説明

プロセス監視に使用される分圧分析器のための原位置イオン源洗浄

分圧分析器用のイオン源装置、および、イオン源の内側で中空陰極放電(HCD)を誘導することに基づいた、その原位置洗浄方法。HCDは、陽極電極、レンズフォーカスプレートおよび少なくとも1つの他のレンズもしくは他の形態のプレート、例えば全圧収集機プレート、を含む、イオン源の1つ以上の部品に高い負電圧を加えることにより、形成される。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、概して、プロセス監視に用いられる分圧分析器用のイオン源に関し、より具体的には、プロセス監視に用いられる分圧分析器のためのイオン源の原位置洗浄法(in-situ cleaning methods)に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
半導体の製造では、より大きく、より高価なウェーハおよびより小さな幾何学的外形への推移は、必然的に厳密な生産管理を必要とする。プロセスをより正確かつ迅速に判断および制御できればできるほど、投資はより有益なものになる。したがって、ますます多くのプロセスが、確かな原位置監視および制御を必要としてくる。典型的には四重極質量分析計の形態であり、残留ガス分析器(RGA)として知られることもある、分圧分析器(PPA)は、半導体製造、特に物理蒸着法(PVD)プロセス、における原位置プロセス監視に広く用いられる。化学蒸着法(CVD)/エッチングプロセスのためのPPAの使用の中には、入力ガスのタイミングおよび濃度を監視することによってプロセス化学に従うこと;反応生成物を監視すること;廃棄物を除去すること;ならびに、(漏れ、残留汚染物質、プロセス中の汚染物質、および用具の適切な機能性を調べることにより)プロセスチャンバの「健康状態」を評価することがある。今までのところ、CVD/エッチングプロセスのためのPPAのほとんどの適用は、プロセス開発、プロセス最適化およびトラブルシューティングに焦点を当ててきた。比較的少数のPPAが、実際の生産のために原位置CVD/エッチングプロセスモニターとして利用される。これは、そのような適用でしばしば遭遇するPPAの寿命の問題のためである。第一に、CVD/エッチング化学物質(etch chemicals)は、典型的には、非常に反応性または腐食性である。第二に、堆積物が、イオン源で形成される場合があり、絶縁表面を伝導性にするか、または伝導性表面を絶縁にし、センサーの機能不全を結果として生じる。これは、エネルギー電子もしくはイオン衝撃を受ける表面で、特に当てはまる。第三に、イオン源は、フィラメントにより加熱され、ときには、CVD前駆物質もしくはエッチング副産物の著しい熱分解を結果として生じる。
【0003】
典型的には、CVD/エッチング適用のためのPPAは、適正なRGA(true RGA)の開いたイオン源ではなく、閉じたイオン源(CIS)を利用する。CISを使用すると、センサー構成要素およびその真空チャンバが、これらの適用に存在する反応性または腐食性の要素に曝されることが最小限になる。たとえそうであっても、CVD/エッチングにおけるPPAの、結果として生じる寿命は、生産ラインに対する原位置監視に依然として十分ではないことが多い。出願人は、米国特許第7,041,984号に記載される取替可能なライナーを有するイオン源であって、そのイオン源自体を取り替える必要が出てくるまでの時間を延ばす、イオン源を開発した。しかしながら、ライナーを取り替えるためには、PPAシステムの真空を破壊することが依然として必要であり、用具の有効性に負の影響を与える。しかしながら、さらに重要なのは、陽極ライナーのみを取り替えることで問題を完全に解決できるわけではないことである。陽極シリンダーに加えてイオン源の他の部品、例えばフォーカスレンズプレートおよび全圧収集機プレート、の上の堆積物によって、感度の減少も引き起こされる場合がある。
【0004】
反応性物質がサンプリングされる場合、絶縁膜が、イオン源の内表面上に堆積されうる。荷電粒子により衝撃を与えられると、これらの堆積物は、充電する(charge up)ことができ、これらの電極に加えられるバイアス電圧を効果的に変え、ゆえに、それらの機能に影響を与え、典型的には、器具の感度損失を結果として生じる。いくつかのプロセスでは、絶縁性ではなく伝導性の堆積物が形成されうる。これらの堆積物が重要な絶縁体表面(critical insulator surfaces)上に形成された場合、センサー性能は、漏れ電流を流れさせることによって、悪影響を与えられうる。
【0005】
感度損失の問題は、窒化ケイ素および/または酸化物が容易に堆積される、四窒化ケイ素(silicon tetranitride)(Si)CVDなどの誘電体堆積プロセスを監視するのにPPAが使用されると、特に厄介となりうる。他の副産物の中でも四塩化ケイ素(SiCI)を生成するケイ素エッチングプロセスは、よくあることだが、十分な水分が存在する場合は必ず、SiO膜の堆積を結果として生じる。これらのプロセス双方では、陽極シリンダーの内側の絶縁コーティングが、特に電子の入口(electron entrance)の反対側で、検知されており、結果として深刻な感度損失を生じる。絶縁体となることにより、堆積物質は、電子衝撃下で負電荷を集め(pick up)、陽極に加えられる陽電位を効果的に減少させる。四重極マスフィルターは、バイアスをかけられ、陽極より約6ボルト電位が低い(less positive)。バイアスにおけるこの差異により、イオンが四重極マスフィルターの中を移動する際の、イオンの運動エネルギーが決まる。陽極上に負電荷が蓄積されると、最終的に物体は、イオンが、四重極マスフィルターを通過する十分なイオンエネルギーをもはや有さない点に到達し、結果として感度が激しく落ちる。同様のメカニズム(今回は、陽イオン衝撃を伴う)が、フォーカスプレートおよび全圧収集機プレート上で起こるが、よりゆっくりした速度で、はるかに小さな電流の反射が伴われる。このことは、マスフィルターにおけるイオンの運動エネルギーの減少を引き起こさないが、イオンビームの集束を大きく妨げ、したがって、感度の損失も生じる。
【0006】
プラズマ洗浄プロセスは、半導体生産用具の原位置洗浄だけでなく、ほんの数例を挙げると、自動車用バンパー、ステンレス鋼の注射針、血管形成用バルーンカテーテル、プラスチックレンズ、ゴルフボール、および芝刈り機の分配器カバーの製造にも長い間使用されてきた。このような洗浄プロセスは、強力な電界を加えることによりガス種から生成されるプラズマの使用によって、不純物および汚染物質を表面から除去することを伴う。励起されたガスは、エネルギーイオン、電子、原子、フリーラジカル、および他の反応種を形成する。金属、セラミック、ガラス、もしくはウェーハ表面上の汚染物質は、エネルギー粒子衝撃の結果、脱着される。加えて、これらの衝突に関連する、何らかの表面加熱が起こるであろう。有機汚染を除去すること、アブレーション(マイクロエッチング)により基板材料を除去すること、表面積を増大させること、弱い境界層を除去すること、表面粘着を強化するための架橋もしくは分岐、ならびに、結合界面における化学的および物理的相互作用を改善するために界面化学を改変すること、を含む、プラズマによる複数の影響がある。プラズマ洗浄には揮発性溶媒は必要とされず、ゆえに、廃棄物および残渣が排除される。
【0007】
米国特許第7,005,634号は、イオン源を原位置プラズマ洗浄する能力を備えた質量分析計を説明している。イオン源は、熱電子金属イオンエミッターに基礎を置いており、これは、その後、電子衝突イオン化を用いるのではなく、金属イオンの付着によりサンプルをイオン化する。プラズマを生成する様々なスキームが、その特許開示では提示された。このプラズマ洗浄プロセスは、イオン化プロセス後に適切な遅延を用いる質量分析の後で繰り返し行われた。しかしながら、そのイオン化装置は金属イオンエミッターの取り付けによりガスをイオン化するメカニズムに基づいているので、現在論じている電子衝突イオン源には適用できない。
【0008】
〔発明の概要〕
手短に言うと、分圧分析器のための原位置洗浄法は、イオン源内側で中空陰極放電(HCD)を誘導することに基づいている。HCDは、陽極電極、レンズフォーカスプレート、および/または追加のレンズプレート(additional lens(es) plate(s))を含む、イオン源の1つ以上の部品に高い負電圧を加えることにより、形成される。
【0009】
一バージョンによれば、原位置洗浄モードを備えたイオン源(CIS)装置が提供され、イオン源装置は、分圧分析器(PPA)に取り付け可能である。このバージョンによると、イオン源装置は、1つ以上の内表面、陽極電極、その陽極電極に高い負電圧を加える手段、および、電子放出手段を含む。原位置洗浄モードは、陽イオンを生成するプラズマ生成ガスをイオン源の中に導入し、高い負電圧を陽極電極に加えることによって、内表面からの汚染堆積物の除去をもたらし、陽極電極内部で中空陰極放電が起こり、イオン源の1つ以上の内表面に陽イオンが衝撃を与え、汚染堆積物が除去される。
【0010】
イオン源装置は、フォーカスレンズプレートと、少なくとも1つの追加のレンズプレートと、をさらに含み、高い負電圧が、陽極電極、フォーカスレンズプレート、および少なくとも1つの追加のプレートのうちの1つ以上に加えられる。好適な一バージョンでは、少なくとも1つの追加のレンズプレートは、分圧分析器(PPA)に取り付け可能な閉じたイオン源(CIS)で見られるような、全圧収集機プレートである。しかしながら、中空陰極放電の実行は、開いているかまたは閉じている(これはフィラメント、陽極、および少なくとも1つのレンズ(プレート)により最小限定義される)、他の電子衝突イオン源にも同様に適用されうる。代わりに、非電子衝突イオン源もまた、本明細書で説明される教示を適用することができる。
【0011】
別のバージョンによれば、イオン源から汚染堆積物を除去する方法が提供され、このイオン源は、分圧分析器(PPA)に取り付け可能であり、イオン源は、陽極電極、および電子放出手段を含み、イオン源は、1つ以上の内表面を有している。この方法は、1回以上のプラズマ洗浄サイクルを含む。この方法によると、プラズマ洗浄サイクルはそれぞれ、プラズマ生成ガスをイオン源の中に導入する工程であって、プラズマ生成ガスは、陽イオンを生成する、工程と、高い負電圧を陽極電極に加える工程であって、中空陰極放電が陽極電極内部で起こり、陽イオンがイオン源の1つ以上の内表面に衝撃を与えて汚染堆積物が除去される、工程と、汚染堆積物をイオン源から除去する工程と、条件付きで、第1の条件を満たしたときに、この方法を終了させる工程と、を含む。
【0012】
好適な一バージョンでは、イオン源は、閉じたイオン源であり、これは、フォーカスレンズプレートおよび全圧収集機プレートをさらに含み、高い負電圧は、陽極電極、フォーカスレンズプレート、および全圧収集機プレートのうちの1つ以上に加えられる。
【0013】
代わりに、イオン源は、フォーカスレンズプレート、および少なくとも1つの追加のプレートをさらに含み、高い負電圧は、陽極電極、フォーカスレンズプレート、および少なくとも1つの追加のプレートのうちの1つ以上に加えられ、陽極電極に加えられるよりも大きな負電位が、フォーカスレンズプレートおよび少なくとも1つの追加のプレートに加えられ、陽イオンは、陽極電極ではなく、主としてフォーカスレンズプレートおよび少なくとも1つの追加のプレートに衝撃を与える。このバージョンでは、少なくとも1つの追加のプレートは、全圧収集機プレートであってよい。
【0014】
例示的な一バージョンによると、高い負電圧は、約−800〜−900Vの範囲内であり、高い負電圧は、直流、電流パルス、および/または高周波電流のうちの1つである。
【0015】
記載するバージョンによるプラズマ生成ガスは、アルゴン、酸素、水素、およびこれらの任意の組み合わせのうちの1つであるが、他のガスを利用してもよいことは直ちに明らかになるであろう。一バージョンでは、例えば、プラズマ生成ガスは、フッ化窒素NF、フッ化塩素CIF、四フッ化炭素CF、およびヘキサフルオロエタンCのうちの少なくとも1つである。別のバージョンでは、プラズマ生成ガスは、アルゴン、酸素、および水素のうちの1つとさらに組み合わせられた、フッ化窒素NF、フッ化塩素CIF、四フッ化炭素CF、およびヘキサフルオロエタンCのうちの少なくとも1つである。
【0016】
本明細書で説明する方法のタイミングに関して、この方法は、イオン源の性能が予め決められた閾値だけ減少した場合には予め決められたプロセス監視間隔で、またはイオン源が別様に使用されていない間は、自動化された原位置プロセスとして、実行されてよい。
【0017】
一バージョンでは、前述の第1の条件は、予め決められた時間が経過すると満たされる。代わりに、この条件は、PPAにより測定されるイオン電流が予め決められた値に到達したときに満たされる。
【0018】
これらの特徴および利点、ならびに他の特徴および利点は、添付図面と併せて読まれるべき以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。
【0019】
〔詳細な説明〕
本明細書に記載される分圧分析器のための原位置洗浄方法は、イオン源内側で中空陰極放電(HCD)を誘導することに基づいている。HCDは、陽極電極、レンズフォーカスプレート、および他のレンズプレート(len(ses) plate)、例えば全圧収集機プレート、を含むイオン源の1つ以上の部品に高い負電圧を加えることにより形成される。
【0020】
以下で説明する目的で、例示的な形態のイオン源、すなわち閉じたイオン源(CIS)が、本明細書中、本論考の大部分を通じて言及される。しかしながら前記のように、発明の概念は、残留ガス分析器(RGA)で使用される開いたイオン源など、他の電子衝突イオン源にも等しく適用することができることが、容易に明らかになるであろう。さらに、この概念を用いて、非電子衝突イオン源、例えば米国特許第7,005,634号に記載のイオン源、も含むことができる。
【0021】
図1は、ニューヨーク州イーストシラキューズのInficon, Inc.により製造および販売される、CISの断面図を示す。アルミナ絶縁体ディスク40が、円筒形態を有する陽極電極10と、PPAガス入口オリフィスを保持するフランジ(図1には不図示)との間にシールを提供する。陽極電極10が付着されるプレート(図1には不図示)と、フォーカスレンズプレート50と、全圧収集機プレート60との間に位置するいくつかのセラミック製シールワッシャーもある。サンプリングされたガスは、陽極壁部10のスロット70であって、このスロット70を通って電子が円筒形の陽極電極10の中に入る、スロット70を通って、また、全圧収集機プレート60の穴62であって、この穴62を通ってイオンが出る、穴62を通って、CISから出ることができるにすぎない。
【0022】
電子放出手段が、通常の操作中、陽極10に対して典型的には負にバイアスされるタングステンワイヤを用いたフィラメント20により設けられる。電子放出手段は、その中を通る電流により加熱される。放出された電子は、電子反射電極30により跳ね返され、陽極電極10により引きつけられる。電子の大部分は、陽極の周囲にあるスロット70を通過する。電子のわずかな部分が、円筒形の陽極電極10の内側でサンプルのガス分子と衝突し、陽イオンを生成する。フィラメント20へのバイアス電圧と陽極10へのバイアス電圧との間の差が、電子の運動エネルギーを決定する。衝突中のガス分子の作用を決定するのはこの運動エネルギーである。残りの電子は、円筒形の陽極電極10の内壁と衝突する。陽イオンは、フォーカスレンズプレート50(陽極10に対して負にバイアスされている)により引きつけられ、矢印80で概ね示される方向に、(これも陽極10に対して負にバイアスされている)全圧収集機プレート60の穴62を通って、四重極マスフィルター(図1には不図示)の中へと集められる。生成されたイオンのわずかな部分が、全圧収集機プレート60にぶつかる。この電流の大きさは、陽極10内側の全圧に比例する。
【0023】
高い負電位が、説明した構成のCISの1つ以上の部品に、例えば、陽極電極、レンズフォーカスプレート、および/または、全圧収集機プレートに加えられると、HCDがCIS内部で形成されうる。HCDのスパッタリング作用により、円筒形の陽極電極の内側、ならびに、陽極に面するフォーカスプレートおよび全圧収集機プレートの表面から、絶縁堆積物が除去され、その結果、イオン源の性能、ゆえに、取り替えが必要になるまでのイオン源の寿命が回復される。
【0024】
本発明のプラズマ洗浄プロセスは、予め決められたプロセス監視間隔で、またはCISの性能が予め決められた閾値だけ減少した場合に、行われることができる。プラズマ洗浄は、PPAから取り外されたCIS上で実行されてよいが、PPAが別様に使用されていない間に、自動化された原位置プロセスとして利用されるのが最も良い。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態によるCISの断面図を示す。高い電圧(およそ−900Vの負の直流(DC)、負のパルス、または高周波(RF)電流)が、電圧源ならびに配線および接続手段(図2には不図示)を用いて、陽極10に加えられる。PPAガス入口オリフィス(図2には不図示)を保持するフランジ90であって、CISがアルミナ絶縁ディスク40によりフランジ90に対してシールされる、フランジ90が、接地陽極(positive ground electrode)として役立つ。フォーカスレンズプレート50および全圧収集機プレート60は、浮動している。HCDは、陽極電極10内部に集中される。プラズマ生成ガス(例えばアルゴン(Ar))が、CIS内に導入される。プラズマ生成ガスにより生成された陽イオンは、陽極10の表面に衝撃を与え、汚染堆積物を除去する。
【0026】
図3は、本発明の別の実施形態によるCISの断面図を示し、電圧源ならびに配線および接続手段(図3には不図示)を用いて、陽極電極10に加え、フォーカスレンズプレート50および全圧プレート60に高い電圧が加えられる。
【0027】
図3に示す実施形態は、有機金属CVD(例えば、タングステン(W)を堆積させるのに使用される)を伴う適用、および特定のフルオロカーボンガスを用いる誘電エッチングプロセスに、より適しており、絶縁膜は、陽極に限定されるものではなく、フォーカスプレートおよび全圧収集機プレート上にも形成される。絶縁膜は、反応副産物または副反応から形成されうる。タングステンCVDの場合、堆積物は、タングステンの様々な酸化物および亜酸化物(WO)からなる。フルオロカーボンを用いたエッチングの適用については、一般式(CFの堆積物が形成されうる。テフロンと同じ実験式を有すると共に、これらの膜は、はるかに壊れやすくなる傾向があり、表面上のCFラジカルの「縮合」(プラズマのエッチングでよく見られる)の結果として形成されうる。これらの例のいずれも、堆積物を形成するためにエネルギー種により表面に衝撃を与えることを必要としない。その結果、これらの堆積物は、フォーカスプレートおよび全圧収集機プレートを含むCISの全表面上で形成される傾向がある。堆積物は、前述した同じメカニズムにより、感度損失を引き起こす。
【0028】
図3に示される実施形態によると、HCDは、イオン源内部容積全体を満たし、結果として、3つの表面すべて、すなわち、円筒形の陽極電極10、フォーカスレンズプレート50および全圧収集機プレート60の内壁、のイオン衝撃が生じ、ゆえに、汚染堆積物が除去される。陽極10に加えられるよりも大きな負電位をフォーカスレンズプレート50および全圧収集機プレート60に加えることにより、陽極領域ではなくレンズ領域でプラズマ作用を集中させることが可能となり、陽イオンは、大部分が、陽極電極ではなく、フォーカスレンズプレートおよび全圧収集機プレートに衝撃を与える。
【0029】
熟練した職人は、陽極電極、フォーカスレンズプレート、全圧プレート、またはこれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上に高い負電圧を加えることが、本発明の趣旨および範囲内にあることを理解するであろう。
【0030】
1態様では、安定したプラズマは、例えば6.66Pa〜133.32Pa(50ミリトル〜1トル)(例えば13.33Pa(100ミリトル))の範囲のアルゴン(Ar)ガスの圧力で、得ることができる。アルゴンを用いると、堆積物除去は、純粋な物理的プロセスであるスパッタエッチングによってのみ、達成される。
【0031】
別の態様では、監視されているプロセスの性質に応じて、アルゴンに加えて、またはアルゴンの代わりに、より反応性の他のガスを使用することができる。例えば、真空ポンプ潤滑剤、oリング上のグリース、もしくは、PR灰化およびウェーハ脱気などのプロセスに関連するフォトレジスト(PR)材料に由来しうる、炭化水素堆積物は、プラズマ生成ガス中の酸素(O)を用いて除去されてよく、ゆえに、揮発性生成物、例えば、イオン源から容易にくみ出されうる水(HO)、一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO)のガスを形成する。他のプロセス化学は、プラズマ生成ガスとして水素(H)を用いて扱われるのが最良であろう。深刻な汚染の場合、三フッ化窒化物(nitride trifluoride)(NF)、三フッ化塩素(CIF)、四フッ化炭素(CF)またはヘキサフルオロエタン(C)などの典型的な半導体洗浄ガスを、単独で、またはアルゴン、酸素、もしくは水素と組み合わせて、利用することができる。さらに、使用されうる半導体洗浄プロセスには通常使用されないガスも存在してよい。
【0032】
さらなる態様では、1回以上のプラズマ洗浄サイクルを実行してよく、各サイクルは、陽極電極、レンズフォーカスプレート、および全圧収集機プレートを含むCISの1つ以上の部品に、高い負電圧を加えること、その後、イオン源から汚染物質を(例えばくみ出すことによって)除去すること、を含む。
【0033】
別の態様では、洗浄プロセスは、予め決められた時間が経過すると終了させることができる。
【0034】
さらに別の態様では、各プラズマ洗浄サイクルの後でPPAによりスペクトルを測ることができ、予め決められたイオン電流値、例えば2.8E−10Aに等しいAr電流、に達したら、洗浄プロセスを終えることができる。圧力が高すぎるため、プラズマ洗浄段階中には顕著なイオン電流は測定されない。代わりに、プラズマ洗浄操作が最初に停止されなければならず、その後、フィラメントがオンにされ電流が測定される前に、アルゴン圧力が約0.013Pa(約1E−4トル)まで下げられる。
【0035】
図4は、本発明の実施形態にしたがって行われたプラズマ洗浄前後の質量スペクトルを示す実験データのグラフ100であり、これは、四窒化ケイ素(Si)CVDプロセスの監視に使用されるCISにより入手された。描かれた4つのスペクトルはそれぞれ、供給源内側で、0.013Pa(1.0E−4トル)のアルゴン(Ar)分圧で得られた。第1の例示的なトレース410は、プラズマ洗浄が試みられる前に入手された。トレース410は、Arに関連するピークがないことを示している。第2の例示的なトレース420は、約−800〜−900Vの負の陽極バイアス、25μAの放電電流、および13.33Pa(100ミリトル)のAr分圧で、1回目のプラズマ洗浄後に入手された。フォーカスプレートおよび全圧収集機プレートは、浮動するままとされた。トレース420は、1.8E−10Aの電流で、質量40でのArピークを示している。第3のトレース430は、1回目と同じ条件下での2回目のプラズマ洗浄工程後に入手された。Ar電流は、2.6E−10Aまで増加した。3回目であり最後のプラズマ処理が適用され、今回は、全圧収集機プレートが陽極と同じバイアス電位に接続された。フォーカスプレートは、浮動したままとされた。第4のトレース440をその後、入手した。Ar電流は、2.8E−10Aまでごくわずかに増加した。3回目のプラズマ洗浄が、感度のごくわずかな増加しかもたらさなかった事実は、感度損失の原因であった絶縁堆積物が、主に円筒形の陽極電極に制限されたことを示唆する。全圧収集機プレート上の絶縁堆積物は、感度の著しい損失を引き起こすには十分でなかった。
【0036】
図5は、本発明の実施形態にしたがった、タングステンCVDプロセスに使用されるイオン源のための、0.013Pa(1.0E−4トル)のアルゴンによる6回の連続したプラズマ洗浄それぞれの前後に測定されたスペクトルを示す、実験データのグラフ200である。プラズマ洗浄前は、極端に小さなArピークのみが質量40で観察され、プロセスに曝した後に感度が著しく低下したことを示している。13.33Pa(100ミリトル)のアルゴン圧力および25μAの電流で、800〜900Vの電圧を陽極のみに加えた、2回のプラズマ洗浄後でも、Arピーク強度に著しい変化はなかった。残りのプラズマ洗浄工程について、全圧収集機プレートおよび陽極は双方、負の高い電圧バイアスを受けた。3回目の洗浄後、Ar電流は、2.0E−11Aまで増加した。4回目の洗浄後、Ar電流は、8.0E−11Aまで増加した。5回目の洗浄後、Ar電流は、2.15E−10Aまで増加した。最後に、6回目の洗浄後、Ar電流は、2.8E−10Aの、より正常な電流まで増加した。
【0037】
〔実施の態様〕
(1) イオン化装置において、
サンプルガスのイオンを生成するように、イオンエミッターから放出される金属イオンを標的ガスに付着させる手段と、
電界および磁界のうちの一方または両方が形成されるゾーンを有する質量分析計に対して、前記サンプルガスの前記イオンを放出する機構と、
前記サンプルガスの前記イオンを発生するためのイオン化ゾーンで提供される洗浄プラズマの発生を引き起こす電極と、
を含み、
前記プラズマは、前記イオン化ゾーンに面する構成要素上の堆積物を除去する、イオン化装置。
(2) 実施態様1に記載のイオン化装置において、
前記イオン化ゾーンの内側に配列された前記構成要素のいずれも、前記電極として使用される、イオン化装置。
(3) 実施態様2に記載のイオン化装置において、
前記イオンエミッターは、前記電極として使用される、イオン化装置。
(4) 実施態様2に記載のイオン化装置において、
イオン化プロセスに用いられるイオン集束電極が、前記電極として使用される、イオン化装置。
(5) 実施態様1に記載のイオン化装置において、
特に前記イオン化ゾーンで放電するための電極がさらに設けられる、イオン化装置。
【0038】
(6) 実施態様1に記載のイオン化装置において、
プラズマの発生を引き起こす際に、イオン化プロセスで使用される第三体ガスが、放電ガスとして使用され、前記イオン化プロセスでの圧力条件と実質的に同じ圧力条件が使用される、イオン化装置。
(7) イオン化装置において、
サンプルガスのイオンを生成するように、イオンエミッターから放出される金属イオンを標的ガスに付着させる手段と、
電界および磁界のうちの1つまたは両方が形成されるゾーンを有する質量分析計に対して、前記サンプルガスの前記イオンを放出する機構と、
中で前記サンプルガスのイオンが生成されるイオン化ゾーンを有するように形成された中空容器であって、前記イオン化ゾーンの側において電気伝導性部材により作られた壁を有する、中空容器と、
前記金属イオンを放出するイオン放出機構と、
放電ガスを前記イオン化ゾーン内に導入する放電ガス導入機構と、
前記中空容器の外側で前記イオン化ゾーン内に導入されている前記放電ガスを放電する排出機構と、
を含み、
前記イオン化ゾーンが前記排出機構により排気されて前記イオン化ゾーンを予め決められた圧力で維持する間に、前記放電ガスは、前記放電ガス導入機構により前記イオン化ゾーンに導入され、前記イオン放出機構および前記中空容器のうちの一方が陰極として使用され、もう一方が陽極として使用されて、前記イオン化ゾーンでプラズマの発生を引き起こし、前記イオン化ゾーンに面する前記陰極として使用される構成要素上の堆積物を除去する、イオン化装置。
(8) 実施態様7に記載のイオン化装置において、
前記イオン化ゾーンに面する前記イオン放出機構上の前記堆積物を除去する場合、前記イオン放出機構は、前記陰極として使用され、前記イオン化ゾーンに面する前記中空容器の前記内壁上の前記堆積物を除去する場合、前記中空容器の前記内壁は、前記陰極として使用される、イオン化装置。
(9) 実施態様7に記載のイオン化装置において、
前記イオン化ゾーンでプラズマの発生を引き起こすことによって前記イオン化ゾーンに面する構成要素上の前記堆積物を除去するプロセスが、前記サンプルガスの前記イオンを発生させるために前記金属イオンを前記標的ガスに付着させ、前記質量分析計に対して前記サンプルガスの前記イオンを放出するプロセスの後で、連続的に行われる、イオン化装置。
(10) 実施態様8に記載のイオン化装置において、
前記標的ガスが、ガス状態の有機物質である場合、前記標的ガスのイオン化後、前記予め決められた圧力を維持している間に、酸素が前記イオン化ゾーンの中に導入され、プラズマが前記イオン化ゾーンにおいて発生させられる、イオン化装置。
【0039】
(11) 実施態様9に記載のイオン化装置において、
前記標的ガスが、ガス状態の金属化合物または半導体を含む化合物である場合、前記標的ガスがイオン化された後、前記予め決められた圧力を維持している間に、ハロゲンベースのガスが前記イオン化ゾーンの中に導入され、前記プラズマが前記イオン化ゾーンにおいて発生させられる、イオン化装置。
(12) イオン化装置において、
サンプルガスのイオンを生成するように、イオンエミッターから放出される金属イオンを標的ガスに付着させる手段と、
電界および磁界のうちの一方または両方が形成されるゾーンを有する質量分析計に対して、前記サンプルガスの前記イオンを放出する機構と、
前記サンプルガスの前記イオンが生成される前記イオン化ゾーンと連絡されたプラズマ発生ゾーンを有するプラズマ発生チャンバであって、放電ガス導入機構およびプラズマ発生機構を備えている、プラズマ発生チャンバと、
前記イオン化ゾーンにおいて配列されたプラズマ引き込み電極と、
前記イオン化ゾーンおよび前記プラズマ発生ゾーンを排気する排出機構と、
を含み、
前記イオン化ゾーンおよび前記プラズマ発生ゾーンは、予め決められた圧力で保たれ、前記プラズマ発生ゾーンは、前記プラズマ発生機構により第1のプラズマを発生させるように作られ、前記第1のプラズマは、前記プラズマ引き込み電極によって前記イオン化ゾーンの中に引き込まれて第2のプラズマを発生させ、それにより、前記イオン化ゾーンに面する構成要素上の堆積物が除去される、イオン化装置。
(13) 実施態様12に記載のイオン化装置において、
前記プラズマ発生機構は、ロッド型電極を使用する、イオン化装置。
(14) 実施態様12に記載のイオン化装置において、
前記プラズマ発生機構は、螺旋形電気伝導性部材を使用する、イオン化装置。
(15) 実施態様12に記載のイオン化装置において、
前記引き込み電極は、前記質量分析計に対して前記サンプルガスの前記イオンを放出する際にイオンの輸送に寄与する電極としても役立つ、イオン化装置。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】例示的なイオン源の断面図を示す。
【図2】本発明の一実施形態によるイオン源の断面図を示す。
【図3】本発明の別の実施形態によるイオン源の断面図を示す。
【図4】本発明の実施形態にしたがって行われたプラズマ洗浄前後の質量スペクトルを示す実験データのグラフであり、四窒化ケイ素(Si)CVDプロセスを監視するのに使用されたイオン源により得られたものである。
【図5】本発明の実施形態による、タングステンCVDプロセスで用いられるイオン源について、0.013Pa(1.0E−4トル)のアルゴンを用いた6回の連続したプラズマ洗浄それぞれの前後で測定したスペクトルを示す、実験データのグラフである。
【0041】
〔図1〜図5の部品リスト〕
10:陽極電極
20:フィラメント
30:電子反射電極
40:主要部(mass)(絶縁ディスク、アルミナ(aluminar))
50:フォーカスレンズプレート
60:全圧収集機プレート
62:穴
70:スロット
80:矢印
90:フランジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン化装置において、
サンプルガスのイオンを生成するように、イオンエミッターから放出される金属イオンを標的ガスに付着させる手段と、
電界および磁界のうちの一方または両方が形成されるゾーンを有する質量分析計に対して、前記サンプルガスの前記イオンを放出する機構と、
前記サンプルガスの前記イオンを発生するためのイオン化ゾーンで提供される洗浄プラズマの発生を引き起こす電極と、
を含み、
前記プラズマは、前記イオン化ゾーンに面する構成要素上の堆積物を除去する、イオン化装置。
【請求項2】
請求項1に記載のイオン化装置において、
前記イオン化ゾーンの内側に配列された前記構成要素のいずれも、前記電極として使用される、イオン化装置。
【請求項3】
請求項2に記載のイオン化装置において、
前記イオンエミッターは、前記電極として使用される、イオン化装置。
【請求項4】
請求項2に記載のイオン化装置において、
イオン化プロセスに用いられるイオン集束電極が、前記電極として使用される、イオン化装置。
【請求項5】
請求項1に記載のイオン化装置において、
特に前記イオン化ゾーンで放電するための電極がさらに設けられる、イオン化装置。
【請求項6】
請求項1に記載のイオン化装置において、
プラズマの発生を引き起こす際に、イオン化プロセスで使用される第三体ガスが、放電ガスとして使用され、前記イオン化プロセスでの圧力条件と実質的に同じ圧力条件が使用される、イオン化装置。
【請求項7】
イオン化装置において、
サンプルガスのイオンを生成するように、イオンエミッターから放出される金属イオンを標的ガスに付着させる手段と、
電界および磁界のうちの1つまたは両方が形成されるゾーンを有する質量分析計に対して、前記サンプルガスの前記イオンを放出する機構と、
中で前記サンプルガスのイオンが生成されるイオン化ゾーンを有するように形成された中空容器であって、前記イオン化ゾーンの側において電気伝導性部材により作られた壁を有する、中空容器と、
前記金属イオンを放出するイオン放出機構と、
放電ガスを前記イオン化ゾーン内に導入する放電ガス導入機構と、
前記中空容器の外側で前記イオン化ゾーン内に導入されている前記放電ガスを放電する排出機構と、
を含み、
前記イオン化ゾーンが前記排出機構により排気されて前記イオン化ゾーンを予め決められた圧力で維持する間に、前記放電ガスは、前記放電ガス導入機構により前記イオン化ゾーンに導入され、前記イオン放出機構および前記中空容器のうちの一方が陰極として使用され、もう一方が陽極として使用されて、前記イオン化ゾーンでプラズマの発生を引き起こし、前記イオン化ゾーンに面する前記陰極として使用される構成要素上の堆積物を除去する、イオン化装置。
【請求項8】
請求項7に記載のイオン化装置において、
前記イオン化ゾーンに面する前記イオン放出機構上の前記堆積物を除去する場合、前記イオン放出機構は、前記陰極として使用され、前記イオン化ゾーンに面する前記中空容器の前記内壁上の前記堆積物を除去する場合、前記中空容器の前記内壁は、前記陰極として使用される、イオン化装置。
【請求項9】
請求項7に記載のイオン化装置において、
前記イオン化ゾーンでプラズマの発生を引き起こすことによって前記イオン化ゾーンに面する構成要素上の前記堆積物を除去するプロセスが、前記サンプルガスの前記イオンを発生させるために前記金属イオンを前記標的ガスに付着させ、前記質量分析計に対して前記サンプルガスの前記イオンを放出するプロセスの後で、連続的に行われる、イオン化装置。
【請求項10】
請求項8に記載のイオン化装置において、
前記標的ガスが、ガス状態の有機物質である場合、前記標的ガスのイオン化後、前記予め決められた圧力を維持している間に、酸素が前記イオン化ゾーンの中に導入され、プラズマが前記イオン化ゾーンにおいて発生させられる、イオン化装置。
【請求項11】
請求項9に記載のイオン化装置において、
前記標的ガスが、ガス状態の金属化合物または半導体を含む化合物である場合、前記標的ガスがイオン化された後、前記予め決められた圧力を維持している間に、ハロゲンベースのガスが前記イオン化ゾーンの中に導入され、前記プラズマが前記イオン化ゾーンにおいて発生させられる、イオン化装置。
【請求項12】
イオン化装置において、
サンプルガスのイオンを生成するように、イオンエミッターから放出される金属イオンを標的ガスに付着させる手段と、
電界および磁界のうちの一方または両方が形成されるゾーンを有する質量分析計に対して、前記サンプルガスの前記イオンを放出する機構と、
前記サンプルガスの前記イオンが生成される前記イオン化ゾーンと連絡されたプラズマ発生ゾーンを有するプラズマ発生チャンバであって、放電ガス導入機構およびプラズマ発生機構を備えている、プラズマ発生チャンバと、
前記イオン化ゾーンにおいて配列されたプラズマ引き込み電極と、
前記イオン化ゾーンおよび前記プラズマ発生ゾーンを排気する排出機構と、
を含み、
前記イオン化ゾーンおよび前記プラズマ発生ゾーンは、予め決められた圧力で保たれ、前記プラズマ発生ゾーンは、前記プラズマ発生機構により第1のプラズマを発生させるように作られ、前記第1のプラズマは、前記プラズマ引き込み電極によって前記イオン化ゾーンの中に引き込まれて第2のプラズマを発生させ、それにより、前記イオン化ゾーンに面する構成要素上の堆積物が除去される、イオン化装置。
【請求項13】
請求項12に記載のイオン化装置において、
前記プラズマ発生機構は、ロッド型電極を使用する、イオン化装置。
【請求項14】
請求項12に記載のイオン化装置において、
前記プラズマ発生機構は、螺旋形電気伝導性部材を使用する、イオン化装置。
【請求項15】
請求項12に記載のイオン化装置において、
前記引き込み電極は、前記質量分析計に対して前記サンプルガスの前記イオンを放出する際にイオンの輸送に寄与する電極としても役立つ、イオン化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−533933(P2010−533933A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516268(P2010−516268)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/069793
【国際公開番号】WO2009/012149
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(506232833)インフィコン, インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】