射する部材を有して形成されていることが好ましい。
【0014】
本適用例によれば、第1の遮光部は、光信号を吸収する部材を有して形成されている。これによって、受光素子に近い位置から発せられ、プロジェクター内の部材で反射等による散乱によって受光素子に入射する恐れのある領域外光信号を吸収することが可能となる。
また、第2の遮光部は、第1の発光素子より遠い位置に配置される発光素子を囲み、光信号を反射する部材を有して形成されている。これによって、受光素子に対して第1の発光素子より遠い位置から発せられ、受光素子に向かう光信号を遮光すると共に、領域外光信号の一部を反射させ、第1画像と第2画像との切り替えに有効な光信号として使用することが可能となる。
したがって、この構成によれば、受光素子に向かう光信号を効率よく遮光すると共に、第1の遮光部によって吸収された光信号を、第2の遮光部によって反射された光信号によって補うことができ、有効な光信号の強度のバランスを高めることが可能となる。
【0015】
[適用例5]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記遮光部は、前記送信部の前記光信号を出力する基端側に前記光信号を吸収する部材が設けられ、前記基端側とは反対側の先端側に前記光信号を反射する部材が設けられていることが好ましい。
【0016】
本適用例によれば、遮光部は、送信部の基端側に光信号を吸収する部材を有し、先端側に光信号を反射する部材を有している。これによって、領域外光信号のなかで、領域内光信号の領域に近くに出力され、より強度が高い領域外光信号を反射部材で反射し、領域外光信号のなかで、基端側近くに出力され、より散乱光になりがちな光信号を吸収部材で吸収することが可能となる。よって、受光素子に向かう光信号をより効率的に遮光すると共に、有効な光信号の強度を効率的に高めることが可能となる。
【0017】
[適用例6]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、前記送信部の前記光信号が出力される側を覆い、前記光信号が透過し、可視光の透過を抑制する光学フィルターをさらに備え、前記遮光部は、前記光学フィルターに取り付けられていることが好ましい。
【0018】
本適用例によれば、遮光部は、光学フィルターに取り付けられているので、簡素な構造や省スペース化を図って遮光部を配置する構成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1実施形態のプロジェクターの外観を示す斜視図。
【図2】第1実施形態のプロジェクター内部の概略構成を示す模式図。
【図3】第1実施形態の送信装置近傍のプロジェクターの分解斜視図。
【図4】第1実施形態の送信装置近傍のプロジェクターの断面図。
【図5】第1実施形態の送信部、光学フィルターおよび受信部の断面図。
【図6】第2実施形態の遮光部を説明する模式図であり、前方から見た平面図。
【図7】第2実施形態における第2の遮光部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクターは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調してスクリーンに拡大投写する。また、本実施形態のプロジェクターは、第1画像としての右目用画像、および第2画像としての左目用画像を時分割でスクリーンに投影できるように構成されている。また、本実施形態のプロジェクターは、この右目用画像と左目用画像との切り替えに同期した光信号をスクリーンに向けて出力するように構成されている。そして、スクリーンに投写された画像を観察する観察者は、シャッター方式の画像観察用眼鏡を装着することによって、画像観察用眼鏡がスクリーンから反射された光信号によって制御され、投写された画像を立体画像として認識することができる。
【0021】
〔プロジェクターの主な構成〕
図1は、本実施形態のプロジェクター1の外観を示す斜視図であり、机上等に載置された状態を示す図である。図2は、プロジェクター1内部の概略構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、図1、図2に示すように、外装を構成する外装筐体2、制御部(図示省略)、光源装置31を有する光学ユニット3、光源装置31や制御部に電力を供給する電源装置4、送信装置5、光学フィルター6、リモコン受信部7および遮光部8等を備えている。
【0022】
なお、具体的な図示は省略したが、外装筐体2内には、プロジェクター1の内部を冷却するための冷却ファンや空気を導くダクト等が配置されている。また、以下では、説明の便宜上、光源装置31から光束が射出される方向を+X方向(右側)、プロジェクター1から投写される光の方向を+Y方向(前側)、図1における上方向を+Z方向(上側)として記載する。
【0023】
外装筐体2は、合成樹脂製であり、図1に示すように、アッパーケース21、ロアーケース22、フロントケース23、およびランプ蓋24等を備えており、これらは、ネジ等により固定されている。
【0024】
アッパーケース21は、図1に示すように、外装筐体2の上部を構成する。アッパーケース21の上面には、後方にプロジェクター1の各種指示を行うための操作パネル20が配置されている。そして、アッパーケース21の上面には、操作パネル20の前方に開口部が設けられ、この開口部から後述する投写レンズ36のズームリング361およびフォーカスリング362にそれぞれ備えられた各レバーが露出する。また、アッパーケース21の上面には、−X側の略中央部に、光源装置31が着脱される開口部が設けられており、この開口部は、ランプ蓋24によって閉塞されている。
【0025】
ロアーケース22は、外装筐体2の下部を構成する。ロアーケース22には、図1に示すように、ロアーケース22から下方に突出する脚部25が設けられており、この脚部25は、プロジェクター1が机上等に設置される際に設置面に当接してプロジェクター1を支持する。
【0026】
フロントケース23は、外装筐体2の前部を構成する。フロントケース23の中央部には、図1に示すように、前方から見て円形の開口部231が形成されており、この開口部231から投写される光が通過する。
フロントケース23には、開口部231の+X側に、外部の空気が取り込まれる吸気口232が設けられており、吸気口232の内側には、図示しない吸気用のダクトが配置されている。
【0027】
また、フロントケース23には、開口部231の−X側に、外装筐体2内の温まった空気が外部に排出される排気口233が設けられており、排気口233の内側には、図示しない排気用のダクトが配置されている。また、フロントケース23には、開口部231と排気口233との間に開口部が設けられ、この開口部は、受光用フィルター26によって閉塞されている。そして、この受光用フィルター26の内側には、後述する受光素子71(図2参照)が配置されている。
【0028】
制御部は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、コンピューターとして機能するものであり、プロジェクター1の動作の制御を行う。
【0029】
光学ユニット3は、制御部による制御の下、光源311から射出された光束を光学的に処理して投写する。
光学ユニット3は、図2に示すように、光源装置31、インテグレーター照明光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34、電気光学装置35、投写レンズ36、およびこれらの部材31〜36を光路上の所定位置に配置する光学部品用筐体37を備える。
光学ユニット3は、図2に示すように平面視略L字状に形成され、一方の端部に光源装置31が着脱可能に配置され、他方の端部に投写レンズ36が配置される。
【0030】
光源装置31は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源311、リフレクター312および光透過部材としての平行化レンズ313等を備えている。光源装置31は、光源311から射出された光束をリフレクター312にて反射した後、平行化レンズ313よって射出方向を揃え、インテグレーター照明光学系32に向けて射出する。
【0031】
インテグレーター照明光学系32は、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、偏光変換素子323、および重畳レンズ324を備える。
第1レンズアレイ321は、光源装置31から射出された光束を複数の部分光束に分割する光学素子であり、光源装置31から射出された光束の光軸Cに対して略直交する面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズを備えている。
【0032】
第2レンズアレイ322は、第1レンズアレイ321と略同様の構成を有しており、重畳レンズ324とともに、第1レンズアレイ321から射出された部分光束を後述する液晶ライトバルブ351の表面に重畳させる。
偏光変換素子323は、第2レンズアレイ322から射出されたランダム偏光光を液晶ライトバルブ351で利用可能な略1種類の偏光光に揃える機能を有する。
【0033】
色分離光学系33は、2枚のダイクロイックミラー331,332、および反射ミラー333を備え、インテグレーター照明光学系32から射出された光束を赤色光(以下「R光」という)、緑色光(以下「G光」という)、青色光(以下「B光」という)の3色の色光に分離する機能を有する。
【0034】
リレー光学系34は、入射側レンズ341、リレーレンズ343、および反射ミラー342,344を備え、色分離光学系33で分離されたR光をR光用の液晶ライトバルブ351Rまで導く機能を有する。なお、光学ユニット3は、リレー光学系34がR光を導く構成としているが、これに限らず、例えば、B光を導く構成としてもよい。
【0035】
電気光学装置35は、光変調装置としての液晶ライトバルブ351および色合成光学装置としてクロスダイクロイックプリズム352を備え、色分離光学系33で分離された各色光を、右目用および左目用の画像情報に応じて変調し、変調した各色光を合成する。
【0036】
液晶ライトバルブ351は、3色の色光毎に備えられており(R光用の液晶ライトバルブを351R、G光用の液晶ライトバルブを351G、B光用の液晶ライトバルブを351Bとする)、それぞれ透過型の液晶パネル、およびその両面に配置された入射側偏光板、射出側偏光板を有している。
【0037】
液晶ライトバルブ351は、図示しない微小画素がマトリックス状に形成された矩形状の画素領域を有し、各画素が画像情報に応じた光透過率に設定され、画素領域内に表示画像を形成する。そして、色分離光学系33で分離された各色光は、液晶ライトバルブ351にて変調された後、クロスダイクロイックプリズム352に射出される。
【0038】
クロスダイクロイックプリズム352は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。クロスダイクロイックプリズム352は、誘電体多層膜が液晶ライトバルブ351R,351Bにて変調された色光を反射し、液晶ライトバルブ351Gにて変調された色光を透過して、各色光を合成する。
【0039】
投写レンズ36は、複数のレンズ(図示省略)、ズームリング361、フォーカスリング362を有して構成され、クロスダイクロイックプリズム352にて合成された光をスクリーン上に拡大投写する。この結果、スクリーンには、左目用画像と右目用画像とがフレーム単位で交互に投影される。
【0040】
電源装置4は、詳細な説明は省略するが、電源ブロックおよび光源装置31を駆動する光源駆動ブロック(いずれも図示省略)を備え、制御部および光源311等の電子部品に電力を供給する。
【0041】
図3は、送信装置5近傍のプロジェクター1の分解斜視図である。図4は、送信装置5近傍のプロジェクター1の断面図である。
送信装置5は、図3、図4に示すように、複数の発光素子511を有する送信部51を備え、フロントケース23の内側に配置されている。送信部51は、図示しないケーブルを介して制御部に接続され、制御部の指示に基づいて、右目用画像と左目用画像との切り替えに同期する光信号をスクリーンに向けて出力する。
【0042】
光学フィルター6は、光信号を透過する材料で形成され、図3、図4に示すように、送信部51の前方(+Y側)に配置されている。光学フィルター6は、送信部51をプロジェクター1外部から見えにくくし、デザイン性の向上が図れるように配置されている。なお、送信装置5および光学フィルター6については、後で詳細に説明する。
【0043】
リモコン受信部7は、図3、図4に示すように、受光素子71、および受光素子71が実装される受信基板72を備えている。リモコン受信部7は、前述したように、受光素子71が受光用フィルター26の内側に配置され、フロントケース23にネジ固定される。また、リモコン受信部7は、図示しないケーブルを介して制御部に接続され、光学フィルター6の近傍に配置される。そして、リモコン受信部7は、ユーザーによって操作される外部のリモコンから送信された赤外線による操作信号を受光素子71が受信し、受信した操作信号に基づく信号を制御部に出力する。
【0044】
遮光部8は、送信部51と受光素子71との間に配置されており、送信部51から出力され、受光素子71へ向かう光信号を遮光する機能を有している。遮光部8については、後で詳細に説明する。
【0045】
〔送信装置の構成〕
ここで、送信装置5について詳細に説明する。
送信装置5は、図3に示すように、送信部51に加え、保持部材52を備えている。
送信部51は、複数の発光素子511に加え、回路基板512を備えている。
【0046】
回路基板512は、図3に示すように、外形が平面視矩形状に形成され、中央部には、平面視円形の孔(挿通孔5121)が設けられている。挿通孔5121は、投写レンズ36の前側、および光学フィルター6の後述する円孔611の周縁部(図4参照)が挿通可能な大きさに形成されている。また、回路基板512の四隅には、ネジが挿通される丸孔5122が形成され、4つの丸孔5122の内、対角に位置する2つの丸孔5122の近傍には、位置決め用孔5123が設けられている。
【0047】
発光素子511は、赤外線による光信号を出力するLED(Light Emitting Diode)が採用されている。複数の発光素子511は、前方(+Y方向)に光信号を出力するように回路基板512の前側(+Y側)の面に実装されている。発光素子511は、出力される光信号が前方に向かう程(進行方向に向かう程)広がる配光分布特性を有している。本実施形態の発光素子511は、この配光分布特性が光軸511L(図7参照)を中心として10°程度の角度分布を有するLEDが採用されている。
【0048】
そして、発光素子511は、この10°程度の配光分布特性内の領域、およびその領域近傍を含む領域から主に光信号を出力し、その領域から離れた領域からも光信号を出力する。以下、配光分布特性内、およびその近傍を含む領域から出力された光信号を「領域内光信号」、配光分布特性内、およびその近傍を含む領域に対して外れた領域から出力された光信号を「領域外光信号」という。なお、発光素子511として角度分布が10°以外の配向分布特性を有する発光素子511を採用してもよい。
【0049】
また、複数の発光素子511は、回路基板512の挿通孔5121の左右および下側の周縁部に沿って配置され、投写レンズ36の外周を囲むように環状に配置されることとなる。
図5は、送信部51、光学フィルター6およびリモコン受信部7を前方から見た断面図であり、図4における断面A−Aを示す図である。
具体的に、複数の発光素子511は、図5に示すように、挿通孔5121(図3参照)の右側で最も上側に位置する発光素子511a、および発光素子511aから図5の図面視における時計回りに順次配置され、略等間隔で配置された511b〜511lを有している。そして、発光素子511iは、複数の発光素子511のうち、受光素子71に最も近くに位置する第1の発光素子511として構成されている。
【0050】
保持部材52は、合成樹脂で形成され、図3に示すように、送信部51の後方に配置され、送信部51を保持する。
保持部材52は、平面視矩形状に形成され、中央部には、投写レンズ36の前側が挿通される挿通孔521が設けられている。保持部材52には、回路基板512の丸孔5122に対応するネジ穴が形成されたボス522、および位置決め用孔5123に対応する位置決めピン523が形成されている。また、保持部材52には、左右の端部にネジが挿通される挿通孔を有する取付部5124が設けられている。
【0051】
送信部51は、回路基板512の位置決め用孔5123に位置決めピン523が挿入され、丸孔5122にネジが挿通されて保持部材52に固定される。そして、送信部51は、回路基板512が図示しないケーブルを介して制御部に接続され、前述したように、制御部の指示に基づいて、発光素子511が光信号を出力する。
【0052】
〔光学フィルターの構成〕
次に、光学フィルター6について詳細に説明する。
光学フィルター6は、合成樹脂製であり、図3〜図5に示すように、環状のカバー部61、およびカバー部61の+X側、−X側に形成された一対の取付部62を有している。
光学フィルター6は、発光素子511が出力する光信号(赤外線)を透過し、可視光の透過を抑制するポリカーボネート樹脂が採用されている。なお、光学フィルター6は、発光素子511から出力された光信号を透過する材料であればポリカーボネート樹脂に限らず他の材料を用いてもよい。
【0053】
カバー部61は、図3〜図5に示すように、中央部が前方(+Y方向)から見て略円形の円孔611を有して形成され、この円孔611の内径は、投写レンズ36(図1参照)の前側が挿通可能な大きさに形成されている。また、円孔611の周縁部は、図4に示すように、回路基板512の挿通孔5121に挿通されるように−Y方向に突出して形成されている。
【0054】
カバー部61の後側(−Y側)は、図4に示すように、環状に配置された複数の発光素子511を覆うように凹状に形成されている。カバー部61は、図4、図5に示すように、環状に配置された複数の発光素子511の内側を囲み、円孔611の周縁部に繋がる内環状部61a、および環状に配置された複数の発光素子511の外側を囲む外環状部61bを有している。
【0055】
また、カバー部61には、外環状部61bの前端から前方(+Y側)に突出する円筒状の突起部612が形成されている。突起部612は、図4に示すように、内径がフロントケース23の開口部231の内径と同等の寸法となるように形成されている。
【0056】
一対の取付部62は、図3に示すように、カバー部61の側面からそれぞれ+X方向、−X方向に延出して形成されており、保持部材52の取付部5124に設けられた挿通孔に対応する挿通孔を有している。
光学フィルター6は、送信部51が取り付けられた保持部材52とフロントケース23とに挟持されて、フロントケース23に取り付けられる。具体的に、光学フィルター6は、保持部材52および取付部62のそれぞれの挿通孔にネジが挿通され、フロントケース23にネジ固定される。そして、光学フィルター6は、発光素子511の光信号が出力される側を覆い、フロントケース23の開口部231の周縁部近傍に配置される。
【0057】
〔遮光部の構成〕
遮光部8は、赤外線を吸収する部材、つまり送信部51から出力された光信号を吸収する部材でシート状に形成されている。遮光部8は、図4、図5に示すように、光学フィルター6の外環状部61bの−X側の外面に粘着材を介して貼付されている。
【0058】
具体的に、遮光部8は、図5に示すように、第1の発光素子511iを含む発光素子511g〜511lの受光素子71に対向する側を囲むように配置される。また、遮光部8は、発光素子511g〜511lから出力される領域内光信号を遮ることがないように、外環状部61bに貼付される。
【0059】
このように、遮光部8は、複数の発光素子511のうち、受光素子71に最も近くに位置する第1の発光素子511iと、受光素子71との間に設けられている。換言すると、遮光部8は、複数の発光素子511のうち、受光素子71に最も近くに位置する第1の発光素子511iの受光素子71に対向する側を囲むように配置されている。
【0060】
〔光信号の光路〕
発光素子511から出力された領域内光信号は、光学フィルター6を透過した後、スクリーンにて反射され、投写された画像の観察者に到達する。そして、シャッター方式の画像観察用眼鏡を装着した画像の観察者は、画像観察用眼鏡が光信号によって制御され、スクリーンに投写された左目用画像を左目のみで観察し、右目用画像を右目のみで観察し、立体画像として認識することができる。
【0061】
一方、発光素子511から出力された領域外光信号の一部は、光学フィルター6やフロントケース23等で反射等による散乱によって受光素子71に向かうが、この受光素子71に向かう光信号は、遮光部8によって吸収され、受光素子71に受信されることが抑制される。
【0062】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)光信号を遮光する遮光部8が発光素子511と受光素子71との間に配置されているので、送信部51から受光素子71に向かう光信号を遮光することが可能となる。これによって、受光素子71と送信部51とが近い位置に配置されても、受光素子71は、送信部51から出力された光信号を受信することが抑制され、リモコンからの操作信号を適切に受信することが可能となる。よって、送信部51および受光素子71をプロジェクター1内に配置する自由度が増すので、双方の部品を効率よく配置してプロジェクター1の小型化を図ったり、プロジェクター1のデザイン性の向上を図ったりすることが可能となる。
【0063】
(2)送信部51は、光信号を出力する発光素子511を複数備えているので、強度を高めて送信部51から光信号を出力し、より広範囲に位置する画像の観察者に到達させることが可能となる。これによって、観察者は、光信号を受光することに対応して左右のシャッターが開閉する画像観察用眼鏡を装着することで、スクリーンに投写された画像を立体画像として認識したり、2種類の画像を観察したりすることを安定して行うことが可能となる。
また、遮光部8は、複数の発光素子511のうち、受光素子71に最も近くに位置する第1の発光素子511iとの間に設けられている。これによって、遮光部8は、複数の発光素子511の中で受光素子71に向かう光信号を最も出力すると考えられる第1の発光素子511iからの光信号を遮光するので、簡素な構造で受光素子71に向かう光信号を効率よく遮光することが可能となる。
【0064】
(3)遮光部8は、シート状に形成されて光学フィルター6に貼付されるという簡素な構造なので、遮光部8以外の部材に制約を与えることの抑制や省スペース化を図って遮光部8を配置する構成が可能となる。
【0065】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るプロジェクター1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、第1実施形態のプロジェクター1と同様の構造および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
【0066】
本実施形態のプロジェクター1は、第1実施形態の光学フィルター6、遮光部8と異なる光学フィルター(図示せず)、遮光部9を備えている。
本実施形態の光学フィルターは、発光素子511の前方を覆う部位を有し、発光素子511を覆うような凹部を有しない形状に形成されている。
【0067】
図6は、本実施形態の遮光部9を説明する模式図であり、前方から見た平面図である。
遮光部9は、図6に示すように、第1の遮光部91、第2の遮光部92,93,94を有している。
【0068】
第1の遮光部91は、発光素子511から出力された光信号(赤外線)を吸収する部材で形成されている。第1の遮光部91は、図6に示すように、受光素子71に最も近くに位置する第1の発光素子511i、および第1の発光素子511iの両隣に位置する発光素子511h,511jを囲むように形成されている。具体的に、第1の遮光部91は、前方に開口部91Aを有し、第1の発光素子511iの光軸511L方向に交差する方向において、発光素子511h,511i,511jを囲むように形成されている。換言すると、第1の遮光部91は、発光素子511h,511i,511jの上下方向、および左右方向を囲むように形成されている。
【0069】
そして、発光素子511h,511i,511jから出力された領域内光信号は、開口部91Aから前方に射出される。
一方、発光素子511h,511i,511jから出力された領域外光信号は、第1の遮光部91に吸収される。つまり、発光素子511h,511i,511jから出力された光信号のうち、受光素子71に向かう恐れのある光信号は、第1の遮光部91によって遮光される。
【0070】
第2の遮光部92,93,94は、受光素子71に対して第1の発光素子511iより遠い位置に配置される発光素子511を囲むように形成されている。第2の遮光部92,93,94は、図6に示すように、第1の遮光部91と同様に、前方に開口部92A,93A,94Aを有して形成されている。
【0071】
具体的に、第2の遮光部92は、発光素子511k,511lを囲むように形成されている。
図7は、第2の遮光部92の断面図である。
第2の遮光部92は、図7に示すように、遮光本体部921および反射部材922を有している。
遮光本体部921は、発光素子511から出力された光信号(赤外線)を吸収する部材で、光軸511L方向に交差する方向において、発光素子511k,511lを囲むように形成されている。遮光本体部921は、図7に示すように、回路基板512の発光素子511が実装されている実装面から発光素子511より高く延出して形成されている。また、遮光本体部921の内面は、回路基板512側となる基端側より先端側が広くなるように傾斜している。
【0072】
反射部材922は、アルミニウム等の光信号を反射する部材でシート状に形成され、遮光本体部921の内面に貼付されている。反射部材922は、図7に示すように、発光素子511の先端と略同一の高さから遮光本体部921の先端まで設けられている。
【0073】
発光素子511k,511lから出力された領域内光信号は、直接、開口部92Aから前方に射出される。そして、発光素子511k,511lから出力された領域外光信号は、図7に示すように、一部が反射部材922で反射して開口部92Aから射出され、一部が遮光本体部921に吸収される。
【0074】
第2の遮光部93は、発光素子511f,511gを囲むように形成されている。第2の遮光部93は、第2の遮光部92と同様に形成され、遮光本体部931および反射部材932を有している。そして、発光素子511f,511gから出力された領域内光信号は、直接、開口部93Aから前方に射出される。そして、発光素子511f,511gから出力された領域外光信号は、一部が反射部材932で反射して開口部93Aから射出され、一部が遮光本体部931に吸収される。
【0075】
このように、第2の遮光部92,93は、発光素子511の光信号を出力する基端側(回路基板512側)に光信号を吸収する部材(遮光本体部921,931)が設けられ、基端側とは反対側の先端側に光信号を反射する部材(反射部材922,932)が設けられている。
そして、開口部92A,93A、および反射部材922,932に向かう光信号は、第1画像と第2画像との切り替えに有効に使用され、遮光本体部921,931に向かう光信号は、遮光本体部921,931にて吸収される。つまり、発光素子511f,511g,511k,511lから出力された光信号のうち、受光素子71に向かう恐れのある光信号は、一部が反射部材922,932によって反射されて有効な光信号として利用され、一部が遮光本体部921,931によって遮光される。
【0076】
第2の遮光部94は、受光素子71に対して発光素子511f〜511lより遠い位置に配置される発光素子511a〜511eを囲むように形成されている。第2の遮光部94は、光信号(赤外線)を反射する部材で、光軸511L方向に交差する方向において、発光素子511a〜511eを囲むように形成されている。そして、発光素子511a〜511eから出力された領域内光信号は、直接、開口部94Aから前方に射出され、領域外光信号の一部は、第2の遮光部94で反射して開口部94Aから射出される。つまり、発光素子511a〜511eから出力された光信号のうち、受光素子71に向かう恐れのある光信号は、第2の遮光部94によって遮光される。
【0077】
このように、遮光部9は、複数の発光素子511のうち、受光素子71に最も近くに位置する第1の発光素子511iを囲む第1の遮光部91、および第1の発光素子511iより遠い位置に配置される発光素子511を囲む第2の遮光部92,93,94を有して構成されている。そして、第1の遮光部91は、光信号を吸収する部材を有して形成され、第2の遮光部92,93,94は、光信号を反射する部材を有して形成され、それぞれが受光素子71に向かう恐れのある光信号を遮光する。
【0078】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(1)第1の遮光部91は、受光素子71に最も近くに位置する第1の発光素子511i、およびその両隣に位置する発光素子511h,511jから出力された領域内光信号を開口部91Aから射出させ、領域外光信号を吸収する。これによって、プロジェクター1は、第1画像と第2画像との切り替えに有効となる光信号を確実に射出させつつ、受光素子71に向かう光信号を効率よく遮光し、リモコンからの操作信号を適正に受信することが可能となる。
【0079】
(2)第1の遮光部91は、光信号を吸収する部材で形成されている。これによって、受光素子71に近い位置から発せられ、プロジェクター1内の部材で反射等による散乱によって受光素子71に入射する恐れのある光信号を吸収することが可能となる。
また、第2の遮光部92,93,94は、第1の発光素子511iより遠い位置に配置される発光素子511を囲み、光信号を反射する部材を有して形成されている。これによって、受光素子71に対して第1の発光素子511iより遠い位置から発せられ、受光素子71に向かう光信号を遮光すると共に、領域外光信号の一部を反射させて第1画像と第2画像との切り替えに有効となる光信号として使用することが可能となる。
したがって、この構成によれば、受光素子71に向かう光信号を効率よく遮光すると共に、第1の遮光部によって吸収された光信号を、第2の遮光部によって反射された光信号によって補うことができ、有効な光信号の強度のバランスを高めることが可能となる。
【0080】
(3)第2の遮光部92,93は、送信部51の基端側に光信号を吸収する部材(遮光本体部921,931)を有し、基端側とは反対側の先端側に光信号を反射する部材(反射部材922,932)を有している。これによって、領域外光信号のなかで、領域内光信号の領域に近くに出力され、より強度が高い領域外光信号を反射部材922,932で反射し、領域外光信号のなかで、回路基板512側近くに出力され、より散乱光になりがちな光信号を遮光本体部921,931で吸収することが可能となる。よって、受光素子71に向かう光信号をより効率的に遮光すると共に、有効な光信号の強度を効率的に高めることが可能となる。
【0081】
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
前記第1実施形態の遮光部8は、シート状に形成され、光学フィルター6に貼付されて構成されているが、赤外線を吸収する塗料を外環状部61bに塗装することにより形成しても良い。また、外環状部61bの一部を合成樹脂製の遮光部として形成し、この遮光部を光学フィルター6に溶着等で一体的に形成してもよい。
【0082】
前記実施形態の複数の発光素子511は、環状に配置されているが、この態様に限らず、例えば、縦横に整列したり、複数の箇所に分けて配置したりするように構成してもよい。
【0083】
前記第2実施形態の遮光部9は、複数の発光素子511の全てを囲むように構成されているが、受光素子71が光信号を受信しない程度に受光素子71から離れて配置される発光素子511については、遮光部9で囲まないように構成してもよい。
【0084】
前記実施形態のプロジェクター1は、第1画像としての右目用画像、および第2画像としての左目用画像を時分割でスクリーンに投影できるように構成されているが、右目用画像、左目用画像に限らず、表示される内容等が異なる第1画像および第2画像を時分割でスクリーンに投影できるように構成してもよい。
【0085】
前記実施形態のプロジェクター1は、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブ351を用いているが、反射型液晶ライトバルブを利用したものであってもよい。
【0086】
光源311は放電型のランプに限らず、その他の方式のランプや発光ダイオード等の固体光源で構成してもよい。
【符号の説明】
【0087】
1…プロジェクター、3…光学ユニット、5…送信装置、6…光学フィルター、7…リモコン受信部、8,9…遮光部、21…アッパーケース、22…ロアーケース、23…フロントケース、26…受光用フィルター、31…光源装置、36…投写レンズ、51…送信部、52…保持部材、61…カバー部、61a…内環状部、61b…外環状部、71…受光素子、72…受信基板、91…第1の遮光部、92,93,94…第2の遮光部、92A…開口部、311…光源、351,351B,351G,351R…液晶ライトバルブ、511,511a〜511l…発光素子、511L…光軸、512…回路基板、921,931…遮光本体部、922,932…反射部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、第1画像および第2画像を時分割でスクリーンに投影するプロジェクターであって、
前記第1画像と前記第2画像との切り替えに同期する光信号を、前記スクリーンに向けて出力する送信部と、
外部のリモコンから送信された光による操作信号を受信する受光素子と、
前記送信部と前記受光素子との間に配置され、前記光信号を遮光する遮光部と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
請求項1に記載のプロジェクターであって、
前記送信部は、前記光信号を出力する複数の発光素子を備え、
前記遮光部は、前記複数の発光素子のうち、前記受光素子に最も近くに位置する第1の発光素子と、前記受光素子との間に設けられていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項3】
請求項2に記載のプロジェクターであって、
前記遮光部は、少なくとも前記第1の発光素子を、前記第1の発光素子の光軸方向に交差する方向において囲む第1の遮光部を有していることを特徴とするプロジェクター。
【請求項4】
請求項3に記載のプロジェクターであって、
前記遮光部は、前記受光素子に対して前記第1の発光素子より遠い位置に配置される発光素子を、前記発光素子の光軸方向に交差する方向において囲む第2の遮光部を有し、
前記第1の遮光部は、前記光信号を吸収する部材を有して形成され、
前記第2の遮光部は、前記光信号を反射する部材を有して形成されていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記遮光部は、前記送信部の前記光信号を出力する基端側に前記光信号を吸収する部材が設けられ、前記基端側とは反対側の先端側に前記光信号を反射する部材が設けられていることを特徴とするプロジェクター。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプロジェクターであって、
前記送信部の前記光信号が出力される側を覆い、前記光信号が透過し、可視光の透過を抑制する光学フィルターをさらに備え、
前記遮光部は、前記光学フィルターに取り付けられていることを特徴とするプロジェクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−83851(P2013−83851A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224596(P2011−224596)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】