説明

プロジェクト管理装置及び方法並びにプログラム

【課題】テーラリングを行った場合において、プロセス間の入出力の不整合、必要なプロセスが削除されることを防止する。
【解決手段】本発明の一態様に係るプロジェクト管理装置1は、入力成果物データと、出力成果物データと、入力成果物の状態を定義した事前条件を示す事前条件データと、出力成果物の状態を定義した事後条件を示す事後条件データとを具備するプロセス定義データ7を記憶するプロセス記憶手段14と、事前条件データ、入力成果物データ、事後条件データ、出力成果物データが整合関係にあることを確認するための条件データ21に基づいて、プロセス定義データ7が、条件データ21の検証条件を満たすか否か判断する検証手段12と、プロセス定義データ7が検証条件を満たさないと判断された場合に、プロセス定義データ7のうち検証条件を満たさない部分を出力する出力手段13とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクト管理業務におけるプロジェクト計画立案時に、開発プロセスの定義作業を支援するプロジェクト管理装置及び方法並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばシステム又はソフトウェアなどの製品を開発するプロジェクトを構成するプロセスを定義する場合、各プロセス間の入出力及び各プロセス間の関連について、整合させながらプロセス定義を行う必要がある。
【0003】
開発を行う組織(製造者)は、プロセスを定義するためのベースとなる標準プロセスを整備している場合がある。標準プロセスが存在する場合、プロセス定義者は、標準プロセスをベースにプロジェクトの特性を考慮したテーラリングを行い、プロジェクトを構成するプロセスを定義する。
【0004】
なお、テーラリングとは、標準プロセスを個々のシステム開発の特性に応じて修正し、個々の開発プロジェクトに適した開発プロセスを定義する際のプロセスの修正作業を意味する。
【0005】
例えば、外部システムと連携を行う部分についての開発プロセスを含む標準プロセスをベースに、外部システムと連携のないシステムの開発プロセスを定義する場合について検討する。
【0006】
この場合、標準プロセスから、外部システムとの連携に関連する外部接続機能の設計、開発、テストなどのプロセスを削除するテーラリングが行われる。これらの削除対象のプロセスは、設計工程、開発工程、テスト工程などの様々な工程に対して定義されている。このため、プロセスを削除する場合には、全てのプロセスの中から削除対象のプロセスに関連するプロセスを探し、この関連するプロセスについても削除・修正する必要がある。
【0007】
また、テーラリングのベースとなる標準プロセスが、V字を意識したプロセスの場合において、例えば外部接続設計に関連するプロセスを削除する場合、削除されるプロセスに関連し、V字の対岸に位置する外部接続テストなどのようなテスト工程のプロセスも削除する必要がある。ここで、V字を意識したプロセスとは、システムをソフトウェアに分解していく設計の工程、ソフトウェアコード作成を折り返し地点とし、分解した状態で作成されたソフトウェアコードをシステムに統合していくテスト工程までをV字として考え、ある工程で設計した内容は、対岸のテスト工程においてテストを行うというプロセスである。
【0008】
また、組織によっては、標準プロセスにはない独自の成果物を作成するプロセスを定義する場合があり、このような場合にも同様に独自の成果物を作成するプロセス、及びこのプロセスに関連するプロセスを修正又は新たに定義し、テーラリングを進める必要がある。
【0009】
特許文献1(特開平10−40082号公報)の発明は、成果物間の関係を定義したシステム構成定義テーブル、仕事間の順序関係を定義したプロセス定義テーブル、仕事と成果物の対応を定義したシステム・プロセス対応テーブル、仕事と成果物の版歴を対応付けるRev・プロセス対応テーブルを設け、各テーブルの相関を利用して所望の関係情報を簡単かつ網羅的に検索し表示する(特許文献1の[要約])。
【0010】
特許文献2(特開2003−296528号公報)の発明は、標準開発プロセスのアクティビティー毎のリスクデータと、リスク根拠となる入力データを基に、許容リスクレートを決定し、この許容リスクレートを基に、標準開発プロセスを構成するアクティビティー毎に、プロジェクト管理プロセスに取り込むか否かを決定する開発システムのテーラリングシステム及びテーラリング方法である(特許文献2の[0085])。
【0011】
特許文献3(特開平7−49892号公報)の発明は、検証項目毎に、不良発生状況、確認状況の情報等の検証工程の最新実績が、記憶手段に登録され、管理され、これらの情報をもとに、作業管理、進捗状況管理、論理品質管理等を支援する設計支援システムである(特許文献3の[0029])。
【0012】
特許文献4(特開平11−250127号公報)の発明は、全プロジェクトの検証日程のチェックを定期的に実施し、検証実施の旨を回答要求、及び回答期限を有する電子メールにて通知するシステム開発における工程管理の自動化方法である(特許文献4の[0025])。
【特許文献1】特開平10−40082号公報
【特許文献2】特開2003−296528号公報
【特許文献3】特開平7−49892号公報
【特許文献4】特開平11−250127号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
システム又はソフトウェアなどの製品を開発するプロジェクトを構成するプロセスを、テーラリングを用いて定義する場合、以下の点を考慮する必要がある。
【0014】
第1に、連続するプロセスの間のすべてにおいて、入出力に不整合がないように各プロセスを定義する必要がある。
【0015】
第2に、法を遵守するため、また運用ルールにおいて実施が必須であるプロセスがテーラリングにより削除されることを避ける必要がある。
【0016】
各プロセスについて、プロセス開始の事前条件である成果物の開発状態、関連するプロセス定義の有無、プロセスの実施が遵法上又は組織の運用ルールとして必須であるか否か、プロセス全体の作業量等の情報がプロセス定義時には必要である。これらのプロセス定義時に必要な情報については、定義の都度確認が必要である。
【0017】
特に、大規模プロジェクトの場合、各プロセスをきめ細かく定義することが多く、全てのプロセスについて、上記の第1及び第2の事項を確認することは困難な場合がある。
【0018】
各プロセスの定義内容について、必要なプロセス又は成果物に漏れのある状態のままプロジェクトが進行すると、予定外の作業が発生するなど、プロジェクトに大きなダメージを与える可能性がある。
【0019】
上記特許文献1,3,4の発明は、プロセスの定義を支援するが、テーラリングを用いる場合については何ら考慮されていない。
【0020】
上記特許文献2の発明では、標準開発プロセスを構成するアクティビティー毎に、プロジェクト管理プロセスに取り込むか否かを決定するが、上記第1及び第2の事項を確認することを容易にする点についてまでは考慮されていない。
【0021】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、テーラリングを行った場合に、プロセス間の入出力に不整合が発生したり、必要なプロセスが削除されることを防止し、プロジェクトを構成するプロセスの定義の適切化及び容易化を図るプロジェクト管理装置及びプログラム並びに方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記課題は、個別に、入力成果物を示す入力成果物データと、入力成果物を作業によって変化して得られる出力成果物を示す出力成果物データと、入力成果物の状態を定義した事前条件を示す事前条件データと、出力成果物の状態を定義した事後条件を示す事後条件データとを具備する複数のプロセスデータが順序付けされているプロセス定義データを記憶するプロセス記憶手段と、複数のプロセスデータに含まれている第1プロセスデータの事前条件データと入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第1の条件、第1プロセスデータの事前条件データと事後条件データとが整合関係にあることを確認するための第2の条件、第1プロセスデータの事後条件データと出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第3の条件、第1プロセスデータの入力成果物データと第1プロセスデータより前の第2プロセスデータの出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第4の条件、第1プロセスデータの出力成果物データと第1プロセスデータより後の第3プロセスデータの入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第5の条件のうちの少なくとも一つを含む検証条件に基づいて、プロセス記憶手段に記憶されているプロセス定義データが、検証条件を満たすか否か判断する検証手段と、検証手段によってプロセス記憶手段に記憶されているプロセス定義データが、検証条件を満たさないと判断された場合に、プロセス定義データのうち検証条件を満たさない部分を出力する出力手段とを具備するプロジェクト管理装置により、解決される。
【0023】
なお、上記の態様は、装置として表現されている。しかしながら、これに限らず、上記の態様は、方法、プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体などで表現されるとしてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、テーラリングを行った場合に、プロセス間の入出力に不整合が発生したり、必要なプロセスが削除されることを防止することができ、プロジェクトを構成するプロセスの定義の適切化及び容易化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の各図において同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0026】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係るプロジェクト管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
プロジェクト管理装置1は、ユーザインタフェース部2、管理部3、データベース部4を具備する。
【0028】
ユーザインタフェース部2は、プロジェクト管理装置1の管理及び組織の標準プロセスを管理する管理者5又はプロジェクト等に利用する開発プロセスを定義する担当者6からデータを入力し、この入力されたデータを管理部3に出力する。
【0029】
また、ユーザインタフェース部2は、管理部3からデータを入力し、管理者5又は担当者6に対してデータを出力する。
【0030】
すなわち、このユーザインタフェース部2は、管理者5又は担当者6に対する2種類のユーザインタフェースを提供する。
【0031】
例えば、ユーザインタフェース部2は、管理者5の用いるキーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ装置、及び担当者6の用いるキーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ装置などである。
【0032】
ユーザインタフェース部2は、キーボード及びポインティングデバイスにより、プロセス定義を行う管理者5から、プロセス定義データ7及び制御データを受け、ディスプレイ装置により、プロセス定義データ7及びプロセス定義に関する改善データを出力する。
【0033】
また、ユーザインタフェース部2は、キーボード及びポインティングデバイスにより、プロセス支援を行う管理者5から、利用プロセスの実績データについて、測定したい項目データ、プロセス改善についての問題点データ、その他の制御データを受け、ディスプレイ装置により、制御データを出力する。
【0034】
管理部3としては、例えばプロセッサなどの演算装置が用いられる。この場合、管理部3は、記録媒体に記録されているプログラムの内容にそって制御を行う。本実施の形態において、管理部3は、管理者5及び担当者6がプロジェクト管理装置1に要求する各種処理を実行する。また、管理部3は、処理の実行に伴うデータベース部4へのアクセス及びユーザインタフェース部2を用いた情報提供を管理者5及び担当者6に対して行う。
【0035】
管理部3は、例えば、入力制御部8、プロセス定義部9、プロセス利用部10、プロセス支援部11、プロセス検証部12、出力制御部13を具備する。
【0036】
入力制御部8は、ユーザインタフェース部2からのデータを入力するための制御を実行する。
【0037】
プロセス定義部9は、管理者5によってユーザインタフェース部2を用いて特定され、組織的なプロセス改善等を目的とした組織全体の共通開発プロセスを表すプロセス定義データ7を登録管理する。
【0038】
このプロセス定義部9は、管理者5から、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8を用いてプロセス定義データ7を入力し、プロセス定義データ7の登録及び管理処理、具体的には、登録、ID付与、更新、削除、参照などの処理を実行し、処理後のプロセス定義データ7を、データベース部4のプロセスデータベース14に登録し、出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて管理者5に対して表示する。
【0039】
プロセス利用部10は、担当者6によってユーザインタフェース部2を用いて特定された個々のプロジェクトの利用プロセスを表すテーラリング済みの利用プロセス定義データ15を登録管理する。
【0040】
このプロセス利用部10は、担当者6から、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8を用いて利用プロセス定義データ15を入力し、担当者6によって利用されるテーラードされた利用プロセス定義データ15の登録管理処理、具体的には、登録、ID付与、更新、削除、検索などの処理を実行し、処理後の利用プロセス定義データ15をテーラードプロセスデータベース16に登録し、ユーザインタフェース部2及び出力制御部13を用いて管理者5又は担当者6に対して表示する。
【0041】
プロセス支援部11は、管理者5又は担当者6によってユーザインタフェース部2を用いて特定されたプロセス改善データ(不具合データ、改善要望データを含む)17、及び担当者6によってユーザインタフェース部2を用いて特定されたプロセス実績データ18を登録管理する。
【0042】
すなわち、このプロセス支援部11は、管理者5又は担当者6からユーザインタフェース部2及び入力制御部8を用いてプロセス改善データ17を入力し、担当者6からユーザインタフェース部2及び入力制御部8を用いてプロセス実績データ18を入力し、プロセス改善データ17及びプロセス実績データ18について登録、ID付与、更新、削除、検索などの処理を実行し、処理後のプロセス改善データ17及びプロセス実績データ18をフィードバックデータベース19に登録し、処理後のプロセス改善データ17を出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて管理者5又は担当者6に対して表示する。
【0043】
プロセス検証部12は、管理者5の操作にしたがって標準プロセスを表すプロセス定義データ7の登録管理を行う場合、条件記憶装置20に記憶されている条件データ21に基づいて、プロセス定義データ7の示す標準プロセスが正確で一貫性があるか検証する処理を実行し、検証結果データ22を検証結果記憶装置23に記憶し、出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて管理者5に対して表示する。
【0044】
同様に、プロセス検証部12は、担当者6の操作にしたがってプロジェクトの開発プロセスを表す利用プロセス定義データ15の登録管理を行う場合、この利用プロセス定義データ15の示すテーラードされた開発プロセスを検証する処理を実行し、検証結果データ22を検証結果記憶装置23に記憶し、出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて担当者6に対して表示する。
【0045】
すなわち、このプロセス検証部12は、プロセス定義部9又はプロセス利用部10経由で、データベース部4のプロセスデータベース14に登録されているプロセス定義データ7又はテーラードプロセスデータベース16に登録されている利用プロセス定義データ15を入力し、読み込んだプロセス定義データ7又は利用プロセス定義データ15に基づいてプロセスを検証する処理を実行し、検証結果データ22を検証結果記憶装置22に記憶し、出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて管理者5又は担当者6に対して表示する。
【0046】
データベース部4は、プロジェクト管理装置1で管理されているデータを保存する装置であり、プロセスデータベース14、テーラードプロセスデータベース16、フィードバックデータベース19、条件記憶装置20、検証結果記憶装置23を具備する。
【0047】
プロセスデータベース14は、管理者5によってプロセス定義部9を用いて定義された組織の標準プロセス定義データ7を保管する。
【0048】
テーラードプロセスデータベース16は、担当者6によってプロセス利用部10を用いてテーラードされた利用プロセス定義データ15を保管する。
【0049】
フィードバックデータベース19は、管理者5又は担当者6によってプロセス支援部11を用いて作成されたプロセス改善データ17及びプロセス実績データ18を保管する。
【0050】
図2は、管理部3の詳細構成の一例を示すブロック図である。
【0051】
上述したように、管理部3は、プロセス定義部9、プロセス検証部12、プロセス利用部10、プロセス支援部11を具備するが、さらに、プロセス定義部9はプロセス登録管理部24を具備し、プロセス検証部12は、検証処理部25を具備し、プロセス利用部10は利用プロセス登録管理部26、利用プロセス全体作業量見積部27、利用プロセス実績登録管理部28を具備し、プロセス支援部11はプロセス実績参照部29、プロセス実績測定項目管理部30、プロセス改善項目管理部31を具備する。
【0052】
プロセス登録管理部24は、管理者5からユーザインタフェース2及び入力制御部8を経由して、プロセス定義データ7を入力する。ここで、プロセス定義データ7は、プロセス名、工程名、タスク名、成果物名、事前条件、入力成果物、出力成果物、事後条件などに関するデータを含む。
【0053】
また、プロセス登録管理部24は、管理者5から入力した組織全体の共通開発プロセスを表すプロセス定義データ7をプロセスデータベース14に保管し、登録管理(登録、ID付与、更新、削除、検索)を行い、プロセス定義データ7を出力制御部13及びユーザインタフェース部2経由で表示する。
【0054】
検証処理部25は、ユーザインタフェース部2を用いて管理者5によって指定され、プロセス登録管理部24によって登録管理されている検証対象のプロセス定義データ7を入力するか、あるいはユーザインタフェース部2を用いて担当者6によって指定され、利用プロセス登録管理部26によって登録管理されている検証対象の利用プロセス定義データ15を入力し、検証対象のプロセス定義データ7又は検証対象の利用プロセス定義データ15の整合検証処理を実行し、検証結果データ22を検証結果記憶装置23に記憶する。検証結果記憶装置23に記憶されている検証結果データ22は、出力制御部13により、ユーザインタフェース部2を用いて表示される。
【0055】
利用プロセス登録管理部26は、ユーザインタフェース部2を用いて担当者6によって指定された利用プロセス定義データ15を入力する。ここで、利用プロセス定義データ15は、プロセス名、工程名、タスク名、成果物名、事前条件、入力成果物、出力成果物、事後条件などに関するデータを含む。
【0056】
また、利用プロセス登録管理部26は、担当者6が行うテーラリング作業のベースとなる組織全体の共通開発プロセスを表すプロセス定義データ7を、プロセスデータベース14より選択し、テーラリング作業を受け付け、このテーラリング作業にそってテーラリングされた利用プロセス定義データ15の登録管理(登録、ID付与、更新、削除、検索)を行う。この結果、テーラードプロセスデータベース16に、テーラードされた利用プロセス定義データ15が登録される。
【0057】
利用プロセス全体作業量見積部27は、作業量見積対象である利用プロセス定義データ15を入力するとともに、プロセス定義データ7に含まれている見積データを入力する。
【0058】
また、利用プロセス全体作業量見積部27は、プロセス定義データ7に含まれている見積データを参考に、作業量見積対象である利用プロセス定義データ15における各作業量を積算し、この利用プロセス定義データ15における作業量を算出し、作業量データを出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて担当者6に対して表示する。
【0059】
利用プロセス実績登録管理部28は、プロセス支援部11によって指定されたプロセス実績データ18の測定項目の実績データを入力する。ここで、プロセス実績データ18の測定項目としては、例えば、テーラリング必須/任意のオプション、プロセス実績、開発工期、全体作業量実績などがある。
【0060】
また、利用プロセス実績登録管理部28は、プロセス実績データ18の入力フォームをフィードバックデータベース19から読み出し、出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて表示する。そして、利用プロセス実績登録管理部28は、担当者6によってユーザインタフェース部2及び入力制御部8を用いて入力されたプロセス実績データ18をフィードバックデータベース19に登録する。
【0061】
プロセス実績参照部29は、プロセス実績データ18を参照するためのキーデータをユーザインタフェース部2及び入力制御部8を介して入力し、フィードバックデータベース19に蓄積されたプロセス実績データ18を読み出し、出力制御部13を介してユーザインタフェース部2を用いて表示する。
【0062】
プロセス実績測定項目管理部30は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8を介して、プロセス実績データ18作成のために測定される項目の定義データを入力し、このプロセス実績測定項目の定義データを登録管理(登録、ID付与、更新、削除、検索)し、プロセス実績測定項目の定義データをフィードバックデータベース19に保存する。
【0063】
プロセス改善項目管理部31は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由でプロセス改善項目を示すプロセス改善項目データを入力し、プロセス改善項目データを登録管理(登録、ID付与、更新、削除、検索)し、プロセス改善項目データをフィードバックデータベース19に登録する。
【0064】
図3は、本実施の形態に係るプロジェクト管理装置1によって管理される全体プロセスを表すプロセス定義データ7のデータ構造の一例を示すブロック図である。
【0065】
なお、利用プロセス定義データ15のデータ構造についても、プロセス定義データ7と同様のデータ構造を採用可能である。
【0066】
全体プロセスは、開発プロセスの全体を表し、少なくとも一つの工程で表される。
【0067】
工程は、少なくとも一つのプロセスにより構成される。
【0068】
プロセスは、互いに関連を持ったタスクの集合である。プロセスは、プロセス開始のための事前条件(入力成果物の状態を定義した事前条件)、タスク、プロセス終了時の状態を示す事後条件(出力成果物の状態を定義した事後条件)を持つ。各条件は、成果物を示す成果物IDとその成果物の状態を示す状態フラグとの組み合わせで定義される。なお、全体プロセスもプロセス群から構成されているプロセスである。
【0069】
タスクは、入力成果物、作業、出力成果物とで構成される。作業は、入力成果物を出力成果物に変換する。
【0070】
本実施の形態に係るプロセス定義データ7は、全体プロセスを表すデータであり、工程データ32を含む。
【0071】
工程データ32は、工程を表すデータであり、プロセスデータ33を含む。
【0072】
プロセスデータ33は、プロセスを表すデータであり、事前条件データ34、タスクデータ35、事後条件データ36を含む。
【0073】
タスクデータ35は、タスクを表すデータであり、入力成果物を表す入力成果物データ37、作業を表す作業データ38、出力成果物を表す出力成果物データ39を含む。
【0074】
例えば、上記図1における条件記憶装置20に記憶されている条件データ21は、あるプロセスデータ33の事前条件データ34と入力成果物データ37とが整合関係にあることを確認するための第1の条件、プロセスデータ33の事前条件データ34と事後条件データ36とが整合関係にあることを確認するための第2の条件、プロセスデータ33の事後条件データ36と出力成果物データ39とが整合関係にあることを確認するための第3の条件、プロセスデータ33の入力成果物データ37とこのプロセスデータ33より順序が前のプロセスデータの出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第4の条件、プロセスデータ33の出力成果物データ39とこのプロセスデータ33より順序が後のプロセスデータの入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第5の条件を含む検証条件を表す。
【0075】
例えば、上記図1における検証結果記憶装置23に記憶されている検証結果データ22は、プロセス定義データ7又は利用プロセス定義データ15が、検証条件を満たすと判断された場合にその旨を表し、プロセス定義データ7又は利用プロセス定義データ15が検証条件を満たさないと判断された場合に、プロセス定義データ7又は利用プロセス定義データ15のうち検証条件を満たさない部分を表す。
【0076】
図4は、プロセス登録管理処理及びプロセス検証の一例を示すフローチャートである。
【0077】
ステップA1において、ユーザインタフェース部2は、管理者5又は担当者6からプロセス登録管理又はプロセス検証の選択を受け付ける。
【0078】
プロセス登録管理が選択された場合、ステップA2において、プロセス登録管理部24は、ユーザインタフェース部2を用いて、プロセス登録管理メニューを表示する。
【0079】
プロセス登録管理メニューの項目のうち、プロセスの新規登録が選択された場合、ステップA3において、プロセス登録管理部24は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で、プロセス定義データ7を入力する。
【0080】
ステップA4において、プロセス登録管理部24は、プロセス定義データ7をプロセスデータベース14に登録する。
【0081】
プロセス登録管理メニューの項目のうち、プロセスの更新が選択された場合、ステップA5において、プロセス登録管理部24は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で、更新対象のプロセス定義データ7の選択を受け付け、プロセスデータベース14を検索して更新対象のプロセス定義データ7を取り出し、出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0082】
ステップA6において、プロセス登録管理部24は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由でプロセス定義データ7の更新データを入力する。
【0083】
ステップA7において、プロセス登録管理部24は、更新データに基づいて更新されたプロセス定義データ7を、プロセスデータベース14に登録する。
【0084】
プロセス登録管理メニューの項目のうち、プロセスの削除が選択された場合、ステップA8において、プロセス登録管理部24は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で削除対象のプロセス定義データの選択を受け付ける。
【0085】
ステップA9において、プロセス登録管理部24は、削除対象のプロセス定義データ7を、プロセスデータベース14から削除する。
【0086】
プロセス登録管理メニューの項目のうち、プロセスの参照が選択された場合、ステップA10において、プロセス登録管理部24は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で参照対象のプロセス定義データ7の選択を受け付ける。
【0087】
ステップA11において、プロセス登録管理部24は、参照対象のプロセス定義データ7を、プロセスデータベース14から読み出す。
【0088】
ステップA12において、プロセス登録管理部24は、参照対象のプロセス定義データ7を、出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0089】
上記ステップA1においてプロセス検証が選択された場合、ステップA13において、検証処理部25は、ユーザインタフェース部2、入力制御部8、プロセス定義部9経由で、検証対象のプロセス定義データ7の選択を受け付ける。
【0090】
ステップA14において、検証処理部25は、プロセスデータベース14を検索して検証対象のプロセス定義データ7を取り出すとともに、条件記憶装置20に記憶されている条件データ21を取り出す。
【0091】
ステップA15において、検証処理部25は、検証対象のプロセス定義データ7の検証処理を実行する。
【0092】
ステップA16において、検証処理部25は、検証結果データ22を検証結果記憶装置23に記憶し、検証結果データ22を出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0093】
ステップA17において終了するか否かの判断がなされ、終了の指定がなされるまで上記処理は継続される。
【0094】
図5は、プロセス利用部10によるテーラリング処理及びプロセス検証部12による検証処理の一例を示すフローチャートである。
【0095】
ステップB1において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8を通じて、担当者6から利用プロセス新規登録、利用プロセス更新、利用プロセス削除、利用プロセス参照、利用プロセス全体作業量見積、利用プロセス実績登録、処理終了のいずれかの選択を入力する。
【0096】
利用プロセス新規登録が選択された場合、ステップB2において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で新規に登録する利用プロセスの管理データを入力する。
【0097】
ステップB3において、プロセス利用部10は、管理データに基づいてテーラリングのベースとするプロセス定義データ7をプロセスデータベース14から読み出す。
【0098】
ステップB4において、プロセス利用部10は、選択されたプロセス定義データ7をベースに、テーラリングを行う。
【0099】
ステップB5において、プロセス検証部10は、テーラリングにより得られた利用プロセス定義データ15に対する検証処理を実行する。この結果、検証結果データ22が記憶及び表示される。
【0100】
ステップB6において、プロセス利用部10は、テーラリング及び検証された利用プロセス定義データ15をテーラードプロセスデータベース16に登録する。
【0101】
利用プロセス更新が選択された場合、ステップB7において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部及び入力制御部8経由で更新対象の利用プロセス定義データの選択を受け付ける。
【0102】
ステップB8において、プロセス利用部10は、テーラードプロセスデータベース16を検索し、選択された更新対象の利用プロセス定義データ15を取り出す。
【0103】
ステップB9において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で更新データを入力する。
【0104】
ステップB10において、プロセス利用部10は、更新データと更新対象の利用プロセス定義データ15とに基づいて、更新後の利用プロセス定義データ15を作成する。
【0105】
ステップB11において、プロセス検証部10は、テーラリングにより得られた更新後の利用プロセス定義データ15に対する検証処理を実行する。この結果、検証結果データ22が記憶及び表示される。
【0106】
ステップB12において、プロセス利用部10は、更新後の利用プロセス定義データ15をテーラードプロセスデータベース16に登録する。
【0107】
利用プロセス削除が選択された場合、ステップB13において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で削除対象の利用プロセス定義データ15の選択を受け付ける。
【0108】
ステップB14において、プロセス利用部10は、テーラードプロセスデータベース16から、選択された削除対象の利用プロセス定義データ15を削除する。
【0109】
利用プロセス参照が選択された場合、ステップB15において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で参照対象の利用プロセス定義データ15の選択を受け付ける。
【0110】
ステップB16において、プロセス利用部10は、テーラードプロセスデータベース16を検索し、選択された参照対象の利用プロセス定義データ15を取り出す。
【0111】
ステップB17において、プロセス利用部10は、取り出された参照対象の利用プロセス定義データ15を、出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0112】
利用プロセス全体作業量見積が選択された場合、ステップB18において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で作業量見積対象の利用プロセス定義データ15の選択を受け付ける。
【0113】
ステップB19において、プロセス利用部10は、テーラードプロセスデータベース16を検索し、選択された作業量見積対象の利用プロセス定義データ15を取り出す。
【0114】
ステップB20において、プロセス利用部10は、作業量見積対象の利用プロセス定義データ15で表されているプロセスの全体作業量を積算した値を含む見積結果データを作成する。
【0115】
ステップB21において、プロセス利用部10は、見積結果データを、出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0116】
利用プロセス実績登録が選択された場合、ステップB22において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部1及び入力制御部8経由で、実績登録対象の利用プロセス定義データ15の選択を受け付ける。
【0117】
ステップB23において、プロセス利用部10は、テーラードプロセスデータベース16を検索し、実績登録対象の利用プロセス定義データ15を取り出す。
【0118】
ステップB24において、プロセス利用部10は、フィードバックデータベース19を参照し、このフィードバックデータベース19に記憶されているプロセス実績測定項目データの示す項目に基づいて、実績入力フォームを作成する。
【0119】
ステップB25において、プロセス利用部10は、出力制御部13及びユーザインタフェース部2により実績入力フォームを表示する。
【0120】
ステップB26において、プロセス利用部10は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で、管理者5又は担当者6によって指定されたプロセス実績データ18を入力する。
【0121】
ステップB27において、プロセス利用部10は、プロセス実績データ18を、フィードバックデータベース19に登録する。
【0122】
ステップB28において終了するか否かの判断がなされ、終了の指定がなされるまで上記処理は継続される。
【0123】
図6は、プロセス支援部11の処理の一例を示すフローチャートである。
【0124】
ステップC1において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8を通じて、管理者5又は担当者6からプロセス実績参照、プロセス実績測定項目管理、プロセス改善項目管理処理のいずれかの選択を入力する。
【0125】
プロセス実績参照が選択された場合、ステップC2において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で、参照対象のプロセス実績データ18の選択を受け付ける。
【0126】
ステップC3において、プロセス支援部11は、フィードバックデータベース19を検索し、参照対象のプロセス実績データを読み出す。
【0127】
ステップC4において、プロセス支援部11は、参照対象のプロセス実績データを出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0128】
プロセス実績測定項目管理が選択された場合、ステップC5において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8を通じて、管理者5又は担当者6からプロセス実績測定項目登録、プロセス実績測定項目更新、プロセス実績測定項目削除、プロセス実績測定項目参照のいずれかの選択を入力する。
【0129】
プロセス実績測定項目登録が選択された場合、ステップC6において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由でプロセス実績測定項目定義データを入力する。
【0130】
ステップC7において、プロセス支援部11は、入力されたプロセス実績測定項目定義データを、フィードバックデータベース19に登録する。
【0131】
プロセス実績測定項目更新が選択された場合、ステップC8において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で更新対象のプロセス実績測定項目定義データの選択を受け付ける。
【0132】
ステップC9において、プロセス支援部11は、フィードバックデータベース19を検索し、選択された更新対象のプロセス実績測定項目定義データを取り出すとともに、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で更新データを入力する。
【0133】
ステップC10において、プロセス支援部11は、更新データと更新対象のプロセス実績測定項目定義データとに基づいて、更新されたプロセス実績測定項目定義データを作成し、更新されたプロセス実績測定項目定義データをフィードバックデータベース19に登録する。
【0134】
プロセス実績測定項目削除が選択された場合、ステップC11において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で削除対象のプロセス実績測定項目定義データの選択を受け付ける。
【0135】
ステップC12において、プロセス支援部11は、フィードバックデータベース19から、選択された削除対象のプロセス実績測定項目定義データを削除する。
【0136】
プロセス実績測定項目参照が選択された場合、ステップC13において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で参照対象のプロセス実績測定項目定義データの選択を受け付ける。
【0137】
ステップC14において、プロセス支援部11は、フィードバックデータベース17を検索し、選択された参照対象のプロセス実績測定項目定義データを取り出し、参照対象のプロセス実績測定項目定義データを、出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0138】
上記ステップC1においてプロセス改善項目管理処理が選択された場合、ステップC15において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2を通じて、管理者5又は担当者6からプロセス改善項目登録、プロセス改善測定項目更新、プロセス改善項目削除、プロセス改善項目参照のいずれかの選択を入力する。
【0139】
プロセス改善項目登録が選択された場合、ステップC16において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由でプロセス改善項目データを入力する。
【0140】
ステップC17において、プロセス支援部11は、入力されたプロセス改善項目データを、フィードバックデータベース17に登録する。
【0141】
プロセス改善項目更新が選択された場合、ステップC18において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で更新対象のプロセス改善項目データの選択を受け付ける。
【0142】
ステップC19において、プロセス支援部11は、フィードバックデータベース19を検索し、選択された更新対象のプロセス改善項目データを取り出すとともに、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で更新データを入力する。
【0143】
ステップC20において、プロセス支援部11は、更新データと更新対象のプロセス改善項目データとに基づいて、更新されたプロセス改善項目データを作成し、更新されたプロセス改善項目データをフィードバックデータベース19に登録する。
【0144】
プロセス改善項目削除が選択された場合、ステップC21において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で削除対象のプロセス改善項目データの選択を受け付ける。
【0145】
ステップC22において、プロセス支援部11は、フィードバックデータベース19から、選択された削除対象のプロセス改善項目データを削除する。
【0146】
プロセス改善項目参照が選択された場合、ステップC23において、プロセス支援部11は、ユーザインタフェース部2及び入力制御部8経由で参照対象のプロセス改善項目データの選択を受け付ける。
【0147】
ステップC24において、プロセス支援部11は、フィードバックデータベース19を検索し、選択された参照対象のプロセス改善項目データを取り出し、取り出された参照対象のプロセス改善項目データを、出力制御部13及びユーザインタフェース部2により表示する。
【0148】
ステップC25において、上記処理を終了させるか判断され、終了が選択されるまで上記処理は繰り返される。
【0149】
図7は、本実施の形態に係るプロセスデータベース14の一例を示すデータ構成図である。
【0150】
このプロセスデータベース14には、プロセス定義データ7、工程データ32、プロセスデータ33、タスクデータ35、事前条件データ34、事後条件データ36、入力成果物データ37、出力成果物データ39、が関連付けされた状態で記憶されている。
【0151】
例えば、プロセス定義データ7には、全体プロセスID、全体プロセス名、発行日情報、発行組織情報が含まれる。
【0152】
工程データ32には、工程ID、所属する全体プロセスを示す全体プロセスID、自工程の前の工程を特定するための前工程IDが含まれる。
【0153】
プロセスデータ33には、プロセスID、プロセス名、所属する全体プロセスを示す全体プロセスID、所属する工程を示す工程IDが含まれている。
【0154】
タスクデータ35には、タスクID,タスク名、所属する全体プロセスを示す全体プロセスID、所属する工程を示す工程ID、所属するプロセスを示すプロセスID、このタスクの作業量データが含まれている。
【0155】
事前条件データ34には、事前条件ID、プロセス開始の事前条件である入力成果物の状態を示すための成果物ID及び状態ID、所属するプロセスを示すプロセスIDが含まれている。
【0156】
事後条件データに36は、事後条件ID、プロセス終了の事後条件である出力成果物の状態を示すための成果物ID及び状態ID、所属するプロセスを示すプロセスIDが含まれている。
【0157】
入力成果物データ37には、入力成果物ID、成果物ID、所属する全体プロセスを示す全体プロセスID、所属する工程を示す工程ID、所属するプロセスを示すプロセスID、所属するタスクを示すタスクIDが含まれている。
【0158】
出力成果物データ39には、出力成果物ID、成果物ID、所属する全体プロセスを示す全体プロセスID、所属する工程を示す工程ID、所属するプロセスを示すプロセスID、所属するタスクを示すタスクIDが含まれている。
【0159】
図8は、本実施の形態に係るテーラードプロセスデータベース16の一例を示すデータ構成図である。
【0160】
テーラードプロセスデータベース16には、プロジェクトデータ40、利用プロセス定義データ15、工程データ41、プロセスデータ42、タスクデータ43、事前条件データ44、事後条件データ45、入力成果物データ46、出力成果物データ47、が関連付けされた状態で記憶されている。
【0161】
例えば、プロジェクトデータ40には、プロジェクトID、発行日情報、組織名、ベースプロセスのプロセスIDが含まれる。
【0162】
利用プロセス定義データ15には、利用プロセスID、利用プロセス名、所属するプロジェクトを示すプロジェクトIDが含まれる。
【0163】
工程データ41には、工程ID、所属するプロジェクトを示すプロジェクトID、所属する利用プロセスを示す利用プロセスID、自工程の前の工程を特定するための前工程IDが含まれる。
【0164】
プロセスデータ42には、プロセスID、プロセス名、所属するプロジェクトを示すプロジェクトID、所属する工程を示す工程IDが含まれている。
【0165】
タスクデータ43には、タスクID,タスク名、所属するプロジェクトを示すプロジェクトID、所属する利用プロセスを示す利用プロセスID、所属する工程を示す工程ID、所属するプロセスを示すプロセスID、このタスクの作業量データが含まれている。
【0166】
事前条件データ44には、事前条件ID、プロセス開始の事前条件である入力成果物の状態を示すための成果物ID及び状態ID、所属するプロジェクトを示すプロジェクトID、所属する利用プロセスを示す利用プロセスID、所属するプロセスを示すプロセスIDが含まれている。
【0167】
事後条件データ45には、事後条件ID、プロセス終了の事後条件である出力成果物の状態を示すための成果物ID及び状態ID、所属するプロジェクトを示すプロジェクトID、所属する利用プロセスを示す利用プロセスID、所属するプロセスを示すプロセスIDが含まれている。
【0168】
入力成果物データ46には、入力成果物ID、成果物ID、所属するプロジェクトを示すプロジェクトID、所属する利用プロセスを示す利用プロセスID、所属する工程を示す工程ID、所属するプロセスを示すプロセスID、所属するタスクを示すタスクIDが含まれている。
【0169】
出力成果物データ47には、出力成果物ID、成果物ID、所属するプロジェクトを示すプロジェクトID、所属する利用プロセスを示す利用プロセスID、所属する工程を示す工程ID、所属するプロセスを示すプロセスID、所属するタスクを示すタスクIDが含まれている。
【0170】
以下に、プロセス検証部12の処理について説明する。
【0171】
図9は、成果物(入力成果物及び出力成果物)の状態を示す状態フラグの例を示す図である。
【0172】
本実施の形態では、成果物が未着手、着手、完了、承認済、更新未着手、更新着手、更新完了、更新承認済の状態をそれぞれ状態フラグ「0」〜「7」で表す。
【0173】
図10は、条件データ21の内容の一例を示す図である。
【0174】
条件データ21によって定義されている検証条件R1における検証項目は、「事前条件と入力成果物との関係」であり、この検証条件R1の検証内容は、「入力成果物に含まれる成果物は、作業終了以上(状態フラグが2以上)という事前条件を必ず持っていること」である。
【0175】
検証条件R2における検証項目は、「事前条件と事後条件との関係」であり、この検証条件R2の検証内容は、「事前条件と事後条件との双方に含まれる同一の成果物について、事後条件の状態フラグが事前条件の状態フラグ以上であること」である。
【0176】
検証条件R3における検証項目は、「出力成果物と事後条件との関係」であり、この検証条件R3における検証内容は、「出力成果物に含まれる成果物が、作業着手以上(状態フラグが1以上)という事後条件を必ず持っていること」である。
【0177】
検証条件R4における検証項目は、「入力成果物」であり、この検証条件R4における検証内容は、「入力成果物が、該当プロセスの前の出力成果物に必ず含まれていること」である。
【0178】
検証条件R5における検証項目は、「出力成果物」であり、この検証条件R5における検証内容は、「出力成果物が、該当プロセスの後の入力成果物に必ず含まれていること」である。
【0179】
図11は、検証条件R1〜R5において整合確認される項目の組み合わせを表す図である。
【0180】
検証条件R1は、事前条件と入力成果物との間の整合確認を行うための情報である。
【0181】
検証条件R2は、事前条件と事後条件との間の整合確認を行うための情報である。
【0182】
検証条件R3は、出力成果物と事後条件との間の整合確認を行うための情報である。
【0183】
検証条件R4は、入力成果物と出力成果物との間の整合確認を行うための情報である。
【0184】
検証条件R5は、出力成果物と入力成果物との間の整合確認を行うための情報である。
【0185】
図12は、プロセス検証部12の処理の一例を示すフローチャートである。なお、この図12において、ステップD1〜D6の実行順序は自由に変更可能であり、各ステップD1〜D6を並列に実行するとしてもよい。
【0186】
ステップD1において、プロセス検証部12は、条件データ21で示されている検証条件R1に基づいて、該当プロセスデータ33について、入力成果物が、事前条件において作成終了を示す完了以上(状態フラグが2以上)であるという条件を満たすか検証する。
【0187】
ステップD2において、プロセス検証部12は、条件データ21で示されている検証条件R2に基づいて、該当プロセスデータ33における事前条件と事後条件との双方に含まれる同一の成果物について、事後条件の状態フラグが事前条件の状態フラグ以上であるという条件を満たすか検証する。
【0188】
ステップD3において、プロセス検証部12は、条件データ21で示されている検証条件R3に基づいて、該当プロセスデータ33について、事後条件の状態フラグが、出力成果物の状態フラグ以上であるという条件を満たすか検証する。
【0189】
ステップD4において、プロセス検証部12は、条件データ21で示されている検証条件R4に基づいて、該当プロセスデータ33について、入力成果物が、該当プロセスデータ33より前のプロセスデータの出力成果物に必ず含まれているという条件を満たすか検証する。
【0190】
ステップD5において、プロセス検証部12は、条件データ21で示されている検証条件R5に基づいて、該当プロセスデータ33について、出力成果物が、該当プロセスデータ33より後のプロセスデータの入力成果物に必ず含まれているという条件を満たすか検証する。
【0191】
ステップD6において、プロセス検証部12は、検証結果データ22を検証結果記憶装置23に記憶する。検証結果記憶装置23に記憶された検証結果データ22は、出力制御部13及びユーザインタフェース部2を用いて表示される。
【0192】
以下に、プロジェクト管理装置1の画面遷移について説明する。
【0193】
図13は、プロジェクト管理装置1のポータル画面の一例を示す図である。ここで、ポータル画面48上の利用プロセス新規登録ボタン49が押されたとする。すると、利用プロセス新規登録画面が表示される。
【0194】
図14は、上記図5のステップB2を実行するために表示される利用プロセス新規登録画面の一例を示す図である。
【0195】
この利用プロセス新規登録画面50において、利用プロセス新規登録データ(管理データに相当)としてプロセス名及び所属部門が入力される。すると、ベースプロセス選択画面が表示される。
【0196】
図15は、上記図5のステップB3を実行するために表示されるベースプロセス選択画面の一例を示す図である。
【0197】
このベースプロセス選択画面51において、テーラリングのベースとするプロセスの選択が受け付けられる。すると、プロセス定義データが検索され、工程編集画面が表示される。
【0198】
図16は、上記図5のステップB4を実行するために表示される工程編集画面の一例を示す図である。
【0199】
この工程編集画面52において、工程データが受け付けられる。すると、プロセスデータ編集画面が表示される。
【0200】
図17は、上記図5のステップB4を実行するために表示されるプロセスデータ編集画面の一例を示す図である。
【0201】
このプロセスデータ編集画面53では、上記の工程編集画面52において編集された工程についてのプロセスデータが受け付けられる。すると、プロセス定義データ編集画面が表示される。
【0202】
図18は、上記図5のステップB4を実行するために表示されるプロセス定義データ編集画面の一例を示す図である。
【0203】
このプロセス定義データ編集画面54では、上記プロセスデータ編集画面53において編集されたプロセスデータについての利用プロセス定義データが受け付けられる。
【0204】
上記工程編集画面52、プロセスデータ編集画面53、プロセス定義データ編集画面54上の検証ボタン55が押されると、工程編集画面52、プロセスデータ編集画面53、プロセス定義データ編集画面54上を用いて受け付けられた工程データ、プロセスデータ、利用プロセス定義データに対して、上記図5のステップB5による検証処理が実行される。
【0205】
図19は、検証結果が表示される画面の一例を示す図である。この検証結果表示画面56には、利用プロセス定義データのうち検証条件を満たさない部分が表示される。
【0206】
上記工程編集画面52、プロセスデータ編集画面53、プロセス定義データ編集画面54上の登録ボタン57が押されると、上記図5のステップB6により、工程編集画面52、プロセスデータ編集画面53、プロセス定義データ編集画面54上を用いて受け付けられた工程データ、プロセスデータ、利用プロセス定義データがテーラードプロセスデータベース16に登録される。
【0207】
以上説明した本実施の形態では、入力成果物、作業、出力成果物を含むタスク、入力成果物の状態を定義した事前条件、出力成果物の状態を定義した事後条件を含むプロセスが所定の検証条件を満たすか否か確認され、検証結果が出力される。
【0208】
これにより、プロセス群から定義されている全体プロセスに基づいて、プロジェクトの特性に合わせてテーラリングした結果であるプロジェクト用の開発プロセスについて、一貫性及び正確性を適切に検証することができる。
【0209】
また、作業の抜け、漏れが生じることを防止することができ、開発プロセスを通じて品質のよいシステム開発を行うことができる。また、開発プロセスの作業量の見積り精度を向上させることができる。
【0210】
なお、本実施の形態において、各構成要素は同様の動作を実現可能であれば配置を変更させてもよく、また各構成要素を自由に組み合わせてもよく、各構成要素を自由に分割してもよく、いくつかの構成要素を削除してもよい。すなわち、本実施の形態については、上記の構成そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0211】
例えば、プロセスデータベース14、テーラードプロセスデータベース16、フィードバックデータベース19、条件記憶装置20、検証結果記憶装置22は、自由に組み合わせ可能であり、分離可能である。
【0212】
また、本実施の形態において、プロセス検証部12は条件記憶装置20に記憶されている条件データ21を読み込んで検証処理を実行しているが、これに代えて、予め条件データ21の示す検証条件がプロセス検証部12に作り込まれている構造としてもよい。
【0213】
また、例えば、図20に示すように、上記プロジェクト管理装置1の各処理部は、コンピュータ58が記録媒体59に記憶されているプログラム60を読み込み、コンピュータ58に具備されているプロセッサ61がこのプログラム60にしたがって処理を実行することにより実現されるとしてもよい。
【0214】
すなわち、本実施の形態において、プログラム60は、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体59に書き込んで、プロジェクト管理装置1として動作するコンピュータ58に適用可能である。また、上記プログラム60は、通信媒体により伝送してコンピュータ58に適用することも可能である。コンピュータ58は、上記プログラム60を読み込み、このプログラム60によって動作が制御されることにより、プロジェクト管理装置1としての機能を実現する。プログラム60は、複数のコンピュータに分散して配置され、複数のコンピュータ間で互いに連携しつつ処理が実行されるとしてもよい。
【0215】
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態に係るプロジェクト管理装置1を用いた具体的作業について説明する。
【0216】
ここでは、プロジェクトAによりシステムを開発する作業を想定し、プロジェクト管理装置1を用いた利用プロセスの定義及び検証方法について述べる。プロジェクトAの特徴は以下の通りである。
【0217】
プロジェクト名:プロジェクトA
プロジェクト所属組織:開発部門B
受注物件:図書検索システム
プロセス定義の方針:あらかじめ組織で定義している標準プロセスをベースとしてテーラリングを実施し、プロジェクトA用のプロセスを定義する
図21は、本実施の形態に係るプロジェクト管理装置1の処理の一例を示すフローチャートである。
【0218】
ステップE1において、ユーザインタフェース部2は、管理者5又は担当者6によるプロジェクト管理装置1の機能の選択を受け付ける。
【0219】
プロセス定義部9の機能が選択された場合、ステップE2aにおいて、上記図4のプロセス定義部9による処理が実行される。
【0220】
プロセス利用部10の機能が選択された場合、ステップE2bにおいて、上記図5のプロセス利用部10による処理が実行される。
【0221】
プロセス支援部11の機能が選択された場合、ステップE2cにおいて、上記図6のプロセス支援部11による処理が実行される。
【0222】
本実施の形態においては、プロジェクトAの利用プロセスをプロジェクト管理装置1に新規登録するために、ステップE1の分岐処理において、まず上記図13の画面で利用プロセス新規登録が選択されたとする。この場合、ステップE2bにおいて、上記図5のプロセス利用部10の処理に進む。
【0223】
プロセス利用部10の処理に移ると、上記図5のステップB1の分岐処理において、利用プロセスの新規登録が選択される。
【0224】
テーラリングのベースとなる標準プロセス(一部プロセス抜粋)の一例を、図22に示す。この図22は、クラス設計プロセス62、クラス詳細設計プロセス63、コーディングプロセス64の順で開発が行われることを表している。
【0225】
この図22に対して、人手によるテーラリングにより、クラス設計プロセス62及びクラス詳細設計プロセス63をマージした例を、図23に示す。この図23では、図22の標準プロセスのクラス設計プロセス62とクラス詳細設計プロセス63とがマージされ、マージ後のクラス設計プロセス65の後に、コーディングプロセス64が配置されている。
【0226】
この図23の状態に対する検証処理により、担当者6は、マージ後において、コーディングプロセス64の入力成果物のすべてが、コーディングプロセス64より前のプロセスに必ず含まれていなければならないとする検証条件R4が満たされていないこと、具体的には、クラス図及びシーケンス図がコーディングプロセス64より前のプロセスで出力されていないことを知る。
【0227】
この検証結果に基づき、担当者6は、図24に示すように、マージされたクラス設計プロセス65の出力成果物に、足りなかったクラス図及びシーケンス図を追加することができる。
【0228】
さらに、図25に示すように、マージされたクラス設計プロセス65の出力成果物にクラス図及びシーケンス図が追加されたことを受けて、マージされたクラス設計プロセス65の事後条件に、状態フラグ2又は状態フラグ3を持つクラス図及びシーケンス図が追加される。
【0229】
さらに、上記図25のプロセスをテーラリングのベースとなるプロセス(一部抜粋)とし、マージされたクラス設計プロセス65とコーディングプロセス64との間に、顧客との共同レビューを行うクラス設計レビュープロセスを追加するテーラリングが実行されるとする。
【0230】
図26に、上記図25のプロセスにクラス設計レビュープロセスを追加したテーラリング結果の一例を示す。
【0231】
この図26の状態をプロジェクト管理装置1によって検証すると、クラス設計レビュープロセス66では、入力成果物に含まれている成果物は、作成終了以上(すなわち状態フラグが2以上)という事前条件を必ず持つという条件R1が満たされていないという検証結果が得られる。また、出力成果物は、後のプロセスの入力成果物に必ず含まれているという条件R5が満たされていないという検証結果が得られる。また、出力成果物に含まれている成果物は、作成着手以上(すなわち状態フラグが1以上)という事後条件を必ず持つという条件R3が満たされていないという検証結果が得られる。
【0232】
そこで、この検証結果に基づいて、図27のように、条件R5を満たすために、クラス設計レビュープロセス66とコーディングプロセス64との間に、クラス設計見直しプロセス67を追加するテーラリングを行う。また、条件R1を満たすために、クラス設計レビュープロセス66の事前条件を、入力成果物に含まれている成果物の状態フラグが2以上となるように定義するテーラリングを行う。また、条件R3を満たすために、クラス設計レビュープロセス66の事後条件を、出力成果物に含まれている成果物の状態フラグが1以上となるように定義するテーラリングを行う。
【0233】
この図27の状態をプロジェクト管理装置1によって検証すると、図28に示すように、クラス設計見直しプロセス67では、事前条件及び事後条件の双方に含まれている同一成果物について、事後条件の状態フラグは事前条件の状態フラグ以上になっているとする条件R2が満たされていないという検証結果が得られる。
【0234】
そこで、この検証結果に基づいて、図29のように、条件R2を満たすために、クラス設計見直しプロセス67の事後条件を定義する。
【図面の簡単な説明】
【0235】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクト管理装置の構成の一例を示すブロック図。
【図2】管理部の詳細構成の一例を示すブロック図。
【図3】同実施の形態に係るプロジェクト管理装置によって管理される全体プロセスを表すプロセス定義データのデータ構造の一例を示すブロック図。
【図4】プロセス登録管理処理及びプロセス検証の一例を示すフローチャート。
【図5】プロセス利用部によるテーラリング処理及びプロセス検証部による検証処理の一例を示すフローチャート。
【図6】プロセス支援部の処理の一例を示すフローチャート。
【図7】同実施の形態に係るプロセスデータベースの一例を示すデータ構成図。
【図8】同実施の形態に係るテーラードプロセスデータベースの一例を示すデータ構成図。
【図9】状態フラグの例を示す図。
【図10】条件データの内容の一例を示す図。
【図11】検証条件R1〜R5において整合確認される項目の組み合わせを表す図。
【図12】プロセス検証部の処理の一例を示すフローチャート。
【図13】プロジェクト管理装置のポータル画面の一例を示す図。
【図14】利用プロセス新規登録画面の一例を示す図。
【図15】ベースプロセス選択画面の一例を示す図。
【図16】工程編集画面の一例を示す図。
【図17】プロセスデータ編集画面の一例を示す図。
【図18】プロセス定義データ編集画面の一例を示す図。
【図19】検証結果が表示される画面の一例を示す図。
【図20】プログラムを読み込んだコンピュータによりプロジェクト管理装置を実現する場合の構成の一例を示すブロック図。
【図21】本発明の第2の実施の形態に係るプロジェクト管理装置の処理の一例を示すフローチャート。
【図22】テーラリングのベースとなる標準プロセスの一例を示す図。
【図23】マージ後のプロセスの一例を示す図。
【図24】マージされたクラス設計プロセスの出力成果物に、クラス図及びシーケンス図を追加した状態を示す図。
【図25】マージされたクラス設計プロセス65の事後条件において、状態フラグを定義した状態を示す図。
【図26】マージされたクラス設計プロセスとコーディングプロセスとの間に、顧客との共同レビューを行うクラス設計レビュープロセスを追加した状態を示す図。
【図27】検証条件R5を満たすために、クラス設計レビュープロセスとコーディングプロセスとの間に、クラス設計見直しプロセスを追加した状態を示す図。
【図28】クラス設計見直しプロセスにおいて検証条件R2が満たされていない状態の一例を示す図。
【図29】検証条件R2を満たすようにクラス設計見直しプロセスを定義した状態の一例を示す図。
【符号の説明】
【0236】
1…プロジェクト管理装置、2…ユーザインタフェース部、3…管理部、4…データベース部、5…管理者、6…担当者、7…プロセス定義データ、8…入力制御部、9…プロセス定義データ、10…プロセス利用部、11…プロセス支援部、12…プロセス検証部、13…出力制御部、14…プロセスデータベース、15…利用プロセス定義データ、16…テーラードプロセスデータベース、17…プロセス改善データ、18…プロセス実績データ、19…フィードバックデータベース、20…条件記憶装置、21…条件データ、22…検証結果データ、23…検証結果記憶装置、24…プロセス登録管理部、25…検証処理部、26…利用プロセス登録管理部、27…利用プロセス全体作業量見積部、28…利用プロセス実績登録管理部、29…プロセス実績参照部、30…プロセス実績測定項目管理部、31…プロセス改善項目管理部、32…工程データ、33…プロセスデータ、34…事前条件データ、35…タスクデータ、36…事後条件データ、37…入力成果物データ、38…作業データ、39…出力成果物データ、R1〜R5…検証条件

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個別に、入力成果物を示す入力成果物データと、前記入力成果物を作業によって変化して得られる出力成果物を示す出力成果物データと、前記入力成果物の状態を定義した事前条件を示す事前条件データと、前記出力成果物の状態を定義した事後条件を示す事後条件データとを具備する複数のプロセスデータが順序付けされているプロセス定義データを記憶するプロセス記憶手段と、
前記複数のプロセスデータに含まれている第1プロセスデータの事前条件データと入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第1の条件、前記第1プロセスデータの事前条件データと事後条件データとが整合関係にあることを確認するための第2の条件、前記第1プロセスデータの事後条件データと出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第3の条件、前記第1プロセスデータの入力成果物データと前記第1プロセスデータより前の第2プロセスデータの出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第4の条件、前記第1プロセスデータの出力成果物データと前記第1プロセスデータより後の第3プロセスデータの入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第5の条件のうちの少なくとも一つを含む検証条件に基づいて、前記プロセス記憶手段に記憶されているプロセス定義データが、前記検証条件を満たすか否か判断する検証手段と、
前記検証手段によって前記プロセス記憶手段に記憶されているプロセス定義データが、前記検証条件を満たさないと判断された場合に、前記プロセス定義データのうち前記検証条件を満たさない部分を出力する出力手段と
を具備することを特徴とするプロジェクト管理装置。
【請求項2】
請求項1記載のプロジェクト管理装置において、
前記検証条件を示す条件データを記憶する条件記憶手段をさらに具備し、
前記検証手段は、前記プロセス記憶手段に記憶されているプロセス定義データが、前記条件記憶手段に記憶されている条件データを満たすか否か判断する
ことを特徴とするプロジェクト管理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のプロジェクト管理装置において、
前記事前条件データにおける前記入力成果物の状態と、前記事後条件データにおける前記出力成果物の状態とは、状態フラグで表されており、
前記第1の条件は、前記第1プロセスデータにおいて、前記入力成果物データが作業完了以後の状態を示す状態フラグを持つ形式で前記事前条件データに含まれていることを表し、
前記第2の条件は、前記第1プロセスデータにおいて、前記事前条件データと前記事後条件データとに含まれる同一成果物について、前記事後条件の状態フラグが前記事前条件の状態フラグより後の状態であることを表し、
前記第3の条件は、前記第1プロセスデータ内において、前記出力成果物データが作業着手以後の状態を示す状態フラグを持つ形式で前記事後条件データに含まれていることを表し、
前記第4の条件は、前記第1プロセスデータの入力成果物データが前記第2プロセスデータの出力成果物データに含まれていることを表し、
前記第5の条件は、前記第1プロセスデータの出力成果物データが前記第3プロセスデータの入力成果物データに含まれていることを表す
ことを特徴とするプロジェクト管理装置。
【請求項4】
プロセッサを具備し、第1の記憶装置と第2の記憶装置とをアクセスするコンピュータで実施されるプロジェクト管理方法において、
前記第1の記憶装置は、個別に、入力成果物を示す入力成果物データと、前記入力成果物を作業によって変化して得られる出力成果物を示す出力成果物データと、前記入力成果物の状態を定義した事前条件を示す事前条件データと、前記出力成果物の状態を定義した事後条件を示す事後条件データとを具備する複数のプロセスデータが順序付けされているプロセス定義データを記憶し、
前記プロセッサは、
前記複数のプロセスデータに含まれている第1プロセスデータの事前条件データと入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第1の条件、前記第1プロセスデータの事前条件データと事後条件データとが整合関係にあることを確認するための第2の条件、前記第1プロセスデータの事後条件データと出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第3の条件、前記第1プロセスデータの入力成果物データと前記第1プロセスデータより前の第2プロセスデータの出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第4の条件、前記第1プロセスデータの出力成果物データと前記第1プロセスデータより後の第3プロセスデータの入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第5の条件のうちの少なくとも一つを含む検証条件に基づいて、前記第1の記憶手段に記憶されているプロセス定義データが、前記検証条件を満たすか否か判断し、検証結果データを前記第2の記憶装置に記憶し、
前記第2の記憶装置に記憶されている検証結果データに基づいて、前記プロセス定義データが、前記検証条件を満たさないと判断された場合に、前記プロセス定義データのうち前記検証条件を満たさない部分を前記出力装置を用いて出力する
ことを特徴とするプロジェクト管理方法。
【請求項5】
プロセッサを具備し、第1の記憶装置と第2の記憶装置とをアクセスするコンピュータによりプロジェクト管理を行うためのプログラムにおいて、
前記第1の記憶装置は、個別に、入力成果物を示す入力成果物データと、前記入力成果物を作業によって変化して得られる出力成果物を示す出力成果物データと、前記入力成果物の状態を定義した事前条件を示す事前条件データと、前記出力成果物の状態を定義した事後条件を示す事後条件データとを具備する複数のプロセスデータが順序付けされているプロセス定義データを記憶し、
前記プロセッサを、
前記複数のプロセスデータに含まれている第1プロセスデータの事前条件データと入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第1の条件、前記第1プロセスデータの事前条件データと事後条件データとが整合関係にあることを確認するための第2の条件、前記第1プロセスデータの事後条件データと出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第3の条件、前記第1プロセスデータの入力成果物データと前記第1プロセスデータより前の第2プロセスデータの出力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第4の条件、前記第1プロセスデータの出力成果物データと前記第1プロセスデータより後の第3プロセスデータの入力成果物データとが整合関係にあることを確認するための第5の条件のうちの少なくとも一つを含む検証条件に基づいて、前記第1の記憶装置に記憶されているプロセス定義データが、前記検証条件を満たすか否か判断し、検証結果データを前記第2の記憶装置に記憶するための制御を実行する手段、
前記第2の記憶装置に記憶されている検証結果データに基づいて、前記プロセス定義データが、前記検証条件を満たさないと判断された場合に、前記プロセス定義データのうち前記検証条件を満たさない部分を前記出力装置を用いて出力するための制御を実行する手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2008−33815(P2008−33815A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−208968(P2006−208968)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】