説明

プロセス流中の微生物学的活性をモニタリングする方法

溶存酸素を測定することによってプロセス流中の微生物学的活性をモニタリングするための機構及び方法が開示される。バルク型の微生物学的活性及び表面結合型の生物学的活性はこの機構及び方法を用いて測定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロセス流中の微生物学的活性をモニタリングするための装置、及び、プロセス流中の微生物学的活性をモニタリングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商業用の水システム中の微生物の生育は品質劣化及び表面の汚れを導きうる。生育が十分に制御されない場合、品質劣化が不快な臭気及び付加物の機能低下(例えば、過酸化水素が輝度を向上させるのに用いるカタラーゼを微生物が生成し、繊維強度に影響を与えうるセルラーゼを生成しうる)を導きうる。表面の汚れが十分に制御されない場合、生じた生物膜は熱交換と干渉し、製紙システムの場合においては、製造プロセスを失速する必要が生じ、表面からこれらの堆積物を洗浄するためにプロセスを停止し、あるいは完成紙料又は板紙製品中に孔またはスポットを生じさせるうる。従って、このような水は殺生物剤で処理されて、微生物生育を制御し、関連する問題を防ぐ。
【0003】
品質劣化及び生物膜形成は工業用水システムにおける異なる問題に関与し、プランクトン性及び固着性バクテリアはバイオコントロールの測定に対し異なる反応をするため、これらの異なるモードの微生物生育でのバイオコントロールプログラムの影響をモニタリングする必要がある。
【0004】
このような水システムをモニタリングするのに一般的に用いられる標準的な技術は標準的な平板計数技術を含む。これらの技術は長いインキュベーション時間を必要とし、事前対応型制御の十分な情報と、微生物生育に関する問題の予防を提供しない。最近では、アデノシン三リン酸(ATP)の測定値が事前対応型制御の手段として用いられた。しかしながら、試薬は高価であり、大きな水システムから少量がサンプリングされる。データ収集は更にまれであり、データの有意なギャップを導く。従って、このアプローチは対象のシステム中の微生物の状態の限定された情報を提供する。更に、これらのアプローチはプランクトン性バクテリアをモニタリングするのに一般的に用いられる。いくつかのケースにおいてではあるが、生物膜のバクテリアを定量化するために表面をスワブして分析されうるであろう。これらのアプローチは非常に冗長であり、時間がかかる。
【0005】
微生物活動及び好気性代謝が溶存酸素濃度の減少を導くことは公知であり、溶存酸素(DO)プローブは流体中の微生物活動を測定するために用いられた。Robertsonらに付与された米国特許第5,190,728号及び第5,282,537号は、DOの測定値を利用して商業用水の汚れをモニタリングするための方法及び機構を開示する。しかしながら、そのアプローチは非生物学的汚れから生物学的なものを区別するために栄養付加の使用を要求し、プローブの表面が汚れた後にプローブが更なる測定のためにどのように回復されるかの言及がない。さらにその開示されたアプローチは連続的な酸素供給の手段を要求する。
【0006】
標準的なクラーク型の電気化学的なDOプローブは、化学的な干渉(HS、pH、CO、NH、SO、Cl、Cl、ClO、MeOH、EtOH、及び様々なイオン種)、頻度較正及び膜置換、失速した応答及び変動する読取り値、熱衝撃、及び膜を横切る高フロー要求のような、多くの限界を有する。新しい型の溶存酸素プローブは、近年多くの会社(例えば、コロラド州ラブランドのHACH社)によって商業上入手可能にされ、DOはプロセス水中でオンラインで測定されうるそれらの限界のほぼ総てを克服する。この新しいDOプローブ(LDO)は 励起された蛍光体の蛍光寿命を短縮する蛍光減衰という寿命を基にする。蛍光体はセンサ表面で膜に固定され、励起は青色LEDで提供される。
【0007】
米国特許第5,698,412号及び第5,856,119号は、双方ともLeeらに付与され、DOがpHと組み合わせて測定され、特に栄養/基質欠乏に関する代謝的な振る舞いの推移を測定する流体において、生物学的活性をモニタリングし制御するための方法を開示している。
【0008】
バイオコントロールプログラムが品質劣化及び問題のある生物膜を十分に制御するのを保証する、商業用水におけるプランクトン性及び生体膜のバクテリアをモニタリングするための信頼できるかつ便利な方法に対するニーズが残っている。これらの方法は、周囲環境中を示す状態(最少の変更)において、微生物活動の測定を可能にするために試薬なしにすべきである。これらの方法は自動化すべきであり、モニタの遠隔制御、データへの遠隔アクセス、及びバイオコントロールプログラムの遠隔又は自動化フィードバック制御を可能にすべきである。理想的には、これらの方法は、バイオコントロールプログラムが生物膜中の微生物を制御しようとする場合に一般的に直面する、増大する問題を十分に取り扱うことを保証するためにバルク型の水分活性から表面上の微生物活動を区別する。更に、これらの方法は、堆積物の性質(生物学的又は非生物学的)の情報を提供し、適した制御測定が適応されるのを保証する。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、(a)複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、(b)前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、(c)選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、(d)前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、(e)選択的にフローセル入口に取り付けられる第1の導管と、(f)選択的にフローセル出口に取り付けられる第2の導管と、(g)選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むプロセス流中の微生物学的活性を測定するための機構を提供する。
【0010】
本発明は、(a)機構をプロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的にフローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的にフローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、(b)前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、(c)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、(d)前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、(e)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを防ぐために、機構のバルブを閉じるステップと、(f)前記DOプローブで、機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前にDOプローブの表面が洗浄されるステップと、(g)ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算するステップと、(h)ステップ(g)中の前記ΔDOの値を前記プロセス流中の微生物学的なバルク型の(全体の)活性と少なくとも相関づけるステップとを含む、プロセス流中のバルク型の(全体の)微生物学的な水分活性をモニタリングするための方法を更に規定する。
【0011】
本発明は、(a)機構をプロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的にフローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的にフローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、(b)前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、(c)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、(d)前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、前記DOプローブは各測定前に洗浄されないステップと、(e)前記DOプローブの表面を洗浄するステップと、(f)前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、選択的に各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、(g)ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算するステップと、(h)ステップ(g)中の前記ΔDOを表面結合型の微生物学的活性と少なくとも相関づけるステップとを含む、プロセス流中の表面結合型の微生物学的活性をモニタリングするための方法を更に規定する。
【0012】
本発明はバルク型の(全体の)微生物学的活性と、表面結合型の微生物学的活性との双方をモニタリングする方法を更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、フローセル、DOプローブ、洗浄装置、及び選択的にORPプローブを含む機構の概略図を示す。
【図2】図2は、筐体内にバックプレートを取り付けた機構の概略図を示し、機構はフローセル、DOプローブ、ORPプローブ、ワイパソレノイドを有する洗浄装置、第1の導管、第2の導管、及びバルブを含む。
【図3】図3は、DOプローブ、ORPプローブ、及び洗浄装置を含む機構の概略図を示す。
【図4】図4は、フローセル、ORPプローブ、DOプローブ、及びワイパブレードを含む洗浄装置を含む機構の概略図を示す。
【図5】図5は、表面領域を増大するために用いられる、フローセル及び部材の概略図を示す。
【図6】図6は、製紙工場で収集されたデータを示し、バルク型の(全体の)微生物学的活性及び表面汚れに関する。
【図7】図7は、製紙工場で収集されたデータを示し、バルク型の(全体の)微生物学的活性及び表面汚れに関する。
【図8】図8は、バルク型の微生物学的活性及び/又は表面結合型の微生物学的活性をモニタリングするためのフローチャートを示す。
【図9】図9は、主張された発明の一様体を示し、DOプローブ、ORPプローブ、及び洗浄装置を付随するフローセルがある。
【図10】図10は、主張された発明の一様体を示し、DOプローブ、ORPプローブ、及び洗浄装置を付随するOFM及びフローセルがある。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[用語の定義]
「DO」は、溶存酸素を表す。
【0015】
溶存酸素プローブ(DO probe)は、溶存酸素を測定できるどの種類のプローブも含む。好ましくは、DOプローブは蛍光式溶存酸素プローブ(DOプローブ)である。「LDO」は蛍光式溶存酸素を表す。LDOプローブは、酸素の存在が、励起された蛍光体の蛍光寿命を短縮する蛍光減衰という寿命に基づき溶存酸素を測定する。蛍光体はセンサ表面で膜に固定され、励起は青色LED(発光ダイオード)で提供される。LDOプローブは、コロラド州ラブランドのHach Company社から入手可能である。プローブは通常、測定をするためのセンサヘッドを有する。
【0016】
「ORP」は、酸化還元電位を表す。ORPプローブは、マサチューセッツ州ホリストンのWalchem社から入手可能である。
【0017】
「REDOX」は、酸化還元状態のことである。
【0018】
「OFM」は、光学式汚れモニタを表す。モニタリングされるべき特定のプロセスに対するいかなる好適な光学的な汚れも用いることができる。これは水晶膜厚計のような、いかなる汎用堆積モニタも含む。
【0019】
「バルブ(valve)」は、流体の流れを制御する任意の装置をいう。
【0020】
「洗浄装置(cleaning device)」は、例えば、DOプローブの表面、及び/又はORPプローブの表面といった表面を洗浄することができる任意の1又はそれ以上の装置である。
【0021】
「プロセス流(process stream)」は、例えば、製紙プロセス中の導管から得られる流体、及び製紙プロセス中のヘッドボックスから得られる流体といった、工業プロセス中の任意の流体を含む。
【0022】
[好ましい態様]
プロセス流中の微生物活動は、細胞が好気呼吸状態下で生成しているATPの量と溶存酸素の消費量が直接的に関連するため、溶存酸素の消費をモニタリングすることによって間接的に測定でき、細胞が生成するATPの量は前記プロセス流中の微生物活動のレベルと相関付けできる。本発明に記載の方法は、好気呼吸が微生物細胞中のエネルギ生成の主経路ではない場合の低レベルのDOを有するプロセス流に対しては好適ではない。
【0023】
プロセス流から収集されたDOの測定値は、プロセス流の圧力、温度及び塩分値を用いて飽和百分率に変換すべきである。このことはこれらのパラメータにおけるプロセス変動に基づきデータを正規化するのを助ける。分析されているプロセス流の温度は、流体がこれ以上フローセル内に引き込まれない場合に生じる流動停止状態中に摂氏1ないし10度低下するため温度補正は特に重要である。
【0024】
溶存酸素の消費量と微生物学的活性との間の相関の完全性を向上させるために、プロセス流体のREDOX状態は酸素消費量が化学的な酸化プロセスの結果ではないように酸化されなければならない。pHのような因子はプロセス水のREDOX状態に影響を与える。高pHの条件下では、例えば9.5より大きいpHを有するプロセス水が、増加したREDOX状態時でさえもプロセス流体中の有機物質の酸化を生じさせる。
【0025】
従って、好ましくはプロセス流のORPは、DO濃度と併用して測定されて、溶存酸素の消費量が主に微生物学的活性と関連し、プロセス流の化学物質とは関連しないことを確認すべきである。
【0026】
[A.機構]
機構はプロセス流中の溶存酸素を実際に測定するために開発された。例えばORPプローブのような、他の分析装置はこの機構に付随してもよい。
【0027】
図1に示されたように、機構は(1)のフローセルと、(2)のDOプローブと、選択的に(3)のORPプローブと、(7)の洗浄装置とを含む。
【0028】
(1)のフローセルは複数の開口を有する。これらの開口は流体がそこを通って流動するのを許容するのに役立つ。開口の大きさ及び形状は可変であり、特にプロセス流のタイプが考慮されるべきである。
【0029】
図3は、(1)のフローセルが(13)の入口と(14)の出口を含むことを示す。開口の直径はプロセス流からの流体が簡単に(1)のフローセルを通って流動するのを許容し、(1)のフローセルのつまりと、(2)のDOプローブ及び(3)のORPプローブの表面の双方の非生物学的汚れとを防ぐのに十分な大きさにすべきである。従って、(1)のフローセルの直径は例えばプロセス流のタイプのような多くの因子に依存する。
【0030】
フローセルの開口は更に、(2)のDOプローブ、(3)のORPプローブ、及び/又は(7)の洗浄装置のような様々な装置をフローセルに取り付けるのを許容するのに役立ち、プロセス流の1又はそれ以上の測定値を取ることができるようになる。pHメータのような他の機構はフローセルに付随させてもよい。
【0031】
特に、(2)のDOプローブ及び/又は(3)のORPプローブは(1)のフローセルと接続する。
【0032】
一様態においては、(2)のDOプローブ及び(3)のORPはフローセルに付随する。プローブは当該技術分野の当業者に既知の様々な方法で(1)のフローセルの開口のうちの1つに付随できる。連結はいずれの型の固定及び/又は取付手段等を介しても生じうる。例えば、ユニットは(1)のフローセルに取り付けでき、プローブ/装置はそのユニットを通して挿入され、所定の位置に固定できる。
【0033】
図3に示されるように、プローブは(1)のフローセルの壁に対し同一平面にある。
【0034】
一様態においては、前記(2)のDOプローブ及び選択的に(3)のORPプローブの少なくとも一部が前記フローセル内に突出する。
【0035】
別の様態においては、(2)のDOプローブはDOセンサヘッドを含み、前記DOセンサヘッドの少なくとも一部が前記フローセル内に突出し、選択的に前記(3)のORPプローブがORPセンサヘッドを含み、前記ORPセンサヘッドの少なくとも一部が前記フローセル内に突出する。
【0036】
別の様態においては、プローブは(1)のフローセルを通る流体の流動を優位に妨げないような方法で配向すべきである。
【0037】
別の様態においては、(2)のDOプローブ及び(3)のORPプローブは相互に横切って配置される。
【0038】
図2は機構の更なる特徴を示す。特に、図2は(4)の第1の導管と、(4)の第1の導管に付随する(6)のバルブと、(4)の第1の導管に付随する(15)の排液管と、(1)のフローセルと、(2)のDOプローブと、(3)のORPプローブと、(7)の洗浄装置と、前記(7)の洗浄装置と接続する(9)のソレノイドと、(5)の第2の導管とを示す。
【0039】
(4)の第1の導管及び(5)の第2の導管は前記(1)のフローセル中の1又はそれ以上の開口、ならびに、プロセス流のハウジングに付随する。取付は当該技術分野の当業者に既知の様々な手段を介して生じうる。例えば、(4)の第1の導管はプロセス流内に配管できる。
【0040】
(4)の第1の導管は流体を運び、及び/又は、プロセス流からの流体を(1)のフローセル及び/又はOFMのような他の機構内に分流するのに役立つ。(4)の第1の導管はプロセス流からの流体の(1)のフローセルへの移動を促進するいかなる方法でも配置できる。例えば、重力あるいはポンプのようなエネルギベースのメカニズムは、プロセス流からの流体を、機構を含む(1)のフローセル内に引き込むことができる。
【0041】
別の様態においては、排液管(15)は(4)の第1の導管に付随し、プロセス流内へのバックアップ/制限流動を防ぐことができる。
【0042】
(5)の第2の導管は(1)のフローセルを通って流れる流体用の出口経路として、更にはプロセス流からの流体を保持するための貯槽として作用する。特に、 第2の導管(5)は空間的に配向されて、(1)のフローセルはモニタリングが流動停止状態下である場合の分析用の(1)のフローセル内部の流体を維持できる。例えば、(5)の第2の導管は重力が(1)のフローセル内部の流体を保持できるように配向される。
【0043】
別の様態においては、(5)の第2の導管は排液管として更に作用してもよい。
【0044】
(6)のバルブは(1)のフローセルに付随する。特に、(6)のバルブはその所望の機能を得る方法で(1)のフローセルと接続する。(6)の1又はそれ以上のバルブは(1)のフローセル内へのプロセス流からの流体の流動を制御/調整する。
【0045】
一様態においては、(6)のバルブは(4)の第1の導管を介してフローセルに付随する。特に、(6)のバルブは閉口状態で流動を制限することができ、(6)のバルブが開口状態下である場合に流動を可能にするような方法で(4)の第1の導管と統合/連結する。
【0046】
別の様態においては、(6)の1又はそれ以上のバルブはOFM及び/又は(1)のフローセル内への流体の流動を制御する。
【0047】
別の様態においては、(6)のバルブの直径はハイソリッドを含むプロセス水の流動を妨害しないように十分に大きくなければならない。
【0048】
別の様態においては、(6)のバルブは更に流体が(1)のフローセル又は(5)の第2の導管を出ることを防ぐことができ、閉口流動状態下の読取り値が生じうるようになる。
【0049】
別の様態においては、(6)のバルブの直径は少なくとも1インチである。
【0050】
別の様態においては、(6)のバルブはボール弁である。
【0051】
別の様態においては、(6)のバルブは手動で、電気で、空気圧で発動する。
【0052】
別の様態においては、ボールの(6)のバルブは手動で、電気で、空気圧で発動する。
【0053】
図2及び4は(7)の洗浄装置が(1)のフローセルの開口のうちの1つに取付けられうることを示す。洗浄装置は(2)のDOプローブ及び/又は(3)のORPプローブの双方の表面を洗浄するのに役立ち、装置の向きはこの機能を得るようにすべきである。(7)の洗浄装置は(1)のフローセルに付随する他の装置を洗浄してもよい。
【0054】
一様態においては、(7)の洗浄装置は(1)のフローセルの領域を横切る。
【0055】
別の様態においては、(7)の洗浄装置は(1)のフローセルの領域を横切って、(2)のDOプローブ、(3)のORPプローブ、又は(1)のフローセルに付随しうる他の型の分析用装置のような1又はそれ以上の装置/プローブを洗浄できる。
【0056】
別の様態においては、(7)の洗浄装置は(8)のワイパブレード又はブラシを含む。
【0057】
別の様態においては、(7)の洗浄装置は(9)のワイパソレノイドによって発動される。(9)のソレノイドはいつ洗浄するか、及びいつ洗浄しないかを指令するロジックでプログラムされたコントローラからの指令を受け取る。
【0058】
図4に示されるように、(8)のワイパブレードは(2)のDOプローブと(3)のORPプローブとの双方に対して垂直方向に(1)のフローセルを横切るように配置される。
【0059】
1又はそれ以上の(11)のバッフルを(1)のフローセルに追加することは、(1)のフローセルの領域を増大できる。図5は変更されたフローセルを示す。特に、その部材はフローセルに付随し、その部材は1以上のバッフルを含む。その部材は様々な方法でフローセルに付随できる。表面領域を増大させる他の物体は同様の方法で利用できる。
【0060】
一様態においては、(10)の部材は(12)のアダプタの補助をもって(1)のフローセル上へ固定される。その部材は前記プロセス流から流動を受け取る(15)の部材の入口と、フローセルに付随する出口とを有する。
【0061】
一様態においては、(4)の第1の導管は(1)のフローセルに直接的に付随する代わりに(10)の部材に付随する。
【0062】
別の様態においては、(10)の部材は1又はそれ以上の(11)のバッフルを有する。
【0063】
本機構はバルク型の微生物学的な水分活性、表面結合型の微生物学的活性、又はそれらの組合せをモニタリングするように構成できる。
【0064】
[B.プロセス流中のバルク型の微生物学的活性のモニタリング]
プロセス流中のバルク型の(全体の)微生物学的活性をモニタリングする方法が開示される。バルク型の(全体の)微生物学的活性は、プロセス流中のプランクトン様の微生物及び固着性の微生物のような、バルク型のプロセス流中の微生物活動である。
【0065】
プロセス流のバルク型の微生物学的活性は、プロセス流のDO濃度を測定することによって決定される。他のパラメータはこの分析と併用して利用してもよい。特に、本方法は、以下の、(a)機構をプロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的にフローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的にフローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、(b)前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、(c)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、(d)前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、(e)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを防ぐために前記機構のバルブを閉じるステップと、(f)前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、(g)ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算するステップと、(h)ステップ(g)中の前記ΔDOの値を、前記プロセス流中のバルク型の(全体の)微生物学的活性と少なくとも相関づけるステップとを含む。
【0066】
本方法は、様々な異なる型のプロセス流に適用できる。
【0067】
一様態においては、プロセス流は製紙プロセス、冷却水プロセス、食品又は飲料プロセス、及びレクリエーションベースのプロセスからなる群から選択されるプロセス由来である。
【0068】
バルク型の水性の微生物学的活性は、流動開始及び流動停止状態間のDO濃度の変化(ΔDO)を見ることによって測定される。他のパラメータはこの分析と併用して利用してもよい。特に、ΔDOを見ることによって、DOの消費量率が決定できる。DOの消費量率は前記プロセス流中の微生物学的活性と相関づけできるが、プロセス流体のREDOX状態が酸化状態ではない場合、DOの測定値が影響を受けるため、ORPがDOの測定値と併用して測定されると、相関の完全性がより良くなる。
【0069】
プロセス流体がフローセルを通過し、フローセルと接続する分析用装置、特に流体のDO濃度を測定するためのDOプローブによって測定できる場合に流動開始状態は生じる。
【0070】
流動停止状態は、プロセス流体がフローセルにそれ以上入らない状態である。流動停止状態下では、流体はフローセル中に維持され、フローセルはその流体のDO濃度をモニタリングする。
【0071】
ステップ(d)のような流動開始状態下では、プロセス流のDO濃度の正確な読取り値を得ることができるようにプロセス流体のDO濃度は十分な量の時間で測定すべきである。これは1の読取り値又はそれ以上を取ってもよい。当該技術分野の当業者は、過度の実験をせずに、正確なプロセス流の読取り値を得るために取る読取り値の数、ならびに、正確なプロセス流の読取り値を得るのに取る読取り値の間隔を決定できるであろう。
【0072】
ステップ(f)のような流動停止状態下では、前記流体中の1又はそれ以上の微生物種が前記流体中の溶存酸素を消費する十分な時間があるのを保証するように、十分な量の時間がフローセル中の流体の第1のDOの測定前に経過すべきである。この期間は可変であり、1又はそれ以上の因子に依存し、因子はモニタリングされるプロセスのタイプ及び微生物学的プログラムの有効性を含み、本発明の方法の実行前に用いられている。例えば、製紙産業においては、プロセス水が微生物で非常に汚染された場合には、微生物がDOを消費するのにほとんど時間はかからないであろう。微生物のタイプ(例えば、真菌又は線状菌のような)は更にDOの消費量の比率及び限度に影響を与えるであろう。
【0073】
一様態においては、流動開始状態及び流動停止状態下で得られた測定値は同一の時間間隔で得られる。更なる様態においては、流動開始状態及び流動停止状態下で得られた測定値は同一期間かつ同一の時間間隔で得られる。
【0074】
プロセス流は連続的に、断続的に、又は1回でモニタリングしてもよい。連続的なモニタリングは実時間の状態を提供して、システムの不調がプロセス流において容易に検出できる。
【0075】
ΔDOは様々な方法で計算できる。
【0076】
一様態においては、バルク型の微生物学的活性はプロセス水がバルブを閉じることによって停止される流動停止状態に対する、連続的な水流の期間(流動開始状態)中のDO濃度の最大値の変化を取ることによって測定される。言い換えると、ステップ(d)及びステップ(f)における読取り値に基づくDO濃度の最大値の変化は、ΔDOを計算するのに用いられる。
【0077】
別の様態においては、ΔDOの値はステップ(d)からのDOの測定値の平均と、ステップ(f)からのDOレベルの最小値とを取ることによって決定される。
【0078】
別の様態においては、ΔDOの値はステップ(d)からの最も高い測定値と、ステップ(f)からのDOレベルの最小値とを取ることによって決定される。
【0079】
別の様態においては、ΔDOの値はステップ(d)からの最終測定値と、ステップ(f)からのDOレベルの最小値とを取ることによって決定される。
【0080】
別の様態においては、ステップ(d)及びステップ(f)用の測定の期間及び測定の間隔は同一である。
【0081】
更なる様態においては、ステップ(d)及びステップ(f)における測定の期間は、どこでも5ないし240分にできる。
【0082】
更なる様態においては、その期間は30分であり、測定値は等間隔でステップ(d)及びステップ(f)の間に5回記録される。
【0083】
更なる様態においては、表面は拭き取り洗浄され、続いて、測定値がステップ(d)及びステップ(f)で記録する前に30秒遅延する。
【0084】
プロセス流のORPは、プロセス流のDO濃度と併用して測定してもよい。
【0085】
一様態においては、本方法は、ステップ(d)及びステップ(f)で少なくとも1回ORPを測定し、各測定前にORPプローブの表面を洗浄するステップを更に含む。
【0086】
別の様態においては、1又はそれ以上の酸化剤は、ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に、プロセス流に添加できる。
【0087】
別の様態においては、1又はそれ以上のORP測定値が所定のレベル未満に低下する場合、そのORP測定値と併用して測定されたDOの測定値はΔDOを計算する際に含まれない。特に、これらの測定値を除外することによって、DOの消費量が微生物学的活性に関連するか、プロセス流の化学物質に関連するかについて、プロセスオペレータがより良く感じることができる。
【0088】
別の様態においては、所定のレベルが約100mV未満であり、ORPがこの範囲内にある場合、状態は一般的に酸化状態ではなく、溶存酸素の消費はプロセス流中の化学的状態に関連する可能性があるため、DOの測定値は除外される。
【0089】
プロセス流中の全体の(バルク型の)微生物学的レベルに応答することは、多くの異なる経路を取りうる。
【0090】
一様態においては、全体の(バルク型の)微生物学的レベルがプロセスに対し上手く作用すると考えられる所定のレベルより高いか上である場合、プロトコルは微生物学的レベルを所望のレベルに戻すために有効量の殺生物剤を添加するステップを含む。
【0091】
殺生物剤は、酸化状態及び/又は非酸化状態にできる。
【0092】
製紙プロセスについては、殺生物剤は、イソチアゾリン、グルタルアルデヒド、ジブロモニトリロプロピオンアミド、カルバメート、四級アンモニウム化合物、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、過酢酸、オゾン、クロラミン、Stabrex(登録商標)(ブロモスルファマート)、ブロモクロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、モノクロラミン、アンモニウム塩とジメチルヒダントイン、アミノ酸、シアヌル酸、スクシニミド及び尿素を含む安定剤とを組み合わせて用いられる次亜塩素酸ナトリウム、及びその組合せからなる群から選択される。
【0093】
1又はそれ以上のコントローラは、プロセス流中の微生物学的活性のレベルに対する応答を実行するのに用いられうる。特に、コントローラは例えばDOプローブのようなプロセス流からのデータを受信し、コントローラ(例えば、プログラムロジックコントローラ)に入力されるロジックに基づいてΔDOを計算し、ΔDOによる応答を実行するようにプログラミングでき、プロセス流中に殺生物剤又は堆積物制御ポリマを供給するポンプを発動するような様々な動作を含むことができる。
【0094】
一様態においては、コントローラはウェブベースである。
【0095】
別の様態においては、コントローラは、ORPプローブ、DOプローブ、洗浄装置、バルブ又はそれらの組合せのうちの少なくとも1つと接続できる。
【0096】
別の様態においては、コントローラは前記DOプローブから入力信号を受信し、前記コントローラにおいてプログラミングされた所望のプロトコルを実行する。
【0097】
別の様態においては、コントローラはコントローラシステムである。「コントローラシステム(controller system)」及び同様の用語は、手動オペレータ、あるいはプロセッサ、記憶装置、陰極線管、液晶表示器、プラズマディスプレイ、タッチスクリーン、又は他のモニタのような要素及び/又は他の要素を含む電子装置である。特定の例では、コントローラは1又はそれ以上の特定用途向け集積回路、プログラム、又はアルゴリズム、1又はそれ以上の配線装置、及び/又は1又はそれ以上の機械的装置を用いた組み込み用に動作可能である。一部又は総てのコントローラシステムの機能は、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、無線ネットワーク、通信用のネットワークサーバ、インターネット接続、マイクロ波中継接続、赤外線接続等の上の通信用のネットワークサーバのような、中心位置にできる。更に、信号調整器又はシステムモニタのような他の要素は、信号処理アルゴリズムを向上させるために含むことができる。
【0098】
別の様態においては、所望のプロトコルは、プロセス流のモニタリングと、プロセス流の処理とを担当してオペレータ又は人に警告を発する。
【0099】
別の様態においては、所望のプロトコルは前記ΔDOが所定のレベルに到達した場合に、有効量の殺生物剤のプロセス流への添加ステップを含む。殺生物剤は酸化状態及び/又は非酸化状態にできる。
【0100】
光学式汚れモニタ(OFM)は、前記フローセルと併用して用いられ、プロセス流中に生じている堆積物集積の性質/起源を決定できる。
【0101】
一様態においては、本発明の方法は、前記プロセス流と接続する光学式汚れモニタを提供するステップと、前記プロセス流から前記光学式汚れモニタ内に流体を引き込むステップと、光学式汚れモニタで堆積物形成を測定するステップと、光学式汚れモニタにおける堆積物形成を前記プロセス流中のΔDOから決定される前記微生物学的活性と相関づけることによって堆積物のタイプを判定するステップと、選択的に前記堆積物形成と微生物学的活性との間の相関に応じて1又はそれ以上の化学種を前記プロセス流に添加するために前記OFM及び少なくともDOプローブと接続するコントローラをプログラミングするステップとを更に含む。
【0102】
更なる様態においては、光学的な汚れで形成された堆積物が天然状態で微生物学的であると前記相関が示す場合、化学種は殺生物剤を含む。例えば、OFM上に堆積物がありΔDOが高い場合、堆積物形成を抑制し、プロセス流の微生物学的活性を低くするために殺生物剤を前記プロセス流に添加することは、1の方法である。殺生物剤は酸化状態及び/又は非酸化状態にできる。
【0103】
更なる様態においては、前記堆積物形成が天然状態で微生物学的ではないことを前記相関が示す場合、化学種は堆積物制御化学物質である。例えば、OFM上に堆積物がありΔDOが低い場合、堆積物形成を抑制するために堆積物制御化学物質をプロセス流に添加することは、1の方法である。当該技術分野の当業者に既知の様々な型の堆積物制御化学物質があり、例えば、製紙プロセス中の堆積物形成を防ぐのを補助するピッチ除去剤や堆積物制御ポリマがある。
【0104】
[C.プロセス流中の表面結合型の微生物学的活性のモニタリング]
表面結合型の微生物学的活性は、例えば生物膜のような、表面型微生物の微生物活動である。
【0105】
プロセス流の表面結合型の微生物学的活性は、プロセス流のDO濃度を測定することによって決定される。他のパラメータはこの分析と併用して利用してもよい。特に本方法は、(a)機構をプロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的にフローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的にフローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、(b)前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、(c)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、(d)前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、前記DOプローブは各測定前に洗浄されないステップと、(e)前記DOプローブの表面を洗浄するステップと、(f)前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、選択的に各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、(g)ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算するステップと、(h)ステップ(g)中の前記ΔDOを表面結合型の生物学的活性と相関づけるステップとを含む。
【0106】
本方法は、様々な異なる型のプロセス流に適用できる。
【0107】
一様態においては、プロセス流は製紙プロセス、冷却水プロセス、食品又は飲料プロセス、及びレクリエーションベースのプロセスからなる群から選択されるプロセス由来である。
【0108】
生物膜活性は、流動開始中の拭き取り直後に対し、拭き取り前に取られたDOの測定値の差異によって計算される。他のパラメータはこの分析と併用して利用してもよい。DOの測定値はプロセス流体のREDOX状態が酸化状態ではない場合に影響を受けるため、ORPがDOの測定値と併用して測定される場合、ΔDOと生物膜活性との相関の完全性はより良くなる。
【0109】
プロセス流体がフローセルを通過し、フローセルと接続する分析用装置、特に、流体のDO濃度を測定するためのDOプローブによって測定されうる場合、流動開始状態が生じる。
【0110】
ステップ(d)及びステップ(f)のような流動開始状態下で、DOを測定する前の十分な量の時間は、生物膜の蓄積がある場合に生物膜の蓄積が生じる十分な量の時間があるように経過すべきである。この期間はモニタされるプロセスのタイプと、現行の微生物学的プログラムの有効性とを含む様々な因子で可変であり、この方法の実行前に一般的に用いられる。例えば、製紙産業においては、プロセス水が微生物で非常に汚染された場合には、微生物がDOを消費するのにほとんど時間はかからないであろう。微生物のタイプ(例えば、真菌又は線状菌のような)は更にDOの消費量の比率及び限度に影響を与えるであろう。
【0111】
一様態においては、流動開始状態及び流動停止状態下で得られた測定値は同一の時間間隔で得られる。更なる様態においては、流動開始状態及び流動停止状態下で得られた測定値は同一期間かつ同一の時間間隔で得られる。
【0112】
プロセス流は連続的に、断続的に、又は1回でモニタリングしてもよい。連続的なモニタリングは実時間の状態を提供して、システムの不調がプロセス流において容易に検出できる。
【0113】
ΔDOは様々な方法で計算できる。
【0114】
一様態においては、ΔDOの値はステップ(d)での最も低いDOの測定値と、ステップ(f)からのDOの測定値の平均とを取ることによって決定される。
【0115】
別の様態においては、ΔDOの値はステップ(d)からの最も低い測定値と、ステップ(f)からの最も高いDOレベルとを取ることによって決定される。
【0116】
別の様態においては、ΔDOの値はステップ(d)からの最終測定値と、ステップ(f)からの最も高いDOレベルとを取ることによって決定される。
【0117】
別の様態においては、DOの測定値は連続的な流動を伴う選択された時間間隔中に5回生成及び記録されるが、これらの測定のいずれの前にもワイパブレードで洗浄するプローブはない。
【0118】
別の様態においては、選択された時間間隔が切れる1分前に、プローブが洗浄され、2の連続した測定値が生成及び記録される。
【0119】
プロセス流のORPは、プロセス流のDO濃度と併用して測定してもよい。
【0120】
一様態においては、本方法は、及びステップ(f)で少なくとも1回ORPを測定し、各測定前にORPプローブの表面を洗浄するステップであって、ORPプローブがステップ(d)で拭き取り洗浄されず、選択的に前記ORPプローブはステップ(f)で拭き取り洗浄されるステップを更に含む。選択的に、1又はそれ以上の酸化剤はORPの値が所定のレベル未満に低下した場合にプロセス流に添加してもよい。
【0121】
別の様態においては、前記ORP測定値が所定のレベル未満に低下した場合に、そのORP測定値と併用して測定されるDOの測定値はプロセス流の微生物学的活性を決定するのに用いられるΔDOを計算する際に含まないことができる。特に、これらの測定値を除外することによって、DOの消費量が微生物学的活性に関連するか、プロセス流の化学物質に関連するかについて、プロセスオペレータがより良く感じることができる。
【0122】
別の様態においては、所定のレベルが約100mV未満であり、ORPがこの範囲内にある場合、状態は酸化状態ではなく、溶存酸素の消費はプロセス流中の化学的状態に関連する可能性があるため、DOの測定値は除外される。
【0123】
別の様態においては、DOプローブ、ORPプローブ又はそれらの組合せはワイパブレードを含む洗浄装置によって洗浄される。
【0124】
別の様態においては、ワイパブレードは1又はそれ以上のプローブの表面を2回拭き取る。
【0125】
プロセス流中の表面結合型の微生物学的レベルに応答することは、多くの異なる経路を取ることができる。
【0126】
表面結合型の微生物学的レベルがプロセスに対し上手く作用すると考えられる所定のレベルより高いか上である場合、プロトコルは微生物学的レベルを所望のレベルに戻すために有効量の殺生物剤を添加するステップを含む。
【0127】
殺生物剤は酸化状態及び/又は非酸化状態にできる。
【0128】
製紙プロセスについては、殺生物剤は、イソチアゾリン、グルタルアルデヒド、ジブロモニトリロプロピオンアミド、カルバメート、四級アンモニウム化合物、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、過酢酸、オゾン、クロラミン、Stabrex(登録商標)(ブロモスルファマート)、ブロモクロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、モノクロラミン、アンモニウム塩とジメチルヒダントイン、アミノ酸、シアヌル酸、スクシニミド及び尿素を含む安定剤とを組み合わせて用いられる次亜塩素酸ナトリウム、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
【0129】
1又はそれ以上のコントローラは、プロセス流中の微生物学的活性のレベルに対する応答を実行するのに用いられうる。特に、コントローラは例えばDOプローブのようなプロセス流からのデータを受信し、コントローラ(例えば、プログラムロジックコントローラ)に入力されるロジックに基づいてΔDOを計算し、ΔDOによる応答を実行するようにプログラミングでき、プロセス流中に殺生物剤を供給するポンプを発動するような様々な動作を含むことができる。
【0130】
一様態においては、コントローラはウェブベースである。
【0131】
別の様態においては、コントローラは、ORPプローブ、DOプローブ、洗浄装置、バルブ又はそれらの組合せのうちの少なくとも1つと接続できる。
【0132】
別の様態においては、コントローラは前記DOプローブから入力信号を受信し、前記コントローラにおいてプログラミングされた所望のプロトコルを実行する。
【0133】
別の様態においては、コントローラはコントローラシステムである。「コントローラシステム(controller system)」及び同様の用語は、手動オペレータ、あるいはプロセッサ、記憶装置、陰極線管、液晶表示器、プラズマディスプレイ、タッチスクリーン、又は他のモニタのような要素及び/又は他の要素を含む電子装置である。特定の例では、コントローラは1又はそれ以上の特定用途向け集積回路、プログラム、又はアルゴリズム、1又はそれ以上の配線装置、及び/又は1又はそれ以上の機械的装置を用いた組み込み用に動作可能である。一部又は総てのコントローラシステムの機能は、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、無線ネットワーク、通信用のネットワークサーバ、インターネット接続、マイクロ波中継接続、赤外線接続等の上の通信用のネットワークサーバのような、中心位置にできる。更に、信号調整器又はシステムモニタのような他の要素は、信号処理アルゴリズムを向上させるために含むことができる。
【0134】
別の様態においては、所望のプロトコルは、プロセス流のモニタリングと、プロセス流の処理とを担当してオペレータ又は人に警告を発する。
【0135】
別の様態においては、所望のプロトコルは前記ΔDOが所定のレベルに到達した場合に、有効量の殺生物剤のプロセス流への添加ステップを含む。殺生物剤は酸化状態及び/又は非酸化状態にできる。
【0136】
光学式汚れモニタ(OFM)は、前記フローセルと併用して用いられ、プロセス流中に生じている堆積物集積の性質/起源を決定できる。
【0137】
一様態においては、本発明の方法は前記プロセス流と接続する光学式汚れモニタを提供するステップと、前記プロセス流から前記光学式汚れモニタ内に流体を引き込むステップと、光学式汚れモニタで堆積物形成を測定するステップと、光学式汚れモニタにおける堆積物形成を、前記プロセス流中のΔDOから決定される前記微生物学的活性と相関づけることによって堆積物のタイプを判定するステップと、選択的に前記堆積物形成と微生物学的活性との間の相関に応じて1又はそれ以上の化学種を前記プロセス流に添加するために前記OFM及び少なくともDOプローブと接続するコントローラをプログラミングするステップとを更に含む。
【0138】
更なる様態においては、光学的な汚れで形成された堆積物が天然状態で微生物学的であると前記相関が示す場合、化学種は殺生物剤を含む。例えば、OFM上に堆積物がありΔDOが高い場合、堆積物形成を抑制し、プロセス流の微生物学的活性を低くするために殺生物剤を前記プロセス流に添加することは、1の方法である。殺生物剤は酸化状態及び/又は非酸化状態にできる。
【0139】
更なる様態においては、前記堆積物形成が天然状態で微生物学的ではないことを前記相関が示す場合、化学種は堆積物制御化学物質である。例えば、OFM上に堆積物がありΔDOが低い場合、堆積物形成を抑制するために堆積物制御化学物質をプロセス流に添加することは、1の方法である。当該技術分野の当業者に既知の様々な型の堆積物制御化学物質があり、例えば、製紙プロセス中の堆積物形成を防ぐのを補助するピッチ除去剤や堆積物制御ポリマがある。
【0140】
[D.プロセス流中のバルク型の、及び表面結合型の微生物学的活性のモニタリング]
バルク型の微生物学的活性は、表面結合型の微生物学的活性と併用してモニタリングできる。プロセス流中のバルク型の微生物学的活性と、表面結合型の微生物学的活性とを測定する方法は、(a)機構を前記プロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的にフローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的にフローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、(b)前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、(c)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、(d)前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、前記DOプローブは各測定前に洗浄されないステップと、(e)前記DOプローブの表面を洗浄するステップと、(f)前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、選択的に各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、(g)流体が前記フローセル内に引き込まれるのを防ぐために前記機構のバルブを閉じるステップと、(h)前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、(i)ステップ(f)とステップ(h)との間のΔDOの読取り値を計算し、前記ΔDOを前記プロセス流中の前記バルク型の微生物学的活性と少なくとも相関づけるステップと、(j)ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算し、前記ΔDOを前記プロセス流中の前記表面結合型の微生物学的活性と少なくとも相関づけるステップとを含む。
【0141】
別の様態においては、モニタリングはオペレータがバルク型の微生物学的活性(標準モード)及び/又は表面結合型の活性(生物膜モード)間でトグル/スイッチできるように設定される。図8はフローチャートを介したこのメカニズムの一様態を例示する。
【0142】
別の様態においては、本方法は、ステップ(d)、ステップ(f)、及びステップ(h)で少なくとも1回ORPを測定するステップであって、ORPプローブがステップ(d)で拭き取り洗浄されず、選択的に前記ORPプローブがステップ(f)で拭き取り洗浄され、ORPプローブがステップ(h)で拭き取り洗浄されるステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に選択的に1又はそれ以上の酸化剤を前記プロセス流に添加するステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に、選択的に前記ΔDOを計算する際に前記DOの測定値を用いないステップとを更に含む。
【0143】
別の様態においては、プロセス流からの堆積物形成は本方法と併用して更にモニタリングできる。特に、本発明の方法は、前記プロセス流と接続する光学式汚れモニタを提供するステップと、前記プロセス流から前記光学式汚れモニタ内に流体を引き込むステップと、前記光学式汚れモニタで堆積物形成を測定するステップと、前記光学式汚れモニタにおける堆積物形成を、前記プロセス流中のΔDOから決定される前記微生物学的活性と相関づけることによって堆積物のタイプを判定するステップと、選択的に前記堆積物形成と微生物学的活性との間の前記相関に応じて1又はそれ以上の化学種を前記プロセス流に添加するためにコントローラをプログラミングするステップとを更に含む。
【0144】
以下の実施例は、限定すべきことを意図していない。
【実施例1】
【0145】
プロセス流は第1の導管を介してフローセルに引き込まれる。1又はそれ以上のバルブはフローセル内への流動を制御する。第1の導管及び1又はそれ以上のバルブに付随する排液管はプロセス流へのバックアップを防ぎ、プロセス流中にある固形物によるつまりを制御するのを補助する。流動開始状態下では、バルブは流体がフローセル内に通るのを許容するように配置される。フローセルに取付けられるのはDOプローブ、ORPプローブ、及び洗浄装置(例えば、ワイパブレード)である。流体は分析用にフローセルを通過する。
【0146】
モニタリング(バルク型の/表面結合型の/組合せの)によって、バルブは流体をフローセル内に与えるように開口位置/又は閉口状態に代わり、DO濃度 及び/又は ORPは上述のプロセスプロトコルのうちの1つによって記録される。フローセルを通過する流体は排液管を通って出る。排液管内に流動する流体は例えば、製紙プロセスのマシンチェスト内など、プロセス流内に排出して戻してもよい。図9はフローセル設定と、フローセル設定を通るプロセス流の流動の概略図を提供する。
【0147】
OFMモニタはプロセス流に更に付随できる。1又はそれ以上のバルブはOFM内への流動を制御する。図10はOFMモニタを併用するフローセル設定、ならびに、フローセル設定及びOFMを通るプロセス流の流動の概略図を提供する。
【0148】
プロセス流中の微生物学的活性のレベル及び/又は堆積によって、問題を補正するのに適した化学物質がプロセス流内に供給できる。例えば、コントローラは、供給メカニズムに関連するソレノイドを発動するポンプに、信号を送信できる。
【実施例2】
【0149】
ドイツにある製紙工場からの製紙プロセス水の側流が、モニタリング装置を通って流動するのを可能にした(毎秒2リットル)。この工場はコーティングされた及びコーティングされない上質紙を作り、バイオコントロールのために安定化した酸化剤を用いている。モニタリング装置上のバルブは60分間隔で開閉されて、フローセルモニタリングチャンバ内への流動を開始及び停止した。ORP及びLDOの値は10分間隔で測定された。ORP及びLDOモニタリング装置からのデータはデータロガーによって収集され、ウェブサイトの表示用にウェブサーバに送信された。データはウェブサイトからダウンロードされ、バイオコントロールプログラムの影響と微生物活動のプロセス状態とを決定するために分析された。
【0150】
本出願において、本発明はOFMと組み合わせて用いられて問題の堆積物の性質/起源を決定した。例えば、堆積物と活性が大きい場合、堆積物は天然状態で生物学的であると考えられる。対照的に、堆積物が大きく、微生物活動は低い場合は、微生物は堆積物に寄与するとは考えられず、問題解決の努力は違う部分に焦点を当てるべきである。図6で提供された実施例は、停滞したプロセス水におけるORP、微生物活動、及び堆積物(OFM)の機械停止の影響を示す。微生物活動はΔDOとして報告する。機械は8月4日に停止された。この事象のすぐ後に、ΔDOの鋭い増加があり、ORPの減少とOFMによって測定されるような表面汚れの増加とを同時発生する。これらのデータは酸化剤ベースのプログラムが持続性ではなく、この事象中の微生物生育及び堆積物形成を十分に制御しなかったことを示唆している。表面堆積物の検鏡は線状菌を含む高密度の微生物を確認した。
【実施例3】
【0151】
米国にある製紙工場からの製紙プロセス水の側流が、モニタリング装置を通って流動するのを可能にした(毎秒0.25リットル)。この工場は頻繁に紙製品の繊維内容を変更し、バイオコントロールプログラムの実行に著しい影響を及ぼしうる。特にこの工場はプロセス水システムにおけるハロゲン要求を増加させる窒素完成紙料(Azoto furnish)を用いる。モニタリング装置のバルブは、30分間隔で開閉されて、フローセルモニタリングチャンバ内への流動を開始及び停止した。ORP及びLDOの値は6分間隔で測定された。ORP及びLDOモニタリング装置からのデータはデータロガーによって収集され、モニタリング装置で提供されるソフトウェアを用いてコンピュータにダウンロードされた。
【0152】
モニタリング装置を取り付けたすぐ後に、プロセス変化がORP測定値、微生物活動レベル、及びOFMで測定された表面汚れに基づきバイオコントロールプログラムの実行に影響を及ぼすことをすぐに観察した。図6で提供された実施例は、停滞したプロセス水におけるORP、微生物活動、及び堆積物(OFM)の機械停止の影響を示す。図7で提供された実施例は、ORP、微生物活動、及び堆積物(OFM)の繊維内容の変化の影響を示す。微生物活動はLDO(飽和%)として報告され、流動開始状態中のバックグラウンドLDOと流動停止状態中に測定されるLDO間のより大きな差がより高い微生物活動を示す。これらのデータは酸化剤ベースのプログラムが窒素グレードの高酸化剤要求の完成紙料が用いられた場合、微生物生育及び堆積物形成を十分には制御しないことを示唆する。従って、プログラムはこの特定のグレードの製造中に改良された堆積制御で変更すべきである。
【実施例4】
【0153】
溶存酸素モニタは連続的にサンプル水中の溶存酸素を測定する。モニタプログラムはPLC(プログラマブルロジックコントローラ)によって制御され、プログラムサイクルが完了するまで測定されたLDOの値を読取り、保持する。PLCは更に洗浄したセンサの表面を拭き取るワイパユニットと、サンプルセルを通る水の流動を停止できる電動式のボール弁とを制御する。
【0154】
バルク型の微生物学的活性(BMA)モード及び/表面結合型の微生物学的活性(SAMA)モードといった、2の基本モニタリングモードが利用可能である。双方のモードはX、Xt及びXtiといった3の変数を用いて、プログラムを特定用途のニーズのために設定する。特に、Xは分単位でのボール弁の開口時間及び閉口時間であり、Xtは時間X中に保存されるLDO読取り値の数であり、XtiはLDO読取りの間の間隔である。ボール弁が開口し、サンプルが流動している場合、LDO読取り値はサンプル供給源の現在の状態を反映して安定すべきである。ボール弁が閉口しサンプル流動が停止する場合、閉口停止したフローセル中の溶存酸素は有機物質での反応によって欠乏しがちである。
【0155】
BMAモードにおいては、総ての読取り値はプローブが拭き取り洗浄された直後に取られる。デルタDOの値は代謝中の溶存酸素の消費量を反映することによって、サンプル本体中の微生物活動の測定値を提供する。
【0156】
SAMAモードにおいては、電極は最初の部分のバルブ開口サイクルでは拭き取られない。この期間中は、電極の表面に生物膜の蓄積がある。電極はその後拭き取り洗浄され、その差は最初の部分のサイクル中に蓄積する生物膜のレベルを示す。ボール弁が閉口する場合、読取り値はBMAモードのように取られる。
【0157】
【表1】

【0158】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス流中の微生物学的活性を測定するための機構であって、
a.複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、
b.前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、
c.選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、
d.前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、
e.選択的に前記フローセル入口に取り付けられる第1の導管と、
f.選択的に前記フローセル出口に取り付けられる第2の導管と、
g.選択的に前記フローセルに付随するバルブと、
を含むことを特徴とする機構。
【請求項2】
請求項1に記載の機構において、前記洗浄装置がワイパブレード又はブラシを含むことを特徴とする機構。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記DOプローブ及び選択的にORPプローブの少なくとも一部が前記フローセル内に突出することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の機構において、前記バルブが前記第1の導管に連結することを特徴とする機構。
【請求項5】
請求項1に記載の機構において、前記バルブがボール弁であり、選択的に当該ボール弁が空気圧で、電気で又は手動で発動するボール弁であることを特徴とする機構。
【請求項6】
請求項1に記載の機構がコントローラを更に含み、前記DOプローブ、前記ORPプローブ、及び前記洗浄装置という前記要素のうちの少なくとも1つと接続することを特徴とする機構。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、前記フローセルが1又はそれ以上のバッフルを含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
プロセス流中のバルク型の(全体の)微生物学的な水分活性をモニタリングするための方法であって、
a.機構をプロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的に前記フローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的に前記フローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、
b.前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、
c.流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、
d.前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、
e.流体が前記フローセル内に引き込まれるのを防ぐために前記機構のバルブを閉じるステップと、
f.前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、
g.ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算するステップと、
h.ステップ(g)中の前記ΔDOの値を、前記プロセス流中のバルク型の(全体の)微生物学的活性と少なくとも相関づけるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、前記モニタリングが連続的又は断続的であることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法が、微生物学的活性がある場合には1又はそれ以上の微生物種が前記フローセル中の酸素を消費する十分な量の時間があるように、ステップ(d)と(f)との間に十分な量の時間を許容するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項8に記載の方法が、ステップ(d)及びステップ(f)で少なくとも1回ORPを測定し、各測定前に前記ORPプローブの表面を拭き取るステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に、選択的に1又はそれ以上の酸化剤を前記プロセス流に添加するステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に、選択的に前記ΔDOを計算する際に前記DOの測定値を用いないステップとを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記所定のレベルが約100mV未満であることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項8に記載の方法において、前記ΔDOの値がステップ(d)からのDOの測定値の平均と、ステップ(f)からのDOレベルの最小値とを取ることによって決定されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項8に記載の方法において、前記ΔDOの値がステップ(d)からの最も高い測定値と、ステップ(f)からのDOレベルの最小値とを取ることによって決定されることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項8に記載の方法において、前記ΔDOの値がステップ(d)からの最終測定値と、ステップ(f)からのDOレベルの最小値とを取ることによって決定されることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項8に記載の方法が、前記ORPプローブ、前記DOプローブ、前記洗浄装置又はそれらの組合せのうちの少なくとも1つと接続するプログラミングされたコントローラを提供するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法において、前記コントローラが前記DOプローブから入力信号を受信し、前記コントローラにおいてプログラミングされた所望のプロトコルを実行することを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、前記コントローラがウェブベースであることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、前記所望のプロトコルが前記プロセス流のモニタリング及び処理を担当して、オペレータ又は人に警告を発することを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法において、前記ΔDOが所定のレベルに到達した場合に前記プロトコルが有効量の殺生物剤の前記プロセス流への添加ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項8に記載の方法において、前記プロセス流が製紙プロセス、冷却水プロセス、食品又は飲料処理、及びレクリエーションベースのプロセスからなる群から選択されるプロセス由来であることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項8に記載の方法が、前記プロセス流と接続する光学式汚れモニタを提供するステップと、前記プロセス流から前記光学式汚れモニタ内に流体を引き込むステップと、前記光学式汚れモニタで堆積物形成を測定するステップと、前記光学式汚れモニタにおける堆積物形成を、前記プロセス流中のΔDOから決定される前記微生物学的活性と相関づけることによって堆積物のタイプを判定するステップと、選択的に前記堆積物形成と微生物学的活性との間の前記相関に応じて1又はそれ以上の化学種を前記プロセス流に添加するためにコントローラをプログラミングするステップとを、更に含むことを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、前記堆積物形成が天然状態で微生物学的であることを前記相関が示す場合、前記化学種は殺生物剤であり、当該殺生物剤が酸化状態及び/又は非酸化状態であることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法において、前記堆積物形成が天然状態で微生物学的ではないことを前記相関が示す場合、前記化学種は堆積物制御化学物質であることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項8に記載の方法が、前記プロセス流中の全体の(バルク型の)微生物学的レベルに応答するステップを更に含み、選択的に、前記プロセスに対し上手く作用すると考えられる所定のレベルより前記微生物学的レベルが高い又は上である場合に、プロトコルが微生物学的レベルを所望のレベルに戻すために有効量の殺生物剤を添加するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項26】
プロセス流中の表面結合型の微生物学的活性をモニタリングする方法であって、
a.機構をプロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的に前記フローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的に前記フローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、
b.前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、
c.流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、
d.前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、前記DOプローブは各測定前に洗浄されないステップと、
e.前記DOプローブの表面を洗浄するステップと、
f.前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、選択的に各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、
g.ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算するステップと、
h.ステップ(g)中の前記ΔDOを表面結合型の生物学的活性と相関づけるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法が、ステップ(d)及びステップ(f)で少なくとも1回ORPを測定するステップであって、前記ORPプローブがステップ(d)で拭き取り洗浄されず、選択的に前記ORPプローブがステップ(f)で拭き取り洗浄されるステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に、選択的に1又はそれ以上の酸化剤を前記プロセス流に添加するステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に、選択的に前記ΔDOを計算する際に前記DOの測定値を用いないステップとを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項26に記載の方法において、前記LDOプローブの表面がワイパブレードを含む洗浄装置で、前記表面を2回拭き取ることによって洗浄されることを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項26に記載の方法において、前記モニタリングが連続的であることを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項26に記載の方法が、生物膜の蓄積がある場合に、生物膜の蓄積が生じる十分な量の時間があるように、ステップ(d)の前に十分な量の時間を許容するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項31】
請求項26に記載の方法において、前記ΔDOの値がステップ(d)での最も低いDOの測定値と、ステップ(f)からのDOの測定値の平均とを取ることによって決定されることを特徴とする方法。
【請求項32】
請求項26に記載の方法において、前記ΔDOの値がステップ(d)からの最も低い測定値とステップ(f)からの最も高いDOレベルとを取ることによって決定されることを特徴とする方法。
【請求項33】
請求項26に記載の方法において、前記ΔDOの値がステップ(d)からの最終測定値と、ステップ(f)からの最も高いDOレベルとを取ることによって決定されることを特徴とする方法。
【請求項34】
請求項26に記載の方法が、前記DOプローブ、前記ORPプローブ、前記洗浄装置又はそれらの組合せのうちの少なくとも1つと接続するプログラミングされたコントローラを提供するステップを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法において、前記コントローラが前記DOプローブ及びORPプローブから入力信号を受信し、前記コントローラにおいてプログラミングされた所望のプロトコルを実行することを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項34に記載の方法において、前記コントローラがウェブベースであることを特徴とする方法。
【請求項37】
請求項35に記載の方法において、前記プロトコルが前記プロセス流のモニタリングを担当して、オペレータ又は人に警告を発することを特徴とする方法。
【請求項38】
請求項35に記載の方法において、微生物学的活性が非常に高い場合に、前記プロトコルが殺生物剤の前記システムへの添加ステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項39】
請求項26に記載の方法が、前記プロセス流と接続する光学式汚れモニタを提供するステップと、前記プロセス流から前記光学式汚れモニタ内に流体を引き込むステップと、前記光学式汚れモニタで堆積物形成を測定するステップと、前記光学式汚れモニタにおける堆積物形成を、前記プロセス流中のΔDOから決定される前記微生物学的活性と相関づけることによって堆積物のタイプを判定するステップと、選択的に前記堆積物形成と微生物学的活性との間の前記相関に応じて1又はそれ以上の化学種を前記プロセス流に添加するためにコントローラをプログラミングするステップとを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項40】
請求項39に記載の方法において、前記堆積物形成が天然状態で微生物学的であると前記相関が示す場合、前記化学種は殺生物剤であり、選択的に当該殺生物剤が酸化状態又は非酸化状態であることを特徴とする方法。
【請求項41】
請求項26に記載の方法が、前記プロセス流中の表面結合型の微生物学的レベルに応答するステップを更に含み、選択的に、前記プロセスに対し上手く作用すると考えられる所定のレベルより前記微生物学的レベルが高い又は上である場合に、プロトコルが微生物学的レベルを所望のレベルに戻すために有効量の殺生物剤を添加するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項42】
前記プロセス流中のバルク型の微生物学的活性と表面結合型の微生物学的活性とをモニタリングする方法であって、
a.機構をプロセス流に連結するステップであって、前記機構が、複数の開口を含むフローセルであって、少なくとも1の開口が前記プロセス流から引き込まれる流体用のフローセル入口であり、少なくとも1の開口が前記フローセルを出る流体用のフローセル出口であるフローセルと、前記開口のうちの1つに取付けられるDOプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられるORPプローブと、選択的に前記開口のうちの1つに取付けられる洗浄装置と、選択的に前記フローセル入口に取り付けられる第1の導管と、選択的に前記フローセル出口に取り付けられる第2の導管と、選択的に前記フローセルに付随するバルブとを含むステップと、
b.前記プロセス流から前記フローセル内に流体を引き込むステップと、
c.流体が前記フローセル内に引き込まれるのを可能にすべく、前記機構のバルブを開けるステップと、
d.前記DOプローブで前記プロセス流のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、前記DOプローブが各測定前に洗浄されないステップと、
e.前記DOプローブの表面を洗浄するステップと、
f.前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、選択的に各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、
g.流体が前記フローセル内に引き込まれるのを防ぐために前記機構のバルブを閉じるステップと、
h.前記DOプローブで前記機構内部の流体のDO濃度を少なくとも1回測定するステップであって、各測定前に前記DOプローブの表面が洗浄されるステップと、
i.ステップ(f)とステップ(h)との間のΔDOの読取り値を計算し、前記ΔDOを前記プロセス流中の前記バルク型の微生物学的活性と少なくとも相関づけるステップと、
j.ステップ(d)とステップ(f)との間のΔDOの読取り値を計算し、前記ΔDOを前記プロセス流中の前記表面結合型の微生物学的活性と少なくとも相関づけるステップと、
とを含むことを特徴とする方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法が、前記プロセス流と接続する光学式汚れモニタを提供するステップと、前記プロセス流から前記光学式汚れモニタ内に流体を引き込むステップと、前記光学式汚れモニタで堆積物形成を測定するステップと、前記光学式汚れモニタにおける堆積物形成を前記プロセス流中のステップ(i)及び/又はステップ(j)からのΔDOから決定される前記微生物学的活性と相関づけることによって、堆積物のタイプを判定するステップと、選択的に前記堆積物形成と微生物学的活性との間の前記相関に応じて1又はそれ以上の化学種を前記プロセス流に添加するためにコントローラをプログラミングするステップとを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項44】
請求項42に記載の方法が、ステップ(d)、ステップ(f)、及びステップ(h)で少なくとも1回ORPを測定するステップであって、前記ORPプローブがステップ(d)で拭き取り洗浄されず、選択的に前記ORPプローブがステップ(f)で拭き取り洗浄され、前記ORPプローブがステップ(h)で拭き取り洗浄されるステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に選択的に1又はそれ以上の酸化剤を前記プロセス流に添加するステップと、前記ORPの値が所定のレベル未満に低下した場合に、選択的に前記ΔDOを計算する際に前記DOの測定値を用いないステップとを更に含むことを特徴とする方法。
【請求項45】
請求項26に記載の方法において、前記モニタリングが連続的又は断続的であることを特徴とする方法。
【請求項46】
請求項25に記載の方法において、前記プロセスが製紙プロセスであり、前記殺生物剤が、イソチアゾリン、グルタルアルデヒド、ジブロモニトリロプロピオンアミド、カルバメート、四級アンモニウム化合物、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、過酢酸、オゾン、クロラミン、ブロモスルファマート、ブロモクロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、モノクロラミン、アンモニウム塩とジメチルヒダントイン、アミノ酸、シアヌル酸、スクシニミド、尿素を含む安定剤とを組み合わせて用いられる次亜塩素酸ナトリウム、及びそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする方法。
【請求項47】
請求項41に記載の方法において、前記プロセスが製紙プロセスであり、前記殺生物剤が、イソチアゾリン、グルタルアルデヒド、ジブロモニトリロプロピオンアミド、カルバメート、四級アンモニウム化合物、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、過酢酸、オゾン、クロラミン、ブロモスルファマート、ブロモクロロジメチルヒダントイン、ジクロロジメチルヒダントイン、モノクロラミン、アンモニウム塩とジメチルヒダントイン、アミノ酸、シアヌル酸、スクシニミド、尿素を含む安定剤とを組み合わせて用いられる次亜塩素酸ナトリウム、及びそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−518823(P2010−518823A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549721(P2009−549721)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/053976
【国際公開番号】WO2008/101089
【国際公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(507248837)ナルコ カンパニー (91)
【Fターム(参考)】